JP2011258815A - サファイア基板の加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】サファイア基板を設定された分割予定ラインに沿って破損させることなく100μm以下の厚みに形成して分割することができるサファイア基板の加工方法を提供する。
【解決手段】サファイア基板を設定された分割予定ラインに沿って分割するサファイア基板の加工方法であって、切削ブレードを回転しつつ切削ブレードとサファイア基板を相対的に加工送りし、サファイア基板の一方の面に分割予定ラインに沿って破断起点となる切削溝を形成する切削溝形成工程と、切削溝形成工程が実施されたサファイア基板の他方の面を研削して所定の厚みに形成する研削工程と、研削工程が実施されたサファイア基板に外力を付与し、切削溝が形成された分割予定ラインに沿って破断する破断工程とを含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、光デバイスウエーハ等の基板として用いられるサファイア基板を設定された分割予定ラインに沿って分割するサファイア基板の加工方法に関する。
光デバイス製造工程においては、略円板形状であるサファイア基板の表面に窒化ガリウム系化合物半導体からなる光デバイス層が積層され格子状に形成された複数の分割予定ラインによって区画された複数の領域に発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイスを形成して光デバイスウエーハを構成する。そして、光デバイスウエーハを分割予定ラインに沿って分割することにより個々の光デバイスを製造している。
上述した光デバイスウエーハを分割予定ラインに沿って分割する分割方法として、光デバイスウエーハを構成するサファイア基板に対して吸収性を有する波長のパルスレーザー光線を分割予定ラインに沿って照射してアブレーション加工することにより破断の起点となるレーザー加工溝を形成し、この破断の起点となるレーザー加工溝が形成された分割予定ラインに沿って外力を付与することにより破断する方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
しかるに、光デバイスウエーハを構成するサファイア基板の表面に形成された分割予定ラインに沿ってサファイア基板に対して吸収性を有する波長のレーザー光線を照射してレーザー加工溝を形成すると、発光ダイオード等の光デバイスの側壁面にレーザー加工時に生成される変質物質が付着して光デバイスの輝度が低下し、光デバイスの品質が低下するという問題がある。
また、上述した光デバイスウエーハの分割予定ラインに沿った分割は、ダイサーと呼ばれている切削装置によって行われている。この切削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削するための切削手段と、チャックテーブルと切削手段とを相対的に移動せしめる切削送り手段とを具備している。切削手段は、回転スピンドルと該スピンドルに装着された切削ブレードおよび回転スピンドルを回転駆動する駆動機構を含んでいる。切削ブレードは円盤状の基台と該基台の側面外周部に装着された環状の切れ刃からなっており、環状の切れ刃は例えば粒径が3〜4μmのダイヤモンド砥粒をニッケルメッキによって基台に固定し、厚みが20〜30μmに形成されている。(例えば、特許文献2参照。)このような切削装置の切削ブレードによって光デバイスウエーハを切断することにより、レーザー加工のように光デバイスの側壁面に変質物質が生成されることがなく加工することができる。
特開平10−305420号公報 特開2006−187834号公報
光デバイスウエーハは分割予定ラインに沿って個々の光デバイスに分割する前に、裏面を研削して所定の厚み(例えば100μm以下)に形成する。しかるに、厚みが100μm以下に薄く形成された光デバイスウエーハを切削ブレードによって分割予定ラインに沿って切削すると、サファイア基板はモース硬度が高いため切削負荷が大きく、切削負荷に負けて破損するという問題がある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、サファイア基板を設定された分割予定ラインに沿って破損させることなく100μm以下の厚みに形成して分割することができるサファイア基板の加工方法を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、サファイア基板を設定された分割予定ラインに沿って分割するサファイア基板の加工方法であって、
