JP2011252250A - 人工皮革用基材、その製造方法、および人工皮革 - Google Patents

人工皮革用基材、その製造方法、および人工皮革 Download PDF

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Abstract

【課題】スポーツシューズ等に好適に用いられる、耐久性、軽量性、及び耐坐屈性に優れた人工皮革用基材を提供することを目的とする。
【解決手段】三次元絡合不織布と、三次元絡合不織布に含浸された高分子弾性体とを含む人工皮革用基材であって、三次元絡合不織布は、繊度0.5〜5dtexのポリオレフィン中空フィラメントからなり、ポリオレフィン中空フィラメントの横断面は、総中空率25〜50%の範囲内で、1個あたりの中空率が1〜5%である中空部を5〜50個有し、高分子弾性体の含有割合は、三次元絡合不織布と高分子弾性体との合計量に対して15〜50質量%の範囲であり、横断面の外周の0〜30%の範囲が高分子弾性体と接着している人工皮革用基材。
【選択図】図1

Description

本発明は、三次元絡合不織布と高分子弾性体とを含む人工皮革用基材、人工皮革及びその製造方法に関する。
従来から、履物、鞄、衣類、家具等の表面素材として、人工皮革が広く用いられている。人工皮革には、機械的特性や風合い等の特性に加えて、軽量性が求められている。軽量性が改善された人工皮革として、極細繊維から形成された繊維基材を含む人工皮革が知られている。
極細繊維から形成された繊維基材は、例えば、海島型複合繊維からなる繊維基材から、海成分のみを選択的に溶解除去することにより形成される。このような方法によれば極細繊維からなる軽量化された繊維基材を得ることができる。しかしながら、このような方法により得られた繊維基材は、厚みを調整するためのプレス処理により、繊維間の空隙が大幅に減少するために充分な軽量性が得られないという問題があった。このような問題を解決するために、中空繊維から形成された繊維基材を人工皮革用基材として用いる方法が知られている。
例えば、下記特許文献1は、平衡水分率が2%以下である熱可塑性重合体からなる中空繊維を含む、軽量性に優れた繊維構造物を開示している。
また、例えば、下記特許文献2は、中空率40〜85%のポリエステル系繊維を含む人工皮革を開示している。
また、例えば、下記特許文献3は、中空繊維からなる不織布であって、厚さ方向の一方から他方に向かって該中空繊維の中空率が勾配を有している不織布を開示している。
また、例えば、下記特許文献4は、0.5デシテックス以下の極細繊維(A)と、5デシテックス以下で横断面に5〜50個の中空部を有し、該中空部の総面積率が25〜50%の範囲であり、該中空部1個の占める面積が5%以下の繊維(B)とが(A)/(B)が重量比で20/80〜80/20で三次元絡合されている不織布と高分子弾性体からなる人工皮革用基材を開示している。
特開2002−220741号公報 特許3924360号公報 特許3361967号公報 特開2002―242077号公報
近年、スポーツシューズ等に用いられるような人工皮革においては、激しい運動に耐えうる耐久性と軽量性との両立が求められている。耐久性としては、靴底ゴム部と人工皮革との剥離強力や、引裂強力等が挙げられる。さらに、使用時に坐屈皺が生じない等の外観や、柔軟性等も求められている。
スポーツシューズ等に用いられるような人工皮革には比較的薄い厚みの基材が用いられる。従って、このような薄い厚みで用いた場合でも、優れた耐久性、機械的特性、及び外観性を有する人工皮革が求められているが、未だ、それらの特性を全て併せ持つような人工皮革用基材は得られていなかった。
本発明は、耐久性、軽量性、及び耐坐屈性に優れ、且つ柔軟な風合いを有する人工皮革用基材を提供することを目的とする。
本発明の一局面は、三次元絡合不織布と、三次元絡合不織布に含浸された高分子弾性体とを含む人工皮革用基材であって、三次元絡合不織布は、繊度0.5〜5dtexのポリオレフィン中空フィラメントからなり、ポリオレフィン中空フィラメントの横断面は、総中空率25〜50%の範囲内で、1個あたりの中空率が1〜5%である中空部を5〜50個有し、高分子弾性体の含有割合は、三次元絡合不織布と高分子弾性体との合計量に対して15〜50質量%の範囲であり、ポリオレフィン中空フィラメントの横断面の外周の0〜30%の範囲が高分子弾性体と接着している人工皮革用基材である。
また、上記見かけ密度は0.20〜0.25g/cm3の範囲であることが好ましい。
また、上記高分子弾性体は、ポリウレタンであることが好ましい。
また、本発明の他の一局面は、上記人工皮革用基材と、その表面に形成された樹脂表皮層とを含む人工皮革である。
また、本発明の他の一局面は、ポリオレフィン系樹脂を海成分とし、ポリオレフィン系樹脂と化学的または物理的性質の異なる選択的に抽出除去可能なポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を島成分とする、繊度0.5〜5dtexの海島型複合フィラメントを製造する工程(工程1)と、海島型複合フィラメントからなるスパンボンドシートを製造する工程(工程2)と、2枚以上のスパンボンドシートを重ねた重ね合せ体をニードルパンチング処理することにより絡合ウェブを形成する工程(工程3)と、絡合ウェブを加熱プレスする工程(工程4)と、加熱プレスされた絡合ウェブに高分子弾性体の水性樹脂液を含浸させた後、高分子弾性体を凝固させる工程(工程5)と、工程5の後、海島型複合フィラメントからポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を溶解除去することによりポリオレフィン中空フィラメントからなる三次元絡合不織布を形成する工程(工程6)と、を備え、海島型複合フィラメント中のポリオレフィン系樹脂以外の樹脂の割合が25〜60質量%の範囲内であり、水性樹脂液の含浸量は、ポリオレフィン中空フィラメントと高分子弾性体との合計量に対して高分子弾性体が15〜50質量%になる量である、人工皮革用基材の製造方法である。
また、高分子弾性体を含有する水性樹脂液は水系ポリウレタンエマルジョンであることが好ましい。
また、上記ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂は、平均重合度200〜500、ケン化度90〜99.99モル%、及び融点160〜230℃の水溶性熱可塑性ポリビニルアルコールであることが好ましい。
