以下の記載は、実際は例示のみであって、本教示、用途、または使用を限定するものではない。図面を通じて、対応する参照符号が、類似または対応する部品および特徴を示すことは、理解されるべきである(例えば、20、120、220など)。
図1から図6を参照して、本教示による移動可能送風機を備えるコンピュータ室環境調整装置20の第1の実施形態を示す。調整装置20は、全ての詳細を示さない簡素化された形態で図示されている。調整装置20は、調整装置20を囲んで包囲し、キャビネットを形成する、複数のパネル21を含む。調整装置20は、内部を流れる空気の流れを調整するようになっている様々な構成要素を含む。調整装置20は、熱交換器22の中を流れる液体と熱交換器22を横切って流れる空気の流れとの間で熱を交換するようになっている、熱交換器22を含む。熱交換器22は、様々な形態を取ることができる。限定されない例として、あるタイプの熱交換器は、熱交換流体が管の中を流れて空気の流れがフィンを横切って流れる、フィンチューブ式熱交換器を含む。調整装置20は、熱交換器22を横切る方向に空気の流れを向けさせるようになっている、複数の送風機24を含む。調整装置20は、送風機24に接続されている制御システム26を含む。制御システム26は、送風機24のモータ28に電力を供給することができ、オンおよびオフにするように送風機24に命令することができ、送風機速度を変更することができる。制御システム26は、熱交換器22の中を流れる熱交換流体の流れを制御する弁またはその他の機構など、調整装置20の別の構成要素を制御することもできる。限定されない例により、送風機24は、モータ28によって駆動され、スクリーンまたはケージ27によって囲まれるファン部材25を含むことができる。
図1から図6に示す調整装置20は、ダウンフロー式の調整装置である。送風機24は、フィルタ(図示せず)を通り、熱交換器22を横切って、調整装置20の上から調整装置の内部へ空気を取り込み、空気を調整装置20の底部32からコンピュータ室の上げ床34の下の空間へ排出する。
調整装置20は、図1に示すような第一動作位置と、図2に示すような第二動作位置との間で、送風機24が移動できるようにし、ここで左端の送風機が第二動作位置まで降下している。第二位置にあるとき、送風機24は主に、上げ床34の下の空間に位置している。いずれの位置でも、送風機24は、空気を上から調整装置20の内部に取り込み、空気を上げ床34の下の空間に排出する。工場から出荷されるときは、図1に示すように、送風機24は全て持ち上げられた第一位置にある。
送風機24の第一および第二動作位置の間の移動を可能にするために、調整装置20は、送風機24が第一および第二位置で固定および動作できるようにする、構造組立体36を含む。構造組立体36は、上部平面38および下部平面40を含む。上部平面38は、1対の縦方向延伸支持部材42、および支持部材42の間で横方向に延在する複数の横方向延伸支持部材44を含む。同様に、下部平面40も、1対の縦方向延伸支持部材46、および支持部材46の間で横方向に延在する複数の横方向延伸支持部材48を含む。下部平面40は、調整装置20の底部32も形成する。支持部材42、44および46、48は、内部に送風機24が配置される、複数の矩形開口部を形成する。
送風機24は、それぞれ第一および第二動作位置にあるときに、上部および下部平面38、40に取り付けられる、上部外方向延伸フランジ50を含む。具体的には、送風機24が第一位置に固定されているときに、フランジ50は上部平面38の支持部材42、44の底面に固定される。送風機24は、下または上からフランジ50の開口部52に挿入されて支持部材42、44に固定されるネジ式締め具を使用して、そこに固定されることができる。支持部材42、44は、締め具を補完するネジ式開口部を有し、それによって送風機24がフランジ50の下または上から挿入される締め具によって上部平面38に固定されることが可能になっている。第二動作位置では、フランジ50は下部平面40の支持部材46、48の上面にある。支持部材46、48は、開口部52に合わせる複数のネジ式開口部を有し、それによって送風機24がネジ式締め具によって下部平面40に固定されることが可能になっている。下部平面40に固定されるとき、締め具はフランジ50の上側に挿入される。
