JP2011235714A - 自転車用ルーフ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、自転車走行中の横風などによる転倒の危険性に配慮した収納可能な自転車用ルーフを提供する。
【解決手段】自転車のハンドルに天頂から前方へ傾倒を許す軸動を持つ幌枠支柱が取り付けられ、幌枠支柱の上部に取り付けられた薄い布製などの軽量な素材が運転者頭上を通過し後方へ狭くなる台形あるいは三角形の形で展開する天幕があり、天幕の後端部にある連結フックと自転車後部から立ち上がり弾力のある素材によって後方へ張力をもたせる事で天幕を屋根構造に展開し、天幕と連結フックの間に面ファスナーを介して取り付ける事で強風などで天幕に強い圧力が掛かった際に天幕が面ファスナーが剥離し危険を回避する機能を持つ収納可能な自転車用ルーフ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自転車用ルーフに関する。
自転車において、雨天の日に片手で傘を持ち運転するのは危険である。
そこで例えば、特許文献1は、自転車前部に弾性変形する支柱を二本立て支柱間に屋根シートをはり、支柱の先端を自転車後方から取付紐にて張力を与え、湾曲した屋根構造を構成し、運転者の頭上を覆うものである。
特許文献2は、自転車本体後部寄りに回転軸をもち可動収納が可能な弾性変形する骨枠にビニールを張って幌構造とし運転者の頭上を覆うものである。
また特許文献3は特許文献2の類似した構造で、回転軸をハンドル部分に装着したものである。
特開平8−104276 実用新案登録第3157737号 特開平2008−44586
従来考案されてきた自転車用のルーフ構造において、構造が複雑あるいは強固などの理由で重心点が高くなり不安定であったり、駐輪施設の駐輪装置に収める事が出来なかったり、あるいは横風に煽られ転倒する危険に対処する安全性を重視した自転車用ルーフがなかった。
上記問題を解決するため、請求項1に掛かる発明は、自転車のハンドルあるいは近傍に取り付けられ天頂から前方へ傾倒を許した軸動を持つ幌枠支柱と、幌枠支柱の上部に取り付けられ薄い布製など軽量で柔軟なシート素材が運転者頭上を通過し後方へ狭くなる台形あるいは三角形の形で展開する天幕と、
天幕下面に天幕左右両側縁部の前方から後端部に連続し「V」の字形に取り付けた面ファスナーの片面と、対になった他方の面ファスナーの後方後端部に取れつけられた連結フックと、自転車後部から立ち上がり後方への張力をもつ弾力変形に強い線材あるいはロッドのバネ材の先端と掛け止めしてなる事を特徴とした自転車用ルーフである。
このように本発明では、屋根の本体である天幕は骨組みを持たず張力のみで展開するので軽量化され走行時の安定性が図られると同時に、天幕に働く張力は弾性変形に強い線材あるいはロッドからなるバネ材を利用する事で、天幕が横風に対して柔軟に変位して走行時のふらつきを制御し、天幕に張力を与える線材あるいはロッドからなるバネ材の先端と掛け止めされた連結フックは、天幕との間に面ファスナーを介在させて連結しているので、剪断強度には強く抵抗し剥離は容易な面ファスナーの特性によって通常の状態をしっかり維持するが、突風などで自転車が傾き天幕の下側から強い風圧が掛かった際には風の力で天幕の面ファスナー部分が容易に剥離して風を逃がすので、走行のコントロールを失う危険を回避させる機能を持た事を特徴とした自転車用ルーフである。
請求項2に係る発明は、前記天幕において天幕の巾より少し短くかつ湾曲に成型され弾力のある細長い湾曲骨を天幕の巾方向で天幕中央上部が凸状になる方法で、天幕に直接取り付けてある事を特徴とする請求項1記載の自転車用ルーフである。
これによると、雨水が天幕に溜まり下に垂れ下がる事を防止すると共に走行中は天幕に翼の原理で揚力を発生させるので、周囲を骨構造で支えず後部からの張力だけで展開する天幕に対して、走行中の天幕を安定させる事を特徴とした自転車用ルーフである。
請求項3に係る発明は、前記天幕において、進行方向の左右縁部の天幕中心側の天幕生地に適当な間隔を持ち「U」字あるいは「V」字状の雨樋型部をした部品を数箇所取り付け、天幕に張力を掛けた際に天幕の縁部が連続した雨樋状に形成される事を特徴とする請求項1記載の自転車用ルーフである。
