JP2011252354A - 型枠構造及びその型枠構造を用いた建築工法 - Google Patents

型枠構造及びその型枠構造を用いた建築工法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構造ながら充填剤充填時の型枠の破損や変形による充填剤の漏れを防止する型枠構造及び型枠構造を用いた建築工法を提供する。
【解決手段】内部に充填剤を充填する型枠構造において、型枠構造1は型枠11と型枠支持金具31を備え、型枠11の一方の端部は設置面51と当接し、型枠支持金具31は支持部32と支持部32から設置面51の方向に伸びる脚部35を備え、支持部32はクランプ41からの力を受ける力点部39と支持部32から設置面51と距離をおいて設けられた板状の構造物52の方向に突出した支点部37を備え、支持部32から支点部37までの厚みは型枠11の厚みよりも長く、構造物52と力点部39はクランプ41で固定され、支点部の先端38は構造物52と当接し支点部37が支点となり脚部35が回動し、脚部35が型枠11に当接され、型枠11が型枠支持金具31と構造物52とに強く狭持されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本願発明は、建築分野において、コンクリートやモルタル等の充填剤を充填するために用いる型枠構造及びその型枠構造を用いた建築工法に関するものである。
コンクリートやモルタル等の充填剤を充填する際、従来から行われている型枠の取り付け方法としては、図5に示すように、充填剤と接するせき板72とせき板72を補強するリブ73とからなる型枠71を対向するよう配設し、その型枠71を補強するばた材74及びセパレータ75、フォームタイ76、Pコン77、座金78などの緊結材を用いて型枠を締め付ける方法(以下、従来方式と称する)が知られている。(フォームタイは岡部株式会社の登録商標である。)
また、耐震補強工法として、特許文献1では、従来方式に改良を加えた固定金具による型枠工法及びその工法に用いる耐震補強工材が提案されている。
特開2001−182336号公報
従来方式による型枠の取り付けには、上述の通り複数の部材が使用されているため、設置や解体が煩雑であり、かつ時間を要する。また、上記部材の現場への運搬や保管にも労力を要する。
また、特許文献1による型枠の取り付け方法は、型枠の下方の端部をスピードフック基材なる型枠の間隔を保持する型枠保持部材で固定し型枠の上方の端部を固定金具により固定しているが、型枠保持部材を用いない場合は、充填剤を注入すると充填剤の圧力により型枠が変形し、型枠の外面とコンクリート母材との角部に設けられたシール材が破壊され充填剤が漏れる恐れがある。
また、本願の発明者は、従来方式におけるせき板に相当する型枠とその型枠を支持する型枠支持金具とからなり、型枠の一方の端部をコンクリート母材等の設置面と当接させ、設置面と距離をおいて設けられた板状の構造物と型枠支持金具とをクランプにより固定することにより型枠を構造物と型枠支持金具とで狭持する型枠構造を開発した。しかしながら、本願発明と比して型枠支持金具にてこの原理の支点となる支点部を設けなかったことから型枠支持金具に備えられた脚部を回動させることができず、取り付けられた型枠内部に充填剤を注入すると充填剤の圧力により型枠が変形し、型枠の外面と設置面との角部に設けられたシール材が破壊され充填剤が漏れてしまい、充填剤充填時の強固な型枠狭持力の保持及び充填剤の漏れ防止という期待していた効果を発揮することができないでいた。
本願発明はこのことに鑑み、簡易な構造ながら強固な型枠の狭持力を保持し、充填剤充填時の型枠の破損や変形による充填剤の漏れを防止することができる型枠構造及びその型枠構造を用いた建築工法を提供することを課題とする。より望ましくは、型枠の取り付けや解体作業が容易にかつ迅速に行うことができる型枠構造及びその型枠構造を用いた建築工法の提供を図らんとするものである。
