JP2011254171A - 通信システム、送信装置、送信制御方法、送信制御プログラム、及びプロセッサ - Google Patents

通信システム、送信装置、送信制御方法、送信制御プログラム、及びプロセッサ Download PDF

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Abstract

【課題】複数の受信装置での受信品質を柔軟に制御できること。
【解決手段】プレコーディング決定部(a123)は、複数の受信装置宛の信号を空間多重するためのプレコーディングを、複数のプレコーディングから選択する。フィルタ乗算部(a146)は、プレコーディング決定部(a123)が選択したプレコーディングに用いるフィルタ係数を信号に乗算する。
【選択図】図2

Description

本発明は、通信システム、送信装置、送信制御方法、送信制御プログラム、及びプロセッサに関する。
近年、第4世代の移動通信の標準化が進められており、下り回線(基地局装置から端末装置への通信)の伝送速度の向上を実現する目的で、様々な検討がなされている。その解決策の1つとして、システムの帯域を広帯域化することが考えられるが、システムの帯域を広帯域化することは周波数資源が有限であるので、この解決策には限界がある。そこで、周波数帯域を広げることなく同一時刻、同一周波数を用いて複数の信号を空間多重できるMIMO(Multiple−Input Multiple−Output)技術が有用な技術として検討されている。MIMO技術は、送受信双方に複数のアンテナを装備し、異なる信号系列を同時に複数の送信アンテナから伝送する空間多重伝送技術である。
この下り回線のMIMO伝送において、複数のアンテナを持つ基地局装置と複数の端末装置が同時に通信を行うMU−MIMO(Multi User−MIMO)は、スループットを向上させる技術として注目を集めている。MU−MIMOでは、基地局装置から複数の端末装置へ同時に信号を送信するので、端末装置間の信号で干渉が生じてしまう。そこで、基地局装置側で、他の端末装置宛の信号による干渉を除去するように、予めプレコーディングを施して伝送する技術が知られている。
プレコーディングとして、例えば、QR分解を用いたZF(Zero Forcing)−THP(Tomlinson−Harashima Precoding)を用いる技術が提案されている。このプレコーディングでは、QR分解を用いて伝搬路行列を三角化するユニタリ行列Qを算出し、そのユニタリ行列Qと三角化された行列Rの対角成分の逆行列を乗算した結果を送信フィルタとして用いる。また、この技術では、行列Rの非対角成分で表されるユーザ間干渉を、THPを用いて減算する。ここで、THPでは所望信号から干渉信号を減算し、非線形処理であるModulo演算(剰余演算)を施し、Modulo演算により送信信号を一定の振幅内に収めるので、干渉減算処理による送信信号電力の増加を抑圧することができる。
また、プレコーディングについては、ZF−THP法以外にも様々な提案されている(例えば、非特許文献1)。
M.Joham,J.Brehmer,and W.Utschick,"MMSE Approaches to Multiuser Spatio−Temporal Tomlinson−Harashima Precoding, "in Proc. 5th Int. ITG Conf.on Source and Channel Coding, Erlangen, Germany, Jan. 2004
ところで、引用文献1に記載のプレコーディングでは、基地局装置から等距離の地点に位置するような各端末装置における受信品質が等しくなるようにプレコーディングが行われる。したがって、複数の受信装置では、送信装置から受信装置までの距離等によって受信品質に差がでてしまう。このように、従来のプレコーディングでは、複数の受信装置における受信品質を柔軟に制御できない、という欠点があった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、複数の受信装置における受信品質を柔軟に制御できる通信システム、送信装置、送信制御方法、送信制御プログラム、及びプロセッサを提供する。
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明は、複数の受信装置と、前記複数の受信装置宛の信号を空間多重して送信する送信装置と、を具備する通信システムにおいて、前記送信装置は、前記複数の受信装置宛の信号を空間多重するためのプレコーディングを、複数のプレコーディングから選択し、選択したプレコーディングを行った信号を送信することを特徴とする通信システムである。
(2)また、本発明は、上記の通信システムにおいて、前記複数のプレコーディングのうち少なくとも1つは、非線形演算に基づくプレコーディングであることを特徴とする。
(3)また、本発明は、上記の通信システムにおいて、前記送信装置は、選択したプレコーディングを示すプレコーディング情報を前記受信装置に送信し、前記受信装置は、前記送信装置が送信したプレコーディング情報に基づいて、前記送信装置が送信した信号を復調することを特徴とする。
(4)また、本発明は、上記の通信システムにおいて、前記送信装置は、前記複数の受信装置に関する情報に基づいて、複数のプレコーディングから選択することを特徴とする。
(5)また、本発明は、上記の通信システムにおいて、前記送信装置は、前記複数の受信装置での受信品質に関する情報に基づいて、複数のプレコーディングから選択することを特徴とする。
(6)また、本発明は、上記の通信システムにおいて、前記送信装置は、前記複数の受信装置での受信品質の差に基づいて、複数のプレコーディングから選択することを特徴とする。
(7)また、本発明は、上記の通信システムにおいて、前記複数のプレコーディングのうち第1のプレコーディングは、前記複数の受信装置宛の信号各々に同じ値が乗算される又は値が乗算されないものであり、前記送信装置は、前記複数の受信装置での受信品質の差が予め定めた値より小さい場合には、前記第1の符号化を選択することを特徴とする。
(8)また、本発明は、上記の通信システムにおいて、前記複数のプレコーディングのうち第2のプレコーディングは、前記複数の受信装置宛の信号各々に異なる値が乗算されるものであり、前記送信装置は、前記複数の受信装置での受信品質の差が予め定めた値より大きい場合には、前記第2の符号化を選択することを特徴とする。
(9)また、本発明は、上記の通信システムにおいて、前記送信装置は、受信品質が低い受信装置の信号に対して、大きな値が乗算されるように、前記第2の符号化を行うことを特徴とする。
(10)また、本発明は、複数の受信装置宛の信号を空間多重して送信する送信装置において、前記複数の受信装置宛の信号を空間多重するためのプレコーディングを、複数のプレコーディングから選択し、選択したプレコーディングを行った信号を送信することを特徴とする送信装置である。
(11)また、本発明は、複数の受信装置宛の信号を空間多重して送信する送信装置における送信制御方法において、前記送信装置が、前記複数の受信装置宛の信号を空間多重するためのプレコーディングを、複数のプレコーディングから選択し、選択したプレコーディングを行った信号を送信する過程を有することを特徴とする送信制御方法である。
(12)また、本発明は、複数の受信装置宛の信号を空間多重して送信する送信装置のコンピュータに、前記複数の受信装置宛の信号を空間多重するためのプレコーディングを、複数のプレコーディングから選択し、選択したプレコーディングを行った信号を送信する手順を実行させるための送信制御プログラムである。
(13)また、本発明は、複数の受信装置宛の信号を空間多重するためのプレコーディングを、複数のプレコーディングから選択するプロセッサ。
本発明によれば、送信装置は、複数の受信装置における受信品質を柔軟に制御できる。
本発明の第1の実施形態に係る通信システムの一例を示す概略図である。 本実施形態に係る基地局装置の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る端末装置の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る通信システムの一例を示す概略図である。 本実施形態に係る基地局装置の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る第1のプレコーディング部の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る第2のプレコーディング部の構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る端末装置の構成を示す概略ブロック図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第1の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る通信システムの一例を示す概略図である。この図において、通信システムは、基地局装置a1と複数の端末装置B1〜BNを具備する。なお、図1ではN=4であり、本実施形態ではN=4とするが、本発明はこれに限らず、1<N<4であってもN>4であってもよい。
