[通常ワンセグ端末のチャンネルスキャン]
まず、通常ワンセグ放送を受信する従来の受信端末である通常ワンセグ端末のチャンネルスキャンについて説明する。
図1は、通常ワンセグ端末のチャンネルスキャンを説明するフローチャートである。
ステップS11において、通常ワンセグ端末は、UHF帯の13ないし52チャンネルの物理チャンネルのうちの、1つの物理チャンネルである、例えば、最も周波数の低い物理チャンネルを、処理の対象とする対象物理チャンネルに選択し、処理は、ステップS12に進む。
ステップS12では、通常ワンセグ端末は、対象物理チャンネルの中央セグメントを選局し、ステップS13に進む。
ステップS13では、通常ワンセグ端末は、対象物理チャンネルの中央セグメントのTSを受信することができたかどうかを判定し、受信することができなかったと判定した場合、処理は、ステップS14をスキップして、ステップS15に進む。
また、ステップS13において、対象物理チャンネルの中央セグメントのTSを受信することができたと判定された場合、処理は、ステップS14に進み、通常ワンセグ端末は、中央セグメントで受信したTSから、NIT actualとして記述されている自セグメント(TSを受信したセグメント)のNIT(Network Information Table)と、SDT actualとして記述されている自セグメントのSDT(Service Description Table)を取得(抽出)し、処理は、ステップS15に進む。
ステップS15では、通常ワンセグ端末は、UHF帯の13ないし52チャンネルの全ての物理チャンネルを対象物理チャンネルとしたかどうかを判定する。
ステップS15において、対象物理チャンネルとしていない物理チャンネルがあると判定された場合、処理は、ステップS16に進み、通常ワンセグ端末は、例えば、周波数が、現在の対象物理チャンネルの次に高い物理チャンネルを、新たな対象物理チャンネルに選択し、処理は、ステップS12に戻る。
一方、ステップS15において、全ての物理チャンネルを対象物理チャンネルとしたと判定された場合、処理は、ステップS17に進み、通常ワンセグ端末は、ステップS14で取得されたNITとSDTに基づいて選局テーブルを作成し、チャンネルスキャンを終了する。
図2は、NITとSDTに基づいて作成される選局テーブルを示す図である。
NITには、自セグメントに対応する、ネットワークに固有のIDであるネットワークID、TSに固有のIDであるTSID、周波数、(放送)サービスに固有のサービスIDなどが記述されている。また、SDTには、自セグメントに対応する、TSID、サービスID、そのサービスIDに対応するサービス名等が記述されている。
通常ワンセグ端末は、各物理チャンネルの中央セグメントのNITから、サービスIDと選局のための周波数を取得するとともに、そのNITに対応するSDTからサービス名を取得して対応付け、それらのサービスID、サービス名、及び、周波数を、選局情報として、選局テーブルに登録する。
なお、図2では、周波数がF1の物理チャンネルCH-1の中央セグメントは、サービスIDがID1とID2である2つのサービスで利用されるため、周波数がF1の物理チャンネルCH-1の中央セグメントのNITには、2つのサービスID1及びID2が記述されている。
通常ワンセグ端末では、例えば、選局テーブルのサービス名が、論理チャンネルの名前(番組表の、「○○TV」や、「××チャンネル」等)として提示され、ユーザが、サービス名のサービス(論理チャンネル)を選局するように操作すると、選局テーブルにおいて、そのサービス名に対応付けられている周波数の選局が行われる。
図3は、通常ワンセグ端末のチャンネルスキャンを説明する図である。
図1で説明したように、通常ワンセグ端末は、地上ディジタル放送の各物理チャンネルの中央セグメントを、周波数の低い順に選局していき、中央セグメントにおいて、TSを受信することができた場合には、そのTSから、NIT及びSDTを取得する。
そして、通常ワンセグ端末は、以上のようにして、TSから取得したNIT及びSDTから、選局テーブルを作成する。
したがって、通常ワンセグ端末では、任意ワンセグ放送が、中央セグメントで行われている場合には、その任意ワンセグ放送の選局情報を取得することができるが、中央セグメント以外のセグメント(図3において、斜線を付してある部分)で行われている任意ワンセグ放送については、選局情報を取得することができない。
[本発明を適用した送受信システムの一実施の形態の構成例]
図4は、本発明を適用した送受信システムの一実施の形態の構成例を示す図である。
図4において、送受信システム30は、地上波放送局31、ステーション32−1,32−2,32−3、及び、受信端末33により構成される。
地上波放送局31は、地上ディジタル放送を行う放送局であり、12セグメントで、固定端末向けの放送を行うとともに、1セグメントで、携帯端末向けの放送(通常ワンセグ放送)を行う。
ステーション32−1ないし32−3は、任意ワンセグ放送の放送波を送信する送信装置であり、地上ディジタル放送の空きチャンネルの任意の1以上のセグメントそれぞれで、ワンセグ放送であるエリア限定放送を行う。
すなわち、ステーション32−1は、放送エリアAでのみ受信可能なエリア限定放送を行う。
ステーション32−2は、放送エリアBでのみ受信可能なエリア限定放送を行い、ステーション32−3は、放送エリアCでのみ受信可能なエリア限定放送を行う。
なお、ステーション32−1ないし32−3を特に区別する必要がない場合、それらをまとめてステーション32という。
ここで、エリア限定放送としては、例えば、テーマパークでのみ受信可能な、そのテーマパークに関する放送や、ある区や市でのみ受信可能な、その区や市に展開する店舗に関する放送等がある。
エリア限定放送では、放送エリアが重複しないステーションどうしでは、同一のセグメントで放送を行うことができる。
すなわち、例えば、図4では、放送エリアAとBとは、重複していないので、放送エリアAのステーション32−1と、放送エリアBのステーション32−2とでは、同一のセグメントで、エリア限定放送を行うことができる。
また、図4では、放送エリアBとCとは、重複していないので、放送エリアBのステーション32−2と、放送エリアCのステーション32−3とでは、同一のセグメントで、エリア限定放送を行うことができる。
但し、図4では、放送エリアAとCとは、一部が重複しているので、放送エリアAのステーション32−1と、放送エリアCのステーション32−3とでは、(同時に放送を行う限り、)エリア限定放送に、同一のセグメントを用いることはできない。
受信端末33は、通常ワンセグ放送、及び、エリア限定放送のいずれをも受信可能な携帯端末である。
例えば、図4に示すように、受信端末33を所持したユーザが、放送エリアAにいる場合、受信端末33は、通常ワンセグ放送と、放送エリアAのステーション32−1によるエリア限定放送とを受信することができる。
なお、受信端末33が、通常ワンセグ放送を受信するための処理は、通常ワンセグ放送を受信する従来の受信端末(通常ワンセグ端末)と同様であるため、以下では、その説明は省略する。
[任意ワンセグ放送に用いるセグメントの説明]
図5は、図4の送受信システム30における地上ディジタル放送の帯域の割り当てについて説明する図である。
図5に示すように、送受信システム30において、地上ディジタル放送の全帯域のうち、地上ディジタル放送に使用される物理チャンネルでは、中央の1セグメント分の帯域で通常ワンセグ放送が行われ、残りの12セグメント分の帯域で固定端末向けの放送が行われる。
空きチャンネルについては、1以上のセグメントのそれぞれを、エリア限定放送に用いることができる。1つの空きチャンネルにおいて、エリア限定放送に用いることができるセグメント(論理チャンネル)の最大数は、13チャンネルである。
図6は、任意ワンセグ放送に用いるセグメントの割り当ての例を示す図である。
ステーション32が、任意ワンセグ放送であるエリア限定放送に用いるセグメントとしては、空きチャンネルの任意のセグメントを割り当てることができるが、あるステーションが、他の1以上のステーションを、いわば傘下におく場合等には、あるステーションには、中央セグメントを割り当てることができる。
すなわち、例えば、図6に示すように、ステーション32−1が、所定の地区を放送エリアAとする、いわば中心局であり、ステーション32−2及び32−3が、それぞれ、その地区内の建物やアミューズメントパーク等を放送エリアB及びCとする、いわば、ローカル局であり、放送エリアAが、放送エリアB及びCを含んでいる場合には、中心局であるステーション32−1に、所定の空きチャンネルの中央セグメントを含む1以上のセグメントを割り当て、ローカル局であるステーション32−2及び32−3には、その空きチャンネルの、ステーション32−1に割り当てたセグメント以外のセグメントを割り当てることができる。
[選局情報の取得方法]
図7は、エリア限定放送の選局情報の取得方法を説明する図である。
図7に示すように、エリア限定放送の選局情報の取得方法としては、主に、第1、第2、及び、第3の3つの方法がある。
第1の方法は、地上ディジタル放送の放送波をスキャンするチャンネルスキャンにより選局情報を取得する方法である。
第1の方法では、受信端末33は、地上ディジタル放送の各物理チャンネルの各セグメントを選局し、受信可能なエリア限定放送の選局情報を取得する。
第1の方法によれば、受信端末33を所持するユーザは、自分の位置で受信可能なエリア限定放送があるかどうかを意識する必要なく、受信可能なエリア限定放送の選局情報を自動的に取得することができる。
但し、第1の方法では、ユーザが、移動するたびに、地上ディジタル放送の各物理チャンネルの各セグメントを選局しなければならず、受信可能なエリア限定放送の選局情報を取得するのに、時間を要する。
第2の方法は、選局情報を受信端末33に埋め込む(あらかじめ記憶させておく)方法である。
第2の方法では、受信端末33に、あらかじめ選局情報を記憶させるため、選局情報を取得する時間を要しない。
但し、受信端末33を所持するユーザが、あらかじめ記憶された選局情報の中から、ある論理チャンネルを選局する操作をしても、その論理チャンネルの放送エリア外では、その論理チャンネル(エリア限定放送)を受信することができないことがある。
第3の方法は、放送波以外の手段、すなわち、例えば、インターネットを介した通信や、非接触IC(Integrated Circuit)カードとの通信等により、選局情報を取得する方法である。
第3の方法によれば、第1の方法に比較して、選局情報を、迅速に取得することができる。
但し、第3の方法でも、第2の方法と同様に、受信端末33を所持するユーザが、ある論理チャンネルを選局する操作をしても、その論理チャンネルを受信することができないことがある。
以上のように、地上ディジタル放送の各物理チャンネルの各セグメントを選局するチャンネルスキャンを行う第1の方法は、他の第2及び第3の方法に比較して、選局情報を取得するのに、時間を要する。
そこで、受信端末33において、チャンネルスキャンによって、より迅速に、選局情報を取得する方法について説明する。
[ステーション32が送信するNIT及びSDTの説明]
図8は、図4のステーション32に送信させるNITを説明する図である。
いま、例えば、ある物理チャンネルを構成する13個のセグメントs1ないしs13のそれぞれで、ある放送エリアで受信可能なエリア限定放送が行われることとすると、中央セグメントが割り当てられたステーション32は、以下のようなNIT-0とNIT-1を、中央セグメントs7で送信する。
NIT-0は、ネットワークID、マルチセグメント情報記述子、及び、中央セグメントs7のTSに関する情報(以下、TS情報という)により構成される。
なお、マルチセグメント情報記述子は、中央セグメントs7を含む物理チャンネルのセグメントで、任意ワンセグ放送が行われていることを示す記述子である。
また、中央セグメントs7のTS情報は、中央セグメントs7のTSのTSID、中央セグメントs7の周波数、中央セグメントs7の放送サービスのサービスID等を含む。
NIT-1は、ネットワークIDと、中央セグメントs7以外のセグメントs1ないしs6,s8ないしs13のTS情報とにより構成される。なお、NIT-0のネットワークIDとNIT-1のネットワークIDは異なっている。図8の例では、NIT-0のネットワークIDは0であり、NIT-1のネットワークIDは1である。
図9は、各セグメントで送信されるNIT及びSDTを説明する図である。
NIT-0は、図9に示すように、中央セグメントs7において、自セグメントのNITを記述するNIT actualとして送信される。
NIT-1は、中央セグメントs7において、その中央セグメントs7の物理チャンネルの、自セグメントである中央セグメントs7以外のセグメント(以下、中央外セグメントという)のNITを記述するNIT otherとして送信される。
また、中央セグメントs7では、自セグメントのSDTを記述するSDT actualとして、中央セグメントs7のSDTが送信される。さらに、中央セグメントs7では、中央外セグメントのSDTを記述するSDT otherとして、中央外セグメントs1ないしs6,s8ないしs13のSDTが送信される。
中央外セグメントs1ないしs6,s8ないしs13では、NIT actualとしてNIT-1がそれぞれ送信され、NIT otherとしては何も送信されない。また、中央外セグメントs1ないしs6,s8ないしs13では、SDT actualとして、自セグメントs1ないしs6,s8ないしs13のSDTがそれぞれ送信され、SDT otherとしては何も送信されない。
以上のように、NIT及びSDTが送信されてくる場合、受信端末33は、地上ディジタル放送の各物理チャンネルの中央セグメントを、周波数の低い方から順に選局する。
そして、受信端末33は、中央セグメントにおいて、TSを受信することができた場合には、そのTSのNIT actual,SDT actualから、中央セグメントで放送されるエリア限定放送のNIT及びSDTを取得する。
受信端末33は、中央セグメントのTSのNIT actualから取得したNITにおけるマルチセグメント情報記述子の有無によって、任意ワンセグ放送であるエリア限定放送が行われているか、通常ワンセグ放送が行われているかを認識する。
エリア限定放送が行われていることが認識された場合、受信端末33は、中央セグメントにおいて受信したTSのNIT other,SDT otherから、中央外セグメントで放送されるエリア限定放送のNIT,SDTを取得する。
受信端末33は、以上のようにして取得したNIT,SDTから、エリア限定放送の選局情報を含む選局テーブルを作成する。
図8及び図9で説明したように、中央セグメントのTSに、NIT actual,SDT actualだけでなく、NIT other,SDT otherを配置するので、受信端末33は、各物理チャンネルの中央セグメントを順に選局するだけで、その中央セグメントを有する物理チャンネルの全てのエリア限定放送のNITとSDTを取得することができる。
したがって、受信端末33では、エリア限定放送の選局情報を、迅速に取得することができる。
なお、中央セグメントでは、NIT other,SDT otherを、必ずしも送信する必要はない。
但し、中央セグメントにおいて、NIT other,SDT otherを送信しない場合には、受信端末33は、中央セグメントのNIT actualのマルチセグメント情報記述子の有無によって、エリア限定放送が行われているかどうかを認識し、エリア限定放送が行われているときには、中央外セグメントを順次選局し、TSを受信することができた中央外セグメントのNIT actual,SDT actualを取得する必要がある。
