JP2011510484A - 電子デバイスのための緩衝二層 - Google Patents

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Abstract

本開示は、緩衝二層、および電子デバイスにおけるそれらの使用に関する。この二層は、少なくとも1つの高フッ素化酸ポリマーでドープされた少なくとも1つの導電性ポリマーを含む第1層と、無機ナノ粒子を含む第2層とを有する。

Description

関連出願の相互参照
本願は、米国特許法第119条(e)項の下、その全体を本明細書に参照により援用される、2007年12月27日出願の米国仮特許出願第61/016,851号明細書の優先権を主張するものである。
本開示は一般に、緩衝二層および電子デバイスにおけるそれらの使用に関する。
電子デバイスは、活性層を含む製品のカテゴリーに定義される。有機電子デバイスは少なくとも1つの有機活性層を有する。そのようなデバイスは、発光ダイオードなどの電気エネルギーを放射線に変換したり、電子的方法を介して信号を検出したり、光電池などの、放射線を電気エネルギーに変換したり、あるいは、1つまたは複数の有機半導体層を含んだりする。
有機発光ダイオード(OLED)は、エレクトロルミネッセンスが可能な有機層を含む有機電子デバイスである。導電性ポリマーを含有するOLEDは、電極間に追加の層付きで以下の構成を有することができる:
アノード/緩衝層/EL材料/カソード
通常、アノードは、たとえば、インジウム/スズ酸化物(ITO)などの、EL材料中に正孔を注入する能力を有するあらゆる材料である。場合により、アノードは、ガラスまたはプラスチックの基体上に支持されている。EL材料としては、蛍光性化合物、蛍光性およびリン光性の金属錯体、共役ポリマー、ならびにそれらの混合物が挙げられる。通常、カソードは、EL材料中に電子を注入する能力を有するあらゆる材料(たとえばCaまたはBaなど)である。
10-3〜10-7S/cmの範囲の低い導電率を有する導電性ポリマーが、ITOなどの、導電性アノードと直接接触した緩衝層として一般に使用される。
改善された緩衝層が引き続き必要とされている。
少なくとも1つの高フッ素化酸ポリマーでドープされた少なくとも1つの導電性ポリマーを含む第1層と、
この第1層と接触した第2層であって、酸化物、硫化物、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される無機ナノ粒子を含む第2層と
を含む緩衝二層が提供される。
別の実施形態においては、この第2層は不連続層である。
別の実施形態においては、少なくとも1つの緩衝二層を含む電子デバイスが提供される。
本発明は、添付の図において例として、限定されずに説明される。
接触角を説明する図である。 有機電子デバイスの一例の略図である。 有機電子デバイスの別の例の略図である。
当業者であれば理解しているであろうように、図面中の物体は、平易かつ明快にするために示されており、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではない。たとえば、実施形態を理解しやすいようにするために、図面中の一部の物体の寸法が他の物体よりも誇張されている場合がある。
多数の態様および実施形態を本明細書に説明してきたが、これらは単に例示的で非限定的なものである。本明細書を読めば、本発明の範囲から逸脱しない他の態様および実施形態が実現可能であることが、当業者には分かるであろう。
いずれか1つまたは複数の本発明の実施形態のその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および特許請求の範囲から明らかとなるであろう。この詳細な説明では、最初に、用語の定義および説明を扱い、続いて、緩衝二層の第1層、緩衝二層の第2層、緩衝二層の形成、電子デバイス、最後に、実施例を扱う。
1.用語の定義および説明
以下に説明される実施形態の詳細を扱う前に、一部の用語が定義または説明される。
用語「緩衝層」または「緩衝材料」は、下にある層の平坦化、電荷輸送および/または電荷注入特性、酸素または金属イオンなどの不純物の捕捉、ならびに有機電子デバイスの性能を促進するためのまたは向上させるための他の態様を含むがこれらに限定されない、1つまたは複数の機能を有機電子デバイスにおいて有することができる導電性または半導性層または材料を意味することを意図している。
用語「導体」およびその変形は、電位が実質的に降下することなく層材料、部材、または構造に電流が流れるような電気的性質を有する層材料、部材、または構造を意味することを意図している。この用語は、半導体を含むことを意図している。ある実施形態においては、導体は、少なくとも10-7S/cmの導電率を有する層を形成する。
用語「不連続」は、層に関する場合、それが適用される領域内の下にある層を完全には覆わない層を意味することを意図している。
用語「導電性」は、材料に関する場合、カーボンブラックまたは導電性金属粒子を加えなくても、本来または本質的に導電性となることができる材料を意味することを意図している。
用語「ポリマー」は、少なくとも1つの繰り返しモノマー単位を有する材料を意味することを意図している。この用語は、たった1つの種類の、または化学種のモノマー単位を有するホモポリマー、および異なる化学種のモノマー単位から形成されるコポリマーなどの、2つ以上の異なるモノマー単位を有するコポリマーを含む。
用語「酸ポリマー」は、酸性基を有するポリマーを意味する。
用語「酸性基」は、イオン化して水素イオンをブレンステッド塩基に供与することができる基を意味する。
用語「高フッ素化」は、炭素に結合した利用可能な水素の少なくとも90%がフッ素で置換された化合物を意味する。
用語「完全フッ素化」および「過フッ素化」は同じ意味で用いられ、炭素に結合した利用可能な水素のすべてがフッ素で置換された化合物を意味する。
用語「ドープされた」は、導電性ポリマーに関する場合、導電性ポリマーが導電性ポリマー上の電荷とバランスをとるためのポリマー対イオンを有することを意味することを意図している。
用語「ドープされた導電性ポリマー」は、導電性ポリマーとそれと会合しているポリマー対イオンとを意味することを意図している。
用語「層」は、用語「フィルム」と同じ意味で用いられ、所望の領域を覆うコーティングを意味する。この用語はサイズによって限定されない。この領域は、全体デバイスほどに大きいかもしくは実視覚表示などの特異的な機能領域ほどに小さい、または単一サブピクセルほどに小さいものであることができる。特に明記しない限り、層およびフィルムは、蒸着、液相堆積(連続および不連続技術)、ならびに熱転写などの、あらゆる従来型堆積技術によって形成することができる。
用語「ナノ粒子」は、100nm未満の粒度を有する材料を意味する。ある実施形態においては、粒度は10nm未満である。ある実施形態においては、粒度は5nm未満である。
用語「水性」は、かなりの部分の水を有する液体を意味し、一実施形態においては、それは、少なくとも約40重量%の水であり;ある実施形態においては、少なくとも約60重量%の水である。
層、材料、部材、または構造に関して言及される場合、用語「正孔輸送」は、そのような層、材料、部材、または構造が、比較的効率的にかつ少ない電荷損失で、そのような層、材料、部材、または構造の厚さを通過する正電荷の移動を促進することを意味することを意図している。
層、材料、部材または構造に関して言及される場合、用語「電子輸送」は、そのような層、材料、部材または構造の厚さを通過する負電荷の別の層、材料、部材または構造への移動を促進するかまたは容易にするような層、材料、部材または構造を意味する。
用語「有機電子デバイス」は、1つまたは複数の半導体層または材料を含むデバイスを意味することを意図している。有機電子デバイスとしては:(1)電気エネルギーを放射線に変換するデバイス(たとえば、発光ダイオード、発光ダイオードディスプレイ、ダイオードレーザー、または照明パネル)、(2)電子的方法を介して信号を検出するデバイス(たとえば、光検出器、光導電セル、フォトレジスタ、光スイッチ、光トランジスタ、光電管、赤外線(「IR」)検出器、またはバイオセンサー)、(3)放射線を電気エネルギーに変換するデバイス(たとえば、光起電力デバイスまたは太陽電池)、および(4)1つまたは複数の有機半導体層を含む1つまたは複数の電子部品を含むデバイス(たとえば、トランジスタまたはダイオード)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
発光材料はまた、幾つかの電荷輸送特性を有してもよいが、用語「正孔輸送」および「電子輸送」は、その主要機能が発光である層、材料、部材、または構造を含むことを意図していない。
本明細書において使用される場合、用語「含んでなる」、「含んでなること」、「含む」、「含むこと」、「有する」、「有すること」、またはそれらの他のあらゆる変形は、非排他的な包含を扱うことを意図している。たとえば、ある一連の要素を含むプロセス、方法、物品、または装置は、それらの要素にのみに必ずしも限定されるわけではなく、そのようなプロセス、方法、物品、または装置に関して明示されず固有のものでもない他の要素を含むことができる。さらに、反対の意味で明記されない限り、「または」は、包含的な「または」を意味するのであって、排他的な「または」を意味するのではない。たとえば、条件AまたはBが満たされるのは、Aが真であり(または存在し)Bが偽である(または存在しない)、Aが偽であり(または存在せず)Bが真である(または存在する)、ならびにAおよびBの両方が真である(または存在する)のいずれか1つによってである。
また、本発明の要素および成分を説明するために「a」または「an」も使用されている。これは単に便宜的なものであり、本発明の一般的な意味を提供するために行われている。この記述は、1つまたは少なくとも1つを含むものと読むべきであり、明らかに他の意味となる場合を除けば、単数形は複数形も含んでいる。
元素周期表中の縦列に対応する族の番号は、CRC Handbook of Chemistry and Physics,81版(2000−2001)に見ることができる「新表記法」(New Notation)の規則を使用している。
特に定義しない限り、本明細書において使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されている意味と同じ意味を有する。式中、文字Q、R、T、W、X、Y、およびZは本明細書に定義される原子または基を示すために用いられる。すべての他の文字は通常の原子記号を示すために用いられる。元素周期表中の縦列に対応する族の番号は、CRC Handbook of Chemistry and Physics,81版(2000)に見ることができるような「新表記法」(New Notation)の規則を使用している。
本明細書に記載されていない程度の、具体的な材料、処理行為、および回路に関する多くの詳細は従来通りであり、それらについては、有機発光ダイオードディスプレイ、光源、光検出器、光電池、および半導体要素の技術分野の教科書およびその他の情報源中に見ることができる。
2.緩衝二層の第1層
第1層は、高フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーを含む。この層は、1つまたは複数の異なる導電性ポリマーと1つまたは複数の異なる高フッ素化酸ポリマーとを含んでもよい。ある実施形態においては、第1層は本質的に、高フッ素化酸ポリマーでドープされた導電性ポリマーからなる。
a.導電性ポリマー
