JP2011257037A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝熱効率を向上させることができ,熱媒体の漏れ等が生じ難い中空ロータを備えた熱交換器を提供する。
【解決手段】熱交換器の中空ロータを,シャフトの外周に中空ディスク32を多数取り付けた構成と為す。そして,この中空ディスク32を,前記2枚のディスク半体32a,32bを接合することにより形成し,ディスク半体32a,32b間に形成された熱媒体の流路37を複数箇所で半径方向に仕切るバッフルプレート4を設け,このバッフルプレート4の少なくとも一部を,一方のディスク半体32aに固着された結合子と,他方のディスク半体32bに固着された結合子とを噛合させて組み合わせた結合体40によって構成する。
【選択図】図4

Description

本発明は,材料等の加熱,冷却及び乾燥等に使用する熱交換器に関し,より詳細には,熱媒体(冷却媒体を含む)が循環可能な流路を内部に備えた中空ロータと,加熱,冷却,乾燥等の対象とする材料等が投入されるドラムとを備え,前記ドラム内で前記中空ロータを回転させることにより前記材料等と中空ロータとの接触により伝熱操作を行う熱交換器に関する。
図11に示すように,被処理物が投入されたドラム120内で,内部に熱媒体を循環可能な流路が形成された中空ロータ130を回転させることで,この中空ロータ130と前記材料等との接触により伝熱を行う熱交換器100が,原材料などの加熱,冷却,乾燥等に際して使用されている。
そして,前述の中空ロータ130として,中空シャフト131の外周に,外周方向に突出する中空ディスク132を長手方向に多数配置した構成を備えたものが提案されている(特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の中空ロータ130は,中空シャフト131の一端131aより加熱又は冷却用の熱媒体を導入すると,この熱媒体が中空ディスク132内を順次通過して中空シャフト131の他端131bより排出,回収することができるように,中空シャフト131内の流路と,中空ディスク132内に形成された流路137とが連通されていると共に,各中空ディスク132の流路137同士が連通されており,これにより中空ロータ130全体に熱媒体を循環させて,中空ロータ130の全長に亘って接触した材料等との間で伝熱を行うことができるように構成されている。
ここで,上記構成の中空ロータ130における各中空ディスク132は,図12に示すように,2枚のディスク半体132a,132bを接合することにより形成されており,このディスク半体132a,132bのそれぞれを,中央に前記中空シャフト131の外径に対応した開口が形成された円形の金属板等によって形成すると共に,これらを外周縁から内周縁に向かって膨出する形状に形成することで,このディスク半体132a,132bを2枚1組とし,2枚のディスク半体の外周縁が重なり合うように組み合わせて中空シャフト131の外周に取り付けることで,ディスク半体132a,132b間に,熱媒体の流路137を形成することができるようになっている。
なお,このようなディスク半体同士の接合は,一例として,図12中に拡大図で示すように一方のディスク半体132aの肉厚を貫通して形成された貫通孔134内にステーボルト135の一端を挿入した状態で溶着すると共に,前記一方のディスク半体132aに対して他方のディスク半体132bを,両者の外周縁が接するように接合し,他方のディスク半体132bに設けた貫通孔136に,前記ステーボルト135の他端を挿入すると共に,この貫通孔136とステーボルト135間の隙間に,中空ディスク132の外周側より(例えばTIG)溶接等によって何層にも肉盛り138を行うことで,2枚のディスク半体間の結合を行っている。
そして,このようにして接合された各ディスク半体132a,132bの内周縁を中空シャフト131の外周に溶着すると共に,2枚のディスク半体132a,132bの外周縁同士を溶着することで,中空シャフト131に対する中空ディスク132の取り付けと,中空ディスク132内に形成された流路137の封止が行われている。
米国特許3,800,865号公報
以上のように構成された中空ロータ130の構成において,熱媒体と被処理物との伝熱は,中空ディスク132を介して行われることから,伝熱の効率を高めるためには,中空ディスク132が熱媒体の熱を効率良く被処理物に伝えることができる構造を備えていることが必要となる。
このような伝熱効率の向上を得るためには,熱媒体を中空ディスク132内で,乱流とし,効率的に移動させることができれば有利であり,また,中空ディスク132の外表面全体がむら無く均一に加熱されていることが有利である。
そして,このような熱媒体を中空ディスク132内で,乱流とし,効率的な移動や,中空ディスク132に生じる温度むらを解消する方法としては,例えば,中空ディスク132内に形成した熱媒体の流路137内にフィンやバッフルプレート等を配置して,熱媒体を中空ディスク132内で効率的に移動させると共に,熱媒体の流れをこれらのフィンやバッフルプレートとの接触により流路137内全体に拡散させ,これにより中空ディスク132の流路137内における温度差の発生を解消することが考えられる。
しかし,このようなフィンやバッフルプレートを別途取り付ける構成を採用した場合,熱交換器の構造が複雑なものとなると共に,これらを取り付けるための製造工程を別途設ける必要があり,コスト高となる。
