JP2011505878A - 栄養管 - Google Patents

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Abstract

本発明は、特に完全非経口栄養及び/又は薬物投与のための栄養管(1、11、15)に関し、少なくとも1つの内管(9)、少なくとも1つの管腔(2、13)、少なくとも1つのセンシング要素、特に電極(3)を含み、前記センシング要素は、患者の生活機能の内部モニタリング用ワイヤリング(4、12、17)によって少なくとも1つのモニタリング装置に接続される。前記ワイヤリング(4、12、17)は、少なくとも部分的に、前記内管(9)の表面に接触してきつく巻かれる。前記内管(9)は、該内管(9)及び/又は前記ワイヤリング(4、12、17)を覆うために、外管(8)によって少なくとも部分的に取り囲まれる。

Description

本発明は、特に完全非経口栄養及び/又は薬物投与のための栄養管を対象とし、当該栄養管は、少なくとも1つの内管、少なくとも1つの管腔、少なくとも1つのセンサー要素、特に電極を含み、前記センシング要素は、患者の生活機能の内部モニタリング用ワイヤリングによって少なくとも1つのモニタリング装置に接続され、前記ワイヤリングは、少なくとも部分的に、前記内管の表面に接触してきつく巻かれている。
病院では、ECG、pO2、呼吸運動等の多くの生活機能が、患者をモニターするために測定される。伝統的には、これは、患者の外部に置かれた電極等の検出器を使用して行われる。食道の生理学的モニタリングは、信号の信頼性及び正確性に関して利点を提供する。集中治療患者及び未熟児に対しては、栄養を与えるため、並びに、薬物を提供するために栄養管が必要とされる場合が多い。早期新生児の場合、集中治療におけるこれらの新生児のうち90%をも超える新生児が、非常に未熟であり、従って、栄養管により栄養が与えられる。上記機能を検出及び記録するためのセンサーは、食道栄養管又はカテーテルと組み合わせることができる。
集中治療患者に対して、及び、新生児の子供に対しても、時々は数週間も継続してECG信号をモニターする必要がある。現在、センサーは、それらの信号を記録するために胸部の皮膚に付けられる。センサーの取り扱い中、皮膚は傷つけられる恐れがあり、より感染しやすくなってしまう。
非常に痩せて虚弱であり、標準体重以下の場合が多い低体重出生乳児の扱い及びモニタリングには、特別な注意を払わなければならない。モニター線が短期間であっても乳児に配置される場合に表在性損傷が生じ得るといった具合に、皮膚は非常に敏感で、容易に傷ついてしまう。さらに、テープ又は電極の接着剤によって皮膚損傷が引き起こされる場合がある。多くの乳児の生存には、従って、不必要なストレス又は損傷を防ぐために最小限の処置又は干渉が要求される。
生活機能の内部モニタリングは、患者の皮膚を傷つけないといった利点を提供する。食道は、心臓及び肺に近く、電気信号に対して優れた伝導を有しているため、いくつかの患者の機能をモニターするのに理想的な場所である。電極が皮膚に付けられる現在使用されているモニタリング技術と比較して、改造された食道の栄養管が使用される場合、皮膚損傷が生じることなく、また、外部の電気ワイヤが医学療法及び介護を妨害することもない。
改造された栄養管は、信号のより優れた正確性を得ること、及び、外部からは決定することができないパラメータを測定する能力を有することを可能にする。さらに、患者の外部にワイヤ及びセンサー全てを有する必要がなく、病院職員の処理スピードを改善することができる。
そのような装置の問題となる項目は、電気ワイヤと電極の接触である。これは、複雑な場合が多く、従って、高い製造コストを生じてしまう。さらに、栄養管の管腔内のワイヤは、測定装置の電子回路と接触する必要がある。電極のワイヤリングを接続するためのハンダ付け法の使用は、信頼性において問題を生じてしまう場合がある。
