JP5723627B2 - 無線送信装置、無線受信装置、無線通信システム、制御プログラムおよび集積回路 - Google Patents

無線送信装置、無線受信装置、無線通信システム、制御プログラムおよび集積回路 Download PDF

Info

Publication number
JP5723627B2
JP5723627B2 JP2011032549A JP2011032549A JP5723627B2 JP 5723627 B2 JP5723627 B2 JP 5723627B2 JP 2011032549 A JP2011032549 A JP 2011032549A JP 2011032549 A JP2011032549 A JP 2011032549A JP 5723627 B2 JP5723627 B2 JP 5723627B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wireless
station apparatus
radio
mobile station
codebook
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011032549A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012175189A5 (ja
JP2012175189A (ja
Inventor
毅 小野寺
毅 小野寺
宏道 留場
宏道 留場
博史 中野
博史 中野
デルガド アルバロ ルイズ
デルガド アルバロ ルイズ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2011032549A priority Critical patent/JP5723627B2/ja
Publication of JP2012175189A publication Critical patent/JP2012175189A/ja
Publication of JP2012175189A5 publication Critical patent/JP2012175189A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5723627B2 publication Critical patent/JP5723627B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、移動通信技術に関し、特に、コードブックベースの閉ループ型マルチユーザMIMOにおいて、移動局装置の空間多重機会の向上および通知にかかるオーバヘッド量を抑圧する技術に関する。
第3.9世代無線伝送方式として3rd Generation Partnership Project(3GPP)において標準化が進められたLong Term Evolution(LTE)では、第3世代無線伝送方式からの大幅な周波数利用効率の改善のために、複数の送受信アンテナを用いて無線伝送を行なう多入力多出力(Multiple Input Multiple Output:MIMO)技術が仕様化された。MIMO技術の一つである空間多重(Spatial Multiplexing:SM)技術により、周波数帯域幅を拡大することなく、伝送速度の向上が実現できる。また、LTEの発展版であるLTE-Advanced(LTE-A)が、第4世代無線伝送方式のひとつとして国際電気通信連合 無線通信部門(International Telecommunication Union Radio communications Sector:ITU-R)より承認され、その標準化活動が活発に行なわれている。LTE-Aでは下りリンク(基地局装置→移動局装置)伝送のピーク伝送速度1Gbpsを達成するために、最大8ストリームを空間多重可能なシングルユーザMIMO(Single User MIMO:SU-MIMO)が検討されている。SU-MIMOは複数送信アンテナを有する基地局装置と複数受信アンテナを有する単一移動局装置とのMIMO伝送である。
MIMO伝送は、送信装置で伝搬路情報(Channel State Information : CSI)を要求する閉ループ型MIMO伝送と、CSIを必要としない開ループ型MIMO伝送とに大別され、閉ループ型MIMOは開ループ型MIMOよりも優れた周波数利用効率が達成できることが報告されている。しかし、上下リンクで異なる搬送波周波数を用いる周波数分割複信(Frequency Division Duplex : FDD)に基づく無線通信システムの場合、基地局装置がCSIを取得するためには、移動局装置よりCSIをフィードバックする必要があり、オーバヘッドが大幅に増加してしまうという問題がある。
そこで、LTEでは、非特許文献1に記載されているようにCSIの通知にかかるオーバヘッド量を大幅に抑圧することができるコードブックベースの閉ループ型MIMO伝送がサポートされている。コードブックベースの閉ループ型MIMOでは、基地局装置と移動局装置の間で複数の線形フィルタが記載されたコードブックを予め共有しておき、移動局装置は所望の送信フィルタを前述のコードブックより抽出し、その番号(インデックス)を基地局装置に通知する。基地局装置は、通知された線形フィルタに基づき、送信データに対してプリコーディングを行なったのち、MIMO伝送を行なう。コードブックに基づきCSIを通知するため、CSIそのものを移動局装置が通知する方法と比較して、オーバヘッドの量を大幅に抑圧することが可能である。
しかし、コードブックベースの閉ループ型MIMO伝送において、基地局装置の送信アンテナ数が増加した場合にコードブックが大きくなってしまい、オーバヘッド量が増加してしまうという問題がある。そこで、非特許文献2のように、2種類のコードブックに記載された2つの線形フィルタ(W1、W2)を組み合わせた線形フィルタによりプリコーディングを行なうこととし、それぞれのコードブックから選択した線形フィルタのインデックスを異なる頻度で基地局装置へ通知することによって、時間平均的なオーバヘッド量を抑圧する方法が提案されている。
一方、同時接続する複数移動局装置を仮想的な大規模アンテナアレーとみなし、基地局装置から各移動局装置への送信信号を空間多重させるマルチユーザMIMO(Multi-User MIMO:MU-MIMO)がLTEでサポートされており、これもまたコードブックベースによるものである。SU-MIMOと同様に、MU-MIMOでも、移動局装置はコードブックから所望の線形フィルタを基地局装置に通知し、基地局装置は複数の移動局装置より通知された線形フィルタに基づき、複数移動局装置宛のデータを空間多重して送信するMU-MIMOを行なうかどうかを決定する。
また、移動局装置が基地局装置に対して、所望の線形フィルタに加えて、所望線形フィルタと空間多重するのに最も相性の良い線形フィルタを表すBest companion PMI(Precoding Matrix Indicator)も通知するBest companion PMIフィードバックという技術が非特許文献3などで議論されている。これは、基地局装置は複数の移動局装置より通知される所望線形フィルタとBest companion PMIを取得し、互いの所望線形フィルタが相手のBest companion PMIとなっている移動局装置同士を空間多重するという方法であり、純粋なコードブックベースMU-MIMOと比較して、空間多重機会を向上させることが可能である。
しかしながら、コードブックベースの閉ループ型MIMOでは、コードブック記載の線形フィルタ群からの所望線形フィルタの抽出を移動局装置が行なうため、コードブックのサイズが大きくなるに従い、移動局装置の複雑性を増加させてしまうという問題があった。すなわち、移動局装置が所望の送信フィルタを抽出するためには、コードブック記載の全ての線形フィルタについて受信品質(受信信号対雑音電力比(受信SNR)、受信信号対干渉および雑音電力比(受信SINR)、または通信容量(キャパシティ)等)を算出し、その結果を比較する必要があるため、移動局装置の負担が大きくなり、複雑性が増加してしまう。
また、所望線形フィルタとは別の線形フィルタも更に通知することで、周波数利用効率を改善させることができるが、移動局装置からの通知にかかるオーバヘッド量が増加してしまうという問題があった。すなわち、Best companion PMIを通知するためにオーバヘッド量が増加してしまうという問題がある。
さらに、いずれの場合もMU-MIMOにおいては、各移動局装置が選択して通知してきた所望線形フィルタが直交する組み合わせとなる場合にのみMU-MIMOによる多重が可能となるため、MU-MIMOによる空間多重機会が限定されてしまうという問題があった。すなわち、移動局装置がCSIそのものを通知していないコードブックベースのMU-MIMOでは、各移動局装置(ユーザ)から通知された線形フィルタの組み合わせにおいて、各ユーザ宛のストリーム間で生じるユーザ間干渉(Inter-User Interference:IUI)が十分小さくなる、すなわち通知された線形フィルタ同士が直交する、または直交に近い組み合わせを選択しなければならず、空間多重機会が限定されてしまうという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、コードブックベースの閉ループ型MU-MIMOにおいて、移動局装置の複雑性の改善と、移動局装置からの通知にかかるオーバヘッド量の抑圧、およびMU-MIMOによる空間多重機会の向上を実現する無線送信装置、無線受信装置、無線通信システム、制御プログラムおよび集積回路を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の無線送信装置は、複数の送信アンテナを備え、複数の無線受信装置宛てのデータ信号に対して、それぞれプリコーディングを行ない、前記プリコーディング後の信号を空間多重して送信する無線送信装置であって、前記プリコーディングに用いられる複数の第1の線形フィルタが複数のグループ毎に記載された第1のコードブックを記憶するコードブック記憶部と、空間多重の対象とする複数の無線受信装置を選択し、選択した無線受信装置毎にそれぞれ異なる前記グループを選択するグループ選択部と、前記選択した各グループをそれぞれの前記無線受信装置に通知する制御情報を生成する制御情報生成部と、を備えることを特徴とする。
