JP2011511953A - 電子デバイス製造方法 - Google Patents

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Abstract

本開示は、電子デバイスの製造方法を記載する。電子デバイスの製造方法は、第1電極と、電子応答性層と、第2電極とを準備することを含む。第1導電性ナノ構造グリッドを、第1電極の表面上に堆積させる。電子応答性層は、第1導電性ナノ構造グリッドに面している。電子応答性層は、第1電極と第2電極との間に配置される。第1のナノ構造グリッドを第1電極上に堆積させた電子デバイスが記載される。

Description

本開示は、電子デバイス及びこのような電子デバイスの製造方法に関する。
機能材料のパターン層は、電気コンポーネント製造並びに他の用途で使用することができる。例えば、パターン材料の複数の層は、液晶ディスプレイなどのフラットパネルディスプレイの製造に使用してもよい。アクティブマトリックス液晶ディスプレイは、互いにある角度で交差し、複数の交差点を形成する、アドレスラインの複数の横列及び縦列を含む。パターン層を適用するための技術は、電気コンポーネント内のより小さな構造に対して必要性が増大するにつれて進化し続けている。
例えば、リソグラフィ技術を、小さな構造を作製するのに使用することができる。しかしながら、サイズドメインがナノメートルサイズ寸法へと近づくにつれて、ナノ構造のためのリソグラフィ技術の使用を制限し得る重要な技術的問題が生じる。
セルフアセンブリは、小さな構造を構築するために使用できる別の方法である。分子セルフアセンブリは、外部源からの誘導(guidance)又は管理(management)のない分子のアセンブリと呼ばれる。多くの生物学的システムは、セルフアセンブリを使用して、細胞内の脂質二重層膜などの様々な分子及び構造をアセンブルする。
電子コンポーネントの発展がより小さなスケールに近づき続けると、隣接又は近接する要素間の連続性についての重要性がますます大きくなる。これらのコンポーネントの製造に有用な材料内の亀裂、破損及び間隙などの不完全点は、電子コンポーネントの故障又は性能の低下を引き起こすことがある。
本開示は、電子デバイスの製造方法を記載する。第1電極と、第1導電性ナノ構造グリッドと、電子応答性層と、第2電極と、を備える電子デバイスの製造方法が記載される。第1導電性ナノ構造グリッドを、第1電極の表面上に堆積させる。電子応答性層は、第1電極と第2電極との間に配置される。
第1の態様では、電子デバイスの製造方法が提供される。この方法は、第1電極と、電子応答性層と、第2電極と、を準備することを含む。第1導電性ナノ構造グリッドを、第1電極の表面上に堆積させる。第1導電性ナノ構造グリッドは、第1電極の表面に対してコーティング方向にコーティング組成物を適用してクロモニック層を形成することにより、準備することができる。コーティング組成物は、クロモニック材料と、表面改質された無機ナノ粒子と、水と、を含む。クロモニック層から水の一部を除去して、乾燥クロモニック層を形成する。乾燥クロモニック層を親水性有機溶媒に曝露して、乾燥クロモニック層内にチャネルパターンを形成する。チャネルパターンは、コーティング方向の第1のセットのチャネルと第1のセットのチャネルに実質的に垂直である第2のセットのチャネルとを含む。金属含有材料が、乾燥クロモニック層の表面上に、並びに第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの両方の内部に配置される。第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの内部の、金属含有材料は、第1電極に接触する。乾燥クロモニック層及びこの乾燥クロモニック層上に配置された金属含有材料を除去する。第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの内部に配置された金属含有材料は、第1電極に付着する。電子応答性層は、第1導電性ナノ構造グリッドに面して準備される。電子応答性層は、第1電極と第2電極との間に配置される。
第2の態様では、電子デバイスの製造方法が提供される。この方法は、第1電極と、電子応答性層と、第2電極と、を準備することを含む。第1導電性ナノ構造グリッドを、第1電極の表面上に堆積させる。第1導電性ナノ構造グリッドは、第1のセットの導電性ナノ構造と、第1のセットの導電性ナノ構造に実質的に垂直である第2のセットの導電性ナノ構造とを含む。電子応答性層は、第1導電性ナノ構造グリッドに面して準備される。電子応答性層は、第1電極と第2電極との間に配置される。
第3の態様では、電子デバイスが提供される。電子デバイスは、第1電極と、第1電極の表面上の第1の導電性ナノ構造グリッドと、電子応答性層と、第2電極とを含む。第1導電性ナノ構造グリッドは、第1のセットの導電性ナノ構造と、第2のセットの導電性ナノ構造とを含み、第2のセットの導電性ナノ構造は、第1のセットの導電性ナノ構造に実質的に垂直になっている。電子応答性層は、第1導電性ナノ構造グリッドに面する。電子応答性層は、第1電極と第2電極との間に配置される。
第4の態様では、電子デバイスの製造方法が提供される。この方法は、基材と、電子応答性層と、第2電極と、を準備することを含む。第1導電性ナノ構造グリッドを、基材の表面上に堆積させる。第1導電性ナノ構造グリッドは、基材の表面に対してコーティング方向にコーティング組成物を適用してクロモニック層を形成することにより、準備することができる。コーティング組成物は、クロモニック材料と、表面改質された無機ナノ粒子と、水と、を含む。クロモニック層から水の一部を除去して、乾燥クロモニック層を形成する。乾燥クロモニック層を親水性有機溶媒に曝露して、乾燥クロモニック層内にチャネルパターンを形成する。チャネルパターンは、コーティング方向の第1のセットのチャネルと第1のセットのチャネルに実質的に垂直である第2のセットのチャネルとを含む。金属含有材料が、乾燥クロモニック層の表面上に、並びに第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの両方の内部に配置される。第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの内部の、金属含有材料は基材に接触する。乾燥クロモニック層及びこの乾燥クロモニック層上に配置された金属含有材料を除去する。第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの内部に配置された金属含有材料は、基材に付着する。この方法は、第1電極構造を形成するために、第1導電性ナノ構造グリッド上及び基材の表面上に導電性層を堆積させることを含む。第1電極構造は、表面上に第1導電性ナノ構造グリッドを堆積させた基材と、第1導電性ナノ構造グリッド上及び基材の表面上に堆積させた導電性層と、を含む。電子応答性層は、第1電極構造の導電性層に面して準備される。電子応答性層は、第1電極構造と第2電極との間に配置される。
第5の態様では、電子デバイスの製造方法が提供される。この方法は、基材と、電子応答性層と、第2電極と、を準備することを含む。第1導電性ナノ構造グリッドを、基材の表面上に堆積させる。第1導電性ナノ構造グリッドは、第1のセットの導電性ナノ構造と、第1のセットの導電性ナノ構造に実質的に垂直である第2のセットの導電性ナノ構造とを含む。この方法は、第1電極構造を形成するために、第1導電性ナノ構造グリッド上及び基材の表面上に導電性層を堆積させることを含む。第1電極構造は、表面上に第1導電性ナノ構造グリッドを堆積させた基材と、第1導電性ナノ構造グリッド上及び基材の表面上に堆積させた導電性層と、を含む。電子応答性層は、第1電極構造の導電性層に面して準備される。電子応答性層は、第1電極構造と第2電極との間に配置される。
第6の態様では、電子デバイスが提供される。電子デバイスは、基材と、基材表面上に堆積させた第1導電性ナノ構造グリッドと、第1導電性ナノ構造グリッド及び基材表面の上に堆積させた導電性層と、電子応答性層と、第2電極と、を含む。第1導電性ナノ構造グリッドは、第1のセットの導電性ナノ構造と、第2のセットの導電性ナノ構造とを含み、第2のセットの導電性ナノ構造は、第1のセットの導電性ナノ構造に実質的に垂直になっている。第1電極構造は、表面上に第1導電性ナノ構造グリッドを堆積させた基材と、第1導電性ナノ構造グリッド上及び基材の表面上に堆積させた導電性層と、を含む。電子応答性層は、第1電極構造の導電性層に面する。電子応答性層は、第1電極と第2電極との間に配置される。
実施例1のチャネルパターンを有する乾燥クロモニック層の光学顕微鏡写真(500倍)。 実施例1の導電性ナノ構造グリッドの光学顕微鏡写真(500倍)。 電子デバイスの略図。 第1電極構造を含有する電子デバイスの略図。 ピクセル化基材の略図。
以下の定義された用語に関して、別の定義が特許請求の範囲又は本明細書の他の箇所において示されない限り、これらの定義が適用される。
用語「ナノ構造グリッド」は、水平及び垂直なナノ構造のパターンを有する導電性材料を指す。
用語「クロモニック材料」又は「クロモニック化合物」は、例えば、Attwood,T.K.,and Lydon,T.E.,Molec.Crystals.Liq.Crystals,108,349(1984)に記載されているような、様々な親水基によって取り囲まれた疎水性コアの存在によって典型的に特徴付けられる多環分子を指す。疎水性コアは、芳香環、非芳香環、又はこれらの組み合わせを含有できる。溶液中に存在する場合、クロモニック材料は、長距離秩序を特徴とするネマチック秩序化状態に凝集する傾向がある。
用語「ナノ構造」は、通常1マイクロメートル未満である高さと幅とを有する構造を指す。
用語「ナノ粒子」は通常、粒子、粒子の群、粒子状分子(すなわち、分子の緩く結合された群の小さな個々の群)、及び具体的な幾何学形状が潜在的に変化するが、1マイクロメートル未満である有効又は平均直径を有する粒子状の分子の群を指す。
用語「表面改質された無機ナノ粒子」は、粒子の表面に結合された表面基を含む無機粒子を指す。
用語「実質的に垂直」は、直行する線、あるいは、90°の垂直方向から20°以下、15°以下、10°以下、5°以下、4°以下、2°以下、又は1°以下のほぼ直行する線を指す。例えば、「実質的に垂直」な線は、基準線に対して、80°〜100°、82°〜98°、85°〜95°、88°〜92°、又は89°〜91°の範囲にあってもよい。
用語「電極」は、電気伝導体を指す。
用語「電子応答性層」は、外部電流又は外部電界の存在下で、光学的、物理的、電気的又は化学的変化を起こす材料を指す。
端点による数の範囲の列挙には、その範囲内に包括される全ての数が含まれる(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.8、4、及び5を含む)。
本明細書及び添付の特許請求の範囲に含まれるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、その内容について別段の明確な指示がない限り、複数の指示対象を包含する。したがって、例えば「化合物」を含有する組成物への言及は、2種以上の化合物の混合物を包含する。本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用されるとき、用語「又は」は、その内容について別段の明確な指示がない限り、一般的に「及び/又は」を包含する意味で用いられる。
特に指示がない限り、明細書及び特許請求の範囲に使用されている量又は成分量、性質の測定値などを表す全ての数は、全ての例において、用語「約」により修飾されていることを理解されたい。したがって、別途指示がない限り、先行の本明細書及び添付の特許請求の範囲に記載の数値的パラメータは、本開示の教示を利用して当業者により得ることが求められる所望の性質に応じて変化し得る近似値である。最低でも、各数値的パラメータは、報告された有効数字の数を考慮して、通常の丸め技法の適用によって少なくとも解釈されるべきである。本開示の広範囲で示す数値的範囲及びパラメータは、近似値であるが、具体例に記載の数値は可能な限り正確に報告する。しかし、いずれの数値もそれらの試験測定値それぞれにおいて見られる標準偏差から必然的に生じる誤差を本来含有する。
本開示は、電子デバイスの製造方法を記載する。この方法は、第1電極と、電子応答性層と、第2電極と、を準備することを含む。この方法は、第1電極の表面上に第1導電性ナノ構造グリッドを堆積させることを含む。電子応答性層は、第1導電性ナノ構造グリッドに面する。電子応答性層は、第1電極と第2電極との間に配置される。
1つの態様では、電子デバイスの製造方法が提供される。この方法は、第1電極を準備すること、第1電極の表面上に第1導電性ナノ構造グリッドを堆積させること、電子応答性層を準備すること、第2電極を準備すること、及び第1電極と第2電極との間に電子応答性層を配置することを含む。電子応答性層は、第1導電性ナノ構造グリッドに面して準備される。第1導電性ナノ構造グリッドは、第1のセットの導電性ナノ構造と、第2のセットのナノ構造とを含む。第2のセットのナノ構造は、第1のセットの導電性ナノ構造に実質的に垂直である。
いくつかの実施形態では、電子デバイスの製造方法は、第1電極と、電子応答性層と、第2電極とを準備することを含む。電子応答性層は、第1電極と第2電極との間に配置されて、電子デバイスを形成する。電子応答性層は、第1導電性ナノ構造グリッドに面する。この方法は、第1電極の表面上に第1導電性ナノ構造グリッドを堆積させることを含む。導電性ナノ構造グリッドは、第1電極の第1の表面上に対してコーティング方向にコーティング組成物を適用してクロモニック層を形成することにより、形成される。コーティング組成物は、クロモニック材料と、表面改質された無機ナノ粒子と、水とを含み、クロモニック層を形成する。クロモニック層は少なくとも部分的に乾燥させて、クロモニック材料と表面改質された無機ナノ粒子とを有する乾燥クロモニック層を形成する。乾燥クロモニック層を親水性有機溶媒に曝露して、乾燥クロモニック層内にチャネルパターンを形成する。チャネルパターンは、第1のセットのチャネルと第1のセットのチャネルに実質的に垂直である第2のセットのチャネルとを含む。次に、金属含有材料が、乾燥クロモニック層の表面上に、並びに乾燥クロモニック層の第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの両方の内部に配置される。第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの内部の、金属含有材料は、第1電極に接触する。乾燥クロモニック層及びこの乾燥クロモニック層上に配置された金属含有材料を除去する。第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの内部に配置された金属含有材料は、第1電極に付着して、第1導電性ナノ構造グリッドを形成する。
電極は通常、任意の導電性材料又は導電性層である。電極として使用される導電性材料には、金属、合金、金属化合物、金属酸化物、導電性セラミックス、導電性分散体及び導電性ポリマーが挙げられる。いくつかの好適な導電性材料は、例えば、金、白金、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム、チタン、窒化チタン、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化アンチモンスズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化亜鉛、フッ素ドープ酸化亜鉛、酸化インジウムスズ(IZO)、グラファイト及びポリアニリンを含有してもよい。好適である透明な導電性酸化物の例は、Gordon,T.G.,MRS Bulletin,52〜57(August 2000)及びGranqvist,C.G.,Thin Solid Films,411,1〜5(2002)に記載されている。電極を形成するために、多層の導電性材料を組み合わせてもよい。電極は、単層又は多層の導電性材料を含んでもよい。例えば、電極は、アルミニウムの層と金の層、アルミニウムの層とフッ化リチウムの層、又は金属層と導電性有機層、を含んでもよい。いくつかの実施形態では、電極は多層構造の層である。他の実施形態では、第1電極は、第2電極と同一の材料を含んでもよい。
いくつかの実施形態では、導電性層は、多層構造の基材により支持されてもよい。基材は、導電性又は非導電性であってもよい。基材は通常、導電性層(すなわち、電極)の適用を受け入れることができる。いくつかの実施形態では、第1導電性ナノ構造グリッドは、基材の表面上に堆積させてもよい。基材は、透明又は半透明であってもよい。基材はまた、準可撓性、可撓性又は剛性であってもよい。透明な可撓性基材の例には、例えば、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート)、ポリオレフィン(例えば、直鎖、分枝鎖及び環式ポリオレフィン)、ポリビニル(例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアセタール、ポリスチレン、ポリアクリレート及びこれらに類するもの)、セルロースエステル(例えば、セルローストリアセテート、酢酸セルロース)、ポリスルホン(例えば、ポリエーテルスルホン)及びこれらの組み合わせが挙げられる。透明な剛性基材のいくつかの例には、例えば、ポリカーボネート、アクリル、ガラス及びこれらの組み合わせが挙げられる。導電性基材のいくつかの例には、金属フィルム(例えば、アルミニウム又はニッケル箔及び銅)、表面反応性フィルム及びこれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの実施形態では、導電性層のコーティングを容易にするために、基材は、プライマー層で処理されてもよい。プライマー層は、導電性層を受け取るために、又は基材に対する導電性層の接着を向上させるために、基材の濡れを高めることができる。プライマー層は、スパッタリング(例えば、カソード若しくは平面マグネトロンスパッタリング)、蒸着(例えば、抵抗若しくは電子ビーム蒸着)、化学蒸着、メッキ、プラズマ処理(例えば、コロナ処理若しくは酸素グロー放電)又はこれらの組み合わせなどの技術を使用して、基材上に適用又は形成されてもよい。プライマー層のいくつかの例には、無機材料が挙げられ、例えば、ガラス若しくは無機酸化物、ケイ素の酸化物(例えば、酸化ケイ素若しくは二酸化ケイ素)、酸化アルミニウム、ケイ素アルミニウム酸化物、又はこれらの組み合わせである。プライマー層としての好適な無機酸化物コーティングは、米国特許第5,753,373号(Scholzら)に記載されている。プライマー層としてのいくつかの他の無機材料は、米国特許出願公開第2006/0063015号(McCormickら)に記載されている。