本発明によれば、軽量性、耐久性、耐坐屈性、及び柔軟性に優れた人工皮革用基材及び人工皮革が得られる。
本実施形態の人工皮革10の模式縦断面図である。 本実施形態の人工皮革用基材3の模式拡大縦断面図である
本発明に係る人工皮革用基材及び人工皮革の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の人工皮革10の模式縦断面図である。人工皮革10は、繊度0.5〜5dtexのポリオレフィン中空フィラメント1aからなる三次元絡合不織布1と、三次元絡合不織布1に含浸付与された高分子弾性体2と、を含む人工皮革用基材3と、人工皮革用基材3の表面に形成された樹脂表皮層4とを有する。高分子弾性体2の含有割合は、三次元絡合不織布1と高分子弾性体2との合計量に対して15〜50質量%の範囲である。
図2は、人工皮革用基材3の模式拡大縦断面図である。図2に示すように、ポリオレフィン中空フィラメント1aは、その横断面に1個あたりの中空率が1〜5%である中空部vを5〜50個有する。また、ポリオレフィン中空フィラメント1aの横断面における、総中空率は25〜50%の範囲内である。そして、ポリオレフィン中空フィラメント1aの横断面の外周の0〜30%の範囲が高分子弾性体2と接着している、すなわち、外周の70〜100%が高分子弾性体2と接着していない。
ここで、上記1個あたりの中空率とは、ポリオレフィン中空フィラメント1aの横断面の外周輪郭の内部の総面積に対する、中空部v 1個あたりの面積の割合である。また、上記総中空率は、ポリオレフィン中空フィラメント1aの横断面の外周の輪郭内部の総面積に対する、全中空部vの総面積の割合である。
ポリオレフィン中空フィラメント1aについて詳しく説明する。
ポリオレフィン中空フィラメント1aを形成するポリオレフィン系樹脂は、特に限定されないが、具体的には、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、溶融紡糸の安定性に優れ、また、機械的特性や耐坐屈性にとくに優れている点からポリプロピレン系樹脂が好ましい。
ポリプロピレン系樹脂の具体例としては、プロピレン単独重合体や、プロピレンとエチレン性不飽和単量体との共重合体が挙げられる。共重合体のタイプとしては、結晶性を有するランダム共重合体や結晶性ブロック共重合体が挙げられる。エチレン性不飽和単量体としては、エチレン;1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等の炭素数4〜20のα−オレフィン、等が挙げられる。
また、ポリオレフィン系樹脂は、染料や顔料等の着色剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、消臭剤、防かび剤、各種安定剤等を必要に応じて含有してもよい。
ポリオレフィン中空フィラメント1aの繊度は0.5〜5dtexの範囲であり、好ましくは1〜3dtexの範囲である。繊度が5dtexを超える場合には、得られる人工皮革の風合いが硬くなり、ゴワゴワとした触感が強くなる。また、繊度が0.5dtex未満の場合には、製造時に繊維密度が高くなりやすく、軽量な人工皮革を得ることが困難になる。
ポリオレフィン中空フィラメント1aは、その横断面に、総中空率25〜50%の範囲内で、1個あたりの中空率が1〜5%である中空部vを5〜50個の範囲で有する。
ポリオレフィン中空フィラメント1aの横断面における中空部vの1個あたりの中空率は1〜5%であり、好ましくは2〜4%である。中空部vの1個あたりの中空率が5%を超える場合には、屈曲や圧縮等の外力を受けた場合に、中空部が潰れやすくなって軽量性が低下したり、耐坐屈性が低下しやすくなる。また、中空部vの1個あたりの中空率が1%未満の場合には、工業上、総中空率25〜50%のフィラメントを形成することが困難になる。
ポリオレフィン中空フィラメント1aの横断面における中空部vの数は、5〜50個であり、好ましくは9〜50個である。中空部の数が5個未満の場合には、均質な隔壁を有する中空構造を形成することが困難になる。また、中空部の数が50個を超える場合には、総中空率25〜50%の範囲に調整するためには、1個あたりの中空率が低くなりすぎる。この場合にも、中空部が潰れやすくなる。
上述したような、ポリオレフィン中空フィラメント1aの横断面における中空部vの総中空率は25〜50%であり、好ましくは30〜40%である。総中空率が25%未満の場合には充分に軽量化された人工皮革が得られにくくなり、50%を超える場合には、屈曲や圧縮等の外力を受けることにより、中空部が潰れやすくなることにより、軽量性が低下したり、耐坐屈性が低下したりする。
ポリオレフィン中空フィラメント1aは長繊維である。なお、長繊維は、連続した長い繊維であり、所定の繊維長にカットされた短繊維である、所謂、ステープルと区別される。
三次元絡合不織布1は、ポリオレフィン中空フィラメント1aが三次元的に絡合された不織布である。例えば、後述するように、海島型複合フィラメントからなる三次元絡合不織布から、島成分を形成する樹脂成分を選択的に溶解除去することにより形成される。
三次元絡合不織布1の密度は特に限定されないが、0.08〜0.18g/cm3、程度であることが絡合性と軽量性とのバランスに優れる点から好ましい。
また、三次元絡合不織布1の目付けは、100〜1000g/m2、さらには200〜600g/m2であることが得られる人工皮革用基材の均一性と軽量性の点から好ましい。
次に、三次元絡合不織布1に含浸付与された高分子弾性体2について詳しく説明する。
図1及び図2に示すように、高分子弾性体2は、三次元絡合不織布1の内部に存在する空隙に付与されている。高分子弾性体2の含有割合は、三次元絡合不織布1と高分子弾性体2との合計量に対して15〜50質量%である。そして、ポリオレフィン中空フィラメント1aの横断面の外周の0〜30%の範囲が高分子弾性体2と接着している、すなわち、外周の70〜100%が高分子弾性体2と接着していない。
高分子弾性体2を形成する樹脂の具体例としては、例えば、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリエステル、ポリエステルエーテルコポリマー、ポリアクリル酸エステルコポリマー、ネオプレン、スチレンブタジエンコポリマー、シリコーン樹脂、ポリアミノ酸、ポリアミノ酸ポリウレタンコポリマー等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中では、ポリウレタンが、柔軟な風合いが得られる点から特に好ましい。また、高分子弾性体2は、必要に応じて、顔料、染料、架橋剤、充填剤、可塑剤、各種安定剤などを含有してもよい。
