JP2011231991A - 着霜検出器及び着霜判定装置 - Google Patents

着霜検出器及び着霜判定装置 Download PDF

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健一 廣江
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Abstract

【課題】小型化を図ることができるとともに、低コスト化を図ることができる着霜検出器及び当該着霜検出器を備えた着霜判定装置を提供する。
【解決手段】着霜判定装置は着霜検出器1とμCOMを備えている。着霜検出器1は本体部5と第1の感温素子6と第2の感温素子7を備えている。本体部5はエバポレータ2の配管3に取り付けられるケース9と基板部材10と充填部材11を備えている。基板部材10はケース9内に収容されている。充填部材11はケース9内に充填されている。感温素子6,7は基板部材10の互いに間隔をあけた第1基板部材22に取り付けられている。第1基板部材22間には第2基板部材23が設けられている。感温素子6,7の配管3からの距離D1,D2は互いに異なる。μCOMは感温素子6,7が検出した温度を示す情報に基づいてエバポレータ2に霜が付着したか否かを判定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、冷蔵庫などの冷凍サイクルを利用した装置の冷却器に霜が付着しているか否かを熱流束の変化を利用して検出する着霜検出器及び当該着霜検出器を備えた着霜判定装置に関する。
従来、冷蔵庫では、熱交換器の冷却用パイプや冷却フィンの表面への着霜が当該熱交換器の冷却効率を低下させ、これを放置したまま運転を続ければ、消費エネルギーの効率を著しく低下させて不経済になるだけでなく故障の原因ともなる。このために、冷蔵庫では、一定時間冷却器を動作させてその積算時間が所定の時間に達すると、除霜ヒータを動作させて除霜を行い、一定時間経過した後にヒータへの通電を終了させる方法が一般的に行われている。しかしながら、この方法では、冷却器に霜が付着していない場合でも除霜ヒータを動作が働いてしまい、無駄な電力を消費することもあった。また、近年CO2などの過剰な温室効果ガスの排出により地球温暖化が問題視されていることもあり、従来よりも省エネルギでエネルギ効率の高い冷蔵庫が望まれている。そこで、本発明の出願人は、一定時間冷却器を動作させてその積算時間が所定の時間に達すると、除霜ヒータを動作させて除霜を行う従来の方式に換えて、冷却器としてのエバポレータに霜が付着しているか否かを検出する着霜判定装置(例えば、特許文献1参照)を提案している。
特許文献1などに示された着霜判定装置は、着霜検出器と、判定手段としてのμCOMとを備えている。着霜検出器は、前記エバポレータに取り付けられる本体部と、この本体部に取り付けられた第1の検出部と、前記本体部に取り付けられかつ前記第1の検出部と別体の第2の検出部とを備えている。
本体部は、金属から構成されかつエバポレータに取り付けられたケースを備えている。第1の検出部は、温度を検出する第1の感温センサと、この第1の感温センサを収容しかつ内部が密閉された第1のケース部材とを備えている。第1のケース部材は、本体部と同様に金属から構成されているとともに、本体部のケースに取り付けられている。第1の検出部の第1の感温センサは、本体部のケース及び第1のケース部材を介して伝わったエバポレータの温度を検出する。
第2の検出部は、温度を検出する第2の感温センサと、この第2の感温センサを収容した第2のケース部材とを備えている。第2のケース部材は、本体部と同様に金属から構成されているとともに、本体部のケースに取り付けられている。第2のケース部材は、複数の開口部が設けられて、当該開口部を通して雰囲気が出入り自在となっている。第2の検出部の第2の感温センサは、第2のケース部材に設けられた開口部を通して出入りする雰囲気の温度を検出する。
μCOMは、前記本体部のケース内に収容されており、前記第1の感温センサと前記第2の感温センサに接続して、これらが検出した温度を示す情報が入力する。さらに、μCOMは、前記温度を示す情報に基づいて、エバポレータに霜が付着しているか否かを判定する。μCOMは、エバポレータに霜が付着していると判定すると、冷蔵庫全体の制御を司る制御装置に当該霜が付着したことを示す情報を出力する。
前述した構成の着霜判定装置は、前記μCOMが、前記第1の感温センサの検出したエバポレータの温度と前記第2の感温センサの検出した雰囲気の温度とが等しくなると、エバポレータに霜が付着したと判定する。そして、着霜判定装置は、前記μCOMが、冷蔵庫全体の制御を司る制御装置に当該霜が付着したことを示す情報を出力する。すると、冷蔵庫全体の制御を司る制御装置が、前記霜を溶かすヒータなどを駆動して、当該霜を溶かす。
特開平11−63791号公報
前述した特許文献1に示された着霜判定装置の着霜検出器は、互いに別体の第1の検出部と第2の検出部を設けているために、大型化する傾向であった。また、本体部に加えて、互いに別体の第1の検出部と第2の検出部のそれぞれがケース部材などを備えているために、部品点数が増加し、コストが高騰する傾向であった。
したがって、本発明の目的は、小型化を図ることができるとともに、低コスト化を図ることができる着霜検出器及び当該着霜検出器を備えた着霜判定装置を提供することにある。
前述した課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の着霜検出器は、冷却器に取り付けられる本体部と、前記本体部に取り付けられかつ前記冷却器から第1の距離となる位置に設けられた第1の感温素子と、前記本体部に取り付けられかつ前記冷却器から前記第1の距離と異なる第2の距離となる位置に設けられた第2の感温素子と、を備えたことを特徴としている。
