JP2011507872A - 2−アミノ−5−シアノ安息香酸誘導体を調製するための方法 - Google Patents

2−アミノ−5−シアノ安息香酸誘導体を調製するための方法 Download PDF

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Abstract

式2の化合物を、金属シアン化物試薬、銅(I)塩試薬、ヨウ化物塩試薬および式3の少なくとも1種の化合物
【化1】
Figure 2011507872

(式中、RはNHRまたはORであり;RはCHまたはClであり;Rは、H、C〜Cアルキル、シクロプロピル、シクロプロピルシクロプロピル、シクロプロピルメチルまたはメチルシクロプロピルであり;RはHまたはC〜Cアルキルであり;Xは、BrまたはClであり;ならびに、R、R、R、RおよびRは、開示中に定義されているとおりである)
と接触させる工程を含む式1の化合物を調製する方法が開示されている。
式1の化合物を上記に開示の方法により調製する工程、または、上記に開示の方法により調製した式1の化合物を用いる工程により特徴付けられる、式1の化合物を用いて、R12、R13、R14およびZが開示中に定義されているとおりである式4の化合物を調製する方法もまた開示されている。
【化2】

Description

本発明は、3−置換2−アミノ−5−シアノ安息香酸および誘導体を調製する方法に関する。
一定の2−アミノ−5−シアノ安息香酸の調製およびこれらの関連する殺虫性シアノアントラニルジアミドを調製するための中間体としての実用性が開示されている(例えば、特許文献1におけるスキーム9;特許文献2におけるスキーム9および実施例2、ステップA;ならびに、特許文献3におけるスキーム15および実施例6、ステップBを参照のこと)。
国際公開第2004/067528号パンフレット 国際公開第2006/068669号パンフレット 国際公開第2006/062978号パンフレット
しかしながら、2−アミノ−5−シアノ安息香酸および誘導体を迅速にかつ経済的にもたらすために好適な新規のまたは向上した方法に対する要求が継続して存在している。
本発明は、式1の化合物
Figure 2011507872
(式中、
はNHRまたはORであり;
はCHまたはClであり;
は、H、C〜Cアルキル、シクロプロピル、シクロプロピルシクロプロピル、シクロプロピルメチルまたはメチルシクロプロピルであり;および
はHまたはC〜Cアルキルである)
を調製する方法であって、
(1)式2の化合物
Figure 2011507872
(式中、Xは、BrまたはClである)
を、(2)金属シアン化物試薬、(3)銅(I)塩試薬、(4)ヨウ化物塩試薬および(5)式3の少なくとも1種の化合物
Figure 2011507872
(式中、
各R、R、R、RおよびRは、独立して、H、C〜C12アルキル、C〜CアルコキシまたはNR1011であり;
各R10およびR11は、独立して、HあるいはC〜Cアルキルであるか;または
同一の窒素に結合している一対のR10およびR11は、一緒になって、−CHCHCH−、−CHCHCHCH−、−CH(CHCH−、−CHCHOCHCH−、−CHCHN(R16)CHCH−または−CHCHS(O)CHCH−とされ、各々は、任意により、C〜Cアルキルから独立して選択される4個以下の置換基で置換されており;
各R16は、独立して、HまたはC〜C12アルキルであり;ならびに
各nは、独立して、0、1または2であり;
ただし、XがClである場合、Rはメチルである)
と接触させる工程を含む方法に関する。
本発明はまた、式4の化合物
Figure 2011507872
(式中、
はCHまたはClであり;
は、H、C〜Cアルキル、シクロプロピル、シクロプロピルシクロプロピル、シクロプロピルメチルまたはメチルシクロプロピルであり;
Zは、CR15またはNであり;
12は、Cl、Br、CF、OCFHまたはOCHCFであり;
13は、F、ClまたはBrであり;
14は、H、FまたはClであり;および
15は、H、F、ClまたはBrである)
を、式1の化合物を用いて調製する方法を提供する。この方法は、(a)式1の化合物を式2の化合物から上述の方法により調製する工程、または、(b)前記式1の化合物として、上述の方法により調製された式1の化合物を用いる工程によることを特徴とする。
本発明のさらなる関連する態様は、式1の化合物を上述のとおり式2の化合物から調製する工程、次いで、式1の化合物を用いて式4の化合物を調製する工程を含む式4の化合物を調製する方法を含む上記の方法の組み合わせに関する。
本明細書に使用される場合、用語「含んでなる」、「含んでなっている」、「含む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」、またはそれらの他のいずれかの変形は、非排他的包含を包括するように意図される。例えば、要素のリストを含んでなる組成物、プロセス、方法、物品または装置はそれらの要素のみに必ずしも限定されるのではなく、明白に記載されていないか、またはかかる組成物、プロセス、方法、物品もしくは装置に固有である他の要素も含んでよい。さらに、それとは反対の記載が明白にされない限り、「あるいは、または、もしくは」は包含的論理和を指し、排他的論理和を指さない。例えば、条件AまたはBは以下のいずれか1つによって満たされる:Aが真であり(または存在する)、Bが偽である(または存在しない)。Aが偽であり(または存在しない)、Bが真である(または存在する)。ならびにAおよびBの両方が真である(または存在する)。
また本発明の要素または構成成分を先行する不定冠詞「a」および「an」は、要素または構成成分の実例の数(すなわち、発生数)に関して非限定的であるように意図される。したがって、「a」または「an」は、1または少なくとも1を含むように読解されるべきであり、その数が明らかに単数を意味しない限り、要素または構成成分の単数形は複数も含む。
上記の言及において、「アルキル」という用語は、単独で、または、「ハロアルキル」などの複合語で用いられて、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、または異なるブチル、ペンチルまたはヘキシル異性体などの直鎖または分岐アルキルを含む。
「シクロプロピルシクロプロピル」という用語は、他のシクロプロピル環でのシクロプロピル置換を示す。「シクロプロピルシクロプロピル」の例としては、1,1’−ビシクロプロピル−1−イル、1,1’−ビシクロプロピル−2−イル、ならびに、(1R,2S)−1,1’−ビシクロプロピル−2−イルおよび(1R,2R)−1,1’−ビシクロプロピル−2−イルなどの異なるシス−およびトランス−シクロプロピルシクロプロピル異性体が挙げられる。
「アルコキシ」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシおよび異なるブトキシ、ペントキシおよびヘキシルオキシ異性体が挙げられる。
「ハロゲン」という用語は、単独で、もしくは、「ハロアルキル」などの複合語の一方で、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を含む。しかも、「ハロアルキル」などの複合語で用いられる場合、前記アルキルは、同一であっても異なっていてもよいハロゲン原子で部分的にまたは完全に置換され得る。「ハロアルキル」の例としては、FC、ClCH、CFCHおよびCFCClが挙げられる。
本発明において、比は、一般に、数1に対する単一の数として記載されており;例えば、4の比は4:1を意味する。
本明細書において用いられるところ、「シアン化物当量」という用語は、1つ以上のシアン化物基を含む化合物を指す場合、1モルのシアン化物含有化合物当たりのシアン化物イオン(CN)の数に関する。例えば、ヘキサシアン鉄(II)酸試薬は1モル当たり6個のシアン化物イオンを有し;従って、他の試薬に対するヘキサシアン鉄(II)酸試薬のシアン化物当量比が1:1である場合、モル比は、0.167:1となる。
本明細書において用いられるところ、「リガンド」という用語は、金属原子(この場合銅原子)との配位結合に利用可能である少なくとも1対の電子を含む有機分子を指す。リガンドは、普通、中性であるかまたは荷電されていることが可能であり、単座、二座以上であることが可能である。
炭素ベースのラジカルとは、単結合を介してラジカルを残りの化学的構造に結合する炭素原子を含む一価分子構成成分を指す。炭素ベースのラジカルは、任意により飽和、不飽和および芳香族基、鎖、環および環系、ならびにヘテロ原子を含むことが可能である。炭素ベースのラジカルはサイズに何ら特定の制限を課せられることがなく、本発明の文脈において、これらは、典型的には1〜16個の炭素原子および0〜3個のヘテロ原子を含む。注目すべきは、任意によりC〜Cアルキル、ハロゲンおよびニトロから選択される1〜3個の置換基で置換される、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキルおよびフェニルから選択される炭素ベースのラジカルである。
本発明の方法には、試薬(2)(すなわち、金属シアン化物試薬)、試薬(3)(すなわち、銅(I)塩試薬)、および試薬(4)(すなわち、ヨウ化物塩試薬)が関連している。試薬(2)は、金属シアン化物試薬が1種以上の金属シアン化物を含有するために、代替的に、および同義に、少なくとも1種の金属シアン化物と記載される。試薬(3)は、銅(I)塩試薬が1種以上の銅(I)塩を含有するために、代替的に、および同義に、少なくとも1種の銅(I)塩と記載される。試薬(4)は、ヨウ化物塩試薬が1種以上のヨウ化物塩を含有するため、代替的に、および同義に、少なくとも1種のヨウ化物塩と記載される。しかも、金属シアン化物試薬のモル数は、試薬中に含有されているシアン化物のモル数を指す。銅(I)塩試薬のモル数は、試薬中に含有されている銅(I)のモル数を指す。ヨウ化物塩試薬のモル数は、試薬中に含有されているヨウ化物のモル数を指す。
本開示に記述される場合、「カルボン酸」という用語は、少なくとも1個のカルボン酸官能基(すなわち、−C(O)OH)を含んでなる有機化合物を意味する。「カルボン酸」という用語には化合物の炭酸(すなわち、HOC(O)OH)は含まれない。カルボン酸には、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、クロル酢酸、安息香酸、マレイン酸、およびクエン酸が含まれる。「有効pK」という用語は、カルボン酸官能基のpKを示すか、またはその化合物が1個より多いカルボン酸官能基を有する場合、「有効pK」は最も酸性のカルボン酸官能基のpKを示す。本明細書に記述される場合、反応混合物のような非水系物質または混合物の「有効pH」は、物質または混合物の一定量を約5〜20体積の水と混合し、次いで得られた水性混合物のpHを(例えばpHメータで)測定することによって決定される。本明細書に記述される場合、「実質的に無水の」物質とは、約1重量%以下の水を含有する物質を意味する。化学名「イサト酸無水物」は、現行のケミカルアブストラクト名「2H−3,1−ベンゾキサジン−2,4(1H)−ジオン」に対応するもう1つの名前である。
本発明の実施形態は以下を含む。
実施形態A1.試薬(1)(すなわち、式2の化合物)を、試薬(2)(すなわち、金属シアン化物試薬)、試薬(3)(すなわち、銅(I)塩試薬)、試薬(4)(すなわち、ヨウ化物塩試薬)および試薬(5)(すなわち式3の少なくとも1種の化合物)と接触させる工程を含む、式1の化合物を調製するための発明の概要に記載の方法。
実施形態A2.実施形態A1の方法であって、RがNHRである方法。
実施形態A3.実施形態A1またはA2の方法であって、Rが、C〜Cアルキル、シクロプロピル、シクロプロピルシクロプロピル、シクロプロピルメチルまたはメチルシクロプロピルである方法。
実施形態A4.実施形態A3の方法であって、Rが、C〜Cアルキルまたはシクロプロピルメチルである方法。
実施形態A4a.実施形態A4の方法であって、Rがメチルである方法。
実施形態A5.実施形態A1〜A4aのいずれか1つの方法であって、Rがメチルである方法。
実施形態A6.実施形態A1〜A5のいずれか1つの方法であって、XがBrである方法。
実施形態A7.実施形態A1〜A6のいずれか1つの方法であって、試薬(2)が、アルカリ金属シアン化物およびヘキサシアノ鉄(II)酸アルカリ金属からなる群から選択される1種以上の化合物を含む方法。
実施形態A8.実施形態A7の方法であって、試薬(2)が、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムおよびヘキサシアン鉄(II)酸ナトリウムからなる群から選択される1種以上の化合物を含む方法。
実施形態A9.実施形態A8の方法であって、試薬(2)が、シアン化ナトリウム、シアン化カリウムおよびヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムからなる群から選択される1種以上の化合物である方法。
