JP2011235569A - 多層インジェクションブロー成形品及び多層インジェクションブロー成形品の製造方法。 - Google Patents

多層インジェクションブロー成形品及び多層インジェクションブロー成形品の製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】環状オレフィン系樹脂層とガスバリア性の高いガスバリア性樹脂層とを有し、水蒸気バリア性、ガスバリア性が極めて高く、さらに透明性の高い多層インジェクションブロー成形品及び当該多層インジェクションブロー成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】環状オレフィン系樹脂層(A)とガスバリア層(B)と環状オレフィン系樹脂層(C)とが順次配置される構成を含む3層以上の積層構造を有し、ガスバリア層(B)は、ガスバリア性樹脂を含み、当該ガスバリア性樹脂の冷結晶化温度が、上記環状オレフィン系樹脂層(A)及び(C)に含まれる環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度よりも高くなるように材料選択を行う。
【選択図】なし

Description

本発明は、ガスバリア性及び水蒸気バリア性の高い多層インジェクションブロー成形品及び当該多層インジェクションブロー成形品の製造方法に関する。
多層インジェクションブロー成形とは、先ず、共射出成形によって有底のプリフォームを成形し、次いで、このプリフォームを予備加熱し、最後に、予備加熱後のプリフォームをブロー成形温度まで加熱してブロー成形する成形法である。この多層インジェクションブロー成形によれば、成形時間が短く、効率良く成形品を得ることができるため様々な容器類の製造に用いられる。
上記多層インジェクションブロー成形等により製造される多層容器においては、ガスバリア性樹脂層と水蒸気バリア性樹脂層とを積層させて、多層容器のガスバリア性、水蒸気バリア性を向上させることが行われる(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
ところで、水蒸気バリア性の高い樹脂としては、環状オレフィン系樹脂が知られている。環状オレフィン系樹脂は、透明性、耐薬品性、耐溶剤性、電気的性質、機械的性質等に優れ、医療容器、食品容器等の作製に用いられている。
また、ガスバリア性樹脂としても様々な樹脂が知られている。環状オレフィン系樹脂とガスバリア性の高いガスバリア性樹脂とを組み合わせることで、水蒸気バリア性、ガスバリア性の極めて高い多層容器を容易に作製できるように思われる。
しかしながら、インジェクションブロー成形法では、ガスバリア性樹脂が予備加熱の段階で結晶化する問題がある。予備加熱の段階でガスバリア性樹脂が結晶化するとブロー成形の段階でプリフォームを膨らますことが困難になる。また、容器の透明性維持、バリア性の安定のために、多層プリフォームの成形においては、各層の厚みがより均一な多層プリフォームを製造する必要がある。そして、ブロー成形においては、各層を均一に延伸する必要がある。このような問題があるため、環状オレフィン系樹脂とガスバリア性の高いガスバリア性樹脂とを用いた多層インジェクションブロー成形品の製造は極めて困難である。
そこで、環状オレフィン系樹脂層とガスバリア性の高いガスバリア性樹脂層とを有し、水蒸気バリア性、ガスバリア性が極めて高く、さらに透明性の高い多層インジェクションブロー成形品が求められている。
特開2000−351186号公報 特開2007−118520号公報
本発明は以上の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、環状オレフィン系樹脂層とガスバリア性の高いガスバリア性樹脂層とを有し、水蒸気バリア性、ガスバリア性が極めて高く、さらに透明性の高い多層インジェクションブロー成形品及び当該多層インジェクションブロー成形品の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、環状オレフィン系樹脂層(A)とガスバリア層(B)と環状オレフィン系樹脂層(C)とが順次配置される構成を含む3層以上の積層構造を有し、ガスバリア層(B)は、ガスバリア性樹脂を含み、当該ガスバリア性樹脂の冷結晶化温度が、上記環状オレフィン系樹脂層(A)及び(C)に含まれる環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度よりも高くなるように材料選択を行うことで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
