JP2011501367A - 液体金属イオン源、二次イオン質量分析計、二次イオン質量分析方法、およびその利用 - Google Patents

液体金属イオン源、二次イオン質量分析計、二次イオン質量分析方法、およびその利用 Download PDF

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Abstract

【解決手段】 本発明は、液体金属イオン源、二次質量分析計、および対応する分析方法、ならびにこれらの利用に関する。特に、ジェントルSIMS(G−SIMS)法に基づく質量分析方法に関する。
上記の目的を実現するべく、原子量が190U以上の第1の金属と、原子量が90U以下の第2の金属とを有する液体金属イオン源を利用する。
本発明によれば、G−SIMS法に基づき、一次イオンビームから2つの種類のイオンのうち一方を交互にフィルタリングで取り出し、質量高純度一次イオンビームとしてターゲットに当てる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、液体金属イオン源、二次イオン質量分析計、二次イオン質量分析方法、およびその利用に関する。
二次イオン質量分析のなかで特に、スタティック・モード二次イオン質量分析(SSIMS)と呼ばれるものがある。大きなエネルギーを持つ一次イオンビームを分析対象の基板表面に当てる。一次イオンビームは、基板に衝突すると、分析対象である材料からいわゆる二次イオンを発生させる。このような分析方法によって、表面の材料を決定することができる。表面上の特定の物質の分布について分析する場合は、一次イオンビームで表面を走査することもできる。深さについて調べる場合は、一次イオンビームを表面の特定部分に当てて、所定の時間にわたって当該部分を除去して、深い位置にある層を露出させて分析することもできる。表面の走査と深さ方向のプロフィール分析を組み合わせることもできる。
従来のスタティック・モード二次イオン質量分析方法は、例えば、独国特許文献第103 39 346 A1に開示されている。
最近開発された表面分析方法で、専門家の間では、ジェントル(Gentle)二次イオン質量分析(G−SIMS)と呼ばれるものがある。当該方法は、例えば、「アイ・エス・ギルモア他(I.S.Gilmore et al.)、「スタティックSIMS:非フラグメンテーション質量分析に向けて、GSIMS法(Static SIMS:towards mass spectra−the G−SIMS procedure)、応用表面科学(Applied Surface Science)、161(2000)、pp.465−480」に記載されている。
G−SIMSと呼ばれる方法は、I.S.Gilmore氏によって1999年に誕生した。G−SIMS法の目的は、飛行時間型質量分析(TOF−SIMS)スペクトルの複雑性を低減すること、および、その解釈を容易にすることにある。TOF−SIMSスペクトルには、多数の二次イオンライン/ピークが含まれている。このような二次イオン質量分析スペクトルを図1に示す。当該スペクトルには、本例で調査されているポリカーボネート試料に特徴的なラインに加え、強度が高い非特異的な信号、例えば、多環芳香族炭化水素が多数存在する。このようなスペクトルは従来、経験的知識を元に解釈されていた。また、スペクトルライブラリも解釈の際に参照される。TOF−SIMSスペクトルの相対的ピーク強度には衝突条件が大きな影響を及ぼすので、同じ物質のスペクトルでも互いに大きく異なる可能性がある。一次イオン源として利用されるものが増加しつつあり、さまざまな衝突条件が利用されているので、スペクトルライブラリの構築が困難になっている。
図2に、G−SIMS方法を利用して得られた、図1と同じTOF−SIMSスペクトルを示す。同図に示すスペクトルがはるかに簡略化されていることは一目瞭然である。特徴ピークが強調されている一方、非特異的なフラグメントが抑制されている。このようなスペクトルであれば、従来のTOF−SIMSスペクトルに比べて、分子群の同定および解釈が大幅に容易になる。このため、G−SIMSアルゴリズムを利用することによって、概略を即座に把握することができるようになり、データ解釈の信頼性を保証するべくさらに情報を得ることもできる。また、経験の少ないユーザであっても、容易にデータを解釈できるようになる。
G−SIMSスペクトルは衝突条件に対する依存性が低いので、G−SIMS法を利用する場合には、従来のTOF−SIMS法よりも、スペクトルライブラリの構築がはるかに容易になる。
