JP2011508254A - 反射防止膜上にコートされたフォトレジストに像を形成する方法 - Google Patents

反射防止膜上にコートされたフォトレジストに像を形成する方法 Download PDF

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Abstract

本発明の方法は、a) 反射防止膜組成物から反射防止膜フィルムを形成し、ここで該組成物はシロキサンポリマーを含み、b) 反射防止フィルムを水性アルカリ性処理液で処理し、c) 処理された反射防止フィルムを水性リンス液で濯ぎ、d) 前記反射防止膜組成物のフィルムの上にフォトレジストの被膜を形成し、e) フォトレジストフィルムを像様露光し、及びf) フォトレジストを水性アルカリ性現像液で現像することを含む、反射防止膜フィルム上にコートされたフォトレジストに像を形成する方法に関する。

Description

本発明は、吸収性反射防止膜組成物のフィルムの上にコートされたフォトレジストフィルムに像を形成する方法であって、反射防止フィルムを水性アルカリ性処理液で処理する段階を含む前記方法に関する。該方法は、深−及び極端紫外線(uv)領域の放射線を用いてフォトレジストに像を形成するのに特に有用である。
フォトレジスト組成物は、コンピュータチップ及び集積回路の製造などの微細化された電子部品の製造のためのマイクロリソグラフィプロセスに使用されている。これらのプロセスでは、一般的に、先ずフォトレジスト組成物のフィルムの薄い被膜が、集積回路の製造に使用されるケイ素に基づくウェハなどの基材に供される。次いで、この被覆された基材をベークしてフォトレジスト組成物中の溶剤を蒸発させ、被膜を基材上に定着させる。この基材の被覆、ベークされた表面は次に放射線での像様露光に付される。
この放射線露光は、被覆された表面の露光された領域において化学的な変化を引き起こす。可視光線、紫外線(uv)、電子ビーム及びX線放射エネルギーが、現在マイクロリソグラフィプロセスに常用されている放射線種である。この像様露光の後、この被覆された基材を現像剤溶液で処理して、フォトレジストの放射線露光された領域または未露光の領域のいずれかを溶解除去する。
半導体デバイスは微細化される傾向にあり、このような微細化に伴う問題を解消するために、より一層短い波長の放射線に感度を示す新しいフォトレジストや、精巧なマルチレベルシステムが使用されている。
高反射性基材からの光の後方反射(back reflection)から生ずる問題を軽減するために、フォトリソグラフィにおいて吸収性反射防止膜及び下層(underlayer)が使用されている。フォトレジストの下でかつ反射性基材の上にコートされた反射防止膜組成物のフィルムは、フォトレジストのリソグラフィ性能に大きな改善をもたらす。典型的には、底面反射防止膜が基材上に供され、次いでフォトレジストの層が反射防止膜の上に供される。反射防止膜は硬化し、反射防止膜とフォトレジストの間の相互混合を防ぐ。フォトレジストは像様露光しそして現像する。露光された領域の反射防止膜は典型的には次いで様々なエッチングガスを用いてドライエッチし、こうしてフォトレジストパターンが基材に転写される。
反射防止膜フィルム、特にケイ素を含む反射防止膜フィルムは、現像の際に、フォトレジストと反射防止膜フィルムとの界面のところでフッティング及びスカムを形成し得る疎水性表面、または空隙及び非均一なフォトレジストフィルム膜を招く恐れのあるディウェッティング(de−wetting)を介してケイ素含有反射防止膜フィルムの上でのフォトレジストの適切なコーティングを阻害し得る疎水性表面を有し得る。表面を疎水性にするためにシラン下塗り剤が使用されるが、表面をより親水性にできるものはない。表面をより疎水性の高いものにするために下塗り剤を使用することは、SiOのような基材上に被膜を形成するのに必要である。しかし、SiOとは違ってシロキサンフィルムは異なる問題を持ち込み、これらは、多くの疎水性官能基をフィルムの表面の所で発現させ得、それ故フィルムの表面を高疎水性にする。シロキサン反射防止フィルムでは、疎水性要素はフィルム表面の所で有機化されて表面エネルギーを最小にするものと考えられる。
本発明は、シロキサン反射防止膜フィルムの表面を水性アルカリ性(塩基としても既知)溶液で処理して、フィルムの親水性を高めることを含む、新規方法に関する。該新規方法は、現像の後に良好なリソグラフィ性能を発揮する欠陥無く均一にコートされたフォトレジストフィルム、特にフォトレジストと反射防止膜フィルムの界面の所にスカム及び欠陥の無いフォトレジストフィルムを与える。
米国特許出願第11/425,813号明細書 米国特許出願第11/425,817号明細書 米国特許出願第11/676,671号明細書 米国特許第5,290,354号明細書 米国特許第5,320,868号明細書 米国特許第6,770,726号明細書 米国特許出願公開第2006/0194916号明細書 米国特許第6,069,259号明細書 米国特許第6,420,088号明細書 米国特許第6,515,073号明細書 米国特許第US2005/0277058号明細書 米国特許出願第11/550,459号明細書 米国特許出願第11/676,673号明細書 米国特許出願第11/425,817号明細書 米国特許出願公開第2006/0058468号明細書 米国特許第3,474,054号明細書 米国特許第4,200,729号明細書 米国特許第 4,251,665号明細書 米国特許第5,187,019号明細書 米国特許第4,491,628号明細書 米国特許第5,350,660号明細書 米国特許第5,843,624号明細書 米国特許第6,866,984号明細書 米国特許第5,843,624号明細書 米国特許第6,447,980号明細書 米国特許第6,723,488号明細書 米国特許第6,790,587号明細書 米国特許第6,849,377号明細書 米国特許第6,818,258号明細書 米国特許第6,916,590号明細書
Shun−ichi Kodama et al Advances in Resist Technology and Processing XIX,Proceedings of SPIE Vol.4690,pp.76,2002
本発明は、a) 反射防止膜組成物から反射防止膜を形成し、この際、前記組成物はシロキサンポリマーを含み、b) この反射防止膜を水性アルカリ性処理液で処理し、c) 処理された反射防止膜を水性リンス液で濯ぎ、d) 反射防止膜組成物のフィルムの上にフォトレジストの被膜を形成し、e) フォトレジストフィルムを像様露光し、そしてf) フォトレジストを水性アルカリ性現像液で現像することを含む、反射防止膜フィルム上にコートされたフォトレジストフィルムに像を形成する方法に関する。
[発明の開示]
本発明は、フォトレジストフィルムに像を形成する方法に関し、この際、水性アルカリ性処理液で処理された反射防止膜のフィルムの上にフォトレジストフィルムをコートする方法である。本発明は、シロキサンポリマーの表面疎水性を、フィルム表面を水性アルカリ性溶液で処理することによってより親水性の高いものに変える方法に関する。該フォトレジストは、約250nm〜約10nmの範囲の露光放射線で像を形成することができる。
