以下、本発明の一実施形態に係る遊技機について、図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の構成を示す正面図である。また、図2は、図1に示す遊技機1の裏面側の構成を示す斜視図である。さらに、図3は、図1及び図2に示す遊技機1の電気的構成を示すブロック図である。
遊技機1は、遊技球が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2を設けており、遊技盤2の遊技領域6の外周部分には、ガラス枠110が備えられている。このガラス枠110には操作ハンドル3が回動可能に設けられている。
遊技者が操作ハンドル3に触れると、操作ハンドル3内にあるタッチセンサ3bが、操作ハンドル3に遊技者が触れたことを検知し、発射制御基板106にタッチ信号を送信する。発射制御基板106は、タッチセンサ3bからタッチ信号を受信すると、発射用ソレノイド4aの通電を許可する。そして、操作ハンドル3の回転角度を変化させると、操作ハンドル3に直結しているギアが回転し、ギアに連結した発射ボリューム3aのつまみが回転する。この発射ボリューム3aの検出角度に応じた電圧が、遊技球発射機構に設けられた発射用ソレノイド4aに印加される。そして、発射用ソレノイド4aに電圧が印加されると、発射用ソレノイド4aが印加電圧に応じて作動するとともに、操作ハンドル3の回動角度に応じた強さで、遊技領域6に向けて遊技球を発射する。
上記のようにして発射された遊技球は、レール5a、5b間を上昇して遊技盤2の上部位置に達した後、遊技領域6を落下する。このとき、遊技領域6に設けられた不図示の複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
また、遊技領域6には、複数の一般入賞口7が設けられている。それぞれの一般入賞口7には、一般入賞口検出スイッチ7aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ7aが遊技球の入球を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、遊技領域6の下部位置には、上記一般入賞口7と同様に、遊技球が入球可能な第1始動口9、第2始動口10(不図示)が設けられている。第2始動口10は、一対の可動片を有しており、一対の可動片が閉状態に維持される第1の態様と、一対の可動片が開状態となる第2の態様とに可動制御される。なお、第2始動口10が上記第1の態様に制御されているときには、当該第2始動口10の真上に位置する障害物によって、遊技球の受入れを不可能又は困難としている。一方で、第2始動口10が上記第2の態様に制御されているときには、上記一対の可動片が受け皿として機能し、第2始動口10への遊技球の入球が容易となる。つまり、第2始動口10は、第1の態様にあるときには遊技球の入球機会がほとんどなく、第2の態様にあるときには遊技球の入球機会が増すこととなる。
なお、上記第1始動口9及び第2始動口10には、遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ9a及び第2始動口検出スイッチ10aがそれぞれ設けられており、これらの検出スイッチが遊技球の入球を検出すると、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。また、検出スイッチ9a、10aが遊技球の入球を検出した場合にも、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
さらに、図1に示すように、遊技領域6の下方(上記第2始動口の真下)には、第1大入賞口11が設けられている。この第1大入賞口11は、通常は第1大入賞口開閉扉11bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、長当たり遊技が開始されると、第1大入賞口開閉扉11bが開放されるとともに、この大入賞口開閉扉11bが遊技球を第1大入賞口11内に導く受け皿として機能し、遊技球が第1大入賞口11に入球可能となる。
また、上記遊技領域6下部の上記第1始動口9の真下には、第2大入賞口90(不図示)が設けられている。この第2大入賞口90は、通常は第2大入賞口受け皿装置が収納されており、遊技球の入球が不可能となっているが、短当たり遊技又は小当たり遊技が開始されると、第2大入賞口受け皿装置が手前方向に摺動し、遊技球が入球可能となる。
第1大入賞口11と第2大入賞口90にはそれぞれ第1大入賞口検出スイッチ11aと第2大入賞口検出スイッチ90aが設けられており、この第1大入賞口検出スイッチ11aや第2大入賞口検出スイッチ90aが遊技球の入球を検出した場合は、予め設定された賞球(例えば9個の遊技球)が払い出される。
さらに、上記遊技領域6であって、上記第2始動口10の右方には、普通図柄ゲート8が遊技球を通過可能に設けられている。普通図柄ゲート8には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ8aが設けられており、このゲート検出スイッチ8aが遊技球の通過を検出すると、普通図柄の抽選が行われる。
遊技領域6の最下部は、一般入賞口7、第1始動口9、第2始動口10、及び第1大入賞口11のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するための排出口12が設けられている。
