JP2011501611A - WiMaxにおけるハンドオーバ中断の低減 - Google Patents

WiMaxにおけるハンドオーバ中断の低減 Download PDF

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Abstract

無線ネットワークでは、移動局(210)はサービング基地局(220)とのサービング無線リンクの状態にある。移動局(210)がターゲット基地局(230)とのターゲット無線リンクを確立できるようにハンドオーバが望まれる。ハンドオーバ処理を開始する場合に、近々のハンドオーバについてサービング基地局(220)はターゲット基地局(230)に警告する。ターゲット基地局(230)は無線リソースを割り当てて、警告応答メッセージにピギーバックして、無線リソース集合に関する情報をサービング基地局(220)に提供する。サービング基地局(220)は、ハンドオーバ要求又は応答メッセージのどちらかにピギーバックして、無線リソース集合を移動局(210)へ中継する。移動局(210)はサービング基地局(220)とのサービング無線リンクを切断し、無線リソース集合を使用してターゲット無線リンクを確立する。

Description

本開示の技術は一般に一つ以上のサービング基地局から一つ以上のターゲット基地局への移動局のハンドオーバを最適化することに関する。特に、本技術はWiMaxのような無線ネットワークにおけるハンドオーバ中断時間を最小化することに関する。
本出願は2007年10月25日に出願された「ハンドオーバの最適化:WiMaxにおけるHO中断の低減」という名称の米国仮特許出願第60/996,012号の優先権及び利益を主張し、その全体を参照により本明細書に組み込む。
無線通信システムではハンドオーバの実行が頻繁に発生する。図1Aに示されるように、ハンドオーバは、移動局110と一つの(サービング)基地局120との間の無線リンクが切断されるとともに移動局110と別の(ターゲット)基地局130との間の無線リンクが確立される処理である。ハンドオーバを実行する一般的な理由は、サービング基地局120によりサービスが提供されるセル領域からターゲット基地局130によりサービスが提供されるセル領域へネットワーク100内の移動局110が移動する場合である。別の一般的な理由は、ネットワーク内の基地局のサービス負荷のバランスを保つためである。
「メイク・ビフォア・ブレーク(make-before-break)」型と「ブレーク・ビフォア・メイク(break-before-make)」型という二つのハンドオーバのタイプがある。別名ソフト・ハンドオーバとして知られているメイク・ビフォア・ブレーク型のハンドオーバでは、移動局とサービング基地局との間の無線リンクが切断される前に、移動局とターゲット基地局との間の無線リンクが張られる。移動局は少なくとも一つの基地局を通じて常に無線通信状態であるため、サービスの中断は皆無かそれに近い。
ブレーク・ビフォア・メイク又は「ハード」・ハンドオーバ(「ハンドオフ」と呼ばれることもある)では、ターゲット基地局とのリンクが確立される前に、サービング基地局との無線リンクが切断される。よって、ソフト・ハンドオーバとは対照的に、移動局がネットワークとデータを交換していない期間−中断時間−が存在する。中断時間が相当量であるならば、ネットワーク・サービスが劣化しうる。
図1Bは、レンジング要求(RNG−REQ)メッセージとレンジング応答(RNG−RES)メッセージとを使用する移動局主導型ハード(ブレーク・ビフォア・メイク)・ハンドオーバについての既存のWiMax信号フローを示す。ハード・ハンドオーバは、スキャニング・フェーズ、ハンドオーバ準備フェーズ及びハンドオーバ実行フェーズを含む。示されるように、移動局は、候補の(potential)ターゲット基地局(群)をスキャン即ち検索し、候補のターゲットに関する情報を収集する。移動局はハンドオーバ準備フェーズの間にハンドオーバが必要であると判断し、移動局主導型ハンドオーバ要求(MOB−MSHO−REQ)メッセージをサービング基地局へ送信する。続いて、サービング基地局は、ハンドオーバ事前通知/要求(HO事前通知REQ/HO−REQ)メッセージを送信することによってターゲット基地局に警告する。ターゲット基地局は、ハンドオーバ事前通知/応答(HO事前通知RES/HO−RES)メッセージをサービング基地局へ送信することによって応答する。次に、サービング移動局は、ハンドオーバ応答(MOB−BSHO−RES)メッセージを移動局へ送信することによって移動局に応答する。移動局は、ハンドオーバ表示(MOB_HO−IND)メッセージをサービング基地局へ送信することによって応答メッセージに確認応答する。MOB_HO−INDメッセージは、ハンドオーバ準備フェーズの終了とハンドオーバ実行フェーズの開始とを特徴付ける。
MOB_HO−INDメッセージの内容は、移動局がハンドオーバ実行に進む準備ができているか又はハンドオーバをキャンセルしたいかを示す。移動局が進む準備ができているということをMOB_HO−INDメッセージが示すならば、移動局とサービング基地局との間の無線リンクは切断される。サービング基地局は、HO通知/HO−Cnf(確認)メッセージをターゲット基地局へ送信することによってハンドオーバ実行が開始されていることをターゲット基地局に通知する。
次に、ターゲット基地局は、移動局が(以下でより詳細に説明される)ターゲット基地局とのレンジング処理を実行するために使用するレンジング要求(RNG−REQ)無線リソース集合を割り当てる。RNG−REQリソースが割り当てられた後に、ターゲット基地局は移動局にRNG−REQリソースに関する情報を提供する。RNG−REQリソースを使用して、移動局はレンジング要求(RNG−REQ)メッセージをターゲット基地局へ送信することによってレンジング処理を開始する。ターゲット基地局は、レンジング応答(RNG−RES)メッセージを移動局へ提供することによって応答する。レンジング応答メッセージの内容に基づいて、移動局は自身の送信パラメータを調整し、移動局とターゲット基地局との間の無線リンクが確立されてハンドオーバが完了する。
レンジング処理は、ターゲット基地局に合わせるように、正しいタイミング・オフセットと電力調整値とを取得する処理である。例えば、移動局がターゲット基地局から比較的離れているならば、ターゲット基地局は、基地局が移動局から適当な強度で信号を受信しうるように、移動局が比較的高い電力レベルで送信すべきであると判断してもよい。逆に、移動局が比較的近いならば、信号干渉が最小化されるように、送信電力が比較的低く設定されうる。
また、図1Cは、サービング基地局によって代わりにハード・ハンドオーバが開始されることを除いて、図1Bと同様の既存のWiMax信号フローを示す。サービング基地局がハンドオーバを開始する場合に、サービング基地局はHO事前通知REQ/HO−REQメッセージをターゲット基地局へ送信し、ターゲット基地局はHO事前通知RES/HO−RESメッセージで応答する。ターゲット基地局がハンドオーバの準備ができていると仮定すると、サービング基地局は基地局主導型ハンドオーバ要求(MOB−BSHO−REQ)メッセージを移動局へ送信し、それ(移動局)がハンドオーバを実行するよう進むべきであることを命令する。残りの処理は、図1Bについて説明された処理と同様である。
ハンドオーバ実行フェーズは、ハンドオーバ中断時間(移動局がMOB_HO−INDをサービング基地局へ送信する時点と、ターゲット基地局が移動局に割り当てられた下りリンク(DL)制御チャネルで確認応答を受信した時点との間の期間)を含み、移動局はネットワークとデータを交換できない。なぜなら、サービング基地局との無線リンクが切断され、ターゲット基地局との無線リンクはまだ確立されていないからである。
このハンドオーバ待ち時間即ち中断時間は、ネットワークによりエンド・ユーザに提供されるサービスに悪影響を及ぼしうる。中断時間は、WiMaxのような既存の通信システムにおいて145ms程度に達しうる。ボイス・オーバIP(VoIP)のようなサービス又はゲームのような双方向性の高いサービスについて、WiMaxシステムに対する145msの中断遅延は自身の機能及びエンド・ユーザによる品質知覚にとって弊害をもたらしうる。加えて、中断時間が長いほど、データを保持するため、及び/又は、パケット損失を低減するために、より大きなバッファを必要とし、従って品質を妨げる。
一つ以上の非限定的な例示の実施形態では、ハンドオーバを実行する判断は移動局又はサービング基地局によって行われる。一般的には、移動局とターゲット基地局との間のターゲット無線リンクを確立するために移動局が使用する無線リソース集合が割り当てられて移動局に提供される。移動局又はサービング基地局のどちらがハンドオーバ手順を開始したかに依存して、無線リソース集合に関する情報はハンドオーバ応答メッセージにピギーバックされて又はハンドオーバ要求メッセージにピギーバックされて移動局に提供される。ひとたび移動局が無線リソース集合情報を受信すると、移動局とサービング基地局との間のサービング無線リンクは切断されえ、無線リソース集合を使用して移動局とターゲット基地局との間のターゲット無線リンクが確立されうる。
一つの実施形態では、無線リソース集合を割り当てることは、近々のハンドオーバに関してサービング基地局が警告メッセージをターゲット基地局へ送信することを含む。有線通信媒体及び/又は無線通信媒体の任意の組合せでありうるネットワーク・バックボーンを介して警告メッセージが送信される。