上記課題を解決するために、本願の請求項1に記載の発明は、型枠を装着し前記型枠内部に充填剤を充填する建築工法における型枠構造において、上記型枠構造は、型枠と型枠支持金具とを備え、上記型枠の一方の端部は設置面と当接するように設けられ、上記設置面と距離をおいて板状の構造物が設けられており、上記型枠支持金具は、支持部と上記支持部から設置面の方向に伸びる脚部とを備え、上記支持部には、クランプからの力を受ける力点部と上記支持部から上記構造物の方向に突出して設けられた支点部とを備え、上記支持部の外側面から上記支点部の先端までの距離は上記型枠の厚みよりも長く設けられており、上記構造物と上記力点部とはクランプにより固定され、上記支点部の先端は上記構造物の外側面と当接し、上記支点部が支点となり上記脚部が回動するものであり、上記脚部の内側面が上記型枠の外壁面に当接され、上記型枠が上記型枠支持金具と上記構造物とに強く挟み込まれたことを特徴とする型枠構造を提供する。
また、本願の請求項2に記載の発明は、上記板状の構造物がH形鋼であり、上記支持部の外側面には、クランプからの力を受ける力点部が設けられており、上記支持部の内側面の上端部には、上記支持部の内側面の長辺方向に沿って上記板状の構造物の方向に突出した支点部が設けられており、上記脚部は上記支持部の外側面の両側部に連設され、上記脚部の内側面には押さえ面が設けられており、上記構造物の内側面と上記力点部とはクランプにより固定され、上記押さえ面が上記型枠の外壁面に当接され、上記型枠が上記型枠支持金具と上記構造物とに強く挟み込まれたことを特徴とする請求項1に記載の型枠構造を提供する。
また、本願の請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の型枠構造を用いて型枠内部に充填剤を充填する建築工法において、少なくとも一対の上記型枠の一方の端部と上記設置面とを当接するよう設ける工程と、上記構造物の内側面と上記力点部とをクランプにより固定し上記型枠を上記型枠支持金具と上記構造物とに強く挟み込ませる工程と、上記構造物と上記設置面とを充填剤により接合する工程とを備え、上記構造物の内側面と上記型枠の内壁面と上記設置面とで囲まれた空間に充填剤を充填することで上記設置面と上記構造物とを充填剤により接合したことを特徴とする上記型枠構造を用いた建築工法を提供する。
本願の請求項1又は2の発明では、型枠と型枠支持金具とから構成された簡易な構造ながら、型枠の一方の端部は設置面と当接するように設けられ、かつ構造物と型枠支持金具とをクランプにより固定することで、てこの原理により上記金型支持金具が回動し、上記脚部の内側面に設けられた押さえ面が上記型枠の外壁面に当接し上記型枠が上記型枠支持金具と上記構造物とに強く狭持されることにより、充填剤充填時の充填剤の充填圧に耐えうる剛性を有し、充填剤充填時の型枠の破損や変形による充填剤の漏れを防止することができる型枠構造を提供することができたものである。
本願の請求項3の発明では、請求項2の発明の効果に加え、上記型枠構造を用いて型枠を取り付け、上記構造物の内側面と上記型枠の内壁面と上記設置面とで囲まれた空間に充填剤を充填することにより、充填剤充填時の型枠の破損や変形による充填剤の漏れが防止できるとともに上記設置面と上記構造物とを充填剤により強固に接合できる建築工法を提供することができたものである。
本願発明に係る型枠構造を用いた建築工法を示す縦断面図である。 本願発明に係る型枠構造における型枠支持金具の(A)正面図、(B)左側面図、及び(C)A−A拡大断面図である。 (A)〜(E)は、それぞれ他の実施の形態における型枠支持金具の支点部を示す部分拡大左側面図である。 (A)〜(B)は、それぞれ他の実施の形態における型枠支持金具の左側面図である。 従来方式における型枠の取り付け方法を示す説明図である。
以下、図面に基づき本願発明の実施の形態の一例を取り上げて説明する。なお、本願の請求項及び明細書の記載における上下左右の表現は、相対的な位置関係を示すにとどまり、絶対的な位置関係を特定するものではない。