実施形態A10.実施形態A9の方法であって、試薬(2)が、シアン化ナトリウムまたはヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムを含む方法。
実施形態A11.実施形態A10の方法であって、試薬(2)が、シアン化ナトリウムを含む方法。
実施形態A12.実施形態A1〜A11のいずれか1つの方法であって、試薬(2)対試薬(1)のシアン化物当量比が少なくとも約1である方法。
実施形態A13.実施形態A12の方法であって、試薬(2)対試薬(1)のシアン化物当量比が少なくとも約1.15である方法。
実施形態A14.実施形態A1〜A13のいずれか1つの方法であって、試薬(2)対試薬(1)のシアン化物当量比が約2.1以下である方法。
実施形態A15.実施形態A14の方法であって、試薬(2)対試薬(1)のシアン化物当量比が約1.7以下である方法。
実施形態A16.実施形態A15の方法であって、試薬(2)対試薬(1)のシアン化物当量比が約1.5以下である方法。
実施形態A17.実施形態A16の方法であって、試薬(2)対試薬(1)のシアン化物当量比が約1.4以下である方法。
実施形態A17a.実施形態A17の方法であって、試薬(2)対試薬(1)のシアン化物当量比が約1.25以下である方法。
実施形態A18.実施形態A1〜A17のいずれか1つの方法であって、各RおよびRが、独立して、HまたはC〜Cアルキルである方法。
実施形態A19.実施形態A18の方法であって、各RおよびRが、独立して、Hまたはメチルである方法。
実施形態A20.実施形態A1〜A19のいずれか1つの方法であって、各RおよびRが、独立して、HまたはC〜Cアルキルである方法。
実施形態A21.実施形態A20の方法であって、各RおよびRが、独立して、Hまたはメチルである方法。
実施形態A22.実施形態A1〜A21のいずれか1つの方法であって、Rが、H、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシまたはNR1011である方法。
実施形態A23.実施形態A22の方法であって、Rが、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシまたはNR1011である方法。
実施形態A24.実施形態A23の方法であって、Rが、メチルまたはメトキシである方法。
実施形態A24a.実施形態A24の方法であって、Rがメチルである方法。
実施形態A25.実施形態A1〜A24aのいずれか1つの方法であって、各R10およびR11が独立してC〜Cアルキルであるか、または、一対のR10およびR11が一緒になって−CHCHCHCH−とされている方法。
実施形態A25a.実施形態25の方法であって、各R10およびR11がメチルである方法。
実施形態A26.実施形態A1〜A22のいずれか1つの方法であって、試薬(5)が、ピリジン、3−メチルピリジン(3−ピコリンとしても知られている)、4−メチルピリジン(4−ピコリンとしても知られている)、4−エチルピリジン、4−(1,1−ジメチルエチル)ピリジン(4−t−ブチルピリジンとしても知られている)、3,4−ジメチルピリジン(3,4−ルチジンとしても知られている)、3,5−ジメチルピリジン(3,5−ルチジンとしても知られている)、4−メトキシピリジン、N,N−ジメチル−4−ピリジンアミン(4−(ジメチルアミノ)ピリジンとしても知られている)、N,N−ジエチル−4−ピリジンアミン(4−(ジエチルアミノ)ピリジンとしても知られている)、4−(1−ピロリジニル)ピリジン(4−ピロリジノピリジンとしても知られている)および4−(4−ピリジニル)モルホリン(4−モルホリノピリジンとしても知られている)からなる群から選択される1種以上の化合物を含む方法。
実施形態A26a.実施形態A26の方法であって、試薬(5)が、ピリジン、4−メチルピリジン(4−ピコリンとしても知られている)、4−エチルピリジン、N,N−ジメチル−4−ピリジンアミン(4−(ジメチルアミノ)ピリジンとしても知られている)、N,N−ジエチル−4−ピリジンアミン(4−(ジエチルアミノ)ピリジンとしても知られている)、4−(1−ピロリジニル)ピリジン(4−ピロリジノピリジンとしても知られている)および4−(4−ピリジニル)モルホリン(4−モルホリノピリジンとしても知られている)からなる群から選択される1種以上の化合物を含む方法。
実施形態A27.実施形態A26aの方法であって、試薬(5)が、ピリジン、4−ピコリン、3−ピコリン、3,4−ルチジン、3,5−ルチジンおよびN,N−ジメチル−4−ピリジンアミンからなる群から選択される1種以上の化合物を含む方法。
実施形態A27a.実施形態A27の方法であって、試薬(5)が、ピリジン、4−ピコリンおよびN,N−ジメチル−4−ピリジンアミンからなる群から選択される1種以上の化合物を含む方法。
実施形態A28.実施形態A27aの方法であって、試薬(5)が、4−ピコリン、3−ピコリン、3,4−ルチジンおよび3,5−ルチジンからなる群から選択される1種以上の化合物を含む方法。
実施形態A29.実施形態A28の方法であって、試薬(5)が4−ピコリンを含む方法。
実施形態A30.実施形態A1〜A29のいずれか1つの方法であって、試薬(5)対試薬(3)(銅(I)含有量基準)のモル比が少なくとも約1である方法。
実施形態A30a.実施形態A30のいずれか1つの方法であって、試薬(5)対試薬(3)(銅(I)含有量基準)のモル比が少なくとも約1.2である方法。
実施形態A31.実施形態A30aの方法であって、試薬(5)対試薬(3)のモル比が少なくとも約2である方法。
実施形態A32.実施形態A31の方法であって、試薬(5)対試薬(3)のモル比が少なくとも約2.4である方法。
実施形態A33.実施形態A32の方法であって、試薬(5)対試薬(3)のモル比が少なくとも約3である方法。
実施形態A34.実施形態A33の方法であって、試薬(5)対試薬(3)のモル比が少なくとも約4である方法。
実施形態A35.実施形態A1〜A34のいずれか1つの方法であって、試薬(5)対試薬(3)(銅(I)含有量基準)のモル比が約10以下である方法。
実施形態A36.実施形態A35の方法であって、試薬(5)対試薬(3)のモル比が約6以下である方法。
実施形態A37.実施形態A36の方法であって、試薬(5)対試薬(3)のモル比が約5.7以下である方法。
実施形態A38.実施形態A37の方法であって、試薬(5)対試薬(3)のモル比が約5以下である方法。
実施形態A39.実施形態A1〜A38のいずれか1つの方法であって、試薬(3)(銅(I)含有量基準)対試薬(1)のモル比が少なくとも約0.01である方法。
実施形態A40.実施形態A39の方法であって、試薬(3)対試薬(1)のモル比が少なくとも約0.1である方法。
実施形態A41.実施形態A40の方法であって、試薬(3)対試薬(1)のモル比が少なくとも約0.15である方法。
実施形態A41a.実施形態A40の方法であって、XがClである場合、試薬(3)対試薬(1)のモル比が少なくとも約0.3である方法。
実施形態A42.実施形態A1〜A41aのいずれか1つの方法であって、試薬(3)(銅(I)含有量基準)対試薬(1)のモル比が約1未満である方法。
実施形態A43.実施形態A1〜A42のいずれか1つの方法であって、試薬(3)(銅(I)含有量基準)対試薬(1)のモル比が約0.99以下である方法。
実施形態A44.実施形態A43の方法であって、試薬(3)対試薬(1)のモル比が約0.5以下である方法。
実施形態A45.実施形態A44の方法であって、試薬(3)対試薬(1)のモル比が約0.4以下である方法。
実施形態A46.実施形態A45の方法であって、XがBrである場合、試薬(3)対試薬(1)のモル比が約0.3以下である方法。
実施形態A47.実施形態A46の方法であって、XがBrである場合、試薬(3)対試薬(1)のモル比が約0.25以下である方法。
実施形態A48.実施形態A47の方法であって、XがBrである場合、試薬(3)対試薬(1)のモル比が約0.2以下である方法。
実施形態A49.実施形態A1〜A48のいずれか1つの方法であって、試薬(4)(ヨウ化物含有量基準)対試薬(1)のモル比が少なくとも約0.001である方法。
実施形態A50.実施形態A49の方法であって、試薬(4)対試薬(1)のモル比が少なくとも約0.01である方法。
実施形態A50a.実施形態A50の方法であって、試薬(4)対試薬(1)のモル比が少なくとも約0.1である方法。
実施形態A51.実施形態A50aの方法であって、試薬(4)対試薬(1)のモル比が少なくとも約0.15である方法。
実施形態A52.実施形態A1〜A51のいずれか1つの方法であって、試薬(4)(ヨウ化物含有量基準)対試薬(1)のモル比が約1未満である方法。
実施形態A52a.実施形態A1〜A52のいずれか1つの方法であって、試薬(4)(ヨウ化物含有量基準)対試薬(1)のモル比が約0.99以下である方法。
実施形態A53.実施形態A52aの方法であって、試薬(4)対試薬(1)のモル比が約0.5以下である方法。
実施形態A54.実施形態A53の方法であって、試薬(4)対試薬(1)のモル比が約0.4以下である方法。
実施形態A55.実施形態A54の方法であって、試薬(4)対試薬(1)のモル比が約0.3以下である方法。
実施形態A56.実施形態A55の方法であって、試薬(4)対試薬(1)のモル比が約0.25以下である方法。
実施形態A57.実施形態A56の方法であって、試薬(4)対試薬(1)のモル比が約0.2以下である方法。
実施形態A58.実施形態A1〜A57のいずれか1つの方法であって、試薬(3)および試薬(4)がヨウ化銅(I)を含む方法。
実施形態A59.実施形態A1〜A58のいずれか1つの方法であって、試薬(1)、試薬(2)、試薬(3)、試薬(4)および試薬(5)が、好適な有機溶剤の存在下に接触させられる方法。
実施形態A59a.実施形態A1〜A59のいずれか1つの方法であって、試薬(1)、試薬(2)、試薬(3)、試薬(4)および試薬(5)が、好適な有機溶剤の存在下に接触させられ、試薬(5)対試薬(3)のモル比は約1:1〜約1:3である方法。
実施形態A60.実施形態A1〜A59aのいずれか1つの方法であって、試薬(1)が好適な有機溶剤と接触させられて混合物が形成され、次いで、試薬(2)、試薬(3)、試薬(4)および試薬(5)が混合物に順番に添加される方法。
実施形態A61.実施形態A59〜A60のいずれか1つの方法であって、好適な有機溶剤が、ハロゲン化および非ハロゲン化脂肪族および芳香族炭化水素からなる群から選択される1種以上の溶剤を含む方法。
実施形態A62.実施形態A61の方法であって、好適な有機溶剤が、キシレン、トルエン、クロロベンゼン、メトキシベンゼン(アニソールとしても知られている)、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン(メシチレンとしても知られている)、エチルベンゼン、(1−メチルエチル)ベンゼン(クメンとしても知られている)、C〜Cアルキル置換ナフタレン(例えば、1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン、1,5−ジメチルナフタレン、2,6−ジメチルナフタレンおよび1,3−ジメチルナフタレン)、ShellSol A100(C〜C10芳香族炭化水素の混合物)およびShellSol A150(C10〜C11芳香族炭化水素の混合物)からなる群から選択される1種以上の溶剤を含む方法。
実施形態A63.実施形態A62の方法であって、好適な有機溶剤が、キシレン、トルエン、アニソール、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、1−メチルナフタレン、ShellSol A100(芳香族C〜C10炭化水素溶剤)およびShellSol A150(芳香族C10〜C11炭化水素溶剤)からなる群から選択される1種以上の溶剤を含む方法。
実施形態A63a.実施形態A62の方法であって、好適な有機溶剤が、キシレン、トルエン、クロロベンゼン、アニソール、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、エチルベンゼン、クメンおよび1−メチルナフタレンからなる群から選択される1種以上の溶剤を含む方法。
実施形態A63b.実施形態A63aの方法であって、好適な有機溶剤が、キシレン、トルエン、アニソール、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼンおよび1−メチルナフタレンからなる群から選択される1種以上の溶剤を含む方法。
実施形態A63c.実施形態A63bの方法であって、好適な有機溶剤が、キシレン、トルエンおよびアニソールからなる群から選択される1種以上の溶剤を含む方法。
実施形態A64.実施形態A63の方法であって、好適な有機溶剤が、1−メチルナフタレンまたはアニソールを含む方法。