一方,図12を参照して説明した従来の中空ディスク132の構造にあっては,前述したステーボルト135により2枚のディスク半体132a,132b同士の接合を行っているために,ステーボルト135は,一方のディスク半体132aに対しては予め取り付けておくことができたとしても,他方のディスク半体132bに対しては,2枚のディスク半体132a,132bを重ね合わせた後,すなわち中空ディスク132の組み立てを行いながらでなければ取り付けることができないために,組み立ての際の作業性が悪いものとなっている。
しかも,少なくとも一方のディスク半体(132a又は132b)に対するステーボルト135の固着は,前述のように2枚のディスク半体132a,132b同士を重ね合わせた状態で行わなければならないことから,必然的に中空ディスク132の外側からの作業となる。
その結果,このような外側からの作業を可能とするために,少なくとも一方のディスク半体(132a又は132b)に形成する貫通孔(134及び/又は136)を,中空ディスク132の外側から内側に向かって径を減少するすり鉢状に形成しておき,溶接の際,ステーボルト135の外周と開孔134,136の端縁部にスミ肉溶接を施し,かつ,ステーボルト135の外周と開孔134,136間に形成されたくさび状の穿設孔部間に,1層を1〜3mmとし,何層にも肉盛り138溶接を充填し,かつ,ステーボルト135頭部を被覆するように溶接することにより固着しており,その結果,外側からの溶接作業によるディスク半体の内側の溶接強度は低いものとならざるを得ない。
更に,このようなステーボルト135による接合では,耐圧強度の関係で,一例として直径2mの中空ディスク132で1枚あたり,強度計算から,150〜200箇所の固定が必要で,熱交換器1台あたりこのような中空ディスクを50〜70枚備えていることから,組み立て作業に際しては多大な労力が必要となっている。
そして,前記極めて多数の溶接部は,肉盛りの層間に生じる巣ないしブローホールからの熱媒体の漏出をもたらす。この漏出は,通常使用において,約1万時間の経過により発生していた。
一部重複するが,被処理物と接触しながら回転する中空ディスクには大きな負荷がかかると共に,加熱乃至は冷却に伴う膨張,収縮を繰り返すことから,各ディスク半体132a,132bに設けた貫通孔134,136内にステーボルト135を固着している肉盛138に亀裂が生じ易く,このような亀裂が生じた場合,ステーボルト135はディスク半体132a,132bの肉厚を貫通して取り付けられているために,中空ディスク132内に導入された熱媒体がこの亀裂を介して漏出することになり,比較的短期間で中空ロータ130が寿命を迎えるという問題があった。
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するために為されたものであり,熱媒体と材料等との伝熱効率を向上させることができ,しかも,2枚のディスク半体同士の接合を効率良く接合することができると共に,熱媒体の漏れ等が生じ難い中空ロータを備えた熱交換器を提供することを目的とする。
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態で使用する符号と共に記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするためのものであり,言うまでもなく,本願発明の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
上記目的を達成するために,本発明の熱交換器1は,
伝熱の対象となる被処理物が投入されるドラム2(図1,2参照)と,前記ドラム2内で前記被処理物と接触しながら回転する中空ロータ3(図3,10参照)を備え,前記中空ロータ3が,シャフト31と,前記シャフト31の外周に多数取り付けられた中空ディスク32を有すると共に,前記各中空ディスク32が,2枚のディスク半体32a,32bの外周縁322を重ね合わせた状態で接合〔図4(B)参照〕されて,該ディスク半体32a,32b間に熱媒体の流路37を形成した熱交換器1において,
前記流路37内に,前記2枚のディスク半体32a,32b間を前記中空ディスク32の外周縁322から内周縁323に亘って半径方向に仕切る隔壁5と〔図4(A),図7,図8,図9〕,前記中空ディスク32の外周縁322と内周縁323間の一部分において前記流路37を複数箇所で半径方向に仕切るバッフルプレート4を設けると共に,
前記流路37に前記熱媒体を導入する入口38と,前記流路37内を通過した前記熱媒体の出口39をそれぞれ設け,
複数の前記バッフルプレート4のうちの少なくとも一部を,少なくともその一部分が,前記2枚のディスク半体32a,32bの一方32aに固着された結合子41と,他方32bに固着された結合子42とを組合せて構成された結合体40によって構成されたものとし(図5参照),
前記各組の結合子41,42のそれぞれを,幅方向の断面において前記ディスク半体32a,32bと平行に突出する係止片41a,42aを備えた,例えば,略L字状に形成すると共に,
一方の結合子41の前記係止片41aと,該結合子41が固着された一方のディスク半体32a間の間隔に,他方の結合子42の前記係止片42aを挿入ないし係合することにより前記結合体40が構成されていることを特徴とする(請求項1)。
上記構成の熱交換器1において,前記隔壁5の少なくとも一部分を前記結合体40によって構成するものとしても良い(請求項2)。
更に,上記構成の熱交換器1において,中空ディスク32の外周縁322に至るバッフルプレート4aと,前記中空ディスク32の内周縁323に至るバッフルプレート4bとを,前記中空ディスク32の周方向に交互に配置した構成とすることもできる(請求項3:図7,9参照)。
