JP2011232134A - 経路探索装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】交通情報等を受信したりすることなく、地図情報から確率的手法により探索条件に合った最適経路を探索して案内する。
【解決手段】カーナビゲーション装置2の演算処理部21により、探索手段、情報収集手段、判定手段、再探索手段を形成し、地図情報に基づき、探索手段により、指定された探索条件に応じた最適経路を探索し、探索した最適経路の走行途中に、判定手段により、情報収集手段が収集した走行情報に基づく実際の走行状況が所期の状況より外れるか否かを判定し、実際の走行状況が所期の状況から外れるときに、再探索手段により、走行中の経路を除いた残りの経路の最適らしさの確率計算により当該地点から前記目的地点までの新たな最適経路を再探索し、交通情報等を受信することなく、地図情報から確率的手法により探索条件に合った最適経路を探索して案内する。
【選択図】図1

Description

この発明は、自車の出発地点から目的地点に至る経路を地図情報から探索する経路探索装置に関し、詳しくは探索精度の向上に関する。
従来、カーナビゲーション装置を用いた車両の経路探索装置は、自車の出発地点と目的地点をセットすると、ドライバ等が指定した探索条件(例えば、燃料消費量が最も少ない省エネルート優先、所要時間が最も短い最短時間ルート優先等の希望探索条件)に基づき、カーナビゲーション装置の地図情報により、出発地点から目的地点に至る複数の経路のうちの指定された探索条件に合った経路を探索して案内するが、カーナビゲーション装置が蓄積している地図情報から経路を探索するだけでは、実際の走行状況(渋滞状況等)を考慮した最適経路の探索は行なえない。
そこで、経路を探索する際、外部の交通情報センタ等から無線送信される各地点の渋滞、事故などの交通情報を受信し、受信した情報に基づき、現在の渋滞状況やそれから予想される旅行時間や燃料消費等を加味して経路の探索を行い、実際に順調に走行できる経路を探索して画面表示することが提案されている。また、燃料消費を少なくする省エネルートについては、地図情報の勾配情報に基づく車速の推定から経路の上り、下りに応じた燃料消費量を計算し、計算した燃料消費量と標準経路の燃料消費量とを比較して最適経路を探索することも提案されている(例えば、特許文献1(段落[0010]−[0071]、図1−図19等)参照)。
特開2006−98174号公報
特許文献1に記載の経路探索装置の場合、指定された探索条件に合う最適経路の探索を行なうために外部の交通情報センタ等から無線送信される各地点の渋滞、事故などの交通情報を受信して入手する必要があり、そのための受信装置等が必要で高価になり、交通情報が入手できないところでは探索が行なえない。しかも、経路の探索を最初に一度だけ行なうだけであるので、例えば探索された経路の走行中に渋滞等が発生してその経路が実際には最適経路でなくなっていても、それを反映した最適経路を案内することもできない。
本発明は、交通情報等を受信したりすることなく、地図情報から探索条件に合った最適経路を探索して案内することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明の経路探索装置は、自車の出発地点から目的地点に至る経路を地図情報から探索する経路探索装置であって、前記地図情報に基づき、指定された探索条件に応じた最適経路を探索する探索手段と、自車の時々刻々の走行情報を収集する情報収集手段と、最適経路の走行途中に、前記情報収集手段が収集した走行情報に基づく実際の走行状況が所期の状況より外れるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定に基づき、実際の走行状況が所期の状況から外れるときに、走行中の経路を除いた残りの経路の最適らしさの確率計算により当該地点から前記目的地点までの新たな最適経路を再探索する再探索手段とを備えたことを特徴としている(請求項1)。
請求項1の発明の場合、探索手段により、探索条件に応じた最適経路を地図情報から探索し、その探索経路の走行途中に、情報収集手段が収集した走行情報に基づく実際の走行状況(燃料消費量等の状況)が所期の状況より外れるか否かを判定手段により判定する。
