JP2011256777A - ターボ圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】設備コストやランニングコストを増やすことなく、潤滑油が低温の状態でも起動させることができるターボ圧縮機を提供すること。
【解決手段】減速歯車2を駆動する主電動機1が駆動する主オイルポンプ4による羽根車3の軸受3bに対するオイルの供給を、減速歯車2の回転数がゼロから所定回転数に上昇する起動期間中に、モータ10により駆動される補助オイルポンプ9を用いてバックアップする。また、起動期間の終了時点でオイルの温度が20゜Cまで上昇しなかった場合には、起動期間の終了後も、補助オイルポンプ9によるオイルの軸受3bに対するバックアップ供給を継続して行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、ターボ圧縮機に係り、特に、起動と停止を繰り返す環境下で使用される汎用のターボ圧縮機に関するものである。
ターボ圧縮機は、主電動機により回転駆動される増速ギアを用いて羽根車(インペラ)を高速回転させることで空気を圧縮する。このため、他の方式の圧縮機と比べると、吐出空気に油分が混入せずオイルフリーとなるという特徴や、構造がシンプルであり省メンテナンス性が高いという特徴を有している。
ところで、ターボ圧縮機の羽根車は毎分数万回転以上で高速回転する。したがって、羽根車の回転軸の軸受には、強制給油型の滑り軸受が用いられる。滑り軸受への給油は、主電動機により駆動される主オイルポンプを用いて行うが、主電動機が低回転又は停止状態にあるターボ圧縮機の起動時や減速時には、必要な給油量を確保することができない。そこで、ターボ圧縮機の起動時や減速時には、軸受の焼き付きを防止し、かつ、羽根車の回転軸の安定した回転を保障するために、補助オイルポンプを別のモータにより駆動させて、不足する給油分を補うようにしている(例えば、特許文献1)。
特開昭60−147599号公報
滑り軸受に給油される潤滑油としては、一般にタービン油が用いられる。このタービン油は温度による粘度変化が大きく、低温では粘度が非常に高くなる。タービン油の粘度の上昇は、流路抵抗の増加に伴う滑り軸受への給油量の低下を引き起こし、摺動面の冷却不足による焼付きや、回転軸と軸受メタル間の固体接触を招く。そこで、タービン油をオイルタンクにおいてヒータにより適切な温度まで加温した後に、ターボ圧縮機を起動させるのが一般的である。
一般に、ターボ圧縮機の起動前は、タービン油の温度が環境温度と同じ程度まで低下している。したがって、起動前のヒータによるタービン油の加熱には相応の時間を要するのが実情である。
ところで、ターボ圧縮機は、これまでは発電所等の施設で用いる大型のものに限られていた。しかし、近年では小型化が実現され、一般の工場等の圧縮空気供給源として用いる小型で汎用のものも出現している。
大型のターボ圧縮機が使用される発電所等の施設では、一度ターボ圧縮機を起動するとそのまま長期間連続運転されるのが一般的である。したがって、起動前のタービン油の加熱に長時間を要したとしても、一度限りのことであるため大きな問題にはならない。また、長時間を要するタービン油の加熱にかかるコストも、一度起動すれば基本的に再びかかることがないので、ターボ圧縮機全体のランニングコストに大きく影響を及ぼすことはない。
しかし、汎用のターボ圧縮機の場合は工場の始業や終業に合わせて起動と停止を繰り返す形態の運用となるため、起動の都度タービン油を長時間加熱しなければならないとなると、工場の稼働に合わせて早めに起動準備をしておかなければならない等、運用上大きな問題となる。また、タービン油の加熱コストも起動の度に必要となるので、ターボ圧縮機のランニングコストに大きく影響する。
また、設備コストの面でも、大型のターボ圧縮機の場合は装置価格が元々高いので、タービン油の加熱に必要な温度センサやヒータ等の存在が装置価格に大きく影響することはないが、小型で安価な汎用のターボ圧縮機の場合は装置価格に大きく影響する。
したがって、汎用のターボ圧縮機を使用するユーザからは、潤滑油が低温であっても短時間でターボ圧縮機を起動できるようにすることへの要望が高い。そのために、低温でも粘度上昇が少ない高価な合成油を潤滑油に使用すると、ランニングコストの上昇を招くので、ユーザにとって好ましい解決策とは言い難い。