G−SIMS法では、フラグメンテーション挙動が非常に異なる2つのスペクトルが存在することを前提としている。フラグメンテーション挙動は、使用される一次イオンのエネルギーおよび質量に非常に大きく影響され得る。特に、一次イオンの質量がフラグメンテーション挙動に与える影響は重要である。これは、一次イオンの質量が大きくなるほど、フラグメンテーションが小さくなるのが一般的であるためである。また、フラグメンテーションを最大化する場合には、一次イオンの原子を軽くしてエネルギーを大きくする。衝突させる単原子粒子または多原子粒子を重くすると、放出スペクトルは一般的により大きな質量に置換されるので、フラグメンテーションが大幅に小さくなる。このため、非特徴的なフラグメントのピークは、試料特有の分子信号に比べて、衝突条件の変化により大きく反応する。
上述したI.S.Gilmore et al.著の文献には本明細書に記載するよりもはるかに詳細にG−SIMS法が説明されており、当該G−SIMS法によると、フラグメンテーション挙動が大きく異なる2つのスペクトルが記録される。当該スペクトルは、適切な正規化を行った後、両スペクトルで大きく異なる信号が抑制されるように除算が施される。両スペクトル間での差異が非常に小さい信号は、増幅される。続いて両スペクトルの商でべき乗して、上述した抑制および増幅の効果を大幅に高める。
G−SIMS法は、高く評価されているが、現時点において実際の利用は限られている。これは、G−SIMS法の実験が非常に複雑であることが大きな理由である。これは、フラグメンテーション挙動が大きく異なる複数のスペクトルが必要であるが、このようなスペクトルは現時点において、別個の分析デバイスを用いてのみ得られるものであるためである。
重さが異なる一次原子イオン(Ar、Ne、Xe)および一次多原子イオン(SF)を連続して生成することが可能なガスイオン源がある。しかしこのようなガスイオン源では、一次イオンの種を異ならせた場合の変化が非常に複雑である。また、このようなガスイオン源は、実現可能な方位分解能および質量分解能に限界がある。
これに代えて、複数の異なる一次イオン源(例えば、GaまたはSF5)を同時に動作させることもできる。しかし、この方法は技術コストが高くなってしまい、G−SIMS分析の成果は、利用されているイオン源のうち最も低機能のものによって制限されてしまう。この場合、必要な複数のスペクトルは必ず連続して得られるので、時間的に非常に複雑になってしまう。
AuまたはBiを生成する市販のクラスタイオン源をエミッタ材料として利用することが提案されている。このようなイオン源の放出スペクトルは、原子種および強度の高い多原子種を共に含む。しかし、このようなイオン源では、必要にもかかわらず、フラグメンテーション挙動を大きく変動させることはできないことがすぐに分かった。クラスタを分析種として利用すると、G−SIMS法を適切に利用するために必要な、フラグメンテーションが小さいスペクトルが得られる。この場合、フラグメンテーションを最大化するためには原子種を利用するが、単原子の一次イオンビームに含まれるAuまたはBiは質量が大きいので、フラグメンテーションが比較的小さくなり、クラスタを一次イオンビームとして利用した場合と、単原子を一次イオンビームとして利用した場合には、フラグメンテーションについて十分な差異を得ることができない。
このため、現時点において、G−SIMS法を良好に実施させることができる一次イオン源は知られていない。
本発明はこのため、二次イオン質量分析で利用できる新たなイオン源を提供することを目的とする。また、二次イオン質量分析計および質量分析方法を提供することも目的とする。
上記の目的は、請求項1または請求項3に記載の液体金属イオン源、請求項14に記載の二次粒子質量分析計、および請求項21に記載の二次粒子質量分析方法によって実現される。本発明に係る液体金属イオン源、二次粒子質量分析計、および二次粒子質量分析方法の有益な実施形態、ならびにこれらの利用は、各従属項に記載されている。
本発明は、異なるフィルタリング済み一次イオンビームを交互に生成する二次粒子質量分析方法を提供する。このため、原子量が190u以上の第1の重金属の単原子イオンまたは多原子イオン、および、原子量が90u以下の別の軽金属の単原子イオンを生成する一次イオン源を利用する。本発明によると、この一次イオンビームから、フィルタデバイス(フィルタで取り出すべきイオン種の質量および電荷に応じてフィルタリングを行う)を用いて、質量高純度フィルタリング済み一次イオンビームをフィルタリングで完全に取り出す。このフィルタリング済み一次イオンビームは、第1の金属の単原子イオンまたは多原子イオン、または、第2の金属のイオンを含む。