更に,前記隔壁5を前記中空ディスク32の周方向に所定の角度毎に複数設け,前記流路37内を複数の室(実施形態において2つの室37a,37b)に分割し,
分割された前記流路37の各室37a,37bに連通する前記入口38及び出口39をそれぞれ設けた構成とすることもできる(請求項4:図8,9参照)。
更に,前記各中空ディスク32の流路37を隣接する中空ディスク37の流路37に連通し,前記中空ディスク32のうちのいずれか1の中空ディスク32に熱媒体を導入することで,隣接する中空ディスク32の流路37内に順次,前記熱媒体を導入可能に構成することもできる(請求項5:図3参照)。
又は,上記構成に代え,前記シャフトを内部に熱媒体の流路31aが形成された中空シャフト31と成すと共に,前記中空シャフト31の前記流路31aと前記各中空ディスク32に形成した前記入口38及び出口39にそれぞれ連通する熱媒又は冷媒の流路(熱媒パイプ316)をそれぞれ設けた構成としても良い(請求項6:図10参照)。
以上説明した本発明の構成により,本発明の熱交換器1によれば,中空ディスク32内に形成された流路37内に,バッフルプレート4を多数設けたことにより,熱媒体を中空ディスク132内で,乱流となって,効率的に移動させ伝熱の効率を向上させることができると共に,流路の入口から出口に至る熱媒体の流れがこのバッフルプレート4と衝突することにより拡散されて,熱媒体が中空ディスク32内の隅々迄循環する結果,中空ディスク32内における熱媒体の循環に偏りが生じることによる温度差の発生を防止して,伝熱効率の高い熱交換器1を提供することができた。
しかも,このような熱媒体の拡散や,熱媒体を中空ディスク32内で効率的に移動させるバッフルプレート4の少なくとも一部〔図4(A),図8に示す例ではその全部を,図7,図9に示す例ではその一部分〕を前述した結合子41,42の組合せによって構成された結合体40によって構成しており,ディスク半体32a,32b同士の接合を行う構成に熱媒体を中空ディスク32内で,乱流とし,効率的に移動させ,拡散を行わせるバッフルプレートとしての機能を付加することができると共に,この結合体40を介して2枚のディスク半体32a,32b間の接合を行うことで,ディスク半体32a,32bに貫通孔等を設けることなく両者の接合を行うことができ,その結果,高強度で,耐圧性に優れ,熱媒体の漏出等が生じ難い耐久性の高い熱交換器1を得ることができた。
ちなみに,熱媒での一般的な使用温度域による有機物の乾燥の場合,例えば200℃は蒸気圧では15.85kg/cmに相当し,同様の温度域を得る熱媒体油では,4〜5kg/cmで足りる。これにより,耐圧構造が要求される熱交換器の製造コストを大幅に軽減できた。
上記構成の熱交換器1において,前記中空ディスク32の外周縁322に至るバッフルプレート4aと,前記中空ディスク32の内周縁323に至るバッフルプレート4bとを,前記中空ディスク32の周方向に交互に配置した構成にあっては,入口38を介して中空ディスク32内に導入された熱媒体は,出口39を介して排出される迄の間に,バッフルプレート4a,4b間を縫うように蛇行し(図7,図9参照),これにより中空ディスク32内における熱媒体の分散がより確実に行われ,一層の伝熱効率の向上を得ることができた。
また,前記中空ディスク32の外周322位置から内周323位置に至り前記流路37を半径方向に分断する隔壁5を複数設けて,前記中空ディスク32内の流路37を複数の室37a,37bに分割した構成(図8)にあっては,各中空ディスク32内における熱媒体の流動距離を短くすることができ,中空ディスク32に対する熱媒体の循環効率を高めることにより,伝熱の効率を向上させることができた。
上記各構成において,前記各中空ディスク32の流路37を隣接する中空ディスク32の流路37に連通し,前記中空ディスク32のうちのいずれか1の中空ディスク32に熱媒体を導入することで,隣接する中空ディスク32の流路37内に順次,前記熱媒体を導入可能に構成した熱交換器1にあっては,シャフト31を介することなく直接中空ディスク32間で熱媒体の受け渡しを行うことで熱損失を減少することができ,効率的に伝熱を行うことができる熱交換器1を提供することができた。
これに対し,前記シャフトを内部に熱媒又は冷媒を循環させる流路を備えた中空シャフト31と成すと共に,前記中空シャフト31の肉圧を貫通して前記各中空ディスク32内の流路37に連通する熱媒又は冷媒の流路(実施形態において「熱媒パイプ316」)をそれぞれ設けた構成にあっては,各中空ディスク32間で発生する温度差を減少させることができ,シャフト31の一端側から他端側に至る迄中空ディスク32の温度を略均一にすることができた。
本発明の熱交換器の(A)は正面図,(B)は平面図。 本発明の熱交換器の(A)は右側面図,(B)は左側面図。 中空ロータの断面図。 中空ディスクの(A)は透視図,(B)は(A)のB-B線断面図。 図4(A)のV-V線断面図であり,(A)は結合子の結合状態,(B)は結合子が分離した状態をそれぞれ示す。 隣接する中空ディスク間における出入口の配置を説明した説明図であり,(A)は図3の紙面最左端に配置された第1中空ディスク,(B)は,図3において前記第1中空ディスクの右隣に配置された第2中空ディスクをそれぞれ図3の紙面左側より見た透視図である。 中空ディスクの変形例を示す透視図。 中空ディスクの変形例を示す透視図。 中空ディスクの変形例を示す透視図。 中空ロータの変形例を示す(A)は,全体の断面図,(B)は,(A)のB-B線断面図。 従来の熱交換器の説明図(特許文献1の図1に対応)。 従来の中空ディスクの接合方法の説明図。
