JP2011250999A - 穿刺針及び血管表面切痕形成器具 - Google Patents

穿刺針及び血管表面切痕形成器具 Download PDF

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Abstract

【課題】二回目以降の穿刺時に、血管に針をより小さい力で容易に挿入可能にする。
【解決手段】穿刺針1は、針の先端に傾斜端面20を有し、傾斜端面20を下向きにして穿刺することによって、その穿刺方向に対して奥側を起点に手前側に放射状に開裂する穿刺口101aが血管表面に形成される。傾斜端面20は、針の中心軸Aに対し傾斜しており、傾斜端面20の先端には、尖端部21が形成され、尖端部21が針の中心軸A側に曲がっている。
【選択図】図6

Description

本発明は、血管に穿刺することにより、血管表面に穿刺痕を形成するための管状、あるいは円柱状の穿刺針及び血管表面切痕形成器具に関する。
例えば血液透析などの血液浄化を行う際には、患者の皮下に針を刺し、当該針から採血と返血が行われている。この穿刺は、血液浄化時に毎回行う必要があるが、その都度患者に大きな痛みを与える。そこで、近年では、穿刺時の痛みを軽減するために、初回の穿刺時に鋭利な通常針を用いて、例えば図19に示すように体の皮膚100から血管101に通じる穿刺ルート102を形成し、それ以降に行われる穿刺時には、痂皮103を取り除き、鋭利性が低いダルニードルを穿刺ルート102に挿入して血管101に穿刺する、いわゆるボタンホール穿刺法が用いられている(特許文献1参照)。この方法によれば、穿刺ルート作製後は、新たに皮膚100に穴を空ける必要がないので、患者の痛みが軽減される。
初回穿刺時に用いられる穿刺針110は、図20に示すように先端側に傾斜した傾斜端面110aを有し、且つ、当該傾斜端面110aの先端には尖った尖端部110bが形成されている。穿刺針110により血管101に穿刺する場合には、まず、穿刺針110は、傾斜端面110aを上にして、斜めに皮膚100に挿入された後、血管101に向かって押し進められ、更に、尖端部110bが血管101の表面に到達した後は、そのままの姿勢で血管101内に挿入されるようになっている。
ところで、穿刺針110が血管101内に挿入される際には、血管101の表面には、図21に示すような、挿入方向に対して手前側から奥側にU字状に開裂する穿刺口101aが形成される。そして、二回目以降の穿刺時には、この穿刺口101aの痕を通してダルニードルが血管101内に挿入されるようになっている。
特開2009−045124号公報
図22に示すように、穿刺ルート作製後はダルニードル120を穿刺ルート102に挿入し、ダルニードル120を血管101内に挿入しようとする場合には、ダルニードル120の先端を用いて、穿刺口101a上の最も弱い押圧力で穿刺口101aが開く部位、所謂最適当接部101bが探られる。
ところが、従来の穿刺針110により形成された穿刺口101aにおいては、最適当接部101bは、穿刺口101aのU字の底部付近に存在する。よって、穿刺ルート作製後にダルニードル120の先端で探られる最適当接部101bの位置は、ダルニードル120の挿入方向Xに対し手前側になる。
従って、ダルニードル120により最適当接部101bを探る際には、挿入方向Xに沿って手前側から奥側にダルニードル120をスライドさせることになるが、手前側にある最適当接部101bを一旦逃すと、ダルニードル120が最適当接部101bから離れていき、すぐに探り当てることができなくなる。また、探り当てた後も、最適当接部101bが手前側にあるために、ダルニードル120の挿入角度が相対的に大きくなり、その分穿刺口101aを開けるための抵抗が大きくなるため、より強い力でダルニードル120を挿入させる必要がある。ダルニードル120の挿入に時間がかかったり、強い力が必要になると、血管を傷付けたり患者に痛みを与える恐れがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、二回目以降の穿刺において、最適当接部を容易に探り当て、なおかつ血管に針をより小さい力で挿入可能にすることをその目的とする。
