JP2011256056A - ガラス板の切断方法とこれに用いる切断装置 - Google Patents

ガラス板の切断方法とこれに用いる切断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構造の装置で安価に実施でき、しかも曲線を含む任意の形状にも容易に切断できるうえ、切断端面を極めて平滑にするガラス板切断方法を提供する。
【解決手段】作業台2に配置されたガラス板3の表面に沿って、切断ヘッド9を移動させる。切断ヘッド9に設けた切断手段12は、ガラス板3の表面へ液化ガス13を噴き付ける噴出ノズル14を備える。噴出ノズル14に液化ガス供給手段を接続し、ガラス板3に対する切断ヘッド9の移動を制御装置で制御する。刻線が形成されていない平滑なガラス板3の表面に、噴出ノズル14から液化ガス13を噴き付ける。この噴き付け位置を所望の形状に沿って移動させ、液化ガス13の噴き付けで急冷されて生じた熱応力により、ガラス板3を所望の形状に切断する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ガラス板を所望の形状に切断する切断方法と切断装置に関し、さらに詳しくは、簡単な構造の装置で安価に実施でき、しかも曲線を含む任意の形状にも容易に切断できるうえ、切断端面を極めて平滑にできる、ガラス板切断方法とこれに用いる切断装置に関する。
一般に、ガラス板の切断は、ダイヤモンドや超硬金属等のチップを備えたカッターでガラス板の表面に刻線を形成したのち、折りバー等でその刻線に沿って応力を加えることにより、刻線のクラックを厚さ方向に成長させることで行われている。
しかしこの方法では、刻線形成工程ののち、折機で折工程を施す必要がある。例えば矩形のガラス板を得る場合は、互いに直交するX方向とY方向とのそれぞれの方向に沿って応力を加える折工程を必要とするため、2台の折機が必要となり、設備費用が嵩む。しかも、刻線形成装置と折機との設置に広い面積を必要とし、安価に実施できないばかりか、2回の折工程を施さなければならず、生産時間の短縮が容易でない問題がある。
また、例えばプラズマディスプレイパネルや自動車用ガラスなどに用いるガラス板にあっては、折工程において、そのガラス基板に形成される刻線と同形状のテンプレートを使用しなければならず、この点でも作業が煩雑であるうえ安価に実施できない問題がある。
上記の問題点を解消するため、従来、カッターを備えた切断ヘッドに冷却ホイールを搭載して、上記のカッターを300〜500℃に加熱するとともに、上記の冷却ホイールを0〜10℃に冷却したものが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この従来技術では、上記のカッターにより刻線を形成するとともにその刻線部位を加熱したのち、上記の冷却ホイールでその刻線部位を急冷する。これにより、上記の刻線部位が熱収縮して熱応力が発生し、上記の刻線からクラックが厚さ方向に成長してガラス板が切断される。
特開平05−097456号公報
上記の従来技術では、切断ヘッドが備える冷却ホイールで刻線に応力を加えることができるので、折機を省略できるなどの利点がある。
しかしながらこの従来技術では、上記のカッターが刻線を形成する際、そのカッターで機械的な衝撃をガラス板に与えるため、切断面はどうしても粗面となる問題がある。
また、カッターを直線状に移動させる場合は問題がないものの、カッターと冷却ホイールとが所定間隔を隔てており、両者がそれぞれガラス板と当接する位置にズレがあることから、ガラス板を曲線状や折曲線状に切断する場合には、カッターで形成した刻線と冷却ホイールによる冷却位置とを正確に一致させることが容易でない。この結果、刻線から外れた位置を冷却ホイールで冷却することとなり、切断面が斜めになったり所望の形状に切断できなくなったりして、切断不良を生じる虞がある。
さらに、上記の切断ヘッドにカッターと冷却ホイールとを搭載するため、その切断ヘッドが大形化して位置制御が容易でなくなる問題もある。
本発明の技術的課題は上記の問題点を解消し、簡単な構造の装置で安価に実施でき、しかも曲線を含む任意の形状に容易に切断できるうえ、切断端面を極めて平滑にできる、ガラス板切断方法とこれに用いる切断装置を提供することにある。
