JP2011242575A - 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】現在表示しているページと離間したページがユーザによって指定された場合であっても、予め設定された時間内でユーザにページめくりの映像を閲覧させることが可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供すること
【解決手段】本発明の情報処理装置は、複数のページがページ番号順に1枚ずつめくられる動きの画像とを有する動画データであって、それぞれのページに動画上の時刻であるページ時刻が予め割り当てられた第1の動画データD1を取得する取得部2と、取得部2によって取得された第1の動画データD1を再生して動画を生成し、動画を表示画面に表示させる再生部3と、表示画面に表示中の第1のページと異なる第2のページの指定を受け付ける入力部4と、第1のページのページ時刻と前記第2のページのページ時刻との差であるページ時刻差を算出し、ページ時刻差に応じて第1の動画D1の再生速度を制御する制御部6とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、書籍コンテンツを閲覧するための情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
近年、電子書籍等の普及に伴ない、複数のページの画像を有するコンテンツである「書籍コンテンツ」をディスプレイ上で閲覧することが多くなっている。このような書籍コンテンツの閲覧を可能とする閲覧用機器は、ページの画像(以下、ページ画像)をユーザのページめくりの操作入力に応じて順次切り替えて表示し、ユーザに電子的な書籍を閲覧させることを可能とする。
このような閲覧用機器において、ページ画像を切り替える際に実際にページをめくっているかのような映像を表示する閲覧用機器が提案されている。例えば特許文献1には、ページめくりの映像を表示することが可能な「ページめくり表示制御装置」が記載されている。この装置は、ユーザが要求するページめくり速度から、ページの回転速度とページ間の角度を設定し、これらの情報とページめくりの前後のページ画像からページを回転する映像を生成し、表示する。
特開平7−319899号公報(段落[0032]、図2
しかしながら、特許文献1に記載のページめくり表示制御装置では、ユーザによる要求を受けてページめくりの前後のページ画像からページめくりの映像を生成するため、例えば携帯型情報端末等の画像処理能力が限られた機器では、スムースなページめくりの動きを表現することが困難なことも考えられる。
一方、ページめくりの映像を動画の再生により実現する方法も考えられる。この場合、ページめくりの映像をページ画像から一々生成する方式に比べ、演算装置にかかる全体的な負担を低減でき、比較的演算処理能力の低い機器においてもスムースなページめくりの動きを表現できる可能性が増す。このように動画によりページめくりの動きを表現する場合、最終的なめくり先として指定されたページと現在のページとの差をページめくり動作の時間に反映させることで、ユーザにページの移動量を実感として与えることが可能である。ところが、電子書籍の総ページ数が膨大になるにつれ、ページめくり動作を挟んで移動される最大ページ数も増大するため、ユーザに実感として与えるようにページ移動量に対応して想定されたページめくり動作の時間が、ユーザが不快感を覚える程に長くなってしまうおそれがある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、スムースなページめくりの動きの表現が可能であるとともに、ページめくり動作の時間的な最適化を実現して、ユーザにとっての操作性を高めることのできる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る情報処理装置は、取得部と、再生部と、制御部とを具備する。
上記取得部は、順にページ番号が付与された複数のページそれぞれの画像と、上記複数のページがページ番号順に1枚ずつめくられる動きの画像とを有する動画データであって、それぞれのページに上記動画上の時刻であるページ時刻が予め割り当てられた第1の動画データを取得する。
上記再生部は、上記取得部によって取得された上記第1の動画データを再生して動画を生成し、上記動画を表示画面に表示させる。
上記入力部は、上記表示画面に表示中の第1の動画データのページを第1のページとして、ユーザより上記第1のページと異なる第2のページの指定を受け付ける。
上記制御部は、上記第1のページのページ時刻と上記第2のページのページ時刻との差であるページ時刻差を算出し、上記ページ時刻差に応じて上記第1の動画の再生速度を制御する。
本発明の情報処理装置では、表示中の第1のページからユーザにより指定された第2のページまでのページ時刻差に応じて、第1のページから第2のページにページがめくられる動画の再生速度を制御することにより、ページめくりの動きの時間をユーザにとって適度な長さにすることが可能である。これによりユーザにとっての操作性が向上する。また、複数のページの画像からページめくりの動きを含む映像を作成することが不要であるため、処理能力による依存性が軽減化される。
上記制御部は、上記ページ時刻差が予め設定された第1の時刻差未満の場合は、等倍速である第1の再生速度を選択し、上記ページ時刻差が上記第1の時刻差以上の場合は、上記ページ時刻差分の動画を再生するために要する時間が上記第1の時刻差に最も近くなる第2の再生速度を選択してもよい。
第1の時刻差は、予め決められた所定の時間差であり、例えば、ユーザがページめくり映像を閲覧するのに適する時間として任意に決められた時間差である。ページ時刻差が第1の時刻差未満の場合は、等倍速による動画の再生により、第1の時刻差に相当する時間内で第1のページから第2のページへのページめくりが完了する。一方、ページ時刻差が第1の時刻差以上の場合は、等倍速による動画の再生では、第1の時刻差に相当する時間内で第1のページから第2のページへのページめくりが完了しない。そこで、制御部は、ページ時刻差が第1の時刻差以上の場合、ページ時刻差分の動画を再生するために要する時間が第1の時刻差に近くなるように再生速度を切り替える。これにより、本発明の情報処理装置は、ページ時刻差が大きくても第1のページから第2のページへの移動をほぼ所定の時間で完了させることが可能である。
上記制御部は、上記ページ時刻差が、上記第1の時刻差より大きい範囲の中で予め設定された第2の時刻差以上の場合は、上記第1の動画データの再生時刻をジャンプさせてもよい。
これにより、ページ時刻差が大きい場合にページめくり映像を長々と表示するのではなく、動画データにおいて表示させる再生時刻を一挙にジャンプさせることができる。
上記制御部は、上記第2の再生速度を再生時刻に応じて変動させてもよい。
本発明の情報処理装置は、例えばページ移動が開始されると徐々に第2の速度を大きくして再生時刻が第2のページに接近すると徐々に第2の速度を小さくすることができる。これにより、より臨場感のあるページめくり映像とすることができる。
上記取得部は、上記複数のページがページ番号順にめくられる動きの画像で構成される第2の動画データをさらに取得し、
上記制御部は、上記ページ時刻差が、上記第1の時刻差より大きい範囲の中で予め設定された第2の時刻差以上の場合は、上記第2の動画データを上記再生部に再生させてもよい。
