JP2011245231A - 洗濯機 - Google Patents

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靖子 杉本
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Abstract

【課題】磁気粘性流体を用いたダンパの劣化寿命に達したことを検知できる洗濯機を提供する。
【解決手段】本実施形態の洗濯機は、外箱と、水槽と、水槽の振動を減衰する複数のサスペンションと、電流検出手段と、洗濯運転を制御するための制御手段とを具備している。サスペンションは、水槽と一体に移動するシャフトと、シリンダと、通電されることにより磁場を発生するコイルと、コイルの両側に設けられたヨークと、シャフトとコイル及びヨークとの間に充填され、コイルの磁場により粘度が変化してシャフトとヨークとの間の減衰力を増加する磁気粘性流体とを備えたダンパを有している。電流検出手段は、コイルに流れる電流を検出する。制御手段は、電流検出手段の検出結果に基づいてダンパの劣化寿命を判断する。
【選択図】図4

Description

本実施形態は、洗濯機に関する。
従来より、洗濯機においては、設計上や耐久性の観点から耐用期間が設定されていて、この耐用期間を超えると、機械的あるいは電気的な不具合を生じることがあり、また、機械的あるいは電気的な動作部分は正常でも、例えばパッキンなどのゴム部品やカバーなどの樹脂部品の劣化により、水漏れなどを招くおそれがある。この経年的な部品の劣化は、使用者が気付き難いという問題がある。その結果、製造者の想定する洗濯機の耐用期間を超えて、洗濯機の使用が継続されるおそれがある。
そこで、洗濯機の経年変化による不具合が生じる前に、使用者に対し主要機能部(ヒータ、モータ等)の耐用期間の満了が近いことを報知して、洗濯機の点検または整備を使用者に促すようにしたものが考えられている(例えば特許文献1)。
特開2009−172143号公報
水槽の振動を減衰するダンパを有するサスペンションにより水槽を弾性支持する洗濯機においては、近年、減衰力が可変のダンパを用いる考えがあり、それには作動流体に機能性流体、例えば磁気粘性流体が使用される。
磁気粘性流体は、例えば、オイルの中に鉄、カルボニル鉄などの強磁性粒子を分散させたものであり、磁界が印加されると強磁性粒子が鎖状のクラスタを形成することで粘度が上昇するものである。
このような磁気粘性流体を利用したダンパも、経年変化により劣化して不具合が生じる。しかしながら、このダンパの減衰力が耐用期間を経過して劣化寿命に達したことを検知するものは、まだ考えられていない。
そこで、上記した磁気粘性流体を用いたダンパの劣化寿命に達したことを検知できる洗濯機を提供する。
本実施形態の洗濯機は、外箱と、この外箱内に配置された水槽と、前記水槽の振動を減衰する複数のサスペンションと、電流検出手段と、洗濯運転を制御するための制御手段とを具備している。前記サスペンションは、前記水槽と一体に移動するシャフトと、このシャフトと相対的に移動するシリンダと、前記シリンダの内部に保持されて通電されることにより磁場を発生するコイルと、前記コイルの両側に設けられたヨークと、前記シャフトと前記コイル及び前記ヨークとの間に充填され、前記コイルの磁場により粘度が変化して前記シャフトと前記ヨークとの間の減衰力を増加する磁気粘性流体とを備えたダンパを有している。前記電流検出手段は、前記コイルに流れる電流を検出する。前記制御手段は、前記電流検出手段の検出結果に基づいて前記ダンパの劣化寿命を判断する。
第1の実施形態を示す寿命診断のフローチャート ドラム式洗濯乾燥機の縦断側面図 サスペンション単体の縦断面図 電気的構成を示すブロック図 経年変化に伴うコイルの電流値の変化を表した図 第2の実施形態を示す図1相当図
[第1の実施形態]
以下、本実施形態について、図1から図5を参照して説明する。
まず、図2には、洗濯機、中でもドラム式洗濯乾燥機の全体構造を示しており、外箱1の前面部(図2で右側)のほぼ中央部に、洗濯物出入口2が形成されている。この洗濯物出入口2を開閉する扉3が外箱1に枢支して設けられている。又、外箱1の前面部の上部には、操作パネル4が設けられ、その裏側(外箱1内)に運転制御用の制御装置5が設けられている。
