JP2011509856A - 車両用後面鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、車両用後面鏡を提供する。
【解決手段】車両用後面鏡は本体部及びミラー部を含んで構成される。本体部は、車両外部や内部に装着されて、ミラー部を支持すると共に、外部の衝撃から保護する。ミラー部は、本体部前面に装着されて車両の左、右側の後方で走行する車両及び物体らの像を表示する。ミラー部は少なくとも二つの領域に区分されて、それぞれの領域に偏心率及び屈折力が異なるように導入されることで、非球面累進多焦点形態になることができる。このような車両用後面鏡は、車両走行中に発生する死角地帯、歪曲現象、不正確な距離感、眩しさを解消することができる。
【解決手段】車両用後面鏡は本体部及びミラー部を含んで構成される。本体部は、車両外部や内部に装着されて、ミラー部を支持すると共に、外部の衝撃から保護する。ミラー部は、本体部前面に装着されて車両の左、右側の後方で走行する車両及び物体らの像を表示する。ミラー部は少なくとも二つの領域に区分されて、それぞれの領域に偏心率及び屈折力が異なるように導入されることで、非球面累進多焦点形態になることができる。このような車両用後面鏡は、車両走行中に発生する死角地帯、歪曲現象、不正確な距離感、眩しさを解消することができる。
Description
本発明は、車両用後面鏡に関するものであり、特に、後面鏡を非球面多焦点形態で形成して、車両後方の死角地帯、後面鏡を通じて表示される像の歪曲現象、不正確な距離感、眩しさを解消する車両用後面鏡に関するものである。
一般に、車両には運転者が左右及び後方道路状況を容易に把握することができるようにするために左、右フロントドア外側及び車両の内部に後面鏡が装着される。この時、車両用後面鏡が装着される位置によってルームミラー(Room Mirror)、サイドミラー(Side Mirror)とも呼ばれる。運転者は、前方の左、右側を注視した状態で後面鏡を通じて後方で走行する他の車両の走行方向や速度などを認識することができる。これによって、運転者は前後方の車両と安全距離を維持することができるし、後方で走行する他の車両の運行を邪魔しないで安全に追い越すか、または車線を変更することができる。このような車両用後面鏡は、車両に装着される本体部及び本体部の前面に装着されて物体の像を表示するミラー部で構成される。
例えば、ルームミラー(Room Mirror)のミラー部が平面鏡である場合、平面鏡は屈折現象がないために後方に位置した車両及び物体の像を歪曲しないで比較的正確な距離感で表示する。しかし、平面鏡形態のミラー部は、運転者が見られる視野範囲が小さいために車両の左右側領域は運転者が見られない死角地帯になる。
一方、サイドミラー(Side Mirror)は、運転席及び助手席のドア外側にそれぞれ装着される。運転者は、サイドミラーのミラー部を通じて車両の左右側及び後方の道路状況に対して分かることができる。ミラー部は運転者の視野範囲を大きくするために球面形態の凸鏡で形成される。球面形態の凸鏡は平面鏡に比べて視野範囲は広いが、球面収差現象によって像の歪曲が発生する。
ここで、球面収差は単一曲率でなされた球面形態のレンズや鏡の屈折率が中心部から周辺部に行くほど変化するために発生する。これにより、球面形態のレンズや鏡は周辺部に行くほど像の歪曲が発生する。すなわち、球面形態のレンズや鏡は図1に示されたところのように光軸に対して平行で入って来た光が鏡の中心部を通過した時より周辺部を通過した時に像が前側に結ばれるようになる。これによって、球面形態のレンズや鏡は光が通過する位置によって像が結ばれる位置が変わるので物体の像に歪曲現象が発生する。
このような平面鏡及び凸鏡の使用による狭い視野範囲及び像の歪曲現象などの問題点を解決するために車両に補助後面鏡をさらに装着することができる。しかし、運転者は身体條件または走行環境によって補助後面鏡を続いて調節しなければならない不便さが発生する。