送風機24を、図1に示すような第一動作出荷位置から、図2に示すような第二動作位置に移動させるために、様々な機構を使用することができる。調整装置20は、底部32が上げ床34とほぼ同平面上になるように調整装置20を支持する、支持フレーム56の上に配置される。支持フレーム56は、複数の横方向延伸レール58を含む。1つのレール58は、各送風機24と連携している。レール58は、シザースジャッキなどの、ジャッキ機構60を保持するように構成されている。シザースジャッキ60は、送風機24を第一および第二位置の間で移動させるために使用される。図6に最も良く示されているように、レール58は、シザースジャッキ60の基部64の一部を受けることができる、延伸部62を含む。延伸部62は、連携する送風機24が第一および第二位置の間で移動する間、シザースジャッキ60のレール58に対する移動も防止しながら、送風機24の下にシザースジャッキ60を合わせる。
上述したように、調整装置20は、送風機24を図1に示すような第一動作位置にした状態で、工場から出荷される。送風機24を第一位置から第二位置に移動するために、シザースジャッキ60は、延伸部62と係合する基部64と一緒に動くようになっている送風機24の下に配置される。シザースジャッキ60のネジ棒66は、シザースジャッキ60の上部プレート68を上方向に移動させて連携する送風機24のモータ28を支持するために、回転させられる。シザースジャッキ60が送風機24を支持する位置にあるとき、送風機24を上部平面38に固定する締め具を外すことができる。ネジ棒66が逆方向に回転して、上部プレート68および送風機24を第一位置から第二位置へと降下させる。この場合はガイド棒の形態を取る、1対のガイド部材70は、送風機24のフランジ50を通って上部および下部平面38、40の間に延在する。ガイド棒70は、送風機24の第一および第二位置の間の動きを案内する。ガイド棒70は、送風機24の上部および下部平面38、40とのアライメントを維持するのを助ける。ガイド部材は示されているガイド棒70以外の形態であってもよく、ガイド棒70は適切なガイド部材70の限定されない一例に過ぎないことを理解すべきである。ネジ棒66は、送風機24のフランジ50が下部平面40に届くまで回転される。その後下部平面40の支持部材46、48にフランジ50を固定するために締め具が使用され、それによって送風機24を第二位置に固定することができる。送風機24を第二位置から第一位置に移動させるには、逆のステップが実行されてもよい。
第一および第二位置の間で送風機24が移動する間、送風機24は制御システム26に接続されたままである。このように、送風機24が降下された第二位置で固定されているとき、送風機24は調整装置20と共に動作する準備ができている。
シザースジャッキ60を取り外すには、ネジ棒66は連携する送風機24のモータ28から離れて上部プレート68を降下させるために回転され続けることができる。一旦シザースジャッキ60が適切な高さまで下げられたら、シザースジャッキ60は延伸部62から取り外されて、その上の送風機24を第一および第二位置の間で移動させるために異なるレール58に移動されてもよい。今後のメンテナンスでシザースジャッキ60が所定の位置にあってすぐに利用できるように、シザースジャッキ60は動作中もレール58のうちの1つの上に残ることができる。
調整装置20は、送風機24が上部平面38に固定された状態で、工場で組立てられる。工場では、送風機24は制御システム26に接続され、送風機24の動作が試験される。試験は、限定されない例による、送風機24が機能しているか否かの判断、送風機動作による振動のレベルの確認、適切な電気的接続の確認、適切な電気的接地の確認、およびモータ28の適切な電圧の確認を含んでもよい。試験は、調整装置20が該当する定格規格を満たしているという認定も含む。例えば、あるタイプの定格規格はCSA/UL236/1995定格である。このように、調整装置20の送風機24は、出荷されるときに、認定済み動作条件下にあり、コンピュータ室に配置して調整装置20に電力を接続することができ、動作を開始することができる。
従って、調整装置20のユーザまたは購入者は、調整装置20を支持フレーム56などの適切な支持フレーム上に配置することができ、調整装置20を適切な外部接続に接続することができる。調整装置20はその後、送風機24を第一位置にして上部平面38に固定して、そのまま使用することができる。しかしながら、一部の顧客または購入者は、送風機24が上げ床34の下の空間に位置することを望む可能性があり、それによって送風機24の効率が上がり、電力使用が減少する場合がある。この場合、顧客または購入者は、上述したように、シザースジャッキ60を使用して送風機24を第一動作位置から第二動作位置へ移動することができる。制御システム26は第一および第二動作位置の間での移動中も送風機24に接続されたままなので、送風機24は第一および第二動作位置の間での移動中に調整装置20から電気的に切断されてその後再接続される必要はない。