(1) 環状オレフィン系樹脂層(A)とガスバリア層(B)と環状オレフィン系樹脂層(C)とが順次配置される構成を含む3層以上の積層構造を有し、前記ガスバリア層(B)は、ガスバリア性樹脂を含み、前記ガスバリア性樹脂の冷結晶化温度が、前記環状オレフィン系樹脂層(A)及び(C)に含まれる環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度よりも高い多層インジェクションブロー成形品。
(2) 前記ガスバリア性樹脂は、芳香族ナイロン樹脂である(1)に記載の多層インジェクションブロー成形品。
(3) 前記芳香族ナイロン樹脂は、ナイロンMXD6であり、前記環状オレフィン系樹脂は、260℃におけるせん断速度1216/秒のときの溶融粘度が100Pa・s以上200Pa・s以下である(2)に記載の多層インジェクションブロー成形品。
(4) 環状オレフィン系樹脂層(A)とガスバリア層(B)と環状オレフィン系樹脂層(C)とが順次配置される構成を含む3層以上の積層構造を有する多層プリフォームを成形するプリフォーム成形工程と、前記多層プリフォームをブロー成形温度まで加熱しブロー成形する成形工程と、を備え、環状オレフィン系樹脂層(A)及び(C)に含まれる環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)が、前記ガスバリア層(B)に含まれるガスバリア性樹脂の冷結晶化温度よりも低い多層インジェクションブロー成形品の製造方法。
(5) 前記多層プリフォームを予備加熱する予備加熱工程を、プリフォーム成形工程と成形工程との間にさらに備える(4)に記載の多層インジェクションブロー成形品の製造方法。
(6) 前記予備加熱工程は、赤外線温度計によって測定した前記多層プリフォームの温度が、ガスバリア性樹脂の冷結晶化温度未満になるように加熱する工程である(5)に記載の多層インジェクションブロー成形品の製造方法。
(7) 前記プリフォーム成形工程は、環状オレフィン系樹脂とガスバリア性樹脂とを共射出成形して、多層プリフォームを成形する工程である(4)から(6)のいずれかに記載の多層インジェクションブロー成形品の製造方法。
本発明によれば、プリフォームを予備加熱する予備加熱工程で、ガスバリア性樹脂が結晶化せず、さらに、多層プリフォームの成形において各層の厚みがより均一な多層プリフォームが得られ、ブロー成形において各層を均一に延伸することができる。その結果、水蒸気バリア性、ガスバリア性が極めて高く、さらに透明性の高い多層インジェクションブロー成形品を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
<多層インジェクションブロー成形品>
本発明の多層インジェクションブロー成形品は、環状オレフィン系樹脂層(A)とガスバリア層(B)と環状オレフィン系樹脂層(C)とが順次配置される構成を含む3層以上の積層構造を有し、ガスバリア層(B)は、ガスバリア性樹脂を含む。ガスバリア性樹脂の冷結晶化温度が、環状オレフィン系樹脂層(A)又は(C)に含まれる環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度よりも高くなるように材料を選択することで、本発明の効果が奏される。以下、各層、各層に使用する材料について説明する。
[環状オレフィン系樹脂層(A)]
環状オレフィン系樹脂層(A)は、環状オレフィン系樹脂を含む層である。環状オレフィン系樹脂を含むことで、多層インジェクションブロー成形品に対して優れた水蒸気バリア性を付与することができる。先ず、環状オレフィン系樹脂について説明する。
本発明に用いられる環状オレフィン系樹脂は、環状オレフィン成分を共重合成分として含むものであり、環状オレフィン成分を主鎖に含むポリオレフィン系樹脂であれば、特に限定されるものではない。
本発明に好ましく用いられる環状オレフィン系樹脂として、例えば、(a1)環状オレフィンの付加重合体又はその水素添加物、(a2)環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体又はその水素添加物、(a3)環状オレフィンの開環(共)重合体又はその水素添加物、(a4)上記(a1)〜(a3)の樹脂にさらに極性基を有する不飽和化合物のグラフト体及び/又は共重合体等を挙げることができる。ここで、極性基としては、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、アミド基、エステル基、ヒドロキシル基等が例示され、極性基を有する不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキル(炭素数1〜10)エステル、マレイン酸アルキル(炭素数1〜10)エステル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル等を挙げることができる。