ダイヤモンド砥粒をニッケルメッキで固定した切刃を備えた切削ブレードをサファイア基板の分割予定ラインに位置付け、切削ブレードを回転しつつ切削ブレードとサファイア基板を相対的に加工送りし、サファイア基板の一方の面に分割予定ラインに沿って破断起点となる切削溝を形成する切削溝形成工程と、
該切削溝形成工程が実施されたサファイア基板の他方の面を研削して所定の厚みに形成する研削工程と、
該研削工程が実施されたサファイア基板に外力を付与し、切削溝が形成された分割予定ラインに沿って破断する破断工程と、を含む、
ことを特徴とするサファイア基板の加工方法が提供される。
上記切削溝形成工程は、切削ブレードの回転速度が20000〜35000rpm、切削ブレードの切り込み深さが5〜20μm、加工送り速度が50〜150mm/秒に設定されている。
本発明によるサファイア基板の加工方法においては、切削ブレードを回転しつつ切削ブレードとサファイア基板を相対的に加工送りし、サファイア基板の一方の面に分割予定ラインに沿って破断起点となる切削溝を形成する切削溝形成工程、サファイア基板を所定の厚みに形成する前の所謂元厚の状態で実施するので、切削ブレードによって加工溝を形成してもサファイア基板が破損することはない。
また、本発明によるサファイア基板の加工方法においては、上記切削溝形成工程は切削ブレードの回転速度が20000〜35000rpm、切削ブレードの切り込み深さが5〜15μm、加工送り速度が50〜150mm/秒に設定されているので、サファイア基板に欠けが発生することなく、また、切削ブレードを構成する切れ刃が破損することなく、切削ブレードの磨耗量が低減するとともに、生産性を向上することができる。特に、本発明によるサファイア基板の加工方法においては、加工送り速度が50〜150mm/秒に設定されているので、サファイア基板の切削加工において常識とされていた加工送り速度(3mm/秒)の15〜50倍の加工速度で加工することができ、生産性を向上することができるとともに、切削ブレードの磨耗量が1/2以下となり切削ブレードの交換頻度を1/2以下に減少することができる。
本発明によるサファイア基板の加工方法に従って加工される光デバイスウエーハを示す斜視図および要部拡大断面図。 本発明によるサファイア基板の加工方法における切削溝形成工程を実施するための切削装置の要部斜視図。 図3に示す切削装置に装備される切削ブレードの断面図。 本発明によるサファイア基板の加工方法における切削溝形成工程の説明図。 本発明によるサファイア基板の加工方法における切削溝形成工程が実施された光デバイスウエーハの要部を拡大して示す断面図。 本発明によるサファイア基板の加工方法における保護部材貼着工程の説明図。 本発明によるサファイア基板の加工方法における研削工程の説明図。 本発明によるサファイア基板の加工方法におけるウエーハ支持工程の説明図。 本発明によるサファイア基板の加工方法における破断工程を実施するためのウエーハ破断装置の斜視図。 本発明によるサファイア基板の加工方法における破断工程の説明図。
以下、本発明によるサファイア基板の加工方法の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1の(a)および(b)には、本発明によるサファイア基板の加工方法に従って加工される光デバイスウエーハの斜視図および要部を拡大して示す断面図が示されている。図1の(a)および(b)に示す光デバイスウエーハ2は、例えば厚みが400μmのサファイア基板20の表面20a(一方の面)に窒化物半導体からなる光デバイス層としての発光層(エピ層)21が5μmの厚みで積層されている。そして、発光層(エピ層)21が格子状に形成された複数の分割予定ライン22によって区画された複数の領域に発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイス23が形成されている。以下、この光デバイスウエーハ2を分割予定ライン22に沿って個々の光デバイス23に分割する加工方法について説明する。