ここで図7から図9を参照して、本教示による第一および第二動作位置の間で移動することができる送風機124を有するコンピュータ室環境調整装置120の第2の実施形態を示す。調整装置120は、上記の調整装置20と似ている。従って、調整装置120の詳細の全ては説明されない。
調整装置120において、送風機124は、組立治具172によって第一および第二動作位置の間を移動する。組立治具172は、ネジ棒178によって相互に移動し合うことができる、上部支持部材174および下部支持部材176を含む。各支持部材174、176は、相互に位置合わせをしてネジ棒178を受けるように構成された、中央に位置する開口部180を含む。ネジ棒178は、ネジ棒178の頭部179および下部支持部材176の下面付近のワッシャ173によって、支持部材174、176の中央開口部180に挿入および係合されることが可能である。ネジ棒178の反対側の末端は、上部支持部材174の上面を超えて延在する。ワッシャ175およびナット182が支持部材174の上面にあるように、ワッシャ175およびナット182はネジ棒178に固定されることが可能である。頭部179およびワッシャ173およびナット182およびワッシャ175は、それによってネジ棒178が支持部材174、176から外れるのを防止する。
下部支持部材176は、その反対側の末端にある1対のフランジ184を含む。フランジ184は、送風機124のフランジ150にある開口部と一致する、複数の開口部を含む。このようにして、下部支持部材176はネジ式締め具によって送風機124に取り外し可能に固定されることが可能である。同様に、上部支持部材174もその反対側の末端にある1対のフランジ186を含む。フランジ186は、構造組立体136の上部平面138にあるネジ式開口部と一致する、複数の開口部を含む。このようにして、組立治具172は、送風機124および構造組立体136の上部平面138に固定されることが可能である。
送風機124を、図8に示すような第一(上昇)動作位置と、図7に示すような第二(降下)動作位置との間で移動させるために、組立治具172は、所望の移動対象の送風機124、および移動される送風機124の上の構造組立体136の上部平面138に固定される。組立治具172が送風機124に固定されると、ネジ棒178に張力がかかるようにナット182が回転されることが可能であり、それによって、送風機124のフランジ150を上部平面138の底面に固定している締め具が取り外されるときに、支持部材174、176およびネジ棒178が送風機124を支持することを示す。組立治具172がこの位置にあると、送風機124を上部平面138に固定している締め具を取り外すことができる。従って、送風機124は組立治具172によって支持される。ナット182は、ネジ棒178に沿って移動して、下部支持部材176を上部支持部材174から離れる方向に移動させるために、ネジ棒178に対して回転することができる。ナット182は、フランジ150が構造組立体136の下部平面140の上面の上にくるまで、ネジ棒178に対して回転される。一旦この位置につくと、送風機124のフランジ150を下部平面140の支持部材146、148に固定するために、締め具が再び使用されることができる。送風機124が下部平面140に固定された状態で、組立治具172は送風機124および上部平面138から取り外されることが可能である。送風機124はもう第二動作位置にあり、使用準備が整っている。
次に調整装置120の別の送風機124を、所望のように第一および第二動作位置の間で移動させるために、組立治具172が使用されることができる。組立治具172は、動作中に調整装置120に取り付けられたままになっていない。必要に応じて、組立治具172は上げ床134の下の空間に保管することができる。オプションとして、送風機124の第一および第二位置の間の移動を補助するために、上記のものと類似したガイド棒を使用することができる。