さらに、実際の走行状況が所期の状況から外れるときに、再探索手段が、走行中の経路を除いた残りの経路の最適らしさの確率計算により当該地点から前記目的地点までの新たな最適経路を再探索する。
したがって、例えばカーナビゲーション装置の地図情報から経路を探索し、最初に探索した最適経路の走行途中に自車の走行状況が所期の状況より外れていると判断すると、その経路を外した残りの経路から確率的な選択手法で新たな最適経路を再探索し、実際の走行状況に応じて案内する経路を修正し、交通情報等を受信したりすることなく、探索後に発生した渋滞等も反映した最適経路を探索して案内することができる。
本発明の一実施形態の経路探索装置のブロック図である。 道路勾配のある測定経路の説明図である。 上りの道路勾配と燃費との関係を示す図である。 下りの道路勾配と燃費との関係を示す図である。 図1の再探索の説明図である。 図1の動作説明のフローチャートである。
つぎに、本発明をより詳細に説明するため、一実施形態について、図1〜図6を参照して詳述する。
図1は本実施形態の経路探索装置を示し、自車1に搭載された経路探索装置は、車内ネットワーク(CAN)の通信機能を有するカーナビゲーション装置2により形成される。 カーナビゲーション装置2は、概略、CPU、メモリ等で形成された演算処理部21に、GPS受信部22、車内ネットワーク3を構成するCAN(Controller Area Network)の通信部23、地図情報のCD、DVDを読み出す地図情報部24、例えば液晶パネルの表示部25、操作部26を接続して形成される。
GPS受信部22は、GPS(Global Positioning System)の位置情報を受信する。
通信部23は車内ネットワーク3を介して自車1の速度センサ、アクセル開度センサ、舵角センサ等の各種のセンサ(図示せず)やエンジン制御ユニット等の各種の制御ユニット(ECU)と情報をやり取りする。
地図情報部24はCD、DVDに例えばカーナビ用のKiwi地図ディスクフォーマットで書き込まれた各地の地図情報を、演算処理部21の制御で読み出す。なお、地図情報は後述するように、例えば国土地理院の高度データを含む情報である。
表示部25は、表示モードの選択等にしたがって、GPS受信部22の位置情報に基づいて演算処理部21が地図情報部24から読み出した現在地の地図、経路案内の地図等を画面表示する。
操作部26は各種の操作ボタンや表示部25の表面のタッチパネルセンサを備え、ドライバ等のボタン操作や表示部25のタッチ操作の信号を演算処理部21に送る。
つぎに、演算処理部21について説明すると、演算処理部21は、GPS受信部22の位置情報、通信部23の受信情報、操作部26の信号等に基づき、地図情報部24の地図情報の読み出しや表示部25の表示を制御し、自車1の出発地点と目的地点の設定により指定された探索条件に応じた最適経路を地図情報から探索する本発明の探索手段、通信部23の受信情報から自車1の時々刻々の走行情報を収集する本発明の情報収集手段、最適経路の走行中に情報収集手段が収集した走行情報に基づく実際の走行状況が所期の状況より外れるか否かを判定する本発明の判定手段および、判定手段の判定に基づき、実際の走行状況が所期の状況から外れるときに、走行中の経路を除いた探索手段の残りの経路の最適らしさの確率計算により当該地点から目的地点までの新たな最適経路を再探索する本発明の再探索手段を形成する。
つぎに、上記構成に基づく本実施形態の経路探索装置の探索の概要を説明する。
まず、一般的にカーナビゲーション装置(ナビゲーションシステム)は、出発地点から目的地まで迷わずドライバを誘導、案内することができるので、無駄に燃料を消費させることがない省エネ・環境対策装置と考えることも可能である。そこで、出発地点と目的地点が与えられると、蓄積保持している地図情報に基づき、出発地点から目的地点までの推奨の経路(推奨ルート)を、有料道路・高速道路の使用有無や、走行距離、旅行時間等の指定された探索条件を考慮して探索し、最短距離優先や最短旅行時間優先のルートに決定しているが、この決定ルートの一つとして、最も燃料消費量が少ない省エネルートを含めることができる。