特に、本発明においては、環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体又はその水素添加物を好ましく用いることができる。
また、本発明に用いられる環状オレフィン成分を共重合成分として含む(a)環状オレフィン系樹脂としては、市販の樹脂を用いることも可能である。市販されている(a)環状オレフィン系樹脂としては、例えば、TOPAS(登録商標)(Topas Advanced Polymers社製)、アペル(登録商標)(三井化学社製)、ゼオネックス(登録商標)(日本ゼオン社製)、ゼオノア(登録商標)(日本ゼオン社製)、アートン(登録商標)(JSR社製)等を挙げることができる。
本発明の組成物に好ましく用いられる環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体としては、特に限定されるものではない。特に好ましい例としては、〔1〕炭素数2〜20のα−オレフィン成分と、〔2〕下記一般式(I)で示される環状オレフィン成分と、を含む共重合体を挙げることができる。
Figure 2011235569
(式中、R1〜R12は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれるものであり、R9とR10、R11とR12は、一体化して2価の炭化水素基を形成してもよく、R9又はR10と、R11又はR12とは、互いに環を形成していてもよい。また、nは、0又は正の整数を示し、nが2以上の場合には、R5〜R8は、それぞれの繰り返し単位の中で、それぞれ同一でも異なっていてもよい。)
〔〔1〕炭素数2〜20のα−オレフィン成分〕
本発明に好ましく用いられる環状オレフィン成分とエチレン等の他の共重合成分との付加重合体の共重合成分となる炭素数2〜20のα−オレフィンは、特に限定されるものではない。例えば、特開2007−302722号公報と同様のものを挙げることができる。また、これらのα−オレフィン成分は、1種単独でも2種以上を同時に使用してもよい。これらの中では、エチレンの単独使用が最も好ましい。
〔〔2〕一般式(I)で示される環状オレフィン成分〕
本発明に好ましく用いられる環状オレフィン成分とエチレン等の他の共重合成分との付加重合体において、共重合成分となる一般式(I)で示される環状オレフィン成分について説明する。
一般式(I)におけるR1〜R12は、それぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、及び、炭化水素基からなる群より選ばれるものである。
R1〜R8の具体例としては、例えば、水素原子;フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の低級アルキル基等を挙げることができ、これらはそれぞれ異なっていてもよく、部分的に異なっていてもよく、また、全部が同一であってもよい。
また、R9〜R12の具体例としては、例えば、水素原子;フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、ステアリル基等のアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、エチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、ナフチル基、アントリル基等の置換又は無置換の芳香族炭化水素基;ベンジル基、フェネチル基、その他アルキル基にアリール基が置換したアラルキル基等を挙げることができ、これらはそれぞれ異なっていてもよく、部分的に異なっていてもよく、また、全部が同一であってもよい。
R9とR10、又はR11とR12とが一体化して2価の炭化水素基を形成する場合の具体例としては、例えば、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基等のアルキリデン基等を挙げることができる。
R9又はR10と、R11又はR12とが、互いに環を形成する場合には、形成される環は単環でも多環であってもよく、架橋を有する多環であってもよく、二重結合を有する環であってもよく、またこれらの環の組み合わせからなる環であってもよい。また、これらの環はメチル基等の置換基を有していてもよい。
一般式(I)で示される環状オレフィン成分の具体例としては、特開2007−302722と同様のものを挙げることができる。