あらゆる導電性ポリマーを新規組成物に使用することができる。ある実施形態においては、導電性ポリマーは、10-7S/cmより大きい導電率を有する層を形成する。
新規組成物に好適な導電性ポリマーは、単独で重合させられる場合に、導電性ホモポリマーを形成する少なくとも1つのモノマーから製造される。そのようなモノマーは本明細書では「導電性前駆体モノマー」と呼ばれる。単独で重合させられる場合に導電性ではないホモポリマーを形成するモノマーは「非導電性前駆体モノマー」と呼ばれる。導電性ポリマーはホモポリマーまたはコポリマーであることができる。新規組成物に好適な導電性コポリマーは、2つ以上の導電性前駆体モノマーから、または1つまたは複数の導電性前駆体モノマーと1つまたは複数の非導電性前駆体モノマーとの組み合わせから製造することができる。
ある実施形態においては、導電性ポリマーは、チオフェン類、セレノフェン類、テルロフェン類、ピロール類、アニリン類、4−アミノ−インドール類、7−アミノ−インドール類、および多環式芳香族化合物から選択される少なくとも1つの前駆体モノマーから製造される。これらのモノマーから製造されたポリマーは、本明細書において、それぞれ、ポリチオフェン、ポリ(セレノフェン)、ポリ(テルロフェン)、ポリピロール、ポリアニリン、ポリ(4−アミノ−インドール)、ポリ(7−アミノ−インドール)、および多環式芳香族ポリマーと呼ばれる。用語「多環式芳香族」は、2つ以上の芳香環を有する化合物を意味する。これらの環は、1つまたは複数の結合によって連結している場合もあるし、互いに縮合している場合もある。用語「芳香環」は、複素環式芳香環を含むことを意図している。「多環式複素環式芳香族」化合物は、少なくとも1つの複素環式芳香環を有する。ある実施形態においては、多環式芳香族ポリマーはポリ(チエノチオフェン)である。
ある実施形態においては、新規組成物中の導電性ポリマーを形成するために使用が考慮されるモノマーは、以下の式Iを含み:
Figure 2011510484
式中:
Qは、S、Se、およびTeからなる群から選択され;
1は、それぞれ同じかまたは異なるように独立して選択され、そして、水素、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルカノイル、アルキチオ(alkythio)、アリールオキシ、アルキルチオアルキル、アルキルアリール、アリールアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリール、アルキルスルフィニル、アルコキシアルキル、アルキルスルホニル、アリールチオ、アリールスルフィニル、アルコキシカルボニル、アリールスルホニル、アクリル酸、リン酸、ホスホン酸、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシル、エポキシ、シラン、シロキサン、アルコール、ベンジル、カルボキシレート、エーテル、エーテルカルボキシレート、アミドスルホネート、エーテルスルホネート、エステルスルホネート、およびウレタンから選択されるか;あるいは両方のR1基が一緒になってアルキレン鎖またはアルケニレン鎖を形成して、3、4、5、6、または7員の芳香環または脂環式環を完成させてもよく、その環は場合により、1つまたは複数の二価の窒素原子、セレン原子、テルル原子、硫黄原子、または酸素原子を含んでもよい。
本明細書において使用される場合、用語「アルキル」は、脂肪族炭化水素から誘導される基を意味し、非置換の場合も置換されている場合もある線状、分岐、および環状の基を含んでいる。用語「ヘテロアルキル」は、アルキル基中の1つまたは複数の炭素原子が窒素、酸素、硫黄などの別の原子で置き換えられているアルキル基を意味することを意図している。用語「アルキレン」は、2つの結合点を有するアルキル基を意味する。
本明細書において使用される場合、用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する脂肪族炭化水素から誘導される基を意味し、非置換の場合も置換されている場合もある線状、分岐、および環状の基を含んでいる。用語「ヘテロアルケニル」は、アルケニル基中の1つまたは複数の炭素原子が窒素、酸素、硫黄などの別の原子で置き換えられているアルケニル基を意味することを意図している。用語「アルケニレン」は、2つの結合点を有するアルケニル基を意味する。
本明細書において使用される場合、置換基に関する以下の用語は、以下に示す式を意味する:
「アルコール」 −R3−OH
「アミド」 −R3−C(O)N(R6)R6
「アミドスルホネート」 −R3−C(O)N(R6)R4−SO3
「ベンジル」 −CH2−C65
「カルボキシレート」 −R3−C(O)O−Zまたは−R3−O−C(O)−Z
「エーテル」 −R3−(O−R5p−O−R5
「エーテルカルボキシレート」 −R3−O−R4−C(O)O−Zまたは−R3−O−R4−O−C(O)−Z
「エーテルスルホネート」 −R3−O−R4−SO3
「エステルスルホネート」 −R3−O−C(O)−R4−SO3
「スルホンイミド」 −R3−SO2−NH−SO2−R5
「ウレタン」 −R3−O−C(O)−N(R62
式中、すべての「R」基はそれぞれ同じかまたは異なるものであり:
3は単結合またはアルキレン基であり:
4はアルキレン基であり
5はアルキル基であり
6は水素またはアルキル基であり
pは0または1〜20の整数であり
Zは、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、N(R54、またはR5である。
上記基はいずれも、さらに非置換の場合も置換されている場合もあり、いずれの基も、過フッ素化基などのように、1つまたは複数の水素がFで置換されていてもよい。ある実施形態においては、上記アルキル基およびアルキレン基は1〜20個の炭素原子を有する。
ある実施形態においては、モノマー中、両方のR1が一緒になって−W−(CY12m−W−を形成し、式中、mは2または3であり、WはO、S、Se、PO、NR6であり、Y1は、それぞれ同じかまたは異なるものであり、水素またはフッ素であり、Y2は、それぞれ同じかまたは異なるものであり、水素、ハロゲン、アルキル、アルコール、アミドスルホネート、ベンジル、カルボキシレート、エーテル、エーテルカルボキシレート、エーテルスルホネート、エステルスルホネート、およびウレタンから選択され、ここで、これらのY基は部分的にまたは完全にフッ素化されていてもよい。ある実施形態においては、すべてのYは水素である。ある実施形態においては、このポリマーはポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)である。ある実施形態においては、少なくとも1つのY基は水素ではない。ある実施形態においては、少なくとも1つのY基は、少なくとも1つの水素がFで置換された置換基である。ある実施形態においては、少なくとも1つのY基は過フッ素化されている。
ある実施形態においては、モノマーは式I(a)を有し:
Figure 2011510484
式中:
Qは、S、Se、およびTeからなる群から選択され;
7は、それぞれ同じかまたは異なるものであり、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、ヘテロアルケニル、アルコール、アミドスルホネート、ベンジル、カルボキシレート、エーテル、エーテルカルボキシレート、エーテルスルホネート、エステルスルホネート、およびウレタンから選択され、但し、少なくとも1つのR7が水素ではなく、
mは2または3である。
式I(a)のある実施形態においては、mは2であり、1つのR7は、5個を超える炭素原子のアルキル基であり、他のすべてのR7は水素である。
式I(a)のある実施形態においては、少なくとも1つのR7基はフッ素化されている。ある実施形態においては、少なくとも1つのR7基は少なくとも1つのフッ素置換基を有する。ある実施形態においては、そのR7基は完全フッ素化されている。
式I(a)のある実施形態においては、モノマー上の縮合脂環式環上のR7置換基によって、モノマーの水に対する溶解性が改善され、フッ素化酸ポリマーの存在下での重合が促進される。
式I(a)のある実施形態においては、mは2であり、1つのR7は、スルホン酸−プロピレン−エーテル−メチレンであり、他のすべてのR7は水素である。ある実施形態においては、mは2であり、1つのR7は、プロピル−エーテル−エチレンであり、他のすべてのR7は水素である。ある実施形態においては、mは2であり、1つのR7はメトキシであり、他のすべてのR7は水素である。ある実施形態においては、1つのR7は、スルホン酸ジフルオロメチレンエステルメチレン(−CH2−O−C(O)−CF2−SO3H)であり、他のすべてのR7は水素である。
ある実施形態においては、新規組成物中の導電性ポリマーを形成するために使用が考慮されるピロールモノマーは以下の式IIを含む。
Figure 2011510484
式IIにおいて:
1は、それぞれ同じかまたは異なるように独立して選択され、そして、水素、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルカノイル、アルキチオ(alkythio)、アリールオキシ、アルキルチオアルキル、アルキルアリール、アリールアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリール、アルキルスルフィニル、アルコキシアルキル、アルキルスルホニル、アリールチオ、アリールスルフィニル、アルコキシカルボニル、アリールスルホニル、アクリル酸、リン酸、ホスホン酸、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシル、エポキシ、シラン、シロキサン、アルコール、ベンジル、カルボキシレート、エーテル、アミドスルホネート、エーテルカルボキシレート、エーテルスルホネート、エステルスルホネート、およびウレタンから選択されるか;あるいは両方のR1基が一緒になってアルキレン鎖またはアルケニレン鎖を形成して、3、4、5、6、または7員の芳香環または脂環式環を完成させてもよく、その環は場合により、1つまたは複数の二価の窒素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子、または酸素原子を含んでもよく;
2は、それぞれ同じかまたは異なるように独立して選択され、そして、水素、アルキル、アルケニル、アリール、アルカノイル、アルキルチオアルキル、アルキルアリール、アリールアルキル、アミノ、エポキシ、シラン、シロキサン、アルコール、ベンジル、カルボキシレート、エーテル、エーテルカルボキシレート、エーテルスルホネート、エステルスルホネート、およびウレタンから選択される。
ある実施形態においては、R1は、それぞれ同じかまたは異なるものであり、水素、アルキル、アルケニル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルケニル、アルコール、ベンジル、カルボキシレート、エーテル、アミドスルホネート、エーテルカルボキシレート、エーテルスルホネート、エステルスルホネート、ウレタン、エポキシ、シラン、シロキサン、ならびに、1つまたは複数のスルホン酸、カルボン酸、アクリル酸、リン酸、ホスホン酸、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシル、エポキシ、シラン、またはシロキサン部分で置換されたアルキルから独立して選択される。
