JP2011257684A - 現像方法 - Google Patents

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【課題】 電子写真や静電印刷における現像プロセスにおいて、導電性粒子そのものを混合した現像剤による十分な現像特性を有する現像方法を提供する。
【解決手段】 導電性粒子と樹脂キャリアを混合した現像剤を、現像バイアス電位が印加された現像剤搬送部材の表面上に担持しつつ静電潜像担持体表面に搬送し、前記現像剤を前記静電潜像担持体と接触させ、前記静電潜像担持体上の静電潜像を前記導電性粒子によって現像することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真や静電印刷における現像方法に関するものであり、より詳しくは金属粉などの導電性粒子による静電潜像の現像方法に関わるものである。
電子写真や静電印刷における現像プロセスとは、端的に説明すれば殆どの場合、帯電した絶縁性着色粒子(トナー)を、静電潜像に選択付着させることにより、該静電潜像を該トナーによって可視像化するプロセスである。得られた可視像は必要に応じ、紙等の記録媒体へ転写、更には定着されて、所望の印刷物、印字物等が得られる。
この絶縁性着色粒子(トナー)の代わりに、金属粉等の導電性粒子を用いて静電潜像を現像し、金属粉等による像形成、パターン形成を行うことが試みられてきている(特許文献1乃至6等)。これらの目的は、得られた金属粉等による画像パターンに、必要であれば焼成等の後処理を施して電気回路としての導電性を付与し、プリント基板やRFIDタグのアンテナ、半導体集積素子内等の電気回路を形成しようとするものである。
これら金属粉等による静電潜像の現像は特許文献にも示すように過去幾度となく試みられてはいるものの、未だ実用化に至ったものはない。これは、通常の電子写真や静電印刷においては、トナーは常時帯電していることが必須であることが多く、そのためにはトナーそのものに高い絶縁性が要求されることが多いからである。
従って、特許文献1乃至5等にみられる現像方法においても、金属粉等の導電性粒子は用いているものの、その粒子表面には絶縁性材料からなるコート層を設けているものが多く、導電性粒子そのものによる現像方法とは言い難い。前述の通り、これら現像方法の最終的な目的は電気回路形成にあり、薄層、少量とはいえ絶縁性材料からなるコート層が設けられることは好ましいことではない。
一方、特許文献6には、絶縁性材料からなるコート層を有しない導電性粒子そのものによる現像方法が開示されている。しかしながら本方式では、現像プロセスに於いて導電性粒子が空隙を飛翔して現像される、いわゆるジャンピング現像を採用しているためか、その現像特性は十分なものとはいえないと考えられる。明細書実施例においても、3mmの空隙を800Vのバイアス電位で現像させても十分なコントラストは得るのは難しいと記載されており、現像される導電性粒子の量、現像速度等の現像特性は十分に実用的なものではないと推察される。
特開昭59−189617号公報 特開昭59−202682号公報 特開昭60−137886号公報 特開昭60−160690号公報 特開2000−221780号公報 特開2007−33626号公報 特公昭59−24416号公報
本発明の目的は、絶縁性のコート層等を有しない金属粉そのものによる、十分な現像特性を有する静電潜像の現像方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明においては、導電性粒子と樹脂キャリアを混合した現像剤を、現像バイアス電位が印加された導電性非磁性材料からなる現像剤搬送部材の表面上に担持しつつ静電潜像担持体表面に搬送し、前記現像剤を前記静電潜像担持体と接触させ、前記静電潜像担持体上の静電潜像を前記導電性粒子によって現像することを特徴とする現像方法が提供される。
