JP2011235568A - 印刷装置およびその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ビットイメージデータの受信時に誤認識によりリアルタイム処理が起動することの無いようにした印刷装置の制御方法を提案すること。
【解決手段】POSプリンター3の制御回路4は、ホストコンピューター2から受信したデータを受信バッファー10に格納して当該データを通常処理部12によって解析させる。データがビットイメージ処理コマンドのヘッダー部の場合には、モード切り替え部16はデータ受信モードをDMA受信モードに切り替える。この後に受信するビットイメージ処理コマンドのビットイメージデータは、DMA制御部9によってプリントバッファー11にDMA転送される。ビットイメージデータが受信バッファー10に格納されてコマンド解析されることがないので、ビットイメージデータにリアルタイム処理コマンドと同一のデータが含まれていても誤認識により不要なリアルタイム処理が起動してしまうことがない。
【選択図】図1
【解決手段】POSプリンター3の制御回路4は、ホストコンピューター2から受信したデータを受信バッファー10に格納して当該データを通常処理部12によって解析させる。データがビットイメージ処理コマンドのヘッダー部の場合には、モード切り替え部16はデータ受信モードをDMA受信モードに切り替える。この後に受信するビットイメージ処理コマンドのビットイメージデータは、DMA制御部9によってプリントバッファー11にDMA転送される。ビットイメージデータが受信バッファー10に格納されてコマンド解析されることがないので、ビットイメージデータにリアルタイム処理コマンドと同一のデータが含まれていても誤認識により不要なリアルタイム処理が起動してしまうことがない。
【選択図】図1
Description
本発明はPOSシステム等に用いられる印刷装置およびその制御方法に関し、特に、ビットイメージ処理コマンドのビットイメージデータに現れるデータの一部がリアルタイム処理コマンド(即時処理コマンド)と同一である場合に、当該ビットイメージデータのデータをリアルタイム処理コマンドであると誤認識させないように処理可能な印刷装置およびその制御方法に関する。
POSシステムのPOSプリンターなどの印刷装置では、上位の情報処理装置(ホストコンピューター)の側から印刷指令などの各種のコマンドを受信すると、割り込み処理などでコマンドの解析処理が直ちに起動して、コマンドに対応した処理が実行される。特許文献1に開示の印刷装置では、緊急性、重要度の高い処理を要する場合などにおいて、他より優先的に処理するリアルタイム処理コマンドを使用している。この場合、印刷装置では、受信したデータがリアルタイム処理コマンドであるか否かのコマンド解析が行われ、リアルタイム処理コマンドであると判断した場合には、他のコマンドやデータの処理に優先し、直ちにリアルタイム処理(即時処理)が実行される。それ以外の通常のコマンドの場合には受信したデータが受信バッファーに格納され、いわゆるFIFOの順序で処理される。具体的には、受信バッファーから受信した順にデータが読み込まれて、コマンド解析が行われ、文字印刷データであれば文字展開処理が行われ、ビットイメージ処理コマンドであればビットイメージ処理が実行される。
印刷装置においては、一般に、所定単位、例えば1バイト(8ビット)や2バイト単位でコマンド体系が構築されており、文字を印刷するためのコードのデータ例としてASCIIコードに従ったバイト値が使用され、また、直接的に印刷データに関わる画像の印刷、ユーザー定義フォントの定義などは、ビットイメージデータにより印刷データ、例えば白黒を表す印刷する画素のデータを用いる手法が使用されている。このような印刷装置のコマンド体系においては、印刷画像データを表すビットイメージデータのデータの中に、リアルタイム処理コマンドと同一のデータが偶然に現れる場合がある。このような事態が発生すると、印刷装置は、データ受信時の割り込み処理などのコマンド解析時に、当該ビットイメージデータをリアルタイム処理コマンドであると誤認識して、誤ってリアルタイム処理を実行してしまう。かかる誤認識を防止するための方法として、特許文献2、3に記載の方法が知られている。