(型枠構造の構成)
本願発明に係る型枠構造1は、図1に示すように、型枠11と型枠支持金具31とから構成される。
(型枠の形状)
型枠11は、図1に示すように、断面が矩形の板状体である。上記型枠11の材質としては特に制限はなく、合板製、金属製、アルミニウム合金製、紙製等の種々の材質の型枠を用いることができる。また、充填剤61の充填状況が確認できるよう透明の型枠11を用いてもよい。本実施例においては、コンパネ(コンクリート型枠用合板)と呼ばれる合板製の型枠11を用いている。また、上記型枠11の大きさ及び比率は任意に選択することができ、さらに、上記型枠11には、後述するように充填剤を充填するが、型枠解体時に充填した充填剤61をはがしやすくするために、必要に応じて剥離剤を塗布してもよい。
(充填剤の注入口)
上記型枠11の下部の長手方向には、図1に示すように、充填剤61を充填する注入口16が設けられている。また、上記注入口16に接続金具17を介して注入ホース18を接続することにより、充填剤61が上記注入口16から充填される。上記注入口16の位置や注入ホース18の接続形式については適宜変更することができる。
(空気・水の抜き孔)
また、上記型枠11には、必要に応じて、充填剤61の充填時に残留する空気を抜くための抜気孔や、水を抜くための水抜き孔を設けてもよい。
(型枠の配設)
上記型枠11の上下方向の一方の端部は、設置面51と当接するように設けられており、上記設置面51と距離をおいて板状の構造物52が設けられ、上記型枠11の他方の端部は上記構造物52と当接するよう設けられている。本実施例においては、図1に示すように、上記型枠の下方の端部15は、上記設置面51と略垂直に当接しており、また、上記型枠の上方の端部14は、上記構造物の外側面54と当接している。また、上記型枠の外壁面13と上記設置面51との角部には、シール材62を設けている。
(設置面の構成)
設置面51としては、充填剤61を注入充填する土台や耐震補強における既存建物の躯体等が挙げられる。
(構造物の構成)
上記設置面51と距離をおいて設けられる板状の構造物52としては、鋼板やH形鋼やI形鋼などの各種形鋼等が挙げられる。本実施例としては、上記構造物52としてH形鋼を用いており、上記型枠の上方の端部14が上記構造物の外側面54、つまり上記H形鋼の両側部のフランジの外側面と当接している。
(型枠支持金具の構成)
型枠支持金具31は、図1に示すように、クランプ41を用いて上記構造物52とともに上記型枠の両側面12,13を狭持するもので、図2(A)〜図2(B)に示すように、支持部32と脚部35とから構成される。上記型枠支持金具31の材質としては特に制限はなく、後述するように、固定に用いるクランプ41からの力に耐えうる強度と摺動性とを備えている材質であれば、金属製、アルミニウム合金製、合成樹脂等の種々の材質を用いることができる。本実施例においては、鋼製の型枠支持金具31を用いている。上記型枠支持金具31は、固定するクランプ41とともに上記型枠11の長手方向に対して所定間隔をおいて多数設けられている。
(支持部の構成)
支持部32は、図2(A)に示すように、矩形板状体で、型枠支持金具31の中央に位置する。図2(A)〜図2(C)に示すように、支持部の内側面33の上端部には、溶接等で取り付けられた断面が円弧状の支点部37が、支持部の内側面33の長辺方向に沿って、支持部の内側面33に対して突出して設けられている。また、上記支持部の内側面33に対向する外側面34には、後述するように、クランプ41で固定され、クランプ41からの力を受ける力点部39が設けられている。
(支持部の厚みと型枠の厚み)
上記支持部32の厚み(上記支持部の外側面34から上記支持部の内側面33までの距離)と上記型枠11の厚み(上記型枠の外壁面13から上記型枠の内壁面12までの距離)とは等しくなるよう設定され、また、上記支持部の外側面34から上記支点部の先端38までの距離は上記型枠11の厚みよりも長くなるよう設定されている。