外箱1の内部には、水槽6が配設されている。この水槽6は軸方向が前後(図2で右左)の横軸円筒状を成すものであり、それが外箱1の底板1a上に、左右一対(図2では一方のみ図示)のサスペンション7a,7bによって前上がりの傾斜状に弾性支持されている。サスペンション7a,7bの詳細構造は、後に述べる。
水槽6の背部には、モータ8が取付けられている。このモータ8は、この場合、例えば直流のブラシレスモータから成るもので、アウターロータ形であり、ロータ8aの中心部に取付けられた回転軸(図示省略)が、軸受ハウジング9を介して水槽6の内部に挿通されている。
水槽6の内部には、ドラム10が配設されている。このドラム10も軸方向が前後の横軸円筒状を成すもので、それが後部の中心部で上記モータ8の回転軸の先端部に取付けられることにより、水槽6と同心の前上がりの傾斜状に支持されている。又、その結果、ドラム10はモータ8により回転されるようになっており、従って、ドラム10は回転槽であり、モータ8はドラム10を回転させるドラム駆動装置として機能するようになっている。
ドラム10の周側部(胴部)には、小孔11が全域にわたって多数形成されている。又、ドラム10及び水槽6は、ともに前面部に開口部12,13を有しており、そのうちの水槽6の開口部13と前記洗濯物出入口2との間が環状のベローズ14で連ねられている。この結果、洗濯物出入口2は、ベローズ14、水槽6の開口部13、及びドラム10の開口部12を介して、ドラム10の内部に連なっている。
水槽6の最低部である底部の後部には、排水弁15を介して、排水管16が接続されている。又、水槽6の背部から上方そして前方には、乾燥ユニット17が配設されている。この乾燥ユニット17は、除湿器18と、送風機19、及び加熱器20を有しており、水槽6内の空気を除湿し、次いで加熱して、水槽6内に戻す循環を行わせることにより、洗濯物を乾燥させるようになっている。
ここで、サスペンション7a,7bの詳細構造を述べる。サスペンション7a,7bはダンパ21を有しており、このダンパ21は、図3に示すように、主部材として、磁性材から成るシリンダ22と、同じく磁性材から成るシャフト23とを備えている。このうち、シリンダ22は下端部に連結部材24を有し、この連結部材24が、図2に示すように、前記外箱1の底板1aが有する取付板25に上方から下方へ通されて弾性座板26等を介してナット27で締結されることにより、外箱1の底板1aに取付けられている。
これに対して、シャフト23は上端部に連結部23aを有し、この連結部23aが、同じく図2に示すように、前記水槽6が有する取付板28に下方から上方へ通されて弾性座板29等を介してナット30で締結されることにより、水槽6に取付けられている。
図3に示すように、シリンダ22の内部の上部には、リング状の上ヨーク31と、リップ状のシール32、リング状の上軸受33、並びに摩擦リング34が、短円筒状のブラケット35の内周部に収納された状態で挿入され、固定保持されている。このうち、上ヨーク31とブラケット35は磁性材から成っており、上軸受33は例えば焼結含油メタルから成っている。摩擦リング34はポリウレタンから成っている。
シリンダ22の内部の上記上ヨーク31直下の位置には、上コイル36が上ボビン37に巻装された状態で挿入され、固定保持されている。又、シリンダ22の内部の上記上ボビン37直下の位置には、リング状の中間ヨーク38が後述の下コイル39の下ボビン40との間に挟持されて固定されている。中間ヨーク38は磁性材から成っている。
更に、シリンダ22の内部の上記中間ヨーク38直下の位置には、下コイル39が下ボビン40に巻装された状態で挿入され、固定保持されている。そして、シリンダ22の内部の上記下ボビン40直下の位置には、下ヨーク41が圧入されて固定されている。下ヨーク41は磁性材から成っており、内周部の下側にスペース42を有する短円筒状に形成されていて、そのスペース42に後述する磁気粘性流体52の漏洩を防止するためのシール43と、リング状の下軸受44を収納して固定保持されている。下軸受44は例えば焼結含油メタルから成っている。
加えて、上ヨーク31と上ボビン37との間にはシール45が設けられており、上ボビン37と中間ヨーク38との間にはシール46が設けられている。中間ヨーク38と下ボビン40との間にはシール47が設けられ、下ボビン40と下ヨーク41との間にはシール48が設けられている。これらのシール45〜48は、例えばOリングから成っている。
