JP2011235234A - 脱硫装置および脱硫方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ランニングコストの低い脱硫装置と脱硫方法とを提供する。
【解決手段】硫化水素を含有する被処理ガスを吸収液と接触させて、該被処理ガス中の硫化水素を前記吸収液に吸収させて粗製ガスとし、前記吸収液に吸収された硫化水素を微生物により好気的に酸化分解する第1脱硫部1と、前記粗製ガス中の残留硫化水素を除去する第2脱硫部2とを備えてなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、脱硫装置および脱硫方法に関する。
資源を有効利用する観点から、石炭等の化石原料をガス化した石炭ガス化ガスや、有機性廃棄物等のバイオマスを分解して得られるバイオガスを、燃料ガスや化学製品の原料ガスとして使用することが注目されている。このような石炭ガス化ガスやバイオガス中には、硫化水素が含まれている。硫化水素を含有したガスは、化学原料として不適合であるばかりでなく、燃料ガスとして使用する際にも、装置の腐食や燃焼排ガス中の硫黄酸化物濃度の増加等の問題を生じるために、硫化水素を除去して、精製する必要がある。
従来、硫化水素を含有する被処理ガス中から硫化水素を除去する方法としては、湿式脱硫法と乾式脱硫法とが知られている。湿式脱硫法は、被処理ガスを吸収液と接触させて、被処理ガス中の硫化水素を吸収液中に吸収させて除去するものであって、物理脱硫法、化学脱硫法、生物脱硫法の3形態が知られている。物理脱硫法は、硫化水素をメタノール等の吸収液中へ物理的に吸収させて除去する方法である。(例えば特許文献1参照。)化学脱硫法は、硫化水素を吸収液中のアミンや炭酸カリウム等の塩基性物質と反応させることで除去する方法である。(例えば特許文献2参照。)生物脱硫法は、硫化水素を吸収させた吸収液を微生物により分解、除去する方法である。(例えば特許文献3参照。)これに対して、乾式脱硫法は、吸収液を用いずに、被処理ガスを酸化鉄などの脱硫剤と直接接触させて除去する方法である。(例えば特許文献4参照。)
特開2006−68740号公報 特開平5−171482号公報 特開2006−36961号公報 特開平7−62360号公報
ところで、物理脱硫法には吸収の際に低温、高圧の環境を必要とする点、また化学脱硫法には、反応によって吸収液中の塩基性物質が消費され、吸収液の再生に多大なエネルギーを要する点、乾式脱硫法には、脱硫剤の交換、使用済脱硫剤の廃棄処理が必要な点において、いずれもランニングコストが高くなるという問題がある。
これに対して、生物脱硫法は、吸収液の再生にエネルギーを殆ど必要とせず、ランニングコストが低い反面、被処理ガス中の硫化水素濃度の大きな変動に対応できず、精製ガスの残留硫化水素濃度を数ppm以下にまで低濃度化するのが困難であるという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、従来よりも低いランニングコストで脱硫を行うと共に精製ガスの残留硫化水素濃度を従来よりも低濃度化することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明では、脱硫装置に係る第1の解決手段として、硫化水素を含有する被処理ガスを吸収液と接触させることにより該被処理ガス中の硫化水素を前記吸収液に吸収させて粗製ガスとし、前記吸収液に吸収された硫化水素を微生物により好気的に酸化分解する第1脱硫部と、前記粗製ガス中の残留硫化水素を除去する第2脱硫部とを、備えてなる、という手段を採用する。
脱硫装置に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記第2脱硫部が湿式脱硫部である、という手段を採用する。