本発明の情報処理装置は、ページ時刻差が大きい場合に、ページが1枚ずつめくられる第1の動画データの替わりにより速くページがめくられる第2の動画データを再生することで、高速でページがめくられるページめくり映像をユーザに閲覧させることが可能である。
上記取得部は、上記複数のページが上記ページ番号と逆の順に1ページずつめくられる動きを含む第3の動画データをさらに取得し、上記制御部は、上記第1のページのページ番号より上記第2のページのページ番号が小さい場合は、上記再生部に上記第3の動画データを再生させてもよい。
第1の動画データにおいて第2のページのページ番号が第1のページ番号より小さい場合、第1のページから第2のページまでのページめくり映像を逆再生する必要があるが、再生部が逆再生できない機種ではページめくり映像を表示させることができない。しかしながら、本発明の情報処理装置は、第2のページが指定されると、第3の動画データの第2のページから第1のページへページめくりが進行する部分を再生することにより、この場合であってもページめくり映像を再生することが可能である。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る情報処理方法は、
取得部が、順にページ番号が付与された複数のページそれぞれの画像と、上記複数のページがページ番号順に1枚ずつめくられる動きの画像とを有する動画データであって、それぞれのページに上記動画上の時刻であるページ時刻が予め割り当てられた第1の動画データを取得する。
再生部が、上記取得部によって取得された上記第1の動画データを再生して動画を生成し、上記動画を表示画面に表示させる。
入力部が、上記表示画面に表示中の第1の動画データのページを第1のページとして、ユーザより上記第1のページと異なる第2のページの指定を受け付ける
制御部が、上記第1のページのページ時刻と上記第2のページのページ時刻との差であるページ時刻差を算出し、上記ページ時刻差に応じて上記第1の動画の再生速度を制御する。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るプログラムは、取得部と、再生部と、制御部とを具備する。
上記取得部は、順にページ番号が付与された複数のページそれぞれの画像と、上記複数のページがページ番号順に1枚ずつめくられる動きの画像とを有する動画データであって、それぞれのページに上記動画上の時刻であるページ時刻が予め割り当てられた第1の動画データを取得する。
上記再生部は、上記取得部によって取得された上記第1の動画データを再生して動画を生成し、上記動画を表示画面に表示させる。
上記入力部は、上記表示画面に表示中の第1の動画データのページを第1のページとして、ユーザより上記第1のページと異なる第2のページの指定を受け付ける。
上記制御部は、上記第1のページのページ時刻と上記第2のページのページ時刻との差であるページ時刻差を算出し、上記ページ時刻差に応じて上記動画の再生速度を制御する。
以上のように、本発明によれば、スムースなページめくりの動きの表現が可能であるとともに、ページめくり動作の時間的な最適化を実現して、ユーザにとっての操作性を高めることのできる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することができる。
第1の実施形態に係る情報処理装置の構成を示すブロック図である。 第1の動画データを再生した際の再生時刻に対して、表示される動画の内容を示す図である。 第1の動画データを再生した場合に表示される映像をフレームとして示す模式図である。 第1の実施形態におけるページ時刻テーブルを示す表である。 再生速度の決定方法を示す概念図である。 第1の実施形態に係る情報処理装置による再生の制御についてのフローチャートである。 第2の実施形態における変速再生を説明するための概念図である。 第2の実施形態に係る情報処理装置による再生の制御についてのフローチャートである。 第2の動画データを再生した際の再生時刻に対して、表示される映像の内容を示す図である。 第2の動画データを再生した場合に表示される映像をフレームとして示す模式図である。 第3の実施形態におけるページ時刻テーブルを示す表である。 第3の実施形態に係る情報処理装置による再生の制御についてのフローチャートである。 第3の実施形態に係る情報処理装置による再生の制御についてのフローチャートである。 第3の動画データを再生した際の再生時刻に対して、表示される映像の内容を示す図である。 第3の動画データを再生した場合に表示される映像をフレームとして示す模式図である。 第4の実施形態におけるページ時刻テーブルを示す表である。 第4の実施形態に係る情報処理装置による再生の制御についてのフローチャートである。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について説明する。
[情報処理装置の構成]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置1の構成を示すブロック図である。図1に示すように、情報処理装置1は、取得部2、デコード部3、入力部4、バッファ部5及び制御部6を有し、これらはシステムバスを通して相互に接続されている。
取得部2は第1の動画データD1を取得して、バッファ部に転送する。取得部2は、例えばディスクドライブであり、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc(登録商標))等の記録媒体に記録されている第1の動画データD1を取得するものとすることができる。また、取得部2は、インターネットなどのネットワークなど、伝送媒体を通じて外部から伝送された第1の動画データD1を受信するものであってもよい。
デコード部3はバッファ部から第1の動画データD1を取り込み、デコード映像信号Vとして、情報処理装置1に設けられたディスプレイ、あるいはインタフェースを通じて接続された外部のディスクプレイに出力する。デコード部3は例えば画像処理用のプロセッサであり、例えばMPEG−2などの所定の方式で圧縮符号化された第1の動画データD1を取り込んでデコードする。デコード部3は、制御部6からの制御により、再生速度の切り替え、再生位置(動画データの時刻)の変更をすることが可能である。
入力部4はユーザによる操作を可能とし、操作入力を制御部6に伝達する。入力部4は例えば、リモートコントローラとすることができる。入力部4は、少なくともユーザによるページ番号の指定を受け付けることを可能とするものである。
バッファ部5は、取得部2によって取得されてからデコード部3にてデコードされるまでの第1の動画データD1を一時的に保持しておくための記憶領域である。
制御部6は、情報処理装置の全体を制御する。制御部6は、より具体的には、CPU(Central Processing Unit)、ROM、RAMなどで構成される。ROMには、CPUにより実行されるプログラムなどが格納されている。RAMは、CPUの作業領域として用いられるメインメモリである。
情報処理装置1は、上記の構成を有する装置であれは、その具体的な製品形態は問わない。具体的には、PC、電子ブック装置、PDA、ディスクプレーヤ(BDプレーヤ)、携帯電話、テレビジョン装置などとして提供することが可能である。
[第1の動画データの構造]