高分子弾性体2の含有割合は、三次元絡合不織布1と高分子弾性体2との合計量に対して15〜50質量%であり、好ましくは20〜45質量%である。高分子弾性体2の含有割合が15質量%未満の場合には、耐久性、形態安定性及び表面平滑性が低下するとともに、耐坐屈性が低下し、また、折れ曲げ皺も生じやすくなる。また、高分子弾性体2の含有割合が50質量%を超える場合には、得られる人工皮革が硬い風合いになり、また、軽量性が低下する。
人工皮革10の厚み方向の断面における、ポリオレフィン中空フィラメント1aの横断面の外周の0〜30%、好ましくは、1〜20%、さらには、2〜10%の範囲で高分子弾性体2と接着している。すなわち、ポリオレフィン中空フィラメント1aの外周面には、高分子弾性体2が付着していない領域を70〜100%有する。このように、ポリオレフィン中空フィラメント1aの外周面の70%以上が高分子弾性体2によって接着固定されていない場合には、ポリオレフィン中空フィラメント1aと高分子弾性体2とが強固に固定されることがなく互いに適度にずれることが可能である。それにより、柔らかい風合いを有する人工皮革が得られ、また、折り曲げたときにも、ポリオレフィン中空フィラメント1aと高分子弾性体2との伸び特性の違いにより発生する坐屈皺の発生が抑制される。接着している部分の割合が30%を超える場合には、得られる人工皮革が硬い風合いになる。
なお、ポリオレフィン中空フィラメント1aの横断面の外周に接着している高分子弾性体の割合は、人工皮革10の厚み方向の断面を電子顕微鏡で観察し、観察視野においてポリオレフィン中空フィラメントの軸方向に対して垂直な横断面を、例えば50個選択し、各横断面の外周長及び外周に各横断面において外周に高分子弾性体が接着している部分の長さをそれぞれ測定し、各断面毎に、外周の全長に対して、高分子弾性体が接着している部分の長さの割合を算出することにより得られる。
人工皮革用基材3の厚さは特に限定されないが、0.3〜3mm、さらには0.7〜1.8mmの範囲であることが好ましい。人工皮革用基材3の厚さが薄すぎる場合には、実用性に耐え得る耐久性や機械的特性が得られにくくなる傾向があり、厚すぎる場合には軽量感が薄れる傾向がある。
また、人工皮革用基材3の見掛け密度は0.15〜0.3g/cm3、さらには0.20〜0.25g/cm3であることが好ましい。見かけ密度が高すぎる場合には、得られる人工皮革の軽量感が低下する傾向があり、見掛け密度が低すぎる場合には、機械的特性が低下する傾向がある。
人工皮革用基材3の表面には樹脂表皮層4が形成されている。このような樹脂表皮層4は、人工皮革10の表面を保護及び加飾するための層である。
樹脂表皮層4を形成する樹脂は特に限定されない。具体的には、例えば、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂等が挙げられる。これらの中では、ポリウレタン樹脂、またはアクリル樹脂が表面耐磨耗性、耐屈曲性、表面タッチ性、耐久性などに優れている点から好ましい。
樹脂表皮層4の厚みは特に限定されないが、20〜500μm、さらには、50〜300μmであることが好ましい。樹脂表皮層4の厚みが厚すぎる場合には、軽量感が低下する傾向があり、厚みが薄すぎる場合には、人工皮革の表面を充分に保護及び加飾できなくなる傾向がある。
樹脂表皮層4は平滑な表面を有する銀面様のものであっても、エンボス加工等により加飾された表面を有するものであってもよい。また、多孔質構造や非多孔質構造とすることにより、所望の機能や風合い等を付与することもできる。
本実施形態の人工皮革用基材3は、例えば、剥離強度が8kg/2.5cm以上、さらには、10kg/2.5cm以上であり、厚さ1mmあたりの引裂強力が7kg以上、さらには8.5kg以上のような、優れた機械的特性を有する。従って、本実施形態の人工皮革用基材を用いた人工皮革は、スポーツシューズのような、耐久性、軽量性、耐坐屈性、及び柔軟性が求められるような用途に好ましく用いられうる。
次に、本実施形態の人工皮革10の製造方法の一例について、詳しく説明する。
本実施形態の人工皮革用基材3の製造方法は、ポリオレフィン系樹脂を海成分とし、ポリオレフィン系樹脂と化学的または物理的性質の異なる選択的に抽出除去可能なポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を島成分とする、繊度0.5〜5dtexの海島型複合フィラメントを製造する工程(工程1)と、海島型複合フィラメントからなるスパンボンドシートを製造する工程(工程2)と、2枚以上のスパンボンドシートを重ねた重ね合せ体をニードルパンチング処理することにより絡合ウェブを形成する工程(工程3)と、絡合ウェブを加熱プレスする工程(工程4)と、加熱プレスされた絡合ウェブに高分子弾性体の水性樹脂液を含浸させた後、高分子弾性体を凝固させる工程(工程5)と、工程5の後、海島型複合フィラメントからポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を溶解除去することによりポリオレフィン中空フィラメントからなる三次元絡合不織布を形成する工程(工程6)と、を備え、海島型複合フィラメント中のポリオレフィン系樹脂以外の樹脂の割合が25〜60質量%の範囲内であり、水性樹脂液の含浸量は、ポリオレフィン中空フィラメントと高分子弾性体との合計量に対して高分子弾性体が15〜50質量%になる量である、方法である。
はじめに、工程1及び工程2について詳しく説明する。
海島型複合フィラメントからなるスパンボンドシートは、所謂、スパンボンド法を用いて形成される。具体的には、海成分を形成するためのポリオレフィン系樹脂と、島成分を形成するためのポリオレフィン系樹脂と化学的または物理的性質の異なる選択的に抽出除去可能なポリオレフィン系樹脂以外の樹脂とを溶融複合紡糸することにより紡糸ノズル孔から海島型複合繊維ストランドを得る。引き続いて、得られた海島型複合繊維ストランドを冷却装置で冷却した後、エアジェットノズルのような吸引装置を用いることにより、例えば、1000〜6000m/分の引取り速度に相当する速度で高速気流により延伸して細化させることにより海島型複合フィラメントを得る。そして、海島型複合フィラメントを開繊させながら移動式ネットなどの捕集面上に堆積させることによりスパンボンドシートが形成される。