基地局装置a1は、K本の送信アンテナa161〜a16Kを備える。なお、図1ではK=4であり、本実施形態ではK=4とするが、本発明はこれに限らず、K<4であってもK>4であってもよい。基地局装置a1は、同一時刻で同一周波数を用いて4個の端末装置B1〜B4宛の信号を空間多重して送信する。端末装置Bn(n=1〜N;端末装置Bn各々を端末装置b1ともいう)は、1本の受信アンテナBn1を備え、基地局装置a1から送信された信号を受信する。つまり、図1の通信システムでは、MU−MIMO伝送を行う。ここで、端末装置B1〜BNは、それぞれ、基地局装置a1との距離が異なるため、基地局装置a1から送信された信号の受信品質が異なる。
MU−MIMO伝送では、端末装置B1〜BNへの信号間で干渉が生じる。基地局装置a1は、ある端末装置宛の信号に対して、他の端末装置宛の信号による干渉を除去するように、予めプレコーディングを施して伝送する。ここで、基地局装置a1は、複数のプレコーディングのうち1つを選択して、そのプレコーディングを用いる。なお、ここでプレコーディングとは、本来送信すべき信号に何らかの処理を加えて、複数の送信信号を空間多重可能な信号に変換することである。
<基地局装置a1について>
図2は、本実施形態に係る基地局装置a1の構成を示す概略ブロック図である。この図において、基地局装置a1は、受信アンテナa111、無線部a112、上位層部a12、符号化部a131−1〜a131−N、変調部a132−1〜a132−N、多重信号生成部a14、第2の参照信号生成部a151、第1の参照信号生成部a152、フィルタ乗算部a153、信号多重部a154、無線部a155−1〜a155−K、送信アンテナa161〜a16Kを含んで構成される。上位層部a12は、アプリケーション部a121、受信品質取得部a122、プレコーディング決定部a123を含んで構成される。多重信号生成部a14は、演算順序選択部a141、フィルタ算出部a142、干渉算出部a143、減算部a144−2〜a144−N、Modulo演算部a145−2〜a145−N、フィルタ乗算部a146を含んで構成される。
基地局装置a1は、受信アンテナa111を用いて端末装置B1〜BNが送信した信号を受信する。受信アンテナa111で受信された信号は、無線部a112に入力される。
無線部a112は、入力された信号をダウンコンバートしてベースバンド信号を生成し、A/D(Analog to Digital)変換する。無線部a112は、A/D変換した信号を復調し、復調後の情報を上位層部a12に出力する。ここで、無線部a112は、復調後の情報のうち、各端末装置Bnの受信品質情報(CQI;Channel Quality Information)を受信品質取得部a122に出力し、伝搬路情報(CSI;Channel State Information)をフィルタ算出部a142に出力する。この各端末装置Bnの受信品質情報は、基地局装置a1からの信号の各端末装置での受信品質を示す情報であり、例えば、基地局装置a1から各端末装置Bnへの距離や基地局と端末の間の障害物の有無、端末が屋内、屋外のいずれに位置するか等に依存する。具体的には、受信品質情報が各端末装置Bnにおける受信SNR(Signal−to−Noise Ratio;信号対雑音比)を表すものである場合には、基地局装置a1近傍に位置する端末装置Bnでは高いSNRで信号が受信されるため、受信品質情報が示す受信品質も高い値となる。逆に、基地局装置a1から離れた場所に位置する端末装置Bnでは、受信品質情報が示す受信品質が低い値となる。
なお、基地局装置a1は、各端末装置Bnでの受信品質情報及び伝搬路情報に基づいて、各端末装置Bn宛(受信アンテナBn1宛でもある)の情報の符号化率、及び、変調方式を決定する。また、基地局装置a1は、決定した各端末装置Bn宛の情報の符号化率、及び、変調方式を示す制御情報を、各端末装置Bnに送信する。
上位層部a12のアプリケーション部a121には、例えば、ネットワークを介して、各端末装置Bn宛の情報が入力される。アプリケーション部a121は、端末装置B1〜BN宛の情報各々を、それぞれ、符号化部a131−1〜a131−Nに出力する。
受信品質取得部a122は、無線部a112から入力された受信品質情報を、プレコーディング決定部a123、演算順序選択部a141、及びフィルタ算出部a142に出力する。
プレコーディング決定部a123は、受信品質取得部a122から入力された受信品質情報に基づいて、複数のプレコーディングから1つのプレコーディングを決定する。具体的には、プレコーディング決定部a123は、信号を多重する端末装置Bn(つまり、端末装置B1〜B4)各々の受信品質の差が予め定めた閾値(例えば、受信SNRが3dB)より小さいか否かを判定する。
プレコーディング決定部a123は、受信品質の差が閾値より小さいと判定した場合には、プレコーディングをZF−THPに決定する。つまり、プレコーディング決定部a123は、端末装置Bn間の受信品質に大きな差がなく、受信品質が同程度である場合には、プレコーディングをZF−THPに決定することとなる。
一方、プレコーディング決定部a123は、受信品質の差が閾値以上であると判定した場合には、プレコーディングをQR−THPに決定する。つまり、プレコーディング決定部a123は、端末装置Bn間の受信品質に大きな差があり、受信品質に偏りがある場合には、プレコーディングをQR−THPに決定することとなる。
プレコーディング決定部a123は、決定したプレコーディングを示すプレコーディング情報を、フィルタ算出部a142に出力する。
符号化部a131−nは、アプリケーション部a121から入力された端末装置Bn宛の情報を、基地局装置a1が決定した符号化率であって端末装置Bn宛の情報の符号化率で符号化する。符号化部a131−nは、それぞれ、符号化した情報dを変調部a132−nに出力する。
変調部a132−nは、符号化部a131−nから入力された情報dを、基地局装置a1が決定した端末装置Bn宛の情報の変調方式で変調する。変調方式には、例えば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)や16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)がある。変調部a132−nは、変調後の信号Sを、多重信号生成部a14の演算順序選択部a141に出力する。
演算順序選択部a141は、受信品質取得部a122から入力された受信品質情報に基づいて、変調部a132−nから入力された信号Sの出力先を選択する。具体的には、演算順序選択部a141は、受信品質情報が示す受信品質がm番目(m=1〜N−1)に低い端末装置Bn宛の信号Sを信号sとする。演算順序選択部a141は、信号sをフィルタ乗算部a146と干渉算出部a143に出力し、信号s(m≧2)をそれぞれ減算部a144−mに出力する。
なお、演算順序選択部a141は、プレコーディング決定部a123からプレコーディング情報を入力されてもよく、入力されたプレコーディング情報がQR−THPを示す場合にのみ、受信品質情報に基づいて出力先を選択してもよい。
フィルタ算出部a142は、無線部a112から入力された伝搬路情報から伝搬行列Hを生成する。ここで、伝搬行列Hのm行k列要素Hmk(k=1〜N)は、基地局装置a1の送信アンテナa16kと、端末装置Bmの受信アンテナBm1との間の伝搬路推定値である。なお、フィルタ算出部a142は、受信品質取得部a122から入力された受信品質情報に基づいて、要素Hmkをmの順序に整列する。
フィルタ算出部a142は、生成した伝搬行列Hの複素共役転置(エルミート共役)行列HをQR分解して、行列R及び行列Qを算出する。QR分解とは、行列をユニタリ行列Qと上三角行列Rに分解することである。フィルタ算出部a142は、算出した行列Rを示す情報を干渉算出部a143に出力する。