(支持部の形状)
上記支持部32の形状は特に制限されず、例えば楕円形や四角形以外の多角形等の、上記支持部32に力点部39を設けることができれば、どのような形状でもよい。
(脚部の構成)
脚部35は、図2(A)〜図2(B)に示すように、矩形板状体で、上記支持部の外側面34の両側部に溶接等で取り付けられており、上記支持部の外側面34に対して垂直方向に突出しており、上下方向においては、上記支持部の外側面34の両側部から下方に伸びるように設けられている。また、脚部の内側面36には、後述するように、型枠の外壁面13に当接される押さえ面40が設けられている。
(建築工法:前処理)
次に、上記型枠構造1を用いた建築工法の具体的手順の一例を説明する。まず、設置面51の清掃や目荒らし、プライマーの塗布等を必要に応じて施しておく。
(構造物の配置)
次に、設置面51と距離をおいて、板状の構造物52を配置する。本実施例では、図1に示すように、構造物52として、H形鋼を用いる。上記H形鋼の両側部であるフランジのうち、一方のフランジ(図示右側)の下部をあらかじめ切除した左右非対称となっている。
(型枠の配置)
次に、図1に示すように、上記構造物の外側面54,54、つまりH形鋼のフランジの両外側面に、上記構造物52と上記設置面51の隙間を塞ぐように一対の型枠11,11を配置する。より詳しくは、前述したように、上記型枠の下方の端部15,15は、上記設置面51と略垂直に当接するよう配置され、上記型枠の上方の端部14,14は、上記構造物の外側面54,54と当接するよう配置されている。上記構造物の外側面54と上記型枠の上方の端部14との当接長(重なり代)は、上記構造物の外側面54と上記型枠の上方の端部14とが当接することで上記型枠11の垂直度が保たれればよく、本実施例においては、30mm以上となるよう設定されている。また、上記型枠11と上記構造物の外側面54との間には、後述する充填剤充填時の充填剤の漏れ防止を強化すべく防水テープ63を介在させる。本実施例においては、上記防水テープ63は上記型枠の内壁面12の長手方向に対して連続して設けられ、上記型枠の内壁面12と上記構造物の外側面54の下方の端部との間に介在させている。上記防水テープ63を設ける位置は、上下方向において、上記型枠11,11と、上記構造物の外側面54,54とが当接している範囲であればどの位置に設けてもよい。また、型枠11の上下方向の長さ、つまり、上記型枠11の高さは、前述の通り任意に選択することができるが、上記構造物52の側部であるH形鋼のフランジのうち、下部を切除したフランジの外側面に配置される型枠11と下部を切除していないフランジの外側面に配置される型枠11のそれぞれの高さを等しく設けてもよいし、また、例えば、下部を切除したフランジの外側面に配置される型枠11の高さを高く設けるよう高低差を付けてもよい。
(型枠支持金具による型枠の固定)
次に、クランプ42を用いて、上記型枠11の下方を上記構造物52と上記型枠支持金具31とで狭持する。より詳しくは、図1に示すように、上記構造物の内側面53の上方、つまりH形鋼のフランジの内側面の上方と力点部39とをクランプ41により固定する。すると、上記構造物の外側面54と上記支点部の先端38とが当接し、てこの原理により、上記力点部39はクランプ41からの力を受け、上記支点部37が支点となり、上記脚部35が回動することができる。さらに、上記脚部35が回動することにより上記脚部の内側面36にある押さえ面40が上記型枠の外壁面13に当接され、上記型枠11が上記型枠支持金具31と上記構造物52とに強く狭持される。上記脚部の内側面36と上記型枠の外壁面13との当接長(重なり代)、つまり押さえ面40の上下方向の長さは、本実施例においては、図1において、上記構造物の外側面54の下端、より詳しくは上記構造物52の側部であるH形鋼のフランジのうち、下部を切除したフランジの外側面の下端よりも下でかつシール材62を設ける等の作業上必要な空間よりも上となるように設定され、少なくとも上記脚部35の上下方向において下方に設定されている。上記型枠支持金具31は、固定するクランプ41とともに上記型枠11の長手方向に対して所定間隔をおいて多数設けられている。