ここで、NIT actualには、そのNIT actualが伝送されるネットワークに関する情報が含まれ、NIT otherには、そのNIT otherが伝送されるネットワークとは別のネットワークに関する情報が含まれる。また、SDT actualには、そのSDT actualが伝送されるネットワークのサービスに関する情報が含まれ、SDT otherには、そのSDT otherが伝送されるネットワークとは別のネットワークのサービスに関する情報が含まれる。
図10は、図4の受信端末33と、通常ワンセグ放送を受信する従来の受信端末である通常ワンセグ端末100それぞれのチャンネルスキャンを示す図である。
受信端末33、及び、従来の通常ワンセグ端末100は、例えば、各物理チャンネルの中央セグメントを、周波数の低い方から順に選局し、選局情報を取得して、選局テーブルを作成する。
通常ワンセグ端末100は、エリア限定放送(任意ワンセグ放送)に対応していないため、エリア限定放送が割り当てられた物理チャンネルの中央セグメントのTSに配置されるNIT actualのマルチセグメント情報記述子は無視する。したがって、通常ワンセグ端末100は、誤動作を起こさないが、NIT other,SDT otherを取得することはできない。
その結果、通常ワンセグ端末100では、図10に示すように、各物理チャンネルの中央セグメントの通常ワンセグ放送とエリア限定放送のNIT及びSDTから、選局情報が取得される。
これに対して、受信端末33は、エリア限定放送に対応しており、エリア限定放送が割り当てられた物理チャンネルの中央セグメントのTSに配置されるNIT actualのマルチセグメント情報記述子を認識し、NIT actual,SDT actualの他、NIT other,SDT otherを取得する。
その結果、受信端末33では、各物理チャンネルに割り当てられている全てのワンセグ放送及びエリア限定放送のNIT及びSDTから、選局情報を取得することができる。
図11は、図10の例において受信端末33により作成される選局テーブルと、通常ワンセグ端末により作成される選局テーブルの例を示す図である。
図11Aは、受信端末33により作成される選局テーブルを示している。
受信端末33により作成される選局テーブルには、まず、図10の第1の物理チャンネルの中央セグメントに割り当てられた通常ワンセグ放送のサービス名「ワンセグサービス1」、サービスID「ID1」、及び周波数「F1」が登録される。
次に、第2の物理チャンネルに割り当てられた5セグメント分のエリア限定放送のサービス名「コミュニティサービス1」ないし「コミュニティサービス5」、サービスID「ID2」ないし「ID6」、及び周波数「F2」ないし「F6」がそれぞれ登録される。
そして、第3の物理チャンネルの中央セグメントに割り当てられた通常ワンセグ放送のサービス名「ワンセグサービス2」、サービスID「ID7」、及び周波数「F7」が登録される。
その後も同様に、第4の物理チャンネルの中央セグメントに割り当てられた通常ワンセグ放送と、第5の物理チャンネルに割り当てられた7セグメント分のエリア限定放送のサービス名、サービスID、及び周波数が登録される。
図11Bは、通常ワンセグ端末100により作成される選局テーブルを示している。
通常ワンセグ端末100により作成される選局テーブルには、まず、受信端末33により作成される選局テーブルと同様に、第1の物理チャンネルの中央セグメントに割り当てられた通常ワンセグ放送のサービス名「ワンセグサービス1」、サービスID「ID1」、及び周波数「F1」が登録される。
次に、第2の物理チャンネルの中央セグメントに割り当てられたエリア限定放送のサービス名「コミュニティサービス1」、サービスID「ID2」、及び周波数「F2」が登録される。
そして、受信端末33により作成される選局テーブルと同様に、第3の物理チャンネルの中央セグメントに割り当てられた通常ワンセグ放送のサービス名「ワンセグサービス2」、サービスID「ID7」、及び周波数「F7」が登録される。
その後も同様に、第4の物理チャンネルの中央セグメントに割り当てられた通常ワンセグ放送と、第5の物理チャンネルの中央セグメントに割り当てられたエリア限定放送のサービス名、サービスID、及び周波数が登録される。
以上のように、従来の通常ワンセグ端末100では、中央外セグメントのエリア限定放送の選局情報は取得することができず、選局テーブルに登録されないが、中央セグメントの選局情報は取得することができ、選局テーブルに登録される。
したがって、図8及び図9で説明したように、NIT及びSDTを送信しても、従来の通常ワンセグ端末100による通常ワンセグ放送の受信を妨害しない。
[放送エリアとユーザの動線]
図12は、地上ディジタル放送(通常ワンセグ放送)の放送エリアと、通常ワンセグ放送のみを受信する従来の通常ワンセグ端末100を所持するユーザの移動の軌跡である動線とを示す図である。
通常ワンセグ放送の放送エリアは、広いため、日常生活において、従来の通常ワンセグ端末100を所持するユーザは、特定の地上波放送局H1の放送エリア内を生活圏として移動することが多く、その放送エリアから、他の地上波放送局H2の放送エリアに移動することは、ほとんどない。
したがって、図12に示すように、ほとんどの動線が、地上波放送局H1の放送エリアに存在し、残りの僅かな動線が、地上波放送局H2の放送エリアに存在するユーザが所持する通常ワンセグ端末100では、地上波放送局H1による通常ワンセグ放送の選局情報を、選局テーブルに登録しておくことにより、ほとんどの場合に受信可能な地上波放送局H1による通常ワンセグ放送(のサービス名)を、ユーザが選局可能な通常ワンセグ放送(のサービス名)として、ユーザに提示することができる。
なお、通常ワンセグ端末100では、地上波放送局H1による通常ワンセグ放送の選局情報の他、地上波放送局H2よる通常ワンセグ放送の選局情報も、選局テーブルに登録しておくことにより、地上波放送局H1及びH2それぞれによる通常ワンセグ放送を、ユーザが選局可能な通常ワンセグ放送として、ユーザに提示することができる。
但し、この場合、通常ワンセグ端末100を所持するユーザが、地上波放送局H1の放送エリアにいる場合には、地上波放送局H2の通常ワンセグ放送を選局しても、通常ワンセグ端末100では、地上波放送局H2の通常ワンセグ放送を受信することはできない。
同様に、通常ワンセグ端末100を所持するユーザが、地上波放送局H2の放送エリアにいる場合には、地上波放送局H1の通常ワンセグ放送を選局しても、通常ワンセグ端末100では、地上波放送局H1の通常ワンセグ放送を受信することはできない。
通常ワンセグ端末100において、受信可能な通常ワンセグ放送だけを、ユーザに提示するには、地上波放送局H1による通常ワンセグ放送の選局情報と、地上波放送局H2による通常ワンセグ放送の選局情報とを、選局テーブルを分けて登録しておき、ユーザが、必要に応じて、選局に用いる選局テーブルを切り替える(操作を行う)必要がある。
上述したように、通常ワンセグ放送については、放送エリアが広いので、日常生活において、ユーザが、生活圏を包含する放送エリアから、他の放送エリアに移動する頻度は、極めて少ない。
したがって、選局に用いる選局テーブルを切り替えなければならないケースは、稀であり、また、選局情報を分けて登録しなければならない選局テーブルの数は、少なく、選局テーブルの切り替えも、容易である。
図13は、エリア限定放送の放送エリアと、エリア限定放送を受信することができる受信端末33を所持するユーザの移動の軌跡である動線とを示す図である。
エリア限定放送の放送エリアは、狭いため、多くのステーションが、それほど広くない範囲に密集して設けられ、その結果、受信端末33を所持するユーザが、多くのステーションの放送エリアを、頻繁に移動することが予想される。
したがって、受信端末33において受信可能なエリア限定放送(論理チャンネル)が、ユーザが生活圏内を移動している最中に、頻繁に変化することが予想される。
受信端末33において、図12で説明した通常ワンセグ端末100と同様に、受信可能なエリア限定放送だけを、ユーザに提示するために、多くのエリア限定放送の選局情報を、多くの選局テーブルを分けて登録しておき、ユーザが、必要に応じて、選局に用いる選局テーブルを切り替えることとすると、ユーザは、多くの選局テーブルを対象として、選局に用いる選局テーブルを切り替える必要があり、その切り替えの頻度も、多くなることが予想される。
したがって、受信端末33において、多くのエリア限定放送の選局情報を、多くの選局テーブルを分けて登録しておき、ユーザに、選局に用いる選局テーブルを切り替えてもらうのは、現実的ではない。
また、例えば、イベント会場等で行われるエリア限定放送については、放送を行っている期間や、放送時間帯が限定されることが予想され、したがって、あるステーションの放送エリア内であっても、エリア限定放送を受信することができるときと、できないときとがあり得る。
したがって、受信端末33において、エリア限定放送の選局情報を、有限恒久的な情報として、あらかじめ埋め込んでおいても、放送を行っている期間が経過したエリア限定放送の選局情報は無駄になり、また、将来開始されるエリア限定放送に対応することは、困難である。
一方、受信端末33において、図10で説明したチャンネルスキャンを行って、そのときに受信可能なエリア限定放送の選局情報を取得しても、その後、ユーザが移動した場合や、時間が経過した場合に、過去のチャンネルスキャンで取得した選局情報に対応するエリア限定放送を受信することができるとは限らない。
したがって、例えば、ユーザがいる位置で、そのときに受信可能なエリア限定放送を、ユーザが選局可能なエリア限定放送として、ユーザに提示するには、常時(短い周期で)、チャンネルスキャンを行って、受信可能なエリア限定放送の選局情報を取得する必要がある。
しかしながら、図10で説明したチャンネルスキャンは、地上ディジタル放送の各物理チャンネルの各セグメントを選局するチャンネルスキャンに比較して、選局情報を、迅速に取得することはできるが、それでも、ある程度の時間を要する。
したがって、チャンネルスキャンを常時行うことは、現実的でない。
そこで、受信可能なエリア限定放送を、ユーザに迅速に提示するために、ステーションからの放送波を受信することが可能な放送エリアの情報である放送エリア情報を少なくとも含む、ステーションに関するステーション情報を、受信端末33に提供し、受信端末33では、そのステーション情報を用いて、受信可能なエリア限定放送のステーションを、選局が可能な選局可能ステーションとして選択する。
[ステーション情報の説明]
図14は、ステーション情報を説明する図である。
ステーション情報は、ステーションID、エリア限定放送事業者ID、送信出力、ステーション名、地域ID、地域名称、送信局経度、送信局緯度、送信有効開始日時、送信有効終了日時、及び、エントリ周波数等を含む。
ステーションIDは、ステーションを識別するユニークなIDである。
なお、ステーションを識別するIDとしては、ネットワークIDを採用する方法が考えられる。
しかしながら、ネットワークIDは、16ビットであり、エリア限定放送を行うステーションが多数設けられることを考えると、16ビットのネットワークIDは、ステーションに、ユニークに割り当てることが困難になることが予想される。
そこで、ステーションをユニークに識別するために、ステーションIDを採用する。なお、ステーションIDは、多数のステーションをユニークに識別することができるだけの多ビットとすることが望ましい。
エリア限定放送事業者IDは、エリア限定放送を行う事業者(エリア限定放送事業者)を識別するユニークなIDである。エリア限定放送事業者は、1以上のステーションからエリア限定放送を行うことができ、したがって、ステーションIDが異なるステーション情報であっても、エリア限定放送事業者IDが同一であることがある。
なお、図14には、図示していないが、ステーション情報には、エリア限定放送事業者IDで識別されるエリア限定放送事業者の名称を含めることができる。
送信出力は、ステーションIDで識別されるステーションからの放送波の送信出力(パワー)である。
ステーション名は、ステーションIDで識別されるステーションの名称である。
地域IDは、ステーションIDで識別されるステーションの所在地を識別するIDであり、例えば、ステーションIDで識別されるステーションの所在地の郵便番号や、市外局番等を採用することができる。
地域名称は、ステーションIDで識別されるステーションの所在地、又は、放送エリアの地域の名称(エリア特定名称)である。
送信局経度、及び、送信局緯度は、ステーションIDで識別されるステーションの位置(所在地)を表す位置情報であり、それぞれ、ステーションIDで識別されるステーションの所在地の経度、及び、緯度である。
送信有効開始日時、及び、送信有効終了日時は、それぞれ、ステーションIDで識別されるステーションがエリア限定放送を行っている期間であるエリア限定放送有効期間の開始の日時、及び、終了の日時である。
なお、図14には、図示していないが、ステーションIDで識別されるステーションにおいて、一日に、エリア限定放送を行う時間帯が定められている場合には、その時間帯の開始の時刻と、終了の時刻を、ステーション情報に含めることができる。
エントリ周波数は、ステーションIDで識別されるステーションが行うエリア限定放送の選局のための周波数(エリア限定放送が行われるセグメント(代表セグメント)の周波数)である。
なお、ステーション情報を、エリア限定放送に用いるセグメントで送信することにより、受信端末33に提供する場合、エントリ周波数は、セグメントで送信されるNITに含まれるため、ステーション情報には、必ずしも含める必要はない。
また、図14のステーション情報において、ステーションIDで識別されるステーションの地域名称が、放送エリア情報として機能する。
さらに、図14のステーション情報では、ステーションIDで識別されるステーションの位置情報である送信局経度、及び、送信局緯度、並びに、送信出力を用いて、ステーションIDで識別されるステーションからの放送波を受信することが可能な放送エリアを認識することができるので、送信局経度、及び、送信局緯度、並びに、送信出力も、放送エリア情報として機能する。
図15は、ステーション情報のシンタクス(syntax)の例を示す図である。
図15のステーション情報Station_information()において、24ビットのstation_idは、ステーションIDであり、16ビットのarea_broadcaster_idは、エリア限定放送事業者IDである。
8ビットのstation_name_lengthは、ステーション名の文字数(バイト数)を表し、8ビットのstation_name_byteの、N(=station_name_length)個の系列は、ステーション名を表す。
8ビットのemission_powerは、送信出力であり、16ビットのstation_経度、及び、station_緯度は、それぞれ、送信局経度、及び、送信局緯度である。
1ビットのarea_id_flag,area_name_flag,operation_start_time_flag,operation_end_time_flag,entry_seg_frequency_flagは、それぞれ、ステーション情報に、地域ID、地域名称、送信有効開始日時、送信有効終了日時、及び、エントリ周波数が含まれるかどうかを表す。
entry_seg_frequency_flagに続く3ビットは、将来のために予約(reserved)されている。
