JP2011256102A - 特殊清澄法による透明ガラスまたは透明引上げガラスの製造方法 - Google Patents

特殊清澄法による透明ガラスまたは透明引上げガラスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】透明引上げガラスの製造方法で特に酸化アンチモンと酸化ヒ素の重金属清澄剤を用いないで、しかもガラス溶融物をできるだけ効率的に清澄し、気泡のない、または気泡の少ない高品質ガラスを製造すること。
【解決手段】本発明は、以下のステップ、(a)ガラスバッチ溶融物を保持しての原料の溶融;(b)製出されたこのガラスバッチ溶融物の清澄;(c)製出されたこのガラスバッチ溶融物の均質化;および(d)引上げ法によるガラス製品の製造、を含む透明引上げガラスまたは透明ガラスの製造方法に関し、清澄剤としてアルカリ硫酸塩、アルカリ土類硫酸塩、硫酸亜鉛、またはそれらの混合物から選択した硫酸塩清澄剤の所定量を使用し、前記ガラスバッチ溶融物の清澄では、酸化アンチモンのみまたは他の1種類以上の清澄剤を組み合わせて含有する清澄システムを使用する清澄法よりも0℃〜100℃、望ましくは30℃〜60℃ほど高い所定の清澄温度に調整している。本発明の方法によって製出したガラスは、実際的に含有物または気泡がない青色調の高度透明ガラスで、光学的均質性が高く、分光透過率が高い。
【選択図】なし

Description

本発明は、特殊なプロセスパラメータと特殊清澄法による透明ガラスまたは透明引上げガラスの製造方法に関する。
板ガラスは、製造法には関係なく、平らな形状に製造するガラスである。今日では、板ガラスは、フロート法とロールアウト法という主として2つの製造方法によって製造されている。
ほとんどの板ガラスは、今日ではフロート法によって製造されている。フロートガラスは、通常、透明なソーダ石灰ガラスである。製造では、バッチとしての原料を1500℃の温度で溶融し、ガラス溶融物は溝を通じて平らな溶融スズ槽(フロートバス)に保護ガス雰囲気中で送り出される。軽いガラス溶融物は、溶融金属の表面に浮流ないし浮かぶ。溶融状態では他の融液と同様に、表面は表面張力によって平滑面を構成するという金属の性質が利用される。スズは238℃という、ガラスの軟化点より明らかに低い融点を示し、ガラスのほぼ3倍の重量である。したがって、ガラスは溶融スズに浮き、両面が完全に平面平行のガラス面を形成する。フロート法では、溶融ガラスは溶融スズの理想的な平滑面に浮き、既製ガラスとして問題のない表面品質で凝固するが、はるかに低い融点のスズは溶融したままである(非特許文献1および非特許文献2を参照)。
鋳造ガラスは、ガラスを圧延して製出される。板に流し込んで圧延という非連続的方法、あるいは槽から連続的に流し込んでローラー間で成形という方法で製造する。圧延プロセスによって、フロートガラスと比べるとガラス表面が粗く、強度も低くなる(非特許文献3および非特許文献4を参照)。
フロート法とロールアウト法のようには重要ではないが、板ガラスを製造する第3の方法としてのいわゆる引上げ法によって、薄板ガラスとともに窓ガラスや造形ガラスなどの特殊ガラスを製造することができる。引上げガラスは、一般的に機械装置によって引上げ法で連続製造される(非特許文献5および非特許文献6を参照)。
今日では引上げガラスはフロートガラスに代えられ、少量しか生産されていない。これは例えば、フロート法では製造が困難または不可能であるか、あるいは特殊要件を満たさなければならない特殊ガラスの製造に当てはまる。例えば、特に液晶ディスプレイ用の超薄型ガラスや、被せガラス、つまり第2ガラス層を被せるガラスなどを、引上げ法によって製造する。
引上げガラスの製造では、各種原料のバッチと、場合によってはリサイクルガラスや破損品の砕片などを準備する。バッチを溶融槽に装入し、1470℃以上の温度でガラス溶融物を製造する。溶融ゾーンに次いで清澄ゾーンと続き、つまりガラスバッチが溶融したら、清澄される。ガラス製造における清澄とは、溶融ガラスの気泡の除去・排除をいう。気泡はガラスの欠陥であり、外部のガスも気泡も排除して相応のガラス品質を確保するためには除去しなければならない。ガラス溶融物内の気泡は、表面に上昇する傾向がある。気泡の上昇速度は気泡の径に左右され、大きい気泡は小さい気泡よりも速く上昇する。清澄時の根本原理は、速く上昇する大きな気泡による小さな気泡の混入であり、つまりガラスに追加の気泡を持ち込み、既存気泡をガラスから上昇させて、除去することである。ガラス溶融物中のガスないし気泡の挙動ならびに除去については、例えば非特許文献7に説明されている。
粘性の溶融ガラスでは小さな気泡の上昇速度が遅いので、経済的な時間で遂行されるような推進策が必要である。その一例が物理的または機械的な清澄で、溶融窯の底部開口部から水蒸気、酸素、窒素、空気などのガスを吹き込んで気泡成分を減少させている(バブリング)。
物理的または機械的な清澄とは異なって、化学的な清澄は、一定の温度範囲でガス相を生成する1つまたは複数の化合物を分解ないし消散させる。追加のガス相を放出させることによって、既存気泡の体積が増え、浮力が増すので、所望の清澄効果が与えられうる。ガラス槽による工業的ガラス製造では、これまでは主として化学的清澄が重要となっている。通常、バッチに清澄剤を添加して清澄している。
溶融物の粘性が高いので、清澄は通常は徐々に実施され、通常は溶融ゾーンと同様の高温またはそれ以上の高温が必要とされる。したがって、清澄の際の通常温度は、溶融温度範囲と同様の1470℃またはそれ以上の温度となる。清澄によってガラス品質が左右されるので、清澄はきわめて重要である。
引上げガラス製造における公知の清澄剤として、酸化アンチモンまたは酸化ヒ素のような酸化還元清澄剤が挙げられる。少なくとも2回の酸化ステップで生成する他の多価イオンも公知となっている。さらに、蒸発清澄剤、つまり高温ではその蒸気圧によって蒸発する化合物である塩化ナトリウムなどの塩化物やフッ化物が公知となっている。
清澄ゾーンに次いでガラスを成形するが、これは、ガラスの溶融と清澄よりも低い温度で実施する。所望の製品に応じて、ガラスはさまざまな成形法で成形されうる。本稿では、成形法として引上げ法を取り上げる。成形後に、場合によってはガラスの表面処理および/または表面加工を続けて行うことができる。
引上げガラスの連続製造方法で、例えば工業的規模で製造する場合、説明する工程ステップの順は時間的にではなく空間的に区分され、供給されるバッチ量は、通常はガラス採取量に一致する。
清澄剤として酸化アンチモンを使用すると、不利益であることが示されている。アンチモンは重金属である。重金属は体内で代謝されず、分解されえないので、ヒトの組織に有害であり、有毒である。通常、重金属は蓄積作用を有し、微量でも骨、歯、脳などに蓄積し、神経系の機能を損なう慢性毒性を示す。同様に、免疫防御が損傷しかねない。
環境要件も高くなり、ヒ素、アンチモン、鉛など健康有害物質のガラスへの使用禁止が要求されている。ヒトの身体に限らず、動植物などの環境に対しても、重金属は毒性を示しうる。したがって、健康リスクを排除し、環境負荷を防止するにはできるだけ重金属を回避することが重要である。本発明でも同様に、酸化ヒ素などの健康に有害な清澄剤を使用しないことを重視している。本発明のもう一つの目的は、酸化セリウムのような高コストの清澄剤を、明らかに安価で製造できる、別の1つ以上の清澄剤によって代用することである。
清澄は製造する引上げガラスの品質に大きく影響するので、いずれにしても選定した清澄剤は清澄剤に設定された高い要件を満たさなければならない。つまり、溶融物にも製造した引上げガラスにもできるだけ気泡がないことを保証しなければならない。
従来技術から、硫酸塩清澄剤による以下の方法が開示されている。
特許文献1は、無アルカリガラスとその製造方法を記載し、SO換算で0.01〜5重量%の硫酸塩を清澄剤として原料に加えている。
特許文献2は、清澄のために硫酸塩(硫酸ナトリウムを除く)を加えたガラス溶融物の製造方法を開示している。