上記目的を達成する本発明は、血管に穿刺するための管状、或いは円柱状の穿刺針であって、針の先端に傾斜端面を有し、前記傾斜端面を下向きにして穿刺することによって、その穿刺方向に対して奥側を起点に手前側に放射状に開裂する穿刺痕が血管表面に形成されるものである。
本発明によれば、血管表面に、奥側を起点に手前側に放射状に開裂する穿刺痕が形成されるので、いわゆる最適当接部が穿刺方向に対して奥側にできる。この結果、穿刺ルート作製後にダルニードルなどの針を血管内に挿入する際、最適当接部を探り易くなる。また、最適当接部が穿刺方向の奥側となるため、二回目以降の針の血管への挿入角度が相対的に小さくなり挿入のための抵抗が小さくなる。よって、針を血管内により小さい力で容易に挿入することができるようになる。
本発明において、前記傾斜端面の先端には、尖端部が形成され、当該尖端部が針の中心軸側に曲がっていてもよい。かかる場合、穿刺針の傾斜端面側を下に向けた状態での血管への穿刺を適正に行うことができる。
本発明においては、前記傾斜端面の少なくとも前記尖端部を含む部分には、刃面が形成されていてもよい。かかる場合、尖端部を上側にした状態の穿刺針による穿刺をよりスムーズに行うことができる。
本発明においては、前記刃面は、前記尖端部から前記傾斜端面の傾斜面まで形成されていてもよい。
本発明においては、前記傾斜端面の背面には、背面刃面が形成されていてもよい。こうすることにより、尖端部を上側にした状態の穿刺針による穿刺をよりスムーズに行うことができる。
本発明においては、前記背面刃面は、少なくとも前記尖端部に形成されていてもよい。また、前記背面刃面は、前記尖端部よりも後方側であって前記傾斜端面の背面の両側端に形成されていてもよい。
前記傾斜端面の前記尖端部より後方側には、先端側に向いた他の尖端部が形成されていてもよい。
本発明においては、針の背面には、前記傾斜端面の先端側から血管の血液が入り込む溝が形成されていてもよい。これにより、穿刺針が血管に到達したか否かを視覚的に確認できる。
以上の穿刺針は、皮膚から皮下の血管に通じる穿刺ルートを形成する際の穿刺に用いられるものであってもよい。
別の観点による本発明は、皮膚表面及び血管表面に対して長軸が斜めになるように形成された、皮膚表面から血管表面に至る穿刺ルートに挿入されることにより、血管表面に、穿刺ルートの長軸に対して奥側を起点に手前側に放射状に開裂する切痕を形成するための管状あるいは円柱状の器具であって、血管表面に接する側の先端が傾斜面を有し、該傾斜面の先端には尖端部が形成され、該尖端部が器具の中心軸側に曲がっており、且つ、前記尖端部から、少なくとも前記傾斜面の横径が最大となる位置まで該傾斜面の周縁に沿って刃面が形成されている、血管表面切痕形成器具である。
前記血管表面切痕形成器具は、背面に、前記傾斜端面の先端側から血管の血液が入り込む溝が形成されていてもよい。
本発明によれば、穿刺ルート作製後に、血管にダルニードルなどの針をより小さい力で容易に挿入することができるので、血管を傷付けたり患者に痛みを与えることを防止できる。
