JP2011251479A - 記録装置及びその着弾位置調整方法 - Google Patents

記録装置及びその着弾位置調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノズルの配置間隔よりも短い範囲で記録媒体へのインクの着弾位置を調整する。
【解決手段】複数のノズルを含み且つノズルの配置間隔が等しい複数のノズル列を平行して配置する記録チップがノズル配列方向に複数配置されるとともに、互いに隣接する記録チップのノズル列の一部のノズルが互いにノズル配列方向に重複して配置される記録ヘッドを有する。記録チップに含まれる複数のノズル列は、第1のノズル列と第2のノズル列とに分けられ、第2のノズル列は、ノズルの配置間隔よりも短い範囲でノズル配列方向に第1のノズル列よりずらして配置されている。各ノズル列に対応する吐出データの対応関係を第1のノズル列に対応する吐出データと第2のノズル列に対応する吐出データとの間で変更し、第2のノズル列に対応する吐出データを当該ノズル列内でノズル配列方向にシフトさせ、変更された対応関係に基づいて各ノズル列による記録の順番を変更させる。
【選択図】図12

Description

本発明は、記録装置及びその着弾位置調整方法に関する。
インクジェット記録方式を採用した記録装置(以下、インクジェット記録装置と呼ぶ)が知られている。このようなインクジェット記録装置では、画像信号に応じたインクを記録素子(ノズル)から吐出し、これを記録媒体に付着させることにより記録媒体上に画像を記録する。
インクジェット記録装置では、高精細な画像を高速に記録するため、例えば、多数の記録素子が高密度に集積配列された記録ヘッド(以下、マルチノズルヘッドと呼ぶ場合もある)を用いて画像を記録する。また、カラー化へ対応するため、複数色分の記録ヘッドを備えた記録ヘッドも知られている。
カラー方式のインクジェット記録装置は、モノクロ方式と異なり、発色性、階調性、一様性など様々な画像要素が重要視される。これらの画像要素は、記録ヘッドの製造工程での精度や記録ヘッドを取り付ける際の精度に影響を受ける。例えば、記録ヘッドの位置ずれによりノズルから吐出されるインク滴の着弾位置にずれが生じる場合がある。このずれは、記録品位の低下要因となる。
また、マルチノズルヘッドは、例えば、短尺の記録チップをノズル配列方向に複数並列させる構成が知られている。このとき、短尺の記録チップは千鳥状に配置され、短尺の記録チップ同士に重複する部分(以下、つなぎ部と呼ぶ)が設けられる。このつなぎ部では、隣接する記録チップ同士が補完関係にあるため、当該記録チップ間の着弾位置のずれがより視認され易くなる。そのため、記録媒体の搬送方向だけでなく、ノズル配列方向における各ノズル列の着弾位置の補正も必要となる。ノズル配列方向の着弾位置を補正する方法としては、記録に用いるノズルの範囲を限定する手法(特許文献1)や、記録データをずらす手法(特許文献2)などが知られている。
特開2009−040043号公報 特開2004−224042号公報
しかし、従来の方法では、ノズルの配置間隔よりも短い範囲での位置調整は行なえず、依然として改良の余地がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ノズルの配置間隔よりも短い範囲で記録媒体へのインクの着弾位置を調整できるようにした技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は、複数のノズルを含み且つ該ノズルの配置間隔が等しい複数のノズル列を平行して複数配置する記録チップがノズル配列方向に複数配置されるとともに、該複数の記録チップのうち互いに隣接する記録チップの前記ノズル列の一部のノズルが互いに前記ノズル配列方向に重複して配置される記録ヘッドを有し、該記録ヘッドを記録媒体に対して前記ノズル配列方向に直交する方向に相対的に移動させながら各ノズル列からインクを吐出して記録を行なう記録装置であって、多値画像データに基づいて前記各ノズル列に対応した吐出データを生成する画像処理手段と、前記ノズル配列方向に沿った前記インクの前記記録媒体上への着弾位置を調整する調整手段とを具備し、前記記録チップ各々に含まれる複数のノズル列は、第1のノズル列と第2のノズル列とに分けられ、該第2のノズル列は、前記ノズルの配置間隔よりも短い範囲で前記ノズル配列方向に前記第1のノズル列よりずらして配置されており、前記調整手段は、前記各ノズル列に対応する吐出データの対応関係を前記第1のノズル列に対応する吐出データと前記第2のノズル列に対応する吐出データとの間で変更する対応付け変更手段と、前記対応付け変更手段により前記対応関係が変更された後、前記第2のノズル列に対応する吐出データを当該ノズル列内で前記ノズル配列方向にシフトさせる吐出位置調整手段と、前記対応付け変更手段により変更された前記対応関係に基づいて、前記各ノズル列による前記記録の順番を変更させる順番調整手段とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、ノズルの配置間隔よりも短い範囲で記録媒体へのインクの着弾位置を調整できる。
本発明の一実施の形態に係わるインクジェット記録装置1の構成の一例を示す図。 図1に示す記録ヘッド2の配列の一例を示す図。 図1に示す記録装置1における制御部9の構成の一例を示す図。 図1に示す記録ヘッド2の構成の一例を示す図。 図4に示す記録チップ41の構成の一例を示す図。 図4及び図5に示す記録チップ41の構成の一例を示す図。 図3に示す画像処理部36の構成の一例を示す図。 図1に示す記録装置1における着弾位置調整の概要を説明するための図。 図1に示す記録装置1における着弾位置調整処理の流れの一例を示すフローチャート。 図1に示す記録装置1における着弾位置調整の概要の一例を示す図。 レジ調整用パターンの構成の一例を示す図。 各ノズル列に対応付けられた吐出データの一例を概念的に示す図。 図1に示す記録装置1における着弾位置調整処理の流れの一例を示すフローチャート。 図1に示す記録装置1における着弾位置調整の概要の一例を示す図。 図1に示す記録装置1における着弾位置調整の概要の一例を示す図。 実施形態2に係わる記録ヘッド2の構成の一例を示す図。 各ノズル列に対応付けられた吐出データの一例を概念的に示す図。 実施形態3に係わる記録ヘッド2の構成の一例を示す図。 各ノズル列に対応付けられた吐出データの一例を概念的に示す図。 実施形態3に係わる記録ヘッド2の構成の一例を示す図。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。以下の説明においては、インクジェット記録方式を用いた記録装置を例に挙げて説明する。記録装置は、例えば、記録機能のみを有するシングルファンクションプリンタであってもよいし、また、例えば、記録機能、FAX機能、スキャナ機能等の複数の機能を有するマルチファンクションプリンタであってもよい。また、例えば、カラーフィルタ、電子デバイス、光学デバイス、微小構造物等を所定の記録方式で製造するための製造装置であってもよい。