また、特許文献3は、減圧の溶融ガラスの脱ガス装置に関し、明細書の[0020]段落では硫酸塩清澄にも言及している。
さらに特許文献4は、少なくとも清澄剤を加えるバッチ調製、バッチ装入、ガラス溶融、溶融ガラスの熱成形という工程ステップによる加水分解クラス1のホウケイ酸ガラスの製造方法に関し、ガラスバッチにSO換算で0.01重量%〜0.8重量%の硫酸塩が加えられている。
しかし、これらの従来技術による方法は、清澄がガラスごとに合わせられているわけではなく、すべてのガラスに一般的方法として同様に実施されているので、ガラスの望ましい高品質が得られない。
欧州特許出願公開第1878709(A1)号明細書 米国特許第1488915号明細書 欧州特許出願公開第1439148(A2)号明細書 欧州特許出願公開第1266872(A1)号明細書
Guenther Noelle(ギュンター・ネレ)、Technik der Glasherstellung(ガラス製造技術)、改訂第3版、Deutscher Verlag fuer Grundstoffindustrie(ドイッチャー フェアラーク ヒュア グルントシュトッフインドゥストリー)、Stuttgart(シュトゥットガルト)、1997年、144−145頁 H.G.Pfaender(H.G.プフェンダー)、SCHOTT Glaslexikon(SCHOTTガラスレキシコン)、第5版、mvg−Verlag im Verlag moderne Industrie,AG(mvg−フェアラーク イム フェアラーク モデルネ インドゥストリー,AG)、Landsberg am Lech(ランツベルク アム レヒ)、1997年、56ページ以下 Guenther Noelle(ギュンター・ネレ)、Technik der Glasherstellung(ガラス製造技術)、改訂第3版、Deutscher Verlag fuer Grundstoffindustrie(ドイッチャー フェアラーク ヒュア グルントシュトッフインドゥストリー)、Stuttgart(シュトゥットガルト)、1997年、142−144頁 Walter Koenig(ヴァルター・ケーニヒ)およびLambert v. Reis(ランベルト v.ライス)およびRudolf Simon(ルドルフ・ジモン)、Flachglas(板ガラス)、Akademische Verlagsgesellschaft M.B.H.(アカデミッシェ フェアラークスゲゼルシャフトM.B.H.)、Leipzig(ライプツィヒ)、1934年、43ページ以下 Guenther Noelle(ギュンター・ネレ)、Technik der Glasherstellung(ガラス製造技術)、改訂第3版、Deutscher Verlag fuer Grundstoffindustrie(ドイッチャー フェアラーク ヒュア グルントシュトッフインドゥストリー)、Stuttgart(シュトゥットガルト)、1997年、145−149頁 Walter Koenig(ヴァルター・ケーニヒ)およびLambert v. Reis(ランベルト v.ライス)およびRudolf Simon(ルドルフ・ジモン)、Flachglas(板ガラス)、Akademische Verlagsgesellschaft M.B.H.(アカデミッシェ フェアラークスゲゼルシャフトM.B.H.)、Leipzig(ライプツィヒ)、1934年、1ページ以下 H.Jebsen−Marwedel(H.イェプゼン−マルヴェデル)およびR.Brueckner(R.ブリュックナー)、Glastechnische Fabrikationsfehler(ガラス技術の製造欠陥)、第3版、Springer−Verlag(シュプリンガー・フェアラーク)、195ページ以下
したがって、本発明の課題は、透明引上げガラスの製造方法で特に酸化アンチモンと酸化ヒ素の重金属清澄剤を用いないで、しかもガラス溶融物をできるだけ効率的に清澄し、気泡のない、または気泡の少ない高品質ガラスを製造することである。毒性の清澄剤をできるだけ使用しないことである。さらに、本発明の方法はガラス溶融物のできるだけ安価な清澄を可能にしている。
本発明は前記課題を、以下のステップ:
(a)ガラスバッチ溶融物を保持しての原料の溶融、
(b)製出されたガラスバッチ溶融物の清澄、
(c)製出されたガラスバッチ溶融物の均質化、および
(d)引上げ法によるガラス製品の製造、
を含む、透明ガラスまたは透明引上げガラスの製造方法であって、
清澄剤としてアルカリ硫酸塩、アルカリ土類硫酸塩もしくは硫酸亜鉛、またはそれらの混合物から選択した硫酸塩清澄剤の所定量を使用し、
ガラスバッチ溶融物の清澄では、酸化アンチモンのみ、または他の1種類以上の清澄剤を組み合わせて含有する清澄システムを用いた清澄法よりも0℃〜100℃ほど、望ましくは30℃〜60℃ほど高く設定している所定の清澄温度に調整し、
硫酸塩清澄剤の量を、以下のステップ:
(1)清澄剤がアンチモンと硫酸塩を含有する標準測定法による基準合成の放出ガス量を温度の関数として測定し、これより全放出ガス量を決定し、
(2)各種の硫酸塩量を添加し、基準合成と同一のプロセス条件、同一のガラス組成物、同一の標準測定法による純硫酸塩清澄による合成の放出ガス量を温度の関数として測定し、これより全放出ガス量を決定し、
(3)以下、
−ステップ(2)により使用した硫酸塩量(SO)の関数としての全放出ガス量(SO+O)に基づいて曲線を作成し、
−ステップ(1)により基準に使用した硫酸塩量(SO)の関数として、求めた全放出ガス量をプロットし、
−基準と同様の全放出ガス量(SO+O)の場合に必要となる使用すべき硫酸塩量(SO)を読み取ることによって、
ステップ(1)とステップ(2)から求めた値に基づいて、使用すべき硫酸塩清澄剤の量を決定すること、
に従って決定するという製造方法を提供することによって解決している。
透明ガラスまたは透明引上げガラスの本発明による製造方法は、製造ガラスの原料溶融、製出したガラス溶融物の清澄、均質化、および場合によってはその後のガラスのコンディショニング、ならびに引上げ法による所望ガラス製品の製造の工程ステップを含んでいる。
最初にガラスの原料を選択し、各原料を混合してバッチ形にする。原料比は製造するガラスの種類(バッチ)によって決定する。
溶融を早めるため、バッチにガラス破片も加えることができる。ガラス破片比は、所望のガラス品質と利用可能性に合わせ、例えば20%〜75%とすることができる。バッチ製造は、ロット別、連続生産、小規模または大規模生産とすることができる。大規模な工業生産では、バッチ製造は全自動にする。
次いで、準備したバッチを、溶融装置に供給する。発明の優先形態では、バッチの溶融を溶融槽、特に好ましくは連続槽で実施する(Glasschmelzoefen(ガラス溶融炉)、W. Trier(W.トリアー)、Springer Verlag(シュプリンガー・フェアラーク)、ベルリン ハイデルベルク ニューヨーク 東京、1984年、1ページ以下参照)。連続槽では間断なく加工される、つまりバッチは装入、溶融され、溶融ガラスが取り出される。オイルバーナーおよび/またはガスバーナーによる加熱などによって、溶融槽にエネルギーを供給する。酸化剤として、空気(空気燃料)または酸素(酸素燃料)を使用できる。溶融槽の運転期間は数年に及びうる。
溶融ゾーンに次いで清澄ゾーンとなっている。周知のように、硫酸塩により清澄したガラスは、通常、特殊板ガラスの高品質要件を満たしていない。ガラス中の気泡に関する一般値は、フロートガラスとロールドガラスで、10泡/kg以上のオーダーである(DIN EN ガラス(建築)572−1、572−2、572−4)。特殊板ガラスの気泡に関する仕様/要件は、通常は5泡/kg以下である。本発明によって意外ではあるが、酸化アンチモンなどの重金属清澄剤、あるいは酸化ヒ素などの健康に有害な他の清澄剤を完全に排除し、アルカリ硫酸塩、アルカリ土類硫酸塩、硫酸亜鉛、その混合物などの硫酸塩清澄剤によって置き換えても、清澄され、特殊板ガラスの仕様/要件は満たされることが示された。したがって、本発明による純硫酸塩清澄により、あらゆる重金属を排除するという利点とともに、気泡のないまたは少ない高品質の引上げガラスが製出される。つまり、重金属を排除した健康にも環境にもよい利点が明らかである。