本発明の好ましい態様においては、前記導電性粒子は絶縁性材料からなるコート層を有しない、実質的に導電性材料のみからなる粒子であることを特徴とする現像方法が提供される。
本発明のさらに好ましい態様においては、前記樹脂キャリアが、荷電制御剤を有するものであることを特徴とする現像方法が提供される。
本発明の別の好ましい態様においては、前記現像バイアス電位が、前記静電潜像の非画像部電位と同一であることを特徴とする現像方法が提供される。
本発明に依れば、絶縁材料からなるコート層を持たない、実質的に導電性材料のみからなる導電性粒子と、樹脂キャリアと組み合わせることで、十分な現像特性(現像速度および現像量)が得られる画像形成方法が提供される。
前記樹脂キャリアが荷電制御剤を有すれば、導電性粒子の帯電量が大きくなり、さらに現像特性が向上でき好適となる。
また、現像バイアス電位と、背景部電位を同一とすることで、背景部への導電性粒子の付着のないコントラストの高い導電粉の象が得られる。
さらに、本発明の現像方法によって得られる画像パターンが導電性材料のみからなる導電性粒子によるものであるため、その画像パターンに焼成等の後処理を施して電気回路としての導電性を付与し、プリント基板やRFIDタグのアンテナ、半導体集積素子内等の電気回路を形成することが可能である。
本発明にかかわる現像方法を用いる現像装置の一例である。 帯電量測定装置の概略図である。 実施例、比較例のキャリアに依る銅粉の帯電量を示す。 帯電量の印可電圧依存性を示す図である。 実施例1のキャリアによる銅粉像を示す。 実施例1のキャリアによる銅粉像を示す。 現像銅粉量の現像バイアス依存性を示す図である。
以下、本発明の現像方法ならびに該現像方法を用いる現像装置を、図1ほかを用いて詳細に説明する。
図1は、本発明に関わる現像方法が適用される現像装置1の断面構成図である。一般的な二成分現像方式の現像装置と同様の構成である。導電性粒子と樹脂キャリアの混合物である現像剤(図示せず)を収容する現像槽2に、現像剤搬送部材たる現像ローラ3、現像剤を撹拌するための撹拌ローラ4などが配されている。現像ローラ3には図示しない高圧電源が接続されており、現像バイアス電位が印加される。
現像ローラ3は外径31.4mmの非磁性ステンレス製スリーブ6と、その内部に現像装置1本体に対し固定された磁石体5とからなる。磁石体5には5極の固定磁極が埋設されている。この内、静電潜像担持体たる感光ドラム9と対向している固定磁極5a部が現像に関わる現像主極となる。
スリーブ6は図中矢印Aの方向に図示しない駆動機構によって回転され、その表面上に担持した現像剤を現像主極位置まで搬送する。搬送される現像剤量はドクターブレード7によって規制され、一定量の現像剤が現像主極位置に搬送される。ドクターブレード7は、真鍮製で現像ローラ3表面と0.35mmの間隙を持って対向する。現像主極位置で主極の形成する磁界によって、高さ1.0mmの現像剤穂が形成される。現像剤穂の高さは種々公知の方法で測定できる。
現像ローラ3両端部には現像ローラ3の直径より大径の突き当て規制コロ(図示せず)が現像ローラ3に対し回転自在に配されている。突き当て規制コロは対向する感光ドラム9の素管部に当接し、感光ドラム9と現像ローラ3間に現像ギャップを形成する。突き当てコロの直径は32.6mm、感光ドラム9表面の感光層厚みは0.03mmであるので、感光層に対し0.57mmの現像ギャップが形成される。
尚、図1では現像ローラ3と感光ドラム9の間隙、即ち現像ギャップは他の部材の寸法に比し誇張して描かれている。前述の通り現像剤穂の高さは1.0mmであり、現像剤穂は感光層すなわち静電潜像担持体と接触して現像が行われる。
次に現像剤について述べる。本発明に関わる現像剤は、一般的な二成分現像剤のトナーを導電性粒子に置き換えたものとみなしてよい。
導電性粒子としては平均粒径7.5μmの純銅粉(福田金属箔粉工業(株)製、Cu-HWQ7.5μm)を用いた。以下特に断らなければ単に銅粉と呼ぶ。尚、本実施例では銅粉を用いたが、勿論材料は銅に限定されるものではなく、金、銀、アルミニウム等の金属、各種合金、カーボンなど、導電性材料からなる粒子であれば全て本発明に適用可能である。