これによると、雨天走行時は天幕の両脇が天幕張力によって連続した雨樋が形成されて雨樋に溜まる雨水は走行時の風により後方へ流され、運転者の両脇が濡れる事を減少させると共に天幕の収納時に支障が無い構造である事を特徴としている。
請求項4に係る発明は、天幕の進行方向左右縁部に光を透過し薄くて軽量なメッシュ状の布あるいは同等の透明シートを暖簾状に取り付け事を特徴とする請求項1記載の自転車用ルーフである。
これによると、透過性の素材を利用する事で運転者の左右の視界を遮る事なく左右側からの雨濡れを防止し暖簾状に取り付ける事で軽量でかつ横風に抵抗しない事による安全性を確保した事を特徴としている。
以上の構成によれば、自転車の屋根に相当する天幕は骨組構造を持たず線材あるいはロッドからなるバネ材による張力により展開する構造なので構造が簡素で軽量化する事で自転車に屋根構造を設置する事による安定性の損失を制御すると共に、横風に対して天幕が抵抗せずに大きく変位する構造のために横風の影響を軽減し、さらに強い横風を受けた場合は天幕が風の力よって面ファスナー部分で剥離して風を逃がす安全機能が備わっている。
収納時は、連結フックを外すだけで屋根の構造体が解除され、天幕をまるめて幌枠支柱とともに前輪側に倒して収納する事で完了するので、設置と収納の作業が素早く簡単になり、走行中の急な天候変化にも対応が可能になった。
また収納時は前輪上部に小さく収められるから、駐輪施設にある駐輪装置に見られる狭い空間に対しても障害が無く従来通りの駐輪が可能なので自転車の利便性を失う事が無い。
この発明にかかる自転車用ルーフにおける側面図である。 図1におにてルーフを展開した時の斜図である。 図1においてルーフを収納した時の斜図である。 天幕の中央付近の横断面図である。 天幕とピアノ線の結合箇所と天幕後部のテール部を示した斜図である。 連結フックの詳細斜図である。 ピアノ線収納ケースを説明する側面図である。 自転車用ルーフに横からの濡れを防ぐサイドシートを取り付けた斜図である。 ルーフ収納ケースに足元の濡れを防ぐ防雨シートを取り付けた実施例の斜図である。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
図1および図2によると、自転車のハンドルあるいは近傍に幌枠固定具1が固定され、幌枠固定具1には天頂から前方へ傾倒を許す軸動を持つ幌枠支柱2の下部が取り付けられている。
図1および図2における本実施例は、幌枠支柱2を複数取り付け前輪上部には、別途に記述する天幕7と幌枠支柱2などを収納するためのルーフ収納ケース4を取り付け、かつ、視界を妨げない大きな開口部あるいは開口部に透明シートを配置する事で前方からの風雨を防ぐための幌シート3を取り付けてあって、これにより天幕7が自転車後方からの張力に対抗するので幌枠支柱2の起立状態を安定させる効果がある。
この時、ルーフ収納ケース4の設置位置は、幌枠支柱2の上端部の回転半径内であれば良いので、図3の様に前籠付き自転車を想定している場合は前籠前面に設置する。前籠の無い自転車であっても幌枠支柱2の回転半径内の前輪上部の任意の位置に配置する事が可能である。ルーフ収納ケース4は幌枠支柱2を収めるので幌枠支柱2の巾より小さい「コ」の字の形をした函体構造により幌枠支柱2を内部へ収められるからルーフ収納時の走行でも天幕7や幌シート3が風に煽られる事が無い。
幌枠支柱2の上部骨組みにその一端が取り付けられ運転者頭上を通過し後方へ狭くなる台形あるいは三角形の薄い布製あるいは類似のシート素材による天幕7があって、天幕7後端部に取り付けられた連結フック5と自転車後方に設置した別途記述する張力装置の先端部分を掛け止めし、天幕7に張力をもたせて屋根状に展開している。
図5によれば、前記天幕7の下面において、
天幕7の左右両側縁部の前方から後端部に連続した「V」の字形に取り付けた面ファスナー13において、前記面ファスナー13の剥離側で対になった面ファスナー13の「V」の字の底に相当する後方端部に連結フック5の受け側端子が取り付けられている。これにより連結フック5から天幕7に伝達する張力は、面ファスナー13を介して伝わる。
面ファスナー13は、自転車が傾斜した際に天幕7の下面から受ける強い風圧によって天幕が剥離して外れる安全装置であるから、面ファスナー13は安全面から適切な剥離強度をもったものを取り付けてある。この場合、天幕7の張力に相当する剪断強度には非常に強く抵抗するが剥離側の力には容易に剥離する面ファスナー13の特性を利用するから、走行時の風に対する安全性を持たせる事が出来た。