16ビットのarea_idは、地域IDであり、area_id_flagが1である場合に、ステーション情報Station_information()に含まれる。
8ビットのarea_name_lengthは、地域名称の文字数を表し、8ビットのarea_name_byteの、N(=area_name_length)の系列は、地域名称を表す。area_name_length、及び、area_name_byteは、area_name_flagが1である場合に、ステーション情報Station_information()に含まれる。
24ビットのoperation_start_time、及び、operation_end_timeは、それぞれ、送信有効開始日時、及び、送信有効終了日時である。operation_start_timeは、operation_start_time_flagが1である場合に、operation_end_timeは、operation_end_time_flagが1である場合に、それぞれ、ステーション情報Station_information()に含まれる。
16ビットのentry_seg_frequencyは、エントリ周波数であり、entry_seg_frequency_flagが1である場合に、ステーション情報Station_information()に含まれる。
図16は、受信端末33が、ステーション情報を取得する取得方法を説明する図である。
1以上の任意の数のステーションのステーション情報STiは、ステーション32から、セグメントで送信し、受信端末33で受信することにより、受信端末33において取得することができる。
また、ステーション情報STiは、非接触ICカード(例えば、Felica(登録商標))等の非接触メディアに記憶しておき、その非接触メディアと受信端末33との間で、ステーション情報STiをやりとりする近接通信を行うことにより、受信端末33において取得することができる。
さらに、ステーション情報STiは、インターネット(Internet)上のサーバ(server)にファイルとして記憶しておき、そのサーバと受信端末33との間で、ステーション情報STiをやりとりする無線通信を、ワイヤレスLAN等によって行うことにより、受信端末33において取得することができる。
また、ステーション情報STiは、インターネット上のサーバから、PC(Personal Computer)にダウンロードし、そのPCと受信端末33との間で、ステーション情報STiをやりとりする、USB(Universal Serial Bus)等による通信を行うことにより、受信端末33において取得することができる。
なお、ステーション情報を、ステーション32から、セグメントで送信する場合、ステーション情報は、NITに含めることができる。
また、ステーション32は、そのステーション32のステーション情報を、NIT actualに、記述子として含め、ステーション32によるエリア限定放送に用いられる1以上のセグメントのうちの1つのセグメントである代表セグメントで送信することができる。
ここで、ステーション32の代表セグメントとしては、ステーション32によるエリア限定放送に用いられる1以上のセグメントのうちの任意の1つのセグメントを採用することができる。但し、ステーション32によるエリア限定放送に用いられる1以上のセグメントが、中央セグメントを含む場合には、例えば、その中央セグメントを、代表セグメントとすることができる。
また、ステーション32では、ステーション32以外の他のステーションのステーション情報を、NIT otherに、記述子として含め、ステーション32の代表セグメントで送信することができる。
なお、ステーション32が送信するNIT otherにステーション情報を含める他のステーションとしては、ステーション32がエリア限定放送に用いているセグメントを有する物理チャンネルの他のセグメントを用いてエリア限定放送を行っているステーション等の任意のステーションを採用することができる。
また、他のステーションのステーション情報を含むNIT otherの送信は、中央セグメントを代表セグメントとするステーションでのみ行うことができる。
図17は、ステーション情報を含むNITのシンタクス(データ構造)の例を示す図である。
NITには、先頭から順に、8ビットのテーブルID(table_id)、1ビットのセクションシンタックスインジケータ(section_syntax_indicator)、1ビットの未来使用領域(reserved_future_use)が配置される。
NITが、NIT actualとしてのNITである場合、テーブルIDは0x40となり、NITがNIT otherとしてのNITである場合、テーブルIDは、0x41となる。
未来使用領域の後には、2ビットの空き領域(reserved)、12ビットのセクション長(section_length)、16ビットのネットワークID(network_ID)、2ビットの空き領域(reserved)、5ビットのバージョン番号(version_number)が順に配置される。
その後、1ビットのカレントネクストインジケータ(current_next_indicator)、 8ビットのセクション番号(section_number)、8ビットの最終セクション番号(last_section_number)、4ビットの未来使用領域が順に配置される。
次に、12ビットのネットワークディスクリプタ長(network_descriptor_length)、ファーストループ(first loop)であるネットワークループ(network loop)が、順に配置される。
ネットワークループには、ネットワークディスクリプタ長分の1個以上のディスクリプタ(descriptor())を配置することができる。
ネットワークループのディスクリプタとしては、ネットワーク名ディスクリプタ(network_name_descriptor)、システムマネジメントディスクリプタ(system_management_descriptor)等が、前段に記述されているネットワークIDごとに配置される。
ネットワーク名ディスクリプタには、ネットワーク名が記述され、システムマネジメントディスクリプタには、ネットワークが放送ネットワークであるか通信ネットワークであるかを示す情報が記述される。
ここで、NITに、ステーション情報Station_information()が含められる場合、ネットワークループのディスクリプタには、さらに、ステーション情報記述子Station_information_descriptor()が含められる。
ステーション情報記述子Station_information_descriptor()には、ステーション情報が含まれることを表す8ビットのdescriptor_tagと、ステーション情報記述子Station_information_descriptor()のサイズを表す8ビットのdescriptor_lengthとが順次配置される。
そして、その後に続けて、ステーション情報Station_information()(図15)が配置される。
また、NITに、マルチセグメント情報記述子が記述される場合、マルチセグメント情報記述子も、NIT actualとしてのNITのネットワークループのディスクリプタとして記述される。
ネットワークループの後には、4ビットの未来使用領域、12ビットのTSループ長(transport_stream_loop_length)、セカンドループ(second loop)であるTSループ、32ビットのCRC(Cyclic Redundancy Check)32値(CRC_32)が順に配置される。
TSループには、TSループ長分の1個以上のディスクリプタ(descriptor())を配置することができる。
TSループのディスクリプタとしては、TSごとに、サービスリストディスクリプタ(service_list_descriptor)、地上波システムディスクリプタ(terrestrial_delivery_system_descriptor)等が記述される。サービスリストディスクリプタには、サービスID、及び、放送サービスのタイプ(テレビジョン放送、ラジオ放送など)を示すサービスタイプが記述され、地上波システムディスクリプタには、周波数(エントリ周波数)等の選局に必要な情報が記述される。
図18は、ステーション32によるステーション情報STiの送信の方法を説明する図である。
図18において、ステーション32−1は、中心局になっており、ステーション32−2及び32−3は、ステーション32−1の傘下のローカル局になっている。
そして、中心局であるステーション32−1の放送エリアAは、ローカル局であるステーション32−2の放送エリアB、及び、同じくローカル局であるステーション32−3の放送エリアCを含んでいる。
さらに、中心局であるステーション32−1には、所定の物理チャンネルの中央セグメントを含む5個のセグメントが割り当てられている。
また、ローカル局であるステーション32−2には、所定の物理チャンネルの、1個の中央外セグメント(ステーション32−1に割り当てられていない中央外セグメント)が割り当てられ、ローカル局であるステーション32−3には、所定の物理チャンネルの、2個の中央外セグメント(ステーション32−1及び32−2のいずれにも割り当てられていない中央外セグメント)が割り当てられている。
ステーション32−1は、そのステーション32−1に割り当てられている5個のセグメントのうちの、中央セグメントを代表セグメントとして、その代表セグメントである中央セグメントで、少なくとも、ステーション32−1自身のステーション情報STiをNITに含めて送信する。
ステーション32−2は、そのステーション32−2に割り当てられている1個のセグメントを代表セグメントとして、その代表セグメントで、少なくとも、ステーション32−2自身のステーション情報STiをNITに含めて送信する。
ステーション32−3も、ステーション32−3と同様に、そのステーション32−3に割り当てられている2個のセグメントのうちの、任意の1個のセグメントを代表セグメントとして、その代表セグメントで、少なくとも、ステーション32−3自身のステーション情報STiをNITに含めて送信する。
なお、ステーション32では、上述したように、他のステーションのステーション情報も送信することが可能である。
[ステーション32の構成例]
図19は、図4のステーション32の詳細構成例を示すブロック図である。
図19において、ステーション32は、関連情報取得部51、ビデオデータ取得部52、ビデオエンコーダ53、オーディオデータ取得部54、オーディオエンコーダ55、マルチプレクサ56、送信部57、及びアンテナ58により構成される。
関連情報取得部51は、PMT及びPATや、エリア限定放送のNIT,SDT等を含む、サービスを受信するための情報、周波数情報、サービスに対応するパケットを特定する情報等の制御情報であるPSI(Program Specific Information)、エリア限定放送においてブラウザを用いた表示を行うための情報(以下、表示制御情報という)等の関連情報を生成することにより取得し、マルチプレクサ56に供給する。
なお、関連情報取得部51は、NITを生成するに際し、そのNITに含めるステーション情報を取得する。
すなわち、ステーション32のステーション情報が、例えば、図示せぬメモリに記憶されている場合には、関連情報取得部51は、そのメモリからステーション情報を読み出すことにより、ステーション32のステーション情報を取得する。
また、NITに、他のステーションのステーション情報を含める場合には、関連情報取得部51は、例えば、他のステーションから、ネットワークを介して、他のステーションのステーション情報をダウンロードすることにより取得する。
ビデオデータ取得部52は、図示せぬ内蔵するHDD(Hard Disk Drive)や、外部のサーバ、カメラ等から、エリア限定放送のビデオデータを取得し、ビデオエンコーダ53に供給する。
ビデオエンコーダ53は、ビデオデータ取得部52から供給されるビデオデータを、MPEG(Moving Picture Experts Group)等の符号化方式に準拠して符号化し、マルチプレクサ56に供給する。
オーディオデータ取得部54は、図示せぬ内蔵するHDDや、外部のサーバ、マイク(マイクロフォン)等から、エリア限定放送のオーディオデータを取得し、オーディオエンコーダ55に供給する。
オーディオエンコーダ55は、オーディオデータ取得部54から供給されるオーディオデータを、MPEG等の符号化方式に準拠して符号化し、マルチプレクサ56に供給する。
マルチプレクサ56は、関連情報取得部51からの関連情報、ビデオエンコーダ53からのビデオデータ、及びオーディオエンコーダ55からのオーディオデータを多重化してTSを生成し、送信部57に供給する。
送信部57は、マルチプレクサ56から供給されるTSを、所定のセグメントでアンテナ58を介して送信する。
なお、送信部57において、マルチプレクサ56から供給されるTSのうちの、ステーション32のステーション情報を含むNITが、関連情報として多重化されたTSは、ステーション32の代表セグメントで送信される。
[ステーション32の処理の説明]
図20は、図19のステーション32の処理(送信処理)を説明するフローチャートである。
ステップS31において、関連情報取得部51は、ステーション32が送信すべきステーション情報、すなわち、ステーション32のステーション情報や、他のステーションのステーション情報を取得し、そのステーション情報を含むNIT等の、エリア限定放送のPSIや、表示制御情報等の関連情報を生成することで取得して、マルチプレクサ56に供給する。
ステップS32において、ビデオデータ取得部52は、エリア限定放送のビデオデータを取得し、ビデオエンコーダ53に供給する。
ステップS33において、ビデオエンコーダ53は、ビデオデータ取得部52から供給されるビデオデータを符号化し、マルチプレクサ56に供給する。
ステップS34において、オーディオデータ取得部54は、エリア限定放送のオーディオデータを取得し、オーディオエンコーダ55に供給する。
ステップS35において、オーディオエンコーダ55は、オーディオデータ取得部54から供給されるオーディオデータを符号化し、マルチプレクサ56に供給する。
ステップS36において、マルチプレクサ56は、関連情報取得部51からの関連情報、ビデオエンコーダ53からのビデオデータ、及びオーディオエンコーダ55からのオーディオデータを多重化してTSを生成する。
ここで、送信部57が、中央セグメントで、TSを送信する場合には、マルチプレクサ56は、NIT actualとしてNIT-0(図8)含み、NIT otherとしてNIT-1を含み、SDT actualとして自セグメントのSDTを含み、SDT otherとして中央外セグメントのSDTを含むTSを、中央セグメントのTSとして生成する。
また、送信部57が、中央外セグメントで、TSを送信する場合には、マルチプレクサ56は、NIT actualとしてNIT-1を含み、SDT actualとして自セグメントのSDTを含むTSを、中央外セグメントのTSとして生成する。
なお、ここでは、中央セグメントは、代表セグメントでもあるので、中央セグメントのTSには、ステーション32のステーション情報が記述されたNIT actual(NIT-0)が含まれる。
また、中央セグメントのTSには、ステーション32以外のステーション情報が記述されたNIT other(NIT-1)を含めることができる。