血液浄化処理用器具の構成の概略を示す図である。 穿刺針の先端部の上面図である。 穿刺針の先端部の側面図である。 穿刺針の先端部の背面図である。 穿刺針を皮膚に挿入する前の状態を示す説明図である。 穿刺針を皮膚に挿入した状態を示す説明図である。 血管の穿刺口と最適当接部を示す説明図である。 穿刺針を血管に穿刺した状態を示す説明図である。 ダルニードルを穿刺ルートに挿入した状態を示す説明図である。 背面刃面の位置が異なる他の穿刺針の先端部の上面図である。 他の穿刺針の先端部の側面図である。 他の穿刺針の先端部の背面図である。 溝のある穿刺針の背面図である。 円柱状の穿刺針の先端部の上面図である。 円柱状の穿刺針の先端部の側面図である。 他の尖端部を有する穿刺針の先端部の上面図である。 他の尖端部を有する穿刺針の尖端部の側面図である。 留置針の構成の概略を示す図である。 穿刺ルートが形成された状態を示す皮下の説明図である。 改良前の穿刺針を示す説明図である。 改良前の穿刺針により形成される血管の穿刺口と最適当接部を示す説明図である。 改良前の穿刺ルートにダルニードルが挿入された状態を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係る穿刺針(血管表面切痕形成器具)1を有する血液浄化処理用器具2の一例を示す説明図である。
血液浄化処理用器具2は、例えば血液浄化処理時に患者の血管に穿刺される管状の穿刺針1と、穿刺針1が先端部に接続されたチューブ10と、チューブ10の後端部を他のチューブに接続するための接続部11を有している。チューブ10の穿刺針1に近い部分には、穿刺針1を動かす際に作業者が保持する保持部12が設けられている。また、チューブ10には、クランプ13が取り付けられている。接続部11には、キャップ14が嵌められている。
血液浄化処理用器具2は、例えば接続部11により他のチューブに接続され、図示しない血液浄化器を有する血液浄化回路の一部を構成する。血液浄化処理用器具2は、血液浄化回路の採血側の端部区間と返血側の端部区間に取り付けられ、血液浄化処理時には穿刺針1を通じて採血や返血が行われる。なお、血液浄化処理には、例えば透析処理、血漿交換処理、血漿吸着処理、血液成分除去処理など含まれる。
穿刺針1は、図2、図3及び図4に示すように先端側に傾斜端面20を有し、傾斜端面20は、針の中心軸Aに対し傾斜している。この傾斜角度B(図3に示す)は、例えば5度〜21度程度が好ましい。傾斜端面20の先端には、尖端部21が形成されている。尖端部21は、針の中心軸A側に曲がっている。なお、この曲がりは湾曲でも屈曲でもよい。また、尖端部21の中心軸A方向に対する曲がり角度C(図3に示す)は、例えば2度〜90度程度が好ましく、8度〜60度がより好ましい。
傾斜端面20には、刃面22が形成されている。刃面22は、左右方向(中心軸Aに対して直角方向)の両端をカッティングして形成されている。刃面22は、例えば尖端部21から傾斜端面20の傾斜面20a(傾斜角度Bを有する部分)の横径が最大となる中央付近まで、傾斜面20aの周縁に沿って形成されている。なお、刃面22は、さらに傾斜面20aの横径が最大となる位置よりも後方(傾斜面の上方)まで形成されていてもよい。
傾斜端面20の背面30には、背面刃面31が形成されている。背面刃面31は、例えば背面30の両側端に尖端部21から後方側に向けて形成されている。背面刃面31は、例えば刃面22より短く形成されている。
次に、以上のように構成された穿刺針1を用いて血液浄化処理時に血管に穿刺するプロセスについて説明する。
先ず、初回の血液浄化処理時には、穿刺針1を有する血液浄化処理用器具2が、無菌袋から取り出され、血液浄化回路に接続される。
次に、図5に示すように穿刺針1が、尖端部21側を上にし、傾斜端面20を下に向けた状態で、皮膚100の表面に対し斜め上方から所定角度で挿入される。穿刺針1が、皮膚100から皮下に挿入されると、図6に示すように尖端部21が血管101の表面に到達し、穿刺口101aを開けて尖端部21から血管101内に進入する。このとき、図7に示すように穿刺口101aが、穿刺針1の挿入方向Xの水平成分方向X1に対して奥側を起点に手前側に放射状に開裂し、当該穿刺口101aの奥側に最適当接部101bが形成される。その後、図8に示すようにさらに穿刺針1が進められ、穿刺針1の傾斜端面20全体が血管101内に挿入される。