そして、シャフト23が、シリンダ22の上端開口部49から、上軸受33、シール32、上ヨーク31、上ボビン37、中間ヨーク38、下ボビン40、下ヨーク41、シール43、及び下軸受44を順に貫通させてシリンダ22の内部に挿されている。この挿入されたシャフト23は、上軸受33及び下軸受44に支持されつつ、それら上軸受33、シール32、上ヨーク31、上ボビン37、中間ヨーク38、下ボビン40、下ヨーク41、シール43、及び下軸受44に対して、軸方向の往復動が相対的に可能となっている。又、シリンダ22の下ヨーク41の下の部分は空洞50となっており、シャフト23は、下端部がその空洞50に達し、止め輪51で抜け止めされている。
更に、シャフト23と上ボビン37及び下ボビン40との各間、並びにそれらの近傍であるシャフト23と上ヨーク31、中間ヨーク38、及び下ヨーク41との各間には、機能性流体、この場合、磁気粘性流体(MR流体)52が充填されている。
磁気粘性流体52は、既述のように、例えば、オイルの中に鉄、カルボニル鉄などの強磁性粒子を分散させたものであり、磁界が印加されると強磁性粒子が鎖状のクラスタを形成することで粘度(粘性率)が上昇するものであり、前記シール32及びシール43とシール45〜48は、この磁気粘性流体52の漏れを抑止する機能を有している。
このようにしてダンパ21が構成されており、このダンパ21のシリンダ22の外部上方に位置したシャフト23の上部には、ばね受け座53が嵌合固定されており、このばね受け座53とシリンダ22の上端部との間には、シャフト23を囲繞する圧縮コイルスプリングから成るコイルばね54が装着され、これによって、サスペンション7a,7bが構成されると共に、該サスペンション7a,7bが前記水槽6と前記外箱1の底板1aとの間に組込まれ、外箱1の底板1a上に水槽6を弾性支持するようにしている。
上記したサスペンション7a,7bのそれぞれに設けられた上コイル36と下コイル39とは互いに直列に接続されていて、図示しないリード線を介してダンパ21外部の駆動回路(図4参照)に接続され、通電されるようになっている。この上下コイル36,39の通電量を検出する電流検出手段である電流センサ55a,55bが、サスペンション7a,7bにそれぞれ一つずつ設けられている。
電流センサ55a,55bは、直流式のもので、鉄心と、磁気センサとしてのホール素子を組合わせた構造を基本としたものである。コイル36,39に電流センサ55a,55bを取付けると、被測定電線であるコイル36,39に流れている電流に比例した磁束が鉄心に流れ、鉄心のギャップに挿入されたホール素子を貫通し、ホール効果によるホール電圧が発生する。このホール電圧を基にコイル36,39に流れる電流値を測定することができる。
図4には、前記制御装置5を中心とした電気的構成をブロック図で示している。制御装置5は、例えばマイクロコンピュータから成るもので、ドラム式洗濯乾燥機の洗濯運転をはじめとする運転全般を後述のように制御する制御手段として機能するようになっている。制御装置5は、ROM56とRAM57を有している。ROM56には、運転全般を制御する制御プログラム及びデータが記憶されている。
この制御装置5には、前記操作パネル4が有する各種の操作スイッチから成る操作部58より各種操作信号が入力されるようになっている。また、制御装置5には、前記水槽6内の水位を検知するように設けた水位センサ59から水位検知信号が入力され、上下コイル36,39の通電量を検出するように設けられた電流センサ55a,55bから電流検出信号が入力されるようになっている。
そして、制御装置5は、それらの入力と検出結果並びに予めROM56に記憶された制御プログラム及びデータに基づいて、設定内容などを表示する表示部60と、前記水槽6内に給水するように設けられた給水弁61と、前記モータ8、前記排水弁15、前記乾燥ユニット17における送風機19の送風羽根19a(図2参照)を駆動するモータ19b(同図参照)、同乾燥ユニット17における加熱器20のヒータ20a(同図参照)、及びサスペンション7a,7bそれぞれに設けられた上下コイル36,39を駆動する駆動回路62に駆動制御信号を与えるようになっている。
次に、上記構成のものの作用を述べる。