また、上記遊技盤2には、さまざまな演出を行う演出装置が設けられている。具体的には、上記遊技領域6の略中央部分には、液晶画面(LCD)等からなる液晶表示装置13が設けられており、さらに、遊技盤2の上部位置及び下部位置の双方には、演出用照明装置16が設けられており、遊技盤2の下方には遊技者が演出等の選択操作が可能な演出ボタン17が設けられている。演出ボタン17は「操作ボタン」や「チャンスボタン」とも呼ばれ、凸状のボタンにより構成され、遊技者は当該ボタンを押下する等の操作を行う。なお、演出ボタン17は押下するようなタイプのボタンではなく、タッチパネル方式を採用した入力パッド等であってもよい。
演出用照明装置16は、それぞれ複数のライト16aを備えており、各ライト16aの光の照射方向や発光色を変更しながら、さまざまな演出を行うようにしている。
また、演出ボタン17は、例えば、上記液晶表示装置13の液晶画面上に操作(押下)の受け付けが有効になっている期間中である場合に当該演出ボタン17に似せた演出ボタン画像が表示され、演出ボタンの操作を遊技者に促すような演出がされる。なお、演出ボタン17には、演出ボタン検出スイッチ17aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ17aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じて液晶表示装置13及び演出用照明装置16等によるさらなる演出が実行される。
また、液晶表示装置13は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。例えば、第1始動口9又は第2始動口10に遊技球が入球したときには、抽選結果を遊技者に報知する演出図柄30が変動表示される。演出図柄30は、例えば3つの数字をそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、特定の図柄(数字)を配列表示するものである。これにより、図柄のスクロール中には、あたかも現在抽選が行われているような印象を遊技者に与えるとともに、スクロールの停止時に表示される図柄によって、抽選結果が遊技者に報知される。この演出図柄30の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにしている。
液晶表示装置13の上側及び側方(図1において紙面右側)には、演出用の役物(以下、「演出役物」という)115、116が配置される。演出役物115は例えばソレノイドによって駆動され、演出役物116はモータによって駆動される。すなわち演出役物115、116を異なる種類の駆動源によって駆動する可動型の演出役物とすることにより、演出役物115、116それぞれに独自の動きを生じさせることができ、演出効果が高められている。
そして、遊技領域6の下方には、第1特別図柄表示装置19、第2特別図柄表示装置20、普通図柄表示装置21、第1特別図柄保留表示器22、第2特別図柄保留表示器23、普通図柄保留表示器24が設けられている。
上記第1特別図柄表示装置19は、第1始動口9に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するものであり、7セグメントのLEDで構成されている。つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置19に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。例えば、大当たりに当選した場合には「7」が表示され、ハズレであった場合には「−」が表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。
より詳細には、第1始動口9に遊技球が入球すると、大当たりの抽選が行われることとなるが、この大当たりの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、所定時間を経過したところで遊技者に報知される。そして、所定時間が経過したところで、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。なお、第2特別図柄表示装置20は、第2始動口10に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのものであり、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置19における特別図柄の表示態様と同一である。
また、普通図柄表示装置21は、普通図柄ゲート8を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。この普通図柄の抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置21が点灯し、その後、上記第2始動口10が所定時間、第2の態様に制御される。なお、この普通図柄についても、普通図柄ゲート8を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、所定時間が経過するまで、普通図柄表示装置21を点滅させる等、普通図柄が変動表示するようにしている。
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口9又は第2始動口10に遊技球が入球して、即座に大当たりの抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで大当たりの抽選の権利が留保される。より詳細には、第1始動口9に遊技球が入球して留保される大当たりの抽選の権利は第1保留として留保され、第2始動口10に遊技球が入球して留保される大当たりの抽選の権利は第2保留として留保される。