ターゲット基地局は、警告メッセージを受信すると、移動局に無線リソース集合を割り当てる。好適には、無線リソース集合は、移動局のために予約された非競合の上りリンク・リソース集合である。即ち、その他の移動局は同じリソース集合を競合しないだろう。非競合の上りリンク・リソース集合はとりわけ特定の上りリンク時間スロットを規定でき、更にレンジング・コード、周波数キャリア・チャネル、サブチャネル及び上りリンク・アクセス中に使用されるべきフレーム番号を規定しうる。次にターゲット基地局は警告応答メッセージをサービング基地局へ送信する。また、警告応答メッセージは、無線リソース集合情報がピギーバックされて、ネットワーク・バックボーンを介して送信されうる。
警告応答メッセージを受信すると、サービング基地局は、移動局とのサービング無線リンクを介して、(移動局がハンドオーバを開始するならば)ハンドオーバ応答メッセージを、又は(サービング基地局がハンドオーバを開始するならば)ハンドオーバ要求メッセージを移動局へ送信する。リソース集合情報はハンドオーバ応答/要求メッセージにピギーバックされる。
移動局は、ハンドオーバ応答/要求メッセージを受信すると、サービング無線リンクを介してハンドオーバ表示メッセージをサービング基地局へ送信し、それ(移動局)がハンドオーバを実行する準備ができていることを示す。この時点で、サービング無線リンクが切断されうる。
また、移動局はターゲット基地局により以前に割り当てられた無線リソース集合を使用して、無線インタフェースを介して、レンジング要求メッセージをターゲット基地局へ送信する。また、ターゲット基地局は、無線インタフェースを介して、レンジング応答メッセージを移動局へ送信することによって応答する。レンジング応答メッセージにおいて、ターゲット基地局は、応答メッセージにパラメータの中からタイミング・オフセットを含めてもよい。移動局は、応答メッセージに含まれるパラメータに従って、自身の無線送信パラメータを調整する。
次に、ターゲット基地局はCQICHのためにDL制御チャネルを割り当てて、移動局はこれに確認応答して、移動局とターゲット基地局との間のデータ・リンクが確立される。その後、ターゲット無線リンクを介して、移動局とターゲット基地局との間でデータが交換されうる。ハンドオーバ表示メッセージとレンジング要求メッセージとは任意の順序で送信されうる。
その他の非限定的な例示の実施形態では、現在、移動局は複数のサービング基地局との共通サービング無線リンクでありえ、複数のサービング基地局との共通ターゲット無線リンクを確立するためのハンドオーバが実行されうる。非限定的な共通無線リンクの例は以下に記載される。ネットワークにデータを送信するため、上りリンク・データ・フレームの特定の時間、チャネル及び/又は符号スロットを使用するように移動局が指定されうる。サービング基地局は、上りリンク・データ・フレームの指定された時間、チャネル及び/又は符号スロットをリッスンするように構成される。即ち、移動局からのデータ送信をリッスンするようにサービング基地局は全て構成される。
例えば、共通無線リンクにより、移動局とネットワークとの間の通信信頼性を強化するように空間的ダイバーシチ方式が可能となる。移動局とアンカー・サービス基地局との間、及び移動局とアンカー・ターゲット基地局との間で、シグナリング・フロー・メッセージ(MOB_MSHO−REQ、MOB_BSHO−REQ、MOB_HO−IND、RNG−REQ、RNG−RES等)が交換されうる。アンカー・サービス基地局とアンカー・ターゲット基地局とはそれぞれ、サービング基地局の一つとターゲット基地局の一つとである。
非限定的な例示の実施形態では、シグナリング・フローの一部は、中断時間から準備時間にシフトされる。結果として、中断時間は著しく低減され、それにより待ち時間が低減されるという利点を有する。加えて、バッファの必要条件が大いに減少する。
本発明の前述の及びその他の目的、特徴及び利点は、参照符号が種々の図面を通じて同じ部分を参照する添付する図面に示されるような好ましい実施形態の以下のより詳細な説明から明らかであろう。図面は必ずしも寸法通りではなく、代わって本発明の原理の説明に強調が置かれる。
従来のハンドオーバが実行される従来の無線ネットワーク構成を示す。 ハンドオーバが実行される場合の従来のシグナリング・フローを示す。 無線ネットワークの例示の非限定的な実施形態を示す。 ハード・ハンドオーバが実行される場合の例示の非限定的なシグナリング・フローを示す。 無線ネットワークの別の例示の非限定的な実施形態を示す。 ハンドオーバを実行する方法の例示の非限定的なフローチャートを示す。 無線リソース集合を割り当てる方法の例示の非限定的なフローチャートを示す。 WiMax設定内の無線リソース集合を割り当てる方法の例示の非限定的なフローチャートを示す。 移動局とターゲット基地局との間の無線リンクを確立する方法の例示の非限定的なフローチャートを示す。 サービング基地局の観点からハンドオーバを実行する方法の例示の非限定的なフローチャートを示す。 ターゲット基地局の観点からハンドオーバを実行する方法の例示の非限定的なフローチャートを示す。 移動基地局の観点からハンドオーバを実行する方法の例示の非限定的なフローチャートを示す。
以下の記載では、説明のためであり制限するためではなく、特定のアーキテクチャ、インタフェース、技術などのような個別の詳細が、本発明の完全な理解をもたらすために説明される。しかしながら、これらの個別の詳細から逸脱する別の実施形態において本発明が実施されてもよいことが当業者には明らかだろう。即ち、当業者は、本明細書に明示的に記載又は図示されていなくとも、本発明の原理を具現化し、本発明の精神及び範囲に含まれる種々の装置を案出できるだろう。
幾つかの例では、不要な詳細により本発明の説明を不明瞭にしないために、周知のデバイス、回路及び方法の詳しい説明は省略される。本発明の原理、側面及び実施形態を詳述する本明細書の全ての記述並びに本発明の個別の例は、本発明の構成及び機能双方の均等物を包含することが意図される。さらに、現在知られている均等物だけでなく将来開発される均等物、即ち構成にかかわらず同じ機能を実行する開発される任意の要素をこのような均等物が含むことが意図される。
従って、例えば、本明細書のブロック図が技術の原理を具現化する説明上の回路の概念図を表すことができることが当業者には理解されよう。同様に、任意のフローチャート、状態遷移図、擬似コード及び同様のものが種々の処理を表し、これらの処理は実質的にコンピュータで読み取り可能な媒体において表されてもよく、従ってこのようなコンピュータ又はプロセッサが明示的に示されるか否かに関わらず、コンピュータ又はプロセッサによって実行されてもよいことが理解されるだろう。
専用ハードウェアだけでなく、適切なソフトウェアと関連してソフトウェアを実行可能なハードウェアの使用を通じて、「プロセッサ」又は「コントローラ」とラベルが付されるか又は記された機能ブロックを含む種々の要素の機能が提供され得る。プロセッサによって提供される場合に、単独の専用プロセッサによって機能が提供されてもよいし、単独の共有プロセッサによって機能が提供されてもよいし、若しくは一部が共有又は分散されてもよい複数の個別プロセッサによって機能が提供されてもよい。その上、「プロセッサ」又は「コントローラ」という用語の明示的な使用がソフトウェアを実行することができるハードウェアを排他的に意味すると解釈されるべきではなく、その用語の使用は、制限無くディジタル信号プロセッサ(DSP、digital signal processor)のハードウェア、ソフトウェアを記憶するリードオンリメモリ(ROM、read only memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、random access memory)及び不揮発性記憶装置を含んでもよい。
図2Aは無線ネットワーク200の非限定的な例示の実施形態を示し、無線ネットワーク200においてサービング基地局220と無線リンクの状態にある移動局210が切断されるとともにターゲット基地局230との無線リンクが確立されるように、ハンドオーバが実行されうる。参照を容易にするために、移動局210とサービング基地局220との間の無線リンクを「サービング」無線リンクと呼び、移動局210とターゲット基地局230との間の無線リンクを「ターゲット」無線リンクと呼ぶ。図2Aでは、サービング無線リンクは実線で表され、ターゲット無線リンクは点線で表される。また、ネットワーク200は、サービング基地局220をターゲット基地局230に動作可能なように接続するネットワーク・バックボーン240を含む。ネットワーク・バックボーン240は、光ファイバ、銅線、マイクロ波、衛星等のような有線リンク及び/又は無線リンクの任意の組合せでありうる。
図2Bは、移動局主導型ハンドオーバ要求(MOB_MSHO−REQ)メッセージをサービング基地局220へ送信することによって移動局210がハード・ハンドオーバを開始する場合の例示の非限定的なシグナリング・フローを示す。ハンドオーバ要求はサービング無線リンクを介して送信されうる。次いで、サービング基地局220は、警告(HO事前通知REQ/HO−REQ)メッセージをターゲット基地局230へ送信することによって近々のハンドオーバについてターゲット基地局230に警告する。警告メッセージはバックボーン240を介して送信されうる。
一つの実施形態では、ターゲット基地局230は複数の候補のターゲット基地局から選択されうる。ハンドオーバが実行されうる複数の候補のターゲット基地局が存在する場合に、サービング基地局220は、候補のターゲット基地局それぞれに警告メッセージを送信する。警告メッセージは、マルチキャスト・メッセージとして又は個別メッセージとして送信されうる。