さて、一般的な二成分現像方式においては、トナーとキャリア粒子を混合したものを現像剤として用いるのは公知の通りである。二成分現像方式で用いられるキャリア粒子(以下単にキャリアと呼ぶ)としては大きく2種類のものが知られている。
一つは、鉄粉、マグネタイト、フェライト等の磁性粒子を母材粒子として、その粒子表面にアクリル系、シリコーン系、フッ素系等の樹脂層をコートした構造のものである。本明細書ではこの種のキャリアをコート系キャリアと呼ぶこととする。製法が比較的簡単、コート層の材質によって荷電特性を広く制御できる、と言った特徴を有し、汎く用いられている。尚、コート層を持たない鉄粉、マグネタイト、フェライト等の磁性粒子をそのままキャリアとして用いる場合もあるが、本明細書ではこれらもコート系キャリアに含めるものとする。
もう一方は、古くは特許文献7等に開示されているが、樹脂中に磁性体粒子を分散させた構造を持った、樹脂キャリア、磁性体分散型キャリアなどと呼ばれるものである。本明細書ではこれを樹脂キャリアと呼ぶこととする。一般的な粉砕トナー同様に、樹脂、磁性体微粉その他原材料を混練溶融し、粉砕、分級して製造されることが多い。コート系キャリアに比して、製法が複雑で、高価と言ったデメリットを有するものの、低磁化のため現像時の機械的ストレスが小さく、高画質、長寿命と言った長所を持つ。尚、粉砕、分級して得られた樹脂キャリアに、コート系キャリア同様にさらにコート層を設けたキャリアもあり、ここではこの構造のものも樹脂キャリアに含めるものとする。
以下に、樹脂キャリアの実施例、及び比較例を示す。
実施例1
スチレンアクリル系樹脂(エスレックP-502、積水化学工業(株)社製)25重量%、 磁性体(KBF−100SR、関東電化工業社製)73重量%、 荷電制御剤(「ボントロン」E−84、オリエント化学社製)2重量%の各成分を十分混合した後、2軸押出機(PCM−30、池貝鉄鋼株式会社製)で溶融混練を行った。この混練物を冷却後、直径2mmのスクリーンを有する粗粉砕機(UG−210KGS、朋来鉄工所製)を用いて粗粉砕した。更に、これを中粉砕機(「ファインミル」FM−300N、日本ニューマチック工業株式会社製)で中粉砕した後、微粉砕機(「セパレーター」DS−5UR、日本ニューマチック工業株式会社製)を用いて分級し、体積平均粒径40μmの樹脂キャリアを得た。尚、ボントロンE−84はマイナスの荷電制御剤(それ自体がマイナスに帯電する)であるので、一般的な二成分現像用のキャリアに用いる場合は、プラストナーと組み合わせるキャリアに用いることの多い荷電制御剤である。
実施例2
ポリエステル樹脂(「タフトン」TTR−2、花王(株)社製)25重量%、 磁性体(KBF−100SR、関東電化工業社製)73重量%、 荷電制御剤(「ボントロン」S−34、オリエント化学社製)2重量%を原材料とし、実施例1と同様に製造し、同じく体積平均粒径40μmの樹脂キャリアを得た。ボントロンS-34も、マイナスの荷電制御剤であり、プラストナーと組み合わせるキャリアに用いることの多い荷電制御剤である。
実施例1ではスチレンアクリル系樹脂、実施例2ではポリエステル樹脂を用いているが、これらに限定されるものではなく、他に、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、エチレン−ビニルアルコール系共重合体、フェノール樹脂、等の熱可塑性樹脂も使用可能である。
また、荷電制御剤としても、プラス用としてはニグロシン系の油溶染料、4級アンモニウム塩、トリフェニルアミンなど、マイナス用としては、バラチン染料、オラゾール染料等の金属錯塩染料系などが使用可能である。
次に、比較例の樹脂キャリア、コート系キャリアを示す
比較例1