海島型複合フィラメントは、ポリオレフィン系樹脂を海成分とし、ポリオレフィン系樹脂と化学的または物理的性質の異なる、選択的に抽出除去可能なポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を島成分とする海島状の断面を有する長繊維の複合繊維である。そして、このような海島型複合フィラメントから、島成分の樹脂を選択的に抽出除去することにより、ポリオレフィン系樹脂を主成分とするポリオレフィン中空繊維フィラメントが形成される。
ポリオレフィン系樹脂としては、上述したような各種ポリオレフィン系樹脂が挙げられる。各種ポリオレフィン系樹脂の中では、比重が低く軽量性が発現し易く、また、後の工程で高分子弾性体の水性樹脂液を含浸させたときに水性樹脂液をとくに撥水させやすい点から、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、1〜200g/分、さらには5〜100g/分であることが好ましい。なお、MFRは、JIS−K6921−2付属書に準拠して230℃、荷重21.1Nで測定した値である。
また、島成分を形成する抽出除去可能な樹脂としては、海成分を形成するポリオレフィン系樹脂との溶剤に対する溶解性または分解剤に対する分解性が異なり、且つ、ポリオレフィン系樹脂と相溶性が低い樹脂であって、溶融紡糸可能な樹脂であれば特に限定なく用いられうる。このような樹脂の具体例としては、例えば、水溶性熱可塑性ポリビニルアルコール系樹脂(以下、単にPVAとも呼ぶ)や、ポリオレフィン系樹脂と溶剤溶解性を異にするポリスチレン、エチレンプロピレン共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、スチレンエチレン共重合体、スチレンアクリル共重合体等が挙げられる。これらの中では、PVAが、海成分であるポリオレフィン系樹脂を殆ど膨潤させることなく熱水中で容易に溶解し、また、有機溶剤の影響によって形成される中空部が潰れて扁平化したり、中空部を形成する外壁や隔壁が破壊されたりしにくい点から特に好ましい。さらに、PVAは環境負荷が低い点からも好ましい。本実施形態においては、PVAを海成分として用いた場合を代表例として、詳しく説明する。
PVAは、熱水に溶解可能なポリビニルアルコールであり、脂肪酸ビニルエステル系単量体に由来するビニルエステル単位と必要に応じて含まれる他の共重合単位を含有する重合体をケン化することにより得られる。
脂肪酸ビニルエステル系単量体の具体例としては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニルおよびバーサティック酸ビニル等が挙げられる。
また、必要に応じて含まれる他の共重合単位を形成する単量体の具体例としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等の炭素数4以下のα−オレフィン類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、等が挙げられる。これらの中では、得られる人工皮革の機械的特性に優れる点からエチレンがとくに好ましい。PVA中の他の共重合単位の含有割合としては、1〜20モル%、さらには4〜15モル%、とくには、6〜13モル%含有することが好ましい。
PVAとしては、4〜15モル%、さらには6〜13モル%のエチレン単位を含有する、酢酸ビニルに由来するビニルエステル単位を主体とする重合体をケン化することにより得られる変性PVAが共重合性、溶融紡糸性および繊維の水溶性に優れている点からとくに好ましい。
PVAの重合度は、200〜500、さらには230〜470、特には250〜450であることが、溶融紡糸安定性や、熱水に対する溶解除去性に優れている点から好ましい。
なお、上記重合度(P)は、JIS−K6726に準じて測定される粘度平均重合度を意味する。具体的には、PVAを再ケン化及び精製した後、30℃の水中で測定した極限粘度[η]から次式により求められるものである。
P=([η]103/8.29)(1/0.62)
PVAのケン化度は、90〜99.99モル%、さらには、93〜99.98モル%、とくには94〜99.97モル%、ことには、96〜99.96モル%の範囲であることが好ましい。ケン化度が低すぎる場合には、溶融紡糸性が低下したり、水溶性が低下したりする傾向がある。
PVAの融点(Tm)は、160〜230℃、さらには、170〜227℃、とくには、ことには、175〜224℃、さらには、180〜220℃の範囲であることが好ましい。融点が低すぎる場合にはPVAの熱安定性が低くなるために繊維化が困難になる傾向がある。また、融点が高すぎる場合には、融点と分解温度が近づくために安定に紡糸することができなくなる傾向がある。
PVAの融点は、DSCを用いて、窒素中、昇温速度10℃/分で300℃まで昇温後、室温まで冷却し、再度昇温速度10℃/分で300℃まで昇温した場合のPVAの融点を示す吸熱ピークのピークトップの温度を意味する。
PVAは、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などを用いたラジカル重合により得られる。これらの中では、無溶媒で重合する塊状重合法やアルコールなどの極性溶媒中で重合する溶液重合が好ましく用いられる。溶液重合で用いられる極性溶媒の具体例としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコールなどの低級アルコールが挙げられる。また、ラジカル重合の開始剤の具体例としては、a、a´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2,4−ジメチル−バレロニトリル)などのアゾ系開始剤や、過酸化ベンゾイル、n−プロピルパーオキシカーボネートなどの過酸化物系開始剤等が挙げられる。また、重合温度は特に限定されないが、例えば、0〜150℃の範囲が挙げられる。
溶融複合紡糸においては、島数は5〜50島/繊維断面、さらには9〜50島/繊維断面にすることが好ましい。
また、海成分が形成する中空構造の隔壁の厚さとしては、0.5〜5μm程度であることが好ましい。このような範囲である場合には、島成分の抽出除去処理が容易である点から好ましい。
