JP2011506376A - 固相及び溶液相の組み合わせ技術を使用したインシュリン分泌性ペプチド合成 - Google Patents

固相及び溶液相の組み合わせ技術を使用したインシュリン分泌性ペプチド合成 Download PDF

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Abstract

本発明は、固相及び溶液相(「ハイブリッド」)アプローチを使用して合成されるインシュリン分泌性ペプチドの調製に関する。一般的に、アプローチは、固相化学を使用して3つの異なるペプチド中間体フラグメントを合成することを含む。溶液相化学を次に使用して、追加のアミノ酸材料を第3のフラグメントに加えて、それを次に第2のフラグメントに、そして次に第1のフラグメントに溶液中で結合させる。あるいは、異なる第2のフラグメントを、第1のフラグメントに固相中で結合させる。次に、溶液相化学を次に使用して、追加のアミノ酸材料を異なる第3のフラグメントに加える。後に、この異なる第3のフラグメントを、結合した第1の及び異なる第2のフラグメントに溶液相中で結合させる。フラグメントの1つにおける疑似プロリンの使用によって、そのフラグメントの固相合成が容易になり、また、このフラグメントの他のフラグメントへの後の溶液相結合が容易になる。本発明は、インシュリン分泌性ペプチド、例えばGLP−1(7−36)並びにその天然及び非天然対応物などを形成するために非常に有用である。

Description

本発明は、固相プロセス及び液相プロセスを使用した、インシュリン分泌性ペプチド、特にグルカゴン様ペプチド1(GLP−1)及びその対応物を調製するための方法に関する。本発明は、さらに、これらの方法において使用することができる中間体ペプチドフラグメントに関する。
ペプチド合成のための多くの方法が、文献において記載されている(例えば、米国特許第6,015,881号;Mergler et al. (1988) Tetrahedron Letters 29: 4005-4008;Mergler et al. (1988) Tetrahedron Letters 29: 4009-4012;Kamber et al. (eds), Peptides, Chemistry and Biology, ESCOM, Leiden (1992) 525-526;Riniker et al. (1993) Tetrahedron Letters 49: 9307-9320;Lloyd-Williams et al. (1993) Tetrahedron Letters 49: 11065-11133;及びAndersson et al. (2000) Biopolymers 55: 227-250を参照のこと)。合成の種々の方法が、合成が起こる相の物理的状態(即ち、液相又は固相)により区別される。
固相ペプチド合成(SPPS)では、アミノ酸基又はペプチド基を、固体の支持体樹脂に結合させる。次に、連続アミノ酸基又はペプチド基を、目的のペプチド材料が形成されるまで、支持体結合ペプチドに付着させる。支持体結合ペプチドを次に、典型的には、支持体から切断して、さらなるプロセシング及び/又は精製に供する。一部の場合では、固相合成は成熟ペプチド産物を産生するし;他の場合では、支持体から切断されたペプチド(即ち、「ペプチド中間体フラグメント」)をより大きな成熟ペプチド産物の調製において使用する。
固相プロセスから生成されるペプチド中間体フラグメントを、固相又は液相合成プロセスにおいて一緒に結合させることができる(本明細書において「溶液相合成」と呼ぶ)。溶液相合成は、固相による有用な成熟ペプチドの合成が不可能である又は実用的ではない場合において特に有用でありうる。例えば、固相合成において、より長いペプチドが最終的に不規則な立体構造をとりながら、依然として固体支持体に付着していることがあり、追加のアミノ酸又はペプチド材料を成長鎖に付加することが困難になる。ペプチド鎖が支持体樹脂上で長くなるほど、プロセス工程(例えば、結合及び脱保護など)の効率は損なわれうる。これは、次には、出発材料(例えば、活性化可能なアミノ酸、共試薬、及び溶媒など)における増加性の損失に加えて、これらの問題を代償するためのより長いプロセシング時間を招きうる。これらの問題は、ペプチドの長さが増加するにつれて増加しうる。
従って、固相手順だけを使用して30アミノ酸長より大きな成熟ペプチドが単一フラグメントにおいて合成されることを見出すことは比較的稀である。代わりに、個々のフラグメントを固相上で別々に合成し、そして次に固相及び/又は溶液相において結合させて、所望のペプチド産物を構築してよい。このアプローチは、フラグメント候補の慎重な選択を要求する。一部の一般的な原理によってフラグメント選択を導くことができるが、非常にしばしば、フラグメント候補の経験的なテストが要求される。1つの状況において上手くいくフラグメント戦略が、他において上手くいかないことがある。合理的なフラグメント候補が明らかにされている場合でさえ、プロセス革新が、依然として、合成戦略が商業的に合理的な条件下で上手くいくために必要とされうる。従って、ハイブリッドスキームを使用したペプチド合成はしばしば難しく、多くの場合において、合成スキームにおいて何が固有の問題であるのかを予測することは、実際の合成が実施されるまで困難である。
溶液相での結合では、2つのペプチド中間体フラグメント、又はペプチド中間体フラグメント及び反応性アミノ酸を、適切な溶媒中で、通常、結合反応の効率及び質を促進させる追加試薬の存在において結合させる。ペプチド中間体フラグメントを反応性に配置して、1つのフラグメントのN末端を他のフラグメントのC末端に結合させる、又は逆も同様である。また、側鎖保護基が、固相合成中に存在し、溶液相での結合中に共通してフラグメント上に保持されて、フラグメントの末端の特異的な反応性を保証する。これらの側鎖保護基は、典型的には、成熟ペプチドが形成されるまで除去されない。
全合成スキーム中の1つ又は複数の工程における適度の改善は、成熟ペプチドの調製における有意な改善に相当しうる。そのような改善は、時間及び試薬における大きな全節約を導くことができ、また、最終産物の純度及び収率を有意に改善することができる。
ハイブリッド合成における改善の重要性に関する考察を、これらの手順を使用して産生される任意の種類のペプチドに適用可能であり、それは、治療的に有用であり、及び、商業的な医学的使用のための規模で製造されるペプチドに関連して特に重要である。より大きな生体分子医薬品、例えば治療用ペプチドなどの合成は、非常に高価となりうる。他の要素に加えて、試薬の費用、合成時間、多くの合成工程のため、これらのより大きな生体分子医薬品の合成プロセスでは非常に小さな改善でも、そのような医薬品を産生することが経済的にも実行可能であるか否かに有意な影響を有しうる。そのような改善が、より大きな生体分子医薬品のためのこれらの高い産生費用のため必要であり、多くの場合において、これらのタイプのより大きな生体分子医薬品のための適した治療用代替物は(仮にあるとしても)少ないとの事実により裏付けられる。
このことは、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)及びその対応物の場合において明らかに見られる。これらのペプチドは、2型インスリン非依存性糖尿病並びに関連する代謝障害、例えば肥満などの処置のための可能な治療剤として意味付けられてきた。Gutniak, M.K., et al., Diabetes Care 1994: 17: 1039-44。
Lopez et al.は、天然GLP−1が37個のアミノ酸残基長であることを決定した。Lopez, L. C., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 80: 5485-5489 (1983)。この決定は、Uttenthal, L. O., et al., J. Clin. Endocrinal. Metabol., 61: 472-479 (1985)の研究により確認された。天然GLP−1は、表示GLP−1(1−37)により表わしてよい。この表示は、ペプチドが1(N末端)から37(C末端)の全てのアミノ酸を有することを示す。天然GLP−1(1−37)は配列番号1:
Figure 2011506376

のアミノ酸配列を有する。
天然GLP−1(1−37)は、一般的に、インシュリン生合成を媒介することはできないが、しかし、このペプチドの生物学的に重要なフラグメントはインシュリン分泌特性を有する。例えば、配列番号2
Figure 2011506376

の天然の31アミノ酸長のペプチドGLP−1(7−37)はインシュリン分泌性であり、天然GLP−1の7(N末端)から37(C末端)の位置のアミノ酸を有する。GLP−1(7−37)は末端グリシンを有する。このグリシンが存在しない場合、結果として生じるペプチドは依然としてインシュリン分泌的に活性であり、配列番号3:
Figure 2011506376

のGLP−1(7−36)と呼ばれる。
GLP−1(7−36)は、しばしば、C末端アルギニンと共にアミド化型で存在し、この型は、表示GLP−1(7−36)−NHにより表わしてよい。
GLP−1(1−37)は、一般的に、インシュリン分泌的に活性なその対応物にインビボで変換される。例えば、GLP−1(1−37)は、自然に、GLP−1(7−37)にインビボで変換される。このペプチドは、次には、C末端グリシンのタンパク質分解除去による追加のプロセシングも受け、GLP−1(7−36)を産生し、それはしばしばアミド化型GLP−1(7−36)−NHで存在する。それ故に、治療処置は、GLP−1(1−37)又はその対応物の投与を含んでよく、インシュリン分泌的に活性なその誘導体がインビボで形成することを期待する。より共通して、しかし、研究中の治療処置は、インシュリン分泌的に活性なGLP−1フラグメント自体の投与を含む。
US 6,887,849によると、GLP−1(7−37)、GLP−1(7−36)、及びGLP−1(7−36)−NHのインシュリン分泌活性は、膵臓ベータ細胞に特異的であるらしいが、ここでこれらのペプチドはインシュリンの生合成を誘導するらしい。これによって、これらのペプチド及び医薬的に許容可能なその対応物が、成人発症糖尿病の病因(インシュリン分泌の動態が異常である高血糖により特徴付けられる状態)の試験において有用になる。さらに、これらのグルカゴン様ペプチドは、この疾患の治療及び処置、並びに高血糖の治療及び処置において有用でありうる。EP 1137667 B1によると、これらのペプチド又は医薬的に許容可能なその対応物は、他の型の糖尿病、肥満、グルカゴノーマ、気道の分泌障害、代謝障害、関節炎、骨粗鬆症、中枢神経系疾患、再狭窄、神経変性疾患、腎不全、鬱血性心不全、ネフローゼ症候群、肝硬変、肺浮腫、高血圧症、及び/又は食物摂取量の低下が望ましい障害を処置するためにも有用でありうる。
天然GLP−1(1−37)及び配列番号1〜3の天然のインシュリン分泌的に活性なその対応物は、代謝的に不安定であり、インビボでわずか1〜2分間の血漿中半減期を有する。外因的に投与されたGLP−1も迅速に分解される。この代謝的な不安定性によって、天然GLP−1及びその天然フラグメントの治療潜在力は限定されてきた。
改善された安定性を伴うGLP−1ペプチドの合成対応物が、開発されてきた。例えば、配列番号4:
Figure 2011506376

のペプチドがEP 1137667 B1において記載されている。
このペプチドは、アルファ−アミノイソ酪酸(模式的に略語Aibにより示す)のアキラル残基が、8及び35の位置で、これらの位置の対応する天然アミノ酸の代わりに現れることを除き、天然GLP−1(7−36)と類似である。アキラルアルファ−アミノイソ酪酸は、メチルアラニンとしても公知である。このペプチドは、化学式(Aib8,35)GLP−1(7−36)又は、アミド化形状で、(Aib8,35)GLP−1(7−36)−NHにより命名してよい。
EP 1137667 B1には、配列番号4のペプチド及びその対応物が、固相技術を使用して単一フラグメントとして構築することができることが記載されている。EP 1137667 B1により示唆される単一フラグメント合成アプローチには問題がある。1つの問題として、このアプローチは、最終的なアミノ酸結合における高レベルのエピマー化(例えば(Aib8,35)GLP−1(7−36)の場合におけるヒスチジン)を導きうる。また、不純物はクロマトグラフィー精製中に除去することが難しく、収率が低くなりすぎる傾向がありうる。結果的に、配列番号4のペプチドを合成するための改善された戦略が、このペプチド及びその対応物を商業的に許容可能な収率、純度、及び量で製造するために必要とされる。
これらの懸念に加えて、産物の回収及びペプチドの大規模産生のための産物の純度、並びに試薬の取扱い、保存、及び処分に関連する問題が、ペプチド合成スキームの実行可能性に大きく影響を及ぼしうる。このように、商業目的のペプチド材料を、大バッチ量で、改善された収率で効率的に産生することが可能なペプチド合成プロセスについての継続的な必要が存在する。
本願は、固相及び溶液相(「ハイブリッド」)アプローチを使用して合成されるインシュリン分泌性ペプチドの調製に関する。1つの方法において、アプローチは、固相化学を使用して3つの異なるペプチド中間体フラグメントを合成することを含む。溶液相化学を次に使用して、追加のアミノ酸材料をフラグメントの1つに加える。フラグメントを、次に、溶液相において一緒に結合させる。フラグメントの1つにおける疑似プロリンの使用によって、そのフラグメントの固相合成が容易になり、また、このフラグメントの他のフラグメントへの後の溶液相結合が容易になる。本発明は、インシュリン分泌性ペプチド、例えばGLP−1、GLP−1(7−36)並びにこれらの天然及び非天然対応物など、特にGLP−1(7−36)並びにその天然及び非天然対応物を形成するために非常に有用である。
一局面において、本願は、インシュリン分泌性ペプチドを作る方法を提供し、以下の工程:
a)(配列番号5)
Figure 2011506376

式中、
35は、アキラル、場合により立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、−OHであり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
b)(配列番号6)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
c)N末端保護基を除去して、(配列番号6)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
d)(配列番号7)
Figure 2011506376

式中、
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、−OHであり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供すること、
e)(配列番号8)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第5のペプチドフラグメントを提供するために、第4のペプチドフラグメントを第3のペプチドフラグメントに溶液中で結合させること、
f)N末端保護基を除去して、(配列番号8)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第6のペプチドフラグメントを与えること、
g)(配列番号9)
Figure 2011506376

式中、
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、−OHであり;及び
H及びEの各々は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第7のペプチドフラグメントを提供すること、
及び
h)第7のペプチドフラグメントを第6のペプチドフラグメントに溶液中で結合させて、(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを提供すること、
を含む。
「N末端保護基」は、Acr(アクリリル)、Bz(ベンゾイル)、Ac(アセチル)、Trt(トリチル)Boc(t−ブチルオキシカルボニル)、CBz(ベンジルオキシ−カルボニル又はZ)、Dts(ジチアスクシノイル(dithiasuccinoyl))、Rdtc(R=アルキル又はアリール、dtc=ジチオカルバメート)、DBFmoc(2,7−ジ−t−ブチルFmoc又は1,7−ジ−t−ブチルフルオレン−9−イルメトキシカルボニル)、Alloc(アリルオキシカルボニル)、pNZ(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)、Nsc([[2−[(4−ニトロフェニル)スルホニル]−エトキシ]カルボニル])、Msc(2−メチルスルホニルエトキシカルボニル)、MBz(4−メトキシCBz)、Poc(2−フェニルプロピル(2)−オキシカルボニル)、Bpoc[(1−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−1−メチルエトキシ)カルボニル]、Bnpeoc[[2,2−ビス(4−ニトロフェニル)−エトキシ]カルボニル]、CBz[(フェニルメトキシ)カルボニル]、Aoc[(1,1−ジメチルプロポキシ)カルボニル]、及びMoz[[(4−メトキシフェニル)メトキシ]カルボニル]からなる群より選択される基を意味する。好ましいN末端保護基は、Fmoc、Bpoc、Trt、Poc、及びBocである。
「アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基」は、天然アキラルグリシン又は別のアキラルアミノ酸に由来しうるアミノ酸である。好ましくは、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基は、グリシン(G)、2−メチルアラニン(Aib)、及び2−フェニルメチル−フェニルアラニンからなる群より選択される。最も好ましくは、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基は、G又はAibから選択される。
好ましい局面において、本願は、インシュリン分泌性ペプチドを作る方法を提供し、以下の工程:
a)(配列番号5)
Figure 2011506376

式中、
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、−OHであり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
b)(配列番号6)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
c)N末端保護基を除去して、(配列番号6)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
d)(配列番号7)
Figure 2011506376

式中、
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、−OHであり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供すること、
e)(配列番号8)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第5のペプチドフラグメントを提供するために、第4のペプチドフラグメントを第3のペプチドフラグメントに溶液中で結合させること、
f)N末端保護基を除去して、(配列番号8)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第6のペプチドフラグメントを与えること、
g)(配列番号9)
Figure 2011506376

式中、
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、−OHであり;及び
H及びEの各々は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第7のペプチドフラグメントを提供すること、
及び
h)第7のペプチドフラグメントを第6のペプチドフラグメントに溶液中で結合させて、(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを提供すること、
を含む。
別の局面において、本願は、さらに以下の工程:
i)インシュリン分泌性ペプチドのN末端保護基を除去して、(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを与えること、
及び
j)アミノ酸側鎖を脱保護させて、(配列番号11)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;及び
、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基である
のアミノ酸配列を含む脱保護インシュリン分泌性ペプチドを与えるために、工程i)により得られるインシュリン分泌性ペプチドを酸と接触させること、
を含む、上の方法を提供する。
さらに別の局面において、本願は上の方法を提供し、ここで脱保護されたインシュリン分泌性ペプチドはアミノ酸配列(配列番号12)
Figure 2011506376

を有する。
一局面において、本願は、インシュリン分泌性ペプチドを作る方法を提供し、以下の工程:
a)(配列番号5)
Figure 2011506376

式中、
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
b)N末端保護基を除去して、(配列番号5)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
B’は、固相樹脂であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを与えること、
c)(配列番号7)
Figure 2011506376

式中、
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、−OHであり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを溶液中で提供すること、
d)(配列番号13)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
B’は、固相樹脂であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供するために、第3のペプチドフラグメントを溶液中で第2のペプチドフラグメントに結合させること、
e)(配列番号8)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第5のペプチドフラグメントを提供するために、第4のペプチドフラグメントを固相樹脂から除去して、第4のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
f)N末端保護基を除去して、(配列番号8)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第6のペプチドフラグメントを与えること、
g)(配列番号9)
Figure 2011506376

式中、
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、−OHであり;及び
H及びEの各々は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第7のペプチドフラグメントを提供すること、
及び
h)第7のペプチドフラグメントを第6のペプチドフラグメントに溶液中で結合させて、(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを提供すること、
を含む。
好ましい局面において、本願は、インシュリン分泌性ペプチドを作る方法を提供し、以下の工程:
a)(配列番号5)
Figure 2011506376

式中、
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
b)N末端保護基を除去して、(配列番号5)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
B’は、固相樹脂であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを与えること、
c)(配列番号7)
Figure 2011506376

式中、
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、−OHであり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを溶液中で提供すること、
d)(配列番号13)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、固相樹脂であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供するために、第3のペプチドフラグメントを溶液中で第2のペプチドフラグメントに結合させること、
e)(配列番号8)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第5のペプチドフラグメントを提供するために、第4のペプチドフラグメントを固相樹脂から除去して、第4のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
f)N末端保護基を除去して、(配列番号8)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第6のペプチドフラグメントを与えること、
g)(配列番号9)
Figure 2011506376

式中、
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、−OHであり;及び
H及びEの各々は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第7のペプチドフラグメントを提供すること、
及び
h)第7のペプチドフラグメントを第6のペプチドフラグメントに溶液中で結合させて、(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを提供すること、
を含む。
別の局面において、本願は、さらに以下の工程:
i)インシュリン分泌性ペプチドのN末端保護基を除去して、(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを与えること、
及び
j)アミノ酸側鎖を脱保護させて、(配列番号11)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;及び
、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基である
のアミノ酸配列を含む脱保護インシュリン分泌性ペプチドを与えるために、工程i)により得られるインシュリン分泌性ペプチドを酸と接触させること、
を含む、上の方法を提供する。
さらに別の局面において、本願は上の方法を提供し、ここで脱保護されたインシュリン分泌性ペプチドはアミノ酸配列(配列番号12)
Figure 2011506376

を有する。
「固相樹脂」は、固相ペプチド合成の実行において適した任意の型の支持体を意味し、1つ又は複数のポリマー、コポリマー、又はポリマー(例えば、ポリアミド、ポリスルファミド、置換ポリエチレン、ポリエチレングリコール、フェノール樹脂、ポリサッカライド、又はポリスチレンなど)の組み合わせから作ることができ、及び、典型的に、成長ペプチドが合成中に結合される連結成分を含む。好ましくは、固相樹脂は、2−クロロトリチルクロリド(2−CTC)樹脂、トリチルクロリド樹脂、4−メチルトリチルクロリド樹脂、4−メトキシトリチルクロリド樹脂、4−アミノブタン−1−オール2−クロロトリチル樹脂、4−アミノメチルベンゾイル2−クロロトリチル樹脂、3−アミノプロパン−1−オール2−クロロトリチル樹脂、ブロモ酢酸2−クロロトリチル樹脂、シアン酢酸2−クロロトリチル樹脂、4−シアノ安息香酸2−クロロトリチル樹脂、グリシノール2−クロロトリチル樹脂、プロピオン酸2−クロロトリチル樹脂、エチレングリコール2−クロロトリチル樹脂、N−Fmocヒドロキシルアミン2−クロロトリチル樹脂、ヒドラジン2−クロロトリチル樹脂、4−ヒドロキシメチルフェニルオキシメチル固定基を伴うポリスチレン−ジビニルベンゼン樹脂(PS樹脂)、及び4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸樹脂からなる群より選択される。最も好ましくは、固相樹脂は2−クロロトリチルクロリド(2−CTC)樹脂である。
一局面において、本願は、インシュリン分泌性ペプチドを作る方法を提供し、以下の工程:
a)(配列番号13)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
B’は、−OHであり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基が、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメント又はその対応物を提供すること、
b)(配列番号8)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
c)N末端保護基を除去して、(配列番号8)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
d)(配列番号9)
Figure 2011506376

式中、
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、−OHであり;及び
H及びEの各々は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供すること、
及び
e)第4のペプチドフラグメントを第3のペプチドフラグメントに溶液中で結合させて、(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを提供すること、
を含む。
好ましい局面において、本願は、インシュリン分泌性ペプチドを作る方法を提供し、以下の工程:
a)(配列番号13)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、−OHであり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基が、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメント又はその対応物を提供すること、
b)(配列番号8)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
c)N末端保護基を除去して、(配列番号8)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
d)(配列番号9)
Figure 2011506376

式中、
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、−OHであり;及び
H及びEの各々は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供すること、
及び
e)第4のペプチドフラグメントを第3のペプチドフラグメントに溶液中で結合させて、(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを提供すること、
を含む。
別の局面において、本願は、さらに以下の工程:
i)インシュリン分泌性ペプチドのN末端保護基を除去して、(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを与えること、
及び
j)アミノ酸側鎖を脱保護させて、(配列番号11)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;及び
、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基である
のアミノ酸配列を含む脱保護インシュリン分泌性ペプチドを与えるために、工程i)により得られたインシュリン分泌性ペプチドを酸と接触させること、
を含む、上の方法を提供する。
さらに別の局面において、本願は上の方法を提供し、ここで脱保護されたインシュリン分泌性ペプチドはアミノ酸配列(配列番号12)
Figure 2011506376

を有する。
上の方法のいずれも、以下からなる群より選択されるN末端ヒスチジン保護基(N末端保護基)を用いてよい:Boc(t−ブチルオキシカルボニル)、CBz(ベンジルオキシカルボニル又はZ)、Dts(ジチアスクシノイル(dithiasuccinoyl))、Rdtc(R=アルキル又はアリール、dtc=ジチオカルバメート)、DBFmoc(2,7−ジ−t−ブチルFmoc又は1,7−ジ−t−ブチルフルオレン−9−イルメトキシカルボニル)、Alloc(アリルオキシカルボニル)、pNZ(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)、Nsc([[2−[(4−ニトロフェニル)スルホニル]−エトキシ]カルボニル])、Msc(2−メチルスルホニルエトキシカルボニル)、MBz(4−メトキシCBz)、Bpoc[(1−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−1−メチルエトキシ)カルボニル]、Bnpeoc[[2,2−ビス(4−ニトロフェニル)エトキシ]−カルボニル]、CBz[(フェニルメトキシ)カルボニル]、Aoc[(1,1−ジメチルプロポキシ)カルボニル]、及びMoz[[(4−メトキシフェニル)メトキシ]カルボニル]。ここで、N末端ヒスチジン保護基を、酸を使用した全体的な側鎖脱保護工程において除去してよい場合、N末端ヒスチジン保護基の先の除去は要求されない。
一局面において、本願はアミノ酸配列(配列番号14)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−及びFmoc−から選択され;
B’は、−OH又は固相樹脂であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
のペプチドを提供する。
別の局面において、本願は上のペプチドを提供し、ここで疑似プロリンのジペプチド残基はSer−Ser残基である。
一局面において、本願はアミノ酸配列(配列番号15)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−及びFmoc−から選択され;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
のペプチドを提供する。
別の局面において、本願は上のペプチドを提供し、ここで疑似プロリンのジペプチド残基はSer−Ser残基である。
本願は、固相及び溶液相(「ハイブリッド」)アプローチを使用して合成されるインシュリン分泌性ペプチドの調製に関する。一般的に、アプローチは、固相化学を使用して3つの異なるペプチド中間体フラグメントを合成することを含む。溶液相化学を次に使用して、追加のアミノ酸材料をフラグメントの1つに加える。フラグメントを、次に、溶液相において一緒に結合させる。フラグメントの1つにおける疑似プロリンの使用によって、そのフラグメントの固相合成が容易になり、また、このフラグメントの他のフラグメントへの後の溶液相結合が容易になる。本発明は、インシュリン分泌性ペプチド、例えばGLP−1、GLP−1(7−36)並びにこれらの天然及び非天然対応物など、特にGLP−1(7−36)並びにその天然及び非天然対応物を形成するために非常に有用である。
一局面において、本願は、インシュリン分泌性ペプチドを作る方法を提供し、以下の工程:
a)(配列番号16)
Figure 2011506376