この問題を解決するために、欧州特許出願第0 617 916 B1号は、とぎれのないワイヤリングシステムを含んだ、患者の食道に挿入されることになる栄養管を提供することを提案しており、前記システムにおいて、複数の信号線が基部管の表面に接触してきつく巻きつけられており、前記複数の信号線のそれぞれが、少なくとも導電性ワイヤ及び該導電性ワイヤの周りの絶縁コーティングから成るクラッディング構造及び電極を有している。この開示では、前記複数の信号線のそれぞれが、ワイヤを管の周りにきつく巻きつけることによって前記電極を形成するように絶縁コーティングが取り除かれる部分を有している。電極を構築せず、絶縁コーティングで被覆されたワイヤリングの他の部分は、栄養管の周りをその近位末端に向かって螺旋状に巻かれている。栄養管の近位末端で、ワイヤリングは、測定装置又はモニタリング装置に接触されることになる外部のワイヤリングにさらなる機械的強度を与える機能を有する第2の絶縁を有する。
この開示による栄養管は以下の問題を有している。第一に、ワイヤリング自体が、外の世界によって実行される場合があるストレスから保護されておらず、信頼性の問題を生じてしまう場合がある。さらに、絶縁クラッディング構造は、使用されている材料の腐食を生じ得る環境条件に曝露される。
第二に、電極又は基部管を構築するのに使用される材料の適合性に関する問題が生じる場合があり、患者は特に適したこれらの材料に対してアレルギーを有している場合がある。従って、材料の選択は、患者のアレルギー反応のリスクが低い材料に限定される場合がある。
従って、全ての材料の選択肢及び安楽な取り扱いを可能にし、同時に栄養管の製造に対するコストを低く抑えることを可能にする、信頼できる栄養管を提供することが本発明の目的である。
この目的は、請求項1に記載の栄養管によって解決される。
本発明による栄養管の内管は、該内管及び/又は前記ワイヤリングを覆うために、外管によって少なくとも部分的に取り囲まれる。そのような外管で、ワイヤリングは、食道及び/又は位置決めによる等、環境から実行されるいかなるストレスからも保護され、環境から隔離されているので、内管の材料は、選択されることになる材料に関するいかなる限定からも解放される。環境条件による、使用されることになる材料の腐食のリスクも最小限にすることができる。さらに、前記外管は、より高い機械的強度をワイヤリング並びに内管に与える。
前記センシング要素への接近を可能にするために、一実施形態において、少なくとも1つの開口部が前記外管において前記少なくとも1つのセンシング要素の位置に設けられる。前記外管と前記内管が2つの異なるユニットによって構築される場合に、前記外管を前記内管上に固定する前に、前記少なくとも1つの開口部を前記外管に挿入することができるということを理解されたい。前記外管の製造工程にて、前記外管内に開口部をすでに提供することも可能である。
本発明の一実施形態において、前記センシング要素は、前記内管上でワイヤをコイル状に巻くことにより形成される。このように、ワイヤリングとセンシング要素をワンピースから構築することが可能であるため、電極とワイヤリングとの内部接続を行う必要がなく、当該装置の高い信頼性を確実にしている。言い換えると、前記ワイヤリングのうち1つの末端は電極を構築し、ワイヤリングのうちもう一方の末端は測定又はモニタリング装置に接続される。電極を構築しないワイヤリングは、さらなる電気的絶縁材料を近位末端でさらに含み、例えばコネクターによって前記測定又はモニタリング装置に結合されることになる部分においてさらなる機械的強度をワイヤリングに与えることができる。例えば、薄い金属フィルムを堆積することにより、又は、例えば充填高分子材料を使用することで高導電性高分子を適用することにより、巻かれた電極の位置で追加の電極を適用することによって電極を拡大することがさらに可能である。
前記少なくとも1つのセンシング要素及び/又は前記ワイヤリングの寸法に合う、少なくとも1つのくぼみを前記内管の表面上に提供することが可能であり、前記内管上の所定の位置での前記センシング要素及び/又は前記ワイヤリングの容易な位置決めを可能にし、前記センシング要素及び/又は前記ワイヤリングが位置を変えないことを確実にしており、さもなければショートを生じてしまう場合がある。
前記外管の表面領域は、スライド式の螺旋形状を有することができ、完全に平坦な外表面と比較してはるかに滑らかな栄養管の挿入を可能にしている。内管と該内管上の螺旋状に巻かれたワイヤリングを取り囲む外管がぴったり合うため、この形状を積極的に製造することができるか、又は、生じることができる。
収縮させることによって前記外管を前記内管上に適合させるように、前記外管はシュリンクラップチューブ(shrinking−wrapped−tube)であり得る。あるいは、前記外管を前記内管に固定させることも可能であり、前記外管は、前記内管の外径よりも小さい内径を有し、前記外管への挿入に対して、前記内管の外径を一時的に小さくし、前記内管の解放後のしまりばめを確実にするよう前記内管を伸ばすことができる。
