JP2011231953A - 風呂装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、浴槽内の湯水の存在に関わらず、循環判定の基準となる風呂ポンプの回転数や電圧値を正確に認識させることができ、空焚き等の不具合が発生しない風呂装置を提供することを目的とした。
【解決手段】風呂装置1は、一定の条件の下、注湯動作で所定量の湯水を追い焚き循環回路21に供給して、風呂ポンプ32の電圧値又は回転数の変化により、浴槽内の湯水の有無を判定する浴槽内湯水有無判定が行われ、浴槽5内に湯水が有る状態と無い状態を区別して風呂ポンプ32の印加電圧と回転数との関係を学習する認識モードを備えている。循環判定では、認識モードで学習された風呂ポンプ32のデータを基準に、追い焚き循環回路21における現在の通水の有無を判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、風呂装置に関するもので、特に追い焚き循環回路に水流スイッチを設けることなく浴槽内の湯水の有無を検知可能な風呂装置に関するものである。
一般家庭に、追い焚き機能を備えた風呂装置が広く普及されている。追い焚き機能を備えた風呂装置は、浴槽と燃焼装置との間を循環する追い焚き循環回路に風呂ポンプと熱交換器とが配されている。
この種の風呂装置は、浴槽内の湯水の温度や水位を自動的に一定に保つ「風呂自動運転機能」と称される機能を備えている。
この「風呂自動運転機能」では、浴槽内の湯水の温度や水位を一定に保つために、浴槽内に落とし込まれた湯水の有無を定期的に確認する循環判定なる動作が行われる。この循環判定は、風呂ポンプを備えた風呂装置においては一般的な動作であり、風呂ポンプを運転した状態で追い焚き循環回路に設けられた水流スイッチが一定時間の間に通水を検知できるか否かで、浴槽内の湯水の有無が判定される。そして、浴槽内に湯水があると判断された場合は、その際に温度センサーによって検知された現在の湯水の温度や、水位センサーによって検知された現在の湯量などの事実に基づいて、追い焚きや足し湯などの動作が実行される。
例えば、この「風呂自動運転機能」を備えた風呂装置が、特許文献1に開示されている。
特開2000−320891号公報
ところで、最近では、コンパクト化や製造コストを低下させる等の観点から、水流スイッチを設けることなく循環判定を行える風呂装置が提供されている(以下、スイッチレス型風呂装置とも言う)。即ち、このようなスイッチレス型風呂装置では、水流スイッチのように直接的に追い焚き循環回路内の通水を検知するのではなく、循環判定の際に作動させる風呂ポンプの回転数や電圧値等の変化から間接的に追い焚き循環回路内の通水の有無を判定している。即ち、追い焚き循環回路内の現在の通水の有無を判定する場合には、判定の基準となる風呂ポンプの回転数や電圧値等が必要である。
ここで、風呂ポンプは、風呂ポンプ自身の性能のバラツキや、追い焚き循環回路の配管長さの違い等の条件によって挙動が変化することが知られている。このため、スイッチレス型風呂装置においては、施工場所ごとに試運転を行い、判定の基準となる風呂ポンプの回転数や電圧値等を学習させている。そして、この試運転は、浴槽内に湯水が存在しない条件で行う必要があった。
しかしながら、試運転の際に、浴槽内に湯水が存在する場合があり、判定の基準となる風呂ポンプの回転数や電圧値等を正確に記憶させることができない場合があった。実際、このような場合、浴槽内の湯水を排水してから試運転を行えば解決できるが、現実問題として、浴槽に既に落とし込まれた湯水の排水を使用者に要求することは難しく、またその要求を施工マニュアルの一部として組み込むことは適切な方法とも言えない。
そして、判定の基準となる風呂ポンプの回転数や電圧値等を正確に記憶させることができなかった場合、循環判定において誤判定などの不備を発生させる不満があった。これにより、実際には浴槽内に湯水が存在しない場合に追い焚き動作が実行されるおそれがあった(所謂空焚き)。