このように、無線送信装置が、空間多重の対象とする複数の無線受信装置を選択し、それぞれに対して異なる前記グループを選択するので、無線受信装置が所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することが可能となる。その結果、無線受信装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを無線送信装置へ通知するためのオーバヘッド量を削減することができる。
(2)また、本発明の無線送信装置は、前記無線受信装置から送信された無線信号の到来方向を推定する到来方向推定部を更に備え、前記グループ選択部は、前記各無線受信装置から送信された無線信号の到来方向推定結果に基づいて、空間多重の対象とする複数の無線受信装置を選択することを特徴とする。
このように、無線送信装置が、複数の無線受信装置の到来方向推定結果に基づいて、空間多重の対象とする複数の無線受信装置を選択するので、より直交性が高く、高いMU−MIMO伝送効率が得られる無線受信装置の組を選択することが可能となる。
(3)また、本発明の無線送信装置において、前記コードブック記憶部は、複数の第2の線形フィルタが記載された第2のコードブックを記憶し、前記第1および第2の線形フィルタを組み合わせた線形フィルタを用いて前記プリコーディングを行なうことを特徴とする。
このように、無線送信装置が複数の第2の線形フィルタが記載された第2のコードブックをさらに記憶するので、第1のコードブックおよび第2のコードブックの2種類のコードブックにそれぞれ記載された2つの線形フィルタを組み合わせた線形フィルタによりプリコーディングを行なうことができる。これにより、コードブックベースの閉ループ型MU−MIMOにおいて、無線受信装置が第1のコードブックの所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することが可能となり、また、無線受信装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを無線送信装置へ通知するためのオーバヘッド量を削減することができる。
(4)また、本発明の無線送信装置は、複数の送信アンテナを備え、複数の無線受信装置宛てのデータ信号に対して、それぞれプリコーディングを行ない、前記プリコーディング後の信号を空間多重して送信する無線送信装置であって、前記プリコーディングに用いられる複数の第1の線形フィルタが複数のグループ毎に記載された第1のコードブックを記憶するコードブック記憶部と、前記各無線受信装置の個別識別番号に基づいて、前記無線受信装置毎に前記グループを決定し、前記決定したグループが異なる複数の前記無線受信装置を空間多重の対象として選択するユーザ選択部と、を備えることを特徴とする。
このように、無線送信装置が、無線受信装置の個別識別番号に基づいて、各無線受信装置に対するグループを決定し、決定したグループが異なる複数の無線受信装置を空間多重の対象として選択するので、無線送信装置から無線受信装置へコードブックグループを通知する必要がなく、下りリンクの通知情報量を削減することができる。
(5)また、本発明の無線送信装置において、前記第1のコードブックには、相互に異なるグループ間で直交する関係となるように複数のグループに分類された複数の前記第1の線形フィルタが記載されていることを特徴とする。
このように、第1のコードブックには、相互に異なるグループ間で直交する関係となるように複数のグループ分類された複数の前記第1の線形フィルタが記載されているので、無線受信装置は、IUIが十分小さな状態でMU−MIMOによる多重が可能となる。これにより、MU−MIMOによる空間多重機会が増大し、周波数利用効率を向上することができる。
(6)また、本発明の無線受信装置は、複数の送信アンテナを備え、複数の無線受信装置宛てのデータ信号に対して、それぞれプリコーディングを行ない、前記プリコーディング後の信号を空間多重して送信する無線送信装置から送信された無線信号を受信する無線受信装置であって、前記プリコーディングに用いられる複数の第1の線形フィルタが複数のグループ毎に記載された第1のコードブックを記憶する受信側コードブック記憶部と、前記無線送信装置から通知された前記グループのうちのいずれか一つを指定するグループ情報を取得する制御情報取得部と、前記取得したグループ情報を記憶するグループ記憶部と、前記記憶されたグループ情報が示すグループに属する前記第1の線形フィルタの中から、いずれか一つの第1の線形フィルタを選択する所望フィルタ算出部と、前記選択した第1の線形フィルタの識別番号であるインデックスを前記無線送信装置に通知する通知情報を生成する通知情報生成部と、を備えることを特徴とする。
このように、無線受信装置が、無線送信装置から通知されたグループのうち1つを指定するグループ情報を取得し、取得したグループ情報を記憶し、記憶されたグループ情報が示すグループに属する第1の線形フィルタの中から1つを選択するので、無線受信装置が所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することが可能となる。その結果、無線受信装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを無線送信装置へ通知するためのオーバヘッド量を削減することができる。
(7)また、本発明の無線受信装置は、前記受信側コードブック記憶部は、複数の第2の線形フィルタが記載された第2のコードブックを記憶し、前記所望フィルタ算出部は、いずれか一つの前記第2の線形フィルタを選択することを特徴とする。
このように、無線受信装置が、さらに、第2の線形フィルタの中から1つを選択するので、第1のコードブックおよび第2のコードブックの2種類のコードブックにそれぞれ記載された2つの線形フィルタを組み合わせた線形フィルタによりプリコーディングを行なうことができる。これにより、コードブックベースの閉ループ型MU−MIMOにおいて、無線受信装置が第1のコードブックの所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することが可能となり、また、無線受信装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを無線送信装置へ通知するためのオーバヘッド量を削減することができる。
(8)また、本発明の無線受信装置は、複数の送信アンテナを備え、複数の無線受信装置宛てのデータ信号に対して、それぞれプリコーディングを行ない、前記プリコーディング後の信号を空間多重して送信する無線送信装置から送信された無線信号を受信する無線受信装置であって、前記プリコーディングに用いられる複数の第1の線形フィルタが複数のグループ毎に記載された第1のコードブックを記憶する受信側コードブック記憶部と、自装置の個別識別番号を記憶する識別番号記憶部と、前記記憶された個別識別番号に基づいて、前記グループのうちのいずれか一つを選択し、前記選択したグループに属する前記第1の線形フィルタのうちいずれか一つの第1の線形フィルタを選択する所望フィルタ算出部と、前記選択した第1の線形フィルタの識別番号であるインデックスを前記無線送信装置に通知する通知情報を生成する通知情報生成部と、を備えることを特徴とする。
このように、無線受信装置が、記憶された個別識別番号に基づいてグループのうちの1つを選択し、選択したグループに属する第1の線形フィルタの中から1つを選択するので、無線送信装置から無線受信装置へコードブックグループを通知する必要がなく、下りリンクの通知情報量を削減することができる。
(9)また、本発明の無線通信システムは、複数の無線受信装置と、複数の送信アンテナを備え、前記複数の無線受信装置宛てのデータ信号に対して、それぞれプリコーディングを行ない、前記プリコーディング後の信号を空間多重して送信する無線送信装置と、から構成される無線通信システムであって、前記各無線受信装置は、前記プリコーディングに用いられる複数の第1の線形フィルタが複数のグループ毎に記載された第1のコードブックのうち、それぞれ異なる前記グループからいずれか一つの前記第1の線形フィルタを選択し、その第1の線形フィルタの識別番号であるインデックスを前記無線送信装置に通知し、前記無線送信装置は、前記各無線受信装置からそれぞれ通知された各インデックスで表わされる前記各第1の線形フィルタに基づいて、前記プリコーディングを行なうことを特徴とする。
このように、複数の無線受信装置が、それぞれ異なる前記グループから1つの第1の線形フィルタを選択して、その識別番号であるインデックスを無線送信装置にそれぞれ通知するので、無線受信装置が所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することが可能となる。その結果、無線受信装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを無線送信装置へ通知するためのオーバヘッド量を削減することができる。
(10)また、本発明の無線通信システムにおいて、前記無線送信装置は、前記各無線受信装置に対して、それぞれ異なる前記グループを選択し、前記選択した各グループをそれぞれの前記無線受信装置に通知し、前記各無線受信装置は、前記無線送信装置から通知された前記グループから、いずれか一つの第1の線形フィルタを選択することを特徴とする。
