JP2018061552A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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金田 至功
Yoshinori Kaneda
至功 金田
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Abstract

【課題】水槽の振動を減衰する減衰機構の減衰力の制御が可能なものにあって、製品バラツキにより振動モードにずれが生じても、優れた振動低減効果を得る。【解決手段】本実施形態のドラム式洗濯機は、筐体内に弾性支持機構を介して弾性支持された水槽と、水槽内に回転可能に設けられ衣類が収容される回転ドラムと、筐体と水槽との間に設けられ該水槽の振動を減衰させる減衰機構と、減衰機構の減衰力を回転ドラムが1回転する間の位相に応じて回転ドラムの1回転毎に所定の減衰力変動パターンが周期的に繰返されるように可変制御する制御手段と、水槽の振動を検出する振動検出装置とを備え、制御手段は、回転ドラムの回転時において、複数の減衰力変動パターンを用いて減衰機構を制御し、それら各制御時における振動検出装置の振動検出結果を取得するパターン検証動作を実行し、パターン検証動作における振動検出結果に基づいて、以降の運転時において用いる減衰力変動パターンを設定する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、ドラム式洗濯機に関する。
ドラム式洗濯機においては、筐体内に設けられる水槽を、サスペンションによって弾性的に支持することにより、回転ドラムの回転に伴う水槽の振動を低減するようになっている。例えば特許文献1では、サスペンションに、水槽の振動を減衰させるためのダンパが設けられると共に、そのダンパとして、磁場により磁性流体の粘度を変化させることによって減衰力を可変としたものが開示されている。この場合、回転ドラムの回転数が所定範囲(共振領域)にあるときに、ダンパの減衰力が大きくなるように制御して、共振を抑えるようにしている。
特開2008−295906号公報
上記のように、ダンパの減衰力を可変制御して振動を低減する場合、制御に用いる減衰力のパターンは、予め決まっている。しかし、同一機種のドラム式洗濯機でも、個々の製品毎にどうしても個体差は存在し、製品のバラツキや、使用温度や設置場所の相違などによって、振動モード(振動の発生の仕方)にずれが生ずることがある。そのため、予め決められた減衰力のパターンを適用しても、必ずしも振動の低減に最大の効果を発揮するとは限らないのが実情であった。
そこで、水槽の振動を減衰する減衰機構の減衰力の制御が可能なものにあって、製品バラツキにより振動モードにずれが生じても、優れた振動低減効果を得ることができるドラム式洗濯機を提供する。
本実施形態のドラム式洗濯機は、筐体と、前記筐体内に弾性支持機構を介して弾性支持された水槽と、前記水槽内に回転可能に設けられ衣類が収容される回転ドラムと、前記筐体と前記水槽との間に設けられ該水槽の振動を減衰させる減衰機構と、前記減衰機構の減衰力を、前記回転ドラムが1回転する間の位相に応じて、該回転ドラムの1回転毎に所定の減衰力変動パターンが周期的に繰返されるように可変制御する制御手段と、前記水槽の振動を検出する振動検出装置とを備え、前記制御手段は、前記回転ドラムの回転時において、複数の減衰力変動パターンを用いて前記減衰機構を制御し、それら各制御時における前記振動検出装置の振動検出結果を取得するパターン検証動作を実行し、前記パターン検証動作における振動検出結果に基づいて、以降の運転時において用いる減衰力変動パターンを設定する。
第1の実施形態を示すもので、ドラム式洗濯機の全体構成を概略的に示す縦断右側面図 弾性支持機構の構成を示す縦断面図 ドラム式洗濯機の電気的構成を概略的に示すブロック図 制御装置が実行するパターン検証動作の手順を示すフローチャート 減衰力変動パターンの3つのパターンを例示する図 常に強の減衰力変動パターン(パターン0)を示す図 第2の実施形態を示すもので、外気温区分と適用パターンとの関係の一例を示す図
