JP2011244545A - 架空線張替装置及び架空線張替工法 - Google Patents

架空線張替装置及び架空線張替工法 Download PDF

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Abstract

【課題】アスベストなどが既設の架空線から剥離しないようにして新線と張り替えることができる架空線張替工法及び架空線張替装置を提供する。
【解決手段】架空線張替装置は、既設の架空線103aと新設の架空線103bとを直列に接続した架空線103を保持するクランパ3と、架空線103に並列された支持ロープ101を保持するクランパ1とがそれぞれストラップ2によって繋がれ、支持ロープ101を牽引することで、既設の架空線103aを新設の架空線103bに張り替えるもので、支持ロープ101を長さ方向に進行可能に載せるローラ10と、支持構造物200から吊り下げられ、ローラ10を囲み、かつ、支持ロープ101を径方向に出入りさせるとともにストラップ2を通過させる開口部22が設けられたフレーム20と、ストラップ2をフレーム20の開口部22の方に誘導するためにフレーム20に固定されたガイド部材30とが備えられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、送電線や配電線などの架空線を撤去・延線するための架空線張替装置及びこの装置を使用する架空線張替工法に関する。
架空線を張り替えるための手段として、保護足場を省略し、既設架渉線(旧線)を支持線とする吊金車工法や、吊金車工法を宙乗り作業なしで安全かつ効率的に施工できるようにした反転吊金車工法などが提供されている。
そして、旧線に負担をかけることなく、能率よく電線の張り替えができるようにした電線張替工法が特許文献1に記載されている。この電線張替工法においては、図12に示すような支点移動金車110が所要数用いられる。この支点移動金車110は、上下一対のローラ111,112を支持したフレーム113の外側に、このフレーム113の上下両端を連結するガイドロッド114を設けるとともに、このガイドロッド114にロープ保持具115をスライド自在に取り付けたものとされている。
そして、この支点移動金車110を用いて電線を張り替えるには、図13に示すように、各支点移動金車110のロープ保持具115に支持ロープ101を固定するとともに、各支点移動金車110のフレーム113の下端に2輪吊金車120,130を吊り下げ、支点移動金車110及び2輪吊金車120,130に各旧線102,102,102を挿通する。
その後、前記支持ロープ101を引っ張って、各支点移動金車110及び2輪吊金車120,130を鉄塔100,100の径間内に展開することで、支持ロープ101を緊張させる。すると、ロープ保持具115がガイドロッド114上部に移動し、支点移動金車110の姿勢が天地反転する。その後、各旧線102,102,102の終端に新線(図示せず)をそれぞれ接続し、各旧線102,102,102を引き抜くことにより、新線を径間内に引き出す。そして、支点移動金車110及び2輪吊金車120,130を回収することで、張替作業が完了する。
特許平5−64327号公報
特許文献1に記載されたような支点移動金車110を使用する電線張替工法にあっては、旧線102が支点移動金車110及び2輪吊金車120,130に挿通され、旧線102を引き抜くことで、新線を径間内に引き出すため、旧線102が上部ローラ111上を擦られながら進行する。しかし、旧線102がアスベストを含んでいたり、錆びたりしていると、旧線102が上部ローラ111に擦られることで、アスベストや錆が剥離して飛散してしまう。
また、旧線102がグリスを表面に塗布した防食電線であると、旧線102が上部ローラ111に擦られることで、グリスが剥離し、上部ローラ111その他の支点移動金車110の各部位に転移することがある。すると、支点移動金車110に付着したグリスを拭き取るなどの清掃が必要となる。しかし、このような清掃は手間がかかるため、グリスが旧線102から剥離しないようにする対策を講じなければならないものとなる。