なお、以下の説明において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。更に人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かも問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン、構造物等を形成する、又は媒体の加工を行なう場合も表す。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、樹脂、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表す。
更に、「インク」とは、上記「記録」の定義と同様広く解釈されるべきものである。従って、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成又は記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば、記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表す。また、「ノズル」とは、特に断らない限り吐出口、これに連通する液路及びインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言う。
(実施形態1)
<装置構成>
図1は、本発明の一実施の形態に係わるインクジェット記録装置(以下、記録装置と呼ぶ)1の構成の一例を示す図である。
記録装置1には、記録媒体の幅に相当する記録幅を持つ、いわゆる、フルラインタイプの記録ヘッド2が設けられる。記録ヘッド2は、各色(2Y,2M,2C,2Bk)に対応して複数設けられる。具体的には、イエローインクを吐出する記録ヘッド2Yと、マゼンタインクを吐出する記録ヘッド2Mと、シアンインクを吐出する記録ヘッド2Cと、ブラックインクを吐出する記録ヘッド2Bkとが設けられる。これら記録ヘッド各々は、図2に示すように、記録媒体Pの搬送方向(走査方向:X方向)と直交する方向(ノズル配列方向:Y方向)に延在して設けられる。
各記録ヘッド2は、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインクをそれぞれ貯留する4つのインクタンク3Y、3M、3C、3Bk(以下、これらをまとめてインクタンク3と呼ぶ)に対して接続配管4を介して接続される。各インクタンク3は、それぞれ独立して着脱できる。
記録ヘッド2は、搬送用ベルト5を挟んでプラテン6と対向する位置に設けられる。記録ヘッド2は、ヘッド移動部10によりプラテン6との対向方向に昇降させられる。なお、ヘッド移動部10は、制御部9によりその作動が制御される。
また、記録ヘッド2には、インクを吐出するインク吐出口と、インクタンク3のインクが供給される共通液室と、この共通液室から各インク吐出口へとインクを導くインク流路(ノズル)とが設けられる。各ノズルには、例えば、発熱抵抗素子から構成される記録素子(以下、ヒータという)やヒータ駆動回路等が設けられる。ヒータは、ヘッドドライバ2aを介して制御部9に電気的に接続されており、制御部9から送られてくるオン/オフ信号(吐出/不吐出信号)に応じてヒータの駆動、停止が制御される。なお、インクの吐出方式は、ヒータを用いた方式以外にも、ピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式など、様々なインクジェット方式を採用できる。
記録ヘッド2の側方には、記録ヘッド2の回復処理を行なうため、記録ヘッド2の配列間隔に対して半ピッチずらした状態でキャップ7が配置される。キャップ移動部8は、制御部9によってその作動が制御され、記録ヘッド2の直下にキャップ7を移動させ、インク吐出口から排出される廃インクをキャップ7に受けさせる。
搬送用ベルト5は、記録媒体Pを搬送する役割を果たし、ベルト駆動モータ11に連結された駆動ローラに掛け渡される。搬送用ベルト5は、モータドライバ12によってその作動が切り替えられる。
搬送用ベルト5の上流側には、帯電器13が設けられる。帯電器13は、搬送用ベルト5を帯電することにより、記録媒体Pを搬送用ベルト5に密着させる。帯電器13は、帯電器ドライバ13aによってその通電のオン/オフが切り換えられる。一対の給送ローラ14は、搬送用ベルト5上に記録媒体Pを供給する。給送用モータ15は、これら一対の給送ローラ14を駆動回転させる。給送用モータ15は、モータドライバ16によってその作動が制御される。
以上が記録装置1の構成の一例についての説明である。なお、図1に示す記録装置1の構成は、あくまで一例であり、必ずしもこのような構成に限られない。例えば、図1の構成では、記録ヘッド2に対して記録媒体Pが搬送される構成であったが、記録ヘッド2と記録媒体Pとが相対的に移動する構成であれば良く、その構成は特に問わない。例えば、記録ヘッド2が記録媒体Pに対して移動する構成であっても良い。
図3は、図1に示す制御部9の構成の一例を示す図である。
制御部9は、その機能的な構成として、データ入力部31と、表示操作部32と、CPU33と、記憶部34と、RAM35と、画像処理部36と、着弾位置調整部37と、記録ヘッド制御部38とが具備される。
データ入力部31は、画像入力機器(例えば、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ)から多値画像データを入力する。RAM35は、CPU33による各種プログラムの制御時にワークエリアとして使用され、各種演算結果や画像処理結果等を一時的に記憶する。
