JPH1026445A - 冷凍機およびこの冷凍機を熱源とする空気調和機 - Google Patents

冷凍機およびこの冷凍機を熱源とする空気調和機

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JPH1026445A
JPH1026445A JP18099096A JP18099096A JPH1026445A JP H1026445 A JPH1026445 A JP H1026445A JP 18099096 A JP18099096 A JP 18099096A JP 18099096 A JP18099096 A JP 18099096A JP H1026445 A JPH1026445 A JP H1026445A
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JP
Japan
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compressor
time
preheating
preheat
power
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JP18099096A
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Mitsuo Okazaki
光夫 岡崎
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機内の冷媒の液化度等に応じてプレヒー
ト時間を自動的に調整するようにした冷凍機とこの冷凍
機を熱源とする空気調和機とを提供する。 【解決手段】 運転休止後に主電源が投入されると、E
CU75は、外気温に基づきROM内のプレヒート時間
マップからプレヒート時間を設定する。プレヒート時間
の設定を終えると、ECU75は、タイマを起動させた
後、クランクケースヒータ65への通電を開始する一方
で圧縮機11の駆動を停止する。すると、圧縮機11内
の液化冷媒は、ケーシングを介してクランクケースヒー
タ65により加熱され、徐々に気化し始める。そして、
タイマの値がプレヒート時間を超えると通常の運転制御
に移行して、空調制御サブルーチンからの駆動指令に基
づき、圧縮機11の駆動を開始する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮機にプレヒー
ト用のクランクケースヒータが付設された冷凍機とこの
冷凍機を熱源とする空気調和機に係り、詳しくは電源が
長時間遮断された場合等におけるプレヒート時間を制御
する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、パッケージエアコン等に用い
られる大型冷凍機では、圧縮機の下部にクランクケース
ヒータが付設されたものが多い。
【0003】通常、クランクケースヒータには圧縮機の
停止時に通電が行われ、寒冷時における圧縮機内の冷媒
の液化が防止される。すなわち、圧縮機の運転時には冷
媒回路内の温度が比較的高く、圧縮機内の冷媒は気化し
ているが、寒冷時に長時間圧縮機が停止されると、冷媒
回路の温度が下降して圧縮機内で冷媒が液化する虞があ
る。そこで、空気調和機(あるいは、圧縮機)の運転停
止時には、冷凍機の主電源からクランクケースヒータに
対して常に通電が行われ、圧縮機を加熱することにより
冷媒の液化を防止している。
【0004】ところで、連続休暇等で会社や学校の建屋
が使用されない場合、空気調和機の主電源が切断される
ことにより、クランクケースヒータへの通電が長時間行
われなくなることがある。この場合、寒冷時等において
は圧縮機に貯留された冷凍機油に液化冷媒が徐々に溶け
込み、液化冷媒の比重が冷凍機油の比重より大きいこと
から、最終的には冷凍機油の層が液化冷媒の層の上に浮
いた状態となる。そして、このまま圧縮機を起動する
と、冷凍機油が冷媒回路内に吐出されて圧縮機構の摺動
面や軸受の潤滑が行えなくなり、圧縮機の寿命低下や破
損等が引き起こされることがあった。そこで、従来は主
電源投入後に所定のプレヒート時間(6〜8時間程度)
で作動するタイマを用い、クランクケースヒータによる