(型枠支持金具の支点部の位置・長さ・形状)
上述のように、クランプ41で固定された型枠支持金具31は、てこの原理により脚部35が回動する。上記型枠支持金具31の支点部37の位置は、上下方向において、力点部39よりも上方に設ければ必ずしも支持部の内側面33の上端部に設ける必要はなく、図3(A)または図3(E)に示すように、支持部の内側面33の中央よりやや上方に設けてもよい。また、本実施例においては、上記支点部37の断面は円弧状であったが、上記支点部37の断面形状は特に限定されず、例えば、図3(B)〜(C)のように、円形や矩形を含む多角形等、上記支点部37が支点として作用することができれば上記支点部37の断面形状はどのような形状でもよく、図3(D)に示すように、支持部32の断面形状を下すぼまりの台形とし、支持部の内側面33の上端を支点部37としてもよい。さらに、本実施例においては、上記支持部32は1枚の矩形板状体から形成されているが、図3(E)に示すように、支持部32を2枚の矩形板状体から形成し、上方の矩形板状体に支点部37を設け、下方の矩形板状体に力点部39を設ける形状としてもよい。
(型枠支持金具の脚部の位置・長さ・形状)
また、上記脚部35の上下方向の長さ、つまり上記脚部35の高さは、クランプ41で固定された際に、上記型枠の外壁面13に当接する長さ以上に設定すればよい。また、上記脚部35の厚みは、少なくとも上記脚部35の左右方向の長さ、つまり上記脚部35の幅よりも短く設定する。上記脚部35の厚みが厚くなると、上記脚部の押さえ面40と型枠の外壁面13との当接面積が大きくなり上記型枠11を押さえる範囲が広くなる反面、充填剤充填時の充填圧による反発力を受けやすく、特に、上記脚部35の厚みが上記脚部35の幅より大きくなると、上記反発力の影響を受け相対的に型枠の狭持力が弱くなるためである。よって、上記脚部35の高さ及び厚みは、上記型枠11との当接面積や充填剤充填時の充填圧による反発力、組立や解体等の作業性等を考慮の上、設定すればよい。また、上記脚部35の形状は、特に限定されず、例えば図4(A)又は図4(B)に示すように、上記脚部35の内側面側に押さえ面40よりも上方にテーパや円弧形状を設けてもよいし、また、上記脚部35の断面形状は円形や多角形等でもよく、上記脚部35を備える上記型枠支持金具31と上記構造物52とで上記型枠11を強く狭持することができれば、矩形板状体以外の他の形状でもよい。
(充填剤充填)
次に、注入口16に接続金具17を介して注入ホース18を接続し、上記型枠の外壁面13と上記設置面51との角部に、モルタルシールやエポキシ樹脂等のシール材62を設けて密封する。その後、上記注入ホース18から上記構造物の内側面53と上記型枠の内壁面12,12と上記設置面51とで囲まれた空間に充填剤61を注入充填する。
(充填剤の種類)
上記充填剤61としては、セメントやモルタル等が挙げられ、養生時の収縮が少ない無収縮モルタルも用いられる。本実施例においては、無収縮モルタルを用いている。また、充填剤61を充填する前に、アンカーボルトやスパイラル筋を所定箇所に配設して補強することが好ましい。
(型枠構造・工法の利点)
本願発明に係る型枠構造1は、型枠11と型枠支持金具31とから構成された簡易な構造ながら、型枠11の一方の端部は設置面51と当接し、かつ構造物52と型枠支持金具31とをクランプ41により固定することで、てこの原理により力点部39はクランプ41からの力を受け上記支点部37が支点となり上記脚部35が回動し、上記脚部の内側面36に設けられた押さえ面40が上記型枠の外壁面13に当接し上記型枠11が上記型枠支持金具31と上記構造物52とに強く狭持されることにより、充填剤61の充填時の充填剤61の充填圧に耐えうる剛性を有し、充填剤61充填時の型枠11の破損や変形による充填剤61の漏れを防止することができる。また、従来方式に比べ、型枠取り付け時の部材の点数が少なく、また型枠構造1が簡易な構造であることから、取り付けや解体も容易にかつ迅速に行うことができ、かつ工期の短縮を図ることができる。さらに、特許文献1による型枠の取り付け方法に比べ、型枠の間隔を保持する型枠保持部材を用いずとも型枠構造1の充填圧による剛性を向上させ、また、型枠11に接する注入充填された充填剤61の平滑度をも向上させる。