(1)第1の実施形態
以下、乾燥機能付きのドラム式洗濯機に適用した第1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、図1を参照して、本実施形態に係るドラム式洗濯機1の全体構成について述べる。ドラム式洗濯機1の本体を構成する筐体2は、ほぼ矩形箱状をなし、最下部に底板2aを有している。前記底板2aの外下面の四隅部には、夫々脚部3が設けられている。筐体2内には、円筒状の水槽4が後下がりに傾斜した状態で、左右一対の弾性支持機構(サスペンション)を介して弾性的に支持されている。図1、図2では正面から見て右側の弾性支持機構5を示しており、その詳細については後述する。
前記水槽4内には、衣類(洗濯物)が収容される円筒状の回転ドラム6が回転可能に支持されている。この回転ドラム6は、前後方向に延び且つ後下がりに傾斜した傾斜軸を中心に回転するように構成されている。この回転ドラム6の周壁部及び後壁部には通水、通気用の多数の孔6aが形成され、また、回転ドラム6の周壁部の内面には、洗濯物撹拌用の図示しない複数個のバッフルが設けられている。この回転ドラム6の前面部には、衣類が出し入れされる開口部6bが設けられている。前記水槽4の前面部には、前記開口部6bに連なる投入口7が形成されており、筐体2の前面には、その投入口を開閉する扉8が設けられている。筐体2の前面部の上部には、操作部及び表示部を有する操作パネル9が設けられている。
前記水槽4の後部には、例えばアウタロータ形のブラシレスモータからなるドラムモータ10が配置されている。このドラムモータ10の回転軸の先端は、水槽4の背面を貫通して該水槽4内に突出し、前記回転ドラム6の後部中心部に連結固定されている。このような構成により、回転ドラム6はドラムモータ10により直接的に回転駆動される。このとき、洗いやすすぎの行程では、回転ドラム6は比較的低速で正逆回転され、脱水の行程では、回転ドラム6は一方向(例えば正面から見て右回り方向)に比較的高速で回転される。
また、図3のみに示すように、ドラムモータ10には、該ドラムモータ10のロータの回転を検出するための回転センサ11が設けられている。これと共に、ドラムモータ10には、該ドラムモータ10に流れる電流(Q軸電流)を検知するための電流センサ12が設けられている。この電流センサ12が、回転ドラム6内の衣類の重量を検出する布量検出手段として機能する。
詳しく図示はしないが、前記筐体2内の上部には、前記水槽4内に給水するための給水装置が設けられている。この給水装置は、給水源としての水道の蛇口に接続ホースを介して接続される給水弁13(図3参照)、洗剤投入ケースを引出し可能に有する注水ケース等を備えて構成されている。一方、図1に示すように、水槽4の下部には、排水管路14が接続され、この排水管路14の途中部には排水弁15が設けられている。排水弁15が閉鎖された状態で給水装置から水槽4内に水が供給された場合には、その水は水槽4内に貯留される。前記排水弁15が開放されることに伴い、水槽4内に貯留されていた水は、排水管路14を通して機外へ排出される。
また、筐体2内には、前記水槽6の背部から上方更には前部にかけて、回転ドラム10内の衣類を乾燥させるための乾燥ユニット16が設けられている。詳しい説明は省略するが、乾燥ユニット16は、除湿装置を備えた循環ダクト17、ファンモータ18を備えた送風装置19、加熱用のヒータ20等を備えて構成されている。これにより、乾燥ユニット16が駆動されると、水槽4内から排出された空気が、循環ダクト17内で除湿され、その後、ヒータ20により加熱されて温風となって再び水槽6内に供給されるという、循環が行われるようになっている。
更に、筐体2内には、前記水槽4の上部の前後の2箇所に位置して振動検出装置としての振動センサ71、72が設けられている。これら振動センサ71、72は、例えば加速度センサからなり、前記回転ドラム6のアンバランス回転に起因する水槽4の振動を検出するようになっている。筐体2内には、外気温(室温)を検出するめの外気温センサ73(図3にのみ図示)も設けられている。