プレヒートが十分行われて液化冷媒が気化した後に、圧
縮機を起動するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した空気調和機で
は、長期休止後に主電源が投入された場合、タイマが作
動するまで圧縮機を起動できない。ところが、外気温の
高い夏期等には、圧縮機内の冷媒が比較的容易に気化す
るため、クランクケースヒータによるプレヒートは実際
には短時間で済む。また、停電により主電源の供給が絶
たれると、復帰後にはプレヒート時間が経過するまで圧
縮機を起動できないが、停電がごく短時間であれば圧縮
機内の冷媒が液化していないことがある。このように、
圧縮機内の冷媒の状態に拘わらず一律なプレヒート時間
を採用することは、空気調和機の機能を徒に阻害するこ
とになるため、改善が強く望まれていた。
【0006】本発明は上記状況に鑑みなされたもので、
圧縮機内の冷媒の液化度等に応じてプレヒート時間を自
動的に調整するようにした冷凍機とこの冷凍機を熱源と
する空気調和機とを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明では、圧縮機にプレヒート用の加熱
手段が付設された冷凍機であって、電源投入時における
当該圧縮機内の冷媒の液化度を判定する冷媒液化度判定
手段と、この冷媒液化度判定手段の判定結果に基づき、
当該圧縮機のプレヒート時間を設定するプレヒート時間
設定手段と、電源投入時から前記プレヒート時間が経過
するまでは、前記加熱手段に前記圧縮機のプレヒートを
行わせると共に、前記圧縮機の駆動を停止させるプレヒ
ート制御手段とを備えたものを提案する。
【0008】この発明によれば、例えば、何らかの物理
量により判定された冷媒の液化度に基づきプレヒート時
間マップからプレヒート時間設定手段が最適なプレヒー
ト時間を検索し、プレヒート制御手段はこのプレヒート
時間に基づき圧縮機のプレヒートと駆動停止とを行う。
これにより、夏期等にはごく短時間でプレヒートが終了
することになり、空気調和機等の運転を徒に遅延させる
ことがなくなる。
【0009】また、請求項2の発明では、圧縮機にプレ
ヒート用のクランクケースヒータが付設された冷凍機で
あって、電源投入時における外気温と圧縮機温度との少
なくとも一方を検出する温度検出手段と、この温度検出
手段の検出結果に基づき、当該圧縮機のプレヒート時間
を設定するプレヒート時間設定手段と、電源投入時から
の経過時間を計測する計時手段と、当該計時手段により
計測された経過時間が前記プレヒート時間に至るまで
は、前記クランクケースヒータに前記圧縮機のプレヒー
トを行わせると共に、前記圧縮機の駆動を停止させるプ
レヒート制御手段とを備えたものを提案する。
【0010】この発明によれば、例えば、外気温をパラ
メータとするプレヒート時間マップからプレヒート時間
設定手段が最適なプレヒート時間を検索し、プレヒート
制御手段はこのプレヒート時間に基づき圧縮機のプレヒ
ートと駆動停止とを行う。これにより、夏期等にはごく
短時間でプレヒートが終了することになり、空気調和機
等の運転を徒に遅延させることがなくなる。
【0011】また、請求項3の発明では、圧縮機にプレ
ヒート用のクランクケースヒータが付設された冷凍機で
あって、電源投入時における外気温と圧縮機温度との少
なくとも一方を検出する温度検出手段と、この温度検出
手段の検出結果に基づき、当該圧縮機のプレヒート時間
を設定するプレヒート時間設定手段と、電源投入時から
の経過時間を計測する計時手段と、当該計時手段により
計測された経過時間が前記プレヒート時間に至るまで
は、前記クランクケースヒータに前記圧縮機のプレヒー
トを行わせると共に、前記圧縮機の駆動を停止させるプ
レヒート制御手段と、このプレヒート制御手段による圧
縮機の駆動停止を解除する切換スイッチとを備えたもの
を提案する。
【0012】この発明によれば、例えば、外気温をパラ
メータとするプレヒート時間マップからプレヒート時間
設定手段が最適なプレヒート時間を検索し、プレヒート
制御手段はこのプレヒート時間に基づき圧縮機のプレヒ
ートと駆動停止とを行う。これにより、夏期等にはごく
短時間でプレヒートが終了することになり、空気調和機
等の運転を徒に遅延させることがなくなる。更に、緊急