そこで、本発明では、上記した従来技術の問題に鑑み、浴槽内の湯水の存在に関わらず、循環判定の基準となる風呂ポンプの回転数や電圧値等を正確に認識させることができ、空焚き等の不具合が発生しない風呂装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、浴槽内の湯水を追い焚き用熱交換器を経由して循環させる追い焚き循環回路を備え、追い焚き循環回路には風呂ポンプが設けられており、風呂ポンプを作動させて追い焚き循環回路の通水の有無を判定する循環判定を行う風呂装置において、一定の条件の下、注湯動作で所定量の湯水を追い焚き循環回路に供給して、風呂ポンプの電圧値又は回転数の変化の有無を監視することで、浴槽内に湯水が有る状態の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係と、浴槽内に湯水が無い状態の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係とを区別する認識モードを備え、前記循環判定では、前記認識モードによって区別された風呂ポンプの電圧値と回転数の関係を基準に、追い焚き循環回路における現在の通水の有無を判定するものであることをを特徴とする風呂装置である。
本発明の風呂装置は、水流スイッチを用いることなく循環判定を行うことができる構成であり、一定の条件の下、注湯動作で所定量の湯水を追い焚き循環回路に供給して、風呂ポンプの電圧値又は回転数の変化の有無を監視することで、浴槽内に湯水が有る状態の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係と、浴槽内に湯水が無い状態の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係とを区別する認識モードを備えている。即ち、この認識モードにおいては、追い焚き循環回路内に湯水が存在する状態を強制的に作り出し、さらにその湯水を所定量とすることで、風呂ポンプの電圧値や回転数の変化の有無を確認することができる。
例えば、既に浴槽内に湯水が存在する(追い焚き循環回路に湯水が流出入できる程度の水位)場合であれば、風呂ポンプを運転させることで浴槽内の湯水が追い焚き循環回路内に循環するため、強制的に追い焚き循環回路内に湯水を供給しても、風呂ポンプの電圧値や回転数等の変化は発生し得ないが、浴槽内に湯水が存在しない(追い焚き循環回路に湯水が流出入できない水位)場合であれば、追い焚き循環回路内に供給された所定量の湯水が浴槽に吐出されると、追い焚き循環回路内に流れる湯水が無くなるため、風呂ポンプの電圧値や回転数等は著しく変化する。具体的には、追い焚き循環回路内の湯水が吐き出されて追い焚き循環回路内に湯水が通水しなくなると、風呂ポンプの負荷が小さくなるため回転数は増加し、反対に電圧値は低下する。即ち、この認識モードにおいて、風呂ポンプの電圧値又は回転数の変化が確認されれば、浴槽内に湯水が無い状態の電圧値又は回転数が認識されたこととなる。逆に、風呂ポンプの電圧値又は回転数の変化が確認されなければ、浴槽内に湯水が有る場合の電圧値又は回転数が認識されたこととなる。
そして、循環判定においては、認識モードによって区別されて認識された風呂ポンプの電圧値と回転数の関係を基準に、追い焚き循環回路における現在の通水の有無が判定される。従って、本発明によれば、浴槽内に湯水が有るか無いかに関わらず、循環判定の基準となる風呂ポンプの電圧値と回転数の関係が正確に認識されるため、たとえ浴槽内に湯水が存在したとしても、わざわざ使用者に排水を要求する必要がない。これにより、循環判定の基準となる風呂ポンプの電圧値と回転数の関係が正確に認識されていないという可能性がなくなるため、浴槽内に湯水が存在しないにも関わらず追い焚き動作が実行されるような不具合が発生することを防止できる。
本発明の風呂装置は、当該認識モードによって、浴槽内に湯水が有る場合の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係と、浴槽内に湯水が無い場合の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係のうちいずれかが記憶されるものであることが望ましい。(請求項2)
請求項3に記載の発明は、前記認識モードは、風呂装置の主電源がオンにされ且つ風呂ポンプの初回動作時に実行されるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の風呂装置である。