また、車両用後面鏡は、単焦点であるために夜間走行時後方に位置した車両のヘッドライト光が集められて、運転者の目に直接的に入って来て多くの眩しさを発生する。
一方、このような問題を改善するためのものとして、日本公開特許公報特開2006−88954号にはバックミラーの周辺部鏡面の外方向の曲率を連続的に緩く凸型に変化させて視野角を広げた技術が提供されているが、この技術は視野拡大が正規領域を除いた周辺部の曲率増加域のみに依存して大きい拡大幅を期待することが困難であって、特に、曲率増加域から運転者の目に入って来る像が一方向に圧縮されて変形されるために後方物体が車両に近接してバックミラーの正規領域に入って来る前には後方物体の状況を正確に認識しにくい。
また、日本公開特許公報特開平7−300045号には、平面または大きい直径曲率の凸鏡でなされたミラー本体部の少なくとも1側縁に縦横に外側を向けて連続して曲率が増加して照らされる像が末端に行くほど次第に縮まって、縦横の割合がほとんど一定な非球面の凸鏡でなされた徐変ミラー部を具備することで視野を拡大しながら像の歪曲と距離感の誤差を減らした技術が提供されている。
ところが、この技術も縁の徐変ミラー部を除いた本体部全体が平面であるか、または凸鏡でなされるために視野拡大が徐変ミラー部の曲率のみに寄り掛かるしかなくて、大きい拡大幅を期待することが困難であって、徐変ミラー部は非球面で像の歪曲とそれによる距離感の誤差を減らすことはできるが、凸鏡の特性上末端に行くほど像が徐徐に小さくなって、遠く見えるために平面鏡に比べて後方物体に対する距離感が不正確になるしかない。
したがって、本発明は上述した従来技術らの諸般問題点を解決するために創案されたものであり、車両走行中に運転者が見られない死角地帯を最小化して、後面鏡を通じて表示される像の歪曲現象と不正確な距離感及び眩しさを最大限解消することができる車両用後面鏡を提供することにその目的がある。
このような目的を達成するための本発明による車両用後面鏡は、それぞれお互いに異なる屈折力と偏心率を有する少なくとも3個の非球面累進多焦点領域が水平方向に沿って所定間隔で区画される非球面累進多焦点形態のミラー部と、ミラー部を支持して車両に装着される本体部と、を含んで、前記ミラー部の内側から外側に行くほど各非球面累進多焦点領域らの屈折力と偏心率が漸進的に増加するが、内側領域の水平方向中心部で中央領域と触れ合う境界まで中央領域の屈折力と同一になるように内側領域の屈折力が漸進的に増加して、前記中央領域の水平方向中心部で外側領域と触れ合う境界まで外側領域の屈折力と同一になるように中央領域の屈折力が漸進的に増加することを特徴とする。
この時、望ましくはミラー部の各領域中、内側領域は屈折力が0ディオップター、偏心率が0.1ないし0.2であり、中央領域は屈折力が+0.25ディオップター、偏心率が0.2ないし0.3であり、外側領域は屈折力が+0.5ディオップター、偏心率が0.4になることができる。
そして、ミラー部の内側領域、中央領域、外側領域それぞれの幅は横長方向に4:3:3の割合でなされることが望ましい。
また、前記内側領域及び中央領域それぞれは上部、下部でさらに区画されて、前記内側領域の下部は上部より偏心率が大きく形成されて、前記中央領域の下部は上部より屈折力が大きく形成されながら前記中央領域上部の垂直方向中心部で下部と触れ合う境界まで中央領域下部の屈折力と同一になるように上部の屈折力が漸進的に増加するように構成されることもできる。この場合、前記内側領域の下部は偏心率が0.2ないし0.3で中央領域の偏心率と等しく形成されて、前記中央領域の下部は屈折力が+0.5ディオップターで外側領域の屈折力と等しく形成されることができる。
この時、前記内側領域及び中央領域は縦長方向にそれぞれ4:1の幅割合で上部と下部を区切ることができる。
このような構成の本発明ミラー部は望ましくは車両のドア外側に装着されるサイドミラーを構成する。