繰り返しになるが、送風機124の第一および第二動作位置の間の移動中、送風機124は制御システム126に接続されたままであり、第一および第二動作位置の間で移動させるために送風機124を制御システム26から切断および制御システム26へ再接続する必要はない。送風機124を第一動作位置に戻すには、組立治具172を使用して逆のステップが実行される。
このように、調整装置120において、組立治具172は、送風機124に取り付けることができ、送風機124を第一および第二動作位置の間で移動させるために使用することができる。このような機能により、購入者は、調整装置20を参照して先に述べたのと同様に、送風機124を第一動作位置または第二動作位置にした状態で調整装置120を使用することができる。さらに、調整装置120は工場で認定を受けることができ、認定済み調整装置としてユーザ/購入者の元へ出荷されることができる。
ここで図10から図14を参照して、本教示による、送風機224を第一および第二位置の間で移動させる調整装置220の第3の実施形態を示す。調整装置220は、上述の調整装置20と似ている。従って、調整装置220の詳細の全ては説明されない。しかしながら、調整装置220において、送風機224は、第二降下位置のみで使用されるようになっている。調整装置220において、送風機224は、第一出荷位置と第二降下および動作位置との間で旋回する。図10から図12において、右端の送風機224は第一出荷位置にあり、中央および左端の送風機224は、送風機224が上げ床234の下の空間に配置されている第二動作位置にあることを示している。
送風機224は、構造組立体236の下部平面240の背面縦方向支持部材246に枢動可能に固定されている。各送風機224のフランジ250の一端は、そこから延在するブラケット290を有する。背面縦方向支持部材246は、ブラケット290に合わせて補助ブラケット292を有する。旋回棒294は、ブラケット290、292が旋回棒294の周りを相互に旋回できるように、ブラケット290、292を相互接続する。この係合により、送風機224は、第一および第二位置の間で旋回棒294の周りを旋回することができる。
送風機224の第一および第二位置の間の移動を容易にするため、1対の補助機構296が各送風機224および構造組立体236に結合されることが可能である。補助機構296は、送風機224の第一および第二位置の間の動きを弱め、送風機224を第一および第二位置の間で旋回させるのに必要な力を減少させるために使用されることが可能である。補助機構296は、様々な形態を取ることができる。例えば、図10から図14では、補助機構296はガスストラットである。補助機構296がガスストラットである場合、1対の補助機構296は、各送風機224と連携することができ、送風機224および構造組立体236の下部平面240の横方向支持部材248に接続されることが可能である。具体的には、支持部材248は、1つ以上の上方向延伸ブラケットを含むことができ、送風機224は、フランジ250の上面から上方向に延在する1対のブラケット298を含むことができる。補助機構296の一端はブラケット297に取り付けられ、補助機構296の反対側の端はブラケット298に取り付けられている。送風機224の第一および第二位置の間での旋回中、補助機構296は延伸/収縮する。補助機構296の延伸および収縮は、送風機224を第一および第二位置の間で移動させる力を減少させるように、弱められる。さらに、補助機構296は、送風機224が第一および第二位置の間で移動することができる速度を減少させることができる。このように、補助機構296は、送風機224の第一および第二位置の間での移動を容易にすることができる。
送風機224は、工場で、調整装置220の第一上昇位置に実装される。この位置で、送風機224は、調整装置220に空気の流れを取り込むように動作することはできない。しかしながら、送風機224は、この位置で試験を受けることができる。従って、調整装置220を製造するとき、送風機224は第一上昇位置に実装され、制御システム226に接続される。送風機224が第一位置から移動するのを防止するために構造組立体236と係合することができる1つ以上の締め具の使用を通して、送風機224はこの位置に固定される。工場で、出荷の前に送風機224の動作が確認される。具体的には、調整装置20を参照して上述したように、送風機224は制御システム226に接続され、その動作が確認される。さらに、調整装置220は、工場で認定することができる。従って、調整装置220は、送風機224が既に調整装置220の制御システム226に接続された状態で、認定済み調整装置としてユーザ/購入者の元へ出荷されることが可能である。