実施例2より、荷電制御剤を除いたものである。ポリエステル樹脂(「タフトン」TTR−2、花王(株)社製)27重量%、 磁性体(KBF−100SR、関東電化工業社製)73重量%とし、実施例1と同様に製造し、体積平均粒径40μmの樹脂キャリアを得た。
比較例2
パウダーテック社製EF46−70型を用いた。Mn−Mg−St系フェライト粒子を母材粒子として、アクリル系樹脂を1〜10重量%コートしたコート系キャリアである。平均粒径70μm、コート層に荷電制御剤は含有しない。
比較例3
パウダーテック社製EF−70型を用いた。比較例2のコートキャリアの母材粒子そのものである。コート層を持たないが、前述したとおり本明細書ではこれはコート系キャリアに含める。平均粒径70μmである。
まず、銅粉とこれら実施例、比較例の各キャリアとを混合したときの、銅粉の帯電性について調べた。銅粉とキャリアを計量し、内径5cm、高さ5cmのポリスチレン瓶に入れ、ポットミルにて100rpmの回転数で5分間混合、撹拌し、混合撹拌後の銅粉の帯電量を測定した。この帯電量の測定には、図2に示す帯電量測定装置を用いた。
次に、帯電量測定装置、測定手順を説明する。現像スリーブ11は直径30mm、長さ15cmで筐体12に片持ちに固定され、スリーブ11内部に内部磁極13(6極)が回転可能に設けられている。スリーブ11と同心に内径36mm、肉厚1mmの円筒形アルミパイプ14が着脱可能に取り付けられるようになっている。スリーブ11は高圧直流電源15に接続されており、任意の極性、電圧値の直流バイアス電位が印加可能となっている。アルミパイプ14は、取り付け治具(図示せず)を介して容量1μFの精密コンデンサ16に接続されており、該精密コンデンサ16の両端電圧がポテンショメータ17(ADVANTEST社製、DIGITAL ELECTROMETER T8652)で測定できるようになっている。
スリーブ11上にあらかじめ秤量した現像剤を、長手方向にほぼ均等に付着させる。次に、秤量済みのアルミパイプ14を取り付け、バイアス電位(1000V)の印加と同時に、内部磁極13を2500rpmで1分間、回転させる。現像剤中の帯電粒子はアルミパイプ14内面に現像され、帯電粒子(ここでは銅粉)の持つ電荷によって精密コンデンサ16の両端に電圧が発生する。1分後の精密コンデンサ16の両端電圧(測定値)と精密コンデンサ11容量とから、アルミパイプ14内面に現像された帯電粒子の持っている電荷総量が算出できる。アルミパイプ14を取り外し秤量し、現像前との差分から現像された帯電粒子の質量が求まり、電荷量とこの質量とから帯電粒子の単位質量当たりの帯電量(以下帯電量)をμC/gの単位で求めることができる。
図3に上記の装置、方法で測定した銅粉の帯電量をまとめる。
銅粉とキャリアとの混合割合(これを銅粉濃度と定義する、定義式は後述)については、キャリア粒子の銅粉による被覆率が、各キャリアを一般的なトナーと組み合わせたときに問題なく帯電、印字が行える混合割合(図3中の参考例1及び2)での、キャリア粒子のトナー粒子による被覆率とほぼ同じとなる値を用いた。
実施例1および2のキャリアについては、平均粒径7.5μm、真比重1.2g/cm3のトナーをトナー濃度11%で混合させたときに、問題なく帯電、印字が行える(参考例1)。この時のトナーによるキャリア被覆率は約15%である。比較例1の混合割合についてもこれに準じた。
比較例2および3のキャリアについては、同じく平均粒径7.5μm、真比重1.2g/cm3のトナーをトナー濃度5.5%で混合したときに、問題なく帯電、印字が行えた(参考例2)。この時のトナーによるキャリア被覆率は約25%である。
被覆率の算出は、以下の式に依る。
被覆率=(キャリア1ヶ当たりの銅粉粒子数)/((4π/√3)×(キャリア粒径/銅粉粒径))
ここで、
(キャリア1ヶ当たりの銅粉粒子数)=(銅粉濃度/(100−銅粉濃度))×(キャリア粒子質量/銅粉粒子質量)。
尚、銅粉濃度とは銅粉とキャリアの混合割合を%で示したもので、以下の式で定義する。
銅粉濃度=(銅紛質量/(銅粉質量+キャリア質量))×100。