これらの環状オレフィン成分は、1種単独でも、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中では、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン(慣用名:ノルボルネン)を単独使用することが好ましい。
〔1〕炭素数2〜20のα−オレフィン成分と〔2〕一般式(I)で表される環状オレフィン成分との重合方法及び得られた重合体の水素添加方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法に従って行うことができる。ランダム共重合であっても、ブロック共重合であってもよいが、ランダム共重合であることが好ましい。
また、用いられる重合触媒についても特に限定されるものではなく、チーグラー・ナッタ系、メタセシス系、メタロセン系触媒等の従来周知の触媒を用いて周知の方法により得ることができる。本発明に好ましく用いられる環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体又はその水素添加物は、メタロセン系触媒を用いて製造されることが好ましい。
メタセシス触媒としては、シクロオレフィンの開環重合用触媒として公知のモリブデン又はタングステン系メタセシス触媒(例えば、特開昭58−127728号公報、同58−129013号公報等に記載)が挙げられる。また、メタセシス触媒で得られる重合体は無機担体担持遷移金属触媒等を用い、主鎖の二重結合を90%以上、側鎖の芳香環中の炭素−炭素二重結合の98%以上を水素添加することが好ましい。
〔その他共重合成分〕
(a)環状オレフィン系樹脂は、上記の〔1〕炭素数2〜20のα−オレフィン成分と、〔2〕一般式(I)で示される環状オレフィン成分以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて他の共重合可能な不飽和単量体成分を含有していてもよい。
任意に共重合されていてもよい不飽和単量体としては、特に限定されるものではないが、例えば、炭素−炭素二重結合を1分子内に2個以上含む炭化水素系単量体等を挙げることができる。炭素−炭素二重結合を1分子内に2個以上含む炭化水素系単量体の具体例としては、特開2007−302722号公報と同様のものを挙げることができる。
次いで、環状オレフィン系樹脂の物性について説明する。
本発明の特徴の一つは、環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)が、後述するガスバリア性樹脂の冷結晶化温度よりも低いことである。詳細は後述する。なお、本発明において定義するガラス転移温度及び冷結晶化温度は、DSC法(JIS K7121記載の方法)によって昇温速度10℃/分の条件で測定した値である。
安定したバリア性、高い透明性を成形品に付与するために、多層プリフォームを作製する際、には各層の厚みが均一になるように作製する必要があり、ブロー成形を行う際には、環状オレフィン系樹脂層(A)も他の層と同様に均一に延伸する必要がある。直接的には、多層プリフォームの成形温度、ブロー成形温度での環状オレフィン系樹脂の溶融粘度が問題となるが、260℃におけるせん断速度1216/秒のときの溶融粘度が100Pa・s以上200Pa・s以下であれば、各層の厚みが均一な多層プリフォームが得やすくなるとともに、ブロー成形の際に各層を均一に延伸しやすくなるため好ましい。なお、各層の厚みが均一とは、各々の層において厚みむらが無いことを指す。厚みむらが無いとは、厚みむらが成形品の透明性、バリア性にほとんど悪影響を与えないことを指し、悪影響を与えるか否かの判断は用途により異なる。
なお、環状オレフィン系樹脂層(A)は、本発明の効果を害さない範囲で環状オレフィン系樹脂以外の樹脂を含んでもよいが、環状オレフィン系樹脂からなる層であることが好ましい。
環状オレフィン系樹脂層(A)の厚みは、特に限定されないが、多層インジェクションブロー成形品に充分な水蒸気バリア性を付与するために、環状オレフィン系樹脂層(A)の厚みと、環状オレフィン系樹脂層(C)の厚みとを合わせて、0.3mm以上であることが好ましい。さらに好ましくは0.5mm以上である。
[ガスバリア層(B)]
ガスバリア層(B)は、ガスバリア性樹脂を含む。ガスバリア性樹脂は特に限定されず従来公知のガスバリア性が高いものを使用することができる。また、本発明はガスバリア性の高いガスバリア性樹脂と環状オレフィン系樹脂とを組み合わせることを特徴とし、「ガスバリア性が高い」とは、酸素、二酸化炭素等ガスの種類や用途によって異なるが、例えば、酸素に対するバリア性(酸素透過率)が、厚み20μm、測定条件23℃、60%RHのときに50cc/m・day/atm以下のものを指す。さらに好ましくは、20cc/m・day/atm以下である。本発明では、ガスバリア性樹脂と上記環状オレフィン系樹脂との組み合わせが問題となる。以下、ガスバリア性樹脂と環状オレフィン系樹脂との組み合わせについて説明する。