に冷房や暖房が必要となった場合には、ユーザーが切換
スイッチを操作することにより、空気調和機を強制的に
運転させることもできる。
【0013】また、請求項4の発明では、圧縮機にプレ
ヒート用のクランクケースヒータが付設された冷凍機で
あって、電源投入時における外気温と圧縮機温度との少
なくとも一方を検出する温度検出手段と、この温度検出
手段の検出結果に基づき、当該圧縮機のプレヒート時間
を設定するプレヒート時間設定手段と、電源投入時から
の経過時間を計測する第1計時手段と、停電が起きた時
に復帰時までの経過時間を計測する第2計時手段と、前
記第1計時手段により計測された経過時間が前記プレヒ
ート時間に至るまでは、前記クランクケースヒータに前
記圧縮機のプレヒートを行わせると共に、前記圧縮機の
駆動を停止させるプレヒート制御手段と、プレヒート中
の停電時において、前記第2計時手段により計測された
経過時間が所定の判定時間を超えない場合には、前記プ
レヒート制御手段によるプレヒート制御を再開させ、前
記第2計時手段により計測された経過時間が所定の判定
時間を超えた場合には、前記プレヒート制御手段による
プレヒート制御を改めて行わせる停電時制御手段とを備
えたものを提案する。
【0014】この発明によれば、例えば、外気温をパラ
メータとするプレヒート時間マップからプレヒート時間
設定手段が最適なプレヒート時間を検索し、プレヒート
制御手段はこのプレヒート時間に基づき圧縮機のプレヒ
ートと駆動停止とを行う。これにより、夏期等にはごく
短時間でプレヒートが終了することになり、空気調和機
等の運転を徒に遅延させることがなくなる。そして、プ
レヒート中に停電した後に復帰した場合において、停電
時制御手段は、停電が短時間であればプレヒート時間の
残余を消化し、停電が長時間であればプレヒートを改め
て行う。
【0015】また、請求項5の発明では、圧縮機にプレ
ヒート用のクランクケースヒータが付設された冷凍機で
あって、電源投入時における外気温と圧縮機温度との少
なくとも一方を検出する温度検出手段と、この温度検出
手段の検出結果に基づき、当該圧縮機のプレヒート時間
を設定するプレヒート時間設定手段と、電源投入時から
の経過時間を計測する第1計時手段と、停電が起きた時
に復帰時までの経過時間を計測する第2計時手段と、前
記第1計時手段により計測された経過時間が前記プレヒ
ート時間に至るまでは、前記クランクケースヒータに前
記圧縮機のプレヒートを行わせると共に、前記圧縮機の
駆動を停止させるプレヒート制御手段と、冷凍機運転中
の停電時において、前記第2計時手段により計測された
経過時間が所定の判定時間を超えない場合には、当該冷
凍機の運転を再開させる一方、前記第2計時手段により
計測された経過時間が所定の判定時間を超えた場合に
は、前記プレヒート制御手段によるプレヒート制御を行
わせる停電時制御手段とを備えたものを提案する。
【0016】この発明によれば、例えば、外気温をパラ
メータとするプレヒート時間マップからプレヒート時間
設定手段が最適なプレヒート時間を検索し、プレヒート
制御手段はこのプレヒート時間に基づき圧縮機のプレヒ
ートと駆動停止とを行う。これにより、夏期等にはごく
短時間でプレヒートが終了することになり、空気調和機
等の運転を徒に遅延させることがなくなる。そして、冷
凍機運転中に停電した後に復帰した場合において、停電
時制御手段は、停電が短時間であればプレヒートを行わ
ず、停電が長時間であればはじめてプレヒートを行う。
【0017】また、請求項6の発明では、請求項1〜5
に記載の冷凍機を熱源とする空気調和機を提案する。
【0018】この発明によれば、圧縮機のプレヒートが
適切に行われるため、冷凍機油の冷媒回路への流出に起
因する圧縮機の寿命低下や破損を防止しながら、空気調
和機の運転開始を早めることが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づき詳細に説明する。
【0020】図1にはパッケージ型空気調和機の冷媒回
路を示してある。空気調和機は、室内ユニット1と室外
ユニット3とから構成されており、室内ユニット1側に
は室内熱交換器5と電動ファン7とが設置されている。
また、室外ユニット3側には、冷媒回路の要素部品とし
て、圧縮機11、電磁式の四方弁13、室外熱交換器1