本発明によるサファイア基板の加工方法においては、先ずダイヤモンド砥粒をニッケルメッキで固定した切刃を備えた切削ブレードをサファイア基板からなる光デバイスウエーハ2の分割予定ラインに位置付け、切削ブレードを回転しつつ切削ブレードとサファイア基板を相対的に加工送りし、光デバイスウエーハ2の表面(一方の面)に分割予定ラインに沿って破断起点となる切削溝を形成する切削溝形成工程を実施する。この切削溝形成工程は、図示の実施形態においては図2に示す切削装置3を用いて実施する。図2に示す切削装置3は、被加工物を保持するチャックテーブル31と、該チャックテーブル31に保持された被加工物を切削する切削手段32と、該チャックテーブル31に保持された被加工物を撮像する撮像手段33を具備している。チャックテーブル31は、被加工物を吸引保持するように構成されており、図示しない切削送り手段によって図2において矢印Xで示す加工送り方向に移動せしめられるとともに、図示しない割り出し送り手段によって矢印Yで示す割り出し送り方向に移動せしめられるようになっている。
上記切削手段32は、実質上水平に配置されたスピンドルハウジング321と、該スピンドルハウジング321に回転自在に支持された回転スピンドル322と、該回転スピンドル322の先端部に装着された切削ブレード323を含んでおり、回転スピンドル322がスピンドルハウジング321内に配設された図示しないサーボモータによって矢印Aで示す方向に回転せしめられるようになっている。なお、切削ブレード323は、図3に示すように基台324と、該基台324の側面外周部に装着された環状の切れ刃325とからなっている。環状の切れ刃325は、基台324の側面外周部に粒径が3〜4μmのダイヤモンド砥粒をニッケルメッキで固めた電鋳ブレードからなっており、厚みが20〜30μmで外径が52mmに形成されている。
上記撮像手段33は、スピンドルハウジング321の先端部に装着されており、被加工物を照明する照明手段と、該照明手段によって照明された領域を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた像を撮像する撮像素子(CCD)等を備え、撮像した画像信号を図示しない制御手段に送る。
上述した切削装置3を用いて切削溝形成工程を実施するには、図2に示すようにチャックテーブル31上に光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の裏面20b(他方の面)側を載置し、図示しない吸引手段を作動することによりチャックテーブル31上に光デバイスウエーハ2を吸引保持する(ウエーハ保持工程)。従って、チャックテーブル31上に保持された光デバイスウエーハ2は、表面2aが上側となる。このようにして、光デバイスウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル31は、図示しない切削送り手段によって撮像手段33の直下に位置付けられる。
チャックテーブル31が撮像手段33の直下に位置付けられると、撮像手段33および図示しない制御手段によって光デバイスウエーハ2の加工すべき領域を検出するアライメント作業を実行する。即ち、撮像手段33および図示しない制御手段は、光デバイスウエーハ2の表面2aに所定方向に形成されている分割予定ライン22と切削ブレード323との位置合わせを行うためのアライメントを遂行する(アライメント工程)。また、光デバイスウエーハ2の表面2aに上記所定方向に対して直交する方向に形成された分割予定ライン22に対しても、同様に加工領域のアライメントが遂行される。
以上のようにしてチャックテーブル31上に保持されている光デバイスウエーハ2の加工領域を検出するアライメントが行われたならば、光デバイスウエーハ2を吸引保持したチャックテーブル31を切削ブレード323の下方である加工領域の加工開始位置に移動する。そして、図4の(a)で示すように光デバイスウエーハ2の加工すべき分割予定ライン22の一端(図4の(a)において左端)が切削ブレード323の直下より所定量右側に位置するように位置付ける(加工送り開始位置位置付け工程)。このようにして光デバイスウエーハ2を加工領域の加工開始位置に位置付けられたならば、切削ブレード323を矢印Aで示す方向に回転しつつ図4の(a)において2点鎖線で示す待機位置から下方に切り込み送りし、図4の(a)において実線で示すように所定の切り込み送り位置に位置付ける。この切り込み送り位置は、図4の(a)および図5の(a)に示すように切削ブレード323を構成する環状の切れ刃325の外周縁の下端が光デバイスウエーハ2の表面2a(上面)から例えば5〜20μm下方の位置に設定されている。なお、切り込み深さを20μmより深くすると切削ブレードにかかる負荷が大きくなりサファイア基板の上面に欠けや割れが発生するため、切り込み深さは20μmが限界である。一方、切り込み深さが5μm未満では切削ブレードにかかる負荷は小さくなるが、所定の深さの切削溝を形成するには複数回切削する必要があるため生産性が悪い。従って、切削ブレードの切り込み深さは、5〜20μmに設定することが望ましい。