ここで、本実施形態における弾性支持機構5の構成について、図2も参照して述べる。弾性支持機構5は、水槽4を弾性支持するスプリング57、及び、水槽4の振動を減衰させる減衰機構としてのダンパ21を有して構成されている。このとき、ダンパ21は減衰力の制御(調整)が可能に構成されている。この弾性支持機構5は全体として上下方向に延び、水槽4の外周面の取付部4aと、筐体2の底板2aに設けられた取付部2bとの間に設けられる。尚、この弾性支持機構5は、水槽4の右側に設けられているが、左側にも対称的な位置にも図示しない弾性支持機構が設けられている。図示及び詳しい説明は省略するが、左側の弾性支持機構に関しては、例えば、左側の弾性支持機構5とは異なって、減衰力が一定のダンパやスプリングを備えて構成されている。
図2に示すように、前記ダンパ21は、上下両端面が開口した上下方向に長い円筒状をなすシリンダ22と、このシリンダ22内に上方から挿通される丸棒状をなすロッド23とを備えている。これらシリンダ22及びロッド23は共に鉄等の磁性材から構成されている。また、前記シリンダ22には、下端寄りの中間部の周囲部に内周側に突出する突出部24が形成され、更にその直上部の一箇所に内周側に凸となる凸部25が形成されている。シリンダ22の内部のうち、突出部24の下方は、前記ロッド23の下方への移動を許容する空間とされている。加えて、シリンダ22の上端部の一箇所には、該シリンダ22の上端で開放するU字状の切欠き26が形成されている。
一方、シリンダ22内の上部には、前記ロッド23のほぼ下半部の外周部との間で微小な間隙42をもって磁界発生装置27が設けられる。この磁界発生装置27は、リング状の中間ヨーク28と、この中間ヨーク28の上下にOリング29、30を介して夫々配置された上下のボビン31、32を備えている。上下のボビン31、32には、夫々上下のコイル33、34が巻装されている。
上下のボビン31、32の更に上下には、Oリング35、36を介して上下のヨーク37,38が夫々配置されている。前記上下のコイル33、34に通電(例えば直列に通電)するためのリード線39は、上下のコイル33、34の外周側を上下に延び、ブッシュ40を介して前記切欠部26の下部からシリンダ22の外部に導出されている。このように構成された磁界発生装置27の外周部(シリンダ22の内周面との間)は、モールド樹脂41で覆われている。
前記ロッド23は、磁界発生装置27の中心部を貫通している。そして、ロッド23の外周面と、中間ヨーク28、上下のボビン31、32、上下のヨーク37、38の内周面との間には、微小な間隙42が存在しており、この間隙42に、磁気粘性流体(MR流体)45が充填されている。このとき、磁界発生装置27の上下部である上ヨーク37の上部と下ヨーク38の下部には、上下のオイルシール43、44が設けられ、磁気粘性流体45が漏れないように封入されている。磁気粘性流体45は、周知のように、例えば、オイルの中に鉄、カルボニル鉄などの強磁性粒子(いわゆる鉄粉)を混入したもので、磁力が印加されると強磁性粒子が鎖状のクラスタを形成することで粘度が上昇する特性を呈する。
前記シリンダ22内の上オイルシール43の更に上部には、第2の上オイルシール46及び上軸受47を収容した上部ハウジング48が設けられる。また、下オイルシール44の更に下部には、下軸受49を収容した下部ハウジング50が設けられる。下部ハウジング50は、前記突起部24により上下方向の位置決めがなされている。前記上軸受47及び下軸受49は、共に焼結含油メタルからなり、前記ロッド23を軸方向(上下方向)移動可能に支承する。
このとき、下部ハウジング50には、下ヨーク38の下面に設けられた突起51が係合する凹部52が形成され、回り止めをなしている。下部ハウジング50には、シリンダ22の前記凸部25が係合する凹部53も形成されている。そして、ロッド23の下端部にはストップリング54が取付けられ、ロッド23の上方への抜止めがなされている。シリンダ22の下端部には、下端の開口部を閉塞するように、取付キャップ65が取付けられている。取付キャップ65には、下面中心部から下方に延びる取付軸部65aが一体に設けられている。取付軸部65aの外周にはねじ部が形成されている。