本発明の別の実施形態において、前記外管及び前記内管はワンピースから作製され、少なくとも1つの内側の管腔が当該栄養管の中心に形成され、少なくとも1つの外側の管腔が、該少なくとも1つの外側の管腔内に挿入されることになる前記ワイヤリングを導き保護するために、当該ワンピースの栄養管の表面付近で形成される。
前記ワイヤリングの挿入を容易にし、後の段階で前記ワイヤリングの交換を可能にするために、当該栄養管の端においてとぎれのない開口部を提供する少なくとも1つの溝を前記少なくとも1つの外側の管腔内に設けることができる。当該栄養管の材料が可撓性である場合、当該栄養管の表面における前記溝は、例えば前記溝に対して垂直な位置等、当該管の外側で当該管を押し、その結果当該管を変形させることによって広くすることができる。
本発明による栄養管を製造する容易な方法は、射出成形によって前記内管及び/又は前記外管を構築することである。この場合のセンシング要素及びワイヤリングは、例えばPVC、シリコン、又は、医療用高分子として適切な他の高分子材料を使用して前記外管を射出成形する間に、すでに前記内管に接続することができる。あるいは、前記ワイヤリング、前記センシング要素、及び/又は接点は、当該管材料を射出成形する前に、型内にすでに挿入することができる。
栄養管が2つの異なる管により構築される場合、前記ワイヤリングを外部の測定又はモニタリング装置に接続するコネクターを成形するために第2の材料を使用することができる。
当該栄養管の製造方法として射出成形を使用することは、栄養管の遠位末端でのセンシング要素の統合、(所望であれば適用することができる)絶縁が必要ないため非常に薄いワイヤリングの使用、さらに、栄養コネクター内への測定装置への接点の統合を可能にする。従って、より滑らかな最適化された当該栄養管の遠位末端が提供される。このように、前記ワイヤリングの末端も前記外管内に統合することができるため、前記ワイヤリングの鋭い末端による起こり得る患者への害を防ぐ。
さらに、前記コネクター内への接点の統合は、規定された測定又はモニタリングシステムに対する専用の医療装置の使用を可能にする。専用のコネクターは、モニター装置への前記ワイヤリングの接続ポイントとして、又は、無線トランスデューサーのホルダーとしても使用することができ、従って、視覚的に無線のシステムを生じる。
このように、多数のワイヤリング装置を作製することができる。ワイヤの周りに絶縁が必要でなく、非常に薄いワイヤリングを使用することができるため、前記システムは、2ワイヤシステムに限定されない。前記電極及び接点は、患者に対して完全に害のない不活性な金属のものであり得る。これは、前記外管における開口部を介して患者とセンシング要素との直接的な接点が存在するため、有用である。当該栄養管は、単純な管腔に制限されず、二管腔又はマルチ管腔の管から成る場合がある。
本発明の現在好ましい例証的な実施形態に従い前述の目的に応じ、他の有利な特徴を提供する栄養管は、図1から4bを参考にして以下に記述される。
現状技術による栄養管を示している。 図1aによる栄養管に使用されているワイヤの概略的な断面図を示している。 本発明による外管における一実施形態の概略図を描いている。 図1aによる栄養管上に取り付けられた図2による外管を示している。 2つの外側の管腔を含んだ本発明による栄養管の別の実施形態を示している。 図3aによる栄養管に対するワイヤ取り付け技術の概略図を示している。 ワイヤリングを導き保護するために射出成形によって作製される栄養管の別の実施形態の断面図を示している。 図4aによる栄養管の別の実施形態の概略図を描いている。