本発明の方法は、a) 反射防止膜組成物から反射防止膜フィルムを形成し、この際、該組成物はシロキサンポリマーを含み、b) 反射防止フィルムを水性アルカリ性処理液で処理し、c)処理されたこの反射防止フィルムを水性リンス液で濯ぎ、d) この反射防止膜組成物のフィルムの上にフォトレジストの被膜を形成し、e) フォトレジストフィルムを像様露光し、及びf) フォトレジストを水性アルカリ性現像液で現像することを含む、反射防止膜フィルム上にコートされたフォトレジストフィルムに像を形成することに関する。これらのフィルムはベークしてコーティング溶剤を除去する。像様露光の後、フォトレジストには露光後ベークを施してもよい。
反射防止膜フィルム、特にケイ素及び酸素を含む反射防止膜フィルムは、現像の際にフォトレジストと反射防止膜フィルムとの境界のところにフッティング及びスカムを形成させ得るか、あるいは欠陥及び非均一なフォトレジストフィルム被膜を招く恐れのあるディウェッティングを介してケイ素含有反射防止膜フィルムの上でのフォトレジストの適切なコーティングを阻害し得る、疎水性表面を有し得る。疎水性表面には、高い水接触角を有することが伴う。それで、水接触角は、表面疎水性または親水性の良好な指標である。フォトレジストは、典型的には、ケイ素含有反射防止膜と比べて疎水性の低い表面を有する。現像の際の境界面におけるフッティング及びスカムを最小限に抑えるために、またシリコーンフィルフィルムの上にコートされたフォトレジストフィルムのディウェッティングを避けるために、露光されたフォトレジスト及び反射防止膜の水接触角または疎水性が類似していることが好ましい。
該反射防止膜のシロキサン(シリコーン)ポリマーは、発色団基、及び塩基(アルカリ)の存在下に加水分解され得る基を含み、この際、発色団基は、反射防止膜フィルムの上にコートされたフォトレジストフィルムの露光に使用される放射線を吸収できるものである。発色団は、本発明の反射防止膜組成物のフィルムの上にコートされたフォトレジストの露光に使用される放射線を吸収できるものであり、そして発色団基は、ジシラン基または芳香族基などの基であることができ、発色団基の例は、特に193nm放射線の場合には、ペンタメチルシラン、置換されていないフェニル及び置換されたフェニルである。また、248nm放射線の場合には、置換されていないナフチル、置換されたナフチル、置換されていないアントラシル、及び置換されたアントラシルなどの他の発色団も使用できる。発色団基は、ヒドロキシ、エステル、エーテル、アルキルカルボキシルなどの要素によって置換してもよい。発色団基は、ポリマーの主鎖構造に直接結合していても、またはポリマーの主鎖に結合した有機部分の一部であることができる。
該反射防止膜組成物のポリマーはシロキサンポリマーであり、ここで該ポリマーは、吸収性発色団、及び塩基またはアルカリの存在下に加水分解され得る基を含む。塩基の存在下に加水分解され得る基は、シロキサンポリマーに結合した−Si−X要素であることができ、ここでこの−Si−X要素は塩基またはアルカリにより加水分解されて−Si−OH要素を与えるものであり、Xは、塩基で加水分解可能な基である。塩基で加水分解可能な基Xの例は、アルコキシ(OR)、クロライド(Cl)、アシルオキシ(OC(O)R)、ケトキシム(ON=C)などであり、ここでRはアルキル基である。一つの態様では、Xはアルコキシである。該反射防止膜組成物溶液では、−Si−X要素は、シラノール(−Si−OH)要素を安定化するためにポリマー中に導入できるか、または樹脂が作られたプロセスからの残留要素であることができ、ただし−Si−X基は疎水性のフィルム表面を招き得る。疎水性フィルム表面は、フォトレジスト/反射防止フィルムの境界のところでのスカム及びフッティングの形成を起こし得る。反射防止膜フィルム境界面の疎水性を、それがフォトレジストフィルムのそれに類似するように低下させることが望ましい。本発明は、反射防止膜フィルムの疎水性を低めるかまたは親水性を高めるための新規方法を開示する。反射防止膜フィルムを形成した後、フィルムの表面上の−Si−X要素の一部を、フィルムの表面を水性アルカリ性溶液で処理することによって、塩基で加水分解して親水性−Si−OH要素をフィルムの表面上に形成し、それによってフィルム表面の親水性を高めることができる。通常は、シリコーンフィルムは、水性塩基溶液の作用がフィルムの表面のみを加水分解するように、完全に架橋される。水接触角の低下によって測定できる親水性度は、表面が塩基に曝される時間、塩基の温度、シロキサンフィルムを有する基材の温度、塩基の種類、水性塩基溶液の濃度などのファクターを最適化することによって制御できる。
該反射防止膜組成物中のシロキサンポリマーは、ケイ素と酸素の構造(−Si−O−)を含み、かつ本明細書に記載のように、吸収性発色団及び塩基の存在下に加水分解され得る基を含む、シロキサンポリマーである。また、シロキサンポリマーは、ガス状ドライエッチング条件下にフィルムのドライエッチ速度を低下させるものでもある。ドライエッチングの間、シロキサンポリマーは、フォトレジストと有機下層のような有機フィルムの間に挟まれた際にハードマスクを形成し得る。本発明の組成物のシロキサンポリマーは、該ポリマー中に存在する架橋基を介して架橋可能であるか、架橋化合物と架橋することができる官能基を有するかもしくは形成し得るものである。架橋されたポリマーは、シロキサン組成物を含むフィルムの上にコートされたフォトレジストフィルムとの相互混合を防ぐ。架橋基は、アセトキシアルキル(例えばアセトキシエチル)、エポキシ、Si−OH、及びSi−OHを形成し得る基などの基である。架橋基は、加水分解して架橋性Si−OH基を形成する不安定な塩基加水分解性基であることもでき、この不安定な塩基加水分解性基は、アルコキシ(OR)、クロライド(Cl)、アシルオキシ(OC(O)R)またはケトキシム(ON=C)から選択することができ、ここでこれらの基は、フィルムの大部分に架橋部位を供するが、表面上で塩基によって加水分解され得る。シロキサンポリマーは、吸収性発色団と、塩基の存在下に加水分解して親水性基を与えることができる基とを含むことを条件に、米国特許出願第11/425,813号明細書(特許文献1)、米国特許出願第11/425,817号明細書(特許文献2)及び米国特許出願第11/676,671号明細書(特許文献3)に記載されているものなどである。これらの特許文献の内容は本明細書に掲載されたものとする。シロキサンポリマーの一例は、式((A)SiO(3−j)/2)の少なくとも一つの繰り返し単位、及び式((A)SiO(3−k)/2)の少なくとも一つの繰り返し単位を含むポリマーであり、ここでRは、独立して、任意の化学線波長で吸収を示す同一のまたは異なる発色団であり、各Rは、上述したような塩基加水分解性基であり; 各Aは、上記の繰り返し単位のいずれかを形成するモノマーの未反応官能基であり; j及びkは、それぞれ、0≦j≦1及び0≦k≦1の範囲に入る整数であり、RとRの比率は約1:99〜約60:40である。