特許文献2に記載の方法では、ホストコンピューターの側において、印刷装置にビットイメージデータを印刷させるビットイメージ処理コマンドのデータにリアルタイム処理コマンドと同一のデータが含まれている場合、当該ビットイメージ処理コマンドに加工を施して、印刷装置の側において誤認識しないデータの形態でビットイメージ処理コマンドを印刷装置に送信するようにしている。この方法を採用するためには、ユーザー側のホストコンピューターのアプリケーションを大幅に変更して、ビットイメージ処理コマンドを誤認識されないデータ形態に編集できるようにする必要がある。
特許文献3に記載の方法では、印刷装置のハードウエア回路構成に割り込み端子切り替え回路を付加し、ビットイメージ処理コマンドのデータを受信している間はリアルタイム処理コマンドを無効に切り替えるようにしている。この方法では、印刷装置にハードウエア(割り込み端子切り替え回路)を追加する必要があり、コストが掛る。
本発明の課題は、このような従来の問題点に解消して、ビットイメージデータの受信時に誤認識によりリアルタイム処理が起動することの無いようにした印刷装置およびその制御方法を提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、上位の情報処理装置の側から、他の処理に優先して処理するリアルタイム処理コマンドを受信し、実行する印刷装置の制御方法であって、
受信したデータを受信バッファーに格納して当該データを解析するデータ解析工程と、
当該データがビットイメージの処理を指示するビットイメージ処理コマンドのヘッダー部あるいは当該ヘッダー部に含まれているパラメーター部であるか否かを判別するデータ判別工程と、
前記データが前記ヘッダー部あるいは前記パラメーター部の場合には、受信した前記ビットイメージデータを、前記受信バッファーに格納することなく、印刷用のプリントバッファーに格納するデータ転送工程とを有していることを特徴としている。
受信したデータを受信バッファーに格納して当該データを解析するデータ解析工程と、
当該データがビットイメージの処理を指示するビットイメージ処理コマンドのヘッダー部あるいは当該ヘッダー部に含まれているパラメーター部であるか否かを判別するデータ判別工程と、
前記データが前記ヘッダー部あるいは前記パラメーター部の場合には、受信した前記ビットイメージデータを、前記受信バッファーに格納することなく、印刷用のプリントバッファーに格納するデータ転送工程とを有していることを特徴としている。
本発明の方法では、ビットイメージ処理コマンドのうち、先頭側のヘッダー部あるいはパラメーター部を受信すると、印刷装置は、後続のビットイメージデータを、印刷ヘッドで印刷するイメージデータを格納するプリントバッファーに転送するので、ビットイメージデータが受信バッファーに格納されてコマンド解析されることがない。よって、誤認識によってリアルタイム処理が起動することがない。
ここで、本発明の方法は、前記データ判別工程において前記データが前記ヘッダー部あるいは前記パラメーター部であると判別された場合に、前記データ転送工程に先立って、データ受信モードをDMA受信モードに切り替えるモード切り替え工程を実行し、前記データ転送工程では、前記情報処理装置から前記ビットイメージ処理コマンドの前記ビットイメージデータを受信すると、受信した前記ビットイメージデータを前記プリントバッファーにDMA転送することを特徴としている。
本発明の方法では、ビットイメージ処理コマンドのうち、先頭側のヘッダー部あるいはパラメーター部を受信すると、印刷装置の側のデータ受信モードをDMA(Direct Memory Access)受信モードに切り替え、DMA受信モード状態で後続のビットイメージデータを受信する。DMA受信モードの印刷装置は、受信したビットイメージデータを印刷ヘッドで印刷するイメージデータを格納するプリントバッファーにDMA転送する。この間、受信したデータを直接にプリントバッファーに格納するだけなので、リアルタイム処理コマンド等のコマンドを解析することがない。よって、DMA受信モードでは受信割り込み処理が起動しないので、誤認識によってリアルタイム処理が起動することがない。