請求項2に記載の本発明の着霜検出器は、請求項1に記載の着霜検出器において、前記本体部が前記冷却器の配管に取り付けられ、かつ、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子とが前記配管の断面における径方向に並ぶ位置に配置されていることを特徴としている。
請求項3に記載の本発明の着霜検出器は、請求項1または請求項2に記載の着霜検出器において、前記本体部が、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子とを取り付けた取付部材を備え、前記取付部材が、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子とのそれぞれを取り付けた一対の第1取付部材と、前記第1取付部材同士を連結しかつ当該第1取付部材を構成する材料よりも熱伝導率の低い材料で構成された第2取付部材と、を備えたことを特徴としている。
請求項4に記載の本発明の着霜検出器は、請求項1または請求項2に記載の着霜検出器において、前記本体部が、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子とを取り付けた取付部材を備え、前記取付部材が、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子とを取り付けた部分の幅よりも、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子との間の部分の幅が狭く形成されていることを特徴としている。
請求項5に記載の本発明の着霜検出器は、請求項1または請求項2に記載の着霜検出器において、前記本体部が、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子とを取り付けた取付部材を備え、前記取付部材が、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子との間の部分が波状に湾曲していることを特徴としている。
請求項6に記載の本発明の着霜検出器は、請求項3ないし請求項5のうちいずれか一項に記載の着霜検出器において、前記本体部が、前記取付部材を収容し、かつ前記冷却器に取り付けられるとともに、前記第1取付部材を構成する材料よりも熱伝導率の低い材料で構成された収容部材を備えたことを特徴としている。
請求項7に記載の本発明の着霜検出器は、請求項6に記載の着霜検出器において、前記収容部材内に充填されることで、取付部材を前記収容部材内に固定する充填部材を備えたことを特徴としている。
請求項8に記載の本発明の着霜判定装置は、請求項1ないし請求項7のうちいずれか一項に記載の着霜検出器と、前記第1の感温素子が検出した温度を示す情報と前記第2の感温素子が検出した温度を示す情報とに基づいて前記冷却器に霜が付着したか否かを判定する第1判定手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項9に記載の本発明の着霜判定装置は、請求項8に記載の着霜判定装置において、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子とのうち前記冷却器寄りの一方が検出した温度を示す情報に基づいて、前記冷却器に付着した霜が溶けたか否かを判定する第2判定手段を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の本発明の着霜検出器によれば、第1の感温素子を第2の感温素子とを同一の本体部に取り付けているので、部品点数の増加及び大型化を抑制できる。
また、冷却器からの距離が互いに異なる位置に第1の感温素子と第2の感温素子を設けているので、本体部に霜が付着していない状態では、冷却器から本体部を通り、当該本体部の周りの雰囲気へ至る熱流束が生じ、第1の距離となる位置と第2の距離となる位置との間に温度差が生じ、第1の感温素子と第2の感温素子とが検出した温度を示す情報間に差が生じる。さらに、本体部に霜が付着すると、当該本体部と周りの雰囲気の間の熱抵抗が増え、冷却器から当該本体部を通り、当該本体部の周りの雰囲気へ至る熱流束が減り、第1の距離となる位置と第2の距離となる位置との間の温度差が小さくなり、第1の感温素子と第2の感温素子とが検出した温度を示す情報間の差が小さくなる。
請求項2に記載の本発明の着霜検出器によれば、第1の感温素子と第2の感温素子とが本体部が取り付けられた配管の断面の径方向に並ぶ位置に配置されているので、冷却器から本体部を通り、当該本体部の周りの雰囲気へ至る同一の熱流束上に第1の感温素子と第2の感温素子とが配置されることにより、本体部即ち冷却器に霜が付着していない状態では、確実に第1の感温素子と第2の感温素子とが検出した温度に温度差が生じる。また、第1の感温素子と第2の感温素子とが本体部が取り付けられた配管の断面の径方向に並ぶ位置に配置されているので、冷却器から本体部を通り、当該本体部の周りの雰囲気へ至る同一の熱流束上に第1の感温素子と第2の感温素子とが配置されることにより、冷却器に霜が付着していない状態での感温素子が検出する温度の温度差を最大とすることができる。
請求項3に記載の本発明の着霜検出器によれば、取付部材の第1及び第2の感温素子を取り付けた第1取付部材よりも、これら第1取付部材同士を連結した第2取付部材が熱伝導率の低い材料で構成されているので、本体部即ち冷却器に霜が付着していない状態では、確実に第1の感温素子と第2の感温素子とが検出した温度を示す情報間に差が生じる。
また、第1取付部材が、第2取付部材よりも熱伝導率の高い材料で構成されているので、この当該第1取付部材の温度が速やかに当該第1取付部材の周りの温度と等しくなり、各感温素子が、正確に当該感温素子の周りの温度を検出することができる。
請求項4に記載の本発明の着霜検出器によれば、取付部材の第1の感温素子と第2の感温素子との間の幅が狭くなっているので、これらの感温素子間の熱抵抗を大きくすることができる。