本発明は上記の課題を解決するため、例えば本発明の実施の形態を示す図1から図3に基づいて説明すると、次のように構成したものである。
即ち、本発明1はガラス板切断方法に関し、ガラス板(3)を所望の形状(11)に切断するガラス板切断方法であって、刻線が形成されていない平滑なガラス板(3)の表面に、氷点下の液化ガス(13)を噴き付けて急冷し、この噴き付け位置を上記の所望の形状(11)に沿って移動させて、上記の急冷により生じた熱応力で、ガラス板(3)を上記の所望の形状(11)に切断することを特徴とする。
また、本発明2はガラス板の切断装置に関し、作業台(2)に配置されたガラス板(3)の表面に沿って、ガラス板(3)に対し切断ヘッド(9)を相対移動させることにより、その切断ヘッド(9)に設けた切断手段(12)でガラス板(3)を所望の形状に切断する切断装置であって、上記の切断手段(12)はガラス板(3)の表面へ液化ガス(13)を噴き付ける噴出ノズル(14)を備えており、上記の噴出ノズル(14)に接続される液化ガス供給手段(15)と、上記のガラス板(3)に対する切断ヘッド(9)の相対移動を制御する制御手段(10)とを備えることを特徴とする。
上記のガラス板は、噴射ノズルから液化ガスを噴き付けた部位が急冷されて収縮し、生じた熱応力により、厚さ方向の全長に亘ってクラックが生じる。そして、液化ガスの噴き付け位置が移動すると、上記のクラックはその液化ガスの噴き付け位置の移動方向に沿って成長する。この結果、ガラス板が上記の所望の形状に切断される。
ガラス板には、液化ガスの噴き付け位置の移動、即ち、液化ガスを噴き付ける噴出ノズルの移動経路に沿って、クラックが成長する。このため、この噴出ノズルの移動を制御するだけで、ガラス板が所望の形状に切断される。従って、前記の従来技術の、カッターと冷却ホイールがそれぞれガラス板に当接する2点を所望の形状に沿って移動制御しなければならない場合と異なり、液化ガスの噴き付け位置、即ち噴出ノズルの位置のみを、所望の形状に沿って移動制御すればよいので、切断ヘッドの相対位置や相対移動が簡単に制御される。
このとき、ガラス板の表面には、前記の従来技術と異なって機械的な振動や衝撃による刻線が形成されておらず、上記の熱応力によって上記のクラックがガラス板の厚さ方向の全長に亘って形成され、このクラックによりガラス板が切断されるので、その切断端面が極めて平滑な端面に形成される。
上記のガラス板は、特定の材質に限定されず、ガラス板単体(素板ガラス)であってもよく、片面にフィルム等を貼付したり各種の表面処理を施したものであってもよく、さらには、2枚のガラス板を互いに貼り合せた合わせガラスなどであってもよい。合わせガラスの場合は、片面ずつ切断してもよく、両面に液化ガスを噴き付けることで、短時間に切断してもよい。またこれらのガラス板の厚さ等の寸法は特定の値に限定されず、形状も、通常は平面状のガラス板が対象とされるが、湾曲したガラス板であってもよい。
上記のガラス板に対する液化ガスの噴き付け位置を移動させる場合、通常は、移動不能に保持されたガラス板に対し液化ガス噴出ノズルの位置を移動させるが、噴出ノズルを固定してガラス板を移動させたり、ガラス板と噴出ノズルの両者を移動させたりして、ガラス板に対する噴き付け位置を相対移動させてもよい。
上記の液化ガスは、特定のガス種に限定されず、例えば液体窒素や、液体酸素、液体空気、液体炭酸ガス等を挙げることができるが、特に液体窒素を用いると入手が容易で安価に実施できて好ましい。なお、上記の噴出ノズルからガラス板に噴き付ける液化ガスは、氷点下(即ち0℃以下)、より好ましくは−70℃以下であればよく、液状はもとより、気液混合状態やガス状であってもよく、さらには、例えば液化炭酸ガスを用いる場合には、微粒子状に固化したドライアイスを含む噴流であってもよい。なお上記の液化ガスの温度は、上記の噴射ノズルから噴き出された温度、或いはガラス板に到達した温度をいう。
上記の所望の形状のうち、切断開始位置においては、クラックが予め入っていない状態で液化ガスを噴き付けると、クラックの形成位置やクラックの形成方向を精緻に制御することが容易でない。これに対し、上記の切断開始位置にのみガラス板の表面に浅い傷を形成しておき、この切断開始位置で上記の液化ガスの噴き付けると、その浅傷の方向に上記のクラックが形成され易く、従って、その切断開始位置において上記のクラックを容易に且つ精緻に形成することができて、好ましい。