一方、前記上部ハウジング48の外周部には、シリンダ22の上端部がかしめられることにより固定されている。シリンダ22の上記かしめ部には、それを覆うキャップ55が被せられ、ブッシュ40の抜け止めがなされている。キャップ55には、中心部に孔56が設けられ、上部ハウジング48の上面の突部48aが、その孔56を貫通してキャップ55外に突出している。前記スプリング57は、圧縮コイルスプリングからなり、その下端部が、キャップ55の上面において上部ハウジング48の突部48aの外周に嵌合されている。
前記ロッド23の上部には、スプリング57の上端部を受けるばね座板58が装着され、ロッド23の外周であって、ばね座板58と上記キャップ55との間に上記スプリング57が設けられている。ロッド23のうち、上記ばね座板58より上方の上端部は、外周にねじ部が形成された取付軸部23aとされている。これにて、弾性支持機構5は、ロッド23の上端部の取付軸部23aと、取付キャップ65の取付軸部65aとの間において、スプリング57により上下方向に伸縮可能とされている。
上記構成の弾性支持機構5は、図1に示すように取付けられる。即ち、前記水槽4の取付部4aには取付板59が取付けられ、この取付板59に形成された図示しない穴に対し、ロッド23上端部の取付軸部23aが下方から挿通される。このとき、取付軸部23aには、取付板59の上下両面側に位置して、ゴム部材から成る上下の防振クッション60、61と上下のワッシャ62、63が配された状態で、上方突出端部にナット64が締付けられることにより取付けられる。
これに対し、前記底板2aの取付部2bには、取付板66が取付けられ、この取付板66に形成された図示しない穴に対し、取付キャップ65の取付軸部65aが上方から挿通される。このとき、取付軸部65aには、取付板66の上下両面側に位置して、ゴム部材から成る上下の防振クッション67、68とワッシャ69を介して、突出端部にナット70が締付けられることにより取付けられる。
このようにして、水槽4は、筐体2の底板2a上に弾性支持機構5を介して弾性支持される。これにて、例えば回転ドラム6の脱水回転時に、主として回転ドラム6のアンバランスが原因で、水槽4が振動するようになる。この水槽4の振動に伴い、弾性支持機構5においては、ダンパ21のロッド23が、スプリング57を伸縮させつつ、ダンパ21内を上下方向(軸方向)に往復動する。この振動時には、ダンパ21において、ロッド23の外周の間隙42に充填された磁気粘性流体45の粘性による摩擦抵抗でロッド23の往復移動に減衰力が与えられ、水槽6の振幅が減衰される。
そして、このとき、ダンパ21の上下のコイル33、34にリード線39を介して通電(直流)されると、その両コイル33,34による磁界が発生して、磁気粘性流体45に磁力が印加され、磁気粘性流体45の粘度が高まる。これにより、ダンパ21の減衰力が可変とされる。後述するように、本実施形態では、制御手段としての制御装置74により、上下のコイル33、34に対する通電(この場合オン・オフ)が制御され、ダンパ21の減衰力が、強、弱の2段階に可変制御されるようになっている。
図3に示すように、前記筐体2内には、例えばマイクロコンピュータを主体に構成され、ドラム式洗濯機1全体の制御を行う制御手段としての制御装置74が設けられている。この制御装置74は、例えばEEPROM等からなる記憶部75を備えている。図3は、制御装置74を中心とした、本実施形態のドラム式洗濯機1の電気的構成を概略的に示している。即ち、制御装置74には、操作パネル9が接続され、操作部からの操作信号が入力されると共に、表示部の表示を制御する。
また、制御装置74には、前記回転センサ11、電流センサ12、振動センサ71、72、外気温センサ73からの検知信号が入力される。制御装置74は、駆動回路76を介して、前記給水弁13、ドラムモータ10、排水弁15、ファンモータ18、ヒータ20、及びダンパ21(磁界発生装置27)の上下のコイル33、34を制御する。このとき、制御装置74は、ドラムモータ10をベクトル制御により制御するのであるが、脱水運転時においては、ドラムモータ10の回転速度を、最高回転数(例えば950rpm)まで、段階的に上昇させていくように構成されている。