このため、1つのイオン源から、2つの一次イオンビームが交互に得られるようになり、フィルタリング後には、2つの異なるフィルタリング済み一次イオンビームについて加速電圧を同一または同様の値にしたとしても、分析対象試料について非常に異なるフラグメンテーションを示す。このような本発明に係る方法を利用することによって、従来のスタティック・モード二次イオン質量分析に加えて、最近開発されたばかりのジェントルSIMS法を実行することもできるようになる。特に、本発明に係る方法は、例えばイオン源を変更する等、大きな時間的損失を発生させることなく、フラグメンテーションが大きく異なる2つのスペクトルを得て評価するという要件を理想的に満たす。このため、本発明に係る方法で利用される一次イオン源は、軽い原子イオンから、さまざまな荷電状態を取り得る重い多原子イオンまで、さまざまな一次イオンをすべて網羅する。
本発明に係る分析方法に基づきG−SIMS法を実行する場合を以下に説明する。
本発明に係る液体金属イオン源は、2つの異なる金属、M1およびM2の一次イオンを放出する。分析に用いられる種M1のイオンは、質量が190uよりも大きく、単原子イオンであってもよいし、多原子イオンであってもよい。種M2のイオンは、質量が90u未満であって、単原子である。
G−SIMS分析方法の場合、まず質量がM1またはM2の純粋なイオンビームで表面を分析する。このため、一次イオンドーズ量は、表面を著しく破壊しないように(衝突をスタティック・モードの範囲内として)非常に低く設定する。続いて、M1およびM2のうち先に利用したのとは異なる方の種を用いて表面を分析する。このように、一次イオンの種類は複数回切り替えられるとしてよい。
続いて、上述したようにM1およびM2を用いて分析を行った結果得られる二次イオンスペクトルを、G−SIMS法に基づいて処理する。G−SIMSアルゴリズムを適用することによって、これら2つの二次イオンスペクトルを合成して、G−SIMSスペクトルを生成する。
質量M1および質量M2を高速に複数回切り替えることが可能であるので、分析を行っている間にG−SIMSスペクトルを生成することができる。
上述した第2の金属の同位体分布では、液体金属イオン源の天然または濃縮された主要同位体の割合が、液体金属イオン源の放出スペクトルのうち当該第2の金属の合計の80%以上で、90%以上であることが有益であり、95%以上であることが有益である。
液体金属イオン源から放出される一次イオンビームにおいて、フィルタリング前の時点で、第1の金属および第2の金属の混合クラスタの割合は、放出スペクトル全体に比較して、10%以下となるように設定される。
本発明に係る液体金属イオン源、および/または、放出された一次イオンビームにおけるにおける第1の金属のイオン、具体的にはビスマスイオンの割合は、50%以上であることが有益であり、90%以上であることが有益である。第1の金属として適切な金属は、ビスマス、金、および、鉛またはこれらの混合体のいずれか1つである。
本発明に係る液体金属イオン源、および/または、当該液体金属イオン源から放出された一次イオンビームにおける第2の金属のイオン、具体的にはマンガンイオンの割合は、フィルタリング前の時点において、0.5%以上であることが有益であり、2%以上であることが有益である。本発明に係る液体金属イオン源、および/または、放出された一次イオンビームにおける当該液体金属イオン源でのフィルタリング前の時点での上限は、50%以下、有益には10%以下とする。
液体金属イオン源の合金および/または放出された一次イオンビームにおける、第1の金属のイオン、具体的にはビスマスイオンの割合と、第2の金属のイオン、有益にはマンガンのイオンの割合とを合計すると、フィルタリング前の段階において、90%以上であるのが有益であり、95%以上であるのが有益であり、98%以上であるのが有益である。
金属として適切なものは、ビスマス、金、および鉛、またはこれらの混合体のうち1つである。
一般的に、原子量が低い金属を、第2の金属として利用するのが有益であり、原子量が高い第1の金属における当該第2の金属の溶解度は1%以上であり、当該第2の金属の同位体分布は小さい。原子量が小さい第2の金属の選択基準としてさらに、イオンビームの生成において、第2の金属と原子量が高い第1の金属とが形成する混合クラスタの量が少量のみであるか、全く形成されないことが有益である。
第2の金属として原子量が90u以下のものが適切であり、具体的には、リチウム、ベリリウム、ホウ素、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、シリコン、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、セレン、ルビジウム、およびイットリウムといった金属か、または、これらの金属の混合体である。