次に、図4の(a)に示すように切削ブレード323を矢印Aで示す方向に所定の回転速度で回転しつつ、チャックテーブル31を図4の(a)において矢印X1で示す方向に所定の加工送り速度で加工送りする(切削溝形成工程)。この結果、図4の(b)および図5の(b)に示すように光デバイスウエーハ2には、分割予定ライン22に沿って破断起点となる深さが5〜20μmの切削溝201が形成される。この切削溝形成工程においては、切削ブレード323の回転速度を20000〜35000rpmに設定するとともに、加工送り速度を50〜150mm/秒に設定することが望ましい。切削ブレード323の回転速度が20000rpm未満であると切削ブレードに破損が生じやすくなり、一方、切削ブレードの回転速度が35000rpmを超えると切削ブレードにブレが発生してサファイア基板に欠けが生ずる。また、加工送り速度については、本発明者等の実験によると、所定の長さの切削溝を形成する場合に、加工送り速度が遅いほど切削ブレードを構成する環状の切れ刃の磨耗量が多く、加工送り速度が速いほど切削ブレードを構成する環状の切れ刃の磨耗量が少ないことが判った。以下、本発明者の実験例について説明する。
[実験例]
粒径が3〜4μmのダイヤモンド砥粒をニッケルメッキで固め厚みが30μmで外径が52mmに形成された電鋳ブレードからなる切れ刃を備えた切削ブレードを用いて、厚みが400μmのサファイア基板を切削した。このときの加工条件は、切り込み深さが15μm、切削ブレードの回転速度が30000rpm、加工送り速度を1〜150mm/秒に設定し、それぞれ1m切削加工した。
この実験により、次のような結果が得られた。
(1)加工送り速度が1mm/秒の場合、切削ブレードを構成する切れ刃の磨耗量は7μm
/加工長さ1m。
(2)加工送り速度が3mm/秒の場合、切削ブレードを構成する切れ刃の磨耗量は6μm
/加工長さ1m。
(3)加工送り速度が10mm/秒の場合、切削ブレードを構成する切れ刃の磨耗量は5μ
m/加工長さ1m。
(4)加工送り速度が30mm/秒の場合、切削ブレードを構成する切れ刃の磨耗量は4μ
m/加工長さ1m。
(5)加工送り速度が50mm/秒の場合、切削ブレードを構成する切れ刃の磨耗量は2.
5μm/加工長さ1m。
(6)加工送り速度が100mm/秒の場合、切削ブレードを構成する切れ刃の磨耗量は2
μm/加工長さ1m。
(7)加工送り速度が150mm/秒の場合、切削ブレードを構成する切れ刃の磨耗量は1
.8μm/加工長さ1m。
(8)加工送り速度が160mm/秒の場合、切削ブレードを構成する切れ刃の磨耗量は1
.8μm/加工長さ1m。但し、サファイア基板に欠けが発生。
上述した実験結果から、加工送り速度が遅いほど切削ブレードを構成する切れ刃の磨耗量が多く、加工送り速度が速いほど切削ブレードを構成する切れ刃の磨耗量が少ないことが判る。特に、加工送り速度を50mm/秒にすると切削ブレードを構成する切れ刃の磨耗量は2.5μm/加工長さ1mで、従来サファイア基板の切削加工において常識とされていた加工送り速度(3mm/秒)の場合と比べて磨耗量が42%となり、切削ブレードの寿命が2倍以上向上する。また、加工送り速度を150mm/秒にすると切削ブレードを構成する切れ刃の磨耗量は1.8μm/加工長さ1mで、従来サファイア基板の切削加工において常識とされていた加工送り速度(3mm/秒)の場合と比べて磨耗量が30%となり、切削ブレードの寿命が3倍以上となる。一方、加工送り速度が150mm/秒を超え160mm/秒になるとサファイア基板に欠け発生するため、加工送り速度は150mm/秒以下に設定することが望ましい。
以上のように、加工送り速度を50〜150mm/秒に設定することにより、サファイア基板の切削加工において常識とされていた加工送り速度(3mm/秒)の場合と比較して切削ブレードを構成する切れ刃の磨耗量が1/2以下となるので、切削ブレードの交換頻度を1/2以下に減少することができ経済的である。また、加工送り速度を50〜150mm/秒に設定することにより、サファイア基板に欠けが発生したり切削ブレードを構成する切れ刃が破損することなく、サファイア基板の切削加工において常識とされていた加工送り速度(3mm/秒)の15〜50倍の加工速度で加工することができ、生産性を向上することができる。
