JP2011241555A - 洗浄水タンク装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】便器(1)を洗浄する洗浄水を貯水する洗浄水タンク装置(18)であって、底面に排水口が形成された貯水タンク(22)と、排水口(22a)を取り囲むように貯水タンクの底面から上方に延びる側面(76b)に開口部(76c)が形成された筒体(76)と、開口部を開閉する切替弁(90、92)と、筒体の内方に配置され、貯水部(78d)を備えた制御筒(78)と、貯水部内の洗浄水の水位に応じて上下動可能に貯水部内に配置されるフロート(80)と、貯水部内の洗浄水の流出による貯水筒内の水位の低下に伴うフロートの下降に連動して下降し排水口を閉止するよう構成された排水弁(74、72)と、制制御筒の貯水部内の洗浄水を流出させる洗浄水の流量を調節する流量調節手段(78e、78f、86)と、を有する。
【選択図】図2
Description
このように構成された本発明においては、排水弁が、貯水部内の洗浄水が流出することによる貯水筒内の水位の低下に伴うフロートの下降に連動して下降し排水口を閉止させるよう構成され、その貯水部内の洗浄水の水位の低下速度は、流量調節手段により貯水部内の洗浄水を流出させる流量を調節することで調節することが出来るので、貯水筒内の水位の低下速度及びフロートの下降速度を変化させることが出来る。従って、フロートに連動して下降し排水口を閉止する排水弁の閉弁タイミングも変化させることが出来る。その結果、各洗浄モードにおいて、便器へ供給される洗浄水量を変化させることが出来る。また、本発明は、このように貯水部内の水位の低下に連動させて排水弁の下降速度を変化させることにより、閉弁タイミングを調節するものであり、フロート及び排水弁は、筒体の内方に配置された制御筒のさらに内方に設けられているので、筒体に形成された開口部から流入する洗浄水の影響を受けることを抑制して、排水弁の動作を安定させることが出来、より確実に、所望の洗浄水量を得ることが出来る。
このように構成された本発明においては、より確実に、貯水筒内の水位の低下速度及びフロートの下降速度を変化させることが出来、従って、フロートに連動して下降し排水口を閉止する排水弁の閉弁タイミングも、より確実に、変化させることが出来る。その結果、各洗浄モードにおいて、便器へ供給される洗浄水量をより確実に変化させることが出来る。
このように構成された本発明においては、流出口は、筒体に形成された開口部とは反対側の貯水部の側面に形成されているので、筒体の開口部から筒体内に流入する洗浄水の影響を受けることを抑制して、貯水筒の流出口から流出される洗浄水の流量を安定させることが出来、その結果、排水弁の動作を安定させることが出来る。
このように構成された本発明においては、簡単な構造で、排水弁の閉弁タイミングを変化させることが出来る。
このように構成された本発明においては、各洗浄モードにおいて、少なくとも2通りに洗浄水量を得ることが出来る。
このように構成された本発明においては、調節部材により2つの流出口を常時開いた状態にして、貯水筒内の水位の低下速度及びフロートの下降速度を早め、従って、排水弁の閉弁タイミングも早めて、洗浄水量を少なくして近年の節水ニーズの要請を満たし、一方、所望される洗浄水量がそのような場合より多い場合には、調節部材により流出口を1つにして、貯水筒内の水位の低下速度及びフロートの下降速度をより遅くすることにより、排水弁の閉弁タイミングをより遅くし、閉弁タイミングを遅らせた分、洗浄水量を増量することが出来る。
先ず、図1により、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置が適用された水洗便器を説明する。図1は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置が適用された水洗便器の断面図である。
この蓋体24の下方には、吐水口24bから流入する水を、後述する排水装置70の制御筒78の外方に導く導水部材25が設けられている。
操作装置46は、操作レバー48と、モータ50と、このモータ50に接続される操作ボタン52(図2にのみ図示)と、を備える。操作ボタン52は、後述する大洗浄用、小洗浄用、エコ小洗浄用の3つの操作ボタンを備えている。
図3は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の排水装置の分解斜視図であり、図4は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の排水装置の断面図であり、図5は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の排水装置の制御筒の斜視図であり、図6は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の排水装置の斜視図である。