ある実施形態においては、R2は、水素、アルキル、ならびに、1つまたは複数のスルホン酸、カルボン酸、アクリル酸、リン酸、ホスホン酸、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、エポキシ、シラン、またはシロキサン部分で置換されたアルキルから選択される。
ある実施形態においては、上記ピロールモノマーは置換されておらず、R1およびR2の両方が水素である。
ある実施形態においては、両方のR1が一緒になって、アルキル、ヘテロアルキル、アルコール、ベンジル、カルボキシレート、エーテル、エーテルカルボキシレート、エーテルスルホネート、エステルスルホネート、およびウレタンから選択される基でさらに置換された6員または7員の脂環式環を形成する。これらの基は、モノマーおよび結果として得られるポリマーの溶解性を改善することができる。ある実施形態においては、両方のR1が一緒になって、アルキル基でさらに置換された6員または7員の脂環式環を形成する。ある実施形態においては、両方のR1が一緒になって、少なくとも1つの炭素原子を有するアルキル基でさらに置換された6員または7員の脂環式環を形成する。
ある実施形態においては、両方のR1が一緒になって−O−(CHY)m−O−を形成し、式中、mは2または3であり、Yは、それぞれ同じかまたは異なるものであり、水素、アルキル、アルコール、ベンジル、カルボキシレート、アミドスルホネート、エーテル、エーテルカルボキシレート、エーテルスルホネート、エステルスルホネート、およびウレタンから選択される。ある実施形態においては、少なくとも1つのY基は水素ではない。ある実施形態においては、少なくとも1つのY基は、少なくとも1つの水素がFで置換された置換基である。ある実施形態においては、少なくとも1つのY基は過フッ素化されている。
ある実施形態においては、本発明の組成物中の導電性ポリマーを形成するために使用が考慮されるアニリンモノマーは以下の式IIIを含む。
Figure 2011510484
式中:
aは0または1〜4の整数であり;
bは1〜5の整数であり、但しa+b=5であり;
1は、それぞれ同じかまたは異なるように独立して選択され、そして、水素、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルカノイル、アルキチオ(alkythio)、アリールオキシ、アルキルチオアルキル、アルキルアリール、アリールアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリール、アルキルスルフィニル、アルコキシアルキル、アルキルスルホニル、アリールチオ、アリールスルフィニル、アルコキシカルボニル、アリールスルホニル、アクリル酸、リン酸、ホスホン酸、ハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシル、エポキシ、シラン、シロキサン、アルコール、ベンジル、カルボキシレート、エーテル、エーテルカルボキシレート、アミドスルホネート、エーテルスルホネート、エステルスルホネート、およびウレタンから選択されるか;あるいは両方のR1基が一緒になってアルキレン鎖またはアルケニレン鎖を形成して、3、4、5、6、または7員の芳香環または脂環式環を完成させてもよく、その環は場合により、1つまたは複数の二価の窒素原子、硫黄原子、または酸素原子を含んでもよい。
重合すると、このアニリンモノマー単位は、以下に示す式IV(a)または式IV(b)、あるいは両方の式の組み合わせを有することができる。
Figure 2011510484
式中、a、b、およびR1は前出の定義の通りである。
ある実施形態においては、上記アニリンモノマーは置換されておらず、a=0である。
ある実施形態においては、aは0ではなく、少なくとも1つのR1はフッ素化されている。ある実施形態においては、少なくとも1つのR1は過フッ素化されている。
ある実施形態においては、新規組成物中の導電性ポリマーを形成するために使用が考慮される縮合多環式複素環式芳香族モノマーは、2つ以上の縮合芳香環を有し、その環の少なくとも1つが複素環式芳香族である。ある実施形態においては、この縮合多環式複素環式芳香族モノマーは式Vを有し:
Figure 2011510484
式中:
Qは、S、Se、Te、またはNR6であり;
6は、水素またはアルキルであり;
8、R9、R10、およびR11は、それぞれ同じかまたは異なるように独立して選択され、そして、水素、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルカノイル、アルキチオ(alkythio)、アリールオキシ、アルキルチオアルキル、アルキルアリール、アリールアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリール、アルキルスルフィニル、アルコキシアルキル、アルキルスルホニル、アリールチオ、アリールスルフィニル、アルコキシカルボニル、アリールスルホニル、アクリル酸、リン酸、ホスホン酸、ハロゲン、ニトロ、ニトリル、シアノ、ヒドロキシル、エポキシ、シラン、シロキサン、アルコール、ベンジル、カルボキシレート、エーテル、エーテルカルボキシレート、アミドスルホネート、エーテルスルホネート、エステルスルホネート、およびウレタンから選択され;
8とR9、R9とR10、およびR10とR11、のうち少なくとも1つがアルケニレン鎖を形成して5または6員の芳香環を完成させ、その環は、場合により1つまたは複数の二価の窒素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子、または酸素原子を含むことができる。
ある実施形態においては、上記縮合多環式複素環式芳香族モノマーは、式V(a)、V(b)、V(c)、V(d)、V(e)、V(f)、V(g)、V(h)、V(i)、V(j)、およびV(k)からなる群から選択される式を有し:
Figure 2011510484
Figure 2011510484
式中:
Qは、S、Se、Te、またはNHであり;
Tは、それぞれ同じかまたは異なるものであり、S、NR6、O、SiR6 2、Se、Te、およびPR6から選択され;
YはNであり;
6は、水素またはアルキルである。
上記縮合多環式複素環式芳香族モノマーは、アルキル、ヘテロアルキル、アルコール、ベンジル、カルボキシレート、エーテル、エーテルカルボキシレート、エーテルスルホネート、エステルスルホネート、およびウレタンから選択される基でさらに置換されていてもよい。ある実施形態においては、これらの置換基はフッ素化されている。ある実施形態においては、これらの置換基は完全フッ素化されている。
ある実施形態においては、上記縮合多環式複素環式芳香族モノマーはチエノ(チオフェン)である。このような化合物は、たとえば、Macromolecules,34,5746−5747(2001);およびMacromolecules,35,7281−7286(2002)において説明されている。ある実施形態においては、このチエノ(チオフェン)は、チエノ(2,3−b)チオフェン、チエノ(3,2−b)チオフェン、およびチエノ(3,4−b)チオフェンから選択される。ある実施形態においては、チエノ(チオフェン)モノマーは、アルキル、ヘテロアルキル、アルコール、ベンジル、カルボキシレート、エーテル、エーテルカルボキシレート、エーテルスルホネート、エステルスルホネート、およびウレタンから選択される少なくとも1つの基でさらに置換されている。ある実施形態においては、これらの置換基はフッ素化されている。ある実施形態においては、これらの置換基は完全フッ素化されている。
ある実施形態においては、本発明の組成物中のポリマーを形成するために使用が考慮される多環式複素環式芳香族モノマーは式VIを含み:
Figure 2011510484
式中:
Qは、S、Se、Te、またはNR6であり;
Tは、S、NR6、O、SiR6 2、Se、Te、およびPR6から選択され;
Eは、アルケニレン、アリーレン、およびヘテロアリーレンから選択され;
R6は、水素またはアルキルであり;
12は、それぞれ同じかまたは異なるものであり、水素、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルカノイル、アルキチオ(alkythio)、アリールオキシ、アルキルチオアルキル、アルキルアリール、アリールアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリール、アルキルスルフィニル、アルコキシアルキル、アルキルスルホニル、アリールチオ、アリールスルフィニル、アルコキシカルボニル、アリールスルホニル、アクリル酸、リン酸、ホスホン酸、ハロゲン、ニトロ、ニトリル、シアノ、ヒドロキシル、エポキシ、シラン、シロキサン、アルコール、ベンジル、カルボキシレート、エーテル、エーテルカルボキシレート、アミドスルホネート、エーテルスルホネート、エステルスルホネート、およびウレタンから選択されるか;あるいは両方のR12基が一緒になってアルキレン鎖またはアルケニレン鎖を形成して、3、4、5、6、または7員の芳香環または脂環式環を完成させてもよく、その環は場合により1つまたは複数の二価の窒素原子、硫黄原子、セレン原子、テルル原子、または酸素原子を含んでもよい。
ある実施形態においては、本発明の導電性ポリマーは、前駆体モノマーと少なくとも1つの第2のモノマーとのコポリマーである。コポリマーに望まれる性質に悪影響を及ぼさないのであれば、あらゆる種類の第2のモノマーを使用することができる。ある実施形態においては、第2のモノマーは、モノマー単位の総数を基準にして、ポリマーの50%以下を構成する。ある実施形態においては、第2のモノマーは、モノマー単位の総数を基準にして、30%以下を構成する。ある実施形態においては、第2のモノマーは、モノマー単位の総数を基準にして、10%以下を構成する。
第2のモノマーの代表的な種類としては、アルケニル、アルキニル、アリーレン、およびヘテロアリーレンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。第2のモノマーの例としては、限定するものではないが、フルオレン、オキサジアゾール、チアジアゾール、ベンゾチアジアゾール、フェニレンビニレン、フェニレンエチニレン、ピリジン、ジアジン類、およびトリアジン類が挙げられ、これらすべてがさらに置換されていてもよい。
ある実施形態においては、本発明のコポリマーは、最初に構造A−B−Cを有する中間前駆体モノマーを形成することによって製造され、式中、AおよびCは、同じかまたは異なっていてもよい前駆体モノマーを表し、Bは第2のモノマーを表す。このA−B−C中間前駆体モノマーは、ヤマモト(Yamamoto)、スティル(Stille)、グリニャール(Grignard)メタセシス、スズキ(Suzuki)、およびネギシ(Negishi)カップリングなどの標準的な合成有機技術を使用して調製することができる。次に、この中間前駆体モノマー単独で酸化重合させる、または1つまたは複数の別の前駆体モノマーとともに酸化重合させることによって、本発明のコポリマーが形成される。
ある実施形態においては、導電性ポリマーは、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリマー縮合多環式複素環式芳香族化合物、そのコポリマー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