式中、
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
b)工程a)の第1のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、第1のペプチドフラグメントを溶液中(配列番号16)
Figure 2011506376

式中、B’は、−OHである;
で産生させること、
c)(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
d)N末端保護基を除去して、(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
を含む。
「N末端保護基」は、Acr(アクリリル)、Bz(ベンゾイル)、Ac(アセチル)、Trt(トリチル)、Boc(t−ブチルオキシカルボニル)、CBz(ベンジルオキシカルボニル又はZ)、Dts(ジチアスクシノイル(dithiasuccinoyl))、Rdtc(R=アルキル又はアリール、dtc=ジチオカルバメート)、DBFmoc(2,7−ジ−t−ブチルFmoc又は1,7−ジ−t−ブチルフルオレン−9−イルメトキシカルボニル)、Alloc(アリルオキシカルボニル)、pNZ(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)、Nsc([[2−[(4−ニトロフェニル)スルホニル]エトキシ]カルボニル])、Msc(2−メチルスルホニルエトキシカルボニル)、MBz(4−メトキシCBz)、Poc(2−フェニルプロピル(2)−オキシカルボニル)、Bpoc[(1−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−1−メチルエトキシ)カルボニル]、Bnpeoc[[2,2−ビス(4−ニトロフェニル)エトキシ]カルボニル]、CBz[(フェニルメトキシ)カルボニル]、Aoc[(1,1−ジメチルプロポキシ)カルボニル]、及びMoz[[(4−メトキシフェニル)メトキシ]カルボニル]からなる群より選択される。好ましいN末端保護基はFmoc、Bpoc、Trt、Poc及びBocである。
好ましい局面において、本願は、インシュリン分泌性ペプチドを作る方法を提供し、以下の工程:
a)(配列番号16)
Figure 2011506376


式中、
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
b)工程a)の第1のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、第1のペプチドフラグメントを溶液中(配列番号16)
Figure 2011506376

式中、B’は、−OHである;
で産生させること、
c)(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
d)N末端保護基を除去して、(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
を含む。
一局面において、本願は、アミノ酸配列(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;及び
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
を有する上の方法に従って調製されるペプチドを提供する。
上のペプチドの1つの変異において、X35はAibである。
一局面において、本願は、アミノ酸配列(配列番号16)
Figure 2011506376

式中、
B’は、固相樹脂又は−OHであり;
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;及び
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
を有する上の方法に従って調製されるペプチドを提供する。
上のペプチドの1つの変異において、X35はAibである。
一局面において、本願は、インシュリン分泌性ペプチドを作る方法を提供し、以下の工程:
a)(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含むペプチドフラグメントを提供すること、
及び
b)工程a)のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、ペプチドフラグメントを溶液中(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、B’は、−OHである
で産生させること、
を含む。
好ましい局面において、本願は、インシュリン分泌性ペプチドを作る方法を提供し、以下の工程:
a)(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含むペプチドフラグメントを提供すること、
及び
b)工程a)のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、ペプチドフラグメントを溶液中(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、B’は、−OHである
で産生させること、
を含む。
一局面において、本願は、以下の工程:
a)(配列番号16)
Figure 2011506376

式中、
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
b)工程a)の第1のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、第1のペプチドフラグメントを溶液中(配列番号16)
Figure 2011506376

式中、B’は、−OHである;
で産生させること、
c)(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
d)N末端保護基を除去して、(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
及び
e)(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供すること、
及び
f)工程e)の第4のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、第4のペプチドフラグメントを溶液中(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、B’は、−OHである
で産生させること、
を含む方法を提供する。
好ましい局面において、本願は、以下の工程:
a)(配列番号16)
Figure 2011506376

式中、
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
b)工程a)の第1のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、第1のペプチドフラグメントを溶液中(配列番号16)
Figure 2011506376

式中、B’は、−OHである;
で産生させること、
c)(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
d)N末端保護基を除去して、(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
及び
e)(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供すること、
及び
f)工程e)の第4のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、第4のペプチドフラグメントを溶液中(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、B’は、−OHである
で産生させること、
を含む方法を提供する。
一局面において、本願は、インシュリン分泌性ペプチドを作る方法を提供し、以下の工程:
a)(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを第2のペプチドフラグメントに溶液中で結合させること、
を含む。
好ましくは、N末端保護基はFmocである。
一局面において、本願は、以下の工程:
a)(配列番号16)
Figure 2011506376

式中、
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
b)工程a)の第1のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、第1のペプチドフラグメントを溶液中(配列番号16)
Figure 2011506376

式中、B’は、−OHである;
で産生させること、
c)(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
d)N末端保護基を除去して、(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
及び
e)(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供すること、
及び
f)工程e)の第4のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、第4のペプチドフラグメントを溶液中(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、B’は、−OHである;
で産生させること、
g)(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
のアミノ酸配列を含む第5のペプチドフラグメントを提供するために、第4のペプチドフラグメントを第3のペプチドフラグメントに溶液中で結合させること、
を含む方法を提供する。
好ましくは、N末端保護基はFmocである。
一局面において、本願は、以下の工程:
a)(配列番号16)
Figure 2011506376

式中、
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
b)工程a)の第1のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、第1のペプチドフラグメントを溶液中(配列番号16)
Figure 2011506376

式中、B’は、−OHである;
で産生させること、
c)(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
d)N末端保護基を除去して、(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
及び
e)(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
Zは、N末端保護基であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供すること、
及び
f)工程e)の第4のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、第4のペプチドフラグメントを溶液中(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、B’は、−OHである;
で産生させること、
g)(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第5のペプチドフラグメントを提供するために、第4のペプチドフラグメントを第3のペプチドフラグメントに溶液中で結合させること、
h)N末端保護基を除去して、(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
のアミノ酸配列を含む第6のペプチドフラグメントを与えること、
を含む方法を提供する。
好ましくは、N末端保護基はFmocである。
一局面において、本願は、以下の工程:
a)(配列番号16)
Figure 2011506376

式中、
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
b)工程a)の第1のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、第1のペプチドフラグメントを溶液中(配列番号16)
Figure 2011506376

式中、B’は、−OHである;
で産生させること、
c)(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
d)N末端保護基を除去して、(配列番号17)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
及び
e)(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
B’は、固相樹脂であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供すること、
及び
f)工程e)の第4のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、第4のペプチドフラグメントを溶液中(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、B’は、−OHである;
で産生させること、
g)(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、N末端保護基であり;
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第5のペプチドフラグメントを提供するために、第4のペプチドフラグメントを第3のペプチドフラグメントに溶液中で結合させること、
h)N末端保護基を除去して、(配列番号10)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;
及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
のアミノ酸配列を含む第6のペプチドフラグメントを与えること、
及び
i)アミノ酸側鎖を脱保護させて、(配列番号11)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−であり;及び
、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基である
のアミノ酸配列を含む脱保護インシュリン分泌性ペプチドを与えるために、工程h)により得られたインシュリン分泌性ペプチドを酸と接触させること、
を含む方法を提供する。
一局面において、本願は上の方法を提供し、ここで脱保護されたインシュリン分泌性ペプチドはアミノ酸配列(配列番号12)
Figure 2011506376

を有する。
一局面において、本願はアミノ酸配列(配列番号18)
Figure 2011506376

式中、
Zは、H−及びFmoc−から選択され;
B’は、−OH又は固相樹脂であり;
17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;及び
前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
のペプチドを提供する。
上のペプチドの1つの変異において、疑似プロリンのジペプチド残基はSer−Ser残基である。
一局面において、上の方法のいずれかで、以下からなる群より選択されるN末端ヒスチジン保護基(N末端保護基)を用いてよい:Boc(t−ブチルオキシカルボニル)、CBz(ベンジルオキシカルボニル又はZ)、Dts(ジチアスクシノイル(dithiasuccinoyl))、Rdtc(R=アルキル又はアリル、dtc=ジチオカルバメート)、DBFmoc(2,7−ジ−t−ブチルFmoc又は1,7−ジ−t−ブチルフルオレン−9−イルメトキシカルボニル)、Alloc(アリルオキシカルボニル)、pNZ(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)、Nsc([[2−[(4−ニトロフェニル)スルホニル]エトキシ]カルボニル])、Msc(2−メチルスルホニルエトキシカルボニル)、MBz(4−メトキシCBz)、Bpoc[(1−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−1−メチルエトキシ)カルボニル]、Bnpeoc[[2,2−ビス(4−ニトロフェニル)エトキシ]カルボニル]、CBz[(フェニルメトキシ)カルボニル]、Aoc[(1,1−ジメチルプロポキシ)カルボニル]、及びMoz[[(4−メトキシフェニル)メトキシ]カルボニル]。ここで、N末端ヒスチジン保護基を、酸を使用した全体的な側鎖脱保護工程において除去してよい場合、N末端ヒスチジン保護基の先の除去は要求されない。
以下に記載する本発明の実施態様は、包括的であること、又は、本発明を、以下の詳細な説明において開示する正確な形状に限定することを意図しない。むしろ、実施態様を選び、そして記載して、当業者が本発明の原理及び実行を評価及び理解することができる。
本発明は、固相及び/又は溶液相技術を使用した、ペプチド、例えばグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)、並びに天然及び非天然のインシュリン分泌的に活性なその対応物を作るための合成方法に向けられる。本発明のペプチド分子は、保護、無保護、又は部分的に保護してよい。保護は、N末端保護、側鎖保護、及び/又はC末端保護を含みうる。本発明は、一般的に、これらのグルカゴン様ペプチド、それらの対応物、フラグメント及びそれらの対応物、並びにこれらの融合産物及びそれらの対応物の合成に向けられ、本明細書における発明の教示は、また、他のペプチド、特に、固相及び溶液相アプローチの組み合わせを使用して合成されるものの合成に適用可能である。本発明は、また、不純物、特にピログルタミン酸不純物に関連するペプチド中間体フラグメントの合成に適用可能である。本発明の実行において有用である好ましいGLP−1分子は、天然及び非天然のGLP−1(7−36)並びにその対応物を含む。
本明細書において使用する「アミノ酸配列を含む」という用語は、好ましくは「アミノ酸配列を有する」を意味する。
本明細書において使用する「対応物」は、ペプチドの天然及び非天然のアナログ、誘導体、融合化合物、塩、又は同様のものを指す。本明細書において使用するペプチドアナログは、一般的に、例えば、別のペプチド又はペプチド対応物と比べて、1つ又は複数のアミノ酸置換、欠失、逆位、及び/又は付加などにより改変アミノ酸配列を有するペプチドを指す。置換は、1つ又は複数の天然又は非天然のアミノ酸を含みうる。置換は、好ましくは、保存的又は高度に保存的でありうる。保存的置換は、一般的に同じ正味の電子電荷並びに一般的に同じサイズ及び形態を有する別のアミノ酸を用いたアミノ酸の置換を指す。例えば、脂肪族又は置換脂肪族アミノ酸側鎖を伴うアミノ酸は、それらの側鎖における炭素及びヘテロ原子の総数が約4個以下で異なる場合、おおよそ同じサイズを有する。それらは、それらの側鎖における分岐の数が約1又は2個以下で異なる場合、おおよそ同じ形態を有する。それらの側鎖においてフェニル又は置換フェニル基を伴うアミノ酸は、ほぼ同じサイズ及び形態を有すると考えられる。以下にアミノ酸の5グループを列挙する。化合物中のアミノ酸を、同じグループからの別のアミノ酸を用いて置換することによって、一般的に、保存的置換がもたらされる。
グループI:グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオニン、システイン、メチオニン、及びC−C脂肪族又はC−Cヒドロキシル置換脂肪族側鎖(直鎖又は単一分岐)を伴う非天然アミノ酸。
グループII:グルタミン酸、アスパラギン酸、及びカルボン酸置換C−C脂肪族側鎖(非分岐又は一分岐点)を伴う非天然アミノ酸。
グループIII:リジン、オルニチン、アルギニン、及びアミン又はグアニジノ置換C−C脂肪族側鎖(非分岐又は一分岐点)を伴う非天然アミノ酸。
グループIV:グルタミン、アスパラギン、及びアミド置換C−C脂肪族側鎖(非分岐又は一分岐点)を伴う非天然アミノ酸。
グループV:フェニルアラニン、フェニルグリシン、チロシン、及びトリプトファン。
本明細書において使用する「対応物」という用語は、より好ましくはペプチドの塩、又はC末端でアミド化されたその誘導体を指す。
「高度に保存的な置換」は、側鎖中の同じ官能基並びにほとんど同じサイズ及び形態を有する別のアミノ酸を用いたアミノ酸の置換である。脂肪族又は置換脂肪族アミノ酸側鎖を伴うアミノ酸は、それらの側鎖における炭素及びヘテロ原子の総数が約2個以下で異なる場合、ほとんど同じサイズを有する。それらは、同じ数の分岐をそれらの側鎖において有する場合、ほとんど同じ形態を有する。高度に保存的な置換の例は、バリンとロイシン、スレオニンとセリン、アスパラギン酸とグルタミン酸、及びフェニルグリシンとフェニルアラニンを含む。
「ペプチド誘導体」は、一般的に、ペプチド、ペプチドアナログ、又はその側基の1つ又は複数の化学修飾を有する他のペプチド対応物、アルファ炭素原子、末端アミノ基、及び/又は末端カルボキシル酸基を指す。例として、化学修飾は、限定はされないが、化学的部分の付加、新たな結合の作成、及び/又は化学的部分の除去を含む。アミノ酸側基での修飾は、限定なしに、リジンe−アミノ基のアシル化、アルギニン、ヒスチジン又はリジンのN−アルキル化、グルタミン酸又はアスパラギン酸カルボン酸基のアルキル化、及びグルタミン又はアスパラギンの脱アミノを含む。末端アミノ基の修飾は、限定なしに、デス−アミノ、N−低級アルキル、N−ジ−低級アルキル、及びN−アシル(例、−CO−低級アルキル)修飾を含む。末端カルボキシ基の修飾は、限定なしに、アミド、低級アルキルアミド、ジアルキルアミド、及び低級アルキルエステルの修飾を含む。このように、部分的に又は全体的に保護されたペプチドは、ペプチド誘導体を構成する。
本発明の実行において、化合物は、それがホルモンインシュリンの合成又は発現を刺激する、又は刺激を起こす、又は刺激を起こす助けをすることができる場合、「インシュリン分泌」活性を有する。好ましい実行方法において、インシュリン分泌活性は、米国特許第6,887,849号及び第6,703,365号において記載されるアッセイに従って実証することができる。
好ましい実施態様において、本発明は、以下の化学式を有する合成(X、X10、X35)GLP−1(7−36)ペプチド(配列番号19):
Figure 2011506376

(式中、位置8、10及び35の記号Xの各々は、非依存的に、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基を表示する)及びその対応物を合成するための方法論を提供する。X、X10及び/又はX35残基のいずれかが、場合により、側鎖保護基を含みうる。この化学式のペプチドは、少なくとも、アキラル、場合により、立体障害されたX及びX35残基が、位置8及び35で、天然アミノ酸残基で置換されている点で、天然GLP−1(7−36)とは異なる。X10残基は、天然アキラルグリシン又は別のアキラルアミノ酸に由来しうる。アキラルX、X10及びX35アミノ酸の使用によって、結果として生じるペプチドの安定化が助けられるだけでなく、構築要素のリンカーとしてのこれらのアミノ酸の使用によって、スキーム1において示され、以下でさらに記載される本発明の合成経路を促進することも発見した。
本発明の原理に従って合成されうる(X、X10、X35)GLP−11(7−36)ペプチドの特に好ましい実施態様は、式(配列番号12):
Figure 2011506376

(それは好ましくは(示す通り)C末端がアミド化されている)のペプチド及びその対応物を含む。このペプチドでは、アルファ−アミノイソ酪酸(模式的に略語Aibにより示す)のアキラル残基をX及びX35の両方として使用し、好ましくはC末端にアミドを有し、10の位置に天然Gの残基を使用し、式(Aib8,35)GLP−1(7−36)−NHにより命名してよい。この表示は、アミノ酸「Aib」に対応するアミノ酸残基が、8及び35の位置で天然アラニンの代わりに現れることを示す。アキラルアルファ−アミノイソ酪酸はまたメチルアラニンとして公知である。配列番号12のペプチドがEP 1137667 B1において記載されている。8及び35の位置でのAib残基の存在によって、身体における代謝的分解が減速し、このペプチドを、身体において、天然GLP−1(7−36)ペプチドよりもずっと安定にする。
本発明は、GLP−1(7−36)ペプチド、例えば(Aib8,35)GLP−1(7−36)−NHなどを作るための改善された方法論を提供する。例として、スキーム1及びスキーム2は、GLP−1(7−36)ペプチド及びそれらの対応物を合成するための2つの例示的スキームを示す。スキーム1及びスキーム2は、GLP−1(7−36)ペプチドのスケールアップ合成に特に適すると考えられる。スケールアップ手順を典型的に実施して、商業的流通のために有用な量のペプチドを提供する。例えば、スケールアップ手順におけるペプチドの量は、500g、又は1kg/バッチ、より典型的に数十kg〜数百kg/バッチ又はそれ以上でありうる。好ましい実施態様において、本発明の方法は、プロセシング(合成)時間における低下、産物の収率における改善、産物純度における改善、及び/又は要求される試薬及び出発材料の量の低下などの改善を提供することができる。
スキーム1において示す合成では、固相及び溶液相技術の組み合わせを使用し、ペプチド産物を調製する。
Figure 2011506376
示す通り、スキーム1は、ペプチド中間体フラグメント1、2及び3を固相上で合成することを含む。フラグメント1は、配列番号20:
Figure 2011506376

(式中、X及びX10は上に定義する通りである)のアミノ酸残基を含むペプチドフラグメントであるか、又はX及びX10残基を含むその対応物である。アミノ酸残基の1つ又は複数は、従来の実行に従い、側鎖保護基を含んでよい。一部の実施態様において、ペプチドフラグメント12は、C末端を介して結合された樹脂でよい。このフラグメントは、場合により、N末端及び/又はC末端保護基を持ちうる。Fmocは、ペプチドフラグメントの固相合成及び溶液相又は固相結合に関して特に有用なN末端ヒスチジン保護基であることが見出されている。Trt(トリチル)も、ペプチドフラグメントの固相合成及び溶液相又は固相結合に関して特に有用なN末端ヒスチジン保護基であることが見出されている。Boc、CBz、DTS、Rdtc(R=アルキル又はアリール)、DBFmoc(2,7−ジ−t−ブチルFmoc)、Alloc、pNZ(p−ニトロベンジルエステル)、Nsc([[2−[(4−ニトロフェニル)スルホニル]エトキシ]カルボニル]−)、Msc(2−メチルスルホニルエトキシカルボニル)、及びMBz(4−メトキシCBz)も、ペプチドフラグメントの固相合成及び溶液相又は固相結合に関して特に有用なN末端ヒスチジン保護基である。[(1−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−1−メチルエトキシ)カルボニル]、[[2,2−ビス(4−ニトロフェニル)エトキシ]カルボニル]、[(フェニルメトキシ)カルボニル]、[(1,1−ジメチルプロポキシ)カルボニル]、[[(4−メトキシフェニル)メトキシ]カルボニル]は、ペプチドフラグメントの固相合成及び溶液相又は固相結合に関して特に有用なN末端ヒスチジン保護基である。
フラグメント1は、天然GLP−1(7−36)ペプチドの7から10の位置におけるアミノ酸に対応する4個のアミノ酸残基を含み、従って、表示(X,X10)GLP−1(7−10)により表わしてよい。好ましい実施態様において、XはAibであり、X10は配列番号21:
Figure 2011506376

のグリシンであるか又は10の位置にAib残基を含むその対応物である。配列番号7のペプチドフラグメントは、表示(Aib)GLP−1(7−10)により表わしてよく、天然GLP−1(7−10)の8の位置の天然アラニンにおけるAibでの置換を記載する。
固相合成は、一般的に、フラグメント1のC末端からN末端の方向で行われる。このように、X10アミノ酸は、フラグメントのC末端部分に存在し、固相樹脂支持体に結合される第1のアミノ酸残基である。固相合成は、次に、所望の配列に対応する様にアミノ酸残基を連続的に加えることにより進行する。ペプチド中間体フラグメントの合成は、N末端残基の後で完結しており、例えば、N末端ヒスチジン残基(H)が新生ペプチド鎖に加えられている。
配列番号20及び21のペプチドフラグメントの選択及び使用は、スキーム1内で有意な利点を提供する。第1に、H(ヒスチジン)は、少なくとも部分的にエピマー化の問題のために、成長中のペプチド鎖に付加することが困難なアミノ酸残基である傾向がある。しかし、フラグメント1は、これらの懸念の大部分を軽減するだけ十分に小さい。その上、フラグメント1は、2つのキラル中心を有するだけ十分に長い。このように、簡単な結晶化によってフラグメントを精製することが可能になる。フラグメント1がAibで終わる場合、フラグメントは1つだけキラル中心を有し、結果として、精製することがより困難になりうる。アキラルGをC末端に位置づけることによっても、フラグメント1がキラルEを伴うC末端で終わる場合に本来なら懸念になりうるラセミ化の懸念が回避される。要するに、ペプチド構築要素としてのフラグメント1の選択によって、フラグメントを構築し、それを精製し、そしてそれを他のペプチド材料に結合させることが簡単になる。フラグメント選択はHの低ラセミ化も受ける。驚くべきことに、Hが、このフラグメントに、非常に低レベルのエピマー化(例、一部の実行方法において約0.5重量%)を伴い付加される。
フラグメント2は、配列番号22:
Figure 2011506376

(式中、記号X17−18により表示される残基は、疑似プロリンのジペプチド残基(以下でさらに定義する)である)のアミノ酸残基を含むペプチドフラグメントであるか、又は17及び18の位置にX17−18を含むその対応物である。フラグメント2は、天然GLP−1(7−36)ペプチドの11から22の位置におけるアミノ酸残基に一般的に対応するアミノ酸残基を含む(疑似プロリンジペプチド残基X17−18が、天然GLP−1(7−36)の対応する17及び18位置を占めるSS(Ser−Ser)残基の代わりに使用されることを除く)。
フラグメント2のアミノ酸残基の1つ又は複数は、従来の実行に従い、側鎖保護基を含んでよい。一部の実施態様において、ペプチドフラグメント2は、C末端を介して結合された樹脂でよい。このフラグメントは、場合により、N末端及び/又はC末端保護基を持ちうる。Fmocは、ペプチドフラグメントの固相合成に関して特に有用なN末端保護基であることが見出されている。配列番号22のペプチドフラグメントは、表示(X17−18)GLP−1(11−22)により呼んでよく、17及び18の位置のSer−Ser残基についてX17−18疑似プロリン残基での置換を記載する。
本発明の実行において使用する疑似プロリンという用語は、ヒドロキシル機能的アミノ酸の残基(例えばSer又はThrなど)を含むジペプチドを指し、それにおいてヒドロキシル機能的側鎖は、アルファ−アミノと側鎖ヒドロキシルの間のプロリン様のTFA不安定オキサゾリジン環として保護される。オキサゾリジン環の結果として、ジペプチドは可逆的プロリン模倣体として機能する。
一般的に、ペプチド中に組み入れられる典型的な疑似プロリン残基を、化学式
Figure 2011506376