かかる構成によれば、循環判定の基準を認識する認識モードが試運転としての動作ではなく、風呂装置の主電源がオンにされ且つ風呂ポンプの初回動作時に実行されるため、認識モードにおいて供給される所定量の湯水を無駄にすることがない。さらに、認識モードが、試運転の位置づけではないため、風呂装置を設置する作業者がわざわざ実行する手間がない。
請求項4に記載の発明は、前記認識モードにおいて、浴槽内に湯水が無い状態の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係を記憶した場合は、その時間的前後に発生した認識モードで、浴槽内に湯水が有る状態で風呂装置の主電源がオンにされ且つ風呂ポンプの初回動作が実行されて風呂ポンプの電圧値と回転数の関係を記憶したとしても、循環判定においては、浴槽内に湯水が無い状態で記憶した風呂ポンプの電圧値と回転数の関係を優先することを特徴とする請求項3に記載の風呂装置である。
ここで、例えば、循環判定の基準となる風呂ポンプの電圧値を決定する場合、予め回転数の目標値を設定し、当該目標値に制御した際の電圧値を基準電圧値とする。本発明では、認識モードにより、浴槽内に湯水が存在する状態の基準電圧値と、浴槽内に湯水が存在しない状態の基準電圧値とを区別して認識させることができる。また、通常、浴槽内に湯水が存在する場合は、浴槽内に湯水が存在しない場合より風呂ポンプに対する負荷が大きいため、風呂ポンプを同じ回転数で制御すれば浴槽内に湯水が存在する場合の方が電圧値が大きくなる。即ち、浴槽内に湯水が存在する場合の電圧値を基準とすると、循環判定における消費電力が高くなる。また、浴槽内に湯水が存在する場合の電圧値を基準とすると、循環判定の際に浴槽内の湯水が無い場合に風呂ポンプに対する負荷が低減するため、風呂ポンプの回転数が増加してモータの騒音が問題となる。それに比べて、浴槽内に湯水が存在しない場合の電圧値を基準とすると、循環判定における消費電力は下がると共に、風呂ポンプのモータの騒音が防止される。
そこで、本発明の風呂装置によれば、認識モードにおいて、浴槽内に湯水が無い状態の風呂ポンプの電圧値と回転数との関係が記憶されれば、その時間的前後に発生した認識モードで浴槽内に湯水が有る状態の風呂ポンプの電圧値と回転数との関係が記憶されたとしても、循環判定においては、浴槽内に湯水が無い状態の風呂ポンプの電圧値と回転数との関係が優先するため、循環判定において風呂ポンプに余計な負荷等が発生しない。従って、一旦、浴槽内に湯水が無い状態の風呂ポンプの電圧値と回転数との関係が記憶されれば、循環判定の際に、消費電力が増加することがない。
請求項5に記載の発明は、前記認識モードにおいて追い焚き循環回路内に供給する湯水の流量は、当該追い焚き循環回路の容積以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の風呂装置である。
かかる構成によれば、認識モードにおいて追い焚き循環回路内に供給される湯水の流量が、追い焚き循環回路の容積以下であるため、浴槽内の湯水の有無を認識するのに掛かる時間が短縮できる。これにより、認識モードから他の動作に繋がる場合であっても、その他の動作が遅延することが抑制されるため、使用者に不便を掛けることがない。
本発明の風呂装置では、認識モードにより、浴槽内の湯水の有無に関わらず循環判定の基準となる風呂ポンプの電圧値と回転数との関係を認識できるため、循環判定において誤判定の不備が発生することがない。これにより、空焚き等の動作不備が防止される。
本発明の実施形態に係る風呂装置を示す作動原理図である。 図1の風呂装置における認識モードを示すフローチャートである。 図2における浴槽内湯水有無判定を示すフローチャートである。 浴槽内に湯水が無い状態で浴槽内湯水有無判定を実行した際の電圧値と回転数の経時的変化を示すグラフである。(太線が回転数、細線が印加電圧) 浴槽内に湯水が有る状態で浴槽内湯水有無判定を実行した際の電圧値と回転数の経時的変化を示すグラフである。(太線が回転数、細線が印加電圧) 浴槽内に湯水が有る状態と、浴槽内に湯水が無い状態の風呂ポンプの印加電圧と回転数との関係を示したグラフである。 本発明の実施形態に係る風呂装置を示す作動原理図である。 一定電圧を印加した場合の風呂ポンプの回転数と時間との関係を示すグラフである。 図1の風呂装置における物理的補正モードを示すフローチャートである。 一定の回転数に制御した場合の風呂ポンプの印加電圧と浴槽内温度との関係を示すグラフである。 図1の風呂装置における磁場補正モードを示すフローチャートである。 別の実施形態における認識モードを示したフローチャートである。