原子量が190u以上と高い第1の金属としては特に、ビスマスを利用するのが有益である。複数の種類のビスマスイオンのうち、1回以上荷電されている単原子ビスマスイオンの倍数と略または正確に等しい質量を持つビスマスイオンを、一次イオンビームから、フィルタリングによって、質量高純度フィルタリング済み一次イオンビームとして取り出すことが有益である。第2の金属としてマンガンが特に有益であることが分かっており、フラグメンテーションが大きいフィルタリング済み一次イオンビームをフィルタリングで取り出すべく、原子量が90u以下と低い第2の金属として、マンガンを利用可能である。
第1の金属としてビスマスを利用する場合、フィルタリングおよび選択が行われた後の時点において、一次イオンビームは、原子量が190以上の第1の重金属のイオンを含む。1種類のビスマスイオンBi p+であることが有益である。尚、nは2以上でpは1以上であり、nおよびpは自然数である。フィルタリング済み一次イオンビームは、Bi イオンまたはBi 2+イオンを含むことが有益である。
生成された二次粒子の分析は、磁場型、四重極型、または飛行時間型の質量分析計で実行されることが有益である。例えば、走査処理によって生成される試料表面のイメージと、試料表面の深さプロフィールとを両方、または、両者を合成したものを、本発明に係る液体金属イオン源のいずれか1つ、または、本発明に係る二次イオン質量分析計を用いたスタティック・モード二次イオン質量分析において、得ることができる。本発明に係る方法についても同様で、特に、G−SIMS法において利用されると上述したような結果が得られる。
本発明に係る方法の例を幾つか以下で説明する。
一次イオン種としてエネルギーが10keVのアルゴンイオンを用いた場合に記録されたポリカーボネートのTOF−SIMSスペクトルを示す図である。 一次イオン種として、エネルギーが10keVのセシウムイオンおよびエネルギーが10keVのアルゴンイオンを用いた場合に記録されたポリカーボネートのG−SIMSスペクトルを示す図である。 低質量範囲におけるBiMnエミッタの放出スペクトルを示す図である。 一次イオン種として、エネルギーが25keVのマンガンイオンおよびエネルギーが25keVのBiイオンを用いるBiMn液体金属イオン源を利用して記録されたポリカーボネートのG−SIMSスペクトルを示す図である。
本発明に係る実施形態例の場合、図3および図4に示すように、合金のうちビスマスの含有率が95%でマンガンの含有率が5%であるビスマス液体金属イオンクラスタ源を利用した。
本発明によると、クラスタが重く且つ強度が高いこと、および、S−SIMS法またはG−SIMS法のスペクトルにおけるフラグメンテーションを変化させるべく荷電状態を異ならせることができるので、ビスマスクラスタ源が理想的であることが分かった。しかし、実現可能なフラグメンテーションの変動は、最大化された場合であっても、低すぎるので純粋なビスマスクラスタ源は利用できない。
このため、本例では、ビスマスエミッタに可能な限り軽い合金成分を添加した。当該合金成分には、放出スペクトルのうち低質量範囲で原子一次イオンを放出するものを選んだ。添加する元素は、一連の境界条件に基づき選択された。
軽い合金成分として、マンガンが利用された。マンガンは、ビスマスと同様に同位体が1つのみであり、ビスマスと合金を形成する。マンガンは、ビスマス内で少なくとも数パーセントまでは溶解可能で、エミッタの放出スペクトルのうちマンガンの割合は実質的に、液体金属イオン源の合金における化学量論比に対応する。このため、測定中にマンガンの濃縮および減損が発生することはない。また、ビスマスおよびマンガンを含む混合クラスタが低い強度で発生する。このため、混合クラスタが発生しても所望の原子種について実現可能な強度が低くならず、放出された純粋なビスマスクラスタの利用可能性がビスマス−マンガン混合クラスタの存在によって制限されることもない。
図3は、本発明に係るビスマス−マンガンエミッタの放出スペクトルを示す図である。同図によれば、ビスマス放出の強度が約96%で、マンガン放出の強度が約4%となっており、測定精度の範囲内で、合金の化学量論的組成に対応しているので、望ましい特性が得られているのは明らかである。
図3によると、マンガンは主に原子イオン、特に、MnまたはMn2+として放出されていることが分かる。高質量範囲においてビスマスクラスタとの質量干渉はほとんど発生していない。添加されたマンガンは少量なので、ビスマスおよびマンガンを共に含む混合クラスタによって、放出されるビスマスクラスタの強度が低減することはほとんどない。図3の放出スペクトルを得るべく利用されるイオン源においてビスマスクラスタに関して発生する損失もまた、ビスマスクラスタ源として動作する上では考慮する必要はない。