により表わしてよい。
式中、Φは任意のアミノ酸の残基を表わし、R及びRの各々は非依存的に適した二価の連結部分である。しばしば、Rは、化学式
Figure 2011506376

(式中、R及びRの各々は非依存的に一価の部分(例えばHなど)、又は低級アルキル(例えばメチルなど)である)の二価の部分である。R及びRも環状構造の共通メンバーでありうる。望ましくは、R及びRの各々はメチルである。オキサゾリジニン(oxazolidinine)環−保護Serの場合において、Rは二価の部分CHであり、Thrの場合において、Rは二価の部分(CH)CHである。
「低級アルキル」という用語は、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子の分岐又は直鎖の一価アルキルラジカルを指す。この用語はさらに、ラジカル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3−メチルブチル、n−ヘキシル、2−エチルブチル、及び同様のものにより例示される。好ましい低級アルキル残基は、メチル及びエチルであり、メチルが特に好ましい。
脱保護中に、R部分が切断されて、以下の化学式:
Figure 2011506376

(式中、Φ及びRは上に定義された通りである)のジペプチド残基が提供される。フラグメント2に適用される通り、疑似プロリン残基は、好ましくは、Ser−Ser残基に対応し、ここでC末端により近接したSerは、オキサゾリジン環と共に保護され、以下:
Figure 2011506376

の構造を有する。
N末端により近いSerのヒドロキシルを持つ側鎖が、例えばt−Bu保護基などにより保護される。保護オキサゾリジン環構造及びt−Buが切断されると、Ser−Ser残基がもたらされる。
フラグメント2の合成における構築要素としてのそのようなプロリン模倣体の使用は、本発明に関連する有意な利点を提供する。第1に、フラグメント2の固相合成が著しく簡単になる。疑似プロリンがフラグメント2の固相合成の過程において使用されない場合、残基13から11までのFmoc除去に有意な問題が存在しうる。この困難はベータシート形成に起因しうると考えられる。疑似プロリンの使用によって、これらのFmoc除去が、恐らくはベータシート形成の程度を低下させることにより、ずっと簡単になる。第2に、フラグメント2からフラグメント3の後の溶液相結合(スキーム1において描写される)が大幅に簡単になる。疑似プロリン残基の非存在において、典型的な溶液相結合溶媒中でのフラグメントの溶解度は非常に悪い。疑似プロリンは、フラグメント2(及びフラグメント2を組み入れるより長いフラグメント)の溶解度の特徴を増強し、フラグメント1の後の溶液相結合を簡単にする。
固相合成は、一般的に、フラグメント1のC末端からN末端の方向で行われる。このように、Gアミノ酸は、フラグメントのC末端部分に存在し、固相樹脂支持体に結合される第1のアミノ酸残基である。固相合成は、次に、所望の配列に対応する様態でアミノ酸残基を連続的に加えることにより進行する。しかし、X17−18疑似プロリンジペプチドを、GLP−1(7−36)の17及び18の位置に対応する位置において成長鎖に加える(天然Ser残基の対を17及び18の位置に連続的に加える代わりに)。ペプチド中間体フラグメントの合成は、N末端残基の後で完結している(例えば、N末端スレオニン残基(T)が新生ペプチド鎖に加えられている)。
フラグメント3は、配列番号23:
Figure 2011506376

(式中、X35は、上に定義する通りである)のアミノ酸残基を含むペプチドフラグメント、又はその対応物、又はX35残基を含むその対応物である。アミノ酸残基の1つ又は複数は、従来の実行に従い、側鎖保護基を含んでよい。フラグメント3は、天然GLP−1(7−36)ペプチドの23から35の位置におけるアミノ酸残基に対応するアミノ酸残基を含む(X35が、35の位置の天然アミノ酸残基の代わりにその位置にあることを除く)。フラグメント3は、表示(X35)GLP−1(23−35)により表わしてよい。
一部の実施態様において、ペプチドフラグメント3は、C末端を介して結合された樹脂でよい。このフラグメントは、場合により、側鎖、N末端及び/又はC末端保護基を持ちうる。Fmocは、ペプチドフラグメントの固相合成に関して特に有用なN末端保護基であることが見出されている。
好ましい実施態様において、X35は配列番号24:
Figure 2011506376

のAibであるか、又は35の位置にAibを含むその対応物である。配列番号10のペプチドフラグメントは、表示(Aib35)GLP−1(23−35)により表わしてよく、天然GLP−1(7−36)の35の位置の天然アミノ酸におけるAibでの置換を記載する。
配列番号23及び24のフラグメント3が、C末端の36の位置においてR(Arg)残基をまだ含まないことに留意すること。Argは、後に、溶液相中で、好ましくは側鎖保護を伴わないArgを使用して、フラグメント3のC末端に結合される。この戦略は、スキーム1内で有意な利点を提供する。なぜなら、それは、保護Argの使用の結果として生じる傾向のある望ましくない副反応を回避するからである。例えば、保護Argの脱保護時、脱保護の副産物は、ペプチドの他の構成物(例、トリプトファン)と反応する傾向がありうる。これによって、精製のための粗精製物中で利用可能な所望のペプチドの量が低下する。
固相合成は、一般的に、フラグメント3のC末端からN末端の方向で行われる。このように、X35アミノ酸は、フラグメントのC末端部分に存在し、固相樹脂支持体に結合される第1のアミノ酸残基である。固相合成は、次に、所望の配列に対応する様態でアミノ酸残基を連続的に加えることにより進行する。ペプチド中間体フラグメントの合成は、N末端残基の後で完結している(例えば、N末端グルタミン残基(Q)が新生ペプチド鎖に加えられている)。フラグメント3の合成において使用されるアミノ酸のいずれも、従来の実行に従って、側鎖保護を含みうる。
35添加支持体樹脂に近接した立体障害のため、リジン(34)及びバリン(33)の成長ペプチド鎖上への結合が問題になりうる。過剰のアミノ酸を用いても、これらの結合反応を強制的に完結させることは困難である。溶媒選び及び/又はエンドキャッピングは、この問題を軽減する助けとなりうる。結合溶媒の性質が、結合が完結する程度に影響を及ぼしうることが見出されている。一組の実験において、例えば、結合反応は3:1 NMP/DCM、1:1 NMP/DCM、1:1 DMF/DCM、及び3:1 DMF/DCMにおいて行われた。これらの溶媒の組み合わせにおける比率は、容積ベースである。NMPはN−メチルピロリドンを指し、DCMはジクロロメタンを指し、そしてDMFはジメチルホルムアミドを指す。結合反応は、1:1 DMF/DCMを使用した場合、さらに先に完結まで進行することが見出された。
リジン及びバリンの各々の結合後のエンドキャッピングを使用して、未反応の樹脂支持材料がさらなる結合反応において進行することを防ぐこともできる。エンドキャップされた材料は、精製中に必要に応じて、より簡単に除去される。従来のエンドキャッピング技術を使用してよい。
継続してスキーム1を参照し、フラグメント1、2及び3を、Argと共に組み立てて、所望のペプチドを完成させる。
スキーム1は、Argをフラグメント3のC末端に溶液相中で加えて、中間体フラグメント3’を産生することを示す。好ましくは、この方法でペプチドフラグメントに加えられたArgは、側鎖保護を含まない。フラグメント2を次にフラグメント3’に加えて、配列番号25のアミノ酸残基を組み入れるより大きな中間体フラグメントを産生し、ここで17及び18の位置のSer−Serが、依然として、保護された疑似プロリン形状:
Figure 2011506376

(式中、X35を上に定義した通りであり、好ましくはAibであり、そしてX17−18は上に定義する疑似プロリンジペプチド残基である)にある。中間体フラグメントを表示(X17−18、X35)GLP−1(11−36)により命名してよい。アミノ酸が側鎖保護を持つ範囲では、この保護は望ましくはこの工程を通じて維持される。
スキーム1はさらに、そのフラグメント1を次にこの中間体フラグメントに溶液中で加えて、所望のペプチド(配列番号26):
Figure 2011506376

を産生する。
代わりの好ましい実施態様では、本発明は、以下の式を有する合成(X、X10、X35)GLP−1(7−36)ペプチド(配列番号19):
Figure 2011506376

(式中、位置8、10及び35の記号Xの各々は、非依存的に、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基を表示する)及びその対応物を合成するための方法論を提供する。X、X10及び/又はX35残基のいずれも、場合により、側鎖保護基を含みうる。この式のペプチドは、少なくとも、アキラル、場合により、立体障害されたX及びX35残基が、位置8及び35で、天然アミノ酸残基で置換されている点で、天然GLP−1(7−36)とは異なる。X10残基は、天然アキラルグリシン又は別のアキラルアミノ酸に由来しうる。アキラルX、X10及びX35アミノ酸の使用によって、結果として生じるペプチドの安定化が助けられるだけでなく、構築要素としてのこれらのアミノ酸の使用によって、スキーム1において示され、以下でさらに記載される本発明の容易な合成経路を促進することも発見されている。
本発明の原理に従って合成されうる(X、X10、X35)GLP−11(7−36)ペプチドの特に好ましい実施態様は、式(配列番号12):
Figure 2011506376

(好ましくは(示す通り)C末端がアミド化されている)のペプチド及びその対応物を含む。このペプチドでは、アルファ−アミノイソ酪酸(模式的に略語Aibにより示す)のアキラル残基をX及びX35の両方として使用し、好ましくはC末端にアミドを有し、10の位置に天然Gの残基を使用し、式(Aib8,35)GLP−1(7−36)−NHにより命名してよい。この表示は、アミノ酸「Aib」に対応するアミノ酸残基が、8及び35の位置で天然アラニンの代わりに現れることを示す。アキラルアルファ−アミノイソ酪酸はまたメチルアラニンとして公知である。配列番号4のペプチドがEP 1137667 B1において記載されている。8及び35の位置でのAib残基の存在によって、身体における代謝的分解が減速し、このペプチドを、身体において、天然GLP−1(7−36)ペプチドよりもずっと安定にする。
スキーム2において示す合成では、ペプチド産物を調製するための固相及び溶液相技術の組み合わせを使用する。
Figure 2011506376
示す通り、スキーム2は、ペプチド中間体フラグメント1+2、及び3を固相上で合成することを含む。フラグメント1+2は、配列番号27:
Figure 2011506376

(式中、X及びX10は上に定義する通りである)のアミノ酸残基を含むペプチドフラグメントであるか、又はX及びX10残基を含むその対応物である。アミノ酸残基の1つ又は複数は、従来の実行に従い、側鎖保護基を含んでよい。一部の実施態様において、ペプチドフラグメント12は、C末端を介して結合された樹脂でよい。このフラグメントは、場合により、N末端及び/又はC末端保護基を持ちうる。Fmocは、ペプチドフラグメントの固相合成及び溶液相又は固相結合に関して特に有用なN末端ヒスチジン保護基であることが見出されている。Trt(トリチル)も、ペプチドフラグメントの固相合成及び溶液相又は固相結合に関して特に有用なN末端ヒスチジン保護基であることが見出されている。Boc(t−ブチルオキシカルボニル)、CBz(ベンジルオキシカルボニル又はZ)、Dts(ジチアスクシノイル(dithiasuccinoyl))、Rdtc(R=アルキル又はアリール、dtc=ジチオカルバメート)、DBFmoc(2,7−ジ−t−ブチルFmoc又は1,7−ジ−t−ブチルフルオレン−9−イルメトキシカルボニル)、Alloc(アリルオキシカルボニル)、pNZ(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)、Nsc([[2−[(4−ニトロフェニル)スルホニル]エトキシ]カルボニル])、Msc(2−メチルスルホニルエトキシカルボニル)、及びMBz(4−メトキシCBz)も、ペプチドフラグメントの固相合成及び溶液相又は固相結合に関して特に有用なN末端ヒスチジン保護基である。Bpoc[(1−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−1−メチルエトキシ)カルボニル]、Bnpeoc[[2,2−ビス(4−ニトロフェニル)エトキシ]カルボニル]、CBz[(フェニルメトキシ)カルボニル]、Aoc[(1,1−ジメチルプロポキシ)カルボニル]、及びMoz[[(4−メトキシフェニル)メトキシ]カルボニル]は、ペプチドフラグメントの固相合成及び溶液相又は固相結合に関して特に有用なN末端ヒスチジン保護基である。
フラグメント1+2は、天然GLP−1(7−36)ペプチドの7から27の位置におけるアミノ酸に対応する20個のアミノ酸残基を含み、従って、表示(X、X10、X17−18)GLP−1(7−27)により表わしてよい。好ましい実施態様において、XはAibであり、X10は配列番号28:
Figure 2011506376

のグリシンである。
又は10の位置にAib残基を含むその対応物である。配列番号28のペプチドフラグメントは、表示(Aib、X17−18)GLP−1(7−27)により表わしてよく、天然GLP−1(7−36)の8の位置の天然アラニンにおけるAibでの置換を記載する。記号X17−18により表示される残基は、疑似プロリンのジペプチド残基(以下でさらに定義する)、又は17及び18の位置にX17−18を含むその対応物である。
フラグメント2は、天然GLP−1(7−36)ペプチドの11から27の位置におけるアミノ酸残基に一般的に対応するアミノ酸残基を含む(疑似プロリンジペプチド残基X17−18が、天然GLP−1(7−36)の対応する17及び18位置を占めるSS(Ser−Ser)残基の代わりに使用されることを除く)。
フラグメント2のアミノ酸残基の1つ又は複数は、従来の実行に従い、側鎖保護基を含んでよい。一部の実施態様において、ペプチドフラグメント2は、C末端を介して結合された樹脂でよい。このフラグメントは、場合により、N末端及び/又はC末端保護基を持ちうる。Fmocは、ペプチドフラグメントの固相合成に関して特に有用なN末端保護基であることが見出されている。配列番号29
Figure 2011506376

のペプチドフラグメント2は、表示(X17−18)GLP−1(11−27)により呼んでよく、17及び18の位置のSer−Ser残基についてX17−18疑似プロリン残基での置換を記載する。
本発明の実行において使用する疑似プロリンという用語は、ヒドロキシル機能的アミノ酸の残基(例えばSer又はThrなど)を含むジペプチドを指し、ここでヒドロキシル機能的側鎖は、アルファ−アミノと側鎖ヒドロキシルの間のプロリン様TFA不安定オキサゾリジン環として保護される。オキサゾリジン環の結果として、ジペプチドは可逆的プロリン模倣体として機能する。
フラグメント1+2の合成における構築要素としてのそのようなプロリン模倣体の使用は、本発明に関連する有意な利点を提供する。第1に、フラグメント2の固相合成が著しく簡単になる。疑似プロリンがフラグメント2の固相合成の過程において使用されない場合、残基13から11までのFmoc除去に有意な問題が存在しうる。この困難はベータシート形成に起因しうると考えられる。疑似プロリンの使用によって、これらのFmoc除去が、恐らくはベータシート形成の程度を低下させることにより、ずっと簡単になる。疑似プロリン残基の非存在では、典型的な溶液相結合溶媒中でのフラグメントの溶解度は非常に悪い。疑似プロリンは、フラグメント2(及びフラグメント2、例えばフラグメント1+2などを組み入れるより長いフラグメント)の溶解度の特徴を増強し、フラグメント1+2の後の溶液相結合を簡単にする。
固相合成は、一般的に、フラグメント1+2のC末端からN末端の方向で行われる。このように、E27アミノ酸は、フラグメントのC末端部分に存在し、固相樹脂支持体に結合される第1のアミノ酸残基である。固相合成は、次に、所望の配列に対応する様態でアミノ酸残基を連続的に加えることにより進行する。しかし、X17−18疑似プロリンジペプチドを、GLP−1(7−36)の17及び18の位置に対応する位置において成長鎖に加える(天然Ser残基の対を17及び18の位置に連続的に加える代わりに)。ペプチド中間体フラグメントの合成は、N末端残基の後で完結している(例えば、N末端スレオニン残基(T)が新生ペプチド鎖に加えられている)。
フラグメント3は、配列番号30:
Figure 2011506376

(式中、X35は、上に定義する通りである)のアミノ酸残基を含むペプチドフラグメント、又はその対応物であるか、又はX35残基を含むその対応物である。アミノ酸残基の1つ又は複数は、従来の実行に従い、側鎖保護基を含んでよい。フラグメント3は、天然GLP−1(7−36)ペプチドの28から35の位置におけるアミノ酸に対応するアミノ酸残基を含む(X35が、35の位置の天然アミノ酸残基の代わりにその位置にあることを除く)。配列番号30のフラグメント3は、表示(X35)GLP−1(28−35)により表わしてよい。
一部の実施態様において、ペプチドフラグメント3は、C末端を介して結合された樹脂でよい。このフラグメントは、場合により、側鎖、N末端及び/又はC末端保護基を持ちうる。Fmocは、ペプチドフラグメントの固相合成に関して特に有用なN末端保護基であることが見出されている。
好ましい実施態様において、X35は配列番号31:
Figure 2011506376

のAibである。
又は35の位置にAibを含むその対応物である。配列番号31のペプチドフラグメントは、表示(Aib35)GLP−1(28−35)により表わしてよく、天然GLP−1(7−36)の35の位置の天然アミノ酸におけるAibでの置換を記載する。
配列番号30及び31のフラグメント3が、C末端の36の位置においてR(Arg)残基をまだ含まないことに留意すること。Argは、後に、溶液相中で、好ましくは側鎖保護を伴わないArgを使用して、フラグメント3のC末端に結合される。この戦略は、スキーム2内で有意な利点を提供する。なぜなら、それは、保護Argの使用の結果として生じる傾向のある望ましくない副反応を回避するからである。例えば、保護Argの脱保護時、脱保護の副産物は、ペプチドの他の構成物(例、トリプトファン)と反応する傾向がありうる。これによって、精製のための粗精製物中で利用可能な所望のペプチドの量が低下する。
配列番号32:
Figure 2011506376

(式中、X35は上に定義する通りである)のフラグメント3’は、配列番号32のアミノ酸残基を含むペプチドフラグメント、又はその対応物であるか、又はX35残基を含むその対応物である。アミノ酸残基の1つ又は複数は、従来の実行に従い、側鎖保護基を含んでよい。フラグメント3’は、天然GLP−1(7−36)ペプチドの28から36の位置におけるアミノ酸に対応するアミノ酸残基を含む(X35が、35の位置の天然アミノ酸残基の代わりにその位置にあることを除く)。配列番号32のフラグメント3’は、表示(X35)GLP−1(28−36)により表わしてよい。
固相合成は、一般的に、フラグメント3のC末端からN末端の方向で行われる。このように、X35アミノ酸は、フラグメントのC末端部分に存在し、固相樹脂支持体に結合される第1のアミノ酸残基である。固相合成は、次に、所望の配列に対応する様態でアミノ酸残基を連続的に加えることにより進行する。ペプチド中間体フラグメントの合成は、N末端残基の後で完結している(例えば、N末端グルタミン残基(Q)が新生ペプチド鎖に加えられている)。フラグメント3の合成において使用されるアミノ酸のいずれも、従来の実行に従って、側鎖保護を含みうる。
35添加支持体樹脂に近接した立体障害のため、リジン(34)及びバリン(33)の成長ペプチド鎖上への結合が問題になりうる。過剰のアミノ酸を用いてでさえ、これらの結合反応を強制的に完結させることは困難である。溶媒選び及び/又はエンドキャッピングは、この問題を軽減する助けとなりうる。結合溶媒の性質が、結合が完結する程度に影響を及ぼしうることが見出されている。一組の実験において、例えば、結合反応は3:1 NMP/DCM、1:1 NMP/DCM、1:1 DMF/DCM、及び3:1 DMF/DCMにおいて行われた。これらの溶媒の組み合わせにおける比率は、容積ベースである。NMPはN−メチルピロリドンを指し、DCMはジクロロメタンを指し、そしてDMFはジメチルホルムアミドを指す。結合反応は、1:1 DMF/DCMを使用した場合、さらに先に完結まで進行することが見出された。
リジン及びバリンの各々の結合後のエンドキャッピングを使用して、未反応の樹脂支持材料がさらなる結合反応において進行することを防ぐこともできる。エンドキャップされた材料は、精製中に必要に応じて、より簡単に除去される。従来のエンドキャッピング技術を使用してよい。
継続してスキーム2を参照し、フラグメント1、2及び3を、Argと共に組み立てて、所望のペプチドを完成させる。
スキーム2は、Argをフラグメント3のC末端に溶液相中で加えて、配列番号32
Figure 2011506376

(式中、X35は上に定義する通りであり、好ましくはAibである)の中間体フラグメント3’を産生することを示す。好ましくは、この方法でペプチドフラグメントに加えられたArgは、側鎖保護を含まない。
フラグメント1+2は、それにおいて17及び18の位置のSer−Serが、依然として、保護された疑似プロリン形状(配列番号27):
Figure 2011506376

であり、表示(X17−18、X35)GLP−1(11−36)により命名され、次にフラグメント3’に溶液相中で結合させる。他のアミノ酸が側鎖保護を持つ範囲で、この保護は望ましくはこの工程を通じて維持される。フラグメント1+2+3を組み入れる、配列番号26:
Figure 2011506376