また、本発明による車両用後面鏡は、それぞれお互いに異なる屈折力と偏心率を有する少なくとも3個の非球面累進多焦点領域が水平方向に沿って所定間隔で区画される非球面累進多焦点形態のミラー部と、ミラー部を支持して車両に装着される本体部と、を含んで、前記ミラー部の中央領域より左右領域らの屈折力と偏心率がさらに大きいが、中央領域の中心部で左側及び右側領域とそれぞれ触れ合う境界まで左右領域の屈折力と同一になるように中央領域の屈折力が左右側に漸進的に増加することを特徴とする。
この時、望ましくは、ミラー部の各領域中、中央領域は屈折力が0.00ないし+0.25ディオップター、偏心率が0.1ないし0.2であり、残り左側及び右側領域は屈折力が+0.5ディオップター、偏心率が0.3ないし0.5になることができる。
また、運転席が車両の左側に配置されると、前記左側領域、中央領域及び右側領域の幅割合が3:12:5でありながら前記右側領域の偏心率が左側領域の偏心率よりさらに大きく形成されて、運転席が車両の右側に配置されると、前記左側領域、中央領域及び右側領域の幅割合が5:12:3でありながら前記左側領域の偏心率が右側領域の偏心率よりさらに大きく形成される。
このような構成の本発明ミラー部は、車両室内の前方中央に装着されるルームミラーを構成することが望ましい。
このように本発明による車両用後面鏡は、一定幅で区画された各領域ごとに偏心率及び屈折力がお互いに異なるように導入されながら内側または中央から外側に行くほど各領域の屈折力と偏心率が徐徐に増加する非球面累進多焦点形態で構成されるので、従来の平面鏡や鏡面の周辺部のみに部分的に曲率を増加させた技術らより運転者の視野角をさらに大きく拡大させて車両後方の死角地帯を最小化することができることはもちろん、後面鏡に表示される像の歪曲現象と眩しさも最大限解消することができるようになる。
特に、いくつかに区画された領域らうち、内側や中央領域から外側領域に行くほど屈折力が増加するために凸鏡でありながらも照らされる像をより近く位置させることができて最大限平面鏡に近接した距離感を感じらせることができる。
また、本発明による車両用後面鏡は、サイドミラーを構成するミラー部の内側及び中央領域が上下でさらに区画された下部領域らによって車両左右側下端及び後方下端に引かれた車線も正確に表示することができて、運転者がより容易に駐車することができる。
それだけでなく、本発明による車両用後面鏡はルームミラーを構成するミラー部が中央領域から左右領域に行くほど屈折力及び偏心率が増加するので、従来のルームミラーより小さく製作することができるし、これによって車両走行時に前面の視野を遮られる短所も解消することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例をより詳細に説明しようとする。実施例を説明するにおいて本発明が属する技術分野によく知られていて本発明と直接的に関連がない記述内容に対してはできる限り説明を略する。これは、不必要な説明を略することで本発明の核心を濁ごさないでより明確に伝達するためである。
本発明の第1及び第2実施例による後面鏡は非球面累進多焦点形態で形成される。
非球面(Aspherical)形態は、緩い正規分布曲線と類似な鐘の形態として、その形態が球面でもなくて、平面でもないことを意味する。非球面は中心部から周辺部に行くほど曲率が減りながら偏平になる形態であるか、または中心部が偏平で周辺部に行くほど曲率が増加する形態である。すなわち、非球面形態のレンズや鏡は中心部から周辺部に行くほど曲率が変化するようになるが、このような曲率の変化程度を偏心率(Eccentricity、E−Value)で示す。偏心率の大きさによって非球面の形態が変わることができる。このように非球面形態は球面形態とは異なるように少なくとも二つ以上の曲率を有することができる。
図2は、本発明による非球面累進多焦点ミラー部の特徴を説明するために非球面レンズの特徴を模式化した図面である。