ある実施形態においては、導電性ポリマーは、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンオキシチアチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジチアチオフェン)、非置換ポリピロール、ポリ(チエノ(2,3−b)チオフェン)、ポリ(チエノ(3,2−b)チオフェン)、およびポリ(チエノ(3,4−b)チオフェン)からなる群から選択される。
b.高フッ素化酸ポリマー
高フッ素化酸ポリマー(「HFAP」)は、高フッ素化されている、そして酸性プロトンを持った酸性基を有するあらゆるポリマーであることができる。酸性基は、イオン化可能なプロトンを供給する。ある実施形態においては、酸性プロトンは3未満のpKaを有する。ある実施形態においては、酸性プロトンは0未満のpKaを有する。ある実施形態においては、酸性プロトンは−5未満のpKaを有する。酸性基は、ポリマー主鎖に直接結合していてもよいし、ポリマー主鎖上の側鎖に結合していてもよい。酸性基の例としては、カルボン酸基、スルホン酸基、スルホンイミド基、リン酸基、ホスホン酸基、およびそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。酸性基はすべてが同じものである場合もあるし、ポリマーが2種類以上の酸性基を有することもできる。ある実施形態においては、酸性基は、スルホン酸基、スルホンアミド基、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
ある実施形態においては、本発明のHFAPは少なくとも95%フッ素化されており;ある実施形態においては、完全フッ素化されている。
ある実施形態においては、HFAPは水溶性である。ある実施形態においては、HFAPは水に分散性である。ある実施形態においては、HFAPは有機溶剤でぬらすことができる。用語「有機溶剤でぬらすことができる」は、フィルムに成形された場合に、有機溶剤と60°以下の接触角を有する材料を意味する。ある実施形態においては、ぬらすことができる材料は、55°以下の接触角でフェニルヘキサンによってぬらすことができるフィルムを形成する。接触角の測定方法は周知である。ある実施形態においては、ぬらすことができる材料は、単独ではぬらすことができないが、選択的な添加剤でそれをぬらすようにすることができるポリマー酸から製造することができる。
好適なポリマー主鎖の例としては、すべてが高フッ素化されている;ある実施形態においては完全フッ素化されている、ポリオレフィン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリイミド、ポリアミド、ポリアラミド、ポリアクリルアミド、ポリスチレン、およびそれらのコポリマーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
一実施形態においては、酸性基は、スルホン酸基またはスルホンイミド基である。スルホンイミド基は次式を有し:
−SO2−NH−SO2−R
式中、Rはアルキル基である。
一実施形態においては、酸性基はフッ素化側鎖上にある。一実施形態においては、フッ素化側鎖は、アルキル基、アルコキシ基、アミド基、エーテル基、およびそれらの組み合わせから選択され、そのすべては完全にフッ素化されている。
一実施形態においては、HFAPは、ペンダント高フッ素化アルキルスルホネート、高フッ素化エーテルスルホネート、高フッ素化エステルスルホネート、または高フッ素化エーテルスルホンイミド基を持った、高フッ素化オレフィン主鎖を有する。一実施形態においては、HFAPは、パーフルオロ−エーテル−スルホン酸側鎖を有するパーフルオロオレフィンである。一実施形態においては、このポリマーは、1,1−ジフルオロエチレンと2−(1,1−ジフルオロ−2−(トリフルオロメチル)アリルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホン酸とのコポリマーである。一実施形態においては、このポリマーは、エチレンと2−(2−(1,2,2−トリフルオロビニルオキシ)−1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホン酸とのコポリマーである。これらのコポリマーは、相当するスルホニルフロオリドポリマーとして製造することができ、次にスルホン酸形態に変換することができる。
一実施形態においては、HFAPは、フッ素化されたおよび部分スルホン化されたポリ(アリーレンエーテルスルホン)のホモポリマーまたはコポリマーである。このコポリマーはブロックコポリマーであることができる。
一実施形態においては、HFAPは、式IXを有するスルホンイミドポリマーであり:
Figure 2011510484
式中:
fは、1つまたは複数のエーテル酸素で置換されていてもよい、高フッ素化アルキレン、高フッ素化ヘテロアルキレン、高フッ素化アリーレン、および高フッ素化ヘテロアリーレンから選択され;
nは少なくとも4である。
式IXの一実施形態においては、Rfはパーフルオロアルキル基である。一実施形態においては、Rfはパーフルオロブチル基である。一実施形態においては、Rfはエーテル酸素を含有する。一実施形態においては、nは10より大きい。
一実施形態においては、HFAPは、高フッ素化ポリマー主鎖と式Xを有する側鎖とを含み:
Figure 2011510484
式中:
15は、高フッ素化アルキレン基または高フッ素化ヘテロアルキレン基であり;
16は、高フッ素化アルキル基または高フッ素化アリール基であり;
aは0または1〜4の整数である。
一実施形態においては、HFAPは式XIを有し:
Figure 2011510484
式中:
16は、高フッ素化アルキル基または高フッ素化アリール基であり;
cは独立して0または1〜3の整数であり;
nは少なくとも4である。
HFAPの合成は、たとえば、A.Feiringら、J.Fluorine Chemistry 2000、105、129−135;A.Feiringら、Macromolecules 2000、33、9262−9271;D.D.Desmarteau、J.Fluorine Chem.1995、72、203−208;A.J.Applebyら.、J.Electrochem.Soc.1993、140(1)、109−111;およびDesmarteau、米国特許第5,463,005号明細書に記載されてきた。
一実施形態においては、HFAPはまた、少なくとも1つの高フッ素化エチレン系不飽和化合物から誘導される繰り返し単位を含む。パーフルオロオレフィンは2〜20個の炭素原子を含む。代表的なパーフルオロオレフィンとしては、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)、パーフルオロ−(2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン)、CF2=CFO(CF2tCF=CF2、(式中、tは1または2である)、およびRf”OCF=CF2(式中、Rf”は、1〜約10個の炭素原子の飽和パーフルオロアルキル基である)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。一実施形態においては、コモノマーはテトラフルオロエチレンである。
一実施形態においては、本発明のHFAPはコロイド形成性ポリマー酸である。本明細書において使用される場合、用語「コロイド形成性」は、水に対して不溶性であり、水性媒体中に分散させた場合にコロイドを形成する材料を意味する。コロイド形成性ポリマー酸は、通常、約10,000〜約4,000,000の範囲内の分子量を有する。一実施形態においては、このポリマー酸は約100,000〜約2,000,000の分子量を有する。コロイドの粒度は、通常2ナノメートル(nm)〜約140nmの範囲内である。一実施形態においては、このコロイドは2nm〜約30nmの粒度を有する。酸性プロトンを有するあらゆる高フッ素化コロイド形成性ポリマー材料を使用することができる。
本明細書で上に記載されるポリマーの幾つかは、非酸の形態で、たとえば、塩、エステル、またはスルホニルフルオリドの形態で形成することができる。それらは、以下に記載される導電性組成物の製造のために酸の形態に変換される。
ある実施形態においては、HFAPは、高フッ素化炭素主鎖と式
−(O−CF2CFRf 3a−O−CF2CFRf 4SO35
で表される側鎖とを含み、
式中、Rf 3およびRf 4は独立して、F、Clまたは1〜10個の炭素原子を有する高フッ素化アルキル基から選択され、a=0、1または2である。ある場合においてはE5は、Li、Na、またはKなどの陽イオンであることができ、酸形態に変換することができる。
ある実施形態においては、HFAPは、米国特許第3,282,875号明細書にならびに同第4,358,545号明細書および同第4,940,525号明細書に開示されているポリマーであることができる。ある実施形態においては、HFAPは、パーフルオロカーボン主鎖と式
−O−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO35
で表される側鎖とを含み、
式中、E5は上に定義された通りである。この種類のHFAPは、米国特許第3,282,875号明細書に開示されており、テトラフルオロエチレン(TFE)と過フッ素化ビニルエーテルCF2=CF−O−CF2CF(CF3)−O−CF2CF2SO2F、パーフルオロ(3,6−ジオキサ−4−メチル−7−オクテンフルホニルフルオリド)(PDMOF)との共重合、続いて、スルホニルフルオリド基の加水分解によるスルホネート基への変換によって製造し、必要に応じてイオン交換してそれらを望ましいイオン形態に変換することができる。米国特許第4,358,545号明細書および同第4,940,525号明細書に開示されている種類のポリマーの例は、側鎖−O−CF2CF2SO35を有し、式中、E5は上に定義された通りである。このポリマーは、テトラフルオロエチレン(TFE)と過フッ素化ビニルエーテルCF2=CF−O−CF2CF2SO2F、パーフルオロ(3−オキサ−4−ペンテンスルホニルフルオリド)(POPF)との共重合、続いて加水分解および必要に応じてさらなるイオン交換によって製造することができる。
HFAPの一種類は、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から、水性Nafion(登録商標)分散液として市販されている。
c.ドープされた導電性ポリマーの製造
ドープされた導電性ポリマーは、水性媒体中でHFAPの存在下での前駆体モノマーの酸化重合によって形成される。この重合は、米国特許出願公開第2004/0102577号明細書、同第2004/0127637号明細書、および同第2005/0205860号明細書に記載されている。生じた生成物は、ドープされた導電性ポリマーの水性分散体である。
ある実施形態においては、分散液のpHは上げられる。ドープされた導電性ポリマーの分散液は、約2の形成されたままのpHから中性pHまで安定であるままである。pHは、陽イオン交換樹脂での処理によって調整することができる。ある実施形態においては、pHは、水性塩基溶液の添加によって調整される。塩基用の陽イオンは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、およびアルキルアンモニウムであることができるが、これらに限定されるものではない。ある実施形態においては、アルカリ金属がアルカリ土類金属陽イオンよりも好ましい。
ある実施形態においては、ドープされた導電性ポリマーの分散液は、他の水溶性または水分散性材料とブレンドされる。添加することができる種類の材料の例としては、ポリマー、染料、コーティング助剤、有機および無機導電性インクおよびペースト、電荷輸送材料、架橋剤、ならびにそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。他の水溶性または水分散性材料は、簡単な分子またはポリマーであることができる。