上記構成のものにおいて、使用者が洗濯機の操作部58を操作して洗濯運転が設定されると、制御装置5は、洗い行程、すすぎ行程、脱水行程、乾燥行程の順に運転を実行する。本実施形態では、洗い行程が実行される前に、図1に示すダンパ21の寿命診断のルーチンが行われる。
この寿命診断では、まず、ドラム10が静止した状態で、前記電流センサ55a,55bによりサスペンション7a,7bそれぞれの上コイル36及び下コイル39の直列回路に流れる電流値が測定される(ステップS1)。検出された電流値は制御装置5のRAM57に電流値I1として記憶される。制御装置5は、電流値I1と予めROM56に記憶しておいたしきい値I2とを比較する(ステップS2)。
図5に示すように、上下コイル36,39に流れる電流値は、経年変化に伴いある時点から、電流値が大きくなる。これはコイル36,39に繰り返し通電が行われることにより、コイル絶縁物の劣化によりコイル部分間のリーク箇所が増加して電流が増加するためである。本実施形態では、電流値が増加していき、所定の電流値I2に達した場合は、ダンパ21の劣化寿命に達したものであると判断する。この場合、初期設定電流値I0(=1.0〔A〕)の2倍の電流値、すなわち2.0〔A〕がしきい値I2として設定されており、これがデータとしてROM56に記憶されている。
そこで、制御装置5は、電流値I1がしきい値I2以上であれば(ステップS2で「YES」)、後述の脱水初期にコイル36,39への電流遮断が行われる旨をRAM57に記憶しておき(ステップS3)、ダンパ21が劣化寿命であることを表示部60に表示させて(ステップS4)、寿命診断を終了させる(リターン)。電流値I1がしきい値I2未満であれば(ステップS2で「NO」)、寿命には達していないとして寿命診断を終了させる(リターン)。
なお、ブザーを設けて、ダンパ21が寿命であると判断したときには、ブザーを鳴らせて報知するようにしても良い。
その後には、制御装置5は、寿命診断のルーチンからメインルーチンに戻って、前述のように、洗い、すすぎ、脱水、乾燥行程の順に洗濯運転を実行する。洗い、すすぎ行程では、給水弁61にて水槽6内に給水する動作が行われ、続いて、モータ8が作動されることにより、洗濯物を収容したドラム10が低速で正逆両方向に交互に回転される。洗い、すすぎ行程が終了すると、次に、脱水行程が開始される。この脱水行程の詳細については後に述べる。脱水行程が終了すると、乾燥行程が実行される。
ここで、脱水行程について詳しく説明する。
脱水行程では、ドラム10を回転させ、その回転速度を段階的に上昇させて、洗濯物に残留する水を遠心力により振り切り排出するものである。
この脱水行程では、ドラム10の回転に伴い、水槽6が上下方向を主体に振動する。この水槽6の上下振動に応動して、サスペンション7a,7bでは、水槽6に取付けられたシャフト23が、上軸受33、シール32、上ヨーク31及びブラケット35、上ボビン37及び上コイル36、中間ヨーク38、下ボビン40及び下コイル39、下ヨーク41、シール43及び下軸受44を貫通し、コイルばね54を伸縮させつつシリンダ22の内部を上下方向に振動する。
このようにシャフト23が上記各部品内を上下方向に振動するとき、シャフト23と上ボビン37及び下ボビン40との各間、並びにそれらの近傍であるシャフト23と上ヨーク31、中間ヨーク38、及び下ヨーク41との各間に充填した磁気粘性流体52は、その粘性による摩擦抵抗でサスペンション7a,7bに減衰力を与え、水槽6の振幅を減衰させる。
この脱水行程の初期(脱水行程の起動時であって、ドラム10の回転が例えば400〔rpm〕に達するまで)には、上記した寿命診断の判断結果が寿命でない場合(ステップS2で「NO」)は、制御装置5は、サスペンション7a,7bそれぞれの上下両コイル36,39の直列回路に一定の直流電圧を印加して、所定値、例えば1.0〔A〕の電流の通電をする。寿命診断の判断結果が、図1に示すように、寿命と判断した場合(ステップS2で「YES」)には、RAM57にその旨が記憶されており、制御装置5は、全てのコイルたるサスペンション7a,7bのコイル36,39を断電状態にする。