最終的に選択されるターゲット基地局230を含む候補のターゲット基地局それぞれは、警告メッセージを受信すると、移動局210がターゲット無線リンクを確立するために使用する無線リソース集合を割り当てる。好適には、無線リソース集合は移動局210に対して予約された非競合の(non-contentious)上りリンク・リソース集合であり、即ち、その他の移動局は同じリソース集合を競合しないだろう。次に、ターゲット基地局230は、警告応答(HO事前通知RES/HO−RES)メッセージをサービング基地局220へ送信する。警告応答メッセージもネットワーク・バックボーン240を介して送信されうる。警告応答メッセージにおいて、ターゲット基地局230は、移動局210に割り当てられた無線リソース集合に関する情報を含む。無線リソース集合情報は警告応答メッセージにピギーバック、即ち警告応答メッセージの一部として作成されうる。
ピギーバックの概念が非限定的な例示の記述で説明される。WiMaxでは、HO事前通知RES/HO−RESメッセージ、MOB_BSHO−RESメッセージ及びMOB_BSHO−REQメッセージ(図2B参照)を含むメッセージは媒体アクセス制御(MAC)メッセージとして形成される。MACメッセージはペイロードを含むことができ、ペイロードのサイズは、個々のMACメッセージに対して動的に指定されうる。一つの実施形態では、無線リソース集合はMACメッセージ・ペイロードの一部として作成され、即ちMACメッセージにピギーバックされる。例えば、ターゲット基地局230からサービング基地局220へ送信されるHO事前通知RES/HO−RESメッセージは、メッセージのペイロード部に無線リソース集合情報を含んでもよい。一つの実施形態では、警告応答(HO事前通知RES/HO−RES)メッセージのフォーマットは、警告応答メッセージ内にピギーバックされたメッセージが存在するか否かを示すピギーバック・インジケータを含み、ピギーバック・インジケータは単一ビットとして実装されうる。
警告応答メッセージを受信すると、サービング基地局230は、ハンドオーバ応答(MOB_BSHO−RES)メッセージを移動局210へ送信することによって移動局210に応答する。ハンドオーバ応答メッセージはサービング無線リンクを介して送信されえ、サービング基地局220からの警告メッセージに応答した選択されるターゲット基地局230を含む候補のターゲット基地局全てについて、その上にピギーバックされた無線リソース集合情報を含みうる。警告応答メッセージと同様に、ハンドオーバ応答(MOB_BSHO−RES)メッセージのフォーマットは、ハンドオーバ応答メッセージにピギーバックされたメッセージが存在するか否かを示すピギーバック・インジケータを含むことができ、ピギーバック・インジケータはやはり単一ビットとして実装されうる。
移動局210は、ハンドオーバ表示(MOB_HO−IND)メッセージをサービング基地局220へ送信することによってハンドオーバ応答メッセージを確認応答する。これはまた、サービング無線インタフェースを介しうる。ハンドオーバ表示メッセージは、ハンドオーバ準備フェーズの終了とハンドオーバ実行フェーズの開始とを示す。
ハンドオーバ表示メッセージの内容は、移動局210がハンドオーバ実行に進む準備ができているか又はハンドオーバをキャンセルしたいかを示す。移動局210が進む準備ができていることをハンドオーバ表示メッセージが示すならば、サービング無線リンクが切断されうる。サービング基地局220は、ハンドオーバ通知(HO通知/HO−Cnf)メッセージをターゲット基地局230へ送信することによってハンドオーバ実行が開始されたことをターゲット基地局230に通知する。
図1Bに示された従来のハンドオーバ処理と比較すると、図2Bではシグナリング・フロー・メッセージの一部が中断時間から準備時間にシフトされている。例として、無線リソース集合の割り当ては、ハンドオーバ実行フェーズの間ではなくハンドオーバ準備フェーズの間に実行され、割り当てられた無線リソース集合はまたハンドオーバ準備フェーズの間に移動局210に利用可能にされる。
ハンドオーバ表示メッセージをサービング基地局220へ送信することに加え、移動局210は、ターゲット基地局230によりリッスンされる無線インタフェースを介し、無線リソース集合を使用してレンジング要求(RNG−REQ)メッセージをターゲット基地局230へ送信する。一つの実施形態では、移動局210はレンジング要求を送信する前に候補のターゲット基地局の中からターゲット基地局230を選択する。ハンドオーバ準備フェーズ以前に既に無線リソース集合が割り当てられているので、サービング無線リンクを切断した後にターゲット基地局230のための無線リソース集合が割り当てられるのを移動局210が待たなくてよいことに留意されたい。また、無線リソース集合が非競合の上りリンク・リソース集合であるならば、移動局210のみが無線リソース集合の使用を許可されているので、それだけより早くハンドオーバ処理が遂行されるだろう。
図2Bはハンドオーバ表示メッセージがレンジング要求メッセージに先行し、それによりハンドオーバ中断時間をさらに低減することが可能となることを示す。しかしながら、移動局210は、ハンドオーバ表示メッセージとレンジング要求メッセージとを、いずれかの順序において、又は実質的に同時にさえ送信しうることが留意されるべきである。
ターゲット基地局230は、レンジング要求メッセージを受信すると、移動局210についての(とりわけタイミング・オフセット情報を含む)送信プロファイルを決定する。ターゲット基地局230はレンジング応答(RNG−RES)メッセージの一部として送信プロファイルを移動局210へ送信する。これは無線インタフェースを介して提供されうる。移動局210は、レンジング応答メッセージを受信すると、タイミングと電力レベルとを含む自身のローカル送信パラメータを調整する。この時点で、ターゲット無線リンクが確立され、ターゲット基地局230はCQIチャネル品質を報告するための制御チャネルを移動局に割り当ててもよい。その後、ハンドオーバを完了してターゲット無線リンクを介してデータが交換される。ハンドオーバが完了した後に、ターゲット基地局230は新たなサービング基地局になる。
中断時間から準備時間へのこのシグナリング・フローのシフトは、中断時間の著しい低減をもたらし、更に、移動局及び基地局のためにデータ・パケットをバッファする必要性を減らす結果をもたらす。シフトされたシグナリング・フロー・メッセージはサービング無線リンクだけでなくバックボーン240を介して、ピギーバックされたメッセージとして輸送されうる。そうすることで、中断時間は、2フレームから4フレーム(10msから20ms)程度の少なさに大幅に低減され、従って、全体の往復時間が低減される。
図2Cは、ハンドオーバが実行される場合の別の例示の非限定的なシグナリング・フローを示す。警告メッセージをターゲット基地局230へ送信することによってサービング基地局220によりハンドオーバが開始されるという点で図2Cは図2Bとは異なる。警告応答メッセージを受信した後に、サービング基地局220はサービング無線リンクを介して基地局主導型ハンドオーバ要求(MOB_BSHO−REQ)メッセージを移動局210へ送信する。候補のターゲット基地局全てについての無線リソース集合情報がハンドオーバ要求メッセージにピギーバックされうる。ピギーバックされたメッセージの存在がピギーバック・インジケータを通じて示されうる。シグナリング・フローの残りは、図2Bに示されたシグナリング・フローと同様である。
ここでもやはり、ターゲット基地局230は複数の候補のターゲット基地局の一つでありうることに留意されたい。ハンドオーバが実行されうる複数の候補のターゲット基地局が存在する場合に、サービング基地局220は候補のターゲット基地局それぞれに警告メッセージを送信し、これ対応して候補のターゲット基地局それぞれから警告応答メッセージを受信する。
簡単のため、図2Aは一つの移動局210、一つのサービング基地局220及び一つのターゲット基地局230を示す。しかしながら、図2Dに示されるように、移動局210が複数のサービング基地局220−1、220−2、…、220−Nとの共通サービング無線リンクの状態にありえ、複数のターゲット基地局230−1、230−2、…、230−Mとの共通ターゲット無線リンクが確立されるようにハンドオーバが実行されうるということが意図される。
調整を容易にするため、移動局210とサービング基地局220の一つであるアンカー・サービング基地局220−1との間でシグナリング・フローが実施されうる。同様に、移動局210とターゲット基地局230の一つであるアンカー・ターゲット基地局230−1との間でシグナリング・フローが実施されうる。サービング基地局220の数とターゲット基地局230の数とは同じである必要はないことに留意されたい。また、複数のサービスと複数のターゲット基地局との両方が図2Dに示されるものの、一つのサービング基地局から複数のターゲット基地局への、及び複数のサービング基地局から一つのターゲット基地局へのハンドオーバが起こりうることが十分に意図される。
図3Aは、ハンドオーバを実行する方法の例示の非限定的なフローチャートを示す。移動局とサービング基地局との何れかによってハンドオーバが開始されうる。動作310Aにおいて、無線リソース集合が移動局に割り当てられる。割り当てられた無線リソース集合はターゲット基地局とのターゲット無線リンクを確立するために移動局によって使用される。移動局がハンドオーバを(例えば、サービング基地局へ送信されるハンドオーバ要求を通じて)開始するならば、割り当てられた無線リソース集合に関する情報はハンドオーバ応答メッセージにピギーバックされたメッセージとしてサービング基地局から移動局に提供される。サービング基地局がハンドオーバを開始するならば、無線リソース集合情報はサービング基地局から移動局へ送信されるハンドオーバ要求メッセージにピギーバックされる。