図2を参照すると、非球面レンズは球面形態とは異なるように中心部及び周辺部に入射した光を一つの焦点に結ばれるようにすることで、球面形態のレンズから発生する球面収差現象、すなわち、像の歪曲現象を減少させることができる。また、非球面形態のレンズは一定領域ごとに偏心率が異なるように導入されるために従来の球面レンズより視野範囲が広い。これによって本発明による非球面形態の後面鏡は、車両後方に存在した死角地帯を解消することができる。
一方、累進多焦点は、後面鏡のミラー部を二つ以上の領域で区分して、各領域ごとに屈折力を異なるようにすることを意味する。屈折力は光がミラー部を通過した時に折れる量を意味して、ディオップター(Diopter;以下、Dと称する)で表示することができる。例えば、ミラー部の材質を変えるか、または厚さを調節するか、またはミラー部の前面、後面の曲率を変化させることでミラー部の屈折力を変化させることもできる。このような、ミラー部は運転者の視野範囲によって領域が区分されて、各区分された領域には運転者が視野によって近距離を見られる屈折力または遠距離を見られる屈折力が導入される。これで、運転者は近距離及び遠距離に位置する車両及び物体の像をより正確に見られる。また、夜間走行時後方に位置した車両のヘッドライト光が多焦点で形成された各領域の焦点に分散されて入って来るために従来の単焦点後面鏡で発生する眩しさ現象を解消することができる。
このように、本発明の第1及び第2実施例による後面鏡は、非球面累進多焦点形態で形成することで車両後方の死角地帯、像の歪曲現象、不正確な距離感、眩しさを解消することができる。
以下図3ないし図9を参照して本発明の第1及び第2実施例による後面鏡を詳しく説明する。ここで、本発明の第1実施例では車両の外部に装着されるサイドミラーを例にして説明して、本発明の第2実施例では車両の内部に装着されるルームミラーを例にして詳しく説明する。
図3は、本発明の第1実施例による後面鏡の斜視図であり、図4は図3に示された後面鏡の正面図であり、図5は図3に示された後面鏡をT−T’線で切断した断面図である。
図3を参照すると、後面鏡は本体部10及びミラー部50を含んで構成される。
本体部10は、車両のフロントドアに装着されるか、またはフロントドアと一体型で形成されることができる。本体部10の前面にはミラー部50が装着される。このような本体部10はミラー部50を外部の衝撃から保護すると共に、ミラー部50を支持する役割をする。
ミラー部50は、本体部10の前面に装着されて車両の左、右側後方で走行する車両及び物体らの像を表示する。本発明の第1実施例によるミラー部50は図4及び図5に示されたところのように三つの領域(A領域、B領域、C領域)に区分されることができる。各領域らの幅は多くの割合で分けられることができるが、望ましくは、A領域、B領域、C領域それぞれの幅の割合が横長方向に4:3:3になることができる。
これによってA領域は、最大の面積を占めて、B領域及びC領域は等しい幅を有するが、後面鏡の形態によって各領域の面積が変わることができることは勿論である。このようなA領域ないしC領域にはそれぞれ異なる偏心率及び屈折力が導入されて、それぞれの領域がお互いに異なる非球面累進多焦点形態をなすが、望ましくは、内側に位置するA領域で外側に位置するC領域に行くほど各領域らに導入される屈折力と偏心率が徐徐に増加する。
すなわち、一つのミラーで近距離と中間及び遠距離の物体をすべて歪曲なしに、鮮明で平面鏡と近接した距離感で同時に表示できるように、ミラー部50自体が全体的に非球面累進多焦点形態を取りながらも、その内部的に内側から外側に行くほど徐徐に増加するお互いに異なる偏心率と屈折力を有する3個の非球面累進多焦点領域を含むものである。
ここで、A領域ないしC領域に一つの偏心率が導入される場合には、ミラー部50全体が一つの非球面形態になることもできるが、この場合近距離と中間及び遠距離にある物体の像を歪曲や距離感の誤差なしに正確に示すにはやや不足である。
これを詳しく説明すると、A領域は車両本体と一番近い領域に割り当てされて、0.00Dの屈折力及び0.1〜0.2程度の偏心率が導入される。これによってA領域は、偏心率が導入によって平面鏡より広い視野範囲を有するが、偏心率が非常に小さな値を有する非球面累進多焦点であるので、平面鏡のように近距離にある物体の像を歪曲しないで表示することができる。