その後、穿刺針1を通じて採血、返血が行われ、血液浄化処理が行われる。血液浄化処理が終了すると、穿刺針1が抜かれて、皮膚100から血管101に通じる穿刺ルート102が形成される。また、穿刺口101aが閉じて穿刺痕となる。
穿刺ルート作製後の血液浄化処理では、ダルニードル120を用いて血管101への穿刺が行われる。図9に示すようにダルニードル120が穿刺ルート102に挿入され、ダルニードル120が血管101の表面に到達すると、最適当接部101bが探られる。このとき、ダルニードル120は、挿入方向Xに力が加えられているため、ダルニードル120が手前側から奥側にスライドし、穿刺痕の奥側の最適当接部101bに到達する。ダルニードル120が最適当接部101bに到達すると、最適当接部101bから穿刺口101aが開口し、穿刺口101aから血管101内にダルニードル120が挿入される。その後、ダルニードル120を通じて採血、返血が行われ、血液浄化処理が行われる。
以上の実施の形態によれば、傾斜端面20の尖端部21が針の中心軸A側に曲がっている。このため、傾斜端面20側を下に向けて尖端部21側を上にした状態で、穿刺針1を血管101に穿刺したときに、例えば尖端部21と血管101表面との角度が十分に確保される。よって、尖端部21を上にしたいわゆる逆さ刺しを行っても、穿刺針1が血管101に適正に穿刺される。
また、いわゆる逆さ刺しにより、穿刺針1の斜めの挿入方向Xに対して血管101の穿刺口101aの奥側に最適当接部101bが形成される。このため、穿刺ルート作製後に、ダルニードル120を挿入する力を利用して、ダルニードル120が奥側の最適当接部101bに誘導されるので、最適当接部101bを探り易くなる。また、奥側の最適当接部101bから穿刺口101aが開口するので、ダルニードル120の血管101への挿入角度が相対的に小さくなり挿入のための抵抗が小さくなる。これにより、血管101にダルニードル120をより小さい力で容易に挿入することができるので、血管101を傷付けたり患者に痛みを与えることを防止できる。
以上の実施の形態では、傾斜端面20に、刃面22が尖端部21から傾斜端面20の傾斜面20aの途中まで形成されているので、尖端部21を上にした状態の穿刺針1によるいわゆる逆さ刺しをよりスムーズに行うことができる。
また、傾斜端面20の背面30の尖端部21に背面刃面31が形成されているので、尖端部21を上にした状態の穿刺針1によるいわゆる逆さ刺しをよりスムーズに行うことができる。
以上の実施の形態では、背面刃面31が尖端部21に形成されていたが、図10、図11及び図12に示すように尖端部21よりも後方側であって傾斜端面20の背面30の両側端に形成されていてもよい。かかる場合も、尖端部21を上にした状態の穿刺針1による穿刺をよりスムーズに行うことができる。なお、背面刃面31は、尖端部21付近と、その尖端部21よりも後方側の両方に形成されていてもよい。
以上の実施の形態で記載した穿刺針1において、図13に示すように穿刺針1の背面30に、傾斜端面20の先端側から血管101の血液が入り込む溝40が形成されていてもよい。かかる場合、溝40は、例えば尖端部21付近から後方側に向けて直線状に形成されている。溝40の幅は、例えば0.1mm〜2mm程度が好ましく、深さは、例えば15μm〜500μm程度が好ましい。これにより、穿刺針1の傾斜端面20が血管101内に入ると、血液が毛細管現象により溝40に入り込むので、穿刺針1が血管101内に到達したか否かを視覚的に確認できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば以上の形態で記載した穿刺針1の尖端部21の形状は、針の中心軸A側に曲がっていれば、他の形状であってもよい。また、刃面22、背面刃面31の形状、位置や数もこれに限られない。また、以上の実施の形態の穿刺針1は、内部に血液が通る環状のものであったが、図14、図15に示すように血液が通らない円柱状のものであってもよい。