一つの実施形態では、動作310Aで割り当てられた無線リソース集合は、ターゲット基地局と通信するその他の移動局が同じ無線リソース集合について競合しないような、移動局のために個別に予約された非競合の上りリンク無線リソース集合である。非競合のリソースはレンジング処理を実行するために移動局によって使用される。非競合の上りリンク無線リソース集合は、レンジング処理の間に移動局が使用するために個別に予約された上りリンク時間スロットを含みうる。また、非競合のリソース集合は、1.25MHzから20MHzまで又は40MHzまでさえのチャネル帯域幅で大幅に変化しうる周波数キャリア(fc)チャネルを含みうる。加えて、非競合のリソース集合は、上りリンク・アクセスの間に移動局により使用されるサブチャネル(群)、フレーム番号(群)等を含みうる。
図2Bについて上記で注記されたように、ターゲット基地局は、多数の候補のターゲット基地局の一つでありうる。複数の候補のターゲット基地局が存在する場合に、動作310Aは候補のターゲット基地局それぞれについて実行される。即ち、候補のターゲット基地局それぞれに対応する無線リソース集合が割り当てられうる。最終的に、選択されたターゲット局(群)に対応する無線リソースだけがターゲット無線リンク(群)の確立に使用される。しかしながら、簡単化及び明確化のため、図3Aは一つのターゲット基地局についての処理を示す。
動作310Aにおいて無線リソース集合が割り当てられた後に、移動局とサービング基地局との間のサービング無線リンクは動作320Aにおいて切断されうる。これは、その他の移動局と通信するためにサービング基地局により使用されうるように、リンク・リソースを開放する。動作330Aにおいて、割り当てられた無線リソース集合を使用して、移動局とターゲット基地局との間のターゲット無線リンクが確立される。一つの実施形態では、動作320Aと動作330Aとは、中断時間の期間が存在するように起こる。即ち、ハード・ハンドオーバが実行される。また、一つの実施形態では、動作310Aは動作320Aの前に起こる。即ち、ハンドオーバ実行フェーズではなくハンドオーバ準備フェーズの間に無線リソース集合が割り当てられ、これにより、中断時間を著しく低減し、対応して、中断時間の間にデータを保持するために必要となるバッファ長を低減する。
図2Dに示されるように複数のサービング基地局及び/又は複数のターゲット基地局が存在する場合に、図3Bに示される別の例示の非限定的な実施形態に従ってハンドオーバが実行されうる。動作310Bにおいて、移動局が複数のターゲット基地局との共通ターゲット無線リンクを確立するのに使用するために共通無線リソース集合が割り当てられる。移動局又はサービング基地局のどちらがハンドオーバを開始するかに依存して、ハンドオーバ応答メッセージ又はハンドオーバ要求メッセージにピギーバックされたメッセージとして、サービング基地局から移動局へ共通無線リソース集合に関する情報が提供される。
動作320Bにおいて、移動局と複数のサービング基地局との間の共通サーバ無線リンクが切断される。次に、動作330Bにおいて、割り当てられた共通無線リソース集合を使用して、移動局と選択されたターゲット基地局との間の共通ターゲット無線リンクが確立される。一つの実施形態では、動作320Bと動作330Bとは、中断時間がゼロにならないように起こる。また、動作310Bは動作320Bの前に起こりうる。
図4Aは、移動局に無線リソース集合を割り当てる(図3Aの動作310Aを参照)方法の例示の非限定的なフローチャートを示す。候補の複数のターゲット基地局が存在する場合に、ターゲット基地局が選択されうる候補のターゲット基地局それぞれについて、図4Aに示される方法が実行される。本方法では、ターゲット基地局は、動作410Aにおいて、実行される予定のハンドオーバについて警告される。サービング基地局は、警告メッセージを送信することによってネットワーク・バックボーンを介してターゲット基地局に警告できる。複数の候補のターゲット基地局が存在する場合に、候補のターゲット基地局それぞれに個別に警告メッセージが送信されてもよいし、複数の候補のターゲット基地局にマルチキャスト・メッセージとして、警告メッセージが送信されてもよい。
動作420Aにおいて、ターゲット基地局のために無線リソース集合が割り当てられる。ターゲット基地局自身が無線リソース集合を割り当ててもよい。動作430Aにおいて、無線リソース集合に関連する情報がサービング基地局に提供される。ターゲット基地局は、警告応答メッセージにピギーバックすることによってバックボーンを介して無線リソース集合情報を提供しうる。動作440Aにおいて、無線リソース集合情報が移動局へ中継される。サービング基地局は、ハンドオーバ応答メッセージ(移動局主導型ハンドオーバ)又はハンドオーバ要求メッセージ(サービング基地局主導型ハンドオーバ)にピギーバックされた無線リソース集合情報をサービング無線リンクを介して中継しうる。
図4Bは、複数のサービング基地局及び/又は複数のターゲット基地局が存在する場合に共通無線リソース集合(図3Bの動作320B参照)を割り当てる方法の例示の非限定的なフローチャートを示す。この方法では、アンカー・ターゲット基地局は、動作410Bにおいて、実行される予定のハンドオーバについて警告される。動作420Bにおいて、共通無線リソース集合が割り当てられ、動作430Bにおいて、警告応答メッセージにピギーバックされて、共通無線リソース集合がアンカー・サービング基地局に提供される。動作440Bにおいて、ハンドオーバ応答/要求メッセージにピギーバックされて、共通無線リソース集合が移動局へ中継される。
図5Aは、WiMaxシステムの文脈において、無線リソース集合を割り当てる方法の例示の非限定的なフローチャートを示す。移動局によりハンドオーバが開始されるならば、移動局は動作510AにおいてMOB_MSHO−REQメッセージをサービング基地局へ送信し、本方法は動作520Aへ進む。サービング無線リンクを介してMOB_MSHO−REQメッセージは送信されうる。サービング基地局が処理を開始するならば、本方法は動作520Aで始まる。
動作520Aにおいて、実行される予定のハンドオーバについてターゲット基地局に警告するため、サービング基地局はHO事前通知REQ/HO−REQメッセージをターゲット基地局へ送信する。HO事前通知REQ/HO−REQメッセージは、ネットワーク・バックボーンを介して送信されうる。応答として、動作530Aにおいて、ターゲット基地局はHO事前通知RES/HO−RESメッセージをサービング基地局へ送信する。HO事前通知RES/HO−RESメッセージもネットワーク・バックボーンを介して送信されうる。
一つの実施形態では、UL無線リソース集合の一部として含まれるULスロットIE(情報要素)は、ターゲット基地局から送信されるHO事前通知RES/HO−RESメッセージにピギーバックされる。好適には、ULスロットIEメッセージは、以下の項目即ちフレーム番号インデックスn、n+1、UIUC、レンジング・コード、レンジング・サブチャネル、UL開始送信タイミング、シンボル・オフセット、MACヘッダ内のCIDフィールド、HO_IDキャリア周波数等のうちの一つ以上を含み、ターゲット基地局とのレンジング処理を実行するために、ハンドオーバを行おうとしている移動局に対して非競合の機会を規定する。複数の候補のターゲット基地局が存在する場合に、候補のターゲット基地局それぞれについて動作520Aと動作530Aとが実行される。
フレーム番号は、移動局がULアクセスを行うことができるフレーム・インデックスを特定する。UIUCは使用されるべきバースト・プロファイルを表す。レンジング・コードはターゲット基地局へのULアクセスの間に移動局により使用されるべき一意のレンジング・コードである。レンジング・サブチャネルはターゲット基地局へのULアクセスを行う場合に移動局により使用されるべきサブチャネル番号である。UL開始送信時間はULサブフレームの開始時間である。シンボル・オフセットは、移動局がRNG−REQを行うUL開始送信時間に関連するオフセットである。CIDは、RNG−REQ要求のためのMACヘッダで用いられるCID(初期レンジングCID=0000)である。HO IDは、選択されたターゲット基地局への初期レンジングの間の使用のために移動局に割り当られる識別子である。
ハンドオーバが移動局により開始されるならば、動作540Aにおいて、サービング基地局はサービング無線リンクを介してMOB_BSHO−RESメッセージを移動局へ送信する。ULスロットIEメッセージはMOB_BSHO−RESメッセージにピギーバックされる。他方で、サービング基地局がハンドオーバを開始するならば、動作550Aにおいて、サービング基地局は、サービング無線リンクを介して移動局に送信されるMOB_BSHO−REQメッセージにULスロットIEメッセージをピギーバックする。複数の候補のターゲット基地局が存在する場合に、候補のターゲット基地局全てについてのULスロットIEメッセージがピギーバックされる。
図5Bは、複数のサービング基地局及び/又は複数のターゲット基地局が存在する場合のWiMaxシステムの文脈において共通無線リソース集合を割り当てる方法の別の例示の非限定的なフローチャートを示す。移動局によりハンドオーバ手順が開始されるならば、動作510Bにおいて、移動局はMOB_MSHO−REQメッセージをアンカー・サービング基地局へ送信し、本方法は動作520Bへ進む。アンカー・サービス基地局が本処理を開始するならば、本方法は動作520Bで始まる。動作520Bにおいて、アンカー・サービング基地局はHO事前通知REQ/HO−REQメッセージをアンカー・ターゲット基地局へ送信する。応答として、動作530Bにおいて、アンカー・ターゲット基地局は、HO事前通知RES/HO−RESメッセージをアンカー・サービング基地局へ送信する。レンジング要求のための無線リソース集合を含むULスロットIEは、アンカー・サービング基地局に送信されるHO事前通知RES/HO−RESメッセージにピギーバックされうる。