5、レシーバタンク17、電動式膨張弁19等が設置さ
れ、冷媒配管21〜29により接続されている。そし
て、運転状態においては、四方弁13の切換えによっ
て、実線の矢印(冷房時)あるいは破線の矢印(暖房
時)で示した方向に、冷媒回路内を冷媒が循環する。図
1中において、31は液冷媒を一時的に貯留するアキュ
ムレータ、33は冷媒回路内の異物を捕捉するストレー
ナ、35は電動ファンである。
【0021】図2に示したように、本実施形態の圧縮機
11は、いわゆるロータリー型であり、電動機要素41
と圧縮機構43とが円筒状のケーシング45に収納され
ている。電動機要素41は、ケーシング45の内壁に固
着した固定子47と、固定子47の内側に位置する回転
子49とから構成されている。また、圧縮機構43は、
上下の軸受51,53に支持されて回転子49と一体に
回転するクランクシャフト55の他、クランクシャフト
55の偏心部55aに嵌合したロータ57や、ロータ5
7の外周面に摺接するベーン59等から構成されてい
る。ケーシング45には、その下部に冷凍機油61が貯
留され、下部外周に環状のクランクケースヒータ65が
配設されている。図中、67は冷媒吸入口であり、69
は冷媒吐出口であり、71は連通管である。
【0022】圧縮機11の電動機要素41とクランクケ
ースヒータ65とは、空気調和機全体の制御を行うEC
U75により駆動あるいは通電制御される。ECU75
は、CPUを始め、入出力インタフェースやROM,R
AM,E2 PROM,タイマカウンタ等から構成され
ており、外気温センサ73や図示しない各種センサ,ス
イッチ類等からの入力信号に基づいて、圧縮機11以外
にも、四方弁13や膨張弁19、電動ファン35等を駆
動制御する。図1中、77は圧縮機11を強制駆動する
ための切換スイッチであり、ユーザーにより手動操作さ
れる。
【0023】さて、圧縮機11の電動機要素41に通電
が行われ、回転子49と共にクランクシャフト55が回
転すると、圧縮機構43内では偏心部55aに嵌合した
ロータ57が偏心回転する。ロータ57にはベーン59
が摺接しているためにポンプ作用が発生し、冷媒吸入口
67から圧縮機構43内にガス冷媒が負圧吸引される。
吸引されたガス冷媒は、圧縮機構43内で圧縮されて高
温・高圧となった後、連通管71および電動機要素41
内を経由して、冷媒吐出口69から冷媒配管21内に吐
出される。ガス冷媒には、圧縮機11の運転に伴って冷
凍機油61がミスト状に混入し、この冷凍機油61によ
りロータ57とベーン59との摺接面や軸受51,53
の潤滑が行われる。
【0024】一方、空気調和機の主電源が切断されてク
ランクケースヒータ65への通電が行われないと、寒冷
時等にはケーシング45に貯留された冷凍機油61に液
化冷媒が徐々に溶け込む。そして、長期間放置された場
合には、図3に示すように液化冷媒79の層の上に冷凍
機油61の層が浮くことになり、このまま圧縮機11が
作動した場合には圧縮機構43により液化冷媒79が吐
出されることになる。そのため、主電源が投入されると
同時にクランクケースヒータ65への通電も行われ、ケ
ーシング45を介して液化冷媒79および冷凍機油61
が加熱され始める。その結果、液化冷媒79は徐々に気
化して圧縮機11から排除され、冷凍機油61が当初の
位置に戻ることになる。
【0025】以下、図4〜図8のフローチャートに基づ
き、本実施例におけるプレヒート制御の手順を説明す
る。
【0026】空気調和機の主電源が投入されると、EC
U75は、所定の制御インターバルに基づき、図4〜図
8に示した手順でプレヒート制御サブルーチンを繰り返
し実行する。制御開始後、ECU75は、先ずステップ
S1で外気温センサ73を含む各種センサやスイッチ類
からの入力信号を読み込んだ後、ステップS3で停電状
態に突入したか否かを判定する。尚、ステップS3の判
定は、電圧の低下速度(微分値)が所定の閾値を上回っ
たときにYes(肯定)となる。
【0027】ステップS3の判定がNo(否定)の場
合、ECU75は、ステップS5で切換スイッチ77が
ON状態であるか否か、すなわちユーザーが空気調和機
の強制運転を望んでいるか否かを判定する。ステップS
5の判定もNoであれば、ECU75は、ステップS7