調整装置220がコンピュータ室に到着すると、調整装置220は支持フレーム256に取り付けられることが可能である。次いで送風機224を第一位置に保持する締め具が外され、送風機224は、第一位置から第二動作降下位置へ旋回棒294の周りを旋回することができる。第二位置にあるとき、フランジ250は構造組立体236の下部平面240の上面にある。調整装置20を参照して上述したように、フランジ250を下部平面240に固定するために、締め具を使用することができる。送風機224の第一および第二位置の間の移動中、送風機224から制御システム226への接続はそのままである。そのため、送風機224は、第一および第二位置の間で移動するために、制御システム226から切断してその後再接続する必要がない。従って、調整装置220の設置および使用が容易になっている。必要に応じて、送風機224は、送風機224の第一および第二位置の間の移動を容易にするために、設置者によって容易に掴むことができるハンドルまたはその他のタイプの突起を含むことができる。
上述のように、調整装置220で使用される補助機構は、様々な形態を取ることができる。例えば、図15に示すように、別の補助機構296’は、旋回棒294’に巻き付いているねじりバネ296’の形態を取ることができる。補助機構296’は、一端がブラケット290’’と係合し、もう一端がブラケット292’’と係合する、旋回棒294’に設けることができる。補助機構296’は、送風機224’の第一位置から第二位置へ移動に抵抗するように構成されている。このようにして、補助機構296’は送風機224’の第一および第二位置の間の移動を容易にする。
ここで図16から図17を参照して、本教示によるコンピュータ室環境調整装置320の第4の実施形態を示す。調整装置320は、送風機324が第一出荷(上昇)位置と第二(降下)動作位置との間で旋回するという点で調整装置220と似ている。従って、調整装置320の詳細の全てはここでは説明されない。
調整装置320において、構造組立体336の下部平面340は、送風機324のフランジ350にある補助ヒンジブラケット383と係合する複数のヒンジブラケット381を含む。ヒンジブラケット381、383の係合により、送風機324は第一および第二位置の間で旋回軸385の周りを旋回することができる。
調整装置320において、補助機構396は、送風機324のフランジ350にあるネジ式旋回軸389と螺動可能に係合するジャッキネジ387を含む。ジャッキネジ387の一端は、ジャッキネジ387が調整装置320のパネル321の外側から接近可能なように、パネル321の中におよび/またはパネル321を貫通して、延在することができる。ジャッキネジ387の回転によって、ネジ式旋回軸389がジャッキネジ387の長さに沿って移動し、ジャッキネジ387の回転の方向に応じて、連携する送風機324が第一および第二位置の間で移動する。
調整装置320は、送風機324が第一出荷位置にある状態で、工場で組立てられる。出荷ブラケット391は、送風機324の下部および構造組立体336の下部平面340の横方向支持部材384に接続することができる。出荷ブラケット391は、調整装置320の輸送中に送風機324を第一位置に保持する。さらに、送風機324は、制御システム326に結合され、工場で第一位置にあるときに試験される。従って、調整装置320は、工場で認定され、認定済み調整装置としてユーザ/購入者の元へ出荷されることが可能である。
調整装置320は、底部332を上げ床334にほぼ一致させた状態で、コンピュータ室に設置される。調整装置320が設置されているとき、出荷ブラケット391はそこから取り外され、送風機324を第一位置から第二降下および動作位置へ旋回させるために、ジャッキネジ387が回転する。締め具は、第二位置にあるときに、送風機324を下部平面340に固定することができる。動作位置にあるとき、送風機324は上げ床334の下の空間にある。送風機324は、第一および第二位置の間で移動しているときに制御システム326から切断される必要はない。このように、調整装置320の移動は容易になる。送風機324を第二位置から第一位置へ移動させるには、逆のステップが実行されることが可能である。