ガラス溶融物に所望の清澄結果が得られるように、所望のように気泡のないことを保持し、泡形成を阻止し、泡形成による温度低下を防止するため、本発明による硫酸塩清澄剤は清澄時の温度加温が要求されることが多い。通常、清澄剤として酸化アンチモンを使用する清澄では1470℃の温度を必要とするので、本発明では、清澄剤に同一のガラス組成物と同一のプロセスで酸化アンチモン清澄剤、特に酸化アンチモン/硫酸塩清澄を使用する通常の清澄法より、0℃〜100℃、望ましくは30℃〜60℃ほど清澄温度の加温が好適である。したがって、本発明の純硫酸塩清澄では、1480℃〜1570℃、望ましくは1500℃〜1530℃の好適な温度を設定している。
本発明では、清澄温度を上げなくとも十分に清澄できるガラス組成物を製造することもできる。その場合、清澄温度の加温は0℃である。
本発明による製造方法では清澄法の最中のエネルギー供給が高められ、つまり酸化アンチモンの一般清澄剤ないし酸化アンチモン/硫酸塩清澄剤を使用する場合よりも0℃〜100℃、望ましくは30℃〜60℃ほど、清澄法中の温度を高くし、一方で溶融ゾーンのエネルギー供給、つまり溶融温度自体は本発明では特に高くしていない場合が特に好適である。本発明では溶融と清澄を特に同一の溶融槽で実施するので、エネルギー供給、つまりバッチが溶融する溶融槽前部から、清澄する溶融槽後部までの温度を上げると好適である。これは、例えば溶融槽に使用するバーナーを適切に調整、配置することによって達成できる。しかし、別のエネルギー供給を設定するのが好適なガラス組成物もある。
本発明の方法による清澄では、エネルギー供給、つまり溶融槽へのエネルギー導入のほかに、溶融槽のエネルギー分布も重要である。溶融槽のエネルギー分布が、清澄法にとって有利となるように溶融槽が形成されることが特に好適である。そのため、溶融槽の形状を相応に形成することが勧められる。当業者にとっては、わずかな見極めで判断することができる。
発明で優先的に導入できるものとして挙げている硫酸塩は、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、または硫酸亜鉛である。硫酸塩の清澄では、使用された硫酸塩清澄剤は通常存在するSiOと次のように反応して、SOを発生する:
RSO + SiO → RO x SiO + SO
SO + SiO → RO x SiO + SO
式中
R.......アルカリ土類金属
......アルカリ金属
SOはさらに反応してSOと1/2Oの、本来の清澄反応薬となる。硫酸塩清澄剤の効果は、ガラス溶融物へのSOまたはSO 2−の溶解性によって大きく左右される。ガラスへのガス溶解性、清澄剤によるガス泡形成、およびガラス溶融物の粘度は、温度に著しく依存する。清澄剤により気泡形状で放出されるガスは、溶融プロセスで残った小さなガス泡を大きくし、それを上昇させて溶融物から除去することができる。しかし、清澄温度が高温でも放出されるように、ガラスに十分な清澄ガスが溶解していることが必要である。
清澄剤として、アルカリ硫酸塩、アルカリ土類硫酸塩または硫酸亜鉛を使用すると、硫酸塩は既述のように酸化物とSOに分解する。例えば、100重量%のCaSOから、41.19重量%のCaOと58.81重量%のSOが生じる。したがって、SO換算の硫酸塩清澄剤の添加量は、本発明では特に0.2〜1.5重量%の範囲、より望ましくは0.7〜1.2重量%の範囲とする。
本発明では、硫酸塩清澄剤の量を以下のステップを経て決定する:
(1)清澄剤がアンチモンと硫酸塩を含有する標準測定法による基準合成の放出ガス量を温度の関数として測定し、これより清澄に関連する全放出ガス量を決定し、
(2)各種の硫酸塩量を添加し、基準合成と同一のプロセス条件、同一のガラス組成物、同一の標準測定法による純硫酸塩清澄による合成の放出ガス量を温度の関数として測定し、これより全放出ガス量(SO+O)を決定し、
(3)ステップ(1)とステップ(2)から求めた値に基づいて、使用すべき硫酸塩清澄剤の量を決定する。
「清澄に関連する」ガス量は、清澄に寄与する、つまり一定温度範囲でSO+Oとなるガス量をいう。
ステップ(3)における硫酸塩清澄剤の使用量は、以下によって決定する:
−ステップ(2)により使用した硫酸塩量(SO)の関数としての全体放出ガス量(SO+O)に基づいて曲線を作成し、
−ステップ(1)により基準に使用した硫酸塩量(SO)の関数として、求めた全放出ガス量をプロットし、
−基準と同様の全放出ガス量(SO+O)の場合に必要となる使用すべき硫酸塩量(SO)を読み取る。
本発明による方法を、以下で詳細に説明する。
(1)最初に、基準合成についての放出ガス量を温度の関数として測定する。基準合成では、プロセス条件とガラス組成物は一般的な範囲で任意に選択され、清澄剤はアンチモンと硫酸塩を含有するので、方法は従来技術と一致する。この測定を基準とする。
測定したガス放出量に基づいて、予定している合成のために関連する温度範囲(清澄開始から最大到達ガラス温度まで、例えば1250〜1470℃)における全放出ガス量を算出することができる。
(2)次いで、基準合成と同一のプロセス条件と同一のガラス組成物だが、硫酸塩のみ含有し、アンチモンを含有していない清澄剤を使用し、ガス放出を測定する。ガス放出測定値に基づいて、基準と同様の温度範囲(清澄開始から最大到達ガラス温度まで、例えば1250〜1470℃)で全放出ガス量を計算することができる。硫酸塩清澄剤の量を変えて全ガスを放出させ、硫酸塩清澄剤の量ごとに全放出ガス量が求められる。
場合によっては、ガラスの製造に硫酸塩またはアンチモン含有の原料を使用するか否かを検討することが適切でありうる。これは、例えば、廃ガラスや砕片を加える場合に有用でありうる。例えば、砕片を以前の溶融工程で最大の溶融温度以上にしない限り、新たに硫酸塩を導入しても清澄効果はないので、砕片に含有される硫酸塩は役に立たない。ただし、清澄効果が80〜100%のため、無条件で検討できるので、再使用アンチモンは重要である。
ガス放出の測定を、例えばバッチのガスプロファイル測定によって実施できる。主として6K/minの加熱速度によって、各種バッチ成分を加熱することができ、例えば1690℃の温度までのガス排出を質量分析によって測定できる。通常、30gのバッチを石英ガラスキュベット(φ80、高さ50mm)で計量する。排出をできるだけ生成直後に測定できるように、キュベットに好ましくは10mL/minのアルゴンガス流を作用させる。二酸化炭素(CO)、二酸化イオウ(SO)、酸素(O)の排出量を定量測定することができる。さらに窒素酸化物(NO)と水蒸気も定性分析した。バッチ温度に依存するガス発生量を記録した。つまり、吸収され、化学的に結合された(水和物として)水の遊離と同様に、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩の分解温度範囲を検出できる。特に注目される測定は、硫酸塩清澄の温度範囲(>1100℃)におけるSOとOの放出比である(「清澄に関連する」ガス量)。また、各含量の硫酸塩(0〜2重量%のSOなど)のバッチ成分を、硫酸塩キャリアとしてのさまざまなアルカリ金属またはアルカリ土類金属の化合物によって試験した。詳細については、例えばF.W.Kraemer(F.W.クレーマー)、「Gasprofilmessungen zur Bestimmung der Gasabgabe beim Glasschmelzprozess(ガラス溶融プロセス時のガス発生を測定するガスプロファイル測定)」、Glastechn. Berichte 53(1980)、177−188を参照。