また、本発明では、脱硫方法に係る第1の解決手段として、硫化水素を含有する被処理ガスを吸収液と接触させることにより該被処理ガス中の硫化水素を前記吸収液に吸収させて粗製ガスとし、前記吸収液に吸収された硫化水素を微生物により好気的に酸化分解する第1脱硫工程と、前記粗製ガス中の残留硫化水素を除去する第2脱硫工程とを、備えてなる、という手段を採用する。
本発明によれば、第1脱硫部で被処理ガス中の硫化水素の大部分をランニングコストの低い生物脱硫で除去し、硫化水素濃度が低い粗製ガスを第2脱硫部でさらに脱硫することで、第2脱硫部での脱硫の負荷が軽減される。これにより、第2脱硫部が湿式脱硫の場合には、吸収液の液量を削減でき、その循環、再生に必要とするエネルギーが減少する。また、第2脱硫部が乾式脱硫の場合には、吸着剤の劣化、消耗が抑制されて、長寿命化する。よって、低いランニングコストで被処理ガスを脱硫することができる。また、第2脱硫部を設けることで、生物脱硫単独では困難であった、精製ガスの残留硫化水素の低濃度化が可能となる。
本発明の第1実施形態に係る脱硫装置の構成図である。 本発明の第1実施形態において、第1脱硫部1での硫化水素除去率と、吸収充填層24の高さおよび第2吸収液の液量との関係を示すグラフである。 本発明の第1実施形態において、第1脱硫部1での硫化水素除去率と、生物反応層20の高さおよび第1吸収液の液量との関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る脱硫装置の構成図である。 本発明の第3実施形態に係る脱硫装置の構成図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
第1実施形態に係る脱硫装置は、図1に示すように、第1脱硫部1、第2脱硫部2、当該第1脱硫部1と第2脱硫部2とを相互接続する粗製ガス導入管11から構成されている。第1脱硫部1は、第1吸収部3と生物反応部4とpH調整槽5と、これらを接続する管路6、7、8とから構成され、第2脱硫部2は、第2吸収部9、放散塔10、冷却部12、熱交換器13、加熱器14と、これらを接続する管路15、16、17とから構成されている。
本実施形態の脱硫装置の適用対象となる被処理ガスは、硫化水素を含有してなるものであれば特に制限されるものではなく、例えば石炭をガス化して得られる石炭ガス化ガスや有機性廃棄物等のバイオマスを分解して得られるバイオガス等である。この被処理ガス中には、一酸化炭素、水素、二酸化炭素の他、不純物として硫化水素、COSやCS等の硫黄化合物等が含有されている。
第1脱硫部1は、被処理ガス中の硫化水素の大部分、好ましくは被処理ガス中の硫化水素の90%以上を生物脱硫するものである。
第1吸収部3は、被処理ガスと第1吸収液とを接触させて、被処理ガス中の硫化水素を第1吸収液に吸収させるためのものであって、内部に気液接触用の充填層18を有した吸収塔等である。第1吸収部3には、充填層18に第1吸収液を供給する第1吸収液供給管8と、被処理ガスを導入する被処理ガス導入管19と、粗脱硫された粗製ガスを第2脱硫部2へ供給する粗製ガス導入管11とが接続されている。
充填層18は、特に限定されるものではなく、流水および通気が確保される程度に目の細かい多孔性プラスチックや焼結体が例示できる。被処理ガスを第1吸収部3の底部から導入して塔頂部から散水される第1吸収液と向流接触させると、気液接触効率を高めることができる。
第1吸収液は、被処理ガス中の硫化水素を吸収可能な液体であれば特に限定されるものではなく、水を主体とする液体であり、液性は生物反応部4の微生物の活性や繁殖に好適なpHが6〜8が好適である。この第1吸収液は、生物反応部4の微生物の栄養源となるリン酸塩や微量金属を含んでいてもよい。