ここで、ビットイメージ処理コマンドのヘッダー部あるいはパラメーター部を受信した印刷装置がDMA受信モードに切り替わるまで情報処理装置を一旦待機させておけばよい。このためには、前記データ判別工程において前記データが前記ヘッダー部あるいは前記パラメーター部であると判別された場合に、前記データ転送工程に先立って、データ受信モードをDMA受信モードに切り替えるモード切り替え工程と、当該DMA受信モードへの切り替えが完了した旨を表すステータスを前記情報処理装置に送信するステータス送信工程とを実行すればよい。
次に、本発明は、上記の制御方法によって、ビットイメージ処理コマンドに含まれているリアルタイム処理コマンドと同一のデータをリアルタイム処理コマンドであると誤認識してしまうことを防止する印刷装置に関する。本発明の印刷装置は、
データを受信する受信部と、
前記受信部によって受信されたデータを受信バッファーに格納してコマンド解析を行い、処理を実行する通常処理部と、
前記受信部によってリアルタイム処理コマンドが受信されると、他の処理に優先して当該リアルタイム処理コマンドによって指示される処理を実行するリアルタイム処理部と、
前記通常処理部のコマンド解析によって、前記データがビットイメージ処理コマンドのヘッダー部あるいは当該ヘッダー部に含まれているパラメーター部であると判別された場合には、前記受信部を介して受信したデータを、前記受信バッファーに供給することなく、印刷用のプリントバッファーに転送する制御部とを有していることを特徴としている。
データを受信する受信部と、
前記受信部によって受信されたデータを受信バッファーに格納してコマンド解析を行い、処理を実行する通常処理部と、
前記受信部によってリアルタイム処理コマンドが受信されると、他の処理に優先して当該リアルタイム処理コマンドによって指示される処理を実行するリアルタイム処理部と、
前記通常処理部のコマンド解析によって、前記データがビットイメージ処理コマンドのヘッダー部あるいは当該ヘッダー部に含まれているパラメーター部であると判別された場合には、前記受信部を介して受信したデータを、前記受信バッファーに供給することなく、印刷用のプリントバッファーに転送する制御部とを有していることを特徴としている。
また、本発明の印刷装置は、上記構成に加えて、前記通常処理部のコマンド解析によって、前記データが前記ビットイメージ処理コマンドの前記ヘッダー部あるいは前記パラメーター部であると判別された場合に、前記受信部のデータ受信モードをDMA受信モードに切り替えるモード切り替え部を有し、前記制御部は、前記データ受信モードが前記DMA受信モードに切り替わっている場合に、前記受信部を介して受信したデータを前記プリントバッファーにDMA転送するDMA制御部であることを特徴としている。
さらに、本発明の印刷装置は、上記構成に加えて、前記モード切り替え部が、前記受信部のデータ受信モードをDMA受信モードに切り替えると、前記データ受信モードが前記DMA受信モードに切り替わった旨のステータスを送信する送信部を有し、前記DMA制御部は、前記情報処理装置から前記ビットイメージ処理コマンドの前記ビットイメージデータを受信すると、前記データ受信モードが前記DMA受信モードに切り替わっている場合に、前記受信部を介して受信したデータを前記プリントバッファーにDMA転送することを特徴としている。
本発明の印刷装置では、ビットイメージ処理コマンドのうち、先頭側の少なくともヘッダー部を最初に受信することにより、印刷装置の側のデータ受信モードをDMA受信モードに切り替え、DMA受信モード状態で後続のビットイメージデータを受信している。印刷装置の側では、受信したビットイメージデータをヘッドで印刷するイメージデータを格納するプリントバッファーにDMA転送する。この間、受信したデータを直接プリントバッファーに格納するだけなので、リアルタイム処理コマンド等のコマンドを解析することがない。よって、DMA受信モードでは受信割り込み処理が起動しないので、誤認識によってリアルタイム処理が起動することがない。