以上のようにして、光デバイスウエーハ2の所定方向に延在する全ての分割予定ライン22に沿って上記切削溝形成工程を実施したならば、チャックテーブル31を90度回動せしめて、上記所定方向に対して直交する方向に形成された各分割予定ライン22に沿って上記切削溝形成工程を実施する。上述した切削溝形成工程は、光デバイスウエーハ2を所定の厚みに形成する前の所謂元厚(例えば400μm)の状態で実施するので、上記加工条件によって加工溝を形成しても光デバイスウエーハ2が破損することはない。なお、破断起点となる切削溝の深さを切削ブレードの切り込み深さ限界である20μmより深くしたい場合には、上記のように分割予定ライン22に沿って切削溝201が形成された光デバイスウエーハ2に対して、切削溝201が形成された領域に再度切削溝形成工程を実施する。
上述したように切削溝形成工程を実施したならば、光デバイス23が形成された光デバイスウエーハ2の表面に光デバイス23を保護するための保護部材を貼着する保護部材貼着工程を実施する。即ち、図6の(a)および(b)に示すように光デバイスウエーハ2の表面2aに保護部材としての塩化ビニール等からなる保護テープ4を貼着する。
上述した保護部材貼着工程を実施したならば、サファイア基板からなる光デバイスウエーハ2の裏面(他方の面)を研削して所定の厚みに形成する研削工程を実施する。この研削工程は、図示の実施形態においては図7に示す研削装置5を用いて実施する。図7に示す研削装置5は、被加工物を保持するチャックテーブル51と、該チャックテーブル51に保持された被加工物の被加工面を研削する研削手段52を具備している。チャックテーブル51は、上面に被加工物を吸引保持し図7において矢印Aで示す方向に回転せしめられる。研削手段52は、スピンドルハウジング521と、該スピンドルハウジング521に回転自在に支持され図示しない回転駆動機構によって回転せしめられる回転スピンドル522と、該回転スピンドル522の下端に装着されたマウンター523と、該マウンター523の下面に取り付けられた研削ホイール524とを具備している。この研削ホイール524は、円板状の基台525と、該基台525の下面に環状に装着された研削砥石526とからなっており、基台525がマウンター523の下面に締結ボルト527によって取り付けられている。
上述した研削装置5を用いて積層ウエーハ研削工程を実施するには、チャックテーブル51の上面(保持面)に上述した保護部材貼着工程が実施された光デバイスウエーハ2の表面2aに貼着された保護テープ4側を載置し、図示しない吸引手段を作動することにより、チャックテーブル51に保護テープ4を介して光デバイスウエーハ2を吸引保持する。従って、チャックテーブル51上に保護テープ4を介して吸引保持された光デバイスウエーハ2はサファイア基板20の裏面20bが上側となる。このようにチャックテーブル51上に光デバイスウエーハ2を吸引保持したならば、チャックテーブル51を矢印Aで示す方向に例えば300rpmで回転しつつ、研削手段52の研削ホイール524を矢印Bで示す方向に例えば6000rpmで回転せしめて光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の裏面20bに接触せしめ、研削ホイール524を例えば1μm/秒の研削送り速度で下方に研削送りすることにより光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の裏面20bを研削し、その厚みを例えば90μmに形成する。
上述したように研削工程を実施したならば、光デバイスウエーハ2を構成する基板20の裏面20bを環状のフレームに装着されたダイシングテープの表面に貼着するとともに光デバイスウエーハ2の表面に貼着されている保護部材を剥離するウエーハ支持工程を実施する。即ち、図8の(a)および(b)に示すように、環状のフレーム6の内側開口部を覆うように外周部が装着されたダイシングテープ7の表面に光デバイスウエーハ2を構成するサファイア基板20の裏面20bを貼着する。そして、光デバイスウエーハ2の表面2aに貼着されている保護テープ4を剥離する。