移動局によりハンドオーバが開始されるならば、動作540Bにおいて、アンカー・サービング基地局は、共通サービング無線リンクを介して、MOB_BSHO−RESメッセージにピギーバックされたULスロットIEを送信する。アンカー・サービング基地局がハンドオーバを開始するならば、アンカー・サービング基地局は、共通サービング無線リンクを介して移動局へ送信されるMOB_BSHO−REQメッセージにULスロットIEをピギーバックする。
図6Aは、移動局とハンドオーバを実行するために選択されたターゲット基地局との間のターゲット無線リンクを確立する方法の例示の非限定的なフローチャートを示す。図3Aのステップ330Aを参照されたい。本方法では、動作610Aにおいて、移動局はレンジング要求メッセージをターゲット基地局へ送信する。レンジング要求メッセージは、移動局が使用するための(タイミング・オフセット調整値を含む)送信プロファイルに対する要求を含みうる。WiMaxシステムの文脈では、ターゲット基地局がリッスンする無線インタフェースを介して、選択されたターゲット基地局へ移動局によりRNG−REQメッセージが送信されうる。ULスロットIEが提供されるならば、移動局は、RNG−REQメッセージを送信するために、ULスロットIEで規定されたレンジング機会を使用する。
動作620Aにおいて、ターゲット基地局は、無線インタフェースを介して、移動局のためのタイミングと電力オフセットとを含むレンジング応答メッセージを送信する。また、レンジング応答メッセージは、選択された中心周波数チャネル(例えば、1.25MHz、5MHz、20MHz又は40MHz)を含みうる。動作630Aにおいて、移動局は送信プロファイルに基づいて自身の送信パラメータを調整し、ターゲット無線リンクが確立される。次に、動作640Aにおいて、調整されたパラメータに基づいて、移動局と選択されたターゲット基地局との間でデータが交換されうる。WiMaxシステムの文脈では、レンジング応答はRNG−RESメッセージの形式でありうる。
図6Bは、移動局と複数のターゲット基地局との間に共通ターゲット無線リンクを確立する方法の別の例示の非限定的なフローチャートを示す。図3Bのステップ330Bを参照されたい。本方法では、動作610Bにおいて、移動局は例えばアンカー・ターゲット基地局によりリッスンされる無線インタフェースを介して、レンジング要求(RNG−REQ)メッセージをアンカー・ターゲット基地局へ送信する。ULスロットIEが利用可能ならば、移動局はRNG−REQメッセージを送信するためにULスロットIEで規定されたレンジング機会を使用する。動作620Bにおいて、アンカー・ターゲット基地局はレンジング応答(RNG−RES)メッセージを送信する。動作630Bにおいて、共通ターゲット無線リンクを確立するために、移動局はレンジング応答メッセージに含まれる送信プロファイルに基づいて自身の送信パラメータを調整する。
また、この方法は、複数のターゲット基地局が共通ターゲット無線リンクを介して移動局とデータを交換する準備がされるように、例えばアンカー・ターゲット基地局によってその他のターゲット基地局(群)が通知される動作625Bを含む。次に、動作640Bにおいて、関連の制御チャネルが割り当てられているように、ハンドオーバ完了手続きに基づいて、移動局と複数のターゲット基地局との間でデータが交換されうる。
図7Aは、サービング基地局の観点から、ハンドオーバを実行する方法の例示の非限定的なフローチャートを示す。動作710Aにおいて、サービング基地局は実行される予定のハンドオーバについて、警告メッセージでターゲット基地局に警告する。サービング基地局は、ネットワーク・バックボーンを介してHO事前通知REQ/HO−REQメッセージを送信することによってターゲット基地局に警告しうる。次に、動作720Aにおいて、サービング基地局は、警告応答メッセージにピギーバックされた無線リソース集合をターゲット基地局から受信する。これは、ネットワーク・バックボーンを介するピギーバックされたUL−MAP/UCD/ULスロットIEを有するHO事前通知RES/HO−RESメッセージの形式でありうる。
動作730Aにおいて、移動局又はサービング基地局のどちらがハンドオーバを開始するかに依存して、ハンドオーバ応答又は要求メッセージのどちらかにピギーバックされて、サービング無線リンクを介してターゲット基地局についての無線リソース集合が移動局へ中継される。移動局がハンドオーバを開始する場合にはMOB_BSHO−RESメッセージにピギーバックされ、そしてサービング基地局がハンドオーバを開始する場合にはMOB_BSHO−REQメッセージにピギーバックされて、ULスロットIEが移動局へ中継される。次に動作740Aにおいて、例えば移動局からMOB_HO−INDメッセージを受信した後に、移動局とのサービング無線リンクが切断される。
複数の候補のターゲット基地局が存在する場合に、候補のターゲット基地局それぞれに対して動作710A、動作720A及び動作730Aが実行される。移動局又はサービング基地局のどちらかにより候補のターゲット基地局(群)が決定され(以下にこれについてもっと)、候補のターゲット基地局(群)からターゲット基地局が選択される。
図7Bは、ハンドオーバが複数のターゲット基地局への場合に、サービング基地局の観点から、ハンドオーバを実行する方法の別の例示の非限定的なフローチャートを示す。即ち、ハンドオーバでは、移動局と複数のターゲット基地局との間で共通ターゲット無線リンクが確立される。図7Bに示される方法は、一つのサービング基地局からの(専用リンクから共通リンクへの)ハンドオーバ、又は複数のサービング基地局からの(共通リンクから共通リンクへの)ハンドオーバでありうる。ハンドオーバが複数のサービング基地局からであれば、サービング基地局はアンカー・サービング基地局であると仮定しうる。
動作710Bにおいて、サービング基地局は、実行される予定のハンドオーバについてアンカー・ターゲット基地局に警告する。次に、動作720Bにおいて、サービング基地局は、ネットワーク・バックボーンを介して、例えばHO事前通知RES/HO−RESメッセージにピギーバックされたUL−MAP/UCD/ULスロットIEとして、アンカー・ターゲット基地局から共通無線リソース集合情報を受信する。動作730Bにおいて、サービング無線リンクを介して共通無線リソース集合が移動局へ中継される。移動局又はサービング基地局のどちらがハンドオーバを開始したかに依存して、MOB_BSHO−RESメッセージ又はMOB_BSHO−REQメッセージにピギーバックされて、ULスロットIEが移動局へ中継される。次に、動作740Bにおいて、移動局とのサービング無線リンクが切断される。その他のサービング基地局(群)が存在するならば、移動局との共通サービング無線リンクが切断されうるように、動作745Bにおいてこれらのその他のサービング基地局(群)は通知される。
図8Aは、ターゲット基地局から経験されるようなハンドオーバを実行する方法の例示の非限定的なフローチャートを示す。動作810Aにおいて、例えばバックボーンを介して、ターゲット基地局はサービング基地局から警告(HO事前通知REQ/HO−REQ)メッセージを受信する。動作820Aにおいて、ターゲット基地局は無線リソース集合(ULスロットIE)を割り当てて、例えば、ネットワーク・バックボーンを介して、無線リソース集合情報がピギーバックされた警告応答(HO事前通知RES/HO−RES)メッセージとして、(動作830Aにおいて)無線リソース集合情報をサービング基地局へ送信する。動作840Aにおいて、ターゲット基地局は、無線リソース集合で規定された無線インタフェースを介して、移動局からレンジング要求(RNG−REQ)メッセージを受信し、動作850Aにおいて、ターゲット基地局により送信プロファイルを含むレンジング応答メッセージが移動局へ送信される。
図8Bは、アンカー・ターゲット基地局から経験されるようなハンドオーバを実行する方法の別の例示の非限定的なフローチャートを示す。動作810Bにおいて、アンカー・ターゲット基地局は、サービング基地局から、例えばアンカー・サービング基地局から警告メッセージを受信する。動作820Bにおいて、共通無線リソース集合が割り当てられて、警告応答メッセージにピギーバックされてアンカー・ターゲット基地局によりサービング基地局へ(動作830Bにおいて)送信される。動作840Bにおいて、アンカー・ターゲット基地局は、共通無線リソース集合を介して移動局からレンジング要求(RNG−REQ)メッセージを受信し、動作850Bにおいて、とりわけタイミング・オフセットを含む送信プロファイルを含むレンジング応答メッセージがアンカー・ターゲット基地局により移動局へ送信される。また、本方法は、動作855Bにおいてその他のターゲット基地局(群)に通知することを含む。
図9Aは、移動局から経験されるような、移動局がハンドオーバを開始するハンドオーバを実行する方法900Aの例示の非限定的なフローチャートを示す。動作910Aにおいて、移動局は隣接基地局(群)をスキャンし、隣接基地局についてのパラメータのうち特にDL MAP/UL MAPとDCD/UCDとを復号する。動作920Aにおいて、移動局はスキャン結果に基づいて、候補のターゲット基地局(群)のリストを決定する。例えば、所定の閾値以上である隣接基地局それぞれから受信された信号強度に基づいて、候補のターゲット基地局(群)が決定されてもよい。移動局は、DCD用のT1のようなカウンタと移動局が隣接基地局それぞれのためのDL MAPを受信する時間とを記憶する。