3.緩衝二層の第2層
緩衝二層の第2層は、第1層と直接接触している。第2層は、酸化物、硫化物、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される無機ナノ粒子を含む。ある実施形態においては、第2層は本質的に、酸化物、硫化物、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される無機ナノ粒子からなる。無機ナノ粒子は、絶縁性または半導性であることができる。本明細書において使用される場合、用語ナノ粒子は、蛍リン光体などの、放射性材料を含まない。
緩衝二層の第2層は連続または不連続であることができる。ナノ粒子が半導性である場合、この層は連続または不連続であることができる。ナノ粒子が絶縁性である場合、この層は不連続であることが好ましい。
ある実施形態においては、ナノ粒子は50nm以下;ある実施形態においては、20nm以下のサイズを有する。ナノ粒子はあらゆる形状を有することができる。幾つかの例としては、球状、細長い、鎖、針状、コア−シェルナノ粒子などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
半導性金属酸化物の例としては、アンチモン酸亜鉛およびインジウム・スズ酸化物などの、混合原子価金属酸化物、ならびに酸素欠乏三酸化モリブデン、五酸化バナジウムなどの、非化学量論的金属酸化物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
絶縁性金属酸化物の例としては、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、三酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化亜鉛、酸化サマリウム、酸化イットリウム、酸化セシウム、酸化第二銅、酸化第二スズ、酸化アルミニウム、酸化アンチモンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
金属硫化物の例としては、硫化カドミウム、硫化銅、硫化鉛、硫化水銀、硫化インジウム、硫化銀、硫化コバルト、硫化ニッケル、および硫化モリブデンが挙げられる。Ni/Cd硫化物、Co/Cd硫化物、Cd/In硫化物、およびPd−Co−Pd硫化物などの混合金属硫化物が使用されてもよい。
ある実施形態においては、金属ナノ粒子は、硫黄および酸素の両方を含有してもよい。
金属酸化物ナノ粒子は、酸素の存在下での金属の反応性蒸着によって、選択された酸化物、および多成分酸化物の蒸着によって、または無機化合物、たとえば四塩化ケイ素の気相加水分解によって製造することができる。それはまた、加水分解性金属化合物、特に様々な元素のアルコキシドを使用して加水分解および重縮合によってどちらかと反応させて多成分および多次元網状構造酸化物を形成するゾル−ゲル化学によって製造することができる。
金属硫化物ナノ粒子は、様々な化学的および物理的方法によって得ることができる。物理的方法の幾つかの例は、硫化カドミウム(CdS)、硫化鉛(PbS)、硫化亜鉛(ZnS)、硫化銀(Ag2S)、硫化モリブデン(MoS2)などの金属硫化物の蒸着、リソグラフィー法および分子ビームエピタキシー(MBE)である。金属硫化物ナノ粒子の化学的製造方法は、溶液中金属イオンとH2Sガスか水性媒体中のNa2Sかのどちらかとの反応をベースとしている。
ある実施形態においては、ナノ粒子は、表面改質剤またはカップリング剤で表面処理される。表面改質剤の部類としては、シラン、チタネート、ジルコネート、アルミネート、およびポリマー分散剤が挙げられるが、それらに限定されるものではない。表面改質剤は化学官能性を含有し、それらの例としては、ニトリル、アミノ、シアノ、アルキルアミノ、アルキル、アリール、アルケニル、アルコキシ、アリールオキシ、スルホン酸、アクリル酸、リン酸、および上記酸のアルカリ塩、アクリレート、スルホネート、アミドスルホネート、エーテル、エーテルスルホネート、エステルスルホネート、アルキルチオ、アリールチオなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ある実施形態においては、表面改質剤は、エポキシ、アルキルビニルおよびアリールビニル基などの、架橋官能性を含有する。これらの基は、隣接層中の物質と反応させるために導入することができる。架橋基を持った表面改質剤の例としては、下の化合物1〜7が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2011510484
Figure 2011510484
Figure 2011510484
Figure 2011510484
Figure 2011510484
Figure 2011510484
Figure 2011510484
一実施形態においては、表面改質剤は、テトラフルオロ−エチルトリフルオロ−ビニル−エーテルトリエトキシシラン、パーフルオロブタン−トリエトキシシラン、パーフルオロオクチルトリエトキシシラン、ビス(トリフルオロプロピル)−テトラメチルジシラザン、およびビス(3−トリエトキシシリル)プロピルテトラスルフィドなどの、フッ素化されているか、または過フッ素化されている。
類似のジルコネートおよびチタネートカップリング剤もまた使用することができる。
4.緩衝二層の形成
本発明の新規緩衝二層は、
少なくとも1つの高フッ素化酸ポリマーでドープされた少なくとも1つの導電性ポリマーを含む第1層と、
第1層と接触した第2層であって、酸化物、硫化物、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される無機ナノ粒子を含む第2層と
を含む。
ある実施形態においては、緩衝二層は本質的に、上記のように、第1層と第2層とからなる。
以下の説明においては、導電性ポリマー、HFAP、および無機ナノ粒子は、単数形で言及される。しかし、これらのいずれかまたはすべての2つ以上が使用されてもよいことが理解される。
緩衝二層は、ドープされた導電性ポリマーの層を先ず形成することによって形成される。これは次に処理されて無機ナノ粒子の不連続第2層を形成する。
第1層は、ドープされた導電性ポリマーの水性分散体の液相堆積によって形成される。連続および不連続技術などの、あらゆる液相堆積技術を用いることができる。連続堆積技術としては、スピンコーティング、グラビアコーティング、カーテンコーティング、浸漬コーティング、スロット−ダイコーティング、スプレーコーティング、および連続ノズル印刷またはコーティングが挙げられるが、これらに限定されるものではない。不連続堆積技術としては、インクジェット印刷、グラビア印刷、およびスクリーン印刷が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
こうして形成された第1層フィルムは平滑で、比較的透明であり、10-7〜10-3S/cmの範囲の導電率を有することができる。第1層フィルムの厚さは、緩衝二層の意図される使用に依存して変わることができる。ある実施形態においては、第1層は10nm〜200nm;ある実施形態においては、50nm〜150nmの範囲の厚さを有する。
第2層は次に、第1層の上に、それと接触して形成される。第2層の製造方法としては、酸化物または硫化物ナノ粒子の下塗り、金属ターゲットの反応性スパッタリング、金属酸化物または硫化物の熱蒸着、金属酸化物の有機金属前駆体の原子層蒸着などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ある実施形態においては、第2層は蒸着によって形成される。
ある実施形態においては、第2層は、液体媒体中のナノ粒子の分散液の液相堆積によって形成される。液体媒体は、水性または非水性であることができる。ある実施形態においては、ナノ粒子は、0.1〜2.0重量%;ある実施形態においては、0.1〜1.0重量%;ある実施形態においては、0.1〜0.5重量%で分散液中に存在する。
ある実施形態においては、第2層は第1層より薄い。ある実施形態においては、第2層の厚さは分子単層から75nmである。
ある実施形態においては、第2層は不連続である。これは、ナノ粒子が堆積されている領域においてはそれらが均一に分布しているが、濃度が第1層を完全に覆うには不十分であることを意味する。ある実施形態においては、被覆率は約90%未満である。ある実施形態においては、被覆率は約50%未満である。この被覆率は少なくとも20%であるべきである。ある実施形態においては、被覆率は20%〜50%である。ナノ粒子が絶縁性である場合、第2層は不連続であることが好ましい。
ある実施形態においては、ナノ粒子は半導性であり、第2層は連続である。
フッ素化酸でドープされた導電性ポリマーの水性分散体から製造された緩衝層は、たとえば、米国特許出願公開第2004/0102577号明細書、同第2004/0127637号明細書、および同第2005/0205860号明細書に以前に開示されている。しかし、これらの緩衝層は非常に低い表面エネルギーを有し、デバイスを形成する場合にそれらの上に追加の層をコートすることが困難である。本明細書に記載される緩衝層は、より高い表面エネルギーを有し、より容易にコートされる。本明細書において使用される場合、用語「表面エネルギー」は、材料から単位面積の表面を生成するために必要とされるエネルギーである。表面エネルギーの特徴は、所与の表面エネルギーの液体材料が十分により低い表面エネルギーの表面をぬらさないことである。相対的な表面エネルギーを測定する一方法は、異なる材料の層上で所与の液体の接触角を比較することである。本明細書において使用される場合、用語「接触角」は図1に示される角度Φを意味することを意図している。液体媒体の液滴については、角度Φは、表面の面と、液滴の外側端部から表面までの線との交差部分で定義される。さらに、角度Φは、液滴が適用された後に表面上で平衡位置に達した後に測定され、すなわち「静的接触角」である。より高い接触角はより低い表面エネルギーを示す。様々な製造業者が接触角を測定することができる機器を製造している。
一実施形態においては、本明細書に記載されるような緩衝二層は、第1層単独上での第1の液体との接触角より少なくとも5°低い同じ液体との接触角を有する。ある実施形態においては、緩衝二層は、50°未満の;ある実施形態においては、40°未満のトルエンとの接触角を有する。
5.電子デバイス
本発明の別の実施形態においては、2つの電気接触層の間に配置された少なくとも1つの電気活性層を含む電子デバイスであって、新規緩衝層をさらに含むデバイスが提供される。用語「電気活性」は、層または材料に関する場合、電子または電気放射特性を示す層または材料を意味することを意図している。電気活性層材料は、放射線を受けつつあるときに放射線を発するかまたは電子−正孔ペアの濃度の変化を示すことができる。
典型的なデバイスの一例が図2に示される。デバイス100は、アノード層110、緩衝二層120、電気活性層130、およびカソード層150を有する。任意選択の電子注入/輸送層140がカソード層150に隣接している。緩衝二層は、第1層121と第2の連続層122とを有する。
典型的なデバイスの第2の例が図3に示される。デバイス200は、アノード層110、緩衝二層120、電気活性層130、およびカソード層150を有する。任意選択の電子注入/輸送層140がカソード層150に隣接している。緩衝二層は、第1層121と第2の不連続層123とを有する。