図1aは、現状技術による栄養管1の概略図を示している。この実施形態に示されている栄養管1は、単一管腔の栄養管1である。二管腔又はマルチ管腔の装置として栄養管1を設計することが、当然ながら可能である。栄養管1の中心における管腔2は、完全非経口栄養のための供給として、又は、例えば集中治療患者及び未熟児に対する薬物投与装置として役立つ。栄養管1は改造され、集中治療処置において特に自明であるバイタルパラメータ又は他の重要なパラメータの総合的なモニタリングを可能にする。従って、栄養管1は、当該栄養管に相互に連結した複数のセンサーを含む。前記センサーは、電極3によって構築される。この実施形態において、電極3の位置にて栄養管1の周りを、電気ワイヤリング4は密な様式で栄養管1の周りをコイル状に巻かれている。この実施形態において、ワイヤリング4は、2つのワイヤ4a及び4bによって構築される。ワイヤリング4を測定又はモニタリング装置の電子回路に接続するために、ワイヤリング4は、栄養管1の周りをその近位末端に向かって螺旋状に巻かれている。これによってとぎれのないワイヤリングシステムが提供され、電気ワイヤ4a、4bと電極3との接触、及び、ワイヤリング4とモニタリング装置の電子回路との接触に関する問題を回避しており、さもなければ、ワイヤ4a、4bを電極3にはんだ付けすることによって構築され、信頼性の問題を生じる恐れがある。
図1bは、栄養管1のワイヤリング4を構築するワイヤ4a、4bの好ましい実施形態を示している。ワイヤ4a、4bは、導電性金属5及び二重の絶縁層6、7の鉄芯からそれぞれ成っている。内側の絶縁層6は、ワイヤ4a、4bを互いから絶縁して、例えば栄養管1が患者の食道内に挿入された際に位置が変わることによって2つのワイヤ4a、4bが互いに接触する場合にショートを回避するために使用される。外側の絶縁層7は、測定/モニタリング装置に接続されることになる外部のワイヤリング4を保護するために使用される。この外側の絶縁層6、7は、ワイヤリング4にその機械的強度を与える。電極3の位置にて、内側の絶縁層6はワイヤ4a、4bから取り除かれ、ワイヤ4a、4bは栄養管1の周りにきつく巻かれている。
加えて示されていない一実施形態において、金属電極を使用して、又は、例えば導電性(金属)粒子で充填された高分子等の導電性高分子材料を使用することによって、電極は適用される。
そのような栄養管1の問題となる項目は、ワイヤリング4が外の世界から保護されていないので、ストレスをワイヤリング4に与えて信頼性の問題を生じ得る、及び、材料がある時間後に空洞性になる場合にショートするリスクを与え得るので、使用されている絶縁材料を溶解する可能性がある環境条件に内側の絶縁層6が曝露される恐れがあるということである。
従って、本発明は、図1aによる栄養管1及び/又はワイヤリング4を覆うために、外管8を提供することによって栄養管1上のワイヤリング4を覆うよう提案する。外管を提供するためワイヤリング4は環境から隔離されるので、栄養管1の材料(後に内管9と呼ばれる)は、結果として起こる患者のアレルギー反応による選択されることになる材料に関するいかなる限定からも解放される。さらに、環境条件による、使用されることになる材料の老朽化のリスクが最小限にされる。そのような外管8のさらなる利点は、ワイヤリング4だけでなく内管9にもより高い機械的強度を与え、ワイヤリング4に加えられるストレスのリスクが軽減されることである。
上記の利点を全て得るために、外管8は内管9の周りにしっかりと適合されることが非常に重要である。従って、一実施形態において、外管8はシュリンクラップチューブとして設計される。従って、収縮する前にシュリンクチューブの内径は内管9の外径よりも大きいため、第一に内管9をこの実施形態によるシュリンクチューブ内に挿入することは非常に容易になる。その後、内管9の周りにきつく適合するまで収縮する方法で外管8は処理される。図2aにおいて開示されているように、穴10が、図1aによる電極3の位置にて厳密にシュリンク内に作製され、患者をモニターするためにバイタルパラメータを測定する電極3への接近を可能にする。
示されていない実施形態において、薄い金属フィルムを堆積することにより、又は、例えば充填高分子材料を使用して非常に導電性の高分子を適用することにより、各巻かれた電極3の位置にて追加の外部電極を適用することによって、電極3は拡大される。
電極の位置にて穴を有する外管を取り付ける第2の方法は、内管9を伸ばすことによる。この実施形態において、外管8は、内管9の外径よりも小さな内径を有しており、外管8内への挿入に対して、内管9の外径を一時的に小さくし、内管9の解放後のしまりばめを確実にするよう内管9を伸ばすことができる。
ワイヤリング4のショートのリスクを最小限にするために、本発明の一実施形態(図示せず)において、内管9には、電極3及びワイヤリング4の寸法に合う、少なくとも1つのくぼみがその表面上に設けられ、くぼみの位置により決定される位置での電極3及びワイヤリング4の容易な位置決めを可能にしている。これは、電極3及びワイヤリング4が位置を変えないことを確実にし、さもなければショートを生じてしまう。