上記の浅傷は、例えばダイヤモンドや超硬チップなど、一般に使用されるカッターを用いることができる。このカッターは、特定の部位に設ける必要はなく、例えば前処理装置など、ガラス板切断装置とは異なる装置に設けてもよい。しかしこのカッターを、このガラス板切断装置の任意の位置に、例えば切断ヘッドやその近傍に設けると、浅傷の形成処理に引き続いてガラス板の切断処理を行うことができ、好ましい。
上記の噴出ノズルは、ガラス板の表面に液化ガスを噴き付けることができればよく、上記の切断ヘッドのいずれの部位に配設してもよい。しかし上記の噴出ノズルを、平面視で切断ヘッドの中央部またはその近傍に配置してあると、この切断ヘッドの位置や移動をガラス板に対して制御することにより、ガラス板に対する噴出ノズルの位置や移動を容易に且つ精緻に制御できて好ましい。
またこの噴出ノズルの先端に開口した噴射口は、開口径が大き過ぎると、クラックの形成位置、即ち切断位置を精緻に制御することが容易でないので、小さいほど好ましい。しかしこの噴射口の開口径が小さすぎると、この噴出ノズルから噴き付ける液化ガス量が不足して、ガラス板を確実に切断できなくなる虞があり、液化ガスの噴き付け温度や噴き付け量、ガラス板の厚さ、ノズル先端とガラス板との間隔等を考慮して、適切な値に設定される。
本発明は上記のように構成され作用することから、次の効果を奏する。
(1)ガラス板は、液化ガスを噴き付けるだけで切断されるので、刻線を形成する必要や折機で折工程を施す必要がなく、設備の設置面積が小さく済むうえ、簡単な構造の装置で安価に実施できる。
(2)液化ガスを噴き付ける噴出ノズルやこれを搭載した切断ヘッドは、ガラス板に対する液化ガスの噴き付け位置という1点のみを制御するだけでよいので、ガラス板に対するその切断ヘッド等の位置制御や移動制御が容易であるうえ、曲線や折曲線を含む場合であっても、液化ガスの噴き付け位置を精緻に移動させて、ガラス板を正確に所望の形状に沿って切断することができる。
(3)ガラス板には、機械的な振動や衝撃を与えることなく、ガラス板の厚さ方向の全体が、液化ガスの冷熱で生じた熱応力によるクラックで切断されるので、その切断端面を極めて平滑に形成することができる。
本発明の実施形態の、ガラス板切断装置の平面図である。 本発明の実施形態の、ガラス板切断装置の縦断正面図である。 本発明の実施形態の、切断ヘッド近傍の縦断側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1と図2に示すように、このガラス板切断装置(1)は、1台の作業台(2)を備えており、矩形に形成されたガラス板(3)が、この作業台(2)の上面の所定位置に載置される。この作業台(2)は、水平方向に配設した広幅の搬送ベルト(4)からなる。上記のガラス板(3)は、この搬送ベルト(4)が停止することで作業台(2)上の所定位置で移動不能に保持され、この搬送ベルト(4)の駆動により作業台(2)上の任意の位置へ搬入され、或いは次の工程等へ搬出される。
なおこの実施形態では、上記の作業台(2)を広幅の搬送ベルト(4)で構成した。しかし本発明で用いる作業台はこの実施形態のものに限定されず、一般的に用いられるガラス板切断用の作業台をはじめ、ガラス板の種類等に応じた形状や構造の作業台を任意に採用することができる。例えば、作業台の上面に多数のエア噴出口を開口して、このエア噴出口から噴出されるエアにより、上記の基板を浮上させて容易に移動できるようにしたものであってもよい。
図1に示すように、平面視で上記の作業台(2)の両側方には、一方向(X)に沿って一対の移動用レール(7)が配設してあり、この両移動用レール(7)間に支持用移動台(8)が架設してある。この支持用移動台(8)は、移動用レール(7)に沿って移動することにより、作業台(2)の上面に沿って上記の一方向(X)へ移動することができる。
上記の支持用移動台(8)には切断ヘッド(9)が付設してある。この切断ヘッド(9)は支持用移動台(8)に沿って移動でき、この移動により、前記一方向(X)とは直交する他方向(Y)へ、作業台(2)の上面に沿って移動することができる。この切断ヘッド(9)と上記の支持用移動台(8)は、作業台(2)の側方に配置された制御装置(10)で移動が制御され、これにより切断ヘッド(9)が、ガラス板(3)の表面に設定された所望の形状(11)に沿って、ガラス板(3)に対し相対移動する。