さらに、中央外セグメントが、代表セグメントである場合には、代表セグメントである中央外セグメントのTSには、ステーション32のステーション情報が記述されたNIT actual(NIT-1)が含まれる。
ステップS37において、送信部57は、マルチプレクサ56から供給されるTSを、そのTSを送信すべき所定のセグメントでアンテナ58を介して送信し、処理を終了する。
以上のように、ステーション32において、そのステーション32や他のステーションのステーション情報を取得し、ステーション32による任意ワンセグ放送(エリア限定放送)に用いられる1以上のセグメントのうちの1つのセグメントである代表セグメントで送信することにより、そのステーション情報を取得した受信装置33では、ステーション情報を用いて、受信可能なエリア限定放送を、迅速に提示することが可能となる。
[受信端末33の詳細構成例]
図21は、図4の受信端末33の詳細構成例を示すブロック図である。
図21において、受信端末33は、アンテナ71、チューナ72、デマルチプレクサ73、ビデオデコーダ74、選択部75、表示部76、オーディオデコーダ77、スピーカ78、ブラウザ79、制御部80、及び、操作部81により構成される。
アンテナ71は、地上波放送局31やステーション32からのUHF帯の放送波を受信し、その放送波の受信によって得られるIF(Intermediate Frequency)信号を、チューナ72に供給する。
チューナ72は、制御部80の制御に従い、アンテナ71からのIF信号から、所定の論理チャンネル(セグメント)の通常ワンセグ放送やエリア限定放送(の信号)を選局(復調)し、その結果得られるTSを、デマルチプレクサ73に供給する。
デマルチプレクサ73は、チューナ72から供給されるTSを、ビデオデータ、オーディオデータ、表示制御情報、PSIの各情報等に分離する。デマルチプレクサ73は、ビデオデータをビデオデコーダ74に供給し、オーディオデータをオーディオデコーダ77に供給する。また、デマルチプレクサ73は、表示制御情報をブラウザ79に供給し、PSIの各情報等を制御部80に供給する。
ビデオデコーダ74は、制御部80の制御に従い、デマルチプレクサ73から供給されるビデオデータを、ビデオエンコーダ53(図19)に対応する方式でデコードし、選択部75に供給する。
選択部75は、制御部80の制御に従い、ビデオデコーダ74から供給されるビデオデータ又はブラウザ79から供給されるビデオデータを選択し、表示部76に供給する。
また、選択部75は、制御部80の制御に従い、OSD(On Screen Display)等の画像のビデオデータを、表示部76に供給する。
表示部76は、選択部75から供給されるビデオデータに基づいて、通常ワンセグ放送又はエリア限定放送の画像等を表示する。
オーディオデコーダ77は、制御部80の制御に従い、デマルチプレクサ73から供給されるオーディオデータを、オーディオエンコーダ55(図19)に対応する方式でデコードし、スピーカ78に供給する。
スピーカ78は、オーディオデコーダ77からのオーディオデータに対応する音声、すなわち、通常ワンセグ放送又はエリア限定放送の音声を出力する。
なお、スピーカ78は、その他、制御部80の制御に従って、所定のサウンド(例えば、ビープ音等)を出力することができる。
ブラウザ79は、デマルチプレクサ73から供給される表示制御情報を解釈して、ビデオデータを生成し、選択部75に供給する。
制御部80は、操作部81からの操作信号等に応じて、各種の処理を行うとともに、受信端末33を構成する各ブロックを制御する。
すなわち、制御部80は、地上ディジタル放送の各物理チャンネルの中央セグメントの周波数を、チャンネルスキャン用のプリセット周波数として記憶しており、チャンネルスキャン時に、そのプリセット周波数(のセグメントを)を順番に選局するように、チューナ72を制御する選局制御を行う。
また、制御部80は、デマルチプレクサ73から供給されるPSIに含まれる各物理チャンネルのセグメントのNIT actual及びSDT actualや、NIT actual、NIT other、SDT actual、及びSDT otherに基づいて、選局テーブルを生成し、内蔵するメモリ(図示せず)に記憶する。
さらに、制御部80は、操作部81からの操作信号等に応じて、選局テーブルに登録されているサービス名を、選択部75を介して、表示部76に供給して表示させる。
ここで、ユーザは、表示部76に表示されたサービス名を見て、視聴対象とするサービス(論理チャンネル)のサービス名を選択するように、操作部81を操作することができる。
制御部80は、この操作部81の操作に従って、選局テーブルから、視聴対象のサービス名のサービスの選局情報としての周波数を認識し、その周波数(のセグメント)を選局するように、チューナ72を制御する選局制御を行う。
また、制御部80は、デマルチプレクサ73から供給されるPSIの各情報に基づいて、ビデオデコーダ74、選択部75、オーディオデコーダ77、及びブラウザ79を制御する。具体的には、制御部80は、例えば、ビデオデコーダ74から出力されるビデオデータとオーディオデコーダ77から出力されるオーディオデータの同期をとるように、ビデオデコーダ74とオーディオデコーダ77を制御する。
さらに、制御部80は、PSIのNITにステーション情報が含まれている場合には、そのステーション情報を取得し、必要に応じて記憶する。
そして、制御部80は、ステーション情報を用いて、選局制御を行う。
すなわち、制御部80は、ステーション情報を用いて、現在、受信可能なエリア限定放送のステーションを、選局が可能な選局可能ステーションとして選択し、その選局可能ステーションのステーション名(図14)や、選局可能ステーションが行っているエリア限定放送のサービスのサービス名を、選択部75を介して、表示部76に表示させる。
また、制御部80は、選局可能ステーションのエリア限定放送(のサービス)の周波数を、ステーション情報、又は、選局テーブルから認識し、その周波数を選局するように、チューナ72を制御する選局制御を行う。
操作部81は、ユーザによって操作され、その操作に対応する操作信号を、制御部80に供給する。なお、操作部81には、物理的なボタン等の他、表示部76にGUI(Graphics User Interface)として表示されるボタンも含まれる。
図22は、図21の受信端末33でのステーション情報の取得と利用を説明する図である。
上述したように、ステーション32が、ステーション情報をNITに含めて送信する場合には、受信端末33は、例えば、チャンネルスキャン時等に受信されるNITから、ステーション情報を取得することができる。
また、受信端末33は、図16で説明したように、チャンネルスキャン以外の方法で、ステーション情報を取得することができる。
受信端末33では、制御部80が、ステーション情報を取得し、必要に応じて、ステーション情報を登録(記憶)するリストであるステーションリストに、ステーション情報を登録する。
そして、制御部80は、ステーション情報を用いて、選局制御を行う。
[制御部80の構成例]
図23は、図21の制御部80の、ステーション情報を用いた選局制御を行う部分の機能的構成例を示すブロック図である。
図23において、制御部80は、ステーション情報取得部111,112、及び、113、登録部114、記憶部115、更新部116、ステーション選択部117、並びに、選局制御部118を有する。
ステーション情報取得部111ないし113は、ステーション情報を取得する。
すなわち、ステーション情報取得部111は、チューナ72がチャンネルスキャンを行うこと等によって得られるNITから、ステーション情報を取得し、登録部114、及び、選局制御部118に供給する。
ここで、後述する選局制御部118は、例えば、操作部81がチャンネルスキャンを行うように操作された場合に、プリセット周波数として記憶している、地上ディジタル放送の各物理チャンネルの中央セグメントの周波数を順番に選局するように、チューナ72を制御する選局制御を行う。
チューナ72は、選局制御部118の選局制御に従い、プリセット周波数を選局し、選局したプリセット周波数において、エリア限定放送が受信可能である場合、すなわち、選局の結果、エリア限定放送のTSを得ることができた場合、そのTSを、デマルチプレクサ73に供給する。
デマルチプレクサ73は、チューナ72からのTSからPSIを分離し、制御部80に供給する。
制御部80は、以上のようにして、チャンネルスキャン時に、デマルチプレクサ73から供給されるPSIに含まれるNIT及びSDTから、必要に応じて、そのときに受信可能なサービス(エリア限定放送)の選局情報を登録した選局テーブルを作成する。
また、制御部80では、ステーション情報取得部111が、チャンネルスキャン時に得られるNITから、ステーション情報を取得する。
ステーション情報取得部112は、ダイレクト方式で、ステーション情報を取得し、登録部114、及び、選局制御部118に供給する。
ここで、例えば、ステーション32が行うエリア限定放送が、ステーション32の放送エリア内で行われているイベントに関する放送である場合に、ステーション32の放送エリアには、そのステーション32のステーション情報を、バーコード等の形で印刷したポスタや、そのステーション情報を記憶させた無線タグを内蔵させたポスタを掲示することができる。
この場合、ステーション情報取得部112は、バーコードを読み取る読み取り装置や、無線タグと近接通信(非接触通信)を行うリーダライタを内蔵し、ユーザが、ステーション32のステーション情報を取得するために、受信端末33を、ポスタに近づけたときに、そのポスタのバーコードや無線タグから、ステーション32のステーション情報を取得する。
以上のように、特定のステーション32の放送エリアにおいて、そのステーション32のステーション情報のみを取得することができる、ステーション情報の取得の方式が、ダイレクト方式である。
ステーション情報取得部113は、チャンネルスキャン、及び、ダイレクト方式以外の方式(その他方式)で、ステーション情報を取得し、登録部114に供給する。
すなわち、チューナ72において、任意ワンセグ放送や通常ワンセグ放送を受信している(任意ワンセグ放送や通常ワンセグ放送のTSが得られている)場合に、その任意ワンセグ放送や通常ワンセグ放送のTSのNITに、1以上のステーションそれぞれのステーション情報が含まれているときには、ステーション情報取得部113は、そのステーション情報を取得することができる。
また、例えば、受信端末33が、Webブラウザの機能を有しており、インターネット上のWebサーバが、1以上のステーションそれぞれのステーション情報を提供している場合には、ステーション情報取得部113は、Webサーバにアクセスし、ステーション情報を取得することができる。
さらに、例えば、1以上のステーションそれぞれのステーション情報を提供しているサーバから、そのステーション情報をダウンロードしたPCに対して、受信端末33が接続された場合に、ステーション情報取得部113は、PCから、ステーション情報を取得することができる。
また、例えば、1以上のステーションそれぞれのステーション情報を、バーコードの形で印刷した印刷物(例えば、ポスタや、カタログ、雑誌等)や、1以上のステーションそれぞれのステーション情報を記憶させた無線タグを内蔵させた印刷物が提供されている場合において、ユーザが、受信端末33を、印刷物に近づけたときに、ステーション情報取得部113は、その印刷物のバーコードや無線タグから、ステーション情報を取得することができる。
登録部114は、ステーション情報取得部111ないし113から供給されるステーション情報を、必要に応じて、記憶部115に供給して記憶させる(記憶部115のステーションリストに登録する)。
すなわち、登録部114は、ステーション情報取得部111ないし113から供給されるステーション情報のうちの、ユーザが登録を要求したステーション情報のみを、記憶部115に記憶させる。
ここで、例えば、選局制御部118が、ステーション情報取得部111から供給されるステーション情報を用いて選局制御を行うことで、チューナ72が受信したエリア限定放送を視聴したユーザが、その後に、そのエリア限定放送の視聴を希望しないことがある。
この場合、そのエリア限定放送を行ってるステーション情報は、不要である。
また、記憶部115に、そのような不要なステーション情報を含む多数のステーション情報が記憶されると、後述するステーションリスト画面に、多数のステーション(のステーション名)が表示され、その結果、ユーザが所望のステーションを選択しにくくなることがある。
そこで、登録部114は、ユーザが登録を要求するように、操作部81(図21)を操作(以下、ブックマーク操作ともいう)した場合に、ステーション情報を、記憶部115に記憶させることができる。
これにより、ステーションリスト画面に、多数のステーションが表示されることにより、ユーザが所望のステーションを選択しにくくなることを防止することができる。
記憶部115は、登録部114から供給されるステーション情報を記憶する。すなわち、記憶部115は、ステーション情報を登録するステーションリストを記憶しており、登録部114から供給されるステーション情報を、ステーションリストに登録する。
更新部116は、記憶部115に記憶されたステーション情報の更新を行う。
すなわち、ステーション情報は、図14に示したように、ステーションがエリア限定放送を行っている期間であるエリア限定放送有効期間の開始の日時である送信有効開始日時、及び、終了の日時である送信有効終了日時を含んでいる。
更新部116は、記憶部115に記憶されたステーション情報の送信有効開始日時、及び、送信有効終了日時から認識されるエリア限定放送有効期間が経過したステーション情報を、記憶部115から削除する。
具体的には、更新部116は、例えば、定期的に、記憶部115に記憶されたステーション情報の送信有効終了日時を確認し、その送信有効終了日時が、現在時刻から見て過去の日時になってるステーション情報を、記憶部115から削除する。
以上のように、更新部116において、記憶部115に記憶されたステーション情報の更新を行うことで、ステーションリスト画面に、エリア限定放送を既に行っていないステーションを含む多数のステーションが表示されることにより、ユーザが所望のステーションを選択しにくくなることを防止することができる。
ステーション選択部117は、記憶部115に記憶されたステーション情報に含まれる、そのステーション情報に対応するステーションからの放送波を受信することが可能な放送エリアの放送エリア情報を用い、所定の位置において受信可能なエリア限定放送のステーションを、選局が可能な選局可能ステーションとして選択し、その選局可能ステーションのステーション情報を、選局制御部118に供給する。
ここで、図14で説明したように、ステーション情報の地域名称や、送信局経度、及び、送信局緯度、並びに、送信出力のセットが、放送エリア情報である。
選局制御部118は、ステーション情報取得部111や112、ステーション選択部117から供給されるステーション情報を用い、そのステーション情報に対応するステーションのエリア限定放送を、チューナ72(図21)に選局させる選局制御を行う。
また、選局制御部118は、ステーション選択部117から供給される、選局可能ステーションのステーション情報を用い、その選局可能ステーションのステーション名を表示したステーションリスト画面や、選局可能ステーションが行っているエリア限定放送(サービス)のサービス名を表示したチャンネルリスト画面等を表示部76(図21)に表示するように、選択部75を制御する表示制御を行う。