第1の動画データD1について説明する。第1の動画データD1は、複数のページの画像(以下、ページ画像)がユーザの操作に応じて順次表示される書籍コンテンツのデータである。
図2は第1の動画データD1を再生した際の再生時刻に対して、表示される動画の内容を示す図である。同図に示すように、第1の動画データD1は、ページ1からページ2へページをめくる映像に続いてページ2からページ3へページをめくる映像のように、ページ1から最後のページまでの各ページ間のページをめくる映像が連続して構成されている。各ページ間の映像の区切りの動画上の時刻は、その時刻に表示されるページをページNとすると「ページ時刻tN」とする。
図3は、第1の動画データD1を再生した場合に表示される映像をフレームとして示す模式図である。同図に示すように、ページ時刻t1からページ時刻t2までの間で、ページ1からページ2へのページめくり映像が再生される。図3では、ページめくり映像は断続的に表現されているが、実際にはより多数のフレームにより連続的な映像とすることができる。この場合、ページ1とページ2との間のページめくり映像はページ1の画像とページ2の画像を用いて表現され、ページ2とページ3との間のページめくり映像はページ2の画像とページ3の画像を用いて表現される。ページめくり映像は、逆再生しても不自然とならないように、例えば、ページ時刻t1とページ時刻t2との中間の時刻で前後対称的な映像とされている。また、ページめくり映像はここに示すものに限られず、例えばページ画像の上辺を綴辺としてもよい。
詳細は後述するが、ユーザが特定のページを閲覧したい場合は、ユーザは入力部4を用いて閲覧したいページのページ番号を指定する。すると、その指定されたページの時刻で再生が一時停止される。これにより、ページ内容の閲覧が可能となる。
また、第1の動画データD1には、「ページ時刻テーブル」が含まれている。図4はページ時刻テーブルの例を示す。同図に示すようにページ時刻テーブルは、ページ毎の先頭の再生時刻(ページ時刻tN)が登録された表である。同図に示す例では、ページ1は先頭ページであるため、このページ1のページ時刻t1は0:00.00である。また、映像において各ページは一定の時間ペースでめくられる動きとなるように、2ページ間の時刻の差は一定とされている。図4の例では、1秒である。但し、2ページ間の時刻の差は必ずしも一定である必要はない。
[動画の再生]
次に、本実施形態の情報処理装置1による書籍コンテンツの再生の動作の概要を説明する。
まず、制御部6は、ユーザより書籍コンテンツの再生の指示を受けると、記録媒体に記録されている第1の動画データD1を取得するように取得部2を制御する。取得部2によって記録媒体から取得された第1の動画データD1はデコード部3に供給される。制御部6は、ユーザより再生ページの指定がなければ、第1の動画データD1の先頭のページを再生するようにデコード部3に指示を出す。これにより、第1の動画データD1の先頭のページが上記ディスプレイに表示され、ユーザはディスプレイに表示されたページ画像を閲覧することができる。ユーザよりスタート時に閲覧したいページが指定されている場合には、制御部6は指定されたページから再生を行うようにデコード部3に指示を出す。これにより、ユーザが希望するページが上記ディスプレイに表示される。
ここで、ユーザによって次に表示させるページのページ番号が入力部4を用いて指定されると、制御部6がページ時刻テーブルを参照して「ページ時刻差」(以下、ページ時刻差d)を算出する。ページ時刻差dは、現在表示されているページ(以下、「移動元ページ」と記述する。)のページ時刻と、ユーザによって新たに指定されたページ(以下、「移動先ページ」と記述する。)のページ時刻の差である。なお、移動先ページは移動元ページより前のページであってもよい。以下、移動元ページをページx(すなわち、再生時刻としてページ時刻tx)、移動先ページをページy(すなわち、再生時刻として移動先ページ時刻ty)とする。
概略的には、制御部6はこのようにして算出されたページ時刻差dの絶対値|d|(以下、「ページ時刻差絶対値|d|」と記述する。)を用いて、デコード部3の第1の動画データD1の再生速度を決定する。図5は、制御部6による再生速度の決定方法を示す概念図である。同図に示すように、制御部6はページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差T1より小さければ等倍速再生を行うようにデコード部3を制御する。また、ページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差Tより大きく第2の時刻差T2より小さい場合は制御部6は高速再生を行うようにデコード部3を制御をする。さらに、ページ時刻差絶対値|d|が第2の時刻差T2より大きい場合は制御部6は最高速再生とジャンプを組み合わせて再生を行うようにデコード部3を制御する。
第1の時刻差T1は、ユーザがページめくり映像を閲覧するのに適するとして予め決められた時間Tであり、任意に設定される。ページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差T1より小さい場合、通常の再生速度(等倍速)で再生すれば移動にかかるのに適当な時間内に移動元ページから移動先ページに移動できるので再生速度は等倍速再生とする。
ページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差T1より大きい場合、等倍速再生するとユーザがページめくり映像を閲覧するのに適する時間内に移動元ページから移動先ページに移動できないので、再生速度は高速再生とする。高速再生とは、早送り又は巻き戻しであり、移動元ページから移動先ページに移動するのに係る時間が第1の時刻差T1に最も近くなる再生速度とする。
第2の時刻差T2は、第1の時刻差Tより大きい予め決められた時間差である時間Mに、
デコード部3の最高再生速度Nを乗じた時刻差であり、「N×M」と表すことができる。時間Mは、より具体的には、ユーザが不快に感じることなく待つことが可能であると考えられる時間であり、例えば、8秒である。すなわち、この第2の時刻差T2は、時間Mの間に最大限進む動画上の再生時刻である。ページ時刻差絶対値|d|が第2の時刻差T2より大きい場合、制御部6は最大倍速による再生とジャンプを組み合わせて再生をするようにデコード部3を制御する。これにより、ページめくりの動画が長々と単調に表示されないようにする。最大倍速による再生とは、取得部による記録媒体からのデータの読み出し速度の限界やデコード部3の処理能力に応じて決まる最高速度での再生である。通常、記録媒体からリアルタイムでデータを読み出して再生する場合の速度を「等倍速」として、この「等倍速」に対するN倍の再生速度が「N倍速」と呼ばれる。典型的な再生装置では、再生速度が「等倍速」「2倍速」「4倍速」「8倍速」のように切り替えられる。以降の説明においては、最適な再生速度を算定する動作について触れるが、その場合の計算上の再生速度は理想値であって、実際には、切替可能な再生速度の制限から必ずしも理想値通りの再生速度とはならない場合も考えられる。しかし、説明の簡単化のため、理想値通りの再生速度が得られる場合を想定して説明を行うこととする。一方、ジャンプとは、離れたページ間での再生位置の移動のことである。