第1吸収部3の下段には、第1吸収液導入管6を介して生物反応部4が配設されている。生物反応部4は、その内部に生物反応層20を備えてなる反応塔であって、生物反応層20の上部から下部へ向かって第1吸収液を流通させる際に硫化水素を分解、除去するものであって、エア供給管21とエア排気管22とが配設されている。エアとしては、当該好気的分解に必要な酸素を含むものであれば特に限定されるものではなく、酸素ガス、空気、あるいはこれらを組み合わせたものが例示できる。
生物反応層20は、硫化水素を好気的に分解可能な微生物を担持した担体からなる。担体は特に限定されるものではなく、多孔性焼結体、プラスチック、布、スポンジ、土壌あるいはこれらを組み合わせたものを例示できるが、高密度に細菌を保持でき、液体とガスとを充分に通過させ、かつ形状を自在に変化させ易いものが適当である。より具体的には、ポリプロピレン管にラシヒリング、レッシングリング等のような気液接触面の大きな汎用の充填材を充填したものが好適である。
担持される微生物としては、硫化水素を酸化分解可能なものであれば、特に限定されるものではなく、硫化水素を硫酸にまで酸化分解する硫黄酸化細菌等が例示でき、これらは単独でも複数種類であってもよい。
生物反応部4には、処理液排出管7を介してpH調整槽5が接続されている。pH調整槽5は、ポンプ23を備えた第1吸収液供給管8により、第1吸収部3に接続されている。pH調整槽5は、生物反応部4から排出された第1吸収液に、pH調整剤を添加してその液性を調整し、第1吸収液として再生して貯留するものである。pH調整剤は、特に限定されないが、安価で強アルカリのNaOHが好適である。
第2脱硫部2は粗製ガス中の残留硫化水素を更に脱硫して、低濃度化するものであり、本実施形態では物理脱硫部である。第2脱硫部2は化学脱硫部や乾式脱硫部であってもよく、精製ガスの使用目的によって、第2脱硫部2を選択できる。合成ガスの場合は、残留硫化水素濃度が低く、他の不純物を含有しないように、物理脱硫が好適である。また、燃料ガスを得る場合には、化学脱硫や乾式脱硫が好適である。
第2吸収部9は、粗製ガスと第2吸収液とを接触させて、粗製ガス中の残留硫化水素を第2吸収液に物理吸収させるためのものであって、内部に気液接触用の吸収充填層24を有した吸収塔等である。第2吸収部9には、吸収充填層24に第2吸収液を供給する第2吸収液供給管16と、粗製ガスを導入する粗製ガス導入管11と、精製ガスを排出する排気管25とが接続されている。
吸収充填層24は第1吸収部3の充填層18と同様に、特に限定されるものではなく、流水および通気が確保される程度に目の細かい多孔性プラスチックや焼結体が例示できる。また、粗製ガスを第2吸収部9の底部から導入して塔頂部から散水される第2吸収液と向流接触させると、気液接触効率を高めることができる。
第2吸収液としては、特に限定されるものではなく、公知の物理吸収液として、メタノール、N−メチルピロリドン、プロピレンカーボネート等が例示できる。なかでもメタノールは安価であり好適である。
放散塔10は、第2吸収液排出管15と第2吸収液供給管16とを介して、第2吸収部9に並設されている。放散塔10は、残留硫化水素を吸収した第2吸収液から硫化水素を放散させることで、第2吸収液を再生するためのものであって、内部に放散充填層26を有した放散塔等である。放散塔10は、第2吸収液を加熱する加熱器14を備えた加熱循環路17と、放散された硫化水素と水蒸気とを排気する硫化水素排気管29とを備える。吸収充填層24は、特に限定されるものではなく、流水および通気が確保される程度に目の細かい多孔性プラスチックや焼結体が例示できる。
第2吸収液排出管15は、残留硫化水素を吸収した第2吸収液を放散塔10へ導入するための管路であって、第2吸収部9の底部を始点とし、放散塔10の塔頂部を終点とし、その途中にポンプ27を備える。第2吸収液供給管16は、再生された第2吸収液を第2吸収部9に供給するための管路であって、放散塔10の底部を始点をし、第2吸収部9の塔頂部を終点とし、その途中にポンプ28と冷却部12とを備える。第2吸収液排出管15と第2吸収液供給管16とは、共に熱交換器13に配設されており、互いの間で熱交換がなされる。