図2と図3に示すように、上記の切断ヘッド(9)には切断手段(12)が付設してあり、この切断手段(12)は、ガラス板(3)の表面へ液化ガス(13)を噴出できる噴出ノズル(14)を備えている。この噴出ノズル(14)は、図1に示すように、上記の作業台(2)の側方に配置された液化ガス供給手段(15)に、液化ガス供給路(16)を介して接続してある。この液化ガス供給手段(15)には、液体窒素や液体炭酸ガスなど、氷点下の液化ガスが貯留してある。
上記の噴出ノズル(14)は、平面視で上記の切断ヘッド(9)の中央部またはその近傍に配置してある。一方図3に示すように、上記の切断ヘッド(9)の一側には、ダイヤモンドや超硬金属等のチップ(18)を備えたカッター(19)が昇降可能に付設してある。
次に、上記の切断装置(1)を用いてガラス板を切断する手順について説明する。
最初に、上記の搬送ベルト(4)により、上記のガラス板(3)が作業台(2)上の所定位置に搬入されると、その搬送ベルト(4)が停止してその所定位置で移動不能に保持される。このガラス板(3)には、例えば四隅を面取りした矩形などの、所望の形状(11)が予め設定してある。
次に、上記の制御装置(10)からの指示で、上記の支持用移動台(8)と切断ヘッド(9)の移動が制御され、その切断ヘッド(9)が平面視で上記のガラス板(3)の切断開始位置(20)へ移動される。この切断開始位置(20)の近傍に切断ヘッド(9)が移動すると、必要に応じて、最初に上記のカッター(19)が下降してガラス板(3)の表面に浅傷が形成される。なおこの切断開始位置(20)を精緻に位置決めする必要がない場合などは、上記のカッター(19)による浅傷の形成を省略してもよい。
次いで、上記の液化ガス供給手段(15)から、例えば−196℃の液体窒素など、氷点下の液化ガス(13)が上記の液化ガス供給路(16)を介して上記の噴出ノズル(14)に供給され、この噴出ノズル(14)から液化ガス(13)が、上記の切断開始位置(20)でガラス板(3)の表面に噴き付けられる。ガラス板(3)は、この液化ガス(13)で局部的に急冷され、その熱応力により、その切断開始位置(20)でクラックが発生し、ガラス板(3)の厚さ方向の全長に亘って成長する。
次いで、上記の制御装置(10)からの指示で、上記の切断ヘッド(9)を、上記の切断開始位置(20)から上記の所望の形状(11)に沿って移動させる。上記の噴出ノズル(14)は、平面視でこの切断ヘッド(9)の中央部またはその近傍に配置してあるので、この噴出ノズル(14)が上記の所望の形状(11)に沿って移動し、従って、ガラス板(3)に対する液化ガス(13)の噴き付け位置も、その所望の形状(11)に沿って移動する。ガラス板(3)は、上記の液化ガスの噴き付け位置が急冷されるので、その熱応力により、上記のクラックがその噴き付け位置の移動方向、即ち上記の所望の形状(11)に沿って成長し、この結果、上記のガラス板(3)がその所望の形状(11)に切断される。このとき、ガラス板(3)は、厚さ方向の全体に亘って、熱応力により形成され成長したクラックで切断されることから、そのガラス板(3)の切断端面は極めて平滑な端面となっている。
上記の所望の形状に切り出されたガラス板(3)は、上記の搬送ベルト(4)の駆動により次工程等へ搬出される。なお、この実施形態では、1枚のガラス板(3)から1つの所望の形状(11)のガラス板部分を切り出した。しかし本発明では、1枚のガラス板から複数の所望の形状のガラス板部分を切り出してもよい。また上記の移動用支持台や切断ヘッドは、複数備えたものであってもよい。例えば複数の切断ヘッドで1つの所望の形状を短時間に切り出してもよく、或いは、複数の切断ヘッドで1枚のガラス板から複数の所望の形状を切り出すように構成することも可能である。
上記の実施形態で説明したガラス板切断装置と切断方法は、本発明の技術的思想を具体化するために例示したものであり、各部の形状や配置、寸法、構造、材質、操作手順などを、この実施形態のものに限定するものではなく、本発明の特許請求の範囲内において種々の変更を加え得るものである。