請求項5に記載の本発明の着霜検出器によれば、取付部材の第1の感温素子と第2の感温素子との間が波状に湾曲してこれら感温素子間の距離が長くなっているので、これらの感温素子間の熱抵抗を大きくすることができる。
請求項6に記載の本発明の着霜検出器によれば、取付部材を収容しかつ冷却器に取り付けられる収容部材が、第1取付部材よりも熱伝道率の低い材料で構成されているので、収容部材の温度が速やかに当該収容部材の周りの温度と等しくなることを防止できる。よって、冷却器と同時または冷却器よりも早く、収容部材に霜が付着することを防止できる。
請求項7に記載の本発明の着霜検出器によれば、収容部材内に取付部材を固定する充填部材を充填している。このため、収容部材内に取付部材を固定するための部品を設ける必要がない。
請求項8に記載の本発明の着霜判定装置によれば、感温素子が検出した温度を示す情報に基づいて冷却器に霜が付着したか否かを判定する第1判定手段を備えているので、冷却器に霜が付着したか否かを正確に判定することができる。
請求項9に記載の本発明の着霜判定装置によれば、感温素子が検出した温度を示す情報に基づいて冷却器に付着した霜が溶けたか否かを判定する第2判定手段を備えているので、冷却器に付着した霜が溶けたか否かを正確に判定することができる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明は、部品点数の増加及び大型化を抑制できるので、小型化を図ることができるとともに、組み立てにかかる工数を削減でき、低コスト化を図ることができる。
また、本体部に霜が付着していない状態では、第1の感温素子と第2の感温素子とが検出した温度を示す情報間に差が生じ、本体部に霜が付着すると、第1の感温素子と第2の感温素子とが検出した温度を示す情報間の差が小さくなるので、第1の感温素子と第2の感温素子とが検出した温度を示す情報間の差によって、本体部即ち冷却器に霜が付着したか否かを確実に検出できる。
さらに、一定時間、冷却器を動作させて、その積算時間が所定の時間に達すると、除霜ヒータを動作させて、除霜を行う従来の方式では、霜が付着していなくても除霜ヒータが動作して無駄な電力を消費してしまうことがあったが、請求項1記載の本発明は、冷却器に着霜したことを検出することにより、効率よく除霜運転をすることができ、結果として省エネルギに寄与することができる。
請求項2に記載の本発明は、本体部即ち冷却器に霜が付着していない状態では、確実に第1の感温素子と第2の感温素子とが検出した温度に温度差が生じるので、冷却器に霜が付着しているか否かを確実に検出することができる。
また、冷却器に霜が付着していない状態での感温素子が検出する温度の温度差を最大とすることができるので、感温素子間の距離を最少とすることができ、着霜検出器の小型化を図ることができる。
請求項3に記載の本発明は、本体部即ち冷却器に霜が付着していない状態では、確実に第1の感温素子と第2の感温素子とが検出した温度を示す情報間に差が生じ、各感温素子が、正確に当該感温素子の周りの温度を検出することができるので、本体部即ち冷却器に霜が付着したか否かを確実に検出することができる。
請求項4に記載の本発明は、第1の感温素子と第2の感温素子との間の熱抵抗を大きくすることができるので、確実に第1の感温素子と第2の感温素子とが検出した温度を示す情報間に差が生じ、各感温素子が、正確に当該感温素子の周りの温度を検出することができるので、本体部即ち冷却器に霜が付着したか否かを確実に検出することができる。
請求項5に記載の本発明は、第1の感温素子と第2の感温素子との間の熱抵抗を大きくすることができるので、確実に第1の感温素子と第2の感温素子とが検出した温度を示す情報間に差が生じ、各感温素子が、正確に当該感温素子の周りの温度を検出することができるので、本体部即ち冷却器に霜が付着したか否かを確実に検出することができる。
請求項6に記載の本発明は、収容部材の温度が速やかに当該収容部材の周りの温度と等しくなることを防止でき、冷却器と同時または冷却器よりも早く、収容部材に霜が付着することを防止できる。よって、冷却器に霜が付着したか否かを正確に検出することができる。
請求項7に記載の本発明は、収容部材内に取付部材を固定するための部品を設ける必要がないので、部品点数が増加することを防止できる。
請求項8に記載の本発明は、冷却器に霜が付着したか否かを正確に判定することができるので、着霜検出器を備えた冷蔵庫などが冷却器に霜が付着した際に当該冷却器を加熱する動作を確実に行うことができる。
請求項9に記載の本発明は、冷却器に付着した霜が溶けたか否かを正確に判定することができるので、着霜検出器を備えた冷蔵庫などが冷却器に付着した霜を溶かした後に冷却器を冷却する動作を確実に行うことができる。
本発明の一実施形態にかかる着霜判定装置の着霜検出器の斜視図である。 図1に示された着霜検出器がエバポレータに取り付けられた状態を示す斜視図である。 図1に示された着霜検出器を一部断面で示す斜視図である。 図1中のIV−IV線に沿う断面図である。 図1に示された着霜検出器の感温センサが検出する温度を示す情報間の差と霜の量との関係を示す説明図である。 図1に示された着霜判定装置の構成を示すブロック図である。 図6に示された着霜判定装置のμCOMの動作を示すフローチャートである。 図4に示された着霜検出器の変形例の断面図である。 図6に示された着霜判定装置の変形例の構成を示すブロック図である。 図6に示された着霜判定装置の他の変形例の構成を示すブロック図である。 図6に示された着霜判定装置の更に他の変形例の構成を示すブロック図である。 図4に示された着霜検出器の他の変形例の断面図である。 (a)は図1に示された着霜検出器の基板部材の変形例を示す斜視図であり、(b)は図1に示された着霜検出器の基板部材の他の変形例を示す斜視図である。 (a)は図1に示された着霜検出器の基板部材の更に他の変形例を示す斜視図であり、(b)は図1に示された着霜検出器の基板部材の更に他の変形例を示す斜視図であり、(c)は図1に示された着霜検出器の基板部材の更に他の変形例を示す斜視図であり、(d)は図1に示された着霜検出器の基板部材の更に他の変形例を示す斜視図である。