図6は、制御部6によるデコード部3の制御についてのフローチャートである。上述のように、制御部6はページ時刻tyからページ時刻txを減じてページ時刻差dを求める(St100)。次に、制御部6は、ページ時刻差絶対値|d|と第1の時刻差T1を比較する(St101)。制御部6は、ページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差T1より小さければ(St101のYes)、再生速度vをd/|d|とする。すなわち、等倍速再生に相当する再生速度が設定される(St102)。ページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差T1より大きければ(St101のNo)、ページ時刻差絶対値|d|と第2の時刻差T2を比較する(St103)。
次に、制御部6は、St103においてページ時刻差絶対値|d|が第2の時刻差T2より小さければ(St103のYes)、再生速度vをd/Tとする。すなわち、高速再生に相当する再生速度が設定される(St104)。再生速度vは、ユーザがページめくり映像を閲覧するのに適するとして予め決められた時間Tの間にページ時刻差dを移動するときの再生速度である。したがって、この再生速度が設定されることで、ページ時刻txとページ時刻tyが離れているほど再生速度vが大きくなり、できるだけ第1の時刻差T1に近い時間で移動が完了するようにする。なお、d/Tがデコード部3の取り得る再生速度と一致しない場合、d/T(理想値)を再生速度とする。
ページ時刻差絶対値|d|が第2の時刻差T2より大きければ(St103のNo)、再生速度vを(d/|d|)・Nとする。すなわち、最高速再生に相当する再生速度が設定される(St105)。Nは上述のようにデコード部3の最高再生速度である。このように、制御部6は、St101又はSt103でページ時刻差絶対値|d|の大きさに応じて再生速度を決定する。
次に、制御部6は、St101又は103で「Yes」であった場合、St102又は104で決定した再生速度vで第1の動画データD1を再生するようにデコード部3を制御する(St106)
また、制御部6は、St103で「No」であった場合、St105で決定した再生速度vで(M−J)/2の時間再生するようにデコード部3を制御する(St107)。Mは上述のようにユーザが待つことが可能な時間であり、Jはジャンプの実行に要する時間である。制御部6は最高再生速度での再生を移動の開始直後と終了直前に実行するため、M−Jを半分にした時間、最高再生速度で再生させる。
続いて、制御部6はty−(M−J)・v/2の再生時刻にジャンプさせるようにデコード部3を制御(St108)。再生時刻であるty−(M−J)・v/2は、ページ時刻tyまでの残り時間が、終了直前の最高速再生が行われる(M−J)・v/2となる再生時刻である。続いて制御部6は、ty−(M−J)・v/2の再生時刻から再び再生速度vで(M−J)/2の時間再生するようにデコード部3を制御する(St109)。
制御部6は、St106又は109での再生でページ時刻tyに到達すると、デコード部3に第1の動画データD1の再生を一時停止させる(St110)。これにより、ページ時刻tyの移動先ページの画像がディスプレイに表示される。制御部6が移動元ページと移動先ページのページ時刻差に応じて再生速度を決定するため、移動元ページと移動先ページが離れていても、相応のページめくり映像を表示させながら所定の時間内に移動を完了させることができる。
以上のように、本実施形態では、情報処理装置1が移動元ページと移動先ページのページ時刻差に応じて、ページめくり映像によって構成された第1の動画データD1の再生速度を制御する。これにより、情報処理装置1は、ユーザによる移動先のページの指定により、長すぎない適当な時間内にページめくり映像を表示させることが可能である。これにより、ユーザにとっての操作性が向上する。また、第1の動画データD1は予め作成されたページめくり映像から構成されており、情報処理装置1がページ画像からページめくり映像をその都度生成する必要がない。このため、情報処理装置1は制御部6あるいはデコード部3等の情報処理能力が低い場合であってもページめくり映像を表示させることが可能である。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態において、第1の実施形態と同様の箇所には同一の符号を付し、説明を省略する。
[動画の再生]
制御部6は第1の実施形態と同様にして算出されたページ時刻差絶対値|d|を用いて、デコード部3の第1の動画データD1の再生速度を決定する。同様に、制御部6は、ページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差T1より小さければ等倍速再生を行うようにデコード部3を制御をする。また、ページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差T1より大きく、第2の時刻差T2より小さい場合、制御部6は、変速再生を行うようにデコード部3を制御する。ページ時刻差絶対値|d|が「第2の時刻差」T2より大きい場合は、制御部6は変速再生とジャンプを組み合わせて再生を行うようにデコード部3を制御する。
本実施形態における第1の時刻差T1は第1の実施形態と同様に、ユーザがページめくり映像を閲覧するのに適する時間として予め決められた時間である。第2の時刻差T2は第1の実施形態と異なり、後述する再生時刻の変化量2×P(M/2)である。
変速再生は、ページ移動が開始されると再生速度を徐々に速くし、再生時刻が第2のページのページ時刻に接近すると、再生速度を徐々に遅くする再生である。制御部6がデコード部3の再生速度をこのように制御することにより、ユーザにきれいなページめくり映像を閲覧させることが可能である。
変速再生について具体的に説明する。図7は変速再生を説明するための概念図である。
図7では、ページ移動が開始されると再生速度を指数関数的に加速させた後、指数関数的に減速させる場合の例について示す。図7に示すグラフにおいて縦軸は変速再生の速度vである。ここでは、デコード部3がとり得る速度はv、v、vであるとする。横軸は経過時刻sであり、制御部6はページ移動を時間Mの間で完了させるので、s=M/2とする。図7では再生速度を加速する経過時刻について示し、減速する経過時刻については省略する。
加速時の理想の速度をv(s)=eαsとすると、経過時刻sはs=(1/α)logvと表される。図7に示すように、制御部6は、経過時刻sと経過時刻sx−1の中心の経過時刻で速度がvとなるように制御する。これにより経過時間M/2における再生時刻の変化量P(M/2)は以下の(式1)によって表すことができる。
Figure 2011242575
(式1)においてs=0、v=1である。
経過時間M/2において加速が終了し、その後の減速でも同じ変化量Pとなるので、経過時間Mでは再生時刻の変化量P(M)は2×P(M/2)となる。このため、制御部6はこの2×P(M/2)を算出しておき、ページ時刻差絶対値|d|が2×P(M/2)を超えている場合は、変速再生に加えてジャンプが必要となる。したがって、本実施形態においては、第2の時刻差T2は2×P(M/2)である。