特に、省エネルギーへの関心が高い昨今では、圧縮機を設置した工場等の設備において、全体の消費電力の20%を占めると言われる圧縮機の消費電力を低減することに、強い関心が寄せられている。そのような背景から、起動と停止を短い周期で繰り返す汎用のターボ圧縮機を、潤滑油を事前加熱せずに短時間で起動させることができるようにすることは、汎用のターボ圧縮機のユーザにとって非常に重要な課題である。
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、潤滑油が低温の状態でも起動させることができるターボ圧縮機を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載した本発明のターボ圧縮機は、
空気圧縮用の羽根車を回転駆動させる増速歯車と連動して作動する主オイルポンプにより前記羽根車の回転軸の軸受に潤滑油を供給すると共に、前記増速歯車の回転数が所定回転数に増加するまでの起動期間中に、前記増速歯車とは独立して作動する補助オイルポンプにより前記軸受に潤滑油をバックアップ供給するターボ圧縮機であって、
前記軸受に供給される潤滑油の温度を検出する温度検出手段と、
前記温度検出手段の検出結果に基づいて前記補助オイルポンプの作動を制御する制御手段とを備えており、
前記制御手段は、前記温度検出手段の検出温度が所定温度以下である間、前記起動期間の終了後においても前記補助オイルポンプを作動させる、
ことを特徴とする。
請求項1に記載した本発明のターボ圧縮機によれば、起動期間の終了時点において軸受に供給される潤滑油の温度が所定温度以下であれば、所定温度以上に潤滑油の温度が上昇するまでの間、補助オイルポンプが起動期間の終了後も継続して作動されて軸受に潤滑油がバックアップ供給される。したがって、軸受に供給される潤滑油の温度が所定温度以上であるときよりも潤滑油の粘度が高くなって軸受への潤滑油の供給量が低下しても、その分を補うように補助オイルポンプにより潤滑油が軸受に供給されることになる。
このため、低温高粘度の潤滑油を所定温度に加熱しなくても主オイルポンプの能力以上の供給量で軸受に供給することができ、潤滑油の粘度に対する軸受の裕度が高ければ、潤滑油が低温の状態でもターボ圧縮機を起動させることができる。なお、温度変化に対する粘度変化が小さい合成油を潤滑油に使用すれば、潤滑油の粘度に対する軸受の裕度が低くても、潤滑油が低温の状態でターボ圧縮機を起動させることができる。
また、請求項2に記載した本発明のターボ圧縮機は、請求項1に記載した本発明のターボ圧縮機において、前記所定温度が、前記増速歯車が前記所定回転数であるときの前記主オイルポンプによる前記軸受への潤滑油の供給量が必要量以下となる所定粘度以上に潤滑油の粘度が高くなる温度であることを特徴とする。
請求項2に記載した本発明のターボ圧縮機によれば、請求項1に記載した本発明のターボ圧縮機において、増速歯車が所定回転数に達して起動期間が終了する時点となっても所定温度以下までしか潤滑油の温度が上がらないと、潤滑油の粘度が所定粘度以下には下がらず所定粘度以上となる。そのため、流路抵抗による圧力損失により、主オイルポンプによる軸受への潤滑油の供給量が必要量以下となる。潤滑油が軸受に必要量以下しか供給されないと、軸受が羽根車の回転軸を適切に軸受できなくなる。
このような状態のときに、本来ならば起動期間の終了に伴い終了する補助オイルポンプによる軸受への潤滑油のバックアップ供給を、起動期間の終了後にも継続することで、必要量以下となった潤滑油の軸受への供給量を必要量に近づくように増やすことができる。これにより、潤滑油が低温高粘度であっても必要量又はそれに近い量の潤滑油を軸受に供給することができる。このため、潤滑油が低温の状態でもターボ圧縮機を起動させることができる。
また、請求項3に記載した本発明のターボ圧縮機は、請求項1又は2に記載した本発明のターボ圧縮機において、前記所定回転数が、前記軸受に供給される潤滑油の温度が前記所定温度であるときの前記主オイルポンプによる前記軸受に対する潤滑油の供給圧が、該軸受に潤滑油が必要量供給される必要給油圧力に達する回転数であり、前記制御手段が、前記温度検出手段の検出温度が前記所定温度以下である間、前記軸受に対する潤滑油の供給圧が、前記必要給油圧力よりも高くかつ前記軸受に潤滑油が前記必要量以上供給される所定供給圧に達するように、前記補助オイルポンプを作動させることを特徴とする。
請求項3に記載した本発明のターボ圧縮機によれば、請求項1又は2に記載した本発明のターボ圧縮機において、増速歯車が所定回転数に達して起動期間が終了しても潤滑油が所定温度以下で潤滑油の粘度が所定粘度以上だと、主オイルポンプによる潤滑油の軸受に対する供給圧が必要給油圧力に達せず、主オイルポンプの能力では必要量の潤滑油が軸受に供給されない。