一方、A領域はB領域より小さな偏心率と屈折力を有するところ、B領域との境界で像の跳躍(Image Jump)現象が発生することを防止するためにA領域の水平方向中心部からB領域と触れ合う境界部までB領域の屈折力と同一になるようにA領域一部の屈折力が漸進的に増加する。
B領域は、ミラー部50の中間領域に+0.25Dの屈折力及び0.2〜0.3の偏心率が導入される。これによってB領域は、A領域より広い視野範囲を有しながらも、A領域より大きい屈折力を有する非球面累進多焦点であるために左右側の後方中間部に位置する車両や物体の像と距離を歪曲がほとんどなしにより正確に表示することができる。このようなB領域も隣合うC領域より小さな偏心率と屈折力を有するので、B領域でもC領域との境界で像の跳躍現象が発生することを防止するためにB領域の水平方向中心部からC領域と触れ合う境界部までC領域の屈折力と同一になるように屈折力が漸進的に増加する。
C領域は、ミラー部50の一番外側領域で車両本体と一番遠い所の領域が割り当てされる。三つの領域のうちで一番大きい+0.5Dの屈折力及び0.4以上の偏心率が導入される。これによって、C領域は三つの領域のうちで一番広い視野範囲を有して車両周辺部及び従来の後面鏡死角地帯に位置した他の車両と物体らの像を表示する。
このようなC領域もB領域よりさらに大きい屈折力が導入された非球面累進多焦点であるので、像を歪曲して表示しないだけでなく、像の位置を平面鏡に近接するように最大限が近く表示して正確な距離感を示すことができる。また、累進多焦点のミラー部50には屈折力の変化によって屈折面があるために後方車両のヘッドライト光がそれぞれの屈折面に分散されて、運転者は夜間運転時にも後方車両による眩しさを減らすことができる。
一方、本発明の第1実施例による後面鏡は図6に示されたところのように五つの領域でさらに分割されて、それぞれの領域に偏心率及び屈折力が異なるように導入されることができる。
図6を参照すると本発明の第1実施例による後面鏡は、A領域、A’領域、B領域、B’領域、C領域に区分される。ここで、A領域、B領域、C領域は、上述した後面鏡の特徴と同一であるので、以下で詳細な説明は略する事にする。
A’領域は、A領域の下端部に割り当てされてA領域との幅の割合は縦長方向に4:1になることが望ましい。A’領域は、非球面形態としてA領域より大きくてB領域のような0.2〜0.3の偏心率が導入されるが、屈折力はA領域と同一な0.00Dが導入される。このようなA’領域は、車両の下側の車線をより正確に表示する。
B’領域は、B領域下端部に割り当てされて、B領域との幅の割合は、縦長方向に4:1になることが望ましい。B’領域は、非球面形態としてA’領域と同一な偏心率が導入されるが、屈折力はB’領域より大きくてC領域と同一な+0.50Dが導入される。この時、A’領域とB’領域の境界で像の跳躍現象が発生することを防止するためにA’領域の垂直方向中心部でB領域と触れ合う境界部までB領域の屈折力と同一になるように漸進的に屈折力が増加することが望ましい。このようなB’領域は、車両後方下端に引かれた車線を正確に表示する。
これによって運転者は、後面鏡のA’領域及びB’領域を通じて車両の左右側下端に引かれた車線を正確に見られるためにより容易に車両を駐車することができる。
一方、運転席がどこに位置するかによって運転者と車両の両側に装着されたサイドミラーまでの距離が変わる。これによって、サイドミラーを見る運転者の視野範囲も変わる。よって、それぞれのサイドミラーは、運転者の視野範囲によって偏心率及び屈折力が異なるように導入されることができる。
このように、本発明の第1実施例による後面鏡のミラー部50は、非球面累進多焦点形態として、一定領域ごとに屈折力及び偏心率を異なるようにまた外側を向けて徐徐に増加するように取り入れたために車両後方の死角地帯を最小化して、車両の左右側後方に位置する他の車両及び物体の像を歪曲して表示しないだけでなく、平面鏡に最大限近接するように像を近く見えるようにして、より正確な距離感を感じらせることができる。