該ポリマーは、式(R(RSiO(4−w−z)/2の追加の単位も含むことができ、ここでR及びRは、それぞれ独立して、R、R、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、及びアラルキル基から選択され、これらの基は、置換されていないかまたは置換されていることができ; そしてw及びzは、それぞれ、0≦(wまたはz)≦2の範囲内の整数であり、但し、(4−w−z)は0ではない。適当な置換基には、本発明に関連して基の性質を変えないもの、例えばハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ヒドロキシ、アルコキシ、メルカプト、アルキルメルカプト、ニトロ、ニトロソ、シアノ、スルホキシ、及びこれらの類似物などが挙げられる。アルキルの例には、メチル、ブチル、イソアミル、これらの類似物、アルケニル、例えばビニル、アリル、及びこれらの類似物、シクロアルキル、例えばシクロヘキシル、シクロペンチル、アダマンチル及びこれらの類似物、アルコキシ、例えばメトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキシプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基及びt−ブトキシ基、アラルキル、例えばベンジル基、フェネチル基及びクミル基、アリールオキシ、例えばフェノキシ基、及びアリールオキシカルボニル基、例えばベンゾイルオキシ基などが挙げられる。該ポリマーは、当業者には既知の方法によって、例えば三官能性有機ケイ素モノマー、例えばRSiA、RSiCl、シランエステル(RSi(OR(Rはアルキル基であることができる)、RSi(アシルオキシ)、もしくはRSi(アルキルケトキシム)、またはこれらの加水分解形の加水分解縮合反応によって製造できる繰り返し単位((A)SiO(3−j)/2)及び((A)SiO(3−k)/2)を含む。なお、Rは、R、R、アルキル、アルケニル、シクロアルキル及びアラルキル基であることができ、これらの基は置換されていないかまたは置換されていることができる。本発明のポリマーの製造についての更なる情報は、米国特許第5,290,354号明細書(特許文献4)、米国特許第5,320,868号明細書(特許文献5)、及び米国特許第6,770,726号明細書(特許文献6)に見出すことができる。これらの反応は、小さなオリゴマー、複合樹脂(complex resins)及び網状体を形成することができる。
シロキサンまたはオルガノシロキサンポリマーの他の例は、ポリマー構造内にSiO単位を含むものであり、ここで、このSiO単位は、ポリマー主鎖内に存在することができるか、及び/またはポリマー主鎖に側基として結合していてもよい。当技術分野で既知のシロキサンポリマーを使用できる。様々な種類のシロキサンポリマーが当技術分野において知られており、米国特許出願公開第2006/0194916号明細書(特許文献7)、米国特許第6,069,259号明細書(特許文献8)、米国特許第6,420,088号明細書(特許文献9)、米国特許第6,515,073号明細書(特許文献10)、及び米国特許第US2005/0277058号明細書(特許文献11)に例示されている。なおこれらの特許文献の内容は本明細書に掲載されたものとする。シロキサンポリマーの例は、限定はされないが、線状ポリマー、及び梯子状もしくは網状(シルセスキオキサン)タイプのポリマー、あるいは線状及び網状ブロックの混合物を含むポリマーである。シロキサンの多面体構造も知られており、これもまた本発明の一部である。一つの態様では、本シロキサンポリマーは、(i)及び(ii)で表される単位を含む。
(RSiO3/2)及び(RSiO3/2) (i)
(R’(R’’)SiOx) (ii)
式中、Rは、独立して、架橋基、塩基加水分解性基、及び塩基加水分解性基でもある架橋基、及びこれらの混合物から選択される要素であり、Rは、独立して、発色団基を含む要素であり、R’及びR’’は、独立して、R及びRから選択され、そしてxは1/2または1であり、但し、ポリマー中のR、R、R’及びR’’の少なくとも一つは、上述の塩基加水分解性基である。典型的には、Rは、発色団基、例えば本明細書に記載のような芳香族またはアリール要素である。架橋基は、エポキシなどの基である。塩基加水分解性基でもある架橋基は、アルコキシ(OR)、クロライド(Cl)、アシルオキシ(OC(O)R)またはケトキシム(ON=C)であることができ、ここでRはアルキル基であり、これらの基は、フィルムの大部分に架橋部位を供し、但し表面上では、これらの基の一部は架橋に関与せず、塩基加水分解に利用可能である。他の態様では、シロキサンポリマーは、(iii)及び(iv)で表される線状ポリマー性単位を含む。
−(A(R)SiO)− (iii)、及び
−((A)SiO)− (iv)、
式中、R及びRは上述の通りであり、A及びAは、独立して、ヒドロキシル、R、R、ハライド(例えばフルオライド及びクロライド)、アルキル、OR、OC(O)R、アルキルケトキシム、置換されていないアリール及び置換されたアリール、アルキルアリール、アルコキシ、アシル及びアシルオキシであり、Rは、アルキル、置換されていないアリール及び置換されたアリールから選択され、但し、ポリマー中の基のうちの一つは塩基加水分解性基である。更に別の態様では、シロキサンポリマーは、網状単位と線状単位との混合物を含み、すなわち(i)及び/または(ii)を含む網状単位と、及び(iii)及び/または(iv)を含む線状単位とを含む。一般的に、シルセスキオキサンまたは網状タイプの単位を主に含むポリマーが好ましい。というのも、これらは優れた耐ドライエッチング性を供するからである。但し混合物も使用できる。該反射防止膜組成物のポリマーは、更に、一種またはそれ以上の他のケイ素含有単位を含むことができ、このような単位は、例えば次のものである。
−(RSiO3/2)− (v)
[式中、Rは、独立して、ヒドロキシル、水素、ハライド(例えばフルオライド及びクロライド)、アルキル、OC(O)R、アルキルケトキシム、アリール、アルキルアリール、アルコキシ、アシル、及びアシルオキシであり、そしてRは、アルキル、置換されていないアリール及び置換されたアリールから選択される]
−(SiO4/2)− (vi)、
−((A)ASiOx) (vii)、
[式中、xは1/2または1であり、A及びAは、独立して、ヒドロキシル、水素、ハライド(例えばフルオライド及びクロライド)、アルキル、OR、OC(O)R、アルキルケトキシム、アリール、アルコキシ、アルキルアリール、アシル及びアシルオキシである]
またはこれらの単位の混合物。
一つの態様では、該ポリマーは、任意数の単位(i)〜(vii)を含み、但しこの際、シロキサンポリマーに結合した吸収性基及び構造(1)の架橋基があることが条件である。他の態様では、該ポリマーは、単位(i)及び(v)を含む。ポリマーの一例は、次の構造を含むことができる。
(RSiO3/2(RSiO3/2(RSiO3/2(SiO4/2
式中、Rは、独立して、構造1の架橋基を含む要素であり、Rは、独立して、発色団基を含む要素であり、Rは、独立して、ヒドロキシル、水素、ハライド(例えばフルオライド及びクロライド)、アルキル、OR、OC(O)R、アルキルケトキシム、アリール、アルキルアリール、アルコキシ、アシル及びアシルオキシから選択され、但し、RまたはRのうちの一つは塩基加水分解性基であり、ここでRは、アルキル、置換されていないアリール及び置換されたアリールから選択され; 0<a<1; 0<b<1; 0≦c<1; 0≦d<1である。該ポリマーの一つの態様では、モノマー性単位の濃度は、0.1<a<0.9、0.05<b<0.75、0.1<c及び/またはd<0.8によって定められる。