最低燃料消費が期待できる省エネルートの探索について検討すると、一般的に、燃料消費量は旅行時間に比例するので道路の渋滞が影響すると言われる。そこで、前記した特許文献1の装置は外部からの交通情報に基づき渋滞を考慮して最短時間で到達可能な最適経路(推奨ルート)を探索する。しかしながら、実際の燃料消費量は走行路の坂の上り、下りによる影響も受けるので、推奨ルートは、上り下りが多い場所では単純に最短距離のルートや渋滞のないルートでない場合もある。
そして、カーナビゲーション装置2のような前記の交通情報等が得られない通信レスのカーナビゲーション装置によって省エネルートの探索を行う場合、リアルタイムの渋滞情報が取得できないため、上り坂、下り坂の情報(高さ情報)が探索に有効であると考えられる。なお、国土地理院は50mメッシュでの高度データを公開している。高度データを含む地図情報をカーナビゲーション装置の地図情報として用いることにより、省エネルートの探索において地図上の地点(ノード)や区間(リンク)に高度データの高さ情報を反映し、走行路の上り下りを考慮して省エネルートを探索できる。
そこで、本実施形態においては、通信レスのカーナビゲーション装置2を用いて経路探索装置を安価に構成し、走行路の上り下りを考慮して最適経路(省エネルート)を精度よく探索して案内する。
走行路の上り下りを考慮することが省エネルートを探索する上で有効であることを示すため、高低のあるルートを設定し実際に走行して燃料消費量を測定した結果から、道路勾配と燃費に関連があることを説明する。また、高さ情報を利用した省エネルートの探索が省エネ走行に有効であることも説明する。また、高さ情報を利用した省エネルートの探索を行なうため、地図情報部24のCD、DVDの地図情報として、カーナビ用のKiwi地図ディスクフォーマットの地図情報に標高データ(勾配データ)を反映した地図情報を用いることが可能であることも説明する。
さらに、本実施形態においては、探索した省エネルート(最適経路)の走行途中に、確率的な手法で省エネルートを再探索して探索精度を高めるため、ベイズ統計に基づく動的ルートの再探索を行なって省エネルートの探索精度を飛躍的に向上することとし、その再探索についても説明する。
[燃料消費量の推定]
燃料消費量は、地図情報、CAN通信で得られる車速、加速度、舵角等に基づく、標高データ、走行パターン、車両情報から、基本的に、数1に示すつぎの式(1)で推定することができる。
Figure 2011232134
なお、(1)式において、右辺第1項のf(idle)はアイドリング燃費で、Tは旅行時間を表し、第2項以降のEは変換係数、μは転がり抵抗、Mは車両質量、gは重力加速度、vは車速、θは道路勾配、kは空気抵抗、mは加速時回転部分相当質量、jsとjeは開始時と終了時を表している。
(1)式からわかるように、燃料消費に関連する全ての項目に影響する変数は時間であり、基本的には最短時間で目的地点に移動可能なルートが省エネルートに近いといえる。そのため、リアルタイムの渋滞情報がわかれば、複数ある候補ルートから最短時間で目的地点に移動可能と予想できるルートを省エネルートとして探索し、その情報をドライバに提供することかできる。ところが、候補ルートによって道路勾配の違いがある場合は、省エネルートを探索するため、上り坂の勾配による燃料消費量および、下り坂でスロットルを閉じて運転する状況での燃料消費量を考慮する必要があるものと考えられる。それは、省燃費のため、近年の車両はあるエンジン回転以上でスロットルをオフにしたとき燃料噴射量をカットするフューエルカットが働くからである。なお、(1)式では燃料を消費する項目の加算だけで構成され、道路勾配のθは下り坂ではマイナス値となるが、燃料消費量がマイナスになることはないので、フューエルカットが想定されるルートでは燃料消費の計算条件を変更する必要がある。
[燃料消費量の測定]