多層構造を形成するために、導電性層を基材に適用してもよい。導電性層は、スパッタ蒸着コーティング、電子ビームコーティング、真空蒸着コーティング、レーザー熱パターニング、インクジェット印刷、スクリーン印刷、サーマルヘッド印刷及びフォトリソグラフィーパターニング又はこれらの組み合わせにより適用してもよい。いくつかの実施形態では、基材上に適用された導電性層は、通常、透明導電酸化物(transparent conducting oxide)(TCO)と称される。
TCOは、電気伝導性及び光透過性について知られている。基材上へのTCOの適用時、帯電キャリア濃度(例えば、遊離電子)は増加し、光透過性は減少し、これにより導電性層の厚さを制限する可能性がある。多層構造を形成するために基材上に堆積させたいくつかの導電性層は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化アンチモンスズ(ATO)、フッ素ドープ酸化スズ、アルミニウムドープ酸化スズ、酸化亜鉛、フッ素ドープ酸化亜鉛、酸化インジウム亜鉛(IZO)又はこれらの組み合わせを含む。
表面伝導度を高めるために、堅牢性を高めるために、並びに電極内の欠陥を低減するために、追加の導電性層を電極の表面に適用することができる。第1電極の表面は、所望により、プライマー層、導電性層又はこれらの組み合わせを含有してもよい。1つの実施形態では、第1導電性ナノ構造グリッドを、第1電極の表面上に堆積させる。クロモニック層を形成するために、コーティング組成物を電極の表面上に適用する。コーティング組成物は、クロモニック材料と、表面改質された無機ナノ粒子と、水とを含む。クロモニック層から水の少なくとも一部分を除去して、乾燥クロモニック層を形成する。次に、乾燥クロモニック層を親水性有機溶媒に曝露して、チャネルパターンを形成する。チャネルパターンは、第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルとを含む。第2のセットのチャネルは、第1のセットのチャネルに実質的に垂直である。金属含有材料が、乾燥クロモニック層の表面上に、並びに第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの内部に配置される。第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルに配置された金属含有材料は、第1電極に接触する。乾燥クロモニック層と、乾燥クロモニック層の表面上に配置された金属含有材料とは、除去される。乾燥クロモニック層及び金属含有材料の除去後、第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの内部に配置された金属含有材料は、第1電極の表面に付着して、第1導電性ナノ構造グリッドを形成する。
1つの実施形態では、第1電極は、多層構造の最も外側の層である導電性層を含む。多層構造内で使用される導電性層は、酸化インジウムスズ(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ、アルミニウムドープ酸化スズ、酸化亜鉛又はこれらの組み合わせを含んでもよい。導電性層を基材上に堆積させてもよい。第1導電性ナノ構造グリッドを導電性層上に堆積させてもよい。
別の実施形態では、第1電極構造を形成するために予め基材上にある第1伝導性ナノ構造グリッド上に、導電性層を堆積させてもよい。
第1電極の表面に適用されたコーティング組成物は、クロモニック材料と、表面改質された無機ナノ粒子と、水とを含む。クロモニック材料又は分子は、アルカリ性であってもアルカリ性でなくてもよい水溶液に溶解したときに、クロモニック相又はアセンブリを形成することができる。クロモニック分子は、親水性基により囲まれた疎水性コアを有する。クロモニック相又はアセンブリは多くの場合、平坦な多環芳香族分子を含有する。分子積み重ね体は、多数の形態を採るが、分子層の積み重ね体により作製されるカラムを形成する傾向を典型的には特徴とする。濃度が増加しながら伸びる分子の秩序ある積み重ね体が形成されるが、これらはミセル相とは異なる。ミセル相とは違い、クロモニック相は通常、界面活性剤のような特性を有さず、臨界ミセル濃度を呈さない。いくつかの実施形態では、クロモニック相は、イソデスミック挙動(isodesmic behavior)を呈する。つまり、秩序ある積み重ね体へのクロモニック分子の追加は、自由エネルギーの単調減少を招く。クロモニックM相(すなわち、六方晶相)は六角形格子に構成された分子の秩序ある積み重ね体により通常特徴付けられる。クロモニックN相(すなわち、ネマチック相)はカラムのネマチック配列により特徴付けられる。ネマチック相に特徴的なカラムに沿って長距離の秩序が存在するが、カラム間には秩序がほとんど又は全く存在しない。N層は、M相よりも秩序化していない。クロモニックN相は、通常、透明な媒質内の様々な屈折率の領域により特徴付けられる、シュリーレン組織を呈する。
クロモニック相を形成するいくつかの化合物には、例えば、染料(例えば、アゾ染料及びシアニン染料)、並びにペリレンが挙げられる(例えば、Kawasaki et al.,Langmuir,16,5409(2000)又はLydon,J.,Colloid and Interface Science,8,480(2004))。有用なクロモニック材料の代表例には、ジ−パラジウム及びモノ−パラジウムオルガニル、スルファモイル−置換銅フタロシアニン、並びにヘキサアリールトリフェニレンが挙げられる。
別のクロモニック分子は、一価又は多価カチオンと結合できる1個を超えるカルボキシル官能基を含む非ポリマー分子であり得る。カルボキシル基は、芳香族(例えば、カルボキシフェニル)又は複素芳香族官能基に直接結合されてもよい。クロモニック分子が1個を超える芳香族又は複素芳香族官能基を有するとき、カルボキシル基は、各芳香族又は複素芳香族基が直接結合される1個を超えるカルボキシル基を通常有さないように準備されてもよい。
他の実施形態では、クロモニック分子は、少なくとも1の正の形式電荷を含有してもよい。例えば、クロモニック分子は双性イオン性であってもよく、少なくとも1の正の形式電荷及び少なくとも1の負の形式電荷を有する。一部のクロモニック分子では、負電荷は、基本形状のカルボキシル基(すなわち、−COO)などの、水素原子が解離した酸性基により担うことができる。負電荷は、存在する多数のカルボキシル官能基によって担うことができ、その結果、クロモニック分子の適正な表現は、2つ以上の共鳴構造又は構造異性体を有する。
更なる実施形態では、クロモニック分子は、式Iに示される構造を有するトリアジン誘導体を含んでもよい。
Figure 2011511953
式Iの化合物は、カルボキシル(−COOH)基が、この化合物のトリアジン中心へのアミノ結合に関してパラであるような配向を有する。式Iに示しているように、このクロモニック分子は中性であるが、双性イオンなどの代替的な形態で、又はプロトン互変異性体として、存在してもよい。例えば、水素原子は、カルボキシル基の1つから解離させることができ、トリアジン環中の窒素原子の1つと、又はアミノ結合の1つと、結合させることができる。更に、クロモノニック分子はまた塩であってもよい。カルボキシル基はまた、式IIに示すように、アミノ結合に関してメタであってもよく、又はパラ及びメタ配向の組み合わせであってもよい。
Figure 2011511953
式I及びIIの各Rは独立して、任意の電子供与性基、電子求引性基、電子中性基、又はこれらの組み合わせから選択することができる。いくつかの実施形態では、Rは、水素、置換若しくは非置換アルキル基、置換若しくは非置換アルコキシ基(すなわち、式−OR(式中、Rはアルキルである)を有するアルコキシ基)、置換若しくは非置換カルボキシアルキル基(すなわち、式−(CO)OR(式中、(CO)はカルボニルを表し、Rはアルキルである)を有するカルボキシアルキル基)、又はこれらの組み合わせであってもよい。好適な置換基には、ヒドロキシル、アルコキシ、カルボキシアルキル、スルホネート、ハライド官能基、又はこれらの組み合わせが挙げられる。1つの実施形態では、Rは水素であってもよい。
式I及びIIのR基は、Rの環内の窒素原子を介してトリアジン基に結合されている、置換複素芳香環、非置換複素芳香環、置換複素環、又は非置換複素環から選択されてもよい。本明細書で使用するとき、用語「複素環」は、酸素、窒素、イオウなどのヘテロ原子を含む環状構造を有する親水性有機基を指し、環状構造は飽和又は部分飽和であり得る。本明細書で使用するとき、用語「複素芳香」は、酸素、窒素、イオウなどのヘテロ原子を含む環状構造を有する有機基を指し、環状構造は不飽和である。
は、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、イミダゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、ピラゾール、トリアゾール、トリアジン、キノリン、又はイソキノリンから誘導される複素芳香環であることができるが、これらに限定されない。多くの実施形態では、Rは、ピリジン又はイミダゾールから誘導される複素芳香環を含む。複素芳香環Rのための置換基は、以下の置換及び非置換基のいずれかから選択してもよいが、これらに限定されない:アルキル、カルボキシル、アミノ、アルコキシ、チオ、シアノ、カルボニルアミノアルキル(すなわち、式−(CO)NHR(式中、(CO)はカルボニルを表し、Rはアルキルである)を有する基)、スルホネート、ヒドロキシ、ハライド、ペルフルオロアルキル、アリール、アルコキシ又はカルボキシアルキル。いくつかの実施形態では、Rのための置換基は、アルキル、スルホネート、カルボキシル、ハライド、ペルフルオロアルキル、アリール、アルコキシから、あるいは、ヒドロキシル、スルホネート、カルボキシル、ハライド、ペルフルオロアルキル、アリール、又はアルコキシで置換されたアルキルから選択してもよい。
いくつかの実施形態では、Rは置換ピリミジンから誘導してもよく、この置換基は好ましくは4位に位置する。他の実施形態では、Rは置換イミダゾールから誘導してもよく、この置換基は好ましくは3位に位置する。Rの好適な例には、下式IV〜XIIIに例示されるように、4−(ジメチルアミノ)ピリジニウム−1−イル、3−メチルイミダゾリウム−1−イル、4−(ピロリジン−1−イル)ピリジニウム−1−イル、4−イソプロピルピリジニウム−1−イル、4−[(2−ヒドロキシエチル)メチルアミノ]ピリジニウム−1−イル、4−(3−ヒドロキシプロピル)ピリジニウム−1−イル、4−メチルピリジニウム−1−イル、キノリニウム−1−イル、4−tert−ブチルピリジニウム−1−イル、及び4−(2−スルホエチル)ピリジニウム−1−イルを挙げてもよいが、これらに限定されない。Rに選択してもよい複素環の例には、例えば、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、又はピペラジンを挙げることができる。
Figure 2011511953
いくつかの例示的なR基は式XIVを有し、
Figure 2011511953
式中、式XIVのRは、水素、置換アルキル基、又は非置換アルキル基であってもよい。いくつかの実施形態では、Rは水素、非置換アルキル基であってもよく、あるいは、ヒドロキシで、アルコキシで、カルボキシルアルキルで、スルホネートで、又はハライド官能基で置換されたアルキル基であってもよい。Rのいくつかの具体例は、メチル、プロピルスルホン酸又はオレイル(すなわち、脂肪族アルコール)であってもよい。式Vは、式XIVの部分集合であってもよく、ここではRはメチルである。
上述のように、式I又はIIのクロモニック分子は中性であるが、本明細書に記載されているクロモニック分子は1の正の形式電荷を有するイオン形態で存在してもよい。クロモニック分子の1つの例は、米国特許第6,488,866号(Sahouaniら)に記載されているように、4−ジメチルアミノ−1−[4,6−ジ(4−カルボキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]ピリジニウムクロリド(式III)である。式IIIに示されているクロモニック化合物において、Rは、ピリジン環の窒素原子を介してトリアジン基に結合されているジメチルアミノ置換ピリジン環である。示されているように、ピリジン窒素は正電荷を担い、塩素イオンは負電荷を担う。
Figure 2011511953
式IIIに示されるクロモニック分子はまた、一方又は両方のカルボキシル官能基が負電荷を担う場合、並びに正電荷がトリアジン基内の窒素原子及びピリジン基上の窒素の1つによって担われる場合など、他の互変異性形態で存在してもよい。別の実施形態では、クロモニック分子は双性イオン性であってもよく、例えば、米国特許第5,948,487号(サホウアニ(Sahouani)ら)に記載されている4−({4−[(4−カルボキシルフェニル)アミン]−6−[4−(ジメチルアミノ)ピリジニウム−1−イル]−1,3,5−トリアジン−2−イル}アミノ)ベンゾエートである。
米国特許第5,948,487号(サホウアニ(Sahouani)ら)は、水溶液として又は塩として準備され、後に再溶解させて水溶液を形成することができる式Iのトリアジン誘導体を記載している。上記式Iに示されるトリアジン分子の通常の合成ルートは、2工程プロセスを含む。塩化シアヌルを4−アミノ安息香酸で処理し、4−{[4−(4−カルボキシアニリノ)−6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2−イル]アミノ}安息香酸を得ることができる。この中間体は、置換又は非置換窒素含有複素環で処理することができる。複素環の窒素原子は、トリアジンの塩素原子と置換して、対応する塩化物の塩を形成することができる。この塩化物の塩を水酸化アンモニウムに溶解して、それをアニオン交換カラムに通して塩素を水酸化物と交換し、溶媒を除去することによって、式IIIの双性イオン性誘導体を準備することができる。式IIにあるような代替的な構造は、トリアジン含有クロモニック分子を形成するために4−アミノ安息香酸の代わりに3−アミノ安息香酸を使用することにより、得てもよい。
クロモニック分子に加え、表面改質された無機ナノ粒子が、第1電極の表面に適用されるコーティング組成物に含まれる。概して、表面改質された無機ナノ粒子は、改質されていない無機ナノ粒子と異なる特性を提供するために、物理的又は化学的に改質されている。無機ナノ粒子表面を改質するための表面改質剤の多くの好適な部類は、当業者には既知であり、シラン、有機酸、有機塩基、アルコール、又はこれらの組み合わせが挙げられる。表面基は無機ナノ粒子の表面上に十分な量で存在して、水溶液中に最小限の凝結又は凝集で懸濁され得る無機ナノ粒子を形成し得る。
好適な無機ナノ粒子には、例えば、リン酸カルシウム、カルシウムヒドロキシアパタイト、シリカ、ジルコニア、チタニア、セリア、アルミナ、酸化鉄、バナジア、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化スズ、酸化ニッケルなどの金属酸化物ナノ粒子、及びこれらの組み合わせが挙げられる。無機ナノ粒子は、例えば、アルミナ/シリカ、酸化鉄/チタニア、チタニア/酸化亜鉛、ジルコニア/シリカ、及びこれらの組み合わせなどの複合材料であり得る。1つの実施形態では、無機ナノ粒子は少なくともシリカ、ジルコニア、又はチタニアのうちの1つである。
表面改質された無機ナノ粒子又はそれらに対する前駆体は、コロイド状分散体の形状であってもよい。これらの分散体の一部は、例えば、「ナルコ(NALCO)1040」、「ナルコ1050」、「ナルコ1060」、「ナルコ2326」、「ナルコ2327」、及び「ナルコ2329」という商品表記で、ナルコ・ケミカル社(Nalco Chemical Company)(イリノイ州ナパーヴィル(Naperville))から入手可能なナノサイズのコロイダルシリカなどの非改質シリカ出発材料として市販されている。金属酸化物コロイド状分散体の1つの例には、コロイド状酸化ジルコニウムが挙げられ、これは例えば、米国特許第5,037,579号(マチェット(Matchett))に記載されている。米国特許第6,329,058号及び同第6,432,526号(アーニー(Arney)ら)に記載されているコロイド状酸化チタンは、金属酸化物コロイド状分散体の別の例を示す。
選択された無機ナノ粒子は、単独で、又はナノ粒子の混合物及び組み合わせを提供するために1つ以上の他のナノ粒子と組み合わせて使用してもよい。選択された無機ナノ粒子は、採用される形態が何であっても、通常、500ナノメートル以下の平均粒子直径を有する。いくつかの実施形態では、無機ナノ粒子は、少なくとも2ナノメートル、少なくとも5ナノメートル、少なくとも10ナノメートル、少なくとも25ナノメートル、少なくとも50ナノメートル、又は少なくとも100ナノメートルの平均粒子直径を有して利用してもよい。更なる実施形態では、無機ナノ粒子は、最大500ナノメートル、最大400ナノメートル、最大250ナノメートル、又は最大150ナノメートルの平均粒子直径を有してもよい。無機ナノ粒子は、2〜500ナノメートルの範囲、5〜400ナノメートルの範囲、5〜250ナノメートルの範囲、又は10〜150ナノメートルの範囲の平均粒子直径を有してもよい。選択されたナノ粒子又はナノ粒子の組み合わせ自体が凝結される場合、凝結されたナノ粒子の最大の好ましい断面寸法は、この規定されたいずれかの範囲内である。