以上の構成により、制御装置74は、操作パネル9の操作部にてユーザにより設定される運転コースに応じて、各センサからの入力信号や予め記憶された制御プログラムに基づいて、ドラム式洗濯機1の各機構を制御し、洗い行程、すすぎ行程、脱水行程からなる洗濯運転や、乾燥運転を自動で実行する。洗濯運転の各行程については、周知であるので説明を省略するが、洗濯運転の開始時には、回転ドラム6に対する負荷検知に基づいて衣類の布量判定が行われ、その判定結果に応じて水位等が決定される。この場合、電流センサ12等から布量検出手段が構成される。
さて、制御装置74は、脱水運転時における水槽4の振動を抑制するために、コイル33、34への通電制御により、ダンパ21の減衰力の制御を行う。このとき、ダンパ21のコイル33、34への通電制御は、例えば、脱水運転開始から、ドラムモータ10の回転数が400rpmに至るまでの状態で行われ、それより高い回転数では、コイル33、34への通電はなされない。
ここで、脱水運転時における回転ドラム6の回転に伴い発生する水槽4の振動は、主として、回転ドラム6が回転するときの重量アンバランスに起因する。回転ドラム6が1回転する際に、その位相に応じて所定パターンのトルク変動(振動モード)が周期的に発生する。この場合、ダンパ21の減衰力によりそのストローク方向(上下方向)の振動を低減することができると共に、減衰力の可変制御によって、それ以外の方向(横方向)の振動をも低減することができる。
具体的には、制御装置74は、電流センサ12の電流検知に基づいて、ドラムモータ10のトルク変動及び回転ドラム6の回転周期(回転位相)を検出し、回転ドラム6のアンバランス位置を検出することができる。そして、制御装置74は、脱水運転時に、回転ドラム6が1回転する間において、所定の減衰力変動パターンが周期的に繰返されるように可変制御することにより、振動の低減を図ることができる。即ち、ダンパ21の上下のコイル33、34に通電を行って減衰力を強とすること、及び、コイル33、34を断電して減衰力を弱とすることを、1/4回転の周期で繰返す制御を行う。
このとき、例えば図5(a)に示すように、回転ドラム6のアンバランス位置が真上に来た状態を0°として、回転ドラム6の位相が0°〜90°の範囲において、ダンパ21の減衰力を強とし、90°〜180°において減衰力を弱とし、180°〜270°において減衰力を強とし、270°〜360°において減衰力を弱とするといった、減衰力の変動パターン(これを「パターン1」と称する)が、周期的に繰返されるように可変制御がなされる。このようなダンパ21の減衰力の周期的な可変制御によって、脱水運転時における回転ドラム6の振動、特に左右方向の振動の効果的な低減を図ることができることが知られている。
但し、同一機種のドラム式洗濯機1でも、個々の製品毎にどうしても個体差は存在し、製品のバラツキや、使用温度や設置場所の相違などによって、振動モード(振動の発生の仕方)にずれが生ずることがある。そのため、振動防止に効果の高い減衰力変動パターンが変化するようになる。そこで、本実施形態では、次の作用説明でも述べるように、制御装置74は、操作パネル9における操作指示があったとき或いは自動で、パターン検証動作を実行する。
このパターン検証動作は、回転ドラム6を脱水行程と同様に回転させながら、複数の減衰力変動パターンを用いてダンパ21を制御し、それら各制御時における前記振動センサ71、72の振動検出結果を取得することにより行われる。このとき、前記記憶部75には、予めパターン検証動作に用いる複数の減衰力変動パターンが記憶されている。
図5に示すように、この減衰力変動パターンとしては、例えば、上記したパターン1(図5(a)参照)に加えて、そのパターン1を+方向に15°ずらせたパターン2(図5(b)参照)、パターン1を+方向に30°ずらせたパターン3(図5(c)参照)、−方向に15°ずらせたパターン、−方向に30°ずらせたパターン等がある。更に、図6に示すように、減衰力を常に強としたパターン(「パターン0」という)も記憶されている。この減衰力変動パターンとしては、パターン1を更にプラスマイナス45°ずらせたパターンを設けるなどの変更が可能であることは勿論である。