しかし、起動期間の終了後にも、軸受に所定供給圧で潤滑油が供給されるように補助オイルポンプが潤滑油のバックアップ供給を継続することで、潤滑油の温度が所定温度に上がるまでの間も、軸受に必要量以上の潤滑油を供給することができる。このため、潤滑油が低温の状態でもターボ圧縮機を起動させることができる。
本発明のターボ圧縮機によれば、設備コストやランニングコストを増やすことなく、潤滑油が低温の状態でも起動させることができる。
本発明の一実施形態に係るターボ圧縮機の概略構成を示す説明図である。 図1の制御盤の制御装置が主電動機及びモータの動作を制御することで実行する軸受へのオイル供給の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るターボ圧縮機の概略構成を示す説明図である。
図1中に示す本実施形態のターボ圧縮機は、一般の工場等の圧縮空気供給源として用いる比較的小型で汎用のもので、起動と停止を繰り返し行うものである。
本実施形態のターボ圧縮機は、主電動機1により増速歯車2が駆動され、この増速歯車2により、1段目の圧縮機用と2段目の圧縮機用の2つの羽根車3,3が駆動されるようになっている。また、増速歯車2により、主オイルポンプ4が駆動される。主オイルポンプ4は、オイルタンク5よりオイル(潤滑油)を吸い上げ、オイルクーラ6及びオイルフィルタ7を経由させて、増速歯車2を収納したギヤボックス2a内の、各羽根車3の回転軸3aを軸受する滑り軸受(以下、「軸受」と略記する。)3bに供給する。軸受3bとしては、例えば、ティルティングパッド軸受が用いられる。
また、本実施形態のターボ圧縮機では、必要に応じて、モータ10により補助オイルポンプ9が駆動される。補助オイルポンプ9は、オイルタンク5よりオイル(潤滑油)を吸い上げ、オイルクーラ6及びオイルフィルタ7を経由させて、増速歯車2を収納したギヤボックス2a内の、各羽根車3の回転軸3aを軸受する軸受3bに供給する。
主電動機1の駆動は、制御盤8(請求項中の制御手段に相当)より発せられる主電動機運転/停止指令にしたがって制御される。また、モータ10の駆動は、制御盤8より発せられる補助オイルポンプ運転/停止指令にしたがって制御される。この制御盤8は、ターボ圧縮機の起動、停止等の指令ボタンを有する操作盤と制御装置(いずれも図示せず)とを有している。操作盤は、ターボ圧縮機の起動時や停止時に操作される起動スイッチや停止スイッチ等を有している。制御装置は、操作盤におけるスイッチ等の操作に応じて主電動機1やモータ10の駆動を制御するもので、例えば、マイクロコンピュータ等によって構成することができる。
なお、制御盤8の制御装置には、軸受3bに対するオイルの供給圧を検出する圧力センサ11と、軸受3bに供給されるオイルの温度を検出する温度センサ12(請求項中の温度検出手段に相当)とが接続されている。
本実施形態のターボ圧縮機では、推奨オイル温度として20°C(請求項中の所定温度に相当)が定められている。また、本実施形態のターボ圧縮機では、起動条件として、オイル温度=5°C以上、軸受3bへのオイル供給圧=0.12MPaG以上という2つの条件が設定されている。このオイル供給圧=0.12MPaGは、オイルの温度が20°Cであるときに、軸受3bが適切な軸受動作を行うのに必要とする量(必要量)のオイルを軸受3bに供給するために必要な供給圧であり、請求項中の必要給油圧力に相当する。
次に、制御盤8の制御装置が主電動機1及びモータ10の動作を制御することで実行する、ギヤボックス2a内の各軸受3bに対するオイル(潤滑油)供給の手順について、図2のフローチャートを参照して説明する。
まず、制御装置は、操作盤の起動スイッチが操作されたか否かを確認する(ステップS1)。操作されていない場合は(ステップS1でNO)、操作されるまでステップS1をリピートする。操作された場合は(ステップS1でYES)、補助オイルポンプ運転指令をモータ10に出力する(ステップS3)。この補助オイルポンプ運転指令によりモータ10は回転を開始する。モータ10が回転すると補助オイルポンプ9が駆動される。補助オイルポンプ9は、起動に必要な供給量となる供給圧まで軸受3bに対するオイル供給圧を上昇させる。そして、制御装置は、温度センサ12が検出するオイルの温度が起動条件である5°C以上であるか否かを確認する(ステップS5)。