いくつかの場合では、無機ナノ粒子が実質的に球形であるように利用されることが望ましいことがある。しかしながら、他の用途では、より細長い形状が望ましいであろう。少なくとも1、少なくとも2、少なくとも3、又は少なくとも5のアスペクト比を使用してもよい。いくつかの実施形態では、最大10、最大9、最大8、又は最大7のアスペクト比を利用してもよい。別の実施形態では、無機ナノ粒子のアスペクト比は、1〜10、2〜9、3〜8、又は3〜7であってもよい。本明細書で使用するとき、用語「アスペクト比」は、粒子の最長の長さをこの最長の長さに垂直な距離で割り算したものを指す。
無機ナノ粒子は、この無機ナノ粒子が、コーティング組成物のクロモニック材料と水と混合したときに所望される特性を干渉する恐れがある程の粒子会合、凝集、凝結を本質的に起こさないように選択することができる。本明細書で使用するとき、粒子「会合」は、より弱い部類の化学結合力のいずれかによる可逆的な化学結合として定義される。粒子会合の例には、水素結合、静電引力、ロンドン力、ファンデルワールス力、及び疎水性相互作用が挙げられる。本明細書で使用するとき、用語「凝集」は、分子又はコロイド粒子の組み合わせが塊になることと定義される。凝集は電荷の中和により生じることがあり、典型的には可逆性である。本明細書で使用するとき、用語「凝結」は、大きな分子又はコロイド状粒子が結合して塊又は集塊になり、溶解状態から沈殿又は分離する傾向として定義される。凝結した無機ナノ粒子は互いに強く会合し、分解されるためには高剪断を必要とする。凝集及び会合した無機ナノ粒子は通常、容易に分離することができる。
選択された無機ナノ粒子の表面はいくつかの方法で化学的又は物理的に改質することができる。無機ナノ粒子表面に対する改質には、例えば、共有化学結合、水素結合、静電引力、ロンドン力を挙げてもよく、並びに親水性又は疎水性の相互作用が少なくとも無機ナノ粒子がこれらの目的とされる有用性を達成するために十分な時間にわたって維持されるのであれば、その親水性又は疎水性の相互作用も挙げてもよい。ナノ粒子の表面は、1つ以上の表面改質基で改質されてもよい。表面改質基は、無数の表面改質剤から誘導されてもよい。模式的に、表面改質剤を式XVにより表現することができる。
A−B
XV
式XVのA基は、無機ナノ粒子の表面に結合できる基である。ナノ粒子が溶媒中で処理される状況下で、B基は、無機ナノ粒子を処理するために使用されるいかなる溶媒についても相溶性を有する基である。無機ナノ粒子が溶媒中で処理されないいくつかの状況下では、B基は、無機ナノ粒子の不可逆的な凝集を抑えることができる。A基及びB基は、結合基が、所望の表面適合性をも付与できる場合には、同一であることが可能である。相溶性基は、クロモニック材料と反応性であってもよいが、通常は非反応性である。
表面改質剤が1つ以上の基を含み得、1つ以上の工程で作製され得ることが理解される。例えば、表面改質剤組成物は、A’基を含んでもよく、これはナノ粒子の表面と反応し、その後A”基が続き、次にこれはB基と反応することができる。付加順序は重要ではなく、すなわち、A’A”B構成要素の反応は、ナノ粒子との結合前に全体として又は部分的に行うことができる。コーティングにおけるナノ粒子の更なる説明は、リンゼンビューラー,M.(Linsenbuhler, M.)らのパウダー・テクノロジー(Powder Technology)、158巻、3頁(2003年)に見出すことができる。
種々の方法が、無機ナノ粒子の表面を改質するために利用できる。表面改質剤は、例えば、ナノ粒子に(例えば、粉末又はコロイド状分散体の形状で)加えてもよく、また、表面改質剤をナノ粒子と反応させてもよい。表面改質基を伴うナノ粒子をもたらす複数の合成順序が可能である。ナノ粒子の表面改質プロセスのいくつかの例は、例えば、米国特許第2,801,185号(アイラー(Iler))、同第4,522,958号(ダス(Das)ら);及び同第6,586,483号(コルブ(Kolb)ら)に記載されている。
いくつかの実施形態では、表面改質剤は、シラン化合物を含んでもよい。シランのいくつかの例には、アルキルクロロシラン;アルコキシシラン(例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、イソオクチルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ポリトリエトキシシラン、トリアルコキシアリールシラン、イソオクチルトリメトキシシラン);N−(3−トリエトキシシリルプロピル)メトキシエトキシエトキシエチルカルバメート;N−(3−トリエトキシシリルプロピル)メトキシエトキシエトキシエチルカルバメート;3−(トリエトキシシリル)プロピルコハク酸無水物、アルキルシラン(例えば、置換及び非置換アルキルシラン(例えば、メトキシ及びヒドロキシ置換アルキルシラン))、及びこれらの混合物などのオルガノシランを挙げてもよい。
他の例では、シラン化合物は、ヒドロキシル、アルコキシ、カルボキシル、ハロゲン、−OPO、−PO、チオール、アミノ又はこれらの塩から選択されるイオン化可能基を有する。イオン化可能基は酸又は塩形態のいずれかであることができる(例えば、対イオンには、アルカリ金属、アルキルアンモニウム、又はこれらの組み合わせを挙げることができる)。いくつかの例では、シランは少なくとも2個のイオン化可能基を有する。他の例では、イオン化可能基を有するシラン化合物は、式XVIを有することができる。
Figure 2011511953
式XVIでは、Rは、ヒドロキシル、アルコキシ、ハライド、又はこれらの組み合わせであってもよい。同様に、R及びRは、独立して、ヒドロキシル、アルコキシ、ハライド、又はこれらの組み合わせであってもよい。いくつかの実施形態では、R、R及びRは、同一基であってもよい。他の実施形態では、R、R及びRは、独立して、異なる基であってもよい。別の実施形態では、R、R又はRのうちの2つが同一基であってもよく、R、R又はRのうちの1つが異なる基であってもよい。1つの実施形態では、R、R及びRがヒドロキシルであるとき、イオン化可能基は塩であってもよい。置換基Yは、アルキレン、アリーレン、オキシアルキレン、又はこれらの組み合わせなどの二価の基であり得る。Yは、ケイ素及びRのどちらにも結合できる。Rは、イオン化可能基であってもよく、その場合、Rは、−COOH、−OH、−OR(式中、Rはアルキル基である)、−OPO、−PO、−SH、−NH、無水物、又はこれらの塩であってもよい。イオン化可能基を有するオルガノシランでの無機ナノ粒子の改質は、水中でのこの無機ナノ粒子を安定化することができる。
1つの実施形態では、式XVIのオルガノシランは、R、R及びRを含み、各々は1〜10個の炭素原子を有するアルコキシである。別の実施形態では、式XVIのR、R及びRはハライドであり、ここで、このハライドは塩化物である。更なる実施形態では、式XVIのR、R及びRは各々ヒドロキシルである。
いくつかの実施形態では、式XVIのR、R及びRはヒドロキシルであり、ここで、これらのヒドロキシル基の少なくとも1つはイオン化可能基である。別の実施形態では、式XVIのR、R及びRはヒドロキシルであり、Rはヒドロキシル又はカルボキシルから選択される。
1つの実施形態では、式XVIのオルガノシランは、R、R及びRの各々はヒドロキシルであり、Rはカルボキシルであり、Yはエチレンである。R、R及びRの1つは、イオン化可能基である。1つの実施形態では、オルガノシランはカルボキシエチルシラントリオールナトリウム塩である。
シラン化合物を使用するのではなく、むしろ、炭素の酸素酸(例えば、カルボン酸)、イオウの酸素酸及びリンの酸素酸、酸誘導体化ポリ(エチレン)グリコール(PEG)及びこれらのいずれかの組み合わせを含む有機酸表面改質剤で無機ナノ粒子表面を改質してもよい。好適なリン含有酸としては、ホスホン酸(例えば、オクチルホスホン酸、ラウリルホスホン酸、デシルホスホン酸、ドデシルホスホン酸、及びオクタデシルホスホン酸)、モノポリエチレングリコールホスホネート及びホスフェート(例えば、ラウリルホスフェート又はステアリルホスフェート)が挙げられる。好適な硫黄含有酸には、ドデシルスルフェート及びラウリルスルホネートなどのスルフェート及びスルホン酸が挙げられる。任意のこのような酸は、酸又は塩の形状のいずれかで使用され得る。
いくつかの実施形態では、表面改質剤は、CHO(CHCHO)CHCOOH、化学構造CHOCHCHOCHCOOHを有する2−(2−メトキシエトキシ)酢酸、酸若しくは塩のいずれかの形態のモノ(ポリエチレングリコール)スクシネート、オクタン酸、ドデカン酸、ステリン酸、アクリル酸又はオレイン酸などのカルボン酸官能基を組み込んでいる。オクタン酸、ドデカン酸、ステリン酸、アクリル酸又はオレイン酸の塩形態は、表面改質剤として使用してもよい。更なる実施形態では、表面改質された酸化鉄ナノ粒子には、内因性脂肪酸(例えば、ステアリン酸)又は内因性化合物を使用する脂肪酸誘導体(例えば、乳酸ステロイル、又はサルコシン若しくはタウリン誘導体)で改質されたものが挙げられる。更に、表面改質ジルコニアナノ粒子には、粒子の表面上に吸着されたオレイン酸とアクリル酸との組み合わせが挙げられる。
無機ナノ粒子のための有機塩基表面改質剤には、アルキルアミン(例えば、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、オクタデシルアミン、及びモノポリエチレングリコールアミン)を挙げてもよい。
表面改質用アルコール及びチオールを使用してもよく、これらには、脂肪族アルコール(例えば、オクタデシルアルコール、ドデシルアルコール、ラウリルアルコール及びフルフリルアルコール)、脂環式アルコール(例えば、シクロヘキサノール)、及び芳香族アルコール(例えば、フェノール及びベンジルアルコール)、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
表面改質剤の量は、無機ナノ粒子の表面と反応するように選択することができる。1つの実施形態では、無機ナノ粒子はシリカナノ粒子である。シリカナノ粒子との表面改質剤の反応は、表面改質されたシリカナノ粒子の安定な懸濁液を準備するのに十分であり得る。コーティング組成物中の表面改質されたシリカナノ粒子は、チャネルパターンを準備するのに有効であり得る。乾燥シリカナノ粒子のグラム当たりの表面改質剤の量(例えば、ミリモル)は、少なくとも0.001ミリモル(mモル)、少なくとも0.01mモル、少なくとも0.03mモル、少なくとも0.05mモル、又は少なくとも0.1mモルであり得る。乾燥シリカナノ粒子のグラム当たりの表面改質剤の量は、最大2.5mモル、最大1.5mモル、最大1mモル、又は最大0.5mモルの量であってもよい。いくつかの実施形態では、乾燥シリカナノ粒子のグラム当たりの表面改質剤の量は、0.001mモル〜2.5mモル、0.01mモル〜1.5mモル、0.03mモル〜1mモル、又は0.03mモル〜0.5mモルの範囲にあってもよい。
コーティング組成物は、クロモニック材料と、表面改質された無機ナノ粒子と、水とを含有する。プレコーティング組成物は、クロモニック材料の添加に先立って、表面改質された無機ナノ粒子の水性懸濁液、水、pH調整化合物、及び任意の界面活性剤を含む上記要素から形成されてもよい。プレコーティング組成物は容器内で組み合わせて、機械的に撹拌することができる。続いて、クロモニック材料をプレコーティング組成物の中に添加して溶解させ、コーティング組成物を形成させることができる。
プレコーティング組成物は1つ以上のpH調整化合物及び任意の界面活性剤を含んでもよい。pH調整化合物の添加により、多くの場合、クロモニック材料が水性分散体中への可溶性を増す。好適なpH調整化合物には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム(NHOH)、又は様々なアミンなどの既知の任意の塩基が挙げられる。プレコーティング組成物のpHは、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、又は少なくとも9であってもよい。いくつかの実施形態では、pHは、最大12、最大11又は最大10であってもよい。いくつかの実施形態では、pHは、5〜12、6〜11、又は7〜11の範囲にあってもよい。基材表面上のコーティング組成物の濡れを高めるために、任意の界面活性剤をプレコーティング組成物に添加してもよい。好適な界面活性剤には、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、又はこれらの組み合わせが挙げられる。粘度調整剤(例えば、ポリエチレングリコール)又は結合剤(例えば、低分子量加水分解デンプン)などの任意の添加剤も添加することができる。任意の添加剤又は任意の界面活性剤の一部は、プレコーティング組成物の少なくとも0.4重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも1重量%、又は少なくとも3重量%の量で、プレコーティング組成物に添加してもよい。いくつかの実施形態では、任意の添加剤又は任意の界面活性剤は、プレコーティング組成物の最大10重量%、最大7重量%、又は最大5重量%の量で、プレコーティング組成物に添加してもよい。他の実施形態では、任意の添加剤又は任意の界面活性剤は、プレコーティング組成物の0.4〜10重量%、0.5〜10重量%、1〜7重量%、3〜7重量%、又は3〜5重量%の範囲で、プレコーティング組成物に添加してもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の有機溶媒をプレコーティング組成物に添加してもよい。有機溶媒は、プレコーティング組成物の少なくとも0.1重量%、少なくとも0.5重量%、少なくとも1重量%、少なくとも3重量%、又は少なくとも5重量%の有機溶媒濃度を得るために、プレコーティング組成物に添加することができる。有機溶媒は、プレコーティング組成物の最大10重量%、最大9重量%、最大8重量%、最大7重量%の有機溶媒濃度を得るために、プレコーティング組成物に添加することができる。有機溶媒は、プレコーティング組成物の0.1〜10重量%、0.5〜10重量%、1〜8重量%、又は3〜7重量%の範囲の有機溶媒濃度を得るために、プレコーティング組成物に添加することができる。
表面改質された無機ナノ粒子の水性分散体は、クロモニック材料の添加に先立って、プレコーティング組成物に添加することができる。プレコーティング組成物の表面改質された無機ナノ粒子は、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、又は少なくとも17重量%の濃度を有してもよい。プレコーティング組成物の表面改質された無機ナノ粒子は、最大30重量%、最大25重量%、又は最大20重量%の濃度を有してもよい。いくつかの実施形態では、表面改質された無機ナノ粒子は、プレコーティング組成物の10〜30重量%、10〜25重量%、15〜25重量%、又は17〜20重量%の範囲の濃度を有してもよい。
コーティング組成物を形成するために、クロモニック材料を室温又はおよそ40℃未満の温度でプレコーティング組成物に要素として添加して、クロモニック材料を溶解させることができる。コーティング組成物の各要素の相対濃度は、得られる導電性ナノ構造グリッドの所望される配向及びこれらの目的用途により様々であってもよい。しかしながら、通常、クロモニック材料は、コーティング組成物の少なくとも3重量%、少なくとも4重量%、少なくとも5重量%、又は少なくとも7重量%の濃度を得るためにプレコーティング組成物に添加されてもよい。クロモニック材料は、コーティング組成物の最大20重量%、最大15重量%、又は最大10重量%の濃度を得るためにプレコーティング組成物に添加されてもよい。いくつかの実施形態では、クロモニック材料は、コーティング組成物の3〜20重量%、4〜20重量%、5〜15重量%、7〜15重量%、又は4〜10重量%の範囲の濃度を得るためにプレコーティング組成物に添加されてもよい。
コーティング組成物は、クロモニック材料と均一な相を形成する有機水溶性分子を含む非クロモニック相と混合されてもよい。いくつかの実施形態では、有機水溶性分子は、単糖、二糖、三糖、又は多糖などの糖であってもよい。例えば、有機水溶性分子には、デンプン、トウモロコシデンプン、アミロペクチン、マルトデキストリン、コーンシロップ固形分などの多糖を挙げてもよい。あるいは、有機水溶性分子には、グルコース又はフルクトースなどの単糖、及びスクロース、マルトース、又はラクトースなどの二糖を挙げることができる。有機水溶性分子は、任意の有用な量で存在することができる。有機水溶性分子は、コーティング組成物の少なくとも1重量%、少なくとも5重量%、少なくとも10重量%、少なくとも15重量%、又は少なくとも25重量%の濃度を得るためにコーティング組成物中に存在してもよい。いくつかの実施形態では、有機水溶性分子は、コーティング組成物の最大50重量%、最大40重量%、最大35重量%、又は最大30重量%の濃度を得るために、コーティング組成物中に存在してもよい。有機水溶性分子は、コーティング組成物の1〜50重量%、1〜40重量%、5〜35重量%、又は10〜30重量%の範囲の濃度を得るために、コーティング組成物中に存在してもよい。
コーティング組成物は、第1電極の表面に対してコーティング方向に適用される。1つの実施形態では、第1電極は、多層構造の基材上に堆積させた導電性層である。