ここで図18を参照して、本教示によるコンピュータ室環境調整装置420の第5の実施形態を示す。調整装置420は、上述の調整装置320と似ている。従って、調整装置420の詳細の全てはここでは説明されない。
調整装置420において、補助機構496は、ヒンジブラケット483に隣接するフランジ450の上面に選択的に固定されることができるレバーの形態を取る。ここでも、送風機424はヒンジブラケット481、483の相互作用によって形成される旋回軸485の周りを回転する。調整装置420が工場で組立てられるとき、送風機424は、出荷ブラケット(図示せず)で第一上昇位置に固定される。さらに、送風機424は制御システム426に接続され、送風機424の動作が試験される。このように、調整装置420は、認定済み調整装置として購入者/ユーザの元へ出荷されることが可能である。
コンピュータ室に設置されるとき、1つ以上のパネル421がそこから取り外され、補助機構/レバー496が送風機424のフランジ450に取り付けられる。次いで出荷ブラケットが取り外され、送風機424はレバー496の使用を通じて第一位置から第二位置へ旋回軸485の周りを回転する。第二位置にあるとき、フランジ450は構造組立体436の下部平面340の上にある。送風機424はその後、上述のように、適切な締め具によってそこに固定される。レバー496は送風機424から取り外され、別の送風機を第一および第二位置の間で移動させるのに再利用することができる。送風機424の第一位置から第二位置への移動中、送風機424は制御システム426から切断されない。このように、調整装置420の移動が容易になる。送風機424を第一位置に戻すには、逆のステップが実行されることが可能である。
ここで図19および図20を参照して、本教示によるアップフローコンピュータ室環境調整装置520を示す。調整装置520は、本明細書記載の別の調整装置と似ている。従って、調整装置520の詳細の全てはここでは説明されない。調整装置520において、送風機524が調整装置520の上部に実装され、支持部材組立体554によって支持されている。この構成において、送風機524は、熱交換器522を通じて、コンピュータ室から調整装置520の下部に空気を引き込み、調整装置520の最上部529から空気を排出するようになっている。調整装置520の最上部529は、調整済みの空気の流れを所望の位置に導くために、プレナム531または他のダクト設備のような、コンピュータ室内の適切なダクト設備に接続することができる。
調整装置520は、送風機524が調整装置520の上部にあって支持部材組立体554によって支持されている状態で、工場で組立てられる。工場で、送風機524が制御システム526に接続され、送風機524の動作が試験される。試験は、該当する定格規格を満たしているという調整装置520の認定も含む。このように、調整装置520は、出荷されるときに、動作条件下にあり、コンピュータ室内に配置され、電力が調整装置520に接続され、動作を開始することができる。従って、調整装置520は、認定済み調整装置として購入者/ユーザの元へ出荷されることが可能である。
いくつかの用途では、調整装置520の顧客または購入者は、調整装置520の最上部529の上の位置に送風機524を移動させたいと考える場合がある。このような用途では、排出プレナム531または別の適切なダクト設備を調整装置520の最上部529に取り付けて、送風機524に所望の空洞および排出を提供することができる。送風機524は、図19に示すような調整装置520の上部にある位置から、図20に示すような調整装置520の最上部529より上で調整装置520の最上部529によって支持される位置へと移動させることができる。これは、送風機524を制御システム526から切断せずに実現することができる。さらに、制御システム526は送風機524から切断されないので、送風機524の移動が容易になる。調整装置520は、排出グリル(明瞭さのため図示せず)を含むことができる。
送風機524は、図19に示すような第一出荷位置、および図20に示すような第二位置の両方で動作可能である。送風機524は、様々な方法で、第一および第二位置の間で移動することができる。例えば、調整装置20、120、220、320および420を参照して上記で説明された機構および配置が、送風機524を第一および第二位置の間で移動するために利用可能である。これらの用途のうちのいくつかでは、第一および第二位置の間で旋回する送風機を参照して上記で説明されたように、送風機524は第一非動作および出荷位置にあってもよい。利用される機構および配置に関わらず、本教示によるアップフロー調整装置520は、工場で認定され、実装時に第一および第二位置の間で移動可能な送風機を含むことができる。