の所望のペプチドを次に形成させて、式中、好ましい実施態様において、XはAibであり、X10は天然Gであり、そしてX17−18は上に定義する疑似プロリンジペプチド残基である。
スキーム1及び2の反応スキームを行う際、固相及び溶液相合成は、工業において公知の標準的方法により行ってよい。代表的な実行方法において、ペプチドは固相中で、アミノ酸をC末端からN末端に付加する化学反応を使用して合成する。このように、特定のフラグメントのC末端に近接したアミノ酸基又はペプチド基が、樹脂に付加される第1のものである。これは、アミノ酸基又はペプチド基のC末端の官能性を、樹脂支持体上の相補的な官能性と反応させることにより生じる。アミノ酸基又はペプチド基のN末端側をマスクして、望ましくない副反応を防ぐ。アミノ酸基又はペプチド基は、望ましくは、側鎖保護も含む。次に、連続アミノ酸基又はペプチド基を、支持体結合ペプチド材料に、目的のペプチドが形成されるまで付着させる。これらの大半が、従来の実行に従って側鎖保護も含む。各々の連続結合を用いて、樹脂結合ペプチド材料のN末端のマスキング基を除去する。これを次に、N末端がマスクされた次のアミノ酸のC末端と反応させる。固相合成の産物は、このように、樹脂支持体に結合したペプチドである。
フラグメントの質の差異(例えば、残留溶媒の量、残留ジベンゾフルベン、又はアッセイもしくは質における変異)の影響を最小限にするために、概念は、算出のための基礎として各フラグメントの全ペプチドアッセイを使用することであった。フラグメント2のペプチド性不純物の大半は、多かれ少なかれフラグメント2と同じ重量を有し、フラグメント2として反応し、そして、フラグメント3’のペプチド性不純物の大半は、多かれ少なかれフラグメント3’と同じ重量を有し、フラグメント3’として反応するため、全ペプチドの概念によって反応物の比率を調整することが可能になる。算出の目的のために、ジベンゾフルベンは一般的に考慮されない。なぜなら、それはペプチドではなく、質量に関して、そのUVシグナルにより大量に過大評価されるからである(フラグメントと同じ応答係数)。このように、フラグメントの全ペプチドアッセイを以下の通りに算出することができる:
a)アッセイ(%−mm)*(100−ジベンゾフルベンの量(%面積))/[質(%面積)]又は
b)主成分及び全てのペプチド性不純物の合計(%−(w/w))−ジベンゾフルベン(%−(mm))(ペプチドと同じ応答係数)。
固相ペプチド合成の実行において適した任意の型の支持体を使用することができる。好ましい実施態様において、支持体は、1つ又は複数のポリマー、コポリマー、又はポリマー(例えばポリアミド、ポリスルファミド、置換ポリエチレン、ポリエチレングリコール、フェノール樹脂、ポリサッカライド、又はポリスチレンなど)の組み合わせから作ることのできる樹脂を含む。ポリマー支持体は、また、ペプチド合成において使用される溶媒に十分に不溶性及び不活性である任意の固体でありうる。固体支持体は、典型的に、成長ペプチドを合成中に結合し、そして、所望の条件下で切断し、ペプチドを支持体から放出させることができる連結成分を含む。適した固体支持体は、光切断可能、TFA切断可能、HF切断可能、フッ化物イオン切断可能、還元切断可能;Pd(O)切断可能;求核切断可能;又はラジカル切断可能なリンカーを有しうる。好ましい連結成分は、切断ペプチドの側鎖基が依然として実質的に、全体的に保護される条件下で切断可能である。
1つの好ましい合成方法において、ペプチド中間体フラグメントは、トリチル基を含む酸感受性の固体支持体上で、より好ましくは、ペンダント塩素基を有するトリチル基を含む樹脂(例えば、2−クロロトリチルクロリド(2−CTC)樹脂)上で合成される(Barlos et al. (1989) Tetrahedron Letters 30(30): 3943-3946)。例は、また、トリチルクロリド樹脂、4−メチルトリチルクロリド樹脂、4−メトキシトリチルクロリド樹脂、4−アミノブタン−1−オール2−クロロトリチル樹脂、4−アミノメチルベンゾイル2−クロロトリチル樹脂、3−アミノプロパン−1−オール2−クロロトリチル樹脂、ブロモ酢酸2−クロロトリチル樹脂、シアン酢酸2−クロロトリチル樹脂、4−シアノ安息香酸2−クロロトリチル樹脂、グリシノール2−クロロトリチル樹脂、プロピオン酸2−クロロトリチル樹脂、エチレングリコール2−クロロトリチル樹脂、N−Fmocヒドロキシルアミン2−クロロトリチル樹脂、ヒドラジン2−クロロトリチル樹脂を含む。一部の好ましい固体支持体は、ポリスチレンを含み、それはジビニルベンゼンを用いてコポリマー化させて、反応基を固定させた支持体材料を形成することができる。
固相合成において使用される他の樹脂は、「Wang」樹脂(4−ヒドロキシメチルフェニルオキシメチル固定基を伴うスチレン及びジビニルベンゼンのコポリマーを含む)(Wang, S. S. 1973, J. Am. Chem. Soc.)、及び4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸樹脂(Richter et al. (1994), Tetrahedron Letters 35(27): 4705-4706)を含む。Wang、2−クロロトリチルクロリド、及び4−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェノキシ酪酸樹脂は、例えば、Calbiochem-Novabiochem Corp.(San Diego, California)から購入することができる。
固相合成のための樹脂を調製するために、樹脂を適した溶媒中で予洗することができる。例えば、固相樹脂(例えば2−CTC樹脂など)を、ペプチドチェンバーに加えて、適した溶媒を用いて予洗する。予洗溶媒を、結合反応において使用される溶媒(又は溶媒の混合物)の型に基づいて選んでよく、又は逆も同様である。洗浄、及びまた後の結合反応のために適した溶媒は、ジクロロメタン(DCM)、ジクロロエタン(DCE)、ジメチルホルムアミド(DMF)、及び同様のもの、ならびにこれらの試薬の混合物を含む。他の有用な溶媒は、DMSO、ピリジン、クロロホルム、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、N−メチルピロリドン、及びその混合物を含む。一部の場合において、結合はバイナリー溶媒系、例えばDMF及びDCMの混合物(容積比率9:1〜1:9の範囲、より共通して4:1〜1:4)などにおいて行うことができる。
本発明の合成は、好ましくは、特に記載のない場合、適切な保護基の存在において行う。保護基の性質及び使用は、当技術分野において周知である。一般的に、適した保護基は、それが付着する原子又は成分(例、酸素又は窒素)が、プロセシング及び合成中に望ましくない反応に関与することを防ぐことを助けうる任意の種類の基である。保護基は、側鎖保護基及びアミノ保護基又はN末端保護基を含む。保護基は、また、カルボン酸、チオール、及び同様のものの反応又は結合を防ぐことができる。
側鎖保護基は、側鎖の部分がペプチド合成、プロセシングなどの工程において使用される化学物質と反応することを防ぐことを助けるアミノ酸の側鎖(即ち、一般的なアミノ酸化学式HN−C(R)(H)−COOH中のR基)に結合した化学部分を指す。側鎖保護基の選択は、種々の要素、例えば、実施される合成の型、ペプチドが供されるプロセシング、及び所望の中間産物又は最終産物に依存しうる。側鎖保護基の性質は、アミノ酸自体の性質にも依存する。一般的に、固相合成中でのα−アミノ基の脱保護中に除去されない側鎖保護基が選ばれる。従って、α−アミノ保護基及び側鎖保護基は典型的に同じではない。
一部の場合において、ならびに固相合成及び他のペプチドプロセシングにおいて使用される試薬の型に依存して、アミノ酸は側鎖保護基の存在を要求しないことがある。そのようなアミノ酸は、典型的に、反応性酸素、窒素、又は他の反応性部分を側鎖中に含まない。
側鎖保護基の例は、アセチル(Ac)、ベンゾイル(Bz)、tert−ブチル、トリフェニルメチル(トリチル)、テトラヒドロピラニル、ベンジルエーテル(Bzl)及び2,6−ジクロロベンジル(DCB)、t−ブトキシカルボニル(Boc)、ニトロ、p−トルエンスルホニル(Tos)、アダマンチルオキシカルボニル、キサンチル(Xan)、ベンジル、2,6−ジクロロベンジル、メチル、エチル及びt−ブチルエステル、ベンジルオキシカルボニル(cBz又はZ)、2−クロロベンジルオキシカルボニル(2−C1−Z)、t−アミルオキシカルボニル(Aoc)、及び芳香族又は脂肪族ウレタン型保護基、光不安定基、例えばニトロ−ベラトリルオキシカルボニル(NVOC)など;及びフッ化物不安定基、例えば2−トリメチルシリルエトキシカルボニル(TEOC)などを含む。
本発明の実行においてGLP−1ペプチドを合成するために共通して使用されるアミノ酸のための好ましい側鎖保護基を、以下の表Aにおいて示す:
Figure 2011506376
アミノ末端保護基は、アミノ酸のアルファアミノ基に結合した化学部分を含む。典型的に、アミノ末端保護基は、成長ペプチド鎖に加えられるべき次のアミノ酸の添加前での脱保護反応中に除去されるが、しかし、ペプチドが支持体から切断される際に維持させることができる。アミノ末端保護基の選択は、種々の要素、例えば、実施される合成の型及び所望の中間産物又は最終産物に依存しうる。
アミノ末端保護基の例は、(1)アシル型保護基、例えばホルミル、アクリリル(Acr)、ベンゾイル(Bz)、及びアセチル(Ac);(2)芳香族ウレタン型保護基、例えばベンジルオキシカルボニル(Z)及び置換Zなど、例えばp−クロロベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ブロモベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニルなど;(3)脂肪族ウレタン保護基、例えばt−ブチルオキシカルボニル(Boc)、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、アリルオキシカルボニルなど;(4)シクロアルキルウレタン型保護基、例えば9−フルオレニル−メチルオキシカルボニル(Fmoc)、シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、及びシクロヘキシルオキシカルボニルなど;及び(5)チオウレタン型保護基、例えばフェニルチオカルボニルなどを含む。好ましい保護基は、9−フルオレニル−メチルオキシカルボニル(Fmoc)、2−(4−ビフェニリル)−プロピル(2)オキシカルボニル(Bpoc)、2−フェニルプロピル(2)−オキシカルボニル(Poc)、及びt−ブチルオキシカルボニル(Boc)を含む。
Fmoc又はFmoc様化学は、固相ペプチド合成のために高度に好ましい(結果として生じるペプチドの保護された状態での切断を、比較的容易に弱酸性の切断剤を使用して行えるからである)。この種類の切断反応は、結果として生じる副産物、不純物などに関して比較的清浄であり、ペプチドを大規模ベースで膨潤及び収縮洗浄の両方から回収することを技術的及び経済的に実行可能にして、収率を増強する。本明細書において使用する、ペプチド合成に関する「大規模」は、一般的に、少なくとも500g、より好ましくは少なくとも2kg/バッチの範囲のペプチド合成を含む。大規模合成は、典型的に、大きな反応容器、例えば鉄製反応容器など(試薬、例えば樹脂、溶媒、アミノ酸、結合及び脱保護反応のための化学物質などの分量を収容することができ、キログラムからメートルトンの範囲でのペプチド産生を可能にするサイズになっている)において実施される。
また、Fmoc保護基は、側鎖保護基と比べて、ペプチドから選択的に切断することができ、側鎖保護が、Fmoc切断時にその場に残される。この種類の選択性は、側鎖反応を最小限にするためにアミノ酸結合中に重要である。また、側鎖保護基を選択的に切断して、Fmocと比べてそれらを除去して、Fmocをその場所に残すことができる。この後者の選択性は、非常に有利なことに、以下でさらに記載する精製スキーム中で信頼される。
固相結合反応を、結合反応を増強又は改善する1つ又は複数の化合物の存在において実施することができる。反応の速度を増加させ、副反応の速度を低下させることができる化合物は、ホスホニウム塩及びウロニウム塩を含み、それらは、第3級塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)及びトリエチルアミン(TEA))の存在において、保護アミノ酸を活性種(例えば、BOP、PyBOP、HBTU、及びTBTU(HOBtエステルを生成する)及びDEPBT(HOOBtエステルを生成する))に変換することができる。他の試薬は、保護試薬を提供することによりラセミ化を防ぐことを助ける。これらの試薬は、加えられた補助求核剤(例えば、1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾール(HOBt)、1−ヒドロキシ−アザベンゾトリアゾール(HOAt)、又はHOSu)を伴うカルボジイミド(例えば、DCC又はWSCDI)を含む。混合酸無水物法(クロロギ酸イソブチルを使用し、補助求核剤を加えて又は加えず)も、アジド法で可能なように、それに関連する低ラセミ化のため、利用してよい。これらの型の化合物も、カルボジイミド媒介性結合の速度を増加させ、ならびにAsn及びGln残基の脱水を防ぐことができる。
結合が完結したことを判断した後、結合反応混合物を、溶媒を用いて洗浄し、結合サイクルを、ペプチド材料の後のアミノ酸残基の各々について繰り返す。次のアミノ酸を結合させるために、樹脂結合材料からのN末端保護基(例えば、Fmoc基)の除去は、典型的に、20〜50%(重量ベース)のピペリジンを溶媒(例えばN−メチルピロリドン(NMP)又はジメチルホルムアミド(DMF)など)中に含む試薬を用いた処理により達成される。Fmoc保護基の除去後、数回の洗浄を典型的に実施して、残留ピペリジン及びFmoc副産物(例えばジベンゾフルベン及びそのピペリジン付加体など)を除去する。
後のアミノ酸を、樹脂支持体上のペプチド材料の添加係数に関して、化学量論的に過剰のアミノ酸で利用することができる。一般的に、結合工程において使用されるアミノ酸の量は、樹脂上の第1のアミノ酸の添加係数と少なくとも等しい(1当量又はそれ以上)。好ましくは、結合工程において使用されるアミノ酸の量は、少なくとも1.3当量(0.3過剰)又はそれ以上、最も好ましくは約1.5当量(0.5過剰)又はそれ以上である。一部の場合において、例えば、結合工程は、1〜3の範囲のアミノ酸と等しい量を利用する。
最終結合サイクルに続き、樹脂を、溶媒(例えばNMPなど)を用いて洗浄し、そして次に不活性な第2溶媒(例えばDCMなど)を用いて洗浄する。合成されたペプチド材料を樹脂から除去するために、切断処理を、切断されたペプチド材料が依然として十分な側鎖基及び末端保護基を持つような様態で行う。保護基をその場所に残すことによって、樹脂切断中又は後でのペプチドフラグメントの望ましくない結合又は他の望ましくない反応を防ぐ助けとなる。Fmoc又は類似の化学反応を使用し、ペプチドを合成する場合において、保護された切断は、任意の所望の様式、例えば、比較的弱酸性の試薬(例えば酢酸又は希釈TFAなど)の溶媒(例えばDCMなど)中での使用などにより達成してよい。0.5〜10重量%、好ましくは1〜3重量%のTFAのDCM中での使用が典型的である。例えば、米国特許第6,281,335号を参照のこと。
ペプチド中間体フラグメントを固相樹脂から切断する工程は、例示のプロセスのラインに沿って進行することができ、以下の通りである。しかし、ペプチド中間体フラグメントを樹脂から効率的に切断する任意の適したプロセスを使用することができる。例えば、約5〜20、好ましくは約10容積の酸性切断試薬を含む溶媒を、樹脂結合ペプチド材料を含む容器に加える。樹脂は、典型的に、ビーズの形状であり、結果として試薬中に浸す。切断反応は、液体内容物を適した温度で適した時間にわたり撹拌する際に生じる。撹拌によってビーズが凝集することを防ぐ助けとなる。適した時間及び温度条件は、要素、例えば使用される酸性試薬、ペプチドの性質、樹脂の性質、及び同様のものなどに依存する。一般的なガイドラインとして、約−15℃〜約5℃、好ましくは約−10℃〜約0℃で約5分間〜2時間、好ましくは約25分間〜約45分間の撹拌が適しうる。切断時間は、約10分間〜約2時間の範囲、又はさらに1日でありうる。切断は、望ましくは、そのような冷却温度の範囲において行われ、典型的に反応中に生じうる発熱反応に順応させる。また、切断反応のより低い温度によって、酸感受性の側鎖保護基(例えばtrt基など)のこの段階での除去が防がれる。
切断処理の終了時、反応をクエンチする。これは、例えば、切断試薬を適した塩基(例えばピリジン又は同様のものなど)と組み合わせ、かき混ぜ及び撹拌を追加期間、例えば追加の5分間〜2時間など、好ましくは約20分間〜約40分間にわたり継続することにより達成してよい。塩基を加えて、撹拌を継続することによって、容器の内容物の温度が増加する。撹拌の終了時、容器の内容物は、約0℃〜約15℃、好ましくは約5℃〜約10℃の範囲の温度でよい。
ペプチド回収の局面を改善するために樹脂を膨潤又は収縮させるなどの要素を、場合により、全合成プロセス中に組み入れることができる。これらの技術は、例えば、米国特許出願公開第2005/0164912 A1号において記載されている。
一部の局面において、切断されたペプチドフラグメントを、他のペプチドフラグメント及び/又はアミノ酸への溶液相結合のために調製することができる。溶液相中でのペプチド結合反応は、例えば、New Trends in Peptide Coupling Reagents;Albericio, Fernando; Chinchilla, Rafeal;Dodsworth, David J.;及びNajera, Armen;Organic Preparations and Procedures International (2003), 33(3), 203-303において概説されている。
ペプチド中間体フラグメントの他のフラグメント又はアミノ酸への溶液相中での結合は、in situ結合試薬、例えば、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、o−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、o−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホウ酸(HATU)、o−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホスフェート(TATU)、o−(1H−6−クロロ−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HCTU)、o−(1H−6−クロロ−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸(TCTU)、o−(ベンゾトリアゾール−1−イル)オキシビオス(oxybios)−(ピロリジノ)−ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HAPyU)、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、ジイソプロピルカルボジイミド、3−(ジエトキシホスホリルオキシ)−1,2,3−ベンゾトリアジン−4(3H)−ワン(DEPBT)、水溶性カルボジイミド(WSCDI)、o−(シアノ−エトキシカルボニル−メチレンアミノ)−N,N,N’,N”−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸(TOTU)、又はo−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸(TBTU)を使用して行うことができる。他の結合技術では、事前に形成された活性エステル、例えばヒドロキシスクシンイミド(HOSu)及びp−ニトロフェノール(HONp)エステルなど;事前に形成された対称無水物;非対称無水物、例えばN−カルボキシ無水物(NCA)など;又は酸ハロゲン化物、例えばアシルフッ化物など、ならびにアシルクロリドを使用する。
適した結合溶媒を、溶液相結合反応において使用することができる。使用される結合溶媒が、形成されるペプチド結合のラセミ化の程度;ペプチド及び/又はペプチドフラグメントの溶解度;及び結合反応速度に影響を及ぼしうることが理解される。一部の実施態様において、結合溶媒は、1つ又は複数の水混和性試薬を含む。水混和性溶媒の例は、例えば、DMSO、ピリジン、クロロホルム、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、又はそれらの混合物を含む。
他の実施態様において、結合反応は、1つ又は複数の非水混和性試薬を含んでよい。例示的な非水混和性溶媒は、メチレンクロリドである。これらの実施態様において、非水混和性溶媒は、好ましくは、脱保護反応に適合する;例えば、非水混和性溶媒を使用する場合、好ましくは、それは脱保護反応に悪影響を及ぼさない。
配列番号10のペプチドが形成された後、産物を、脱保護、精製、凍結乾燥、さらなるプロセシング(例、融合タンパク質を形成するための別のペプチドとの反応);これらの組み合わせ、及び/又は同様のものに、適宜、供することができる。
例えば、本発明によると、側鎖保護基は、典型的に、固相合成の間中、また、溶液相結合反応へ、及び、それの間中、ペプチド中間体フラグメント上に保持される。一般的に、溶液相工程が完結した後、1つ又は複数の脱保護工程を実施して、1つ又は複数の保護基をペプチドから除去してよい。
全体的な脱保護による側鎖保護基の除去では、典型的に、酸分解剤(acidolytic agent)を含む脱保護溶液を利用して、側鎖保護基を切断する。全体的な脱保護のために共通して使用される酸分解試薬は、ニート(neat)トリフルオロ酢酸(TFA)、HCl、ルイス酸(例えばBFEtO又はMeSiBrなど)、液体フッ化水素酸(HF)、臭化水素酸(HBr)、トリフルオロメタンスルホン酸、及びそれらの組み合わせを含む。脱保護溶液は、また、1つ又は複数の適した陽イオンスカベンジャー、例えば、ジチオスレイトール(DTT)、アニソール、p−クレゾール、エタンジチオール、又はジメチルスルフィドを含む。脱保護溶液は水も含みうる。本明細書において使用する通り、脱保護組成物中に存在する試薬の量は、典型的に、比率で表わされ、ここで個々の成分の量は、「部」、例えば「重量部」又は「容積部」などの中の分子として表わされ、分母は組成物中の全部分である。例えば、TFA:HO:DTTを90:5:5(重量/重量/重量)の比率で含む脱保護溶液は、TFAを90/100重量部で、HOを5/100重量部で、DTTを5/100重量部で有する。
析出は、典型的に、エーテル、例えば、ジエチルエーテル又はMTBE(メチルタートブチルエーテル)を使用して行われる。析出後、ペプチドは、望ましくは、他の成分と組み合わせる前に単離及び乾燥させ、凍結乾燥し、容器に入れ、保存し、さらにプロセシングし、及び/又は別の方法で取り扱う。これは、任意の適した様式で達成してよい。適したアプローチによると、ペプチドを、ろ過を介して回収し、十分なMTBE洗浄液を用いて洗浄し、最終塩含量を適したレベルにまで低下させ、そして次に乾燥させる。
本発明は、また、広範囲のペプチド(GLP−1ペプチド及びそれらの対応物を含む)を精製するための有用な技術を提供する。
特に好ましい精製プロセスは、クロマトグラフィー媒体を通じた少なくとも2つの精製通過を含み、ここで少なくとも第1の通過が第1のpHで起こり、そして少なくとも第2の通過が第2のpHで起こる。より好ましくは、第1の通過は酸性pHで起こり、第2の通過は塩基性pHで起こる。好ましい実施態様において、酸性条件下での少なくとも1つの通過が、塩基性条件下で起こる通過の前に起こる。この精製アプローチを実行する例示的な方法を、完全に保護されたペプチド11を精製する例示的な状況において記載することができる。最初に、ペプチドは全体的に脱保護される。N末端基及び側鎖保護基の両方が切断される。第1のクロマトグラフィー通過は、水/ACN勾配において、pH約1〜5、好ましくは約2を提供するために十分なTFAを使用して行われる。第2の通過は、次に、水/ACN勾配において、pH約8〜9前後、好ましくは約8.5〜8.9を提供するために少量のアンモニア及び/又は酢酸アンモニウム、又は同様のものを使用して行われる。
pH値は、酸性又は塩基性を問わず、均一なイオン種が各々の例において存在する点で均一性を促進させる。このように、酸性pHは、望ましくは、十分に低く、ペプチド材料中の実質的に全てのアミノ酸残基がプロトン化される。塩基性pHは、望ましくは、十分に高く、ペプチド材料中の実質的に全てのアミノ酸残基が脱プロトン化される。酸性及び塩基性のクロマトグラフィーは、任意の順番で行うことができる。酢酸ペプチドが所望の産物である場合、塩基性クロマトグラフィーを最後に行うことが便利である(酢酸がクロマトグラフィーの産物でありうるからである)。
共通して使用される略語は以下を含む:アセチル(Ac)、アゾ−ビス−イソブチリルニトリル(AIBN)、雰囲気(Atm)、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9−BBN又はBBN)、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、ジ−tert−ブチルピロカルボネート又はBoc無水物(BOCO)、ベンジル(Bn)、ブチル(Bu)、Chemical Abstracts Registration Number(CASRN)、ベンジルオキシカルボニル(CBZ又はZ)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、ジエチルアミノ硫黄三フッ化物(DAST)、ジベンジリデンアセトン(dba)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン(DBN)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1,2−ジクロロエタン(DCE)、ジクロロメタン(DCM)、アゾジカルボン酸ジエチル(DEAD)、(3−(ジエトキシホスホリルオキシ)−1,2,3−ベンゾトリアジン−4(3H)−オン)(DEPBT)、ジ−イソ−アゾジカルボン酸プロピル(DIAD)、ジ−イソ−ブチルアルミニウムヒドリド(DIBAL又はDIBAL−H)、ジ−イソ−プロピルエチルアミン(DIPEA)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、4−N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、エチレングリコールジメチルエーテル(DME)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)エタン(dppe)、1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドヒドロクロリド(EDCI)、エチル(Et)、酢酸エチル(EtOAc)、エタノール(EtOH)、2−エトキシ−2H−キノリン−1−カルボン酸エチルエステル(EEDQ)、ジエチルエーテル(EtO)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート酢酸(HATU)、酢酸(HOAc)、1−N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、イソプロパノール(IPA)、リチウムヘキサメチルジシラザン(LiHMDS)、メタノール(MeOH)、融点(mp)、MeSO−(メシル又はMs)、メチル(Me)、アセトニトリル(MeCN)、m−クロロ過安息香酸(MCPBA)、質量スペクトル(ms)、メチルt−ブチルエーテル(MTBE)、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、N−カルボキシ無水物(NCA)、N−クロロスクシンイミド(NCS)、N−メチルモルホリン(NMM)、N−メチルピロリドン(NMP)、ピリジニウムクロロクロマート(PCC)、ピリジニウムジクロマート(PDC)、フェニル(Ph)、プロピル(Pr)、イソ‐プロピル(i−Pr)、ポンド毎平方インチ(psi)、ピリジン(pyr),(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、室温(rt又はRT)、tert−ブチルジメチルシリル又はt−BuMeSi(TBDMS)、トリエチルアミン(TEA又はEtN)、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル(TEMPO)、トリフラート又はCFSO−(Tf)、トリフルオロ酢酸(TFA)、1,1’−ビス−2,2,6,6−テトラメチルヘプタン−2,6−ジオン(TMHD)、O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロホウ酸(TBTU)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、テトラヒドロフラン(THF)、トリメチルシリル又はMeSi(TMS)、p−トルエンスルホン酸一水和物(TsOH又はpTsOH)、4−Me−CSO−又はトシル(Ts)、N−ウレタン−N−カルボキシ無水物(UNCA)。接頭辞ノルマル(n)、イソ(i−)、第二級(sec−)、第三級(tert−)、及びネオを含む従来の命名法は、アルキル部分と使用された場合、それらの慣習的な意味を有する。(J. Rigaudy and D. P. Klesney, Nomenclature in Organic Chemistry, IUPAC 1979 Pergamon Press, Oxford.)。
本発明の原理を、ここで、以下の例示的な実施例に関してさらに説明する。以下において、全てのパーセント及び比率は、別に明確に記載しない場合、容積による。
実施例
実施例1〜18は、スキーム1において記載される結合反応スキーム及び本明細書におい定義されるフラグメント1、2、3、及び3’に関する。
実施例1
N末端でのFmos保護、ならびにHis及びGluでの側鎖保護を用いたフラグメント1の固相合成
A.Fmoc−Gly−添加2CTC樹脂の調製
最初に、Fmoc−Gly−添加2CTC樹脂を調製した。使用された試薬の量を以下の表に列挙する:
Figure 2011506376
2−CTC樹脂を500mLペプチドリアクターに充填して、400mLのDCMを用いて30分間、25℃で膨潤させた。床を排出させて、8容積のDMF:DCM(87.5:12.5)中のFmoc−Gly−OH及びDIEAの溶液を加えた。混合物を、窒素下で2時間、温度25℃で撹拌した。
床を排出させて、350mLのDMFで1回そして175mLのDMFで1回洗浄した。次に、2−CTC樹脂上の残りの活性部位を、350mLのMeOH:DIEA(9:1)溶液で1時間エンドキャップした。床を排出させて、250mLのDMFで2回、そして次に350mLのDCMで4回洗浄した。樹脂を3×350mLのIPAで洗浄することにより脱膨潤させた。樹脂を一定重量まで乾燥させて、38.20gの添加樹脂を得た。分析は添加係数0.18mmol/gを示した。
B.固相合成
この実施例1のパートAにおいて調製された、0.18mmol/gで添加された20.0gのFmoc−Gly−2−CTC樹脂を用いて開始し、固相合成を行った。樹脂を、DCM(200mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。DCM溶媒を排出させて、樹脂を3回、NMPで洗浄した(各々の洗浄で5容積)。
樹脂を、次に、NMP中の20%容積のピペリジンで2回処理し(各々の処理で5容積)、Fmoc保護基を除去した。第2の20%ピペリジン/NMP処理後、樹脂をネガティブクロラニルテストへのNMPで5回洗浄した(各々の洗浄で5容積)。
結合溶液を調製するために、アミノ酸(2.85当量)及び6−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(6−Cl−HOBT、2.85当量)を秤量し、2.55×容積のNMP中に溶解させて、次にDIEA(3.25当量)と5℃〜10℃で合わせた。TBTU(2.85当量)を1.3×容積のNMP中に5℃〜10℃で溶解させた。2つの溶液を次に合わせた。結果として生じた溶液を反応容器に加えた。フラスコを、リアクター中に加えられた1.3×容積のDCMでリンスして、それを次に2〜3時間、25℃〜27℃で撹拌した。サンプルをカイザーテストのために引いて、完了について反応をチェックした。結合反応が3時間後に未完了であった場合(ポジティブなカイザーテスト)、反応容器を排出させて、再結合を、活性化アミノ酸の新鮮溶液を用いて実施した。結合反応の完了後、結合溶液を排出させて、樹脂をNMPで4回洗浄した(各々の洗浄で5容積)。次に、Fmoc保護基の除去及び結合反応サイクルを、フラグメント中の残りのアミノ酸について繰り返した(即ち、Glu(OtBu)→Aib→His(trt)の順番で)。
活性化Fmoc−His(trt)−OHとH−Aib−Glu(OtBu)−Gly−2−CTCの間での結合反応の困難さ、及び、活性化Fmoc−His(trt)−OHの不安定さのため、結合反応は、1時間後に反応溶液を排出させて、そして直ぐに、第2の新鮮な活性化Fmoc−His(trt)−OH溶液を用いて再結合反応を実施することにより強制的に完了させた。
この実施例のパートBにおいて使用される全ての試薬を、以下の表に列挙する:
Figure 2011506376
樹脂結合ペプチドフラグメントを、NMP(5容積)で4回、DCM(6容積)で5回、IPA(5容積)で3回、洗浄した。脱膨潤させた樹脂を、次に、35℃で、真空下で乾燥させて、22.58gの樹脂及び樹脂結合ペプチドを得た。
C.樹脂からのFmoc及び側鎖保護フラグメントの切断。
上述の構築されたパートBからの樹脂を、DCM(使用された樹脂の重量と比べて12.5容積;12.5mlのDCM/樹脂のg又は12.5リットル/kg)中で30分間、25℃で膨潤させて、そして次に、DCMで2回洗浄し(各々の洗浄で6.25容積)、NMP残基を除去した。樹脂を、最後のDCM洗浄液を用いて−5℃に冷却させた。DCMを排出させて、1% TFA/DCMの冷溶液(10容積、−5℃〜−10℃)を加えて、30分間、0℃で撹拌した。ピリジン(TFAの1.3当量)をリアクターに加えて、TFAを中和した。切断溶液をろ過除去して、フラスコ中に回収した。容器を25℃まで温めながら、樹脂をDCMで7回(7.5容積)洗浄した。洗浄液を切断溶液と合わせた。DCM切断溶液を水(7.5容積)と合わせた。結果として生じた混合物を減圧下で蒸留して、DCMを除去した(350トール、28℃)。ペプチドフラグメントが、DCM除去時に水から析出した。フラグメントを水で洗浄し、そして30℃〜35℃で、真空下で乾燥させた。合計4.73gのFmoc−(Aib)GLP−1(7−10)−OHが得られた。
実施例2
A.Fmoc−Gly−添加2CTC樹脂の調製
Fmoc−Gly−添加2CTC樹脂を調製した。使用された試薬の量を以下の表に列挙する:
Figure 2011506376
2−CTC樹脂を500mLペプチドリアクターに充填して、400mLのDCMを用いて30分間、膨潤させた。床を排出させて、8容積のDMF:DCM(87.5:12.5容積)中の溶液Fmoc−Gly−OH及びDIEAを加えた。混合物を、窒素下で2時間、温度25℃で撹拌した。
樹脂床を排出させて、400mLのDMFで1回そして200mLのDMFで1回洗浄した。次に、2−CTC樹脂上の残りの活性部位を、390mLのMeOH:DIEA(9:1容積)溶液で1時間エンドキャップした。床を再び排出させて、350mLのDMFで2回洗浄し、そして350mLのDCMで4回洗浄した。樹脂を次に3×350mLのIPAで洗浄することにより脱膨潤させた。樹脂を、35℃で、真空下で一定重量まで乾燥させて、48.51gの添加樹脂を得た。分析は添加係数0.54mmol/gを示した。
B.固相合成
0.54mmol/gで添加された27.59gのFmoc−Gly−2−CTC樹脂を用いて開始し、固相合成を行った。樹脂を、DCM(300mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。DCM溶媒を排出させて、樹脂をNMPで3回洗浄した(各々の洗浄で5容積)。
樹脂を、次に、NMP中の20%容積のピペリジンで2回処理し(各々の処理で5容積)、Fmoc保護基を除去した。第2の20%ピペリジン/NMP処理後、樹脂をネガティブクロラニルテストへNMPで6回洗浄した(各々の洗浄で5容積)。
結合溶液を調製するために、アミノ酸(1.7当量)及び6−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(6−Cl−HOBT、1.7当量)を秤量し、4.6×容積のNMP中に溶解させて、次にDIEA(1.9当量)と10℃〜5℃で合わせた。TBTU(1.7当量)を2.28×容積のNMP中に10℃〜5℃で溶解させた。2つの溶液を次に合わせた。結果として生じた溶液を反応容器に加えた。フラスコを、2.28×容積のDCMでリアクター中へリンスして、それを次に2〜3時間、25℃〜27℃で撹拌した。サンプルをカイザーテストのために引いて、完了について反応をチェックした。結合反応の完了後、結合溶液を排出させて、樹脂をNMPで4回洗浄した(各々の洗浄で5容積)。Fmoc保護基の除去及び結合反応サイクルを、フラグメント中の残りのアミノ酸について繰り返した(即ち、Glu(OtBu)→Aib→His(trt)の順番で)。
この実施例において使用される全ての試薬を、以下の表に列挙する:
Figure 2011506376
C.樹脂からのフラグメントの切断
構築された樹脂を、NMP(5容積)で6回、そして次にDCM(6容積)で8回洗浄して、NMP残基を除去した。樹脂を、最後のDCM洗浄液を用いて−5℃に冷却させた。DCMを排出させた後、1% TFA/DCMの冷(−5℃〜−10℃)溶液(10容積)を加えて、結果として生じたポット混合物を30分間、0℃で撹拌した。ピリジン(TFAの1.3当量)をリアクターに充填して、TFAを中和した。切断溶液をフラスコ中に回収した。容器を25℃まで温めながら、樹脂をDCM(7.5容積)で11回洗浄し、切断溶液中に排出させた。DCM溶液を水(10容積)と合わせた。結果として生じた混合物を減圧下で蒸留して、DCMを除去した(350トール、28℃)。フラグメントが、DCM除去時に水から析出した。フラグメントを水で洗浄し、そして30℃〜35℃で、真空下で乾燥させた。合計11.12gのFmoc−(Aib)GLP−1(7−10)−OH(78.8%収率)が得られた。
実施例3
A.Fmoc−Gly−添加2CTC樹脂の調製
Fmoc−Gly−添加2CTC樹脂を調製した。使用された試薬の量を以下の表に列挙する:
Figure 2011506376
2−CTC樹脂を500mLペプチドリアクターに充填して、400mLのDCMを用いて30分間、膨潤させた。床を排出させて、8容積のDMF:DCM(87.5:12.5容積)中の溶液Fmoc−Gly−OH及びDIEAを加えた。混合物を、窒素下で2時間、温度25℃で撹拌した。
床を排出させて、400mLのDMFで1回洗浄した。次に、2−CTC樹脂上の残りの活性部位を、390mLのMeOH:DIEA(9:1)溶液で1時間エンドキャップした。床を排出させて、350mLのDMFで2回洗浄し、そして次に350mLのDCMで4回洗浄した。樹脂を4×250mLのIPAで洗浄することにより脱膨潤させた。樹脂を、35℃で、真空下で一定重量まで乾燥させて、52.02gの添加樹脂を得た。分析は添加係数0.72mmol/gを示した。
B.固相合成
0.72mmol/gで添加された24.43gのFmoc−Gly−2−CTC樹脂を用いて開始し、固相合成を行った。樹脂を、DCM(250mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。DCM溶媒を排出させて、樹脂をNMPで3回洗浄した(各々の洗浄で5容積)。
樹脂を、次に、NMP中の20%ピペリジンで2回処理し(各々の処理で5容積)、Fmoc保護基を除去した。第2の20%ピペリジン/NMP処理後、樹脂をネガティブクロラニルテストへNMPを用いて6回洗浄した(各々の洗浄で5容積)。
結合溶液を調製するために、アミノ酸及び6−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(6−Cl−HOBT)を秤量し、NMP中に溶解させて、次にDIEAと5℃〜10℃で合わせた。TBTUをNMP中に5℃〜10℃で溶解させた。2つの溶液を次に合わせた。結果として生じた溶液を反応容器に加えた。フラスコを、DCM(量については以下の表を参照のこと)でリアクター中へリンスして、それを2〜6時間、25℃〜27℃で撹拌した。サンプルをカイザーテストのために引いて、完了について反応をチェックした。結合反応が3時間後に未完了であった場合(ポジティブなカイザーテスト)、反応容器を排出させて、再結合を、活性化アミノ酸の新鮮溶液を用いて実施した。結合反応が完了した後、結合溶液を排出させて、樹脂をNMPで4回洗浄した(各々の洗浄で5容積)。次に、Fmoc基の除去及び結合反応サイクルを、フラグメント中の残りのアミノ酸について繰り返した(即ち、Glu(OtBu)→Aib→His(trt)の順番で)。
この実施例において使用される全ての試薬を、以下の表に列挙する:
Figure 2011506376
C.樹脂からのフラグメントFmoc−AA(7−10)−OHの切断
構築された樹脂を、NMP(5容積)で6回、そしてDCM(6容積)で7回洗浄して、NMPを除去した。樹脂を、最後のDCM洗浄液を用いて−5℃に冷却させた。DCMを排出させて、樹脂床を、1% TFA/DCMの冷(−5℃〜−10℃)溶液(11.26容積)で5分間、0℃で洗浄した。切断溶液をフラスコ中に回収して、そこにはピリジン(全TFAの1.3当量)が、TFAを中和するために加えられていた。次に、冷1% TFA/DCM(6.14容積)の第2の部分がリアクターに加えられ、2分間、撹拌された。第2の切断溶液を、再び、回収フラスコ中に排出させた。容器を25℃まで温めながら、樹脂をDCM(8.2容積)で9回洗浄し、切断溶液中に排出させた。DCM溶液を水(8.2容積)と合わせた。結果として生じた混合物を減圧下で蒸留して、DCMを除去した(350トール、28℃)。フラグメントが、DCM除去時に水から析出した。フラグメントを水で洗浄し、そして30℃〜35℃で、真空下で乾燥させた。合計14.02gの配列番号7のFmoc−(Aib)GLP−1(7−10)−OH(86.6%収率)が得られた。分析は純度94.3% ANを示した。
実施例4
Fmoc−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(OtBu)−Asp(OtBu)−Val−Ser(OtBu)−Ser(ψMe,Me)−Tyr(tBu)−Leu−Glu(OtBu)−Gly−OH
GPAフラグメント2の固相合成
0.43mmole/gで添加された20.0gのH−Gly−2−CT樹脂を用いて開始し、Fmoc−AA(11−22)−OHの固相合成を行った。樹脂を、DCM(200mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。DCM溶媒を排出させて、樹脂を3回、NMPで洗浄した(各々の洗浄で6容積)。容積の全てのスケーリングは、最初の樹脂重量(20.0g)又は樹脂上の添加アミノ酸のモル数(8.6mmole)と比べてである。
結合溶液を調製するために、アミノ酸(1.7当量)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT、1.7当量)を秤量し、3.4容積のNMP中に溶解させ、次にNMP中のHBTU(1.7当量)溶液(1.32容積)と合わせ、そして次にDIEA(3.5当量)を0℃〜5℃で加えることにより活性化させた。結果として得られた溶液を、樹脂を含む反応容器に加えて、活性化フラスコを、1.57容積のDCMでリアクター中へリンスし、それを次に4時間、25℃〜27℃で撹拌した。4時間の結合反応混合物の撹拌後、結合溶液を排出させて、樹脂をNMPで4回洗浄した(各々の洗浄で6容積)。樹脂を、次に、NMP中の20%ピペリジンで2回処理し(各々の処理で6容積)、Fmoc保護基を除去した。第2の20%ピペリジン/NMP処理後、樹脂を9回、NMPで洗浄した(各々の洗浄で6容積)。Fmoc基の除去及び結合反応サイクルを、フラグメント中の残りのアミノ酸について繰り返した(即ち、Glu(OtBu)→Leu→Tyr(tBu)→Ser(OtBu)−Ser(ψMe,Me)→Val→Asp(OtBu)→Ser(OtBu)→Thr(tBu)→Phe→Thr(tBu)の順番で)。
この実施例において使用される全ての試薬を、以下の表に列挙する:
Figure 2011506376
構築された樹脂を、NMP(6容積)で4回、そしてDCM(6容積)で7回洗浄した。
構築された樹脂からのフラグメント2(Fmoc−AA(11−22)−OH)の切断:
上述の構築された樹脂を、最後のDCM洗浄液を用いて−5℃に冷却させた。DCMを排出させて、1% v/v TFA/DCMの冷溶液(10容積、−5℃〜−10℃)を加えて、0℃で撹拌した。ピリジン(TFAと比べて1.38当量)を切断レシーバーに加えて、TFAを中和させた。30分間の撹拌後、切断溶液を切断レシーバー中に回収した。次に、1% TFA/DCMの別の冷溶液(5容積、−5℃〜−10℃)を加えて、30分間、0℃で撹拌した。ピリジン(TFAへ1.38当量)を切断容器に加えて、TFAを中和した。容器を25℃まで温めながら、樹脂をDCMで6回(6容積)洗浄し、切断溶液レシーバー中に排出させた。結果として生じるDCM切断及び洗浄溶液を濃縮させて(7.5容積)、そして次に水(5容積)と合わせた。底のDCM層をさらに濃縮させて(1.5容積)、ヘプタン(20容積)中に入れ、産物を析出させた。結果として生じた混合物を減圧下で蒸留して、残りのDCMを除去した(350〜100トール、25℃)。フラグメント2が、DCM除去時にヘプタンから析出した。フラグメント2をへプタンで洗浄し、そして30℃〜35℃で、真空下で乾燥させた。合計14.35gのGPA Fmoc−AA(11−22)−OH(純度88.4% AN)が得られた(収率85.5%)。
実施例5
上のバッチ構築を繰り返した。構築された樹脂からのフラグメント2の切断後、DCM溶液を7.5容積まで濃縮して、水(各々5容積で3回)で洗浄した。底のDCM層を3.75容積まで再び濃縮した。このDCM溶液を水(20容積)と合わせて、残りのDCMを、真空下で、25℃で除去した。析出産物を次にろ過し、真空下で、35℃で乾燥させた。これは、14.95gのフラグメント2(89%収率、93.1% AN純度)を与えた。
実施例6
側鎖保護されたFmoc−(Aib35)GLP−1(23−35)−OH(フラグメント3)の固相合成:
A.Fmoc−Aib−添加2CTC樹脂の調製
Fmoc−Aib−添加2CTC樹脂を調製した。使用された試薬の量を以下の表に列挙する:
Figure 2011506376
2−CTC樹脂を500mLペプチドリアクターに充填して、400mLのDCMを用いて30分間、膨潤させた。床を排出させて、8容積のDMF:DCM(87.5:12.5)中のFmoc−Aib−OH及びDIEAの溶液を加えた。混合物を、窒素下で2時間、温度25℃で撹拌した。
床を排出させて、DMF400mLで1回そして200mLで2回目の洗浄をした。次に、2−CTC樹脂上の残りの活性部位を、400mLのMeOH:DIEA(9:1)溶液で1時間エンドキャップした。床を排出させた。樹脂を、450mLのDMF/MeOH/DIEA(4:0.9:0.1)で1回、200mLのDMFで1回、そして350mLのDCMで4回洗浄した。樹脂を3×350mLのIPAで洗浄することにより脱膨潤させた。樹脂を一定重量まで乾燥させて、45.15gの添加樹脂を与えた。分析は添加係数0.24mmol/gを示した。
B.固相合成
10.01gのFmoc−Aib−2−CTC樹脂(添加係数0.24mmol/g)を反応容器に充填して、DCM(120mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。DCM溶媒を排出させて、樹脂を3回、NMPで洗浄した(各々の洗浄で6容積)。
樹脂を、次に、NMP中の5%容積のピペリジンで2回処理し(各々の処理で6容積)、Fmoc保護基を除去した。第2の5%ピペリジン/NMP処理後、樹脂を4回、NMPで洗浄した(各々の洗浄で6容積)。
結合溶液を調製するために、アミノ酸(1.875当量)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(HOBT水和物、2.07当量)を3.5×容積のNMP中に5℃〜10℃で溶解させて、そして次にNMP中のHBTU(2.0当量)の16.1mL溶液(1.5×容積)と合わせた。次に、2.2mLのDIEA(2.63当量)を活性化容器に10℃〜5℃で加えた。結果として生じた溶液を反応容器に移した。活性化容器を、1.5×容積のDCMでリアクター中へリンスし、それを次に2時間、25℃で撹拌した。反応容器を排出させた。結合反応を、活性化アミノ酸(1.875当量)の新鮮溶液を用いてもう1回繰り返した。第2の結合反応が完了した後、結合溶液を排出させて、樹脂をNMPで4回洗浄した(各々の洗浄で6容積)。次に、Fmoc基の除去及び結合反応サイクルを、フラグメント中の残りのアミノ酸について繰り返した(即ち、Lys(Boc)→Val→Leu→Trp(Boc)→Ala→Ile→Phe→Glu(OtBu)→Lys(Boc)→Ala→Ala→Gln(trt)の順番で)。
この実施例において使用される全ての試薬を、以下の表に列挙する:
Figure 2011506376