クロモニック層内にクロモニック材料と表面改質された無機ナノ粒子との秩序配列をもたらす任意の有用な手段により、コーティング組成物を適用することができる。好適なコーティング技術には、例えば、ロールコーティング、ダイコーティング、ディップコーティング、スプレーコーティング、ナイフコーティング、又はカーテンコーティングが挙げられる。いくつかの実施形態では、第1電極への適用中又は適用後のいずれかに、剪断配向をクロモニック層に適用することができる。クロモニック層への剪断力の適用は、水の少なくとも一部分を除去したときに乾燥クロモニック層が配向構造又はマトリックスを有するように、クロモニック材料の整列を促進するのに役立てることができる。コーティング組成物の表面改質された無機ナノ粒子はまた、クロモニック材料の整列において欠損をもたらすことができる。欠損により、第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルとを含むチャネルパターンを形成することができる。第2のセットのチャネルは、コーティング方向に対して実質的に垂直方向に伸びる。1つの実施形態では、表面改質無機ナノ粒子とのクロモニック材料の整列により、1)第1のセットのチャネルを形成するコーティングプロセス中に適用される力の方向と、2)第2のセットのチャネルを形成するコーティングプロセス中に適用される力に実質的に垂直な方向と、の両方にあり得るチャネルパターンを形成することができる。
コーティング組成物は、任意の有用な濡れコーティング厚さで第1電極の表面に適用することができる。コーティング組成物は、少なくとも1、少なくとも3、少なくとも5又は少なくとも10マイクロメートルの均一な濡れコーティング厚さで第1電極の表面に適用されてもよい。いくつかの実施形態では、コーティング組成物は、最大25、最大20、最大15又は最大12マイクロメートルの均一な濡れコーティング厚さで第1電極の表面に適用されてもよい。通常、コーティング組成物は、1〜25マイクロメートル、3〜20マイクロメートル、5〜20マイクロメートル、5〜15マイクロメートル、又は5〜10マイクロメートルの範囲の均一な濡れコーティング厚さで第1電極の表面に適用されてもよい。
コーティング組成物を適用して第1電極の表面上にクロモニック層を形成した後には、水の少なくとも一部分をクロモニック層から除去して乾燥クロモニック層を形成することができる。すなわち、本明細書で使用するとき、用語「乾燥クロモニック層」は、少なくとも部分的に乾燥させたクロモニック層を指す。コーティングされたクロモニック層の乾燥は、水性コーティングを乾燥させるのに適したいずれかの手段を使用して達成することができる。有用な乾燥方法は、コーティングに損傷を与えることも、コーティング又は適用時に付与されるコーティングされたクロモニック層の配向を著しく乱すこともない。いくつかの実施形態では、クロモニック層に熱を加えて又は熱を加えずに、蒸発によってクロモニック層から水を除去して、乾燥クロモニック層を形成する。(コーティング組成物の総重量に基づいて)少なくとも5重量%、少なくとも25重量%、少なくとも50重量%、又は少なくとも75重量%の水をクロモニック層から除去して乾燥クロモニック層を形成してもよい。いくつかの実施形態では、最大95重量%、最大90重量%、最大85重量、又は最大80重量%の水をクロモニック層から除去して乾燥クロモニック層を形成してもよい。クロモニック層から除去して乾燥クロモニック層を形成してもよい水の重量%は、5〜95重量%、25〜90重量%、25〜85重量%、又は50〜80重量%の範囲にあってもよい。
クロモニック層からの水の除去後、乾燥クロモニック層を形成することができる。いくつかの実施形態では、乾燥クロモニック層の平均厚さは、少なくとも50ナノメートル、少なくとも75ナノメートル、又は少なくとも100ナノメートルであってもよい。乾燥クロモニック層の平均厚さは、最大2マイクロメートル、最大1マイクロメートル、又は最大0.5マイクロメートルであってもよい。乾燥クロモニック層は、50ナノメートル〜2マイクロメートル、200ナノメートル〜2マイクロメートル、200ナノメートル〜1.5マイクロメートル、又は500マイクロメートル〜1.5マイクロメートルの範囲の平均厚さを有してもよい。
乾燥クロモニック層を有機溶媒に曝露して、チャネルパターンを形成できる。いくつかの実施形態では、有機溶媒は、乾燥クロモニック層中のクロモニック材料を溶解できない。有機溶媒は親水性有機溶媒であってもよい。乾燥クロモニック層に適用してもよい有機溶媒には、アルコール(例えば、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール若しくはtertブタノール)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル若しくはシクロヘキサノン)、又はこれらの組み合わせを挙げてもよい。他の有用な有機溶媒には、ニトリル(例えば、アセトニトリル)、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン若しくはメチル−tert−ブチルエーテル)、又はこれらの組み合わせを挙げてもよい。親水性有機溶媒は、多くの場合、例えば、無水アルコール(例えば、無水エタノール)のように、無水である。
乾燥クロモニック層に親水性有機溶媒を曝露するための方法には、例えば、ダイコーティング、ディップコーティング、スプレーコーティング、ナイフコーティング、又はカーテンコーティングといった技術を挙げてもよい。乾燥クロモニック層上に親水性有機溶媒をコーティングするための別の技術には、親水性溶媒を液体として、乾燥クロモニック層上に滴下して適用することを挙げてもよい。ディップコーティングでは、乾燥クロモニック層を含有する第1電極は、少なくとも1秒、少なくとも2秒、少なくとも3秒、又は少なくとも4秒の時間にわたって親水性溶媒中に短時間保持することができる。乾燥クロモニック層を含有する第1電極は、最大10秒、最大9秒、最大7秒、又は最大5秒の時間にわたって親水性溶媒中に短時間保持することができる。乾燥クロモニック層を含有する第1電極は、1秒〜10秒、2秒〜9秒、3秒〜7秒、又は3秒〜5秒の範囲の時間にわたって親水性溶媒中に保持され得る。コーティングとしての親水性有機溶媒は、連続的又は不連続的なコーティング層として乾燥クロモニック層に適用して、乾燥クロモニック層内に対応する相互接続されたチャネルパターンを形成する。不連続な有機溶媒コーティングは、例えば、インクジェットコーティング又はフレキソ印刷などの任意の有用な手段を使用して、任意の所望されるパターンで適用してもよい。
いくつかの実施形態では、熱を親水性有機溶媒に加えて、有機溶媒を蒸発させてもよい。熱は、例えば、炉内で、熱空気の衝突による、赤外線加熱器による、又はホットプレート若しくは加熱したロールなどの加熱した表面に基材を接触させることを介するといった有用な方法で適用させることができる。有用な加熱方法はクロモニック層を破壊したり、又は乾燥クロモニック層となる第1電極を歪ませたりしない。
乾燥クロモニック層を親水性有機溶媒に曝露することにより、チャネルパターンを形成することができる。チャネルパターンは、乾燥クロモニック層内に第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの両方を含む。第1のセットのチャネルは、コーティング方向に伸びる複数の平行な又は実質的に平行なチャネルを含み、第2のセットのチャネルは、第1のセットのチャネルに対して複数の垂直な又は実質的に垂直なチャネルを含む。第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルは、多くの場合、少なくとも10ナノメートル、少なくとも50ナノメートル、少なくとも100ナノメートル、又は少なくとも250ナノメートルの平均チャネル幅を有してもよい。いくつかの実施形態では、チャネルパターンの第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルは、最大800ナノメートル、最大700ナノメートル、最大600ナノメートル、又は最大500ナノメートルの平均チャネル幅を有して形成することができる。チャネルパターンの第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルは、10ナノメートル〜800ナノメートル、10ナノメートル〜700ナノメートル、50ナノメートル〜600ナノメートル、又は100ナノメートル〜500ナノメートルの範囲の平均チャネル幅を有して形成することができる。1つの実施形態では、第1のセットのチャネルの平均チャネル幅は通常、チャネルパターンの第2のセットのチャネルの平均チャネル幅と同様であってもよい。
乾燥クロモニック層を親水性有機溶媒に曝露することにより、各々が独立して乾燥クロモニック層の平均厚さに等しい平均チャネル深さを有する第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルとを含むチャネルパターンを形成する。第1電極の表面は、第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルのための基部として曝露されてもよい。第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルは各々、クロモニック材料と、凹状表面として又は第1電極の表面に垂直若しくは実質的に垂直に伸びる側壁としての表面改質された無機ナノ粒子とにより、更に画定されてもよい。いくつかの実施形態では、チャネルパターンの第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの平均チャネル深さは、少なくとも50ナノメートル、少なくとも75ナノメートル、又は少なくとも100ナノメートルであってもよい。第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルとを含むチャネルパターンの平均深さは、最大2マイクロメートル、最大1マイクロメートル、又は最大0.5マイクロメートルであり得る。第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルとを含む形成されたチャネルパターンの平均チャネル深さは、50ナノメートル〜2マイクロメートル、200ナノメートル〜2マイクロメートル、200ナノメートル〜1.5マイクロメートル、又は500ナノメートル〜1.5マイクロメートルの範囲にあってもよい。1つの実施形態では、第1のセットのチャネルの平均チャネル深さは通常、チャネルパターンの第2のセットのチャネルの平均チャネル深さと同様であってもよい。
乾燥クロモニック層を親水性有機溶媒に曝露することにより、各々が独立して少なくとも2マイクロメートル、少なくとも5マイクロメートル、少なくとも7マイクロメートル、又は少なくとも10マイクロメートルの平均周期を有する第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルとを含むチャネルパターンを形成する。用語「周期」は、ナノ構造間の距離として定義される。いくつかの実施形態では、第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルとを含むチャネルパターンは各々独立して、最大20マイクロメートル、最大18マイクロメートル、最大15マイクロメートル、又は最大13マイクロメートルの平均周期を有してもよい。第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルとを含むチャネルパターンは各々独立して、2マイクロメートル〜20マイクロメートル、2マイクロメートル〜18マイクロメートル、5マイクロメートル〜18マイクロメートル、5マイクロメートル〜15マイクロメートル、又は7マイクロメートル〜13マイクロメートルの範囲の平均周期を有してもよい。例えば、第1のセットのチャネル内の第1のチャネルと第2のチャネルは、2マイクロメートル〜20マイクロメートルの範囲の距離で互いに離れていてもよい。1つの実施形態では、第1のセットのチャネルについての平均周期は、乾燥クロモニック層内の第2のセットのチャネルについての平均周期に等しくなくてもよい。例えば、第1のセットのチャネルについての平均周期は、第2のセットのチャネルについての平均周期未満である。
1つの実施形態では、チャネルパターンは、50ナノメートル〜2マイクロメートルの範囲の平均チャネル深さと、10ナノメートル〜800ナノメートルの範囲の平均チャネル幅と、2マイクロメートル〜20マイクロメートルの範囲の平均周期とを有する第1のセットのチャネル、及び50ナノメートル〜2マイクロメートルの範囲の平均チャネル深さと、10ナノメートル〜800ナノメートルの範囲の平均チャネル幅と、2マイクロメートル〜20マイクロメートルの範囲の平均周期とを有する第2のセットのチャネルを含んでもよい。いくつかのチャネルパターンは、各セットのチャネルが500ナノメートル〜2マイクロメートルの範囲の平均チャネル深さと100ナノメートル〜300ナノメートルの範囲の平均チャネル幅と、3マイクロメートル〜10マイクロメートルの範囲の平均周期とを有する、第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルとを含んでもよい。
チャネルパターンは、第1の方向(コーティング方向)と、第2の方向(コーティング方向に実質的に垂直な方向)とに伸びる異なる長さを有するチャネルを含む。1つの実施形態では、第1のセットのチャネルの長さは、第2のセットのチャネルの長さを超える。図1は、第1電極(すなわち、導電性層(すなわち、ITO))の表面上に堆積させた第1のセットのチャネルと第2のチャネルとを有するチャネルパターンを示す。
クロモニック分子と表面改質された無機ナノ粒子とによるチャネルパターンの形成は、単一コーティングにより達成されてもよい。チャネルパターンを形成するための単一コーティングは、2方向に配向して相互接続されたチャネルを形成するのに、2つの別々で独立したコーティングを適用することを必要とするプロセスに対して、有利であり得る。また、第1電極の表面上でのクロモニック層の単一工程適用は、より大きな経済的価値をもたらす比較的大きな表面積での連続的なロールツーロールプロセスに特に適した方法を提供する。
金属又は金属塩と反応することが既知のカップリング剤は、チャネルパターンの形成後に、乾燥クロモニック層の表面に対して、チャネルパターンの第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの内部に適用されてもよい。カップリング剤は、チャネルパターンに適用されてもよい。カップリング剤は、第1及び第2のセットのチャネルに適用されてもよく、第1電極の表面に向かって伸びる。カップリング剤の1つの例には、チオール含有シラノールが挙げられるが、これに限定されない。金属含有材料は、カップリング剤での処理後に乾燥クロモニック層上に適用されてもよい。
いくつかの実施形態では、乾燥クロモニック層内のチャネルパターンの第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルは、金属含有材料がチャネルパターン内に配置される前に、洗浄することができる。洗浄工程は、例えば、第1電極の表面に対しての及びチャネルパターン内への金属含有材料の、接着を高めるのを助けることができる。クロモニック層を破壊せず、又は第1電極を歪ませない任意の有用な洗浄プロセスが、乾燥クロモニック層内の、第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルを洗浄するのに使用することができる。いくつかの有用な洗浄プロセスには、例えば、反応性イオンエッチングや誘導結合プラズマ及び同類のものなどの、プラズマ処理方法が挙げられる。
金属含有材料をチャネルパターン内に配置して、金属チャネルパターンを形成することができる。金属チャネルパターンを形成するためのチャネルパターン内の金属含有材料は、第1電極の表面に結合されてもよい。代表的な金属含有材料には、金属、合金、有機金属化合物、金属の塩、金属の酸化物、又はこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。金属含有材料には、例えば、金、銀、銅、チタン、鉄、又は白金などの金属を挙げてもよい。1つの実施形態では、金属は金であってもよい。金属含有材料は、異なる金属含有材料を順次に堆積させることによって形成された多層などの、材料の多層を含むことができる。別の実施形態では、金属含有材料は、同一である又は異なることができる多層を有する。金属含有材料は、チタン層上に堆積させた金層であってもよい。
金属含有材料を適用するのに使用できる異なる堆積技術が利用可能である。いくつかの実施形態では、蒸着技術及びこれに類するものを使用して、金属などの金属含有材料を堆積させることができる。他の実施形態では、溶液堆積技術を使用して金属含有材料を適用させることができる。例えば、金属含有材料は、乾燥クロモニック層の一体性を乱さない好適な溶媒と組み合わせることができる(例えば、この溶媒は、乾燥クロミック層を溶解しない)。金属含有材料は、乾燥クロモニック層上に、及びこの乾燥クロモニック層内の第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルとを含むチャネルパターン内に、堆積させてもよい。金属含有材料は、第1電極の表面上で堆積させるための第1及び第2のセットのチャネルを通って伸びることができる。