図2は燃費計測を行った走行経路を示し、図2のa地点(出発地点)とそれより高いk地点(目的地点)の間をルートを変えて往復し、ルート1(a−b−c−d−e−f−g−h−i−kの9区間(19.0km))の上り、下り、ルート2(a−p−o−n−m−l−kの6区間(15.7km))の上り、下りの4パターンで走行し、各アルファベット表記区間(リンク)の燃費を測定した。なお、自車1として使用した車両は、出願人の販売に係る軽自動車であり、4名乗車状態にて測定を行った。また、早朝の交通量が少ない状況下で計測を行い、極力渋滞の影響を受けないよう工夫した。そして、アルファベット表記の各地点は信号機の信号にしたがって停止した地点(ノード)であり、各区間は停止せず走行した。a地点の標高は21m、k地点の標高は390mであり、標高差は369mである。そのため、ルート1、2とも、a地点からk地点に向かうパターンは上りであり、逆にk地点からa地点に向かうパターンは下りである。
つぎの表1、表2の表は、ルート1、2の各区間(Sec)での距離(Dist)、道路勾配(Slope)、上り車速(Up speed)、そのときの燃費(Up mileage)、下り車速(Down speed)、そのときの燃費(Down mileage)を示す。なお、燃費の表示は、最も燃費の値が低かったi〜k区間の上り燃費を1.00として、それとの比率で示す。ルート1に要した時間は、上りが38分41秒、下りが37分39秒、ルート2に要した時間は、上りが41分22秒、下りが43分06秒であった。
Figure 2011232134
Figure 2011232134
図3、図4は、表1、表2の表に基づいて上り、下りそれぞれの道路勾配と燃費の関係を回帰分析の直線で示す。それぞれのドットが区間毎の実測値であり、これらの図から区間毎の道路勾配と燃費は相関関係のあることがわかる。なお、上り坂での相関値は0.42、下り坂での相関値は0、75となり、下り坂の勾配が燃費と相関関係が強くなっている。これは、上り坂の方が前を走行する前走行車(先行車)の影響を受けて一定速度で運転できない状況であったことが、燃費に大きく影響している一因と思われる。
表1、表2の表から、ルート1の上りの平均燃費は2.28、ルート2の上りの平均燃費は2.18であり、燃費差は少なく、上りの燃料消費量と旅行時間は走行距離に比例することがわかる。しかし、ルート1の下りの平均燃費は5.25、ルート2の下りの平均燃費は5.01であり、若干の燃費の差はあるが、燃料消費量はルート1(19.0km)がルート2(15.7km)より14.6%大きい、すなわち、燃料消費量は走行距離に応じているが、旅行時間(ルート1は上りが38分41秒、下りが37分39秒、ルート2は上りが41分22秒、下りが43分06秒)には応じない結果となった。
つぎに、a地点を出発地点、h地点を目的地点としたときを考える。表1、表2の表から、ルートa→p→o→n→m→lの燃料消費量(走行距離(Dist)/燃費(mileage))は3.07、ルートa→b→c→d→e→f→g→hの燃料消費量は5.29となる。ここで、l→k→iのルートを通らないで道路勾配の少ないショートカットの抜け道を通ってl地点からi地点を経てh地点に至る5.2kmのショートカット区間l→h(図2には図示せず)に着目する。このショートカット区間の燃費は4.08で、燃料消費量は1.27である。これをルートa→p→o→n→m→lに加えたルートa→p→o→n→m→1→hの燃料消費量は4.34となる。また、このルートa→p→o→n→m→1→hの走行距離とルートa→b→c→d→e→f→g→hの走行距離は共に13.0kmになる。これはl→k→iをショートカットして燃料消費が多くなる道路勾配を避けた結果である。そして、ショートカットのルートa→p→o→n→m→1→hの旅行時間はルートa→b→c→d→e→f→g→hより時間はかかるが燃料消費量の少ないルートとなる。よって、省エネルートの探索という観点からルートを選択するときには、走行距離や旅行時間だけでなく、道路勾配が大きく影響することがわかる。
[高さ情報の実装]
(1)高さ情報(標高データ)の地図情報ヘの反映
Kiwi地図ディスクフォーマットでは、道路データは道路データフレームの中で、表示クラスごとにまとめてリンク列データレコード列として格納されている。道路形状は2次元の平面形状であるが、高さ情報(高度データ)をリンク列単位で追加して地図情報に反映できる。この高さ情報を利用する場合は、まず、道路データリストのオプション情報省略フラグ内の標高情報有無フラグを参照する。つぎに、標高フラグがあれば、リンク列データレコードのリンク列ヘッダの標高情報の管理ヘッダを経由して高さ情報のレコードを見に行くことで高さ情報を利用できる。なお、前記したように50mメッシュの標高データが国土地理院から公開されているので、これを利用して地図情報部24のCD、DVDに例えば信号機の各設置地点の高さ情報を含む地図情報を記憶する。