これらの保留は、それぞれ上限留保個数を4個に設定し、その留保個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示器22と第2特別図柄保留表示器23とに表示される。なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の左側のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の左側のLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器22の2つのLEDが点滅する。また、第2特別図柄保留表示器23においても、上記と同様に第2保留の留保個数が表示される。
そして、普通図柄の上限留保個数も4個に設定されており、その留保個数が、上記第1特別図柄保留表示器22及び第2特別図柄保留表示器23と同様の態様によって、普通図柄保留表示器24において表示される。
ガラス枠110は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板(不図示)を支持している。ガラス板は、ガラス枠110に対して着脱可能に固定されている。
ガラス枠110は、左右方向の一端側(例えば遊技機に正対して左側)においてヒンジ機構部111を介して外枠100に連結されており、ヒンジ機構部111を支点として左右方向の他端側(例えば遊技機に正対して右側)を外枠100から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠110は、ガラス板111とともに遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部111を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠100の内側部分を開放することができる。ガラス枠110の他端側には、ガラス枠110の他端側を外枠100に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠110には、ガラス枠110が外枠100から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ33も設けられている。
また、ガラス枠110には、演出効果音、または不正を知らしめる音声を出力するスピーカからなる音声出力装置18(不図示)が組み込まれている。スピーカ18は高音・中音・低音の領域を出力できる機能を有し、通常演出時は高音・中音・低音をバランス良く出力するが、後述する特別演出時、または不正等があった場合には周りに良く聞こえるように例えば高音領域を高く出力するように制御される。
遊技機1の裏面には、主制御基板101、演出制御基板102、払出制御基板103、電源基板107、遊技情報出力端子板108等が設けられている。また、遊技機1の裏面には電源基板107に遊技機に電力を給電するための電源プラグ50や、電源スイッチ(不図示)も設けられている。
次に、図3を用いて、本実施形態に係る遊技機1による遊技の進行制御について説明する。主制御基板101は遊技の基本動作を制御する装置である。この主制御基板101は、メインCPU101a、メインROM101b、メインRAM101cを備えている。メインCPU101aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM101bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM101cは、メインCPU101aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板101の入力側には、一般入賞口検出スイッチ7a、ゲート検出スイッチ8a、第1始動口検出スイッチ9a、第2始動口検出スイッチ10a、第1大入賞口検出スイッチ11a、第2大入賞口検出スイッチ90aが接続されており、遊技球の検出信号が主制御基板101に入力するようにしている。
また、主制御基板101の出力側には、第2始動口10の一対の可動片10bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド10cと、第1大入賞口開閉扉11bを開閉動作させる大入賞口開閉ソレノイド11cと、第2大入賞口開閉ソレノイド90cとが接続されるとともに、図柄表示装置を構成する第1特別図柄表示装置19と第2特別図柄表示装置20と普通図柄表示装置21と、保留表示器を構成する第1特別図柄保留表示器22と第2特別図柄保留表示器23と普通図柄保留表示器24とが接続されており、出力ポートを介して各種信号が出力される。
また、主制御基板101は、遊技店のホールコンピュータ等において遊技機の管理をするために必要となる外部情報信号を遊技情報出力端子板108に出力する。
主制御基板101のメインROM101bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