先ず、弁体72は、図2及び図4に示すように、オーバーフロー管74の下端部に形成された断面コ字状の弁体保持部74aにはめ込まれ、オーバーフロー管74と共に上下動して、排水口22aを開閉する排水弁として機能する。また、オーバーフロー管74の側面には、その上下方向の中間部に、固定部材82を保持するための凹部74bが一周にわたって延びるように形成されている。
このような構成により、オーバーフロー管74が回転しながら鉛直方向上方に移動することを防ぐことができ、排水装置70の開弁動作を安定させることができる。
先ず、図3及び図6に示すように、筒体76は、その横断面形状がほぼ矩形状に形成され、4辺の上縁部76aを有し、上方が開放されている。また、筒体76は、矩形状に形成された筒体76の4つの側面のうち、1つの側面76bにのみ、開口部76cが1つだけ形成されている。開口部76cは、矩形状に形成されている。
先ず、図7乃至図9により、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置により実行される3種類の洗浄モードのうち、大洗浄モードを説明する。
図7は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の大洗浄モードにおける排水開始時の状態を示す概略断面図であり、図8は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の大洗浄モードにおける排水途中の状態を示す概略断面図であり、図9は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の大洗浄モードにおける排水終了後の状態を示す概略断面図である。
なお、このとき、第2の引き上げ部材58は揺動されないので、筒体76の開口部76cを開閉する各切替弁90、92は、図7に示すように、開口部76cから離間した位置のままである。従って、筒体76の開口部76cは全開であり、その開口断面積も変わらない。
このように、閉弁直後の筒体76の外方の水位(WL1)が、開口部76cの上縁より上方に位置するようにすることで、開口部76cへ流入する洗浄水をヘッド圧が高いものとなり、洗浄が終了するまで水勢の強い洗浄水が排水される。
図10は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の小洗浄モードにおける排水開始時の状態を示す概略断面図であり、図11は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の小洗浄モードにおける排水開始直後の状態を示す概略断面図であり、図12は、小洗浄モードの排水途中における第1切替弁の保持状態を説明するための要部拡大断面図であり、図13は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の小洗浄モードにおける排水途中の状態を示す概略断面図であり、図14は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の小洗浄モードにおける排水途中の状態を示す概略断面図であり、図15は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の小洗浄モードにおける排水終了後の状態を示す概略断面図である。
図12に示すように、排水開始後、筒体76の内方を流れる洗浄水の流速が、筒体76の外方を流れる洗浄水の流速より相対的に大きくなる。これは、筒体76の内方の流路面積が、第1切替弁90の連通口90bの流路面積より大きいためである。そして、筒体76の内方を流れる洗浄水の流速が、筒体76の外方を流れる洗浄水の流速より相対的に大きくなると、図12に示すように、第1切替弁90の内外で差圧が生じ、第1切替弁90には、図12に示すような力が加わって、閉じた状態に保持される。
このように、閉弁直後の筒体76の外方の水位(WL2)が、開口部76cの上縁より上方に位置するようにすることで、開口部76cへ流入する洗浄水をヘッド圧が高いものとなり、大洗浄モードと同様に、小洗浄モードでも、洗浄が終了するまで水勢の強い洗浄水が排水される。
図16は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置のエコ小洗浄モードにおける排水開始時の状態を示す概略断面図であり、図17は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置のエコ小洗浄モードにおける排水開始直後の状態を示す概略断面図であり、図18は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置のエコ小洗浄モードにおける排水途中の状態を示す概略断面図であり、図19は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置のエコ小洗浄モードにおける排水終了直前の状態を示す概略断面図であり、図20は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置のエコ小洗浄モードにおける排水終了後の状態を示す概略断面図である。
また、これに伴い、貯水筒78d内の洗浄水も、小穴78e、78fから流出する流量に応じて所定の速度で低下し始める。ここで、このエコ洗浄モードでは、オーバーフロー管74及び弁体72が保持(ホールド)されているので、大洗浄モード及び小洗浄モードと異なり、図19に示すように、貯水筒78d内の水位の低下に伴ってフロート80のみが下降する。
なお、保持を解除するタイミングは、オーバーフロー管74及び弁体72が、上述した所定の速度で下降し、オーバーフロー管74に固定された固定部材82がフロート80の上面に当接した時点と、貯水筒78d内の洗浄水の水位がフロート80に浮力を与えない水位まで低下した時点と、がほぼ同時となるように設定しても良い。
図21は、本発明の実施形態による洗浄水タンク装置の排水装置の制御筒の側面図であり、スライド部材が一方の小穴を開いている状態(a)及びスライド部材が一方の小穴を閉じている状態(b)を示す図である。
ここで、大洗浄モード及び小洗浄モードでは、小穴78e、78fのうち、一方の小穴78eをスライド部材86で閉じれば(図21(b)の状態)、それらの各洗浄モードにおける洗浄水量を増量させることが出来る。即ち、主に図5、図8において説明したように、本実施形態では、貯水筒78d内の洗浄水の水位が、小穴78e、78fから流出する流量に応じて所定の速度で低下するよう、制御筒78が形成されている。従って、一方の小穴78eをスライド部材86で閉じれば、貯水筒78d内から流出される洗浄水の流量が減り、貯水筒78d内の洗浄水の水位の低下速度を遅くすることが出来る。従って、上述したように、貯水筒78d内のフロート80の下降に連動して下降するよう構成された弁体72の下降速度も遅くすることが出来、下降速度を遅くした分、閉弁タイミングを遅らせて、洗浄水量を増量することが出来る。
なお、本実施形態によるエコ小洗浄モードでは、オーバーフロー管74及び弁体72の保持の解除のタイミングを遅らせて、洗浄水量を増量させるようにしている。
6 導水路
20 外装タンク
22 貯水タンク
22a 排水口
24 蓋体
34 洗浄水給水装置
46 操作装置
48 操作レバー
52 操作ボタン
54 回転伝達部材
56 第1の引き上げ部材
58 第2の引き上げ部材
60 第1玉鎖
62 第2玉鎖
70 排水装置
72 弁体
74 オーバーフロー管
74a 弁体保持部
74b 固定部材保持用凹部
76 筒体
76a 筒体の上縁部
76b 筒体の一側面
76c 筒体の開口部
78 制御筒
78d 貯水筒
78e、78f 小穴
78 流入口
80 フロート
82 固定部材
86 スライド部材
90 第1切替弁
92 第2切替弁
92 突出部
94 軸体
Claims (6)
- 便器を洗浄する洗浄水を貯水する洗浄水タンク装置であって、
洗浄水が貯水され、底面に排水口が形成された貯水タンクと、
上記排水口を取り囲むように上記貯水タンクの底面から上方に延びる側面を有し、その上面が開放されると共に上記側面に開口部が形成された筒体と、
この筒体に形成された開口部を開閉する切替弁と、
上記筒体の内方に配置され、洗浄水を貯水する貯水部を備えた制御筒と、
上記貯水部内の洗浄水の水位に応じて上下動可能に上記貯水部内に配置されるフロートと、
上記制御筒の貯水部内の洗浄水の流出による上記貯水筒内の水位の低下に伴うフロートの下降に連動して下降し上記排水口を閉止するよう構成された排水弁と、
上記制御筒の貯水部内から流出する洗浄水の流量を調節する流量調節手段と、を有することを特徴とする洗浄水タンク装置。 - 上記流量調節手段は、上記制御筒の貯水部に形成され貯水部内の洗浄水を流出させる流出口と、この流出口の開口断面積を調節する調節部材と、を有する請求項1記載の洗浄水タンク装置。
- 上記貯水部の流出口は、上記筒体に形成された開口部に対して反対側の上記貯水部の側面に形成されている請求項2に記載の洗浄水タンク装置。
- 上記調節部材は、上記流出口に対してスライドして、その流出口の開口断面積を調節する請求項2又は請求項3に記載の洗浄水タンク装置。
- 上記貯水部に形成された流出口は少なくとも2つ形成され、上記調節部材は、上記少なくとも2つの流出口のうち1つを常時開き、残りの流出口を所望される洗浄水量に応じて段階的に開閉するよう切り替える切替部材である請求項2乃至4のいずれか1項に記載の洗浄水タンク装置。
- 上記貯水部に形成された流出口は2つ形成され、上記調節部材は上記2つの流出口のうち、一方の流出口のみを開閉するよう設けられる切替部材である請求項2乃至4のいずれか1項に記載の洗浄水タンク装置。
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