で外気温センサ73が検出した外気温AT がプレヒート
判定温度ATX(本実施形態では、45℃)以下であるか
否かを判定する。尚、プレヒート判定温度ATXでは、圧
縮機11内の冷媒が殆ど液化せず、圧縮機11のプレヒ
ートは不要となる。
【0028】ステップS7の判定がNo、すなわち外気
温ATの低下により圧縮機11内で冷媒が液化する可能
性がある場合、ECU75は、ステップS9でプレヒー
ト終了フラグFFINが1であるか否かを判定する。プレ
ヒート終了フラグFFINは、圧縮機11のプレヒートが
終了したことを示すフラグである。主電源投入直後にお
いては、ステップS9の判定がNoとなるため、ECU
75は、ステップS11で停電フラグFFPが1であるか
否かを判定する。停電フラグFFPは、停電が発生したこ
とを示すフラグである。
【0029】ステップS11の判定がNo、すなわち主
電源の投入が停電後の復帰によるものでない場合、EC
U75は、図5のステップS13で第1タイマT1 の値
がプレヒート時間T1Xを超えたか否かを判定する。第1
タイマT1 は主電源投入時からの経過時間を計測するタ
イマであり、後述する手順で起動される。また、プレヒ
ート時間T1Xは、圧縮機11をプレヒートする時間であ
り、後述する手順で設定される。
【0030】主電源投入直後においては、第1タイマT
1 の値とプレヒート時間T1Xとが共に0で、ステップS
13の初回の判定がNoとなるため、ECU75は、ス
テップS15でプレヒート開始フラグFSTが1であるか
否かを判定する。プレヒート開始フラグFSTは、圧縮機
11のプレヒートが開始されたことを示すフラグであ
る。
【0031】主電源投入直後においては、ステップS1
5の初回の判定がNoとなるため、ECU75は、ステ
ップS17で、ROM内の図示しないプレヒート時間マ
ップから、外気温AT に基づきプレヒート時間T1Xを設
定する。尚、プレヒート時間マップには、実機試験等に
より得られた、外気温AT に対応する圧縮機11の要求
プレヒート時間(例えば、1時間〜8時間)が記憶され
ている。
【0032】プレヒート時間T1Xの設定を終えると、E
CU75は、ステップS19でプレヒート開始フラグF
STを1とし、ステップS21で第1タイマT1 を起動さ
せた後、ステップS23でクランクケースヒータ65へ
の通電を開始する。すると、圧縮機11内の液化冷媒7
9は、ケーシング45を介してクランクケースヒータ6
5により加熱され、徐々に気化し始める。
【0033】クランクケースヒータ65への通電を開始
した後、ECU75は、ステップS25で圧縮機11の
駆動を停止する。これにより、圧縮機11内で冷凍機油
61が液化冷媒79の上に浮いた状態であっても、冷凍
機油61が圧縮機構43により冷媒配管21に吐出され
ることが防止される。
【0034】ステップS19でプレヒート開始フラグF
STが1とされると、ステップS15の判定がYesとな
る。したがって、ECU75は、第1タイマT1 の値が
プレヒート時間T1Xを超えてステップS13の判定がY
esとなるまで、クランクケースヒータ65への通電と
圧縮機11の駆動停止とを続行する。
【0035】第1タイマT1 の値がプレヒート時間T1X
を超えた時点で、圧縮機11内では液化冷媒79が気化
がし、圧縮機11のプレヒートが終了する。すると、ス
テップS15の判定がYesとなり、ECU75は、ス
テップS27でプレヒート終了フラグFFIN を1とし、
ステップS29でプレヒート開始フラグFSTを0にリセ
ットする。
【0036】この時点で、ECU75は、通常運転時の
制御に移行し、先ずステップS31で圧縮機11の駆動
指令が入力したか否かを判定する。圧縮機11の駆動指
令は、空気調和機が通常運転に移行した後、室内温度と
設定温度とに所定の偏差が生じること等により、図示し
ない空調制御サブルーチンから出力される。そして、ス
テップS31の判定がNoであれば、ECU75は、ス
テップS33でクランクケースヒータ65への通電を行
う。また、ステップS31の判定がYesであれば、E
CU75は、図6のステップS35で圧縮機11の駆動
を開始した後、ステップS37でクランクケースヒータ
65への通電を停止する。
【0037】そして、この時点以降においては、ステッ