図8は、制御部6によるデコード部3の制御についてのフローチャートである。上述のように、制御部6はページ時刻tyからページ時刻txを減じてページ時刻差dを求める(St200)。次に、制御部6は、ページ時刻差絶対値|d|と第1の時刻差T1を比較する(St201)。ページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差T1より小さければ(St201のYes)、再生速度vをd/|d|とする。すなわち、等倍速再生が行われる(St202)。この場合、制御部6は、デコード部3に再生速度v=d/|d|で再生させる(St203)。ページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差T1より大きければ(St201のNo)、ページ時刻差絶対値|d|と第2の時刻差T2を比較する(St204)。
次に、制御部6は、St204においてページ時刻差絶対値|d|が第2の時刻差T2より小さければ(St204のYes)、再生速度vが経過時間(logvx−1)/2αで再生速度vとなるように加速して再生行うようにデコード部3を制御する。すなわち、変速再生が行われる(St205)。減速も同様である。
ページ時刻差絶対値|d|が第2の時刻差T2より大きければ(St204のNo)、再生速度vが経過時間(logvx−1)/2αで再生速度vとなるように加速して時間(1/α)logvの間再生を行うようにデコード部3を制御する(St206)。
次に、制御部6は、再生時刻を移動先ページのページ時刻であるty−P((1/α)logv)へジャンプさせるようにデコード部3を制御する(St207)。その後制御部6は、同様に減速させながら再生するようにデコード部3を制御する(St208)。制御部6は、St203、St205又はSt208での再生でページ時刻tyに到達すると、デコード部3に第1の動画データD1の再生を一時停止させる(St209)。これにより、ページ時刻tyの移動先ページの画像がディスプレイに表示される。
以上の様に、制御部6が移動元ページと移動先ページのページ時刻差dに応じて再生速度を決定するため、移動元ページと移動先ページが離れていても、相応のページめくり映像を表示させながら所定の時間内に移動を完了させることができる。さらに、本実施形態では、制御部6は、ページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差T1以上である場合は、再生速度を次第に加速及び減速して再生させる。このため、ユーザにより臨場感のあるページめくり映像を閲覧させることが可能である。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態において、第1の実施形態と同様の箇所には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態に係る取得部2は、第1の動画データD1に加え第2の動画データD2を取得する。取得部2は、第1の動画データD1と同一の記録媒体等から第2の動画データD2を取得することができる。
[第2の動画データの構造]
第2の動画データD2について説明する。図9は第2の動画データD2を再生した際の再生時刻に対して、表示される動画の内容を示す図である。同図に示すように、第2の動画データD2はページ1のページめくりが開始されて終了するまでの間にページ2のページめくりが開始され、続いてページ3のページめくりが開始される。ページNのページめくりが開始される第2の動画データD2の動画上の時刻はページNめくり開始時刻tsN、ページNのページめくりが終了する動画上の時刻はページNめくり終了時刻teNとする。
図10は、第2の動画データD2を再生した場合に表示される映像をフレームとして示す模式図である。同図に示すように、再生時刻がページ1めくり終了時刻te1に到達しないうちに、ページ2めくり開始時刻ts2においてページ2めくりが開始され、続いてページ3めくり開始時刻ts3においてページ3めくりが開始されている。なお、この図では、ページ1めくり終了時刻te1とページめくり開始時刻ts4が同一の再生時刻としたがこれに限られず、また、1つのページのページめくり開始から終了までの間にページめくりが開始されるページ数は2ページに限られない。図10では、ページめくり映像は断続的に表現されているが、実際にはより多数のフレームにより連続的な映像とすることができる。ページめくり映像は、逆再生しても不自然とならないように作成されている。
また、第2の動画データD2には、ページ時刻テーブルが含まれている。図11はページ時刻テーブルの例を示す。同図に示すようにページ時刻テーブルは、ページ毎にそのページめくり開始時刻(tsN)及びページめくり終了時刻(teN)が登録された表である。
[動画の再生]
次に、本実施形態の情報処理装置による書籍コンテンツの再生の動作の概要を説明する。
概略的には、制御部6は、ユーザによって次に表示させるページのページ番号が入力部4を用いて指定されると、第1の実施形態と同様にページ時刻差dを算出する。制御部6は、ページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差T1より小さければ、第1の動画データD1に対して等倍速再生を行うようにデコード部3を制御する。また、ページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差T1より大きく、第2の時刻差T2より小さければ制御部6は第1の動画データD1に対して高速再生を行うようにデコード部3を制御する。
ページ時刻差絶対値|d|が第2の時刻差T2より大きければ、制御部6は「ページめくり時刻差e」を算出する。ページめくり時刻差eは第2の動画データD2における移動先ページのページめくり開始時刻から移動元ページのページめくり終了時刻を減じて算出される。ページめくり時刻差絶対値|e|が第3の時刻差T3より大きければ、制御部6は第2の動画データD2に対して等倍速再生を行うようにデコード部3を制御する。ページめくり時刻差絶対値|e|が第3の時刻差T3より大きく、第4の時刻差T4より小さければ制御部6は第2の動画データD2に対して高速再生を行うようにデコード部3を制御する。さらに、ページめくり時刻差絶対値|e|が第4の時刻差T4より大きければ、制御部6は第2の動画データDに対して最高速再生とジャンプを組み合わせて再生するようにデコード部3を制御する。
第3の時刻差T3は、ユーザがページめくり映像を閲覧するのに適するとして予め決められた時間Tから、第1の動画データD1と第2の動画データDの間を切り替えるのに要する時間Jの往復分である時間2Jを減じたT−2Jの時間とすることができる。ページめくり時刻差絶対値|e|が第3の時刻差T3より小さい場合、第2の動画データD2を等倍速で再生すれば移動にかかるのに適する時間内に移動元ページから移動先ページに移動することができる。
ページめくり時刻差絶対値|e|が第3の時刻差T3より大きい場合、第2の動画データD2の再生速度を等倍速再生とすると、ユーザがページめくり映像を閲覧するのに適する時間内に移動元ページから移動先ページに移動できないので、再生速度は高速再生とする。高速再生とは、早送り又は巻き戻しであり、移動元ページから移動先ページに移動するのに係る時間がT−2Jの時間に最も近くなる再生速度とする。