該ポリマーの例には、ポリ(フェニルシロキサン−co−アセトキシシロキサン)が挙げられる。
上記の定義及び本明細書全体にわたり、他に記載がなければ、使用する用語は次の通りである。
アルキルは、所望の数の炭素原子及び価数を有する線状または分枝状アルキルを意味する。アルキル基は一般的に脂肪族であり、そして環状または非環式であることができる。適当な非環式基は、メチル、エチル、n−もしくはiso−プロピル、n−、iso−もしくはtert−ブチル、線状もしくは分枝状ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル及びヘキサデシルであることができる。他に記載がなければ、アルキルは1〜10個の炭素原子の要素である。環状アルキル基は、単環式もしくは多環式であることができる。単環式アルキル基の適当な例には、置換されたシクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチル基などが挙げられる。置換基は、本明細書に記載の非環式アルキル基の任意のものであることができる。適当な二環式アルキル基には、置換されたビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、ビシクロ[3.2.1]オクタン、ビシクロ[3.2.2]ノナン、及びビシクロ[3.3.2]デカン、及びこれらの類似物などが挙げられる。三環式アルキル基の例には、トリシクロ[5.4.0.0.2,9]ウンデカン、トリシクロ[4.2.1.2.7,9]ウンデカン、トリシクロ[5.3.2.0.4,9]ドデカン、及びトリシクロ[5.2.1.0.2,6]デカンなどが挙げられる。本明細書に記載のように、環状アルキル基は、上記の非環式アルキル基の任意のものを置換基として有することができる。
アリール基は6〜24個の炭素原子を含み、フェニル、トリル、キシリル、ナフチル、アントラシル、ビフェニル類、ビス−フェニル類、トリス−フェニル類、及びこれらの類似物などが挙げられる。これらのアリール基は、更に、上記の適当な置換基の任意のもの、例えばアルキル、アルコキシ、アシルまたはアリール基によって置換されていてもよい。同様に、適当な多価アリール基を適宜本発明に使用することができる。二価アリール基の代表的な例には、フェニレン類、キシリレン類、ナフチレン類、ビフェニレン類、及びこれらの類似物などが挙げられる。
アルコキシは、炭素原子数1〜10の直鎖状もしくは分枝鎖状アルコキシを意味し、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノナニルオキシ、デカニルオキシ、4−メチルヘキシルオキシ、2−プロピルヘプチルオキシ、及び2−エチルオクチルオキシなどが挙げられる。
アラルキルは、置換基が結合したアリール基を意味する。置換基は、アルキル、アルコキシ、アシルなどの任意のものであることができる。炭素原子数7〜24の一価アラルキルの例には、フェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルメチル、1,1−もしくは1,2−ジフェニルエチル、1,1−、1,2−、2,2−もしくは1,3−ジフェニルプロピル、及びこれらの類似物などが挙げられる。所望の価数を有する本明細書に記載の置換されたアラルキル基の適当な組み合わせを、多価アラルキル基として使用することができる。
更に、本明細書で使用する“置換された”という記載は、全ての可能な有機化合物置換基を包含することが意図されている。広い意味では、可能な置換基には、非環式及び環式、分枝状及び非分枝状、炭素環状及びヘテロ環状、芳香族及び非芳香族系の有機化合物置換基が含まれる。例示的な置換基には、例えば、上述のものが挙げられる。可能な置換基は、適当な有機化合物について一種またはそれ以上か及び同一かまたは異なることができる。本発明の目的において、窒素などのヘテロ原子は、水素置換基、及び/またはヘテロ原子の価数を満足する本明細書に記載の任意の有機化合物置換基を有することができる。本発明は、可能な有機化合物置換基によっては如何様にも限定されることを意図するものではない。
一つの態様では、反射防止膜組成物は、自己硬化性のシロキサンポリマーを含む。すなわち、架橋剤、硬化触媒または熱酸発生剤は不要である。
様々なタイプの架橋剤及び硬化剤を、該シロキサンポリマーの架橋のために該組成物に加えることができる。本発明の方法に使用される反射防止組成物は、シロキサンポリマー及び硬化触媒または架橋剤を含む。硬化触媒は、該ケイ素ポリマーを硬化できる任意のものから選択できる。硬化剤の例は塩であり、これは光酸発生剤及び熱酸発生剤であることもできる。硬化塩の例は、米国特許出願第11/550,459号明細書(特許文献12)、米国特許出願第11/676,673号明細書(特許文献13)及び米国特許出願第11/425,817号明細書(特許文献14)に開示されている。これらの文献の内容は本明細書に掲載されたものとする。但し、他の硬化塩を使用することもできる。二種以上の触媒を使用してもよい。(i)強塩基触媒及び/または強塩基発生剤源、または(ii)約500℃以下の温度で分解する硫酸発生剤、並びに酸を関心の塩基で中和することに基づくことができるそれらの製造方法が、当技術分野の通常の知識を有する者に周知である。
塩の一つの例は強塩基触媒及び/または強塩基発生剤源であり、これは式Zで表すことができ、ここでZは、カチオン、例えばテトラアルキルアンモニウム、テトラアルキルホスホニウム、トリアルキルモノアリールアンモニウム、トリアルキルモノアリールホスホニウム、ジアルキルジアリールアンモニウム、ジアルキルジアリールホスホニウム、モノアルキルトリアリールアンモニウム、モノアルキルトリアリールホスホニウム、テトラアリールアンモニウム、テトラアリールホスホニウム、置換されていないかもしくは置換されたヨードニウム、及び置換されていないかもしくは置換されたスルホニウムである。上記のカチオンの例には、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラフェニルアンモニウム、テトラメチルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム、トリメチルフェニルアンモニウム、トリメチルフェニルホスホニウム、ジメチルジフェニルアンモニウム、ジメチルジフェニルホスホニウム、トリフェニルスルホニウム、(4−t−ブチルフェニル)ジフェニルスルホニウム、ジフェニルヨードニウム、及びビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム)及びこれらの類似物などが挙げられる。Aは、ハライド、ハイポハライト、ハライト、ハラート、パーハラート、ヒドロキシド、モノカルボキシレート、ジカルボキシレート、カーボネート、ビカーボネート、シラノレート、アルコキシド、アリールオキシド、ニトレート、アジド、ぺーオキシモノスルフェート、パーオキシジスルフェート、ジハイドロジェンホスフェート、ホスフェート、スルフェート、ビスルフェート、スルホネート、及びグアニジン、並びにこれらの水和物、及びこれらの混合物などの基を含むアニオンである。アニオンに関しては、アニオンは上記の基のうちの一つを含むか、または基それ自体がアニオンである。モノカルボキシレートは、水素が除去された一つのカルボキシ基を含む有機酸のアニオンのことであり、例えばアセテート、ホルメート、プロピオネート、及びこれらの類似物などが挙げられる。ジカルボキシレートは、一つもしくは両方の水素が除去された二つのカルボキシ基を含む有機酸のアニオンであり、スクシネート、マロネート、モノマロネート(一つの水素のみが除去された場合)、アジペート及びこれらの類似物などが挙げられる。