本発明の一実施形態にかかる着霜判定装置100及び着霜検出器1を、図1ないし図7を参照して説明する。
着霜判定装置100は、図6に示すように、着霜検出器1(図1に示す)と、第1判定手段と第2判定手段との双方をなすμCOM8と、を備えている。図1に示す着霜検出器1は、図2に示すように、冷凍サイクルを利用した装置としての冷蔵庫の冷却器としてのエバポレータ2に取り付けられて、当該エバポレータ2に霜が付着したか否かを検出する装置である。エバポレータ2は、図2に示すように、前記冷蔵庫のコンプレッサにより圧縮されその後コンデンサにより放熱されて液化された冷媒が通される配管3と、この配管3に取り付けられた複数のフィン4を備えている。配管3及びフィン4は、熱伝導率の高い金属で構成されている。エバポレータ2の近傍には、図示しないファンと、ヒータが設けられている。エバポレータ2は、配管3内の冷媒を気化させて、この冷媒が気化する際の気化熱をフィン4に伝え、前記ファンがフィン4を介して雰囲気を冷蔵庫の冷気供給経路に向かって送風することで、前記冷媒の気化熱即ち冷気を前記冷気供給経路即ち冷蔵庫の冷蔵室及び冷凍室に供給する。なお、ヒータは、後述する霜除去状態において、エバポレータを加熱する。なお、ヒータとして、周知のハロゲンランプヒータなどを用いることができる。
着霜検出器1は、図1、図3及び図4に示すように、本体部5と、周りの温度に応じた情報を検出する第1の感温素子6と、周りの温度に応じた情報を検出する第2の感温素子7とを備えている。
本体部5は、図4に示すように、収容部材としてのケース9と、取付部材としての基板部材10と、充填部材11とを備えている。ケース9は、基板部材10の後述する第1基板部材22を構成する材料よりも熱伝導率の低い材料で構成されている。ケース9を構成する材料としては、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。また、ケース9を構成する材料としては、アルミナ粉末、シリカ粉末、マグネシア粉末などのセラミックス粉末、ガラス粉末のうちの少なくとも一つの粉末を混合したポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。さらに、ケース9を構成する材料としては、アルミナ、ジルコニア、チッ化アルミニウムなどを用いることができ、アルミナ、ジルコニア、チッ化アルミニウムの少なくとも一つとシリカ等のセラミックスとの複合体を用いることができる。なお、図示例では、ケース9は、ポリブチレンテレフタレートで構成されている。
ケース9は、筒状部12と、この筒状部12に連なった一対の離間片13とを一体に備えている。筒状部12は、互いに間隔をあけた底壁14と、天井壁15と、これらの底壁14と天井壁15との双方に連なった複数の周壁16と、を備えて、外観が四角筒状の中空に形成されている。底壁14と、天井壁15との双方には、図4に示すように、基板部材10の第1基板部材22の端面を露出させるための開口17が設けられている。また、筒状部12の一つの周壁16には、前記第1の感温素子6と第2の感温素子7に接続したリード線24,25を外部に導くための通し孔18が開口している。
離間片13は、底壁14から立設しているとともに、互いに間隔をあけて設けられている。離間片13には、バンド19を通すバンド通し孔20が設けられている。また、一対の離間片13と底壁14とに亘って、前記配管3の外周面に沿って湾曲した湾曲面21が形成されている。
前述したケース9即ち本体部5は、図2に示すように、一対の離間片13間に配管3を挿入しかつ底壁14即ち湾曲面21を配管3の外周面に密に重ねた状態で、バンド通し孔20内に通されたバンド19により配管3に結び付けられて、配管3即ちエバポレータ2に取り付けられる。
基板部材10は、平面形状が矩形状に形成され、ケース9内に収容されている。基板部材10は、第1取付部材としての一対の第1基板部材22と、第2取付部材としての第2基板部材23とを備えている。第1基板部材22は、前記ケース9及び第2基板部材23を構成する材料よりも熱伝導率の高い材料で構成されている。第1基板部材22を構成する材料としては、アルミニウム合金、銅などの金属を用いることができる。また、第1基板部材22を構成する材料としては、アルミナ、ジルコニア、チッ化アルミニウムなどを用いることができ、アルミナ、ジルコニア、チッ化アルミニウムの少なくとも一つとシリカ等のセラミックスとの複合体を用いることができる。第1基板部材22を構成する材料としては、アルミナ粉末、シリカ粉末、マグネシア粉末などのセラミックス粉末、ガラス粉末のうちの少なくとも一つの粉末を混合したポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。第1基板部材22を構成する材料としては、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。なお、図示例では、第1基板部材22は、アルミニウム合金で構成されている。一対の第1基板部材22は、一方の第1基板部材22が底壁14寄りに配置され、他方の第1基板部材22が天井壁15寄りに配置されて、これらの端面が開口17内に通されている。なお、一対の第1基板部材22のうち離間片13寄りの一方の第1基板部材22は、ケース9が配管3に取り付けられると、この配管3の外周面に接触する。他方の第1基板部材22は、ケース9が配管3に取り付けられると、エバポレータ2の外側に露出する。