図5によれば、天幕7の左右両端部において、面ファスナー13の自転車前方先端の一部に面ファスナーオスメス固定部14を設け、面ファスナー13の対になった剥離側の一部が一緒に縫製あるいは接着されているので、強風により天幕7の後ろ端部から面ファスナー13が剥離を開始しても自転車後方からの張力を伝達する連結フック5は維持されたままなので、天幕7の面ファスナー13への貼り付け復旧が手早くすむ様になっている。
本実施例は前記連結フック5は、自転車後方から天幕7に張力を伝達するピアノ線8あって、ピアノ線8が走行中に障害物に接触した場合の危険性があるので、設定以上の張力が架かった場合に連結フック5が自動で外れる様にしてある。図6による連結フック5によるとピアノ線8の先端に取り付けた掛け止め端子を球形にし、面ファスナー側に取り付けた連結フック5の受け側端子の掛け止め部材が設定以上の張力が発生した場合に弾性変形によって開き、掛け止めを自動で開放する様になっている。連結フック5は同等の安全機能を持っていれば他の方法であっても良い。
天幕7の中央付近には、弾力のある樹脂などで出来た湾曲に成型した細い板状あるいは棒状で弾力のある湾曲骨6を天幕7の左右方向でかつ天幕中央部が凸状になる方法で天幕7に接取り付けてあって、これにより天幕7に雨水が溜まり垂れ下がる事を防ぐと共に、走行中の風による揚力を発生させ、天幕7全体を安定させる機能をもたせてある。
天幕7の左右縁部は、縁部から天幕内側にかけて小さな雨樋の型をした「U」の字形の部品である雨樋型部11が適当な間隔を持って取り付けられ、天幕7が張力により展開した時に、天幕7の左右縁部に連続した雨樋の形を形成させた機能を持たせてある。雨天の走行時に天幕7で受け止めた雨水は雨樋に溜まり走行時の風により後方へ流れ落ちる構造である。図4は雨樋型部11の断面図である。また図5によると天幕7の後端部に雨の排水が集中するので、天幕7の後端部は尾の様に伸張させたテール部12があり、かつ、テール部12の巾に相当する大き目の雨樋型部11を使い雨樋の効果で自転車車体の後方へ排水される仕組である。テール部12の末端は、風によるふらつきを防止するため着脱可能なピアノ線ガイド15を使ってピアノ線8に固定されている。雨樋型部11の取り付けに関しては、部品を生地へ直接接着する方法の他に天幕7の生地に直接樹脂を含侵させ硬化させても良い。
自転車後部には天幕7に張力を与える張力装置があって、自転車後部のフレームあるいは近傍に固定した筒状のピアノ線収納ケース10があって、筒の中心軸方向は天頂あるいは自転車後方へ適度に傾けた位置に固定してある。ピアノ線収納ケース10の内部には、ピアノ線8が自由に抜き差し可能な状態で挿入してあり、ピアノ線8を引き出す際にピアノ線の端部が収納ケース10から脱落しない掛け止めを持ち、ピアノ線8の先端部には、前記の通り連結フック5に掛け止めする球体の結合端子があって天幕7に掛け止めされている。
ピアノ線8は、連結フック5を経由し天幕7に張力を伝達する目的であり、かつ容易な掛け止め行為が可能な操作性を求めるので、ピアノ線8自体を湾曲させる事で生じる弾性復元力を期待しないから比較的細いピアノ線を使用してある。この場合ワイヤーの様な弾性復元力の無いものだと、後輪にからまる危険が生じるので自立する程度のピアノ線8を使用してある。
図7によれば、ピアノ線8を連結フック5に掛け止めした後に、天幕7を展開するために必要で強い張力をピアノ線8に加える目的で、ピアノ線収納ケース10には別途に補強スプリング9が収納され、ピアノ線8を保持しながら自由にスライド可能な状態で取り付けてある。本実施例によれば、天幕7を展開する際にピアノ線8だけをケースから抜き出し天幕7の連結フック5へ掛け止めし、その後、先端にピアノ線をガイドするローラが付いた補強スプリング9を引き出し、上方へ引き出す事でピアノ線8に強い張力を与える事ができる。
図7の実施例はピアノ線8の外側に補強スプリング9を配置し、先端部にあるガイドによりピアノ線8を自由にスライドさせながら強い張力を補強している。この場合、補強スプリング9はそのコイル状の中心軸にピアノ線8を配置してスライドも良い。