Figure 2011506376
構築された樹脂を、NMP(6容積)で4回、DCM(6容積)で4回、そしてイソプロパノール(IPA、6容積)で3回洗浄することにより単離した。構築された樹脂を、35℃で、真空下で乾燥させた。14.3gの構築された樹脂が得られた。
C.構築された樹脂からの中間体フラグメントの切断
上述の構築された樹脂6.6gを、10×容積のDCM中で30分間、膨潤させて、そして−10℃に冷却させた。DCMを排出させて、1% TFA/DCMの冷溶液(12容積、−5℃〜−10℃)を加えて、30分間、0℃で撹拌した。切断溶液を、ピリジン(TFAの2〜3当量)を含むフラスコ中に回収した。25℃まで温めながら、樹脂を1% TFA/DCM(10×容積)と5分間撹拌し、ピリジン(2〜3当量)を加えた。さらに5分後、溶液を回収した。樹脂をDCMで4回(10容積)洗浄した。全てのDCM洗浄液を水と合わせた(水/DCM=1/4)。結果として生じた混合物を減圧下で蒸留して、DCMを除去した(350トール、28℃)。フラグメントが、DCM除去時に水から析出した。フラグメントを水で洗浄し、そして30℃〜35℃で、真空下で乾燥させた。切断手順をもう1回繰り返した。合計2.36gのFmoc−(Aib35)GLP−1(23−35)−OHが得られた(92%収率)。
実施例7
A.Fmoc−Aib−添加2CTC樹脂の調製
Fmoc−Aib−添加2CTC樹脂を調製した。この実施例において使用された試薬の量を以下の表に列挙する:
Figure 2011506376
2−CTC樹脂を500mLペプチドリアクターに充填して、400mLのDCMを用いて30分間、膨潤させた。床を排出させて、8容積のDMF:DCM(87.5:12.5)中の溶液Fmoc−Aib−OH及びDIEAを加えた。混合物を、窒素下で2時間、温度25℃で撹拌した。
床を排出させて、400mLのDMFで洗浄した。次に、2−CTC樹脂上の残りの活性部位を、400mLのMeOH:DIEA(9:1)溶液で1時間エンドキャップした。床を排出させて、400mLのDMFで1回、200mLのDMFで1回、そして350mLのDCMで4回洗浄した。樹脂を3×350mLのIPAで洗浄することにより脱膨潤させた。樹脂を一定重量まで乾燥させて、45.32gの添加樹脂を得た。分析は添加係数0.30mmol/gを示した。
B.固相合成
0.30mmole/gで添加された15.0gのFmoc−Aib−2−CTC樹脂を用いて開始し、固相合成を行った。樹脂を、DCM(150mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。DCM溶媒を排出させて、樹脂をDCM(各々の洗浄で6容積)で2回、そしてNMP(各々の洗浄で6容積)で3回洗浄した。
樹脂を、次に、NMP中の20%ピペリジンで2回処理し(各々の処理で6容積)、Fmoc保護基を除去した。第2の20%ピペリジン/NMP処理後、樹脂をネガティブクロラニルテストへNMP(各々の洗浄で6容積)を用いて6回洗浄した。
結合溶液を調製するために、アミノ酸(1.7当量)及び6−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(6−Cl−HOBT、1.7当量)を秤量し、2.6×容積のNMP中に10℃〜5℃で溶解させ、そして次にDIEA(1.9〜3.0当量)と合わせた。TBTU又はHBTU(1.7当量)を1.33×容積のNMP中に10℃〜5℃で溶解させた。2つの溶液を次に合わせた。結果として生じた溶液を反応容器に加えた。混合フラスコを、1.33×容積のDCMでリアクター中へリンスして、それを次に樹脂と共に2〜3時間、25℃〜27℃で撹拌した。サンプルをカイザーテストのために引いて、完了について反応をチェックした。結合反応が3時間後に未完了であった場合(ポジティブなカイザーテスト)、反応容器を排出させて、再結合を、活性化アミノ酸の新鮮溶液を用いて実施した。結合反応が完了した後、結合溶液を排出させて、樹脂をNMPで4回洗浄した(各々の洗浄で6容積)。次に、Fmoc基の除去及び結合反応サイクルを、フラグメント中の残りのアミノ酸について繰り返した(即ち、Lys(Boc)→Val→Leu→Trp(Boc)→Ala→Ile→Phe→Glu(OtBu)→Lys(Boc)→Ala→Ala→Gln(trt)の順番で)。
2−メチルアラニン(Aib)と2−CTC樹脂の間での起こりうるバトレッシング効果(buttressing effect)のため、第1の2つのアミノ酸結合反応(Lys(Boc)−34及びVal−33)を強制的に完了させるためにはかなりの困難が存在する。従って、(Lys(Boc)−34、Val−33)のための両方の結合反応を、3回実施した(即ち、結合の後に2回の再結合が続いた)。また、無水酢酸を使用して、Lys(Boc)−34及びVal−33の結合反応後に、未反応の樹脂結合材料をエンドキャップした。これによって後の精製の効率が改善されている(クロマトグラフィー精製中に不純物を所望の産物から遠く移動させることによる)。
この実施例において使用される全ての試薬を、以下の表に列挙する:
Figure 2011506376