制御装置74は、パターン検証動作を実行し、そのパターン検証動作における振動検出結果に基づいて、振動が最も小さかった減衰力変動パターンを選択し、以降の脱水運転時において用いる適用パターンとして設定する(記憶部75に記憶する)ようになっている。また本実施形態では、パターン検証動作は、回転ドラム6の回転数が、比較的低回転数である所定領域、例えば100〜170rpmの範囲にあるときに実行される。この回転数領域は、最も横方向振動が起こりやすい回転数領域となっている。更に本実施形態では、パターン検証動作は、回転ドラム6内に衣類が収容されていない状態で実行されるようになっている。
次に、上記構成のドラム式洗濯機1の作用について、図4から図6も参照して述べる。今、例えば工場出荷前の検査時や、使用途中のメンテナンス時等において、作業者は、操作パネル9を操作して、パターン検証動作の実行を指示すると、制御装置74は、次のようにパターン検証動作を実行する、図4のフローチャートは、制御装置74が実行する、パターン検証動作の処理手順を示している。
即ち、パターン検証動作がスタートされると、まず、ステップS1にて、減衰力が常に強のパターン(図6に示すパターン0)が設定され、ステップS2にて、脱水運転が行われて振動センサ71、72により水槽4の振動(横方向の振幅)が検出される。次のステップS3では、例えばパターン1を−方向に30°ずらせた減衰力変動パターンが設定され、ステップS4にて、脱水運転が行われて水槽4の振動が検出される。以下同様に、例えばパターン1を−方向に15°ずらせたパターン、パターン1、パターン2(パターン1を+方向に15°ずらせたもの)について、順に、パターンが設定され、脱水運転が行われて水槽4の振動が検出される(ステップS5)。
そして、ステップS6では、パターン3(パターン1を+方向に30°ずらせたもの)が設定され、ステップS7にて、脱水運転が行われて水槽4の振動が検出される。このようにして各パターンを適用した際の水槽4の振動が検出されると、ステップS8にて、最も振動が小さかった減衰量変動パターンが選択され、ステップS9にて、選択された減衰量変動パターンが、以降の脱水運転時に適用すべき適用パターンとして記憶部75に記憶される。
この後は、制御装置74は、脱水運転時において、記憶部75に記憶されている適用パターンを用いて、ダンパ21を制御する。このときに使用される減衰力変動パターンは、当該ドラム式洗濯機1毎に設定された水槽4の振動が最も小さい独自のパターンとなっているので、水槽4の振動が効果的に抑制される。これにより、脱水運転における過剰振動の発生に伴うリトライ回数が減り、短時間での洗濯や、予定時間通りの運転の終了が可能となる。他にも、リトライ回数の減少に伴い、リトライに伴う衣類のほぐしのための再給水を減らすこともでき、省エネを図ることができる。
このように本実施形態によれば、次のような効果を得ることができる。即ち、上記構成においては、制御装置74は、パターン検証動作を実行し、その際の振動センサ71、72の振動検出結果に基づいて、複数の減衰量変動パターンの中から、水槽4の振動防止効果に優れるダンパ21の減衰力変動パターンを設定することができる。その結果、本実施形態によれば、水槽4の振動を減衰するダンパ21の減衰力の制御が可能なものにあって、製品バラツキにより振動モードにずれが生じても、優れた振動低減効果を得ることができる。
また、特に本実施形態では、パターン検証動作は、回転ドラム6の回転数が、例えば横方向の振動が起こりやすい所定領域(例えば110〜170rpm)にあるときに行われるので、横方向の振動の抑制に効果的な減衰力変動パターンの設定を行うことが可能となる。更に本実施形態では、パターン検証動作を、回転ドラム6内に衣類が収容されていない状態で実行するようにした。これにより、衣類重量に起因するばらつきを排除して、つまり回転ドラム6自体のアンバランスに基づく振動モードに対処できるように、減衰力変動パターンの検証動作が行われる。従って、高い精度でパターン検証動作(振動検出)を行うことが可能となり、適切な減衰力変動パターンを設定することができる。
(2)第2の実施形態、その他の実施形態