本発明では、上位の情報処理装置(ホストコンピューター)の側からビットイメージ処理コマンドを印刷装置が受信する際には、そのヘッダー部および当該ヘッダー部に含まれているパラメーター部のうちの少なくとも一方を受信すると、印刷装置は、受信データを直接にプリントバッファーに転送するモードに切り替わり、この状態でビットイメージデータを受信する。したがって、印刷装置は、ビットイメージデータをコマンド解析することなく、直接にプリントバッファーに転送する。よって、ビットイメージデータに偶発的に含まれているリアルタイム処理コマンドと同一のデータをリアルタイム処理コマンドであると誤認識して、誤ってリアルタイム処理が起動してしまうことを確実に防止できる。
以下に、図面を参照して本発明を適用した実施の形態を説明する。なお、以下に述べる実施の形態は本発明をPOSシステムのPOSプリンターに適用したものであるが、本発明はPOSシステム以外のプリンターを含むシステムにも同様に適用できる。
図1は、本実施の形態に係るPOSシステムのPOSプリンターの制御系を中心に示す概略ブロック図である。POSシステム1は、ホストコンピューター2とPOSプリンター3を備えている。ホストコンピューター2からPOSプリンター3に送信されるコマンドとしては、POSプリンター3においてデータを受信した順番に処理するFIFO処理を行う通常処理コマンドと、FIFO処理によらず優先的に処理されるリアルタイム処理コマンドとがある。
通常処理コマンドには、所定のデータ量のビットイメージデータの転送、印刷などを指示するビットイメージ処理コマンドがある。ビットイメージ処理コマンドは、ビットイメージコマンドヘッダー部とビットイメージデータ部から構成されており、ビットイメージコマンドヘッダー部には、コマンド名を示す制御文字、ビットイメージデータの印刷モード(縦横の印刷ドット密度など)、データ量などを指示するパラメーターが含まれている。ビットイメージデータ部は、ビットイメージデータが所定の順序(縦方向に上から最上位ビットから最下位ビットに向かう順序、あるいは、横方向に左から最上位ビットから最下位ビットに向かう順序)で配列された構成となっている。
リアルタイム処理コマンドには、POSプリンター3のステータスをリアルタイムにホストコンピューター2に送信させるためのコマンド、POSプリンター3のインクの状態をリアルタイムにホストコンピューター2に送信させるためのコマンド、POSプリンター3の電源をオフにするためのコマンドなどがある。本例では、これらのリアルタイム処理コマンドに加えて、リアルタイム処理コマンドとして、リアルタイム処理コマンドの実行を禁止するための無効設定コマンドが用意されている。
POSプリンター3の制御系は、CPUを備えた制御回路4、ファームウエアが格納されているROM5および作業領域として用いられるRAM6を中心に構成されている。制御回路4には、ホストコンピューター2との間で通信を行うための受信部7および送信部8を備えた通信用インターフェースが搭載されている。また、受信部7を介して受信したデータのDMA転送を行うためのDMA制御部9が搭載されている。
RAM6には、各種の作業のための一時記憶領域を備えており、これらの領域には、受信部7を介して受信されたホストコンピューター2からの受信データをそのまま格納する受信バッファー10、印刷のためのイメージデータを一時的に格納するためのプリントバッファー11などが含まれている。ROM5には印刷制御等のための各種の制御プログラムが格納されている。CPUの制御の下に、RAM6の所定領域を作業用記憶領域として用いて、制御プログラムを実行することにより、制御回路4は各種の処理部として機能する。
すなわち、制御回路4は、受信部7を介して受信バッファー10に格納されたデータを読み込んで通常コマンド解析を行い、当該データによって指示されている通常処理を実行する通常処理部12として機能する。また、受信部7によって受信されたデータが受信バッファー10に格納される前にリアルタイムコマンド解析を行い、当該データがリアルタイム処理コマンドである場合には、当該リアルタイム処理コマンドが指示するリアルタイム処理を実行するリアルタイム処理部13として機能する。