管状でない為穿刺時の面積が増え穿刺抵抗は増すが、細工しやすく製造上の利点がある。
この穿刺針1は、穿刺ルート102を形成するためのものになる。かかる場合、初めにいわゆる逆刺しの状態で穿刺針1が血管101に挿入され、穿刺口101aと、穿刺ルート102が形成され、その後ダルニードル120が穿刺ルート102及び穿刺口101aを通じて血管101に挿入され、当該ダルニードル120を通じて採血、返血が行われ、血液浄化処理が行われる。
また、以上の実施の形態で記載した穿刺針1において、図16、図17に示すように傾斜端面20の尖端部21より後方側に、先端側に向いた他の尖端部50が形成されていてもよい。他の尖端部50は、側面から見て例えば30度程度の鋭角に形成されている。他の尖端部50の上面には、刃面51が形成されている。
一般的には、刃面22の傾斜角度が鋭角に成る程、穿刺性は向上するが、一方、傾斜端面長が長くなり、針傾斜面が血管幅よりはみ出し、血液が漏れる危険性が増加する。図16、図17に示す様な二段構造することにより、刃面を鋭角にして穿刺性を向上させ、且つ血液が漏れる危険性が少ない穿刺針が作製できる。
また、上記実施の形態では、穿刺針1が血液浄化処理時に用いられるものであったが、例えば注射器により薬液を投与する時や採血を行う時に用いられる穿刺針にも、本発明は適用できる。
また、穿刺針1が留置針の一部として用いられる場合にも本発明は適用できる。かかる場合、例えば図18に示すように留置針50は、外針部51と、内針部52を有している。外針部51は、外針60と、当該外針60の後端側に取り付けられた接続部61を有している。内針部52は、内針としての穿刺針1と、穿刺針1の後端側に取り付けられたフィルタ等を備えた保持部70等を有している。穿刺針1を外針60に差し込んで外針60の先端から尖端部21を突出させた状態で、上記実施の形態と同様に尖端部21を上にして穿刺針1を血管101に穿刺する。その後、外針60を血管101内に挿入し、その後穿刺針1のみを血管101から抜いて、外針60を残す。外針60の接続部61にチューブ等を接続し、外針60から採血や返血を行って、血液浄化処理などを行う。なお、穿刺針1が留置針の場合も、穿刺針1が円柱状のものであってもよい。
以下に、上記実施の形態で記載したダルニードル1の性能評価実験の結果を示す。評価実験1及び評価実験2は、穿刺針の穿刺性能を評価する実験である。
(評価実験1)
評価実験1では、荷重測定器(MODEL-1605N:アイコーエンジニアリング社製)を用い、厚み1.05mm、40mmΦのシリコンゴム(SR-50;タイガーポリマー社製)に対し各サンプルの穿刺針を、傾斜端面を下(尖端部を上)にした状態で、傾斜角30度で刺通させ、そのときの必要荷重を測定した。実験条件として、室温26℃にて刺通スピードは50mm/minで行った。この評価実験1の結果を表1に示す。
実施例1のサンプルは、上記実施の形態で記載した背面刃面31が尖端部21に形成されている穿刺針(図2〜図4に示したタイプ)であり、実施例2のサンプルは、上記実施の形態で記載した背面刃面31が尖端部21より後方側に形成されている穿刺針(図10〜図12に示したタイプ)である。実施例3のサンプルは尖端部21が中心軸側に曲がっており、背面刃面31が形成されている円柱状の穿刺針((図14〜図15に示したタイプ)である。比較例は、傾斜端面の尖端部が曲がっていない従来の穿刺針である。なお、この従来の穿刺針の傾斜端面の針の中心軸に対する傾斜角は、15度である。