このように、各無線受信装置が、無線送信装置より通知された前記グループから1つの第1の線形フィルタを選択するので、無線受信装置が所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することが可能となる。その結果、無線受信装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを無線送信装置へ通知するためのオーバヘッド量を削減することができる。
(11)また、本発明の無線通信システムにおいて、前記各無線受信装置は、自装置に対して割り当てられた個別識別番号に基づいて、前記複数のグループのうちいずれか一つのグループを選択し、前記選択したグループからいずれか一つの第1の線形フィルタを選択することを特徴とする。
このように、各無線受信装置は、それぞれに対して割り振られた個別識別番号に基づいてグループから1つのグループを選択し、選択したグループから1つの第1の線形フィルタを選択するので、無線送信装置から無線受信装置へコードブックグループを通知する必要がなく、下りリンクの通知情報量を削減することができる。
(12)また、本発明の無線通信システムにおいて、前記各無線受信装置は、複数の第2の線形フィルタが記載された第2のコードブックのうち、いずれか一つの第2の線形フィルタを選択し、その選択した第2の線形フィルタの識別番号であるインデックスを前記無線送信装置に通知し、前記無線送信装置は、前記各無線受信装置からそれぞれ通知された各インデックスで表わされる前記第1および第2の線形フィルタを組み合わせた線形フィルタを用いて前記プリコーディングを行なうことを特徴とする。
このように、複数の無線受信装置が、さらに、それぞれ第2のコードブックから1つの第2の線形フィルタを選択して、その識別番号であるインデックスを無線送信装置にそれぞれ通知するので、第1のコードブックおよび第2のコードブックの2種類のコードブックにそれぞれ記載された2つの線形フィルタを組み合わせた線形フィルタによりプリコーディングを行なうことができる。これにより、コードブックベースの閉ループ型MU−MIMOにおいて、無線受信装置が第1のコードブックの所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することが可能となり、また、無線受信装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを無線送信装置へ通知するためのオーバヘッド量を削減することができる。
(13)また、本発明の制御プログラムは、複数の送信アンテナを備え、複数の無線受信装置宛てのデータ信号に対して、それぞれプリコーディングを行ない、前記プリコーディング後の信号を空間多重して送信する無線送信装置の制御プログラムであって、前記プリコーディングに用いられる複数の第1の線形フィルタが複数のグループ毎に記載された第1のコードブックを記憶する処理と、空間多重の対象とする複数の無線受信装置を選択し、選択した無線受信装置毎にそれぞれ異なる前記グループを選択する処理と、前記選択した各グループをそれぞれの前記無線受信装置に通知する制御情報を生成する処理と、の一連の処理を、コンピュータに実行させることを特徴とする。
このように、無線送信装置が、空間多重の対象とする複数の無線受信装置を選択し、それぞれに対して異なる前記グループを選択するので、無線受信装置が所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することが可能となる。その結果、無線受信装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを無線送信装置へ通知するためのオーバヘッド量を削減することができる。
(14)また、本発明の制御プログラムは、複数の送信アンテナを備え、複数の無線受信装置宛てのデータ信号に対して、それぞれプリコーディングを行ない、前記プリコーディング後の信号を空間多重して送信する無線送信装置から送信された無線信号を受信する無線受信装置の制御プログラムであって、前記プリコーディングに用いられる複数の第1の線形フィルタが複数のグループ毎に記載された第1のコードブックを記憶する処理と、前記無線送信装置から通知された前記グループのうちのいずれか一つを指定するグループ情報を取得する処理と、前記取得したグループ情報を記憶する処理と、前記記憶されたグループ情報が示すグループに属する前記第1の線形フィルタの中から、いずれか一つの第1の線形フィルタを選択する処理と、前記選択した第1の線形フィルタの識別番号であるインデックスを前記無線送信装置に通知する通知情報を生成する処理と、の一連の処理を、コンピュータに実行させることを特徴とする。
このように、無線受信装置が、無線送信装置から通知されたグループのうち1つを指定するグループ情報を取得し、取得したグループ情報を記憶し、記憶されたグループ情報が示すグループに属する第1の線形フィルタの中から1つを選択するので、無線受信装置が所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することが可能となる。その結果、無線受信装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを無線送信装置へ通知するためのオーバヘッド量を削減することができる。
(15)また、本発明の集積回路は、複数の送信アンテナを備えた無線送信装置に実装されることにより、前記無線送信装置に複数の機能を発揮させる集積回路であって、複数の無線受信装置宛てのデータ信号に対して、それぞれプリコーディングを行ない、前記プリコーディング後の信号を空間多重して送信する機能と、前記プリコーディングに用いられる複数の第1の線形フィルタが複数のグループ毎に記載された第1のコードブックを記憶する機能と、空間多重の対象とする複数の無線受信装置を選択し、選択した無線受信装置毎にそれぞれ異なる前記グループを選択する機能と、前記選択した各グループをそれぞれの前記無線受信装置に通知する制御情報を生成する機能と、の一連の機能を、前記無線送信装置に発揮させることを特徴とする。
このように、無線送信装置が、空間多重の対象とする複数の無線受信装置を選択し、それぞれに対して異なる前記グループを選択するので、無線受信装置が所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することが可能となる。その結果、無線受信装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを無線送信装置へ通知するためのオーバヘッド量を削減することができる。
(16)また、本発明の集積回路は、無線受信装置に実装されることにより、前記無線受信装置に複数の機能を発揮させる集積回路であって、複数の送信アンテナを備え、複数の無線受信装置宛てのデータ信号に対して、それぞれプリコーディングを行ない、前記プリコーディング後の信号を空間多重して送信する無線送信装置から送信された無線信号を受信する機能と、前記プリコーディングに用いられる複数の第1の線形フィルタが複数のグループ毎に記載された第1のコードブックを記憶する機能と、前記無線送信装置から通知された前記グループのうちのいずれか一つを指定するグループ情報を取得する機能と、前記取得したグループ情報を記憶する機能と、前記記憶されたグループ情報が示すグループに属する前記第1の線形フィルタの中から、いずれか一つの第1の線形フィルタを選択する機能と、前記選択した第1の線形フィルタの識別番号であるインデックスを前記無線送信装置に通知する通知情報を生成する機能と、の一連の機能を、前記無線受信装置に発揮させることを特徴とする。
このように、無線受信装置が、無線送信装置から通知されたグループのうち1つを指定するグループ情報を取得し、取得したグループ情報を記憶し、記憶されたグループ情報が示すグループに属する第1の線形フィルタの中から1つを選択するので、無線受信装置が所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することが可能となる。その結果、無線受信装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを無線送信装置へ通知するためのオーバヘッド量を削減することができる。
本発明によれば、コードブックベースの閉ループ型MU-MIMOにおいて、移動局装置の空間多重機会を向上することができ、さらに移動局装置においてコードブック記載の線形フィルタ群からの所望線形フィルタを抽出するための演算量の低減と、移動局装置からの通知にかかるオーバヘッド量を抑圧することができる。
本発明の第1の実施形態に係る基地局装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る移動局装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る基地局装置と複数(U=2個)の移動局装置との間の処理手順の例を示すシーケンスチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る基地局装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る基地局装置と複数(U=2個)の移動局装置との間の処理手順の例を示すシーケンスチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る基地局装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る移動局装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る基地局装置と複数(U=2個)の移動局装置との間の処理手順の例を示すシーケンスチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る基地局装置と複数(U=2個)の移動局装置との間の処理手順の例を示すシーケンスチャートである。