本発明においては、後述する予備加熱工程において、プリフォームの温度がガスバリア性樹脂の冷結晶化温度以上になると、ガスバリア性樹脂の結晶化に起因すると推定される白化現象が観察される。このため、プリフォームの温度を冷結晶化温度以下に調整してブロー成形ができるよう、環状オレフィン系樹脂を選定する必要がある。ガラス転移温度がガスバリア性樹脂の冷結晶化温度未満の環状オレフィン系樹脂、より好ましくはガラス転移温度が100℃以下である環状オレフィン系樹脂を選定することが好ましい。なお、プリフォームの温度は赤外線温度計を用いて測定した値を採用する。
冷結晶化とは、熱力学的非平衡状態にある、いわゆるガラス状態の溶融成形物を加熱する際に起こる結晶化現象のことであり、その結晶化が起こる温度は慣用的に冷結晶化温度と呼ばれている。冷結晶化温度はDSC法により測定することができ、JIS K7121記載の方法に従い、一定の昇温速度で加熱し、特定の温度に達した後、同じ速度で降温し、再度、昇温するときに、確認される結晶化温度として測定することができる。
多層プリフォームの製造の際には、各層の厚みが均一になるようにする必要があり、環状オレフィン系樹脂層(A)、(C)、及びガスバリア層(B)の各層が均一な厚みになるためには、260℃、1216/秒における溶融粘度の差異が、100Pa・s以下、さらに好ましくは70Pa・s以下という基準で、環状オレフィン系樹脂とガスバリア性樹脂の相性の良い組み合わせを選択する必要がある。
環状オレフィン系樹脂層(A)、(C)とともに、ガスバリア層(B)は均一に延伸される必要がある。ブロー成形の際に全ての層が均一に延伸されるようにするためには、ガスバリア性樹脂の粘度と環状オレフィン系樹脂の粘度とを合わせる必要がある。例えば、260℃、1216/秒における溶融粘度の差異が、100Pa・s以下、さらに好ましくは70Pa・s以下という基準で、粘度の合う材料を選択する。
使用するガスバリア性樹脂の種類にもよるが、ガスバリア層(B)の厚みは、50μm以上であることが好ましい。ガスバリア層(B)が上記範囲内にあれば、多層インジェクションブロー成形品に充分なガスバリア性を付与することができる。
ガスバリア性樹脂の中でも、芳香族ナイロン樹脂が好ましい。芳香族ナイロン樹脂は、酸素バリア性が極めて高く、このような酸素バリア性の高いガスバリア性樹脂を用いて製造される、内容物の酸化劣化をより防ぐことができる容器が強く求められているからである。芳香族ナイロン系樹脂は、特に限定されずに種々のものを用いることができるがその中でも、メタキシレンジアミンとアジピン酸との重縮合反応から得られる結晶性のポリメタキシレンアジパミド(ナイロンMXD−6)が好ましい。例えば、三菱ガス化学社製の商品名「MXナイロン」が挙げられる。
次いで、最も好ましいナイロンMXD−6と好適に組み合わせることができる環状オレフィン系樹脂について説明する。上述の通り、ガスバリア性樹脂は冷結晶化により白化する。このため環状オレフィン系樹脂としては、ガラス転移温度がナイロンMXD−6の冷結晶化温度未満の材料を選択する必要がある。ナイロンMXD−6の冷結晶化温度はDSC法によりピーク温度が147℃と得られるが、実際には冷結晶化自体はより低い温度から始まるため、上述の通り、環状オレフィン系樹脂として、少なくともガラス転移温度が147℃未満のもの、好ましくは135℃未満のものを選択することで、ナイロンMXD−6が白化しない温度で、予備加熱工程、ブロー成形工程を行うことができる。
ブロー成形の段階でも各層が均一に延伸されるようにすることが好ましい。このためには、環状オレフィン系樹脂の粘度とガスバリア性樹脂の粘度とを合わせる必要がある。特に、260℃におけるせん断速度1216/秒のときの環状オレフィン系樹脂の溶融粘度が100Pa・s以上200Pa・s以下であれば、ガスバリア性樹脂としてナイロンMXD−6を用いた場合に、ブロー成形時においても各層を均一に延伸でき、各層において厚みむらのない多層インジェクションブロー成形品を製造することができる。
ナイロンMXD−6と組み合わせる環状オレフィン系樹脂としては、ガラス転移温度、溶融粘度等の物性が上記の範囲にあることの他に、環状オレフィン系樹脂が、ノルボルネンとエチレンの共重合体であることが好ましい。このような条件を全て満たす環状オレフィン系樹脂としては、例えば、Topas Advanced Polymers社製の商品名「TOPAS8007S−04」が挙げられる。