図7は、第2の実施形態を示すものであり、上記第1の実施形態と異なる点は、次の点にある。即ち、この第2の実施形態では、まず、制御装置74は、実際の脱水運転時に、パターン検証動作を実行する。この場合、パターン検証動作は、脱水運転時における途中段階、回転ドラム6を例えば90rpmで2〜3分動作させた後に実行される。これにより、衣類から大部分の水が抜けた状態で、パターン検証動作を実行することができる。
そして、制御装置74は、外気温検出装置としての外気温センサ73の検出に基づき、パターン検証動作を、複数の外気温区分で実行する。これにて、制御装置74は、外気温区分毎に適用パターンを設定するように構成されている。具体的には、図7に例示するように、外気温が、10℃未満、10℃以上20℃未満、20度以上30℃未満、30℃以上の4つに区分され、夫々の区分に関して適用パターンが設定(選択)される。
制御装置74は、脱水運転の実行時に、外気温センサ73の検出温度がどの外気温区分に該当するかを判断し、その外気温区分における適用パターンが既に設定されている場合には、その減衰力変動パターンを用いて脱水運転を実行する。これに対し、現在の外気温が、パターン検証動作の未実施の新たな外気温区分である場合には、脱水行程中にパターン検証動作を実行する。そして、振動が最小の減衰力変動パターンを、その外気温区分における適用パターンとして記憶部75に記憶する。
ここで、弾性支持機構5にあっては、外気温によって、スプリング57のばね定数や、ゴム部材から成る防振クッション60、61、67、68の減衰力(硬さ)が左右され、外気温区分に応じて振動モードが変動することがある。この第2の実施形態によれば、やはり、水槽4の振動を減衰するダンパ21の減衰力の制御が可能なものにあって、パターン検証動作の実行に基づいて適用パターンを設定することにより、製品バラツキにより振動モードにずれが生じても、優れた振動低減効果を得ることができる。
そして、これに加えて、温度区分毎に減衰力変動パターンを設定するように構成したので、より緻密で、より適切な制御を行うことが可能となる。また、パターン検証動作を、脱水運転時における途中段階の、衣類から水がほとんど抜けた状態で実行するようにしたので、回転ドラム6内での、水の残存による衣類の重量のアンバランスを排除して、パターン検証動作の精度の向上を図ることができ、振動モードに応じた適切な減衰力変動パターンの検出(適用パターンの設定)が可能となる。
尚、以下、図示は省略するが、その他の実施形態として、以下のような各種の構成も考えられる。上記第2の実施形態の外気温センサ73に代えて、弾性支持機構5の温度を検出する機構温度検出装置としての機構温度センサを設け、制御装置74は、実際の脱水運転時に、前記機構温度センサの検出に基づき、パターン検証動作を弾性支持機構5の複数の温度区分で実行すると共に、当該温度区分毎に適用パターンを設定するように構成しても良い。温度区分は、上記第2の実施形態と同様に区分することができる。
これによれば、弾性支持機構5のスプリング57のばね定数や、ゴム部材から成る防振クッション60、61、67、68の減衰力(硬さ)、ひいては振動モードが、温度によっても左右されるので、上記第2の実施形態と同様に、弾性支持機構5の温度区分毎に減衰力変動パターンを設定することにより、より緻密で、より適切な制御を行うことが可能となる。
また、布量検出手段による回転ドラム6内の衣類の重量の検出に基づき、パターン検証動作を、布量検出手段の検知した複数の重量区分(例えば1kg刻みの区分)で実行すると共に、制御装置74は、当該重量区分毎に適用パターンを設定するように構成することもできる。これによれば、回転ドラム6内の重量によっても、振動モードが異なってくるので、重量区分毎に適用パターンを設定することにより、より緻密で、より適切な制御を行うことが可能となる。
さらに、制御装置74は、パターン検証動作を、定期的に、自動で実行するように構成することもできる。これによれば、時間経過に伴う、振動モードの変化にも対応することができ、より効果的となる。その周期は数か月(例えば3か月)に1回程度行うのが効果的である。また、パターン検証動作の実行を、ユーザが操作パネル9の操作により任意に実行するように構成しても良い。