(3)一定の全放出ガス量と、硫酸塩清澄剤の使用量との相関関係によって、選択した基準に達成したガス放出を達成するために、基準に基づいて、純硫酸塩清澄の硫酸塩清澄剤の使用量を求めることができる。そのためにはまず、ステップ(2)で求めたように、全放出ガス量(SO+O)を使用した硫酸塩量(SO)の関数としてプロットして曲線を作成する。この作成図に、ステップ(1)で求めた基準用の使用硫酸塩量(SO)の関数として算出した全放出ガス量をプロットする。こうして、基準の場合と同様に全放出ガス量(SO+O)の場合に存在して使用すべき硫酸塩量(SO)を読み取ることができる。
関連事項は、図面を説明するときに再度詳細に説明する。
硫酸塩清澄で優先的に必要とされる最大の溶融温度/清澄温度を以下のステップで決定する場合に、本発明による方法が同様に、特に好適とみなされる:
(1’)清澄剤がアンチモンと硫酸塩を含有する標準測定法による基準合成の放出ガス量を温度の関数として測定し、これより清澄に関連する最大ガス量を放出する温度を決定し、
(2’)各種の硫酸塩量を添加し、基準合成と同一のプロセス条件、同一のガラス組成物、同一の標準測定法による純硫酸塩清澄による合成の放出ガス量を温度の関数として測定し、ガス放出量が最大となる温度を決定し、
(3’)(1’)と(2’)で求めた値に基づいて硫酸塩清澄の温度差(温度の加温)を決定する。
本発明では優先的に、以下によってステップ(3’)の温度差(温度の加温)を決定する:
−使用した硫酸塩量(SO)の関数としてステップ(2’)によるガス放出測定のガス放出最大値から曲線を作成し、
−清澄剤に使用する硫酸塩量(SO)に基づいてガス放出の最大温度を読み取り、読み取った最大温度を基準と比較して導入するべき温度差を決定する。
温度の関数としてのガス放出曲線に基づいて、ガス放出が最大となる温度を求めることができる。純硫酸塩清澄でそれぞれ異なる硫酸塩量のバッチで硫酸塩添加量(清澄剤の量)の関数としてのガス放出測定からガス放出最大量をプロットすることによって、基準に対して、硫酸塩清澄の場合の温度加温を求めることができる。実際的に関連する事項は、図面を説明するときに再度詳細に説明する。
本発明による硫酸塩清澄の別の利点は、従来のアンチモン/硫酸塩清澄に対して使用する硫酸塩清澄剤の酸化電位が変化することによって、酸化アンチモンを使用した清澄の場合の黄色調から、本発明による硫酸塩清澄では青色調へと、製造ガラスの色調が変化することである。こうして青色調となったガラスは透明度が高く、酸化アンチモン清澄剤を使用した黄色調よりも輝きがある。ガラスは液状の引上げ法では空気にしか触れないので、両面が「火造り面」となり、透明となって輝きを増す。本発明では、本発明によって製造した高度に透明な青色調の引上げガラスを「透明ガラス」という用語で称している。本発明では「高度な」透明とは、本発明による引上げ法で製造したガラスがフロート法によって製造した同一成分のガラスより高い透過率を有することをいう。
本発明による硫酸塩清澄剤を使用することによって、気泡のないことについては特に優れた品質を保証している。本発明の方法によって、製造したガラス製品には5泡/kg以下、望ましくは3泡/kg以下、より望ましくは1泡/kg以下しか検出されない清澄が実施されうる。これは目視できる微小の気泡も含んでいる。
本発明では、意外にも酸化アンチモン清澄剤を完全に硫酸塩清澄剤によって置き換えることができ、所望の清澄が実施されると、実際的に含有物や気泡などのない青色調で、光学的に均質性が高く、分光透過率の高い高透過ガラスを製出することができる。ロールアウト法によるソーラーガラスの製造では、例えばアンチモンを酸化剤として加え、ガラスを白色の外観にしている。したがって、引上げガラス/透明ガラスの製造で純硫酸塩清澄を考慮することは、当業者にとって当然なことではない。
硫酸塩清澄剤を使用するほかに、別の清澄剤または還元剤の使用、特に本来のガラス成分以外に透過率または色調を変える添加物の添加を本発明では優先していない。したがって、高透過率の維持を保証するためには、Ni、Seおよび/またはCoなどの化学的脱色剤を断念し、塩素ないしフッ素含有清澄剤などハロゲン含有清澄添加物を使用せず、鉄を還元して色調を変えてしまう可能性がある炭素を完全に排除し、酸化セリウムなど透過率を変える酸化剤を完全に排除することが適切である。2価鉄が発生すると、清澄剤の使用によって鉄が酸化し、望ましくない範囲で色調が変化する恐れがあるので、原料と製造プロセスでは鉄含有量を最小限にすることが特に好適である。本発明によって製造したガラスは添加された鉄を含まず、回避の困難な不純物形式の鉄を含んでいるにすぎないのが望ましい。製品中の鉄含有量は、40〜200ppm、望ましくは50〜150ppmが許容範囲である。
ガラス組成物の添加物としては、製造するガラスの性質に不利に作用しない化合物に限られる。例えば、UV端を調整するTiOがある。
本発明の方法では、清澄ゾーンに次いで、製造されたガラス溶融物の均質化とコンディショニングと続く。これは例えば、撹拌機を使用して行われる。
次の引上げ法で、ガラスは所望の形状に成形される。本発明の引上げ法では、当業者であれば周知の引上げ法を用いている。特に採用している引上げ法は、いわゆるダウンドロー法とアップドロー法である。ダウンドロー法(「下向き引上げ」)またはアップドロー法(「上向き引上げ」)によって、ガラス溶融物はドロータンクから、成形要素としてのスリットを有するスロットダイによって上向きまたは下向きに引上げされる。引上げタンクの幅によって、引上げするガラス幅が決定される。ダウンドロー法またはアップドロー法で使用している引上げ速度は主として0.1〜15m/minの範囲であるが、個別にそれよりも高くしたり低くしたりしてもよい。
本発明の引上げ法では、ダウンドロー法は、オーバーフローフュージョン法、リドロー法、ノズル法と同様に採用される。優先的なアップドロー法は、フルコール法、アサヒ式、リビーオーエンス法、コルバーン法、およびピッツバーグ法である。本発明で特に望ましいのは、アップドロー法の採用である。
本発明で特に望ましいアップドロー法は、フルコール法である。ベルギーの技師エミール・フルコールは、1905年に初の平板引上げ法、いわゆるフルコール法を開発した。溶融物からガラスを直接引上げるときに、形成されたガラス板が表面張力によって収縮し、薄いガラス繊維になってしまうことが問題であった。フルコール法は、耐熱材を中間スリット、上が先細りのいわゆるスロットダイによってガラス溶融物に圧迫することによってこれを防止した。静水圧によってガラスはスロットダイから流出し、ローラー間に設けられたトラップによって引上げられる。塑性溶融物を均等にしてガラス板を形成するのに有用ないわゆる「オニオン」が、スロットダイからじかに形成される。このオニオンは、いわゆる冷却円筒によって均等に冷却される。スロットダイから流出するガラスの両端、いわゆる縁はやや厚く、中間部より速く凝固するので、ガラスの収縮は防止される。ガラス板は多数のローラー対を擁する引上げ機によって上に引上げられ、徐々に冷却される。高さ約6〜10mの引上げ・冷却塔で上方に垂直移動する。冷却時間は引上げ速度に依存するので、薄板ガラスは厚板ガラスよりも短い。引上げ塔の上部には切断台が設けられ、上昇してきたガラス板を切断・分割する。
引上げガラスに伴う特性は、スロットダイがガラスの引上げ方向を示すほとんど不可視の細い筋を残すということである。スロットダイのスリットを拡張し、引上げ速度を変えることによってガラスの厚みは設定される。つまり、引き上げを遅くすれば厚いガラスを、引き上げを速めれば薄いガラスを製造できる。引上げ速度はオニオンのガラス粘度によって制限され、粘度が高いほど速い引上げ速度を選択することができる。
本発明では、フルコール法以外に、スロットダイブロックと引上げ塔を変更したフルコール法の変種として仕上げたアサヒ式を優先している。アサヒ式のスロットダイブロックは、主として平行に隣接配置された2つのローラーまたはビームから成り、基本的にフルコール・スロットダイと同様の機能のスリットを形成するように構成され配置されている。