さらに、海島型複合フィラメント中のポリオレフィン系樹脂以外の樹脂の割合は、25〜60質量%、さらには30〜55質量%、の範囲内であることが好ましい。ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂の割合が高すぎる場合には、形成される中空部の割合が高くなりすぎる傾向があり、低すぎる場合には、形成される中空部の割合が低くなりすぎる傾向がある。
溶融複合紡糸により形成された海島型複合ストランドは冷却装置で冷却された後、エアジェットノズルなどの吸引装置を用いて目的の繊度となるように1000〜6000m/分の引き取り速度に相当する速度の高速気流により延伸される。そして、延伸された海島型複合繊維を移動式の捕集面の上に堆積することによりスパンボンドシートが形成される。なお、このとき、必要に応じてスパンボンドシートを、部分的に圧着してもよい。
海島型複合フィラメントの繊度は、0.7〜12.5dtex、さらには2.5〜8dtexの範囲であることが、島成分の抽出除去性に優れる点から好ましい。
また、海島型複合フィラメントを形成する島部分の繊度は、0.5〜5dtex、さらには2〜5dtexの範囲であることが、得られる中空繊維の中空構造の安定性の点から好ましい。
また、スパンボンドシートの目付量は、20〜50g/m2の範囲であることが生産性に優れる点から好ましい。
次に、上述のようにして得られたスパンボンドシートを2枚以上重ね合わせ、ニードルパンチング処理により絡合ウェブを形成する工程(工程3)について、詳しく説明する。
工程3は、上述のようにして得られたスパンボンドシートを複数枚重ね合わせた後、ニードルパンチングによる絡合処理を施すことにより、厚み方向に繊維同士が絡合された絡合ウェブを得る工程である。
重ね合わせるスパンボンドシートの枚数はとくに限定されないが、例えば4枚以上、さらには、8枚以上であることが好ましい。
複数枚のスパンボンドシートを重ね合わせて得られる重ね合わせ体にニードルパンチングによる絡合処理を施すことにより、絡合ウェブが形成される。
ニードルパンチングで用いるフェルト針の種類は特に限定されない。厚さ方向への繊維の交絡を充分に高めるためには、細いフェルト針や、1バーブ針のようなバーブが少ないフェルト針を用いることが好ましい。また、海島型複合フィラメントの切断を抑制する点からは、3バーブ、6バーブ、9バーブ等のフェルト針を用いることが好ましい。
また、ニードルパンチングで用いるフェルト針の単位面積辺りの本数もとくに限定されないが、200〜2500本/cm2の範囲が好ましい。
このようにして得られる絡合ウェブの目付けとしては100〜3000g/m2、さらには200〜1000g/m2の範囲であることが好ましい。
次に、絡合ウェブを加熱プレスする工程(工程4)について説明する。
得られた絡合ウェブは、加熱プレスにより表面が平滑化されるとともに、その厚みが調整される。加熱により、ポリオレフィン系樹脂を溶融または軟化させて、繊維同士を圧着させる。
加熱プレスの方法としては、複数の加熱ロール間に通す方法、予熱した絡合ウェブを冷却ロール間に通す方法等が挙げられる。なおプレスの際に、絡合ウェブにポリビニルアルコール、デンプン、樹脂エマルジョン等の接着剤を塗布してもよい。このように接着剤を塗布することにより、繊維の圧着状態や、絡合ウェブの形態を制御することができる。このような加熱プレスにより、絡合ウェブの表面が平滑化され、また厚みが調整される。
プレス前の絡合ウェブの厚みに対する、プレス後の絡合ウェブの厚みの減少率としては、5〜30%、さらには、10〜25%であることが好ましい。
次に、加熱プレスされた絡合ウェブに高分子弾性体の水性樹脂液を含浸させた後、高分子弾性体を凝固させる工程(工程5)について説明する。
本工程においては、はじめに、高分子弾性体の水性樹脂液を、プレス後の絡合ウェブに含浸させる。絡合ウェブを形成する海島型複合フィラメントの表面には撥水性の高いポリオレフィン系樹脂が存在する。従って、このような絡合ウェブに高分子弾性体の水性樹脂液を含浸させた場合、高分子弾性体の水性樹脂液は海島型複合フィラメントの表面に接触しにくくなる。そして、このような絡合ウェブに含浸させた高分子弾性体の水性樹脂液を乾燥凝固させた場合には、海島型複合フィラメントの外周の0〜30%の範囲でのみ高分子弾性体が接着したような構造を容易に形成することができる。
水性樹脂液としては、高分子弾性体を形成するための樹脂を含有する、水系エマルジョンや水系サスペンジョン等が挙げられる。なお、水性樹脂液中には、ポリオレフィン系樹脂の撥水性を低下させるような界面活性剤をできるだけ含まないことが好ましい。従って、水系エマルジョンとしては、自己乳化タイプのエマルジョンがとくに好ましい。
水性樹脂液中の樹脂濃度としては、20〜60質量%程度であることが好ましい。このような樹脂濃度の水性樹脂液を用いた場合には、高分子弾性体の含有割合を、三次元絡合不織布と高分子弾性体との合計量に対して15〜50質量%に調整することが容易になる。
なお、ポリオレフィン系樹脂は撥水性が高いために、絡合ウェブに水性樹脂液が不均一に含浸される場合がある。このような場合においては、乾燥凝固される高分子弾性体が不均一に分布してしまう。高分子弾性体が不均一に存在することを抑制するためには、以下のような方法が挙げられる。具体的には、例えば、水性樹脂液を含浸する前の前処理として、後述する島成分の抽出除去処理で除去されるポリビニルアルコールやデンプンのような水溶性化合物等を含浸させることにより均一性を改善することができる。また、粘度の高い水性樹脂液を用いたり、ゲル化剤を含有する水性樹脂液を用いたりしてもよい。ゲル化剤の具体例としては、一定温度でゲル化する感熱性ゲル化剤が挙げられる。
絡合ウェブに水性樹脂液を含浸させる方法としては、例えば、ナイフコーター、バーコーター、又はロールコーターを用いる方法、または、ディッピングする方法等が挙げられる。
そして、高分子弾性体の水性樹脂液が含浸された絡合ウェブを乾燥することにより、高分子弾性体を凝固させることができる。乾燥方法としては、50〜200℃の乾燥装置中で熱処理する方法や、赤外線加熱の後に乾燥機中で熱処理する方法、スチーム処理した後に乾燥機で熱処理する方法、或いは、超音波加熱の後に乾燥機で熱処理する方法、並びに、これらを組み合わせた方法等が挙げられる。