Figure 2011506376
C.構築された樹脂からのフラグメントの切断
上述の構築された樹脂を、DCMで7回洗浄し(各々の洗浄で6容積)、NMP残基を除去し、樹脂を最後のDCM洗浄液を用いて−5℃に冷却させた。DCMを排出させて、1% TFA/DCMの冷溶液(12容積、−5℃〜−10℃)を加えて、30分間、0℃で撹拌した。切断溶液を、ピリジン(TFAの1.3当量)を含むフラスコ中に回収した。容器を25℃まで温めながら、樹脂をDCM(10容積)で9回洗浄し、切断溶液中に排出させた。DCM溶液を水(6容積)と合わせた。結果として生じた混合物を減圧下で蒸留して、DCMを除去した(350トール、28℃)。フラグメントが、DCM除去時に水から析出した。フラグメントを洗浄し、そして30℃〜35℃で、真空下で乾燥させた。この実施例では、切断手順をもう1回繰り返した。合計6.78gのFmoc−(Aib35)GLP−1(23−35)−OHが得られた(68.1%収率)(純度87.3% AN)。
実施例8
A.Fmoc−Aib−添加2CTC樹脂の調製
Fmoc−Aib−添加2CTC樹脂を調製した。この実施例において使用された試薬の量を以下の表に列挙する:
Figure 2011506376
2−CTC樹脂を500mLペプチドリアクターに充填して、400mLのDCMを用いて30分間、膨潤させた。床を排出させて、8容積のDMF:DCM(87.5:12.5)中のFmoc−Aib−OH及びDIEAの溶液を加えた。混合物を、窒素下で2時間、温度25℃で撹拌した。
床を排出させて、400mLのDMFで洗浄した。次に、2−CTC樹脂上の残りの活性部位を、400mLのMeOH:DIEA(9:1)溶液で1時間エンドキャップした。床を排出させて、400mLのDMFで1回洗浄し、200mLのDMFで1回洗浄し、そして350mLのDCMで4回洗浄した。樹脂を3×350mLのIPAで洗浄することにより脱膨潤させた。樹脂を一定重量まで乾燥させて、47.56gの添加樹脂を与えた。分析は添加係数0.37mmol/gを示した。
B.固相合成
0.37mmole/gで添加された25.0gのFmoc−Aib−2−CTC樹脂を用いて開始し、固相合成を行った。樹脂を、DCM(250mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。DCM溶媒を排出させて、樹脂をDCM(各々の洗浄で6容積)で2回、そしてNMP(各々の洗浄で6容積)で3回洗浄した。
樹脂を、次に、NMP中の20%容積のピペリジンで2回処理し(各々の処理で6容積)、Fmoc保護基を除去した。第2の20%ピペリジン/NMP処理後、樹脂をネガティブクロラニルテストへNMP(各々の洗浄で6容積)を用いて6回洗浄した。
結合溶液を調製するために、アミノ酸及び6−クロロ−1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(6−Cl−HOBT)を秤量し、3.2×容積のNMP(又はLys−34、Val−33、及びGln−23ではDMF)中に溶解させ、次にDIEAと10℃〜5℃で合わせた。TBTUを1.6×容積のNMP(又はLys−34、Val−33、及びGln−23ではDMF)中に10℃〜5℃で溶解させた。2つの溶液を次に合わせた。結果として生じた溶液を反応容器に加え、フラスコを、1.6×容積のDCMでリアクター中へリンスして、それを樹脂と共に2〜3時間、25℃〜27℃で撹拌した。サンプルをカイザーテストのために引いて、反応の完了をチェックした。結合反応が3時間後に未完了であった場合(ポジティブなカイザーテスト)、反応容器を排出させて、再結合を、活性化アミノ酸の新鮮溶液を用いて実施した。結合反応が完了した後、結合溶液を排出させて、そして樹脂をNMPで4回洗浄した(各々の洗浄で6容積)。次に、Fmoc基の脱保護及び結合反応サイクルを、フラグメント中の残りのアミノ酸について繰り返した(即ち、Lys(Boc)→Val→Leu→Trp(Boc)→Ala→Ile→Phe→Glu(OtBu)→Lys(Boc)→Ala→Ala→Gln(trt)の順番で)。
2−メチルアラニン(Aib)と2−CTC樹脂の間での起こりうるバトレッシング効果のため、第1の2つのアミノ酸結合反応(Lys(Boc)−34及びVal−33)を強制的に完了させるためにはかなりの困難が存在する。Lys(Boc)−34、Val−33、及びGln(trt)−23のための結合条件を、アミノ酸と6−Cl−HOBTの両方の使用量を1.7当量から2.5当量まで、及び、DIEAを1.9当量から3.0当量まで増加させることにより改変した。結合反応のための溶媒も、結合反応を強制的に完了させるために、NMPからDMFに変えた。また、この実施例において、無水酢酸を使用して、Lys(Boc)−34及びVal−33の結合反応後に、未反応の樹脂結合材料をエンドキャップした。これによって後の精製の効率が改善されている(クロマトグラフィー精製中に不純物を所望の産物から遠く移動させることによる)。
この実施例において使用される全ての試薬を、以下の表に列挙する:
Figure 2011506376

Figure 2011506376
C.構築された樹脂からのフラグメントの切断。
上述の構築された樹脂を、DCMで6回洗浄し(各々の洗浄で6容積)、NMPを除去し、樹脂を最後のDCM洗浄液を用いて−5℃に冷却させた。DCMを排出させて、1% TFA/DCMの冷溶液(10容積、−5℃〜−10℃)を加えて、30分間、0℃で撹拌した。切断溶液を、ピリジン(TFAの1.3当量)を含むフラスコ中に回収した。容器を25℃まで温めながら、樹脂をDCMで7回(6容積)洗浄し、切断溶液中に排出させた。DCM溶液を水(10容積)と合わせた。結果として生じた混合物を減圧下で蒸留して、DCMを除去した(350トール、28℃)。フラグメントが、DCM除去時に水から析出した。フラグメントを洗浄し、そして30℃〜35℃で、真空下で乾燥させた。この実施例では、切断手順をもう1回繰り返して、完全な切断を達成した。合計12.36gのFmoc−(Aib35)GLP−1(23−35)−OHが得られた(59.35%収率)(純度84.3% AN)。
GPAフラグメント2+3’、Fmoc−AA(11−36)−NHの第1のGPA溶液相合成:
Fmoc−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(OtBu)−Asp(OtBu)−Val−Ser(OtBu)−Ser(ψMe,Me)−Tyr(tBu)−Leu−Glu(OtBu)−Gly−Gln(trt)−Ala−Ala−Lys(Boc)−Glu(OtBu)−Phe−Ile−Ala−Trp(Boc)−Leu−Val−Lys(Boc)−Aib−Arg−NH
実施例9
GPAフラグメント3’の溶液相合成:
GPAフラグメント3、Fmoc−AA(23−35)−OH、(10.0g、1.0当量)(Lot# BO705P001)及びL−アルギニンアミドジヒドロクロリド(2.14g、2.0当量)を、DMSO(42mL)と混合して、23℃〜25℃で30分間、撹拌した。この溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT、2.0当量)及びHBTU(2.0当量)(DMSO 42mL中)ならびにDIEA(5.0当量)を充填した。反応を25℃で撹拌し、HPLCによりモニターした。22時間後、反応が完了していた。次に、ピペリジン(5.0当量)を反応溶液に加えた。Fmoc保護基の除去を、95分後に25℃で行った。MTBE(60mL)及びヘプタン(60mL)の溶液を加えて、反応溶液を抽出し、過剰なピペリジンを除去した。次に、この2相の混合物を水(240mL)に加えて、産物を20℃〜22℃で析出させた。沈降後、上のMTBE/ヘプタン層を分離し、底の産物を伴う水性DMSO層をろ過し、追加のMTBE/ヘプタンで洗浄した。35℃での真空乾燥後、フィルタケーキは11.1gのGPAフラグメント3’を与えた。HPLC分析は、72.9% ANフラグメント3’及び17%ジベンゾフルベン(DBF)を示した。
実施例10
GPAフラグメント2+3’の溶液相合成
GPAフラグメント3’(5.0g)及びフラグメント2(4.35g)をDMF(30mL)中に溶解させた。この溶液に、HOBT水和物(1.55当量)及びHBTU(1.56当量)の溶液(DMF 20mL中)ならびにDIEA(2.55当量)を、DMFリンス(10mL)と共に充填した。反応を25℃で撹拌し、HPLCによりモニターした。145分後、追加のフラグメント3’(0.5g)、HBTU(0.5当量)、及びDIEA(1.3当量)を、DMFリンス(5mL)と共に加えた。反応は一晩の撹拌後に完了していた。ピペリジン(1.4g)を反応混合物に充填した。Fmoc除去を3時間後に行った。反応混合物を、水(140mL)を用いて18℃〜26℃でクエンチした。混合物を40℃まで加熱し、次に20℃に冷却した。形成した白色固体をろ過し、水(2回、各々100mL)で洗浄した。フィルタケーキを空気乾燥させ、そして次にMTBE/ヘプタン(1:1、100mL)を用いて40℃で15分間撹拌した。25℃まで冷却後、産物をろ過し、MTBE/ヘプタン(1:1、4×50mL)で洗浄し、そして35℃〜40℃で真空乾燥させた。合計8.64g(97.7%収率)が、純度67.3% ANで得られた。
GPAフラグメント1+2+3’の溶液相合成及び全体的な脱保護:
実施例11
フラグメント1(0.93g)をDCM(20mL)中に溶解させた。この溶液に、フラグメント2+3’(4.02g)を、DCM(20mL)リンスと共に加えた。HOBt水和物(0.23g、1.5当量)及びHBTU(0.57g、1.5当量)をDCM(5mL)と共に充填した。次に、DIEA(0.95mL、2.0当量)を、撹拌した反応混合物(懸濁液である)に充填した。反応を25℃で撹拌し、HPLCによりモニターした。16時間後、反応完了チェックによって過剰のフラグメント2+3’が示された。追加のフラグメント1(0.081g)及びHBTU(0.068g)を、DCM(5mL)リンスを使用して加えた。反応を、追加の68時間にわたり撹拌した。結合反応が完了した後、ピペリジン(0.6mL)を反応混合物に充填した。18時間の撹拌後、Fmoc除去は完了していた。DCMを、次に、真空下で、残留容積が〜15mLになるまで、反応混合物から剥がした。濃縮混合物を、TFA(40mL)、DTT(2.1g)、及び水(2.1mL)を含む溶液に15℃で充填し、DCMリンス(2×5mL)が続いた。反応混合物を、6時間の撹拌後、<5℃まで冷却した。冷MTBE(160mL、ドライアイス中で冷却)を、7分にわたり切断溶液に充填した。クエンチした反応混合物を、15℃まで温めた。結果として生じた固体産物をろ過し、MTBE(3×30mL)で洗浄し、そして一晩、周囲温度で空気乾燥させた。3.82gのGPA粗精製物(28.73% wt/wt)が、純度59.7% AN、113%の収率で得られた。
代替フラグメント1の合成:
実施例12
フラグメント1(Trt−His(Trt)−Aib−Glu(OtBu)−Gly−OH)
7.0gの前添加Fmoc−Gly−O−2−CT樹脂(0.43mmol/g添加)を用いて開始し、標準的Fmoc化学反応を適用した。樹脂を、最初に、10容積(樹脂重量と比べて)のDCM中で30分間、膨潤させた。次に、DCMを排出させて、そして樹脂を10容積のNMPを用いて4回(各々で5分間)洗浄した。
Fmoc除去は、10容積の20%(v/v)ピペリジン溶液(NMP中)での2回の処理(10及び20分間)により達成された。ピペリジン/NMP溶液を、各処理後に排出させた。樹脂を、次に、NMPにより6回洗浄した(10容積、5分間/各々)。結合溶液を調製するために、アミノ酸及びHOBtを秤量して(2当量)、25mLのHBTUを含むNMP(2当量)中に溶解させて、NMP/DCM(10mL/15mL)でリンスした。結果として生じた溶液をNMP(5mL)中のDIEA(2当量)と合わせて、樹脂を含む反応容器に加えて、樹脂と3時間混合させた。結合反応が完了した後、結合溶液を排出させて、樹脂を、NMPを用いて4回(10×容積、5分間/各々)洗浄した。
構築されたペプチド−樹脂をDCMで洗浄し(4×70mL、5分間/各々)、−5℃に冷却させた。DCMを排出させて、1% TFA/DCMの溶液(70mL、ドライアイス中で冷却)を加えて、15分間、撹拌した。切断溶液を、ピリジン(2mL)を含むフラスコ中に回収した。20℃まで温めながら、樹脂を、ドライアイスで冷却させた1% TFA/DCM(70mL)を用いて20分間にわたり洗浄し、ピリジン(4mL)を加えた。さらに10分間の撹拌後、溶液を回収した。樹脂を、次に、DCMで洗浄した(4×70mL、5分間/各々)。合わせた混合物(全ての洗浄液及び切断溶液)を、減圧下で、容積〜100mLに達するまで蒸留した。結果として生じた溶液を水(100mL)と混合させて、再び減圧で蒸留させた。DCMを除去した際に水から析出したペプチドフラグメントをろ過除去した。固体ペプチドフラグメントを水で洗浄し(3×50mL)、一晩、周囲温度で空気乾燥させた。産物(代替フラグメント1)の重量は0.58g(20%収率)であった。
GPAのGPA固相合成、樹脂上での全ての結合
Fmoc−His(trt)−Aib−Glu(OtBu)−Gly−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(OtBu)−Asp(OtBu)−Val−Ser(OtBu)−Ser(ψMe,Me)−Tyr(tBu)−Leu−Glu(OtBu)−Gly−Gln(trt)−Ala−Ala−Lys(Boc)−Glu(OtBu)−Phe−Ile−Ala−Trp(Boc)−Leu−Val−Lys(Boc)−Aib−OH
2CT樹脂上でのGPAフラグメント3の固相合成
Fmoc−Gln(trt)−Ala−Ala−Lys(Boc)−Glu(OtBu)−Phe−Ile−Ala−Trp(Boc)−Leu−Val−Lys(Boc)−Aib−2−CT
実施例13
0.46mmol/gで添加された15.0gのH−Aib−2−CT樹脂を用いて開始し、Fmoc−AA(23−35)−OHの固相合成を行った。樹脂を、DCM(120mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。DCM溶媒を排出させて、樹脂を3回、NMPで洗浄した(各々の洗浄で6容積)。
結合溶液を調製するために、アミノ酸及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT)を秤量し、NMP(Lys−34、Val−33、Lys−26、Ala−25、Ala−24、及びGln−23では4容積;Leu−32〜Glu−27では4.2容積)中に溶解させ、次にNMP中のHBTU溶液(178.4g/L)及びDIEAと−5℃〜0℃で合わせた。結果として生じた溶液を、樹脂を含む反応容器に加え、2容積のDCMを伴うフラスコリンスをリアクターに加えて、それを樹脂と25℃〜27℃で撹拌した。サンプルを、カイザーテスト及び/又はHPLCのために引き、反応完了をチェックした。結合反応が完了した後(結合回数は変動する。以下の表を参照のこと)、結合溶液を排出させて、樹脂を、NMPを用いて4回洗浄した(各々で6容積)。(注意:Lys−34及びVal−33では、樹脂を、無水酢酸(5.0当量)及びDIEA(10当量)(NMP 100mL中)を用いて、結合後3時間、エンドキャップした) 樹脂を、次に、NMP中の20%ピペリジンで2回処理し(各々の処理で6容積)、Fmoc保護基を除去した。(注意:Glu−27〜Ala−24では、樹脂を、NMP中の20%ピペリジン30%DMSOで2回処理し(各々の処理で6容積)、Fmoc保護基を除去した)第2の20%ピペリジン/NMP(又はピペリジン/DMSO/NMP)処理後、樹脂を9回、NMPで洗浄した(各々の洗浄で6容積)。次に、結合反応、4回のNMP洗浄、脱保護、及び9回のNMP洗浄サイクルを、フラグメント中の残りのアミノ酸について繰り返した(即ち、Lys(Boc)→Val→Leu→Trp(Boc)→Ala→Ile→Phe→Glu(OtBu)→Lys(Boc)→Ala→Ala→Gln(trtの順番で)。
この実施例において使用される全ての試薬を、以下の表に列挙する:
Figure 2011506376