そこで、本発明は、既設の架空線(旧線)からアスベストや錆などが剥離せず、また、グリスが転移しないようにして、既設の架空線を新設の架空線に張り替えることができるようにした架空線張替装置及びこの装置を使用する架空線張替工法を提供することを課題とする。
本発明に係る架空線張替装置は、複数の支持構造物間に布設された既設の架空線と、複数の支持構造物間に新たに布設する新設の架空線とを直列に接続した架空線を保持する複数のクランパと、前記架空線に並列された支持ロープを一定の間隔で保持する複数のクランパとがそれぞれストラップによって繋がれ、支持ロープを牽引することで、既設の架空線を新設の架空線に張り替えるようにした架空線張替装置であって、複数の支持構造物間に布設された支持ロープを長さ方向に進行可能に載せる支承部材と、各支持構造物から吊り下げられ、前記支持ロープを長さ方向に進行可能とするように前記支承部材を囲み、かつ、前記支持ロープを径方向に出入りさせるとともに前記ストラップを通過させる開口部が設けられたフレームと、前記ストラップを前記フレームの開口部の方に誘導するためにフレームに固定されたガイド部材とが備えられていることを特徴としている。
この架空線張替装置は、フレームが支持構造物に吊り下げられることによって、支持ロープが開口部からフレーム内に入れられて支承部材に載せられ、クランパに固定された架空線がストラップによって支持ロープから吊り下げられる。支持ロープと架空線が牽引されることによって既設の架空線が新設の架空線に張り替えられるが、張り替えられる既設の架空線が支承部材上を擦らないため、既設の架空線がアスベストを含んでいたり錆びたり、あるいはグリスを塗布したものとされていても、架空線の張替えに際して、アスベストや錆などが飛散せず、あるいは、グリスが転移しないようにすることができる。
そして、支持ロープと架空線が牽引されたときに、ストラップがフレームに設けられた開口部を通過することができるようにされている。なお、支持構造物は、鉄塔又は電柱に腕金が固定され、この腕金に碍子を取り付けた全体を意味し、架空線は碍子に固定される。
また、前記本発明に係る架空線張替装置において、前記フレームは、開口部を設けた側の正面部と、該正面部との間に支承部材を挟む背面部と、正面部及び背面部の各上端と下端とに架け渡された天板部及び底板部とを備えたものとされ、前記ガイド部材は、前記フレームの背面部から前記挿通された支持ロープの進行方向及び進行方向と逆方向に突出したストレートバーと、正面部の開口部下側から前記ストレートバーの各端部の方に傾斜したリードバーとを平面視台形状に組み合わせたものであることが好ましい。
この架空線張替装置によれば、ガイド部材がストレートバーとリードバーとによって平面視台形状に組み合わせたものとされたことにより、ストラップをリードバーに沿って移動させ、ストラップを開口部の方へ案内することができる。
また、前記本発明に係る架空線張替装置において、前記ガイド部材には、前記ストラップが引っ掛かる突起を設けたベルトが循環するように纏い掛けられていることが好ましい。
この架空線張替装置によれば、ストラップがベルトに設けられた突起を押すことによって、ベルトを強制的に移動させ、ストラップがガイド部材上を擦らないものとされているため、ストラップが磨耗して、切断することがないようにすることができる。
また、本発明に係る架空線張替え工法は、複数の支持構造物間に布設された既設の架空線と、複数の支持構造物間に新たに布設する新設の架空線とを直列に接続した架空線を一定の間隔で保持する複数のクランパと、前記架空線に並列された支持ロープを一定の間隔で保持する複数のクランパとがそれぞれストラップによって繋がれ、支持ロープを牽引することで、既設の架空線を新設の架空線に張り替えるため、前記本発明に係る架空線張替装置を使用する架空線張替工法であって、各支持構造物に架空線張替装置を吊り下げ、支持ロープを架空線張替装置のフレームの開口部からフレーム内に入れて支承部材上に載せ、支持ロープと張り替えられる既設の架空線にストラップに繋がれたクランパを固定し、張り替えられる既設の架空線の先端と後端とを切断するとともに、該先端と後端とに曳行用のワイヤと新設の架空線とを接続し、張り替える既設の架空線を支持構造物から外してストラップによって支持ロープから吊り下げられた状態とし、支持ロープ及び曳行用のワイヤを牽引し、新設の架空線が張り替えられる既設の架空線と入れ替わると、新設の架空線を切断し、該新設の架空線の先端と後端とを張り替えられないで分離した一方の既設の架空線の後端と他方の既設の架空線の先端とに接続し、新設の架空線を支持構造物に固定し、各クランパを支持ロープ及び新設の架空線から取り外し、支持ロープを架空線張替装置から引き抜き、架空線張替装置を支持構造物から取り外すことを特徴としている。