オイルの温度が5°C以上でない場合は(ステップS5でNO)、操作盤上にてオイル温度低温時エラー表示を行って(ステップS7)、エラー解除操作が操作盤において行われるのを待って(ステップS9でYES)、一連の手順を終了する。その後、ステップS1からの手順を繰り返す。一方、オイルの温度が5°C以上である場合は(ステップS5でYES)、主電動機運転指令を主電動機1に出力する(ステップS11)。
上述した主電動機運転指令により主電動機1は回転を開始し、30秒の起動期間の間に増速歯車2の回転数がゼロから所定回転数まで徐々に増加するように増速する。したがって、主電動機1によって駆動される主オイルポンプ4が軸受3bに供給するオイルの供給量は、起動期間中に徐々に増加する。ここで、所定回転数とは、主オイルポンプ4による20゜Cのオイルの軸受3bに対する供給量が必要量となる供給圧(必要給油圧力、オイル供給圧=0.12MPaG)に達する回転数である。
また、主電動機1の回転開始により主オイルポンプ4が駆動されると、起動時から既に駆動している補助オイルポンプ9は、適切な軸受動作を可能にする必要量以上のオイルが起動期間中に軸受3bに供給されるように、主オイルポンプ4による軸受3bへのオイルの供給をバックアップする。したがって、補助オイルポンプ9は、主オイルポンプ4が軸受3bに供給するオイルの供給量の必要量に対する不足分のオイルを軸受3bに供給する必要がある。これを実現できるような回転数で、起動期間中にモータ10が回転される。
ステップS11で主電動機運転指令を出力したならば、起動期間の経過時間のタイムカウントを開始する(ステップS13)。そして、経過時間が30秒に達した場合は(ステップS15でYES)、経過時間のタイムカウントを終了、リセットし(ステップS17)、温度センサ12が検出するオイルの温度が20゜C以上であるか否かを確認する(ステップS19)。
ステップS19においてオイルの温度が20°Cでない場合(NO)は、主オイルポンプ4と補助オイルポンプ9とによるオイルの軸受3bに対する供給圧が所定供給圧以上となるような回転数で、モータ10を継続して回転させる(ステップS21)。ここで、所定供給圧は、例えば、起動条件におけるオイル供給圧の約2倍の0.25MPaGとする。したがって、ステップS21では、オイルの温度が起動条件の最低温度である5°Cであっても、その温度における粘度のオイルを主オイルポンプ4と補助オイルポンプ9とにより0.25MPaG以上の供給圧で軸受3bに供給できるような回転数で、モータ10を回転させる。ステップS21の後には、ステップS19にリターンする。
また、オイルの温度が20°Cである場合は(ステップS19でYES)、補助オイルポンプ停止指令をモータ10に出力する(ステップS23)。この補助オイルポンプ停止指令によりモータ10は回転を停止する。これにより、補助オイルポンプ9による軸受3bへのオイルのバックアップ供給が終了する。
その後、操作盤の停止スイッチが操作されたか否かを確認する(ステップS25)。操作されていない場合は(ステップS25でNO)、操作されるまでステップS25をリピートする。操作された場合は(ステップS25でYES)、主電動機停止指令を主電動機1に出力すると共に補助オイルポンプ運転指令をモータ10に出力する(ステップS27)。これにより、主オイルポンプ4による軸受3bへのオイルの供給が停止する一方、補助オイルポンプ9は、停止期間中に軸受3bに供給されるオイルの供給圧を、適切な軸受動作を可能にする必要量以上のオイルが軸受3bに供給される供給圧に維持する。以上で一連の手順を終了する。その後、ステップS1からの手順を繰り返す。
上述した本実施形態のターボ圧縮機によれば、ターボ圧縮機の起動期間の終了時点において軸受3bに供給されるオイルの温度が20゜C以上でなければ、20゜C以上に上昇するまでの間、補助オイルポンプ9が起動期間の終了後も継続して作動されて軸受3bにオイルがバックアップ供給される。
したがって、軸受3bに供給されるオイルの温度が20゜C以上であるときよりもオイルの粘度が高くなって軸受3bへのオイルの供給量が低下しても、その分を補うように補助オイルポンプ9によりオイルが軸受3bに供給されることになる。
このため、低温高粘度のオイルをヒータ等により20゜C以上に加熱しなくても主オイルポンプ4の能力以上の供給量で軸受3bに供給することができ、オイルの粘度に対する軸受3bの裕度が高ければ、オイルが低温の状態でもターボ圧縮機を起動させることができる。なお、温度変化に対する粘度変化が小さい合成油をオイルに使用すれば、オイルの粘度に対する軸受3bの裕度が低くても、オイルが低温の状態でターボ圧縮機を起動させることができる。