(ii)の約500℃以下の温度で分解する硫酸発生剤に関しては、一つの硫酸発生剤は、加熱時に硫酸を発生する化合物である。約500℃以下の温度で分解する硫酸発生剤の例には、硫酸、次のものの硫酸水素塩または硫酸塩、すなわちトリアルキルアミン、置換されていないもしくは置換されたジアルキルモノシクロアルキルアミン、置換されていないかもしくは置換されたモノアルキルジシクロアルキルアミン、置換されていないかもしくは置換されたトリシクロアルキルアミン、トリアリールアミン、置換されていないかもしくは置換されたジアリールモノアルキルアミン、置換されていないかもしくは置換されたモノアリールジアルキルアミン、置換されていないかもしくは置換されたトリアリールアミン、置換されていないかもしくは置換されたアジリジン、置換されていないかもしくは置換されたアゼチジン、置換されていないかもしくは置換されたピロール、置換されていないかもしくは置換されたピリジン、置換されていないかもしくは置換されたピペリジン、または置換されていないかもしくは置換されたピペラジンの硫酸水素塩または硫酸塩、例えば硫酸水素トリエチルアミン、硫酸水素トリブチルアミン、硫酸ピペラジン、及びこれらの類似物などが挙げられる。
本発明の組成物には様々な架橋剤を使用することができる。酸の存在下に該ポリマーを架橋することができる任意の適当な架橋剤を使用し得る。このような架橋剤の非限定的な例は、次を含む樹脂、すなわちメラミン類、メチロール類、グリコールウリル、ポリマー性グリコールウリル類、ベンゾグアナミン、尿素、ヒドロキシアルキルアミド、エポキシ及びエポキシアミン樹脂、ブロックドイソシアネート及びジビニルモノマーを含む樹脂である。ヘキサメトキシメチルメラミンのようなモノマー性メラミン類、テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリルのようなグリコールウリル類、及び2,6ビスヒドロキシメチルp−クレゾールのような芳香族メチロール類を使用し得る。米国特許出願公開第2006/0058468号明細書(特許文献15)に開示されるような架橋剤も使用でき、この架橋剤は、少なくとも一種のグリコールウリル化合物を、少なくとも一つのヒドロキシ基及び/または少なくとも一つの酸基を含む少なくとも一種の反応性化合物と反応させることによって得られるポリマーである。前記特許文献の内容は本明細書に掲載されたものとする。
該反射防止組成物は、更に、熱酸発生剤を含むことができる。該組成物の酸発生剤は、加熱時に強酸を発生できる熱酸発生剤である。本発明で使用される熱酸発生剤(TAG)は、環状エーテルと反応できそして本発明に存在するポリマーの架橋を伝播できる酸を加熱時に生成する任意の一種または二種以上のものであることができ、特に好ましいものは強酸、例えばスルホン酸類である。好ましくは、熱酸発生剤は90℃以上の温度、より好ましくは120℃以上の温度、更により好ましくは150℃以上の温度で活性化される。フォトレジストフィルムは、被膜と反応するのに十分な長さの時間加熱される。TAGの例は、ニトロベンジルトシレート類、例えば2−ニトロベンジルトシレート、2,4−ジニトロベンジルトシレート、2,6−ジニトロベンジルトシレート、4−ニトロベンジルトシレート; ベンゼンスルホネート類、例えば2−トリフルオロメチル−6−ニトロベンジル4−クロロベンゼンスルホネート、2−トリフルオロメチル−6−ニトロベンジル4−ニトロベンゼンスルホネート; フェノールスルホネートエステル、例えばフェニル,4−メトキシベンゼンスルホネート; 有機酸アルキルアンモニウム塩、例えば10−カンフルスルホン酸のトリエチルアンモニウム塩である。ヨードニウム塩が好ましく、これは、ヨードニウムフルオロスルホネート類、ヨードニウムトリス(フルオロスルホニル)メチド、ヨードニウムビス(フルオロスルホニル)メチド、ヨードニウムビス(フルオロスルホニル)イミド、ヨードニウム第四アンモニウムフルオロスルホネート、ヨードニウム第四アンモニウムトリス(フルオロスルホニル)メチド、及びヨードニウム第四アンモニウムビス(フルオロスルホニル)イミドによって例示することができる。様々な芳香族(アントラセン、ナフタレンまたはベンゼン誘導体)スルホン酸アミン塩がTAGとして使用でき、これには例えば米国特許第3,474,054号明細書(特許文献16)、米国特許第4,200,729号明細書(特許文献17)、米国特許第4,251,665号明細書(特許文献18)及び米国特許第5,187,019号明細書(特許文献19)に開示のものなどが挙げられる。好ましくは、TAGは170〜220℃の温度で非常に低い揮発性を有する。TAGの例は、Nacure及びCDXの名称でKing Industriesから販売されているものである。このようなTAGは、Nacure 5225及びCDX2−2168Eであり、後者は、King Industries、Norwalk、Conn.06852、USAからプロピレングリコールメチルエーテル中25〜30%有効成分含有率で供給されるドデシルベンゼンスルホン酸アミン塩である。約−1〜約−16の範囲のpKaを有する強酸が好ましく、約−10〜約−16の範囲のpKaを有する強酸がより好ましい。
光酸発生剤の例は、限定はされないが、オニウム塩、スルホネート化合物、ニトロベンジルエステル、トリアジン類などであり、これらを更に反射防止組成物に加えることができる。好ましい光酸発生剤は、オニウム塩及びヒドロキシイミドのスルホネートエステル、特にジフェニルヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム塩、ジアルキルヨードニウム塩、トリアルキルスルホニウム塩、及びこれらの混合物である。
本発明の反射防止膜組成物は、全固形物の1重量%〜約15重量%のシロキサンポリマー、好ましくは4重量%〜約10重量%のシロキサンポリマーを含む。熱酸発生剤、硬化剤または架橋剤は、該反射防止膜組成物の全固形物の約0.1〜約10重量%、好ましくは0.3〜5重量%、より好ましくは0.5〜2.5重量%の範囲で配合することができる。