表示操作部32は、ユーザ指示(例えば、パラメータの設定指示、記録開始の指示)を装置内に入力する操作部(例えば、タッチパネル、ボタン)と、ユーザに各種情報を表示する表示部(例えば、タッチパネル、ディスプレイ)とを具備して構成される。
CPU33は、装置全体の動作を統括制御する。例えば、記憶部34に格納されたプログラムに従って各部の動作を制御する。記憶部34は、各種データを記憶する。記憶部34には、例えば、記録媒体の種類に関する情報、インクに関する情報、温度や湿度等の環境に関する情報、各種制御プログラム等が格納される。
画像処理部36は、データ入力部31により入力された多値画像データに対して画像処理を実施する。例えば、多値画像データをN値の画像データに各画素毎に量子化し、その量子化した各画素が示す階調値“K”に対応するドット配置パターン割り当てる。そして、最終的には、各ノズル列に対応した吐出データを生成する。具体例を挙げると、8ビット(256階調)で表現される多値画像データの場合には、その階調値をK値に変換する。なお、この処理には、多値誤差拡散法を用いても良いし、また、平均濃度保存法、ディザマトリックス法等、任意の中間調処理方法を用いても良い。
着弾位置調整部37は、着弾位置調整(以下、レジ調整と呼ぶ場合もある)処理を行なう。この処理の詳細については後述するが、画像処理部36により生成された各ノズル列に対応した吐出データを補正することにより行なわれる。
記録ヘッド制御部38は、記録ヘッド2による記録動作を制御する。以上が、制御部9の構成の一例についての説明である。なお、制御部9の構成は、必ずしもこのような構成に限られない。例えば、これら構成の一部は、例えば、CPU33がRAM35をワーク領域として記憶部34に格納されたプログラムを読み込み実行することで実現されても良いし、専用回路等のハードウェア構成によって実現されても良い。
<記録ヘッドの構成>
次に、図4を用いて、図1に示す記録ヘッド2の構成の一例について説明する。
記録ヘッド2は、上述した通り、記録媒体の幅に相当する記録幅を持つ。記録ヘッド2には、複数のノズルが配列されたノズル列42を平行に複数配置した記録チップ41がY方向(ノズル配列方向)に沿って複数つなげて配置される。つまり、シリアルタイプで用いられる短尺の記録チップをY方向に複数個つなぎ合わせることにより記録ヘッドの長尺化が図られている。なお、各ノズル列42は、複数のノズルを含んで構成されるが、そのノズルの配置間隔は等しい。
各記録チップ41は、Y方向に沿って配置されるとともに、X方向(走査方向)にずらして配置される。そして、X方向において隣接する記録チップ41におけるノズル列の一部(一部のノズル)は、オーバーラップして配置される。
記録チップ41は、Y方向に沿って千鳥状に配置されるため、上述した通り、記録チップ間には、Y方向に沿って重複(オーバーラップ)する部分(以下、つなぎ部)が存在する。このつなぎ部では、隣接する記録チップ間でドットを補完すべく、例えば、マスク処理が行なわれる。
ここで、図5を用いて、図4に示す記録チップ41の構成の一例について説明する。
記録チップ41には、図5(a)に示すように、複数(この場合、8列(A列〜H列))のノズル列42が設けられる。各ノズル列42は、例えば、吐出量2.8plを吐出する960個のノズルを1200dpi間隔で略一列に配置したノズル群を含んで構成される。
各ノズル列は、Y方向における配置位置に基づいて、第1のノズル列(A列、C列、E列、G列)と、第2のノズル列(B列、D列、F列、H列)とに大きく分けられる。具体的には、第2のノズル列は、Y方向に沿って1/2画素分(2400dpi)、第1のノズル列に対してずらして配置される。第1のノズル列及び第2のノズル列は、それぞれ同数配置されている。なお、各ノズル列には、少なくとも1つ、通常は、記録に用いられないノズルが設けられる。
方向Xは、記録ヘッド2と記録媒体Pとの相対移動方向(走査方向)を示している。これにより、図5(b)に示すように、記録媒体Pに対する走査方向の記録解像度が1200dpiとした記録マトリックス43へインクが着弾する。記録マトリックス43は、縦2400dpi、横1200dpiからなる。
ここで、A、C、E、G列の番号1、3、5、・・・、(2n+1)のノズルから吐出されたインクは、記録マトリックス43の番号1、3、5、・・・、(2n+1)の記録ラスタ上の各カラム(a、b、c・・・)に順次着弾する。また、B、D、F、H列の番号2、4、6、・・・、(2n)のノズルから吐出されたインクは、番号2、4、6、・・・、(2n)の記録ラスタ上の各カラム(a、b、c・・・)に順次着弾する。
次に、図6を用いて、図4及び図5に示す記録チップ41の構成の一例について説明する。
記録チップ41には、M×N個のヒータ61が設けられる。ヒータ61は、隣接するヒータをN個含むグループ(図6では1グループのみ図示)に分けられる。各グループ内のヒータ61は、M個づつN回のタイミングで時分割駆動される。
ヒータ駆動回路62は、各ヒータ61に対応して設けられ、ヒータ61に電圧を印加し、ヒータ61を駆動させる。ヒータ選択回路64は、ヒータ61及びヒータ駆動回路62に対応して設けられ、当該対応して設けられたヒータ61及びヒータ駆動回路62が駆動対象となる場合に信号(出力電圧)を出力する。これにより、駆動対象となるヒータ61が選択される。電圧変換回路63は、ヒータ選択回路64からの電圧を昇圧し、ヒータ駆動回路62の駆動電圧を生成する。
ロジック回路65は、各グループに対応して設けられ、当該対応して設けられたグループが駆動対象となる場合に信号(出力電圧)を出力する。これにより、駆動対象となるヒータ61のグループが選択される。
ここで、ヒータ61の駆動に際しては、まず、M個のデータを格納するシフトレジスタ(不図示)からの記録データ信号67と、ヒート時間を規定するHE(ヒートイネーブル)信号68とがロジック回路65に入力される。これを受けたロジック回路65は、これら信号の論理積によりヒータ選択回路64に向けて信号を出力する。
ロジック回路65からの出力は、ヒータ選択回路64に入力される。ヒータ選択回路64には、N個のブロック選択信号66も入力される。ヒータ選択回路64は、これら信号の論理積により電圧変換回路63に向けて信号を出力する。この信号を受けた電圧変換回路63は、その出力(出力電圧)を昇圧し、ヒータ駆動回路62の駆動電圧を生成する。これにより、ヒータ駆動回路62は、この電圧変換回路63からの出力で駆動し、対応するヒータ61に電圧を印加する。以上のような動作をN回繰り返す。これにより、時分割駆動が実現される。