第2基板部材23は、前記第1基板部材22を構成する材料よりも熱伝導率の低い材料で構成されている。第2基板部材23を構成する材料としては、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、エポキシ樹脂、ポリアミドイミド、シリコーン樹脂、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。また、第2基板部材23を構成する材料としては、アルミナ粉末、シリカ粉末、マグネシア粉末などのセラミックス粉末、ガラス粉末のうちの少なくとも一つの粉末を混合したポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、エポキシ樹脂、ポリアミドイミド、シリコーン樹脂、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。さらに、第2基板部材23を構成する材料としては、アルミナ、ジルコニア、チッ化アルミニウムなどを用いることができ、アルミナ、ジルコニア、チッ化アルミニウムの少なくとも一つとシリカ等のセラミックスとの複合体を用いることができる。また、第2基板部材23を構成する材料としては、ガラス繊維などの繊維で構成される構造体に含浸したエポキシ樹脂、ポリアミドイミド、シリコーン樹脂などを用いることもできる。なお、図示例では、第2基板部材23は、ガラス繊維で構成される構造体に含浸したエポキシ樹脂(ガラスエポキシ樹脂)で構成されている。
第2基板部材23は、一対の第1基板部材22間に設けられている。第2基板部材23は、一対の第1基板部材22と面一の状態で、これら一対の第1基板部材22に取り付けられている。
前述した基板部材10は、ケース9が配管3に取り付けられると、図4に示すように、その長手方向が配管3の断面における径方向と平行に配置される。
充填部材11は、液状またはゲル状の状態で、ケース9の筒状部12内に充填された後、硬化して得られる。充填部材11は、ケース9と同様に、第1基板部材22を構成する材料よりも熱伝導率の低い材料で構成されている。充填部材11を構成する材料としては、エポキシ樹脂、ポリイミドイミド、シリコーン樹脂などの合成樹脂を用いることができる。また、充填部材11を構成する材料としては、アルミナ粉末、シリカ粉末、マグネシア粉末などのセラミックス粉末、ガラス粉末のうちの少なくとも一つの粉末を混合したエポキシ樹脂、ポリイミドイミド、シリコーン樹脂などの合成樹脂を用いることができる。さらに、充填部材11を構成する材料としては、アルミナ、ジルコニア、チッ化アルミニウムなどを用いることができ、アルミナ、ジルコニア、チッ化アルミニウムの少なくとも一つとシリカ等のセラミックスとの複合体を用いることができる。なお、図示例では、充填部材11は、エポキシ樹脂で構成されている。充填部材11は、ケース9の筒状部12内に充填されることで、基板部材10をケース9の筒状部12内に固定する。
第1の感温素子6は、一対の第1基板部材22のうちの離間片13寄りの一方の第1基板部材22に取り付けられて、前記配管3からの距離が第1の距離D1(図4に示す)となる位置に設けられている。第1の感温素子6には、μCOM8などと接続したリード線24が接続しており、第1基板部材22の温度に応じた情報を検出して、この温度に応じた情報をμCOM8に向かって出力する。第1の感温素子6としては、周知のサーミスタ、白金側温体、半導体のPN接合によって形成される温度センサ、一つまたは複数の熱電対の冷接点を用いることができる。なお、図示例では、第1の感温素子6としてサーミスタを用いている。
第2の感温素子7は、一対の第1基板部材22のうちの離間片13から離れた側の他方の第1基板部材22に取り付けられて、前記配管3からの距離が第1の距離D1と異なる第2の距離D2(図4に示す)となる位置に設けられている。第2の感温素子7には、μCOM8などと接続したリード線25が接続しており、第1基板部材22の温度に応じた情報を検出して、この温度に応じた情報をμCOM8に向かって出力する。第2の感温素子7としては、周知のサーミスタ、白金側温体、半導体のPN接合によって形成される温度センサ、一つまたは複数の熱電対の温接点を用いることができる。なお、図示例では、第2の感温素子7としてサーミスタを用いている。
前述した第1及び第2の感温素子6,7は、図4に示すように、基板部材10の第1基板部材22に取り付けられることで、ケース9が取り付けられる配管3の断面における径方向に互いに並ぶ位置に配置されている。このため、第1の感温素子6と第2の感温素子7とは、勿論、エバポレータ2の配管3からの距離が互いに異なる位置に設けられている。
前述した構成の着霜検出器1をエバポレータ2の配管3に取り付けると、冷凍サイクルが動作して、冷蔵室及び冷凍庫を冷却している状態では、配管3の熱(冷気)が一方の第1基板部材22、第2基板部材23、他方の第1基板部材22とに順に伝わり、この他方の第1基板部材22の端面からエバポレータ2の外側に排出される。この状態では、第1の感温素子6と第2の感温素子7とが検出する第1基板部材22などの温度を示す情報の差(温度に換算したときの温度を示している)は、図5に示すように、比較的大きな状態となっている。