ハンドオーバの判断がなされる場合に、動作930Aにおいて、移動局はサービング無線リンクを介してハンドオーバ要求(MOB_MSHO−REQ)メッセージをサービング基地局へ送信する(やはり図5Aの動作510Aを参照)。ハンドオーバ要求メッセージは、候補のターゲット基地局(群)のリストを含んでもよい。リストが一つのみを含むならば、デフォルトでそれが選択されたターゲット基地局となる。次に、動作940Aにおいて、移動局は、サービング基地局からのハンドオーバ応答(MOB_BSHO−RES)メッセージを待つ(やはり図5Aの動作540Aを参照)。候補のターゲット基地局(群)についての無線リソース集合情報は、ハンドオーバ応答メッセージにピギーバックされる。候補のターゲット基地局(群)のリソース集合情報に基づいて、ターゲット基地局が選択される。
動作950Aにおいて、移動局はハンドオーバ表示(MOB_HO−IND)メッセージをサービング基地局へ送信する。移動局がハンドオーバ実行に進む準備ができていると仮定すると、ハンドオーバ表示メッセージが送信された後に、サーバ無線リンクが切断されてもよい(やはり図3Aの動作320Aを参照)。動作960Aにおいて、移動局は、本処理のために割り当てられた無線リソース集合を使用して、無線インタフェースを介してレンジング要求(RNG−REQ)メッセージをターゲット基地局へ送信する(やはり図6Aの動作610Aを参照)。ターゲット基地局がアンカー・ターゲット基地局ならば、無線リソース集合は、複数のターゲット基地局と通信するための共通無線リソース集合である(やはり図6Bの動作610Bを参照)。動作960Aは、ターゲット基地局とのターゲット無線リンクを確立する処理(やはり図3Aの動作340Aを参照)、又は複数のターゲット基地局との共通ターゲット無線リンクを確立する処理(やはり図3Bの動作340Bを参照)を開始し、本処理は、図6A又は図6Bに示されるように対応して進みうる。
動作950Aと動作960Aとを実行する順序は、個別のシーケンスに全く限定されない。動作950Aは、動作960Aの前に実行されてもよいし、その逆でもよいし、又は実質的に同時に実行されてもよい。しかしながら、移動局は、ハンドオーバ表示(MOB_HO−IND)メッセージをサービング基地局へ送信する(動作950A)前に、レンジング要求(RNG−REQ)メッセージをターゲット基地局へ送信する(動作960A)のが望ましい。これにより、中断時間をさらに低減することが可能となる。
図9Bは、移動局から経験されるような、サービング基地局がハンドオーバを開始するハンドオーバを実行する方法900Bの別の例示の非限定的なフローチャートを示す。この方法では、サービング基地局が候補のターゲット基地局のリストを決定する。動作910Bにおいて、サービング無線リンクを介して、サービング基地局から基地局主導型ハンドオーバ要求(MOB_BSHO−REQ)メッセージを受信する(やはり、図5Aと5Bそれぞれの動作550Aと550Bとを参照)。ターゲット基地局についての無線リソース集合は、ハンドオーバ要求メッセージにピギーバックされる。複数の候補のターゲット基地局が存在する場合に、候補のターゲット基地局全てについての無線リソース集合情報がそこにピギーバックされ、候補のターゲット基地局のリソース集合情報に基づいてターゲット基地局が選択される。複数のターゲット基地局との通信が意図されるならば、共通無線リソース集合がピギーバックされる。
サービング基地局によりMOB_BSHO−REQメッセージが送信される場合に、サービング基地局は一つ以上の候補のターゲット基地局を示してもよい。また、一つ以上の候補のターゲット基地局のレンジング要求のための専用ULリソース(ULスロットIE)を示してもよい。移動局は、ピギーバック・インジケータを調べることによってこの情報がメッセージに含まれるかどうかを調べる。このインジケータが有効ならば、移動局はULスロットIEを復号する。
動作920Bにおいて、移動局はハンドオーバ要求メッセージで提供された候補のターゲット基地局それぞれのための無線リソース集合情報を復号する。ULスロットIEで送信された非競合の上りリンク無線リソース集合を復号すると、移動局は、ロストDL MAP間隔(例えば、600ms)と(スキャニング・フェーズ以前に取得された)T1カウンタとを調べることによって、それがターゲット基地局と同期をしているかを確認する。この間隔が経過されていなく且つ(無線リソース集合で与えられた)フレーム番号がまだ有効であるならば、移動局はターゲットBSのDL MAP、DCDメッセージを復号することなく、ターゲットBSについてのRNG−REQメッセージを構築し、それを所与の非競合の上りリンク無線リソースを使用して所与のフレーム番号で送信しうる。
次に、ハンドオーバは動作950A及び動作960Aとそっくりに進む。即ち、図9Bの動作950Bにおいて、移動局はハンドオーバ表示(MOB_HO−IND)メッセージをサービング基地局へ送信する。動作960Bにおいて、移動局は、所与のフレーム番号において本処理に割り当てられた無線リソース集合を使用して、無線インタフェースを介してレンジング要求(RNG−REQ)メッセージをターゲット基地局へ送信する。移動局は任意の順序でターゲット基地局へのRNG−REQメッセージとサービング基地局へのMOB_HO−INDメッセージとを送信してもよい。しかしながら、図9Aに関して説明された状況と同様に、中断時間を最小化するため、レンジング要求(RNG−REG)メッセージはハンドオーバ表示(MOB_HO−IND)メッセージに先行することが望ましい。
上記の記載は多くの特殊性を含むが、これらは本発明の範囲を制限すると解釈されるべきではなく、本発明の現時点で好ましい実施形態の一部の例示を単に提供するものと解釈されるべきである。従って、本発明の範囲が、当業者に明らかになるであろうその他の実施形態を完全に包含し、それに応じて本発明の範囲が添付の特許請求の範囲以外の何ものによっても制限されることはない。当業者に知られている上記の好ましい実施形態の要素の全ての構成上、化学的及び機能的均等物は参照により本明細書に明示的に組み込まれ、本特許請求の範囲により包含されることが意図される。さらに、デバイス又は方法が本発明により解決されようとするそれぞれ及び全ての問題に対処する必要はなく、そのような問題が本特許請求の範囲により包含される必要はない。さらに、本開示における要素、コンポーネント、方法のステップは公開の用に供するものでないことが意図される。なおもさらに、方法の請求項において、方法の動作は挿入的な記法である(a)、(b)、(c)などで与えられる。これらは単に参照を容易にするために与えられ、動作がいかなる特定の順序で実行されることを表すことを意味しない。

Claims (30)

  1. 無線ネットワーク(200)においてハンドオーバ処理を実行する方法(300A、300B)であって、
    (a)移動局(210)とターゲット基地局(230)との間のターゲット無線リンクを確立するために移動局(210)により使用される無線リソース集合を割り当てる工程(310A、310B)と、
    (b)前記無線局(210)とサービング基地局(220)との間のサービング無線リンクを切断する工程(320A、320B)と、
    (c)前記無線リソース集合を使用して前記移動局(210)と前記ターゲット基地局(230)との間の前記ターゲット無線リンクを確立する工程(330A、330B)と
    を有し、
    前記無線リソース集合に関する情報は、前記移動局(210)が前記ハンドオーバ処理を開始する場合にはハンドオーバ応答メッセージにピギーバックされ、前記サービング基地局(220)が前記ハンドオーバ処理を開始する場合にはハンドオーバ要求メッセージにピギーバックされて、前記サービング基地局(220)から前記移動局(210)へ提供されることを特徴とする方法(300A、300B)。
  2. 前記工程(b)で割り当てられる前記無線リソース集合は、前記無線端末(210)のために予約された非競合の上りリンク無線リソース集合であることを特徴とする請求項1に記載の方法(300A、300B)。
  3. 前記非競合の上りリンク無線リソース集合は、上りリンク・アクセスの間に前記移動局(210)により使用されるフレーム番号インデックスn、n+1、UIUC、レンジング・コード、レンジング・サブチャネル、UL開始送信タイミング、シンボル・オフセット、MACヘッダ内のCIDフィールド、HO_ID及びキャリア周波数のうちの一つ以上を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法(300A、300B)。
  4. 前記工程(a)は、
    (a.a)警告メッセージにおいて、実行される予定の前記ハンドオーバに関して前記ターゲット基地局(230)に警告する工程(410A、410B)と、
    (a.b)前記警告メッセージへの応答として前記ターゲット基地局(230)のために前記無線リソース集合を割り当てる工程(420A、420B)と、
    (a.c)前記サービング基地局(220)への警告応答メッセージにピギーバックされた、前記割り当てられた無線リソース集合に関する情報を前記サービング基地局(220)へ提供する工程(430A、430B)と、
    (a.d)前記移動局(210)が前記ハンドオーバ処理を開始する場合に前記ハンドオーバ応答メッセージにピギーバックされ、前記サービング基地局(220)が前記ハンドオーバ処理を開始する場合に前記ハンドオーバ要求メッセージにピギーバックされた前記無線リソース集合情報を前記サービング基地局(220)から前記移動局(210)へ中継する工程(440A、440B)と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法(300A、300B)。