本願発明に係る型枠構造1を用いた建築工法は、上記型枠構造1を用いることで、構造物52の内側面53と型枠の内壁面12,12と設置面51とで囲まれた空間に充填剤61を充填する際に、充填時の型枠11の破損や変形による充填剤61の漏れが防止できるとともに上記設置面51と上記構造物52を充填剤61により強固に接合することができる。
(用途)
本願発明に係る型枠構造1及びその型枠構造1を用いた建築工法は、例えば新規建物の土台や耐震補強における既存建物の補強等での充填剤を注入充填時に使用される型枠構造に適用することができる。
1 型枠構造
11 型枠
12 型枠の内壁面
13 型枠の外壁面
14 型枠の上方の端部
15 型枠の下方の端部
31 型枠支持金具
32 支持部
33 支持部の内側面
34 支持部の外側面
35 脚部
36 脚部の内側面
37 支点部
38 支点部の先端
39 力点部
40 押さえ面
41 クランプ
51 設置面
52 構造物
53 構造物の内側面
54 構造物の外側面
61 充填剤

Claims (3)

  1. 型枠を装着し前記型枠内部に充填剤を充填する建築工法における型枠構造において、
    上記型枠構造は、型枠と型枠支持金具とを備え、
    上記型枠の一方の端部は設置面と当接するように設けられ、上記設置面と距離をおいて板状の構造物が設けられており、
    上記型枠支持金具は、支持部と上記支持部から設置面の方向に伸びる脚部とを備え、
    上記支持部には、クランプからの力を受ける力点部と上記支持部から上記構造物の方向に突出して設けられた支点部とを備え、
    上記支持部の外側面から上記支点部の先端までの距離は上記型枠の厚みよりも長く設けられており、
    上記構造物と上記力点部とはクランプにより固定され、上記支点部の先端は上記構造物の外側面と当接し、上記支点部が支点となり上記脚部が回動するものであり、
    上記脚部の内側面が上記型枠の外壁面に当接され、上記型枠が上記型枠支持金具と上記構造物とに強く挟み込まれたことを特徴とする型枠構造。
  2. 上記板状の構造物がH形鋼であり、
    上記支持部の外側面には、クランプからの力を受ける力点部が設けられており、
    上記支持部の内側面の上端部には、上記支持部の内側面の長辺方向に沿って上記板状の構造物の方向に突出した支点部が設けられており、
    上記脚部は上記支持部の外側面の両側部に連設され、上記脚部の内側面には押さえ面が設けられており、
    上記構造物の内側面と上記力点部とはクランプにより固定され、
    上記押さえ面が上記型枠の外壁面に当接され、上記型枠が上記型枠支持金具と上記構造物とに強く挟み込まれたことを特徴とする請求項1に記載の型枠構造。
  3. 請求項2に記載の型枠構造を用いて型枠内部に充填剤を充填する建築工法において、
    少なくとも一対の上記型枠の一方の端部と上記設置面とを当接するよう設ける工程と、
    上記構造物の内側面と上記力点部とをクランプにより固定し上記型枠を上記型枠支持金具と上記構造物とに強く挟み込ませる工程と、
    上記構造物と上記設置面とを充填剤により接合する工程とを備え、
    上記構造物の内側面と上記型枠の内壁面と上記設置面とで囲まれた空間に充填剤を充填することで上記設置面と上記構造物とを充填剤により接合したことを特徴とする上記型枠構造を用いた建築工法。
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