プレコーディング決定部a123から入力されたプレコーディング情報がQR−THPを示す場合、フィルタ算出部a142は、算出した行列Qをフィルタ係数としてフィルタ乗算部a146及びフィルタ乗算部a153に出力する。一方、プレコーディング決定部a123から入力されたプレコーディング情報がZF−THPを示す場合、フィルタ算出部a142は、算出した行列Qに{diag(R)}−1を乗算した行列を、フィルタ係数としてフィルタ乗算部a146及びフィルタ乗算部a153に出力する。ここで、diag(X)は、行列Xの非対角成分を0とした行列を表す。
干渉算出部a143は、フィルタ算出部a142から入力された情報が示す行列Rを用いて、演算順序選択部a141から入力された端末装置Bm宛の信号sに対する他の端末装置からの干渉信号fを逐次生成する。具体的には、干渉算出部a143は、行列Rを用いて、干渉係数行列C={diag(R)}−1−Iを算出する。
干渉算出部a143は、演算順序選択部a141から入力された信号s、及びModulo演算部a145−2〜a145−(m−1)から入力された信号s’〜sm−1’を成分とするベクトルs’を逐次生成する。干渉算出部a143は、干渉係数行列Cにベクトルs’を乗算することで、干渉信号fを生成する。つまり、干渉算出部a143は、干渉信号fは干渉係数行列Cに(s,0,0,0)を乗算した行列のうち第2成分、fはCに(s,s’,0,0)を乗算した行列のうち第3成分、fは干渉係数行列Cに(s,s’,s’,0)を乗算した行列のうち第4成分を生成する。
なお、本実施形態ではN=4の場合について説明したが、N=4以外の場合でもよい。
干渉算出部a143は、生成した干渉信号fを、それぞれ、減算部a144−mに出力する。
減算部a144−mは、演算順序選択部a141から信号sを入力され、干渉算出部a143から干渉信号fを入力される。減算部a144−mは、信号sから干渉信号fを減算する。減算部a144−mは、減算後の信号s−fをModulo演算部a145−mに出力する。
Modulo演算部a145−mは、減算部a144−mから入力された信号s−fに対して、基地局装置a1が決定した各端末装置Bmの変調方式に基づくModulo演算(非線形演算)を行う。Modulo演算部a145−mは、Modulo演算後の信号s’を干渉算出部a143及びフィルタ乗算部a146に出力する。
フィルタ乗算部a146は、演算順序選択部a141から入力された信号s、及びModulo演算部a145−mから入力された信号s’を成分とするベクトルs’=(s,s’,・・・,s’)を生成する。フィルタ乗算部a146は、フィルタ算出部a142から入力された情報が示すフィルタ係数に、生成したベクトルs’を乗算する。フィルタ乗算部a146は、乗算後のベクトルの成分の信号を、信号多重部a154に出力する。
第2の参照信号生成部a151は、送信アンテナa16k各々から送信するパイロット信号(参照信号)を生成する。パイロット信号とは、基地局装置a1及び端末装置b1間で既知の(予めその波形を記憶する)信号であり、複数の送信アンテナから送信されたパイロット信号が干渉し合わないように送信アンテナa161〜a164間で直交化される。なお、第2の参照信号生成部a151が生成したパイロット信号は、各端末装置b1において、基地局装置a1に通知する伝搬路情報を推定するために用いられる。第2の参照信号生成部a151は、生成したパイロット信号を信号多重部a154に出力する。
第1の参照信号生成部a152は、パイロット信号を生成する。パイロット信号とは、基地局装置a1及び端末装置b1間で既知の(予めその波形を記憶する)信号であり、複数の送信アンテナから送信されたパイロット信号が干渉し合わないように送信アンテナa161〜a164間で直交化される。なお、第1の参照信号生成部a152が生成したパイロット信号は、各端末装置b1において、空間多重された信号のうち所望の信号を復調するために用いられる。第1の参照信号生成部a152は、生成したパイロット信号をフィルタ乗算部a153に出力する。
フィルタ乗算部a153は、フィルタ算出部a142から入力された情報が示すフィルタ係数に、第1の参照信号生成部a152から入力されたパイロット信号を乗算する。フィルタ乗算部a153は、乗算後の信号を信号多重部a154に出力する。
信号多重部a154は、フィルタ乗算部a146、第2の参照信号生成部a151、フィルタ乗算部a153から入力された信号を多重する。ここで、第2の参照信号生成部a151から入力されたパイロット信号と、フィルタ乗算部a153から入力された信号とは、例えば、時間領域等で直交化され、多重される。また、信号多重部a154は、端末装置Bm(m≧2)に割り当てた帯域にModulo演算を行ったことを示す剰余演算情報の信号を制御情報の信号に含ませて配置する。
このような信号多重を行った後、信号多重部a154は、送信アンテナa16kで送信する信号を、無線部a155−kに出力する。
無線部a155−kは、信号多重部a154から入力された信号をD/A(Digital to Analog)変換する。無線部a155−kは、変換後の信号を、無線周波数にアップコンバートし、送信アンテナa16kを介して、端末装置Bnに送信する。
<多重信号生成部a14での処理について>
上記の構成により、多重信号生成部a14での処理は、以下の処理となる。
フィルタ算出部a142は、次式(1)の伝搬行列Hを生成する。
Figure 2011254171
フィルタ算出部a142は、伝搬路行列Hを三角化するためのフィルタ係数Qを算出する。具体的には、フィルタ算出部a142は、次式(2)に示すように、伝搬行列Hの複素共役転置行列HをQR分解して、行列R及びフィルタ係数(行列Q)を算出する。
Figure 2011254171
前述のように、干渉算出部a143は、この行列Rを用いて干渉係数行列C={diag(R)}−1−Iを算出する。減算部a144−mが出力する減算後の信号s−fは次式(3)で表される。
Figure 2011254171
Modulo演算部a145−mは、次式(4)で表されるModulo演算を行う。
Figure 2011254171
ここで、Re[u]、およびIm[u]はそれぞれ複素数uの実部、虚部を表している。床関数演算は、w以上の最小の整数を表している。jはj=−1となる虚数単位である。なお、式(4)の第2項目、第3項目は、uの実部と虚部の大きさがτの整数倍であることを示している。なお、τは信号sに施された変調の変調方式によって決まる定数である。例えば、QPSK(Quadrature Phase−Shift Keying;四位相偏移変調)ではτ=2√2、16QAM(Quadrature Amplitude modulation;直交振幅変調)では、τ=8/√10、64QAMではτ=16/√42である。
基地局装置a1は、Modulo演算を行うことにより、干渉減算後の信号の振幅が所定の幅に収めるように送信信号の振幅を制限することができ、送信電力の増大を抑えることができる。
Modulo演算部a145−mが出力する信号は、例えば、信号s’が次式(5)で表される。
Figure 2011254171
伝搬路行列Hにフィルタ係数を乗算すると、次式(6)となる。
Figure 2011254171
式(6)は、基地局装置a1と端末装置b1の間の、フィルタ係数も含めた等価的な伝搬路を表す。なお、フィルタ算出部a142のフィルタ係数の算出処理は、QR分解でなくてもよい。つまり、フィルタ算出部a142は、伝搬路行列Hに乗じた場合に三角行列になる行列をフィルタ係数として算出すればよい。
各端末装置Bmでの受信信号yは、プレコーディング決定部a123が決定したプレコーディングに応じて、以下のようになる。
受信品質の差が閾値より大きいと判定され、プレコーディングをQR−THPに決定した場合、受信信号yを成分とする受信信号ベクトルy=(y,y,y,y)は次式(7)で表される。
Figure 2011254171
ここで、QR分解の性質からR44<R33<R22<R11である。前述のように、演算順序選択部a141は、受信品質が低い順序に信号Sを並び替えている。これにより、基地局装置a1は、mの値が小さく受信品質が低い端末装置Bm宛の信号sの振幅を大きくし、mの値が大きく受信品質が高い端末装置Bm宛の信号sの振幅を小さくすることができる。また、式(7)は、受信信号yでは、他の端末装置宛の信号からの干渉が除去されることを示す。
一方、受信品質の差が閾値より小さいと判定され、プレコーディングをZF−THPに決定した場合、受信信号ベクトルyは次式(8)で表される。
Figure 2011254171