次に、海島型複合フィラメントからポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を溶解除去することによりポリオレフィン中空フィラメントからなる三次元絡合不織布を形成する工程(工程6)について説明する。本工程により、海島型複合フィラメントに含まれる島成分を形成する樹脂の全部または大部分(例えば、95%以上)が抽出除去されてポリオレフィン中空フィラメントが形成される。
高分子弾性体が付与された絡合ウェブを、界面活性剤を含有する熱水中で処理することにより、絡合ウェブを形成する海島型複合フィラメントから水溶性熱可塑性ポリビニルアルコールを溶解除去する。
熱水処理の方法としては、80〜95℃の水温にて、液流染色機、ジッガー等の染色機や、オープンソーパー等の精練加工機を用いて処理する方法が挙げられる。特に、抽出効率の向上のためには、中空繊維に物理的な変形を与えることができる、液流染色機や、バイブロ洗浄機と搾液装置を多段に組み合わせた装置等を用いることが好ましい。
また、ポリオレフィン系樹脂の濡れ性を向上させるために、ポリ(オキシエチレン)アルキルエーテル類等で代表されるノニオン系界面活性剤や、公知のアニオン系界面活性剤を含有する熱水を用いることが好ましい。このような界面活性剤のHLB(Hydrophile-Lipophile Balance)としては、4〜16の範囲であることが好ましい。
そして、海島型複合フィラメントに含まれるPVAの全部または大部分を抽出除去した後、乾燥することにより本実施形態の人工皮革用基材が得られる。
このようにして得られた人工皮革用基材は、通常、各種用途に応じて、銀面処理、起毛処理、柔軟化処理、2分割処理、成形処理、染色処理等の後加工が施される。
例えば、銀面調人工皮革を製造する場合には、人工皮革用基材の表面に高分子弾性体を含む樹脂表皮層を形成する。
樹脂表皮層の形成方法としては、高分子弾性体の分散液または溶液を人工皮革用基材の表面に直接塗布して形成する方法や、離型紙上に形成された樹脂表皮層を人工皮革用基材の表面に貼り合わせる方法等が用いられる。樹脂表皮層の形成に用いられる高分子弾性体としては、従来から銀面調人工皮革の製造に用いられている高分子弾性体がとくに限定なく用いられうる。
上記のようにして得られた人工皮革の見かけ密度は、特に限定されないが、0.25〜0.35g/cm3の範囲であることが、耐久性、軽量性、及び耐坐屈性のバランスに優れる点から好ましい。また、人工皮革の厚みは、特に限定されないが、0.3〜4mm程度の範囲であることが好ましい。
実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例に何ら限定されるものではない。また、実施例中で記載される部および%は、特にことわりのない限り質量に関する。
はじめに、本実施例で用いた測定方法及び評価方法について、まとめて説明する。
[ポリオレフィン中空フィラメントの横断面の総中空率、及び、中空部1個あたりの中空率の測定]
得られた人工皮革用基材の厚み方向のポリオレフィン中空フィラメントの断面20個を走査型電子顕微鏡で1000倍〜2000倍程度に拡大して撮影した。なお、20個は、できるだけ平均化されるように、偏りのないように選択した。
そして、選択した画像中に観察される20個のポリオレフィン中空フィラメントの軸方向に対して垂直な横断面のそれぞれに対して、外周輪郭内の面積(全断面面積:S1)、その横断面に含まれる全ての中空部の断面積の合計(合計中空面積:S2)、及び各横断面に含まれる中空部の1個あたりの面積(1個当たり中空面積:S3)を求めた。そして、ポリオレフィン中空フィラメントの各横断面の総中空率、及び中空部1個あたりの中空率を以下の式(1)及び式(2)により算出した。
・総中空率(%)=S2/S1×100・・・(1)
・中空部1個あたりの中空率(%)=S3/S1×100・・・(2)
そして、20個のポリオレフィン中空フィラメントの断面における、総中空率及び中空部1個あたりの中空率を平均した。
なお、S1〜S3の各面積の測定は画像処理装置によって行ったが、画像写真から各部分を切り取ることにより測定される写真用紙の重量に基づいて算出してもよい。
[ポリオレフィン中空フィラメントの横断面の外周の長さに対する、高分子弾性体と接着している部分の長さの割合]
得られた人工皮革用基材の厚み方向の断面を、走査型電子顕微鏡を用いて500倍から1000倍程度で観察した。そして、ポリオレフィン中空フィラメントの軸方向に対して垂直な横断面が1〜10個存在する観察視野の画像を複数枚撮影した。
そして、得られた各画像から、合計50個の横断面を、できるだけ平均化されるように、偏りのないように選択した。そして、各横断面の外周長及び各断面において高分子弾性体に接着している外周の部分の長さをそれぞれ測定し、各断面毎に、外周の全長に対して、高分子弾性体が接着している外周の部分の長さの割合を算出した。そして、50箇所の横断面の外周の全長に対する高分子弾性体が接着している部分の長さの割合の値の算術平均を算出した。
[人工皮革用基材の見掛け密度の測定]
得られた人工皮革用基材の単位面積あたりの質量(g/cm2)をその厚さ(cm)で除した値を見掛け密度(g/cm3)とした。結果は、任意の10箇所について測定した見掛け密度の算術平均値である。なお、厚さは、JISL1096に準じて240gf/cm2の荷重下で測定した。
[人工皮革用基材の剥離強力測定方法]
長さ15cm、巾2.5cm、厚さ5mmのポリウレタン製ゴム板の表面をサンドペーパーで軽く削った後、その表面に二液架橋タイプのポリウレタン接着剤を一端から幅10cm程度の範囲に均一に塗布した。一方、長さ25cm、巾2.5cmに切り出した人工皮革用基材の試験片の表面にも同様の接着剤を一端から幅10cm程度の範囲に均一に塗布した。そして、ポリウレタン製ゴム板及び人工皮革用基材の試験片の、それぞれの接着剤を塗布した端部同士を貼り合わせ、2〜4kg/cm2程度の圧力でプレスした後、25℃で1昼夜放置した。
そして、ポリウレタン製ゴム板及び人工皮革用基材の試験片のそれぞれの接着剤を塗布していない側の一端を、引張試験機のチャックに挟み、引張速度10cm/分で剥離強力試験を行った。なお、初期のチャック間距離は50mmであった。
引張試験において、引張時間−剥離強力曲線の立ち上がりの傾きを超えた剥離強力がほぼ一定したときの値を剥離強力とした。1種類の人工皮革用基材について、n=3で測定を行い、その剥離強力の算術平均値を求めた。
[人工皮革用基材の引裂強力測定方法]