プS9の判定がYesとなるため、ECU75は、圧縮
機11の駆動とクランクケースヒータ65への通電とを
適宜行う。これにより、クランクケースヒータ65によ
る加熱は圧縮機11の停止中にのみ行われることになる
が、圧縮機11の運転中には冷媒回路の温度が比較的高
く保たれるため、圧縮機11内における冷媒の液化は起
こらない。
【0038】次に、停電時における制御を説明する。
【0039】何らかの原因で停電が発生し、前述したス
テップS3の判定がYesになると、ECU75は、図
7のステップS39で第1タイマT1 の積算を一時停止
させた後、ステップS41で第2タイマT2を起動させ
る。第2タイマT2は停電中の経過時間を計測するタイ
マであり、ECU75の内蔵電池等により駆動される。
そして、第2タイマT2 を起動させた後、ECU75
は、ステップS43で停電フラグFPFを1とし、更にス
テップS45でプレヒート終了フラグFFIN が1であれ
ばこれを0とする。停電により終電源の供給が絶たれる
と、判定や演算等の処理が行えなくなるため、ECU7
5によるプレヒート制御は一時的に停止される。
【0040】さて、停電から復帰して制御を再開する
と、ステップS11の判定がYesとなるために、EC
U75は、図8のステップS47でプレヒート開始フラ
グFSTが1であるか否か、すなわち停電がプレヒート中
に起こったものであるか否かを判定する。そして、この
判定がYesであった場合、ECU75は、ステップS
49で、第2タイマT2 の値が所定の第1判定時間T2a
(例えば、2時間)以下であるか否かを判定する。
【0041】ステップS49の判定がYesであった場
合、ECU75は、停電中における圧縮機11内の温度
低下が比較的小さいと判断し、ステップS51で一時停
止させていた第1タイマT1 の積算を再開させ、ステッ
プS53で停電フラグFPFを0にリセットした後、スタ
ートに戻る。これにより、クランクケースヒータ65へ
の通電はプレヒート時間T1Xの残余を消化するまで行わ
れることになり、停電時において既に長時間のプレヒー
トが行われていた場合には、空気調和機の運転が不要に
遅延されることがなくなる。
【0042】また、ステップS49の判定がNoであっ
た場合、ECU75は、停電中における圧縮機11内の
温度低下が比較的大きいと判断し、ステップS55でプ
レヒート開始フラグFSTを0とし、ステップS53で停
電フラグFPFを0にリセットした後、スタートに戻る。
これにより、次の制御ではステップS15の判定がNo
となり、外気温AT に基づくプレヒート時間T1Xの設定
や、プレヒートの開始が改めて行われる。
【0043】一方、停電が空気調和機の運転中に起こ
り、復帰時におけるステップS47の判定がNoであっ
た場合、ECU75は、ステップS57で第2タイマT
2 の値が所定の第2判定時間T2b(例えば、3時間)以
下であるか否かを判定する。
【0044】ステップS49の判定がYesであった場
合、ECU75は、停電中における圧縮機11内の温度
低下が比較的小さいと判断し、ステップS59でプレヒ
ート終了フラグFFIN を1とし、ステップS53で停電
フラグFPFを0にリセットした後、スタートに戻る。こ
れにより、プレヒートは全く行われず、空気調和機の運
転が直ちに再開される。
【0045】また、ステップS57の判定がNoであっ
た場合、ECU75は、停電中における圧縮機11内の
温度低下が比較的大きいと判断し、ステップS61でプ
レヒート開始フラグFSTを0とし、ステップS53で停
電フラグFPFを0にリセットした後、スタートに戻る。
これにより、次の制御ではステップS15の判定がNo
となり、外気温AT に基づくプレヒート時間T1Xの設定
や、プレヒートの開始が改めて行われる。
【0046】次に、空気調和機を強制的に運転させる場
合と、外気温AT がプレヒート判定温度ATXより高い場
合とについて説明する。
【0047】夏期や冬季等においては、室内温度が耐え
難いレベルに上昇あるいは低下し、空気調和機の運転が
必要になることがある。この場合、プレヒート中にユー
ザーによる切換スイッチ77の操作があると、ステップ
S5の判定がYesとなり、ECU75は、ステップS
31に移行して通常運転時の制御を行う。すなわち、E