その他の採用できるアップドロー法は、リビーオーエンス法またはコルバーン法で、フルコール法と違ってスロットダイのない板ガラスを製造する引き上げ法で、引上げたガラス板のガラス面上部約70cmが垂直から水平に転換される。本発明では最後にピッツバーグ法を採用することもできる。これも同様に板ガラスの製造のための垂直引上げ法で、フルコール法と違って自由溶融面からガラス板を引上げる方法である。
ただし、本発明ではフルコール法を特に優先している。
本発明の方法によって製造可能なガラスは特に制限されるものではない。したがって、どのような透明ガラス/引上げガラスでも製造できる。
ガラス溶融物へのSOまたはSOの溶解性は、使用するガラスの塩基度によっても左右されるので、本発明で塩基度が比較的高いガラスを用いると清澄法の作用に特に好適である。例えば、アルカリ含有物および/またはアルカリ土類含有物の高いガラスが挙げられる。アルカリ含有物および/またはアルカリ土類含有物の高いガラスは塩基性なので、SOの溶解性は高くなる。ガラスの(アルカリ含有物とアルカリ土類含有物の)塩基度が高いほど、清澄剤としてのSOの作用は、SO溶解性に基づいて、大きくなる。したがって、本発明ではいわゆるアルカリ土類ケイ酸塩ガラスをベースとしたガラスの選択を特に優先している。ガラス組成物中の亜鉛はフロートバスにおいて還元条件で著しく蒸発し、スズフロートバスのスズと望ましくない反応を起こすので、フロート法では製造が限定されるため、亜鉛含有ガラスが特に適している。
本発明では特にアルカリ土類ケイ酸塩ガラスの製造を優先している。これは、主成分として、SiO、アルカリ酸化物、アルカリ土類酸化物を含み、場合によってはその他の成分が加わる。
基本ガラスは、通常は少なくとも55重量%、望ましくは少なくとも65重量%のSiOを含有している。SiOの最大含有量は75重量%である。SiOの好適な含有範囲は、65〜75重量%で、望ましくは69〜72重量%とする。
アルカリ酸化物のうち特にナトリウムとカリウムが重要である。本発明によるNaO含有量は、0〜15重量%、望ましくは6〜13重量%、より望ましくは8〜12.5重量%の範囲である。本発明で製造するガラス組成物にNaOがまったく含まれない場合もある(NaO=0重量%)。KOの含有量は、本発明では2〜14重量%、望ましくは4〜9重量%である。
本発明によるガラス組成物には、通常、LiOは含有されていない(LiO=0重量%)。LiOは原料として高価なので、使用しないのが望ましい。
アルカリ酸化物が所定含有量より多かったり少なかったりすると、熱膨張特性を維持できないという欠点を抱える。
アルカリ土類酸化物としては、特にカルシウム、マグネシウム、バリウムを使用する。
CaOは、3〜12重量%、望ましくは4〜9重量%、より望ましくは4.9〜8重量%の範囲で使用する。
本発明によれば、MgOは、0〜4重量%、望ましくは0〜3.6重量%、より望ましくは0〜3重量%の範囲で使用する。MgOは、結晶安定性の改善と変態温度Tgの上昇のために使用することができる。本発明のガラス組成物ではMgOをまったく使用しない場合もある(MgO=0重量%)。
BaOは、0〜15重量%、望ましくは0〜8重量%、より望ましくは0〜3重量%、さらに望ましくは0〜2.5重量%、特に望ましくは1.8〜2.2重量%の範囲で使用する。BaOは、ガラス組成物の変態温度Tgを上昇させるために使用することができる。本発明により製造されたガラス組成物にはBaOをまったく使用しない場合もある(BaO=0重量%)。BaOを低含有量にする利点は、製造ガラスの低密度、低重量化、高価なBaO成分のコスト低減である。
本発明で製造するガラス組成物にBを含有していないことが、本発明の利点である。これは、Bは毒性が深刻でこの原料は周知のように催奇形性であり、他方、ガラス製造費用を明らかに押し上げる高価な成分なので、望ましい利点である。
Al含有量は、0〜15重量%、望ましくは0〜8重量%、より望ましくは0〜2重量%とする。この含有量は、使用目的によって変えてもよい。Al含有量が15重量%以上になると、材料費が高くなり、溶融性が悪化するという欠点が生じる。ただし、Al含有量を0重量%にしてもよい。
本発明ではZnOの含有量を0〜5重量%、望ましくは0〜4.5重量%としている。特にZnO含有ガラスは、亜鉛とスズが反応するという問題によってフロート法では実際的に製造できないが、本発明による引上げ法によって製造することができる。したがって、本発明によって製造するガラスは、特に望ましくは少なくとも0.1重量%の酸化亜鉛を含有している。別の好適な実施形態では、本発明によるガラス中の酸化亜鉛が2.0重量%を超える含有量を示すものもある。
さらに本発明によるガラス組成物では、TiOを0〜2重量%、望ましくは0〜1.5重量%を含有する場合がある。TiOは、一般的にガラスのUVブロックに使用されうる。
製造したガラスで、Zr含有の槽材が腐食してZrが検出される場合がある。それ以外ではZrが原料に積極的に添加されることはなく(ZrO=0重量%)、せいぜい通常の不純物として含有するにすぎない。
本発明によるガラス組成物は、As、Sb、SnO、ハロゲン含有清澄剤、Ni、Seおよび/またはCoなどの化学的脱色剤、炭素、透過率を変更する酸化剤(例えば酸化セリウム)を含まず、その他の還元剤も含んでいない。また、鉄含有量を最小限に抑え、製造するガラスの望ましくない変色を防止するのが好適である。したがって鉄を添加することなく、原料やプロセスで鉄の混入を最小化する対策が有利である。発明によって原料やプロセスで混入を最小化するような措置を講じると特に好適である。
清澄剤として、アルカリ硫酸塩、アルカリ土類硫酸塩および/または硫酸亜鉛を使用する。硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウムまたは硫酸亜鉛を特に優先する。
本発明の方法によって製造されうる特に好適なガラス組成物は、以下のガラス成分を含むかまたはそれらから成る(酸化物の重量%)。
SiO 55〜75重量%
NaO 0〜15重量%
O 2〜14重量%
Al 0〜15重量%
MgO 0〜4重量%
CaO(合計) 3〜12重量%
BaO 0〜15重量%
ZnO 0〜5重量%
TiO 0〜2重量%
CaO(CaSO) 0.5〜1.5重量%
本発明の別の好適なガラス組成物は、以下の成分を含むかまたはそれらから成る(酸化物の重量%)。
SiO 65〜75重量%
NaO 8〜13重量%
O 4〜9重量%
Al 0〜2重量%
MgO 0〜4重量%
CaO(合計) 4〜9重量%
BaO 0〜3重量%
ZnO 0〜5重量%
TiO 0〜2重量%
CaO(CaSO) 0.5〜1.5重量%
本発明のさらに別の好適なガラス組成物は、以下の成分を含むかまたはそれらから成る(酸化物の重量%)。
SiO 65〜75重量%
NaO 8〜10重量%
O 6〜9重量%
CaO(合計) 4〜9重量%
BaO 1〜3重量%
ZnO 3〜5重量%
TiO 0〜2重量%
CaO(CaSO) 0.5〜1.5重量%
本発明の方法によって得られる利点は、きわめて多様である。
本発明の方法によって、酸化アンチモンなどの重金属清澄剤、酸化ヒ素などの健康に有害な清澄剤、またはCeOなどの特に高価な清澄剤を避け、健康に有害ではなく安価な硫酸塩清澄剤に代えることができる。したがって、本発明による純硫酸塩清澄によって、あらゆる種類の重金属を使用することなく、同時に気泡のないまたは気泡の少ない高品質の引上げガラスを製造するという利点を備えている。
硫酸塩清澄剤の毒性はほとんど重大ではないので、製造ガラスの使用目的に関しては実際的に制限されない。本発明により清澄した製品は非毒性清澄剤を使用しているので環境に影響しない。本発明による硫酸塩清澄は、特に1480℃〜1570℃、望ましくは1500℃〜1530℃の範囲の清澄温度、つまり望ましくは酸化アンチモン含有清澄剤または酸化アンチモン/硫酸塩清澄剤を使用する通常の清澄法よりも30℃〜60℃ほど高い清澄温度で実施する。本発明の製造方法では、清澄法の際にエネルギー供給を上げることができるので好適である。清澄効果を推進させるために、溶融槽のエネルギー分布を変更することができる。例えば、溶融槽の形状を適切に構成することができる。