金属含有材料が第1電極の表面上でチャネルパターン内に、及び乾燥クロモニック層表面上に配置された後で、乾燥クロモニック層を除去してもよい。クロモニック材料と表面改質された無機ナノ粒子とを含む乾燥クロモニック層は、水を含む溶媒で基材表面から除去することができる。チャネルパターン内にない、乾燥クロモニック層の表面上の金属含有材料もまた除去してもよい。この工程の間、第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルの内部に堆積させた金属含有材料は典型的には、第1電極の表面に結合されたままである。第1電極の表面に結合されたままの金属含有材料により、導電性ナノ構造グリッドの形成が生じ得る。1つの実施形態では、導電性ナノ構造グリッドは、複数の平行な又は実質的に平行なナノ構造を含む第1のセットの導電性ナノ構造と、第1のセットの導電性ナノ構造に垂直な又は実質的に垂直な第2のセットの導電性ナノ構造とを含み、これらの第1及び第2のセットの導電性ナノ構造は相互接続されている。いくつかの実施形態では、相互接続された導電性ナノ構造グリッドは電気を伝導し得る。図2は、導電性層(すなわち、ITO)上に堆積させた第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造とを有する第1導電性ナノ構造グリッドを示す。導電性層は、この導電性層を可撓性基材上に堆積させているような多層構造の部分である。
乾燥クロモニック層とこの乾燥クロモニック層の表面上に配置された金属含有材料の両方を除去した後に残る金属含有材料は、第1導電性ナノ構造グリッドを形成し得る。第1導電性ナノ構造グリッドは、各々が独立して、少なくとも10ナノメートル、少なくとも50ナノメートル、少なくとも100ナノメートル又は少なくとも250ナノメートルの平均ナノ構造幅を有する第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造とを含む。いくつかの実施形態では、第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造は各々独立して、最大800ナノメートル、最大700ナノメートル、最大600ナノメートル又は最大500ナノメートルの平均ナノ構造幅を有してもよい。第1のセットの導電性ナノ構造及び第2のセットの導電性ナノ構造の平均ナノ構造幅は各々独立して、10ナノメートル〜800ナノメートル、10ナノメートル〜700ナノメートル、50ナノメートル〜600ナノメートル、又は100ナノメートル〜500ナノメートルの範囲にあってもよい。
第1導電性ナノ構造グリッドの金属含有材料は、各々少なくとも10ナノメートル、少なくとも75ナノメートル、少なくとも85ナノメートル又は少なくとも100ナノメートルの平均ナノ構造高さを有する第1導電性ナノ構造グリッドを形成する第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造とを有することができる。いくつかの実施形態では、平均ナノ構造高さは、最大2マイクロメートル、最大1マイクロメートル、最大0.75マイクロメートル又は最大0.5マイクロメートルであってもよい。ナノ構造は、10ナノメートル〜2マイクロメートル、10ナノメートル〜1マイクロメートル、又は10ナノメートル〜0.5マイクロメートルの範囲の平均高さを有してもよい。平均導電性ナノ構造高さは、乾燥クロモニック層の表面改質された無機ナノ粒子の平均粒子サイズの相関要素であり得る。
1つの実施形態では、金属含有材料は、複数の平行な又は実質的に平行な金属導電性ナノ構造を有する第1のセットの導電性ナノ構造と、第1のセットの金属導電性ナノ構造に垂直な又は実質的に垂直な複数の金属導電性ナノ構造を有する第2のセットの金属導電性ナノ構造とを有する金属導電性ナノ構造を形成し得る。第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造は各々独立して、少なくとも2マイクロメートル、少なくとも5マイクロメートル、少なくとも7マイクロメートル又は少なくとも10マイクロメートルの平均周期を有してもよい。第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造の平均周期は各々独立して、最大20マイクロメートル、最大18マイクロメートル、最大15マイクロメートル又は最大13マイクロメートルであってもよい。第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造の平均周期は各々独立して、2マイクロメートル〜20マイクロメートル、2マイクロメートル〜18マイクロメートル、5マイクロメートル〜15マイクロメートル、又は7マイクロメートル〜13マイクロメートルの範囲にあってもよい。1つの実施形態では、第1のセットの導電性ナノ構造は、第2のセットの導電性ナノ構造についての平均周期未満の平均周期を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書で記載される方法を使用して、各々独立して10ナノメートル〜2マイクロメートルの範囲の平均導電性ナノ構造高さと、10ナノメートル〜800ナノメートルの範囲の平均導電性ナノ構造幅と、2マイクロメートル〜20マイクロメートルの範囲の平均周期とを有する第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造とを有する第1導電性ナノ構造グリッドを形成することができる。例えば、第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造は、各々独立して10ナノメートル〜1マイクロメートルの範囲の平均ナノ構造高さと、100ナノメートル〜300ナノメートルの範囲の平均ナノ構造幅と、3マイクロメートル〜10マイクロメートルの範囲の平均周期とを有する。第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造は、各々独立して電気を伝導することができる光学的に透明な第1電極を提供してもよい。いくつかの実施形態では、第1電極の表面上に堆積させた相互接続された導電性ナノ構造グリッドは、表面伝導度を有する。
より具体的には、導電性ナノ構造グリッドを形成するために第1及び第2の導電性ナノ構造の複数のパターンを有する第1電極は、単一のコーティング組成物から準備することができる。クロモニック材料と表面改質された無機ナノ粒子と水とを含むコーティング組成物は、コーティング方向で第1電極の表面に適用することができる。コーティング組成物の適用後、水の一部分を除去して乾燥クロモニック層を形成してもよい。乾燥クロモニック層を親水性有機溶媒に曝露して、チャネルパターンを形成することができる。チャネルパターンは、コーティング方向に第1のセットのチャネルと第1のセットのチャネルに実質的に垂直である第2のセットのチャネルとを含んでもよい。第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルは、乾燥クロモニック層の平均厚さと等しい平均チャネル深さを有する。次に、金属含有材料は、乾燥クロモニック層の表面上、及び第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルの両方の内部に配置することができ、第1及び第2のセットのチャネル内に配置された金属含有材料は、第1電極の表面と接触する。更に、乾燥クロモニック層と、乾燥クロモニック層の表面上に配置された金属含有材料は、除去することができる。第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルの内部に配置された金属含有材料は、第1電極の表面に付着することができる。第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの内部の金属含有材料は、第1導電性ナノ構造グリッドを形成することができる。第1導電性ナノ構造グリッドは、第1のセットの導電性ナノ構造と、第2のセットの導電性ナノ構造とを含む。第2のセットの導電性ナノ構造は、コーティング方向に伸びる第1のセットの導電性ナノ構造に実質的に垂直である。この方法は更に、比較的大きな表面積上に導電性ナノ構造を形成するためのコーティングプロセスを提供する。
いくつかの実施形態では、チャネルパターンは、コーティング方向に伸びる複数の平行な又は実質的に平行なチャネルを含有する第1のセットのチャネルとこの第1のセットのチャネルに垂直又は実質的に垂直な複数のチャネルを含有する第2のセットのチャネルとを含む。第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルの金属含有材料は、第1電極の表面に接触する。
電子デバイスを製造するために、電子応答性層が第1電極と第2電極との間に配置される。電子応答性層は、第1電極の表面上に堆積させた第1導電性ナノ構造グリッドに面する。いくつかの場合には、外部電流又は場合によっては外部電界の適用時に、電子応答性層は、発光若しくは可視光吸収における変化などの光学的変化、サイズ若しくは分子整列における変化などの物理的変化、エネルギーレベルの変化などの電気的変化、又は酸化若しくは還元などの化学的変化を起こし得る。他の場合には、電子応答性層の物理的又は化学的反応は、温度、力又は溶媒などの因子から生じ得る。電子応答性層のいくつかの例には、無機発光材料、有機発光材料、液晶材料、エレクトロクロミック材料、電気泳動性材料又はこれらの組み合わせが挙げられる。
発光材料は典型的には、無機及び/又は有機電界発光材料を含有する。これらの材料には、蛍光剤又はリン光材料が挙げられるが、これらに限定されない。
発光装置(LED)において一般に使用される無機発光材料は通常、高い内部量子効率を有するpn接合に基づく。無機発光材料の例には、GaPAs、AlGaInP、AlGaInN、GaInN、AlGaN及びこれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。無機発光材料の効率は、赤LEDについては50%を超えることができ、より低い発光効率が橙、琥珀及び黄色波長において可能である。無機発光材料は更に、Schubert,E.F.;Gessmann,T.;Kim,J.K.,「Light−Emitting Diodes」;Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology 5th ed.,14,832〜867(2005),John Wiley & Sons,Inc.に記載されている。
有機電界発光材料には、例えば、小分子(small molecule)(SM)エミッタ(例えば、非ポリマーエミッタ)、SMドープポリマー、発光ポリマー(light-emitting polymer)(LEP)、ドープLEP又はブレンドされたLEPを挙げることができる。有機電界発光材料は、単独で、又は有機電界発光電子装置内で機能的若しくは非機能的である任意の他の有機若しくは無機材料と組み合わせて、提供することができる。
発光ポリマー(LEP)は、電界発光材料の例である。LEP材料は、典型的に、共役ポリマー又はオリゴマー分子であり、好ましくは、溶液処理に十分なフィルム形成特性を有する。本明細書で使用するとき、「共役ポリマー又はオリゴマー分子」は、ポリマー主鎖に沿って非局在化したπ電子系を有するポリマー又はオリゴマーを指す。このようなポリマー又はオリゴマーは通常、半導電性であり、ポリマー又はオリゴマー鎖に沿って正及び負電荷キャリアを担持することができる。
好適なLEP材料の部類のいくつかの例には、ポリ(フェニレンビニレン)、ポリ(パラ−フェニレン)、ポリフルオレン、及びこれらのコポリマー及びブレンドが挙げられる。好適なLEPはまた、蛍光染料又は光輝性材料を分子的にドープ、分散させたり、活性又は非活性材料とブレンドしたり、あるいは、活性又は非活性材料と分散させたりすることができる。LEP材料は、例えば、第1又は第2電極の表面上にLEP材料の溶媒溶液を流し込み、又は堆積させた第1導電性ナノ構造グリッドを含有する第1電極上にLEP材料の溶媒溶液を流し込み、溶媒を蒸発させてポリマーフィルムを作製することにより、発光構造の中に形成することができる。あるいは、LEP材料は、前駆体種の反応により電極上でその場で形成することができる。LEP層を形成するための好適な方法は、米国特許第5,408,109号(Heegerら)に記載されている。LEP材料から発光構造を形成する他の方法には、レーザー熱パターニング、インクジェット印刷、スクリーン印刷、サーマルヘッド印刷、フォトリソグラフィーパターニング及び押出コーティングが挙げられるが、これらに限定されない。発光構造は、単層又は多層の、LEP材料又は他の電界発光材料を含むことができる。
有機電界発光材料は、1つ以上の小分子(SM)エミッタを含むことができる。SM電界発光材料としては、電荷輸送、電荷ブロック、及び半導体有機又は有機金属化合物が挙げられる。典型的には、SM材料は、溶液から蒸着又はコーティングされて、電子デバイスの電極上に薄層を形成することができる。任意の材料が一般的に所望の電荷輸送及び電子発光特性の両方を有さないことから、実際には、SM材料の多層は典型的に、効率的な有機電子発光デバイスを作製するために使用される。
SM材料は通常、非ポリマーの有機又は有機金属材料であり、エミッタ材料、電荷移動材料として、エミッタ層(例えば、放出光を制御するため)又は電荷輸送層などの中のドーパントとして、有機電界発光照明(organic electroluminescent lighting)(OEL)ディスプレイ及びデバイスにおいて使用可能である。一般使用されるSM材料には、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(TPD)、及び金属キレート化合物、例えばトリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(AlQ)が挙げられる。
電子応答性材料の別の例には、エレクトロクロミック材料が挙げられる。エレクトロクロミック材料は通常、電荷が化学種に印加されると、変色する。これらの材料は、特異的なUV−可視光吸収帯を有するレドックス状態に依存して、変色を起こす。レドックス状態の可逆的電気化学的変換により、異なる色が生じることができる。光学的変化は、低直流電位において制御される小電流により影響され得る。
通常、エレクトロクロミック材料には、ルテニウム(II)錯体、ポリアニリン、ポリピリジル錯体、ビオロゲン及びポリオキソタングステートが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかのエレクトロクロミック材料は、米国特許第4,841,021号及び同第4,898,923号(Katritzkyら)並びに米国特許出願公開第2007/0090326号(Baiら)に記載されている。ビオロゲン及びその誘導体は、式XVIIにより表される:
Figure 2011511953
式XVIIにおいて、Z及びYは、ホスホニル基、スルホン酸基又はカルボキシ基を含んでもよく、aは1又は2であり得、X−bが環内の2つのNの電荷と釣り合うように、bは1又は2である。エレクトロクロミック材料は更に、Samat,A.and Guglielmetti,R.,「Chromogenic Materials」;Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,5th ed.,6,571〜587(2004),John Wiley & Sons,Inc.に記載されている。
電子応答性材料の他の例には、液晶材料が挙げられる。液晶材料は、外部電界若しくは磁界の存在又は不在についての光学特性を有する物質である。この材料は、秩序ある構造を形成するために、適用される剪断力により、溶媒の選択により、及び温度により、印加される電界に対して、印加される磁界に対して、配向又は整列されてもよい。液晶材料は更に、Collings,P.J.,「Liquid Crystalline Materials」;Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology 5th ed.,15,81〜120(2005),John Wiley & Sons,Inc.に記載されている。
液晶(Liquid crystals)(LC)は、サーモトロピック及びリオトロピックLCに分けることができる。サーモトロピックLCが温度が変化するときに液晶相への相転移を呈する一方、リオトロピックLCは溶媒(例えば、水)中のメソゲン(LCの構造単位)の濃度及び温度の関数として相転移を呈する。
液晶材料又は分子は典型的には、剛性部分(例えば、メソゲン)及び1つ以上の可撓性部分を含有する。剛性部分が1つの方向に分子が整列するのを促進する一方で、可撓性部分は流動性を誘起する。この剛性部分は、メソゲンと称される。液晶材料は、剛性及び可撓性部分のバランスから形成される。
サーモトロピック液晶材料は、コレステリック液晶を含む。コレステリック液晶材料は通常、本来はキラルである分子単位と、本来はメソゲン性である分子単位とを有し、また、ポリマーも含むことができる。コレステリック液晶相を有する分子は、ディレクタ(平均局所的分子整列の方向を特定する単位ベクトル)を有する。液晶相は通常、ディレクタに垂直な寸法に沿って螺旋状に回転する。
コレステリック液晶ポリマーを含むコレステリック液晶化合物は通常、既知である。コレステリック液晶化合物及びポリマーの例は更に、米国特許第4,293,435号(Portugallら)、同第5,332,522号(Chenら)、同第5,886,242号(Etzbachら)、同第5,847,068号(Maxeinら)、同第5,780,629号(Etzbachら)及び同第5,744,057号(Meyerら)に記載されている。
コレステリック液晶アクリレートの例は、式XVIIIにより示される:
Figure 2011511953
式XVIIIは、欧州特許第834754号(Motomuraら)に記載されているように、準備することができる。市販のコレステリック液晶のいくつかの例には、商標PALIOCOLOR LC242及びPALIOCOLOR LC756でBASF(Charlotte,North Carolina)からのものが挙げられる。
リオトロピック液晶材料は通常、両親媒性分子と呼ばれる、2つの異なる部分を有する分子を含む。両親媒性分子は、親水性部分と疎水性部分とを含有する物質である。溶媒中でこれらの分子は、配向秩序、位置秩序又はこれらの組み合わせを有する相を形成する傾向がある。これらの分子は、極性の液体−わずかに極性の液体、又は極性の液体−非極性の液体、の混合物の境界面に移動する傾向がある。
電気泳動性材料は、電子応答性材料の別の例である。電気泳動性材料は、電子ディスプレイにおいて使用することができる。これらの材料は、スクリーン上に異なる画像を表示する画面に向かって又はその画面から離れて移動する、マイクロメートルサイズの、帯電している、有色の粒子を含む。粒子は通常、液体中又は気体中に懸濁される。ピクセルにおける電位が変化するにつれ、種々の量の黒又は白色の粒子が表示面に向かって移動し、特定のピクセルについて、黒色、白色を、又はグレイの色調を示す。
第2電極は、電子デバイスの電子応答性層に近接して配置させることができる。第2電極は典型的には、電子デバイスの第1電極の反対側に配置される。第2電極は、第1電極について記載されているものと同様の導電性層である。1つの実施形態では、第2電極は、多層構造の層である。第2電極は、基材上に堆積させることができる。
1つの実施形態では、第2導電性ナノ構造グリッドは、第2電極の表面上に提供することができる。第2導電性ナノ構造グリッドは、電子デバイスの電子応答性層に面する。別の実施形態では、第2導電性ナノ構造グリッドは、第1導電性ナノ構造グリッドと同一又は異なる金属含有材料を含む。更なる実施形態では、第2導電性ナノ構造グリッドは、第1導電性ナノ構造グリッドと同一又は異なる導電性ナノ構造(例えば、第1及び第2)を含む。
電子応答性層は、第1電極と第2電極との間に配置される。電子デバイスを製造するために、電子応答性層は、第1電極と第2電極との間に挟まれてもよい。1つの実施形態では、第1電極の表面上に堆積させた第1導電性ナノ構造グリッドは、電子応答性層に面する。別の実施形態では、第2電極の表面上に堆積させた第2導電性ナノ構造グリッドは、電子応答性層に面する。第1及び第2電極は、圧力下(例えば、ローラー)で共に挟まれてもよい。第1電極及び第2電極は通常、電子デバイス全体にわたる電気接続のために互いに整列又は位置合わせされる。
1つの態様では、第1電極20の表面上に第1導電性ナノ構造グリッド30を堆積させた電子デバイス10が形成される。電子デバイス10は、第1電極20と、電子応答性層40と、第2電極50とを含む。電子応答性層40は、第1電極20の表面上に堆積させた第1導電性ナノ構造グリッド30に面する。電子応答性層40は、第1電極20と第2電極50との間に配置される。第1導電性ナノ構造グリッド30は、第1のセットの導電性ナノ構造と、第2のセットの導電性ナノ構造とを含む。第2のセットの導電性ナノ構造は、第1のセットの導電性ナノ構造に実質的に垂直である。電子デバイス10は、図3に示される。
いくつかの実施形態では、第1電極の第1表面上に堆積させた第1導電性ナノ構造グリッドは、独立して50ナノメートル〜2マイクロメートルの範囲の平均厚さを有する第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造とを含む。他の実施形態では、第1導電性ナノ構造グリッドは、独立して10ナノメートル〜800ナノメートルの範囲の平均幅を有する第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造とを含んでもよい。更なる実施形態では、第1導電性ナノ構造グリッドは、独立して2マイクロメートル〜20マイクロメートルの範囲の平均周期を有する第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造とを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、強化電極構造は、可視光が第1導電性ナノ構造グリッドなしの第1電極を透過する透過に対し、少なくとも70%の可視光(400〜800nm)が強化電極構造を透過する光透過を有する。強化電極構造は、第1電極上に堆積させた第1導電性ナノ構造グリッドを含む。第1電極上に堆積させた、ナノメートルサイズ寸法の第1導電性ナノ構造グリッドは通常、可視光が強化電極構造を通過するのを許容する。強化電極構造は、半透明又は透明であり得る。1つの実施形態では、強化電極構造は、多層構造の部分であってもよい。強化電極構造は、少なくとも75%の、少なくとも80%の、少なくとも85%の、少なくとも90%の、又は少なくとも95%の可視光が強化電極構造を透過する光透過を有する。
いくつかの実施形態では、第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造は、第1電極の、長さの少なくとも80%にわたって及び幅の少なくとも80%にわたって伸びる。第1導電性ナノ構造グリッドは、第1セット及び第2のセットの導電性ナノ構造を第1電極の表面上に形成できる、第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造とを含む。第1導電性ナノ構造グリッドは、第1電極の表面全体にわたって堆積させた多数の導電性ナノ構造を提供できるナノメートルサイズ寸法を有する。多数の導電性ナノ構造は、平方ミリメートル当たりの表面積適用範囲の増加をもたらすことができる。導電性ナノ構造の数の増加は、電子デバイスの電子応答性層との多数の接触点を提供することができる。ナノメートル寸法の導電性ナノ構造は、第1電極の表面上に、より大きな適用範囲を提供することができる。第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造は、第1電極の長さの少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%にわたって伸びることができる。第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造は、第1電極の幅の少なくとも85%、少なくとも90%又は少なくとも95%にわたって伸びることができる。
いくつかの実施形態では、第1電極は、多層構造の最も外側の層である導電性層を含む。多層構造を製造するために、導電性層は、基材の表面に適用されてもよい。基材は、場合によって、不均一であってもよい。不均一導電性層は、電子デバイスにおいて使用するときに電気的短絡を生じる局所欠陥などの問題を起こす恐れがある。短絡欠陥のいくつかの原因には、例えば、基材上への導電性層の堆積時の粒子汚染、多くの場合基材が一因となる表面粗さ、及び電子応答性層の厚さにおける不均一さが挙げられる。製造の不完全さの結果として初めから存在する局所欠陥は、典型的には、電気的短絡の位置に、小さな、非発光の、非導電性区域として存在する。短絡欠陥は更に、米国特許第7,271,534号(Padiyathら)に記載されている。
導電性層における欠陥は、大きな表面積を有する電子デバイス(例えば、テレビ)に大きな不完全点を負わせる。例えば、多層構造の導電性層でコーティングされた、いくつかの基材は、局所欠陥を有し得る。第1電極の表面上に堆積させた導電性ナノ構造グリッドは、電子デバイスにおける短絡又は欠陥の数を低減し得る。導電性ナノ構造グリッドは、第1電極の表面全体にわたって多数の接触位置を提供することができる。導電性ナノ構造グリッドは、第1電極の表面上で連続的なグリッドとして働き得る。
1つの実施形態では、強化電極構造は、第1導電性ナノ構造グリッドと組み合わせた第1電極を含む。第1導電性ナノ構造グリッドは、第1電極の表面上に堆積させることができる。強化電極構造は、機械的に変形させて、表面伝導度について試験することができる。例えば、強化電極構造は、直径0.95cmを有するスティールマンドレルによって90度の角度で曲げることができる。強化電極構造の表面伝導度は、第1電極(例えば、ITO)の連続性に何か乱れが生じているかどうかを判定するために、測定することができる。90度以外の角度(例えば、45度)で曲げられた強化電極構造の試料も、表面伝導度について同様に評価することができる。
1つの実施形態では、第1導電性ナノ構造グリッドと組み合わせた第1電極を含む機械的に変形された強化電極構造は、配置されたマンドレルによって90度の角度で少なくとも6回にわたって強化電極構造を機械的に折り曲げた後、少なくとも70%の表面伝導度を有することができる。マンドレルの長軸は、強化電極構造の第1電極上に堆積させた第1導電性ナノ構造グリッドのコーティング方向に垂直に配置される。強化電極構造は、マンドレルによって90度の角度で少なくとも6回にわたって強化電極構造を機械的に折り曲げた後、少なくとも75%の、少なくとも80%の、少なくとも85%の、少なくとも90%の、又は少なくとも95%の表面伝導度を保持し得る。実施例1〜4は、第1導電性ナノ構造グリッドと組み合わせた第1電極を有する強化電極構造の折り曲げを示す。
別の実施形態では、第2導電性ナノ構造グリッドは、第2電極の表面上に堆積させる。第2導電性ナノ構造グリッドは、電子デバイス内の電子応答性層に面している。第2導電性ナノ構造グリッドは、第1電極の表面上に堆積させた第1導電性ナノ構造グリッドと同様の寸法を有することができる。1つの実施形態では、第2電極の表面上に堆積させた第2導電性ナノ構造グリッドは、第1電極の表面上に堆積させた第1導電性ナノ構造グリッドの寸法と異なる寸法を有する。
第1導電性ナノ構造グリッドと組み合わせた第1電極を含む強化電極構造を有する電子デバイスは、多くの用途で使用することができる。これらの使用のいくつかには、バックライト、メッセージサイン伝達、高及び低解像度ディスプレイ、並びに安全ライトが挙げられる。これらの電子デバイスは、偏光子、波長板、タッチパネル、反射防止コーティング、防汚コーティング、投射スクリーン、輝度強化フィルム、拡散体若しくは他の光学素子、コーティング、ユーザーインターフェースデバイス又はこれらに類するものなどの他の要素又は材料と共に使用されてもよい。
1つの態様において、基材を含有する電子デバイスの製造方法が記載される。基材と、第1導電性ナノ構造グリッドと、導電性層とを含む第1電極構造が形成される。第1導電性ナノ構造グリッドを、基材の表面上に堆積させる。導電性層を第1導電性ナノ構造グリッド上に、及び第1導電性ナノ構造グリッドにより被覆されていない基材の表面上に堆積させて、第1電極構造を形成する。基材の表面に向かって伸びる第1導電性ナノ構造グリッドの領域又は空間の内部に導電性層を堆積させる。1つの実施形態では、基材は非導電性材料である。この基材は、堆積させた第1導電性ナノ構造グリッドを受け入れることができる。第1電極構造は、第1電極よりもむしろ基材上に堆積させた第1導電性ナノ構造グリッドを有する。電子応答性層は、第1導電性ナノ構造グリッドよりもむしろ第1電極の導電性層に面する。電子デバイスを形成するために、電子応答性層は、第1電極構造と第2電極との間に配置される。
別の態様において、電子機器の製造方法が記載される。第1電極構造が形成される。第1導電性ナノ構造グリッドを、第1電極上よりもむしろ基材の表面上に堆積させる。第1導電性ナノ構造グリッドは、第1のセットの導電性ナノ構造と、第2のセットの導電性ナノ構造とを含む。第2のセットの導電性ナノ構造は、第1のセットの導電性ナノ構造に実質的に垂直である。第1導電性ナノ構造グリッド上及び基材の表面上に導電性層を堆積させて、第1電極構造を形成する。基材の表面に向かって伸びる第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造との間の領域又は空間の内部に導電性層を堆積させる。電子応答性層は、本開示の別の態様の第1導電性ナノ構造グリッドに面するよりもむしろ第1電極構造の導電性層に面する。電子応答性層は、第1電極構造と第2電極との間に配置される。
別の態様では、電子デバイス100は、基材110と、この基材110の表面上に堆積させた第1導電性ナノ構造グリッド120と、この第1導電性ナノ構造グリッド120上及び基材110の表面上に堆積させた導電性層130と、電子応答性層140と、第2電極150とを含む。電子デバイス100は、図4に示される。第1ナノ構造グリッド120を基材110上に堆積させ、導電性層130を第1導電性ナノ構造グリッド120上及び基材110の表面上に堆積させて、第1電極構造175を形成する。電子応答性層140は、第1導電性ナノ構造グリッド120よりもむしろ導電性層130に面する。電子応答性層140は、第1電極構造175と第2電極との間に配置される。
本開示は、例示的なものであり、本開示の範囲を制限することを意図しない以下の実施例により、更に明らかになるであろう。
本開示について以下の実施例でより具体的に説明するが、本開示の範囲内での多数の修正及び変更が当業者には明らかとなるため、以下の実施例は例示のみを目的としたものである。特に注釈がない限り、以下の実施例において記載する全ての割合、百分率、及び比率は重量を基準としたものであり、又、実施例において使用する全ての試薬は、下記の化学薬品供給業者から得られた若しくは入手可能なものであり、従来の技法によって合成されてもよい。
準備的実施例1
表面改質された無機ナノ粒子は、平均直径21ナノメートル(nm)を有するシリカナノ粒子とのシランの反応から形成された。より具体的には、Nalco Chemical Company(Naperville,Illinois)から入手可能なNalco2327コロイドシリカ300グラムを撹拌棒を備えた瓶に配置した。撹拌しながら、Gelest Inc.(Morrisville,Pennsylvania)から入手可能な25重量%カルボキシエチルシラントリオールナトリウム塩水溶液28グラムを10分間にわたってコロイドシリカに添加した。少量の沈殿がカルボキシエチルシラントリオールナトリウム塩の添加時に形成されたが、この沈殿は更なる撹拌により溶解した。次にこの透明な分散体を95℃の炉に20時間にわたって置いた。水中の表面改質されたコロイドシリカの固形分パーセントは、乾燥後の重量喪失に基づいて、40重量%であると定量された。乾燥に先立って分散体が以下の実施例では使用された。
準備的実施例2:
Tate & Lyle PLC(Decatur,Illinois)から入手可能なデンプン(ICB 3000)1.0グラムと、脱イオン水12グラムと、EMD Chemicals Inc.(Gibbstown,New Jersey)から入手可能な30重量%水酸化アンモニウム水溶液0.56グラムと、準備的実施例1の表面改質コロイドシリカ分散体4.0グラムとを含む混合物を、機械的撹拌を行いながら容器内に加えた。デンプンが混合物に溶解した後で、式III(4−ジメチルアミノ−1−[4,6−ジ(4−カルボキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]ピリジニウムクロライド)のクロモニック材料2.0グラムを撹拌しながらゆっくりと混合物に添加した。クロモニック材料の溶解時に、Cognis Corporation(Cincinnati,Ohio)からのアルキルポリグルコシド界面活性剤(Glucopon 425N)の10重量%水溶液0.44グラムを撹拌しながら混合物に添加した。得られた混合物(合計20グラム)を、5.0マイクロメートル使い捨て注射器フィルタ(直径25mm、Versapore Membrane−不織布支持体上親水性アクリルコポリマー−付き、Pall Corporation(East Hills,NY)からの製品番号4489)を装着した使い捨て注射器により採取し、濾過した。得られた濾過混合物を、1.2マイクロメートル使い捨て注射器フィルタ(直径25mm、Versapore Membrane−不織布支持体上親水性アクリルコポリマー−付き、Pall Corporation(East Hills,NY)からの製品番号4488)を装着した使い捨て注射器により採取し、濾過して、コーティング組成物を形成した。
15.2センチメートル(cm)長さ×7.6cm幅×0.013cm厚さの寸法を有する個々の小片に切り分けたポリ(エチレンテレフタレート)(PET)フィルム(DuPont Teijin Films(Hopewell,VA)、商標Melinex ST504)の接着を促進する側にこのコーティング組成物をコーティングした。PETフィルムのコーティングに先立って、Yield Engineering Systems Inc.(San Jose,California)から入手可能なYES G1000 Plasma Cleaning Systemを使用して、各フィルムをドライエッチングした。使用された電極配置は、「YES Plasma Cleaning System Manual 610−5237−01」p.3/12に見られるような「RIE Mode Arrangement」であった。このフィルムを頂部電極(活性)から2番目、4番目、6番目又は8番目のうちの1つの上に配置した。Oエッチプラズマ(高周波(RF)を介して充電される)を2分間にわたって使用した。
UV Process Supply(Chicago,Illinois)から入手可能なNO.2.5巻線ドローダウンバーを使用して、クロモニック層としてコーティング組成物をフィルム試料に適用した。クロモニック層を約25℃で少なくとも5分間にわたって空気乾燥させた。