[受信端末33による、ステーション情報を取得する処理]
図24は、図21の受信端末33が、チャンネルスキャンによってステーション情報を取得して、サービスを受信する処理を説明するフローチャートである。
例えば、ユーザが、チャンネルスキャンのメニュー画面であるスキャン操作画面を表示するように、操作部81(図21)を操作すると、ステップS101において、選局制御部118(図23)は、選択部75(図21)を制御することにより、スキャン操作画面を、表示部76(図21)に表示させ、処理は、ステップS102に進む。
ステップS102では、選局制御部118は、スキャン操作画面のスキャンボタンが操作されたかどうかを判定する。
すなわち、スキャン操作画面には、チャンネルスキャンを行うときに操作されるスキャンボタンが設けられており、ステップS102では、そのスキャンボタンが操作されたかどうかが判定される。
ステップS102において、スキャンボタンが操作されていないと判定された場合、処理は、ステップS102に戻る。
また、ステップS102において、スキャンボタンが操作されたと判定された場合、処理は、ステップS103に進み、選局制御部118は、チューナ72にチャンネルスキャンを行わせ、ステーション情報を取得する。
すなわち、選局制御部118は、スキャンボタンが操作されると、地上ディジタル放送の各物理チャンネルの中央セグメントの周波数(プリセット周波数)を順番に選局するように、チューナ72を制御する選局制御を行う。
ここで、選局制御部118によるチューナ72の選局制御では、地上ディジタル放送の各物理チャンネルの中央セグメントだけの周波数ではなく、各物理チャンネルの各セグメントの周波数を順番に選局するように、チューナ72を制御することができる。
チューナ72は、選局制御部118の選局制御に従い、プリセット周波数を選局し、選局したプリセット周波数において、エリア限定放送が受信可能である場合、すなわち、選局の結果、エリア限定放送のTSを得ることができた場合、そのTSを、デマルチプレクサ73に供給する。
デマルチプレクサ73は、チューナ72からのTSからPSIを分離し、制御部80に供給する。
制御部80は、以上のようにして、チャンネルスキャン時に、デマルチプレクサ73から供給されるPSIに含まれるNIT及びSDTから、必要に応じて、そのときに受信可能なサービス(エリア限定放送)の選局情報を登録した選局テーブルを作成する。
また、制御部80では、ステーション情報取得部111が、チャンネルスキャン時に得られるNITから、ステーション情報を取得する。
なお、NITから取得されたステーション情報に対応するステーションがエリア限定放送を行っている周波数(エントリ周波数)は、そのステーション情報が含まれていたNITから認識することができるが、ここでは、説明を簡単にするために、エントリ周波数は、ステーション情報に含まれることとする。
ステップS103において、ステーション情報取得部111は、以上のようにしてステーション情報を取得すると、そのステーション情報を、登録部114、及び、選局制御部118に供給して、処理は、ステップS104に進む。
ステップS104では、選局制御部118は、ステーション情報取得部111からのステーション情報を用い、そのステーション情報に対応するステーションでエリア限定放送として行われているサービスのサービス名を表示したチャンネルリスト画面を生成し、選択部75を介して、表示部76に表示させる。
ここで、あるステーション情報に対応するステーションでエリア限定放送がされているサービスのサービス名は、そのステーション情報が含まれていたNITに含まれるサービスIDに基づき、SDTから認識することができる。
その後、処理は、ステップS104からステップS105に進み、選局制御部118は、チャンネルリスト画面に表示されたサービス名(論理チャンネル)のいずれかを選択するように、操作部81が操作されたか否かを判定する。
ステップS105において、チャンネルリスト画面に表示されたサービス名のいずれかを選択するように、操作部81が操作されていないと判定された場合、処理は、ステップS105に戻る。
また、ステップS105において、チャンネルリスト画面に表示されたサービス名のいずれかを選択するように、操作部81が操作されたと判定された場合、処理は、ステップS106に進み、選局制御部118は、操作部81の操作によって選択されたサービス名のサービスである選択サービス(論理チャンネル)(セグメント)を選局する選局制御を行う。
すなわち、選択サービスのエリア限定放送を行っているステーションのステーション情報に含まれるエントリ周波数(図14)のセグメント(代表セグメント)で送信されてくるNITには、そのステーションで行われているサービスの周波数が含まれており、選局制御部118は、そのNIT(又は、可能であれば、既に作成された選局テーブル)から、選択サービスの(エリア限定放送が行われている)周波数を認識する。
そして、選局制御部118は、選択サービスの周波数を選局するように、チューナ72(図21)を制御する。
チューナ72は、選局制御部118の選局制御に従い、選択サービスを選局し、エリア限定放送が受信可能である場合、すなわち、選局の結果、エリア限定放送のTSを得ることができた場合、そのTSを、デマルチプレクサ73(図21)に供給する。
デマルチプレクサ73は、チューナ72からのTSから、エリア限定放送のビデオデータ、オーディオデータ、及び、表示制御情報を分離し、ビデオデコーダ74、オーディオデコーダ77、及び、ブラウザ79に、それぞれ供給する。
これにより、例えば、表示部76では、選択サービスの画像が表示されるとともに、スピーカ78では、選択サービスの音声が出力され、ユーザは、選択サービスを視聴することができる。
その後、処理は、ステップS106からステップS107に進み、登録部114は、ユーザがブックマーク操作を行ったかどうかを判定する。
すなわち、選局制御部118は、表示部76に、選択サービスの画像が表示されるときに、選択部75を介して、表示部76に、ブックマークボタンも表示させる。
登録部114は、ステップS107において、ブックマークボタンを操作するブックマーク操作が行われたかどうかを判定する。
ステップS107において、ブックマーク操作が行われたと判定された場合、処理は、ステップS108に進み、登録部114は、ステーション情報取得部111からのステーション情報のうちの、選択サービスのエリア限定放送を行っているステーションのステーション情報を、記憶部115のステーションリストに登録して、処理を終了する。
また、ステップS107において、ブックマーク操作が行われていないと判定された場合、処理は、ステップS108をスキップして終了する。
したがって、ステーション情報取得部111において取得された、選択サービスのエリア限定放送を行っているステーションのステーション情報は、ブックマーク操作が行われた場合にのみ、記憶部115のステーションリストに登録される。
図25は、図21の受信端末33が、チャンネルスキャンによってステーション情報を取得して、サービスを受信する場合の、表示部76の表示例を示す図である。
図24で説明したように、ユーザが、スキャン操作画面を表示するように、操作部81(図21)を操作すると、受信端末33では、スキャンボタンを有するスキャン操作画面が、表示部76に表示される。
ユーザが、表示部76に表示されたスキャン操作画面のスキャンボタンを操作すると、受信端末33では、チャンネルスキャンが行われる。
そして、受信端末33では、ステーション情報取得部111が、チャンネルスキャン時に得られるNITからステーション情報を取得する。
さらに、受信端末33では、選局制御部118が、ステーション情報取得部111によって取得されたステーション情報に対応するステーションでエリア限定放送として行われているサービスのサービス名を表示したチャンネルリスト画面を生成し、表示部76に表示する。
その後、ユーザが、チャンネルリスト画面に表示されたいずれかのサービス名(論理チャンネル)を選択すると、受信端末33では、そのサービス名のサービスを選択サービスとして、チューナ72が、選択サービスを選局する。
そして、受信端末33では、チューナ72による選局の結果、TSを受信することができた選択サービスの画像が表示された放送受信画面が、表示部76に表示される。
放送受信画面には、さらに、ブックマークボタンが表示される。ブックマークボタンが操作されると、受信端末33では、登録部114が、ステーション情報取得部111によって取得されたステーション情報のうちの、選択サービスのエリア限定放送を行っているステーションのステーション情報を、記憶部115のステーションリストに登録する。
図26は、図21の受信端末33が、ダイレクト方式でステーション情報を取得して、サービスを受信する処理を説明するフローチャートである。
例えば、ユーザが、ダイレクト方式でステーション情報を取得するように、操作部81を操作し、例えば、所定のステーションのステーション情報を、バーコードの形で印刷したポスタの、そのバーコードに、受信端末33を近づけると、ステップS111において、ステーション情報取得部112(図23)は、そのバーコードを読み取ることにより、ステーション情報を取得し、登録部114、及び、選局制御部118に供給して、処理は、ステップS112に進む。
ステップS112では、選局制御部118は、ステーション情報取得部112からのステーション情報を用い、そのステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスを選局する選局制御を行う。
すなわち、選局制御部118は、ステーション情報取得部112からのステーション情報のエントリ周波数を選局するように、チューナ72(図21)を制御する。
チューナ72は、選局制御部118の選局制御に従い、エントリ周波数を選局し、そのエントリ周波数において、エリア限定放送が受信可能である場合、すなわち、選局の結果、エリア限定放送のTSを得ることができた場合、そのTSを、デマルチプレクサ73に供給する。
デマルチプレクサ73は、チューナ72からのTSから、エリア限定放送のビデオデータ、オーディオデータ、及び、表示制御情報を分離し、ビデオデコーダ74、オーディオデコーダ77、及び、ブラウザ79に、それぞれ供給する。
これにより、表示部76では、ステーション情報取得部112で取得されたステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送がされているサービス(以下、ダイレクト取得サービスともいう)の画像が表示されるとともに、スピーカ78では、ダイレクト取得サービスの音声が出力され、ユーザは、ダイレクト取得サービスを視聴することができる。
その後、処理は、ステップS112からステップS113に進み、登録部114は、ユーザがブックマーク操作を行ったかどうかを判定する。
すなわち、選局制御部118は、表示部76に、ダイレクト取得サービスの画像(放送受信画面)が表示されるときに、図25に示した場合と同様に、選択部75を介して、表示部76に、ブックマークボタンも表示させる。
登録部114は、ステップS113において、ブックマークボタンを操作するブックマーク操作が行われたかどうかを判定する。
ステップS113において、ブックマーク操作が行われたと判定された場合、処理は、ステップS114に進み、登録部114は、ステーション情報取得部112からのステーション情報、すなわち、ダイレクト取得サービスのエリア限定放送を行っているステーションのステーション情報を、記憶部115のステーションリストに登録して、処理を終了する。
また、ステップS113において、ブックマーク操作が行われていないと判定された場合、処理は、ステップS114をスキップして終了する。
したがって、ステーション情報取得部112において取得されたステーション情報は、ブックマーク操作が行われた場合にのみ、記憶部115のステーションリストに登録される。
図27は、図21の受信端末33が、その他方式でステーション情報を取得する処理を説明するフローチャートである。
ステップS121において、ステーション情報取得部113(図23)は、図23で説明したように、その他方式でステーション情報を取得し、登録部114に供給して、処理は、ステップS122に進む。
ステップS122では、登録部114は、ステーション情報取得部113からのステーション情報をすべてを、記憶部115のステーションリストに登録して、処理を終了する。
したがって、ステーション情報取得部113が取得したステーション情報は、すべて、記憶部115のステーションリストに登録される。
但し、ステーション情報取得部113が取得したステーション情報についても、ステーション情報取得部111及び112で取得されたステーション情報と同様に、ユーザが登録を要求したステーション情報のみを、記憶部115のステーションリストに登録することができる。
[ステーション情報を用いた選局処理]
図28は、受信端末33において、ステーション情報を用いて選局を行う選局処理を説明するフローチャートである。
ここで、選局処理のモードには、個別選択モード、順次選択モード、地図表示モード、及び、GPSモードがあり、図28のフローチャートは、個別選択モードの選局処理を示している。
なお、どのモードの選局処理を行うかは、例えば、ユーザが操作部81を操作することにより選択することができる。
ステップS131において、選局制御部118は、地域選択画面を生成し、表示部76に表示させる。
すなわち、ステーション選択部117は、記憶部115のステーションリストに登録されたステーション情報を、順次、注目する注目ステーション情報として選択し、その注目ステーション情報の地域名称(図14)を、地域選択画面に表示する表示地名として選択する。
なお、ステーション選択部117は、表示地名として既に選択した地域名称と一致する地域名称は、表示地名として選択しない。
ステーション選択部117は、記憶部115のステーションリストに登録されたステーション情報すべてを、注目ステーション情報として、表示地名を選択すると、その表示地名の一覧を、選局制御部118に供給する。
選局制御部118は、ステーション選択部117からの表示地名の一覧を表示した地域選択画面を生成し、表示部76に表示させる。
ステップS131において、地域選択画面が表示されると、処理は、ステップS132に進み、ステーション選択部117は、ユーザが、操作部81を操作することにより、地域選択画面に表示されたいずれかの表示地名としての地域名称が選択されたかどうかを判定する。
ここで、地域選択画面に、多数の表示地名が表示されている場合、ユーザが、所望の表示地名を選択しにくくなることがある。
そこで、地域選択画面に表示する表示地名は、制限することができる。
すなわち、ステーション選択部117が、例えば、GPS(Global Positioning System)等の現在地を取得する機能を有する場合には、ステーション選択部117において、現在地に近い地域の表示地名だけを、選局制御部118に供給することにより、地域選択画面に表示する表示地名を、現在地に近い地域の表示地名だけに制限することができる。
ステップS132において、地域選択画面に表示されたいずれかの表示地名も選択されていないと判定された場合、処理は、ステップS132に戻る。
また、ステップS132において、地域選択画面に表示されたいずれかの表示地名が選択されたと判定された場合、処理は、ステップS133に進み、ステーション選択部117は、地域選択画面から選択された表示地名を、選択地名として、記憶部115のステーションリストに登録されたステーション情報から、地域名称が、選択地名に一致するステーション情報を選択する。
さらに、ステーション選択部117は、記憶部115のステーションリストに登録されたステーション情報から選択した、地域名称が選択地名に一致するステーション情報を、選局可能ステーションのステーション情報を登録する選局可能リストに登録し、選局制御部118に供給して、処理は、ステップS134に進む。
ステップS134では、選局制御部118は、ステーション選択部117からの選局可能リストにステーション情報が登録されたステーション、つまり、選局可能ステーション(によるエリア限定放送)の受信確認を行うかどうかを判定する。
ここで、選局可能ステーションの受信確認とは、選局可能ステーションによるエリア限定放送(サービス)を実際に受信すること、つまり、選局可能ステーションによるエリア限定放送を選局したときに、そのエリア限定放送のTSを得ることができることを確認することである。
受信確認を行うかどうかは、例えば、操作部81を操作することで設定することができる。
ステップS134において、受信確認を行わないと判定された場合、処理は、ステップS135ないしS139をスキップすることにより、受信確認を行わずに、処理は、ステップS140に進む。
また、ステップS134において、受信確認を行うと判定された場合、処理は、ステップS135に進み、以下、ステップS135ないしS139において、受信確認が行われる。
すなわち、ステップS135において、選局制御部118は、ステーション選択部117からの選局可能リストの1番目のステーション情報を、注目ステーション情報(以下、注目情報ともいう)に選択する。
さらに、ステップS135では、選局制御部118は、注目ステーション情報を用い、その注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスを選局するように、チューナ72を制御する選局制御を行う。
その後、処理は、ステップS135からステップS136に進み、選局制御部118は、注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスを受信することができたかどうか、すなわち、選局の結果、チューナ72において、TSを得ることができたかどうかを判定する。
ステップS136において、注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスを受信することができなかったと判定された場合、処理は、ステップS137に進み、選局制御部118は、選局可能リストから、注目ステーション情報を削除して、処理は、ステップS138に進む。
すなわち、例えば、現在地が、注目ステーション情報に対応するステーションである注目ステーションの放送エリア内であるが、その注目ステーションと現在地との間に、ビル等の障害物が存在する、あるいは、現在地が、注目ステーションから離れすぎている、等の理由により、注目ステーションによるエリア限定放送のサービスのTSを受信することができない場合、選局制御部118は、選局可能リストから、注目ステーション情報を削除することで、注目ステーションを、選局可能ステーションから除外する。
一方、ステップS136において、注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスを受信することができたと判定された場合、処理は、ステップS137をスキップして、ステップS138に進み、選局制御部118は、選局可能リストのすべてのステーション情報を、注目ステーション情報としたかどうかを判定する。
ステップS138において、選局可能リストのステーション情報の中で、まだ、注目ステーション情報としていないステーション情報があると判定された場合、処理は、ステップS139に進み、選局制御部118は、選局可能リストのステーション情報のうちの、いま、注目ステーション情報になっているステーション情報の次のステーション情報を、新たな注目ステーション情報として選択する。
さらに、ステップS139では、選局制御部118は、注目ステーション情報を用い、その注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスを選局するように、チューナ72を制御する選局制御を行い、処理は、ステップS136に戻る。
また、ステップS138において、選局可能リストのすべてのステーション情報を、注目ステーション情報としたと判定された場合、すなわち、選局可能リストのすべてのステーション情報について、受信確認が終了した場合、処理は、ステップS140に進み、選局制御部118は、ステーションリスト画面を生成し、表示部76に表示させる。
すなわち、ステップS140では、選局制御部118は、選局可能リストのステーション情報から、選局可能ステーションのステーション名(図14)を認識する。
そして、選局制御部118は、選局可能ステーションのステーション名の一覧を表示したリストであるステーションリスト画面を生成し、表示部76に表示させ、処理は、ステップS140からステップS141に進む。
ステップS141では、選局制御部118は、ユーザが選局操作を行ったかどうかを判定し、行っていないと判定した場合、処理は、ステップS141に戻る。
ここで、選局操作とは、ステーションの選択と、そのステーションがエリア限定放送を行っているサービスの選択とを行う操作である。
すなわち、ユーザは、ステーションリスト画面に表示されたステーション名の中から、所望のステーション(選局可能ステーション)のステーション名を、操作部81を操作することにより選択することができる。
ユーザが、ステーションリスト画面に表示されたいずれかのステーション名を選択すると、選局制御部118は、ユーザがステーション名を選択したステーション(選局可能ステーション)である選択ステーションのステーション情報のエントリ周波数(図14)のセグメント(代表セグメント)で送信されてくるNIT及びSDT(又は、可能であれば、既に作成された選局テーブル)から、選択ステーションがエリア限定放送を行っている1以上のサービスの周波数とサービス名を認識する。
さらに、選局制御部118は、選択ステーションがエリア限定放送を行っている1以上のサービスのサービス名を表示したチャンネルリスト画面を生成し、表示部76に表示させる。
ユーザは、チャンネルリスト画面に表示されたサービス名の中から、所望のサービスのサービス名を、操作部81を操作することにより選択することができる。
ユーザが、チャンネルリスト画面に表示されたいずれかのサービス名を選択すると、選局制御部118は、ユーザがサービス名を選択したサービスである選択サービス(論理チャンネル)(セグメント)をチューナ72に選局させる選局制御を行う。
これにより、例えば、図24のステップS106で説明したようにして、表示部76では、選択サービスの画像が表示されるとともに、スピーカ78では、選択サービスの音声が出力される。
ステップS141では、以上のような、ステーションリスト画面に表示されたステーション名からの、選択ステーションのステーション名の選択と、チャンネルリスト画面に表示された、選択ステーションがエリア限定放送を行っているサービスのサービス名からの、選択サービスのサービス名の選択である選局操作が行われたかどうかが判定される。
ステップS141において、選局操作が行われたと判定された場合、すなわち、ステーションリスト画面から1つのステーションが、選択ステーションとして選択され、さらに、その選択ステーションがエリア限定放送を行っている1以上のサービスのサービス名が表示されたチャンネルリスト画面から1つのサービスが、選択サービスとして選択された場合、処理は、ステップS142に進み、選局制御部118は、選択サービスをチューナ72に選局させる選局制御を行い、個別選択モードの選局処理は終了する。
以上のように、受信端末33では、ステーション情報取得部111ないし113において、ステーション情報が取得され、記憶部115において、ステーション情報が記憶される。
さらに、ステーション選択部117において、記憶部115に記憶されたステーション情報に含まれる放送エリア情報としての地域名称を用い、ユーザが選択した表示地名に一致する地域名称を有するステーション、つまり、ユーザが選択した表示地名の位置において受信可能なエリア限定放送を行っているステーションが、選局が可能な選局可能ステーションとして選択され、そのステーション名が選局可能リストに登録される。
そして、選局制御部118において、選局可能リストに登録されたステーション名が表示されたステーションリスト画面が、選局可能ステーションの情報として表示され、ステーションリスト画面、及び、チャンネルリスト画面から、ユーザが選択した選局可能ステーションがエリア限定放送を行っているサービス(選択サービス)の選局制御が行われる。
したがって、受信端末33では、ステーション情報を取得後に、ユーザが選択した表示地名の位置において受信可能なエリア限定放送(サービス)を、ステーションリスト画面、及び、チャンネルリスト画面の形で、迅速に提示することができる。
なお、受信確認を行わない場合には、ステーションリスト画面、及び、チャンネルリスト画面から、ユーザが選択した選局可能ステーションがエリア限定放送を行っているサービスを受信することができない場合がある。
図29は、図21の受信端末33において、個別選択モードの選局処理が行われる場合の、表示部76の表示例を示す図である。
個別選択モードでは、図28で説明したように、ステーション情報の地域名称が表示地名として表示された地域選択画面が、表示部76に表示される。
ユーザが、地域選択画面に表示されたいずれかの表示地名を選択すると、記憶部115のステーションリストに登録されたステーション情報の地域名称が、地域選択画面から選択された表示地名である選択地名に一致するステーション情報に対応するステーションを、選局可能ステーションとして、その選局可能ステーションのステーション名が表示されたステーションリスト画面が、表示部76に表示される。
ここで、図29では、地域選択画面に、表示地名「新宿」、「渋谷」、「丸の内」、「品川」、及び、「横浜」が表示されており、その表示地名のうちの、「品川」が選択されている。
さらに、図29では、ステーション情報の地域名称が「品川」になっているステーションとして、ステーション名が、「品川コミュニティ」、「品川プリンスS」、及び、「Wing Station」の3つのステーションが存在しており、ステーションリスト画面には、そのステーション名「品川コミュニティ」、「品川プリンスS」、及び、「Wing Station」が表示されている。
ユーザが、ステーションリスト画面に表示されたいずれかのステーション名を選択すると、ユーザがステーション名を選択したステーション(選局可能ステーション)である選択ステーションがエリア限定放送を行っている1以上のサービスのサービス名が表示されたチャンネルリスト画面が、表示部76に表示される。
ここで、図29では、ステーション名「品川コミュニティ」が選択されている。
そして、ステーション名「品川コミュニティ」では、サービス名が「品川第1」及び「品川第2」の2つのサービスのエリア限定放送が行われており、チャンネルリスト画面には、そのサービス名「品川第1」及び「品川第2」が表示されている。
ユーザが、チャンネルリスト画面に表示されたサービス名の中から、所望のサービスのサービス名を選択すると、チューナ72において、サービス名が選択されたサービスである選択サービスが受信され、その選択サービスの画像が表示された放送受信画面が、表示部76に表示される。
図30は、受信端末33において、ステーション情報を用いて選局を行う選局処理のうちの、順次選択モードの選局処理を説明するフローチャートである。
順次選択モードの選局処理では、ステップS161ないしS163において、図28のステップS131ないしS133とそれぞれ同様の処理が行われる。
すなわち、地域選択画面が、表示部76に表示され、ユーザが、地域選択画面に表示されたいずれかの表示地名としての地域名称を選択すると、地域選択画面から選択された表示地名を、選択地名として、記憶部115のステーションリストに登録されたステーション情報から、地域名称が、選択地名に一致するステーション情報が、選局可能ステーションのステーション情報として選択され、選局可能リストに登録される。
その後、ステップS164において、選局制御部118は、選局可能リストの1番目のステーション情報を、注目ステーション情報に選択する。
さらに、ステップS164では、選局制御部118は、注目ステーション情報を用い、その注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスを選局するように、チューナ72を制御する選局制御を行って、処理は、ステップS165に進む。
ステップS165では、選局制御部118は、注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスを受信することができたかどうか、すなわち、選局の結果、チューナ72において、TSを得ることができたかどうかを判定する。
ステップS165において、注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスを受信することができなかったと判定された場合、処理は、ステップS166ないしS168をスキップして、ステップS169に進む。
また、ステップS165において、注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスを受信することができたと判定された場合、処理は、ステップS166に進み、選局制御部118は、注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスを、表示部76及びスピーカ78から出力させる。
すなわち、選局制御部118は、チューナ72でTSを得ることができたサービスの画像を、表示部76に表示させるとともに、そのサービスの音声を、スピーカ78から出力させる。
その後、処理は、ステップS166からステップS167に進み、選局制御部118は、注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスの画像とともに、選局可能リストの次のステーション情報に対応するステーションがエリア限定放送を行っているサービスを選局するための「次のch」ボタンを、表示部76に表示させ、処理は、ステップS168に進む。
ステップS168では、選局制御部118は、「次のch」ボタンが操作されたかどうかを判定し、操作されていないと判定した場合、処理は、ステップS168に戻る。
また、ステップS168において、「次のch」ボタンが操作されたと判定された場合、処理は、ステップS169に進み、選局制御部118は、選局可能リストのすべてのステーション情報を、注目ステーション情報としたかどうかを判定する。
ステップS169において、選局可能リストのステーション情報の中で、まだ、注目ステーション情報としていないステーション情報があると判定された場合、処理は、ステップS170に進み、選局制御部118は、選局可能リストのステーション情報のうちの、いま、注目ステーション情報になっているステーション情報の次のステーション情報を、新たな注目ステーション情報として選択する。
さらに、ステップS170では、選局制御部118は、注目ステーション情報を用い、その注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスを選局するように、チューナ72を制御する選局制御を行い、処理は、ステップS165に戻る。