第4の時刻差T4は、第3の時刻差T3より大きく、時間Mから時間Jの往復分である時間2Jを減じたM−2Jの時間にデコード部3の最高再生速度を乗じた時刻差であり、「N(M−2J)」と表すことができる。ユーザが不快に感じることなく待つことが可能な時間は任意に設定される。すなわち、この第2の時刻差T4は、時間Mに最大限進む動画上の再生時刻である。ページめくり時刻差絶対値|e|が第4の時刻差T4より大きい場合、デコード部3が最高の再生速度で再生しても時間M内に移動先ページに移動することができないので、最高速再生とジャンプを組み合わせて第2の動画データD2を再生する。
図12及び図13は、制御部6によるデコード部3の制御についてのフローチャートである。上述のように、制御部6はページ時刻tyからページ時刻txを減じてページ時刻差dを求める(St300)。次に、制御部6は、ページ時刻差絶対値|d|と第1の時刻差T1を比較する(St301)。ページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差T1より小さければ(St301のYes)、再生速度vをd/|d|とする。すなわち、等倍速再生が行われる(St302)。ページ時刻差絶対値|d|が第1の時刻差T1より大きければ(St301のNo)、ページ時刻差絶対値|d|と第2の時刻差T2を比較する(St303)。
次に、制御部6は、St303においてページ時刻差絶対値|d|が第2の時刻差T2より小さければ(St303のYes)、再生速度vをd/Tとする。すなわち、高速再生が行われる(St304)。再生速度vはユーザがページめくり映像を閲覧するのに適するとして予め決められた時間T移動にかかるのに理想的な時間でページ時刻差dを移動する再生速度である。これにより、ページ時刻txとページ時刻tyが離れているほど再生速度vが大きくなり、できるだけ第1の時刻差T1に近い時間で移動が完了するようにする。なお、d/Tがデコード部3の取り得る再生速度と一致しない場合、d/T(理想値)を再生速度とする。
ページ時刻差絶対値|d|が第2の時刻差T2より大きければ(St303のNo)、制御部6は、第2の動画データD2における移動先ページのページめくり開始時刻tsyから移動元ページのページめくり終了時刻texを減じてページめくり時刻差eを算出する(St305)。次に、制御部6は、ページめくり時刻差eの絶対値(以下、ページめくり時刻差絶対値|e|と第3の時刻差T3を比較する(St306)。
次に、制御部6は、St306においてページめくり時刻差絶対値|e|が第3の時刻差T3より小さければ(St306のYes)、再生速度vをe/|e|とする。すなわち、等倍速再生が行われる(St307)。ページめくり時刻差絶対値|e|が第3の時刻差T3より大きければ(St306のNo)ページめくり時刻差絶対値|e|と第4の時刻差T4とを比較する(St308)。
次に、制御部6は、St308においてページめくり時刻差絶対値|e|が第4の時刻差T4より小さければ(St308のYes)、再生速度vをe/(T−2J)とする。すなわち、高速再生が行われる。(st309)。再生速度vは、T−2Jの時間でページめくり時刻差eを移動する再生速度である。なお、e/(T−2J)がデコード部3の取り得る再生速度と一致しない場合、e/(T−2J)(理想値)を再生速度とする。ページめくり時刻差絶対値|e|が第4の時刻差T4より大きければ(St308のNo)、制御部6は再生速度vを(e/|e|)・Nとする。すわなち、最高速再生が行われる(St310)。
次に、制御部6は、St301又はSt303で「Yes」であった場合、St302又はSt304で決定した再生速度vで第1の動画データD1を再生するようにデコード部3を制御する(St311)。
また、制御部6は、St306又はSt308で「Yes」であった場合、デコード部3に再生させる動画データを第1の動画データD1から第2の動画データD2に切り替えさえる(St312)。上述のようにこの切り替えには時間Jを要する。その後、制御部6は、St307又はSt309で決定した再生速度vで第2の動画データD2を再生するようにデコード部3を制御する(St313)。
さらに、制御部6は、St308で「No」であった場合、デコード部3に再生させる動画データを第1の動画データD1から第2の動画データD2に切り替えさえる(St314)。次に、St310で決定した第2の動画データD2を、再生速度vで(M−3J)/2の時間再生するようにデコード部3を制御する(St315)。時間3Jは、第1の動画データD1と第2の動画データD2を切り替えるのに要する時間2Jとジャンプするのに要する時間Jの和である。制御部6は最高再生速度での再生を移動の開始直後と終了直前に実行するため、(M−3J)時間を半分にした時間、最高再生速度で再生させる。
続いて、制御部6は再生時刻をtsy−(M−3J)・v/2にジャンプさせるようにデコード部3を制御する(St316)。再生時刻tsy−(M−3J)・v/2は第2の動画データD2上で移動先ページめくり開始時刻tsyまでの残り時間が、終了直前の最高速再生が行われる(M−3J)・v/2となる再生時刻である。続いて制御部6は、再生時刻tsy−(M−3J)・v/2から再び再生速度vで(M−3J)/2の時間再生するようにデコード部3を制御する(St317)。
続いて制御部6は、デコード部3の再生時刻がSt317で移動先ページのページめくり開始時刻tsyに到達すると、第1の動画データD1のページ時刻tyにジャンプさせる(St318)。
制御部6は、St311又はSt318で再生時刻がページ時刻tyに到達すると、デコード部3に第1の動画データD1の再生を一時停止させる(St319)。これにより、ページ時刻tyの移動先ページの画像がディスプレイに表示される。
以上のように本実施形態に係る情報処理装置は、ユーザが移動元ページと離間した移動先ページを指定した場合であっても、高速にページがめくられる映像の動画データである第2の動画データを再生することによって、ユーザに高速にページがめくられる映像を閲覧させることが可能である。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態において、第1の実施形態と同様の箇所には同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施形態に係るデコード部3は動画データを順方向にしか再生(以下、順再生と記述する)することができず、逆方向に再生(以下、逆再生と記述する)することはできないものとする。本実施形態に係る取得部2は、第1の動画データD1に加え第3の動画データD3を取得する。取得部2は、第1の動画データD1と同一の記録媒体等から第3の動画データD3を取得することができる。
[第3の動画データの構造]
第3の動画データD3について説明する。図14は、第3の動画データD3を再生した際の再生時刻に対して、表示される動画の内容を示す図である。同図に示すように、第3の動画データD3は最終ページであるページNからページ1に向けて、ページ番号と逆順に1ページずつページがめくられる。第3の動画D3においてページNのページめくりが開始される動画上の時刻はページ時刻tNする。
図15は、第3の動画データD3を再生した場合に表示される映像をフレームとして示す模式図である。同図に示すように、ページ時刻tNからページtN−1までの間で、ページNからページN−1へのページめくり映像が再生され、以下同様に、ページ時刻t2からページ時刻t1の間で、ページ2からページ1へページをめくるページめくり映像が再生される。図15では、ページめくり映像は断続的に表現されているが、実際にはより多数のフレームにより連続的な映像とすることができる。