この架空線張替工法によれば、支持ロープと架空線が牽引されることによって既設の架空線が新設の架空線に張り替えられるが、既設の架空線が架空線張替装置の支承部材上を擦らないため、既設の架空線がアスベストを含んでいたり錆びたり、あるいはグリスを塗布したものとされていても、架空線の張替えに際して、アスベストや錆などが飛散せず、あるいはグリスが転移しないようにすることができる。なお、支持構造物に架空線張替装置を吊り下げたり、クランパを支持ロープ及び架空線に固定したりするには、作業者が支持構造物に上って作業する。
本発明によれば、既設の架空線を新設の架空線に張り替えるに際して、既設の架空線が架空線張替装置の支承部材上を擦らない架空線張替装置及び架空線張替工法が提供されるため、既設の架空線がアスベストを含んでいたり錆びたりしていても、更にグリスが塗布されていても、架空線の張替えに際して、アスベストや錆が飛散せず、環境問題を起こさないものとし、また、グリスが転移しないことから、作業者の負担を軽減し、作業の効率化・迅速化を図ることができる。
本発明に係る架空線張替装置の一実施形態を示す概略斜視図である。 本発明に係る架空線張替装置によって架空線を張り替える際の一実施形態を示す概略斜視図である。 本発明に係る架空線張替装置によって架空線を張り替える際の一実施形態を示す概略側面図である。 本発明に係る架空線張替装置によって架空線を張り替える際の一実施形態を示し、(a)はストラップがフレームを通過する前の概略正面図、(b)はストラップがフレームを通過している途中の概略正面図、(c)はストラップがフレームを通過した後の概略正面図である。 本発明に係る架空線張替工法の一実施形態であって、最初の段階を示す概略正面図である。 本発明に係る架空線張替工法の一実施形態であって、次ぎの段階を示す概略正面図である。 本発明に係る架空線張替工法の一実施形態であって、更に次ぎの段階を示す概略正面図である。 本発明に係る架空線張替工法の一実施形態であって、更に次ぎの段階を示す概略正面図である。 本発明に係る架空線張替工法の一実施形態であって、更に次ぎの段階を示す正面図である。 本発明に係る架空線張替工法の一実施形態であって、更に次ぎの段階を示す概略正面図である。 本発明に係る架空線張替装置の別の実施形態を示す要部概略斜視図である。 従来の電線張替工法において使用する支点移動金車を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。 従来の電線張替工法を示す説明図である。
本発明に係る架空線張替装置及びこの架空線張替装置を使用する架空線張替工法の一実施形態について図1ないし図10を参照しながら説明する。
架空線張替装置は、図2ないし図4に示すように、複数の支持構造物200,200,…(図5ないし図10参照)間に布設された架空線103を所定の間隔(一定の間隔が好ましいが、一定の間隔でなくてもよい。)で保持する複数のクランパ3(1個のみ図示する。)と、この架空線103に並列された支持ロープ101を所定の間隔(前記クランパ3と同じ間隔であることが好ましい。)で保持する複数のクランパ1(1個のみ図示する。)とをそれぞれストラップ2によって繋いだ状態で使用する。
架空線103は、複数の支持構造物200,200,…間に布設されて張り替えられる既設の架空線103aと、複数の支持構造物200,200,…間に新たに布設する新設の架空線103bとを直列に接続して張り替えられる。なお、ここでの支持構造物200は、図5ないし図10に示すように、架空線103が送電線であれば、鉄塔201に水平姿勢の腕金202を固定し、この腕金202に碍子203を取り付けたものをいう。また、架空線が配電線であれば、電柱(図示せず)に腕金を固定し、この腕金に碍子を取り付けたものをいう。