得られた人工皮革用基材を長さ10cm×巾4cmに切り出して試験片を作成した。そして、得られた試験片の短辺の中央(巾方向両端から2cmの箇所)に短辺と直角(長さ方向に平行)に5cmの切れ込みをいれ、各舌片を剥離強力測定方法と同様の引張試験機のチャックに挟んだ。そして引張速度10cm/分で引張ったときの引裂応力を測定した。測定により得られたチャートから読み取った引裂応力の最大値を引裂強力とした。1種類の人工皮革用基材について、n=3で測定を行い、その剥離強力の算術平均値を求めた。
[耐坐屈性試験]
200×200mmの正方形に切断した試料を上端と下端を合わせるように谷折りしたときに発生する折り曲げ形状を目視により観察した。そして、以下の基準により判定した。
良好:牛皮革を折りこんだときと同様の、表面に緻密且つ均質な折れシワが発生した。
不良:折りこんだ表面にダンボールを折り込んだような荒い折れシワが発生した。
[柔軟性試験]
得られた人工皮革用基材から20cm×20cmの試験片を切り出した。そして試験片を手のひらに入れてつかんだときの触感により判定した。
[実施例1]
海成分としてポリプロピレン、島成分として水溶性熱可塑性PVAを含み、海成分/島成分の質量比60/40である島数12島の海島型複合繊維ストランドを240℃で溶融複合紡糸用口金から吐出した。なお、ポリプロピレンとしてはプライムポリマー社製プライムポリプロY−2005GP(融点162℃、JIS K7210のM法で測定したMFR:20)、水溶性熱可塑性PVAとしてはクラレ社製エクセバールCP−4104MI(融点209℃、JIS K7210のM法で測定したMFR:80)を用いた。
そして、口金から吐出された樹脂ストランドを、口金直下に設置したエアジェット吸引装置により延伸して細化しながら冷却することにより平均繊度2.5dtexの海島型複合フィラメントを紡糸した。なおエアジェット吸引装置の吸引力は、単位時間辺りの吐出量と、得られる長繊維の繊度の比率から間接的に求められる紡糸速度が3000m/minとなるように調整された。そして、海島型複合フィラメントをエアジェット吸引装置の直下に設置した移動式ネット上に連続的に捕集し、表面温度50℃の金属ロールを用いて線圧25kg/cmでプレスすることにより目付け30g/m2のスパンボンドシートを得た。
スパンボンドシートをクロスラッパーを用いて8枚分に相当する目付けになるように重ね合わせた。また、針折れ防止油剤をスプレーを用いてスパンボンドシート表面に均一に付与した。次に、針先端からバーブまでの距離が5mmの1バーブのフェルト針を用い、スパンボンドシートに突き刺した針の先端が反対側から最大で10mm突き出るようにして、スパンボンドシート両面に交互にニードルパンチング処理を行った。突き刺した針本数が合計で1200本/cm2となるようにニードルパンチング処理をおこなって海島型複合フィラメント同士を絡合させることにより、目付350g/m2の絡合ウェブを得た。この絡合ウェブを、140℃の熱風で加熱することによりポリプロピレンを軟化させた後、直ちに表面温度145℃の平滑な一対の金属ロールでプレスすることにより厚さをプレス前の85%に圧縮した。このようにして、厚さ1.6mm、密度0.205g/cm3で表面が平滑な絡合ウェブを得た。
次に、プレス後の絡合ウェブに、固形分濃度35質量%の水系ポリウレタンエマルジョン(日華化学社製エバファノールAPC−48)を含浸付与した。そして、150℃の熱風により乾燥処理およびキュアリング処理を施すことにより高分子弾性体を凝固させた。
次に、液流染色機を用い、HLBが5.5のノニオン系界面活性剤(日華化学社製サンモールBK−57NM)を0.1%含有させた95℃の熱水中で絡合ウェブ中の海島型複合フィラメントから島成分であるPVAを溶解除去させた。そして、乾燥処理することにより、厚さ1.45mm、目付350g/m2で、横断面に12個の中空部を有するポリプロピレン中空フィラメントの三次元絡合不織布とポリウレタンからなる人工皮革用基材を得た。
得られた人工皮革用基材のポリプロピレン中空フィラメントとポリウレタンとの質量比は、ポリプロピレン中空フィラメント/ポリウレタン=60/40であった。また、ポリプロピレン中空フィラメントの横断面の総中空率は35%、中空部1個当たりの中空率は約2.9%であった。また、ポリプロピレン中空フィラメントの横断面の外周とポリウレタンとの界面には空間が存在しており、ポリオレフィン中空フィラメントの横断面の外周長に対する、ポリウレタンと接着している部分の長さの割合は19%であった。
このようにして得られた人工皮革用基材を前述の方法により評価した。結果を表1に示す。
[実施例2〜4]
実施例1の海島型複合フィラメントの紡糸条件において、海島型複合繊維ストランドの島数、海成分/島成分の質量比、フィラメントの繊度を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして人工皮革用基材を得た。このようにして得られた人工皮革用基材を評価した。結果を表1に示す。
[実施例5〜6]
実施例1の人工皮革用基材の製造おいて、水系ポリウレタンエマルジョンの固形分濃度を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして人工皮革用基材を得た。このようにして得られた人工皮革用基材を評価した。結果を表1に示す。
[実施例7]
実施例1の人工皮革用基材の製造おいて、水系ポリウレタンエマルジョンを用いる代わりに、水系アクリルエマルジョン(日華化学社製カセゾールARS−2)を用いた以外は、実施例1と同様にして人工皮革用基材を得た。このようにして得られた人工皮革用基材を評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1の海島型複合フィラメントの紡糸条件において、海島型複合繊維ストランドの島数を表1に示すよう1島に変更した以外は、実施例1と同様にして人工皮革用基材を得た。このようにして得られた人工皮革用基材を評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1の人工皮革用基材の製造おいて、水系ポリウレタンエマルジョンの固形分濃度を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして人工皮革用基材を得た。このようにして得られた人工皮革用基材を評価した。結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1と同様にして、口金から吐出された海島型複合繊維ストランドを3000m/minで巻き取った。そして、得られた繊維をクリンプ及びカットすることにより、2.5dtex、カット長さ51mmのステープルを得た。そして、得られたステープルをカードを用いて絡合させることにより、目付け30g/m2の絡合シートを得た。そして、目付け30g/m2のスパンボンドシートを用いる代わりに、得られた目付け30g/m2の絡合シートを用いた以外は、実施例1と同様にして人工皮革用基材を得た。このようにして得られた人工皮革用基材を評価した。結果を表1に示す。