本発明による各実施形態では、N本の送信アンテナを有する基地局装置(送信装置とも呼ぶ)に対して、N本の受信アンテナを有する複数の移動局装置(受信装置、移動端末とも呼ぶ)が接続している通信を対象とする。そして、同一無線リソースにおいて最大U=2局の移動局装置が空間多重されるMU-MIMO伝送を対象とする。ただし、N≧R×U(Rは後述するランク数)が満たされる限りの数だけの空間多重を行なうことができるため、同一無線リソースにおいて空間多重される移動局装置数は2に限ったものではない。また、以下の説明では、簡単のため、各移動局装置には1データストリームだけを通信している状況を想定しているが、各移動局装置が有する受信アンテナ数だけのデータストリームを同時に伝送することも可能である。また、各移動局装置が有する受信アンテナ数はそれぞれ異なる数でも良く、もちろん各移動局装置に送信するデータストリーム数も異なっていて良い。以下では、移動局装置あたりに基地局装置が送信しているデータストリーム数のことをランク数と呼び、R個のデータストリームを伝送している場合には、ランクRの伝送を行なっていると呼ぶこととする。
具体的な実施形態の説明の前に、コードブックベースの閉ループ型MU-MIMOの信号処理についてその概要を説明する。はじめに、基地局装置は、接続している複数の移動局装置に対して、既知の参照信号系列を送信する。次いで、移動局装置は受信された既知参照信号系列に基づき、伝搬路推定を行なう。推定された伝搬路情報に基づき、移動局装置は自局に最も望ましい線形フィルタを既知のコードブックより抽出し、その線形フィルタの番号(インデックス)を基地局装置に通知する。基地局装置は、各移動局装置の所望の線形フィルタを取得し、その情報に基づき、各移動局装置宛の送信データに対して、送信符号化(プリコーディング)を施す。プリコーディング後のデータを同一無線リソースに空間多重して、接続されている複数の移動局装置宛に送信する。複数移動局装置宛のデータが空間多重された信号を受信した移動局装置では、前述の伝搬路情報等に基づき、自局の所望データを検出する。
移動局装置では、自局に対して最も望ましい線形フィルタをコードブックより抽出する必要がある。コードブックは基地局装置が有する送信アンテナ数や、各移動局装置への送信ランク数に応じて規定される。コードブックのサイズ、すなわち記載線形フィルタ数をCとし、記載線形フィルタを{c;j=1,・・・,C}と定義する。第uの移動局装置と基地局装置間の伝搬路行列をH、第uユーザが所望する線形フィルタをwとすると、第uの移動局装置が基地局装置に通知する線形フィルタは次式を満たすものとなる。
Figure 0005723627
ここで、||a||はベクトルaのノルム演算を表す。また、argmax(f(x))は評価関数f(x)を最大とするxを選択する関数であるから、式(1)の場合、||H×c||を最大とするcをコードブック記載の線形フィルタ群から抽出し、それを基地局装置に通知する所望線形フィルタwとすることを意味している。なお、||H×c||を最大とするということは、受信信号対雑音電力比(SNR)を最大とすることを意味している。なお、受信SNRの代わりに、受信信号対干渉および雑音電力比(SINR)や、通信容量を最大とするような線形フィルタを抽出するようにしても良い。
本発明の各実施形態では、コードブック記載の線形フィルタ群{c;j=1〜C}を、グループ間で互いに直交するような複数のグループ(サブセット)に分類する(以下、このグループをコードブックグループと呼ぶ)。なお、簡単のため、以下の各実施形態では、N=2、N=1、U=2の場合を例として説明する。以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る基地局装置の一構成例を示す機能ブロック図である。コードブック記憶部101は、プリコーディングに用いる複数の線形フィルタを、異なるグループ間で直交する関係となるように複数のグループに分類して、それぞれの識別番号(インデックス)とともに記憶する。なお、各線形フィルタの識別番号として、コードブック全体の中の識別番号の他に、グループ内での識別番号を備えることが好ましい。グループ選択部103は、当該基地局装置と接続状態にある複数の移動局装置から、MU-MIMO伝送での空間多重の対象とする移動局装置をU(=2)個選択し(第1の移動局装置と第2の移動局装置)、選択した移動局装置に対して互いに直交関係にあるコードブックグループを選択する。
制御情報生成部105は、グループ選択部103で選択した各移動局装置に対するコードブックグループをそれぞれの移動局装置に通知するコードブックグループ情報を含む制御情報を生成し、第1無線部107-1または第2無線部107-2、またはその両方の無線送信部109およびアンテナ部111を通じて各移動局装置に送信する。通知情報取得部113は、第1無線部107-1または第2無線部107-2、またはその両方のアンテナ部111および無線受信部115を通じて各移動局装置からの通知情報を受信し、各移動局装置が選択した線形フィルタのインデックスを取得する。
フィルタ算出部117では、通知情報取得部113で取得した線形フィルタのインデックスに基づいて、コードブック記憶部101に記憶されたコードブックから各移動局装置の所望の線形フィルタw(第1の移動局装置)およびw(第2の移動局装置)を求め、プリコーディング部でMU-MIMO信号を生成するために用いる線形フィルタWeffを算出する。具体的には以下のように求める。まず{w,w}より、各移動局装置と基地局装置間の見掛け上の伝搬路行列Heffを次式のように定義する。
Figure 0005723627
見掛け上の伝搬路行列Heffは各移動局装置から通知された線形フィルタ(ここではwとw)にエルミート転置を与えることで得られる行ベクトルを行方向に結合することにより得ることができる。ここでは、同時空間多重移動局装置数を2としているが、空間多重数が3以上となった場合も、同様に伝搬路行列Heffを定義できる。
式(2)で与えられる伝搬路行列Heffより、プリコーディング部で用いる線形フィルタWeffを生成する。本実施形態で用いる線形フィルタWeffは伝搬路行列Heffを対角行列に変換する行列とし、そのような行列は、Heffの一般逆行列を求めることにより、生成することができる。
Figure 0005723627
ここでAは行列Aの一般逆行列を表す。式(3)で表される線形フィルタは移動局装置にて観測される雑音電力が無いと仮定した場合に、IUIが発生しないようにするZero-forcing(ZF)規範に基づいている。ZF規範ではなく、受信信号と送信信号との平均二乗誤差を最小にするMinimum mean square error(MMSE)規範や、ある移動局装置宛の送信信号が他移動局装置に与える与干渉電力(Leakage power)を最小とするSignal-to-leakage power ratio(SLR)規範や、所望信号電力と与干渉+受信雑音電力の比を最大とするSignal-to-leakage plus noise power ratio(SLNR)規範に基づいて線形フィルタを生成しても良い。
第1符号化部119-1および第2符号化部119-2は、それぞれ第1の移動局装置宛のデータ系列、第2の移動局装置宛のデータ系列に対して、誤り訂正符号化を施す。第1変調部121-1および第2変調部121-2は、誤り訂正符号化された第1の移動局装置宛のデータ系列dおよび第2の移動局装置宛のデータ系列dに対してそれぞれ変調を施し、変調シンボル系列sおよびsを生成する。第1参照信号多重部123-1および第2参照信号多重部123-2は、変調シンボル系列に既知の参照信号系列を多重(挿入)する。なお、第1参照信号多重部123-1で多重される参照信号系列と、第2参照信号多重部123-2で多重される参照信号系列は、受信時に分離されている必要があるため、互いに直交するような系列または多重方法(時間分割多重、周波数分割多重など)を用いて多重される。また、基地局装置と移動局装置との間の伝搬路を推定するために用いられる参照信号系列については、後続のプリコーディング部125においてプリコーディング処理の対象外とすることが好ましい。
プリコーディング部125は、フィルタ算出部117で算出した線形フィルタWeffを(参照信号が多重された)変調シンボルベクトルs=[sに乗算し、MU-MIMO信号を生成する。なお上付添え字のTは転置を示す。第1無線部107-1および第2無線部107-2は、プリコーディング部125で生成されたMU-MIMO信号を、それぞれ無線送信部109およびアンテナ部111を通じて送信する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る移動局装置の一構成例を示す機能ブロック図である。制御情報取得部201は、無線部203のアンテナ部205および無線受信部207を通じて、基地局装置からの制御情報を受信し、コードブックグループ情報を取得する。グループ記憶部209は、制御情報取得部201で取得したコードブックグループ情報を記憶する。参照信号分離部211は、無線部203のアンテナ部205および無線受信部207を通じて受信した受信信号を、受信参照信号と受信データ信号とに分離する。伝搬路推定部213は、参照信号分離部211で分離・抽出された受信参照信号に基づいて、基地局装置の各アンテナと自移動局装置のアンテナとの間の伝搬路の状態を推定する。
所望フィルタ算出部215は、コードブック記憶部217に記憶されたコードブックを参照して、グループ記憶部209に記憶されているコードブックグループ情報が示すコードブックグループに含まれる線形フィルタの中から、伝搬路推定結果を用いて式(1)の基準で所望線形フィルタを算出(選択)し、そのインデックスを出力する。なお、コードブックグループが指定されていることによって、選択可能な線形フィルタの候補数が削減されているため、移動局装置において所望線形フィルタを算出するために必要な演算量が削減される。