そして、クランパ1,3は、図示しないが、例えば半割とされた樋形状のパーツを2個一組で使用し、各パーツが重なり合う側部に長さ方向の鍔部が設けられ、この鍔部にボルト穴を形成し、ボルトによって強固に固定することで、架空線103及び支持ロープ101を位置ずれすることなく保持するようにされている。
そして、架空線張替装置は、図1ないし図4に示すように、支持ロープ101を長さ方向に進行可能に載せる支承部材10と、支持ロープ101が長さ方向に挿通するように支承部材10を囲むフレーム20と、ストラップ2を誘導するガイド部材30とを備えている。
支承部材10は、例えばローラによって構成され、ローラの中心軸11が水平姿勢とされ、ローラの周面12の中心が窪み、支持ロープ101が脱落することなく長さ方向にスムーズに進行することができるようにされている。なお、支承部材10は、ローラでなく、上面が窪んだだけの受け材などとしてもよいが、以下、ローラ10として説明する。
そして、フレーム20は、正面部21側に開口部22を設けた枠状に形成され、開口部22の上側の上正面部21a、開口部22の下側の下正面部21b、下正面部21bとの間にローラ10を挟む背面部23、正面部21及び背面部23の各上端と下端とに架け渡される天板部24及び底板部25とを備えたものとされている。ローラ10の中心軸11は、下正面部21bの上部と背面部23とに架け渡され、ローラ10が周方向に回転することができるようにされている。
また、ローラ10の支持ロープ101が開口部22から脱落しないようにするため、前記フレーム20の開口部22を閉じる状態とストラップ2が開口部22を通過できるように開口部22を開ける状態とに揺動する棒状の仕切部材40,40がフレーム20の上正面部21aに2本取り付けられている。
すなわち、仕切部材40,40は、上正面部21aの下部に突設されたピン41,41から吊り下げられて、通常、開口部22を閉じた状態とし、開口部22を通過するストラップ2に押されることによって斜め向きとされる。仕切部材40,40が2本取り付けられることにより、いずれか一方の仕切部材40が開口部22を閉じた状態とされ、ローラ10上の支持ロープ101が開口部22から脱落しないようにされている。
また、フレーム20の天板部24には、支持構造物200の腕金202から吊り下げられるようにする吊りロープ26が取り付けられている。
そして、ガイド部材30は、ストラップ2をフレーム20の開口部22の方へ誘導するためのもので、フレーム20の背面部23から支持ロープ101の進行方向及び進行方向と逆方向に突出したストレートバー31と、正面部21の開口部22下側、すなわち、下正面部21bの上部からストレートバー31の各端部の方に傾斜したリードバー32とを平面視台形状に組み合わせたものとされている。
また、リードバー32の中心部と下正面部21bとの間には、スペーサ27が設けられ、リードバー32の中心部が下正面部21bから離間し、ストラップ2が開口部22から緩やかな円弧状に垂れ下がるようにされている。
そして、このガイド部材30と同一形状の補強部材33がフレーム20の下部に配置されている。ガイド部材30と補強部材33とは、複数の支柱34,34によって連結されている。支柱34,34は、図示したように、ガイド部材30と補強部材33の先端部と後端部だけで連結してもよいし、中間部の1か所又は複数か所において連結してもよい。なお、架空線張替装置は、ガイド部材30を幅広のものとすることにより、補強部材33や支柱34,34を備えないものとしてもよい。
そして、ガイド部材30には、ベルト50が循環するように纏い掛けられている。ベルト50の外周面には、ストラップ2が引っ掛かる複数の突起51,51,…が設けられている。また、ガイド部材30には、例えば図3に示すように、ベルト50を嵌め込むガイドレール52が取り付けられ、ベルト50がガイド部材30から外れることなく循環するようにされている。