そして、エバポレータ2の配管3及びフィン4の外表面、他方の第1基板部材22の端面が冷却されると、空気中の水蒸気がフィン4に凝結した過冷却液滴の凍結過程を介して氷が生成し(場合によっては空気中の水蒸気がフィン4に直接氷へと相変化して初期氷晶を核とする集合結晶体へと成長する霜もある:昇華凝結という)、配管3及びフィン4の外表面、他方の第1基板部材22の端面に霜が付着する。そして、勿論、他方の第1基板部材22の端面にも霜が付着する。すると、他方の第1基板部材22の端面からエバポレータ2の外側に熱(冷気)が排出されにくくなる。そして、図5中に示すA点に向かうにしたがって、時間の経過とともに、第1の感温素子6と第2の感温素子7とが検出する第1基板部材22などの温度を示す情報の差(温度に換算したときの温度を示している)は、徐々に小さくなる。なお、A点までは、配管3及びフィン4の外表面、他方の第1基板部材22の端面に、空気を多く含んだ霜が付着して、当該霜中の空気が断熱層として機能して、第1の感温素子6と第2の感温素子7とが検出する第1基板部材22などの温度を示す情報の差が徐々に小さくなる。また、図5中のA点を越えてB点までの間では、霜中の空気即ち空間にも水蒸気が入り込んで結晶化して、当該霜中の空気が徐々に少なくなって、当該霜の熱伝導率が徐々に大きくなり、A点を越えてB点までの間では、第1の感温素子6と第2の感温素子7とが検出する第1基板部材22などの温度を示す情報の差が徐々に大きくなる。さらに、図5中に示すB点を越えると、時間の経過とともに、第1の感温素子6と第2の感温素子7とが検出する第1基板部材22などの温度を示す情報の差が徐々に小さくなる。
μCOM8は、プログラムに従って各種の処理を行う中央処理ユニット(CPU)と、CPUが行う処理のプログラムなどを格納した読み取り専用のメモリであるROMと、CPUでの各種の処理過程で利用するワークエリア、各種データを格納するデータ格納エリアなどを有する読み取り書き込み自在のメモリであるRAMなどを内蔵し、これらがバスラインによって互いに接続されている。
μCOM8は、図6に示すように、各感温素子6,7と接続しているとともに、冷蔵庫全体の制御を司る制御装置と接続している。μCOM8は、各感温素子6,7が検出した第1基板部材22などの温度を示す情報が入力されて、前記冷蔵庫全体の制御を司る制御装置に以下に示す判定結果を出力して、冷蔵庫の通常運転状態(冷蔵庫及び冷凍庫を冷やす状態)と霜除去状態(エバポレータ2などに付着した霜を除去する状態)とを切り換える。なお、通常運転状態では、ファンが駆動し、コンプレッサが駆動し、冷気供給経路を開閉するダンパが開き、ヒータが停止して、冷蔵庫及び冷凍庫を冷却している。また、霜除去状態では、ファンが停止し、コンプレッサが停止し、冷気供給経路を開閉するダンパが閉じ、ヒータが駆動して、エバポレータ2に付着した霜を溶かす。
まず、μCOM8は、図7中のステップS1で、冷蔵庫のファンが駆動しているか否かを判定する。ファンが駆動すると、当該ファンがエバポレータ2の周りの雰囲気即ち冷気を冷気供給経路を通して冷蔵庫及び冷凍庫に供給して、これらを冷却することとなる。μCOM8は、ファンが駆動していると判定すると、ステップS2に進み、ファンが駆動していないと判定すると、このステップS1を繰り返す。
ステップS2では、μCOM8は、各感温素子6,7から入力した各第1基板部材22の温度を示す情報をA/D変換した後、予め定められた所定の判定式に基づいて、判定値を算出して、ステップS3に進む。
ステップS3では、μCOM8は、ステップS2で算出した判定値が予め定められたしきい値を下回っているか否かを判定する。下回っているとステップS4に進み、下回っていないとステップS1に戻る。なお、前述したしきい値は、エバポレータ2に霜が付着しているか否かを示す値であり、判定値がしきい値を下回っているとエバポレータ2に霜が付着し、判定値がしきい値を下回っていないとエバポレータ2に霜が付着していないことを示す値である。このため、μCOM8は、エバポレータ2に霜が付着するまで、ステップS1からステップS3を繰り返す。また、μCOM8は、前述した判定値が予め定められたしきい値を下回っているか否かを判定することで、エバポレータ2に霜が付着しているか否かを判定する。即ち、ステップS3は、第1の感温素子6が検出した温度を示す情報と、第2の感温素子7が検出した温度を示す情報とに基づいて、エバポレータ2に霜が付着したか否かを判定する第1判定手段をなしている。
ステップS4では、μCOM8は、冷蔵庫の制御装置に向かって、冷蔵庫を通常運転状態から霜除去状態に切り換える情報を出力して、ステップS5に進む。即ち、μCOM8は、冷蔵庫の制御装置に向かって、ファンを停止し、コンプレッサを停止し、冷気供給経路をダンパに閉じさせ、ヒータを駆動させるための情報を出力する。すると、冷蔵庫の制御装置は、ファンを停止し、コンプレッサを停止し、冷気供給経路をダンパが閉じ、ヒータを駆動して、エバポレータ2に付着した霜を溶かす。
ステップS5では、第1の感温素子6が検出した温度を示す情報が、予め定められた所定の温度を超えているか否かを判定する。所定の温度を越えているとステップS6に進み、超えていないとステップS5を繰り返す。なお、前述した所定の温度は、エバポレータ2に付着した霜が溶けたか否かを示す値であり、第1の感温素子6が検出した温度を示す情報が所定の温度を超えているとエバポレータ2に付着した霜が溶け、第1の感温素子6が検出した温度を示す情報が所定の温度を超えていないとエバポレータ2に付着した霜が溶けていないことを示す値である。このため、μCOM8は、エバポレータ2に付着した霜が溶けるまで、ステップS5を繰り返す。また、μCOM8は、前述した第1の感温素子6が検出した温度を示す情報が予め定められた所定の温度を超えているか否かを判定することで、エバポレータ2に付着した霜が溶けたか否かを判定する。即ち、ステップS5は、第1の感温素子6と第2の感温素子7とのうちエバポレータ2寄りの第1の感温素子6が検出した温度を示す情報に基づいて、エバポレータ2に付着した霜が溶けたか否かを判定する第2判定手段をなしている。
ステップS6では、μCOM8は、冷蔵庫の制御装置に向かって、冷蔵庫を霜除去状態から通常運転状態に切り換える情報を出力して、ステップS1に戻る。即ち、μCOM8は、冷蔵庫の制御装置に向かって、ファンを駆動し、コンプレッサを駆動し、冷気供給経路をダンパに開かせ、ヒータを停止させるための情報を出力する。すると、冷蔵庫の制御装置は、ファンを駆動し、コンプレッサを駆動し、冷気供給経路をダンパが開き、ヒータを停止して、冷蔵庫及び冷凍庫を冷却する。