<画像処理部36の構成>
次に、図7を用いて、図3に示す画像処理部36の構成の一例について説明する。なお、着弾位置調整部37によるレジ調整処理や記録ヘッド制御部38による記録ヘッド2の動作制御は、この画像処理部36により画像処理が行なわれた後に実施される。
画像処理部36は、その機能的な構成として、前段処理部51と、後段処理部52と、γ補正部53と、ハーフトーニング部54と、パターン化処理部55とが具備される。
前段処理部51は、色域のマッピングを行なう。sRGB規格の画像データR、G、Bにより再現される色域を、記録装置1により再現される色域の画像データR、G、Bに変換する。具体的には、R、G、Bで表現された入力データ(各データは、例えば、8ビット)を記録装置固有(異なる内容)のR、G、Bのデータ(各データは、例えば、8ビット)に変換する。この変換は、三次元ルックアップテーブル(以下、三次元LUTと略す)を用いて行なわれる。
後段処理部52は、色域のマッピングがなされたデータ(R、G、B)をインクに対応して色分解する。これにより、色分解データY、M、C、Kを求める。この色分解は、前段処理部51同様に3次元LUTを用いて行なわれる。
γ補正部53は、後段処理部52により求められた色分解データにおける各色のデータ毎にその階調値を変換する。具体的には、色分解データをγ補正することにより、記録装置1の階調特性に対して色分解データを線形的に対応付ける。この処理は、記録装置1における各色インクの階調特性に応じた1次元LUTを用いて行なわれる。
ハーフトーニング部54は、8ビットの色分解データY、M、C、Kそれぞれを、4ビットのデータに量子化する。本実施形態では、誤差拡散法を用いて256階調の8ビットデータを、解像度600dpiで9階調の4ビットデータに変換する。この4ビットデータは、記録装置1におけるパターン化処理のドット配置パターンを示すインデックスとなる。
パターン化処理部55は、「0」〜「8」の多値レベルを2値レベルまで低減させる。ハーフトーニング部54によるハーフトーン処理では、256値の多値濃度情報を9値の階調値情報までレベル数を下げているが、記録装置1が実際に記録できる情報は、インクを記録(吐出)するか否かの2値であるため、このような処理が行なわれる。
パターン化処理部55は、ハーフトーン処理後の出力値であるレベル「0」〜「9」のデータ(4ビット)で表現される画素毎に、その画素の階調値(レベル0〜8)に対応したドット配置パターンを割り当てる。このとき、9階調(レベル「0」〜「8」)を表現するために、ドット配置パターンの1エリアにノズル列数に相当するビット数を割り当てるとともに、また、各ビットと各ノズル列とを一対一に対応させる。本実施形態においては、ドット配置パターンの1エリアに4ビットを割り当て、上位ビットからA列、B列、C列、D列に割り当てる。これにより、各ノズル列には、ドットの有無を示す「1(ドット有り)」又は「0(ドット無し)」の1ビットの吐出データが対応付けられる。
<着弾位置調整の全体処理>
次に、図1に示す記録装置1における着弾位置調整(レジ調整)処理について説明する。なお、レジ調整処理は、例えば、記録ヘッド2の交換時等にユーザが指示することにより行なわれる。なお、記録ヘッド2の交換を装置側で自動的に検出してレジ調整処理を実施するように構成しても良い。
まず、レジ調整について簡単に説明する。図8(a)には、複数(この場合、2列)の記録ヘッド71及び72が示されており、それら記録ヘッド内には、複数の記録チップ73及び74が配置される。これら記録ヘッド71及び72とその内部に配置される複数の記録チップ73及び74との位置関係、記録チップ間の位置関係は、理想的な位置関係にある。
図8(b)には、記録ヘッド71と記録ヘッド72とによる記録媒体上における記録位置の関係が示される。線分81は、記録ヘッド71の中心線であり、線分82は、記録ヘッド72の中心線である。領域83は、複数の記録チップ73による記録媒体上の記録位置であり、領域84は、複数の記録チップ74による記録媒体上の記録位置である。記録ヘッド及び記録チップが理想的な位置関係に配置されていれば、図8(b)に示す記録結果が得られる。
これに対して、図8(c)に示すように、記録ヘッド75及び76と、記録チップ77及び78との位置関係や記録チップ間の位置関係にずれが生じている場合、図8(b)に示すような理想的な記録結果は得られない。そこで、本実施形態においては、レジ調整を実施し、理想的な記録結果が得られるように補正を行なう。
ここで、図9及び図10を用いて、レジ調整処理について説明する。図9には、レジ調整処理の流れの一例を示すフローチャートが示され、図10には、図8(c)に示す記録ヘッド75及び76による記録媒体上の記録位置が示される。線分91は、記録ヘッド75の中心線であり、線分92は、記録ヘッド76の中心線である。また、領域93(93a〜93d)は、複数の記録チップ77による記録媒体上の記録位置であり、領域94(94a〜94d)は、複数の記録チップ78による記録媒体上の記録位置である。なお、レジ調整が行なわれる前の段階では、これら記録ヘッド75及び76による記録結果は、図10(a)に示す状態となる。
レジ調整処理では、まず、ノズル列間におけるX方向のレジ調整(ずれの補正)を行なう(S101)。そして、記録ヘッド間におけるY方向のレジ調整(色間Y方向レジ調整)を行なう(S102)。ここでは、基準となる記録ヘッド(基準記録ヘッド)を設け、各記録ヘッドをそれに合わせることにより調整を行なう。図10(b)に示すように、例えば、記録ヘッド75(中心線91)を基準とし、その端(図中上端)に位置する記録チップ77(93a)に合わせるべく、各記録ヘッドにおける全データをY方向にシフトさせる。これにより、各記録ヘッドにおけるY方向の位置を調整する。
次に、記録チップ間におけるY方向のレジ調整を行なう(S103)。ここでは、図10(c)に示すように、各記録ヘッドの端部(図中上端)の記録チップ77(93a)及び記録チップ78(94a)を基準にして、各記録チップにおけるY方向の位置を調整する。