次に、このように構成された脱硫装置の動作、つまり当該脱硫装置を用いた脱硫方法について説明する。
被処理ガスは被処理ガス導入管19から第1吸収部3に導入されて、第1吸収液と接触される。この気液接触で、被処理ガス中の硫化水素の大部分が第1吸収液中に吸収される。第1吸収液との接触で硫化水素が除去された粗製ガスは粗製ガス導入管11から排出されて第2脱硫部2に導入される。
硫化水素を吸収した第1吸収液は生物反応部4に導入されて、生物反応層20で微生物によって好気的に酸化分解されて、硫化水素が除去された処理水とされる。生物反応層20の活性化のために、生物反応層20へエア供給管21からエアを送入して、第1吸収液を曝気する。曝気の方法は特に限定されるものではなく、例えば、生物反応部4の低部からエアを供給しながら、生物反応部4内の第1吸収液を攪拌する方法が挙げられる。エアの排出はエア排気管22から行う。生物反応部4で微生物が硫化水素を分解して生じた硫酸等の分解生成物は、生物反応部4内に蓄積しないように、処理水と共に処理液排出管7からpH調整槽5へ排出される。処理水の一部は排水管30から排水される。
処理水は硫化水素の分解生成物を含み、酸性であるので、pH調整槽5でpH調整剤を添加してpHを6〜8に調整して第1吸収液として再生させる。第1吸収液の液性を中性付近に調整することで、第1吸収部3での気液接触時の硫化水素の吸収効率を高くできる。pHが9より高くなると生物反応層20の微生物の活性が低下するので、これ以下とする。第1吸収液はpH調整槽5で貯留された後、第1吸収液供給管8から第1吸収部3へ供給されて再使用される。
生物反応層20の微生物の活性と繁殖力とを保持するために、第1吸収液の温度は20〜35℃の範囲に保つことが好ましい。20℃以下になると微生物の活性が低下し、35℃を超えると死滅する恐れがあるためである。このような温度範囲に第1吸収液を加温または冷却する方法は特に限定されるものではないが、pH調整槽5または第1吸収液供給管8にヒーターや冷却装置等を設置して、これにより加熱、冷却、保温すれば温度管理を行い易く好適である。
物理脱硫および化学脱硫では、吸収液の再生に際して、温度や圧力等を変化させるためのエネルギーを必要とし、多大なランニングコストを必要とするのに対して、生物脱硫では殆どエネルギーを必要とせず、pH調整剤を添加するだけで良いので、ランニングコストが低い。本実施形態では、被処理ガス中の大部分の硫化水素をランニングコストの低い生物脱硫で除去するので、脱硫装置全体のランニングコストが低い。
石炭ガス化ガスやバイオガス等の被処理ガス中の硫化水素濃度は、通常、数百〜数千ppmであるのに対して、精製ガスの残留硫化水素濃度は0.1〜10ppm以下の低濃度が要求される。これに対して、第1脱硫部1は生物反応部4による脱硫であり、粗製ガス中の残留硫化水素濃度を低濃度化するのは困難であるので、粗製ガスを第2脱硫部2で更に脱硫する。
粗製ガスは第2吸収部9に導入されて、第2吸収液と接触される。この気液接触で、粗製ガス中の残留硫化水素が、COS、CS等の不純物と共に、第2吸収液中に物理吸収されて、残留硫化水素濃度が0.1〜10ppm以下の精製ガスとされる。精製ガスは排気管25から排出され、必要に応じて更なる精製処理が施されて、合成ガス等として使用される。