架空線張替装置は、以上のように構成され、次に架空線張替工法について図5ないし図10も合わせて参照しながら説明する。
なお、図5ないし図10に示した支持構造物200は、鉄塔201に水平姿勢の腕金202を固定し、腕金202の先端に架空線103を保持する碍子203を取り付けたものであり、図面では見やすくするため、模式的に、腕金202を一対のみ描いてあるが、実際は、複数対の腕金202が固定されていることはいうまでもない。そして、各鉄塔201の頂部には、架空地線104が布設されている。
架空線103を張り替えるには、まず、図5に示すように、張り替えられる既設の架空線103a(二点鎖線で図示する。)を保持している鉄塔201の頂部から滑車4を吊り下げる。そして、この滑車4を通って支持ロープ101が架空地線104に沿うようにする。そのため、架空地線104上を走行する自走機5に、地上のリールワインダ6から繰出された支持ロープ101の先端を取り付け、自走機5が走行することによって支持ロープ101を引き出し、支持ロープ101を仮布設する。
ただし、支持ロープ101は、架空地線104上を移動する滑車7,7,…に一定の間隔で保持され、支持ロープ101が架空地線104に沿うようにされている。支持ロープ101は、架空地線104に吊り下げられた滑車7,7,…だけでなく、鉄塔201の頂部から吊り下げられた滑車4,4,…によっても支承されることにより、支持ロープ101から架空地線104に加えられる負荷が軽減される。
そして、この支持ロープ101の仮布設と同時に、あるいは、支持ロープ101の仮布設の前又は後に、張り替えられる架空線103aを保持している碍子203付近の腕金202に架空線張替装置を吊り下げる。即ち、架空線張替装置のフレーム20の天板部24に取り付けられた吊りロープ26を腕金202に固定する。
次に、図6に示すように、支持ロープ101を架空線張替装置のローラ10上に載せる。架空線張替装置は、フレーム20に開口部22を設けたものとされているため、支持ロープ101を開口部22からフレーム20内のローラ10上に載せることができる。ただし、開口部22は、通常、仕切部材40,40によって閉じた状態とされているため、仕切部材40,40を横向きとし、開口部22を開けた状態として、ローラ10上に載せる。なお、支持ロープ101の先端部は、地上の巻取機8に接続されている。
次に、図7に示すように、作業者が腕金202の位置においてストラップ2に繋がれたクランパ1,3を支持ロープ101と、張り替えられる既設の架空線103aとに固定し、この張り替えられる既設の架空線103aの先端と後端とを切断し、碍子203から外す。なお、図面においては、張り替えられる既設の架空線103aを外した碍子203は、垂れ下がった状態に示されている。
そして、前記支持ロープ101用の巻取機8と並置された巻取機8に巻き取られる曳行用のワイヤ105(一点鎖線で図示する。)の下端部を、張り替えられる既設の架空線103aの先端に接続し、他方、張り替えられる既設の架空線103aの後端に新設の架空線103b(三点鎖線で図示する。)を接続する。
次に、両巻取機8,8を駆動し、支持ロープ101と曳行用のワイヤ105を(図面において右方向に)牽引する。支持ロープ101は、図2及び図3に示すように架空線張替装置のローラ10上を進行する。架空線張替装置のフレーム20には、開口部22が設けられているが、開口部22は下向きの仕切部材40,40によって閉じられた状態となっているため、支持ロープ101がローラ10から外れ、開口部22から脱落しないようにされている。
そして、支持ロープ101と張り替えられる既設の架空線103aは、進行することで図8に示すように、既に保持されたクランパ1,3とクランパ1,3との間の部位が腕金202の位置に来たときに、その部位にクランパ1,3を取り付ける。多数のクランパ1,3が支持ロープ101と張り替えられる既設の架空線103a及び新設の架空線103bを固定することにより、ストラップ2によって架空線103a,103bから支持ロープ101に加えられる荷重が分散される。