さらに、制御回路4は、通常処理部12のコマンド解析によって、受信データがビットイメージ処理コマンドのヘッダー部であると判断された場合に、受信部7のデータ受信モードをDMA受信モードに切り替えるモード切り替え部16として機能する。受信データがヘッダー部に含まれているパラメーター部であると判断された場合にDMA受信モードに切り替えるようにしてもよい。データ受信モードがDMA受信モードに切り替わると、送信部8は、そのステータスをホストコンピューター2に向けて送信するようになっている。ホストコンピューター2は、ヘッダー部やパラメーター部に続くイメージデータを送るタイミングがわかり、適切なタイミングでPOSプリンター3に送る。
データ受信モードがDMA受信モードに切り替わると、受信部7を介して受信されたデータは、受信バッファー10に供給することなく、DMA制御部9によって、ビットイメージ処理コマンドのヘッダー部に示されるデータ量分だけ、直接印刷用のイメージデータ格納用のプリントバッファー11にDMA転送される。この際、コマンドの解析等は行われないので、リアルタイム処理コマンドなども実行されない。また、POSプリンター3側では、ビットイメージ処理コマンドのヘッダー部に示されるデータ量により、ビットイメージデータの終了時点を知ることができる。
一方、制御回路4は、プリントバッファー11に展開された印刷データを印刷するための印刷制御部17として機能する。印刷制御部17は、印刷ヘッド18、搬送機構19を含む印刷機構20を駆動制御して、記録用紙などの記録媒体を印刷ヘッド18による印刷位置を経由させて搬送し、当該搬送に同期させて印刷ヘッド18を駆動して印刷データの印刷動作を行わせる。
(コマンド処理動作)
図2はPOSプリンター3におけるビットイメージ処理コマンドを受信する場合の処理動作を示す動作説明図である。この図に従って説明すると、ホストコンピューター2の側からは、まず、ビットイメージ処理コマンドの先頭のヘッダー部のみが送信される(矢印A1)。換言すると、ビットイメージ処理コマンドにおけるビットイメージデータ以外の部分が送信される。したがって、ヘッダー部には、ビットイメージ処理コマンドのコマンド名を示す制御文字、後続のビットイメージデータのデータ量などを示すパラメーター部が含まれている。
図2はPOSプリンター3におけるビットイメージ処理コマンドを受信する場合の処理動作を示す動作説明図である。この図に従って説明すると、ホストコンピューター2の側からは、まず、ビットイメージ処理コマンドの先頭のヘッダー部のみが送信される(矢印A1)。換言すると、ビットイメージ処理コマンドにおけるビットイメージデータ以外の部分が送信される。したがって、ヘッダー部には、ビットイメージ処理コマンドのコマンド名を示す制御文字、後続のビットイメージデータのデータ量などを示すパラメーター部が含まれている。
POSプリンター3は、ホストコンピューター2が送信したヘッダー部のデータを受信部7で受信すると、制御回路4に受信割り込みが発生し、受信割り込み処理が起動する。受信割り込み処理においては、リアルタイム処理部13は、受信したデータにリアルタイム処理コマンドが含まれているか否かを判断する。受信データはビットイメージ処理コマンドのヘッダー部であるので、リアルタイム処理は起動しない。また受信データは受信バッファー10に格納され、通常処理部12によって通常コマンド解析が行われ(データ解析工程)、ビットイメージ処理コマンドであることが認識される(データ判別工程)。
通常処理部12はモード切り替え部16を介してデータ受信モードをDMA受信モードに切り替える(モード切り替え工程)。DMA受信モードへの切り替え処理が終了すると、その旨を示すステータス信号ACKが送信部8を介してホストコンピューター2に送信される(ステータス送信工程:矢印A2)。
ホストコンピューター2は、ステータス信号ACKを受信すると、POSプリンター3に対してビットイメージ処理コマンドのビットイメージデータの送信を開始する(矢印A3)。