該反射防止膜組成物の固形成分は、反射防止膜の固形成分を溶解する溶剤または複数種の溶剤の混合物と混合する。該反射防止膜組成物に適した溶剤には、例えば、グリコールエーテル誘導体、例えばエチルセロソルブ、メチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、またはジエチレングリコールジメチルエーテル; グリコールエーテルエステル誘導体、例えばエチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート、またはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート (PGMEA); カルボキシレート類、例えば酢酸エチル、酢酸n−ブチル及び酢酸アミル; 二塩基性酸のカルボキシレート類、例えばジエチルオキシレート及びジエチルマロネート; グリコール類のジカルボキシレート類、例えばエチレングリコールジアセテート及びプロピレングリコールジアセテート; 及びヒドロキシカルボキシレート類、例えば乳酸メチル、乳酸エチル、グリコール酸エチル、及びエチル−3−ヒドロキシプロピオネート; ケトンエステル類、例えばピルビン酸メチルまたはピルビン酸エチル; アルコキシカルボン酸エステル類、例えばメチル3−メトキシプロピオネート、エチル3−エトキシプロピオネート、エチル2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオネート、またはメチルエトキシプロピオネート; ケトン誘導体、例えばメチルエチルケトン、アセチルアセトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンまたは2−ヘプタノン; ケトンエーテル誘導体、例えばジアセトンアルコールメチルエーテル; ケトンアルコール誘導体、例えばアセトールまたはジアセトンアルコール; ラクトン類、例えばブチロラクトン; アミド誘導体、例えばジメチルアセトアミドまたはジメチルホルムアミド、アニソール、及びこれらの混合物などを挙げることができる。
該新規組成物は更に光酸発生剤を含むことができ、これの例は、限定はされないが、オニウム塩、スルホネート化合物、ニトロベンジルエステル、トリアジン類などである。好ましい光酸発生剤は、オニウム塩、及びヒドロキシイミドのスルホネートエステル、特にジフェニルヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム塩、ジアルキルヨードニウム塩、トリアルキルスルホニウム塩、及びこれらの混合物である。
該反射防止膜組成物は、該ポリマー、及び本発明の熱酸発生剤、及び適当な溶剤または複数種の溶剤の混合物を含む。被膜の性能を高めるために他の成分、例えばモノマー性染料、低級アルコール、表面レベリング剤、粘着性促進剤、消泡剤などを加えてもよい。これらは、該反射防止膜組成物の固形物の約0.1〜約10重量%、好ましくは0.3〜5重量%、より好ましくは0.5〜2.5重量%の量で存在することができる。
該反射防止組成物の吸収パラメータ(k)は、エリプソメトリーを用いて測定して、約0.05〜約1.0、好ましくは約0.1〜約0.8の範囲である。反射防止膜の屈折率(n)も最適化され、1.3〜約2.0、好ましくは1.5〜約1.8の範囲であることができる。n及びk値は、エリプソメータ、例えばJ. A. Woollam WVASE VU−32(登録商標)エリプソメータを用いて計算することができる。k及びnの最適範囲の正確な値は、使用する露光波長及び用途に依存する。193nmの場合には典型的には、kの好ましい範囲は0.05〜0.75、248nmの場合には、kの好ましい範囲は0.15〜0.8である。膜厚は、露光波長に依存して15nm〜約200nmの範囲である。特定の露光波長では、最小の反射性を供する二つの最適膜厚範囲がある。193nmの場合には、膜厚は約20nm〜約50nm、または約80nm〜約120nmの範囲であり、248nmの場合には、膜厚は約25nm〜約60nm、または約85nm〜約140nmの範囲である。
該反射防止膜組成物は、当業者には周知の技術、例えばディップコート法、スピンコート法またはスプレーコート法を用いて基材にコートされる。反射防止膜の膜厚は約15nm〜約200nmの範囲である。更に被膜は、残留溶剤を除去しそして架橋を誘発し、そうして反射防止膜を不溶化して各反射防止膜間の相互混合を防ぐのに十分な時間、ホットプレートまたは熱対流炉で加熱する。温度の好ましい範囲は約90℃〜約250℃である。温度が90℃未満の場合は、溶剤の除去または架橋もしくは硬化の量が不十分となり、他方、温度が300℃を超えると、組成物が化学的に不安定になる恐れがある。本明細書に記載のシロキサン反射防止膜は、他の反射防止膜組成物の層の上にコートしてもよく、この際、該シロキサン反射防止膜組成物は、反射防止膜層の一番上の層となる。該シロキサンフィルムの下の層は、スピンコートされた有機フィルム、または化学蒸着された無機フィルムであることができ、ここでフィルムの例は高炭素層であり、これらは、ノボラック、または化学蒸着炭素フィルム、低い誘電率を有する多孔性ポリマー性樹脂などである。
上に反射防止膜が形成される基材は、半導体工業に典型的に使用されるもののうちの任意のものであることができる。適当な基材には、限定はされないが、ケイ素、金属表面で被覆されたケイ素基材、銅で被覆されたケイ素ウェハ、銅、アルミニウム、ポリマー性樹脂、多孔性ポリマー性樹脂、二酸化ケイ素、金属、ドープされた二酸化ケイ素、窒化ケイ素、タンタル、ポリシリコン、セラミック、アルミニウム/銅混合物; ヒ化ガリウム、及び他のこのようなIII/V族化合物などが挙げられる。基材は、上記の材料から作られた任意数の層を含むことができる。
次いで、該シロキサン反射防止膜フィルムは、水性アルカリ液で処理される。この水性塩基溶液は塩基及び水を含み、そして場合により界面活性剤をこの溶液に加えることができる。塩基は、任意の水溶性の塩基、例えばテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)またはコリンであることができる。テトラメチルアンモニウムヒドロキシドが好ましい。塩基は、全重量の約0.01〜約10重量%の範囲であることができる。一つの態様では、塩基は全重量の約2.0〜2.5重量%の範囲であることができる。他の態様では、溶液の全重量の2.3重量%を使用し得る。処理液は、基材を溶液と接触させる任意の方法によって被膜に供することができ、例えば、基材上に溶液の溜まり(puddle)を作り、次いで基材を回転させて溶液を除去するか、または基材に溶液を吹き付けるか、または基材を溶液中に浸漬するなどがある。フィルムを溶液に曝す時間の長さ、溶液の温度、塩基の規定度または濃度、及び他のパラメータを、所望の親水性及びリソグラフィ性を有する反射防止フィルムを得るために最適化できる。処理されたフィルムの親水性または疎水性をフォトレジストのそれと可能な限り近く一致させることが望ましい。典型的には、フォトレジストは、約50°〜約75°の水接触角を有する。シロキサンポリマーを含む本発明の未処理の反射防止膜フィルムは、約90°〜約80°の範囲の水接触角を有する。それ故、処理された反射防止膜フィルムは、約50°〜約75°、好ましくは約55°〜約70°、または約60°〜約70°の水接触角を有することができる。処理されたフィルムの接触角は、反射防止フィルム中のポリマーに依存して、初期に非常に迅速に変化し、次いで安定化することが図らずしも見出された。シロキサンフィルムのために水性塩基溶液に曝しておく時間は、室温で2.3重量%TMAHの場合には約20秒〜約60秒の範囲、または20秒〜約40秒の範囲であることができる。浴処理では、温度は約0℃〜約50℃の範囲であることができる。