以下に,本発明の好適な実施形態につき添付図面を参照しながら説明する。
〔全体構成〕
図1において,符号1は本発明の熱交換器である。
この熱交換器1は,内部に加熱,冷却,或いは乾燥の対象とする被処理物を収容可能に構成されたドラム2と,このドラム2内で回転する中空ロータ3(図3参照)とを備えており,ドラム2内に加熱,冷却,或いは乾燥対象とする被処理物を投入した状態で前記中空ロータ3を前記ドラム2内で回転させると,この中空ロータ3に設けられた中空ディスク32がドラム2内の被処理物と接触すると共に被処理物を攪拌し,これにより被処理物の加熱,冷却,乾燥を行うことができるようになっている。
〔ドラム〕
本発明の熱交換器1の構成要素である前述のドラム2は,筒状に形成された本体21の両端開口部をいずれ共に側壁22a,22bによって閉塞して形成された内部空間を有しており,この内部空間内に投入された前述の被処理物を,加熱,冷却乃至は乾燥させることができるように構成されている。
前述の本体21の一端側における上端には,被処理物の投入口23が設けられており,この投入口23に,例えば連続供給機構等を備えた図示せざるホッパの下端部等を連結して,加熱,冷却,あるいは乾燥対象とする被処理物を連続してドラム2内に導入できるように構成されている。
そして,このようにしてドラム2内に導入された被処理物は,後述する中空ロータ3の中空ディスク32の外周縁に取り付けられたパドル33(図3参照)によって攪拌されると共に,中空ディスク32との接触によって伝熱されながらドラム2の他端側(図1中,紙面右側)に移動され,該ドラム2の他端側における底部に設けた排出口24より,伝熱の完了した被処理物を排出することができるように構成されている。
このドラム本体21の両端を塞ぐ前述の側壁22a,22bの外方には,中空ロータ3を回転可能に支承するためのベアリング機構等を備えた軸受25a,25bが設けられており,両側壁22a,22bを貫通させてドラム2外に突出させた中空ロータ3の両端に取り付けた支軸312a,312bを,前述の軸受25a,25bによって回転可能に支承している。
そして前述のドラム2外において,該ドラム2の一方の側壁22a外方には後述の中空ロータ3を回転させるモータM等の駆動源と,該モータM等の駆動源の回転駆動力を前記中空ロータ3に伝達する動力伝達機構(図示せず)が設けられており,前述のモータM等の駆動源により中空ロータ3を前記ドラム2内で回転させることができるようになっている。
なお,前述のドラム2の一端側には,後述する中空ロータ3に対する熱媒体の導入を可能とするために,前記中空ロータ3の一端を図示せざる熱媒体の供給源(例えばヒーターやチラー等)に連通可能と成す連結部35が設けられていると共に,前記ドラム2の他端側には,中空ロータ3内を循環した熱媒体を回収して,前述した図示せざる熱媒体の供給源に戻す回収流路に前記中空ロータの他端を連結するための連結部36が設けられており,ドラム2内で回転する中空ロータ3に対する熱媒体の導入と回収を行うことができるように構成されており,中空ロータ3の他端より回収された熱媒体を再加熱乃至は再冷却して前記中空ロータの一端側より再度導入する熱媒体の循環系が形成されている。
〔中空ロータ〕
前述したドラム2内で回転する中空ロータ3の構成例を図3〜6に示す。
この中空ロータ3は,回転軸となるシャフト31と,このシャフト31の外周に多数取り付けた中空ディスク32によって構成されており,図示の実施形態にあっては前述のシャフトとして,中空シャフト31を使用している。
この中空シャフト31の外周に多数取り付けられた前述の中空ディスク32は,それぞれ2枚のディスク半体32a,32bの組み合わせによって構成されている。
各ディスク半体32a,32bは,本実施形態にあっては中央に前記中空シャフト31の外径に対応した直径の開口321が形成された円形の金属板であり,図4(B)に示すようにディスク半体32a,32bの外周縁322から内周縁323に向かって徐々に膨出した形状とすることで,中空シャフト31に外嵌した2枚のディスク半体32a,32bを,外周縁322同士が重なり合うように接合することで,2枚のディスク半体32a,32b間に,熱媒体が通過する流路37を形成することができるようになっている。
このような2枚のディスク半体32a,32bの接合は,各ディスク半体32a,32bの対向面間を,一組の結合子41,42の組合せによって構成される結合体40によって連結することにより行っている。
この結合体40を構成する各結合子41,42は,図5(A),(B)に示すように幅方向の断面において,ディスク半体32a,32bと平行に突出した係止片41a,42aを備えた略L字状の断面形状を有し,両結合子41,42に設けた係止片41a,42aの突出端が向き合うように,一方の結合子41の基端部41bを一方のディスク半体32aに,他方の結合子42の基礎端部42bを他方のディスク半体32bにそれぞれ溶着,その他の方法によって固着すると共に,一方の結合子41の係止片41aとこの結合子41を固着した一方のディスク半体32a間に,他方の結合子42の係止片42aを挿入して噛合させることで〔図5(A),(B)〕,2枚のディスク半体32a,32b同士を結合することができるように構成されている。
図示の実施形態において,各結合体40は,中空ディスク32の内周縁323と外周縁322間の間隔よりも短い長さに形成されており〔図4(A)参照〕,各結合体40の長さ方向の両端を共に中空ディスク32の内周縁323及び外周縁322から離間した状態となるように各中空ディスク32の半径方向に取り付けられている。