  5. 前記無線リソース集合は、前記移動局(210)が前記ターゲット基地局(230)とのレンジング処理を実行するための非競合の機会を規定する情報を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法(300A、300B)。
  6. 前記ターゲット基地局(230)は複数の候補のターゲット基地局から選択され、
    前記工程(a.a)、前記工程(a.b)、前記工程(a.c)及び前記工程(a.d)は候補のターゲット基地局のそれぞれについて実行される
    ことを特徴とする請求項4に記載の方法(300A、300B)。
  7. 前記工程(a)は、
    (a.e)ネットワーク・バックボーン(240)を介して前記サービング基地局(220)から前記ターゲット基地局(230)へHO事前通知REQ/HO−REQメッセージを送信する工程(520A、520B)と、
    (a.f)前記ネットワーク・バックボーン(240)を介して前記ターゲット基地局(230)から前記サービング基地局(220)へHO事前通知RES/HO−RESメッセージを送信する工程(530A、530B)と、
    (a.g)前記サービング無線リンクを介して前記サービング基地局(220)へMOB_MSHO−REQメッセージを送信する(510A、510B)ことによって前記移動局(210)が前記ハンドオーバを開始する場合に、前記サービング基地局(220)から前記移動局(210)へMOB_BSHO−RESメッセージを送信する工程(540A、540B)と、
    (a.h)前記サービング基地局(220)が前記ハンドオーバを開始する場合に、前記サービング無線リンクを介して前記サービング基地局(220)から前記移動局(210)へMOB_BSHO−REQメッセージを送信する工程(550A、550B)と
    を含み、
    前記工程(a.f)において、前記無線リソース集合情報は前記HO事前通知RES/HO−RESメッセージにピギーバックされ、前記無線リソース情報は前記移動局(210)が前記ターゲット基地局(230)とのレンジング処理を実行する非競合の機会を含み、
    前記工程(a.g)において、前記無線リソース集合情報は前記MOB_BSHO−RESメッセージにピギーバックされ、
    前記工程(a.h)において、前記無線リソース集合情報は前記MOB_BSHO−REQメッセージにピギーバックされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法(300A、300B)。
  8. 前記工程(c)は、
    (c.a)前記ターゲット基地局(230)によりリッスンされる無線インタフェースを介して前記無線リソース集合を用いて前記移動局(210)から前記ターゲット基地局(230)へレンジング要求メッセージを送信する(610A、610B)工程と、
    (c.b)前記無線インタフェースを介して前記ターゲット基地局(230)から前記移動局(210)へ、前記移動局(210)のための送信プロファイルを含むレンジング応答メッセージを送信する工程(620A、620B)と、
    (c.c)前記送信プロファイルに基づいて前記移動局(210)の送信パラメータを調整する工程(630A、630B)と、
    (c.d)前記調整された送信パラメータに基づいて前記移動局(210)と前記ターゲット基地局(230)との間のデータを交換する工程(640A、640B)と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法(300A、300B)。
  9. 複数のターゲット基地局(230)への前記ハンドオーバが実行され、
    前記ターゲット基地局(230)は前記複数のターゲット基地局(230)のアンカー・ターゲット基地局(230−1)であり、
    前記方法は、前記複数のターゲット基地局(230)が前記工程(c.d)において前記移動局(230)とデータを交換できるように、前記アンカー・ターゲット基地局(230−1)によって他のターゲット基地局(230)に通知する工程(625B)をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法(300B)。
  10. 無線ネットワーク(200)においてハンドオーバを実行する方法(700A、700B)であって、
    (a)警告メッセージにおいて、実行される予定の前記ハンドオーバに関してターゲット基地局(230)に警告する工程(710A、710B)と、
    (b)前記ターゲット基地局(230)に対応する無線リソース集合に関する情報を前記ターゲット基地局(230)から受信する工程(720A、720B)であって、前記無線リソース集合は前記ターゲット基地局(230)とのターゲット無線リンクを確立するために移動局(210)により使用され、前記無線リソース集合情報は前記ターゲット基地局(230)からの警告応答メッセージにピギーバックされて受信される、工程(720A、720B)と、
    (c)前記移動局(210)が前記ハンドオーバ処理を開始する場合にハンドオーバ応答メッセージにピギーバックされ、サービング基地局(220)が前記ハンドオーバ処理を開始する場合にハンドオーバ要求メッセージにピギーバックされた前記無線リソース集合情報をサービング無線リンクを介して前記移動局(210)へ中継する工程(730A、730B)と、
    (d)前記無線集合情報を中継した後に前記サービング無線リンクを切断する工程(740A、740B)と
    を有することを特徴とする方法(700A、700B)。
  11. 前記ターゲット基地局(230)は複数の候補のターゲット基地局から選択され、
    前記工程(a)、前記工程(b)及び前記工程(c)は候補のターゲット基地局のそれぞれに対して実行される
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法(700A、700B)。
  12. 前記サービング基地局(220)は複数のサービング基地局(220)のアンカー・サービング基地局(220−1)であり、
    前記サービング無線リンクは前記移動局(210)と前記複数のサービング基地局(220)との間の共通サービング無線リンクであり、
    前記方法(700B)は、前記工程(d)において前記共通サービング無線リンクが複数のサービング基地局(220)のすべてに対して切断されるように、その他のサービング基地局(220)に通知する工程(745B)をさらに有する
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法(700B)。
  13. 前記工程(a)は、ネットワーク・バックボーン(240)を介して前記ターゲット基地局(230)へHO事前通知REQ/HO−REQを送信する工程(520A、520B)を含み、
    前記工程(b)は、前記ネットワーク・バックボーン(240)を介して前記ターゲット基地局(230)からHO事前通知RES/HO−RESメッセージを受信する工程(530A、530B)を含み、
    前記無線リソース集合情報は前記HO事前通知RES/HO−RESメッセージにピギーバックされ、
    前記無線リソース集合は、前記移動局(210)が前記ターゲット基地局(230)へRNG−REQメッセージを送信するための非競合の上りリンク・アクセス時間スロットを含み、
    前記工程(c)は、
    前記工程(a)の前に前記移動局(210)からMOB_MSHO−REQメッセージを受信する(510A、510B)とともに、前記工程(b)の後に前記サービング無線リンクを介して前記移動局(210)へMOB_BSHO−RESメッセージを送信する(540A、540B)工程であって、前記無線リソース集合情報は前記MOB_BSHO−RESメッセージにピギーバックされる、工程と、
    前記工程(b)の後に前記サービング無線リンクを介して前記移動局(210)へMOB_BSHO−REQメッセージを送信する(550A、550B)工程であって、前記無線リソース集合情報は前記MOB_BSHO−REQメッセージにピギーバックされる、工程と、のうちの一方を含む
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法(700A、700B)。
  14. 前記無線リソース集合は、ULスロットIE、UL−MAP、UCD及びDCDを含み、
    前記非競合の上りアクセス時間スロットは、前記移動局(210)に非競合ベースのレンジング機会を提供する前記ULスロットIEに規定される
    ことを特徴とする請求項13に記載の方法(700A、700B)。
  15. 無線ネットワーク(200)においてハンドオーバを実行する方法(800A、800B)であって、
    (a)実行される予定の前記ハンドオーバに関する警告メッセージをサービング基地局(220)から受信する工程(810A、810B)と、
    (b)ターゲット基地局(230)とのターゲット無線リンクを確立するために移動局(210)により用いられる無線リソース集合を割り当てる工程(820A、820B)と、
    (c)前記無線リソース集合に関する情報を前記サービング基地局(220)へ送信する工程(830A、830B)であって、前記無線リソース集合情報は前記サービング基地局(220)へ送信される警告応答メッセージにピギーバックされる、工程(830A、830B)と、
    (d)前記ターゲット基地局(230)によりリッスンされる無線インタフェースを介して前記無線リソース集合を使用して移動局(210)からレンジング要求メッセージを受信する工程(840A、830B)と、
    (e)前記無線インタフェースを介して前記移動局(210)へレンジング応答メッセージを送信する工程(850A、850B)と