DMA受信モードに切り替わっているPOSプリンター3では、受信したビットイメージデータを、受信バッファー10に格納してコマンド解析する動作を行うことなく、DMA制御部9によってプリントバッファー11にDMA転送し、当該プリントバッファー11に印刷イメージデータを展開する(データ転送工程)。DMA転送されるビットイメージデータのデータ量は、最初の受信したヘッダー部に含まれているパラメーターを通常処理部12において解析することにより予め分かっている。したがって、ビットイメージデータの受信が終了すると、モード切り替え部16によってデータ受信モードがDMA受信モードから通常の受信モードに戻る。
このように、本実施の形態では、ビットイメージ処理コマンドのうち、ビットイメージデータ以外の先頭側のヘッダー部のみを最初にPOSプリンター3に送ることにより、POSプリンター3の側のデータ受信モードをDMA受信モードに切り替え、DMA受信モード状態のPOSプリンター3に対して後続のビットイメージデータを送信している。POSプリンター3の側では、受信したビットイメージデータをプリントバッファー11にDMA転送する。DMA受信モードでは受信割り込み処理(リアルタイムコマンド解析)が起動しないので、ビットイメージデータにリアルタイム処理コマンドと同一のデータが含まれていたとしても誤認識によって不要なリアルタイム処理が起動することがない。
このようにして、コマンド処理動作を行うPOSプリンター3によれば、画像の印刷などの処理を指示するためのビットイメージ処理コマンドのビットイメージデータを表すバイナリデータのデータの定義の中に、リアルタイム処理コマンドと同じデータが偶然に現われた場合の誤認識を確実に防止できる。
例えば、図3に示すように、通常、ビットイメージ処理コマンドは、発行される1枚のレシートの印刷画像21を複数の帯状の領域に区切って実現しているので、連続した一連のビットイメージ処理コマンド「ESC x・・・」がホストコンピューター2からPOSプリンター3に送信される。例えば、一連のビットイメージ処理コマンドにおける2番目のビットイメージデータ中、最後の5番目のビットイメージデータ中に、リアルタイム処理コマンドと同じデータ「xx」が偶然に現れたとする。この場合、本来、リアルタイム処理コマンドと解釈すべきでない場合であっても、受信割り込み処理において、リアルタイム処理コマンドに対応する処理が実行されてしまう。
すなわち、POSプリンター3の側において、ホストコンピューター2が意図しないタイミングで意図しないリアルタイム処理コマンドの処理が実行される可能性がある。このような事態が発生すると、先に述べたように、POSプリンター3の電源がオフになってしまったり、POSプリンター側のステータスがホストコンピューター側で受信の準備がされていないのにも拘わらず送信されたりして、ホストコンピューター2とPOSプリンター3との整合性がとれなくなったりしてしまう可能性がある。
POSシステム1では、上記のように、各ビットイメージ処理コマンドのうち、ビットイメージデータ以外の先頭側のヘッダー部のみを最初にPOSプリンター3に送ることにより、POSプリンター3の側のデータ受信モードをDMA受信モードに切り替え、DMA受信モード状態のPOSプリンター3に対して後続のビットイメージデータを送信している。POSプリンター3の側では、受信したビットイメージデータをプリントバッファー11にDMA転送する。このようにして、連続する各ビットイメージ処理コマンドについて、それぞれのビットイメージデータがプリントバッファーにDMA転送される。DMA受信モードでは受信割り込み処理(リアルタイムコマンド解析)が起動しないので、ビットイメージデータにリアルタイム処理コマンドと同一のデータが含まれていたとしても誤認識によって不要なリアルタイム処理が起動することがない。
1 POSシステム、2 ホストコンピューター、3 POSプリンター、4 制御回路、5 ROM、6 RAM、7 受信部、8 送信部、9 DMA制御部、10 受信バッファー、11 プリントバッファー、12 通常処理部、13 リアルタイム処理部、14 指示部、15 設定処理部、16 モード切り替え部、17 印刷制御部、18 印刷ヘッド、19 搬送機構、20 印刷機構