ところで、コイル36,39に通電された場合には、磁場が発生して、磁気粘性流体52に磁界が与えられ、磁気粘性流体52の粘度が高まる。詳細には、コイル36,39に通電したことで、シャフト23−磁気粘性流体52−上ヨーク31−ブラケット35−シリンダ22−中間ヨーク38−磁気粘性流体52−シャフト23の磁気回路が発生すると共に、シャフト23−磁気粘性流体52−中間ヨーク38−シリンダ22−下ヨーク41−磁気粘性流体52−シャフト23の磁気回路が発生し、それぞれ磁束が通過する箇所の磁気粘性流体52の粘度が高まる。特に磁束密度の高いシャフト23と上ヨーク31との間、並びに中間ヨーク38とシャフト23との間、下ヨーク41とシャフト23との間の、各磁気粘性流体52の粘度が高まり、摩擦抵抗が増加する。
このようにして、シャフト23が前記各部品、特には上下両コイル36,39と、上ヨーク31、中間ヨーク38、及び下ヨーク41内を上下方向に振動するときの、摩擦抵抗が増加することにより、減衰力が大きくなる。これにより、水槽6の共振が現れる脱水行程の起動時(ドラム10の回転が例えば400〔rpm〕に達するまで)のダンパ21の減衰力を大きくして水槽6の共振の発生を回避し、ドラム10回転の立ち上がり性能を良くする。
ドラム10の回転速度が前記400〔rpm〕に達してからは、ドラム10の回転速度を所定時間だけその400〔rpm〕に保つ。この状況、すなわちドラム10の回転速度が一定である状況で、ダンパ21の上下両コイル36,39への通電を減じて最終的に断電することにより、ダンパ21の減衰力を小さくする。
ドラム10の最終段の回転速度の回転は所定時間行うもので、この間(ドラム10の回転速度を前記400〔rpm〕から上昇させて以来)、ダンパ21の減衰力は小さくしたままであり、その間、水槽6の振動は小さいがそれなりに発生するため、それが外箱1に伝わるのを避け、更に洗濯乾燥機を設置した家屋の床面に伝わるのを避ける必要があり、よって、このときには、ダンパ21の減衰力を小さくして、サスペンション7a,7bのコイルばね54の弾性により上記振動の伝達を防止するようにしている。そして、その所定時間後、ドラム10の回転駆動を停止し、回転速度を0まで下げる。
このように上記構成のものでは、回転駆動されるドラム10が内部に位置する水槽6を外箱1の内部で弾性支持するサスペンション7a,7bが、水槽6の振動を減衰するダンパ21を有し、そのダンパ21が減衰力を変化させることが可能なものである。
上記したダンパ21の寿命診断を実行する本実施形態のドラム式洗濯乾燥機によれば、コイル36,39に流れる電流を検出して、その電流値に基づいて磁気粘性流体52を用いたダンパ21の劣化寿命を判断するようにしたので、ダンパ21が劣化寿命に達したことを確実に判断することができる。これにより、ダンパ21が劣化寿命に達して、コイル36,39へ通電しても減衰力を大きくすることができない状態であっても、通電し続けるようなことを避けることができ、消費電力を節約することができる。
また、本実施形態では、寿命診断において、ダンパ21の劣化寿命と判断したときには、全てのコイル36,39を断電状態にするようにしたので、サスペンション7a,7bのうち一方のダンパ21のみが寿命に達して減衰力を変化させることができなくなった場合でも、サスペンション7a,7bの減衰力のばらつきが生じてアンバランスが発生することを防ぐことができる。なお、その場合でも、摩擦リング34とシャフト23との間の摩擦により、必要最低限の減衰力は得られるようになっているので、コイル36,39を断電した状態でも異常な振動状態となるのを極力防止することができる。
また、ダンパ21が劣化寿命であることを表示部60に表示させて報知するようにしたので、使用者にダンパ21が寿命であることを認識させることができる。
なお、左右のサスペンション7a,7bのうち、劣化寿命と判断された方のダンパ21のコイル36,39への通電のみを断電状態にするようにしても良い。この場合、磁気粘性流体52による減衰力は、片方のサスペンション7a(7b)だけになるが、負荷される荷重に応じて減衰力を制御することにより、極力ばらつきなく振動を抑えるのに必要な減衰力を得ることができる。
[第2の実施形態]
図6は第2の実施形態を示すフローチャートであり、説明の便宜上、図3及び図4も参照して説明をする。