Figure 2011506376
上述の構築された樹脂を、NMPで4回(各々の洗浄で6容積)、DCMで7回(各々の洗浄で6容積)、そしてIPAで3回(各々の洗浄で6容積)洗浄し、真空下で、35℃で乾燥させた。それによって27.01gのFmoc−AA(23−35)−O−2CT樹脂が、純度88.7% AN、78.9%の収率(樹脂の重量増加に基づく)で産生された。
GPAフラグメント1+2+3の固相合成
Fmoc−His(trt)−Aib−Glu(OtBu)−Gly−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(OtBu)−Asp(OtBu)−Val−Ser(OtBu)−Ser(ψMe,Me)−Tyr(tBu)−Leu−Glu(OtBu)−Gly−Gln(trt)−Ala−Ala−Lys(Boc)−Glu(OtBu)−Phe−Ile−Ala−Trp(Boc)−Leu−Val−Lys(Boc)−Aib−OH
実施例14
12.0gのFmoc−AA(23−35)−O−2−CT樹脂を用いて開始し、Fmoc−AA(7−35)−OHの固相合成を行った。樹脂を、DCM(120mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。DCM溶媒を排出させて、樹脂を3回、NMPで洗浄した(各々の洗浄で4.16容積)。
樹脂を、次に、20%ピペリジン30%DMSO(NMP中)(各々の処理で6容積)で4回(各々30分間)処理し、Fmoc保護基を除去した。4回目の20%ピペリジン30%DMSO(NMP中)処置後、樹脂を9回、NMPで洗浄した(各々の洗浄で4.16容積)。
フラグメント2のための結合溶液を調製するために:
フラグメント2(7.83g、1.3当量)及び6−Cl−ヒドロキシベンゾトリアゾール(6−Cl−HOBT;0.69g、1.3当量)を秤量し、DMSO(4.16容積)中に溶解させ、次にNMP中のHBTU溶液(10.7mLの174.07g HBTU/L溶液、1.3当量)及びDIEA(1.9mL)と15℃で、フラスコ中で合わせた。結果として生じた溶液を、樹脂を含む反応容器に加えて、フラスコをDCM(11.1mL)でリアクター中へリンスし、それを25℃で撹拌した。サンプルをHPLCのために引き、反応の完了をチェックした。17時間の撹拌後、分析は、結合反応での73.8%の変換を示した。HBTU(1.58g)及びDIEA(0.706g)のキッカー充填を加えて、ポット混合物を30℃で撹拌した。さらに25.5時間の撹拌後、反応サンプルのHPLC分析は、結合反応が92%完了していることを示した。結合溶液を排出させて、樹脂を、NMPを用いて4回洗浄した(各々の洗浄で4.166容積)。Fmoc基の脱保護は、20%(v/v)ピペリジン及び30%(v/v)DMSO(NMP中)(各々の処理で4.16容積)を用いて2回処理することにより(各30分間)達成された。第2の20%ピペリジン30%DMSO(NMP中)処理後、樹脂を9回、NMPで洗浄した(各々の洗浄で4.16容積)。
フラグメント1の結合溶液を調製するために:
フラグメント1(3.81g、1.3当量)及び6−C1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(6−Cl−HOBT;0.70g、1.3当量)を秤量し、DMSO(4.16容積)中に溶解させ、次にNMP中のHBTU溶液(10.7mLの174.07g HBTU/L溶液、1.3当量)及びDIEA(1.9mL)と15℃で、フラスコ中で合わせた。結果として生じた溶液を、反応容器に加えて、フラスコをリアクター中へDCM(11.1mL)でリンスし、それを樹脂と共に25℃で撹拌した。サンプルをHPLCのために引き、反応の完了をチェックした。16.5時間の撹拌後、分析は、結合反応の完全な変換を示した。結合溶液を排出させて、樹脂を、NMPを用いて4回洗浄した(各々の洗浄で4.166容積)。
上述の構築された樹脂を、DCMで7回洗浄し(各々の洗浄で4.16容積)、NMPを除去し、樹脂を最後のDCMを用いて−5℃に冷却させた。DCMを排出させて、2% TFA/DCMの冷溶液(5容積、−5℃〜0℃)を加えて、15分間、0℃で撹拌した。切断溶液を、ピリジン(使用された全TFAと比べて1.33当量)を含むフラスコ中に回収した。次に、別の2% TFA/DCM(5容積、−5℃〜0℃)を加えて、30分間、0℃で撹拌した。第2の切断溶液を、ピリジンを含むフラスコ中に回収した。容器を25℃まで温めながら、樹脂をDCMで7回(5容積)洗浄し、切断溶液レシーバー中に排出させた。ピリジン(使用された全TFAに対して0.37当量)を、2回目のDCM洗浄中に切断容器に加えた。合わせたDCM溶液を10容積まで濃縮し、水(5容積)で洗浄し、そして別の5容積の水と混合した。結果として生じた混合物を減圧下で蒸留して、DCMを除去した(350トール、28℃)。フラグメントが、DCM除去時に水から析出した。フラグメントを水で洗浄し、そして30℃〜35℃で、真空下で乾燥させた。8.76gのフラグメント1+2+3が得られた(H−Aib−O−2CT樹脂から収率63.3%又はFmoc−AA(23−35)−O−2CT樹脂から実際の収率80.2%)。分析は純度64.6% ANを示した。
フラグメント1+2+3’の合成及び全体的な脱保護
実施例15a
GPAフラグメント1+2+3(4.48g)をDMSO(50mL)中に溶解させた。この溶液に、H−Arg(2HCl)−NH(0.99g、4当量)、HOBt水和物(0.61g、4当量)、HBTU(1.52g、4当量)、及びDIEA(0.87mL、5当量)を充填した。反応を25℃で撹拌し、HPLCによりモニターした。一晩反応完了チェックは、結合が行われたことを示した。ピペリジン(1mL)を反応混合物に充填した。一晩撹拌後、Fmoc除去が行われた。反応混合物を、次に、水(150mL)を含む容器に15℃で5分間にわたり充填した。クエンチした混合物を40℃まで0.5時間温め、次に15℃まで冷却した。固体をろ過し、水(3×30mL)で洗浄し、空気乾燥させて、4.34gの固体(98%収率)を提供した。4.0gのこの固体をDCM(18mL)中に溶解させた。この溶液に、TFA(40mL)、DTT(2.1g)、及び水(2.1mL)を含む溶液を充填した。結果として生じた混合物を、−1℃に冷却する前に、15℃で6時間撹拌した。冷MTBE(160mL、ドライアイス中で冷却)を、切断溶液に15分間にわたり充填した。クエンチした反応混合物を15℃に温めた。固体産物をろ過し、MTBE(3×30mL)で洗浄し、そして一晩、周囲温度で空気乾燥させた。3.33gのGPA粗精製物が得られ(100%収率)(23.08% wt/wt)、純度は44.9% ANであった。
フラグメント1+2+3’の合成及び全体的な脱保護
実施例15b
マグネチックスターラ及びアルゴン下の温度計を伴う100mLフラスコに、1.40gのフラグメント1(30.0mLのTHF中)を加えた。232mgのHOBt及び917.3mgのHBTUを次に加えた。436.5μLのDIEAを次に加え、反応はわずかに発熱性であり、温度は約1℃上昇した。3.00gのフラグメント2+3’(THF中)を次に加えた。別の3.00gのフラグメント2+3’(THF中)を次に加えた。1.2mLのピペリジンを次に加え、反応はわずかに発熱性であり、温度は約1.5℃上昇し、透明な黄色溶液を形成し、それを一晩撹拌した。溶液を次に、42℃/200−100mbarで、250mLフラスコ中で蒸留した。26.25mLのDCMを次に加えて、溶液を42℃/400−100mbarで蒸留した。22.5mLのDCMを次に20分間にわたり除去した。500〜1000mLのダブルジャケットフラスコ中へ、4.313gのDTTを、4.313mLの水及び76.9mLのTFA溶液と共に加えた。溶液を次に15℃に冷却させ、そしてDCM溶液を次に滴下して10分間にわたり加えた。反応は発熱性であり、温度は17℃に上昇し、白色の煙が発生し、そして溶液は強い黄色になった。3.75mLのDCMを次に加えてリンスした。混合物を次に15℃で6時間撹拌した。析出が生じ、混合物を次にろ過し、0.237gのほとんど白色のペーストを与えた。360mLのMTBEを次に滴下して5分間にわたりフィルタケーキに加えて、白色の懸濁液を形成させ、温度は18℃に上昇した。懸濁液を次に30分間撹拌し、そして次にろ過した。225mLのMTBEを次にペーストに加え、再びろ過し、そして14時間にわたり42℃/20mbarで乾燥させ、合計5.787gの産物を白色粉末として産生した。HPLC(分析):51.2%(m/m%)、79.8%(面積%)水::2.0%;エタノール:<100%、DCM:<60ppm;MTBE:3.2%;THF:<70ppm;TFA:8.4%。
GPAフラグメント2+3’、Fmoc−AA(11−36)−NHのGPA溶液相合成:
H−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(OtBu)−Asp(OtBu)−Val−Ser(OtBu)−Ser(ψMe,Me)−Tyr(tBu)−Leu−Glu(OtBu)−Gly−Gln(trt)−Ala−Ala−Lys(Boc)−Glu(OtBu)−Phe−Ile−Ala−Trp(Boc)−Leu−Val−Lys(Boc)−Aib−Arg−NH
実施例16
GPAフラグメント2+3の固相合成:
Fmoc−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(OtBu)−Asp(OtBu)−Val−Ser(OtBu)−Ser(ψMe,Me)−Tyr(tBu)−Leu−Glu(OtBu)−Gly−Gln(trt)−Ala−Ala−Lys(Boc)−Glu(OtBu)−Phe−Ile−Ala−Trp(Boc)−Leu−Val−Lys(Boc)−Aib−OH
12.53gのFmoc−AA(23−35)−O−2−CT樹脂を用いて開始し、Fmoc−AA(7−35)−OHの固相合成を行った。樹脂を、DCM(100mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。DCM溶媒を排出させて、樹脂を3回、NMPで洗浄した(各々の洗浄で4.4容積)。
樹脂を、次に、20%ピペリジン30%DMSO(NMP中)を用いて2回(各々60分間)処理し(各々で4.4容積)、Fmoc保護基を除去した。2回目の20%ピペリジン 30%DMSO(NMP中)処置後、樹脂を9回、NMPで洗浄した(各々の洗浄で4.4容積)。
フラグメント2のための結合溶液を調製するために:フラグメント2(8.10g、1.3当量)及び6−C1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(6−Cl−HOBT;0.74g、1.3当量)を秤量し、DMSO(2.66容積)中に溶解させ、次にジイソプロピルカルボジイミド(DIV;0.52g、1.3当量)と15℃で、フラスコ中で合わせた。結果として生じた溶液を、樹脂を含む反応容器に加えて、フラスコをDCM(12.7mL)でリアクター中へリンスし、それを30℃で撹拌した。サンプルをHPLCのために引き、反応の完了をチェックした。25時間の撹拌後、分析は、結合反応での65.6%の変換を示した。DIC(0.55g)のキッカー充填を加えて、撹拌を30℃で継続した。さらに21時間の撹拌後、反応サンプルのHPLC分析は、結合反応が86%完了していることを示した。結合溶液を排出させて、樹脂を、NMPを用いて4回洗浄した(各々の洗浄で4.166容積)。再結合反応を、次に、樹脂をフラグメント2(4.04g、0.65当量)、6−Cl−HOBT(0.43g;0.65当量)(DMSO 33mL中)及びDIC(0.26g. 0.65当量)(DCM 12.7mL中)の別の溶液を用いて30℃で48時間処理することにより実施した。HPLC分析は90.8%の変換を示した。
再結合溶液を排出後、上述の構築された樹脂を、NMPを用いて4回(各々で4.4容積)そしてDCMを用いて7回(各々で4.4容積)洗浄し、NMPを除去し、樹脂を最後のDCM洗浄液を用いて−5℃に冷却させた。DCMを排出させて、2% TFA/DCMの冷溶液(4.96容積、−5℃〜0℃)を加えて、15分間、0℃で撹拌した。切断溶液を、ピリジン(使用した全TFAと比べて1.3当量)を含むフラスコ中に回収した。次に、別の2% TFA/DCM(4.96容積、−5℃〜0℃)を加えて、30分間、0℃で撹拌した。第2の切断溶液も、ピリジンを含むフラスコ中に回収した。容器を25℃まで温めながら、樹脂をDCMで7回(各々で5容積)洗浄し、各々の洗浄液を切断溶液レシーバー中に排出させた。ピリジン(使用された全TFAに対して0.25当量)を、2回目のDCM洗浄中に切断容器に加えた。合わせたDCM溶液を10容積(125mL)まで濃縮し、水(4容積)で洗浄し、そして別の10容積の水と混合させた。結果として生じた混合物を減圧下で蒸留して、DCMを除去した(350−75トール、28℃)。フラグメントが、DCM除去時に水から析出した。フラグメントを水で洗浄し、そして30℃〜35℃で、真空下で乾燥させた。8.19gのフラグメント2+3(Fmoc−AA(11−35)−OH)が得られた(H−Aib−O−2CT樹脂からの収率64.2%又はFmoc−AA(23−35)−O−2CT樹脂からの実際の収率79.5%)。分析は純度64.7% ANを示した。
実施例17
GPAフラグメント2+3’の溶液相合成:
H−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(OtBu)−Asp(OtBu)−Val−Ser(OtBu)−Ser(ψMe,Me)−Tyr(tBu)−Leu−Glu(OtBu)−Gly−Gln(trt)−Ala−Ala−Lys(Boc)−Glu(OtBu)−Phe−Ile−Ala−Trp(Boc)−Leu−Val−Lys(Boc)−Aib−Arg−NH
GPAフラグメント2+3、Fmoc−AA(11−35)−OH(4.00g、1.0当量)、及びL−アルギニンアミドジヒドロクロリド(0.498g、2.0当量)を、DMSO(30mL)と混合し、23℃〜25℃で30分間撹拌した。この溶液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT、2.0当量)及びHBTU(2.0当量)(DMSO 15mL中)ならびにDIEA(5.5当量)を充填した。反応を25℃で撹拌し、HPLCによりモニターした。16時間後、9.1% ANのフラグメント2+3は依然として反応していなかった。アルギニンアミドジヒドロクロリド(0.136g)、HBTU(0.193g)、及びDIEA(0.166g)のキッカー充填を反応溶液に加えて、それを次にさらに15.3時間撹拌した。それによって結合反応の97.6%の完了がもたらされた。次に、ピペリジン(7.7当量)を反応溶液に加えた。Fmoc保護基の除去は、90分後に27℃で完了していた。反応混合物を、水(100mL)を用いて15℃〜27℃でクエンチした。混合物を40℃に加熱し、次に25℃に冷却した。形成した白色固体をろ過し、水で洗浄した(2回、各々50mL)。フィルタケーキを空気乾燥させ、次に、撹拌しながらMTBE/ヘプタン(1:1、100mL)で、25℃で3時間洗浄した。ポット混合物を40℃に加熱し、15分間撹拌した。25℃に冷却した後、産物をろ過し、MTBE/ヘプタン(1:1、2×50mL)で洗浄し、そして35℃〜40℃で真空乾燥させた。合計4.22g(実際の収率107.2%)が純度63.7% ANで得られた。
GPAフラグメント 2+3’、Fmoc−AA(11−36)−NHのGPA溶液相合成:
実施例18
フラグメント2(15.0g、7.211mmol)(7.211mmolの全ペプチド、1.0当量)を、HOBT(0.1104g、0.721mmol)を7.23mLのDMF中に含む7.32mLの溶液を用いてリアクター中で処理し、150mLの2−メチル−テトラヒドロフラン(MeTHF)中に室温で溶解させる。リアクターは、1000mLの二重壁リアクター(底部に栓、スターラー、PT−100温度計、ジャケットコイルコンデンサー、窒素ブランケット、滴下漏斗、及びサーモスタットを伴う)である。結果として生じた溶液を内部温度0℃〜5℃に冷却させ、撹拌し続ける。
138mLのDMF及び30mLのMeTHFを含む別のリアクター中で、フラグメント3’(7.355mmolの全ペプチド、1.02当量)を加えて、35〜40℃に加熱し、溶解するまで撹拌する。リアクターは、250mLの二重壁リアクター(底部に栓、スターラー、PT−100温度計、窒素ブランケット、滴下漏斗、及びサーモスタットを伴う)である。結果として生じた溶液を内部温度0℃〜5℃に冷却させ、撹拌し続ける。
溶液を、次に、内部温度0℃〜5℃の第1のリアクター中のフラグメント2を含む溶液に加えて、第2のリアクターを30mLのDMFでリンスする。冷溶液を、次に、HBTU(3.56g、9.37mmol)を含む17.45mLの溶液及び14mLのDMFを用いて15分間にわたり、そして次に後にDIEA(1.72mL、10.09mmol)(30mLのDMF中)を用いて10分間にわたり処理し、ここでFmoc保護された中間体が形成される。結果として生じた溶液を0℃〜5℃で30分間、反応が完了するまで撹拌する。Fmoc保護基を、次に、ピペリジン(3.06mL、31.0mmol)を加えて、そして35±2℃まで加熱することにより切断し、約1.5〜2時間、切断が完了するまで撹拌を続ける。
クエンチし、抽出を行うために、375mLの水をリアクター中の調節(tempered)溶液に加えて、約5〜15分間(pH約9.9)、内部温度20℃〜25℃で撹拌し、次に撹拌なしに少なくとも60分間静置し、そして次に相を分離させる(有機相=約100mL)。下の水相を次に、2回目に、90mLのメチル−THFで処理し、混合物を約5〜15分間(pH約9.9)、内部温度25±2℃で撹拌し、そして次に撹拌なしに少なくとも60分間静置し、そして2つの透明な相を次に分離させる(水相約690g)。
2つの有機相を次に合わせて(約180〜200mL)、そして減圧下(約120mbar)及び最高ジャケット温度40℃で、残さが依然として液体である限り濃縮させる。残基を次に、内部温度20℃〜40℃及び最高ジャケット温度40℃で、180mLのメチル−THF中に溶解させる。溶液を次に、減圧下(約120mbar)及び最高ジャケット温度40℃で濃縮させ、残さは依然として液体である。残さを次に、内部温度20℃〜40℃及び最高ジャケット温度40℃で、180mLのメチル−THF中に溶解させる。溶液を次に、減圧下(約120mbar)及び最高ジャケット温度40℃で、残さが依然として十分に撹拌可能である限り(油)濃縮させる。残さを次に、内部温度20℃〜40℃及び最高ジャケット温度40℃で、130mLのメチル−THF中に溶解させ、次に25±2℃に冷却させて、サンプリングする。共沸蒸留、及びMe−THFでの希釈(上記)を、サンプルが一致するまで繰り返す。
n−ヘプタン(750mL)を次に晶析装置(1000mL二重壁リアクター(底部に栓、スターラー、PT−100温度計、ジャケットコイルコンデンサー、窒素ブランケット、蒸留ヘッド、滴下漏斗、及びサーモスタットを伴う))中に加えて、上で調製されたMe−THF中の産物溶液(約200mL)を内部温度又は25±3℃で1〜2時間にわたり加える。産物が直ぐに析出し、トランスファーラインを最高10mLのメチル−THFでリンスする。混合物を次に少なくとも1時間、25±3℃で撹拌する。産物を次に吸引フィルターを使用してろ過し、n−ヘプタン(150ml)で洗浄し、そして産物を真空下で(<20mbar)、外部温度35℃未満で12時間乾燥させる。手順によって約30〜32gのわずかにオフホワイトの産物が与えられる。収率:フラグメント2から約75%又はフラグメント3’から77%。
実施例19〜29は、スキーム2において記載する結合反応スキーム及び本明細書において定義するフラグメント1、2、3及び3’に関する。
GPA代替フラグメント3、Fmoc−AA(28−35)−OHの固相合成
Fmoc−Phe−Ile−Ala−Trp(Boc)−Leu−Val−Lys(Boc)−Aib−OH
実施例19
GPA代替フラグメント3、Fmoc−AA(28−35)−O−2CT樹脂の固相合成:
Fmoc−Phe−Ile−Ala−Trp(Boc)−Leu−Val−Lys(Boc)−Aib−2−CT樹脂
Fmoc−AA(28−35)−O−2CT樹脂の固相合成をRoche Peptide Synthesizer上で行った。Fmoc−Aib−2−CT樹脂(15.02g)(0.36mmol/g添加)を反応容器に充填し、DCM(150mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。DCM溶媒を排出させて、樹脂を3回、DMFで洗浄した(各々の洗浄で90mL)。
樹脂の全てのFmoc脱保護を、樹脂を2回、DMF中の20%(v/v)ピペリジンで処理し(各々の処理で90mL)、Fmoc保護基を除去することにより行った。第2のピペリジン/DMF処理後、樹脂を9回、DMFで洗浄した(各々の洗浄で100mL)。
活性化エステル溶液を調製するために、アミノ酸及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBT.HO)を秤量し、フラスコ中のDMF中に溶解させ、次にストックHBTU溶液(0.503mmole/mL)(DMF中)及びDIEAと0℃〜5℃で連続的に合わせた。結果として生じた溶液を反応容器に加えて、調製フラスコをDCMでリアクター中へリンスし、それを次に樹脂と共に4〜16時間、25℃で撹拌した。サンプルをカイザーテスト又はHPLC分析のために採取し、反応の完了を確認した。結合反応が完了した後、結合溶液を排出させて、樹脂をNMPで4回洗浄した(各々の洗浄で100mL)。結合が16時間後に未完了であった場合、樹脂を、無水酢酸及びDIEA(DMF中)ならびにDCMを用いた3時間の反応によりエンドキャップした。一連のFmoc基の除去及び次のアミノ酸の結合を、フラグメント中の残りのアミノ酸について繰り返した(即ち、Lys(Boc)→Val→Leu→Trp(Boc)→Ala→Ile→Pheの順番で)。
この実施例において使用された全ての試薬の量を以下の表に列挙する:
Figure 2011506376
固相合成の完了後、樹脂をDMF(4×100mL)、DCM(7×100mL)、そしてイソプロパノール(3×100mL)で洗浄した。次に構築された樹脂を真空乾燥させて(19.35g)、切断のために保持した。
実施例20
構築された樹脂からのGPA中間体フラグメントFmoc−AA(28−35)−OHの切断:
構築された樹脂19.0g(実施例19から)をDCM(150mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。次に混合物を−5℃に冷却させた。DCMを排出させて、2% TFA/DCMの冷溶液を用いて2回(2×7.5容積)、30分間、0℃で撹拌しながら処理した。切断溶液を、ピリジン(使用した全TFAと比べて1.3当量)を含むフラスコ中に回収した。容器を25℃まで温めながら、樹脂をDCMで6回(150mL)洗浄して、レシーバー容器中に排出させた。DCM溶液を合わせて、濃縮し、水(150mL)と混合した。結果として生じた混合物を再び減圧下で蒸留して、残りのDCMを除去した(350−50トール、25℃)。フラグメントが、DCM除去時に水から析出した。フラグメントをろ過し、洗浄し、そして30℃〜35℃で、真空下で乾燥させた。92.7%収率のGPA代替フラグメント3(Fmoc−AA(28−35)−OH)が純度95.2% ANで得られた。
実施例21
GPA代替フラグメント3 Fmoc−AA(28−35)−O−2CT樹脂の固相合成:
Fmoc−Phe−Ile−Ala−Trp(Boc)−Leu−Val−Lys(Boc)−Aib−O−2CT樹脂
Fmoc−AA(28−35)−O−2CT樹脂の固相合成をRoche Peptide Synthesizer上で行った。H−Aib−2−O−CT樹脂(25.01g)(0.59mmol/g(バッチ # BO06010051)添加)を反応容器に充填し、DCM(250mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。DCM溶媒を排出させて、樹脂を3回、NMPで洗浄した(各々の洗浄で150mL)。
樹脂の全てのFmoc脱保護を、樹脂を2回、NMP中の20%(v/v)ピペリジンで処理し(各々の処理で140mL)、Fmoc保護基を除去することにより行った。第2のピペリジン/NMP処理後、樹脂を9回、NMPで洗浄した(各々の洗浄で140mL)。
活性化エステル溶液を調製するために、Fmocアミノ酸及びHOBT.HOを秤量し、NMP中に溶解させ、次にHBTU溶液(0.46mmole/mL)(NMP中)及びDIEAと0℃〜5℃で連続的に合わせた。結果として生じた溶液を反応容器に加えて、フラスコをNMPでリアクター中へリンスし、それを樹脂と共に4〜16時間、25℃で撹拌した。サンプルをカイザーテスト又はHPLC分析のために採取し、反応の完了をチェックした。結合反応が完了した後、結合溶液を排出させて、樹脂をNMPで4回洗浄した(各々の洗浄で140mL)。結合が依然として16時間目に未完了である場合、樹脂を洗浄し(4×140mL NMP)、無水酢酸及びDIEAを用いた2時間の反応によりエンドキャップし、次にNMPを用いて4回洗浄した(各々の洗浄で140mL)。次に、一連のFmoc基の除去、洗浄、結合反応、そして洗浄を、フラグメント中の残りのアミノ酸について繰り返した(即ち、Lys(Boc)→Val→Leu→Trp(Boc)→Ala→Ile→Pheの順番で)。
この実施例において使用された全ての試薬の量を以下の表に列挙する:
Figure 2011506376
固相合成の完了後、樹脂をNMP(4×150mL)及びDCM(7×150mL)で洗浄した。
構築された樹脂からのGPA代替フラグメント3(Fmoc−AA(28−35)−OH)の切断:
実施例21からの構築された樹脂をDCM(150mL)中で30分間にわたり−5℃に冷却した。次に、DCMを排出させて、樹脂を2回、2% TFA/DCM(2×250mL)の冷溶液を用いて、撹拌しながら30分間、0℃で処理した。切断溶液を、ピリジン(全TFAと比べて1.3当量)を含むフラスコ中に回収した。容器を25℃まで温めながら、樹脂をDCMで6回洗浄し(各々の洗浄で150mL)、洗浄液を切断溶液と合わせた。合わせたDCM溶液を真空下で濃縮し、水(150mL)と混合した。結果として生じた混合物を減圧下で蒸留して、DCMを除去した(350〜50トール、25℃)。フラグメントが、DCM除去時に水から析出した。フラグメントをろ過し、洗浄し、そして30℃〜35℃で、真空下で乾燥させた。96.9%収率のGPA代替フラグメント3(Fmoc−AA(28−35)−OH)が純度96.1% ANで得られた。
GPA代替フラグメント1+2、Fmoc−AA(7−27)−OHの固相合成
Fmoc−His(trt)−Aib−Glu(OtBu)−Gly−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Asp(OtBu)−Val−Ser(tBu)−Ser(ψMe,Me pro)−Tyr(tBu)−Leu−Glu(OtBu)−Gly−Gln(trt)−Ala−Ala−Lys(Boc)−Glu(OtBu)−OH
実施例22
GPA代替フラグメント1+2、Fmoc−AA(7−27)−O−2CT樹脂の固相合成:
Fmoc−His(trt)−Aib−Glu(OtBu)−Gly−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Asp(OtBu)−Val−Ser(tBu)−Ser(ψMe,Me pro)−Tyr(tBu)−Leu−Glu(OtBu)−Gly−Gln(trt)−Ala−Ala−Lys(Boc)−Glu(OtBu)−O−2CT樹脂
Fmoc−AA(7−27)−O−2CT樹脂の固相合成をRoche Peptide Synthesizer上で行った。Fmoc−Glu(OtBu)−O−2CT樹脂(10.04g)(添加係数0.41mmol/g(393−150))を反応容器に充填し、DCM(150mL)を用いて30分間、25℃で膨潤させた。DCM溶媒を排出させて、樹脂を3回、DMFで洗浄した(各々の洗浄で90mL)。
次に膨潤及び洗浄されたFmoc−Glu(OtBu)−O−2CT樹脂をピペリジン(DMF中)で脱保護させた。樹脂の全てのFmoc脱保護を、樹脂を2回、20%ピペリジン(DMF中)(80mL)を用いて30分間処理し、Fmoc保護基を除去することにより行った。第2のピペリジン/DMF処理(30分)後、樹脂を9回、DMFで洗浄した(各々の洗浄で90mL)。
結合溶液を調製するために、2.0当量のアミノ酸及び2.0当量のHOBT.HOを秤量し、フラスコ中のDMF中に溶解させて、次に2.0当量のHBTU溶液(0.503mmole/mL)(DMF中)及び4.5当量のDIEAと0℃〜5℃で連続的に合わせた。結果として生じた溶液を反応容器に加えて、フラスコをDCMでリアクター中へリンスし、それを樹脂と共に4時間、25℃で撹拌した。サンプルをカイザーテスト又はHPLC分析のために採取し、反応の完了をチェックした。結合反応が完了した後、結合溶液を排出させて、樹脂をNMPで4回洗浄した(各々の洗浄で90mL)。次に、Fmoc基の除去及び結合反応サイクルを、フラグメント中の残りのアミノ酸について繰り返した(即ち、Lys(Boc)→Ala→Ala→Gln(trt)→Gly→Glu(OtBu)→Leu→Tyr(tBu)→Ser(tBu)−Ser(ψMe,Me)→Val→Asp(OtBu)→Ser(tBu)→Thr(tBu)→Phe→Thr(tBu)→Frag.1の順番で)。
最終結合では、1.6当量のGPAフラグメント1(Fmoc−AA(7−10)−OH、Fmoc−His(trt)−Aib−Glu(OtBu)−Gly−OH)、1.5当量のHOBT.HO、1.5当量のHBTU、及び3.38当量のDIEAを使用した。この反応混合物を16時間撹拌して、完了に達した。
この実施例において使用された全ての試薬の量を以下の表に列挙する:
Figure 2011506376

Figure 2011506376
固相合成の完了後、樹脂をDMF(6×90mL)、DCM(7×90mL)、そしてイソプロパノール(3×90mL)で洗浄した。次に構築された樹脂を真空乾燥させて、切断のために保持した。
実施例23
構築された樹脂からのGPA中間体フラグメント1+2 Fmoc−AA(7−27)−OHの切断:
構築された樹脂(18.24g)(実施例22から)をDCM(200mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。次に混合物を−5℃に冷却させた。DCMを排出させて、1% TFA/DCMの冷溶液を用いて3回(3×100mL)、30分間、0℃で撹拌することにより樹脂を処理した。切断溶液を、ピリジン(全TFAと比べて1.4当量)を含むフラスコ中に回収した。容器を25℃まで温めながら、樹脂をDCM(100mL)で3回洗浄した。全てのDCM溶液を合わせ、濃縮し、そして水(100mL)と混合した。結果として生じた混合物を減圧下で蒸留して、DCMを除去した(350〜50トール、25℃)。フラグメントが、DCM除去時に水から析出した。フラグメントをろ過し、水で洗浄し、そして30℃〜35℃で、真空下で乾燥させた。67.6%収率のGPA代替フラグメント1+2(Fmoc−AA(7−27)−OH)が純度85.3% ANで得られた。
実施例24
GPA代替フラグメント1+2、Fmoc−AA(7−27)−O−2CT樹脂の固相合成:
Fmoc−His(trt)−Aib−Glu(OtBu)−Gly−Thr(tBu)−Phe−Thr(tBu)−Ser(tBu)−Asp(OtBu)−Val−Ser(tBu)Ser(ψMe,Me pro)−Tyr(tBu)−Leu−Glu(OtBu)−Gly−Gln(trt)−Ala−Ala−Lys(Boc)−Glu(OtBu)−O−2CT
Fmoc−AA(7−27)−O−2CT樹脂の固相合成を、Roche Peptide Synthesizer上で、20.0gのFmoc−Glu(OtBu)−O−2CT樹脂(添加係数0.50mmol/g(393−53))のスケールで繰り返した。樹脂を、DCM(200mL)中で30分間、25℃で膨潤させた。DCM溶媒を排出させて、樹脂を3回、DMFで洗浄した(各々の洗浄で120mL)。
次に膨潤及び洗浄されたFmoc−Glu(OtBu)−O−2CT樹脂をピペリジン(DMF中)で脱保護させた。樹脂の全ての脱保護を、樹脂を2回、20%ピペリジン(DMF中)(各々の処理で120mL)を用いて30分間処理し、Fmoc保護基を除去することにより行った。第2のピペリジン/DMF処理(30分)後、樹脂を9回、DMFで洗浄した(各々の洗浄で120mL)。
結合溶液を調製するために、2.0当量のアミノ酸(又はGPAフラグメント1)及び2.0当量のHOBT.HOを秤量し、DMF中に溶解させて、次に2.0当量のHBTU溶液(0.503mmole/mL)(DMF中)及び4.5当量のDIEAと0℃〜5℃で連続的に合わせた。結果として生じた溶液を反応容器に加えて、フラスコを次にDCMでリアクター中へリンスし、それを樹脂と共に4時間、25℃で撹拌した。サンプルをカイザーテスト又はHPLC分析のために採取し、反応の完了をチェックした。結合反応が完了した後、結合溶液を排出させて、樹脂をNMPで4回洗浄した(各々の洗浄で180mL)。次に、Fmoc基の脱保護及び結合反応サイクルを、フラグメント中の残りのアミノ酸について繰り返した(即ち、Lys(Boc)→Ala→Ala→Gln(trt)→Gly→Glu(OtBu)Leu→Tyr(tBu)→Ser((tBu)Ser(ψMe,Me)→Val→Asp(OtBu)→Ser(tBu)→Thr(tBu)→Phe→Thr(tBu)→Frag.1の順番で)。
わずか1.5当量のフラグメント1(Fmoc−AA(7−10)−OH)、HOBT.HO、HBTU、及び3.38当量のDIEAを最終結合のために使用した。この反応混合物を16時間撹拌した。
この実施例において使用された全ての試薬の量を以下の表に列挙する:
Figure 2011506376