反射防止フィルムを処理した後、処理液を除去し、そしてフィルムを濯いで表面を清掃することができる。残留塩基の除去のためには、水で濯ぐこと、特に脱イオン水で濯ぐことが十分であり得る。濯ぎは、塩基溶液での処理と同じ装置で行うことができる。次いでフィルムを乾燥する。浴処理プロセスは別個の乾燥装置を必要とする。
次いで、フォトレジストのフィルムを、最上層のシロキサン反射防止膜の上にコートし、そしてベークしてフォトレジスト溶剤を実質的に除去する。当技術分野においては周知の方法を用いて、コート工程の後にエッジビーズリムーバを使用して基材の縁を清掃してもよい。フォトレジストは、半導体工業において使用される種のうち任意のものであることができる。但し、フォトレジスト及び反射防止膜中の光活性化合物が、像形成プロセスに使用する露光波長において吸収を示すことが条件である。
現在まで、微細化に大きな進展をもたらした幾つかの主要な深紫外線(uv)露光技術があり、これらは248nm、193nm、157nm及び13.5nmの放射線を使用する。248nm用のフォトレジストは、典型的には、置換されたポリヒドロキシスチレン及びそれのコポリマー/オニウム塩、例えば米国特許第4,491,628号明細書(特許文献20)及び米国特許第5,350,660号明細書(特許文献21)に記載されているものに基づく。他方、200nm未満の露光用のフォトレジストは非芳香族系ポリマーを必要とする。なぜならば、芳香族類はこの波長で不透明だからである。米国特許第5,843,624号明細書(特許文献22)及び米国特許第6,866,984号明細書(特許文献23)は、193nm露光用に有用なフォトレジストを開示している。一般的に、脂肪環式炭化水素を含むポリマーが、200nm未満の露光用のフォトレジストに使用される。脂肪環式炭化水素は多くの理由からポリマーに組み込まれる。すなわち、主に、これらは、耐エッチング性を高める比較的高い炭素:水素比を有し、また短い波長で透明性を供し、そしてこれらは比較的高いガラス転位温度を有するからである。米国特許第5,843,624号明細書(特許文献24)は、無水マレイン酸及び不飽和環状モノマーの遊離基重合によって得られるフォトレジスト用ポリマーを開示している。既知のタイプの193nmフォトレジストの任意のもの、例えば米国特許第6,447,980号明細書(特許文献25)及び米国特許第6,723,488号明細書(特許文献26)に記載のものなどを使用できる。これらの特許文献の内容は本明細書に掲載されたものとする。
157nmで感度を示しそしてフルオロアルコール側基を有するフッ化ポリマーに基づく二つの基本的な部類のフォトレジストが、前記の波長で実質的に透明であることが知られている。一方の部類の157nmフルオロアルコールフォトレジストは、フッ化ノルボルネン類などの基を含むポリマーから誘導され、そして金属触媒重合またはラジカル重合を用いて単独重合されるかまたは他の透明なモノマー、例えばテトラフルオロエチレン(米国特許第6,790,587号明細書(特許文献27)及び米国特許第6,849,377号明細書(特許文献28))と共重合される。一般的に、これらの材料はより高い吸収性を与えてしまうが、それらの高い脂肪環式類含有率のために良好な耐プラズマエッチング性を有する。より最近になって、別の部類の157nmフルオロアルコールポリマーが開示され、これらのポリマーでは、ポリマー主鎖は、非対称ジエン、例えば1,1,2,3,3−ペンタフルオロ−4−トリフルオロメチル−4−ヒドロキシ−1,6−ヘプタジエンのシクロ重合(Shun−ichi Kodama et al Advances in Resist Technology and Processing XIX, Proceedings of SPIE Vol. 4690, pp. 76, 2002(非特許文献1); 米国特許第6,818,258号明細書(特許文献29))、またはフルオロジエンとオレフィンとの共重合(米国特許第6,916,590号明細書(特許文献30))から誘導される。これらの材料は157nmで許容可能な吸収性を与えるが、フルオロ−ノルボルネンポリマーと比べてそれらの低い脂肪環式類含有率の故に、耐プラズマエッチング性に劣る。これらの二つの部類のポリマーは、最初のポリマー種の高い耐エッチング性と第二のポリマー種の157nmでの高い透明性との間でバランスを取るためにしばしばブレンドすることができる。13.5nmの極端紫外線(EUV)を吸収するフォトレジストも有用であり、当技術分野において既知である。
フォトレジストのコート及びベークの後、フォトレジストを像様露光する。露光は、典型的な露光装置を用いて行うことができる。露光されたフォトレジストは次いで水性現像剤中で現像して、処理されたフォトレジストを除去する。現像剤は、好ましくは、水性アルカリ性溶液、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、より具体的には2.3重量%のTMAHを含む水性アルカリ性溶液である。現像剤は更に一種またはそれ以上の界面活性剤を含むことができる。現像の前及び露光の後に、任意の加熱段階をプロセスに組み入れることができる。
フォトレジストのコート及び像形成方法は当業者には周知であり、そして使用するレジストの特定の種に最適化される。次いで、パターン化された基材を、適当なエッチングチャンバ中で、エッチングガスまたは複数種のガスの混合物でドライエッチングして、反射防止フィルムの露光された部分を除去することができ、この際、残りのフォトレジストはエッチングマスクとして働く。有機反射防止膜をエッチングするためには様々なエッチングガスが当技術分野で既知であり、例えばCF、CF/O、CF/CHF、またはCl/Oを含むものがある。
上記で引用した文献はそれぞれ全ての目的に関してその内容の全てが本明細書中に掲載されたものとする。以下の具体例は、本発明の組成物を製造及び使用する方法の詳細な例示を与えるものである。しかし、これらの例は、本発明の範囲を如何様にも限定もしくは減縮することを意図したものではなく、本発明を実施するために排他的に使用しなければならない条件、パラメータまたは値を教示するものと解釈するべきものではない。
調合例1
予め秤量した100mlの丸底フラスコに、5mlのアセトキシトリエトキシシラン、1mlのフェニルトリエトキシシラン、5mの蒸留水及び1mlの酢酸を加えた。このフラスコをロータリーエバポレータ上に置き、そして10mmHgの減圧下に80℃に4時間加熱した。粘性の油状物を含むこのフラスコを再秤量して、シルセスキオキサン(SSQ)樹脂の重量を測定し(3.83g)、これを直ぐに31.75gのプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)中に分散して樹脂を安定化して、アセトキシフェニルシルセスキオキサンの約10.8%の原液調合物を調製した。3.45gのアリコート部を更に9gのPGMEで希釈して2.6%SSQ調合物を調製した。これを調合例1と称する。次いで、ケイ素ウェハ上にフィルムをスピンコートし(2000rpm)、そして250℃でベークすることによって熱硬化性を評価した。次いで、ウェハの一部をEBR70/30(PGME/PGMEA)中に60秒間浸漬し、その後、圧縮窒素を濡らした領域上に吹き付けて乾燥した。浸漬した領域と浸漬してない領域との間で目視できる変化がないことが、浸漬した領域に溶解が起きていないこと及びフィルムが適切に硬化されたことを示した。