図3より、比較例2および3に上げるコート系キャリアでは、プラス側、マイナス側ともに銅粉の帯電は測定できなかった。比較例1に上げる樹脂キャリアではプラス側、マイナス側ともわずかな帯電量が観測された。
実施例1および2に上げる樹脂キャリアでは、プラス側に大きな帯電量が観測され、マイナス側にも、比較例1並の帯電量が見られた。実施例1および2とも、キャリアがマイナスの荷電制御剤を含有していることから、接触相手である銅粉のプラスの帯電に、一般的なトナーの帯電と同様に、この荷電制御剤が寄与していることが示唆される。
一方で、図4には実施例1のキャリアとの組合せに於ける銅粉帯電量の、印加電圧への依存性(プラス側)を示す。印加電圧が高いほど帯電量も大きくなる傾向が見られる。一般的な二成分現像剤のトナーにおいてはこの様な帯電量の印加電圧依存性は殆ど見られず、一般的なトナーの帯電とは異なる帯電機構が作用していることが考えられる。
また、荷電制御剤を有しない比較例1に於いては、銅粉は、わずかではあるがプラス側、マイナス側ともに、印加したバイアスと同極性の帯電電荷を示している。これらの傾向ははいわゆる注入帯電と呼ばれる帯電機構によるものとも考えられる。
比較例2、3のコート系キャリアでは、プラス側、マイナス側とも銅粉の帯電は測定できなかった。比較例1の樹脂キャリアが、荷電制御剤を有しないもののプラス側、マイナス側ともにわずかな帯電量が見られるのとは対照的である。一般的にコート系キャリアは樹脂キャリアに比べて体積抵抗値が低く、この為、電荷がすぐに散逸してしまい帯電でいなかったとも考えられる。
以上の結果を考慮すると、樹脂キャリアと銅粉との組み合わせにおいては、荷電制御剤が無くとも、注入帯電により、わずかではあるが銅粉は帯電し、荷電制御剤があればさらにその寄与により大きな帯電電荷が得られていると考えられる。
次に、図1に示す現像装置を、東レエンジニアリング(株)製の電子写真連続紙プリンタGP-2170HG改造機に装着して、実施例、比較例の各キャリアと銅粉と組み合わせた現像剤を用い、銅粉による画像形成を試みた。
プロセス速度40mm/s、現像ローラ3周速も同じく40mm/sに設定し現像を行った。現像位置における感光ドラム9表面電位(非露光部、暗部)を+300 Vから+800Vの間の値に調整可能とし、露光部(明部)の表面電位が50V以下の静電潜像を形成した。感光ドラム9はプラス帯電性のOPC感光体(直径120mm)、京セラミタ(株)製Emerald-1R型を用いている。
まず、実施例1および実施例2の樹脂キャリアとの組合せに於いては、後述する比較例のキャリアとの組合せとは異なり、現像に支障の出るほどの銅粉の飛散は発生せず、静電潜像パターンに応じた銅粉像が感光ドラム9上に形成され、現像を行うことが可能であった(図5に示す)。図5は感光ドラム9上に現像された銅粉像を透明粘着テープで採取し、白紙上に貼付したものである。
実施例1及び2では銅粉は主としてプラスに帯電しているため、現像ローラ3にプラスのバイアスを印加した反転現像を行った。この場合、画像部は感光ドラム9上の露光部(明部)、非画像部(背景部)は感光ドラム9上の非露光部(暗部)となる。
図7に、現像された銅粉量の実効現像バイアスへの依存性を示す。実効現像バイアスはこの場合、(現像バイアス設定値−明部電位)である。一般的な二成分現像方式では、例えば300V程度の実効現像バイアスはごく普通の値といえるが、300Vの実効現像バイアスで現像された銅粉量は33μg/cm2程度となる。この値を一般的な二成分現像方式で現像されるトナーの量と比較してみる。
今回用いた銅粉の粒径は、一般的なトナーの粒径とほぼ同じ7.5μmであるので、現像された粒子の個数で比較してみる。銅の比重8.9g/cm3に対し、一般的なトナーの比重は1g/cm3前後であるから、33μg/cm2の銅粉の粒子数は、同粒径のトナーに換算すればその約9倍、約300μg/cm2程度のトナー量と等価となる。一般的な電子写真に於いては現像トナー量は500μg/cm2前後であり、粒子数で見れば、一般的な電子写真に近い量の現像が行われていることになる。