通知情報生成部219は、所望フィルタ算出部215が出力した、所望線形フィルタのインデックスを基地局装置に通知するための通知情報を生成し、無線部203の無線送信部221およびアンテナ部205を通じて基地局装置へ送信する。なお、コードブックグループを指定されたことによって、選択可能な線形フィルタの候補数が削減されているため、所望線形フィルタのインデックスを表現するために必要となる通知情報量(ビット数)が削減され、オーバヘッド量が削減されている。伝搬路補償部223は、伝搬路推定結果に基づいて、参照信号分離部211で分離・抽出された受信データ信号に対して伝搬路補償(伝搬路等化)を行なう。また、伝搬路補償部223では、所望フィルタ算出部215で選択した所望線形フィルタと伝搬路推定結果とに基づいて受信フィルタを算出し、受信信号に対して乗算しても良い。復調部225は、伝搬路補償された受信データ信号に対して復調処理を施し、受信符号化データ系列を出力する。復号化部227は、受信符号化データ信号に対して誤り訂正復号化を施し、受信データ系列(送信データ系列の推定値)を出力する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る基地局装置と複数(U=2個)の移動局装置との間の処理手順の例を示すシーケンスチャートである。まず基地局装置は、MU-MIMO伝送での空間多重の対象とする移動局装置として、第1の移動局装置と第2の移動局装置の2つを選択し(ステップS101)、それぞれに対して互いに直交関係にある異なるコードブックグループを選択し、それぞれ通知する(ステップS102)。次に、基地局装置は、既知の参照信号を送信する(ステップS103)。各移動局装置は、上記参照信号の受信結果に基づいて、基地局装置との間の伝搬路の状態を推定する(ステップS104)。各移動局装置は、それぞれの伝搬路推定結果に基づいて、通知されたコードブックグループに属する線形フィルタのうちで自局に最も望ましい線形フィルタを選択し(ステップS105)、そのインデックスを基地局装置へ通知する(ステップS106)。
基地局装置では、各移動局装置から通知されたインデックスが示す線形フィルタに基づいて、それぞれの移動局装置宛のデータ系列に対してプリコーディングを施して、空間多重されたMU-MIMO信号を生成し(ステップS107)、送信する(ステップS108)。各移動局装置は、上記MU-MIMO信号を受信し、前述の伝搬路情報等に基づいて自移動局装置宛のデータを検出する(ステップS109)。
本実施形態によれば、移動局装置が所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することによって、移動局装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを基地局装置へ通知するためのオーバヘッド量も削減できる。さらに、各移動局装置が選択して通知してきた所望線形フィルタは、互いに直交関係にあるコードブックグループから選択されているため、IUIが十分小さな状態でMU-MIMOによる多重が可能となるため、MU-MIMOによる空間多重機会が増大し、周波数利用効率を向上することができる。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る基地局装置の一構成例を示す機能ブロック図である。到来方向推定部301は、当該基地局装置と接続状態にある複数の移動局装置について、第1無線部107-1または第2無線部107-2、またはその両方のアンテナ部111および無線受信部115を通じて各移動局装置からの上りリンクの信号を受信し、各アンテナ部111の受信信号の相関などから、各移動局装置からの信号の到来方向を推定する。グループ選択部103は、到来方向推定部301による到来方向推定結果に基づいて、MU-MIMO伝送での空間多重の対象とする移動局装置をU(=2)個選択し(第1の移動局装置と第2の移動局装置)、選択した移動局装置に対して互いに直交関係にあるコードブックグループを選択する。その他の構成は、図1の基地局装置と同じであるため、説明を省略する。また、本実施形態における移動局装置の構成は、図2の移動局装置と同じであるため、説明を省略する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る基地局装置と複数(U=2個)の移動局装置との間の処理手順の例を示すシーケンスチャートである。まず基地局装置は、接続している各移動局装置からの上りリンク信号を受信し(ステップS201)、それぞれの上りリンク信号の到来方向を推定する(ステップS202)。基地局装置は、各移動局装置からの信号到来方向の推定結果から、MU-MIMO伝送での空間多重の対象とする移動局装置の組として第1の移動局装置と第2の移動局装置の2つを選択し、それぞれに対して互いに直交関係にある異なるコードブックグループを選択し(ステップS203)、それぞれ通知する(ステップS204)。なお、MU-MIMO伝送での空間多重の対象とする移動局装置の選択は、それぞれの信号到来方向の成す角がなるべく大きくなるような移動局装置を組み合わせて選択することが好ましい。
次に、基地局装置は、既知の参照信号を送信する(ステップS205)。各移動局装置は、上記参照信号の受信結果に基づいて、基地局装置との間の伝搬路の状態を推定する(ステップS206)。各移動局装置は、それぞれの伝搬路推定結果に基づいて、通知されたコードブックグループに属する線形フィルタのうちで自局に最も望ましい線形フィルタを選択し(ステップS207)、そのインデックスを基地局装置へ通知する(ステップS208)。基地局装置では、各移動局装置から通知されたインデックスが示す線形フィルタに基づいて、それぞれの移動局装置宛のデータ系列に対してプリコーディングを施して、空間多重されたMU-MIMO信号を生成し(ステップS209)、送信する(ステップS210)。各移動局装置は、上記MU-MIMO信号を受信し、前述の伝搬路情報等に基づいて自移動局装置宛のデータを検出する(ステップS211)。
本実施形態によれば、まず基地局装置が移動局装置からの到来方向に基づいてMU-MIMO伝送での空間多重の対象とする移動局装置を選択することによって、より直交性が高く、高いMU-MIMO伝送効率が得られる移動局装置の組を選択することが可能となる。また、移動局装置が所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することによって、移動局装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを基地局装置へ通知するためのオーバヘッド量も削減できる。さらに、各移動局装置が選択して通知してきた所望線形フィルタは、互いに直交関係にあるコードブックグループから選択されているため、IUIが十分小さな状態でMU-MIMOによる多重が可能となるため、MU-MIMOによる空間多重機会が増大し、周波数利用効率を向上することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態にかかる通信システムでは、移動局装置を識別する、ユーザIDなどの個別識別番号によって、予めコードブックグループが決定されるものとする。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る基地局装置の一構成例を示す機能ブロック図である。識別番号生成部401は、自基地局装置と接続する各移動局装置に割り当てる個別識別番号を生成し、第1無線部107-1または第2無線部107-2、またはその両方の無線送信部109およびアンテナ部111を通じて各移動局装置に送信する。ユーザ選択部403は、各移動局装置に割り当てられた個別識別番号に基づいて、それら個別識別番号に基づくコードブックグループが互いに直交関係にある移動局装置をU(=2)個、MU-MIMO伝送での空間多重の対象として選択する(第1の移動局装置と第2の移動局装置)。通知情報取得部113は、第1無線部107-1または第2無線部107-2、またはその両方のアンテナ部111および無線受信部115を通じて各移動局装置からの通知情報を受信し、ユーザ選択部403が選択したU個の移動局装置が選択した線形フィルタのインデックスを取得する。その他の構成は、図1の基地局装置と同じであるため、説明を省略する。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る移動局装置の一構成例を示す機能ブロック図である。識別番号取得部501は、無線部203のアンテナ部205および無線受信部207を通じて、基地局装置からの個別識別番号の通知を受信し、コードブックグループ情報を取得する。識別番号記憶部503は、識別番号取得部501で取得した個別識別番号を記憶する。所望フィルタ算出部215は、コードブック記憶部217に記憶されたコードブックを参照して、識別番号記憶部503に記憶されている個別識別番号に対して予め定められたコードブックグループを求め、そのコードブックグループに含まれる線形フィルタの中から、伝搬路推定結果を用いて式(1)の基準で所望線形フィルタを算出(選択)し、そのインデックスを出力する。なお、コードブックグループが指定されていることによって、選択可能な線形フィルタの候補数が削減されているため、移動局装置において所望線形フィルタを算出するために必要な演算量が削減される。その他の構成は、図2の移動局装置と同じであるため、説明を省略する。
図8は、本発明の第3の実施形態に係る基地局装置と複数(U=2個)の移動局装置との間の処理手順の例を示すシーケンスチャートである。まず基地局装置は、各移動局装置に対して個別識別番号を通知する(ステップS301)。なお、個別識別番号は、各移動局装置が基地局装置に接続を開始する際に基地局装置によって割り当てて通知するのが好ましいが、これに限られるものではない。また、個別識別番号は、基地局装置が割り当てて通知せず、例えば基地局装置が形成するセルの情報(セル識別番号)等に基づいて、定められた方法によって移動局装置が個別識別情報を生成しても良い。基地局装置は、MU-MIMO伝送での空間多重の対象とする移動局装置として、個別識別番号に基づくコードブックグループが互いに直交関係にある第1の移動局装置と第2の移動局装置の2つを選択する(ステップS302)。