本発明のデバイスは、アノード層110またはカソード層150に隣接することができる支持体または基体を含むことができる。ほとんどの場合、支持体はアノード層110に隣接している。支持体は、可撓性であることも剛性であることも、有機であることも無機であることもできる。支持体材料の例としては、ガラス、セラミック、金属、およびプラスチックフィルムが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
アノード層110は、カソード層150よりも正孔の注入が効率的な電極である。アノードは、金属、混合金属、合金、金属酸化物、または混合酸化物を含有する材料を含むことができる。好適な材料としては、2族元素(すなわち、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ra)の混合酸化物、11族元素、4族、5族、および6族の元素、ならびに8〜10族の遷移元素が挙げられる。アノード層110を光透過性にするためには、インジウム・スズ酸化物などの12族、13族、および14族の元素の混合酸化物を使用することができる。本明細書において使用される場合、語句「混合酸化物」は、2族元素、あるいは12族、13族、または14族の元素から選択される2つ以上の異なる陽イオンを有する酸化物を意味する。アノード層110の材料の一部の非限定的な具体例としては、インジウム・スズ酸化物(「ITO」)、インジウム・亜鉛酸化物、アルミニウム・スズ酸化物、金、銀、銅、およびニッケルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。アノードはまた、有機材料、特に「Flexible light−emitting diodes made from soluble conducting polymer」、Nature vol.357、pp 477−479(1992年6月11日)に記載されているような例示的な材料をはじめとする、ポリアニリンなどの導電性ポリマーを含むことができる。アノードおよびカソードの少なくとも1つは、発生した光を観察できるように少なくとも部分的に透明であるべきである。
アノード層110は、化学蒸着法または物理蒸着法、あるいはスピンキャスト法によって形成することができる。化学蒸着は、プラズマ化学蒸着(「PECVD」)または金属有機化学蒸着(「MOCVD」)として行うことができる。物理蒸着としては、イオンビームスパッタリングなどのスパッタリング、ならびにeビーム蒸発、および抵抗蒸発のあらゆる形態を挙げることができる。物理蒸着の具体的な形態としては、高周波マグネトロンスパッタリング、および誘導結合プラズマ物理蒸着(「IMP−PVD」)が挙げられる。これらの堆積技術は、半導体製造分野においては周知である。
一実施形態において、アノード層110は、リソグラフィー作業中にパターン化される。このパターンは、希望に応じて変更することができる。これらの層は、第1の電気接触層材料を適用する前に、第1の可撓性複合バリア構造上にパターンニングされたマスクまたはレジストを配置することなどによってパターンを形成することができる。あるいは、これらの層は、全体の層として適用することができ(ブランケット堆積とも呼ばれる)、続いて、たとえば、パターン化されたレジスト層と湿式化学エッチングまたはドライエッチング技術とを使用してパターン化することができる。当技術分野において周知の他のパターニング方法を使用することもできる。
緩衝層120は、本明細書に記載される新規な二層である。図2において、この二層は第1層121と第2の連続層122とを有する。図3において、この二層は第1層121と第2の不連続層123とを有する。HFAPでドープされた導電性ポリマーから製造された緩衝層は、一般に有機溶剤によってぬらすことができない。本明細書に記載される緩衝二層はよりぬらすことができ、従って非極性有機溶剤からの次の層でより容易にコートされる。
任意選択の層(図示せず)が、緩衝層120と電気活性層130との間に存在することができる。この層は、正孔輸送材料を含むことができる。正孔輸送材料の例は、たとえば、Wang,Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology,Fourth Edition,Vol.18,p.837−860,1996にまとめられている。正孔輸送分子および正孔輸送ポリマーの両方を使用することができる。一般に使用される正孔輸送分子としては:4,4’,4”−トリス(N,N−ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(TDATA);4,4’,4”−トリス(N−3−メチルフェニル−N−フェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(MTDATA);N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(TPD);1,1−ビス[(ジ−4−トリルアミノ)フェニル]シクロヘキサン(TAPC);N,N’−ビス(4−メチルフェニル)−N,N’−ビス(4−エチルフェニル)−[1,1’−(3,3’−ジメチル)ビフェニル]−4,4’−ジアミン(ETPD);テトラキス−(3−メチルフェニル)−N,N,N’,N’−2,5−フェニレンジアミン(PDA);α−フェニル−4−N,N−ジフェニルアミノスチレン(TPS);p−(ジエチルアミノ)−ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン(DEH);トリフェニルアミン(TPA);ビス[4−(N,N−ジエチルアミノ)−2−メチルフェニル](4−メチルフェニル)メタン(MPMP);1−フェニル−3−[p−(ジエチルアミノ)スチリル]−5−[p−(ジエチルアミノ)フェニル]ピラゾリン(PPRまたはDEASP);1,2−trans−ビス(9H−カルバゾール−9−イル)シクロブタン(DCZB);N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TTB);N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス−(フェニル)ベンジジン(α−NPB);および銅フタロシアニンなどのポルフィリン系化合物が挙げられるがこれらに限定されるものではない。一般に使用される正孔輸送ポリマーとしては、限定するものではないが、ポリビニルカルバゾール、(フェニルメチル)ポリシラン、ポリ(ジオキシチオフェン)、ポリアニリン、およびポリピロールが挙げられる。ポリスチレンやポリカーボネートなどのポリマー中に上述のものなどの正孔輸送分子をドープすることによって正孔輸送ポリマーを得ることもできる。
デバイスの用途に依存して、電気活性層130は、印加電圧によって励起される発光層(発光ダイオードまたは発光電気化学セル中など)、放射エネルギーに応答し、そして印加バイアス電圧を使用してまたは使用せずに信号を発生する材料の層(光検出器中など)であることができる。一実施形態においては、電気活性材料は、有機エレクトロルミネセンス(「EL」)材料である。小分子有機蛍光化合物、蛍光性およびリン光性の金属錯体、共役ポリマー、およびそれらの混合物を含むが、これらに限定されない、あらゆるEL材料を本発明のデバイスに使用することができる。蛍光化合物の例としては、ピレン、ペリレン、ルブレン、クマリン、それらの誘導体、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。金属錯体の例としては、トリス(8−ヒドロキシキノラト)アルミニウム(Alq3)などの金属キレート化オキシノイド化合物;Petrovらの米国特許第6,670,645号明細書、ならびに国際公開第03/063555号パンフレットおよび国際公開第2004/016710号パンフレットに開示されるような、フェニルピリジン配位子、フェニルキノリン配位子、またはフェニルピリミジン配位子を有するイリジウムの錯体などのシクロメタレート化イリジウムおよび白金エレクトロルミネッセンス化合物、ならびに、たとえば、国際公開第03/008424号パンフレット、国際公開第03/091688号パンフレット、および国際公開第03/040257号パンフレットに記載されているような有機金属錯体、ならびにそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。電荷輸送ホスト材料と金属錯体とを含むエレクトロルミネッセンス発光層が、Thompsonらによる米国特許第6,303,238号明細書、ならびにBurrowsおよびThompsonによる国際公開第00/70655号パンフレットおよび国際公開第01/41512号パンフレットに記載されている。共役ポリマーの例としては、ポリ(フェニレンビニレン)、ポリフルオレン、ポリ(スピロビフルオレン)、ポリチオフェン、ポリ(p−フェニレン)、それらのコポリマー、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
任意選択の層140は、電子の注入/輸送の両方を促進する機能を果たすことができ、かつ、層界面での消光反応を防止するための閉じ込め層としても機能することもできる。より具体的には、層140は、電子の移動を促進し、そしてこの層がなければ層130および150が直接接触する場合の消光反応の可能性を減少させることができる。任意選択の層140用の材料の例としては、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(パラ−フェニル−フェノラト)アルミニウム(III)(BAIQ)およびトリス(8−ヒドロキシキノラト)アルミニウム(Alq3);テトラキス(8−ヒドロキシキノリナト)ジルコニウムなどの金属キレート化オキシノイド化合物;2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(PBD)、3−(4−ビフェニリル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール(TAZ)、および1,3,5−トリ(フェニル−2−ベンズイミダゾール)ベンゼン(TPBI)などのアゾール化合物;2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリンなどのキノキサリン誘導体;9,10−ジフェニルフェナントロリン(DPA)および2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(DDPA)などのフェナントロリン誘導体;ならびにそれらの1つまたは複数のあらゆる組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。あるいは、任意選択の層140は無機であってよく、BaO、LiF、Li2Oなどを含むことができる。
カソード層150は、電子または負電荷キャリアの注入に特に有効な電極である。カソード層150は、第1の電気接触層(この場合、アノード層110)よりも低い仕事関数を有するあらゆる金属または非金属であってよい。本明細書で使用される際、用語「低い仕事関数」は、約4.4eV以下の仕事関数を有する材料を意味することを意図している。本明細書で使用される際、「高い仕事関数」は、少なくとも約4.4eVの仕事関数を有する材料を意味することを意図している。