図示の実施形態にあっては,各結合体40を15°毎の等角度で計24組取り付けているが,結合体40の取り付け個数はこれに限定されず,中空ディスク32のサイズ,使用条件等に対応して図示の例よりも多く,又は少なく形成しても良い。
このようにして2枚のディスク半体32a,32b間の接合に使用された結合体40は,中空ディスク32内の流路37を流れる熱媒体を中空ディスク32内で,乱流とし,効率的に移動させ,熱媒体の流れを拡散し,伝熱効率を増大する機能を発揮するバッフルプレート4となる。
以上のようにして形成される中空ディスク32の流路37には,更に,中空ディスク32の内周縁323から外周縁322に至り,前記流路37を半径方向に分割する隔壁5を設け,この隔壁5によって周方向における流路37の端部が画定されている。
そして,この隔壁5を介して流路37に対する熱媒体の導入口となる入口38と,この流路37内より熱媒体を排出する排出口となる出口39とを隣接して設けることで,入口38及び出口39が流路37の周方向における両端部に形成され,入口38より導入された熱媒体が,中空ディスク32内を1周した後,出口39より排出されるように構成している。
なお,図示の実施形態にあっては,この入口38及び出口39を,ディスク半体32a,32bに設ける構成としているが,この入口38及び出口39は,各中空ディスク32に対する熱媒体の導入,排出構造に従って,図示の位置に代え,例えば中空シャフト31の肉厚を貫通して設けるものとしても良い。
図4(A),(B)に示す実施形態にあっては,この隔壁5を,複数ある結合体40のうちの1つと,この結合体40を中空ディスク32の内周縁323迄延長する延長子43,及び外周縁322迄延長する延長子44との組み合わせによって形成し,結合体40によって隔壁5の一部分が形成されるように構成しているが,この隔壁5は,結合体40とは別個独立したものとして設けるものとしても良い。
以上のように構成した中空ディスク32において,入口38を介して中空ディスク32内の流路37に導入された熱媒体は,中空ディスク32内の流路37を1周して出口39に至る。
この際,熱媒体は,中空ディスク32を構成するディスク半体32a,32bによって構成された内壁面と接触するのみならず,結合体40によって構成されたバッフルプレート4とも接触することとなるために,熱媒体を中空ディスク32内で,乱流とし,効率的に移動させて,効率的な伝熱を行うことができると共に,入口38から出口39に向かって移動する熱媒体は,結合体40によって構成されたバッフルプレート4と衝突して拡散されることにより,中空ディスク32内の全体に行き渡り,これにより中空ディスク32内に生じる温度差の発生が抑制されて,効率的な伝熱を行うことができるものとなっている。
なお,図4(A),(B)に示す実施形態にあっては,前述したバッフルプレート4を,前述した結合体40によって形成するものとして説明したが,例えば図7に示すように,各結合体40に対して,これを延長する延長子43,44を更に取り付けて,結合体40と延長子(43又は44)との組み合わせによってバッフルプレート4(4a,4b)を形成するものとしても良い。
図7に示す実施形態にあっては,各結合体40に対して隔結合体で,すなわち1つおきに,結合体40と中空ディスク32の外周縁322に至る延長子44との組合せによって構成されたバッフルプレート4aと,結合体40と中空ディスク32の内周縁323に至る延長子43によって構成されたバッフルプレート4bとを交互に設け,入口38を介して中空ディスク32内の流路37内に導入された熱媒体が,バッフルプレート4a,4b間を縫うように蛇行しながら出口39に向かう流れを生じるように構成している。
なお,このようなバッフルプレート4a,4bは,熱媒体が図7に矢印で示すように中空ディスク内を蛇行して移動するように配置されていれば良く,図7を参照して説明したように延長子43,44によって結合体40を延長する構成に代え,例えば結合体40自体を中空ディスク32の内周縁323又は外周縁322迄延長して,前述した形状のバッフルプレート4を設けるようにしても良い。
また,延長体43,44は,必ずしも全ての結合体40に設ける必要はなく,所定数毎の結合体40に設けるものとしても良い。
このようなバッフルプレート4を形成した中空ディスク32にあっては,図7中に矢印で示すように中空ディスク32の流路37内を流れる熱媒体を確実に中空ディスク32の全体に循環させることができ,中空ディスク32に生じる温度差を解消して効率的な伝熱を行うことができるようになっている。
なお,図7に示すように,結合体40を延長する延長子43,44を設け,結合子41,42と延長子(43又は44)との組合せによってバッフルプレート4を形成した構成にあっては,延長子41,42は,中空ディスク32内を仕切ることができるものであれば2枚のディスク半体32a,32bの双方に固着されている必要はなく,予め一方のディスク半体に溶着等によって延長子43,44を固着しておき,2枚のディスク半体32a,32bを組み合わせた際に,延長子43,44の側縁部が他方のディスク半体と接触した状態となるようにすれば良い。
但し,延長子43,44の溶接による固着には,厳密な気密性は要求されない。
なお,図4(A)及び図7を参照して説明した中空ディスク32にあっては,各中空ディスク32内に単一の隔壁5のみを設ける構成について説明したが,この隔壁5は,各中空ディスク32内に複数設け,各中空ディスク32内の流路37を複数の室(37a,37b)に分割するように構成しても良い(図8参照)。