上記した各実施形態のうち複数の実施形態を組合せて実施することも可能である。その他、ドラム式洗濯機のハードウエア構成についても種々の変更が可能であり、乾燥機構としてヒータに代えて、ヒートポンプを備えたものでも良く、乾燥機構を備えないドラム式洗濯機にも適用可能である。減衰機構(ダンパ)のハードウエア構成につても、様々な変更が可能である。その他、上記各実施形態における、減衰力変動パターンの詳細や、回転ドラムの回転数、温度区分等の具体的数値としても、一例を示したに過ぎず、適宜変更することが可能である等、上記した各実施形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で様々に変更して実施し得るものである。
図面中、1はドラム式洗濯機、2は筐体、2bは取付部、4は水槽、4aは取付部、5は弾性支持機構、6は回転ドラム、9は操作パネル、10はドラムモータ、11は回転センサ、12は電流センサ(布量検出手段)、21はダンパ(減衰機構)、23はシリンダ、24はロッド、27は磁界発生装置、33、34はコイル、45は磁気粘性流体、57はスプリング、60、61、67、68は防振クッション、71、72は振動センサ(振動検出装置)、73は外気温センサ(外気温度検出装置)、74は制御装置(制御手段)、75は記憶部を示す。

Claims (8)

  1. 筐体と、
    前記筐体内に弾性支持機構を介して弾性支持された水槽と、
    前記水槽内に回転可能に設けられ衣類が収容される回転ドラムと、
    前記筐体と前記水槽との間に設けられ該水槽の振動を減衰させる減衰機構と、
    前記減衰機構の減衰力を、前記回転ドラムが1回転する間の位相に応じて、該回転ドラムの1回転毎に所定の減衰力変動パターンが周期的に繰返されるように可変制御する制御手段と、
    前記水槽の振動を検出する振動検出装置とを備え、
    前記制御手段は、前記回転ドラムの回転時において、複数の減衰力変動パターンを用いて前記減衰機構を制御し、それら各制御時における前記振動検出装置の振動検出結果を取得するパターン検証動作を実行し、前記パターン検証動作における振動検出結果に基づいて、以降の運転時において用いる減衰力変動パターンを設定するドラム式洗濯機。
  2. 前記パターン検証動作は、前記回転ドラムの回転数が所定領域にあるときに行われる請求項1記載のドラム式洗濯機。
  3. 外気温検出装置を備え、
    前記パターン検証動作は、前記外気温検出装置の検出に基づき、複数の外気温区分で実行されると共に、前記制御手段は、外気温区分毎に減衰力変動パターンを設定する請求項1又は2記載のドラム式洗濯機。
  4. 前記弾性支持機構の温度を検出する機構温度検出装置を備え、
    前記パターン検証動作は、前記機構温度検出装置の検出に基づき、前記弾性支持機構の複数の温度区分で実行されると共に、前記制御手段は、当該温度区分毎に減衰力変動パターンを設定する請求項1又は2記載のドラム式洗濯機。
  5. 前記回転ドラム内の衣類の重量を検出する布量検出手段を備え、
    前記パターン検証動作は、前記布量検出手段の検知した複数の重量区分で実行されると共に、前記制御手段は、当該重量区分毎に減衰力変動パターンを設定する請求項1から4のいずれか一項に記載のドラム式洗濯機。
  6. 前記パターン検証動作は、前記回転ドラム内に衣類が収容されていない状態で実行される請求項1から4のいずれか一項に記載のドラム式洗濯機。
  7. 前記パターン検証動作は、脱水運転時における途中段階で実行される請求項1から5のいずれか一項に記載のドラム式洗濯機。
  8. 前記パターン検証動作は、定期的に実行される請求項1から7のいずれか一項に記載のドラム式洗濯機。
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JP2021524779A (ja) * 2018-05-25 2021-09-16 エレクトロラックス プロフェッショナル アクティエボラーグ(パブリーク) 洗濯機

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