第2吸収液は残留硫化水素を吸収した後、第2吸収液排出管15から放散充填層26へ導入されて、吸収した残留硫化水素を放散して吸収液として再生される。第2吸収液の加熱は、放散塔10に配設された加熱循環路17と加熱器14とによって行う。本実施形態にあっては、ランニングコストを削減する目的で、第2吸収液に低温メタノールを使用して、第2吸収部9は−40℃で常圧とし、放散塔10は20〜30℃の常圧とすることが好ましい。なお、より安定した性能を実現するためには、第2吸収部9を常圧ではなく、例えば3〜4MPaの高圧とすることが考えられる。
放散塔10で再生された第2吸収液は、第2吸収液供給管16から第2吸収部9へ供給されて、再使用される。この際に、第2吸収部9と放散塔10と間には温度差があるので、熱交換器13において熱交換を行うことで、第2吸収液の加熱や冷却に要するエネルギーを回収する。さらに第2吸収液は、第2吸収液供給管16の途中に備えられた冷却部12で所定温度にまで冷却される。第2吸収液排出管15および第2吸収液供給管16中の第2吸収液の輸送は、ポンプ27、28によって行われる。
第2脱硫部2においては、加熱器14と冷却部12とポンプ27、28とで、大きなエネルギーを消費しており、ランニングコストを高くしている。これに対して、本発明は、第2吸収液の液量を減少させることで、これらの消費エネルギーを減少させ、ランニングコストを削減する。
図2は、第1脱硫部1での硫化水素除去率と、吸収充填層24の高さおよび第2吸収液の液量との関係を示すグラフである。グラフ中の破線が吸収充填層24の高さ比を、実線が液量比を表す。グラフの横軸は、第1脱硫部1での硫化水素除去率(%)である。グラフの縦軸は、被処理ガス中の硫化水素を除去するのに必要とされる吸収充填層24の高さと第2吸収液の液量とであり、基準との比で表されている。この基準は、第1脱硫部1の硫化水素除去率が0%の時の吸収充填層24の高さと第2吸収液の液量である。
図2の高さ比のグラフは、硫化水素除去率の増加に従って、高さ比が減少しており、吸収充填層24の負荷の軽減によって、その高さが削減できることを示している。液量比のグラフは、硫化水素除去率が90%以上の範囲で液量比が減少し、その範囲内で第2吸収液の液量を削減できることを示している。
例えば、第1脱硫部1の硫化水素除去率を90%に設定すると、吸収充填層24は40%削減でき、設備のイニシャルコストの削減が可能となる。第2吸収液の液量は10%削減できる。第2吸収液の液量は多量であるために、液量を10%削減すると、その移送や加熱、冷却等に必要とされる大幅なエネルギーの節約に繋がり、ランニングコストを大きく削減できる。
図3は、第1脱硫部1での硫化水素除去率と、生物反応層20の高さおよび第1吸収液の液量との関係を示すグラフである。グラフ中の破線が生物反応層20の高さ比を、実線が液量比を表す。グラフの横軸は、第1脱硫部1での硫化水素除去率(%)である。グラフの縦軸は、硫化水素を除去するのに必要とされる生物反応層20の高さ比と第1吸収液の液量比である。この高さ比と液量比とは、第1脱硫部1で被処理ガス中の硫化水素濃度を400ppmから1ppmまで除去する(除去率99.7%)際の生物反応層20の高さと第1吸収液の液量を基準としている。
図3の高さ比のグラフは、硫化水素除去率の増加に比例して第1吸収液の液量比が増加するので、高い除去率を得るためには、多量の第1吸収液が必要であることを示している。液量比のグラフは、硫化水素除去率90%付近に屈曲点があり、この屈曲点以下では液量高さ比が小さいので、第1脱硫部1での硫化水素除去率をこの屈曲点以下とすることで、生物反応層20の高さを大幅に削減できることを示す。
既述のように、第1脱硫部1の硫化水素除去率は90%に設定されているので、生物反応層20の高さは70%削減でき、設備のイニシャルコストの大幅削減が可能となる。また、第1吸収液の液量も10%削減できる。第1吸収液の削減は、第2吸収液と同様に、ランニングコストの削減に繋がる。第2脱硫部2を設けることで、第1脱硫部1のイニシャルコストとランニングコストをも削減できる。