CU75は、プレヒートの進行状況等に拘わらず、駆動
指令の入力に基づき圧縮機11の駆動を行う。これによ
り、圧縮機11の耐久性が多少悪化することになるが、
空気調和機の運転が直ちに開始されるため、室内温度が
速やかに設定値に収束する。
【0048】一方、外気温A Tがプレヒート判定温度A
TXを超えていた場合、ステップS7の判定がNoとな
り、ECU75は、ステップS31に移行して通常運転
時の制御を行う。この場合には、外気温AT の上昇によ
り圧縮機11内の温度も高くなっているため、液化冷媒
の発生は殆ど起こっておらず、圧縮機構43による冷凍
機油61の冷媒配管21への吐出は生じない。
【0049】以上で具体的実施形態の説明を終えるが、
本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態は、本発明を電動圧縮機を備えた
空気調和機に適用したものであるが、ガスヒートポンプ
型の空気調和機や冷蔵装置用の冷凍機等に適用してもよ
いし、室内ユニットや室外ユニットを複数備えたものに
適用してもよい。また、上記実施形態ではプレヒート時
間を外気温に基づいて設定するようにしたが、圧縮機の
ケーシングの壁温等に基づいて設定するようにしてもよ
い。また、主電源が投入されるまでの圧縮機の温度履歴
から冷媒の液化度を判定し、その判定結果に基づいてプ
レヒート時間を設定するようにしてもよい。更に、装置
の具体的構成や制御の手順等についても、本発明の趣旨
を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の冷凍機によ
れば、運転休止後の圧縮機のプレヒート時間を外気温等
に応じて変動させたり、停電時から復帰までの経過時間
によってプレヒートの再開や新たな開始等を行うように
したため、冷凍機の運転が不必要に遅延されることがな
くなった。また、この冷凍機を熱源とする空気調和機に
よれば、圧縮機のプレヒート時間を必要最小限にするこ
とが可能となるため、長期間の運転休止後等においても
比較的速やかに運転を再開できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る空気調和機の概略構
成図である。
【図2】実施形態に係る圧縮機を示した縦断面図であ
る。
【図3】プレヒート中の圧縮機を示した縦断面図であ
る。
【図4】プレヒート制御サブルーチンの手順を示したフ
ローチャートである。
【図5】プレヒート制御サブルーチンの手順を示したフ
ローチャートである。
【図6】プレヒート制御サブルーチンの手順を示したフ
ローチャートである。
【図7】プレヒート制御サブルーチンの手順を示したフ
ローチャートである。
【図8】プレヒート制御サブルーチンの手順を示したフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 室内ユニット 3 室外ユニット 11 圧縮機 41 電動機要素 43 圧縮機構 61 冷凍機油 65 クランクケースヒータ 73 外気温センサ 75 ECU 77 切換スイッチ 79 液化冷媒

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機にプレヒート用の加熱手段が付設
    された冷凍機であって、 電源投入時における当該圧縮機内の冷媒の液化度を判定
    する冷媒液化度判定手段と、 この冷媒液化度判定手段の判定結果に基づき、当該圧縮
    機のプレヒート時間を設定するプレヒート時間設定手段
    と、 電源投入時から前記プレヒート時間が経過するまでは、
    前記加熱手段に前記圧縮機のプレヒートを行わせると共
    に、前記圧縮機の駆動を停止させるプレヒート制御手段
    とを備えたことを特徴とする冷凍機。
  2. 【請求項2】 圧縮機にプレヒート用のクランクケース
    ヒータが付設された冷凍機であって、 電源投入時における外気温と圧縮機温度との少なくとも
    一方を検出する温度検出手段と、 この温度検出手段の検出結果に基づき、当該圧縮機のプ
    レヒート時間を設定するプレヒート時間設定手段と、 電源投入時からの経過時間を計測する計時手段と、 当該計時手段により計測された経過時間が前記プレヒー
    ト時間に至るまでは、前記クランクケースヒータに前記