Pactiv Corporation(Lake Forest,Illinois)から入手可能なおよそ32.5cm×22.4cm×3.2cmの寸法を有するアルミニウムベーキングパン内でこのフィルムを浸すことにより、試料を曝露した。アルミニウムベーキングパンをAaper Alcohol & Chemical Company(Shelbyville,Kentucky)から入手可能な無水エタノール(200プルーフ)でおよそ10秒間にわたって部分的に充填して、チャネルパターンの形成を誘起した。ばね仕掛けのクリップを試料の各々の末端部に取り付けてひずませながら試料を保持することにより、エタノール中での試料の曝露を行い、この試料をエタノールを含有するアルミニウムベーキングパン内に配置した。試料をクリップによりひずませながらアルミニウムパンから取り出し、吹出し口(20.3cm(8インチ))収縮包装装具(部品番号51024)(Master Appliance Corp.(Racine WI))を取り付けたヒートガン(モデル:HG−301A「Master Heat Gun」、Master Appliance Corp.(Racine,WI))上に保持する前におよそ1秒間にわたって滴下させておき、均一な温度になるようにして、試料領域を乾燥させた。この試料をクロモニックコーティングされた側を上に水平に、長さ方向に、最低温度(吸気マニホルドをいっぱいに開けながら温度スイッチを位置(II)に設定)で予め加熱したヒートガンのおよそ10cm上の距離で乾燥するまで保持した。試料を熱気に水平に通過させ、その結果、先端が最初に乾燥し、試料は、後端が乾燥するまで熱気を横切って連続的に移動した。乾燥時間はおよそ10秒であった。
乾燥後、試料を光学顕微鏡により検査したところ、PETフィルム上のチャネルパターンが、PETフィルム上の乾燥クロモニック層内に第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルとを含むことが示された。
フィルム上の乾燥クロモニック層のチャネルパターンを引き続いて、Yield Engineering Systems Inc.(San Jose,California)から入手可能なYES G1000 Plasma Cleaning Systemを使用してドライエッチングした。使用された電極配置は、「YES Plasma Cleaning System Manual 610−5237−01」p.3/12に見られるような「RIE Mode Arrangement」であった。このフィルムを頂部電極(活性)から2番目、4番目、6番目又は8番目のうちの1つの上に配置した。Oエッチプラズマ(高周波(RF)を介して充電される)を4分間にわたって使用した。
エッチング後、このフィルムを金属化フレームに配置(下向き)し、3M Company(St.Paul Minnesota)から入手可能なアルミホイルテープ(3M#425)の一片で適所で保持した。フィルム上の乾燥クロモニック層及びフレームを高真空金属化チャンバに配置した。チャンバが適切な真空圧に至った時点で、電子ビームに誘導された金属熱蒸発法によって、乾燥クロモニック層の表面上に、並びにフィルム(PETフィルム)表面に接触する第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの両方の内部に、およそ5nmのチタンを堆積させた。次に、電子熱に誘導された金属蒸発法によって、チタン層上におよそ100nmの金を堆積させて、2層金属組成物を形成した。
次に、この2層金属組成物フィルムを、EMD Chemicals Incorporated(Gibbstown,New Jersey)から入手可能な水酸化アンモニウム(30%(重量/重量))およそ15〜20滴を加えた脱イオン水およそ750ミリリットル(mL)の中におよそ2時間にわたって浸して、クロモニック材料及び表面改質された無機ナノ粒子を除去した。このフィルムを脱イオン水ですすいで、フィルムに結合されていない金属、及び乾燥クロモニック層の表面上に更に堆積した金属を除去した。堆積した金属の過大パッチを有する領域には、数秒間にわたって脱イオン水で2度目の強いすすぎを行った。試料からくずを除去するために、#810 Scotch Tape(3M Stationary Products Division(St.Paul,MN))を洗浄すべき領域全体にわたってフィルムの金属化された側に対して(コーティング方向に平行に)配置した。軽いハンドプレスを適用して、テープをワイヤとフィルムに対して付着させ、次に、このテープを反対方向に非常にゆっくりと剥がし(1秒当たりおよそ5mm)、これはおよそ180°の剥離角で適用された。
Delcom Instruments Inc.(Prescott,Wisconsin)から入手可能なDelcom 717非接触型渦電流伝導モニターを使用して測定したところ、導電性ナノ構造グリッドを含有する得られたフィルムの電気表面伝導度が11.1ミリジーメンス/平方であることが確認された。
準備的実施例3:
得られた混合物が合計30グラムに基づくことを除き、同一の材料濃度を有する準備的実施例2の手順を使用して、第2の二金属ナノワイヤ含有PETフィルムを準備した。得られたフィルムの電気表面伝導度が22.1ミリジーメンス/平方であることが確認された。
実施例(Ex.)1〜4及び比較実施例C1〜C6:
Tate & Lyle PLC(Decatur,Illinois)から入手可能なデンプン(ICB3000)13.0グラムと、脱イオン水150グラムと、EMD Chemicals Inc.(Gibbstown,New Jersey)から入手可能な30重量%水酸化アンモニウム水溶液8.2グラムと、準備的実施例1の表面改質コロイドシリカ分散体50.0グラムとを含む混合物を、機械的撹拌を行いながら容器内に加えた。デンプンが混合物に溶解した後で、式III(4−ジメチルアミノ−1−[4,6−ジ(4−カルボキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]ピリジニウムクロライド)のクロモニック材料25グラムを撹拌しながらゆっくりと混合物に添加した。クロモニック材料の溶解時に、Cognis Corporation(Cincinnati,Ohio)からのアルキルポリグルコシド界面活性剤(Glucopon425N)の10重量%水溶液5.6グラムを撹拌しながら混合物に添加した。Pall Corporation(East Hills,New York)から入手可能な25ミリメートル(mm)直径を有する1.2マイクロメートル使い捨て注射器フィルタ(Versapore Membrane#4488、不織布支持体上の親水性アクリルコポリマー)を装着した使い捨て注射器により、得られた混合物を採取し、濾過してコーティング組成物を形成した。
Techni−Met,Inc.(Windsor,Connecticut)から入手可能な100オーム/平方の酸化インジウムスズ(ITO)層を有するポリ(エチレンテレフタレート)(PET)フィルム(21.6センチメートル(cm)幅×0.013cm厚さ)上にコーティング組成物をコーティングした。UV Process Supply(Chicago,Illinois)から入手可能なNO.2.5巻線ドローダウンバーを使用して、クロモニック層としてコーティング組成物をフィルムに適用した。クロモニック層を約25℃でおよそ15分間にわたって空気乾燥させた。
乾燥クロモニック層を有するフィルムを4つの試料に切り分けた。試料の各々は、およそ8cm×22cmの寸法を有した。Pactiv Corporation(Lake Forest,Illinois)から入手可能なおよそ32.5cm×22.4cm×3.2cmの寸法を有するアルミニウムベーキングパン内でこのフィルムを浸すことにより、各試料を曝露した。アルミニウムベーキングパンをAaper Alcohol & Chemical Company(Shelbyville,Kentucky)から入手可能な無水エタノール(200プルーフ)でおよそ5秒間にわたって部分的に充填して、チャネルパターンの形成を誘起した。フィルムをアルミニウムパンから取り出し、振って、付着している(standing)エタノールを除去し、次に110℃に設定した炉内でおよそ15秒間にわたって配置して、過剰なエタノールを除去した。
図1の試料の代表的な光学顕微鏡写真(500倍)は、ITOがコーティングされたPETフィルム上の乾燥クロモニック層内に第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルとを含むITOがコーティングされたPETフィルム上のチャネルパターンを示す。
図1は、記載条件下で、チャネルパターンがコーティング方向に実質的に整列した第1のセットのチャネルと第1のセットのチャネルに実質的に垂直である第2のセットのチャネルとを含むことを示す。第1のセットのチャネルは複数の平行な又は実質的に平行なチャネルを含み、第1のセットのチャネルの長さは、第2のセットのチャネルの長さを超える。
各フィルム上の乾燥クロモニック層のチャネルパターンを引き続いて、Yield Engineering Systems Inc.(San Jose,California)から入手可能なYES G1000 Plasma Cleaning Systemを使用してドライエッチングした。使用された電極配置は、「YES Plasma Cleaning System Manual 610−5237−01」p.3/12に見られるような「RIE Mode Arrangement」であった。フィルムを頂部電極(活性)から4番目の上に配置した。Oエッチプラズマ(高周波(RF)を介して充電される)を2分間にわたって使用した。
エッチング後、これらのフィルムを金属化フレームに配置(下向き)し、3M Company(St.Paul Minnesota)から入手可能なアルミホイルテープ(3M#425)の一片で適所で保持した。フィルム上の乾燥クロモニック層及びフレームを高真空金属化チャンバに配置した。いったんチャンバが適切な真空圧に至ったら、電子ビームに誘導された金属熱蒸発法によって、乾燥クロモニック層の表面上に、並びにフィルム(ITOがコーティングされたPETフィルム)表面に接触する第1のセットのチャネル及び第2のセットのチャネルの両方の内部に、5nmのチタンを堆積させた。次に、電子熱に誘導された金属蒸発法によって、チタン層上に100nmの金を堆積させて、2層金属組成物を形成した。
次に、この2層金属組成物フィルムを、EMD Chemicals Incorporate(Gibbstown,New Jersey)から入手可能な水酸化アンモニウム(30%(重量/重量))数滴を加えた脱イオン水およそ300ミリリットル(mL)の中におよそ2時間にわたって浸して、クロモニック材料及び表面改質された無機ナノ粒子を除去した。これらのフィルムの各々を脱イオン水ですすいで、フィルムに結合されていない金属、及び乾燥クロモニック層の表面上に更に堆積した金属を除去した。堆積した金属の過大パッチを有する領域には、数秒間にわたって2度目の強いすすぎを行った。図2のフィルムをの代表的な光学顕微鏡写真(500倍)は、ITOがコーティングされたPETフィルムに付着した第1のセットのチャネルと第2のセットのチャネルの内部に堆積させた金属を残して形成された導電性ナノ構造グリッドを示す。この2次元導電性ナノ構造グリッドは、ITOがコーティングされたPETフィルム上に金属ワイヤを含む。
実施例1〜4のフィルムの電気表面伝導度を測定した。対照として、100オーム/平方のITOがコーティングされたPET基材の6つのフィルム(比較実施例C1〜C6)を8cm×22cm寸法に切り分け、Delcom Instruments Inc.(Prescott,Wisconsin)から入手可能なDelcom 717非接触型渦電流伝導モニターを使用して測定した。
電気表面伝導度の最初の測定後、実施例1〜4及び比較実施例C1〜C6の各フィルムをスティ−ルマンドレルによって90°に6回にわたって折り曲げて機械的に変形した(折り曲げ1〜6@90°)。マンドレルは、直径0.95cmを有し、フィルムの長軸に垂直に配向された。電気表面伝導度(すなわち、電気表面伝導)(ミリジーメンス/平方)をマンドレルへの各通過後に測定した。
6回目の通過後に、試料を脱イオン水ですすぎ、その後、イソプロパノールですすぎ、空気乾燥させた。乾燥後、主軸がフィルム試料の長軸に対して45°の角度で配向されるようにマンドレルを回転させながら、各試料を1回機械的に変形させた。追加的な90°の折り曲げをこの構成を使用して行い(折り曲げ7@45°)、その後、フィルムの長軸に垂直なマンドレル軸で1回の追加的な90°の折り曲げを行った(折り曲げ8@90°)。表面伝導度をマンドレルへの各通過後に測定した。
導電性ナノ構造グリッドを含有する表1のフィルムは、これらの初期表面伝導度の約5〜11%を失ったが、一方、対照試料(C1〜C6)は、これらの初期表面伝導度の少なくとも96%を失った。
Figure 2011511953
実施例5A〜5B及び比較実施例C7
Tate & Lyle PLC(Decatur,Illinois)から入手可能なデンプン(ICB 3000)5.21グラムと、脱イオン水60グラムと、EMD Chemicals Inc.(Gibbstown,New Jersey)から入手可能な30重量%水酸化アンモニウム水溶液2.64グラムと、準備的実施例1の表面改質コロイドシリカ分散体20.00グラムとを含む混合物を、機械的撹拌を行いながら容器内に加えた。デンプンが混合物に溶解した後で、式III(4−ジメチルアミノ−1−[4,6−ジ(4−カルボキシフェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2−イル]ピリジニウムクロライド)のクロモニック材料10.00グラムを撹拌しながらゆっくりと混合物に添加した。クロモニック材料の溶解時に、Cognis Corporation(Cincinnati,Ohio)からのアルキルポリグルコシド界面活性剤(Glucopon425N)の10重量%水溶液2.4グラムを撹拌しながら混合物に添加した。Pall Corporation(East Hills,New York)から入手可能な25ミリメートル(mm)直径を有する1.2マイクロメートル使い捨て注射器フィルタ(Versapore Membrane#4488、不織布支持体上の親水性アクリルコポリマー)を装着した使い捨て注射器により、得られた混合物を採取し、濾過してコーティング組成物を形成した。
連続的な電気伝導性酸化インジウムスズ(ITO)コーティングを含有するポリエステル(PET)フィルム上に、得られた溶液をコーティングした。この基材は、Techni−Met,Inc.(Windsor,Connecticut)から入手可能な100オーム/平方の表面抵抗を与えるITOでコーティングされた、Dupont Tejin(日本)から入手可能な125マイクロメートル厚さのST−504PETフィルムであった。UV Supply(Chicago,Illinois)から入手可能な#2.5巻線ドローダウンバーを使用して、フィルムのコーティングを行った。コーティングされたフィルム(5A〜5B)を約25℃の室温でおよそ15分にわたって空気乾燥させておいた。
チャネル生成を誘起するために、実施例5A及び5Bを、Aaper Alcohol & Chemical Company(Shelbyville,Kentucky)から入手可能な無水200プルーフエタノール(EtOH)で充填した薄いガラスチャンバ(0.74×7.01×7.73cm)の中におよそ5秒浸した。実施例5A及び5Bをガラスチャンバから取り出し、手で2又は3回強く振って、溜まったEtOHを除去し、次に、炉内(100℃に予め加熱)におよそ15秒配置して、過剰なエタノールを除去した。
実施例1〜4及び比較実施例C1〜C6に記載されているような手順を使用して、実施例5A及び5Bを金属化した。Delcom Instruments Inc.(Prescott Wisconsin)から入手可能なDelcom 717非接触型渦電流伝導モニター上で、導電性ナノ構造グリッドを有する実施例5A〜5B、及び比較実施例C7(導電性ナノ構造グリッドを有さないITOがコーティングされたPET)の電気表面抵抗測定を行った。オーム/平方での電気表面抵抗測定値を表2で示す。
Figure 2011511953
表面伝導度の増加及び光透過のわずかな減少が実施例5A〜5Bで観察された。
実施例6〜7及び比較実施例C8〜C10
ITO含有導電性PET基材間に挟まれたコレステリック材料(すなわち、電子応答性層)を含む電気的に切り換え可能なコレステリック液晶デバイス(すなわち、電子デバイス)を準備した。
図5に示されているように、各デバイス内の1つの電極はPET基材上に12ピクセルのパターン化されたITOを含有した。この基材(すなわち、ピクセル化された基材又はピクセル化された電極)を3M Touch Systems(Milwaukee,Wisconsin)から入手した。ピクセル化された基材は14.2cm×5.1cm×0.013cmと測定され、200オーム/平方のITOの12ピクセルデザイン−2列の6ピクセル(1.27cm×1.91cm)−を含有し、各ピクセルは、基材の外側に伸びる追加的な0.64平方cmの接触パッド領域を含有した。
実施例8〜9及び比較実施例C11〜C12:
実施例8及び9の各々のフィルムを得るためにスパッタリングプロセスにより酸化インジウムスズ(ITO)の層を堆積させた真空下(0.13Pa(1ミリトル))金属化チャンバ(Mill Lane Engineering(Lowell,MA))内に準備的実施例2及び準備的実施例3の二金属ナノワイヤ含有フィルム試料を配置した。C11〜C12のために、およそ15.2センチメートル(cm)長さ×7.6cm幅×0.013cm厚さの寸法を有する2つの小片のポリ(エチレンテレフタレート)(PET)フィルム(DuPont Teijin Films(Hopewell,VA)、商標Melinex ST504)の接着を促進する側にITOを堆積させた。
Delcom Instruments Inc.(Prescott,Wisconsin)から入手可能なDelcom 717非接触型渦電流伝導モニターを使用して、実施例8〜9及び比較実施例C11〜C12のフィルム試料の電気表面伝導度を測定した。
電気表面伝導度の最初の測定後、実施例8〜9及び比較実施例C11〜C12の各フィルムをスティ−ルマンドレルによって90°に6回にわたって折り曲げて機械的に変形した(折り曲げ1〜6@90°)。マンドレルは、直径0.95cmを有し、フィルムの長軸に垂直に配向された。電気表面伝導度(すなわち、電気表面伝導)(ミリジーメンス/平方)をマンドレルへの各通過後に測定した。