このように、図2および図3のグラフを用いて、第2吸収液の液量と生物反応層20の高さとを、共に削減可能な硫化水素除去率を予め設定しておくことで、被処理ガス中の硫化水素を低いランニングコストで除去できるわけである。また、第1脱硫部1のイニシャルコストの削減ができるうえに、生物脱硫単独では困難であった、精製ガスの残留硫化水素の低濃度化も可能となる。
〔第2実施形態〕
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図4は、第2実施形態に係る脱硫装置の構成であり、第1実施形態に係る脱硫装置と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図4に示した本実施形態の脱硫装置が第1実施形態のものと異なるところは、第2吸収液を化学脱硫で用いる化学吸収液に代えたところである。
この化学吸収液は、粗製ガス中の残留硫化水素と反応する塩基性物質を溶解した水溶液であって、汎用の化学吸収液を使用することができる。塩基性物質としては、水酸化ナトリウム、炭酸カリウムの他、アルカノールアミン類等を例示できる。なかでも、メチルジエチルアミン(MDEA)水溶液は、硫化水素の吸収能力が高く、吸収液の再生エネルギーが低いので好適である。
このような化学吸収液を用いる場合には、塩基性物質の含有率は15〜60重量%、pHは9程度が好ましく、また図4に示すように、第2吸収部9は40〜70℃で常圧、放散塔10は100℃以上の常圧とすることが好ましい。
このような化学吸収液を用いる場合にも、第1実施形態と全く同様に、第2吸収液の液量を削減することができるので、低いランニングコストで被処理ガスから硫化水素を除去し、残留硫化水素の低い精製ガスを得ることができる。
〔第3実施形態〕
図5を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。図5は、第3実施形態に係る脱硫装置の構成であり、第1実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
第3実施形態に係る脱硫装置が第1実施形態のものと異なるところは、第2脱硫部2を、湿式脱硫から乾式脱硫に代えたところである。本実施形態の第2脱硫部2Aは、脱硫剤31を備えてなるものであって、粗製ガスと脱硫剤31とを直接接触させて、粗製ガス中の残留硫化水素を除去する。
本実施形態の脱硫装置にあっては、第2吸収液を使用しないために、その液量を減少させることで生じるランニングコストの削減はないが、第2脱硫部2Aに導入される粗製ガス中の残留硫化水素濃度が低いために、脱硫剤31の劣化が抑制され、長寿命化することで、ランニングコストの削減が行える。また、乾湿脱硫では、脱硫剤31と粗製ガスとを直接接触させるために、熱効率が良い。
1…第1脱硫部、2,2A…第2脱硫部、3…第1吸収部、4…生物反応部、9…第2吸収部。

Claims (3)

  1. 硫化水素を含有する被処理ガスを吸収液と接触させることにより該被処理ガス中の硫化水素を前記吸収液に吸収させて粗製ガスとし、前記吸収液に吸収された硫化水素を微生物により好気的に酸化分解する第1脱硫部と、
    前記粗製ガス中の残留硫化水素を除去する第2脱硫部と
    を備えることを特徴とする脱硫装置。
  2. 前記第2脱硫部が湿式脱硫部であることを特徴とする請求項1記載の脱硫装置。
  3. 硫化水素を含有する被処理ガスを吸収液と接触させることにより該被処理ガス中の硫化水素を前記吸収液に吸収させて粗製ガスとし、前記吸収液に吸収された硫化水素を微生物により好気的に酸化分解する第1脱硫工程と、
    前記粗製ガス中の残留硫化水素を除去する第2脱硫工程と
    を有することを特徴とする脱硫方法。
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