記録チップ間におけるX方向のレジ調整を行なう(S104)。この処理は、基準記録ヘッド75(中心線91)のみに対して行なう。図10(d)に示すように、隣接する各記録チップのX方向の位置を調整する。なお、この処理は、吐出タイミングを制御することにより行なう。
記録ヘッド間におけるX方向のレジ調整(色間X方向レジ調整)を行なう(S105)。この処理は、基準記録ヘッド75(中心線91)以外の各記録ヘッドで行なう。図10(e)に示すように、基準記録ヘッド以外の記録ヘッドは、基準記録ヘッドの各記録チップに合わせて、それ以外の記録ヘッドの各記録チップにおけるX方向の位置を調整する。この処理では、記録チップ各々に対して異なる補正値が設定される。なお、この処理は、吐出タイミングを制御することにより行なう。
最後に、記録チップの傾き補正を行なう(S106)。この処理は、基準記録ヘッド75(中心線91)以外の各記録ヘッドで行なう。図10(f)に示すように、基準記録ヘッド以外の記録ヘッドは、基準記録ヘッド75(中心線91)の各記録チップ77(93a〜d)に対して記録チップ毎に傾きを補正する。この補正は、基準記録ヘッド75(中心線91)の記録位置に対して記録チップの記録位置が1画素以上ずれているデータのみ吐出タイミングのカラムをずらすことにより補正を行なう。
<調整量の検知処理>
次に、レジ調整時の調整量(ずれ量)の検知方法について説明する。まず、レジ調整用パターンについて説明する。レジ調整用パターンは、各ノズル列間及び各記録チップ間におけるレジを調整するための検査パターンであり、例えば、図11に示すレイアウトで実現される。なお、レジ調整用パターンは、記録装置1の表示操作部32からのユーザ指示に基づいて記録される。
レジ調整用パターンには、各記録チップ101に対応して、ノズル列間におけるレジ調整用のパターン102と、記録チップ間におけるX方向のレジ調整用パターン103と、記録チップ間におけるY方向のレジ調整用パターン104とが設けられる。
ここで、ノズル列間におけるレジ調整用のパターン102の形成に際しては、まず、A列を用いて縞模様パターンを記録する。続いて、B〜H列を用いて吐出タイミング(±5画素の範囲でずらす)をずらして縞模様を記録する。これにより、A列を用いて記録された当該縞模様パターンに重ねて当該パターンを補間するパターンが記録される。このパターン102を用いた調整量の検知は、例えば、内分ポイントシーケンスによりずれ量を算出することにより行なう。内分ポイントシーケンスとは、パターンにおける各パッチの濃度を読み取り、濃度の最も高い点を予測するものであり、1200dpi〜9600dpiのずれ量を検知できる。これにより、ノズル列間における調整量が決定する。
記録チップ間におけるレジ調整用パターン103及び104は、各記録チップのいずれか1列(例えば、A列)のみを用いて縞模様パターンを記録する。この点以外は、上記同様の方法でパターンの形成を行なう。また、調整量の検知の仕方は上記同様である。
記録ヘッド間におけるレジ調整の調整量は、記録チップ間におけるレジ調整用パターン103及び104に基づいて検知すれば良い。但し、記録ヘッド間におけるレジ調整は、複数並設された記録ヘッドのうち、例えば、中央に位置する記録ヘッドを基準にして行なう。そして、当該基準記録ヘッドに基づいて各記録チップ単位で調整を行なう。
記録チップの傾きの調整量は、各記録チップの両端(例えば、A列及びH列)でレジ調整用パターンを記録し、そのずれ量を算出し、その差に基づいて求めればよい。
(Y方向におけるレジ調整)
ここで、図12及び図13を用いて、Y方向におけるレジ調整について説明する。なお、図4及び図5で説明したように、記録ヘッド2における各記録チップ41には、8列のノズル列(第1のノズル列、第2のノズル列)が設けられており、それらノズル列は、Y方向(ノズル配列方向)に沿って交互に1/2画素分ずらして配置される。
図12(a)は、各ノズル列に対応付けられた吐出データを概念的に示す図である。この場合、134及び135に示されるノズルは、吐出を行なうノズルを示しており、136に示されるノズルは、吐出を行なわないノズルを示している。領域133は、記録媒体上における記録位置を示している。また、図12(b)は、ノズル列と吐出データとの対応関係の遷移を示す図である。
図13を用いて、Y方向におけるレジ調整処理(記録ヘッド間、記録チップ間)の流れの一例について説明する。ここでは、Y方向における1画素未満(ノズル間の距離よりも短い範囲:1/2画素単位)でのレジ調整について説明する。
この処理が開始すると、記録装置1は、着弾位置調整部37において、まず、Y方向における調整量を取得する(S201)。すなわち、図11で説明したレジ調整用パターンにより得られたY方向における調整量(△Y)を取得する。なお、調整量の取得は、例えば、レジ調整用パターンに基づいて他の装置で算出された値を装置内に入力することにより行なわれる。また、記録装置1に測定器が設けられていれば、当該測定器により得られた値に基づいて記録装置1内で調整量を算出し、それを取得するようにしても良い。
ここで、着弾位置調整部37は、調整量(△Y)が1画素以上であるか否かを判定する。すなわち、Y方向におけるインクの着弾位置のずれ量が、ノズルの配置間隔以上であるか否かを判定する。
判定の結果、調整量(△Y)が1画素以上でなければ(S202でYES)、S204の処理に進む。一方、調整量(△Y)が1画素以上であれば(S202でYES)、着弾位置調整部37は、図12(b)の137に示すように、各ノズル列に対応付けられた吐出データを同一ノズル列内でY方向に対応する画素分シフトさせる(S203)。つまり、シフト処理を実施することにより、ずれに対応するノズル分、データをY方向に移動させる。これにより、Y方向におけるレジ調整を1画素単位で行なう。なお、S203〜S205の処理は、詳細については後述するが、メモリ(例えば、RAM35)内のデータを変更することにより行なわれる。