最後にガスバリア層(B)に含まれるその他の成分について説明する。ガスバリア層(B)には、本発明の効果を害さない範囲で、他の樹脂、添加剤等のガスバリア性樹脂以外の材料を含有させることができる。
[環状オレフィン系樹脂層(C)]
環状オレフィン系樹脂層(C)は、環状オレフィン系樹脂層(A)と同様に環状オレフィン系樹脂を含む層である。環状オレフィン系樹脂を含むことで、多層インジェクションブロー成形品に対して優れた水蒸気バリア性を付与することができる。
環状オレフィン系樹脂層(C)に含有可能な環状オレフィン系樹脂としては、環状オレフィン系樹脂層(A)で説明したものと同様のものを挙げることができるため、説明を省略する。また、環状オレフィン系樹脂層(C)に含有できるその他の成分等についても環状オレフィン系樹脂層(A)で説明したものと同様であるため、説明を省略する。
環状オレフィン系樹脂層(C)に含まれる環状オレフィン系樹脂と、環状オレフィン系樹脂層(A)に含まれる環状オレフィン系樹脂とは、同じであっても、異なるものであってもよいが、最も好ましい環状オレフィン系樹脂を、環状オレフィン系樹脂層(A)、(C)ともに含有させることが好ましい。多層インジェクションブロー成形品の製造においては、成形品の各層の厚みが均一になるようにするために、各層に使用される材料の相性が非常に重要だからである。
本発明では、上記環状オレフィン系樹脂層(A)と上記ガスバリア層(B)と上記環状オレフィン系樹脂層(C)とが順次配置される構成を含む3層以上の積層構造を有する。これは、層(A)と層(C)の間に層(B)がある構成であればよく、層(A)と層(B)との間に接着層等を設けたり、層(B)と層(C)との間に接着層を設けたりしてもよい。
<多層インジェクションブロー成形品の製造方法>
本発明の多層インジェクションブロー成形品の製造方法は、プリフォーム成形工程と、成形工程とを備える。以下、各工程について説明する。本発明の多層インジェクションブロー成形品の製造方法においては、プリフォーム成形工程と成形工程とを分けて行うコールドパリソン方式でも、プリフォーム成形工程と成形工程とを一連の工程で行うホットパリソン方式のいずれであってもよい。本発明では、コールドパリソン方式が好ましい。コールドパリソン方式を採用することで、プリフォーム成形工程と成形工程との間に、多層プリフォームを予備加熱する予備加熱工程を設けて、ガスバリア性樹脂が結晶化しないよう慎重に多層プリフォームを加熱できるからである。以下、コールドパリソン方式を採用し且つ予備加熱工程を備える本発明の多層インジェクションブロー成形品の製造方法を例に本発明の製造方法について説明する。
[プリフォーム成形工程]
プリフォーム成形工程とは、環状オレフィン系樹脂層(A)とガスバリア層(B)と環状オレフィン系樹脂層(C)とが順次配置される構成を含む3層以上の積層構造を有する多層プリフォームを成形する工程である。なお、上記の積層構造においては環状オレフィン系樹脂層(A)とガスバリア層(B)との間、ガスバリア層(B)と環状オレフィン系樹脂層(C)との間に接着層を設けてもよい。接着層に含まれる材料は各層を接着できるものであれば特に限定されない。使用可能な材料としては、例えば、変性ポリオレフィン樹脂が挙げられる。
多層プリフォームを成形する方法は特に限定されず、従来公知の方法を使用することができる。例えば、共射出成形法、共押出成形法、多段射出成形法等の種々の方法を挙げることができる。
本発明では、各層の厚みが均一な多層プリフォームを得るために、共射出成形法で多層プリフォームを成形することが好ましい。そして、共射出成形法では、各層の厚みが均一になるように、各層毎に射出開始時間、射出終了時間を調整することで、各層の厚みがより均一な良好な多層プリフォームを作製することができる。各層に用いられる材料毎に金型内での流動挙動が異なるため、射出開始時間と射出終了時間を調整することで、より好ましい多層プリフォームを製造することができる。
特に、芳香族ナイロン樹脂としてナイロンMXD6を用い、環状オレフィン系樹脂として、260℃におけるせん断速度1216/秒のときの溶融粘度が100Pa・s以上200Pa・s以下である環状オレフィン系樹脂を用いる場合には、共射出成形が好ましい。
多層プリフォームを成形する際のその他の成形条件は、使用する材料の種類、材料の組み合わせ、各層の厚み、形状に応じて適宜変更して実施できる。
[予備加熱工程]
予備加熱工程とは、プリフォーム成形工程で得られた多層プリフォームをブロー成形前に加熱する工程である。加熱むら無く各層を均一に加熱するために必要な工程である。