Figure 2011506376
固相合成の完了後、樹脂をDMF(4×120mL)及びDCM(8×120mL)で洗浄した。混合物を、切断のための調製における最後のDCM洗浄中に−5℃に冷却した。
構築した樹脂からのGPA中間体フラグメントFmoc−AA(7−27)−OHの切断:
上からのDCM中の構築された樹脂のリアクター温度が−5℃に達した後、DCMを排出させて、樹脂を、1% TFA/DCMの冷溶液で3回(3×200mL)、30分間、0℃で撹拌しながら処理した。切断溶液を、ピリジン(使用した全TFAに基づく1.4当量)を含むフラスコ中に回収した。容器を25℃まで温めながら、樹脂をDCM(各々200mL)で5回洗浄した。全てのDCM溶液を合わせ、濃縮し、そして水(200mL)及びイソプロパノール(80mL)と混合した。結果として生じた混合物を減圧下で蒸留して、DCMを除去した(350〜50トール、25℃)。フラグメントが、DCM除去時に析出した。フラグメントをろ過し、洗浄し、そして30℃〜35℃で、真空下で乾燥させた。77.7%収率のGPA代替フラグメント1+2(Fmoc−AA(7−27)−OH)が純度86.4% ANで得られた。
GPA代替フラグメント3’、H−AA(28−36)−NHの溶液層合成:
H−Phe−Ile−Ala−Trp(Boc)−Leu−Val−Lys(Boc)−Aib−Arg−NH
実施例25
代替フラグメント3(Fmoc−AA(28−35)−OH、6.11g、4.42mmole 実施例20及びアルギニンアミドジヒドロクロリド(H−Arg(2HCl)−NH、2.18g、8.84mmole、2当量)をDMF(42mL)中に溶解させた。この溶液に、HOBt.HO(0.67g、1当量)及びHBTU(3.38g、2当量)の溶液(DMF 42mL中)、ならびにDIEA(3.44mL、4当量)を、15mLのDMFと共に連続的に充填した。反応混合物を25℃で撹拌し、HPLCによりモニターした。反応は21時間の撹拌後に完了していた。次に、ピペリジン(2.26g、6当量)を反応混合物に加えた。Fmoc除去は、35℃で1時間の撹拌後に未完了であった。追加のピペリジン(2.33g、6.2当量)を加えて、撹拌をさらに1.75時間継続させた。反応混合物を水(240mL)でクエンチし、白色固体を形成させた。ピリジンヒドロクロリド(8.33g、16.3当量)を、析出した反応混合物に加え、ピペリジンを中和した。白色固体をろ過し、水(400mL)で洗浄し、そして一晩、部分的に乾燥させた。湿ったフィルタケーキを100mLのMTBE/n−ヘプタン(1:1=容積:容積)で再スラリーさせ、ろ過し、MTBE/n−ヘプタン(1:1=容積:容積;2×25mL)で洗浄し、そして真空乾燥させ、GPA代替フラグメント3’H−AA(28−36)−NH(6.22g、収率106.9%)を得た。HPLC分析は純度87% ANを示した。
実施例26
代替フラグメント3(Fmoc−AA(28−35)−OH、6.12g、4.42mmole 実施例21)及びアルギニンアミドジヒドロクロリド(H−Arg(2HCl)−NH、2.19g、8.84mmole、2当量)をDMF(42mL)中に溶解させた。この溶液に、HOBt.HO(0.67g、1当量)及びHBTU(3.38g、2当量)の溶液(DMF 42mL中)、ならびにDIEA(3.44mL、4当量)を連続的に、15mLのDMFと共に加えた。反応を25℃で撹拌し、HPLCによりモニターした。反応を一晩(16.3時間)行った。次に、ピペリジン(4.52g、12当量)を反応混合物に加えた。Fmoc除去は、25℃で35分間の撹拌後に完了した。反応混合物を水(200mL)でクエンチした。DCM(180mL)を加え、析出産物を抽出した。底のDCM層を水で2回洗浄し(2×100mL)、容積50mLに濃縮した。この濃縮DCM溶液を、ヘプタン150mLに滴下して送り、産物を析出させた。DCMを真空下で蒸留した。MTBE(120mL)を析出混合物に加えた。形成した白色固体をろ過し、MTBE/n−ヘプタン(1:1=容積:容積;2×50mL)で洗浄し、そして真空乾燥させて、GPA代替フラグメント3’H−AA(28−36)−NHを得た(6.54g、重量収率112.4%)。HPLC分析は純度92.1% ANを示した。
GPA粗精製物の溶液相合成:
実施例27
実施例23からのGPAフラグメント1+2(Fmoc−AA(7−27)−OH)(0.383g)及び実施例24からのフラグメント3’(H−AA(28−36)−NH)(0.203g)を、DMSO(2mL)及びNMP(4mL)の溶液に溶解させ、1時間撹拌した。この溶液に、HOBt水和物(0.040g)及びHBTU(0.092g)を加えた。次に、DIEA(0.080mL)を反応混合物に加えた。反応を周囲温度で撹拌し、HPLCによりモニターした。68時間の撹拌後、反応完了チェックは、反応が行われたことを示した。ピペリジン(0.1mL)を反応混合物に加えた。16時間の撹拌後、Fmoc除去を行った。反応混合物を、次に、水(40mL)中に加えることによりクエンチした。30分間の撹拌後、固体をろ過、水(20mL)での洗浄、及び一晩の乾燥により単離した。単離固体を、次に、TFA(4mL)、DCM(1.5mL)、ジチオスレイトール(DTT)(0.2g)、及び水(0.2mL)を含む溶液に周囲温度で加えた。6時間の撹拌後、反応混合物を、冷(−20℃)MTBE(40mL)を加えることによりクエンチした。クエンチした反応混合物を30分間撹拌した。固体産物をろ過し、MTBE(2×10mL)で洗浄し、そして一晩、周囲温度で乾燥させた。0.42gのGPA粗精製物(28.2% wt/wt)が、純度49.5% AN(D−Glu−27アイソマー、7.9%)で得られた。
実施例28
バッチ実施例23からのGPAフラグメント1+2(Fmoc−AA(7−27)−OH)(0.382g)及び実施例25からのフラグメント3’(H−AA(28−36)−NH)(0.202g)を、DMSO(2mL)及びNMP(4mL)の溶液中に溶解させ、0.5時間撹拌した。この溶液に、HOBt水和物(0.041g)及びDEPBT(0.085g)を加えた。次に、DIEA(0.080mL)を反応混合物に加えた。反応を周囲温度で撹拌し、HPLCによりモニターした。一晩反応完了チェックは、反応が完了したことを示した。ピペリジン(0.1mL)を反応混合物に加えた。68時間の撹拌後、Fmoc除去を行った。反応混合物を、次に、水(40mL)中に加えることによりクエンチした。15分間の撹拌後、固体をろ過、水(20mL)での洗浄、及び一晩の乾燥により単離した。単離固体を、次に、TFA(4mL)、DCM(1.5mL)、DTT(0.2g)、及び水(0.2mL)を含む溶液に周囲温度で加えた。6時間の撹拌後、反応混合物を、冷(−20℃)MTBE(40mL)を加えることによりクエンチした。クエンチした反応混合物を30分間撹拌した。固体産物をろ過し、MTBE(2×10mL)で洗浄し、そして一晩、周囲温度で乾燥させた。重量0.43gのGPA粗精製物(31.4% wt/wt)が、純度51.3% AN(D−Glu−27エピマー、4.5%)で得られた。
実施例29
工程A.フラグメント1+2とフラグメント3’(THF中)とHOBt、HBTU及びDIEAの結合反応:
37.5mLのTHFを伴う100mLの4ネックフラスコ(22℃〜27℃内部温度)中へ、フラグメント1+2(6.20g、2.32mmol)を3部分に分けて10分以内に加えた。20mLの丸底フラスコ中へ、HOBt水和物(309mg、1.98mmol)及びHBTU(1223mg、3.16mmol)を加えた。10.0mLのTHFを加えて、反応混合物を22℃〜27℃の内部温度で10分間撹拌した。この結合試薬懸濁液をペプチド溶液に加えて、フラスコを3.0mLのTHFでリンスし、そして反応混合物を10分間撹拌した。DIEA(0.582mL、3.31mmol)を次に加えて、10分間撹拌した。1時間以内に、フラグメント3’(6.10g、2.72mmol)を3部分に分けて加えた。フラグメントの残りを10.0mLのTHFでリンスした。反応混合物を、強く、25℃〜27℃の内部温度で24時間、撹拌した。
工程B.ピペリジンでのFMOC基の除去:
ピペリジン(1.60mL、16.0mmol)を次に加えて、反応混合物を強く6時間、25℃〜27℃の内部温度で撹拌した。反応混合物を、次に、250mL丸底フラスコに移し、溶媒を真空中で、42℃の浴槽温度/200−100mbarで除去した。
工程C.メチレンクロリドでの溶媒交換:
残さを次に35.0mLのメチレンクロリド中に溶解させて、それを次に真空中で、42℃の浴槽温度/400−100mbarで除去した。残さを次に30.0mLのメチレンクロリド中に溶解させた。
工程D.TFA/DTT/水での全体的な脱保護:
1000mLのダブルジャケットフラスコ中へ、5.75g(37.1mmol)のDTT、5.75mLのHO、及び102.5mL(1220mmol)のTFAを加えて、溶液を15℃の内部温度に冷却した。ペプチド溶液を次に10〜15分以内に加えて、添加漏斗を5.0mLのメチレンクロリドでリンスした。強い黄色の反応溶液を14℃〜16℃の内部温度で10.5時間撹拌した。
工程E.MTBE添加時のペプチドの析出:
反応混合物を次に0℃の内部温度に冷却し、480mLのMTBE(0〜5℃に予備冷却)を継続的に10分以内に加え、内部温度を22℃に上昇させた。懸濁液を次に2時間、16℃〜18℃の内部温度で撹拌し、次にろ過した。依然として湿ったフィルタケーキを3回、300mLのMTBEで洗浄した(3×100mL)。次に、フラスコをリンスし、フィルタケーキをスラリーとし、ろ過した。フィルタケーキを次に、最後の洗浄後に吸引乾燥させ、残さを一晩38℃〜42℃/20〜30mbarで乾燥させた(化学収率:58〜65%。アッセイ:39〜43%)。
先行する記載、又は以下の特許請求の範囲において開示される特性(それらの特定の形状又は開示された機能を実施するための手段に関して表現される)、又は開示される結果を達成するための方法もしくはプロセスは、適宜、別々に、又はそのような特性の任意の組み合わせで、その多様な形状で発明を実現するために利用してよい。
先行する発明は、明確さ及び理解の目的のために、例示及び実施例によりある程度詳細に記載されている。変化及び改変を、添付の特許請求の範囲の範囲内で実行してよいことは、当業者には明らかである。従って、上の記載が、例示的であり、制限的でないことを意図することを理解すべきである。本発明の範囲は、従って、上の記載を基準にしないで決定すべきであり、以下の添付の特許請求の範囲さらにはそのような特許請求の範囲が与える等価物の完全な範囲を基準にして決定すべきである。

Claims (30)

  1. インシュリン分泌性ペプチドを作る方法であって、以下の工程:
    a)(配列番号5)
    Figure 2011506376

    式中、
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    Zは、N末端保護基であり;
    B’は、−OHであり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
    b)(配列番号6)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
    c)N末端保護基を除去して、(配列番号6)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
    d)(配列番号7)
    Figure 2011506376

    式中、
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    Zは、N末端保護基であり;
    B’は、−OHであり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供すること、
    e)(配列番号8)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第5のペプチドフラグメントを提供するために、第4のペプチドフラグメントを第3のペプチドフラグメントに溶液中で結合させること、
    f)N末端保護基を除去して、(配列番号14)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第6のペプチドフラグメントを与えること、
    g)(配列番号9)
    Figure 2011506376

    式中、
    及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    Zは、N末端保護基であり;
    B’は、−OHであり;そして
    H及びEの各々は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第7のペプチドフラグメントを提供すること、
    及び
    h)第7のペプチドフラグメントを第6のペプチドフラグメントに溶液中で結合させて、(配列番号10)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
    のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを提供すること、
    を含む方法。
  2. 請求項1記載のインシュリン分泌性ペプチドを作る方法であって、以下の工程:
    a)(配列番号5)
    Figure 2011506376

    式中、
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    B’は、−OHであり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
    b)(配列番号6)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
    c)N末端保護基を除去して、(配列番号6)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
    d)(配列番号7)
    Figure 2011506376

    式中、
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    B’は、−OHであり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供すること、
    e)(配列番号8)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第5のペプチドフラグメントを提供するために、第4のペプチドフラグメントを第3のペプチドフラグメントに溶液中で結合させること、
    f)N末端保護基を除去して、(配列番号8)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第6のペプチドフラグメントを与えること、
    g)(配列番号9)
    Figure 2011506376

    式中、
    及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    B’は、−OHであり;そして
    H及びEの各々は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第7のペプチドフラグメントを提供すること、
    及び
    h)第7のペプチドフラグメントを第6のペプチドフラグメントに溶液中で結合させて、(配列番号10)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
    のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを提供すること、
    を含む方法。
  3. 請求項1又は請求項2記載の方法であって、以下の工程:
    i)インシュリン分泌性ペプチドのN末端保護基を除去して、(配列番号10)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを与えること、
    及び
    j)工程i)により得られるインシュリン分泌性ペプチドを酸と接触させ、アミノ酸側鎖を脱保護させて、(配列番号11)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;そして
    、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基である
    のアミノ酸配列を含む脱保護インシュリン分泌性ペプチドを与えること、
    をさらに含む方法。
  4. 脱保護されたインシュリン分泌性ペプチドが、アミノ酸配列(配列番号12)
    Figure 2011506376

    を有する、請求項1〜3のいずれか一項記載の方法。
  5. インシュリン分泌性ペプチドを作る方法であって、以下の工程:
    a)(配列番号5)
    Figure 2011506376

    式中、
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    Zは、N末端保護基であり;
    B’は、固相樹脂であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
    b)N末端保護基を除去して、(配列番号5)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    B’は、固相樹脂であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを与えること、
    c)(配列番号7)
    Figure 2011506376

    式中、
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    Zは、N末端保護基であり;
    B’は、−OHであり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを溶液中で提供すること、
    d)(配列番号13)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基であり;
    B’は、固相樹脂であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供するために、第3のペプチドフラグメントを溶液中で第2のペプチドフラグメントに結合させること、
    e)(配列番号8)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第5のペプチドフラグメントを提供するために、第4のペプチドフラグメントを固相樹脂から除去して、第4のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
    f)N末端保護基を除去して、(配列番号8)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第6のペプチドフラグメントを与えること、
    g)(配列番号9)
    Figure 2011506376

    式中、
    及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    B’は、−OHであり;そして
    H及びEの各々は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第7のペプチドフラグメントを提供すること、
    及び
    h)第7のペプチドフラグメントを第6のペプチドフラグメントに溶液中で結合させて、(配列番号10)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
    のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを提供すること、
    を含む方法。
  6. 請求項5記載のインシュリン分泌性ペプチドを作る方法であって、以下の工程:
    a)(配列番号5)
    Figure 2011506376

    式中、
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    B’は、固相樹脂であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
    b)N末端保護基を除去して、(配列番号5)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    B’は、固相樹脂であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを与えること、
    c)(配列番号7)
    Figure 2011506376

    式中、
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    B’は、−OHであり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを溶液中で提供すること、
    d)(配列番号13)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    B’は、固相樹脂であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供するために、第3のペプチドフラグメントを溶液中で固相中で第2のペプチドフラグメントに結合させること、
    e)(配列番号8)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第5のペプチドフラグメントを提供するために、第4のペプチドフラグメントを固相樹脂から除去して、第4のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
    f)N末端保護基を除去して、(配列番号8)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第6のペプチドフラグメントを与えること、
    g)(配列番号9)
    Figure 2011506376

    式中、
    及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    B’は、−OHであり;そして
    H及びEの各々は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第7のペプチドフラグメントを提供すること、
    及び
    h)第7のペプチドフラグメントを第6のペプチドフラグメントに溶液中で結合させて、(配列番号10)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
    のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを提供すること、
    を含む方法。
  7. 請求項5又は請求項6記載の方法であって、以下の工程:
    i)インシュリン分泌性ペプチドのN末端保護基を除去して、(配列番号10)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを与えること、
    及び
    j)工程i)により得られるインシュリン分泌性ペプチドを酸と接触させ、アミノ酸側鎖を脱保護させて、(配列番号11)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;及び
    、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基である
    のアミノ酸配列を含む脱保護インシュリン分泌性ペプチドを与えること、
    をさらに含む方法。
  8. 脱保護されたインシュリン分泌性ペプチドが、アミノ酸配列(配列番号12)
    Figure 2011506376

    を有する、請求項5〜7のいずれか一項記載の方法。
  9. インシュリン分泌性ペプチドを作る方法であって、以下の工程:
    a)(配列番号13)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基であり;
    B’は、−OHであり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基が、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメント又はその対応物を提供すること、
    b)(配列番号8)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
    c)N末端保護基を除去して、(配列番号8)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
    d)(配列番号9)
    Figure 2011506376

    式中、
    及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    Zは、N末端保護基であり;
    B’は、−OHであり;そして
    H及びEの各々は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供すること、
    及び
    e)第4のペプチドフラグメントを第3のペプチドフラグメントに溶液中で結合させて、(配列番号10)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
    のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを提供すること、
    を含む方法。
  10. 請求項9記載のインシュリン分泌性ペプチドを作る方法であって、以下の工程:
    a)(配列番号13)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    B’は、−OHであり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基が、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメント又はその対応物を提供すること、
    b)(配列番号8)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
    c)N末端保護基を除去して、(配列番号8)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
    d)(配列番号9)
    Figure 2011506376

    式中、
    及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    B’は、−OHであり;そして
    H及びEの各々は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供すること、
    及び
    e)第4のペプチドフラグメントを第3のペプチドフラグメントに溶液中で結合させて、(配列番号10)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
    のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを提供すること、
    を含む方法。
  11. 請求項9又は請求項10記載の方法であって、以下の工程:
    i)インシュリン分泌性ペプチドのN末端保護基を除去して、(配列番号10)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含むインシュリン分泌性ペプチドを与えること、
    及び
    j)工程i)により得られるインシュリン分泌性ペプチドを酸と接触させ、アミノ酸側鎖を脱保護させて、(配列番号11)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;そして
    、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基である
    のアミノ酸配列を含む脱保護インシュリン分泌性ペプチドを与えること、
    をさらに含む方法。
  12. 脱保護されたインシュリン分泌性ペプチドが、アミノ酸配列(配列番号12)
    Figure 2011506376

    を有する、請求項9〜11のいずれか一項記載の方法。
  13. アミノ酸配列(配列番号14)
    Figure 2011506376

    のペプチドであって、
    式中、
    Zは、H−及びFmoc−から選択され;
    B’は、−OH又は固相樹脂であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む、ペプチド。
  14. 疑似プロリンのジペプチド残基が、疑似プロリンのSer−Ser残基である、請求項13記載のペプチド。
  15. アミノ酸配列(配列番号15)
    Figure 2011506376

    のペプチドであって、
    式中、
    Zは、H−及びFmoc−から選択され;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む、ペプチド。
  16. 疑似プロリンのジペプチド残基が、疑似プロリンのSer−Ser残基である、請求項15記載のペプチド。
  17. インシュリン分泌性ペプチドを作る方法であって、以下の工程:
    a)(配列番号16)
    Figure 2011506376

    式中、
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    Zは、N末端保護基であり;
    B’は、固相樹脂であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第1のペプチドフラグメントを提供すること、
    b)工程a)の第1のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、第1のペプチドフラグメント(配列番号16)
    Figure 2011506376

    式中、B’は、−OHである;
    を溶液中で産生させること、
    c)(配列番号17)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第2のペプチドフラグメントを提供するために、第1のペプチドフラグメントを溶液中でアルギニンアミドに結合させること、
    d)N末端保護基を除去して、(配列番号17)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
    のアミノ酸配列を含む第3のペプチドフラグメントを与えること、
    を含む方法。
  18. インシュリン分泌性ペプチドを作る方法であって、以下の工程:
    a)(配列番号18)
    Figure 2011506376

    式中、
    及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    B’は、固相樹脂であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含むペプチドフラグメントを提供すること、
    及び
    b)工程a)のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、ペプチドフラグメント(配列番号18)
    Figure 2011506376

    式中、B’は、−OHである
    を溶液中で産生させること、
    を含む方法。
  19. 請求項17記載の方法であって、以下の工程:
    e)(配列番号18)
    Figure 2011506376

    式中、
    及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;
    B’は、固相樹脂であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む;
    のアミノ酸配列を含む第4のペプチドフラグメントを提供すること、
    及び
    f)工程e)の第4のペプチドフラグメントを固相樹脂から切断して、第4のペプチドフラグメント(配列番号18)
    Figure 2011506376

    式中、B’は、−OHである
    を溶液中で産生させること、
    をさらに含む方法。
  20. 請求項19記載の方法であって、以下の工程:
    g)(配列番号10)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、N末端保護基であり;
    及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
    のアミノ酸配列を含む第5のペプチドフラグメントを提供するために、第4のペプチドフラグメントを第3のペプチドフラグメントに溶液中で結合させること、
    をさらに含む方法。
  21. 請求項20記載の方法であって、以下の工程:
    h)N末端保護基を除去して、(配列番号10)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;
    及びX10は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む
    のアミノ酸配列を含む第6のペプチドフラグメントを与えること、
    をさらに含む方法。
  22. 請求項21記載の方法であって、以下の工程:
    i)アミノ酸側鎖を脱保護させて、(配列番号11)
    Figure 2011506376

    式中、
    Zは、H−であり;及び
    、X10及びX35は、各々が非依存的にアキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基である
    のアミノ酸配列を含む脱保護インシュリン分泌性ペプチドを与えるために、工程h)により得られるインシュリン分泌性ペプチドを酸と接触させること、
    をさらに含む方法。
  23. 脱保護されたインシュリン分泌性ペプチドが、アミノ酸配列(配列番号12)
    Figure 2011506376

    を有する、請求項17〜22のいずれか一項記載の方法。
  24. アミノ酸配列(配列番号18)
    Figure 2011506376

    のペプチドであって、
    式中、
    Zは、H−及びFmoc−から選択され;
    B’は、−OH又は固相樹脂であり;
    17−18は、疑似プロリンのジペプチド残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む、ペプチド。
  25. 疑似プロリンのジペプチド残基が、疑似プロリンのSer−Ser残基である、請求項24記載のペプチド。
  26. アミノ酸配列(配列番号17)
    Figure 2011506376

    を有するペプチドであって、
    式中、
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;そして
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む、ペプチド。
  27. 35が、Aibである、請求項26記載のペプチド。
  28. アミノ酸配列(配列番号16)
    Figure 2011506376

    式中、
    B’は、固相樹脂又は−OHであり;
    Zは、N末端保護基Fmoc−であり;そして
    35は、アキラル、場合により、立体障害されたアミノ酸残基であり;そして
    前記配列の1つ又は複数の残基は、場合により、側鎖保護を含む、
    を有するペプチド。
  29. 35が、Aibである、請求項28記載のペプチド。
  30. インシュリン分泌性ペプチドを作る方法及び本明細書において先に定義されたペプチド。
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