図8に示す実施形態にあっては,この隔壁5を中空ディスク32の周方向に180°毎に2箇所設け,中空ディスク32内の流路を二室37a,37bに分割した構成としているが,この構成に代え,例えば隔壁5を中空ディスク32の周方向に120°毎の等角度で3箇所設け,中空ディスク32の流路内を3つの室に分割するものとしても良く,更には,中空ディスク32のサイズによっては4つ以上の室に分割するものとしても良い。
そして,このようにして各中空ディスク32の流路37内には,各室37a,37bに連通する前述の入口38,及び出口39をそれぞれ設け,各室37a,37b毎に熱媒体の導入及び排出を行うことができるように構成する。
図示の実施形態にあっては,いずれか1の室37aに設けた入口38を,この室と隣接する他の室37bに設けた出口39と隔壁5を介して隣接する位置に設けることで,入口38及び出口39を,各室37a,37bの周方向における両端部に設けることで,入口38より導入された熱媒体が,各室37a,37b内を周方向の全長に亘り移動することができるように構成している。
なお,図8に示す実施形態にあっても,図4(A)及び図7を参照して説明した実施形態同様,各隔壁5を前述した結合体40と,この結合体40を延長する延長子43,44との組合せによって構成するものとして説明したが,これらの隔壁5は,いずれも接合体40とは別個独立して設けるものとしても良い。
以上のように,中空ディスク32内の流路37を複数の室,図示の実施形態にあっては二室37a,37bに分割すると共に,分割された各室37a,37b毎に入口38及び出口39を設けた構成にあっては,各室37a,37b毎に熱媒体の導入及び排出を行うことで,中空ディスク32内における熱媒体の流動距離が1/2となることから,各中空ディスク32における熱媒体の通過時間を短縮することができた。
その結果,熱媒体の循環サイクルを短縮することができ,伝熱の効率を向上させることができ,効率的に伝熱を行うことが可能な熱交換器を得ることができるものとなる。
なお,図8を参照して説明したように,中空ディスク32の流路37内を複数の室37a,37bに分割した構成において,更に,図9に示すように,結合体40と中空ディスク32の内周縁323に至る延長子43との組合せから成るバッフルプレート4aと,結合体4と中空ディスク32の外周縁322に至る延長子44の結合から成るバッフルプレート4bとを交互に配置して,中空ディスク32内に導入された熱媒体が中空ディスク32内に形成された各流路37内を蛇行するように構成するものとしても良い。
このように構成することで,中空ディスク32内の各室37a,37b内に導入された熱媒体が中空ディスク32内を満遍なく移動することで,中空ディスク32に部分的な温度差が発生することを防止でき,これにより効率的に被処理物との伝熱を行うことができるものとなっている。
以上のように構成された各中空ディスク32は,前述した結合体40によって2枚のディスク半体32a,32bを接合させた状態で,ディスク半体32a,32bの外周縁322同士の溶着を行い,また,各ディスク半体32a,32bの内周縁323を中空シャフト31の外周に溶着して(図3の拡大図参照),中空シャフト31と一体となって中空ディスク32が回転するように構成されていると共に,2枚のディスク半体32a,32b間に形成された流路37内に導入された熱媒体が,流路外に漏れないようになっている。
〔中空ディスクに対する熱媒体の給排出路〕
以上のように構成された中空ディスク32の流路37に対する熱媒体の給・排出は,隣接配置された中空ディスクの流路37を相互に連通し,いずれか1つの中空ディスク32の流路37内に熱媒体を導入すると,この熱媒体を,隣接する中空ディスク32の流路37内に順次導入することができるように構成しても良く(図3参照),又は,中空シャフト31内に形成された流路31a内に各中空ディスク32内に形成された流路37をそれぞれ連通しておき,中空シャフト31の流路31a内に熱媒体を導入すると,この中空シャフト31内の流路31aを介して各中空ディスク32内に形成された流路37内に熱媒体が導入できるように構成しても良い(図10参照)。
前述したように,隣接する中空ディスク32の流路37を相互に連通して,1つの中空ディスク32に対する熱媒体の導入によって,隣接する中空ディスク32の流路37に対して順次熱媒体を導入可能に構成する場合には,一例として図3中の拡大図に示すように,中空シャフト31の一端側(図3において紙面左側)における最端部に設けられている第1の中空ディスク32に設けた熱媒体の出口39を,第1の中空ディスクに対して中空シャフトの他端側(図3において紙面右側)で隣接する第2の中空ディスク32に設けた熱媒体の入口38に連通し,同様に,このような流路37相互の連通を,第2,第3中空ディスク間,第3,第4中空ディスク間・・・第n−1,第n中空ディスク間(nは中空ディスクの設置数を示す整数であり図3の実施形態では54)で順次行い,これにより,隣接する中空ディスク32の流路37が中空シャフト31の長手方向に全て連通されている。
なお,図3の拡大図では,便宜上,いずれの中空ディスク32の出口39及び入口38間の連通は,共に,中空シャフト31の上部位置において行われているように記載されているが,出口39,入口38間を連通する連通路34の形成は,本実施形態にあっては図6(A),(B)に示すように中空ディスクの周方向に15°ずつ,ずれた位置に設けられることになる。