基準と比較して硫酸塩清澄剤の量を変えることによるガス放出量の測定について説明した方法に従う規定量の硫酸塩の添加により、きわめて効率的な清澄が実施され、製造ガラスは気泡とぬか泡のない優れたガラス品質を示す。ガラス溶融物には、本発明の清澄によって非常に効率的な脱ガス/気泡除去が確立される。その製造されたガラス製品として、5泡/kg以下、望ましくは3泡/kg以下、より望ましくは1泡/kg以下の製品が製出される。
本発明の硫酸塩清澄による別の利点は、酸化アンチモンを使用した清澄による黄色調ガラスの代わりに、高度に透明で光学的に均質で分光透過率の高い青色調の透明ガラスが製出されることで、青色調によって黄色調ガラスより輝いているという点である。これは、本発明の方法によって、同等のフロートガラスよりも高い透過率の透明ガラスが製出されるためである。
硫酸塩清澄剤の添加量は、SO換算で主として0.2〜1.5重量%の範囲、望ましくは0.7〜1.2重量%の範囲とする。
特に別の清澄剤や還元剤など本来のガラス成分とは別に透過率や色調を変える添加物の使用を、本発明では優先していない。
本発明で導入した引上げ法は本発明の範囲で特に制限されるものではなく、当業者であれば公知の引上げ法を導入することができる。特にいわゆるダウンドロー法とアップドロー法、望ましくはいわゆるアップドロー法、より望ましくはフルコール法を導入している。
本発明の方法は、特に塩基性ガラス、さらにアルカリ土類ケイ酸塩ガラスの効率的で安価な清澄法を提示している。
引上げ法を用いた本発明による透明ガラスの製造方法が、ソーダ石灰ガラスの製造とは違って還元剤を添加しないで硫酸塩清澄によって意外にも良好な結果を与えるということは、当業者にとって予期されていなかった。これは、槽内にできるだけ好適なエネルギー分布が維持されるように、説明したプロセスパラメータの決定、清澄温度の加温、硫酸塩清澄剤の量の一定調整、あるいは溶融槽形状の適合によって、本発明により達成されうる。
本発明は、説明した実施形態に制限されるものではない。当業者であれば、本発明の方法の範囲で、例えば使用した硫酸塩清澄剤の種類、溶融槽のエネルギー分布、溶融槽の形状、製造するガラスの種類、バーナーの構造と調整、バッチ装入技術の構造・操作など、一連のパラメータを変えることができる。その他の変更や修正の可能性も、当業者であれば従来技術から明らかなことである。
本発明を以下では添付図面に基づいて詳細に説明するが、本発明はそれに制限されるものではない。
本発明による方法の実施形態例を略図で示している。 Lab表色系に基づいて特徴づけられた3例のガラスを示している。 アンチモン/硫酸塩含有清澄剤による基準合成のCO、SO、Oのガス放出測定から得られた3つの曲線を示しており、ガス流を温度の関数として表示している。 アンチモンを含有しないで硫酸塩を含有する清澄剤の量を変えた合成のCO、SO、Oのガス放出測定から得られた各曲線を示しており、ガス流を温度の関数として表示している。 アンチモンを含有しないで硫酸塩を含有する清澄剤の量を変えた合成のCO、SO、Oのガス放出測定から得られた各曲線を示しており、ガス流を温度の関数として表示している。 アンチモンを含有しないで硫酸塩を含有する清澄剤の量を変えた合成のCO、SO、Oのガス放出測定から得られた各曲線を示しており、ガス流を温度の関数として表示している。 アンチモンを含有しないで硫酸塩を含有する清澄剤の量を変えた合成のCO、SO、Oのガス放出測定から得られた各曲線を示しており、ガス流を温度の関数として表示している。 硫酸塩清澄剤の含有量を変えて、実施例5と実施例6についての使用した硫酸塩量(SO)の関数としての全放出ガス流(SO+O)のガス放出測定から得られた2つの曲線、基準合成で得た値、および理論によって想定される曲線を示している。 硫酸塩清澄剤の量(SO換算の重量%)の関数として図4〜7のガス放出曲線から決定される最大ガス放出(SO)の温度を示している。
図1は、本発明による透明ガラスの製造方法の実施形態例を略図で示している。最初にバッチを製造し、溶融槽に装入し、そこで溶融する。略図で示した連続槽100でそれを例示している。ガスバーナーなどの各種バーナー(図示せず)によって、1470℃範囲の温度で溶融する。溶融ガラス15状のバッチ溶融物は、溶融ゾーン10から清澄ゾーン20に移動し、そこで清澄される。本発明の清澄剤は硫酸塩清澄剤で、温度は1480〜1570℃、望ましくは1500〜1530℃の範囲で使用する。その後にゾーン30で溶融ガラス15の均質化が実施される。
連続槽100の図示の機構部40では、例えば発明によって製造する透明ガラスの引上げ法としてのフルコール法を表している。溶融ガラス15に押し込まれ、固定された例えばシャモット製のスロットダイ50が設けられている。スロットダイ50のスリットから、ガラスが押し出される。トラップ(図示せず)は上から押し出されるガラスに案内され、ガラスはトラップに付着し、ガラス板とともに例示した6〜8m高さの引上げ塔60に垂直上方に引上げられる。相応の幅のガラス板45が製造される。ガラス表面近くの冷却器55によって、ガラス寸法が安定するようにガラス温度が冷却される。引上げ塔60に配置されたローラー対71、72は、ガラス板45を案内すると同時に冷却する。
引上げ塔60の端部に、ガラス板を適切に切断するいわゆる切断台80が設けられている。
図2は、以下の例で詳細に説明する。
硫酸塩清澄剤の量と清澄時に必要とされる温度加温を、本発明ではどのように好適に算定することができるのかを、以下の図3〜9に基づいて例を示しながら説明する。
本発明の方法のための硫酸塩清澄剤の好適量の決定:
(1)最初に基準合成用に放出ガスの量(SO、O、COのガス流)を測定し、その値を温度の関数としてプロットする。基準合成用に、プロセス条件とガラス組成物を適切に選択し、清澄剤はアンチモンと硫酸塩を含有し、当該方法は従来技術に基づいて実施する。ガス放出量の測定から、基準合成用に関連温度範囲(清澄開始から最大到達ガラス温度まで、1250〜1470℃など)で放出された全ガス量を算定することができる。
図3に示した例では、ある1つの清澄剤を用いた基準合成で放出されたガス量の測定で含有しているSO、CO、Oの曲線(温度の関数としてのガス流)を表示しており、清澄剤は0.5重量%のSb、およびCaSOとしての0.35重量%のCaOの成分である(0.50重量%のSOに相当)。したがって、図3は基準曲線である。
(2)図3の基準合成と同様に同一のプロセス条件および同一のガラス組成物によって、硫酸塩清澄剤(清澄に有効な成分として硫酸塩のみ含むアンチモンフリー清澄剤)の量を変えて放出ガス量を測定する。ここでも、ガス放出量の測定から、基準と同様の温度範囲(清澄開始から最大到達ガラス温度まで、1250〜1470℃など)で放出された全ガス量を算定することができる。
図4〜7では、温度の関数としてのガス流(ガス放出量)を表しているCO、SO、Oの3つの曲線を例示している。硫酸塩含有量を変えたアンチモンフリー清澄剤を使用した。
図4では、CaSOとして0.325重量%のCaO(SO換算で0.46重量%に相当)から成る清澄剤を使用している。
図5では、CaSOとして0.49重量%のCaO(SO換算で0.70重量%に相当)から成る清澄剤を使用している。
図6では、CaSOとして0.63重量%のCaO(SO換算で0.90重量%に相当)から成る清澄剤を使用している。
図7では、CaSOとして0.71重量%のCaO(SO換算で1.02重量%に相当)から成る清澄剤を使用している。
したがって、図4〜7から硫酸塩清澄剤の量が増えると放出されるガス量(SO+O)も増えることが明らかである。この関係において言及しておかなければならないが、全硫酸塩を統一して表示するために硫酸塩清澄剤中の硫酸塩をSO換算で表示しているが、硫酸塩清澄剤の放出ガスはSO+Oである。