本実施形態によれば、第1の感温素子6と第2の感温素子7とを同一の本体部5に取り付けているので、部品点数の増加及び大型化を抑制できる。よって、小型化を図ることができるとともに、組み立てにかかる工数を削減でき、低コスト化を図ることができる。
また、エバポレータ2からの距離が互いに異なる位置に第1の感温素子6と第2の感温素子7を設けているので、本体部5に霜が付着していない状態では、エバポレータ2から本体部5を通り、当該本体部5の周りの雰囲気へ至る熱流束が生じ、第1の距離D1となる位置と第2の距離D2となる位置との間に温度差が生じ、第1の感温素子6と第2の感温素子7とが検出した温度を示す情報間に差が生じる。さらに、本体部5に霜が付着すると、エバポレータ2から本体部5を通り、当該本体部5の周りの雰囲気へ至る熱流束が生じ、第1の距離D1となる位置と第2の距離D2となる位置との間の温度差が小さくなり、第1の感温素子6と第2の感温素子7とが検出した温度を示す情報間の差が小さくなる。このために、第1の感温素子6と第2の感温素子7とが検出した温度を示す情報間の差によって、本体部5即ちエバポレータ2に霜が付着したか否かを確実に検出できる。
また、第1の感温素子6と第2の感温素子7とが、本体部5が取り付けられた配管3の断面における径方向に並ぶ位置に配置されているので、エバポレータ2から本体部5を通り、当該本体部5の周りの雰囲気へ至る同一の熱流束上に第1の感温素子6と第2の感温素子7とが配置され、本体部5即ちエバポレータ2に霜が付着していない状態では、確実に第1の感温素子6と第2の感温素子7とが検出した温度を示す情報間に差が生じる。よって、本体部5即ちエバポレータ2に霜が付着していない状態では、当該エバポレータ2に霜が付着しているか否かを確実に検出することができる。
また、第1の感温素子6と第2の感温素子7とが本体部5が取り付けられた配管3の断面における径方向に並ぶ位置に配置されているので、エバポレータ2から本体部5を通り、当該本体部5の周りの雰囲気へ至る同一の熱流束上に第1の感温素子6と第2の感温素子7とが配置され、エバポレータ2に霜が付着していない状態での感温素子6,7が検出する温度を示す情報間の差を最大とすることができる。よって、感温素子6,7間の距離を最少とすることができ、着霜検出器1の小型化を図ることができる。
基板部材10の第1及び第2の感温素子6,7を取り付けた第1基板部材22よりも、これら第1基板部材22同士を連結した第2基板部材23が熱伝導率の低い材料で構成されているので、本体部5即ちエバポレータ2に霜が付着していない状態では、確実に第1の感温素子6と第2の感温素子7とが検出した温度を示す情報間に差が生じる。
また、第1基板部材22が、第2基板部材23よりも熱伝導率の高い材料で構成されているので、この当該第1基板部材22の温度が速やかに当該第1基板部材23の周りの温度と等しくなり、各感温素子6,7が、正確に当該感温素子6,7の周りの温度を検出することができる。
このため、本体部5即ちエバポレータ2に霜が付着していない状態では、確実に第1の感温素子6と第2の感温素子7とが検出した温度を示す情報間に差が生じ、各感温素子6,7が、正確に当該感温素子6,7の周りの温度を検出することができるので、本体部5即ちエバポレータ2に霜が付着したか否かを確実に検出することができる。
本体部5のケース9が、第1基板部材22よりも熱伝道率の低い材料で構成されているので、ケース9の温度が速やかに当該ケース9の周りの温度と等しくなることを防止できる。よって、エバポレータ2と同時またはエバポレータ2よりも早く、ケース9に霜が付着することを防止できる。よって、エバポレータ2に霜が付着したか否かを正確に検出することができる。
感温素子6,7が検出した温度を示す情報に基づいてエバポレータ2に霜が付着したか否かを判定するμCOM8を備えているので、エバポレータ2に霜が付着したか否かを正確に判定することができる。よって、着霜検出器1を備えた冷蔵庫などがエバポレータ2に霜が付着した際に当該エバポレータ2を加熱する動作を確実に行うことができる。
感温素子6,7が検出した温度を示す情報に基づいてエバポレータ2に付着した霜が溶けたか否かを判定するμCOM8を備えているので、エバポレータ2に付着した霜が溶けたか否かを正確に判定することができる。よって、着霜検出器1を備えた冷蔵庫などがエバポレータ2に付着した霜を溶かした後にエバポレータ2を冷却する動作を確実に行うことができる。
前述した実施形態では、取付部材を基板部材10で構成したが、本発明では、取付部材を基板状に形成することなく種々の形状で構成してもよい。また、本発明では、図8に示すように、取付部材としての基板部材10を設けることなく、感温素子6,7を充填部材11で固定するようにしてもよい。また、充填部材11内などの感温素子6,7間に適宜空間をもうけてもよい。なお、図8において、前述した実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。また、本発明では、図12に示すように、取付部材としての基板部材10を第2取付部材としての第2基板部材23のみで構成して、この取付部材10を熱伝導が良好な充填部材11によりケース9内に固定するようにしてもよい。この図12に示す場合には、更に部品点数を削減することができる。さらに、本発明では、図13(a)に示すように、取付部材としての基板部材10を、第1の感温素子6と第2の感温素子7との間で幅を狭くして、当該第1の感温素子6と第2の感温素子7との間の熱抵抗を大きくすることにより、感温素子6,7間の温度を示す情報同士の差を大きくしてもよい。また、本発明では、図13(b)に示すように、取付部材としての基板部材10を、第1の感温素子6と第2の感温素子7との間で波状に湾曲させて、当該第1の感温素子6と第2の感温素子7との間を長くして熱抵抗を大きくすることにより、感温素子6,7間の温度を示す情報同士の差を大きくしてもよい。