予備加熱温度は、赤外線温度計によって測定した上記多層プリフォームの温度がガスバリア性樹脂の冷結晶化温度未満になるように調整される。より好ましい多層プリフォームの温度は、使用する環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)+30℃以上ガスバリア性樹脂の冷結晶化温度−10℃未満である。上記の温度範囲で予備加熱工程を行うことで多層プリフォームを均一に加熱でき、さらにバリア性樹脂の結晶化も充分に抑えることができるからである。
なお、多層プリフォームを予備加熱するための方法は特に限定されず、従来公知の方法、装置を用いることができる。
[成形工程]
成形工程とは、予備加熱工程後の多層プリフォームをブロー成形温度まで加熱しブロー成形する工程である。ブロー成形の条件等は特に限定されず、従来から行われている多層プリフォームから多層容器の製造と同様の方法で行うことができる。
<多層インジェクションブロー成形品>
本発明の多層インジェクションブロー成形品は、極めて高い水蒸気バリア性と、ガスバリア性を有する。このため、本発明の多層インジェクションブロー成形品は、医薬品用途、食品用途等の容器として使用することができる。また、環状オレフィン系樹脂層が内容物と接する層(最内層)になる場合には、環状オレフィン系樹脂は薬品を吸着し難いため、本発明の多層インジェクションブロー成形品は、特に、薬品を内容物とする容器に好適である。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<材料>
環状オレフィン系樹脂1:エチレン/ノルボルネン共重合体、ガラス転移温度78℃、溶融粘度146Pa・s(260℃、1216/秒)(Topas Advanced Polymers社製、商品名「TOPAS8007S−04」)
環状オレフィン系樹脂2:エチレン/ノルボルネン共重合体、ガラス転移温度138℃、溶融粘度189Pa・s(260℃、1216/秒)(Topas Advanced Polymers社製、商品名「TOPAS6013S−04」)
ガスバリア性の高いバリア性樹脂1:ナイロンMXD−6、厚み20μm、測定条件23℃、60%RHのときの酸素バリア性(酸素透過度)、4.3cc/m・day/atm(三菱ガス化学社製、商品名「MXナイロンS6007」)
ガスバリア性の低いバリア性樹脂2:ポリエチレンテレフタレート樹脂
成形機:小型容器・小型広口容器成形機(日精ASB機械株式会社製、商品名「ASB−12N/10T」)
金型:広口ボトルプリフォーム形状(ボトル高さ64mm、胴部厚み0.8mm、容量180cc)
なお、ナイロンMXD−6について、冷結晶化温度を測定した。パーキンエルマー社製 Diamond DSCを用い、30℃から10℃/minで280℃まで昇温、5min holdの後、10℃/minで30℃まで降温、再度、30℃から10℃/minで昇温する際に検出される温度を測定した。その結果、冷結晶化温度は147℃であった(138℃〜154℃のピークであり、ピークの頂点の温度が147℃)。
<実施例1>
実施例1では、環状オレフィン系樹脂1、ガスバリア性樹脂1を用いた。環状オレフィン系樹脂1が最内層、最外層の環状オレフィン系樹脂層(A)、(C)になり、ガスバリア性樹脂1が中間層のガスバリア層(B)になる。
先ず、多層プリフォームを共射出成形法で成形した。なお、成形機は上記のものを用い、成形条件は表1に記載の通りである。
多層プリフォームを確認したところ各層の厚みはそれぞれ均一であった。
次いで、この多層プリフォームを予備加熱した。予備加熱には加熱ポットを用い、加熱温度150℃、加熱時間5秒とした。この時のプリフォームの表面温度は110℃であった。(非接触赤外線温度計で測定)
最後に予備加熱工程後の多層プリフォームをブロー成形し多層容器を作製した。ブロー成形の条件は以下の通りである。
(ブロー成形条件)
ブロー金型(ボトル高さ64mm、胴部厚み0.8mm、用量180cc)
一次ブロー圧力:1MPa
二次ブロー圧力:3.4MPa
保圧時間 :8秒
多層容器の胴部での肉厚の平均、中間層の厚みの平均、全体に対して中間層に含まれる樹脂の含有量を測定した。測定結果を表1に示した。実施例1の多層容器は各層の厚みがそれぞれ均一であり、透明性が高いことが確認された。また、水蒸気透過度、酸素透過度の測定をモコン法で行った。測定結果を表2に示した。
また、透明性の評価は、文字(サイズ、2mm×2mm)が印刷された紙面に対し、横向きに置いたボトル側面を2cmの高さにセットし、ボトルを通して文字を判読した場合の視認性により評価した。評価は以下の二段階評価で行った。
「○」:判読可
「×」:判読不可
<比較例1>