次に、基地局装置は、既知の参照信号を送信する(ステップS303)。各移動局装置は、上記参照信号の受信結果に基づいて、基地局装置との間の伝搬路の状態を推定する(ステップS304)。各移動局装置は、それぞれの伝搬路推定結果に基づいて、自移動局装置の個別識別番号に基づくコードブックグループに属する線形フィルタのうちで自局に最も望ましい線形フィルタを選択し(ステップS305)、そのインデックスを基地局装置へ通知する(ステップS306)。基地局装置では、各移動局装置から通知されたインデックスが示す線形フィルタに基づいて、それぞれの移動局装置宛のデータ系列に対してプリコーディングを施して、空間多重されたMU-MIMO信号を生成し(ステップS307)、送信する(ステップS308)。
各移動局装置は、上記MU-MIMO信号を受信し、前述の伝搬路情報等に基づいて自移動局装置宛のデータを検出する(ステップS309)。
本実施形態によれば、移動局装置が所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することによって、移動局装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを基地局装置へ通知するためのオーバヘッド量も削減できる。また、各移動局装置の個別識別番号に基づいて、コードブックグループが決定されるため、基地局装置から移動局装置へコードブックグループを通知する必要がなく、下りリンクの通知情報量も削減できる。さらに、各移動局装置が選択して通知してきた所望線形フィルタは、互いに直交関係にあるコードブックグループから選択されているため、IUIが十分小さな状態でMU-MIMOによる多重が可能となるため、MU-MIMOによる空間多重機会が増大し、周波数利用効率を向上することができる。
(第4の実施形態)
本実施形態では、第1のコードブックおよび第2のコードブックの2種類のコードブックにそれぞれ記載された2つの線形フィルタ(W、W)を組み合わせた線形フィルタによりプリコーディングを行なうコードブックベースの閉ループ型MU-MIMOに本発明を適用する。
図9は、本発明の第4の実施形態に係る基地局装置と複数(U=2個)の移動局装置との間の処理手順の例を示すシーケンスチャートである。まず基地局装置は、MU-MIMO伝送での空間多重の対象とする移動局装置として、第1の移動局装置と第2の移動局装置の2つを選択し、それぞれに対して互いに直交関係にある第1のコードブックの異なるコードブックグループを選択し(ステップS401)、それぞれ通知する(ステップS402)。次に、基地局装置は、既知の参照信号を送信する(ステップS403)。各移動局装置は、上記参照信号の受信結果に基づいて、基地局装置との間の伝搬路の状態を推定する(ステップS404)。
各移動局装置は、それぞれの伝搬路推定結果に基づいて、通知された第1のコードブックのコードブックグループに属する線形フィルタのうちで自局に最も望ましい線形フィルタ(第1の線形フィルタW)を選択し(ステップS405)、そのインデックスを基地局装置へ通知する(ステップS406)。さらに、各移動局装置は、それぞれの伝搬路推定結果に基づいて、上記で選択した第1の線形フィルタと組み合わせた際に自局に最も望ましい第2の線形フィルタWを、第2のコードブックに属する線形フィルタから選択し(ステップS407)、そのインデックスを基地局装置へ通知する(ステップS408)。基地局装置では、各移動局装置から通知された第1の線形フィルタWのインデックスおよび第2の線形フィルタWのインデックスが示す2つの線形フィルタの行列積Wを各移動局装置の所望の線形フィルタw(第1の移動局装置)およびw(第2の移動局装置)として、式(2)および式(3)より求められる線形フィルタを用いて、それぞれの移動局装置宛のデータ系列に対してプリコーディングを施して、空間多重されたMU-MIMO信号を生成し(ステップS409)、送信する(ステップS410)。各移動局装置は、上記MU-MIMO信号を受信し、前述の伝搬路情報等に基づいて自移動局装置宛のデータを検出する(ステップS411)。
本実施形態における基地局装置の構成は、図1の基地局装置と同じであり、コードブック記憶部がさらに第2のコードブックに含まれる線形フィルタとその識別番号を記憶する点、通知情報取得部において第1の線形フィルタWのインデックスおよび第2の線形フィルタWのインデックスを取得する点、フィルタ算出部において第1の線形フィルタWと第2の線形フィルタWの行列積Wを各移動局装置の所望の線形フィルタw(第1の移動局装置)およびw(第2の移動局装置)として、線形フィルタを算出する点が異なる。
また、本実施形態における移動局装置の構成は、図2の移動局装置と同じであり、制御情報取得部が第1のコードブックに関するコードブックグループ情報を取得する点と、グループ記憶部が、制御情報取得部で取得した第1のコードブックに関するコードブックグループ情報を記憶する点、および、所望フィルタ算出部が、グループ記憶部に記憶されている第1のコードブックに関するコードブックグループ情報が示す第1のコードブックに関するコードブックグループに属する線形フィルタのうちで自局に最も望ましい線形フィルタ(第1の線形フィルタW)を選択し、選択した第1の線形フィルタと組み合わせた際に自局に最も望ましい第2の線形フィルタWを、第2のコードブックに属する線形フィルタから選択し、それらのインデックスを出力する点が異なる。
本実施形態によれば、第1のコードブックおよび第2のコードブックの2種類のコードブックにそれぞれ記載された2つの線形フィルタ(W、W)を組み合わせた線形フィルタによりプリコーディングを行なうコードブックベースの閉ループ型MU-MIMOにおいて、移動局装置が第1のコードブックの所望線形フィルタを算出する際の候補数を削減することによって、移動局装置における所望線形フィルタの算出に必要な演算量が削減でき、さらに所望線形フィルタのインデックスを基地局装置へ通知するためのオーバヘッド量も削減できる。さらに、各移動局装置が選択して通知してきた所望線形フィルタは、互いに直交関係にあるコードブックグループから選択されているため、IUIが十分小さな状態でMU-MIMOによる多重が可能となるため、MU-MIMOによる空間多重機会が増大し、周波数利用効率を向上することができる。
上記、各実施形態においては、伝送方式(もしくはアクセス方式)については制限を与えていない。例えば、LTEの下りリンク伝送に採用されている直交周波数分割多重アクセス(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:OFDMA)方式に適用することも可能である。この場合は、サブキャリア毎に本発明を適用すれば良く、また複数サブキャリアを一纏めとしたリソースブロック毎に本発明を適用しても良い。同様に、シングルキャリアベースのアクセス方式(例えばシングルキャリア周波数分割多重アクセス(Single Carrier-Frequency Division Multiple Access:SC-FDMA)方式など)に適用することも可能であり、周波数成分毎に適用しても良いし、送信電力の強調を回避するために、全周波数帯域に渡って同一のプリコーディングを行なうようにしても良い。
本発明による通信装置で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU(Central Processing Unit)等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)であっても良い。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAM(Random Access Memory)に蓄積され、その後、Flash ROM(Read Only Memory)などの各種ROMやHDD(Hard Disk Drive)に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
また、図1、図2等の各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行なってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。また、上述した実施形態における通信装置(基地局装置および端末装置)の一部、または全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよい。通信装置の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等された発明も含まれる。本発明は携帯電話や無線LANなどの無線通信システムおよび無線通信装置に利用可能である。
101 コードブック記憶部
103 グループ選択部
105 制御情報生成部
107-1 第1無線部
107-2 第2無線部
109 無線送信部
111 アンテナ部
113 通知情報取得部
115 無線受信部
117 フィルタ算出部
119-1 第1符号化部
119-2 第2符号化部
121-1 第1変調部
121-2 第2変調部
123-1 第1参照信号多重部
123-2 第2参照信号多重部
125 プリコーディング部
201 制御情報取得部
203 無線部
205 アンテナ部
207 無線受信部
209 グループ記憶部
211 参照信号分離部
213 伝搬路推定部
215 所望フィルタ算出部
217 コードブック記憶部
219 通知情報生成部
221 無線送信部
223 伝搬路補償部
225 復調部
227 復号化部
301 到来方向推定部
401 識別番号生成部
403 ユーザ選択部
501 識別番号取得部
503 識別番号記憶部