実施形態A66.実施形態A59〜A65のいずれか1つの方法であって、好適な溶剤の体積対試薬(1)の重量の比が少なくとも約1.5mL/gである方法。
実施形態A67.実施形態A66の方法であって、好適な溶剤の体積対試薬(1)の重量の比が少なくとも約2mL/gである方法。
実施形態A68.実施形態A67の方法であって、好適な溶剤の体積対試薬(1)の重量の比が少なくとも約3mL/gである方法。
実施形態A69.実施形態A59〜A68のいずれか1つの方法であって、好適な溶剤の体積対試薬(1)の重量の比が約10mL/g以下である方法。
実施形態A69a.実施形態A69の方法であって、好適な溶剤の体積対試薬(1)の重量の比が約5mL/g以下である方法。
実施形態A70.実施形態A69aの方法であって、好適な溶剤の体積対試薬(1)の重量の比が約4mL/g以下である方法。
実施形態A71.実施形態A1〜A70のいずれか1つの方法であって、試薬(1)、試薬(2)、試薬(3)、試薬(4)および試薬(5)が好適な有機溶剤の存在下に接触させられて混合物が形成され、混合物上の圧力が大気圧超に高められ、かつ、混合物の温度が溶剤の標準沸点(すなわち、100kPa圧力での沸点)超に高められる方法。
実施形態A71a.実施形態A71の方法であって、好適な有機溶剤がキシレン、トルエンまたはアニソールを含む方法。
実施形態A72.実施形態A1〜A71aのいずれか1つの方法であって、試薬(1)、試薬(2)、試薬(3)、試薬(4)および試薬(5)が、好適な有機溶剤と、約200℃以下の温度で接触させられる方法。
実施形態A73.実施形態A72の方法であって、試薬(1)、試薬(2)、試薬(3)、試薬(4)および試薬(5)が、好適な有機溶剤と、約180℃以下の温度で接触させられる方法。
実施形態A74.実施形態A73の方法であって、試薬(1)、試薬(2)、試薬(3)、試薬(4)および試薬(5)が、好適な有機溶剤と、約170℃以下の温度で接触させられる方法。
実施形態A75.実施形態A74の方法であって、試薬(1)、試薬(2)、試薬(3)、試薬(4)および試薬(5)が、好適な有機溶剤と、約160℃以下の温度で接触させられる方法。
実施形態A76.実施形態A1〜A75のいずれか1つの方法であって、試薬(1)、試薬(2)、試薬(3)、試薬(4)および試薬(5)が、好適な有機溶剤と、約115℃超の温度で接触させられる方法。
実施形態A77.実施形態A76の方法であって、試薬(1)、試薬(2)、試薬(3)、試薬(4)および試薬(5)が、好適な有機溶剤と、約145℃超の温度で接触させられる方法。
実施形態A78.実施形態A77の方法であって、試薬(1)、試薬(2)、試薬(3)、試薬(4)および試薬(5)が、好適な有機溶剤と、約155℃超の温度で接触させられる方法。
実施形態A79.実施形態A1の方法であって、試薬(1)が好適な有機溶剤と接触させられて混合物が形成される工程、次いで、試薬(2)、試薬(3)、試薬(4)および試薬(5)が混合物に順番に添加される工程、混合物の温度が約145〜180℃に約6〜約12時間維持される工程、混合物が約0〜50℃に冷却される工程、水が混合物に添加される工程、任意により銅調整剤が混合物に添加される工程、任意により約1〜約2時間攪拌する工程、次いで、式1の化合物が固体として混合物から回収される工程を含む、XがBrであると共に式1の化合物が固体として調製される方法。
実施形態A80.実施形態A1の方法であって、試薬(1)が好適な有機溶剤と接触させられて混合物が形成される工程、次いで、試薬(2)、試薬(3)、試薬(4)および試薬(5)が混合物に順番に添加される工程、混合物の温度が約160〜200℃に約6〜約24時間維持される工程、混合物が約0〜50℃に冷却される工程、水が混合物に添加される工程、任意により銅調整剤が混合物に添加される工程、任意により約1〜約2時間攪拌される工程、次いで、式1の化合物が混合物からの固体として回収される工程を含む、XがClであると共に式1の化合物が固体として調製される方法。
実施形態B1.式2の化合物から調製した式1の化合物を用いる式4の化合物を調製するための発明の概要に記載の方法。
実施形態B2.実施形態B1の方法であって、式1の化合物が、実施形態A1〜A80のいずれか1つの方法によって、式2の化合物から形成される方法。
実施形態B3.実施形態B1またはB2の方法であって、ZがNである方法。
実施形態B4.実施形態B1またはB2の方法であって、ZがCHである方法。
実施形態B5.実施形態B1〜B4のいずれか1つの方法であって、R12がBrである方法。
実施形態B6.実施形態B1〜B5のいずれか1つの方法であって、R13がClである方法。
実施形態B7.実施形態B1〜B6のいずれか1つの方法であって、R14がHである方法。
実施形態B8.実施形態A1〜A80またはB1〜B7のいずれか1つの方法であって、式1の化合物が2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドである方法。
実施形態C1.発明の概要、または、実施形態A1〜A80、あるいはB1〜B8のいずれか1つに記載の方法であって、各R、R、R、RおよびRが、狭義の定義が特定されていない限りにおいて、独立して、H、C〜C12アルキルまたはNR1011である方法。
実施形態C2.発明の概要、または、実施形態A1〜A80、B1〜B8、あるいは、C1のいずれか1つに記載の方法であって、狭義の定義が特定されていない限りにおいて、試薬(2)が金属シアン化物試薬であり、試薬(3)が銅(I)塩試薬であり、および、試薬(4)がヨウ化物塩試薬である方法。
実施形態C2.発明の概要、または、実施形態A1〜A80、B1〜B8あるいはC1〜C2のいずれか1つに記載の方法であって、狭義の定義が特定されていない限りにおいて、一対のR10およびR11が、一緒になって、−CHCHCH−、−CHCHCHCH−、−CH(CHCH−または−CHCHOCHCH−とされ、各々が、任意により、C〜Cアルキルから独立して選択される4個以下の置換基で置換されている方法。
本発明の実施形態は、いずれかの様式で組み合わされることが可能である。注目すべきは、XがBrである、実施形態A1〜A79またはB1〜B8のいずれか1つの方法である。また、注目すべきは、XがClである、実施形態A1〜A5、A7〜A78、A80またはB1〜B8のいずれか1つの方法である。
とR、またはRとRが一緒になって−CH=CH−CH=CH−とされる、式3の化合物を用いる上記に開示の方法によって、式2の化合物から式1の化合物を調製する方法もまた興味深い。
以下のスキーム1〜8において、式1〜10の化合物におけるR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、XおよびZの定義は、他に示されていない限りにおいて、発明の概要において、ならびに、実施形態の記載において定義されているとおりである。式1a、1bおよび1cは式1のサブセットである。式2aは式2のサブセットである。
スキーム1に示されているとおり、本発明の方法においては、式1の化合物は、式2の化合物を、少なくとも1種の金属シアン化物(すなわち、金属シアン化物試薬)、少なくとも1種の銅(I)塩(すなわち、銅(I)塩試薬)、少なくとも1種のヨウ化物塩(すなわち、ヨウ化物塩試薬)および式3の少なくとも1種の化合物と接触させることにより調製される。
Figure 2011507872
本方法において、金属シアン化物試薬は、アルカリ金属シアン化物およびヘキサシアノ鉄(II)酸アルカリ金属からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を特に含む。好適なアルカリ金属シアン化物としては、式MCN(式中、Mはナトリウムまたはカリウムなどのアルカリ金属である)の化合物が挙げられる。好適なヘキサシアノ鉄(II)酸アルカリ金属としては、例えば、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムおよびヘキサシアン鉄(II)酸ナトリウムが挙げられ、これらの両方は、低価格で市販されており、無毒であり、取り扱いが容易であり、および、式2の化合物への移行利用可能である6個のシアン化物イオンを有する。式1化合物のもっとも高い収率は、通常、シアン化ナトリウムを含む金属シアン化物試薬を用いる場合に達成される。典型的には、式2の化合物に対する金属シアン化物試薬のシアン化物当量比は、約1〜約1.5、およびより典型的には約1.15〜約1.25である。しかしながら、より多量の金属シアン化物試薬の使用が、式1の化合物の単離の最中における銅の除去に有利である可能性がある。シアン化ナトリウムなどのアルカリ金属シアン化物は、式1の化合物の単離の最中における銅の除去を促進するための銅調整剤として特に有用である。アルカリ金属シアン化物(例えば、シアン化ナトリウム)を含む追加の量の金属シアン化物試薬が銅のその後の除去を促進するために反応混合物中に含まれる場合、式2の化合物に対する金属シアン化物試薬の総当量比(すなわち、シアノ化ステップおよび銅の除去の両方に十分な量)は、典型的には、約1.4〜約2.1、または、それ以上でさえある。アルカリ金属シアン化物が用いられる場合、アルキル金属シアン化物を反応混合物に添加する前に、粉砕またはミリングなどの標準的な手段によりアルカリ金属シアン化物の粒径を低減させることが有益であり得るが、この有益性は反応条件によって影響される。典型的には、粉砕された、または、ミリングされたアルカリ金属シアン化物は、理論量またはわずかにそれ以上のアルカリ金属シアン化物のみが用いられる場合に特に有利である。対照的に、アルカリ金属シアン化物が、シアノ化ステップのみならず、その後の反応混合物からの銅の除去に対しても十分な量などの大過剰量(すなわち、式2に対して約1.4〜2.1)で用いられる場合、アルカリ金属シアン化物の粉砕またはミリングは、反応混合物への添加の前に粉砕またはミリングされていないアルカリ金属シアン化物が用いられる場合と比して、有益性をほとんどもたらさないばかりか、または、劣った結果さえもたらし得る。
スキーム1の方法において、銅(I)塩試薬は、式2化合物の式1への転換を触媒する化学的種の供給源として作用すると考えられている。好適な銅(I)塩試薬は、ヨウ化銅(I)、臭化銅(I)、塩化銅(I)、銅(I)シアン化物および銅(I)トリフレート(CuOSOCF)などの銅(I)塩からなる群から選択される1種以上の化合物を含む。銅(I)塩試薬(Cu(I)基準)対式2の化合物のモル比は、約0.01〜約1、典型的には約0.1〜約0.99、より典型的には約0.1〜約0.4である。XがBrである場合、最適な結果は、典型的には、銅(I)塩試薬対式2の化合物のモル比が約0.1〜約0.3で達成される。XがClである式2の化合物は、スキーム1の反応において、対応する式2の化合物よりも一般に反応性に劣っているため、より多量の銅(I)が典型的に用いられてXがClである場合の反応が促進される。従って、XがClである場合、銅(I)塩試薬対式2の化合物のモル比約0.3〜約0.4が典型的に用いられる。
特定の理論に束縛はされないが、本方法の条件下では、式2の5−(ブロモまたはクロロ)誘導体は、ヨウ化物塩の存在下で、対応する5−ヨード誘導体に少なくとも部分的に転化されていると考えられている。好適なヨウ化物塩試薬は、ヨウ化銅(I)、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化リチウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウムおよびヨウ化テトラメチルアンモニウムなどの第4級アンモニウム、アルカリおよびアルカリ土類金属ヨウ化物塩からなる群から選択される1種以上の化合物を含む。ヨウ化物塩対式2の化合物のモル比は約0.001〜約1、典型的には約0.01〜約0.4、および、より典型的には約0.1〜約0.4である。
スキーム1の方法において、最適な反応速度を伴う式1化合物のもっとも高い収率は、度々、銅(I)塩試薬およびヨウ化物塩試薬の供給源としてヨウ化銅(I)(CuI)が用いられる場合に達成される。本方法においてヨウ化銅(I)(CuI)が用いられる場合、典型的には、モル比は、式2の化合物に対して約0.1〜約0.4である。いくつかの場合において、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化テトラブチルアンモニウムまたはヨウ化テトラメチルアンモニウムなどの他のヨウ化物塩試薬と組み合わせてヨウ化銅(I)を用いることが有益である可能性がある。ヨウ化銅(I)を他のヨウ化物塩試薬と組み合わせることの有用性は、特定の反応条件および基材に応じる。典型的には、式1化合物の最適な収率は、単に、ヨウ化銅(I)のみをヨウ化物塩試薬の供給源として用いることにより、本プロセスから達成されることが可能である。
式3の化合物は、スキーム1の方法においてリガンドとして作用する。アミン−タイプ結合部位を含む単座および多座キレート化リガンドの両方が用いられることが可能である。これらのリガンドは、式2の化合物の式1への転換速度を加速させることが見出されている。如何なる特定の理論にも束縛されないが、リガンドは、銅−リガンド錯体の形成を介して活性銅(I)触媒種の溶解度、反応性および/または安定性を高めることにより反応を促進させると考えられている。ピリジンおよび広範なピリジン−置換誘導体を含む式3化合物は、本方法においてリガンドとして有用である。典型的には、式3のリガンドとしては、R、R、R、RおよびRが、独立して、ピリジン、3−メチルピリジン(3−ピコリンとしても知られている)、4−メチルピリジン(4−ピコリンとしても知られている)、4−エチルピリジン、4−(1,1−ジメチルエチル)ピリジン(4−t−ブチルピリジンとしても知られている)、3,4−ジメチルピリジン(3,4−ルチジンとしても知られている)、3,5−ジメチルピリジン(3,5−ルチジンとしても知られている)、4−メトキシピリジン、N,N−ジメチル−4−ピリジンアミン(4−(ジメチルアミノ)ピリジンとしても知られている)、N,N−ジエチル−4−ピリジンアミン(4−(ジエチルアミノ)ピリジンとしても知られている)、4−(1−ピロリジニル)ピリジン(4−ピロリジノピリジンとしても知られている)、4−(4−ピリジニル)モルホリン(4−モルホリノピリジンとしても知られている)、およびこれらの混合物などのC〜Cアルキル、または、Hである化合物が挙げられる。スキーム1の方法において、典型的には、式1化合物のもっとも高い収率およびもっとも好ましい反応速度は、以下の市販されているリガンド:ピリジン、4−ピコリン、3−ピコリン、3,4−ルチジン、3,5−ルチジンおよび4−(ジメチルアミノ)ピリジンの1種以上の使用;より典型的には、4−ピコリン、3,4−ルチジンおよび3,5−ルチジンの使用、ならびに、もっとも典型的には4−ピコリンの使用で達成される。式3化合物対銅(I)塩試薬のモル比は、典型的には、約1〜約10である。1を超えるモル比は度々、反応を加速させることが可能である一方で、6を超える比は、一般に、費用がかかりながらも追加的な有益性をほとんど提供しないため、比は、約1〜約6であることが好ましい。スキーム1(例えば、ピリジン)の反応と一致する沸点を有する液体である式3のリガンド化合物が、度々、反応溶剤の形成のため、ならびに、リガンドとして作用するために用いられることが可能である。典型的には、反応溶剤は、主に、式3の化合物以外の有機溶剤を含有する。しかしながら、反応溶剤が相当量の1種以上の式3のリガンド化合物を含有する場合、リガンドは、一般に、それに応じて、銅(I)塩試薬に対して化学量論的に大過剰量である。
スキーム1の反応は、典型的には、好適な有機溶剤中で実施される。多様な溶剤を用いて、この方法に好適な溶剤を形成することが可能である。典型的には、この方法は、用いられる溶剤の体積中に、反応温度で、式2の化合物が好ましくは完全に、または少なくとも実質的に可溶性であると共に、金属シアン化物試薬が低い溶解度を有する溶剤を用いて、もっとも良好に実施される。スキーム1の反応に好適な有機溶剤は、1種以上の式3のリガンド化合物を含むか、または、これから基本的に構成されることさえ可能であるが、典型的には、反応溶剤は、式3の化合物以外の1種以上の有機溶剤を含むと共に、最大でも、式3の化合物が反応溶剤の微量成分(すなわち、合計で約20重量%未満)である。好適な溶剤の例としては、キシレン、トルエン、クロロベンゼン、メトキシベンゼン(アニソールとしても知られている)、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン(メシチレンとしても知られている)、エチルベンゼン、(1−メチルエチル)ベンゼン(クメンとしても知られている)、C〜Cアルキル置換ナフタレン(例えば、1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン、1,5−ジメチルナフタレン、2,6−ジメチルナフタレンおよび1,3−ジメチルナフタレン)、ならびに、前述の溶剤の混合物を含む、例えば、Shell Chemicalによって、商品名ShellSol、特にShellSol A100(C〜C10芳香族炭化水素の混合物)およびShellSol A150(C10〜C11芳香族炭化水素の混合物)で市販されている芳香族溶媒混合物などのハロゲン化および非ハロゲン化脂肪族および芳香族炭化水素が挙げられる。この方法は、約155〜180℃の反応温度を許容する溶剤を用いてもっとも良好に実施される。これは、この範囲内もしくはこの範囲を超える標準沸点(すなわち、100kPa圧力での沸点)を有する溶剤を用いることにより、または、アニソール、キシレンあるいはトルエンなどのより低い沸点の溶剤と一緒に高圧で操作することにより、達成されることが可能である。溶剤アニソール、キシレンまたはトルエンは、典型的にはこれらの溶剤が用いられる場合に、特に本方法が高圧で行われる場合に、式1化合物の高収率が達成され、有用な溶剤である。式2の化合物の重量に対する有機溶剤の体積は、典型的には、約1.5mL/g〜約10mL/gである。1.5mL/gを超える溶剤の量が、反応混合物の攪拌を促進することが可能であるが、より多量の溶剤は、費用を増加させると共に反応を遅くさせる可能性があり;従って、典型的には、溶剤の体積対式2の化合物の重量は、約2mL/g〜約5mL/gであり、および、より典型的には約2mL/g〜4mL/gである。
本方法において、反応体が組み合わされる順番は反応の結果には重要ではない。1つの組み合わせ順は、例えば、式2の化合物を好適な有機溶剤と組み合わせて混合物を形成し、次いで、金属シアン化物試薬、銅(I)塩試薬、ヨウ化物塩試薬および式3の少なくとも1種の化合物を混合物に順番に添加する。あるいは、いくつかの場合において、式3の少なくとも1種の化合物および銅(I)塩試薬を好適な有機溶剤中に溶解させると共に、この溶液を、式2の化合物、金属シアン化物試薬、ヨウ化物塩試薬および好適な有機溶剤を含む混合物に添加することが有利である。この添加モードに関して、典型的には、式3の化合物および銅(I)塩試薬を溶解させるために用いられる好適な有機溶剤(すなわち、溶剤化合物または溶剤化合物の混合物)は、式2の化合物、金属シアン化物試薬およびヨウ化物塩試薬を含む混合物の形成に用いられたものと同一の好適な有機溶剤である。多様な他の添加順もまた本方法に有用である。
スキーム1の方法は、反応の良好な結果のために必須ではないが、無酸素環境中で実施されることが好ましい。反応容器中の大気酸素の存在を試薬の添加の前およびその最中に低減させること、ならびに、反応の過程の最中に無酸素環境を維持すること有利であることが見出されている。例えば、真空ポンプを用いた反応容器内の排気、次いで、不活性ガス(例えば、窒素またはアルゴン)での大気圧への再加圧といった、無酸素環境を達成するための標準的な技術を用いることが可能である。この方法は、反応容器中に存在する酸素をさらに低くするために、2回以上繰り返されることが可能である。あるいは、反応容器は、不活性ガスでパージすることが可能であり、次いで、反応中を通して、不活性ガスの正圧を維持することが可能である。
本方法によるスキーム1の反応は、典型的には、約115〜200℃、より典型的には約145〜180℃の温度で実施される。約155〜170℃の温度が、度々、もっとも高い生成物収率および純度をもっとも好ましい反応速度で達成し;例えば、ほとんどの場合、式1の化合物が、約6〜約12時間以内に、95%超の収率で得られる。
式1の生成物は、ろ過、抽出、蒸発および結晶化を含む技術分野において公知である標準的な技術によって単離されることが可能である。例えば、反応媒体を、式2の化合物に対して約2〜8重量部の水で希釈して、反応媒体中に存在する無機塩を溶解することが可能である。式1の化合物は、典型的には周囲温度で固形分であると共に、一般に、反応溶剤中に難溶性であるため、これらは、ろ過、続く水での洗浄、および任意により有機溶剤(例えば、キシレンまたはトルエン)での洗浄により、もっとも容易に単離される。式1の化合物が反応溶剤中に可溶性である場合には、これらは、反応媒体を水で希釈して無機塩を溶解させ、次いで有機相を分離し、任意により、続いて水で洗浄して塩および/または金属シアン化物の残存量を除去し、次いで、減圧下で蒸留または蒸発することによって溶剤の残存量を除去することにより、もっとも簡便に単離される。いくつかの場合において、水溶性銅調整剤を添加して、式1の化合物を単離する前に銅の除去を最適化することが有利であり得る。有用な銅調整剤としては、例えば、2,2’−チオジエタノール、エチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミンおよびアルカリ金属シアン化物が挙げられる。上述のとおり、銅の除去に特に有用なのは、シアン化ナトリウムなどのアルカリ金属シアン化物である。アルカリ金属シアン化物(例えば、シアン化ナトリウム)が銅調整剤として本方法において用いられている場合には、典型的には、式2の化合物に対して約0.4〜約0.6モルが式1の化合物中に残存する銅の量を低減させるために有用である。シアン化ナトリウムのこの量は、金属シアン化物試薬が添加されるとき(すなわち、上述のとおりシアノ化反応の最中)、または、反応の完了時であって、式1の化合物の単離の前に、添加されることが可能である。第1の添加モードに関して、アルカリ金属シアン化物は無水物形態で添加され、および、第2の添加モードに関しては、無水物形態でまたは水溶液として添加される。式1の化合物は、適切な有機溶剤からの再結晶によってさらに精製されることが可能である。適切な溶剤の例としては、メタノールなどのアルコールが挙げられる。スキーム1の方法が、以下の実施例1〜11に例示されている。実施例3は、式1の化合物の単離に先立つ、水性シアン化ナトリウム溶液での反応混合物の処理を含むスキーム1の方法を例示する。
本方法の特性は、安価な試薬を用いて、式1の3−置換2−アミノ−5−シアノ安息香酸誘導体を高い収率(典型的には、用いられる式2化合物のモル数基準で95%以上)で、6〜12時間で生成する効率的な手段を提供することである。特に注目すべきは、これらの化合物、ならびに、式2の出発化合物が、潜在的に副反応に関与することが可能であるアミノ置換基およびいくつかの場合においてアミド置換基を含有するにもかかわらず、本方法が、式1の化合物の著しく高い収率を優れた純度で提供するために用いられることが可能であることである。
式2の出発化合物は、技術分野において公知である多数の方法によって形成されることが可能である。スキーム2に示されているとおり、1つの方法によれば、式2の化合物は、臭素、塩素、塩化スルフリル、N−クロロスクシンイミド(NCS)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、ならびに、過酸化水素およびハロゲン化水素を含む混合物などのハロゲン化試薬を含む文献において公知である多様な試薬を用いる式5の化合物のハロゲン化によって調製されることが可能である。これらの方法を記載している主要な文献に関しては、国際公開第1998/16503号パンフレット(スキーム4および実施例132)、国際公開第2006/068669号パンフレット(スキーム11)、国際公開第2003/015519号パンフレット(スキーム4および実施例1、ステップA)および国際公開第2006/062978号パンフレット(スキーム15;実施例4、ステップBおよび実施例5、ステップB)を参照のこと。
Figure 2011507872
XがBrであると共にRがNHRである式2の化合物を調製する他の方法は、参照例1の手法(参照例1は、国際公開第2008/082502号パンフレットにも見出される)によって例示されているとおり、臭素を含有するガスでの処理による式5の化合物の臭素化を含む。
式2の化合物(RがNHRである)はまた、スキーム3に例示されているとおり、式6のイサト酸無水物を式7のアルキルアミンと、カルボン酸の存在下に接触させることにより調製されることが可能である。
Figure 2011507872
式7の化合物のようなアミンは塩基であるため、カルボン酸がない場合、式6および式7の化合物の混合物は塩基性となる(例えば、有効pH>7)。カルボン酸は緩衝剤として働き、反応混合物の有効pHを低下させる。唯一の必要条件は、酸性を付与する少なくとも1つのカルボン酸基であるため、多種多様のカルボン酸が有用である。他の官能基が存在してもよく、カルボン酸分子上に2個以上のカルボン酸基が存在してもよい。典型的にカルボン酸の有効pKは約2〜約5の範囲である。カルボン酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、クロル酢酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸、酒石酸、およびクエン酸が挙げられる。費用的理由から、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、および安息香酸のような安価なカルボン酸が好ましい。無水物の形態(「氷酢酸」として知られる)で低価格で市販品として入手可能である酢酸が特に好ましい。
カルボン酸と式7の塩基性アミンとを組み合わせることによって、カルボン酸のアミン塩が形成する。このアミン塩は、式6のイサト酸無水物化合物の添加の前に予め形成可能であるが、式6の化合物とカルボン酸との混合物中に式7のアミンを計り入れることによって、その場でこのアミン塩を発生させることもできる。いずれの添加の様式であっても、反応間の混合物の有効pHを約3〜約7に維持することが、一般に最適である。
混合物の有効pHは、式7のアミンと組み合わせられたカルボン酸の緩衝効果から得られるものであるため、カルボン酸対式7のアミンのモル量を調節することによって、カルボン酸の有効pKによって有効pHを調節することができる。典型的に、式7のアミン対カルボン酸のモル比は約0.8〜約3の範囲である。特に組み合わせの様式が、式6のイサト酸無水物化合物とカルボン酸との混合物中への式7のアミンの計り入れを伴う場合、式7のアミン対カルボン酸のモル比は、好ましくは約0.95〜約3である。組み合わせの様式が式6の化合物の添加の前のアミン塩の形成を伴う場合、式7のアミン対カルボン酸のモル比は、好ましくは約0.8〜約1.05である。ほぼ等モル比(例えば、約0.95〜約1.05)の式7のアミン対カルボン酸が使用される限り、形成したアミン塩は、典型的に、式6の化合物に対して約1.1〜約5モル当量の比率で使用される。どのように成分が混合されるかにかかわらず、最適な転化を得るためには、式7のアミン対式6のイサト酸無水物化合物のモル比は、効率や経済的理由から約1.1〜約1.5が好ましいが、少なくとも1.0であるべきである。式7のアミン対式6の化合物のモル量は、特にほぼ等モル比(例えば、約0.95〜約1.05)のアミン対酸が使用される場合、実質的に1.5より大きくてもよい。
反応媒体が実質的に無水である場合、最も高い生産収率および純度が達成される。したがって、反応媒体は典型的に、式6および式7の実質的に無水の化合物とカルボン酸とから形成される。好ましくは、反応媒体および形性物質は、約5重量%以下、より好ましくは約1重量%以下、最も好ましくは約0.1重量%以下の水を含有する。カルボン酸が酢酸である場合、氷酢酸の形態が好ましい。
スキーム3の反応は典型的に液相で行われる。多くの場合、式2、式6および式7の化合物とカルボン酸以外の溶媒を用いずに反応を行うことができる。しかしながら、好ましい手順では、反応物を懸濁し、少なくとも部分的に溶解することができる溶媒の使用を伴う。好ましい溶媒は、反応成分と非反応性であり、誘電率が約5以上であって、アルキルニトリル、エステル、エーテルまたはケトンのような溶媒である。好ましくは、溶媒は、実質的に無水の反応媒体の達成を容易にするために、実質的に無水であるべきである。溶媒対式6の化合物の重量比は、効率や経済的理由から、典型的に約1〜約20、好ましくは約5である。
スキーム3の反応の副生物として二酸化炭素が形成される。形成された二酸化炭素の大部分は反応媒体から気体として放出する。式7のアミンを含有する反応媒体中に式6の化合物を添加すること、または式6の化合物を含有する反応媒体中に式7のアミンを添加することは、好ましくは、二酸化炭素の放出の制御を容易にするような速度および温度で行われる。反応媒体の温度は、典型的に約5℃〜75℃、より典型的には約35℃〜55℃である。
pH調節、抽出、蒸発、結晶化およびクロマトグラフィーを含む当該技術分野で既知の標準技術によって、式2の生成物を単離することができる。例えば、式6の出発化合物に対して約3〜15重量部の水を用いて反応媒体を希釈することができ、酸性または塩基性不純物の除去を最適化するために、場合により酸または塩基によってpHを調節することができ、場合により水相を分離することができ、また有機溶媒の大部分を減圧下で蒸留または蒸発することによって除去することができる。式2の化合物は典型的に周囲温度で結晶固体であるため、一般に、場合により水を用いた洗浄とその後の乾燥が続けられる濾過によって最も容易に単離される。
スキーム4に記載されているとおり、式6のイサト酸無水物は、式2aのアントラニル酸(RがORであると共にRがHである式2)から、トルエンまたはテトラヒドロフランなどの好適な溶剤中でのトリホスゲンまたはアルキルクロロホルメート(例えば、クロロ蟻酸メチル)などのホスゲンまたはホスゲン等価物でのアントラニル酸の処理を含む環化反応を介して調製されることが可能である。この方法は、スキーム4に関連する特定の実施例を含む国際公開第2006/068669号パンフレットに記載されている。また、Coppola、Synthesis、1980年、505およびFabisら、Tetrahedron、1998年、10789を参照のこと。
Figure 2011507872
本発明の他の態様において、スキーム1の方法によって調製される式1の化合物は、式4の化合物を調製するための中間体として有用である。式4の化合物は、例えば国際公開第2003/015518号パンフレットおよび国際公開第2006/055922号パンフレットに記載されているとおり、殺虫剤として有用である。
Figure 2011507872
(式中、
はCHまたはClであり;
は、H、C〜Cアルキル、シクロプロピル、シクロプロピルシクロプロピル、シクロプロピルメチルまたはメチルシクロプロピルであり;
Zは、CR15またはNであり;
12は、Cl、Br、CF、OCFHまたはOCHCFであり;
13は、F、ClまたはBrであり;
14は、H、FまたはClであり;および
15は、H、F、ClまたはBrである)
式1の化合物からの式4の化合物の調製のためには多様な手段が可能である。スキーム5に概説されているとおり、このような方法の1つは、式1aの化合物(RがORであると共にRがHである式1)と式8のピラゾール−5−カルボン酸とのカップリングを含み、式9のシアノベンゾキサジノンが得られる。シアノベンゾキサジノンの式7のアミンとのその後の反応が式4の化合物をもたらす。最初のステップのための条件は、トリエチルアミンまたはピリジンなどの第三級アミンの存在下での式8のピラゾールへのメタンスルホニルクロリドの逐次的な添加、続いて、式1aの化合物の添加、続いて、第三級アミンおよびメタンスルホニルクロリドの2回目の添加を含む。この反応は、そのままで、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタンあるいはクロロホルムを含む多様な好適な溶剤中に、室温から溶剤の還流温度までの範囲の最適な温度で実施されることが可能である。アントラニルアミドを生成するベンゾキサジノンのアミンとの反応である第2のステップは、化学文献中に十分に記載されている。ベンゾキキサジノン化学の一般的な概論に関してはJakobsenら、Biorganic and Medicinal Chemistry 2000年、8、2095〜2103ページおよびこの中の引用文献、ならびに、G.M.Coppola、J. Heterocyclic Chemistry 1999年、36、563〜588ページを参照のこと。また、スキーム5に関連する実験例を含むスキーム5に示される一般的な方法を教示する、国際公開第2004/067528号パンフレットも参照のこと。
Figure 2011507872
式4の化合物を調製するための他の方法がスキーム6に示されている。この方法においては、式4の化合物は、式1bの化合物(RがNHRである式1)、式8のピラゾールおよび塩化スルホニルを、その全体が本明細書において参照により援用される国際公開第2006/062978号パンフレットに教示されている一般的な方法に準拠して組み合わせることにより調製される。
Figure 2011507872
国際公開第2006/062978号パンフレットに記載されるように、本変換には様々な反応条件が可能である。典型的に、溶媒および塩基の存在下、式1Bの化合物と式8の化合物との混合物に塩化スルホニルを添加する。塩化スルホニルは一般に、式RS(O)Clで表され、式中、Rは炭素をベースとする基である。通常本方法では、Rは、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキルまたはハロゲン、C〜Cアルキルおよびニトロからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基によって場合により置換されていてもよいフェニルである。市販品として入手可能な塩化スルホニルとしては、塩化メタンスルホニル(RがCHである)、塩化プロパンスルホニル(Rが(CHCHである)、塩化ベンゼンスルホニル(Rがフェニルである)、そして塩化p−トルエンスルホニル(Rが4−メチルフェニルである)が挙げられる。費用がより低いこと、添加の容易さ、および/または廃物の少なさという理由から、注目すべきは塩化メタンスルホニルである。完全な転化を得るためには、式8の化合物1モルあたり、少なくとも1モル当量の塩化スルホニルが化学量論的に必要とされる。典型的に、塩化スルホニル対式8の化合物のモル比は約2.5以下、より典型的に約1.4以下である。
式1b、式8の出発化合物と塩化スルホニルがそれぞれ少なくとも部分的に溶解性である組み合わせられた液相中で、それぞれが互いに接触した時に式4の化合物が形成する。式1bおよび式8の出発化合物は典型的に通常の周囲温度で固体であるため、これらの出発化合物の溶解性が高い溶媒を使用することによって、本方法は最も満足に実行される。したがって、典型的に本方法は溶媒を含んでなる液相中で実行される。式8のカルボン酸の溶解性が非常に低い場合、塩基の添加によって形成したその塩が溶媒中でより高い溶解性を有することもある。本方法に適切な溶媒としては、アセトニトリルおよびプロピオニトリルのようなニトリル、酢酸メチル、酢酸エチルおよび酢酸ブチルのようなエステル、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)およびメチルブチルケトンのようなケトン、ジクロロメタンおよびトリクロロメタンのようなハロアルカン、エチルエーテル、メチル第三級ブチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)およびp−ジオキサンのようなエーテル、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼンおよびジクロロベンゼンのような芳香族炭化水素、トリアルキルアミン、ジアルキルアニリンおよび場合により置換されていてもよいピリジンのような第三級アミン、ならびに上記の混合物が挙げられる。注目すべき溶媒としては、アセトニトリル、プロピオニトリル、酢酸エチル、アセトン、MEK、ジクロロメタン、メチル第三級ブチルエーテル、THF、p−ジオキサン、トルエンおよびクロロベンゼンが挙げられる。優れた収率および/純度で生成物が得られることが多いため、特に注目すべき溶媒はアセトニトリルである。
本発明の方法の反応では副産物として塩化水素が生じ、これは式1b、式4および式8の化合物の塩基中心と結合するため、少なくとも1種の添加された塩基が存在する条件で、この方法は最も満足に実行される。塩基は、カルボン酸と塩化スルホニル化合物およびアントラニルアミドとの構成的な相互作用も促進し得る。添加された塩基と式8のカルボン酸との反応によって塩が生じ、この塩は反応媒体中でカルボン酸よりも高い溶解性を有する。塩基は同時に添加されても、交互に添加されても、または塩化スルホニルの添加後に添加され得るが、塩基は典型的に塩化スルホニルの添加前に添加される。第三級アミンのようないくつかの溶媒も塩基として作用し、これらが溶媒として使用される場合、塩基として非常に化学量論的過剰量である。塩基が溶媒として使用されない場合、塩基対塩化スルホニルの公称モル比は典型的に約2.0〜約2.2であり、好ましくは約2.1〜約2.2である。好ましい塩基は、置換ピリジンを含む第三級アミンである。より好ましい塩基としては、2−ピコリン、3−ピコリン、2,6−ルチジンおよびピリジンが挙げられる。式8のカルボン酸との塩がアセトニトリルのような溶媒中で非常に溶解性であることが多いため、特に注目すべき塩基は3−ピコリンである。
式4の化合物は、結晶化、ろ過および抽出を含む当業者に公知である方法により、反応混合物から単離されることが可能である。国際公開第2006/062978号パンフレットに開示されているとおり、スキーム6のカップリング反応条件下のいくつかの場合において、式4の化合物は、以下のスキーム7に示されているとおり、部分的に環化されて式10のイミノベンゾキサジン誘導体を形成することが可能である。
Figure 2011507872
国際公開第2006/062978号パンフレットに開示されているとおり、これらの事例において、度々、単離の前に、式10のイミノベンゾキサジン化合物を式4のアミドに転換し戻すことが有利である。この転換は、反応混合物を酸水溶液(例えば、水性塩酸)で処理し;または式10の混合物および式4の化合物を単離し、次いで、この混合物を、任意により、好適な有機溶剤(例えば、アセトニトリル)の存在下で酸水溶液で処理することにより達成することが可能である。国際公開第2006/062978号パンフレットは、式4の化合物を単離する前の酸水溶液での反応混合物の処理を例示する実施例を含む、スキーム6の方法に関連する特定の実施例を開示する。
あるいは、式10の化合物は、反応混合物を水と接触させると共に加熱することにより、単離の前に式4の化合物に転換し戻されることが可能である。典型的には、式10の化合物の式4の化合物への転換は、式1の出発化合物の重量に対して約2〜6重量部の水を添加し、次いで、約45〜約65℃に加熱することにより達成することが可能である。式10の化合物の式4の化合物への転換は、通常は、1時間以下で完了する。以下の参照例2は、式4の化合物を単離する前の水および加熱を伴う反応混合物の処理を含むスキーム6の方法を例示している。
式8のピラゾール−5−カルボン酸は、ハロゲン化剤での処理により3−ハロ−4,5−ジヒドロ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレートがもたらされ、これが、その後、酸化剤で処理されて式8のエステルとされる。次いで、このエステルは、酸に転換される(すなわち、式8)ことにより、5−オキソ−3−ピラゾリジンカルボキシレートから調製されることが可能である。用いることが可能であるハロゲン化剤としては、例えば、リンのオキシハロゲン化物、リンの三ハロゲン化物、リンの五ハロゲン化物、塩化チオニル、ジハロトリアルキルホスホラン、ジハロジフェニルホスホラン、塩化オキサリルおよびホスゲンが挙げられる。酸化剤は、例えば、過酸化水素、有機過酸化物、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、一過硫酸カリウム(例えば、オキソン(登録商標))または過マンガン酸カリウムであることが可能である。ハロゲン化および酸化法の記載、および出発5−オキソ−3−ピラゾリジンカルボキシレートを調製するための手法については、国際公開第2003/016283号パンフレット、国際公開第2004/087689号パンフレットおよび国際公開第2004/011453号パンフレットを参照のこと。エステルをカルボン酸に転化するために、化学文献に報告されている多様な方法が用いられることが可能であり、無水条件下での求核性開裂、または、酸もしくは塩基のいずれかの使用が伴う加水分解が含まれる(方法の概説については、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Synthesis、第2版、John Wiley & Sons,Inc.、ニューヨーク(New York)、1991、224〜269ページを参照のこと)。塩基触媒加水分解法が、対応するエステルから式8のカルボン酸を調製するために好ましい。好適な塩基としては、アルカリ金属水酸化物(リチウム、ナトリウム、またはカリウムの水酸化物など)水酸化物が挙げられる。例えば、エステルは、水とメタノールなどのアルコールとの混合物中に溶解されることが可能である。水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムとの処理で、エステルは鹸化してカルボン酸のナトリウムまたはカリウム塩がもたらされる。塩酸または硫酸などの強酸での酸性化がカルボン酸をもたらす。国際公開第2003/016283号パンフレットは、エステルの酸への転換のための塩基触媒加水分解法を例示する関連する実験例を提供する。
あるいは、式8のピラゾール−5−カルボン酸は、4,5−ジヒドロ−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレートから、酸触媒脱水反応を介してエステルをもたらし、次いで、これを式8の酸に転化することで調製されることが可能である。典型的な反応条件は、4,5−ジヒドロ−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−5−カルボキシレートの例えば硫酸といった酸での、酢酸などの有機溶剤中での、約0〜100℃の温度での処理を含む。この方法は、国際公開第2003/016282号パンフレットに記載されている。エステルの酸への転換は、上述の方法を用いて行うことが可能である。また、国際公開第2003/016282号パンフレットは、エステルの酸への転換のための関連する実験例を提供する。
式1bのアントラニルアミドはまた、以下のスキーム8に示されているとおり、式1cの対応する酸またはエステル(RがORであり、ここで、RがHまたはC〜Cアルキルである式1)から調製されることが可能である。カルボン酸からのアミドの形成は、典型的には、カップリング剤(例えば、四塩化ケイ素、または、代替的に、度々1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾールの存在下にジシクロヘキシルカルボジイミドあるいは1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)の添加を含む。アントラニル酸からのアントラニルアミドの調製は、M.J.Kornet、Journal of Heterocyclic Chemistry、1992年、29(1)、103〜5ページ;国際公開第01/66519−A2号パンフレット;T.Asanoら、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters、2004年、14(9)、2299〜2302ページ;H.L.Birchら、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters、2005年、15(23)、5335〜5339ページ;およびD.Kimら、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters、2005年、15(8)、2129〜2134ページに開示されている。また、T.Asanoらは、N−保護アニリン中間体または4H−3,1−ベンゾキサジン−2,4(1H)−ジオン(イサト酸無水物)中間体を介するアントラニル酸からのアントラニルアミドの調製を報告している。エステルからのアミドの形成は、度々、エチレングリコールなどの極性溶剤中での適切なアミンとのエステルの加熱を伴う。アントラニルエステルのアントラニルアミドへの転換のために有用な手法が国際公開第2006/062978号パンフレットに記載されている。また、E.B.Skiboら、Journal of Medicinal Chemistry、2002年、45(25)、5543〜5555ページが、シアン化ナトリウム触媒を用いる、対応するアントラニルエステルからのアントラニルアミドの調製を開示する。
Figure 2011507872
スキーム5および6の方法は、式1の化合物を式4のカルボキサミド化合物に転化するための多くの方法の内の単なる2つを例示するものである。広く多様な一般的な方法が、カルボキサミドをカルボン酸およびアミンから調製するために当該技術分野において公知である。一般的な概説については、M.North、Contemporary Org.Synth.1995年、2、269〜287ページを参照のこと。特定の方法は、国際公開第2003/15518号パンフレットに一般に開示されているとおり、式1bの化合物を式8の化合物と、1,1’−カルボニルジイミダゾール、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸塩化物またはベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリス(ジメチル−アミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロリン酸などの脱水カップリング剤;または、ポリマー−結合ジシクロヘキシルカルボジイミドなどのポリマー−結合類似薬の存在下に、典型的にはジクロロメタンまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの不活性溶剤中に接触させる工程を含む。また、国際公開第2003/15518号パンフレットには、塩化チオニルまたは塩化オキサリルと、触媒量のN,N−ジメチルホルムアミドの存在下に接触させ、次いで、誘導された塩化アシルを式1bの化合物と、アミン塩基(例えば、トリエチルアミン、N,N−−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、およびポリマー−担持類似体)または水酸化物またはカーボネート(例えば、NaOH、KOH、NaCO、KCO)などの酸掃去剤の存在下に、典型的には、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチルエーテルまたはジクロロメタンなどの不活性溶剤中に接触させることなどによる、式8の塩化アシル対応物化合物の調製方法が開示されている。式6の化合物である生成物は、結晶化、ろ過、および抽出を含む当業者に公知の方法により反応混合物から単離されることが可能である。
さらなる詳細なしで、前述の記載を利用する当業者は、本発明を最大限に利用することが可能であると考えられている。以下の実施例は、従って、単に例示的であり、本開示を如何様にも限定することはないと解釈されるべきである。以下の実施例におけるステップは全合成形質転換における各ステップについての手法を例示しており、各ステップについての出発材料は、手法が他の実施例またはステップに記載されている特定の調製用試験によって調製されている必要性は必ずしもない。以下の実施例において用いられているところ、「無酸素」という用語は、使用前に水酸化カルシウムの存在下に不活性雰囲気中で蒸留して大気酸素を除去した溶剤または試薬を指す。実施例8および9において、反応混合物は、逆相HPLC(Agilent Technologies製のHP Zorbax(登録商標)Eclipse XDB−C8、5μm、4.6mm×75mm)により分析した。溶剤系は、溶剤A:水と0.1体積%トリフルオロ酢酸、および、溶剤B:アセトニトリルと0.1体積%トリフルオロ酢酸(勾配は、0分に95%の溶剤Aおよび5%の溶剤Bで開始すると共に、溶剤Bを8分間かけて95%に増加させ、流量は、1mL/分であった)であった。
実施例11において、反応混合物は、逆相HPLC(Agilent Technologies製のHP Zorbax(登録商標)SB−フェニル、3.5μm、4.6mm×15cm)により分析した。溶剤系は、溶剤A:リン酸の添加によりpHを3.0に調節した水、および、溶剤B:アセトニトリル(勾配は、0分に、83%の溶剤Aおよび17%の溶剤Bで開始すると共に、溶剤Bを15分間かけて95%に増加させ、流量は、1.5mL/分であった)であった。H NMRおよび31P NMRスペクトルは、それぞれ、テトラメチルシランおよびリン酸の低磁場側にppmで報告されており;sは一重項を意味し、dは二重項を意味し、mは多重項を意味し、br sは幅広の一重項を意味し、および、br dは、幅広の二重項を意味する。
参照例1
2−アミノ−5−ブロモ−N,3−ジメチルベンズアミド(式2の化合物)の調製
機械的攪拌機、熱電対、コンデンサおよびTeflon(登録商標)フルオロポリマーチューブ(1/16インチ(0.16)cm I.D.×1/8インチ(0.32cm)O.D.)(チューブの端部が反応混合物の表面下に浸るよう位置させた)を備えた1000−mLフラスコに酢酸(226mL)を充填した。水性水酸化ナトリウム(50%、25g)の水(85g)中の溶液を15分間かけて添加し、次いで、2−アミノ−N,3−ジメチル−ベンズアミド(50g、0.305mol)(調製方法については国際公開第2006/062978号パンフレットを参照のこと)を添加し、および、混合物を55℃に加熱した。Teflon(登録商標)チューブ浸漬管を一方の首に取り付けた二首200−mLフラスコに液体臭素(50.1g)を充填し、他方の首を、1000−mLフラスコのTeflon(登録商標)チューブに接続した。次いで、窒素ガスを液体臭素の表面下で、約0.012m(0.4cu ft)/時間の流量で2.5時間浸漬管を通して流し、この時間の間、窒素ガス中に混入した蒸発した臭素および臭素蒸気のすべてが二首200−mLフラスコから流出すると共に、Teflon(登録商標)チューブを介して反応混合物に進入した。反応温度を臭素蒸気添加の最中およびその後30分間は約55℃で維持し、次いで、45℃に冷却して一晩攪拌した。水性水酸化ナトリウム(50%、52g)の水(88mL)中の溶液を反応混合物に0.8mL/分の流量で添加した。水酸化ナトリウム溶液の総体積の約10%が添加された後、添加を停止すると共に、反応混合物を1時間45℃で攪拌した。1時間後、残りの水酸化ナトリウム溶液を0.8mL/分の流量で添加した。添加が完了した後、反応を30分間45℃で攪拌し、次いで、10℃に冷却すると共に1時間攪拌した。混合物をろ過すると共に、回収した固体をメタノール(130mL)および水(260mL)で洗浄し、次いで、一定重量まで真空−オーブン中に45℃で乾燥させて、表題の化合物を、133〜135℃で溶融する固体として得た(67g、HPLCによる99.4面積%純度、90%収率)。
H NMR(DMSO−d)δ8.30(m,1H)、7.49(d,1H)、7.22(d,1H)、6.35(br s,2H)、2.70(d,3H)、2.06(s,3H)。
実施例1
2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミド(式1の化合物)の調製
機械攪拌機、温度計およびコンデンサを備えた100mL、三首フラスコに、2−アミノ−5−ブロモ−N,3−ジメチルベンズアミド(参照例1の方法により調製した)(5.0g、0.020mol、99.1%純度)および1−メチルナフタレン(20g)を、コンデンサに接続したガス注入ラインを介した窒素流を維持しながら充填した。反応混合物を室温で攪拌すると共に、粉末シアン化ナトリウム(使用の直前に粉末化した)(1.25g、0.024mol、95%純度と仮定)、ヨウ化銅(I)(0.57g、0.0030mol)および4−ピコリン(1.60g、0.017mol)を添加した。混合物を158〜162℃で6時間加熱し、次いで、200mLフラスコに移し、一晩冷却させた。水(20mL)を、攪拌しながら5分間にわたって反応混合物に滴下した。さらに2時間攪拌した後、反応混合物をろ過し、回収した固体を水(3×10mL)およびキシレン(10mL)で洗浄し、次いで、真空オーブン中で50℃で一定の重量まで乾燥させて、明るい茶色の固体(2.8g)として表題の化合物を得た。
H NMR(DMSO−d)δ8.44(br d,1H)、7.83(br d,1H)、7.44(br s,1H)、7.18(br s,2H)、2.75(d,3H)、2.10(s,3H)。
実施例2
2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドの第2の調製
機械攪拌機、温度計およびコンデンサを備えた100mL、三首フラスコに、2−アミノ−5−ブロモ−N,3−ジメチルベンズアミド(参照例1の方法により調製した)(5.0g、0.020mol、99.1%純度)および1−メチルナフタレン(20g)を、コンデンサに接続したガス注入ラインを介した窒素流を維持しながら充填した。反応混合物を室温で攪拌すると共に、粉末シアン化ナトリウム(使用の直前に粉末化した)(1.25g、0.024mol、95%純度と仮定)、ヨウ化銅(I)(0.57g、0.0030mol)および4−(ジメチルアミノ)ピリジン(2.10g、0.017mol)を添加した。混合物を160〜165℃で4.25時間加熱し、次いで、25℃に冷却させた。水(20mL)を、攪拌しながら5分間にわたって反応混合物に滴下した。さらに30分間攪拌した後、反応混合物をろ過し、回収した固体を水(3×10mL)およびキシレン(10mL)で洗浄し、次いで、真空オーブン中で50℃で一定の重量まで乾燥させて、明るい茶色の固体(3.9g)として表題の化合物を得た。
H NMR(DMSO−d)δ8.44(br d,1H)、7.83(br d,1H)、7.44(br s,1H)、7.18(br s,2H)、2.75(d,3H)、2.10(s,3H)。
実施例3
2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドの第3の調製
磁気攪拌機、熱電対およびコンデンサを備えた100mL、四首フラスコに、ヨウ化銅(I)(1.01g、5.3mmol)、2−アミノ−5−ブロモ−N,3−ジメチルベンズアミド(参照例1の方法により調製した)(5.00g、20.6mmol)、粉末シアン化ナトリウム(1.27g、25.1mmol、97%純度)、無酸素4−ピコリン(1.92g、20.6mmol)および無酸素アニソール(10mL)を、グローブボックスにおいて、窒素雰囲気下で充填した。反応混合物を約153℃で12時間加熱し、室温に一晩冷却させた。次いで、固体反応混合物を125℃で加熱すると共に、さらなるアニソール(10mL)を添加した。シアン化ナトリウム(0.505g、10.0mmol)の水(20mL)中の溶液をこの反応混合物に約105℃で添加し、次いで、混合物をグローブボックスから取り出し、攪拌しながら室温に冷却させた。反応混合物をろ過し、回収した固体を水(2×10mL、1×5mL)およびトルエン(2×10mL)で洗浄し、次いで、真空オーブン中で55℃で乾燥させて、オフホワイトの固体(3.66g)として表題の化合物を得た。
H NMR(DMSO−d)δ8.44(br d,1H)、7.82(d,1H)、7.44(s,1H)7.18(br s,2H)、2.74(d,3H)、2.10(s,3H)。
実施例4
2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドの第4の調製
磁気攪拌機、熱電対およびコンデンサを備えた100mL、四首フラスコに、ヨウ化銅(I)(0.88g、4.6mmol)、粉末シアン化ナトリウム(1.87g、37.0mmol、97%純度)、2−アミノ−5−ブロモ−N,3−ジメチルベンズアミド(参照例1の方法により調製した)(7.50g、30.9mmol)、無酸素4−メトキシピリジン(0.505g、4.6mmol)および無酸素アニソール(15mL)を、グローブボックスにおいて、窒素雰囲気下で充填した。反応混合物を約155℃で12時間加熱し、次いで、室温に一晩冷却させた。次いで、固体反応混合物を155℃で加熱し、次いで、さらなるヨウ化銅(0.588g、4.6mmol)を添加した。約3時間後、さらなるアニソール(15mL)および粉末シアン化ナトリウム(0.779g、15.4mmol)をこの反応混合物に添加し、混合物を110℃に冷却させ、次いで、水(30mL)を添加した。反応混合物をグローブボックスから取り出し、室温に冷却させ、ろ過した。回収した固体を水(3×15mL)およびトルエン(2×15mL)で洗浄し、次いで、真空オーブン中で55℃で乾燥させて、オフホワイトの固体(5.22g)として表題の化合物を得た。
H NMR(DMSO−d)δ8.43(br m,1H)、7.81(s,1H)、7.44(s,1H)7.17(br s,2H)、2.74(d,3H)、2.10(s,3H)。
実施例5
2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドの第5の調製
磁気攪拌機、熱電対およびコンデンサを備えた100mL、四首フラスコに、ヨウ化銅(I)(1.47g、7.7mmol)、粉末シアン化ナトリウム(1.87g、37.0mmol、97%純度)、2−アミノ−5−ブロモ−N,3−ジメチルベンズアミド(参照例1の方法により調製した)(7.50g、30.9mmol)、無酸素3,5−ルチジン(1.98g、18.5mmol)および無酸素アニソール(15mL)を、グローブボックスにおいて、窒素雰囲気下で充填した。反応混合物を約155℃で12時間加熱すると共に、室温に一晩冷却させた。固体反応混合物を155℃で2時間加熱し、次いで、さらなるアニソール(15mL)および粉末シアン化ナトリウム(0.779g、15.4mmol)を混合物に添加した。反応混合物をグローブボックスから取り出し、約115℃で加熱し、水(45mL)を5分間にわたって添加した。室温に冷却した後、反応混合物をろ過した。回収した固体を水(2×15mL)およびトルエン(2×15mL)で洗浄し、次いで、真空オーブン中で40℃で乾燥させて、オフホワイトの固体(5.53g)として表題の化合物を得た。
H NMR(DMSO−d)δ8.44(br d,1H)、7.82(d,1H)、7.44(s,1H)7.18(br s,2H)、2.74(d,3H)、2.10(s,3H)。
実施例6
2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドの第6の調製
無酸素3,4−ルチジン(1.98g、18.5mmol)を3,5−ルチジンの代わりに用いると共に、真空オーブン中の温度が40℃の代わりに55℃であったこと以外は、実施例5の手法により、オフホワイトの固体(5.47g)として表題の化合物を得た。
H NMR(DMSO−d)δ8.44(br d,1H)、7.82(d,1H)、7.44(s,1H)7.18(br s,2H)、2.74(d,3H)、2.10(s,3H)。
実施例7
2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドの第7の調製
無酸素3−ピコリン(1.72g、18.5mmol)を3,5−ルチジンの代わりに用いると共に、反応混合物に水を添加する前に徐々に室温に冷却させたこと以外は、実施例5の手法により、淡褐色の固体(5.45g)として表題の化合物を得た。また、真空オーブン中の温度は40℃の代わりに55℃であった。
H NMR(DMSO−d)δ8.44(br d,1H)、7.82(s,1H)、7.44(s,1H)7.18(br s,2H)、2.74(d,3H)、2.10(s,3H)。
実施例8
2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドの第8の調製
無酸素2,4−ルチジン(1.98g、18.5mmol)を3,5−ルチジンの代わりに用いたこと以外は実施例5の手法により表題の化合物を調製し、反応混合物を155℃で12時間加熱した後、反応混合物をHPLCにより分析したところ、これは、2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドが主生成物であると共に、2−アミノ−5−ヨード−N,3−ジメチルベンズアミドおよび2−アミノ−N,3−ジメチルベンズアミドが副生成物であり(モル比72対7対1)、2−アミノ−5−ブロモ−N,3−ジメチルベンズアミドの80%転換を示した。
実施例9
2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドの第9の調製
磁気攪拌機、熱電対およびコンデンサを備えた100mL、四首フラスコに、ヨウ化銅(I)(0.881g、4.63mmol)、粉末シアン化ナトリウム(97%純度、1.87g、37.0mmol)、2−アミノ−5−ブロモ−N,3−ジメチルベンズアミド(参照例1の方法により調製した)(7.50g、30.9mmol)、4−t−ブチルピリジン(1.67g、12.3mmol)および無酸素アニソール(15mL)を、グローブボックスにおいて、窒素雰囲気下で充填した。反応混合物を155℃で12時間加熱し、次いで、室温に一晩冷却させた。HPLCによる反応混合物の分析は、2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドが主生成物であると共に、2−アミノ−5−ヨード−N,3−ジメチルベンズアミドおよび2−アミノ−N,3−ジメチルベンズアミドが副生成物であり(モル比23対9対1)、2−アミノ−5−ブロモ−N,3−ジメチルベンズアミドの33%転換を示した。
実施例10
2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドの第10の調製
機械攪拌機およびコンデンサを備えた250mL、四首フラスコに、ヨウ化銅(I)(1.97g、10.3mmol)、シアン化ナトリウム(95%純度、3.30g、64.0mmol)、2−アミノ−5−ブロモ−N,3−ジメチルベンズアミド(参照例1の方法により調製した)(10.0g、40.9mmol)、4−ピコリン(使用前に蒸留した)(1.16g、12.5mmol)および無酸素アニソール(20mL)を充填し、次いで、窒素でパージし、その後、この反応混合物を窒素雰囲気下に維持した。反応混合物を約155℃で12時間加熱し、次いで、室温に一晩冷却させた。トルエン(20mL)を固体含有反応混合物に添加し、混合物を約100℃で加熱し、次いで、水(60mL)を攪拌しながら20分間にわたって添加した。この反応混合物を1時間、85℃で攪拌し、室温に冷却し、次いで、ろ過した。回収した固体を水(3×mL)およびトルエン(1×20mL)で洗浄し、次いで、真空オーブン中で55℃で乾燥させて、オフホワイトの固体(7.34g)として表題の化合物を得た。
H NMR(DMSO−d)δ8.43(br d,1H)、7.82(s,1H)、7.44(s,1H)7.17(br s,2H)、2.74(d,3H)、2.10(s,3H)。
実施例11
2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドの第11の調製