Claims (6)
- 上位の情報処理装置の側から、他の処理に優先して処理するリアルタイム処理コマンドを受信し、実行する印刷装置の制御方法であって、
受信したデータを受信バッファーに格納して当該データを解析するデータ解析工程と、
当該データがビットイメージの処理を指示するビットイメージ処理コマンドのヘッダー部あるいは当該ヘッダー部に含まれているパラメーター部であるか否かを判別するデータ判別工程と、
前記データが前記ヘッダー部あるいは前記パラメーター部の場合には、受信した前記ビットイメージデータを、前記受信バッファーに格納することなく、印刷用のプリントバッファーに格納するデータ転送工程と、
を有していることを特徴とする印刷装置の制御方法。 - 請求項1において、
前記データ判別工程において前記データが前記ヘッダー部あるいは前記パラメーター部であると判別された場合に、前記データ転送工程に先立って、データ受信モードをDMA受信モードに切り替えるモード切り替え工程を実行し、
前記データ転送工程では、前記情報処理装置から前記ビットイメージ処理コマンドの前記ビットイメージデータを受信すると、受信した前記ビットイメージデータを前記プリントバッファーにDMA転送することを特徴とする印刷装置の制御方法。 - 請求項1または2において、
前記データ判別工程において前記データが前記ヘッダー部あるいは前記パラメーター部であると判別された場合に、前記データ転送工程に先立って、データ受信モードをDMA受信モードに切り替えるモード切り替え工程と、当該DMA受信モードへの切り替えが完了した旨を表すステータスを前記情報処理装置に送信するステータス送信工程とを実行し、
前記データ転送工程では、前記情報処理装置から前記ビットイメージ処理コマンドの前記ビットイメージデータを受信すると、受信した前記ビットイメージデータを、前記プリントバッファーにDMA転送することを特徴とする印刷装置の制御方法。 - データを受信する受信部と、
前記受信部によって受信されたデータを受信バッファーに格納してコマンド解析を行い、処理を実行する通常処理部と、
前記受信部によって、リアルタイム処理コマンドが受信されると、他の処理に優先して当該リアルタイム処理コマンドによって指示される処理を実行するリアルタイム処理部と、
前記通常処理部のコマンド解析によって、前記データがビットイメージ処理コマンドのヘッダー部あるいは当該ヘッダー部に含まれているパラメーター部であると判別された場合には、前記受信部を介して受信したデータを、前記受信バッファーに供給することなく、印刷用のプリントバッファーに転送する制御部と、
を有していることを特徴とする印刷装置。 - 請求項4において、
前記通常処理部のコマンド解析によって、前記データが前記ビットイメージ処理コマンドの前記ヘッダー部あるいは前記パラメーター部であると判別された場合に、前記受信部のデータ受信モードをDMA受信モードに切り替えるモード切り替え部を有し、
前記制御部は、前記データ受信モードが前記DMA受信モードに切り替わっている場合に、前記受信部を介して受信したデータを前記プリントバッファーにDMA転送するDMA制御部であることを特徴とする印刷装置。 - 請求項5において、
前記モード切り替え部が、前記受信部のデータ受信モードをDMA受信モードに切り替えると、前記データ受信モードが前記DMA受信モードに切り替わった旨のステータスを送信する送信部を有し、
前記DMA制御部は、前記情報処理装置から前記ビットイメージ処理コマンドの前記ビットイメージデータを受信すると、前記データ受信モードが前記DMA受信モードに切り替わっている場合に、前記受信部を介して受信したデータを前記プリントバッファーにDMA転送することを特徴とする印刷装置。
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JP2018001692A (ja) * | 2016-07-07 | 2018-01-11 | セイコーエプソン株式会社 | 印刷装置、及び、制御方法 |
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