次に、光デバイスウエーハ2に外力を付与し、破断起点となる切削溝201が形成された分割予定ラインに沿って破断する破断工程を実施する。この破断工程は、図9に示すウエーハ破断装置8を用いて実施する。図9に示すウエーハ破断装置8は、基台81と、該基台81上に矢印Yで示す方向に移動可能に配設された移動テーブル82を具備している。基台81は矩形状に形成され、その両側部上面には矢印Yで示す方向に2本の案内レール811、812が互いに平行に配設されている。この2本の案内レール811、812上に移動テーブル82が移動可能に配設されている。移動テーブル82は、移動手段83によって矢印Yで示す方向に移動せしめられる。移動テーブル82上には、上記環状のフレーム6を保持するフレーム保持手段84が配設されている。フレーム保持手段84は、円筒状の本体841と、該本体841の上端に設けられた環状のフレーム保持部材842と、該フレーム保持部材842の外周に配設された固定手段としての複数のクランプ843とからなっている。このように構成されたフレーム保持手段84は、フレーム保持部材842上に載置された環状のフレーム6をクランプ843によって固定する。また、図9に示すウエーハ破断装置8は、上記フレーム保持手段84を回動せしめる回動手段85を具備している。この回動手段85は、上記移動テーブル82に配設されたパルスモータ851と、該パルスモータ851の回転軸に装着されたプーリ852と、該プーリ852と円筒状の本体841に捲回された無端ベルト853とからなっている。このように構成された回動手段85は、パルスモータ851を駆動することにより、プーリ852および無端ベルト853を介してフレーム保持手段84を回動せしめる。
図9に示すウエーハ破断装置8は、上記環状のフレーム保持部材842に保持された環状のフレーム6にダイシングテープ7を介して支持されている光デバイスウエーハ2に分割予定ライン22と直交する方向に引張力を作用せしめる張力付与手段86を具備している。張力付与手段86は、環状のフレーム保持部材842内に配置されている。この張力付与手段86は、矢印Y方向と直交する方向に長い長方形の保持面を備えた第1の吸引保持部材861と第2の吸引保持部材862を備えている。第1の吸引保持部材861には複数の吸引孔861aが形成されており、第2の吸引保持部材862には複数の吸引孔862aが形成されている。複数の吸引孔861aおよび862aは、図示しない吸引手段に連通されている。また、第1の吸引保持部材861と第2の吸引保持部材862は、図示しない移動手段によって矢印Y方向にそれぞれ移動せしめられるようになっている。
図9に示すウエーハ破断装置8は、上記環状のフレーム保持部材842に保持された環状のフレーム6にダイシングテープ7を介して支持されている光デバイスウエーハ2の分割予定ライン22を検出するための検出手段87を具備している。検出手段87は、基台81に配設されたL字状の支持柱871に取り付けられている。この検出手段87は、光学系および撮像素子(CCD)等で構成されており、上記張力付与手段86の上方位置に配置されている。このように構成された検出手段87は、上記環状のフレーム保持部材842に保持された環状のフレーム6にダイシングテープ7を介して支持されている光デバイスウエーハ2の分割予定ライン22を撮像し、これを電気信号に変換して図示しない制御手段に送る。
上述したウエーハ破断装置8を用いて実施するウエーハ分割工程について、図10を参照して説明する。
上述した切削溝形成工程が実施された光デバイスウエーハ2をダイシングテープ7を介して支持する環状のフレーム6を、図10の(a)に示すようにフレーム保持部材842上に載置し、クランプ843によってフレーム保持部材842に固定する。次に、移動手段83を作動して移動テーブル82を矢印Yで示す方向(図9参照)に移動し、図10の(a)に示すように光デバイスウエーハ2に所定方向に形成された1本の分割予定ライン22(図示の実施形態においては最左端の分割予定ライン)が張力付与手段86を構成する第1の吸引保持部材861の保持面と第2の吸引保持部材862の保持面との間に位置付ける。このとき、検出手段87によって分割予定ライン22を撮像し、第1の吸引保持部材861の保持面と第2の吸引保持部材862の保持面との位置合わせを行う。このようにして、1本の分割予定ライン22が第1の吸引保持部材861の保持面と第2の吸引保持部材862の保持面との間に位置付けられたならば、図示しない吸引手段を作動し吸引孔861aおよび862aに負圧を作用せしめることにより、第1の吸引保持部材861の保持面と第2の吸引保持部材862の保持面上にダイシングテープ7を介して光デバイスウエーハ2を吸引保持する(保持工程)。