補強スプリング9はピアノ線8の抜き差しに影響されずピアノ線収納ケース10から自由にスライドでき、かつ、抜け落ちない構造で取り付けてある。
ピアノ線8および補強スプリング9は同等の性質があれば、例えばカーボン繊維で補強された樹脂製のロッド材に置き換えても良い。
当該発明の自転車用ルーフを収納する場合は、図3によれば、連結フック5を外して天幕7をまるめ幌枠支柱2と一緒に前方へ倒し、前輪上部に設置したルーフ収納ケース4に収納させ、ピアノ線8と補強スプリング9は後輪側にあるピアノ線収納ケース10へ収納する。この場合、ピアノ線8はピアノ線収納ケース10内に完全に収納出来ないから、先端を車体の一部に掛け止めする。
図8は、雨天時に運転者の両腕部分などが濡れる事に対処するため、天幕7の縁部の両脇に取り付けられ、運転時の視界を妨げない透明なシートなどでのれん状に取り付けたサイドシート13の実施例である。のれん状になっているため横風があれば風を逃がす機能をもっているので、安全性を失わない。
サイドシート13は、軽量化と収納が容易で収納時のシワが目立たない防水加工された薄く光が透過するメッシュ系の布であってもよい。
雨天走行中に足元が濡れる場合が多い。これに対処するために自転車前輪にあるルーフ収納ケース4内に、障害物に接触しても破損しにくい弾性のある樹脂製などの板あるいは棒状の材料によって作られ、かつ、その一端はルーフ収納ケース4内に回転軸を持つあるいは、スライドさせるためのケースを持って保持され、任意に収納する事が出来る構造を持つ。さらの自転車の外側に展開する前記の棒材には、三角あるいは台形からなる樹脂製のシートがぶら下がる様に取り付けられ、下端部は、前輪構造物に掛け止めるする機能をもたせた足濡れ防止シートの実施例を図9に示す。収納時は、掛け止めを外し前記の棒材に樹脂製シートを巻き取りルーフ収納ケース4に収納する。
これにより前方から吹き付ける雨に対して、足元が濡れる事を防ぐ機能がある。
1 幌枠固定具
2 幌枠支柱
3 幌シート
4 ルーフ収納ケース
5 連結フック
6 湾曲骨
7 天幕
8 ピアノ線
9 補強スプリング
10 ピアノ線収納ケース
11 雨樋型部
12 テール部
13 面ファスナー
14 面ファスナーオスメス固定部
15 ピアノ線ガイド
16 サイドシート
17 足濡れ防止シート

Claims (4)

  1. 自転車のハンドルあるいは近傍に取り付けられ天頂から前方へ傾倒を許した軸動を持つ幌枠支柱と、幌枠支柱の上部に取り付けられ薄い布製など軽量で柔軟なシート素材が運転者頭上を通過し後方へ狭くなる台形あるいは三角形の形で展開する天幕と、天幕下面に天幕左右両側縁部の前方から後端部に連続し「V」の字形に取り付けた面ファスナーの片面と、対になった他方の面ファスナーの後方後端部に取れつけられた連結フックと、自転車後部から立ち上がり後方へ張力をもたせた弾性変形に強い線材あるいはロッドからなるバネ材の先端と掛け止めしてなる事を特徴とした自転車用ルーフ。
  2. 前記天幕には、天幕の巾より少し短くかつ湾曲に成型され弾力のある細長い湾曲骨を天幕の巾方向で天幕中央上部が凸状になる方法で、天幕に直接取り付けてある事を特徴とする請求項1記載の自転車用ルーフ。
  3. 前記天幕は、進行方向の左右縁部の天幕中心側の天幕生地に適当な間隔を持ち「U」字あるいは「V」字状の雨樋型部をした部品を数箇所取り付け、天幕に張力を掛けた際に天幕の縁部が連続した雨樋状に形成される事を特徴とする請求項1記載の自転車用ルーフ。
  4. 前記天幕は、進行方向の左右縁部に光を透過し薄くて軽量なメッシュ状の布あるいは同等の透明シートを暖簾状に取り付ける事を特徴とする請求項1記載の自転車用ルーフ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104340307A (zh) * 2013-07-24 2015-02-11 仁化县汇能电器销售部 自行车的晴雨篷
KR101615487B1 (ko) * 2015-07-21 2016-04-25 정운진 자전거용 차수 장치
JP2020001672A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 義則 波多野 自転車の雨具用幌

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