(2)経路探索への高さ情報の反映
操作部26からの自車1の出発地点と目的地点の設定や省エネルートを指定する探索条件の指定に基づき、演算処理部21の探索手段によって省エネルートを探索するが、その際、経路探索における経路コスト(燃料消費量)の評価に、地図情報の高さ情報から得られた道路勾配値を導入する。
経路(ルート)Riの経路コスト値Cost(Ri)は、つぎの数2の(2)式で示される。
Figure 2011232134
(2)式の”・”は演算処理を示し、Lkは経路Riを構成する道路種別kの通過コスト合計値、Ckjは経路計算条件jのときにその道路種別kに考慮される条件種別コスト値を示す。省エネルートの探索においては、この条件種別コストCkjに高さ情報にもとづく道路勾配値を含めて反映させる。ある経路計算条件jのときの推奨ルートは各経路Riの中で経路コスト値Cost(Rij)が最小となる経路である。したがって、省エネルート計算条件jのときの推奨ルート(最適経路)は、道路勾配値を反映した条件種別コストCkjに基づき、つぎの数3の(3)式から探索できる。
Figure 2011232134
そこで、演算処理部21の探索手段により(3)式の演算から省エネルート(最適経路)を探索する。要するに、各経路Riについて、高さ情報に基づく道路勾配を考慮して例えば信号機が設置されている地点間の各区間(リンク)の燃費計算条件から各区間の燃料消費量の総和を求め、その総和が最小になる経路Riを省エネルートとして探索する。
そして、探索した省エネルートを表示部24の経路案内の地図画面に表示し、自車1のドライバに省エネルートを案内する。
[ベイズ統計による動的ルートの再探索方法]
上記したように、各ノードの高さ情報から各リンクの道路勾配を求めれば、道路勾配を考慮した燃費計算条件から省エネルートを探索可能である。しかし、[燃料消費量の測定]の項で示した道路勾配と燃費の相関値が0.5程度になる状況もあるため、道路勾配を考慮した探索結果(計算結果)が必ずしも燃費の期待値と合っているとは限らない、すなわち、探索した省エネルートが最適でない可能性もある。また、探索した省エネルートを実際に走行してから渋滞等で想定以上に旅行時間がかかる場合もある。そこで、本実施形態においては、表示部24に表示される省エネルート(推奨ルート)にしたがって自車1が走行すると、演算処理部21の判定手段により、例えばつぎに停止した地点までに情報収集手段が収集した燃費情報を含む実測の走行情報に基づき、実際の走行状況が所期の状況から外れるか否か(省エネルート探索の場合、燃費や旅行時間が想定した所期の燃費や旅行時間から外れるか否か)を判定し、実際の走行状況が所期の状況から外れて最適でないと判定すると、再探索手段により、確率的な手法で省エネルートを動的に再探索して修正する。この場合、通信部23の燃料噴射量の受信情報からリアルタイムに燃費検出を行なうことができるので、推奨ルートの探索時に推定した計算条件がどの程度合っているか、またルートが想定外に渋滞しているかどうか等を検出することも可能である。
そして、走行中の経路が想定した省エネルートでないと判定した後の再探索手段による動的なルートの再探索等についてさらに説明すると、最適な省エネルートとして複数の候補ルートの中から選択した一つのルートが所望のもの(想定した真の省エネルート)ではないと判定した場合、選択した候補ルートを除いた残りの候補ルートのいずれかが真の省エネルートである可能性が高いので、選択した候補ルートとは別のルートから新たな省エネルート(最適経路)を再探索するという観点から、本実施形態においては、再探索手段において、ベイズ統計の計算により新たな省エネルートを確率的手法で再探索する。なお、ベイズ統計は、カーナビゲーションの分野では旅行時間推定やドライバによる経路選択行動モデル等に使用されており、周知な確率統計手法である。