上述した保持工程を実施したならば、張力付与手段86を構成する図示しない移動手段を作動し、第1の吸引保持部材861と第2の吸引保持部材862を図10の(b)に示すように互いに離反する方向に移動せしめる。この結果、第1の吸引保持部材861の保持面と第2の吸引保持部材862の保持面との間に位置付けられた分割予定ライン22には、分割予定ライン22と直交する方向に引張力が作用し、光デバイスウエーハ2は切削溝201が破断の起点となって分割予定ライン22に沿って破断される(破断工程)。この破断工程を実施することにより、ダイシングテープ7は僅かに伸びる。この破断工程においては、光デバイスウエーハ2は分割予定ライン22に沿って切削溝201が形成され強度が低下せしめられているので、第1の吸引保持部材861と第2の吸引保持部材862を互いに離反する方向に0.5mm程度移動することにより、光デバイスウエーハ2をサファイア基板20に形成された切削溝201が破断の起点となって分割予定ライン22に沿って破断することができる。
上述したように光デバイスウエーハ2を所定方向に形成された1本の分割予定ライン22に沿って破断する破断工程を実施したならば、上述した第1の吸引保持部材861および第2の吸引保持部材862による光デバイスウエーハ2の吸引保持を解除する。次に、移動手段83を作動して移動テーブル82を矢印Yで示す方向(図9参照)に分割予定ライン22の間隔に相当する分だけ移動し、上記破断工程を実施した分割予定ライン22の隣の分割予定ライン22が張力付与手段86を構成する第1の吸引保持部材861の保持面と第2の吸引保持部材862の保持面との間に位置付ける。そして、上記保持工程および破断工程を実施する。
以上のようにして、所定方向に形成された全ての分割予定ライン22に対して上記保持工程および破断工程を実施したならば、回動手段85を作動してフレーム保持手段84を90度回動せしめる。この結果、フレーム保持手段84のフレーム保持部材842に保持された光デバイスウエーハ2も90度回動することになり、所定方向に形成され上記破断工程が実施された分割予定ライン22と直交する方向に形成された分割予定ライン22が第1の吸引保持部材861の保持面と第2の吸引保持部材862の保持面と平行な状態に位置付けられる。次に、上記破断工程が実施された分割予定ライン22と直交する方向に形成された全ての分割予定ライン22に対して上述し保持工程および破断工程を実施することにより、光デバイスウエーハ2は分割予定ライン22に沿って個々のデバイス23に分割される。
2:光デバイスウエーハ
20:サファイア基板
21:光デバイス層としての発光層(エピ層)
3:切削装置
31:切削装置のチャックテーブル
32:切削手段
323:切削ブレード
4:保護テープ
5:研削装置
51:研削装置のチャックテーブル
52:研削手段
524:研削ホイール
6:環状のフレーム
7:ダイシングテープ
8:ウエーハ破断装置
81:基台
82:移動テーブル
83:移動手段
84:フレーム保持手段
85:回動手段
86:張力付与手段
67:検出手段

Claims (2)

  1. サファイア基板を設定された分割予定ラインに沿って分割するサファイア基板の加工方法であって、
    ダイヤモンド砥粒をニッケルメッキで固定した切刃を備えた切削ブレードをサファイア基板の分割予定ラインに位置付け、切削ブレードを回転しつつ切削ブレードとサファイア基板を相対的に加工送りし、サファイア基板の一方の面に分割予定ラインに沿って破断起点となる切削溝を形成する切削溝形成工程と、
    該切削溝形成工程が実施されたサファイア基板の他方の面を研削して所定の厚みに形成する研削工程と、
    該研削工程が実施されたサファイア基板に外力を付与し、切削溝が形成された分割予定ラインに沿って破断する破断工程と、を含む、
    ことを特徴とするサファイア基板の加工方法。
  2. 該切削溝形成工程は、切削ブレードの回転速度が20000〜35000rpm、切削ブレードの切り込み深さが5〜20μm、加工送り速度が50〜150mm/秒に設定されている、請求項1記載のサファイア基板の加工方法。
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