砕片が前記溶融プロセスで最大となった温度以上に溶融温度が加温されない限り、硫酸塩はアンチモンなどと違って砕片では清澄効果がないので、バッチ装入では後で使用する砕片比も考慮することが利点と言える。
(3)純硫酸塩清澄による方法の全ガス放出と、図3による標準合成(アンチモン/硫酸塩清澄剤)の全ガス放出を比較すると、基準合成と同様に同一の温度範囲で同一の放出ガス量にするために、特に好適な硫酸塩清澄剤の量を決定することができる。
この関係で重要なのは、いずれのガラス組成物でもガス放出測定の別の曲線になるということである。あるガラス組成物から別のガラス組成物に続くことはない。それよりもいずれのガラス組成物でも上記のようにステップ(1)から(3)までの手順を踏み、つまり最初に基準合成を選択し、ガス放出を測定し、放出された全ガス量を算定し、その後に硫酸塩清澄でも放出された全ガス量を算定するために、そのガラス組成物に対する純硫酸塩清澄を測定する。両試験(基準と硫酸塩清澄)を比較して、本発明で特に好適な使用する硫酸塩清澄剤の量を決定する。
図8は、基準合成と純硫酸塩清澄とを比較しており、放出された全ガス量(SO+Oのガス流)をバッチの硫酸塩添加量(硫酸塩清澄剤)の関数としている。この例では、基準合成は0.5重量%のSbと0.5重量%のSOから成る清澄剤を含有している。
図8に示した直線(「線形」)は、理論線形アプローチを表し、実際に測定した曲線(「指数」曲線)とは明らかに異なっている。そこで、測定値および実施例5(菱形)と実施例6(三角形)の合成曲線を示している。基準に関しては、y軸から読み取れる1000mL/dT/100gのガス流では、0.55重量%のSO量を使用しなければならない(基準のx軸から読み取れる)ことが、図8から読み取れる。このことを図8も同様に示している。基準と同様のガス流を実施例5に対して調整する場合、図8において基準の高さをx軸に平行に実施例5の曲線に交差するまで右方向に移動すると、0.8重量%というSOの量が読み取れる。このことを図8も同様に示している。したがって実施例6では、0.93重量%の比率となる。こうして、硫酸塩清澄剤の形式で使用する硫酸塩量を容易に算定できる。実施例6では砕片を原料に添加したので、砕片比を踏まえ、所望の清澄にするために好適に使用する硫酸塩量を1重量%としている。
標準合成(アンチモン/硫酸塩清澄)と純硫酸塩清澄による合成を比較すると、本発明で特に好適な硫酸塩清澄剤の量をじかに求めることができ、特に良好な結果が得られる。
本発明による硫酸塩清澄の好適な温度の決定:
図4〜7により、硫酸塩清澄剤の量が増えると放出ガス量も増え、さらに最大のSO量を放出する温度が高温に(つまりx軸で右側に)移行するという結果になった。つまり、SOの最大放出量が図4では1350℃の温度であるが、図5では1390℃、図6では1410℃、図7では1420℃となっている。
温度の関数としてのガス放出曲線を評価すると(図4〜7の例で)、最大ガス放出量となる温度を求めることができる。バッチにおける硫酸塩添加量(硫酸塩清澄剤の量)の関数として、ガス放出測定から最大ガス放出量をプロットすると、清澄時における温度の望ましい加温を導くことができる。言い換えると、基準と選択した硫酸塩量による純硫酸塩清澄との最大差は、溶融槽における最大温度の望ましい温度加温データを提示する。図9ではそれを例示している。図9は、図4〜7から求めたSO添加量(重量%)の関数としての最大SO放出量の最大温度を示している。基準の最大ガス放出量の温度は、1395℃と決定された(図3も参照)。バッチで1重量%のSOの場合、図9により最大放出は1420℃である。そのことから、溶融槽の最大温度を加温させる望ましい基準の温度差(デルタ)は、基準に対して25℃となる。
標準合成と純硫酸塩清澄を比較することによって、本発明による純硫酸塩清澄の特に望ましい温度を求めることができる。
図1〜9で説明しているのは、本発明による方法の可能な形態例を示しているにすぎない。したがって、それは、制限されるべきものではなく、単に可能な実施形態の例にすぎない。
以下では、本発明の教示にしたがって説明している例を挙げて本発明を説明するが、本発明はそれに制限されるものではない。
(ガラス組成物)
ガラス組成物を選択し、本発明の方法にしたがってガラスを製造した。本発明の方法は、溶融、清澄、均質化、フルコール法の導入というステップを含む。清澄は、1500〜1530℃の温度範囲で実施した。清澄剤として、CaSOまたはSbとCaSO との組合せを採用した。以下の表1に、選択したガラス組成物の成分値(分析値)をまとめている。合計値の差は、分析測定法の測定精度によるものである。
Figure 2011256102
(溶融槽の調整)
本発明の望ましい溶融槽の調整として、以下では実施例1と実施例5について示す。
a)実施例1における溶融槽の調整
使用した溶融槽は、以下の仕様である。
電気式溶融サポート付き3ポートの天然ガス式再生槽:
l×b×h=7.5m×3.3m×0.5m
式中、
l...長さ
b...幅
h...高さ
装入量は、1〜2t/m・日または0.5〜1t/m・日であった。
一般的な溶融槽の調整(従来技術)は、次のとおりである:
溶融温度:1460〜1480℃
溶融槽のエネルギー分布:18〜22/36/22/20〜24%
バブリングガス量:20〜25l/h
バブリングガス:酸素
以下の表2では、表1の例1に準じたガラス組成物を本発明によって製造した際の溶融槽の調整例を掲げている。基準として掲げた調整は、従来技術と同様である。本発明による好適な調整は、純硫酸塩清澄のために溶融温度を高くし、溶融槽のエネルギー分布を適切に修正した。
Figure 2011256102
b)実施例5における溶融槽の調整
使用した溶融槽は、以下の仕様であった。
4ポートの天然ガス式再生槽
l×b×h=10m×3.5m×1m
装入量:0.5〜1t/m・日または0.5〜1t/m・日
以下の表3では、表1の実施例5に準じたガラス組成物を本発明によって製造した際の溶融槽の調整例を掲げている。基準として掲げた調整は、従来技術と同様である。本発明による好適な調整は、溶融温度を高くし、溶融槽のエネルギー分布を適切に修正したことを考慮している。
Figure 2011256102
本発明による好適な溶融槽の調整によって、特に清澄結果の優れた透明ガラスを製造することができる。
(L−a−b表色系)
本発明により製造する透明ガラスをL−a−b表色系により特徴づけるため、実施例3、5、7のガラスを選択し、特性化した。L−a−b表色系とは、色調を尺度によって把握し、製造や再現技術の種類を問わずに色を定義づけられるように開発された表色系である。認識される色は、色空間では{L,a,b}座標の色度座標によって定義される。以下の表4では、選択した実施例に対して20mmの試料長で標準光源D65による測定値を掲げている。
Figure 2011256102
図2では、実施例3、5、7から求められた測定値を表示している。試験したガラス試料はいずれも長さが20mmで、標準光源D65によって測定した。アンチモン/硫酸塩混合清澄による比較ガラス(実施例3)は、明確な黄緑色を示している。純硫酸塩清澄に代えると色調が変わり、同一の成分、同一の鉄含有量で青色調になった(実施例7)。ガラスの鉄含有量が少ないと(実施例5)、色調はやや変化して赤−青色調になった。
(色度座標の比較)
L−a−b表色系についてすでに説明したように、色空間の色度座標は3つの座標によって正確に表示される。本発明によって製造した透明ガラスとフロートガラスの色度座標を比較して、以下の数値が測定された。
Figure 2011256102
本発明による透明ガラスは、1%ほど高い透過率Lで、標準フロートガラスよりも明らかに緑色調が弱かった。したがって、標準フロートガラスは、本発明による輝きが優れて明るい透明ガラスよりも透明性が劣っている。