    を有することを特徴とする方法(800A、800B)。
  16. 前記ターゲット基地局(230)は複数のターゲット基地局(230)のアンカー・サービング基地局(230−1)であり、
    前記ターゲット無線リンクは、前記無線局(210)と前記複数のターゲット基地局(220)との間の共通ターゲット無線リンクであり、
    前記方法は、前記共通ターゲット無線リンクが複数のターゲット基地局(230)のすべてに対して確立されるように、その他のターゲット基地局(230)に通知する工程(855B)をさらに有する
    ことを特徴とする請求項15に記載の方法(800B)。
  17. 前記工程(a)は、ネットワーク・バックボーン(240)を介して前記サービング基地局(220)からHO事前通知REQ/HO−REQメッセージを受信する工程(520A、520B)を含み、
    前記工程(c)は、前記ネットワーク・バックボーン(240)を介して前記サービング基地局(220)へHO事前通知RES/HO−RESメッセージを送信する工程(530A、530B)を含み、
    前記無線リソース集合情報は前記HO事前通知RES/HO−RESメッセージにピギーバックされ、
    前記無線リソース集合は、前記移動局(210)が前記ターゲット基地局(230)へRNG−REQメッセージを送信するための非競合の上りリンク・アクセス時間スロットを含み、
    前記工程(d)は、前記無線インタフェースを介して前記上りリンク時間スロットの間に前記移動局(210)からのRNG−REQメッセージをリッスンする工程(610)を含み、
    前記工程(e)は、前記RNG−REQメッセージに応答して前記移動局(210)へRNG−RESメッセージを送信する工程(620)を含む
    ことを特徴とする請求項15に記載の方法(800A、800B)。
  18. 前記無線リソース集合は、ULスロットIE、UL−MAP、UCD及びDCDを含み、
    前記上りリンク時間スロットは、前記移動局(210)に非競合ベースのレンジング機会を提供する前記ULスロットIEに規定される
    ことを特徴とする請求項17に記載の方法(800A、800B)。
  19. 無線ネットワーク(200)においてハンドオーバを実行する方法(900A)であって、
    (a)一つ以上の隣接基地局のそれぞれについて、DL MAP/UL MAP及びDCD/UCDパラメータを取得して復号し、T1カウンタを含む前記DL MAP/UL MAPカウンタとロストDL MAP間隔とを記憶するために一つ以上の隣接基地局をスキャンする工程(910A)と、
    (b)前記スキャンに基づいて一つ以上の候補のターゲット基地局のリストを決定する工程(920A)と、
    (c)前記一つ以上の候補のターゲット基地局の前記リストを含むハンドオーバ要求メッセージをサービング無線リンクを介してサービング基地局(220)へ送信する工程(930A)と、
    (d)前記サービング無線リンクを介して前記サービング基地局(220)からハンドオーバ応答メッセージを受信する工程(940A)であって、前記ハンドオーバ応答メッセージには一つ以上の候補のターゲット基地局から選択されたターゲット基地局(230)に対応する前記無線リソース集合情報を含む前記一つ以上の候補のターゲット基地局についての一つ以上の無線リソースに関する情報がピギーバックされ、前記無線リソース集合は前記ターゲット基地局(230)とのターゲット無線リンクを確立するために移動局(210)による使用のために割り当てられる、工程(940A)と、
    (e)前記サービング無線リンクを介して前記サービング基地局(220)へハンドオーバ表示メッセージを送信する工程(950A)と、
    (f)前記無線リソース集合を使用して前記ターゲット基地局(230)によりリッスンされる無線インタフェースを介して前記ターゲット基地局(230)へレンジング要求メッセージを送信する工程(960A)と
    を有することを特徴とする方法(900A)。
  20. 前記工程(c)は、前記サービング無線リンクを介して前記サービング基地局(220)へMOB_MSHO−REQメッセージを送信する工程(510A、510B)を含み、
    前記工程(d)は、前記サービング無線リンクを介して前記サービング基地局(220)からMOB_BSHO−RESメッセージを受信する工程(540A、540B)を含み、
    前記工程(e)は、前記サービング無線リンクを介して前記サービング基地局(220)へMOB_HO−INDメッセージを送信する工程を含み、
    前記工程(f)は、前記無線インタフェースを介して前記ターゲット基地局(230)へRNG−REQメッセージを送信する工程を含み、
    前記無線リソース集合情報は前記MOB_BSHO−RESメッセージにピギーバックされ、
    前記無線リソース集合は、前記移動局(210)が前記RNG−REQメッセージを前記ターゲット基地局(230)へ送信するための上りリンク時間スロットを含む
    ことを特徴とする請求項19に記載の方法(900A)。
  21. 前記無線リソース集合は、ULスロットIE、UL−MAP、UCD及びDCDを含み、
    前記上りリンク時間スロットは、前記移動局(210)に非競合ベースのレンジング機会を提供する前記ULスロットIEに規定される
    ことを特徴とする請求項20に記載の方法(900A)。
  22. 前記MOB_BSHO−RESメッセージは、前記一つ以上の候補のターゲット基地局についての一つ以上の無線リソース集合に関する前記情報が前記MOB_BSHO−RESメッセージにピギーバックされているかを示す値を有するピギーバック・インジケータを含むことを特徴とする請求項20に記載の方法(900A)。
  23. 前記工程(b)において、前記移動局(210)は、隣接基地局のそれぞれについて、信号強度、DCD用のT1カウンタ、ロストLD MAP及びDL MAPの受信時間のうち少なくとも何れかに基づいて前記一つ以上の候補のターゲット基地局の前記リストを決定することを特徴とする請求項19に記載の方法(900A)。
  24. 前記工程(f)は前記工程(e)の前に実行されることを特徴とする請求項19に記載の方法(900B)。
  25. 無線ネットワーク(200)において移動局(210)のハンドオーバを実行する方法(900B)であって、
    (a)サービング無線リンクを介してサービング基地局(210)からハンドオーバ要求メッセージを受信する工程(910B)であって、前記ハンドオーバ要求メッセージには一つ以上の候補のターゲット基地局に対応する一つ以上の無線リソース集合情報がピギーバックされる、工程(910B)と、
    (b)前記一つ以上の候補のターゲット基地局からターゲット基地局(230)を選択するために前記一つ以上の無線リソース集合情報を復号する工程(920B)であって、前記ターゲット基地局(230)に対応する前記無線リソース集合情報は前記ターゲット基地局(230)とのターゲット無線リンクを確立するために前記移動局(210)による使用のために割り当てられる、工程(920B)と、
    (c)前記サービング無線リンクを介して前記サービング基地局(220)へハンドオーバ表示メッセージを送信する工程(950B)と、
    (d)前記ターゲット基地局(230)によりリッスンされる無線インタフェースを介して前記無線リソース集合を用いて前記ターゲット基地局(230)へレンジング要求メッセージを送信する工程(960B)と
    を有することを特徴とする方法(900B)。
  26. 前記工程(a)は、前記サービング無線リンクを介して前記サービング基地局(220)からMOB_BSHO_REQメッセージを受信する工程(550A、540B)を含み、
    前記工程(c)は、前記サービング無線リンクを介して前記サービング基地局(220)へMOB_HO−INDメッセージを送信する工程を含み、
    前記工程(d)は、前記無線インタフェースを介して前記ターゲット基地局(230)へRNG−REQメッセージを送信する工程を含み、
    前記無線リソース集合情報は前記MOB_BSHO−REQメッセージにピギーバックされ、
    前記無線リソース集合は、前記基地局(210)が前記ターゲット基地局(230)へRNG−REQメッセージを送信するための非競合の上りリンク・アクセス情報を含む
    ことを特徴とする請求項25に記載の方法(900B)。
  27. 前記MOB_BSHO−REQメッセージは、前記一つ以上の候補のターゲット基地局についての一つ以上の無線リソース集合に関する前記情報が前記MOB_BSHO−REQメッセージにピギーバックされているかを示す値を有するピギーバック・インジケータを含むことを特徴とする請求項26に記載の方法(900A)。
  28. 前記工程(b)において、前記移動局(210)は前記ターゲット基地局(230)の前記無線リソース集合内の所与のフレーム番号が有効であるかをロストDL MAP間隔から判定し、前記移動局(210)は前記判定に基づいて前記ターゲット基地局(230)を選択することを特徴とする請求項25に記載の方法(900B)。
  29. 前記工程(d)は前記工程(c)の前に実行されることを特徴とする請求項25に記載の方法(900B)。
  30. 前記無線リソース集合は、ULスロットIE、UL−MAP、UCD及びDCDを含み、
    前記移動局(210)が前記レンジング処理を実行するための前記非競合の機会は前記ULスロットIEに規定されることを特徴とする請求項7に記載の方法(900B)。
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