カソード層の材料は、1族のアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、Rb、Cs,)、2族金属(たとえば、Mg、Ca、Baなど)、12族金属、ランタニド(たとえば、Ce、Sm、Euなど)、およびアクチニド(たとえば、Th、Uなど)から選択することができる。アルミニウム、インジウム、イットリウム、およびそれらの組み合わせなどの材料を使用することもできる。カソード層150の材料の非限定的な具体例としては、バリウム、リチウム、セリウム、セシウム、ユウロピウム、ルビジウム、イットリウム、マグネシウム、サマリウム、ならびにそれらの合金および組み合わせが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
通常、カソード層150は、化学蒸着法または物理蒸着法によって形成される。ある実施形態においては、カソード層は、アノード層110に関して上に議論されたように、パターン化される。
本発明のデバイス中のその他の層は、このような層によって果たされるべき機能を考慮してこのような層に有用であることが知られているあらゆる材料でできていることができる。
ある実施形態においては、封入層(図示せず)が、デバイス100中への水および酸素などの望ましくない成分の進入を防ぐために接触層150の上に堆積される。このような成分は、有機層130に有害な影響を及ぼしうる。一実施形態においては、この封入層はバリア層またはフィルムである。一実施形態においては、封入層はガラス蓋である。
図示されていないが、本発明のデバイス100が追加の層を含んでもよいことは理解される。当技術分野においてまたは別の方法で公知であるその他の層を使用することができる。さらに、上記の層のいずれも2つ以上のサブ層を含むことができるか、または薄層状構造を形成することができる。あるいは、アノード層110、正孔輸送層120、電子輸送層140、カソード層150、および他の層の幾らかまたはすべてを、デバイスの電荷キャリア輸送効率または他の物理的特性を上げるために、処理する、特に表面処理することができる。各構成層の材料の選択は、デバイスの稼働寿命を考慮して高いデバイス効率を有するデバイスを得ること、製造時間、および複雑な要因、ならびに当業者に認識されている他の問題点の目標の釣り合いを取ることによって、好ましくは決定される。最適な構成要素、構成要素の構成、および組成の決定は、当業者の日常的な作業であることは理解できるであろう。
一実施形態においては、異なる層は以下の範囲の厚さを有する:アノード110、500〜5000Å、一実施形態においては1000〜2000Å;緩衝層120、50〜2000Å、一実施形態においては200〜1000Å;光活性層130、10〜2000Å、一実施形態においては100〜1000Å;任意選択の電子輸送層140、50〜2000Å、一実施形態においては100〜1000Å;カソード150、200〜10000Å、一実施形態においては300〜5000Å。デバイス中の電子−正孔再結合ゾーンの位置、したがってデバイスの発光スペクトルは、各層の相対厚さによって影響されうる。したがって、電子−正孔再結合ゾーンが発光層中に存在するように、電子輸送層の厚さを選択すべきである。層の厚さの望ましい比は、使用される材料の厳密な性質に依存する。
動作中、適切な電源(図示せず)からの電圧がデバイス100に印加される。それによって、デバイス100の層に電流が流れる。電子が有機ポリマー層に入り、フォトンを放出する。アクティブマトリックスOLEDディスプレイと呼ばれる一部のOLEDでは、光活性有機フィルムの個別の堆積物を、電流の流れによって独立に励起させることができ、それによって個別のピクセルを発光させることができる。パッシブマトリックスOLEDディスプレイと呼ばれる一部のOLEDでは、光活性有機フィルムの堆積物は、電気接触層の横列および縦列によって励起させることができる。
実施例1
本実施例は、Nafion(登録商標)[TFE(テトラフルオロエチレン)とPSEPVE(3,6−ジオキサ−4−メチル−7−オクテンスルホン酸)とのコポリマー]の存在下に製造されるポリピロール(PPy)の水性分散体の製造を例示する。この水性分散体は、不連続二層の一部として正孔注入導電性ポリマーとして使用されることになる。
本実施例においては、Nafion(登録商標)の水性分散体は、1000のEWを有するポリ(TFE/PSEPVE)を水中で約270℃に加熱することによって製造した。この水性Nafion(登録商標)分散液は、水中に25%(w/w)のポリ(TFE/PSEPVE)を有し、ピロールとの重合のために使用する前に脱イオン水で11.5%に希釈した。
ピロールモノマーを、米国特許出願公開第2005−0205860号明細書に記載されているようにNafion(登録商標)分散液の存在下に重合させた。重合原料は、次のモル比を有する:Nafion(登録商標)/ピロール:3.4、Na228/ピロール:1.0、Fe2(SO43/ピロール:0.1。反応を30分間進行させた。水性PPy/ポリ(TFE−PSEPVE)分散液を次に、直列に連結した3つのカラムを通してポンピングした。3つのカラムは、それぞれ、Dowex(登録商標)M−31、Dowex(登録商標)M−43、およびDowex(登録商標)M−31 Na+を含有する。3つのDowex(登録商標)イオン交換樹脂は、Dow Chemicals Company(Midland,Michigan,USA)製である。イオン交換樹脂処理分散液をその後、Microfluidizer Processor M−110Y(Microfluidics(Massachusetts,USA))を使用して5,000psiにてワンパスでミクロ流動化した。ミクロ流動化分散液を次に濾過し、酸素を除去するために脱ガスした。分散液のpHは標準pHメーターを使用して6.2であると測定され、固体%は重量測定法によって7.5%であると測定された。この分散液からスピン−コートされ、次に空気中130℃で10分間焼き付けたフィルムは、室温で4.6×10-4S/cmの導電率を有する。
実施例2
本実施例は、PPy/Nafion(登録商標)−ポリ(TFE−PSEPVE)の第1層と混合酸化物ナノ粒子の第2層とを有する不連続二層の製造を例示する。この実施例は、PPy/Nafion(登録商標)表面のぬれ性への混合酸化物層の影響を例示する。
PPY/Nafion(登録商標)と混合酸化物ナノ粒子との不連続二層のサンプルを次の方法で製造した。実施例1において製造されたPPY/Nafion(登録商標)分散液を先ず水中7.5%(w/w)から、水(75%、w/w)と、1−メトキシ−2−プロパノール(15%、w/w)と、1−プロパノール(10%、w/w)との混合溶剤でより低い濃度に希釈した。スピン速度と組み合わせてこの希釈は、UVオゾンで10分間前処理された50nmのITO(インジウム/スズ酸化物)表面上のPPY/Nafion(登録商標)の約25nm(ナノメートル)厚さを達成することを目指している。Thin Film Devices Incorporatedから購入したITOは、50オーム/スクエアのシート抵抗および80%光透過率を有する。薄いフィルムPPY/Nafion(登録商標)サンプルを次に空気中140℃で7分間焼き付けた。このサンプルの一部を、希釈ELCOM DU−1013TIVナノ粒子分散液でトップコートするために使用し、残部を、トルエンでのぬれ性試験のためのおよび青色発光デバイス試験のための対照として使用した。
ナノ粒子分散液は、Catalysts & Chemicals Industries Co.,Ltd(日本国、神奈川県)から入手した。製品安全データシートによれば、この分散液は、混合分散液体中に二酸化チタン、二酸化ケイ素、二酸化ジルコニウム、およびシランカップリング剤(企業秘密)の25〜35%(w/w)混合物を含有する。混合分散媒体は、約50〜60%のメチルイソブチルケトン(MIBK)および10〜20%のメチルアルコールから構成される。ELCOM DU−1013TV(ロット#070516)分散液の重量分析は、それが33.7%(w/w)の混合酸化物を含有することを示す。0.1%(w/w)および0.2%(w/w)の2つの希釈分散液を、それぞれ、0.0337gのELCOM DU−1013TVを9.9660gのMIBKに、および0.0579gのELCOM DU−1013TVを9.9472gのMIBKに加えることによって製造した。この2つの希分散液を別々に使用して空気焼き付けしたPPY/Nafion(登録商標)上に3,000rpm/秒加速でおよび速度で1分間スピンコートした。PPY/Nafion(登録商標)とナノ粒子との二層サンプルを次に空気中140℃で9分間焼き付けた。
ナノ粒子の第2層ありおよびなしのPPY/Nafion(登録商標)の表面を、原子間力顕微鏡法(AFM)で画像形成した。表面粗さ(RMS)は、ナノ粒子の第2層の結果として約2nmから約4nmに増加するにすぎない。表面は、4nmより下〜約15nmの範囲の垂直高さを有する混合酸化物を含有する。AFM画像はまた、0.1%分散液(サンプル2−A)で製造された表面上の粒子被覆率が0.2%分散液(サンプル2−B)で製造された表面よりはるかに低密度であることを示す。ESCA(X線電子分光法)は、混合酸化物が主にチタンおよびケイ素からなることを示す。
トルエンでのPPY/Nafion(登録商標)のぬれ性を先ず、ナノ粒子の層ありおよびなしの表面上にトルエンの一液滴を置くことによって定性的に実施した。トルエン液滴は丸まって対照PPY/Nafion(登録商標)表面から迅速に転がり去るが、二層サンプル2−Aおよび2−Bの全体表面に広がった。表2は、トルエンの接触角への第2層の影響を例示する。それはまた、ぬれ性が混合酸化物ナノ粒子を使用する第2層で向上することを示す。
Figure 2011510484
実施例3
本実施例は、PPy/Nafion(登録商標)−ポリ(TFE−PSEPVE)の第1層とコロイド状シリカの第2層との不連続二層の製造を例示する。それはまた、PPy/Nafion(登録商標)表面のぬれ性への酸化物層の影響を示す。
ぬれ性および青色発光デバイス試験のためのPPY/Nafion(登録商標)とコロイド状シリカとの不連続二層のサンプルを次の方法で製造した。コロイド状シリカで第2層を形成する前のITO上のPPY/Nafion(登録商標)フィルムのサンプルを先ず、実施例2に記載された手順に従って製造した。サンプルの一部を、コロイド状シリカで二層を形成するために使用し、残部を、トルエンでのぬれ性試験および青色発光デバイス試験のための対照として使用した。本実施例において使用するコロイド状シリカは、Nissan Chemical USA(Houston,Texas)から入手したMIBK−STである。製品安全データシートによれば、この分散液は、69〜68%(w/w)のメチルイソブチルケトン(MIBK)中に30〜31%(w/w)の非晶質シリカおよび1%(w/w)の添加剤(企業秘密)を含有する。粒度範囲は10〜15nmであると述べられている。本実施例において使用されるMIBK−STの重量分析は31.2%(w/w)固体を含有する。それぞれ、0.0401gのMIBK−STを9.9413gのMIBKに、および0.0792gのMIBK−STを9.962gのMIBKに加えることによって0.13%(w/w)および0.25%(w/w)の2つの希釈シリカコロイド状分散液を製造した。この2つの希分散液を別々に使用して焼き付けたPPY/Nafion(登録商標)上に3,000rpm/秒加速でおよび速度で1分間スピンコートした。PPY/Nafion(登録商標)とシリカナノ粒子との二層サンプルを次に空気中140℃で9分間焼き付けた。