次に、着弾位置調整部37は、ノズル列間でデータを交換させ、各ノズル列に対応する吐出データの対応関係を変更する。具体的には、第1のノズル列に対応する吐出データと第2のノズル列(Y方向に1/2画素分ずらして配置されたノズル列)に対応する吐出データとの間でそれぞれに対応付けられた吐出データを交換させる(S204)。図12(b)の138に示すように、A、C、E、Gのノズル列に対応付けられた吐出データと、B、D、F、Hのノズル列に対応付けられた吐出データとを交換し、その対応付けを変更する。これにより、ノズル列間の配置のずれを利用してY方向におけるレジ調整を1画素未満(この場合、1/2画素)の単位で行なう。なお、吐出データの対応付けの変更は、ノズル配列方向にずらして配置されたノズル列(第2のノズル列)と、そうでないノズル列(第1のノズル列)との間で行なわれれば良く、その交換元ノズル及び交換先ノズルは、どのような対応関係にあってもよい。
着弾位置調整部37は、第2のノズル列のデータを同一ノズル列内でY方向にシフトさせる(S205)。具体的には、図12(b)の139に示すように、B、D、F、Hのノズル列に対応付けられた吐出データをY方向にシフトさせる。すなわち、Y方向における吐出データ同士の吐出位置の関係が、S204の処理の実施前後(吐出データの対応付けの変更前後)で変化している。そのため、この処理(吐出位置調整)を実施することにより、その位置関係を元に戻す。
最後に、着弾位置調整部37は、各ノズル列からのインクの吐出タイミングを制御し、X方向に対する記録の順番を変更する(S206)。すなわち、S204の処理により、各ノズル列に対応付けられた吐出データの対応関係が変更しているため、X方向における吐出データの記録順が変わってしまう。具体的には、レジ調整処理の実施前では、図14(a)に示す記録順でインクが吐出されるのに対して、S204の処理の実施後では、図14(b)に示す記録順でインクが吐出される。この処理(記録の順番調整)を実施することにより、図14(c)に示すように、レジ調整前(図14(a))と同様の順序を維持した記録結果が得られる。
このように本実施形態においては、粗調整として1画素単位での調整と、微調整として1画素未満(1/2画素)単位での調整とを組み合わせてY方向におけるレジ調整を実施する。
なお、Y方向におけるレジ調整は、上述した通り、メモリ内のデータの書き換えにより行なわれる。ここで、図15を用いて、このデータの書き換えについて説明する。
図15(a)は、調整前のデータを示しており、S203の処理が行なわれる前のメモリ内の情報を示している。図15(b)は、S203の処理によりY方向にデータをシフトさせた後のメモリ内の情報を示している。図15(c)は、S204の処理によりノズル間でデータを交換した後のメモリ内の情報を示している。図15(d)は、S205の処理により一部のノズル(配置位置をずらしたノズル)のデータをY方向にシフトさせた後のメモリ内の情報を示している。
なお、ここでは、メモリ内の情報を操作することにより、Y方向におけるレジ調整を行なう場合について説明したが、レジ調整の方法は、これに限られない。例えば、S204の処理により、図15(c)では、A列とB列とのデータを入れ替えているが、データ自体を変更せずに、A列とB列とのデータの参照先アドレスを入れ替えるようにしても良い。なお、移動又は交換されるデータには、吐出データの他、HE(ヒートイネーブル)信号や、ブロック選択信号等も含まれ、これらのデータを入れ替えることにより上記レジ調整を行なうようにしてもよい。
また、S204及びS205の処理におけるノズル列間でのデータ交換やデータシフトにおいて、その対象となるノズル列は、記録ヘッドの構成に依存するため、記録ヘッドの構成に応じて適宜変更して行なう。
以上説明したように実施形態1によれば、ノズルの配置間隔(ノズルの解像度)よりも短い範囲で記録媒体へのインクの着弾位置を調整できる。これにより、例えば、ノズル配列方向に沿ったつなぎ部における濃度ムラやスジなどを軽減できるため、記録品質を向上させられる。
(実施形態2)
次に、実施形態2について説明する。実施形態2においては、実施形態1に係わる記録ヘッドと構成が異なる記録ヘッドの場合に、上述したレジ調整を行なう場合について説明する。ここでは、説明を簡単にするため、実施形態1と相違する点について重点的に説明する。
(記録ヘッド)
図16を用いて、実施形態2に係わる記録ヘッド2の構成の一例について説明する。実施形態2に係わる記録ヘッド2における各記録チップ41には、8列のノズル列が設けられている。また、その内の半分(4列)のノズル列は、ノズル配列方向に1/2画素分ずらして配置されている。ここで、実施形態1においては、各ノズル列が交互にその配置位置がずれていたのに対して、実施形態2においては、グループ単位にノズル列の配置位置がずれている。
図17(a)は、各ノズル列に対応付けられた吐出データを概念的に示す図である。この場合、184及び185に示されるノズルは、吐出を行なうノズルを示しており、186に示されるノズルは、吐出を行なわないノズルを示している。領域183は、記録領域を示している。また、図17(b)は、ノズル列と吐出データとの対応関係の遷移を示す図である。
(Y方向におけるレジ調整)
ここで、Y方向におけるレジ調整処理(記録ヘッド間、記録チップ間)の流れの一例について説明する。なお、処理の流れは、実施形態1を説明した図13と同様となるため、相違する点について説明する。
実施形態2においては、S201の処理で取得した調整量(△Y)が1画素以上であれば、S203の処理において、図17(b)の189に示すように、各ノズル列に対応付けられた吐出データを同一ノズル列内でY方向に対応する画素分シフトさせる。
また、S204の処理において、グループ単位でデータ交換を行なう。具体的には、図17(b)の190に示すように、グループ187のノズル列(第1のノズル列)に対応付けられた吐出データと、グループ188のノズル列(第2のノズル列)に対応付けられた吐出データとを交換する。また、S205の処理では、図17(b)の191に示すように、グループ188のノズル列(第2のノズル列)に対応付けられた吐出データのみをY方向にシフトさせる。
以上説明したように実施形態2によれば、実施形態1を説明した記録ヘッドと異なる構成を持つ記録ヘッドであっても、実施形態1同様の効果が得られる。
(実施形態3)
次に、実施形態3について説明する。実施形態3においては、実施形態1に係わる記録ヘッドと構成が異なる記録ヘッドの場合に、上述したレジ調整を行なう場合について説明する。ここでは、説明を簡単にするため、実施形態1と相違する点について重点的に説明する。
(記録ヘッド)