    圧縮機のプレヒートを行わせると共に、前記圧縮機の駆
    動を停止させるプレヒート制御手段とを備えたことを特
    徴とする冷凍機。
  3. 【請求項3】 圧縮機にプレヒート用のクランクケース
    ヒータが付設された冷凍機であって、 電源投入時における外気温と圧縮機温度との少なくとも
    一方を検出する温度検出手段と、 この温度検出手段の検出結果に基づき、当該圧縮機のプ
    レヒート時間を設定するプレヒート時間設定手段と、 電源投入時からの経過時間を計測する計時手段と、 当該計時手段により計測された経過時間が前記プレヒー
    ト時間に至るまでは、前記クランクケースヒータに前記
    圧縮機のプレヒートを行わせると共に、前記圧縮機の駆
    動を停止させるプレヒート制御手段と、 このプレヒート制御手段による圧縮機の駆動停止を解除
    する切換スイッチとを備えたことを特徴とする冷凍機。
  4. 【請求項4】 圧縮機にプレヒート用のクランクケース
    ヒータが付設された冷凍機であって、 電源投入時における外気温と圧縮機温度との少なくとも
    一方を検出する温度検出手段と、 この温度検出手段の検出結果に基づき、当該圧縮機のプ
    レヒート時間を設定するプレヒート時間設定手段と、 電源投入時からの経過時間を計測する第1計時手段と、 停電が起きた時に復帰時までの経過時間を計測する第2
    計時手段と、 前記第1計時手段により計測された経過時間が前記プレ
    ヒート時間に至るまでは、前記クランクケースヒータに
    前記圧縮機のプレヒートを行わせると共に、前記圧縮機
    の駆動を停止させるプレヒート制御手段と、 プレヒート中の停電時において、前記第2計時手段によ
    り計測された経過時間が所定の判定時間を超えない場合
    には、前記プレヒート制御手段によるプレヒート制御を
    再開させ、前記第2計時手段により計測された経過時間
    が所定の判定時間を超えた場合には、前記プレヒート制
    御手段によるプレヒート制御を改めて行わせる停電時制
    御手段とを備えたことを特徴とする冷凍機。
  5. 【請求項5】 圧縮機にプレヒート用のクランクケース
    ヒータが付設された冷凍機であって、 電源投入時における外気温と圧縮機温度との少なくとも
    一方を検出する温度検出手段と、 この温度検出手段の検出結果に基づき、当該圧縮機のプ
    レヒート時間を設定するプレヒート時間設定手段と、 電源投入時からの経過時間を計測する第1計時手段と、 停電が起きた時に復帰時までの経過時間を計測する第2
    計時手段と、 前記第1計時手段により計測された経過時間が前記プレ
    ヒート時間に至るまでは、前記クランクケースヒータに
    前記圧縮機のプレヒートを行わせると共に、前記圧縮機
    の駆動を停止させるプレヒート制御手段と、 冷凍機運転中の停電時において、前記第2計時手段によ
    り計測された経過時間が所定の判定時間を超えない場合
    には、当該冷凍機の運転を再開させる一方、前記第2計
    時手段により計測された経過時間が所定の判定時間を超
    えた場合には、前記プレヒート制御手段によるプレヒー
    ト制御を行わせる停電時制御手段とを備えたことを特徴
    とする冷凍機。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5に記載の冷凍機を熱源とす
    ることを特徴とする空気調和機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011145017A (ja) * 2010-01-15 2011-07-28 Mitsubishi Electric Corp 空気調和装置
JP2013145092A (ja) * 2012-01-16 2013-07-25 Mitsubishi Heavy Ind Ltd クランクケースヒータを備えた空気調和機
WO2017183070A1 (ja) * 2016-04-18 2017-10-26 三菱電機株式会社 空気調和装置

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