また、第3の動画データD3には、ページ時刻テーブルが含まれている。図16はページ時刻テーブルの例を示す。同図に示すようにページ時刻テーブルは、ページ毎に第1の動画データD1上でのページ時刻(tN)と第3の動画データD3上でのページ時刻(tN)が登録された表である。
[動画の再生]
次に、本実施形態の情報処理装置による書籍コンテンツの再生の動作の概要を説明する。
概略的には、制御部6は、書籍コンテンツを順方向に再生するときはデコード部3に第1の動画データD1を再生させ、逆方向に再生するときはデコード部3に第3の動画データD3を再生させている。このときに、ユーザによって次に表示させるページのページ番号が入力部4を用いて指定されると、制御部6は移動先のページ時刻tyから移動先のページ時刻txを減じた値の絶対値をとってページ時刻差dを算出する。次に、制御部6は、デコード部3に第1の動画データD1を再生させているときに移動先のページ時刻tyと移動元ページのページ時刻txがty>txの場合、又は第3の動画データD3を再生させているときにty<txの場合は、デコード部3に再生する動画データを切り替えさせない。一方、制御部6は、デコード部3に第1の動画データD1を再生させているときにty<txの場合、又は第3の動画データD3を再生させているときにty>txの場合はデコード部3に再生する動画データを切り替えさせる。さらに、制御部6は、デコード部3に再生する動画データを切り替えさせない場合、上述のようにページ時刻差dと第1の時刻差T1及び第2の時刻差T2とを比較して、再生速度を決定する。また、制御部6は、デコード部3に再生する動画データを切り替えさせる場合、ページ時刻差dと第5の時刻差T5及び第6の時刻差T6をとを比較して再生速度を決定する。
第5の時刻差T5は、ユーザがページめくり映像を閲覧するのに適するとして予め決められた時間Tから、第1の動画データD1と第3の動画データD3の間を切り替えるのに要する時間Jを減じたT−Jの時間とすることができる。ページ時刻差dが第5の時刻差T5より小さい場合、第1の動画データD1又は第3の動画データD3を等倍速で再生すれば移動にかかるのに適する時間内に移動元ページから移動先ページに移動することができる。
ページ時刻差dが第5の時刻差T5より大きい場合、等倍速で再生するとユーザがページめくり映像を閲覧するのに適する時間内に移動元ページから移動先ページに移動できないので、再生速度は高速再生とする。高速再生とは、デコード部3が第1の動画データD1を再生している場合は早送りであり、第3の動画データD3を再生している場合は巻き戻しである。再生速度は、移動元ページから移動先ページに移動するのに係る時間が第5の時刻差T5に最も近くなる速度とする。
第6の時刻差T6は、第5の時刻差T5より大きく、時間Mから時間Jを減じたM−Jの時間にデコード部3の最高再生速度を乗じた時刻差であり、「N(M−J)」と表すことができる。すなわち、この第6の時刻差T6は、時間Mに最大限進む動画上の再生時刻である。ページ時刻差dが第6の時刻差T6より大きい場合、デコード部3が最高の再生速度で再生しても時間M内に移動先ページに移動することができないので、最高速再生とジャンプを組み合わせて再生する。
図17は、制御部6によるデコード部3の制御についてのフローチャートである。上述のように、制御部6はページ時刻tyからページ時刻txを減じた値の絶対値をとってページ時刻差dを求める(St400)。次に、制御部6は、ページ時刻tyとページ時刻txを比較する(St401)。制御部6は、デコード部3に第1の動画データD1を再生させているときにty>tx、又は第3の動画データD3を再生させているときにty<txの場合(St401のYes)は、デコード部3に再生している動画データを切り替えさせることなくそのまま再生させる。一方、制御部6は、デコード部3に第1の動画データD1を再生させているときにty<tx、又は第3の動画データD3を再生させているときにty>txの場合(St401のNo)は、デコード部3に再生している動画データを切り替えさせる。
制御部6がデコード部3に再生する動画データを切り替えさせない場合(St401のYes)は、第1の実施形態と同様である。すなわち、制御部6はページ時刻差dと第1の時刻差T1とを比較する(St402)。ページ時刻差dが第1の時刻差T1より小さければ(St402のYes)、再生速度をvを1(等倍速再生)とする(St403)。ページ時刻差dが第1の時刻差T1より大きければ(St402のNo)、ページ時刻差dと第2の時刻差T2を比較する(St404)。
次に、制御部6は、St404においてページ時刻差dが第2の時刻差T2より小さければ(St404のYes)、再生速度vをd/Tとする。すなわち、高速再生が行われる(St405)。なお、d/Tがデコード部3の取り得る再生速度と一致しない場合、d/T(理想値)を再生速度とする。
ページ時刻差dが第2の時刻差T2より大きければ(St404のNo)、制御部6は、再生速度vをNとする。すなわち、最高速再生が行われる(St406)。Nは上述のようにデコード部3の最高再生速度である。このように、制御部6は、デコード部3に再生させる動画データを切り替えさせない場合は、ページ時刻差dと第1の時刻差T1及び第2の時刻差T2を比較して再生速度を決定する。
制御部6がデコード部3に再生する動画データを切り替えさせる場合(St401のNo)は以下の様である。すなわち、制御部6は、デコード部3に再生する動画データを切り替えさせる(St407)。具体的には、制御部6は、デコード部3に第1の動画データD1を再生させているときは第3の動画データD3に切り替えさせ、デコード部3に第3の動画データD3を再生させているときは第1の動画データD1に切り替えさせる。この切り替えに時間Jを要するとする。次に、制御部6はページ時刻差dと第5の時刻差T5とを比較する(St408)。ページ時刻差dが第5の時刻差T5より小さければ(St408のYes)、再生速度をvを1とする。すなわち、等倍速再生が行われる(St403)。ページ時刻差dが第5の時刻差T5より大きければ(St408のNo)、ページ時刻差dと第6の時刻差T6を比較する(St409)。
次に、制御部6は、St409においてページ時刻差dが第6の時刻差T6より小さければ(St409のYes)、再生速度vをd/(T−J)とする。すなわち、高速再生が行われる(St410)。なお、d/(T−J)がデコード部3の取り得る再生速度と一致しない場合、d/(T−J)(理想値)を再生速度とする。
ページ時刻差dが第6の時刻差T6より大きければ(St409のNo)、制御部6は、再生速度vをN(最高速再生)とする(St411)。Nは上述のようにデコード部3の最高再生速度である。このように、制御部6は、デコード部3に再生させる動画データを切り替えさせる場合は、ページ時刻差dと第5の時刻差T5及び第6の時刻差T6を比較して再生速度を決定する。
次に、制御部6は、St402、又はSt404で「Yes」であった場合、St403又はSt405で決定した再生速度vで第1の動画データD1又は第3の動画データD3を再生し、St408又はSt409で「Yes」であった場合、St403又はSt410で決定した再生速度vで第3の動画データD3を再生するようにデコード部3を制御する(St412)。