容易な患者のインキュベーションを可能にするために、外管8の表面領域は、わずかに螺旋の形状を有することができる。これは、完全に平坦な外表面と比較してはるかに滑らかな栄養管1の挿入を可能にする。外管8を内管9に固定する前に、この形状を表面内に積極的に製造することができる。外管8と内管9の間に位置する螺旋状に巻かれたワイヤリング4による内管9と外管8のしまりばめのためにこの構造が生じ得るということも可能である。この螺旋の形状の発生は、外管8の収縮手順、又は、内管9の外径に関連した管8の内径との差により影響を受ける場合がある。
図2による栄養管1は2つの異なる管、内管9及び外管8により構築されるため、各管8、9の形成に対して2種類の材料を使用することができる。
図3は、本発明の別の実施形態を示している。この実施形態において、単一又はマルチ管腔の栄養管11であり得る、低コストで製造された栄養管11が与えられている。栄養管11は、ワイヤリング12を導き保護するための外側の管腔13を有している。この実施形態では、いくつかのワイヤリング12を異なる管腔13によって隔てることができ、ショートのリスクが非常に低いため、ワイヤリング12には、絶縁コーティングを与える必要がない。当然ながら、患者のモニタリングを実現するのに必要とされる電極3の数だけ管腔13を提供することが可能である。外側の管腔13はそれぞれ、栄養管11の端においてとぎれのない開口部14を提供する。これらの開口部14のため、容易に栄養管11の外側にある管腔13内にワイヤリング12を挿入することが可能である。さらに、後の段階にてワイヤリング12を交換することさえも可能である。この実施形態において、前記外管及び前記内管はワンピースから作製され、内側の管腔2が栄養管11の中心に形成され、2つの外側の管腔13が、外側の管腔13内に挿入されることになるワイヤリング12を導き保護するために、ワンピースの栄養管11の表面付近で形成される。
栄養管11の材料は可撓性である。従って、外側の管腔13内へのワイヤリング12の挿入は、図3bにおいて概略的に示されている方法を使用することによって容易に行うことができる。ワイヤリング12の挿入に対して、栄養管11は、図3bにおいて2つの矢印により示されているように、栄養管11の上下を外側から押される。栄養管11の外側を押すことによって、栄養管11は変形される。これにより栄養管11の表面上の開口部14は広げられ、従って、いかなる困難な技術又はワイヤリングの同時押出し成形さえもなく、外側の管腔13におけるワイヤリング12の容易な位置決めを可能にしている。電極3は、栄養管11の外側の指定された位置にてワイヤリング12をコイル状に巻くことによって構成される。要約すると、ワイヤリング12の一末端は、電極3の指定された位置にて栄養管11の周りに巻かれ、その一末端は、栄養管11の遠位末端にて外側の管腔13内に挿入される。ワイヤリング12のもう一方の末端は、測定及び/モニタリング装置に接続される。ワイヤリング12にその機械的強度を与えるために、一実施形態における栄養管11の外側のワイヤリング12は、追加の電気的絶縁材料(図示せず)を妥協する。最終的に、電極3を構築している巻かれたワイヤリング12は、導電ペイントによってさらに上塗りすることができる。この構造では、内部接続をする必要はなく、装置の高い信頼性を確実にしている。
図4は、本発明による栄養管15の別の実施形態の断面図を示している。栄養管15は、栄養管15の遠位末端15aにて活性電極16の統合を可能にする射出成形により製造される。ワイヤリング17、電極16、及びその間の接点は型内に挿入され、その後、管の材料で上乗せ成形(over-molded)される。ワイヤリング17は、栄養管15の材料内に完全に含まれ、保護されているため、絶縁が必要とされないので、非常に薄いワイヤリング17の使用が可能であり、射出成形によって構築されているものの栄養コネクター19における測定装置への接点18の統合が可能である。従って、コネクター18及び栄養管15の統合が可能である。さらに、栄養管15の遠位末端15aは最適化され、使用されることになる型を設計することによって管15aのより滑らかな末端を得ることができる。これにより、ワイヤリング17の一末端による患者への起こり得る害が妨げられる。コネクター19内への接点18の統合により、規定された測定システムのための専用の医療装置の使用が可能になる。専用のコネクター19(図4b)を、モニターへの接点18に対する接続ポイントとして、又は、無線のトランスデューサーホルダーとして使用することができ、従って、視覚的に無線のシステムを生じる。非常に薄いワイヤリング17を使用する可能性のため、システムは2ワイヤシステムに限定されず、正しくは多数のワイヤの装置に限定される。