支持ロープ101を保持しているクランパ1と張り替えられる既設の架空線103a及び新設の架空線103bを保持しているクランパ3は、ストラップ2によって繋がれているが、このストラップ2は、架空線張替装置まで進行すると、図4(a)に示すように、正面部21の方へ向かい、ベルト50に突設された突起51を押す状態となり、リードバー32に沿ってベルト50とともに進行する。
そして、ガイド部材30が平面視台形状に形成されていることから、ストラップ2は、図4(b)に示すように、架空線張替装置のフレーム20の開口部22内を移動する。このストラップ2は、開口部22の上流側(図面において左側)の仕切部材40を斜め向きとして進行する。このとき、開口部22の下流側(図面において右側)の仕切部材40は下向きであり、開口部22を閉じた状態としているため、支持ロープ101は開口部22から脱落することがない。
そして、支持ロープ101及び張り替えられる既設の架空線103aが更に進行すると、図4(c)に示すように、開口部22の上流側の仕切部材40が下向きとなって、支持ロープ101が開口部22から脱落しないようになり、ストラップ2は下流側の仕切部材40を斜め向きとして進行する。そして、リードバー32がストレートバー31に向かうように傾斜していることにより、ストラップ2は、急激に元の姿勢に戻らず、徐々に元の姿勢に戻るようにされている。
このようにして、支持ロープ101、張り替えられる既設の架空線103a、新設の架空線103b、これらを保持するクランパ1,3、そしてストラップ2が進行する。このとき、張り替えられる既設の架空線103aがローラ10上を進行しないため、張り替えられる既設の架空線103aがアスベストを含んでいたり、錆びたり、あるいはグリスが塗布されていても、アスベストや錆が飛散することはなく、あるいはグリスが転移することはない。
そして、図9に示すように、新設の架空線103bが張り替えられる既設の架空線103aと完全に入れ替わると、巻取機8,8を停止する。この停止前の段階において、停止したときに腕金202と腕金202との間の位置のクランパ1,3を予め外す。
そして、新設の架空線103bを2か所で切断し、図10に示すように、この先端と下端とを、張り替えられないで分離した既設の架空線103cの後端と既設の架空線103cの先端とに接続するとともに、新設の架空線103bを碍子203に保持する。最後に、張り替えられなかった後続の新設の架空線103b及び支持ロープ101をそれぞれリールワインダ6及び巻取機8に巻き取り、架空線張替装置を腕金202から外すと、一連の作業が終了する。
なお、前記の作業では、腕金202の一方に布設された既設の架空線103aを張り替え、続いて、他方の腕金202に布設された既設の架空線103aを張り替えるが、腕金202の両方に布設された既設の架空線103a,103aを同時に張り替えるようにしてもよい。この場合、最初の段階において支持ロープ101は、鉄塔201の頂部に2本仮布設する。
また、架空線張替装置は、フレーム20が平面視台形状に形成されていることにより、支持ロープ101及び張り替えられる既設の架空線103a、新設の架空線103bを逆方向(図面において左方向)に進行させても、同様に使用することができる。
なお、本発明は、前記の実施形態に限定することなく種々変更することができる。例えば、仕切部材40,40は、図11に示すように、ロック機構を備えたものとしてもよい。すなわち、下正面部21bの上部に2本の突起42,42を突設し、仕切部材40,40がこの突起42,42に引っ掛かる長さとされ、突起42,42の位置に合わせて溝40a,40aを形成したものとする。
突起42,42が溝40a,40a内に係合することにより、フレーム20は上正面部21aと下正面部21bとが連結された状態となり、開口部22の間隔が拡がって、フレーム20が変形しないようにすることができる。また、溝40a,40aが幅狭に形成されるときは、仕切部材40,40が揺動できるように円弧状に形成され、溝40a,40aが幅広に形成されるときは、直線状に形成してもよい。なお、いずれにしても、スペーサ27は、仕切部材40,40が通過できるように側面部を設けない深溝状に形成される。