そして,中空シャフト31の両端より所定の長さ位置に,中空シャフト31内の空間を仕切る仕切壁313a,313bをそれぞれ設け,中空シャフト31の両端に,無端環状のプレート311a,311bを介して中空の支軸312a,312bをそれぞれ連結し,この支軸312a,312bを,前述したドラム2の両側壁22a,22bの外部に設けた軸受25a,25bに回転可能に支承すると共に,ドラム2外に突出した前記支軸312a,312bのうちの一方312aを,熱媒体の供給源に連通すると共に,他方の支軸312bに排出流路を連通する。
そして,前述の仕切壁313a,313bによって仕切られた位置よりも端部寄りの位置には,中空シャフトの肉圧を貫通して開孔314a,314b(図3参照)を設け,この開孔314a,314bを介して該開孔314a,314bの外周に設けた中空ディスク32の流路37と中空シャフト31内の流路31aとを連通させ,このうち,熱媒体の供給源に対する連通側の端部(図3において紙面左側の端部側)に形成された開孔314aが,第1中空ディスクに対する熱媒体の入口となると共に,熱媒体の回収流路に対する連通側の端部(図3において紙面右側の端部)に形成された開孔314bが,この位置に設けられた中空ディスク(図示の例において第54中空ディスク)の出口となり,第1中空ディスクの入口である開孔314aより導入された熱媒体が,順次,隣接する中空ディスク32の流路37内に導入されると共に,最右端の中空ディスク(第54中空ディスク)の出口として設けられた開孔314bより排出されて回収流路を介して回収され,この回収された熱媒体を,図示せざるヒーター,又はチラー等の熱媒体の供給源に回収して再度加熱乃至は冷却した後,中空シャフト31の一端側より再度,中空ロータ3内に導入して循環を繰り返すことができるようになっている。
なお,図8及び図9に示すように,各中空ディスク32の流路37を2つの室37a,37bに分割し,それぞれの室37a,37bに連通する入口38と出口39とをそれぞれ設けた構成にあっては,前述の中空シャフト31の一端側には,第1中空ディスク内の各室37a,37bに熱媒体を導入する入口となる開孔314aをそれぞれ設けると共に,中空シャフト31の他端側には,最端部の中空ディスク(第54中空ディスク)内の各室37a,37bにそれぞれ連通する,熱媒体の出口となる開孔314bをそれぞれ形成すると共に,各中空ディスク37の一方の室37aに連通する出口39と,これに隣接する中空ディスク32の一方の室37aに連通する入口38を連通し,且つ,各中空ディスク32の他方の室37bに連通する出口と,これに隣接する中空ディスク32の他方の室37bに連通する入口38とをそれぞれ連通し,各中空ディスク32の一方の室37aと他方の室37bとで,それぞれ独立して熱媒又は冷媒の流路が形成されるように構成する。
なお,図3を参照して説明した構成にあっては,隣接する中空ディスク32内に形成された流路37同士を連通して,第1の中空ディスクに導入した熱媒体が隣接する中空ディスクに順次導入されるように構成した例を説明したが,各中空ディスク32の流路37に対する熱媒体の導入は,この構成に代え,例えば中空シャフト31内の流路31aに導入された熱媒体を,各中空ディスク32に形成した流路37内に同時に行われるように形成しても良く,この様な構成例を一例として図10に示す。
図10に示す実施形態において,図3を参照して説明した実施形態において中空シャフト31の流路31a内に設けられていた仕切壁313a,313bを設けず,中空シャフト31の一端側より導入した熱媒体を,中空シャフト31内に形成された流路31aを介して他端側より回収可能に構成した。
そして,各中空ディスク32に形成された入口38及び出口39と,前記中空シャフト31内に形成された流路31aとを連通する熱媒パイプ316を,前記中空シャフト31の肉厚を貫通してそれぞれ設けている。
この熱媒パイプ316は,各中空ディスク32の流路37内を分割して複数の室37a,37bを形成した場合には,各室37a,37bの入口38及び出口39に連通して設けられており,中空シャフト31に対して熱媒体を導入すると,各中空ディスク32内の各室の入口38に連通された熱媒パイプ316を介して流路37内に熱媒体の導入が行われると共に,出口39に連通された熱媒パイプ316を介して中空シャフト311内に形成された流路31aに回収できるようになっている。
〔作用乃至は使用方法〕
以上のように構成された本発明の熱交換器1は,熱媒体,一例として,加熱,乾燥用途では加熱した水や油等の液体,空気や水蒸気等のガス,冷却用途では,冷却した前述の液体や気体の他,液化窒素,不凍液等の液体,アンモニア,二酸化炭素等のガス冷媒を導入する。
本実施形態にあっては,一例として熱交換器1を乾燥用途で使用するものであり,このような乾燥用途では,被処理物を加熱することができるように,熱交換器1の中空ロータ3に熱媒体として熱したオイル等を導入しながらこの中空ロータ3を前述のドラム2内で回転させる。
このように熱媒体の導入を行いながら中空ロータ3を回転させた状態でドラム2に設けた投入口23より被処理物を所定量ずつ投入すると,このようにしてドラム2内に投入された被処理物はドラム2内で回転する中空ロータ3に設けられた中空ディスク32と接触すると共に,中空ディスク32の外周に設けられたパドル33によって攪拌され,この攪拌によってドラム2内を,前述の投入口23側の端部(図1中の紙面左側)から排出口24側の端部(図1中紙面右側)に向かって移動する。