図4は、上述したBiMn液体金属イオン源を用いて記録されたポリカーボネートのG−SIMSスペクトルを示す図である。したがって、MnイオンおよびBi イオンが一次イオン種として利用され、BiMn源が生成する一次イオンビームから、フィルタパラメータを変化させることによって、Mnイオン(25keV)の質量高純度一次イオンビームおよびBi イオン(25keV)の質量高純度一次イオンビームが交互に生成される。図2において、図2に示すような本来の基準スペクトルに比べて質量135uの特徴ピークが支配的になっている。
本発明に係るBiMnエミッタを用いた場合に得られた結果は、全く有益なものである。得られたG−SIMSスペクトルは、適切なG−SIMSスペクトルの基準を全て満たしている。例えばポリカーボネートの場合、全スペクトルにわたって質量135uの特徴ピークが支配的であることである。
このため、本発明に係る液体金属イオン源、特に本発明にかかる質量分析方法は、質量分析、特に、G−SIMS法に非常に適していることが実験から分かる。
このような混合型エミッタ、例えば本例ではBiMnエミッタの基本的な利点は、二次イオン質量分析、特に、スタティックSIMS法およびG−SIMS法を実行する際に、動作手段を変更することなく、利用するイオン源を1つのみとできる点にある。
また、本発明に係る液体金属イオン源および本発明に係る方法は、G−SIMS法への利用に関してさらに利点を幾つか有する。
本発明に係る液体金属イオン源、質量分析計、および方法では、質量フィルタリングに、種毎に飛行時間が異なることを利用する。飛行時間型質量フィルタリングによって、複数の異なる一次イオン種の間で略任意に高速切替が可能となる。生産物が選択されるので、一次イオン種を切り替える際のスペクトルの質量キャリブレーションは維持される。このため、分析サイクルが数サイクル経過した後であっても、G−SIMSスペクトルを直接且つ継続的に算出および標示できることが要件となる。このため、複数の異なる一次イオンを用いて試料を、見せ掛け上、同時に分析することが可能である。複数の異なるイオン源を用いて複雑な一連の分析を行う必要がなくなる。この方法によれば、試料表面のTOF−SIMSイメージですら、少なくとも2つのイメージの後で、G−SIMSイメージとして表され得る。さらに、擬似的に同時に分析を行うことによって、現時点においてG−SIMSについては不可能であった動作モード、例えば、有機表面の深さプロファイル分析が可能となる。
現在の技術水準に係る方法では、試料の分析はまず特定のイオン源から放出される一次イオン種のうちいずれかの一次イオン種によって行われるが、このような方法を用いる場合、深さプロファイル分析中または表面のグリッドスキャン中、衝突によって試料表面が大きく変化していた。イオン源を別のイオン種に切り替えて同じ試料表面に対して続いて分析を実行すると、必ず結果が変わってしまう。これは、この2回目のイオン種が衝突する試料表面は、変化してしまっているからである。しかし本発明に係る方法によれば、それぞれの一次イオン種を高速で切り替えることができ、見せかけ上同時に分析を行えるので、同じ表面を同じ状態で特性評価できるようになる。

Claims (45)

  1. 合金にビスマスを含む液体金属イオン源であって、
    前記合金は第2の金属をさらに含み、前記第2の金属は、原子量が90u以下で、ビスマスに対する溶解度が1%以上で、同位体がほとんどないかあるいは全くなく、または、同位体分布が小さく、イオンビームの生成時に前記第2の金属とビスマスとが形成する混合クラスタは全くないか、または少量のみである液体金属イオン源。
  2. 前記第2の金属として、マンガンを含む請求項1に記載の液体金属イオン源。
  3. 合金にビスマスを含む液体金属イオン源であって、前記合金はさらに、第2の金属としてマンガンを含む液体金属イオン源。
  4. 前記第2の金属の天然の主要同位体または濃縮された主要同位体は、前記液体金属イオン源における前記第2の金属の総割合に対する割合が、80%以上で、90%以上が有益であり、95%以上が有益である請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の液体金属イオン源。
  5. ビスマスおよび前記第2の金属は、イオンビームの生成時に、ビスマスおよび前記第2の金属を共に含む混合クラスタを、総放出スペクトルに対して、10%以下、有益には5%以下の割合で形成する請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の液体金属イオン源。