図7は、本発明の第2実施例による後面鏡を示した斜視図であり、図8は図7に示された後面鏡の正面図であり、図9は図7に示された後面鏡をT−T’線で切断した断面図である。
図7を参照すると、本発明の第2実施例による後面鏡は、本体部10及びミラー部50を含んで構成される。
本体部10は、一般に車両の前硝子と天井の境界領域に装着される。本体部10前面にはミラー部50が装着される。このような本体部10は、ミラー部50を外部衝撃から保護すると共に、ミラー部50を支持する役割をする。一方、本体部10に締結構造が形成された場合、車両の内部天井から脱着が可能で車両内部の天井外に運転者が後方を見られるどこにも装着されることもできる。
ミラー部50は、車両の後方で走行する車両及び物体らを表示する。このようなミラー部50は非球面累進多焦点形態に形成される。本発明の第2実施例によるミラー部50は図8及び図9に示されたところのように三つの領域(A領域、B−1領域、B−2領域)に区分される。A領域はミラー部50の中央領域に割り当てされて、B−1領域はA領域の左側に割り当てされてB−2領域はA領域の右側に割り当てされる。A領域、B−1領域、B−2領域それぞれの幅の割合は横長方向に3:12:5に区分されることができる。
例えば、後面鏡が直四角形の形態である場合に幅の割合は各割り当てされた領域の割合と類似である。すなわち、A領域の面積は、全体ミラー部50の60%、B−1領域の面積は15%、B−2領域の面積は25%程度になることができる。この場合、運転席は車両の左側に配置されたことが望ましくて、運転席が車両の右側に配置された場合には、B−1領域の面積とB−2領域の面積はお互いに反対になる。
また、このようなA領域、B−1領域及びB−2領域には、望ましくは、それぞれ異なる偏心率と屈折力が導入されて、それぞれの領域がお互いに異なる非球面累進多焦点形態をなして、中央に位置するA領域より左右外側に位置するB−1領域及びB−2領域らに導入される屈折力と偏心率がさらに大きく形成される。
すなわち、一つのミラーで近距離と中間及び遠距離の物体をすべて歪曲なしに鮮明で平面鏡と近接した距離感で同時に表示できるように、ミラー部50自体が全体的に非球面累進多焦点形態を取りながらも、その内部的に中央から左右側に行くほど徐徐に増加するお互いに異なる偏心率と屈折力を有する3個の非球面累進多焦点領域を含むものである。
勿論、この時にも三つの領域に一つの偏心率が導入される場合、三つの領域全体が一つの非球面形態になることができるが、前述したところのように各領域がお互いに異なる非球面でなされたより有利ではない。以下で、本発明の第2実施例によるミラー部50の各領域に対して詳しく説明する事にする。
A領域は、0.00D〜+0.25Dの屈折力及び0.1〜0.2の偏心率が導入される。すなわち、A領域には一定大きさの屈折力及び偏心率が導入されるために平面鏡より広い視野範囲を有して、より鮮明で正確な距離感で物体と車両の像を表示する。
一方、A領域はB−1領域及びB−2領域との屈折力の差によってB−1領域及びB−2領域の境界でそれぞれ像の跳躍現象が発生することができるところ、A領域中心部でB−1領域、B−2領域と触れ合う境界部までA領域の屈折力がB−1及びB−2領域の屈折力と同一になるように左右側で徐徐に増加することが望ましい。
B−1領域及びB−2領域は、A領域左右に配置されて、A領域より大きい+0.50Dの屈折力及び0.3〜0.5の偏心率が導入される。これによってB−1領域及びB−2領域は、A領域より広い視野を有するが、A領域より大きい屈折力を有する非球面累進多焦点であるために後方左右に位置する車両や物体の像と距離を歪曲がほとんどなしに正確に表示することができる。