第2の実施形態では、ダンパ21の寿命診断のルーチンにおいて、図6に示すように、変化率演算が行われる。この変化率演算では、まず、使用者が初めてドラム式洗濯乾燥機を使用したときに、ダンパ21のコイル36,39への通電が行われ、その電流値を前記電流センサ55a,55bにより測定して、測定結果を初期電流値I0として、制御装置5に設けられた図示しない外部の不揮発性メモリに記憶する。次回以降の電流値の測定結果は測定電流値I1とする(ステップT1)。制御装置5は、電流値I1を初期電流値I0で割った数値Xを計算して、これを変化率XとしてRAM57に記憶する(ステップT2)。
ROM56には予めしきい値I2を記憶しておき、このしきい値I2を初期電流値I0で割った数値Yを、しきい値Yとして外部の不揮発性メモリに記憶しておく。この場合、上記したようにI2=2.0〔A〕、I0=1.0〔A〕に設定されているので、しきい値Y=2となる。
制御装置5は、変化率Xとしきい値Yを比較して(ステップT3)、変化率Xがしきい値Y以上であれば(ステップT3で「YES」)、前述のように、コイル36,39を断電状態にする旨をRAM57に記憶しておき(ステップT4)、ダンパ21が劣化寿命であることを表示部60に表示させて報知し(ステップT5)、寿命診断を終了させる(リターン)。変化率Xがしきい値Y未満であれば(ステップT3で「NO」)、ダンパ21が劣化寿命に達していないとして寿命診断を終了させる(リターン)。以後はRAM57の記憶内容に沿ってドラム式洗濯乾燥機の制御が行われる。
このような第2の実施形態においても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、以上説明したドラム式洗濯乾燥機は、上記し且つ図面に示した実施形態にのみ限定されるものではなく、例えば、乾燥機能のないドラム式洗濯機であっても良く、ドラム式のものでなく、例えば縦軸型の洗濯機であっても良い。
また、ダンパ21が劣化寿命であると判断したときには、上下コイル36,39を断電状態にするのではなく、劣化の程度に応じて電圧の印加仕様を変えることにより減衰力を得るようにしても良い。
また、サスペンション7a,7bとしては、上コイル36及び下コイル39の両方を有するものでなく、一つのコイルで減衰力を制御する方式のサスペンションでも良い。
また、ダンパ21の寿命診断は、サスペンション7a,7bのコイル36,39へ通電するタイミングの直前に行うようにしても良い。
総じて本実施形態の洗濯機によれば、水槽6の振動を減衰するダンパ21のコイル36,39に流れる電流を検出して、その電流値に基づいて前記ダンパ21の劣化寿命を判断するようにしたので、ダンパ21の劣化寿命を確実に判断することができる。
以上説明した洗濯機は、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
図面中、1は外箱、5は制御装置(制御手段)、6は水槽、7a,7bはサスペンション、21はダンパ、22はシリンダ、23はシャフト、36は上コイル(コイル)、39は下コイル(コイル)、52は磁気粘性流体、55a,55bは電流センサ(電流検出手段)を示す。

Claims (3)

  1. 外箱と、
    この外箱内に配置された水槽と、
    この水槽と一体に移動するシャフトと、このシャフトと相対的に移動するシリンダと、前記シリンダの内部に保持されて通電されることにより磁場を発生するコイルと、前記コイルの両側に設けられたヨークと、前記シャフトと前記コイル及び前記ヨークとの間に充填され、前記コイルの磁場により粘度が変化して前記シャフトと前記ヨークとの間の減衰力を増加する磁気粘性流体とを備えたダンパを有し、前記水槽の振動を減衰する複数のサスペンションと、
    前記コイルに流れる電流を検出する電流検出手段と、
    洗濯運転を制御するための制御手段とを具備し、
    前記制御手段は、前記電流検出手段の検出結果に基づいて前記ダンパの劣化寿命を判断することを特徴とする洗濯機。
  2. 前記制御手段は、前記ダンパの劣化寿命と判断したときには、その劣化寿命と判断したダンパのコイルを断電状態にすることを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  3. 前記制御手段は、前記ダンパの劣化寿命と判断したときには、全ての前記コイルを断電状態にすることを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
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