環状オレフィン系樹脂として環状オレフィン系樹脂2を用い、プリフォームの成形条件を表1に示す条件に変更し、予備加熱条件の加熱温度を200℃に変更した以外は実施例1と同様にして多層容器を製造した。この時のプリフォームの表面温度は160℃であった。
実施例1と同様に、多層容器の胴部での肉厚の平均、中間層の厚みの平均、全体に対して中間層に含まれる樹脂の含有量を測定した。測定結果を表1に示した。また、透明性の評価を行ったところ、×であったため、水蒸気透過度、酸素透過度の測定は行わなかった。測定結果を表2に示した。
<比較例2>
ガスバリア性樹脂を用いず、環状オレフィン系樹脂1のみを用い、単層プリフォームを作製し、単層容器を作製した。プリフォームの成形条件を表1に示す条件に変更した以外は実施例1と同様にして多層容器を製造した。予備加熱時のプリフォームの表面温度は110℃であった。
比較例2の容器の胴部での肉厚の平均、を測定した。測定結果を表1に示した。また、水蒸気透過度、酸素透過度の測定、透明性の評価も行った。測定結果を表2に示した。
<比較例3>
中間層に環状オレフィン系樹脂1を用い、最内層及び最外層にガスバリア性樹脂2を用いて多層容器を作製した。プリフォームの成形条件を表1に示す条件に変更した以外は実施例1と同様にして多層容器を製造した。予備加熱時のプリフォームの表面温度は110℃であった。
実施例1と同様に、多層容器の胴部での肉厚の平均、中間層の厚みの平均、全体に対して中間層に含まれる樹脂の含有量を測定した。測定結果を表1に示した。また、水蒸気透過度、酸素透過度の測定、透明性の評価も行った。測定結果を表2に示した。
<比較例4>
環状オレフィン系樹脂を用いず、ガスバリア性樹脂2のみを用い、単層プリフォームを作製し、単層容器を作製した。プリフォームの成形条件を表1に示す条件に変更した以外は実施例1と同様にして多層容器を製造した。予備加熱時のプリフォームの表面温度は110℃であった。
Figure 2011235569
Figure 2011235569
本発明では、ガスバリア性の高いガスバリア性樹脂と環状オレフィン系樹脂との組み合わせを最適にすることで、各層の厚みが均一な多層プリフォームを作製でき、ブロー成形時にも均一に延伸するため各層の厚みが均一な多層容器になる。その結果、本発明の多層容器は、ガスバリア性、水蒸気バリア性がともに極めて高い透明な多層容器になる。

Claims (7)

  1. 環状オレフィン系樹脂層(A)とガスバリア層(B)と環状オレフィン系樹脂層(C)とが順次配置される構成を含む3層以上の積層構造を有し、
    前記ガスバリア層(B)は、ガスバリア性樹脂を含み、前記ガスバリア性樹脂の冷結晶化温度が、前記環状オレフィン系樹脂層(A)及び(C)に含まれる環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度よりも高い多層インジェクションブロー成形品。
  2. 前記ガスバリア性樹脂は、芳香族ナイロン樹脂である請求項1に記載の多層インジェクションブロー成形品。
  3. 前記芳香族ナイロン樹脂は、ナイロンMXD6であり、
    前記環状オレフィン系樹脂は、260℃におけるせん断速度1216/秒のときの溶融粘度が100Pa・s以上200Pa・s以下である請求項2に記載の多層インジェクションブロー成形品。
  4. 環状オレフィン系樹脂層(A)とガスバリア層(B)と環状オレフィン系樹脂層(C)とが順次配置される構成を含む3層以上の積層構造を有する多層プリフォームを成形するプリフォーム成形工程と、
    前記多層プリフォームをブロー成形温度まで加熱しブロー成形する成形工程と、を備え、
    環状オレフィン系樹脂層(A)及び(C)に含まれる環状オレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)が、前記ガスバリア層(B)に含まれるガスバリア性樹脂の冷結晶化温度よりも低い多層インジェクションブロー成形品の製造方法。
  5. 前記多層プリフォームを予備加熱する予備加熱工程を、プリフォーム成形工程と成形工程との間にさらに備える請求項4に記載の多層インジェクションブロー成形品の製造方法。
  6. 前記予備加熱工程は、赤外線温度計によって測定した前記多層プリフォームの温度が、ガスバリア性樹脂の冷結晶化温度未満になるように加熱する工程である請求項5に記載の多層インジェクションブロー成形品の製造方法。
  7. 前記プリフォーム成形工程は、環状オレフィン系樹脂とガスバリア性樹脂とを共射出成形して、多層プリフォームを成形する工程である請求項4から6のいずれかに記載の多層インジェクションブロー成形品の製造方法。
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