また、運転者位置によってB−1領域及びB−2領域の大きさが異なるように分割されることができる。例えば、運転席が車両左側に位置して運転者とB−1領域の距離がB−2領域との距離より近い場合、B−1領域の視野範囲がB−2領域より大きい。これによって、B−2領域の面積、屈折力、偏心率は、B−1領域より大きいことが望ましい。すなわち、B−1領域及びB−2領域は運転者の位置によって面積、屈折力、偏心率が異なるように形成されることができる。しかし、B−1領域及びB−2領域と運転者との距離が大きく差が出なくて、視野範囲が類似な場合、B−1領域及びB−2領域には同一な屈折力及び偏心率が導入されることもできることは勿論である。
このような、本発明の第2実施例による後面鏡は、非球面累進多焦点形態を形成して広い視野角を有するために、従来のルームミラーより小さく製作することができる。これによって、本発明の第2実施例によるルームミラーは車両走行時に前面の視野を遮られる短所を解消することができるし、特に、累進多焦点のミラー部50には屈折力の変化によって屈折面があるために後方車両のヘッドライト光がそれぞれの屈折面に分散されて入っていくところ、夜間運転時に後にある車両のヘッドライトの光によった眩しさも効果的に解消することができる。
一方、本発明の第1及び第2実施例では、ミラー部が三つまたは五つの領域に区分されることを例にして説明しているが、これは単に例示の目的であるだけで、本発明がこれに限定されるものではない。
以上でよく見たところのように、本発明の詳細な説明では具体的な実施例に関して説明したが、本発明の範囲から脱しない限度内でさまざまな変形が可能であることは勿論である。それで、本発明の範囲は説明された実施例に限って決まってはいけないし、後述する特許請求範囲だけではなく、この特許請求の範囲と均等なものなどによって決まらなければならない。
10 本体部
50 ミラー部
50 ミラー部
Claims (6)
- それぞれお互いに異なる屈折力と偏心率を有する少なくとも3個の非球面累進多焦点領域が水平方向に沿って所定間隔に区画される非球面累進多焦点形態のミラー部と、
前記ミラー部を支持して車両に装着される本体部と、を含んで、
前記ミラー部の内側から外側に行くほど各非球面累進多焦点領域らの屈折力と偏心率が漸進的に増加するが、内側領域の水平方向中心部で中央領域と触れ合う境界まで中央領域の屈折力と同一になるように内側領域の屈折力が漸進的に増加して、前記中央領域の水平方向中心部で外側領域と触れ合う境界まで外側領域の屈折力と同一になるように中央領域の屈折力が漸進的に増加することを特徴とする車両用後面鏡。 - 前記内側領域の偏心率は、0.1ないし0.2であり、屈折力は水平方向中心部まで0ディオップターであり、前記中央領域の偏心率は0.2ないし0.3であり、屈折力は水平方向中心部まで+0.25ディオップターであり、前記外側領域の屈折力は+0.5ディオップター、偏心率は0.4であることを特徴とする請求項1に記載の車両用後面鏡。
- 前記内側領域と中央領域は、それぞれ上部及び下部でさらに区画されて、前記内側領域の下部は上部より偏心率が大きく形成されて、前記中央領域の下部は上部より屈折力が大きく形成されて、
前記中央領域上部の垂直方向中心部で下部と触れ合う境界まで中央領域下部の屈折力と同一になるように上部の屈折力が漸進的に増加することを特徴とする請求項1に記載の車両用後面鏡。 - 前記内側領域下部の偏心率は、0.2ないし0.3であり、前記中央領域下部の屈折力は+0.5ディオップターであることを特徴とする請求項3に記載の車両用後面鏡。
- 前記内側領域、中央領域、外側領域それぞれの幅の割合は横長方向に4:3:3であり、前記ミラー部はサイドミラーを構成することを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか一つに記載の車両用後面鏡。
- 前記内側領域と中央領域の上部及び下部幅の割合は、縦長方向に4:1であることを特徴とする請求項3または4に記載の車両用後面鏡。
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