例えば、メインROM101bには、特別図柄変動の停止結果を大当りとするか否かを判定する際に参照される大当り判定テーブル、普通図柄変動の停止結果を当りとするか否かを判定する際に参照される当り判定テーブル、高確率遊技状態を終了するか否かを判定するための転落判定テーブル、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、特別図柄に基づいて遊技状態変更フラグを決定する決定テーブル、遊技状態変更フラグと遊技状態バッファにあるデータとに基づいて遊技状態を決定するための大当たり終了時設定データテーブル、大入賞口開閉扉11bの開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル、長当たり用開放態様決定テーブル、短当たり用開放態様決定テーブル、小当たり用の開放態様決定テーブル、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル等が記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板101のメインRAM101cは、複数の記憶領域を有している。例えば、メインRAM101cには、普通図柄保留数記憶領域、普通図柄保留記憶領域、第1特別図柄保留数記憶領域、第2特別図柄保留数記憶領域、判定記憶領域、第1特別図柄記憶領域、第2特別図柄記憶領域、高確率遊技状態の残り変動回数記憶領域、時短遊技状態の残り変動回数記憶領域、ラウンド遊技回数記憶領域、開放回数記憶領域、大入賞口入球数記憶領域、遊技状態記憶領域、遊技状態バッファ、停止図柄データ記憶領域、遊技状態変更フラグ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、各種のタイマカウンタが設けられている。そして、遊技状態記憶領域は、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域を備えている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板108は、主制御基板101において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板108は、主制御基板101と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
電源基板107は、電源プラグ50を介して遊技機に電力を給電するものであり、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板101に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU101aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU101aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
演出制御基板102は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。例えば、演出制御基板102は、リーチ演出、演出ボタン17の操作指示の報知演出、大当たり演出、はずれ演出等の各種演出を画像制御基板105に対して所定のタイミングで実行させる。このような処理を行うために演出制御基板102は、サブCPU102a、サブROM102b、サブRAM102cを備えており、主制御基板101に対して、当該主制御基板101から演出制御基板102への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU102aは、主制御基板101から送信されたコマンド、又は、上記演出ボタン検出スイッチ17a、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM102bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板104又は画像制御基板105に送信する。サブRAM102cは、サブCPU102aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
演出制御基板102のサブROM102bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブル等が記憶されている。
例えば、サブROM102bには、主制御基板101から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル等が記憶されている。なお、当該テーブルは、本実施形態のテーブルのうち特徴的なテーブルを一例として示しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板102のサブRAM102cは、複数の記憶領域を有している。例えば、サブRAM102cには、コマンド受信バッファ、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域等が設けられている。なお、これらの記憶領域は、本実施形態の記憶領域のうち特徴的な記憶領域を一例として列挙しているに過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
また、本実施形態では、演出制御基板102には、現在時刻を出力するRTC(リアルタイムクロック)102dが搭載されている。サブCPU102aは、RTC102dから現在の日付を示す日付信号や現在の時刻を示す時刻信号を入力し、現在の日時に基づいて各種処理を実行する。RTC102dは、通常、遊技機1に電源が供給されているときには遊技機1からの電源によって動作し、遊技機1の電源が切られているときには、電源基板107に搭載されたバックアップ電源から供給される電源によって動作する。したがって、RTC102dは、遊技機1の電源が切られている場合であっても現在の日時を計時することができる。なお、RTC102dは、演出制御基板102上に電池を設けて、かかる電池によって動作するようにしてもよい。
また、RTC102dを設けずに、バックアップRAMとしての機能を有するサブRAM102cに設けたカウンタを、所定時間ごと(例えば2ms毎)にカウントアップすることによって時間を計時してもよい。
払出制御基板103は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板103は、払出CPU103a、払出ROM103b、払出RAM103cを備えており、主制御基板101に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPU103aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ32、扉開放スイッチ33、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROM103bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板101に送信する。また、払出制御基板103の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ31が接続されている。払出CPU103aは、主制御基板101から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROM103bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置の払出モータ31を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAM103cは、払出CPU103aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
また、図示しない遊技球貸出装置(カードユニット)が払出制御基板103に接続されているかを確認し、遊技球貸出装置(カードユニット)が接続されていれば、発射制御基板106に遊技球を発射させることを許可する発射制御データを送信する。
発射制御基板106は、払出制御基板103から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。そして、タッチセンサ3bからのタッチ信号及び発射ボリューム3aからの入力信号を読み出し、発射用ソレノイド4aを通電制御し、遊技球を発射させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御基板106に設けられた水晶発振器の出力周期にもとづく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるので約99.9(個/分)となる。すなわち、遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
ランプ制御基板104は、遊技盤2に設けられた演出用照明装置16を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりするための、ランプCPU104a、ランプROM104b、ランプRAM104cを備えている。このランプ制御基板104は、演出制御基板102に接続されており、演出制御基板102から送信されたデータに基づいて、上記各制御を行うこととなる。
画像制御基板105は、上記液晶表示装置13の画像表示制御を行うための画像CPU105a、画像ROM105b、画像RAM(VRAM)105c、音声CPU105d、音声ROM105e、音声RAM105fを備えている。この画像制御基板105は、上記演出制御基板102に双方向通信可能に接続されており、その出力側に上記液晶表示装置13及び音声出力装置18を接続している。
ここで、音声ROM105eには、音声出力装置18から出力される音声のデータが多数格納されており、音声CPU105dは、演出制御基板102から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを音声RAM105fに読み出すとともに、音声出力装置18における音声出力制御をする。
また、画像制御基板105の画像ROM105bには、液晶表示装置13に表示される演出図柄30や背景図柄等の各種画像データが多数格納されている。画像CPU105aは、演出制御基板102から送信されたコマンドに基づいて、所定の画像データを画像ROM105bからVRAM105cに読み出して、液晶表示装置13に表示するための表示制御をする。例えば、画像CPU105aは、演出制御基板102から送信されたコマンドに基づいて、背景画像、通常リーチ演出や特別リーチ演出等の各種演出図柄画像、キャラクタ画像、及び遊技者への報知画像等を画像ROM105bから読み出してVRAM105cに書き込み、液晶表示装置13の液晶画面上にそれらの画像を表示させる。
なお、液晶表示装置13の液晶画面上では、演出図柄画像やキャラクタ画像は背景画像よりも手前に見えるように表示され、さらに遊技者に各種操作指示等を行わせるための報知画像は演出画像やキャラクタ画像よりも手前に見えるように表示される。そして、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法等周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してVRAM105cに記憶させる。
また、本実施形態では、液晶表示装置13とは独立に映像を表示可能な3次元画像表示ユニット120が演出役物115上に取り付けられて形成されている。3次元画像表示ユニット120は、液晶表示装置13とは独立に透過型の3次元立体スクリーン120b上に映像を表示することが可能な表示装置である。3次元画像表示ユニット120は、遊技者側に凸で、円弧の回転体形状(例えば、略球面)である部分球面を有し、当該遊技者側から映像の視認が可能な透過型スクリーンである3次元立体スクリーンbと、この3次元立体スクリーン120bに演出映像を投影したり、演出映像の特定領域を選択してその領域だけを投影したりするための投影部やCPU、ROM、RAM等から構成される画像制御装置120aを備えている。例えば、画像制御装置120aのCPUは、演出制御基板102から送信されたコマンドに基づいて、キャラクタ画像や顔画像等の各種画像や文字情報等の情報を含む各種演出映像をROMから読み出してRAMに書き込み、投影部によって3次元立体スクリーン120bに演出映像を投影させる。
また、この画像制御装置120aは演出制御基板102に接続されており、演出制御基板102から送信されたデータに基づいて、3次元立体スクリーン120b上に各種映像を表示するための各制御を行う。なお、3次元画像表示ユニット120は、演出役物115上だけでなく、演出役物116等の他の演出役物上に形成してもよい。また、複数個の3次元画像表示ユニット120を遊技機1上に備えるようにしてもよい。さらに、本実施形態では、3次元立体スクリーン120bの遊技機側には画像制御装置120aに連結するための嵌合部が形成され、画像制御装置120aの液晶表示パネルを3次元立体スクリーン120bの嵌合部内に挿入して両者を連結するようにすることができる。
図4は、本発明の一実施形態に係る3次元画像表示ユニット120を説明するための図である。図4(a)〜(c)は、それぞれ3次元画像表示ユニット120の正面図、側面図及び上面図である。各図に示すように、本実施形態において3次元画像表示ユニット120の画像制御装置120aは、小型液晶表示部120a−1と本体部120a−2を備えている。なお、各図において破線は外部からは視認できないが、当該3次元画像表示ユニットを説明する上で重要な部分を説明するための補助線、特に破線の矢印は画像表示ユニット120aから3次元立体スクリーン120bに投影される映像(投影像)の投影範囲を説明するための補助線を示している。
また、小型液晶表示部120a−1は、不図示の液晶表示部とバックライト部を備えており投影部としての機能を有する。一方、本体部120a−2は、前述のCPU、ROM、RAM等を含んでいる。なお、本実施形態では3次元立体スクリーン120bは透過型の立体スクリーンであり、小型液晶表示部120a−1の液晶表示部に表示された映像が同じ向きで当該3次元立体スクリーン120b上に拡大等されて投影される。また、図4(a)〜(c)の補助線(破線)で示すように、小型液晶表示部120a−1から投影された映像は、3次元立体スクリーン120bの遊技者側である略前半分の領域(投影領域)121に投影される。従って、3次元立体スクリーン120b上には映像が投影されない領域(非投影領域)122が発生する。
本実施形態においては、3次元立体スクリーン120bの表面のうち投影領域121に相当する遊技者側の略前半分を白色又は明色にするとともに、映像が投影されない遊技機側の後半分の非投影領域122を黒色又は暗色にする。これによって小型液晶表示部120a−1からの映像をより明瞭に3次元立体スクリーン120bに投影させるとともに、映像が投影されていない部分を黒色又は暗色にすることで映像投影面への映り込みを防止することができる。
また、本実施形態の画像制御装置120aの小型液晶表示部120a−1は液晶表示部とバックライト部で構成されているが、このうち液晶表示部の液晶表示パネルは、液晶表示装置13の液晶表示パネルよりも小型かつ低解像度のものを使用する。例えば、本実施形態に係る遊技機1の液晶表示装置13として、15インチで1280×1024ドットの解像度の液晶モニタを備えるものを使用する。これに対し、小型液晶表示部120a−1としては、例えば2.2インチで240×320ドットの解像度の液晶モニタを使用する。
また、本実施形態に係る遊技機では、小型液晶表示部120a−1のバックライトは液晶表示装置13のバックライトよりも単位面積当たりで強力な光を液晶表示パネルに照射する。例えば、液晶表示装置13が15インチの液晶モニタで最大で500mAの消費電力が必要とされるのに対して、小型液晶表示部120a−1は2.2インチの液晶モニタで最大で300mAの消費電力が必要とされる。このように、小型液晶表示部120a−1のバックライトから液晶表示パネルに強力な照射光を照射することで、当該液晶表示パネルに表示される映像を透過型の3次元立体スクリーン120bに明瞭に投影させることができ、斬新な映像演出を簡易かつ比較的安価に提供することができる。
上述の実施形態では、3次元立体スクリーン120bは略球状の外形を有しており、小型液晶表示部120a−1の外形に適合させた着脱可能な連結部を有しているが、3次元立体スクリーンの外形はこれだけではなく、各種態様を採ることが可能である。図5は、本発明の一実施形態に係る3次元画像表示ユニット120の3次元立体スクリーンの別の例を説明するための図である。例えば、図5(a)に示すような半球状の3次元立体スクリーン、図5(b),(c)にも示すような、遊技者側に凸の形状であって各種円弧の回転体形状である部分球面を有するものであってもよい。すなわち、透過型の3次元立体スクリーンの部分球面が、略球内部の所定点を通る平面で切ったときに得られる立体の外形を有するとともに、小型液晶表示部120a−1と連結するための嵌合部を遊技機側に備えるものであればよい。また、3次元立体スクリーンの形状としては球面以外にも、球面ではない湾曲面を有するものでもよいし、人の顔面形状の3次元立体スクリーンやこれ以外にも様々な態様の立体スクリーンを使用することが可能である。
本実施形態においては、3次元画像表示ユニット120は図1に示すように可動型の演出役物115上に取り付けられているが、それ以外にも、例えば可動型の演出役物116上に取り付けたり、演出役物115,116の外形と同様の形状の透過型の3次元スクリーンを当該演出役物に埋め込むような実施形態として実現してもよい。例えば、3次元スクリーン120bを演出役物115,116の遊技者側の外形と略同一の外形を有するようにして、3次元スクリーン120bが演出役物115,116に組み込まれて一体形成されるようにしてもよい。このように3次元立体スクリーン120bの形状を遊技者側に凸の形状であって各種円弧の回転体形状である部分球面を有するものや、各種態様をした演出役物の形状にあわせるような形状とすることで、より斬新な映像演出を簡易に提供することができる。
また、上述した3次元画像表示ユニット120は、図1に示すような遊技機1の上方中央の枠上に取り付ける以外にも、例えば操作ハンドル3に取り付けたり、操作ハンドル内部に埋め込むような実施形態として実現してもよい。
図6は、本発明の一実施形態に係る3次元画像表示ユニットの本体部120a−2のROMが記憶する3次元立体スクリーン120b上に投影される画像と3次元立体スクリーン120b上への投影例の一例を示す図である。本実施形態に係る遊技機1では3次元立体スクリーン120b上には動画像の表示が可能であるが、説明の簡単化のためにここでは静止画(動画像の場合はシーン中の一フレームに相当)を示して説明する。そして、当該静止画に含まれるすべての画像をそのまま投影するのではなく、特定領域を選択した部分画像を投影するようにする。なお、本実施形態では図6に示すように漫画化された人間の顔を静止画の一例として使用する。
ここで、図6(a)に示す画像IMGは一例として3次元立体スクリーン120bが球面(又は半球面)の投影部を持っている場合には、当該投影面の歪みを考慮して当該画像を投影した際に最適なように画像を変形して記憶されている。すなわち、画像の中心部はほとんど変形されていないが、画像の上下端や左右端は端部になるほど大きく変形するように形成されており、この変形によって湾曲面等の凸平面に投影された場合でも違和感がなく顔画像が投影できるようになっている。もちろん、当該処理は任意の処理であり、歪みを考慮することなくROMに記憶している画像をそのまま投影してもよい。
図6(a)における部分画像scene1は画像の略中心部分の領域を表示領域としたものであり、図6(b)に示すように、遊技者側から見て投影された画像が遊技者と正対するようなイメージで3次元立体スクリーン120b上に投影される。これに対して、図6(a)における部分画像scene2は画像の上方部分でやや右側の領域を表示領域としたものであって、図6(c)に示すように、遊技者側から見て投影された画像は人が下向きでやや右側に投影されるので、遊技者に対してはやや下向きで左斜め向きの顔画像が3次元立体スクリーン120b上に投影される。これ以外にも、例えば画像の右半分の領域を表示領域とした場合には、3次元立体スクリーン120bに投影された画像は遊技者の左側を見ているようなイメージとなる。なお、このような画像の表示領域の選択は、3次元画像表示ユニット120の本体部120a−2のRAMがランダムに選択的に行ってもよいし、演出制御基板102からの指示に基づいて予め決められた画像及び領域をCPUが選択するようにしてもよい。
次に、本発明の一実施形態に係る遊技機1の液晶表示装置の液晶画面上に表示される画像演出制御について図面を参照して説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の主制御基板101の処理を説明するためのフローチャートである。なお、以下に説明する処理は、主制御基板101のメインCPU101aがメインROM101bに格納されているプログラムを実行することにより実現される。
主制御基板101のメインCPU101aは、メイン処理として始動入賞口に遊技球が入賞したことを各検出スイッチで検出すると(ステップS1)、乱数を取得する(ステップS2)。そして、メインCPU102aは、取得した乱数値に基づいて演出パターン制御コマンドを演出制御基板102に送信する(ステップS3)。
図8は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の演出制御基板102の処理を説明するためのフローチャートである。なお、以下に説明する処理は、演出制御基板102のサブCPU102aがサブROM102bに格納されているプログラムを実行することにより実現される。
演出制御基板102のサブCPU102aは、主制御基板101から演出パターン制御コマンドを受信すると(ステップS11)、その演出パターン制御コマンドが特定のコマンドであるか否かを判断する(ステップS12)。本実施形態では、特定のコマンドとしてリーチ演出コマンドを例に挙げて説明する。
ステップS12において、受信した演出制御コマンドが特定のコマンドであると判断された場合(YES)、サブCPU102aは、画像制御基板105を制御して、液晶表示装置13にリーチ演出パターンを表示させる(ステップS13)。
リーチ演出処理(ステップS13)では、画像CPU105aは、サブCPU102aからのコマンドにもとづいて、画像ROM105bから識別図柄の変動パターンデータを読み出し、液晶表示装置13に演出画像として表示させる。識別図柄としては、アラビア数字、漢数字、アルファベットやその他の識別可能な文字及び図形等がある。
次に、サブCPU102aは画像制御基板105を制御して、液晶表示装置13で識別図柄列に変動を開始させ、識別図柄は液晶画面上を上下方向(例えば、上から下方向に移動し、数字が切替えられて表示するものとする)に移動して切り替えられる。次に、サブCPU102aは画像制御基板105を制御して、例えば3つの識別図柄のうち左側と右側の識別図柄を仮停止させて、リーチを発生させる。なお、仮停止の状態では、仮停止中の識別図柄を揺動させるようにしてもよい。
次に、画像制御基板105は、リーチが発生した状態になった後も中列の識別図柄を上から下方向へスクロールして表示する。そして、図柄確定指令があったか否かを検出する。本実施形態では、図柄の確定は図柄確定時間が経過した時に行われるものとする。そこで、図柄確定指令があったと判断された場合、左列、中列及び右列の識別図柄を横一列に表示する。なお、この場合においても、横一列に停止した識別図柄を揺動させるようにしてもよい。
そして図柄が確定した後、演出制御基板102は当該図柄の確定が大当たりを示すものであるか否かを判断する(ステップS14)。本実施形態では、3列の数字図柄が全て同一の数字で揃った場合に大当たりが発生するようにする。その結果、大当たりであると判断された場合(YES)は、大当たり演出として識別図柄を画面上から消去した後、又はそれと同時或いは前後して、背景図柄として大当たり専用の図柄を表示する。一方、ステップS14で大当たりではないと判断された場合(NO)は、外れ演出として大当たりとは異なる図柄を表示する(ステップS16)。
また、ステップS12において、受信した演出パターンコマンドが特定のコマンドではないと判断された場合は(NO)、サブCPU102aは、受信した演出パターンコマンドに応じた他の演出処理を行う(ステップS17)。
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置13や3次元画像表示ユニット120による映像表示は、例えば、上記リーチ演出(ステップS13)、大当たり演出(ステップS15)、外れ演出(ステップS16)、他の演出処理(ステップS17)、或いは通常の遊技状態での演出等で用いることが可能である。また、液晶表示装置13で表示する演出映像と3次元画像表示ユニット120で表示する演出映像は、同一の演出映像あってもよいし、別々の演出映像であってもよい。また、両表示装置で表示する演出映像は主制御基板101からの制御コマンドに応じて対応させて表示してもよいし、当該制御コマンドの有無にかかわらず演出制御基板102の制御によって対応させて、或いはそれぞれ独自に表示するようにしてもよい。
以上説明した本発明の一実施形態に係る遊技機1の具体的な構成は当該実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、上記実施形態では、特定のコマンドとしてリーチ演出コマンドを一例として用いたが、その他のコマンドであってもよい。例えば、特定のコマンドとしては、大当たり状態の継続中に送信される大当たりコマンド、大当たり状態の処理を開始させるための大当たり開始コマンド、大当たり状態の処理を終了させるための大当たり終了コマンド、周辺部に大当たり前のリーチ状態の処理を実行させるための大当たりリーチコマンド、周辺部に電源投入時の処理を実行させるための電源投入コマンド、周辺部に非遊技状態におけるデモ表示を実行させるための客待ちデモコマンド、周辺部に非遊技状態におけるデモ表示を停止させるための客待ちデモ停止コマンド、周辺部に抽選時の抽選結果がはずれの場合の処理を実行させるためのはずれコマンド、普通電動役物(電動チューリップ)の開放抽選やいわゆるフェイクと呼ばれる大当たりと同様に特別電動役物が短時間だけ開放するような小当たり状態の継続中に送信される小当たりコマンド等であってもよい。また、特定のコマンドとして、上記の他に例えば、電源オフコマンド、はずれリーチコマンド、はずれ非リーチコマンド、ラウンド開始コマンド、ラウンド終了コマンド等であってもよい。
さらに、演出ボタン画像の色、形、大きさ、液晶表示装置13の液晶画面上の表示位置等についても上記実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
さらにまた、上記実施形態では、本発明をパチンコ遊技機に適用する例を示したが、これに限定されず、本発明は、雀球遊技機、アレンジボール等のパチンコ遊技機以外の弾球遊技機、スロットマシン等の回胴式遊技機等の他の遊技機にも適用することができる。これらの遊技機においても、上記実施形態と同様に構成することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。