また、本実施形態のターボ圧縮機によれば、増速歯車2が所定回転数に達して起動期間が終了する時点となっても20゜以上にオイルの温度が上がらないと、オイルの粘度が20゜Cのときの所定粘度よりも高い粘度となる。そのため、流路抵抗による圧力損失により、主オイルポンプ4による軸受3bへのオイルの供給量が必要量以下となる。オイルが軸受3bに必要量以下しか供給されないと、軸受3bが羽根車3の回転軸3aを適切に軸受できなくなる。
このような状態のときに、本来ならば起動期間の終了に伴い終了する補助オイルポンプ9による軸受3bへのオイルのバックアップ供給を、起動期間の終了後にも継続することで、必要量以下となったオイルの軸受3bへの供給量を必要量に近づくように増やすことができる。これにより、オイルが低温高粘度であっても必要量又はそれに近い量のオイルを軸受3bに供給することができる。
さらに、本実施形態のターボ圧縮機によれば、増速歯車2が所定回転数に達して起動期間が終了してもオイルの温度が20゜Cまで上がらず、20゜Cのときの粘度よりもオイルの粘度が高いと、主オイルポンプ4によるオイルの軸受3bに対する供給圧が必要給油圧力に達せず、主オイルポンプ4の能力では必要量のオイルが軸受3bに供給されない。
しかし、起動期間の終了後にも、軸受3bに所定供給圧(例えば、0.25MpaG)でオイルが供給されるように補助オイルポンプ9がオイルのバックアップ供給を継続することで、オイルの温度が20゜Cに上がるまでの間も、軸受3bに必要量以上のオイルを供給することができる。
このようにすることで、特に起動と停止を繰り返し行う比較的小型の汎用のターボ圧縮機においては、オイルを加熱するヒータ等の加熱設備を不要とし、大型のターボ圧縮機に比べて比較的安価な装置価格に対する価格上昇の影響をなくすことができる。また、起動を繰り返すことによるオイルの加熱にかかるランニングコストも削減することができる。
なお、上述した実施形態では、ターボ圧縮機の起動期間の終了後も補助オイルポンプ9によるオイルのバックアップ供給を継続するか否かの判断基準とするオイル温度を20゜Cとしたが、この温度は20゜Cに限らず任意である。また、オイル温度が5°C以上でない場合に、制御盤8の操作盤上にてオイル温度低温時エラー表示を行いターボ圧縮機を起動させないようにするための構成は、省略しても良い。
さらに、本発明は、特に、起動と停止を繰り返し行う汎用のターボ圧縮機に適用して好適であり、そのような汎用のターボ圧縮機とは、上述した実施形態で例示した一般の工場等の圧縮空気供給源として用いるものに限定されない。
1 主電動機
2 増速歯車
2a ギヤボックス
3 羽根車
3a 回転軸
3b 滑り軸受
4 主オイルポンプ
5 オイルタンク
6 オイルクーラ
7 オイルフィルタ
8 制御盤
9 補助オイルポンプ
10 モータ
11 圧力センサ
12 温度センサ

Claims (3)

  1. 空気圧縮用の羽根車を回転駆動させる増速歯車と連動して作動する主オイルポンプにより前記羽根車の回転軸の軸受に潤滑油を供給すると共に、前記増速歯車の回転数が所定回転数に増加するまでの起動期間中に、前記増速歯車とは独立して作動する補助オイルポンプにより前記軸受に潤滑油をバックアップ供給するターボ圧縮機であって、
    前記軸受に供給される潤滑油の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段の検出結果に基づいて前記補助オイルポンプの作動を制御する制御手段とを備えており、
    前記制御手段は、前記温度検出手段の検出温度が所定温度以下である間、前記起動期間の終了後においても前記補助オイルポンプを作動させる、
    ことを特徴とするターボ圧縮機。
  2. 前記所定温度は、前記増速歯車が前記所定回転数であるときの前記主オイルポンプによる前記軸受への潤滑油の供給量が必要量以下となる所定粘度以上に潤滑油の粘度が高くなる温度であることを特徴とする請求項1記載のターボ圧縮機。
  3. 前記所定回転数は、前記軸受に供給される潤滑油の温度が前記所定温度であるときの前記軸受に対する潤滑油の供給圧が、該軸受に潤滑油が必要量供給される必要給油圧力に達する回転数であり、前記制御手段は、前記温度検出手段の検出温度が前記所定温度以下である間、前記軸受に対する潤滑油の供給圧が、前記必要給油圧力よりも高くかつ前記軸受に潤滑油が必要量以上供給される所定供給圧に達するように、前記補助オイルポンプを作動させることを特徴とする請求項1又は2記載のターボ圧縮機。
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