例えば、上記の実施形態では、矩形のガラス板から、四隅を面取りした矩形の所望の形状を切り出す場合について説明した。しかし本発明では、ガラス板の形状は矩形に限定されず、三角形や円形のほか任意の異形であってもよく、また上記の所望の形状も、四隅を面取りしていない矩形はもとより、三角形や円形をはじめ、任意の形状に設定することができる。
また上記の実施形態では、平坦なガラス板を所望の形状に切断する場合について説明した。この所望の形状に切り出したガラス板は、必要に応じてその後に湾曲させてもよい。しかし本発明では、あらかじめガラス板が厚さ方向に湾曲したものであってもよく、この場合は、上記の切断ヘッドや噴射ノズルを、作業台の上面と直交する方向、例えば上下方向へ移動させる、昇降手段を備えたものであってもよい。この場合は、湾曲したガラス板の表面と噴射ノズルの先端との間隔を一定に保つことができ、その湾曲したガラス板を効率よく所望の形状に切断できるので好ましい。
また上記の実施形態では、ガラス板が水平方向に配置してあるので、大きなガラス板でも安定よく作業台に支持できて好ましい。しかし本発明では、上記のガラス板を垂直方向や傾斜方向など、任意の姿勢に配置してもよい。
また上記の移動用レールや液化ガス供給手段、制御装置等の配置は、上記の実施形態のものに限定されず、他の部位に配置してもよい。例えば上記の実施形態では、液化ガス供給手段を作業台の側方に配置したが、このガス供給手段は、作業台に沿って移動する上記の噴射ノズルと容易に接続できるように、作業台の上方に配置してよく、さらには、ボンベなどの液化ガス供給手段を、例えば切断ヘッド等に搭載するものであってもよい。
また上記の実施形態では、上記の切断開始位置をガラス板の端縁に設定した。しかし本発明ではこの切断開始位置をガラス板の表面の任意の位置に設定することができ、例えば上記の所望の形状の一部に設定してもよい。
上記の液化ガスは特定のガス種に限定されず、液体窒素や液体炭酸ガスなどに限定されないことは、いうまでもない。
本発明のガラス板切断方法と切断装置は、簡単な構造の装置で安価に実施でき、しかも曲線を含む任意の形状にも容易に切断できるうえ、切断端面を極めて平滑にできるので、素板ガラスの切断はもとより、各種の表面処理を施したガラス板や合わせガラスなど、各種のガラス板の切断に好適である。
1…ガラス板切断装置
2…作業台
3…ガラス板
9…切断ヘッド
10…制御手段(制御装置)
11…所望の形状
12…切断手段
13…液化ガス
14…噴出ノズル
15…液化ガス供給手段
17…噴出口
19…カッター
20…切断開始位置

Claims (5)

  1. ガラス板(3)を所望の形状(11)に切断するガラス板切断方法であって、
    刻線が形成されていない平滑なガラス板(3)の表面に、氷点下の液化ガス(13)を噴き付けて急冷し、この噴き付け位置を上記の所望の形状(11)に沿って移動させて、上記の急冷により生じた熱応力で、ガラス板(3)を上記の所望の形状(11)に切断することを特徴とする、ガラス板切断方法。
  2. 上記の所望の形状(11)のうち、切断開始位置(20)にのみ、ガラス板(3)の表面に浅傷を形成しておき、上記の液化ガス(13)の噴き付けをこの切断開始位置(20)で開始したのち、この切断開始位置(20)から上記の所望の形状(11)に沿って移動させる、請求項1に記載のガラス板切断方法。
  3. 作業台(2)に配置されたガラス板(3)の表面に沿って、ガラス板(3)に対し切断ヘッド(9)を相対移動させることにより、その切断ヘッド(9)に設けた切断手段(12)でガラス板(3)を所望の形状に切断する切断装置であって、
    上記の切断手段(12)はガラス板(3)の表面へ液化ガス(13)を噴き付ける噴出ノズル(14)を備えており、
    上記の噴出ノズル(14)に接続される液化ガス供給手段(15)と、上記のガラス板(3)に対する切断ヘッド(9)の相対移動を制御する制御手段(10)とを備えることを特徴とする、ガラス板切断装置。
  4. 上記の噴出ノズル(14)は、平面視で切断ヘッド(9)の中央部またはその近傍に配置してある、請求項3に記載のガラス板切断装置。
  5. ガラス板(3)の表面に浅傷を形成できるカッター(19)をさらに備える、請求項3または請求項4に記載のガラス板切断装置。
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