ドラム2内で回転する中空ロータ3に設けられた中空ディスク32内の流路37には,前述したように高温に熱せられたオイル等の熱媒体が導入できるようになっており,これにより中空ディスク32は高温となっていることから,中空ディスク32と接触した被処理物はこの中空ディスク32との接触により熱媒体と伝熱を行って加熱され,この加熱に伴い乾燥されて徐々にドラム2に設けられた排出口24側に向かって搬送され,乾燥した被処理物は,やがてドラム2の排出口24に至りドラム2外に排出される。
前述したように,各中空ディスク32は2枚のディスク半体32a,32b間を結合体40によって連結した構成となっており,中空ディスク32内に形成された流路37内には,この結合体40によって構成されたバッフルプレート4〔図4(A),図8参照〕,又は,この結合体40と延長子(43又は44)との組み合わせによって形成されたバッフルプレート4a,4b〔図7,図9参照〕が存在することから,各中空ディスク32の流路37内を流れる熱媒体は,これらのバッフルプレート4,4a,4bとの接触によって拡散されて,中空ディスク32内に満遍なく行き渡ると共に,前述したバッフルプレート4,4a,4bの存在により,中空ディスク32と熱媒体を中空ディスク32内で,乱流とし,効率的に移動させて伝熱の効率が向上する。
また,中空ディスク32の流路37内を複数の隔壁5によって複数の室(図8,図9に示す例では2室)に分割した構成にあっては,各中空ディスク32内における熱媒体の循環サイクルを必要充分に短くすることができ,これにより伝熱を更に効率的に行うことができるものとなっている。
このように,本発明の熱交換器1によれば,対象物質との伝熱を短時間で効率的に行うことができるものとなっている。
1 熱交換器
2 ドラム
21 本体
22a,22b 側壁
23 投入口
24 排出口
25a,25b 軸受
3 中空ロータ
31 (中空)シャフト
31a 流路
311a,311b プレート
312a,312b 支軸
313a,313b 仕切壁
314a,314b 開孔
316 熱媒パイプ
32 中空ディスク
32a,32b ディスク半体
321 開口
322 外周縁
323 内周縁
33 パドル
34 連通路
35,36 連結部
37(37a,37b) 流路
38 入口
39 出口
4(4a,4b) バッフルプレート
40 結合体
41,42 結合子
41a,42a 係止片
41b,42b 基端部
43 延長子(内周側)
44 延長子(外周側)
5 隔壁
M モータ
100 熱交換器
120 ドラム
130 中空ロータ
131 中空シャフト
131a 一端(中空シャフト131の)
131b 他端(中空シャフト131の)
132 中空ディスク
132a,132b ディスク半体
134,136 貫通孔
135 ステーボルト
137 流路
138 肉盛

Claims (6)

  1. 伝熱の対象となる被処理物が投入されるドラムと,前記ドラム内で前記被処理物と接触しながら回転する中空ロータを備え,前記中空ロータが,シャフトと,前記シャフトの外周に多数取り付けられた中空ディスクを有すると共に,前記各中空ディスクが,2枚のディスク半体の外周縁を重ね合わせた状態で接合されて,該ディスク半体間に熱媒体の流路を形成した熱交換器において,
    前記流路内に,前記2枚のディスク半体間を前記中空ディスクの外周縁から内周縁に亘って半径方向に仕切る隔壁と,前記中空ディスクの外周縁と内周縁間の一部分において前記流路を複数箇所で半径方向に仕切るバッフルプレートを設けると共に,
    前記流路に前記熱媒体を導入する入口と,前記流路内を通過した前記熱媒体の出口をそれぞれ設け,
    複数の前記バッフルプレートのうちの少なくとも一部を,少なくともその一部分が,前記2枚のディスク半体の一方に固着された結合子と,他方に固着された結合子とを組合せて構成された結合体によって構成されたものとし,
    前記各組の結合子のそれぞれを,幅方向の断面において前記ディスク半体と平行に突出する係止片を形成すると共に,
    一方の結合子の前記係止片と,該結合子が固着された一方のディスク半体間の間隔に,他方の結合子の前記係止片を係合することを特徴とする熱交換器。
  2. 前記隔壁の少なくとも一部分を前記結合体によって構成したことを特徴とする請求項1記載の熱交換器。
  3. 前記中空ディスクの外周縁に至るバッフルプレートと,前記中空ディスクの内周縁に至るバッフルプレートとを,前記中空ディスクの周方向に交互に配置したことを特徴とする請求項1又は2記載の熱交換器。
  4. 前記隔壁を前記中空ディスクの周方向に所定の角度毎に複数設け,前記流路内を複数の室に分割し,
    分割された前記流路の各室に連通する前記入口及び出口をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の熱交換器。
  5. 前記各中空ディスクの流路を隣接する中空ディスクの流路に連通し,前記中空ディスクのうちのいずれか1の中空ディスクに熱媒体を導入することで,隣接する中空ディスクの流路内に順次,前記熱媒体を導入可能に構成したことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の熱交換器。
  6. 前記シャフトを,内部に熱媒体の流路が形成された中空シャフトと成すと共に,前記中空シャフトの前記流路と前記各中空ディスクに形成した前記入口及び出口にそれぞれ連通する熱媒又は冷媒の流路をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の熱交換器。
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