図18を用いて、実施形態3に係わる記録ヘッド2の構成の一例について説明する。実施形態3に係わる記録ヘッド2における各記録チップ41には、8列のノズル列が設けられている。各ノズル列42は、例えば、吐出量2.8plを吐出する960個のノズルを1200dpi間隔で略一列に配置したノズル群を含んで構成される。また、各ノズル列全ては、互いに1/8画素ずつずらして配置されている。すなわち、実施形態3に係わる記録ヘッド2は、各ノズル列の配置が1画素未満で全てずれている。
方向Xは、記録ヘッド2と記録媒体Pとの相対移動方向(走査方向)を示している。これにより、図18(b)に示すように、記録媒体Pに対する走査方向の記録解像度が1200dpiとした記録マトリックス43へインクが着弾する。記録マトリックス43は、縦9600dpi、横1200dpiからなる。
ここで、A列の番号1、9、17・・・、(8n+1)のノズルから吐出されたインクは、記録マトリックス43の番号1、9、17、・・・、(8n+1)の記録ラスタ上の各カラムa、b、c・・・に順次着弾する。B列の番号2、10、18、・・・、(8n+2)のノズルから吐出されたインクは、記録マトリックス43の番号2、10、18、・・・、(8n+2)の記録ラスタ上の各カラムa、b、c・・・に順次着弾する。C列の番号3、11、19、・・・、(8n+3)のノズルから吐出されたインクは、記録マトリックス43の番号3、11、19、・・・、(8n+3)の記録ラスタ上の各カラムa、b、c・・・に順次着弾する。また、D列〜H列のノズルから吐出されたインクも、上記同様にして記録ラスタ上の各カラムに着弾することになる。
図19(a)は、各ノズル列に対応付けられた吐出データを概念的に示す図である。この場合、204〜211に示されるノズルは、吐出を行なうノズルを示しており、212に示されるノズルは、吐出を行なわないノズルを示している。領域203は、記録領域を示している。また、図19(b)は、ノズル列と吐出データとの対応関係の遷移を示す図である。
(Y方向におけるレジ調整)
ここで、Y方向におけるレジ調整処理(記録ヘッド間、記録チップ間)の流れの一例について説明する。なお、処理の流れは、実施形態1を説明した図13と同様となるため、相違する点について説明する。ここでは、Y方向における1画素未満(ノズル間の距離よりも短い範囲:1/8画素単位)でのレジ調整について説明する。
実施形態3においては、S201の処理で取得した調整量(△Y)が1画素以上であれば、S203の処理において、図19(b)の213に示すように、各ノズルに対応付けられた吐出データを同一ノズル列内でY方向に対応する画素分シフトさせる。
また、S204の処理において、各ノズル列に対応する吐出データを所定方向(ノズル配列方向に直交する方向の一方向)に沿って隣接するノズル列に順次対応付ける。なお、端部に位置するノズル列に対応するデータは、もう一方の端部に位置するノズル列に対応付ける。例えば、図19(b)の214に示すように、A列のデータをB列へ移し、また、B列のデータをC列へ移す。他のノズル列に対しても同様に隣接するノズル列にデータを移す。なお、H列のデータは、A列に移す。これにより、ノズル間でデータを交換する。また、S205の処理においては、図19(b)の215に示すように、E列〜H列のノズル列に対応付けられた吐出データをY方向にシフトさせる。
以上説明したように実施形態3によれば、実施形態1を説明した記録ヘッドと異なる構成を持つ記録ヘッドであっても、実施形態1同様の効果が得られる。
なお、実施形態3においては、各ノズル列の配置が1画素未満で全てずれている記録ヘッドの一例として、図18に示す記録ヘッド2を例に挙げて説明したが、必ずしも図18に示す構成である必要はない。例えば、図20に示す構成の記録ヘッドであっても、上記同様の処理が行なえる。
また、実施形態3においては、ノズル列が偶数個(この場合、8列)設けられる場合を例に挙げて説明したが、必ずしもこのような列数である必要はない。例えば、ノズル列が奇数個(例えば、5列)設けられる記録ヘッドであっても、上記同様の処理が行なえる。
なお、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体等としての実施態様を採ることもできる。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。

Claims (8)

  1. 複数のノズルを含み且つ該ノズルの配置間隔が等しい複数のノズル列を平行して配置する記録チップがノズル配列方向に複数配置されるとともに、該複数の記録チップのうち互いに隣接する記録チップの前記ノズル列の一部のノズルが互いに前記ノズル配列方向に重複して配置される記録ヘッドを有し、該記録ヘッドを記録媒体に対して前記ノズル配列方向に直交する方向に相対的に移動させながら各ノズル列からインクを吐出して記録を行なう記録装置であって、
    多値画像データに基づいて前記各ノズル列に対応した吐出データを生成する画像処理手段と、
    前記ノズル配列方向に沿った前記インクの前記記録媒体上への着弾位置を調整する調整手段と
    を具備し、
    前記記録チップ各々に含まれる複数のノズル列は、
    第1のノズル列と第2のノズル列とに分けられ、該第2のノズル列は、前記ノズルの配置間隔よりも短い範囲で前記ノズル配列方向に前記第1のノズル列よりずらして配置されており、
    前記調整手段は、
    前記各ノズル列に対応する吐出データの対応関係を前記第1のノズル列に対応する吐出データと前記第2のノズル列に対応する吐出データとの間で変更する対応付け変更手段と、
    前記対応付け変更手段により前記対応関係が変更された後、前記第2のノズル列に対応する吐出データを当該ノズル列内で前記ノズル配列方向にシフトさせる吐出位置調整手段と、
    前記対応付け変更手段により変更された前記対応関係に基づいて、前記各ノズル列による前記記録の順番を変更させる順番調整手段と
    を具備することを特徴とする記録装置。
  2. 複数のノズルを含み且つ該ノズルの配置間隔が等しい複数のノズル列を平行して複数配置する記録チップがノズル配列方向に複数配置されるとともに、該複数の記録チップのうち互いに隣接する記録チップのノズル列の一部のノズルが互いに前記ノズル配列方向に重複して配置される記録ヘッドを有し、該記録ヘッドを記録媒体に対して前記ノズル配列方向に直交する方向に相対的に移動させながら各ノズル列からインクを吐出して記録を行なう記録装置であって、