ここで図21を参照して、本教示による調整装置の組立、出荷、および設置の部分を図示するフローチャートを示す。本教示による調整装置は、ブロック600に示すように、送風機が第一位置になるように構造組立体に送風機を取り付けることによって、工場で組立てられる。上述のように、送風機の構造組立体への取り付けは、様々な機構および構成によって実現可能である。しかしながら、構成または機構に関係なく、様々な実施形態を参照して上述したように、取り付けによって送風機が第一および第二位置の間で移動することが可能になる。送風機が構造組立体に取り付けられたら、ブロック602に示すように、その後送風機は制御システムに接続される。
ブロック604に示すように、その後送風機の動作が試験される。上述のように、送風機の動作試験は、限定されない例により、振動レベル、適切な電圧、および適切な電気的接続の試験を含むことができる。さらに、ブロック606に示すように、送風機は動作認定されることが可能である。送風機が完全に試験されて認定されると、ブロック608に示すように、認定済み調整装置は、送風機を第一位置にした状態で、購入者の元へ出荷されることが可能である。
購入者はその後、調整装置をコンピュータ室内に設置することができる。調整装置をコンピュータ室内に設置するとき、ブロック610に示すように、望むとおり、送風機を第一位置から第二位置へ移動することができる。上述のように、いくつかの実施形態では、送風機は第一および第二位置の両方で動作可能であるが、別の実施形態では、第一位置は出荷位置にすぎず、動作可能にするには送風機を第二位置に移動する必要がある。このように、いくつかの用途では、調整装置は送風機が第一位置にある状態で動作され、別の用途では、調整装置は送風機が第二位置にある状態で動作される。送風機の第一および第二位置の間の移動は送風機が制御システムから切断されることを必要としないので、送風機の移動が容易になっている。
送風機が所望の動作位置になると、ブロック612に示すように、調整装置への電気的接続がなされることが可能である。電気的接続の実行と平行して、調整装置をコンピュータ室内に設置するために必要な別の任意の接続も実行することができる。調整装置が電気的に接続されると、ブロック614に示すように、調整装置の動作を開始することができる。
調整装置の組立、試験、出荷、および設置の先の記述は、それに関連する全てのステップまたは詳細を含むわけではないことを理解すべきである。むしろ、先の記述および図21の図解は、実行されるべきステップ単に示すのみであって、全てを含むわけではない。
このように、本教示によるコンピュータ室環境調整装置は、第一および第二位置の間で移動可能な1つ以上の送風機を有する。いくつかの実施形態では、送風機は、いずれも動作可能な第一および第二位置の間で移動することができる。別の実施形態では、第一位置は非動作位置であるが、第二位置は動作位置である。全ての実施形態において、調整装置およびその中の送風機は、第一位置にあるときに確認および認定された動作を有することができてもよく、認定済み調整装置として出荷されることが可能である。送風機がその後コンピュータ室内での設置時に第一および第二位置の間で移動されるとき、送風機は制御システムに接続されたままであり、そのような移動が容易になる。さらに、本明細書に開示された様々な調整装置は、送風機の第一および第二位置の間での移動をさらに容易にするための様々な機構および配置を提供する。送風機の位置を変更する機能によって、調整装置が使用されるコンピュータ室のカスタマイズが可能になる。さらに、この機能によって、様々な用途を満たすために製造者が供給する必要のある、異なる調整装置または構成の数を減少することができる。
具体的な例示および実施形態を参照して本明細書に調整装置を記載したが、開示された実施形態に対する変更および修正を施すことができることを理解すべきである。例えば、所望の機能を実現するために、異なる実施形態の様々な構成要素および特徴を望むとおりに種々組み合わせることができる。さらに、類似の機能を提供する別の機構または配置も採用することができる。このように、本明細書に開示された具体的な例示、図解、および実施形態は、事実上単なる説示に過ぎず、示された実施形態に対する変更および修正は、請求項の範囲内にあると考えられるべきである。