調合例2
メトキシプロパノールアセテート中に分散したシロキサン樹脂からなるケイ素含有底面反射防止膜(Si−BARC)として、XR3251(Dow Corning Corp,Midland,Michiganから入手できる熱硬化性調合物)を使用し、そしてPEGMEで2%(樹脂の重量%)に希釈して調合例2を調製した。調合例1と同じようにして熱硬化性を評価したところ、結果は同じであった。
調合例3
20099−120(Dow Corningから入中できるXR3251の類似品)をPGMEAで2%(樹脂の重量%)に希釈して調合例3を調製した。調合例1と同様にして熱硬化性を評価したところ、結果は同じであった。
例4
この例は、水性アルカリ性溶液中に浸けた後の硬化したシロキサンフィルムにおける表面疎水性の変化を実証するために使用できる品質試験を説明する。調合例2を、ケイ素ウェハ上に2000rpmでコートした。次いで、このウェハの一部を、AZ(登録商標)300MIF水性アルカリ性現像剤(AZ(登録商標)Electronic Materials, Somerville, New Jerseyから入手可能)中に60秒間浸漬した。次いで、濡らした領域を蒸留水で濯ぎ、そして圧縮窒素流を用いて乾燥した。次いで、一滴の水を、浸漬した領域と浸漬していない領域の両方に垂らした。水滴のプロフィルの違いの目視検査は非常に明らかであった。浸漬した領域上の水滴は平坦なプロフィルに広がった。これは、水で濡らすことができる親水性表面の証である。他方、浸漬していない領域上の水滴は、球状のプロフィルを有する丸い形状を維持した。これは、水による濡れに抵抗する疎水性表面の証である。
例5
表1は、硬化したシロキサンフィルムを、AZ300MIF水性現像剤溶液中に浸けた時に起こった表面性質の変化を示す。AZ300MIFは、2.6Nテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水性アルカリ性溶液である。実験は、4インチウェハ上で行った。調合例1及び2からの溶液を2000rpmでスピンコートし、そして60秒間250℃でベークした。次いで、これらのウェハを表1に示した条件で3分間の浸漬に曝し、その後、蒸留水で濯ぎ、その後、圧縮窒素ガス流を用いて乾燥した。水接触角測定は、水性アルカリ性処理プロセスを用いた後に起こるフィルム表面に対する疎水性変化を示す。
Figure 2011508254
例6
表2は、硬化したシロキサンフィルムをAZ300MIF水性現像剤溶液中に浸けた時に起こる表面性質の変化を示す。実験は8インチウェハ上で行った。調合例3を2000rpmでスピンコートし、そして250℃で60秒間ベークした。AZ300MIF現像剤の溜まりを表に示した時間でウェハの表面に置き、次いで蒸留水で濯ぎそして回転乾燥した。水接触角測定は、本発明の方法を用いた後に起こるフィルム表面に対する疎水性の変化を示す。
Figure 2011508254
例7
フォトレジストプロフィルに対するSi−BARCの表面疎水性の変化の影響を試験するために、調合例3を、三層スタックにおいてケイ素含有底面反射防止膜(Si−BARC)として使用した。三枚の8インチケイ素ウェハを、AZ ArF 1C5D(AZ Electronic Material, Somerville, New Jerseyから入手可能な反射防止膜溶液)の37nmフィルムでコートし、次いで調合例3をスピンコートして得られたフィルムの70nm被膜をコートした。これらの三枚のウェハの処理は次の通りであった。
ウェハ1、参照、処理無し
ウェハ2、AZ300MIF現像剤の溜まりをウェハの表面に180秒間置き、次いで蒸留水で濯ぎそして回転乾燥した。
ウェハ3、AZ300MIF現像剤の溜まりをウェハの表面に600秒間置き、次いで蒸留水で濯ぎそして回転乾燥した。
この後、193nm用アクリレート系フォトレジスト(AZ Electronic Material, Somerville, New Jerseyから入手できるAZ(登録商標)Exp T83641)190nmをコートした。次いで、ウェハを、TEL ACT12ウェハトラックにインターフェースで接続した193nmS306Nikonスキャナを用いて像を形成し、そしてAZ(登録商標)300MIF現像剤中で現像した。像形成したフォトレジストプロフィルの走査電子顕微鏡写真は、80nm(1:1ピッチ)ラインの場合に、処理無しの時(ウェハ1)と比べて現像剤パドルを経たSi−BARC(ウェハ2及び3)ではスカムが少なかったことを示した。アルカリ液処理を用いてSi−BARCフィルムの表面疎水性を減少させることによって、フォトレジストプロフィルの改善が観察された。

Claims (12)

  1. a) 反射防止膜組成物から反射防止フィルムを形成し、この際該組成物はシロキサンポリマーを含み;
    b) 反射防止膜を水性アルカリ性処理液で処理し;
    c) 処理された反射防止フィルムを水性リンス液で濯ぎ;
    d) 前記反射防止膜組成物のフィルムの上にフォトレジストの被膜を形成し;
    e) フォトレジストフィルムを像様露光し、及び
    f) フォトレジストを水性アルカリ性現像液で現像する、
    ことを含む、反射防止膜の上にコートされたフォトレジストに像を形成する方法。
  2. 反射防止組成物が更に硬化剤を含む、請求項1の方法。
  3. 反射防止組成物が更に架橋剤を含む、請求項1または2の方法。
  4. 反射防止組成物が硬化剤を含まない、請求項1〜3のいずれか一つの方法。
  5. シロキサンポリマーが塩基加水分解性基を含む、請求項1〜4のいずれか一つの方法。
  6. シロキサンポリマーが塩基加水分解性SiX基を含み、ここでXはアルコキシ、クロライド、アシルオキシ、及びケトキシム基から選択される、請求項1〜5のいずれか一つの方法。
  7. 水性アルカリ性処理液がテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを含む、請求項1〜6のいずれか一つの方法。
  8. リンス液が水である、請求項1〜7のいずれか一つの方法。
  9. フォトレジストがポリマー及び光酸発生剤を含む、請求項1〜8のいずれか一つの方法。
  10. 像様露光が、248nm、193nm、157nm及び13.5nmから選択される波長で行われる、請求項1〜9のいずれか一つの方法。
  11. 現像液がテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを含む、請求項1〜10のいずれか一つの方法。
  12. 水性アルカリ液で処理後の反射防止フィルムが、約50°〜約75°の水接触角を有する、請求項1〜11のいずれか一つの方法。
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