また、制御部6は、St404で「No」であった場合、St406で決定した再生速度vで(M−J)/2の間、第1の動画データD1又は第3の動画データD3を再生するようにデコード部3を制御する(St413)。制御部6は最高再生速度での再生を移動の開始直後と終了直前に実行するため、M−Jの時間を半分にした時間、最高再生速度で再生させる。
続いて、制御部6は再生時刻をty−(M−J)・v/2にジャンプさせるようにデコード部3を制御する(St414)。再生時刻であるty−(M−J)・v/2はページ時刻tyまでの残り時間が、終了直前の最高速再生が行われる(M−J)・v/2となる再生時刻である。続いて制御部6は、再生時刻であるty−(M−J)・v/2から再び再生速度vで(M−J)/2の間再生するようにデコード部3を制御する(St415)。
また、制御部6は、St409で「No」であった場合、St411で決定した再生速度vで(M−2J)/2の間、第1の動画データD1を再生するようにデコード部3を制御する(St416)。Mは上述のようにユーザが待つことが可能な時間として予め決められたであり、Jはジャンプの実行に要する時間である。制御部6は最高再生速度での再生を移動の開始直後と終了直前に実行するため、M−2Jを半分にした時間、デコード部3に最高再生速度で再生させる。
続いて、制御部6は再生時刻をty−(M−2J)・v/2にジャンプさせるようにデコード部3を制御する(St417)。再生時刻であるty−(M−2J)・v/2はページ時刻tyまでの残り時間が、終了直前の最高速再生が行われる(M−2J)・v/2となる再生時刻である。続いて制御部6は、再生時刻であるty−(M−2J)・v/2から再び再生速度vで(M−2J)/2の間再生するようにデコード部3を制御する(St418)。
制御部6は、St412、St415又はSt418でページ時刻tyに到達すると、デコード部3に第1の動画データD1又は第3の動画データD3の再生を一時停止させる(St419)。これにより、ページ時刻tyの移動先ページの画像がディスプレイに表示される。
以上のように本実施形態に係る情報処理装置は、逆再生ができない機器であっても、逆方向にページがめくられる映像の動画データである第3の動画データD3を再生することによって、移動元ページから、それよりページ番号の小さい移動先ページに移動する際に、ユーザにページめくり映像を閲覧させることが可能である。
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において変更され得る。
1…情報処理装置
2…取得部
3…デコード部
4…入力部
6…制御部

Claims (8)

  1. 順にページ番号が付与された複数のページそれぞれの画像と、前記複数のページがページ番号順に1枚ずつめくられる動きの画像とを有する動画データであって、それぞれのページに前記動画上の時刻であるページ時刻が予め割り当てられた第1の動画データを取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された前記第1の動画データを再生して動画を生成し、前記動画を表示画面に表示させる再生部と、
    前記表示画面に表示中の第1の動画データのページを第1のページとして、ユーザより前記第1のページと異なる第2のページの指定を受け付ける入力部と、
    前記第1のページのページ時刻と前記第2のページのページ時刻との差であるページ時刻差を算出し、前記ページ時刻差に応じて前記第1の動画の再生速度を制御する制御部と
    を具備する情報処理装置。
  2. 請求項1に記載の情報処理装置であって、
    前記制御部は、前記ページ時刻差が予め設定された第1の時刻差未満の場合は、等倍速である第1の再生速度を選択し、前記ページ時刻差が前記第1の時刻差以上の場合は、前記ページ時刻差分の動画を再生するために要する時間が前記第1の時刻差に最も近くなる第2の再生速度を選択する
    情報処理装置。
  3. 請求項2に記載の情報処理装置であって、
    前記制御部は、前記ページ時刻差が、前記第1の時刻差より大きい範囲の中で予め設定された第2の時刻差以上の場合は、前記第1の動画データの再生時刻をジャンプさせる
    情報処理装置。
  4. 請求項2に記載の情報処理装置であって、
    前記制御部は、前記第2の再生速度を再生時刻に応じて変動させる
    情報処理装置。
  5. 請求項2に記載の情報処理装置であって、
    前記取得部は、前記複数のページがページ番号順にめくられる動きの画像で構成される第2の動画データをさらに取得し、
    前記制御部は、前記ページ時刻差が、前記第1の時刻差より大きい範囲の中で予め設定された第2の時刻差以上の場合は、前記第2の動画データを前記再生部に再生させる
    情報処理装置。
  6. 請求項2に記載の情報処理装置であって、
    前記取得部は、前記複数のページが前記ページ番号と逆の順に1ページずつめくられる動きを含む第3の動画データをさらに取得し、
    前記制御部は、前記第1のページのページ番号より前記第2のページのページ番号が小さい場合は、前記再生部に前記第3の動画データを再生させる
    情報処理装置。
  7. 取得部が、順にページ番号が付与された複数のページそれぞれの画像と、前記複数のページがページ番号順に1枚ずつめくられる動きの画像とを有する動画データであって、それぞれのページに前記動画上の時刻であるページ時刻が予め割り当てられた第1の動画データを取得し、
    再生部が、前記取得部によって取得された前記第1の動画データを再生して動画を生成し、前記動画を表示画面に表示させ、
    入力部が、前記表示画面に表示中の第1の動画データのページを第1のページとして、ユーザより前記第1のページと異なる第2のページの指定を受け付け、
    制御部が、前記第1のページのページ時刻と前記第2のページのページ時刻との差であるページ時刻差を算出し、前記ページ時刻差に応じて前記第1の動画の再生速度を制御する
    情報処理方法。
  8. 順にページ番号が付与された複数のページそれぞれの画像と、前記複数のページがページ番号順に1枚ずつめくられる動きの画像とを有する動画データであって、それぞれのページに前記動画上の時刻であるページ時刻が予め割り当てられた第1の動画データを取得する取得部と、
    前記取得部によって取得された前記第1の動画データを再生して動画を生成し、前記動画を表示画面に表示させる再生部と、
    前記表示画面に表示中の第1の動画データのページを第1のページとして、ユーザより前記第1のページと異なる第2のページの指定を受け付ける入力部と、
    前記第1のページのページ時刻と前記第2のページのページ時刻との差であるページ時刻差を算出し、前記ページ時刻差に応じて前記第1の動画の再生速度を制御する制御部と
    としてコンピュータを機能させるプログラム。
JP2010114069A 2010-05-18 2010-05-18 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム Pending JP2011242575A (ja)

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