100mL反応器(Hastelloy(登録商標) Cによって構築され、HEL,Inc.によって作製されたHP autoMATE高圧反応器システム)に、ツインタービン攪拌機(アジテータ)(底タービンが上方にポンプすると共に、上方のタービンが下方にポンプする)を伴う機械攪拌機(Hastelloy(登録商標)Cによる構築)を装着した。反応器を窒素でパージし、次いで、窒素雰囲気下に維持し、および2−アミノ−5−ブロモ−N,3−ジメチルベンズアミド(99%純度、12.3g、0.05mol)、粉末シアン化ナトリウム(CyPlus(登録商標)、3.9g、0.075mol)、ヨウ化銅(I)(98%純度、2.4g、0.0125mol)およびキシレン(20g)を順番に充填した。この反応器を窒素で345kPa(50psia)に加圧し、次いで、通気した。窒素加圧/通気手法を2回繰り返した。攪拌を300rpmで開始すると共に、次いで、反応器を、690kPa(100psia)に20分間加圧することにより漏れテストをした。次いで、反応器を大気圧に通気すると共に、4−ピコリン(98%純度、1.4g、0.015mol)のキシレン(5.0g)中の溶液を反応混合物に添加した。反応器を窒素で345kPa(50psia)に加圧し、次いで、通気した。窒素加圧/通気手法を2回繰り返した。反応器ベントを閉め、混合物を170℃で6時間加熱した。反応混合物を20〜25℃に冷却し、通気した。一晩静置させた後、反応混合物を、ジメチルホルムアミドで166.6gの総重量に希釈した。HPLCによるこの混合物の分析は、2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドが主生成物であり、2−アミノ−5−ブロモ−N,3−ジメチルベンズアミドの99%転換を示した。
参照例2
3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジニル)−N−[4−シアノ−2−メチル−6−[(メチルアミノ)カルボニル]フェニル]−1H−ピラゾール−5−カルボキサミド(式4の化合物)の調製
3−ブロモ−1−(3−クロロ−2−ピリジニル)−1H−ピラゾール−5−カルボン酸(調製方法については国際公開第2003/015519号パンフレットを参照のこと)(97.4%純度、15g、0.049mol)および2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミド(調製方法については国際公開第2006/62978号パンフレットを参照のこと)(10.0g、0.0525mol)のアセトニトリル(80mL)中の混合物に、3−ピコリン(13.9g、0.148mol)を添加した。混合物を15〜20℃に冷却し、次いで、メタンスルホニルクロリド(8.2g、0.071mol)を滴下した。1時間後、15〜20℃に温度を維持しながら、水(37.3g)を反応混合物に滴下した。混合物を45〜50℃で30分間加熱し、次いで、15〜25℃に1時間冷却した。混合物をろ過し、回収した固体をアセトニトリル−水(およそ5:1混合物、2×10mL)およびアセトニトリル(2×10mL)で洗浄し、次いで、窒素下で乾燥させて、オフホワイトの固体(24.0g、93.6%、91.6%のアッセイに基づいた補正済み収率)として表題の化合物を得た。
H NMR(DMSO−d)δ10.53(br s,1H)8.49(dd,1H)、8.36(m,1H)、8.16(dd,1H)、7.87(d,1H)、7.76(d,1H)、7.60(m,1H)、7.41(s,1H)、2.67(d,3H)、2.21(s,3H)。
表1は、本発明の方法によって式1の化合物を調製する特定の形質転換を例示する。これらの形質転換に関して、銅(I)塩試薬およびヨウ化物塩試薬はヨウ化銅(I)である。表1および以下の表において:tは第3級を意味し、sは第2級を意味し、nはノルマルを意味し、iはイソを意味し、cはシクロを意味し、Meはメチルを意味し、Etはエチルを意味し、Prはプロピルを意味し、およびBuはブチルを意味する。基の連結は、同様に略記される;例えば、「c−PrCH」はシクロプロピルメチルを意味する。
Figure 2011507872
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表2は、本発明の方法によって式4の化合物を式2の化合物から調製する特定の形質転換を例示する。式1の化合物の式4の化合物への転換は、例えば、アセトニトリルなどの溶剤、および3−ピコリンなどの塩基の存在下に、メタンスルホニルクロリドなどの塩化スルホニルを用いて、スキーム6の方法に従って達成されることが可能である。これらの形質転換に関して、金属シアン化物試薬はシアン化ナトリウムであり、銅(I)塩試薬およびヨウ化物塩試薬はヨウ化銅(I)であり、ならびに、式5の化合物は4−ピコリン(すなわち、R、R、RおよびRがHであり、ならびに、Rはメチルである)である。
Figure 2011507872
Figure 2011507872
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Claims (19)

  1. 式1
    Figure 2011507872
    (式中、
    はNHRまたはORであり;
    はCHまたはClであり;
    は、H、C〜Cアルキル、シクロプロピル、シクロプロピルシクロプロピル、シクロプロピルメチルまたはメチルシクロプロピルであり;そして
    はHまたはC〜Cアルキルである)
    の化合物を製造する方法であって、(1)式2
    Figure 2011507872
    (式中、Xは、BrまたはClである)
    の化合物を、(2)金属シアン化物試薬、(3)銅(I)塩試薬、(4)ヨウ化物塩試薬および(5)式3
    Figure 2011507872
    [式中
    各R、R、R、RおよびRは、独立して、H、C〜C12アルキル、C〜CアルコキシまたはNR1011であり;そして
    各R10およびR11は、独立して、HまたはC〜Cアルキルであるか;または
    同一の窒素に結合している一対のR10およびR11は、−CHCHCH−、−CHCHCHCH−、−CH(CHCH−、−CHCHOCHCH−、−CHCHN(R16)CHCH−または−CHCHS(O)CHCH−として一緒になり、各々は、任意に、C〜Cアルキルから独立して選択される最大4個の置換基で置換され;
    各R16は、独立して、HまたはC〜C12アルキルであり;そして
    各nは、独立して、0、1または2である;
    ただし、XがClである場合、Rはメチルである]
    の少なくとも1つの化合物と接触させる工程を含む、上記方法。
  2. 銅(I)塩試薬およびヨウ化物塩試薬がヨウ化銅(I)を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 式3の少なくとも1つの化合物が、ピリジン、3−ピコリン、4−ピコリン、4−エチルピリジン、4−t−ブチルピリジン、3,4−ルチジン、3,5−ルチジン、4−メトキシピリジン、4−(ジメチルアミノ)ピリジン、4−(ジエチルアミノ)ピリジン、4−ピロリジノピリジンおよび4−モルホリノピリジンからなる群から選択される1つ以上の化合物を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 式3の少なくとも1つの化合物が、ピリジン、4−ピコリン、3−ピコリン、3,4−ルチジン、3,5−ルチジンおよびN,N−ジメチル−4−ピリジンアミンからなる群から選択される1つ以上の化合物を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 式3の少なくとも1つの化合物が4−ピコリンを含む、請求項4に記載の方法。
  6. 式2の化合物、金属シアン化物試薬、銅(I)塩試薬、ヨウ化物塩試薬および式3の少なくとも1つの化合物を適する有機溶剤の存在下に接触させ;そしてここで式3成分対銅(I)塩試薬成分のモル比が約1:1〜約1:3である、請求項1に記載の方法。
  7. 式2の化合物を適する有機溶剤と接触させて混合物を形成し、次いで、金属シアン化物試薬、銅(I)塩試薬、ヨウ化物塩試薬および式3の少なくとも1つの化合物を混合物に連続的に添加する、請求項1に記載の方法。
  8. 式2の化合物、金属シアン化物試薬、銅(I)塩試薬、ヨウ化物塩試薬および式3の少なくとも1つの化合物を適する有機溶剤の存在下に接触させて混合物を形成し、そして混合物上の圧力を大気圧より上に高め、かつ混合物の温度を溶剤の標準沸点より上に高める、請求項1に記載の方法。
  9. 適する有機溶剤が、キシレン、トルエン、クロロベンゼン、アニソール、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼン、エチルベンゼン、(1−メチルエチル)ベンゼンおよび1−メチルナフタレンからなる群から選択される1つまたはそれ以上の溶剤を含む、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 適する有機溶剤が、キシレン、トルエン、アニソール、1,2,4−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリメチルベンゼンおよび1−メチルナフタレンからなる群から選択される1つまたはそれ以上の溶剤を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 適する有機溶剤が、キシレン、トルエンまたはアニソールを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 金属シアン化物試薬が、アルカリ金属シアン化物およびヘキサシアノ鉄(II)酸アルカリ金属からなる群から選択される1つまたはそれ以上の化合物を含む、請求項1に記載の方法。
  13. 金属シアン化物試薬が、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、ヘキサシアン鉄(II)酸ナトリウムおよびヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムからなる群から選択される1つまたはそれ以上の化合物を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 金属シアン化物がシアン化ナトリウムを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 式2の化合物を適する有機溶剤と接触させて混合物を形成する工程、次いで金属シアン化物試薬、銅(I)塩試薬、ヨウ化物塩試薬および式3の化合物を連続的に添加する工程、混合物の温度を約145〜180℃に約6〜約12時間維持する工程、混合物を約0〜50℃に冷却する工程、水を混合物に添加する工程、任意に約1〜約2時間攪拌する工程、次いで式1の化合物を混合物からの固体として回収する工程を含む、XがBrであり、式1の化合物が固体として製造される請求項1に記載の方法。
  16. 式1の化合物が、2−アミノ−5−シアノ−N,3−ジメチルベンズアミドである、請求項1または15に記載の方法。
  17. 式4
    Figure 2011507872
    (式中、
    はCHまたはClであり;
    は、H、C〜Cアルキル、シクロプロピル、シクロプロピルシクロプロピル、シクロプロピルメチル、またはメチルシクロプロピルであり;
    Zは、CR15またはNであり;
    12は、Cl、Br、CF、OCFHまたはOCHCFであり;
    13は、F、ClまたはBrであり;
    14は、H、FまたはClであり;そして
    15は、H、F、ClまたはBrである)
    の化合物を、式1
    Figure 2011507872
    (式中、
    はNHRまたはORであり;そして
    はHまたはC〜Cアルキルである)
    の化合物を用いて製造する方法であって:
    該式1の化合物を請求項1に記載の方法により製造することを特徴とする、上記方法。
  18. 式4
    Figure 2011507872
    (式中、
    はCHまたはClであり;
    は、H、C〜Cアルキル、シクロプロピル、シクロプロピルシクロプロピル、シクロプロピルメチル、またはメチルシクロプロピルであり;
    Zは、CR14またはNであり;
    11は、Cl、Br、CF、OCFHまたはOCHCFであり;
    12は、F、ClまたはBrであり;
    13は、H、FまたはClであり;そして
    14は、H、F、ClまたはBrである)
    の化合物を、式1
    Figure 2011507872
    (式中、
    はNHRまたはORであり;そして
    はHまたはC〜Cアルキルである)
    の化合物を用いて製造する方法であって:
    該式1の化合物として、請求項1に記載の方法により製造された式1の化合物を用いることを特徴とする、上記方法。
  19. がCHであり、RがCHであり、R11がBrであり、R12がClであり、R13がHであり、および、ZがNである、請求項17または請求項18に記載の方法。
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