[比較例4]
海成分としてポリプロピレンを用いる代わりに、ナイロン6(宇部興産社製UBEナイロン1015B)を用い、145℃の金属ロールでプレスする代わりに180℃の金属ロールでプレスした以外は、実施例1と同様にして人工皮革用基材を得た。このようにして得られた人工皮革用基材を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2011252250
表1の結果から、実施例1〜7の人工皮革用基材は何れも見掛け密度が0.24g/cm3以下であり軽量性に優れていた。また、剥離強力は11.9kg/2.5cm以上、引裂強力は11.0kg以上であり、何れも耐久性にも優れたものであることがわかる。さらに、耐坐屈性試験においては、何れも屈曲時に細かな皺が均一に発現し、屈曲を解消した後には皺が消失した。また、柔軟性試験においては、腰があるにもかかわらず、柔軟性を維持していた。
一方、比較例1の人工皮革用基材は、中空率が35%の中空部を1個だけ有するものである。このような中空構造によれば、見掛け密度が0.31g/cm3であり、軽量性に乏しかった。また、耐坐屈性試験においては、屈曲時に粗く深い皺が発生し、屈曲を解消した後にも皺が残っていた。
また、比較例2の人工皮革用基材は、風合いソフトであるが、加工中に基材の表面に発生した皺が残る品位の低いものであり、屈曲時に粗く深い皺が発生し、屈曲を解消した後にも皺が残るものであった。
また、比較例3の人工皮革用基材は、ポリオレフィン中空繊維のステープルからなる三次元絡合不織布を含む。このようなステープルからなる三次元絡合不織布を用いた場合には、剥離強力や引裂強力が著しく低くなるために、スポーツシューズ用の人工皮革等に要求される耐久性を有しないと思われる。
また、比較例4の人工皮革用基材は、ナイロン6からなる中空フィラメントからなる三次元絡合不織布を含む。このようなナイロン6からなる中空フィラメントからなる三次元絡合不織布を含む人工皮革用基材においては、中空フィラメントの表面にポリウレタンが多く接着しており、中空フィラメントの表面には、空隙が少なかった。それにより、風合いは極めて硬かった。また、耐坐屈性試験においては、屈曲時に粗く深い折れ皺が発生し、屈曲を解消した後にも皺が残っていた。
本発明の人工皮革用基材は、スポーツシューズやバッグ等の用途において求められる優れた軽量性と、耐久性、柔軟な風合いや耐挫屈性を有する。従って、スポーツシューズや紳士靴等の履物の基材や、バッグ等の基材として好ましく用いられる。
1 三次元絡合不織布、 1a ポリオレフィン中空フィラメント、 2 高分子弾性体、3 人工皮革用基材、4 樹脂表皮層、v 中空部

Claims (7)

  1. 三次元絡合不織布と前記三次元絡合不織布に含浸された高分子弾性体とを含む人工皮革用基材であって、
    前記三次元絡合不織布は、繊度0.5〜5dtexのポリオレフィン中空フィラメントからなり、
    前記ポリオレフィン中空フィラメントの横断面は、総中空率25〜50%の範囲内で、1個あたりの中空率が1〜5%である中空部を5〜50個有し、
    前記高分子弾性体の含有割合は、前記三次元絡合不織布と前記高分子弾性体との合計量に対して15〜50質量%の範囲であり、
    前記横断面の外周において、前記高分子弾性体と接着している部分の割合が0〜30%の範囲であることを特徴とする人工皮革用基材。
  2. 見かけ密度が0.20〜0.25g/cm3の範囲である請求項1に記載の人工皮革用基材。
  3. 前記高分子弾性体がポリウレタンである請求項1または2に記載の人工皮革用基材。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の人工皮革用基材と、その表面に形成された樹脂表皮層を含む人工皮革。
  5. ポリオレフィン系樹脂を海成分とし、ポリオレフィン系樹脂と化学的または物理的性質の異なる選択的に抽出除去可能なポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を島成分とする、繊度0.5〜5dtexの海島型複合フィラメントを製造する工程(工程1)と、前記海島型複合フィラメントからなるスパンボンドシートを製造する工程(工程2)と、2枚以上の前記スパンボンドシートを重ねた重ね合せ体をニードルパンチング処理することにより絡合ウェブを形成する工程(工程3)と、前記絡合ウェブを加熱プレスする工程(工程4)と、加熱プレスされた前記絡合ウェブに高分子弾性体の水性樹脂液を含浸させた後、高分子弾性体を凝固させる工程(工程5)と、前記工程5の後、前記海島型複合フィラメントから前記ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂を溶解除去することによりポリオレフィン中空フィラメントからなる三次元絡合不織布を形成する工程(工程6)と、を備え、
    前記海島型複合フィラメント中の前記ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂の割合が25〜60質量%の範囲内であり、
    前記水性樹脂液の含浸量は、前記ポリオレフィン中空フィラメントと前記高分子弾性体との合計量に対して前記高分子弾性体が15〜50質量%になる量である、ことを特徴とする人工皮革用基材の製造方法。
  6. 前記水性樹脂液が水系ポリウレタンエマルジョンである請求項5に記載の人工皮革用基材の製造方法。
  7. 前記ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂が、平均重合度200〜500、ケン化度90〜99.99モル%、及び融点160〜230℃の水溶性熱可塑性ポリビニルアルコールである請求項5または6に記載の人工皮革用基材の製造方法。
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