ベイズ統計では、事前確率p(R)を基にして条件付き確率p(R|Ri)から、つぎの数4の(4)式に示すように事後確率p(Ri|R)を推定する。(4)式において、Riは候補ルート、Rは新たな省エネルートとして選択されるルートである。
Figure 2011232134
そして、出発地点から目的地に至る複数の候補ルートがあり、候補ルート間に抜け道があって、途中でルートを変更できる一般的な道路状況下において、省エネルートとして探索して選択されたルートを走行している途中に、所望の燃費が得られない道路勾配や予定より遅れるような想定外の旅行時間であって走行中の経路が最適ではなかったと判断した場合、ベイズ統計により、現在地点から最短の抜け道を介して新たに探索した省エネルートとしての他のルートに移行し、真の省エネルートを案内する確率を向上し、探索後に発生した渋滞等も反映できるようにする。
図5は上記再探索を模式的に示す候補ルート例を示し、N1地点(出発地点)からN2地点(目的地点)に至る間にn11〜n14、n21〜n23、n31〜n34の多数の地点(ノード)と、それらの地点を結ぶ多数のリンクがあるとする。この場合、N1地点からN2地点への省エネルートとなり得る侯補ルートとしては、一重線のR1(n11〜n14を通るルート)、二重線のR2(n21〜n23を通るルート)、破線のR3(n31〜n34を通るルート)の3ルートがあり、最初にルートR1を省エネルートに選んで走行を開始したとする。そして、例えばn11地点に至ったときに所望の燃費が得られていないことが判明すると、本実施形態においては、ベイズ統計の最適らしさの確率計算により、ルートR1を除く残りのルートR2、R3から新たな省エネルート(別ルート)、例えばルートR2を動的に再探索し、表示部24に、n11地点から最短の抜け道を通って再探索した新たな省エネルートを走行する経路を案内し、自車1が新たな省エネルートを走行するようにする。すなわち、n11地点から単にルートの再探索を行なうのではなく、ベイズ統計の観点からルートR1以外により良い省エネルートがあるとみなし、リンク列(N1→n11→n12→n13→n14→N2)を外したリンク列から最適経路のルートを再探索する。そして、図5に一点破線の矢印線に示すように、自車1が現在地点から抜け道を介して新たに最適経路として再探索したルートを走行するように案内し、真の省エネルートを走る確率を向上し、探索後に発生した渋滞等も反映できるようにする。このとき、n11→n21等の抜け道の影響は小さいものとする。
ところで、再探索は1回だけ行なっても、複数回くり返し行なってもよく、複数回くり返し行なう場合は、再探索によるルート変更をくり返すことにより、却って燃費が低下することにならないようにするため、例えば出発地点から目的地点に至る距離の半分程度走行した後は再探索を行なわないようにすることが好ましい。
図6は演算処理部21による経路の探索、再探索および表示の処理手順例を示す。カーナビゲーション装置2は、通常は、GPS受信部22の位置情報に基づき、地図情報部24から自車1の現在位置周辺の地図情報を読み出し、その地図情報の地図を表示部25に表示する。そして、ドライバが操作部26を操作し、経路案内を選択して出発地点(通常は現在地点)、目標地点を設定し、探索条件(省エネルート優先、最短時間ルート優先、最短距離ルート優先等)として省エネルート優先を指定すると、演算処理部21が地図情報の高さ情報から得られた道路勾配値を反映した経路コスト計算を行なって省エネルートを初期探索し(ステップS1)、探索した省エネルートを表示部25の地図に表示してドライバに案内する(ステップS2)。
そして、ドライバが表示部25の画面にタッチする等してそのルートの案内を選択すると、省エネルートの走行案内を開始する。また、CAN通信等で得られる車速、加速度、舵角等情報に基づく、標高データ、走行パターン、車両情報や、エンジン制御ユニットの電子制御式燃料噴射装置(EFI)の燃料噴射量等から、自車1の時々刻々の燃費情報(瞬時燃費)を含む走行情報(例えば、瞬時燃費、走行距離、走行時間等)を収集して自車1の走行状況を監視(モニタリング)する(ステップS3)。