この実施形態において、電極16及び接点18は、患者に対して完全に害のない不活性な金属合金のものである。電極16を製造する2つの方法がある。第一に、電極16が製造され、その後、射出成形によって上乗せ成形されることになる型内に挿入される。第二に、電極16は、例えば充填高分子材料等の導電性材料を使用することによってそれ自体の成形処理中に形成される。
管を形成するために使用される材料は、PVC、シリコン、又は、医用部門において一般的に使用される他の高分子材料等の高分子であり得る。
現状技術に精通した当業者は、これらの図に関して本明細書に与えられた記述が説明目的のためだけであり、本発明の範囲を限定すると意図しないことを正しく理解するであろう。

Claims (10)

  1. 特に完全非経口栄養及び/又は薬物投与のための栄養管であって、少なくとも1つの内管、少なくとも1つの管腔、少なくとも1つのセンシング要素、特に電極を含み、前記センシング要素は、患者の生活機能の内部モニタリング用ワイヤリングによって少なくとも1つのモニタリング装置に接続され、前記ワイヤリングは、少なくとも部分的に、前記内管の表面に接触してきつく巻かれており、前記内管が、該内管及び/又は前記ワイヤリングを覆うために、外管によって少なくとも部分的に取り囲まれることを特徴とする、栄養管。
  2. 前記少なくとも1つのセンシング要素への接近を可能にするために、少なくとも1つの開口部が前記外管において前記少なくとも1つのセンシング要素の位置に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の栄養管。
  3. 前記センシング要素が、前記内管上で前記ワイヤリングをコイル状に巻くことにより形成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の栄養管。
  4. 前記内管が、前記少なくとも1つのセンシング要素及び/又は前記ワイヤリングの寸法に合う、少なくとも1つのくぼみを前記内管の表面上に有することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の栄養管。
  5. 前記外管の表面領域が、スライド式の螺旋形状を有することを特徴とする、請求項1に記載の栄養管。
  6. 収縮させることにより前記外管を前記内管上に適合させるように、前記外管がシュリンクラップチューブによって構築されることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の栄養管。
  7. 前記外管が、前記内管の外径よりも小さい内径を有し、前記内管を伸ばして前記外管内に挿入することによって前記外管が前記内管上に適合されることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の栄養管。
  8. 前記外管及び前記内管はワンピースから作製され、少なくとも1つの内側の管腔が当該栄養管の中心に形成され、少なくとも1つの外側の管腔が、該少なくとも1つの外側の管腔内に挿入されることになる前記ワイヤリングを導き保護するために、当該管の表面付近で形成されることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の栄養管。
  9. 外部からの前記外側の管腔における前記ワイヤリングの位置決めを可能にするために、前記少なくとも1つの外側の管腔内にとぎれのない開口部を提供する少なくとも1つの溝を少なくとも1つの管腔内に設けることを特徴とする、請求項8に記載の栄養管。
  10. 前記内管及び/又は前記外管が、射出成形によって構築されることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の栄養管。
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