  6. 前記液体金属イオン源が生成する一次イオンビームにおける前記第2の金属の割合は実質的に、前記合金における前記第2の金属の化学量論比と対応するか、または、同一である請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の液体金属イオン源。
  7. 前記合金におけるビスマスの含有率は、50%以上、有益には90%以上である請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の液体金属イオン源。
  8. 前記合金における前記第2の金属の含有率は、0.5%以上、有益には2%以上である請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の液体金属イオン源。
  9. 前記合金における前記第2の金属の含有率は、50%以下、有益には10%以下である請求項1から請求項8のうちいずれか一項に記載の液体金属イオン源。
  10. 前記合金におけるビスマスおよび前記第2の金属の合計の割合は、90%以上、有益には95%以上、有益には98%以上である請求項1から請求項9のうちいずれか一項に記載の液体金属イオン源。
  11. 前記合金は、ビスマスを含む低融点合金である請求項1から請求項10のうちいずれか一項に記載の液体金属イオン源。
  12. 前記合金の融点は、純粋なビスマスの融点未満であるか、または、摂氏270度以下である請求項1から請求項11のうちいずれか一項に記載の液体金属イオン源。
  13. 前記合金は、前記第2の金属およびビスマスと、Ni、Cu、Zn、Sc、Ga、Mnおよび/またはSeのうち1以上とを含む合金である請求項1から請求項12のうちいずれか一項に記載の液体金属イオン源。
  14. 試料に対して照射されることによって二次粒子を生成する一次イオンビームを生成する液体金属イオン源を用いて、二次イオンおよび/または再イオン化された中性二次粒子などである二次粒子を分析するための二次粒子質量分析計であって、
    前記液体金属イオン源として、請求項1から請求項13のうちいずれか一項に記載の液体金属イオン源を備え、
    さらにフィルタデバイスを備え、前記フィルタデバイスは、前記液体金属イオン源が放出する前記一次イオンビームから、質量高純度フィルタリング済み一次イオンビームとして、複数の種類のビスマスイオンのうち、1回以上荷電されている単原子ビスマスイオンの倍数に質量が略または正確に等しくなる1種類のビスマスイオンを、フィルタリングで取り出し、および、質量高純度フィルタリング済み一次イオンビームとして、前記第2の金属の複数の種類のイオンから一次イオンビームをフィルタリングで取り出す二次粒子質量分析計。
  15. 前記質量高純度フィルタリング済みビスマスイオンビームは、Bi p+のイオンのみを含み、nは2以上で、pは1以上であり、nおよびpはそれぞれ自然数で、Bi であることが有益である請求項14に記載の二次粒子質量分析計。
  16. 質量高純度イオンビームとしてフィルタリングにより取り出されたイオンの種類は、Bi 、Bi 、Bi 、Bi 、Bi 、Bi 、Bi 2+、Bi 2+またはBi 2+のうち1つである請求項15に記載の二次粒子質量分析計。
  17. 前記液体金属イオン源が放出する前記一次イオンビームに含まれるビスマスイオンの割合は、50%以上、有益には90%以上である請求項14から請求項16のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析計。
  18. 前記液体金属イオン源が放出する前記一次イオンビームに含まれる前記第2の金属のイオンの割合は、0.5%以上、有益には2%以上である請求項14から請求項17のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析計。
  19. 前記液体金属イオン源が放出する前記一次イオンビームに含まれる前記第2の金属のイオンの割合は、50%以下、有益には10%以下である請求項14から請求項18のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析計。
  20. 前記液体金属イオン源が放出する前記一次イオンビームに含まれるビスマスイオンおよび前記第2の金属のイオンの割合は合計で、90%以上、有益には95%以上、有益には98%以上である請求項14から請求項19のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析計。