    多値画像データに基づいて各ノズル列に対応した吐出データを生成する画像処理手段と、
    前記ノズル配列方向に沿った前記インクの前記記録媒体上への着弾位置を調整する調整手段と
    を具備し、
    前記記録チップ各々に含まれる複数のノズル列は、前記ノズルの配置間隔よりも短い範囲で前記ノズル配列方向にそれぞれずらして配置されており、
    前記調整手段は、
    前記各ノズル列に対応する吐出データを前記ノズル配列方向に直交する方向の一方向に沿って隣接するノズル列に順次対応付けるとともに、該一方向に関し前記複数のノズル列の端部に位置するノズル列に対応するデータを前記複数のノズル列のもう一方の端部に位置するノズル列に対応付けることにより、前記各ノズル列に対応する吐出データの対応関係を変更する対応付け変更手段と、
    前記対応付け変更手段により前記対応関係が変更された後、一部のノズル列に対応する吐出データを当該ノズル列内で前記ノズル配列方向にシフトさせる吐出位置調整手段と、
    前記対応付け変更手段により変更された前記対応関係に基づいて、前記各ノズル列による前記記録の順番を変更させる順番調整手段と
    を具備することを特徴とする記録装置。
  3. 前記吐出位置調整手段は、
    前記対応付け変更手段により前記対応関係が変更される前の前記吐出データにおける前記ノズル配列方向に沿った吐出位置の関係を維持させるべく、前記一部のノズル列に対応する吐出データを当該ノズル列内で前記ノズル配列方向にシフトさせる
    ことを特徴とする請求項2記載の記録装置。
  4. 前記順番調整手段は、
    前記対応付け変更手段により前記対応関係が変更される前の前記吐出データの前記記録の順番を維持させるべく、前記各ノズル列による前記記録の順番を変更させる
    ことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  5. 前記調整手段は、
    前記記録ヘッドにより記録媒体上に記録された前記ノズル配列方向に沿ったずれを検出するための検査パターンから検知された前記ノズル配列方向に沿ったインクの記録媒体上への着弾位置のずれ量を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記ずれ量に基づいて、前記ノズルの配置間隔以上の範囲で前記着弾位置にずれが生じているか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記ノズルの配置間隔以上の範囲で前記着弾位置にずれが生じていると判定された場合、前記各ノズル列に対応する前記吐出データを該ずれに対応するノズル分、当該ノズル列内で前記ノズル配列方向にシフトさせるシフト処理手段と
    を更に具備することを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  6. 前記記録ヘッドは、
    各色に対応して複数設けられおり、それぞれが同一の記録幅で平行して配置される
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. 複数のノズルを含み且つ該ノズルの配置間隔が等しい複数のノズル列を平行して複数配置する記録チップがノズル配列方向に複数配置されるとともに、該複数の記録チップのうち互いに隣接する記録チップの前記ノズル列の一部のノズルが互いに前記ノズル配列方向に重複して配置される記録ヘッドを有し、該記録ヘッドを記録媒体に対して前記ノズル配列方向に直交する方向に相対的に移動させながら各ノズル列からインクを吐出して記録を行なう記録装置の着弾位置調整方法であって、
    前記記録チップ各々に含まれる複数のノズル列は、
    第1のノズル列と第2のノズル列とに分けられ、該第2のノズル列は、前記ノズルの配置間隔よりも短い範囲で前記ノズル配列方向に前記第1のノズル列よりずらして配置されており、
    前記着弾位置調整方法は、
    画像処理手段が、多値画像データに基づいて前記各ノズル列に対応した吐出データを生成する工程と、
    対応付け変更手段が、前記各ノズル列に対応する吐出データの対応関係を前記第1のノズル列に対応する吐出データと前記第2のノズル列に対応する吐出データとの間で変更する工程と、
    吐出位置調整手段が、前記第2のノズル列に対応する吐出データを当該ノズル列内で前記ノズル配列方向にシフトさせる工程と、
    順番調整手段が、前記対応付け変更手段により変更された前記対応関係に基づいて、前記各ノズル列による前記記録の順番を変更させる工程と
    を含むことを特徴とする着弾位置調整方法。
  8. 複数のノズルを含み且つ該ノズルの配置間隔が等しい複数のノズル列を平行して複数配置する記録チップがノズル配列方向に複数配置されるとともに、該複数の記録チップのうち互いに隣接する記録チップのノズル列の一部のノズルが互いに前記ノズル配列方向に重複して配置される記録ヘッドを有し、該記録ヘッドを記録媒体に対して前記ノズル配列方向に直交する方向に相対的に移動させながら各ノズル列からインクを吐出して記録を行なう記録装置の着弾位置調整方法であって、
    前記記録チップ各々に含まれる複数のノズル列は、
    前記ノズルの配置間隔よりも短い範囲で前記ノズル配列方向にそれぞれずらして配置されており、
    画像処理手段が、多値画像データに基づいて各ノズル列に対応した吐出データを生成する工程と、
    対応付け変更手段が、前記各ノズル列に対応する吐出データを前記ノズル配列方向に直交する方向の一方向に沿って隣接するノズル列に順次対応付けるとともに、該一方向に関し前記複数のノズル列の端部に位置するノズル列に対応するデータを前記複数のノズル列のもう一方の端部に位置するノズル列に対応付けることにより、前記各ノズル列に対応する吐出データの対応関係を変更する工程と、
    吐出位置調整手段が、一部のノズル列に対応する吐出データを当該ノズル列内で前記ノズル配列方向にシフトさせる工程と、
    順番調整手段が、前記対応付け変更手段により変更された前記対応関係に基づいて、前記各ノズル列による前記記録の順番を変更させる工程と
    を含むことを特徴とする着弾位置調整方法。
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