また、ステップS169において、選局可能リストのすべてのステーション情報を、注目ステーション情報としたと判定された場合、順次選択モードの選局処理は、終了する。
図31は、図21の受信端末33において、順次選択モードの選局処理が行われる場合の、表示部76の表示例を示す図である。
順次選択モードでは、図30で説明したように、ステーション情報の地域名称が表示地名として表示された地域選択画面が、表示部76に表示される。
ユーザが、地域選択画面に表示されたいずれかの表示地名を選択すると、記憶部115のステーションリストに登録されたステーション情報の地域名称が、地域選択画面から選択された表示地名である選択地名に一致するステーション情報に対応するステーションを、選局可能ステーションとして、その選局可能ステーションのステーション情報が、選局可能リストに登録される。
そして、選局可能リストの1番目のステーション情報が、注目ステーション情報に選択され、その注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスが選局される。
その選局の結果、注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスのTSを得ることができた場合には、そのサービスの画像が表示された放送受信画面が、表示部76に表示されるとともに、そのサービスの音声が、スピーカ78から出力される。
さらに、放送受信画面には、「次のch」ボタンが表示される。
ユーザが、「次のch」ボタンを操作すると、選局可能リストのステーション情報のうちの、いま、注目ステーション情報になっているステーション情報の次のステーション情報が、新たな注目ステーション情報として選択され、その注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスが選局される。
その選局の結果、注目ステーション情報のエントリ周波数でエリア限定放送されているサービスのTSを得ることができた場合には、そのサービスの画像が表示された放送受信画面が、表示部76に表示されるとともに、そのサービスの音声が、スピーカ78から出力される。
また、上述の場合と同様に、放送受信画面には、「次のch」ボタンが表示され、以下同様にして、「次のch」ボタンが操作されるごとに、選局可能リストにステーション情報が登録されている選局可能ステーションがエリア限定放送を行っているサービスが、順次選局されていく。
図32は、受信端末33において、ステーション情報を用いて選局を行う選局処理のうちの、地図表示モードの選局処理を説明するフローチャートである。
ステップS181において、選局制御部118は、ユーザの操作に応じて、地図を、表示部76に表示させ、処理は、ステップS182に進む。
すなわち、選局制御部118は、地図のデータを、内蔵するメモリに記憶しており、例えば、ユーザが、所定の地域の地図を表示するように、操作部81を操作すると、その操作に応じて、所定の地域の地図を、表示部76に表示させる。
ステップS182では、ステーション選択部117は、表示部76に表示されている地図に含まれる地域の地名を、注目する注目地名として、記憶部115のステーションリストに登録されたステーション情報から、地域名称が、注目地名に一致するステーション情報を選択する。
さらに、ステーション選択部117は、記憶部115のステーションリストに登録されたステーション情報から選択した、地域名称が注目地名に一致するステーション情報を、選局可能ステーションのステーション情報を登録する選局可能リストに登録し、選局制御部118に供給して、処理は、ステップS183に進む。
ステップS183では、選局制御部118は、図28のステップS134の場合と同様に、受信確認を行うかどうかを判定する。
ステップS183において、受信確認を行わないと判定された場合、ステップS184ないしS188をスキップすることにより、受信確認を行わずに、処理は、ステップS189に進む。
また、ステップS183において、受信確認を行うと判定された場合、処理は、ステップS184に進み、以下、ステップS184ないしS188において、図28のステップS135ないしS139とそれぞれ同様の処理が行われることにおり、受信確認が行われる。
そして、ステップS184ないしS188において、受信確認が終了すると、ステップS189において、選局制御部118は、選局可能リストにステーション情報が登録されているステーションである選局可能ステーションについて、その選局可能ステーションのステーション情報の送信局経度、及び、送信局緯度によって表される選局可能ステーションの位置に、その選局可能ステーションを表すマークを、表示部76の地図上に表示させる。
なお、表示部76には、地図、及び、選局可能ステーションを表すマークとともに、選局可能ステーションのステーション名も表示することができる。
その後、処理は、ステップS189からステップS190に進み、選局制御部118は、ユーザが、ステーションの選択と、そのステーションがエリア限定放送を行っているサービスの選択とを行う選局操作を行ったかどうかを判定し、行っていないと判定した場合、処理は、ステップS190に戻る。
すなわち、ユーザは、表示部76の地図上に、マークやステーション名が表示されたステーションの中から、所望のステーション(選局可能ステーション)を、操作部81を操作することにより選択することができる。
ユーザが、表示部76の地図上に、マークやステーション名が表示されたステーションの中から、所望のステーションを選択すると、選局制御部118は、ユーザが選択したステーション(選局可能ステーション)である選択ステーションのステーション情報のエントリ周波数(図14)のセグメント(代表セグメント)で送信されてくるNIT及びSDT(又は、可能であれば、既に作成された選局テーブル)から、選択ステーションがエリア限定放送を行っている1以上のサービスの周波数とサービス名を認識する。
さらに、選局制御部118は、選択ステーションがエリア限定放送を行っている1以上のサービスのサービス名を表示したチャンネルリスト画面を生成し、表示部76に表示させる。
ユーザは、チャンネルリスト画面に表示されたサービス名の中から、所望のサービスのサービス名を、操作部81を操作することにより選択することができる。
ユーザが、チャンネルリスト画面に表示されたいずれかのサービス名を選択すると、選局制御部118は、ユーザがサービス名を選択したサービスである選択サービス(論理チャンネル)(セグメント)をチューナ72に選局させる選局制御を行う。
これにより、例えば、図24のステップS106で説明したようにして、表示部76では、選択サービスの画像が表示されるとともに、スピーカ78では、選択サービスの音声が出力される。
ステップS190では、以上のような、地図上からの、選択ステーションの選択と、チャンネルリスト画面にサービス名が表示された、選択ステーションがエリア限定放送を行っているサービスからの、選択サービスの選択である選局操作が行われたかどうかが判定される。
ステップS190において、選局操作が行われたと判定された場合、すなわち、地図上の1つのステーションが、選択ステーションとして選択され、さらに、その選択ステーションがエリア限定放送を行っている1以上のサービスのサービス名が表示されたチャンネルリスト画面から1つのサービスが、選択サービスとして選択された場合、処理は、ステップS191に進み、選局制御部118は、選択サービスをチューナ72に選局させる選局制御を行い、地図表示モードの選局処理は終了する。
図33は、図21の受信端末33において、地図表示モードの選局処理が行われる場合の、表示部76の表示例を示す図である。
地図表示モードでは、図32で説明したように、地図が、表示部76に表示される。
さらに、地図表示モードでは、表示部76の地図上の、選局可能ステーションの位置に、その選局可能ステーションを表すマーク(図33では、三角形のマーク)が表示される。
ユーザが、地図上の、いずれかの選局可能ステーションを表すマークに、いわゆるフォーカスするような操作を行うと、表示部76には、そのマークに対応する選局可能ステーションのステーション名(図33では、「品川コミュニティ」)が、例えば、地図に、スーパーインポーズする形で表示される。
そして、ユーザが、地図上にマークが表示されたいずれかの選局可能ステーションを選択すると、ユーザが選択した選局可能ステーションである選択ステーションがエリア限定放送を行っている1以上のサービスのサービス名が表示されたチャンネルリスト画面が、表示部76に表示される。
ユーザが、チャンネルリスト画面に表示されたサービス名の中から、所望のサービスのサービス名を選択すると、チューナ72において、サービス名が選択されたサービスである選択サービスが受信され、その選択サービスの画像が表示された放送受信画面が、表示部76に表示される。
図34は、受信端末33において、ステーション情報を用いて選局を行う選局処理のうちの、GPSモードの選局処理を説明するフローチャートである。
なお、GPSモードの選局処理を行う場合には、ステーション選択部117は、例えば、GPS等の現在地を取得する機能を有することとする。
ステップS201において、ステーション選択部117は、(受信端末33の)現在地を取得し、選局制御部118に供給して、処理は、ステップS202に進む。
ステップS202では、選局制御部118は、ステーション選択部117からの現在地を含む地図を、表示部76に表示させ、処理は、ステップS203に進む。
すなわち、選局制御部118は、地図のデータを、内蔵するメモリに記憶しており、ステーション選択部117からの現在地を含む、所定の範囲の地図を、表示部76に表示させる。
ステップS203では、制御部80は、ユーザが、現在地で受信することができるエリア限定放送のサービスを確認するように、操作部81を操作する確認操作を行ったかどうかを判定し、確認操作が行われていないと判定した場合、処理は、ステップS201に戻る。
また、ステップS203において、確認操作が行われたと判定された場合、処理は、ステップS204に進み、ステーション選択部117は、現在地で受信可能であると予測されるエリア限定放送を行っているステーションのステーション情報を、記憶部115のステーションリストに登録されたステーション情報から選択して、選局可能リストに登録する選局可能リスト登録処理を行う。
すなわち、選局可能リスト登録処理では、ステーション選択部117は、記憶部115のステーションリストにステーション情報が登録されたステーションを、順次、注目する注目ステーションに選択する。
さらに、ステーション選択部117は、注目ステーションのステーション情報の送信出力、送信局経度、及び、送信局緯度に基づき、送信局経度、及び、送信局緯度によって特定される(注目ステーションの)位置を中心とする、送信出力に比例する半径の円のエリアを、注目ステーションの放送エリアとして求める。
また、ステーション選択部117は、注目ステーションの放送エリアが、現在地を含む場合、注目ステーションは、現在地で受信可能であると予測されるエリア限定放送を行っているステーションであるとして、そのステーション情報を、記憶部115のステーションリストに登録されたステーション情報から選択する。
そして、ステーション選択部117は、記憶部115のステーションリストに登録されたステーション情報から選択したステーションを、選局可能ステーションとして、その選局可能ステーションのステーション情報を、選局可能リストに登録し、選局制御部118に供給する。
なお、選局可能リスト登録処理の詳細については、後述する。
その後、処理は、ステップS204からステップS205に進み、選局制御部118は、図28のステップS134と同様に、ステーション選択部117からの選局可能リストにステーション情報が登録されたステーション、つまり、選局可能ステーション(によるエリア限定放送)の受信確認を行うかどうかを判定する。
ステップS205において、受信確認を行わないと判定された場合、処理は、ステップS206ないしS210をスキップすることにより、受信確認を行わずに、ステップS211に進む。
また、ステップS205において、受信確認を行うと判定された場合、処理は、ステップS206に進み、以下、ステップS206ないしS210において、図28のステップS135ないしS139とそれぞれ同様の処理が行われることにより、受信確認が行われる。
そして、ステップS206ないしS210において、受信確認が終了すると、ステップS211において、選局制御部118は、図32のステップS189の場合と同様に、選局可能リストにステーション情報が登録されているステーションである選局可能ステーションを表すマークやステーション名を、表示部76の地図上に表示させる。
その後、処理は、ステップS211からステップS212に進み、以下、ステップS212及びS213において、図32のステップS190及びS191とそれぞれ同様の処理が行われ、GPSモードの選局処理は終了する。
図35は、図21の受信端末33において、GPSモードの選局処理が行われる場合の、表示部76の表示例を示す図である。
GPSモードでは、例えば、現在地を中心とした地図が、表示部76に表示される。
さらに、GPSモードでは、表示部76の地図上の、選局可能ステーションの位置に、その選局可能ステーションを表すマーク(図35では、三角形のマーク)が表示される。
ユーザが、地図上の、いずれかの選局可能ステーションを表すマークにフォーカスするような操作を行うと、図33の場合と同様に、表示部76には、そのマークに対応する選局可能ステーションのステーション名(図35では、「品川コミュニティ」)が、例えば、地図に、スーパーインポーズする形で表示される。
そして、ユーザが、地図上にマークが表示されたいずれかの選局可能ステーションを選択すると、ユーザが選択した選局可能ステーションである選択ステーションがエリア限定放送を行っている1以上のサービスのサービス名が表示されたチャンネルリスト画面(図35では、図示せず)が、表示部76に表示される。
ユーザが、チャンネルリスト画面に表示されたサービス名の中から、所望のサービスのサービス名を選択すると、チューナ72において、サービス名が選択されたサービスである選択サービスが受信され、その選択サービスの画像が表示された放送受信画面が、表示部76に表示される。
選択ステーションが、選択サービス以外のサービスのエリア限定放送を行っている場合、放送受信画面には、「次のch」ボタンも表示される。
ユーザが、「次のch」ボタンを操作すると、受信端末33では、選択ステーションが行っている選択サービス以外のサービスの1つが、新たに、選択サービスとされ、その選択サービスが選局される。
そして、その選択サービスの画像が表示された放送受信画面が、表示部76に表示される。また放送受信画面には、必要に応じて、上述の場合と同様に、「次のch」ボタンが表示される。
なお、GPSモードの選択処理では、地図を表示せずに、単に、選局可能ステーションのステーション名を表示したステーションリスト画面(図29)を表示することが可能である。
図36は、図34のステップS204で行われる選局可能リスト登録処理を説明するフローチャートである。
選局可能リスト登録処理では、ステップS231において、ステーション選択部117は、記憶部115のステーションリストにステーション情報が登録されたステーションを、順次、注目する注目ステーションに選択する。
さらに、ステーション選択部117は、注目ステーションのステーション情報の送信局経度、及び、送信局緯度を用いて、現在地と、注目ステーションとの間の距離を算出する。