さらに、本発明では、図示しないが、取付部材としての基板部材10を、第1の感温素子6と第2の感温素子7との間の幅を狭くしかつ波状に湾曲させて、更に当該第1の感温素子6と第2の感温素子7との間の熱抵抗を大きくしてもよい。さらに、基板部材10をこれらの形状に保ったまま第1の基板部材22と第2の基板部材23とに分割して、熱伝導率を調整することにより、感温素子6,7間の熱抵抗を大きくして、感温素子6,7間の温度を示す情報同士の差を大きくしてもよい。また、本発明では、図14(a)ないし(d)に示すように、取付部材としての基板部材10を、第1の感温素子6と第2の感温素子7との間で幾何学的に複数(多数)屈曲させて、当該第1の感温素子6と第2の感温素子7との間を長くして熱抵抗を大きくすることにより、感温素子6,7間の温度を示す情報同士の差を大きくしてもよい。なお、図12、図13(a)、図13(b)及び図14(a)ないし(d)において、前述した実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
また、本発明では、図9に示すように、各感温素子6,7が検出した温度を示す情報を増幅する増幅器26を設けても良く、図10に示すように、各感温素子6,7が検出した温度を示す情報の差を増幅する差動増幅器27と第1の感温素子6が検出した温度を示す情報を増幅する増幅器28とを設けても良く、図11に示すように、各感温素子6,7が検出した温度を示す情報の差を増幅する差動増幅器29を設けても良い。なお、図9ないし図11において、前述した実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
さらに、本発明は、冷蔵庫に限らず、冷凍サイクルを利用した種々の装置に用いてもよいことは勿論である。
前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 着霜検出器
2 エバポレータ(冷却器)
3 配管
5 本体部
6 第1の感温素子
7 第2の感温素子
8 μCOM(第1判定手段、第2判定手段)
9 ケース(収容部材)
10 基板部材(取付部材)
22 第1基板部材(第1取付部材)
23 第2基板部材(第2取付部材)
100 着霜判定装置
D1 第1の距離
D2 第2の距離
S3 第1判定手段
S5 第2判定手段

Claims (9)

  1. 冷却器に取り付けられる本体部と、
    前記本体部に取り付けられかつ前記冷却器から第1の距離となる位置に設けられた第1の感温素子と、
    前記本体部に取り付けられかつ前記冷却器から前記第1の距離と異なる第2の距離となる位置に設けられた第2の感温素子と、
    を備えたことを特徴とする着霜検出器。
  2. 前記本体部が前記冷却器の配管に取り付けられ、かつ、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子とが前記配管の断面における径方向に並ぶ位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の着霜検出器。
  3. 前記本体部が、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子とを取り付けた取付部材を備え、
    前記取付部材が、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子とのそれぞれを取り付けた一対の第1取付部材と、前記第1取付部材同士を連結しかつ当該第1取付部材を構成する材料よりも熱伝導率の低い材料で構成された第2取付部材と、を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の着霜検出器。
  4. 前記本体部が、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子とを取り付けた取付部材を備え、
    前記取付部材が、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子とを取り付けた部分の幅よりも、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子との間の部分の幅が狭く形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の着霜検出器。
  5. 前記本体部が、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子とを取り付けた取付部材を備え、
    前記取付部材が、前記第1の感温素子と前記第2の感温素子との間の部分が波状に湾曲していることを特徴とする請求項1または請求項2記載の着霜検出器。
  6. 前記本体部が、前記取付部材を収容し、かつ前記冷却器に取り付けられるとともに、前記第1取付部材を構成する材料よりも熱伝導率の低い材料で構成された収容部材を備えたことを特徴とする請求項3ないし請求項5のうちいずれか一項に記載の着霜検出器。
  7. 前記収容部材内に充填されることで、取付部材を前記収容部材内に固定する充填部材を備えたことを特徴とする請求項6記載の着霜検出器。
  8. 請求項1ないし請求項7のうちいずれか一項に記載の着霜検出器と、
    前記第1の感温素子が検出した温度を示す情報と、前記第2の感温素子が検出した温度を示す情報とに基づいて前記冷却器に霜が付着したか否かを判定する第1判定手段と、を備えたことを特徴とする着霜判定装置。
  9. 前記第1の感温素子と前記第2の感温素子とのうち前記冷却器寄りの一方が検出した温度を示す情報に基づいて、前記冷却器に付着した霜が溶けたか否かを判定する第2判定手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載の着霜判定装置。
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