さらに、例えば目的地点までの半分の距離走行するまで、信号機の地点まで走行したとき、または一定距離あるいは一定時間走行したときに、走行状況の判定を行なうため、ステップS4をYESで通過し、走行情報から、実際の走行状況が所期の状況(最適走行状況)より外れているか否かを判定する(ステップS5)。
そして、実際の走行状況が所期の状況(最適走行状況)以上で、真の省エネルートを走行していると推定できるときは、ステップS5をYESで通過してステップS6に移行し、案内中の省エネルートを維持する(ステップS6)。
さらに、目的地点に到達するまでは、ステップS6からステップS7のNOを通ってステップS2に戻り、案内中の省エネルートの案内を継続する。
一方、ステップS5の判定により、実際の走行状況が所期の状況より悪く、走行中の経路(候補ルート)が真の省エネルートでないと推定されるときには、ステップS5をNOで通過してステップS8に移行し、前記したベイズ統計の計算により、現在の経路を除いて、新たな省エネルートを再探索し、ステップS2に戻って、現在地点から直近の抜け道を通って新たな省エネルートに移行する経路を表示部25に表示する。
そして、例えば信号機の地点まで走行して停止する毎に、ステップS4の判定にしたがってステップS8の再探索を行い、案内する省エネルートを更新する。なお、その途中に新たな省エネルートが再探索できなくなると、例えば最後(最新)に再探索した省エネルートを維持する。また、目的地点まで半分の距離以上走行すると、ステップS4をNOで通過して再探索を行なわないようにし、走行が終了するとステップS7をYESで通過して案内を終了する。
以上説明したように、本実施形態の場合、省エネルートの探索は高さ情報に基づく道路勾配の情報も重要であり、高さ情報は例えばKiwi地図ディスクフォーマットの地図情報に容易に装着できることに着目し、カーナビゲーション装置2により、高さ情報を反映した地図情報に基づき道路勾配も考慮して省エネルートを探索し、案内することができる。
さらに、案内中の省エネルートの走行中に、自車1の燃費が所期の燃費より悪いと判断すると、その経路を外したベイズ統計の確率的手法で動的に新たな省エネルートを再探索し、案内する省エネルートを修正(変更)することで、交通情報を入手することなく、高い確率で最適経路(真の省エネルート)を探索して案内することができる。
そして、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能であり、例えば、再探索は1回または設定回数だけ行うようにしてもよい。
つぎに、前記実施形態においては、最適経路を省エネルートとして、ベイズ統計の再探索を行って省エネルートを案内するようにしたが、最適経路が最短距離優先や最短旅行時間優先のルート等の場合も、本発明を適用し、それらのルートの探索において、ベイズ統計の再探索を行って省エネルートを案内してよいのは勿論である。
つぎに、本発明の各手段の構成は前記実施形態の構成に限るものではなく、カーナビゲーション装置を利用しなくてもよい。また、車内通信はCANに限るものではない。さらに、最適らしさの確率計算手法は、ベイズ統計以外の確率計算手法であってもよい。
そして、本発明は、種々の車両に搭載する経路探索装置に適用すことができる。
1 自車
2 カーナビゲーション装置
21 演算処理部
23 通信部
24 地図情報部
25 表示部
26 操作部

Claims (1)

  1. 自車の出発地点から目的地点に至る経路を地図情報から探索する経路探索装置であって、
    前記地図情報に基づき、指定された探索条件に応じた最適経路を探索する探索手段と、
    自車の時々刻々の燃費情報を含む走行情報を収集する情報収集手段と、
    探索した最適経路の走行途中に、前記情報収集手段が収集した走行情報に基づく実際の走行状況が最適走行状況より外れるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定に基づき、実際の走行状況が最適走行状況から外れるときに、走行中の経路を除いた残りの経路の最適らしさの確率計算により当該地点から前記目的地点までの新たな最適経路を再探索する再探索手段とを備えたことを特徴とする経路探索装置。
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