式(8)と式(7)とを比較すると、式(7)では信号sにRmmが乗算されているのに対し、式(8)では信号sにRmmが乗算されていない。これにより、基地局装置a1は、端末装置Bm宛の信号sの振幅を同程度の大きさにすることができる。
以上により、基地局装置a1は、基地局からの距離が同程度の複数の端末宛の信号を空間多重する場合にはZF−THPを、基地局からの距離が大きく異なる複数の端末宛の信号を空間多重する場合にはQR−THPを用いることにより、端末装置Bmでの受信品質の差に関わらず、端末装置Bmが受信する信号yの振幅を同程度の大きさにすることができ、全ての端末装置で受信品質を同程度に保つことができる。つまり、基地局装置a1は、複数の端末装置における受信品質を柔軟に制御できる。
<端末装置b1について>
図3は、本実施形態に係る端末装置b1の構成を示す概略ブロック図である。この図において、端末装置b1は、受信アンテナb111(Bn1)、無線部b112、信号分離部b113、制御信号処理部b114、伝搬路推定部b115、伝搬路補償部b116、剰余判定部b117、Modulo演算部b118、復調部b119、復号部b120、上位層部b121、無線部b122、及び、送信アンテナb123を含んで構成される。
無線部b112は、受信アンテナb111を介して信号を受信する(端末装置Bmが受信する信号が受信信号y)。この信号には、パイロット信号、端末装置Bm宛の情報の信号、及び、制御情報の信号が含まれている。無線部b112は、受信した信号をダウンコンバートしてベースバンド信号を生成し、A/D(Analog to Digital)変換する。無線部b112は、変換後の信号を信号分離部b113に出力する。
信号分離部b113は、無線部b112から入力された信号を分離し、制御情報の信号を制御情報受信部b113に出力し、パイロット信号を伝搬路推定部b115に出力する。信号分離部b113は、分離した信号のうち、自装置宛の情報の信号を伝搬路補償部b116に出力する。
制御信号処理部b114は、信号分離部b113から入力された制御情報の信号を復調及び復号する。制御信号処理部b114は、復号した制御情報のうち、剰余演算情報及び変調方式を、それぞれ、剰余判定部b117及びModulo演算部b118に出力する。なお、制御信号処理部b114は、復号した制御情報のうち、符号化率及び変調方式の情報を、それぞれ復調部b119及び復号部b120に出力する(図示せず)。
伝搬路推定部b115は、信号分離部b113から入力されたパイロット信号のうち、第2の参照信号生成部a151が生成したパイロット信号に基づいて、アンテナ毎の伝搬路推定値を推定する。また、伝搬路推定部b115は、このパイロット信号を用いて受信品質の測定を行う。なお、この測定は、データ信号とは異なるフレームで送信されたパイロット信号を用いて行ってもよい。伝搬路推定部b115は、推定した伝搬路推定値を示す伝搬路情報、及び測定した受信品質を示す受信品質情報を上位層部b121に出力する。
伝搬路推定部b115は、信号分離部b113から入力されたパイロット信号のうち、第1の参照信号生成部a152が生成したパイロット信号に基づいて、自装置宛の信号が経由した等価伝搬路(基地局装置a1で乗算されたフィルタ係数も含めた伝搬路)の伝搬路推定値を推定する。伝搬路推定部b115は、推定した等価伝搬路の伝搬路推定値を示す等価伝搬路推定情報を、伝搬路補償部b116に出力する。
伝搬路補償部b116は、伝搬路推定部b115から入力された等価伝搬路推定情報が示す伝搬路推定値に応じて信号を除算することによって、伝搬路補償する。伝搬路補償部b116は、伝搬路補償した信号を剰余判定部b117に出力する。
剰余判定部b117は、制御信号処理部b114から剰余演算情報が入力された場合、伝搬路補償部b116から入力された信号をModulo演算部b118に出力する。一方、剰余判定部b117は、制御信号処理部b114から剰余演算情報が入力されなかった場合、伝搬路補償部b116から入力された信号を復調部b119に出力する。この構成により、端末装置B1の剰余判定部b117は入力された信号を復調部b119に出力し、端末装置B2、B3、B4の剰余判定部b117は入力された信号をModulo演算部b118に出力することとなる。
Modulo演算部b118は、基地局装置a1と同じModulo演算(式(4)で表されるModulo演算)を行う。ここで、Modulo演算部b118は、制御信号処理部b114から入力された情報が示す変調方式に対応するτを選択し、そのτを用いてModulo演算を行う。Modulo演算部b118は、演算後の信号を復調部b119に出力する。
復調部b119は、剰余判定部b117又はModulo演算部b118から入力された信号を、制御信号処理部b114から入力された情報が示す変調方式を用いて復調する。復調部b119は、信号を復調した情報を復号部b120に出力する。
復号部b120は、復調部b119から入力された情報を、制御信号処理部b114から入力された情報が示す符号化率に基づいて、復号する。復調部b119は、復号した情報を上位層部b121に出力する。
上位層部b121は、復号部b120から入力された情報を出力部(図示せず)に出力し、又は情報に基づいて端末装置b1を制御する。上位層部b121は、伝搬路推定部b115から入力された受信品質情報及び伝搬路情報を、基地局装置a1宛の信号として無線部b122に出力する。
無線部b122は、上位層部b121から入力された情報を変調し、変調した信号をD/A変換する。無線部b122は、変換後の信号を、無線周波数にアップコンバートし、送信アンテナb123を介して、基地局装置a1に送信する。
このように、本実施形態では、基地局装置a1は、複数の端末装置Bm宛の信号を空間多重するためのプレコーディングを、複数のプレコーディング(ZF−THP、QR−THP)から選択し、選択したプレコーディングを行った信号を送信する。これにより、通信システムは、受信品質が異なることとなる複数のプレコーディングからプレコーディングを選択でき、複数の端末装置Bmにおける受信品質を柔軟に制御できる。
また、本実施形態では、ZF−THPは、複数の端末装置Bm宛の信号各々に同じ値「1」が乗算される(又は値が乗算されないもの)である(式(8)参照)。基地局装置a1は、複数の端末装置Bm宛での受信品質の差が予め定めた値より小さい場合には、ZF−THPを選択する。これにより、端末装置Bmは、複数の端末装置Bmでの受信品質が同程度である場合には、そのまま受信品質が同程度になるように、信号を受信することができる。
一方、QR−THPは、複数の端末装置Bm宛の信号各々に異なる値が乗算されるものである(式(3)参照)。基地局装置a1は、複数の端末装置Bm宛での受信品質の差が予め定めた値より大きい場合には、QR−THPを選択する。これにより、端末装置Bmは、複数の端末装置Bmでの受信品質に大きな差がある場合には、各端末装置Bmでの受信品質が同程度になるように、信号を受信することができる。
なお、本実施形態では、各端末装置Bnの受信品質情報に基づいてプレコーディングを選択する場合について説明をした。しかし、基地局装置a1は、受信品質情報及び各端末装置宛の情報のデータ量に基づいてプレコーディングを選択してもよい。例えば、基地局装置a1は、受信品質の差が閾値より小さいと判定した場合でも、各端末装置宛の情報のデータ量の差が予め定めた閾値以上となる場合には、QR−THPを選択してもよい。
この場合、基地局装置a1(演算順序選択部a141)は、データ量がm番目に多い端末装置Bn宛の信号Sを信号sとする。これにより、基地局装置a1は、データ量の多い端末装置Bm宛の信号の受信品質を高くして、確実に信号を送信することができる。換言すれば、基地局装置a1は、データ量が多い方に誤りが発生することで再送が頻発し、伝送効率の悪化や処理負荷の増加を防止することができる。
また、この場合、データ量が多い端末装置宛の情報を変調多値数の高い変調方式(例えば、16QAM)で変調し、データ量が少ない端末装置宛の情報を変調多値数の小さい変調方式(例えば、QPSK)で変調してもよい。
また、本実施形態において、基地局装置a1は、QR分解を用いてプレコーディングを行う場合について説明をした。しかし、本発明はこれに限らず、伝搬路行列の逆行列に基づいてフィルタ係数を生成するプレコーディングを用いてもよいし、送信信号と各端末装置における受信信号の平均二乗誤差が最小となるようにMMSE規範によりフィルタ係数を算出するプレコーディングを用いてもよい。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の第2の実施形態について詳しく説明する。
本実施形態では、端末装置が複数の受信アンテナを備え、基地局装置が端末装置に対して複数のストリームの信号を送信する場合について説明をする。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る通信システムの一例を示す概略図である。この図において、通信システムは、基地局装置a2と複数の端末装置B1〜BNを具備する。なお、図4ではN=2であり、本実施形態ではN=2とするが、本発明はこれに限らず、N>2であってもよい。基地局装置a2は、4本の送信アンテナa161〜a164を備える。
基地局装置a2は、同一時刻で同一周波数を用いて2個の端末装置B1、B2宛の信号を空間多重して送信する。端末装置Bn(n=1〜N;端末装置Bn各々を端末装置b2ともいう)は、J本の受信アンテナBn1〜BnJを備え、基地局装置a2から送信された信号を受信する。なお、図4ではJ、J=2であり、本実施形態ではJ、J=2とするが、本発明はこれに限らず、J<2、J>2であってもJ<2、J>2であってもよい。また、J=Jでなくてもよい。
ここで、端末装置B1〜BNは、それぞれ、基地局装置a2との距離が異なるため、基地局装置a2から送信された信号の受信品質が異なる。
MU−MIMO伝送では、端末装置B1〜BNへの信号間で干渉が生じる。基地局装置a2は、ある端末装置宛の信号に対して、他の端末装置宛の信号による干渉を除去するように、予めプレコーディングを施して伝送する。ここで、基地局装置a2は、複数のプレコーディングのうち1つを選択して、そのプレコーディングを用いる。
なお、本実施形態では、端末装置Bnが同じ本数(2本)の受信アンテナを備える場合について説明するが、本発明はこれに限らず、端末装置Bnの受信アンテナ数は異なっていてもよい。
図5は、本実施形態に係る基地局装置a2の構成を示す概略ブロック図である。本実施形態に係る基地局装置a2(図5)と第1の実施形態に係る基地局装置a1(図2)とを比較すると、上位層部a22のプレコーディング決定部a223、及び多重信号生成部a24が異なる。しかし、他の構成要素(受信アンテナa111、無線部a112、アプリケーション部a121、受信品質取得部a122、符号化部a131−1〜a131−I(I=ΣJ。ΣJは端末装置の受信アンテナの総数であり、本実施形態では「4」)、変調部a132−1〜a132−I、第2の参照信号生成部a151、第1の参照信号生成部a152、フィルタ乗算部a153、信号多重部a154、無線部a155−1〜a155−4、送信アンテナa161〜a164)が持つ機能は第1の実施形態と同じである。第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
多重信号生成部a24は、プレコーディング選択部a240、第1のプレコーディング部a24−1、及び第2のプレコーディング部a24−2を含んで構成される。
プレコーディング決定部a223は、受信品質の差が閾値より小さいと判定した場合には、プレコーディングをBD(Block Diagonalization)に決定する。つまり、プレコーディング決定部a223は、端末装置Bn間の受信品質に大きな差がなく、受信品質が同程度である場合には、プレコーディングをBDに決定することとなる。一方、プレコーディング決定部a223は、受信品質の差が閾値以上であると判定した場合には、プレコーディングをBT(Block Trianglization)−THPに決定する。つまり、プレコーディング決定部a223は、端末装置Bn間の受信品質に大きな差(例えば、受信SNRが5dB)があり、受信品質に偏りがある場合には、プレコーディングをBT−THPに決定することとなる。
プレコーディング決定部a223は、決定したプレコーディングを示すプレコーディング情報を、プレコーディング選択部a240に出力する。また、プレコーディング決定部a223は、プレコーディング情報を符号化及び変調して信号多重部a154に出力する。出力されたプレコーディング情報の信号は、信号多重部a154で多重され、各端末装置b2に送信される。
プレコーディング選択部a240は、変調部a132−i(i=1〜I)各々から変調後の信号Sであって、端末装置Bnの受信アンテナBnj(j=1〜J)宛の信号Sを入力される。ここで、iはi=j+Σs≦n−1であり、第2項は端末装置Bs(sはn−1以下)の受信アンテナの総数Jについて和をとることを示す。
プレコーディング選択部a240は、プレコーディング決定部a223から入力されたプレコーディング情報がBDを示す場合には、入力された信号S及び、受信品質情報を第1のプレコーディング部a24−1に出力する。
一方、プレコーディング選択部a240は、プレコーディング決定部a223から入力されたプレコーディング情報がBT−THPを示す場合には、入力された信号S及び受信品質情報を第2のプレコーディング部a24−2に出力する。
図6は、本実施形態に係る第1のプレコーディング部a24−1の構成を示す概略ブロック図である。この図において、第1のプレコーディング部a24−1は、フィルタ算出部a24−12、及びフィルタ乗算部a246を含んで構成される。
フィルタ算出部a24−12は、無線部a112から入力された伝搬路情報から伝搬行列Hを生成する。ここで、伝搬行列Hのn行k列要素Hlk(k=1〜N)は、基地局装置a2の送信アンテナa16kと、端末装置Bnの受信アンテナBnjとの間の伝搬路推定値である。フィルタ算出部a24−12は、生成した伝搬行列Hに乗算した場合に、その行列がブロック対角化される行列Mを算出する。ここで、ブロック対角化とは、行列成分を端末装置b2毎の要素(ブロックという)とした場合に、ブロックでの対角成分(対角ブロックという)以外の成分(非対角ブロックという)が0であることをいう(式(13)参照)。フィルタ算出部a24−12は、算出した行列Mをフィルタ係数としてフィルタ乗算部a246及びフィルタ乗算部a153に出力する。
フィルタ乗算部a246は、プレコーディング選択部a240から入力された信号S(以下、信号s’と称する)を成分とするベクトルs’=(s’,s’,・・・,s’)を生成する。フィルタ乗算部a246は、フィルタ算出部a142から入力された情報が示すフィルタ係数に、生成したベクトルs’を乗算する。フィルタ乗算部a246は、乗算後のベクトルの成分の信号を、信号多重部a154に出力する。なお、信号多重部a154は、信号s’から生成されて出力された信号を、送信アンテナa16iで送信する帯域に配置する。
図7は、本実施形態に係る第2のプレコーディング部a24−2の構成を示す概略ブロック図である。この図において、第2のプレコーディング部a24−2は、演算順序選択部a24−21、フィルタ算出部a24−22、干渉算出部a24−23、減算部a144−3(=J+1)〜a144−4(=I)、Modulo演算部a145−3〜a145−4、及びフィルタ乗算部a246を含んで構成される。
ここで、減算部a144−3〜a144−4、Modulo演算部a145−3〜a145−4が持つ機能は、第1の実施形態のものと同じであるので、説明は省略する。また、フィルタ乗算部a246が持つ機能は、第1のプレコーディング部(図6)とはフィルタ係数が異なるが同様な機能であるので、説明は省略する。
演算順序選択部a24−21は、受信品質取得部a122から入力された受信品質情報に基づいて、変調部a132−iから入力された信号Sの出力先を選択する。具体的には、演算順序選択部a24−21は、受信品質情報が示す受信品質がm番目(m=1〜N−1)に低い端末装置Bnのj番目の受信アンテナ宛の信号Sを信号sとする。演算順序選択部a141は、信号s、sをフィルタ乗算部a246と干渉算出部a24−23に出力し、信号s(i≧3)をそれぞれ減算部a144−iに出力する。
フィルタ算出部a24−22は、無線部a112から入力された伝搬路情報から伝搬行列Hを生成する。フィルタ算出部a24−22、生成した伝搬行列Hに乗算した場合に、その行列が下方にブロック三角化される行列Mを算出する。ここで、ブロック三角化とは、行列成分を端末装置b2毎の要素(ブロック)とした場合に、ブロックでの非対角成分(非対角ブロックという)の一方の行列が0であることをいう(式(23)参照)。フィルタ算出部a24−22は、算出した行列Mをフィルタ係数としてフィルタ乗算部a246及びフィルタ乗算部a153に出力する。
フィルタ算出部a24−22は、伝搬行列Hに行列Mを乗算した結果の行列Aを示す情報を、干渉算出部a24−23に出力する。