そして、ステーション選択部117は、現在地と、注目ステーションとの間の距離が、所定値以下である場合に、その注目ステーションを、選局可能テーション(の候補)として、そのステーション情報を、選局可能リストに登録する。
以上のように、ステーション選択部117は、現在地と注目ステーションとの距離に基づき、注目ステーションのステーション情報を、選局可能リストに(仮)登録する前処理を行う。
ステーション選択部117が、記憶部115のステーションリストにステーション情報が登録されたステーションのすべてを、注目ステーションとして、前処理を終了すると、処理は、ステップS231からステップS232に進み、以下、ステーション選択部117は、選局可能リストにステーション情報が登録されたステーションを対象として、後述する受信感度係数Crに基づいて、選局可能ステーションを選択する(選局可能リストから、選局可能ステーションにすべきでないステーションのステーション情報を削除する)選択処理を行う。
ここで、図36において、上述したステップS231の前処理は、行わないようにすることができる。
但し、ステップS231の前処理を行わない場合には、ステップS232以降の選択処理は、選局可能リストにステーション情報が登録されたステーションではなく、記憶部115のステーションリストにステーション情報が登録されたステーションすべてを対象として行う必要がある。
したがって、前処理を行わない場合、記憶部115のステーションリストにステーション情報が登録されたステーションすべてについて、後述する受信感度係数Crを算出する等の選択処理を行う必要がある。
これに対して、前処理を行う場合には、選局可能リストにステーション情報が登録されたステーションについてだけ、受信感度係数Crを算出すれば済み、その結果、選択処理の負荷を軽減することができる。
したがって、前処理は、選択処理の対象とするステーションを、いわば絞り込む処理であるということができる。
ステップS232では、ステーション選択部117は、選局可能リストの1番目のステーション情報を、注目ステーション情報(注目情報)に選択し、処理は、ステップS233に進む。
ステップS233では、ステーション選択部117は、注目ステーション情報の放送エリア情報としての送信出力、送信局経度、及び、送信局緯度を用いて、注目ステーション情報に対応するステーションである注目ステーションの受信感度係数Crを算出し、処理は、ステップS234に進む。
ここで、注目ステーションの受信感度係数Crとは、現在地において、注目ステーションからの放送波を受信したときの、その放送波の受信レベルに対応する値で、注目ステーションによるエリア限定放送を、現在地で受信可能かどうかを判定する指標となる値である。
注目ステーションの受信感度係数Crは、注目ステーションの送信局経度、及び、送信局緯度を、Sx及びSyと、現在地の経度、及び、緯度を、Rx及びRyと、注目ステーションの送信出力を、Epと、それぞれ表すとき、例えば、次式に従って算出される。
Cr=log(Ep)/√((Sx-Rx)2+(Sy-Ry)2)
ステップS234では、ステーション選択部117は、注目ステーションの受信感度係数Crが、閾値θより大(以上)であるかどうかを判定する。
ここで、閾値θとしては、受信端末33において、エリア限定放送の放送波を良好に(例えば、所定のS/N(Signal to Noise Ratio)で)受信することができる受信感度係数の値が採用される。
また、注目ステーションの受信感度係数Crの逆数が、注目ステーションの放送エリアとしての円の半径に対応する。
ステップS234において、注目ステーションの受信感度係数Crが、閾値θより大でないと判定された場合、すなわち、現在地において、注目ステーションによるエリア限定放送を(良好に)受信することができない(可能性が高い)場合、処理は、ステップS235に進み、ステーション選択部117は、選局可能リストから、注目ステーション情報を削除し、これにより、注目ステーションを、選局可能ステーションから除外して、処理は、ステップS236に進む。
一方、ステップS234において、注目ステーションの受信感度係数Crが、閾値θより大であると判定された場合、すなわち、現在地において、注目ステーションによるエリア限定放送を(良好に)受信することができる(可能性が高い)場合、処理は、ステップS235をスキップして、つまり、選局可能リストから、注目ステーション情報を削除せずに、注目ステーションを、選局可能ステーションとして選択したままにして、処理は、ステップS236に進む。
ステップS236では、ステーション選択部117は、選局可能リストのすべてのステーション情報を、注目ステーション情報としたかどうかを判定する。
ステップS236において、選局可能リストのステーション情報の中で、まだ、注目ステーション情報としていないステーション情報があると判定された場合、処理は、ステップS237に進み、ステーション選択部117は、選局可能リストのステーション情報のうちの、いま、注目ステーション情報になっているステーション情報の次のステーション情報を、新たな注目ステーション情報として選択する。
そして、処理は、ステップS237からステップS233に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS236において、選局可能リストのすべてのステーション情報を、注目ステーション情報としたと判定された場合、選局可能リスト登録処理を終了し、処理は、リターンする。
図37は、受信端末33が行うチェック処理を説明するフローチャートである。
ここで、図34のGPSモードの選局処理が行われた後、受信端末33を所持するユーザが移動することにより、現在地が変化し、その結果、現在地が、新規のステーションの放送エリアに含まれることとなることがある。
チェック処理では、現在地が変化することにより、変化後の現在地が、新規のステーションの放送エリアに含まれることとなったかどうかがチェックされ、変化後の現在地が、新規のステーションの放送エリアに含まれることとなって、受信端末33において、新規のステーションによるエリア限定放送が受信可能となった場合、その新規のステーションの存在が、ユーザに報知される。
すなわち、チェック処理では、ステップS301において、ステーション選択部117は、(受信端末33の)現在地を取得し、選局制御部118に供給して、処理は、ステップS302に進む。
ステップS302では、ステーション選択部117は、図34のステップS204と同様に、現在地で受信可能であると予測されるエリア限定放送を行っているステーションのステーション情報を、記憶部115のステーションリストに登録されたステーション情報から選択して、選局可能リストに登録する選局可能リスト登録処理を行う。
そして、ステーション選択部117は、選局可能リスト登録処理によって得られる、選局可能ステーションのステーション情報が登録された選局可能リストを、選局制御部118に供給する。
その後、処理は、ステップS302からステップS303に進み、以下、ステップS303ないしS307において、図28のステップS135ないしS139とそれぞれ同様の処理が行われることにより、受信確認が行われる。
そして、ステップS303ないしS307において、受信確認が終了すると、ステップS308において、選局制御部118は、今回の受信確認(直前に行われたステップS303ないしS307の処理)において、前回の受信確認(今回の受信確認の直前に行われたステップS303ないしS307の処理、又は、図34のGPSモードの選局処理のステップS206ないしS210の処理)ではエリア限定放送の受信を確認することができなかった選局可能ステーション(以下、新規の選局可能ステーションともいう)によるエリア限定放送の受信を、新たに確認することができたかどうかを判定する。
ステップS308において、今回の受信確認において、新規の選局可能ステーションによるエリア限定放送の受信を、新たに確認することができなかったと判定された場合、処理は、ステップS309ないしS311をスキップして、チェック処理を終了する。
また、ステップS308において、今回の受信確認において、新規の選局可能ステーションによるエリア限定放送の受信を、新たに確認することができたと判定された場合、すなわち、今回の受信確認において、ステーション選択部117から選局制御部118に供給された選局可能リストに、前回の受信確認において、ステーション選択部117から選局制御部118に供給された選局可能リストに登録されていない、新規の選局可能ステーションのステーション情報が登録されている場合、処理は、ステップS309に進み、選局制御部118は、その新規の選局可能ステーションの存在を報知する。
ここで、選局制御部118は、例えば、新規の選局可能ステーションの存在を報知する報知画面を、表示部76に表示させることや、新規の選局可能ステーションの存在を報知する音声を、スピーカ78から出力すること等によって、新規の選局可能ステーションの存在を、ユーザに報知する。
その後、処理は、ステップS309からステップS310に進み、選局制御部118は、ユーザが、新規の選局可能ステーションの選択と、その新規の選局可能ステーションがエリア限定放送を行っているサービスの選択とを行う選局操作を行ったかどうかを判定し、行っていないと判定した場合、処理は、ステップS311をスキップして、チェック処理を終了する。
また、ステップS310において、選局操作が行われたと判定された場合、すなわち、新規の選局可能ステーションが、選択ステーションとして選択され、さらに、その選択ステーションがエリア限定放送を行っている1以上のサービスのサービス名が表示されたチャンネルリスト画面から1つのサービスが、選択サービスとして選択された場合、処理は、ステップS311に進み、選局制御部118は、選択サービスをチューナ72に選局させる選局制御を行い、チェック処理は終了する。
なお、チェック処理は、例えば、周期的に繰り返し行われる。
図38は、報知画面の例を示す図である。
図38の報知画面では、現在地を含む地図が表示され、さらに、その地図上の、新規の選局可能ステーションの位置に、その選局可能ステーションを表すマーク(三角形のマーク)が表示されている。
その他、図38の報知画面では、地図上に、現在地を表すマーク(矢印形状のマーク)、新規の選局可能ステーションの放送エリアを表す円、及び、新規の選局可能ステーションによるサービスが受信可能である旨のメッセージが表示されている。
図39は、図21の受信端末33において、図37のチェック処理が行われる場合の、表示部76の表示例を示す図である。
チェック処理の今回の受信確認において、新規の選局可能ステーションによるエリア限定放送の受信を、新たに確認することができた場合、選局制御部118は、例えば、新規の選局可能ステーションの存在を報知する報知音を、スピーカ78から出力させ、さらに、報知画面を、表示部76に表示させることによって、新規の選局可能ステーションの存在を、ユーザに報知する。
その後、ユーザが、選局操作を行って、新規の選局可能ステーションがエリア限定放送を行っているサービスが、選択サービスとして選択されると、チューナ72において、選択サービスが受信され、その選択サービスの画像が表示された放送受信画面が、表示部76に表示される。
新規の選局可能ステーションが、複数のサービスを、エリア限定放送として行っている場合、放送受信画面には、「次のch」ボタンも表示される。
そして、ユーザが、「次のch」ボタンを操作すると、新規の選局可能ステーションがエリア限定放送として行っているサービスのうちの、いま選択サービスとなっているサービス以外のサービスが、新たに選択サービスとして選択され、その新たな選択サービスが選局される。
さらに、その選局の結果得られる選択サービスの画像が表示された放送受信画面が、表示部76に表示される。
以上のように、周期的にチェック処理を行い、そのチェック処理において、新規の選局可能ステーションの存在を報知する場合には、ユーザは、移動するたびに、その移動後の位置で、GPSモードの選局処理を行わなくても、新規の選局可能ステーションの存在を認識することができる。
[本発明を適用したコンピュータの説明]
上述したステーション32及び受信端末33の一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
図40は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
パーソナルコンピュータ200において、CPU(Central Processing Unit)201,ROM(Read Only Memory)202,RAM(Random Access Memory)203は、バス204により相互に接続されている。
バス204には、さらに、入出力インタフェース205が接続されている。入出力インタフェース205には、入力部206、出力部207、記憶部208、通信部209、及びドライブ210が接続されている。
入力部206は、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる。出力部207は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部208は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部209は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ210は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア211を駆動する。
以上のように構成されるパーソナルコンピュータ200では、CPU201が、例えば、記憶部208に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース205及びバス204を介して、RAM203にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
パーソナルコンピュータ200(CPU201)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア211に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、ディジタル衛星放送といった、有線又は無線の伝送媒体を介して提供することができる。
パーソナルコンピュータ200では、プログラムは、リムーバブルメディア211をドライブ210に装着することにより、入出力インタフェース205を介して、記憶部208にインストールすることができる。また、プログラムは、有線又は無線の伝送媒体を介して、通信部209で受信し、記憶部208にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM202や記憶部208に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
すなわち、ステーション選択部117(図23)において、ステーション情報から認識することができるエリア限定放送有効期間に、現在時刻が含まれないステーション情報は、選局可能リストから削除することができる。
また、エリア限定放送は、例えば、電車やバス等の車内を放送エリアとして、乗客向けに行うことができる。
この場合、放送エリア情報としては、例えば、電車やバス等を特定する情報が、地域名称、又は、送信局経度、及び、送信局緯度、並びに、送信出力のセットに代えて採用される。また、現在地としては、放送エリア情報によって特定される電車やバス等の車内にいるかどうかを表す情報を取得する必要がある。