第2層なしのPPY/Nafion(登録商標)の表面(対照)、0.13%のシリカ分散液で製造された二層での表面(サンプル3−A)および0.25%シリカ分散液で製造された二層の表面(サンプル3−B)を、500倍の倍率の光学顕微鏡および形状測定によってフィルム品質および表面粗さについて比較した。対照とサンプル3−Aおよび3−Bとの間に識別できる差は全くなかった。フィルム厚さにも目に見える差が全くなかった。トルエンでのPPY/Nafion(登録商標)のぬれ性を、コロイド状シリカの第2層ありおよびなしの表面上にトルエンの一液滴を置くことによって定性的に実施した。トルエン液滴は丸まって対照PPY/Nafion(登録商標)表面から迅速に転がり去るが、二層3−Aおよび3−Bの全体表面に広がった。この定性的試験は、ぬれ性がコロイド状シリカを使用して形成された第2層で向上することを示す。
実施例4
本実施例は、緩衝層としてPPY/Nafion(登録商標)を単独で使用するおよびPPY/Nafionと混合酸化物ナノ粒子とで製造された緩衝二層を使用する深青色発光ダイオードの製造および性能を例示する。
実施例2において製造されたITO/PPY/Nafion(登録商標)サンプルを使用して深青色発光デバイスを製造した。ITO/PPY/Nafion(登録商標)対照ならびにサンプル2−Aおよび2−Bを、ジアルキルフルオレンとトリフェニルアミンとの架橋性コポリマーである正孔輸送ポリマーの希トルエン溶液で不活性チャンバーにおいてトップコートした。このコーティングは、270℃で30分間焼き付けた後に20nm厚さを有した。この焼き付けは、溶剤を除去するため、および次層溶液加工の溶剤に溶けないようにポリマーを架橋させるためである。冷却後に、この基材を、13:1の蛍光性ホスト:青色蛍光性ドーパントを含有する放出層溶液でスピンコートし(48nm)、その後115℃で20分間加熱して溶剤を除去した。層厚さは約48nmであった。基材を次にマスクし、真空チャンバーに入れた。電子輸送層としてのZrQ[テトラキス−(8−ヒドロキシキノリン)ジルコニウム]の20nm厚さの層を、熱蒸着によって蒸着させ、続いてLiFの0.5nm層および100nmのアルミニウムカソード層を蒸着させた。
OLEDサンプルを、それらの(1)電流−電圧(I−V)曲線、(2)エレクトロルミネセンス輝度対電圧、および(3)エレクトロルミネセンススペクトル対電圧を測定することによって特徴づけた。全3つの測定は同時に行い、コンピューターで管理した。ある一定電圧でのデバイスの電流効率(cd/A)は、LEDのエレクトロルミネセンス輝度を、デバイスを運転するために必要とされる電流密度で割ることによって測定する。電力効率(Lm/W)は、作動電圧で割った電流効率である。結果を表3に示す。結果は、二層緩衝の使用がデバイス電圧、色、効率、および寿命に関して対照緩衝層と比べてデバイス性能を有意に低下させなかったことを示す。緩衝二層サンプル2−Bで製造されたデバイスは、効率のわずかな損失および寿命の10%損失があった。このデータは、混合酸化物ナノ粒子の重量%が0.2%以下に保たれるべきであることを示唆する。
Figure 2011510484
実施例5
本実施例は、緩衝層としてPPY/Nafion(登録商標)を単独で使用するおよびPPY/Nafionとコロイド状シリカナノ粒子とで製造された緩衝二層を使用する深青色発光ダイオードの製造および性能を例示する。
実施例3において製造されたITO/PPY/Nafion(登録商標)サンプルを使用して深青色発光デバイスを製造した。ITO/PPY/Nafion(登録商標)対照ならびにサンプル3−Aおよび3−Bを次に、実施例4におけるものと同じ材料および同じ製造条件を用いて深青色発光デバイスへ二次加工し、実施例4に記載されたように試験した。デバイス性能結果を表4にまとめる。結果は、二層緩衝の使用がデバイス電圧、色、効率、および寿命に関して対照緩衝層と比べてデバイス性能を有意に低下させなかったことを示す。緩衝二層サンプル3−Bで製造されたデバイスは、色の点でわずかな損失変化があった。このデータは、シリカナノ粒子の重量%が0.3%以下に保たれるべきであることを示唆する。
Figure 2011510484
概要または実施例において前述したすべての行為が必要なわけではなく、特定の行為の一部は不要である場合があり、1つまたは複数のさらに別の行為が、前述の行為に加えて実施される場合があることに留意されたい。さらに、行為が列挙されている順序は、必ずしもそれらが実施される順序ではない。
以上の明細書において、具体的な実施形態を参照しながら本発明の概念を説明してきた。しかし、当業者であれば、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲から逸脱せずに種々の修正および変更を行えることが理解できよう。したがって、本明細書および図面は、限定的な意味ではなく説明的なものであると見なすべきであり、すべてのこのような修正は本発明の範囲内に含まれることを意図している。
特定の実施形態に関して、利益、その他の利点、および問題に対する解決法を以上に記載してきた。しかし、これらの利益、利点、問題の解決法、ならびに、なんらかの利益、利点、または解決法を発生させたり、より顕著にしたりすることがある、あらゆる特徴が、特許請求の範囲のいずれかまたはすべての重要、必要、または本質的な特徴であるとして解釈すべきではない。
明確にするために、別々の実施形態の状況において本明細書に記載されている特定の特徴は、1つの実施形態の中で組み合わせても提供できることを理解されたい。逆に、簡潔にするために、1つの実施形態の状況において記載される種々の特徴も、別々に提供したり、あらゆる副次的な組み合わせで提供したりすることができる。
本明細書において明記される種々の範囲内の数値が使用される場合、記載の範囲内の最小値および最大値の両方の前に単語「約」が付けられているかのように近似値として記載されている。この方法では、記載の範囲よりもわずかに上およびわずかに下のばらつきを使用して、その範囲内の値の場合と実質的に同じ結果を得ることができる。また、これらの範囲の開示は、ある値の一部の成分を異なる値の一部の成分と混合した場合に生じうる分数値を含めて、最小平均値と最大平均値との間のすべての値を含む連続した範囲であることを意図している。さらに、より広い範囲およびより狭い範囲が開示される場合、ある範囲の最小値を別の範囲の最大値と一致させること、およびその逆のことが本発明の意図の範囲内となる。

Claims (20)

  1. 少なくとも1つの高フッ素化酸ポリマーでドープされた少なくとも1つの導電性ポリマーを含む第1層と、酸化物、硫化物およびそれらの組み合わせからなる群から選択される無機ナノ粒子を含む第2層と、を含む緩衝二層。
  2. 前記無機ナノ粒子が半導性であり、前記第2層が連続である、請求項1に記載の緩衝二層。
  3. 前記第2層が不連続である、請求項1に記載の緩衝二層。
  4. 前記導電性ポリマーが、ポリチオフェン、ポリ(セレノフェン)、ポリ(テルロフェン)、ポリピロール、ポリアニリン、多環式芳香族ポリマー、そのコポリマー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の二層。
  5. 前記導電性ポリマーが、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリ(4−アミノ−インドール)、ポリ(7−アミノ−インドール)、ポリマー縮合多環式複素環式芳香族化合物、そのコポリマー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項4に記載の二層。
  6. 前記導電性ポリマーが、非置換ポリアニリン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンオキシチアチオフェン)、ポリ(3,4−エチレンジチアチオフェン)、非置換ポリピロール、ポリ(チエノ(2,3−b)チオフェン)、ポリ(チエノ(3,2−b)チオフェン)、およびポリ(チエノ(3,4−b)チオフェン)からなる群から選択される、請求項5に記載の二層。
  7. 前記高フッ素化酸ポリマーが少なくとも95%フッ素化されている、請求項1に記載の二層。
  8. 前記高フッ素化酸ポリマーがスルホン酸およびスルホンイミドから選択される、請求項1に記載の二層。
  9. 前記高フッ素化酸ポリマーが、パーフルオロ−エーテル−スルホン酸側鎖を有するパーフルオロオレフィンである、請求項1に記載の二層。
  10. 前記高フッ素化酸ポリマーが、1,1−ジフルオロエチレンと2−(1,1−ジフルオロ−2−(トリフルオロメチル)アリルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホン酸とのコポリマー、およびエチレンと2−(2−(1,2,2−トリフルオロビニルオキシ)−1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホン酸とのコポリマーからなる群から選択される、請求項1に記載の二層。
  11. 前記高フッ素化酸ポリマーが、テトラフルオロエチレンとパーフルオロ(3,6−ジオキサ−4−メチル−7−オクテンスルホン酸)とのコポリマー、およびテトラフルオロエチレンとパーフルオロ(3−オキサ−4−ペンテンスルホン酸)とのコポリマーから選択される、請求項1に記載の二層。
  12. 前記ナノ粒子が、アンチモン酸亜鉛、酸化インジウムスズ、酸素欠乏三酸化モリブデン、五酸化バナジウム、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の二層。
  13. 前記ナノ粒子が、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、三酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化サマリウム、酸化イットリウム、酸化セシウム、酸化銅、酸化第二スズ、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の二層。
  14. 前記無機ナノ粒子が、硫化カドミウム、硫化銅、硫化鉛、硫化水銀、硫化インジウム、硫化銀、硫化コバルト、硫化ニッケル、硫化モリブデン、Ni/Cd硫化物、Co/Cd硫化物、Cd/In硫化物、およびPd−Co−Pd硫化物からなる群から選択される、請求項1に記載の二層。
  15. 前記ナノ粒子が表面改質剤で表面処理されている、請求項1に記載の二層。
  16. 前記表面改質剤が、シラン、チタネート、ジルコネート、アルミネート、およびポリマー分散剤からなる群から選択される、請求項15に記載の二層。
  17. 前記表面改質剤が架橋官能性を有する、請求項16に記載の二層。
  18. 前記表面改質剤が下記の化合物1〜化合物7:
    Figure 2011510484
    Figure 2011510484
    Figure 2011510484
    Figure 2011510484
    Figure 2011510484
    Figure 2011510484
    Figure 2011510484
    からなる群から選択される、請求項15に記載の二層。
  19. 請求項1に記載の緩衝二層を含む電子デバイス。
  20. 請求項19に記載のデバイスであって、
    前記デバイスはさらに、アノード、電気活性層、およびカソードを含み、
    前記緩衝二層が前記アノードと前記電気活性層との間に配置されることを特徴とするデバイス。
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