実施例1、2、3の穿刺針は各々2089mN、2247mN、2612mNで刺通するのに対し、比較例の穿刺針は、3300mNの荷重をかけてもシリコンゴムを刺通しないことが明らかとなった。
(評価実験2)
ナイロン不織布/ウレタンラミネイト(横74×縦115×厚さ30mm:スコッチ社製)のナイロン不織布面にセルロース製シート(約150μm)を貼り付け、モデル血管を作製した。セルロースシート面に対して、実施例1として本発明の穿刺針(先端バックカットの図2〜図4のタイプ)、実施例2として本発明の穿刺針(サイドバックカットの図10〜図12のタイプ)を約30度の角度で、傾斜端面が下向きになる様に穿刺を行った。同様に、比較例として従来の17G穿刺針(テルモ社製)を用いて、通常方法に従い、約30度の角度で傾斜端面が上向きになる様に穿刺を行った。
更に、17Gダルニードル(ニプロ社製)を穿刺跡の手前からセルロース表面をなぞるように推し進めて穿刺状況を評価した。
実施例1、2の穿刺針の穿刺状況は良好であったが、比較例の従来穿刺針では、穿刺が不能であった。
本発明は、二回目以降の穿刺において、血管に針をより小さい力で容易に挿入する際に有用である。
1 穿刺針
2 血液浄化処理用器具
10 チューブ
11 接続部
12 保持部
13 クランプ
14 キャップ
20 傾斜端面
21 尖端部
22 刃面
30 背面
31 背面刃面
40 溝
100 皮膚
101 血管
101a 穿刺口
101b 最適当接部
102 穿刺ルート
A 針の中心軸
B 傾斜角度
C 尖端部の曲がり角度

Claims (12)

  1. 血管に穿刺するための管状、或いは円柱状の穿刺針であって、
    針の先端に傾斜端面を有し、
    前記傾斜端面を下向きにして穿刺することによって、その穿刺方向に対して奥側を起点に手前側に放射状に開裂する穿刺痕が血管表面に形成される、穿刺針。
  2. 前記傾斜端面の先端には、尖端部が形成され、当該尖端部が針の中心軸側に曲がっている、請求項1に記載の穿刺針。
  3. 前記傾斜端面の少なくとも前記尖端部を含む部分には、刃面が形成されている、請求項2に記載の穿刺針。
  4. 前記刃面は、前記尖端部から前記傾斜端面の傾斜面まで形成されている、請求項3に記載の穿刺針。
  5. 前記傾斜端面の背面には、背面刃面が形成されている、請求項2〜4のいずれかに記載の穿刺針。
  6. 前記背面刃面は、少なくとも前記尖端部に形成されている、請求項5に記載の穿刺針。
  7. 前記背面刃面は、前記尖端部よりも後方側であって前記傾斜端面の背面の両側端に形成されている、請求項5又は6に記載の穿刺針。
  8. 前記傾斜端面の前記尖端部より後方側には、先端側に向いた他の尖端部が形成されている、請求項2〜7のいずれかに記載の穿刺針。
  9. 針の背面には、前記傾斜端面の先端側から血管の血液が入り込む溝が形成されている、請求項1〜8のいずれかに記載の穿刺針。
  10. 皮膚から皮下の血管に通じる穿刺ルートを形成する際の穿刺に用いられる、請求項1〜9のいずれかに記載の穿刺針。
  11. 皮膚表面及び血管表面に対して長軸が斜めになるように形成された、皮膚表面から血管表面に至る穿刺ルートに挿入されることにより、血管表面に、穿刺ルートの長軸に対して奥側を起点に手前側に放射状に開裂する切痕を形成するための管状あるいは円柱状の器具であって、
    血管表面に接する側の先端が傾斜面を有し、該傾斜面の先端には尖端部が形成され、該尖端部が器具の中心軸側に曲がっており、且つ、前記尖端部から、少なくとも前記傾斜面の横径が最大となる位置まで該傾斜面の周縁に沿って刃面が形成されている、血管表面切痕形成器具。
  12. 背面に、前記傾斜端面の先端側から血管の血液が入り込む溝が形成されている、請求項11に記載の血管表面切痕形成器具。
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