6回目の通過後、主軸がフィルム試料の長軸に対して45°の角度で配向されるようにマンドレルを回転させながら、各試料を1回機械的に変形させ(折り曲げ7@45°)、その後、フィルムの長軸に垂直なマンドレル軸で1回の追加的な90°の折り曲げを行った(折り曲げ8@90°)。表面伝導度をマンドレルへの各通過後に測定した。
8回目の通過後、主軸がフィルム試料の長軸に対して−45°の角度で配向されるようにマンドレルを回転させながら、各試料を1回機械的に変形させ(折り曲げ9@−45°)、その後、フィルムの長軸に垂直なマンドレル軸で1回の追加的な90°の折り曲げを行った(折り曲げ10@90°)。表面伝導度をマンドレルへの各通過後に測定した。
10回目の通過後、各フィルムをスティ−ルマンドレルによって90°に折り曲げて機械的に変形した(折り曲げ11@90°)。マンドレルは、直径0.64cmを有し、フィルムの長軸に垂直に配向された。電気表面伝導度(すなわち、電気表面伝導)(ミリジーメンス/平方)をマンドレルへの各通過後に測定した。
導電性ナノ構造グリッドを含有する表3のフィルム(実施例8〜9)は、これらの初期表面伝導度の約6〜12%を失ったが、一方、C11及びC12は、これらの初期表面伝導度の少なくとも85%を失った。
Figure 2011511953
プレポリマー溶液
Gelest Inc.(Morrisville,Pennsylvania)から入手可能なメタクリルオキシメチルフェニルジメチルシラン(MMPDMS)(1.34g、67重量%)と、Lucite International Inc.(Cardova,Tennessee)から入手可能なElvacite4059(0.28g、14重量%)と、Sartomer Company(Exton,Pennsylvania)からのヘキサンジオールジメタクリレート(HDDMA)(0.38g、19重量%)とをポリテトラフルオロエチレン(PTFE)シールを取り付けたバイアル瓶に加えた。このバイアル瓶を室温で約16時間、振とう器上で撹拌して、透明な溶液を得た。Ciba Specialty Chemicals(Tarrytown,New York)から入手可能な光反応開始剤(Irgacure 819)(0.03g、1.5重量%のプレポリマー塊)を添加し、光反応開始剤が溶解するまで振とうさせた。
ChLCコーティング混合物
EMD Chemicals Inc.(Hawthorne,New York)から入手可能なコレステリック液晶(80重量%のMDA−01−1955と、20重量%のMDA−00−3506の緑色混合物)1.6gと、上記のように準備されたプレポリマー溶液0.4gと、Sekisui(日本)からの3umスペーサービーズ(SP−203)0.03gとを混合することにより、コレステリック液晶(ChLC)コーティング混合物を準備した。Branson Ultrasonic Corporation(Danbury,Connecticut)から入手可能なBranson 2210 Ultrasonic Cleanerで15分間にわたって、この混合物を音波処理した。
電子デバイス準備
2つの、ITOがコーティングされたPET基材間にコレステリック液晶を挟むことにより、対照コレステリック液体ディスプレイ(すなわち、比較実施例C8)を準備した。第1基材は図5に示されているピクセル化基材であり、共通電極として使用される第2基材は、このピクセル化基材よりも狭くて長く(3.7cm×15.4cm×0.013cm)、固体の200オーム/平方ITO層を有する。
2つの基材を一緒にし、ITO層は互いに面し、共通電極は、ピクセル化基材上の接触パッドが露出されるように中央に配置された。ピペットを使用して2つの基材の間に数滴のChLCDコーティング溶液を分配し、引き続いて、この構成体をLaminex Inc.(Charlotte,North Carolina)から入手可能なLaminex AV666 VSRラミネータの中に送り込んだ。デバイスの端部における過剰なChLCコーティング溶液をメタノールワイプで洗浄した。この電子デバイスをSylvania(Danvers,Massachusetts)から入手可能な1.2mW/cm紫外線灯(350BL)下で、第1電極が紫外線灯に最も近くなるように配置し、15分間にわたって硬化させて、コレステリック液晶ディスプレイを得た。
比較実施例C9〜C10を形成するためにこのプロセスを繰り返したが、但し、使用した共通電極は、折り曲げプロセス(機械的変形)、特に比較実施例C2及びC5、を経た100オーム/平方のITO/PET基材であった。
実施例6〜7を形成するためにこのプロセスを繰り返したが、但し、使用された共通電極は、折り曲げプロセス(機械的変形)、特にそれぞれ実施例2及び4、を経た金導電性ナノ構造グリッドを含有する100オーム/平方のITO/PET基材であった。ナノワイヤ表面への損傷を防止するために、あらゆる過剰なChLCコーティング溶液をメタノールで洗い流した。実施例6〜7については、ピクセル化ITO−PET基材を硬化チャンバ内で紫外線灯に最も近づけた。
Figure 2011511953
表4は、導電性ナノ構造グリッドあり及びなしで準備された電子デバイスの結果を示す。比較実施例C9〜C10は、いくつかのピクセルについて完全な故障を、並びに他について部分的な切り換えのみを示した。
Figure 2011511953
表5では、比較実施例C9〜C10は、これらを最初にモニターした45時間の前に完全な故障を経験した。実施例6と実施例7については合わせてたった1つのピクセル故障が観察された。
85℃及び85%の相対湿度において426時間後、実施例6〜7及びC8は、デバイスの端部周辺で青の変色を示した。
本開示の範囲及び趣旨から逸脱することなく本開示の様々な修正形態及び変更形態が、当業者には、明らかとなろう。また、本開示は、本明細書に記載した例示的な要素に限定されないことが理解されるべきである。

Claims (26)

  1. 電子デバイスの製造方法であって、
    第1電極を準備すること、
    前記第1電極の表面上に第1導電性ナノ構造グリッドを堆積させることであって、
    (a)クロモニック層を形成するために前記第1電極の前記表面にコーティング方向で、コーティング組成物を適用することであって、前記コーティング組成物が、クロモニック材料と表面改質された無機ナノ粒子と水とを含む、コーティング組成物を適用することと、
    (b)乾燥クロモニック層を形成するために、前記クロモニック層から前記水の少なくとも一部分を除去することと、
    (c)前記乾燥クロモニック層内にチャネルパターンを形成する親水性有機溶媒に前記乾燥クロモニック層を曝露することであって、前記チャネルパターンが(i)前記コーティング方向に第1のセットのチャネルと、(ii)前記第1のセットのチャネルに実質的に垂直である第2のセットのチャネルとを含む、前記乾燥クロモニック層を曝露することと、
    (d)前記第1電極の反対側の前記乾燥クロモニック層の表面上に、及び前記第1のセットのチャネルと前記第2のセットのチャネルの両方の内部に、金属含有材料を配置することであって、前記第1のセットのチャネルと前記第2のセットのチャネルの内部の前記金属含有材料が前記第1電極に接触する、金属含有材料を配置することと、
    (e)前記乾燥クロモニック層及び前記乾燥クロモニック層上に配置された前記金属含有材料の両方を除去することであって、前記第1のセットのチャネルと前記第2のセットのチャネルの内部に配置された前記金属含有材料が前記第1電極に付着する、前記乾燥クロモニック層及び前記乾燥クロモニック層上に配置された前記金属含有材料の両方を除去することと、を含む第1導電性ナノ構造グリッドを堆積させること、
    前記第1導電性ナノ構造グリッドに面する電子応答性層を準備すること、
    第2電極を準備すること、並びに
    前記第1電極と前記第2電極との間に前記電子応答性層を配置すること、を含む、方法。
  2. 前記第1電極が多層構造の最も外側の層である導電性層を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記導電性層が酸化インジウムスズ、フッ素ドープ酸化スズ、アルミニウムドープ酸化スズ、酸化亜鉛、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 第2導電性ナノ構造グリッドを前記第2電極の表面上に堆積させる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 第2導電性ナノ構造グリッドが前記電子応答性層に面している、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記金属含有材料が金属、金属酸化物、有機金属化合物、金属の塩、金属合金、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記電子応答性層が無機発光材料、有機発光材料、液晶材料、エレクトロクロミック材料、又はこれらの組み合わせを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記第1のセットのチャネルと前記第2のセットのチャネルの内部に配置された前記金属含有材料が、独立して10ナノメートル〜2マイクロメートルの範囲の平均高さを有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記第1のセットのチャネルと前記第2のセットのチャネルの内部に配置された前記金属含有材料が、独立して10ナノメートル〜800ナノメートルの範囲の平均幅を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記第1のセットのチャネルと前記第2のセットのチャネルの内部に配置された前記金属含有材料が、独立して2マイクロメートル〜20マイクロメートルの範囲の平均周期を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 電子デバイスの製造方法であって、
    第1電極を準備すること、
    前記第1電極の表面上に第1導電性ナノ構造グリッドを堆積させることであって、前記第1導電性ナノ構造グリッドが第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造とを含み、前記第2のセットの導電性ナノ構造が前記第1のセットの導電性ナノ構造に実質的に垂直である、第1導電性ナノ構造グリッドを堆積させること、
    前記第1導電性ナノ構造グリッドに面する電子応答性層を準備すること、
    第2電極を準備すること、並びに
    前記第1電極と前記第2電極との間に前記電子応答性層を配置することを含む方法。
  12. 前記第1のセットの導電性ナノ構造と前記第2のセットの導電性ナノ構造が、独立して10ナノメートル〜2マイクロメートルの範囲の平均高さを有する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記第1のセットの導電性ナノ構造と前記第2のセットの導電性ナノ構造が、独立して10ナノメートル〜800ナノメートルの範囲の平均幅を有する、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 前記第1のセットの導電性ナノ構造と前記第2のセットの導電性ナノ構造が独立して2マイクロメートル〜20マイクロメートルの範囲の平均周期を有する、請求項11〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 第1電極と、
    前記第1電極の表面上に堆積させた第1導電性ナノ構造グリッドであって、前記第1導電性ナノ構造グリッドが第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造とを含み、前記第2のセットの導電性ナノ構造が、前記第1のセットの導電性ナノ構造に実質的に垂直である、第1導電性ナノ構造グリッドと、
    前記第1導電性ナノ構造グリッドに面する電子応答性層と、
    第2電極と、を含み、
    前記電子応答性層が、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される電子デバイス。
  16. 前記第1導電性ナノ構造グリッドと組み合わせた前記第1電極を含む強化電極構造が少なくとも70%の光透過を有する、請求項15に記載の電子デバイス。
  17. 前記第1導電性ナノ構造グリッドと組み合わせた前記第1電極を含む強化電極構造が、マンドレルによって90度の角度で、少なくとも6回にわたって前記強化電極構造を機械的に折り曲げた後、少なくとも70%の表面伝導度を保持する、請求項15又は16に記載の電子デバイス。
  18. 前記第1のセットの導電性ナノ構造と前記第2のセットの導電性ナノ構造が、前記第1電極の、長さの少なくとも80%にわたって、及び幅の少なくとも80%にわたって分布する、請求項15〜17のいずれか一項に記載の電子デバイス。
  19. 前記第1のセットの導電性ナノ構造と前記第2のセットの導電性ナノ構造が独立して10ナノメートル〜2マイクロメートルの範囲の平均高さを有する、請求項15〜18のいずれか一項に記載の電子デバイス。
  20. 前記第1のセットの導電性ナノ構造と前記第2のセットの導電性ナノ構造が、独立して10ナノメートル〜800ナノメートルの範囲の平均幅を有する、請求項15〜19のいずれか一項に記載の電子デバイス。
  21. 前記第1のセットの導電性ナノ構造と前記第2のセットの導電性ナノ構造が、独立して2マイクロメートル〜20マイクロメートルの範囲の平均周期を有する、請求項15〜20のいずれか一項に記載の電子デバイス。
  22. 第2導電性ナノ構造グリッドを前記第2電極の表面上に堆積させる、請求項15〜21のいずれか一項に記載の電子デバイス。
  23. 第2導電性ナノ構造グリッドが、前記電子応答性層に面している、請求項15〜22のいずれか一項に記載の電子デバイス。
  24. 電子デバイスの製造方法であって、
    基材を準備すること、
    前記基材の表面上に第1導電性ナノ構造グリッドを堆積させることであって、
    (a)クロモニック層を形成するために、前記基材の前記表面にコーティング方向でコーティング組成物を適用することであって、前記コーティング組成物が、クロモニック材料と表面改質された無機ナノ粒子と水とを含む、コーティング組成物を適用することと、
    (b)乾燥クロモニック層を形成するために、前記クロモニック層から前記水の少なくとも一部分を除去すること、
    (c)前記乾燥クロモニック層内にチャネルパターンを形成する親水性有機溶媒に、前記乾燥クロモニック層を曝露することであって、前記チャネルパターンが(i)前記コーティング方向に第1のセットのチャネルと、(ii)前記第1のセットのチャネルに実質的に垂直である、第2のセットのチャネルとを含む、前記乾燥クロモニック層を曝露すること、
    (d)前記基材の反対側の前記乾燥クロモニック層の表面上に、及び前記第1のセットのチャネルと前記第2のセットのチャネルの両方の内部に、金属含有材料を配置することであって、前記第1のセットのチャネルと前記第2のセットのチャネルの内部の前記金属含有材料が、前記基材に接触する、金属含有材料を配置すること、
    (e)前記乾燥クロモニック層、及び前記乾燥クロモニック層上に配置された前記金属含有材料の両方を除去することであって、前記第1のセットのチャネルと前記第2のセットのチャネルの内部に配置された前記金属含有材料が、前記基材に付着する、前記乾燥クロモニック層、及び前記乾燥クロモニック層上に配置された前記金属含有材料の両方を除去することと、を含む第1導電性ナノ構造グリッドを堆積させること、
    前記第1導電性ナノ構造グリッド上、及び前記基材の前記表面上に導電性層を堆積させて、第1電極構造を形成すること、
    前記第1電極構造の前記導電性層に面する電子応答性層を準備すること、
    第2電極を準備すること、並びに
    前記第1電極構造と前記第2電極との間に、前記電子応答性層を配置することを含む方法。
  25. 電子デバイスの製造方法であって、
    基材を準備すること、
    前記基材の表面上に、第1導電性ナノ構造グリッドを堆積させることであって、前記第1導電性ナノ構造グリッドが、第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造とを含み、前記第2のセットの導電性ナノ構造が、前記第1のセットの導電性ナノ構造に実質的に垂直である、第1導電性ナノ構造グリッドを堆積させること、
    前記第1導電性ナノ構造グリッド上、及び前記基材の前記表面上に導電性層を堆積させて、第1電極構造を形成すること、
    前記第1電極構造の前記導電性層に面する電子応答性層を準備すること、
    第2電極を準備すること、並びに
    前記第1電極構造と前記第2電極との間に、前記電子応答性層を配置することを含む方法。
  26. 基材と、
    前記基材の表面上に堆積させた第1導電性ナノ構造グリッドであって、前記第1導電性ナノ構造グリッドが、第1のセットの導電性ナノ構造と第2のセットの導電性ナノ構造とを含み、前記第2のセットの導電性ナノ構造が前記第1のセットの導電性ナノ構造に実質的に垂直である、第1導電性ナノ構造グリッドと、
    第1電極構造の、前記第1導電性ナノ構造グリッド上、及び前記基材の前記表面上に堆積させた導電性層と、
    前記第1電極構造の前記導電性層に面する電子応答性層と、
    第2電極とを含み、
    前記電子応答性層が、前記第1電極構造と前記第2電極との間に配置される電子デバイス。
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