尚、現像された銅粉量の測定は、種々公知の現像トナー量の測定方法がそのまま適用できる。ここでは、一定面積に現像された銅粉を、ディスポーザブルフィルタユニット(アドバンテック東洋製、DISMIC-25JP)を介して小型吸引ポンプ(ULVAC SINKU KIKO製、PG-15)で吸引し、吸引前後のフィルタの重量差から銅粉量を算出している。
さて、図6に表面電位800V、現像バイアス400Vの条件にて現像した銅粉像を示すが、背景部(非画像部、感光ドラム9上の暗部)にも銅粉が付着しているのが判る。一方で、前述の図5は現像位置での表面電位を400Vとし、現像バイアスと略同一の設定とした場合の現像された銅粉像である。この場合画像部(露光部または明部)の電位関係は図6と変わらず、画像部の現像銅粉量は変わらないが、背景部に付着した銅粉は減少し、銅粉像のコントラストが向上しているのが認められる。
この理由は次のように推測される、図3に示したように、実施例1のキャリアと組み合わせた場合においても、わずかではあるが銅粉はマイナス側にも帯電している。この帯電は前述したように、樹脂キャリアの持つ荷電制御剤に依るものではなく、外部電界(ここでは現像バイアスおよび感光体表面電位による電界)による電荷注入によるものと推定される。背景部では画像部とは逆の電界が形成されているため、銅粉に逆極性(この場合マイナス)の電荷が注入あるいは誘導され、結果マイナスにわずかに帯電した銅粉が、プラスの電位の高い背景部に、現像(正現像)されるというモデルが考えられる。従って、背景部の電位を現像バイアスと略同一とすることによって、背景部での銅粉の帯電が抑制され、背景部への付着(現像)が減少したと考えられる。
本実施例では、反転現像を行っているが、逆に正現像方式の場合には、現像バイアスは正現像における背景部、即ち感光体上の明部(露光部)電位と略同一とするとよい。なお、現像バイアスと背景部電位は絶対値において、一方が他方の80%から120%、好ましくは90%から110%程度がよい。
比較例2および比較例3のコート系キャリアとの組合せでは、銅粉の帯電が行われない為か、現像ローラ3の回転によって銅粉が飛散してしまい、現像ローラ3上を搬送される現像剤が現像主極位置に到達する以前に、殆どの銅粉が飛散、散逸してしまい、正現像、反転現像を問わず現像を行うことができなかった。
また、比較例1の樹脂キャリアとの組合せに於いては、同様の銅粉の飛散が発生したが、比較例2および3よりはその程度は軽微で、感光ドラム9上にごくわずかな現像像が確認できた。
1.現像器
2.現像槽
3.現像ローラ
4.撹拌ローラ
5.磁石体
5a.固定磁極
6.スリーブ
9.感光ドラム
10.帯電量測定装置
11.現像スリーブ
12.筐体
13.回転磁極
14.アルミパイプ
15.高圧電源
16.精密コンデンサ
17.ポテンショメータ

Claims (4)

  1. 導電性粒子と樹脂キャリアを混合した現像剤を、現像バイアス電位が印加された現像剤搬送部材の表面上に担持しつつ静電潜像担持体表面に搬送し、前記現像剤を前記静電潜像担持体と接触させ、前記静電潜像担持体上の静電潜像を前記導電性粒子によって現像することを特徴とする現像方法。
  2. 前記導電性粒子は、絶縁性材料からなるコート層を有しない、実質的に導電性材料のみからなる粒子であることを特徴とする請求項1に記載の現像方法。
  3. 前記樹脂キャリアが、荷電制御剤を有するものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像方法。
  4. 前記現像バイアス電位が、前記静電潜像の非画像部電位と同一であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の現像方法。
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