Claims (7)

  1. 複数の送信アンテナを備え、複数の無線受信装置宛てのデータ信号に対して、それぞれプリコーディングを行ない、前記プリコーディング後の信号を空間多重して送信する無線送信装置であって、
    前記プリコーディングに用いられる複数の第1の線形フィルタが複数のグループ毎に記載された第1のコードブックを記憶するコードブック記憶部と、
    空間多重の対象とする複数の無線受信装置を選択し、選択した無線受信装置毎にそれぞれ異なる前記グループを選択するグループ選択部と、
    前記選択した各グループをそれぞれの前記無線受信装置に通知する制御情報を生成する制御情報生成部と、を備えることを特徴とする無線送信装置。
  2. 前記無線受信装置から送信された無線信号の到来方向を推定する到来方向推定部を更に備え、
    前記グループ選択部は、前記各無線受信装置から送信された無線信号の到来方向推定結果に基づいて、空間多重の対象とする複数の無線受信装置を選択することを特徴とする請求項1記載の無線送信装置。
  3. 前記コードブック記憶部は、複数の第2の線形フィルタが記載された第2のコードブックを記憶し、
    前記第1および第2の線形フィルタを組み合わせた線形フィルタを用いて前記プリコーディングを行なうことを特徴とする請求項1記載の無線送信装置。
  4. 複数の送信アンテナを備え、複数の無線受信装置宛てのデータ信号に対して、それぞれプリコーディングを行ない、前記プリコーディング後の信号を空間多重して送信する無線送信装置から送信された無線信号を受信する無線受信装置であって、
    前記プリコーディングに用いられる複数の第1の線形フィルタが複数のグループ毎に記載された第1のコードブックを記憶する受信側コードブック記憶部と、
    前記無線送信装置から前記複数の無線受信装置毎にそれぞれ通知され、前記複数の無線受信装置毎にそれぞれ異なる前記グループのうちのいずれか一つを指定するグループ情報を取得する制御情報取得部と、
    前記取得したグループ情報を記憶するグループ記憶部と、
    前記記憶されたグループ情報が示すグループに属する前記第1の線形フィルタの中から、いずれか一つの第1の線形フィルタを選択する所望フィルタ算出部と、
    前記選択した第1の線形フィルタの識別番号であるインデックスを前記無線送信装置に通知する通知情報を生成する通知情報生成部と、を備えることを特徴とする無線受信装置
  5. 前記受信側コードブック記憶部は、複数の第2の線形フィルタが記載された第2のコードブックを記憶し、
    前記所望フィルタ算出部は、いずれか一つの前記第2の線形フィルタを選択することを特徴とする請求項4記載の無線受信装置。
  6. 複数の送信アンテナを備えた無線送信装置に実装されることにより、前記無線送信装置に複数の機能を発揮させる集積回路であって、
    複数の無線受信装置宛てのデータ信号に対して、それぞれプリコーディングを行ない、前記プリコーディング後の信号を空間多重して送信する機能と、
    前記プリコーディングに用いられる複数の第1の線形フィルタが複数のグループ毎に記載された第1のコードブックを記憶する機能と、
    空間多重の対象とする複数の無線受信装置を選択し、選択した無線受信装置毎にそれぞれ異なる前記グループを選択する機能と、
    前記選択した各グループをそれぞれの前記無線受信装置に通知する制御情報を生成する機能と、の一連の機能を、前記無線送信装置に発揮させることを特徴とする集積回路。
  7. 無線受信装置に実装されることにより、前記無線受信装置に複数の機能を発揮させる集積回路であって、
    複数の送信アンテナを備え、複数の無線受信装置宛てのデータ信号に対して、それぞれプリコーディングを行ない、前記プリコーディング後の信号を空間多重して送信する無線送信装置から送信された無線信号を受信する機能と、
    前記プリコーディングに用いられる複数の第1の線形フィルタが複数のグループ毎に記載された第1のコードブックを記憶する機能と、
    前記無線送信装置から前記複数の無線受信装置毎にそれぞれ通知され、前記複数の無線受信装置毎にそれぞれ異なる前記グループのうちのいずれか一つを指定するグループ情報を取得する機能と、
    前記取得したグループ情報を記憶する機能と、
    前記記憶されたグループ情報が示すグループに属する前記第1の線形フィルタの中から、いずれか一つの第1の線形フィルタを選択する機能と、
    前記選択した第1の線形フィルタの識別番号であるインデックスを前記無線送信装置に通知する通知情報を生成する機能と、の一連の機能を、前記無線受信装置に発揮させることを特徴とする集積回路。
JP2011032549A 2011-02-17 2011-02-17 無線送信装置、無線受信装置、無線通信システム、制御プログラムおよび集積回路 Expired - Fee Related JP5723627B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011032549A JP5723627B2 (ja) 2011-02-17 2011-02-17 無線送信装置、無線受信装置、無線通信システム、制御プログラムおよび集積回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011032549A JP5723627B2 (ja) 2011-02-17 2011-02-17 無線送信装置、無線受信装置、無線通信システム、制御プログラムおよび集積回路