干渉算出部a24−23は、フィルタ算出部a24−22から入力された情報が示す行列Aを用いて、プレコーディング選択部a240から入力された信号S(以下、信号sと称する)に対する他の端末装置からの干渉信号fを逐次生成する。具体的には、干渉算出部a24−23は、行列Aを用いて、干渉係数行列C={Diag(A)}−1A−Iを算出する。ここで、Diag(X)は、行列Xの非対角ブロックを0とした行列を表す。
干渉算出部a24−23は、プレコーディング選択部a240から入力された信号sを成分とするベクトルs’を逐次生成する。
干渉算出部a24−23は、干渉係数行列Cにベクトルs’を乗算することで、干渉信号fを生成する。つまり、干渉算出部a142は、干渉信号fは、干渉係数行列Cに(s,s,0,0)を乗算した行列のうち第3成分、干渉信号fは、干渉係数行列Cに(s,s,0,0)を乗算した行列のうち第4成分を生成する。
なお、図7の一例では、干渉算出部a24−23は、信号sを成分とするベクトルs’のみ生成することとなるが、端末装置がN個以上ある場合には、Modulo演算部a145−(J+1)〜a145−(I―J)から信号sJ1+1〜sI―JNを入力されてもよい。ここでJ1は端末装置B1の受信アンテナの本数であり、JNは端末装置BNの受信アンテナの本数である。この場合、干渉算出部a24−23は、信号s及び信号sJ1+1〜sI―JNを成分とするベクトルs’を逐次生成する。
干渉算出部a24−23は、生成した干渉信号fを、それぞれ、減算部a144−iに出力する。
<多重信号生成部a24での処理について>
上記の構成により、多重信号生成部a24での処理は、以下の処理となる。
フィルタ算出部a24−12、a24−22は、式(1)の伝搬行列Hを生成する。なお、伝搬行列Hの行成分iはi=j+Σs≦n−1である。
フィルタ算出部a24−12、a24−22は、伝搬行列Hを端末装置n毎に抽出する(伝搬行列Hという)。具体的には、フィルタ算出部a24−12、a24−22は、次式(9)、(10)を抽出する。
Figure 2011254171
BDの場合、フィルタ算出部a24−12は、伝搬行列Hを特異値分解(SVD:Singular Value Decomposition)する。具体的には、フィルタ算出部a24−12は、次式(11)で表される各行列U’、D’、Vを算出する。
Figure 2011254171
ここで、行列U’はJ行J列のユニタリ行列であり、行列D’はJ行K列で対角成分以外は0、対角成分は非負の行列である。行列VはK行K列のユニタリ行列である。このように、行列を分解することを特異値分解という。この行列Vを用いることにより、通信システムでは、端末装置Bn宛の信号を、他の端末装置に届かないようにすることができる。
フィルタ算出部a24−12は、行列Vの右半分(3、4列)である4行2列の行列(Vn,2とする)を抽出する。フィルタ算出部a24−12は、この行列Vn,2を用いて、次式(12)の行列M’を算出する。
Figure 2011254171
基地局装置において送信信号に式(12)のプレコーディングを行って送信し、伝搬路を通ると、端末装置側から見ると行列M’に伝搬路行列Hを乗算された伝搬路と等価な伝搬路となり、次式(13)となる。
Figure 2011254171
式(13)は、行列Mを乗算した信号が伝搬路を介して受信された場合に、他の端末装置宛の信号から干渉を受けないことを示す。つまり、式(13)が示す伝搬路は、2つのSU−MIMO(Single User―MIMO)伝搬路となる。フィルタ算出部a24−12は、H11及びH22を、それぞれ、次式(16)、(17)のように、特異値分解する。
Figure 2011254171
ここで、行列Un,nは2行2列のユニタリ行列であり、行列Dは2行2列で対角成分以外は0、対角成分は非負の行列である。行列Vは2行2列のユニタリ行列である。である。フィルタ算出部a24−12は、行列Mを、次式(18)によって算出する。
Figure 2011254171
フィルタ乗算部a246は、BDの場合、式(18)の行列Mをフィルタ係数として、信号に乗算する。
BT−THPの場合、フィルタ算出部a24−22は、式(19)のように、伝搬行列Hを特異値分解する。
なお、本実施形態では、フィルタ係数として式(18)を用いる場合について説明をしたが、本発明はこれに限らず、フィルタ算出部a24−12が算出するフィルタ係数は、伝搬路行列Hを乗算したときに、乗算後の行列をブロック対角化するフィルタ係数であればよい。
Figure 2011254171
ここで、行列Vは4行4列のユニタリ行列である。フィルタ算出部a24−22は、行列Vは行列Vの左半分(1、2列)である4行2列の行列と、左半分(3、4列)である4行2列の行列をそれぞれ行列V1,1と行列V1,2として抽出する。フィルタ算出部a24−22は、行列V1,2に行列Hを乗算した行列を特異値分解することで、行列V’を算出する。具体的には、フィルタ算出部a24−22は、次式(20)、(21)を満たすVを算出する。
Figure 2011254171
フィルタ算出部a24−22は、行列Mを、次式(22)によって算出する。
Figure 2011254171
フィルタ乗算部a246は、BT−THPの場合、式(22)の行列Mをフィルタ係数として、信号に乗算する。
基地局装置において送信信号に式(22)のプレコーディングを行って送信され、伝搬路を介して受信された信号は、端末装置側では、式(22)の行列Mに伝搬路行列Hを乗算された伝搬路と等価な伝搬路を介したものと同じなる。この等価な伝搬路は、次式(23)となる。
Figure 2011254171
式(23)は、基地局装置a2と端末装置b2の間の、フィルタ係数も含めた等価的な伝搬路を表す。また、式(23)は、ブロック三角化されていることを示す。なお、本実施形態では、フィルタ係数として式(23)を用いる場合について説明をしたが、本発明はこれに限らず、フィルタ算出部a24−22が算出するフィルタ係数は、伝搬路行列Hを乗算したときに、乗算後の行列をブロック三角化するフィルタ係数であればよい。
式(23)の非対角成分は、端末装置B1宛の信号が端末装置B2に届き、干渉信号となることを示す。干渉算出部a24−23は、この干渉信号を算出する。具体的には、干渉算出部a24−23は、次式(24)を用いて干渉信号f、fを算出する。
Figure 2011254171
なお、この場合、次式(25)の関係が満たされる。
Figure 2011254171
Modulo演算部a145−3〜a145−4は、それぞれ、干渉算出部a24−23が算出した干渉信号f、fを信号s、sから減算する。これにより、式(25)の右辺に示すように、ベクトルsに対して、ブロック対角化された行列を乗じることとなる。つまり、複数の端末装置宛の信号が互いに干渉し合わないように、空間多重を実現することができる。
<端末装置b2について>
図8は、本実施形態に係る端末装置b2の構成を示す概略ブロック図である。この図において、端末装置b2は、受信アンテナb111−1(Bn1)、b111−2(Bn2)、無線部b112−1、b112−2、信号分離部b113−1、b113−2、制御信号処理部b114−1、b114−2、伝搬路推定部b115、係数推定部b224、MIMO多重分離部b216、剰余判定部b117−1、b117−2、Modulo演算部b118−1、b118−2、復調部b119−1、b119−2、復号部b120−1、b120−2、上位層部b121、無線部b122、及び、送信アンテナb123を含んで構成される。
なお、受信アンテナb111−1、b111−2が持つ機能は受信アンテナb111と同じであり、無線部b112−1、b112−2が持つ機能は無線部b112と同じであり、信号分離部b113−1、b113−2が持つ機能は信号分離部b113と同じである。制御信号処理部b114−1、b114−2が持つ機能は制御信号処理部b114と同じであり、剰余判定部b117−1、b117−2が持つ機能は剰余判定部b117と同じである。Modulo演算部b118−1、b118−2が持つ機能はModulo演算部b118と同じであり、復調部b119−1、b119−2が持つ機能は復調部b119と同じであり、復号部b120−1、b120−2が持つ機能は復号部b120と同じである。また、伝搬路推定部b115、上位層部b121及び無線部b122が持つ機能は、第1の実施形態のものと同じである。これらの機能については、説明を省略する。
係数推定部b224には、信号分離部b213−1及びb213−2から、プレコーディング情報の信号及びパイロット信号が入力される。係数推定部b224は、プレコーディング情報の信号を復調及び復号する。
復号したプレコーディング情報がBD−THPを示す場合、係数推定部b224は、式(19)のフィルタ係数を算出してMIMO多重分離部b216に出力する。一方、復号したプレコーディング情報がBT−THPを示す場合、係数推定部b224は、式(23)のフィルタ係数を算出してMIMO多重分離部b216に出力する。また、係数推定部b224には、プレコーディング情報をMIMO多重分離部b216に出力する。
端末装置BnのMIMO多重分離部b216は、伝搬路推定部b115から入力された伝搬路情報に基づいて、伝搬行列Hを生成する。MIMO多重分離部b216は、生成した伝搬行列H及び係数推定部b224から入力されたフィルタ係数に基づいて、信号を抽出する。
具体的には、係数推定部b224から入力されたプレコーディング情報がBDを示す場合、MIMO多重分離部b216は、式(11)の行列Un,nを算出する。一方、係数推定部b224から入力されたプレコーディング情報がBT−THPを示す場合、MIMO多重分離部b216は、式(20)の行列U’(端末装置B1の場合)、又は、式(22)の行列U’(端末装置B2の場合)を算出する。なお、基地局装置b2は、各端末装置が端末装置B1であるか又はB2であるかを示す情報を、各端末装置に対して予め送信し、MIMO多重分離部b216は、この情報に基づいて行列U’又はU’を算出してもよい。
MIMO多重分離部b216は、算出した行列Un,n、行列U’又は行列U’を信号分離部b213−1、b213−2から入力された信号に乗算する。例えば、プレコーディング情報がBT−THPを示す場合の端末装置B2では、式(24)の行列の積HMにU’を乗算した行列は、D’(対角行列)となるので、MIMO多重分離部b216は、D’を除算することで信号を抽出する。以上のように、MIMO多重分離部b216は、各ストリームの信号を抽出する。MIMO多重分離部b216は、抽出した信号を、受信アンテナb111−1、b111−2毎にそれぞれ剰余判定部b117−1、b117−2に出力する。
このように、本実施形態では、基地局装置a1は、複数の端末装置Bn宛の信号を空間多重するためのプレコーディングを、複数のプレコーディング(BD、BT−THP)から選択し、選択したプレコーディングを行った信号を送信する。これにより、通信システムは、受信品質が異なることとなる複数のプレコーディングからプレコーディングを選択でき、複数の端末装置Bnにおける受信品質を柔軟に制御できる。
本実施形態のように、MU−MIMOシステムにおいて、複数のプレコーディング手段を備え、それらの中からプレコーディング手段を選択して用いることにより、各種プレコーディング手段の特徴を生かしたMU−MIMO伝送が実現でき、伝送特性を向上させることが可能である。特に、空間多重の対象となる端末の組み合わせに応じてプレコーディング手段を選択することにより、状況に応じた適切なプレコーディング手段を選択することができる。
なお、本実施形態では、MIMO多重分離部b216が行列Un,n、行列U’又は行列U’を算出する場合について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、基地局装置a2がこれらの行列を算出し、算出した行列の情報を端末装置b2に送信してもよい。この場合、端末装置b2のMIMO多重分離部b216は、受信した行列の情報を用いて信号を抽出する。また、MIMO多重分離部b216は他の処理で信号を抽出してもよい。例えば、他の各端末装置における2つの受信信号をMMSE(Minimum Mean Square Error)やMLD(Maximum Likelihood Detection)で分離してもよい。
また、本実施形態では、剰余判定部b117−1、b117−2は、剰余演算情報に応じて出力先を選択するが、プレコーディング情報、及び端末装置B1であるか又はB2であるかを示す情報に応じて出力先を選択してもよい。例えば、プレコーディング情報がBT−THPであり、かつ、端末装置B2である場合には、剰余判定部b117−1、b117−2は、それぞれ、Modulo演算部b118−1、b118−2に出力し、この場合以外は、復調部b119−1、b119−2に出力する。
なお、本実施形態では、2つの端末装置の場合のフィルタ算出部の処理を説明した。しかし、本発明はこれに限らず、2つ以上の端末装置であってもよい。以下ではこの場合のフィルタ算出部の処理の一例について説明する。フィルタ算出部a24−12は、以下の処理を行う。
n番目の端末装置Bn以外の伝搬路行列をH〜(チルダ)とすると、次式で表すことができる。
Figure 2011254171
式(26)を特異値分解すると、次式のようになる。
Figure 2011254171
式(27)において、左特異ベクトルU〜は端末装置側のユニタリ行列、D〜は対角行列(特異値) 、右特異ベクトルVは基地局装置側のユニタリ行列を表している。また、VはK行K列の行列である。このとき、n番目の端末装置に対して他の端末装置からの信号が届かないようにするためのフィルタ係数をV^(ハット)と定義すると、V^は、Vのうち右側のJ(n番目の端末装置の受信アンテナ数) 列を抽出した行列となる。したがって,BDにおけるブロック対角化のためのフィルタ係数をM’とすると、次式(28)のように表すことができる。
Figure 2011254171
ここで、基地局装置において送信信号に式(28)のプレコーディングを行って送信し、伝搬路を通ると、端末装置側から見ると伝搬路行列Hに行列M’を乗算された伝搬路と等価な伝搬路となる。このとき各端末装置におけるSU−MIMO伝搬路をそれぞれHM’とおき、それぞれについて次式のように、特異値分解する。
Figure 2011254171
フィルタ算出部a24−12は、フィルタ係数Mを、次式(30)によって算出する。
Figure 2011254171
一方、フィルタ算出部a24−22は、以下の処理を行う。BT−THPにおけるブロック三角化のためのフィルタ係数をM’とすると、次式(31)のように表すことができる。
Figure 2011254171
このとき、V’は次式(32)のように算出する。
Figure 2011254171
式(32)において、nはN、N−1、…、2の順にそれぞれのV を算出する。ここで、Hのうちブロック三角化するために抽出する伝搬路行列をB 、残りの伝搬路行列をB〜(チルダ)と定義する。このBを特異値分解することによって式(31)のV を得る。
ここで、基地局装置a2において送信信号に式(31)のプレコーディングを行って送信し、伝搬路を通ると、端末装置Bn側から見ると伝搬路行列Hに右から行列M’を乗算された伝搬路と等価な伝搬路となる。このときHM’はブロック三角化された伝搬路行列となる。ここで、各送信アンテナと各端末装置Bnで構成される伝搬路行列を抽出する。この抽出された伝搬路行列は、対角成分に配置された基地局装置a2と各端末装置BnのシングルユーザMIMO伝搬路行列、例えば、式(25)の例では、A11、A12、A21、A22、A33、A34、A43、A44の成分以外をゼロに置き換えた行列を表している。この行列をAとし、各端末装置BnにおけるSU−MIMO伝搬路をそれぞれA’とおくと、次式(33)のようになる。
Figure 2011254171
ここで、A’について次式のように特異値分解すると、n番目の端末装置Bnの伝搬路に乗算されるプレコーディング行列Vは、次式で(34)で表される。
Figure 2011254171
フィルタ算出部a24−22は、フィルタ係数Mを、次式(35)によって算出する。
Figure 2011254171
なお、上記各実施形態において、基地局装置a1、a2は、フレーム単位の受信品質情報を端末装置Bnから受信してもよい。ただし、この場合、基地局装置a1は、プレコーディングの選択を、フレーム毎に行ってもよいし、より短い又は長い時間間隔で行ってもよい。この場合、例えば、基地局装置a1、a2は、端末装置Bnの識別情報の組合せと、受信品質情報に基づいて予め選択したプレコーディングを示す情報と、を記憶する。基地局装置a1、a2は、記憶する情報に基づいて、プレコーディングを選択する。基地局装置a1、a2は、予め定めた期間の経過後、受信品質情報に基づいてプレコーディングを選択し、端末装置Bnの識別情報の組合せと、選択したプレコーディングを示す情報と、を記憶することを繰り返す。また、プレコーディングを選択に用いる期間は、予め定めた期間でなくてもよく、例えば、端末装置Bnの移動速度に応じて期間を決定してもよい。具体的には、端末装置Bnの移動速度が大きいほど期間は短く、端末装置Bnの移動速度が小さいほど期間は長くしてもよい。
また、上記各実施形態において、通信システムは、通信を中継するリレー局装置を備えてもよい。例えば、基地局装置a1、a2とリレー局装置との距離が同程度であり、リレー局装置各々での受信品質の差が閾値より小さいと予め判定できるときは、基地局装置a1、a2は、リレー局装置を中継する場合にはプレコーディングをZF−THPに決定してもよい。
なお、上記実施形態において、基地局装置a1、a2は、受信品質の差に代えて受信品質の比を用いてもよく、受信品質の比が「1」±閾値の範囲内にあるか否かで判定してもよい。
また、上記実施形態において、基地局装置a1、a2は、受信品質の差に受信品質の最大値と最小値の差を用いるが、本発明はこれに限らず、s番目(例えば、2番目)に大きい閾値とt番目(例えば3番目)に小さい閾値との差を用いてもよい。
また、上記実施形態の通信システムは、シングルキャリア伝送を行う通信システムであってもよいし、マルチキャリア伝送を行う通信システムであってもよい。マルチキャリア伝送システムへの適用は、サブキャリア毎または幾つかのサブキャリアをグループ化した単位でフィルタ等を算出することにより、実現できる。このような場合には、パイロット信号を周波数領域で直交化することも可能となる。
さらに、本発明は、ある周波数帯域を幾つかのサブチャネルに分割し、各サブチャネルを複数の端末に割り当てて通信を行うようなシステムにも適用可能である。これは、例えば、端末1〜4まではサブチャネル1を、端末5、6はサブチャネル2を用いるといったシステムであり、このような場合に、サブチャネル毎に本発明による空間多重を施した伝送を行うことにより、複数サブチャネルを有するシステムにおいても複数の端末宛の伝送を効率良く行うことが可能となる。但し、このように複数のサブチャネルを用いる場合には、各端末へ割り当てるサブチャネルを特定する情報を基地局装置から各端末装置へ通知する必要があり、各端末装置は基地局装置から通知されるその情報を基に、自身宛の信号が多重されているサブチャネルを把握し、自身宛の信号を復調することとなる。
なお、上述した実施形態における基地局装置a1、a2及び端末装置b1、b2の一部、例えば、受信品質取得部a122、プレコーディング決定部123、a223、演算順序選択部a141、フィルタ算出部a142、a24−12、a24−22、干渉算出部a143、減算部a144−2〜a144−N、Modulo演算部a145−2〜a145−N、フィルタ乗算部a146、a246、及びプレコーディング選択部a240をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、基地局装置a1、a2又は端末装置b1、b2に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上述した実施形態における基地局装置a1、a2及び端末装置b1、b2の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現しても良い。基地局装置a1、a2及び端末装置b1、b2の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
a1、a2・・・基地局装置、B1〜4、b1、b2・・・端末装置、a111・・・受信アンテナ、a112・・・無線部、a12、a22・・・上位層部、a131−1〜a131−N・・・符号化部、a132−1〜a132−N・・・変調部、a14、a24・・・多重信号生成部、a151・・・第2の参照信号生成部、a152・・・第1の参照信号生成部、a153・・・フィルタ乗算部、a154・・・信号多重部、a155−1〜a155−K・・・無線部、a161〜a16K・・・送信アンテナ、a121・・・アプリケーション部、a122・・・受信品質取得部、a123、a223・・・プレコーディング決定部、a141・・・演算順序選択部、a142・・・フィルタ算出部、a143・・・干渉算出部、a144−2〜a144−N・・・減算部、a145−2〜a145−N・・・Modulo演算部、a146、a246・・・フィルタ乗算部、a240・・・プレコーディング選択部、a24−1・・・第1のプレコーディング部、a24−2・・・第2のプレコーディング部、B11〜B41、b111、b111−1、b111−2・・・受信アンテナ、b112、b112−1、b112−2・・・無線部、b113、b113−1、b113−2・・・信号分離部、b114、b114−1、b114−2・・・制御信号処理部、b115・・・伝搬路推定部、b116・・・伝搬路補償部、b117、b117−1、b117−2・・・剰余判定部、b118、b118−1、b118−2・・・Modulo演算部、b119、b119−1、b119−2・・・復調部、b120、b120−1、b120−2・・・復号部、b121・・・上位層部、b122・・・無線部、b123・・・送信アンテナ、b224・・・係数推定部、b216・・・MIMO多重分離部

Claims (13)

  1. 複数の受信装置と、前記複数の受信装置宛の信号を空間多重して送信する送信装置と、を具備する通信システムにおいて、
    前記送信装置は、前記複数の受信装置宛の信号を空間多重するためのプレコーディングを、複数のプレコーディングから選択し、選択したプレコーディングにより空間多重を行った信号を送信することを特徴とする通信システム。
  2. 前記複数のプレコーディングのうち少なくとも1つは、非線形演算に基づくプレコーディングであることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記送信装置は、選択したプレコーディングを示すプレコーディング情報を前記受信装置に送信し、
    前記受信装置は、前記送信装置が送信したプレコーディング情報に基づいて、前記送信装置が送信した信号を復調することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信システム。
  4. 前記送信装置は、前記複数の受信装置に関する情報に基づいて、複数のプレコーディングから選択することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の通信システム。
  5. 前記送信装置は、前記複数の受信装置での受信品質に関する情報に基づいて、複数のプレコーディングから選択することを特徴とする請求項4に記載の通信システム。
  6. 前記送信装置は、前記複数の受信装置での受信品質の差に基づいて、複数のプレコーディングから選択することを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
  7. 前記複数のプレコーディングのうち第1のプレコーディングは、前記複数の受信装置宛の信号各々に同じ値が乗算される又は値が乗算されないものであり、
    前記送信装置は、前記複数の受信装置での受信品質の差が予め定めた値より小さい場合には、前記第1の符号化を選択することを特徴とする請求項6に記載の通信システム。
  8. 前記複数のプレコーディングのうち第2のプレコーディングは、前記複数の受信装置宛の信号各々に異なる値が乗算されるものであり、
    前記送信装置は、前記複数の受信装置での受信品質の差が予め定めた値より大きい場合には、前記第2の符号化を選択することを特徴とする請求項6又は7に記載の通信システム。
  9. 前記送信装置は、受信品質が低い受信装置の信号に対して、大きな値が乗算されるように、前記第2の符号化を行うことを特徴とする請求項8に記載の通信システム。
  10. 複数の受信装置宛の信号を空間多重して送信する送信装置において、
    前記複数の受信装置宛の信号を空間多重するためのプレコーディングを、複数のプレコーディングから選択し、選択したプレコーディングを行った信号を送信することを特徴とする送信装置。
  11. 複数の受信装置宛の信号を空間多重して送信する送信装置における送信制御方法において、
    前記送信装置が、前記複数の受信装置宛の信号を空間多重するためのプレコーディングを、複数のプレコーディングから選択し、選択したプレコーディングを行った信号を送信する過程を有することを特徴とする送信制御方法。
  12. 複数の受信装置宛の信号を空間多重して送信する送信装置のコンピュータに、
    前記複数の受信装置宛の信号を空間多重するためのプレコーディングを、複数のプレコーディングから選択し、選択したプレコーディングを行った信号を送信する手順を実行させるための送信制御プログラム。
  13. 複数の受信装置宛の信号を空間多重するためのプレコーディングを、複数のプレコーディングから選択するプロセッサ。
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