  21. 表面に一次イオンビームが照射されている分析対象試料を分析するための二次粒子質量分析方法であって、
    第1の金属の単原子イオンまたは多原子イオンおよび第2の金属の単原子イオンを含む一次イオンビームを生成し、前記第1の金属のイオンは、原子量が190u以上であって、前記第2の金属のイオンは、原子量が90u以下であり、前記一次イオンビームから、質量高純度フィルタリング済み一次イオンビームとして、前記第1の金属の複数の種類のイオンのうち1種類のイオン、および、質量高純度フィルタリング済み一次イオンビームとして、前記第2の金属の複数の種類のイオンのうち1種類のイオンを、交互にフィルタリングで取り出して、前記第1の金属のイオンを含む前記フィルタリング済み一次イオンビームによって二次粒子スペクトルを取得し、前記第2の金属のイオンを含む前記フィルタリング済み一次イオンビームによって二次粒子スペクトルを取得する二次粒子質量分析方法。
  22. 放出された前記一次イオンビームにおける前記第1の金属のイオンおよび前記第2の金属のイオンの割合は合計で、90%以上、有益には95%以上、有益には98%以上である請求項21に記載の二次粒子質量分析方法。
  23. 前記第1の金属は、ビスマス、金、または鉛のうち1つである請求項22に記載の二次粒子質量分析方法。
  24. 前記第2の金属は、リチウム、ベリリウム、ホウ素、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、シリコン、カリウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、セレン、ルビジウム、および、イットリウムのうち1つである請求項23に記載の二次粒子質量分析方法。
  25. 分析用ビームは、前記一次イオンビームを生成するべく、前記第1の金属および前記第2の金属を含む合金を有する液体金属イオン源によって生成される請求項24に記載の二次粒子質量分析方法。
  26. 前記第2の金属は、前記第1の金属に対する溶解度が1%以上であり、同位体がほとんど存在しないかあるいは同位体が存在せず、または、同位体分布が小さく、イオンビームの生成時において、前記第2の金属および前記第1の金属が形成する混合クラスタは、全くないか、少量のみである請求項25に記載の二次粒子質量分析方法。
  27. 多原子ビスマスイオンおよび第2の金属のイオンを含む一次イオンビームを生成し、前記第2の金属は、原子量が90u以下で、ビスマスに対する溶解度が1%以上であり、同位体がほとんど存在しないかあるいは同位体が存在せず、または、同位体分布が小さく、イオンビームの生成時において、前記第2の金属およびビスマスが形成する混合クラスタは、全くないか、少量のみであり、
    前記一次イオンビームから、質量高純度フィルタリング済み一次イオンビームとして、複数の種類のビスマスイオンのうち、1回以上荷電されている単原子ビスマスイオンBi p+の倍数に質量が略または正確に等しくなる1種類のビスマスイオン、および、質量高純度フィルタリング済み一次イオンビームとして、前記第2の金属の複数の種類のイオンのうち1種類のイオンを、交互にフィルタリングで取り出して、
    ビスマスを含む前記フィルタリング済み一次イオンビームによって二次粒子スペクトルを取得し、前記第2の金属を含む前記フィルタリング済み一次イオンビームによって二次粒子スペクトルを取得する請求項21から請求項26のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  28. 前記第2の金属は、マンガンである請求項21から請求項26のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  29. 多原子ビスマスイオンおよび第2の金属のイオンを含む一次イオンビームを生成し、前記第2の金属はマンガンであり、
    前記一次イオンビームから、質量高純度フィルタリング済み一次イオンビームとして、複数の種類のビスマスイオンのうち、1回以上荷電されている単原子ビスマスイオンBi p+の倍数に質量が略または正確に等しくなる1種類のビスマスイオン、および、質量高純度フィルタリング済み一次イオンビームとして、マンガンの複数の種類のイオンのうち1種類のイオンを、交互にフィルタリングで取り出して、