また、架空線張替装置は、ローラ10の溝12,12を深くすることによって、支持ロープ101がローラ10から脱落しないようにしてもよく、この場合においては、仕切部材40,40を備えないものとしてもよい。また、架空線張替装置は、ストラップ2を傷付けないようにするため、ベルト50が有効なものであるが、ガイド部材30が滑らかな材質で形成されている場合などにおいては、ベルト50を備えないものとしてもよい。
1…………クランパ
2…………ストラップ
3…………クランパ
10………支持部材(ローラ)
20………フレーム
21………正面部
22………開口部
23………背面部
24………天板部
25………底板部
30………ガイド部材
31………ストレートバー
32………リードバー
50………ベルト
51………突起
101……支持ロープ
103……架空線
103a…張り替えられる既設の架空線
103b…新設の架空線
105……曳行用のワイヤ

Claims (4)

  1. 複数の支持構造物間に布設された既設の架空線と、複数の支持構造物間に新たに布設する新設の架空線とを直列に接続した架空線を保持する複数のクランパと、前記架空線に並列された支持ロープを一定の間隔で保持する複数のクランパとがそれぞれストラップによって繋がれ、支持ロープを牽引することで、既設の架空線を新設の架空線に張り替えるようにした架空線張替装置であって、
    複数の支持構造物間に布設された支持ロープを長さ方向に進行可能に載せる支承部材と、各支持構造物から吊り下げられ、前記支持ロープを長さ方向に進行可能とするように前記支承部材を囲み、かつ、前記支持ロープを径方向に出入りさせるとともに前記ストラップを通過させる開口部が設けられたフレームと、前記ストラップを前記フレームの開口部の方に誘導するためにフレームに固定されたガイド部材とが備えられていることを特徴とする架空線張替装置。
  2. 前記フレームは、開口部を設けた側の正面部と、該正面部との間に支承部材を挟む背面部と、正面部及び背面部の各上端と下端とに架け渡された天板部及び底板部とを備えたものとされ、
    前記ガイド部材は、前記フレームの背面部から前記挿通された支持ロープの進行方向及び進行方向と逆方向に突出したストレートバーと、正面部の開口部下側から前記ストレートバーの各端部の方に傾斜したリードバーとを平面視台形状に組み合わせたものであることを特徴とする請求項1に記載の架空線張替装置。
  3. 前記ガイド部材には、前記ストラップが引っ掛かる突起を設けたベルトが循環するように纏い掛けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の架空線張替装置。
  4. 複数の支持構造物間に布設された既設の架空線と、複数の支持構造物間に新たに布設する新設の架空線とを直列に接続した架空線を一定の間隔で保持する複数のクランパと、前記架空線に並列された支持ロープを一定の間隔で保持する複数のクランパとがそれぞれストラップによって繋がれ、支持ロープを牽引することで、既設の架空線を新設の架空線に張り替えるため、請求項1ないし3のいずれかに記載の架空線張替装置を使用する架空線張替工法であって、
    各支持構造物に架空線張替装置を吊り下げ、支持ロープを架空線張替装置のフレームの開口部からフレーム内に入れて支承部材上に載せ、支持ロープと張り替えられる既設の架空線にストラップに繋がれたクランパを固定し、張り替えられる既設の架空線の先端と後端とを切断するとともに、該先端と後端とに曳行用のワイヤと新設の架空線とを接続し、張り替える既設の架空線を支持構造物から外してストラップによって支持ロープから吊り下げられた状態とし、支持ロープ及び曳行用のワイヤを牽引し、新設の架空線が張り替えられる既設の架空線と入れ替わると、新設の架空線を切断し、該新設の架空線の先端と後端とを張り替えられないで分離した一方の既設の架空線の後端と他方の既設の架空線の先端とに接続し、新設の架空線を支持構造物に固定し、各クランパを支持ロープ及び新設の架空線から取り外し、支持ロープを架空線張替装置から引き抜き、架空線張替装置を支持構造物から取り外すことを特徴とする架空線張替工法。
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