本発明により製造したガラス組成物は、通常使用している酸化アンチモン清澄剤をまったく使用していないが、優れた品質を示した。この製造された透明ガラスは、やや青色調で透明性が高く、輝きのある外観であった。この透明引上げガラスは、5泡/kg以下、望ましくは3泡/kg以下、より望ましくは1泡/kg(製造ガラス)という気泡数で実際的に気泡が少なく、分光透過率が高く、光学的均質性が高かった。
したがって、本発明によって、重金属清澄剤、特に酸化アンチモン清澄剤を使用しないで、透明ガラスまたは透明引上げガラスの製造方法が初めて提供され、しかも製造された透明ガラスには所望の高品質が備えられている。
10 溶融ゾーン
15 溶融ガラス
20 清澄ゾーン
30 均質化ゾーン
40 機構部
45 ガラス板
50 スロットダイ
55 冷却器
60 引上げ塔
71、72 ローラー対
80 切断台
100 連続槽

Claims (13)

  1. 以下のステップ:
    (a)ガラスバッチ溶融物を保持しての原料の溶融、
    (b)製出された前記ガラスバッチ溶融物の清澄、
    (c)製出された前記ガラスバッチ溶融物の均質化、および
    (d)引上げ法によるガラス製品の製造、
    を含む、透明ガラスまたは透明引上げガラスの製造方法であって、
    清澄剤としてアルカリ硫酸塩、アルカリ土類硫酸塩もしくは硫酸亜鉛、またはそれらの混合物から選択した硫酸塩清澄剤の所定量を使用し、
    前記ガラスバッチ溶融物の清澄では、酸化アンチモンのみ、または他の1種類以上の清澄剤を組み合わせて含有する清澄システムを用いた清澄法よりも0℃〜100℃ほど、望ましくは30℃〜60℃ほど高く設定している所定の清澄温度に調整し、
    前記硫酸塩清澄剤の量を、以下のステップ:
    (1)清澄剤がアンチモンと硫酸塩を含有する標準測定法による基準合成の放出ガス量を温度の関数として測定し、これより全放出ガス量を決定し、
    (2)各種の硫酸塩量を添加し、基準合成と同一のプロセス条件、同一のガラス組成物、同一の標準測定法による純硫酸塩清澄による合成の放出ガス量を温度の関数として測定し、これより全放出ガス量を決定し、
    (3)以下、
    −ステップ(2)により使用した硫酸塩量(SO)の関数としての全放出ガス量(SO+O)に基づいて曲線を作成し、
    −ステップ(1)により基準に使用した硫酸塩量(SO)の関数として、求めた全放出ガス量をプロットし、
    −基準と同様の全放出ガス量(SO+O)の場合に必要となる使用すべき硫酸塩量(SO)を読み取ることによって、
    ステップ(1)とステップ(2)から求めた値に基づいて、使用すべき硫酸塩清澄剤の量を決定すること、
    に従って決定する、透明ガラスまたは透明引上げガラスの製造方法。
  2. 前記アルカリ硫酸塩または前記アルカリ土類硫酸塩を、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸バリウム、または硫酸カルシウムから選択することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記硫酸塩清澄の好適温度を、以下のステップ:
    (1’)清澄剤がアンチモンと硫酸塩を含有する標準測定法による基準合成の放出ガス量を温度の関数として測定し、これより最大の(SO+O)ガス量を放出する温度を決定し、
    (2’)各種の硫酸塩量を添加し、基準合成と同一のプロセス条件、同一のガラス組成物、同一の標準測定法による純硫酸塩清澄による合成の放出ガス量を温度の関数として測定し、(SO+O)ガス放出量が最大となる温度を決定し、
    (3’)(1’)と(2’)で求めた値に基づいて前記硫酸塩清澄の温度差(温度の加温)を決定すること
    によって決定することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. −使用した硫酸塩量(SO)の関数としてステップ(2’)によるガス放出測定のガス放出最大値から曲線を作成し、
    −清澄剤に使用する硫酸塩量(SO)に基づいてガス放出の最大温度を読み取り、読み取った最大温度を基準と比較して、導入するべき温度差を決定すること
    によって、ステップ(3’)の温度差(温度の加温)を決定することを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 前記引上げ法を、ダウンドロー法またはアップドロー法から、望ましくはアップドロー法から選択することを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記引上げ法を、フルコール法またはアサヒ式から、望ましくはフルコール法から選択することを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記硫酸塩清澄剤の添加量が、SO換算で0.2〜1.5重量%、望ましくは0.7〜1.2重量%の範囲にあることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記清澄温度を1480℃〜1570℃、望ましくは1500℃〜1530℃の範囲に調整することを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法。
  9. その他の清澄剤を使用せず、特に化学的脱色剤、炭素、透過率変更酸化剤、鉄、還元剤を添加していないことを特徴とする、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法。
  10. バッチを溶融する溶融槽の前部から、清澄する溶融槽の後部までエネルギー供給が増加する溶融槽で溶融と清澄が実施されることを特徴とする、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の方法。
  11. アルカリ土類ケイ酸塩ガラスを、以下の成分範囲(酸化物ベースで重量%):
    SiO 55〜75重量%
    NaO 0〜15重量%
    O 2〜14重量%
    Al 0〜15重量%
    MgO 0〜4重量%
    CaO(合計) 3〜12重量%
    BaO 0〜15重量%
    ZnO 0〜5重量%
    TiO 0〜2重量%
    CaO(CaSO*) 0.5〜1.5重量%
    *…清澄剤
    で製造することを特徴とする、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
  12. アルカリ土類ケイ酸塩ガラスを、以下の成分範囲(酸化物ベースで重量%):
    SiO 65〜75重量%
    NaO 8〜13重量%
    O 4〜9重量%
    Al 0〜2重量%
    MgO 0〜4重量%
    CaO(合計) 4〜9重量%
    BaO 0〜3重量%
    ZnO 0〜5重量%
    TiO 0〜2重量%
    CaO(CaSO*) 0.5〜1.5重量%
    *…清澄剤
    で製造することを特徴とする、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
  13. アルカリ土類ケイ酸塩ガラスを、以下の成分範囲(酸化物ベースで重量%):
    SiO 65〜75重量%
    NaO 8〜10重量%
    O 6〜9重量%
    CaO(合計) 4〜9重量%
    BaO 1〜3重量%
    ZnO 3〜5重量%
    TiO 0〜2重量%
    CaO(CaSO*) 0.5〜1.5重量%
    *…清澄剤
    で製造することを特徴とする、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
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