    ビスマスを含む前記フィルタリング済み一次イオンビームによって二次粒子スペクトルを取得し、マンガンを含む前記フィルタリング済み一次イオンビームによって二次粒子スペクトルを取得する請求項21から請求項26のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  30. 前記第2の金属の天然の主要同位体または濃縮された主要同位体は、放出スペクトルにおける前記第2の金属の総割合における割合が80%以上、有益には90%以上、有益には95%以上である請求項21から請求項29のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  31. ビスマスおよび前記第2の金属は、イオンビームの生成時において、ビスマスおよび前記第2の金属を共に含む混合クラスタを、総放出スペクトルに対して、10%以下、有益には5%以下の割合で形成する請求項21から請求項30のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  32. 放出された前記一次イオンビームに含まれるビスマスイオンの割合は、50%以上、有益には90%以上である請求項21から請求項31のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  33. 放出された前記一次イオンビームに含まれる前記第2の金属のイオンの割合は、0.5%以上、有益には2%以上である請求項21から請求項32のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  34. 放出された前記一次イオンビームに含まれる前記第2の金属のイオンの割合は、50%以下、有益には10%以下である請求項21から請求項33のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  35. 放出される前記一次イオンビームに含まれるビスマスイオンおよび前記第2の金属のイオンの割合は合計で、90%以上、有益には95%以上、有益には98%以上である請求項21から請求項34のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  36. ビスマスイオンを含む前記フィルタリング済み一次イオンビームは、Bi p+のビスマスイオンを含み、nは2以上で、pは1以上であり、nおよびpはそれぞれ自然数で、有益にはBi である請求項21から請求項35のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  37. 前記一次イオンビームおよび/または前記フィルタリング済み一次イオンビームは、一価または二価のBiイオンを含み、nは3以上の自然数であって、特に、Bi またはBi 2+である請求項36に記載の二次粒子質量分析方法。
  38. 分析用ビームは、請求項1から請求項13のうちいずれか一項に記載の液体金属イオン源によって生成される請求項21から請求項37のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  39. 2つの前記二次粒子スペクトルは、G−SIMS(ジェントルSIMS)法に従って評価され、前記試料の二次粒子スペクトルを取得する請求項21から請求項38のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  40. 請求項11から請求項17のうちいずれか一項に記載の二次イオン質量分析計で実施される請求項21から請求項39のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  41. 生成された二次粒子の分析は、磁場型、四重極型、および/または飛行時間型の質量分析計で実行される請求項21から請求項40のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  42. 前記試料の前記表面の質量分析イメージおよび/または前記試料の前記表面の深さプロフィールを取得する請求項21から請求項41のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  43. 分析対象の前記試料または前記表面は、有機材料を含む請求項21から請求項42のうちいずれか一項に記載の二次粒子質量分析方法。
  44. 試料および/または表面の分析を行うための、請求項1から請求項43のうちいずれか一項に記載の液体金属イオン源、質量分析計、および/または、質量分析方法の利用。
  45. 前記試料または前記表面は、有機材料を含む請求項44に記載の利用。
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