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2012175189A JP2012175189A (ja) 2012-09-10
JP2012175189A5 JP2012175189A5 (ja) 2014-03-20
JP5723627B2 true JP5723627B2 (ja) 2015-05-27

Family

ID=46977709

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011032549A Expired - Fee Related JP5723627B2 (ja) 2011-02-17 2011-02-17 無線送信装置、無線受信装置、無線通信システム、制御プログラムおよび集積回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5723627B2 (ja)

Families Citing this family (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10425134B2 (en) 2004-04-02 2019-09-24 Rearden, Llc System and methods for planned evolution and obsolescence of multiuser spectrum
US11451275B2 (en) 2004-04-02 2022-09-20 Rearden, Llc System and method for distributed antenna wireless communications
US11309943B2 (en) 2004-04-02 2022-04-19 Rearden, Llc System and methods for planned evolution and obsolescence of multiuser spectrum
US10985811B2 (en) 2004-04-02 2021-04-20 Rearden, Llc System and method for distributed antenna wireless communications
US10886979B2 (en) 2004-04-02 2021-01-05 Rearden, Llc System and method for link adaptation in DIDO multicarrier systems
US11394436B2 (en) 2004-04-02 2022-07-19 Rearden, Llc System and method for distributed antenna wireless communications
US10194346B2 (en) 2012-11-26 2019-01-29 Rearden, Llc Systems and methods for exploiting inter-cell multiplexing gain in wireless cellular systems via distributed input distributed output technology
US11189917B2 (en) 2014-04-16 2021-11-30 Rearden, Llc Systems and methods for distributing radioheads
US11190947B2 (en) 2014-04-16 2021-11-30 Rearden, Llc Systems and methods for concurrent spectrum usage within actively used spectrum
US11050468B2 (en) 2014-04-16 2021-06-29 Rearden, Llc Systems and methods for mitigating interference within actively used spectrum
US10164698B2 (en) 2013-03-12 2018-12-25 Rearden, Llc Systems and methods for exploiting inter-cell multiplexing gain in wireless cellular systems via distributed input distributed output technology
US10547358B2 (en) 2013-03-15 2020-01-28 Rearden, Llc Systems and methods for radio frequency calibration exploiting channel reciprocity in distributed input distributed output wireless communications
US11290162B2 (en) 2014-04-16 2022-03-29 Rearden, Llc Systems and methods for mitigating interference within actively used spectrum
US9698889B2 (en) * 2014-09-24 2017-07-04 Intel Corporation Scheduling in a multiple user multiple-input and multiple output communications network
CN111903063B (zh) 2018-03-19 2022-08-12 皮沃塔尔卡姆瓦雷股份有限公司 传送无线信号通过物理屏障
US10862545B2 (en) 2018-07-30 2020-12-08 Pivotal Commware, Inc. Distributed antenna networks for wireless communication by wireless devices
US10522897B1 (en) 2019-02-05 2019-12-31 Pivotal Commware, Inc. Thermal compensation for a holographic beam forming antenna
US10468767B1 (en) 2019-02-20 2019-11-05 Pivotal Commware, Inc. Switchable patch antenna
US10734736B1 (en) 2020-01-03 2020-08-04 Pivotal Commware, Inc. Dual polarization patch antenna system
US11069975B1 (en) * 2020-04-13 2021-07-20 Pivotal Commware, Inc. Aimable beam antenna system
WO2021242996A1 (en) 2020-05-27 2021-12-02 Pivotal Commware, Inc. Rf signal repeater device management for 5g wireless networks
WO2022056024A1 (en) 2020-09-08 2022-03-17 Pivotal Commware, Inc. Installation and activation of rf communication devices for wireless networks
JP2024504621A (ja) 2021-01-15 2024-02-01 ピヴォタル コムウェア インコーポレイテッド ミリ波通信ネットワークのためのリピータの設置
US11497050B2 (en) 2021-01-26 2022-11-08 Pivotal Commware, Inc. Smart repeater systems
US11451287B1 (en) 2021-03-16 2022-09-20 Pivotal Commware, Inc. Multipath filtering for wireless RF signals
AU2022307056A1 (en) 2021-07-07 2024-02-15 Pivotal Commware, Inc. Multipath repeater systems
US11937199B2 (en) 2022-04-18 2024-03-19 Pivotal Commware, Inc. Time-division-duplex repeaters with global navigation satellite system timing recovery

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7649831B2 (en) * 2007-05-30 2010-01-19 Samsung Electronics Co., Ltd. Multi-user MIMO feedback and transmission in a wireless communication system
KR101435846B1 (ko) * 2008-10-30 2014-08-29 엘지전자 주식회사 다중안테나를 갖는 무선 통신 시스템에서 간섭 제어 방법
JP5497577B2 (ja) * 2010-08-16 2014-05-21 株式会社Nttドコモ 通信制御方法、基地局装置及び移動局装置
JP5557704B2 (ja) * 2010-11-09 2014-07-23 シャープ株式会社 無線送信装置、無線受信装置、無線通信システムおよび集積回路

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012175189A (ja) 2012-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5723627B2 (ja) 無線送信装置、無線受信装置、無線通信システム、制御プログラムおよび集積回路
US11546027B2 (en) Base station apparatus, terminal apparatus, wireless communication system and integrated circuit
US9654272B2 (en) Method for multi-input multi-output communication in large-scale antenna system
US9281880B2 (en) Wireless transmission device and wireless reception device
KR101549024B1 (ko) 무선 통신 시스템에서 다중 셀 협력 통신을 위한 프리코딩 코드북을 이용하여 피드백 정보 및 데이터를 전송하는 방법
JP5596498B2 (ja) 基地局装置、移動局装置及びそれらを用いた無線通信システム
US9008166B2 (en) Filter calculating device, transmitting device, receiving device, processor, and filter calculating method
EP3174220A1 (en) A method and transmitter node for transmitting dm-rs pattern
JP5319443B2 (ja) 基地局装置、端末装置および無線通信システム
JP5388356B2 (ja) プリコーディングウェイト生成方法、移動局装置及び基地局装置
JP2013517645A (ja) チャネル情報フィードバック装置及びその方法、基地局、その基地局の通信方法
WO2012137709A1 (ja) 端末、基地局、通信システムおよび通信方法
WO2014141782A1 (ja) フィードバック情報通知方法、端末装置、基地局装置、無線通信システムおよび集積回路
JP2018067774A (ja) 端末及び通信方法
JP2023100740A (ja) 端末、無線通信方法、及びシステム
JP5373650B2 (ja) 移動局装置、チャネル情報フィードバック方法
JP5557704B2 (ja) 無線送信装置、無線受信装置、無線通信システムおよび集積回路
JP6344489B2 (ja) データ通信方法及びmimo基地局

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140131

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140131

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141106

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141118

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150302

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150324

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150330

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5723627

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees