JP2011247122A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料噴射装置の振動を抑制することのできる内燃機関の燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の燃料噴射装置は、噴射孔を開閉することにより燃料を噴射する燃料噴射弁と、この燃料噴射弁の一端が固定されるとともに同噴射弁に燃料を供給するデリバリパイプと、燃料噴射弁の他端が取り付けられる取付部材と、この取付部材に向けて燃料噴射弁を付勢するクランプ40とを備える。クランプ40の本体部40Aの外周側から外側に向けて延びる延長部48が設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料噴射弁と、燃料噴射弁に燃料を供給するデリバリパイプと、燃料噴射弁が取り付けられる取付部材に向けて前記燃料噴射弁を付勢する付勢部材とを備える内燃機関の燃料噴射装置に関する。
上記燃料噴射装置として、例えば特許文献1の燃料噴射装置が知られている。この燃料噴射装置では、ばね部材(付勢部材)により燃料デリバリパイプからシリンダヘッドに向けて燃料噴射弁を付勢することにより、燃料噴射弁とシリンダヘッドとの油密性を確保している。
特開2004−286010号公報
ところで、燃料噴射弁の燃料噴射が行われたとき、これに伴いインパルス振動が生じる。この振動が燃料噴射弁を介して付勢部材、燃料デリバリパイプおよびシリンダヘッドに伝達されることにより、これらの要素を含む燃料噴射装置の振動系も振動する。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料噴射装置の振動を抑制することのできる内燃機関の燃料噴射装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段およびその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、噴射孔を開閉することにより燃料を噴射する燃料噴射弁と、この燃料噴射弁の一端が固定されるとともに同噴射弁に燃料を供給するデリバリパイプと、前記燃料噴射弁の他端が取り付けられる取付部材に向けて前記燃料噴射弁を付勢する付勢部材とを備える内燃機関の燃料噴射装置において、前記付勢部材は、前記デリバリパイプと前記燃料噴射弁との間に挟まれる本体部と、同本体部の外周側に設けられる質量付加部とが設けられることを要旨とする。
この発明によれば、質量付加部が燃料噴射弁と当接する部位の付勢部材の質量が増大するため、デリバリパイプと燃料噴射弁と付勢部材と取付部材とを含む振動系において、燃料噴射弁の振動が同振動系に伝達されることにより生じる振動系の振動の振幅が小さくなる。その結果、燃料噴射装置の振動を抑制することができる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置において、前記本体部において前記燃料噴射弁と当接する部位に前記質量付加部が設けられることを要旨とする。
この発明によれば、質量付加部が本体部の燃料噴射弁と当接する部位に設けられるため、質量付加部は付勢部材のばね性に殆ど影響しなくなる。したがって、振動系の固有振動数が変更することを抑制することができる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の内燃機関の燃料噴射装置において、前記付勢部材と前記質量付加部とが、単一部材として構成されることを要旨とする。
この発明によれば、付勢部材と質量付加部とを単一部材として構成するため、付勢部材と質量付加部材とを各別の部材として構成する場合と比較して、燃料噴射弁の部品点数を削減することができる。加えて、付勢部材と質量付加部材との組み立て作業を省略することができる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射装置において、前記取付部材は、シリンダヘッドであり、前記燃料噴射弁は、前記内燃機関の燃焼室に直接燃料を噴射することを要旨とする。
燃料噴射弁が燃焼室に直接燃料を噴射する構成では、燃料を吸気通路に噴射する構成と比較して、燃料噴射弁の噴射圧力が高いため、振動系の振動が大きくなる。その点、本発明は、質量付加部により振動系の振動の振幅を小さくすることができる。
本発明の内燃機関の燃料噴射装置の一実施形態の構成を示す模式図。 同実施形態の燃料噴射弁の内部構造を示す断面図。 同実施形態のクランプについて、(a)はクランプの斜視構造を示す斜視図、(b)はクランプの底面構造を示す底面図。 同実施形態の燃料噴射装置の振動系を示すモデル図。 同実施形態の燃料噴射装置について、シリンダヘッドのイナータンスと周波数との関係を示すグラフ。 同実施形態の燃料噴射装置について、シリンダヘッドの振動レベルと周波数との関係を示すグラフ。 本発明の内燃機関の燃料噴射装置の他の実施形態について、(a)はクランプの斜視構造を示す斜視図、(b)はクランプの底面構造を示す底面図。 本発明の内燃機関の燃料噴射装置の他の実施形態について、(a)はクランプの側面構造を示す側面図、(b)はクランプの底面構造を示す底面図。
図1〜図6を参照して、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態では、ガソリンを燃料とする筒内噴射式内燃機関の燃料噴射装置として本発明を具体化した一例を示している。
図1に示すように、エンジン本体1のシリンダヘッド2には燃料噴射装置10が設けられている。燃料噴射装置10は、燃料を貯留する燃料タンク3と、燃料を噴射する複数の燃料噴射弁20と、同タンク3から供給された燃料を各燃料噴射弁20に供給する燃料デリバリパイプ30と、燃料噴射弁20等を制御する制御装置60とを含む。なお以降では、燃料噴射弁20の中心線において燃料デリバリパイプ30に向かう方向を「上方」とし、燃焼室4に向かう方向を「下方」とする。
シリンダヘッド2には、燃料噴射弁20の先端部を燃焼室4に露出させるための連通孔5が設けられている。燃料デリバリパイプ30には、燃料噴射弁20を取り付けるための取付端部31が設けられている。
燃料噴射弁20は、その筐体となる円筒形状のハウジング21を含む。ハウジング21の先端部は連通孔5に挿入される。ハウジング21の基端部は取付端部31に取り付けられている。
連通孔5を構成する壁部とハウジング21との間には、燃料噴射弁20の振動を低減するための弾性体のインシュレータ50が設けられている。取付端部31およびハウジング21の上部の周囲には、燃料噴射弁20を燃焼室4側に向けて押すためのクランプ40が設けられている。
制御装置60は、エンジン本体1の振動を検出するノックセンサ61と、同センサをはじめとする各種センサの出力に基づいて燃料噴射装置10等のエンジンの各装置を制御する電子制御装置62とを含む。ノックセンサ61は、エンジン本体1の振動に応じた信号を電子制御装置62に出力する。
電子制御装置62は、機関運転中の燃料噴射弁20の噴射タイミングを制御する燃料噴射制御およびノックの発生の有無により点火時期を制御するノックコントロール制御を行う。
ノックコントロール制御では、周波数(Hz)および振動レベル(dB)により規定される領域上において周波数帯域毎に振動レベルの閾値が設定されたマップを用い、このマップとノックセンサ61の出力とに基づいて点火時期を制御する。具体的には、ノックセンサ61の出力値を周波数分解したものがその周波数帯域に対応する振動レベルの閾値よりも大きいとき、ノックが発生している旨判定して点火時期を遅角する。一方、ノックセンサ61の出力値がその周波数帯域に対応する振動レベルの閾値と同じまたは同閾値よりも小さいとき、ノックが発生していない旨判定して点火時期を進角する。また上記マップは、周波数帯域が高いほど、振動レベルの閾値が小さい値に設定されている。例えば、第1の周波数帯域の振動レベルの閾値Aよりも第1の周波数帯域よりも周波数が高い第2の周波数帯域の振動レベルの閾値Bのほうが小さく設定される。
図2を参照して、燃料噴射弁20の詳細な構成について説明する。
燃料噴射弁20のハウジング21内には、円筒形状のコア22が固定されている。このコア22の下方には、ハウジング21内を流通する燃料の流量を制御する流量制御弁23が設けられている。
流量制御弁23は、上下方向に移動する可動コア24と、可動コア24を下方に向けて付勢するスプリング25と、可動コア24に取り付けられて同コア24とともに移動するニードル弁26とを含む。
ハウジング21内において可動コア24よりも下方には、円筒形状の規制部27が設けられている。可動コア24は、規制部27に接触することにより、下方への移動が規制される。
ハウジング21内においてコア22の外周部分には、コイル28が設けられている。このコイル28に通電されたときには、コア22が磁化されるとともに可動コア24がスプリング25の付勢力に抗してコア22に引き寄せられる。一方、コイル28に通電されていないときには、スプリング25の付勢力により可動コア24が下方に移動して規制部27と接触する。
ハウジング21の下端部には、ニードル弁26の下端部と接触するとともに下方に縮径する縮径部21Aが設けられている。この縮径部21Aの下端部には、スリット状の噴射孔21Bが設けられている。
コイル28に通電されていないときには、スプリング25の付勢力によりニードル弁26が縮径部21Aに接触した状態に維持される。すなわち、燃料噴射弁20が閉弁状態となる。
コイル28に通電されたときには、スプリング25の付勢力に抗して可動コア24が上方に移動することにより、ニードル弁26が縮径部21Aから離間した状態に維持される。すなわち、燃料噴射弁20が開弁状態となる。
ハウジング21内においてコア22より上方には、拡大空間29が設けられている。この拡大空間29は、燃料デリバリパイプ30から燃料噴射弁20に向けて供給される燃料の脈動を抑制する。
ハウジング21の上端部の外周には、クランプ40が取り付けられている。クランプ40は、取付端部31とハウジング21との間において上下方向に圧縮された状態にて取り付けられている。このクランプ40の復元力により、燃料噴射弁20はシリンダヘッド2(図1参照)に向けて押さえつけられる。
図3を参照して、クランプ40の詳細な構造について説明する。
クランプ40は、薄板状をなす金属板からなる板ばねとして形成されている。すなわち、平板状ばね素材から打ち抜き加工されるとともに湾曲状となるように曲げ加工されることにより単一の構造体として形成されている。
クランプ40には、燃料デリバリパイプ30の取付端部31(図1参照)と燃料噴射弁20(図2参照)との間に挟まれる本体部40Aが設けられている。本体部40Aには、ハウジング21(図2参照)の外周面に弾性的に係合するとともに上下方向の上方から順に配列された4個の腕部41〜44が設けられている。上端部の腕部41の上端面は、燃料デリバリパイプ30の取付端部31に接触する。下端部の腕部44の下端面である当接面45は、ハウジング21に接触する。
上下方向の中央において互いに隣接する一対の腕部42,43には、これら腕部42,43の一方の端部を互いに連結するとともに曲げ加工の基点となる第1連結部46が設けられている。上下方向の一方の端部において互いに隣接する一対の腕部41,42には、腕部41の端部と腕部42の端部とを互いに連結する第2連結部47が設けられている。腕部43の端部と腕部44の端部との間にもこれら腕部の端部を互いに連結する第2連結部47が設けられている。
ところで、燃料噴射弁20の閉弁時には、可動コア24(図2参照)と規制部27(図2参照)との衝突を起振力とするインパルス振動に起因して、所定の周波数帯域のピークを有する振動が燃料噴射弁20に生じる。ここで、燃料噴射弁20の周波数帯域が燃料噴射装置10の固有振動数と一致もしくは近似している場合、燃料噴射弁20の振動に伴い燃料噴射装置10(図1参照)が共振するおそれがある。
本実施形態では、このような燃料噴射装置10の共振の発生を抑制するため、クランプ40に延長部48を設けている。これにより、クランプ40の質量を大きくなるため、可動コア24と規制部27との衝突を起振力した燃料噴射弁20の振動の上記周波数帯域が燃料噴射装置10の固有振動数とは大きく異なるものになる。
延長部48は、本体部40Aの腕部44の下端部の外周部から本体部40Aより外側に延びるとともに、その外側の端部から下方に向けて突出するように形成されている。また延長部48と本体部40Aとは単一部材から構成されているとともにプレス加工により一体に設けられている。
図4〜図6を参照して、共振の抑制の詳細について説明する。
図4に示すように、燃料噴射装置10の固有振動数FK、すなわちクランプ40、インシュレータ50、燃料デリバリパイプ30およびシリンダヘッド2にて構成された振動系SBの固有振動数FKは、次式となる。

FK=1/2π√((k1+k2+k3+k4)/(M1+M2))

ここで、燃料デリバリパイプ30、クランプ40、インシュレータ50およびシリンダヘッド2の各ばね定数のそれぞれを「k1」、「k2」、「k3」、「k4」(k1>k2>k3>k4)とする。また、燃料噴射弁20の質量を「M1」およびクランプ40の質量付加分の質量である延長部48の質量を「M2」とする。
この燃料噴射装置10では、クランプ40の延長部48の質量M2を調節することにより、すなわち延長部48が腕部44(図3参照)の端部から突出する長さ、および延長部48のハウジング21を囲う周方向の長さを調節することにより、固有振動数FKが上記周波数帯を下回るようにしている。すなわち、上記周波数帯に対して固有振動数FKをずれるようにしている。
ところで、上記周波数帯に対して固有振動数FKをずらす対策としては、以下の(A)〜(F)が挙げられる。
(A)インシュレータ50を省略する。
(B)クランプ40の剛性を向上させる。
(C)シリンダヘッド2の剛性および燃料デリバリパイプ30の剛性を大きくする。
(D)燃料噴射弁20のハウジング21(図2参照)の質量を小さくする。
(E)燃料噴射弁20の質量M1を大きくする。
(F)クランプ40の剛性を小さくする。
上記方法(A)によれば、燃料噴射弁20の振動を低減するインシュレータ50が省略されるため、燃料噴射装置10の振動の振幅が大きくなる。これにより、振動レベルの閾値を超える場合が生じるため、ノックが発生していないにも係わらず、ノックが発生したと誤判定してしまう。したがって、ノックコントロール制御の制御性が悪化してしまう。加えて、燃料噴射弁20と連通孔5(図1参照)との間に隙間が生じる場合がある。その結果、燃焼室4(図1参照)のシール性が低下してしまう。
上記方法(B)および(C)によれば、振動系SB自体が変更される。すなわち、各ばね定数k2,k3の値がそれぞれ変更される。振動系SB自体が変更されたときには、周波数が増大する側に向けて振動系の振動のピークがずれる。
例えば振動系SBのピークが所定の第1周波数帯域からこれよりも高い周波数を有する第2周波数帯域に入ることがある。
第2周波数帯域の振動レベルの閾値は第1周波数帯域の振動レベルの閾値よりも小さいため、振動系SBの振動が第2周波数帯の閾値を超えてしまう場合がある。その結果、ノックコントロール制御では、ノックが発生していないにも係わらず、ノックが発生したと誤判定してしまう。これにより、ノックコントロール制御の制御性が悪化してしまう。
加えて、上記方法(C)では、シリンダヘッド2および燃料デリバリパイプ30の形状の変更が必要となる。
上記方法(D)として、燃料噴射弁20の軽量化としてコイル28(図2参照)の巻回数を減少させた場合、ニードル弁26(図2参照)の移動速度が低下する。その結果、燃料噴射量およびタイミングが変更されてしまう。
上記方法(E)では、ハウジング21の質量を増大させることが考えられる。しかしながら、ハウジング21が磁性体であるため、コア22(図2参照)とコイル28との磁気特性が変更されてしまう。その結果、ニードル弁26の移動速度が増大することにより、燃料噴射量およびタイミングが変更されてしまう。上記方法(F)では、燃焼室4のシール性が低下する。
その点、本実施形態では、クランプ40に延長部48を設けるのみ、すなわち質量M2を付加するのみであるため、上記方法(A)に対しては、インシュレータ50を省略していないため、燃料噴射装置10の振動の振幅の増大および燃焼室4のシール性の低下をそれぞれ抑制することができる。
上記方法(B)および(C)に対しては、延長部48はクランプ40のばね定数k2を変更するものではないため、振動系SBの各ばね定数k1〜k4は維持される。その結果、振動系SBの振動レベルが低下するとともに、振動系SBの固有振動数FKが減少方向に変更される。これにより、上記方法(B)および(C)のように固有振動数FKが増大側にずれないため、ノックコントロール制御の制御性の悪化を抑制することができる。
上記方法(D)および(E)に対しては、燃料噴射弁20の形状、材料および構造に変更がないため、燃料噴射弁20の質量M1が変更されることはない。したがって、燃料噴射タイミングの変更を抑制することができる。上記方法(F)に対しては、クランプ40のばね定数k2が維持されるため、燃焼室4のシール性の低下を抑制することができる。
ここで、延長部48が省略された点のみが本実施形態のクランプ40と相違するクランプを「仮想クランプ」とし、本実施形態の振動系SBのクランプ40を仮想クランプに置き換えたものを仮想振動系とする。
図5に、振動系SBおよび仮想振動系のそれぞれにおける周波数(Hz)とイナータンス(dB)との関係を示す。また図6に、振動系SBおよび仮想振動系のそれぞれにおける周波数(Hz)とシリンダヘッド2(図1参照)の振動レベル(dB)との関係を示す。なお、イナータンスは、燃料噴射弁20の振動値に対するシリンダヘッド2の振動値の割合を示している。
図5および図6は、アイドル状態(機関回転速度600rpm〜750rpm)のV型6気筒エンジンについて、そのシリンダヘッド2の振動レベルの測定結果を示す。ここでは、2つある気筒群のうちの一方の気筒群の中央の気筒の連通孔5(図1参照)の周縁に取り付けた加速度ピックアップAP(図1参照)によりシリンダヘッド2の振動を測定している。
図5の曲線L1は、振動系SBのイナータンスを、曲線L2は仮想振動系のイナータンスをそれぞれ示している。振動系SBおよび仮想振動系のいずれにおいても周波数が増大するにつれてイナータンスが増大する。また、振動系SBおよび仮想振動系において、周波数帯域Fのイナータンスの増大度合は他の周波数帯よりも大きい。また、振動系SBおよび仮想振動系において、周波数帯域Fのイナータンスが最大となる。また、振動系SBおよび仮想振動系において、周波数帯域Fよりも大きい周波数帯域では、周波数が大きくなるにつれて、イナータンスが減少する傾向を示す。
周波数帯域Fにおいて、曲線L1のイナータンスの増大度合およびイナータンスは、曲線L2のイナータンスの増大度合およびイナータンスよりも小さい。これは、クランプ40の延長部48(図3参照)により、振動系SBの質量の増加によって振動系SBの振動の振幅が小さくなったこと、および周波数帯域Fに対して振動系SBの固有振動数がずれたことによるものと考えられる。
図6に示すように、振動系SBのシリンダヘッド2の振動を示す曲線R1は、仮想振動系のシリンダヘッド2の振動を示す曲線R2と比較して、周波数帯域Fにおいてシリンダヘッド2の振動が低下している。
本実施形態によれば、以下に示す効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、クランプ40に延長部48が設けられることにより、クランプ40の質量が増大するため、振動系SBにおいて、可動コア24と規制部27との衝突を起振力とする振動が振動系SBに伝播する振動レベルが小さくなる。その結果、振動系SBの振動を抑制することができる。
加えて、クランプ40に延長部48を設けるのみであるため、シリンダヘッド2、燃料噴射弁20、燃料デリバリパイプ30およびインシュレータ50の形状の変更を回避することができる。
加えて、クランプ40の質量の増大に伴い振動系SBの固有振動数FKが低減する。したがって、振動系SBと燃料噴射弁20とが共振していた場合には、振動系SBと燃料噴射弁20との共振を抑制または回避することができる。
(2)本実施形態では、延長部48が腕部44の下端部に設けられている。すなわち延長部48が本体部40Aの燃料噴射弁20との当接部に設けられている。すなわち、延長部48がクランプ40のばね性に殆ど影響しないところに設けられている。したがって、振動系SBの固有振動数FKが変更することを抑制することができる。これにより、固有振動数FKの変更に伴う新たな共振の発生を抑制することができる。
(3)本実施形態では、クランプ40と延長部48とを単一部材として構成するため、クランプ40と延長部48とを各別の部材として構成する場合と比較して、燃料噴射装置10の部品点数を削減することができるとともに、クランプ40と延長部48とを組み立てる作業を省略することができる。
(4)燃料噴射弁20が燃焼室4に直接燃料を噴射する構成では、燃料を吸気通路に噴射する構成と比較して、燃料噴射弁20が高圧状態の燃料を噴射するため、振動系SBの振動が大きくなる傾向にある。このような構成に対して、本実施形態は延長部48により振動系SBの振動の振幅を小さくすることができる。
(その他の実施形態)
本発明の内燃機関の燃料噴射装置の具体的な構成は、上記実施形態に例示した構成に限定されることなく、例えば以下のように変更することもできる。また以下の変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
・上記実施形態では、燃料噴射装置10の固有振動数FKが周波数帯域Fを下回るようにするため、腕部44に延長部48(図3参照)を設けたが、クランプ40による固有振動数FKが周波数帯域Fよりも小さくするための方法としてはこれに限られない。例えば、図7に示すように、腕部44の外周面に同腕部44と同形状である湾曲状の取付板49を溶接によって固定することもできる。この場合、取付板49の板厚や上下方向への長さを変更することにより、振動系SBの質量が変更される。その結果、固有振動数FKが減少側に変更される。これにより、上記実施形態の効果(1)〜(3)に準じた効果を奏することができる。
また例えば、図8に示すように、腕部41〜44の中央部のうちの少なくとも一つに取付板49Aを設けることによりクランプ40の質量増加を図ることができる。ここで、腕部41〜44の中央部とは、クランプ40のばね性に大きく影響を及ぼすことのない位置である。これにより、上記実施形態の効果(1)〜(3)に準じた効果を奏することができる。
・上記実施形態では、燃料噴射弁20がシリンダヘッド2に取り付けられるとともに燃焼室4内に直接燃料を噴射したが、燃料噴射弁20の取付態様および噴射態様はこれに限られない。燃料噴射弁20は吸気管(取付部材)に取り付けられるとともに吸気管内に燃料を噴射することもできる。この場合、振動系は、燃料デリバリパイプ30、クランプ40、燃料噴射弁20、インシュレータ50および吸気管により構成される。この振動系の固有振動数と燃料噴射弁20の振動とが共振する場合には、上記のクランプ40の質量を増大させることにより、上記共振を抑制することができる。これにより、上記実施形態の効果(1)および(2)に準じた効果を奏することができる。
・上記実施形態では、本発明をガソリンエンジンの燃料噴射装置に適用したが、ディーゼルエンジンの燃料噴射装置にも適用することもできる。
1…エンジン本体、2…シリンダヘッド(取付部材)、3…燃料タンク、4…燃焼室、5…連通孔、10…燃料噴射装置、20…燃料噴射弁、21…ハウジング、21A…縮径部、21B…噴射孔、22…コア、23…流量制御弁、24…可動コア、25…スプリング、26…ニードル弁、27…規制部、28…コイル、29…拡大空間、30…燃料デリバリパイプ、31…取付端部、40…クランプ、40A…本体部、41〜44…腕部、45…当接部、46…第1連結部、47…第2連結部、48…延長部(質量付加部)、49…取付板(質量付加部)、49A…取付板(質量付加部)、50…インシュレータ、60…制御装置、61…ノックセンサ、62…電子制御装置、AP…加速度ピックアップ、SB…振動系。

Claims (4)

  1. 噴射孔を開閉することにより燃料を噴射する燃料噴射弁と、この燃料噴射弁の一端が固定されるとともに同噴射弁に燃料を供給するデリバリパイプと、前記燃料噴射弁の他端が取り付けられる取付部材に向けて前記燃料噴射弁を付勢する付勢部材とを備える内燃機関の燃料噴射装置において、
    前記付勢部材は、前記デリバリパイプと前記燃料噴射弁との間に挟まれる本体部と、同本体部の外周側に設けられる質量付加部とが設けられる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置において、
    前記本体部において前記燃料噴射弁と当接する部位に前記質量付加部が設けられる
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の燃料噴射装置において、
    前記付勢部材と前記質量付加部とが、単一部材として構成される
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射装置において、
    前記取付部材は、シリンダヘッドであり、
    前記燃料噴射弁は、前記内燃機関の燃焼室に直接燃料を噴射するものである
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
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