以下に、本発明の実施形態に係る風呂装置1について説明する。
なお、図7に示す風呂装置が本来の実施形態に最も近いが、説明を簡単にするために図1の風呂装置1を用いて説明する。
本実施形態の風呂装置1は、図1に示すように、熱源機2と循環金具6によって構成され、熱源機2と浴槽5とが循環金具6によって接続されている。また、風呂装置1は、図示しない制御部を備えており、リモコン34を操作することで、前記制御部に指令が発信されて自動湯張り運転や追い焚き運転が制御される。
熱源機2は、図1に示すように、2系統の熱交換器10,11が内蔵された燃焼装置7と、熱交換器(給湯用熱交換器)11に接続された給湯用回路20と、熱交換器(追い焚き用熱交換器)10に接続された追い焚き循環回路21とを有している。そして、給湯用回路20と追い焚き循環回路21は、落とし込み流路23を介して接続されている。
本実施形態の風呂装置1では、湯水をより効率的に加熱するために、給湯用熱交換器11と追い焚き用熱交換器10のそれぞれに、主に燃焼ガスの顕熱を回収する一次熱交換器と、主に燃焼ガスの潜熱を回収する二次熱交換器が備えられている。即ち、給湯用熱交換器11は、一次給湯熱交換器11aと、一次給湯熱交換器11aよりも湯水の流れ方向上流側に位置する二次給湯熱交換器11bとを有し、追い焚き用熱交換器10は、一次追い焚き熱交換器10aと、一次追い焚き熱交換器10aより湯水の流れ方向上流側に位置する二次追い焚き熱交換器10bを有している。
なお、顕熱回収型の熱交換器は、フィン付の銅管で形成されており、潜熱回収型の熱交換器はステンレス製の裸管で形成されている。即ち、潜熱回収型の熱交換器10b、11bは、顕熱回収型の熱交換器10a、11aよりも耐腐食性に優れた材料により構成されている。
また、燃焼装置7は、複数のバーナ12を内蔵している。具体的には、缶体8内に19本のバーナ12を内蔵している。前記した19本のバーナは、5系統に区分されている。そして、各系統毎に電磁弁14が設けられており、各系統毎に燃料ガスの供給を断続することができる。本実施形態では、左側(図1)に位置する2系統のバーナ12が追い焚き用熱交換器10の加熱に寄与し、右側(図1)に位置する3系統のバーナ12が、給湯用熱交換器11の加熱に寄与する構成である。換言すると、給湯用熱交換器11は、図1に示すように、缶体8の断面の右側の領域(右から14本目のバーナ12までの領域)だけに設けられており、追い焚き用熱交換器10は、缶体8の断面の左側の領域(左から5本目のバーナ12までの領域)だけに設けられている。
そして、缶体8内部の左側の追い焚き用熱交換器10は、燃焼ガスの流れ方向上流側から一次追い焚き熱交換器10a、二次追い焚き熱交換器10bが配されており、缶体8内部の右側の給湯用熱交換器11は、燃焼ガスの流れ方向上流側から一次給湯熱交換器11a、二次給湯熱交換器11bが配されている。
また、潜熱回収用の熱交換器10b,11bでは、燃焼ガスが潜熱回収されることでドレンが発生し、燃焼ガスに晒されることで酸性化されて缶体8内に溜まるため、その酸性ドレンを缶体8の外部に排出するドレン排出系統24が缶体8の上部側(二次熱交換器が位置するあたり)に設けられている。ドレン排出系統24は、缶体8から外部に排出されるまでの中途に、酸性ドレンを中和する中和器29が接続されている。即ち、ドレン排出系統24を通過する酸性ドレンは、中和されてから外部に排水される。
また、缶体8内部の下部(空気の流れ方向上流側)には、主に燃料ガスと混合される空気を送風する送風機16が取り付けられている。
また、缶体8の外側であって、電磁弁14の燃料ガスの流れ方向上流側には、ガス比例弁15が設けられており、各バーナ12に供給する燃料ガスの量を制御することができる。
給湯用回路20は、外部からの水の供給を受ける給水部25と連通し、給湯用熱交換器11を通過する高温湯流路26と、給湯用熱交換器11をバイパスするバイパス流路27を備えている。即ち、給湯用回路20では、高温湯流路26を流れる高温の湯にバイパス流路27を流れる冷水を混合して、所望の温度の湯水に調整し、給湯栓28から適温(予め設定された温度)の湯水を供給する。
また、給湯用回路20には、給湯用熱交換器11よりも湯水の流れ方向下流側で、バイパス流路27と給湯栓28の間に、後述する追い焚き循環回路21と連通した落とし込み流路23の一端が接続されている。なお、給湯用回路20上で給湯用熱交換器11の前後には、給湯用熱交換器11に導入される湯水の入水温度と出湯温度を検知する温度センサがそれぞれ設けられている。
追い焚き循環回路21は、浴槽5側から熱源機2の追い焚き用熱交換器10に湯水を戻す風呂戻り流路30と、追い焚き用熱交換器10側から浴槽5側に湯水を送り出す風呂往き流路31を備えている。
風呂戻り流路30には、風呂ポンプ32と、風呂戻り温度センサ36が設けられている。なお、風呂ポンプ32には、給湯用回路20と接続された落とし込み流路23の他端が接続されている。
風呂ポンプ32は、浴槽5を含む追い焚き循環回路21に水流を発生させ、浴槽5内の湯水を熱源機2に導入し、追い焚き用熱交換器10を経て浴槽5側に送り出すものである。本実施形態で採用される風呂ポンプ32は、羽根車(図示しない)を備えた公知の渦巻きポンプであり、図示しない駆動用の直流(DC)モータを備えている。即ち、風呂ポンプ32は、前記DCモータに印加される電圧を制御して、回転数を増減させて追い焚き循環回路21における湯水の送水量を変化させることができる。なお、風呂ポンプ32は、回転数を検知する図示しない回転数検知手段(例えば、ホール素子等)が具備されており、回転数をフィードバック(FB)制御する構成とされている。
風呂戻り側温度センサ36は、浴槽5内の湯水の温度を確認するためのセンサで、追い焚き用熱交換器10に対して湯水の流れ方向上流側に設けられている。即ち、風呂ポンプ32を駆動させることによって、熱源機2内に浴槽5内の湯水を導入し、追い焚き用熱交換器10に導入される前の湯水の温度を風呂戻り側温度センサ36によって検知することができる。
また、風呂往き流路31には、風呂往き側温度センサ37が設けられている。風呂往き側温度センサ37は、浴槽5に送り出される湯水の温度を確認するためのセンサで、追い焚き用熱交換器10に対して湯水の流れ方向下流側に設けられている。即ち、浴槽5内の湯水を追い焚きする際には、風呂ポンプ32が駆動され、浴槽5内の湯水が追い焚き用熱交換器10で加熱されて送水されるため、追い焚き用熱交換器10で昇温された後の湯水の温度が風呂往き側温度センサ37で検知されることとなる。
また、落とし込み流路23の中途には、給湯用回路20から追い焚き用回路21への湯水の流れを制限する電磁弁たる注湯弁44と、浴槽5内の湯水の水位を検知する水位センサ35が設けられている。即ち、注湯弁44が閉止状態であれば、落とし込み流路23の湯水の流れはなく、注湯弁44が開成されると、落とし込み流路23に湯水の流れが発生する。
循環金具6は、浴槽5の壁面に取り付けられて浴槽5の内外を連通するものである。即ち、浴槽5の内側に図示しない湯水吐出口と、湯水吸込口が開口しており、前記湯水吐出口は風呂往き流路31の一部を形成し、前記湯水吸込口は風呂戻り流路30の一部を形成している。なお、前記湯水吐出口は、浴槽5の内側壁面に沿って下向きに開口している。
次に、本実施形態の風呂装置1の作用について説明する。
本実施形態の風呂装置1は、浴槽5内に所定の温度の湯水を落とし込む自動湯張り運転と、浴槽5内の湯水を追い焚きする追い焚き運転と、浴槽5内の湯水を自動的に保温する保温運転(風呂自動運転機能)を備えている。
自動湯張り運転は、リモコン34に設けられた図示しない湯張りスイッチがオン操作されると実行される。即ち、自動湯張り運転が開始されると、風呂ポンプ32が運転されると共に注湯弁44が開成される。そして、給水部25から供給された湯水が給湯用熱交換器11で加熱されて、適温(予め設定された温度)に調整された湯水が落とし込み流路23を介して追い焚き循環回路21に供給される。追い焚き循環回路21に供給された湯水は、図示しない湯水吐出口から浴槽5に落とし込まれる。
追い焚き運転は、リモコン34に設けられた図示しない追い焚きスイッチがオン操作されると実行される。具体的には、追い焚きスイッチの操作により動作が開始されると、まず、風呂ポンプ32を運転して追い焚き循環回路21内に湯水を通水させる循環動作を行う。そして、この循環動作により、浴槽5内の湯水の有無が確認され、湯水が有ると判定されれば、燃焼装置7が作動して、追い焚き用熱交換器10を通過する浴槽5内の湯水が加熱される。加熱された湯水が浴槽5内に戻されることで、浴槽5内の湯水の温度が適温(予め設定された温度)に調整される。なお、浴槽5内の湯水が適温か否かは、風呂戻り側温度センサ36の検知温度によって確認される。
一方、保温運転は、浴槽5内に所定温度の湯水が落とし込まれた後、所定間隔で行われる循環動作により浴槽5内の湯水の温度が一定温度未満まで低下したことが確認されると、自動的に浴槽5内の湯水の温度を設定温度まで保温する動作である。即ち、循環動作により、風呂ポンプ32が運転されて、浴槽5内の湯水が追い焚き循環回路21内に導入される。そして、その循環動作により浴槽5内に湯水が有ることが確認されれば、風呂ポンプ32の運転が維持されると共に、燃焼装置7が作動する。これにより、追い焚き用熱交換器10を通過する浴槽5内の湯水が加熱され、浴槽5内に戻される。その結果、浴槽5内の湯水の温度が適温(予め設定された温度)に調整される。
ここで、追い焚き運転や保温運転では、燃焼装置7を作動する前に、浴槽5内の湯水の有無を判定するために、追い焚き循環回路21内に湯水を通水させる循環動作が行われる。そして、循環動作を一定時間経過するまで行い、所定時間通水が確認されるまで監視されて、浴槽5に湯水が有るか無いかを判定する循環判定が行われる。そして、この循環判定により、浴槽5内の湯水の有無が判定されて、燃焼装置7を作動するか否かが決定される。そのため、この循環判定は、空焚き等の不具合を防止する重要な動作である。
本実施形態における循環判定では、水流スイッチを用いることなく、負荷に応じて変化する風呂ポンプ32の回転数や印加電圧を利用している。この場合、先にも説明したように、循環判定の基準となる風呂ポンプのデータが必要である。即ち、循環判定を正常に行うにあたっては、風呂装置の設置場所において、予め循環動作と同じ環境を作り出して、その環境で得られた風呂ポンプのデータを基に循環判定を行う。しかしながら、従来の方法では、試運転時に浴槽内に湯水が無い状態を人為的に作って、その状態で風呂ポンプの回転数や印加電圧を学習させる必要があったため、浴槽内に湯水が有る状態で学習させた場合は、循環判定において誤判定が発生していた。
そこで、本実施形態では、浴槽5内の湯水の有無を区別して、風呂ポンプ32の回転数と印加電圧の関係を正確に学習できる認識モードを備えた構成とした。即ち、認識モードにより、浴槽5内の湯水の有無に関わらず、循環判定の基準となる風呂ポンプ32のデータを学習させることができる。
まず、認識モードについての理解を容易にするため、風呂ポンプ32の特性について付言する。
風呂ポンプ32のDCモータは、回転数を一定に制御しつつ、又は印加電圧を一定に制御しつつ、負荷を変化させると、風呂ポンプ32に印加される電圧又は風呂ポンプ32の回転数が変化する。具体的には、回転数を一定に制御した場合は、負荷を小さくした場合より負荷を大きくした場合の方が風呂ポンプ32の印加電圧は大きくなり、印加電圧を一定に制御した場合は、負荷を小さくした場合より負荷を大きくした場合の方が風呂ポンプ32の回転数は小さくなる。
即ち、回転数を一定に制御する場合は、追い焚き循環回路21内に通水が無い場合より、通水が有る場合の方が風呂ポンプ32の印加電圧が大きくなる。また印加電圧を一定に制御する場合は、追い焚き循環回路21内に通水が無い場合より、通水が有る場合の方が風呂ポンプ32の回転数が小さくなる。
本実施形態では、認識モードにおいて、風呂ポンプ32の回転数を一定に制御して、浴槽5内の湯水の有無を判定する浴槽内湯水有無判定を採用している。
続いて、図3のフローチャートに従って、浴槽内湯水有無判定を説明する。
即ち、後述する図2のステップ3に移行すると、まず風呂ポンプ32が運転され(ステップ1)、風呂ポンプ32の回転数が予め設定された目標回転数に向けて制御される。そして、風呂ポンプ32の回転数が目標回転数に到達して安定すると(ステップ2)、給湯用回路20側から追い焚き循環回路21に注湯される(ステップ3)。これにより、この追い焚き循環回路21に通水が生じ、風呂ポンプ32は一定の負荷が掛かる。そして、所定量(例えば、10L等の定量で、追い焚き循環回路21の容積以下が好ましい)の湯水が追い焚き循環回路21内に注湯されると(ステップ4)、図3のステップ5に移行してその注湯を終了する。
追い焚き循環回路21への注湯が終了してから一定時間が経過すると(図3のステップ6)、注湯動作により供給された湯水が追い焚き循環回路21から浴槽5側に完全に吐出される。即ち、ステップ6で一定時間が経過して、追い焚き循環回路21から吐出された湯水が追い焚き循環回路21内に導入されることがなければ、追い焚き循環回路21内の通水が無くなる。これにより、風呂ポンプ32の回転数や印加電圧に変化が生じる。即ち、図4のグラフに示すように、風呂ポンプ32の回転数が瞬間的に極端に増加すると共に、印加電圧が極端に減少する。なお、本実施形態では、風呂ポンプ32の回転数がフィードバック(FB)制御されるため、印加電圧を制御して再び目標回転数に制御される。即ち、一定時間が経過してステップ7に移行して、風呂ポンプ32の回転数の極端な変化が確認されると、ステップ9に移行して浴槽5内に湯水が無いと判定されて、浴槽内湯水有無判定が終了する。
一方、図3のステップ6で一定時間が経過しても、追い焚き循環回路21内の通水が確認されれば、風呂ポンプ32の回転数や印加電圧は変化しない。即ち、図5のグラフに示すように、風呂ポンプ32の回転数及び印加電圧は、一定値を維持する。そのため、一定時間が経過してステップ7に移行して、風呂ポンプ32の回転数の変化が確認されなければ、ステップ8に移行して浴槽5内に湯水が有ると判定されて、浴槽内湯水有無判定が終了する。
次に、上記説明を踏まえて、認識モードについて説明する。
認識モードにおいては、図2のフローチャートに示すように、風呂ポンプ32を運転する要求が有ると、まず認識モードにより学習の必要が有るか否かが判断される。即ち、自動湯張り運転、追い焚き運転、本実施形態では特に説明しないが凍結予防運転等の要求により、風呂ポンプ32を運転する要求が有れば(ステップ1)、ステップ2に移行する。そして、ステップ2において、ステップ1における風呂ポンプ32の運転要求が、風呂装置1の主電源がオン操作されてから初回の要求か否かが確認される。そして、ステップ2で風呂ポンプ32の運転要求が初回である事実が確認されれば、ステップ3に移行して浴槽内湯水有無判定が実行される。
浴槽内湯水有無判定では、前記した図3のフローチャートに従って判定され、図2のステップ4で浴槽内湯水有無判定によって判定された結果が確認される。即ち、図2のステップ4で浴槽5内に湯水が有ることが確認されれば、Aフラグがオン状態であるか否かが確認される(ステップ5)。Aフラグがオン状態でなければ、ステップ6に移行して風呂ポンプ32が目標回転数に制御される。
風呂ポンプ32が目標回転数に制御されて、ステップ7に移行すると、図示しない制御部に、浴槽5内に湯水が存在する状態の風呂ポンプ32の印加電圧と回転数の関係が学習される。即ち、図6に示すグラフにおいて、風呂ポンプ32の目標回転数を回転数Aとすれば、学習される風呂ポンプ32の印加電圧は回転数Aに対応する電圧値Zである。そして、風呂ポンプ32の印加電圧と回転数の関係が学習されると、認識モードが終了して、自動湯張り運転や追い焚き運転等の要求に応じた通常の運転動作に戻る。
一方、ステップ4で浴槽5内に湯水が無いことが確認されれば、ステップ10に移行して風呂ポンプ32が目標回転数に制御される。そして、ステップ11において、図示しない制御部に、浴槽5内に湯水が存在しない状態の風呂ポンプ32の印加電圧と回転数の関係が学習される。即ち、図6に示すように、学習される風呂ポンプ32の印加電圧は回転数Aに対応する電圧Yである。なお、浴槽5に湯水が存在しない時の電圧値Yは、浴槽5に湯水が存在する時の電圧値Zよりも小さい。そして、風呂ポンプ32の印加電圧と回転数の関係が学習されると、ステップ12でAフラグがオン状態であるか否かが確認されて、Aフラグがオン状態でなければ、認識モードが終了して、自動湯張り運転や追い焚き運転等の要求に応じた通常の運転動作に戻る。
ここで、浴槽5内に湯水が有る状態で学習された場合と、浴槽5内に湯水が無い状態で学習された場合の循環判定における作用の違いについて説明する。
循環判定では、認識モードで学習した印加電圧に風呂ポンプ32が制御される。即ち、循環判定において、浴槽5内に湯水が無い状態で学習された電圧値Yに制御されると、図6に示すように、浴槽5内に湯水が無い場合には風呂ポンプ32の回転数は回転数Aとなり、浴槽5内に湯水が有る場合には風呂ポンプ32の回転数は回転数Aより小さくなる。
一方、循環判定において、浴槽5内に湯水が有る状態で学習された電圧値Zに制御されると、図6に示すように、浴槽5内に湯水が有れば風呂ポンプ32の回転数は回転数Aとなり、浴槽5内に湯水が無ければ風呂ポンプ32の回転数は回転数Aより大きくなる。即ち、浴槽5内に湯水が無い状態で学習された場合と比較すると、循環判定の度に風呂ポンプ32のモータによる騒音の発生が懸念される。
従って、循環判定においては、浴槽5内に湯水が無い状態で学習された電圧値Yに制御する方が、浴槽5内に湯水が有る状態で学習された電圧値Zに制御するよりも、風呂ポンプ32の回転数を抑えることができるため、風呂ポンプ32の騒音が抑制される。また、電圧値Yに制御する方が、消費電力も抑えられる。そこで、本実施形態では、認識モードによって、風呂ポンプ32のデータを学習していたとしても、浴槽5内に湯水が無い状態で学習されていなければ、別のタイミングで再学習させることができる。
そこで、図2のステップ2において、風呂ポンプ32の運転要求が初回ではなく、2回目以降である事実が確認されれば、ステップ8に移行する。ステップ8に移行すると、浴槽5内に湯水が存在しない時の風呂ポンプ32の印加電圧と回転数との関係が既に学習されているか否かが確認される。このとき、既に浴槽5内に湯水が存在しない時の風呂ポンプ32の印加電圧と回転数との関係が学習されていれば、Bフラグをオン状態にして、認識モードを終了して、後述する補正モードに移行する。
しかしながら、ステップ8において、図示しない制御部が、浴槽5内に湯水が存在する時の風呂ポンプ32の印加電圧と回転数との関係のみ学習された状態であれば、ステップ9に移行して、Aフラグをオン状態にしてステップ3の浴槽内湯水有無判定を実行する。そして、ステップ4において、浴槽5内の湯水が無ければ、ステップ10に移行して、浴槽5内に湯水が無い状態での風呂ポンプ32の印加電圧と回転数との関係が学習される(ステップ11)。そして、ステップ12では、Aフラグがオン状態であることが確認されると、ステップ13でCフラグがオン状態にされて認識モードを終了し、後述する補正モードに移行する。なお、本実施形態では、浴槽5内に湯水が有る状態で学習された印加電圧と回転数との関係と、浴槽5内に湯水が無い状態で学習された印加電圧と回転数との関係の双方が学習された場合、循環判定においては、浴槽5内に湯水が無い状態で学習された印加電圧と回転数との関係が優先する。
また、ステップ4で浴槽5内の湯水が有ると確認されれば、ステップ5に移行し、Aフラグがオン状態であることが確認されて、ステップ13に移行してCフラグをオン状態とし、認識モードが終了して、後述する補正モードに移行する。
本実施形態の風呂装置1では、所定量の湯水を追い焚き循環回路21に供給して浴槽5内の湯水の有無を判定して、その判定結果に基づいて、浴槽5内に湯水が存在する時の風呂ポンプ32の印加電圧と回転数との関係と、浴槽5内に湯水が存在しない時の風呂ポンプ32の印加電圧と回転数との関係を区別して学習することができる。即ち、循環判定の基準となる風呂ポンプ32のデータを得る際において、浴槽5内の湯水の有無に関わらず、正確に学習させることができるため、循環判定において誤判定される可能性がない。
また、本実施形態では、浴槽5内の湯水の有無に関わらず、いずれの場合であっても、区別して風呂ポンプ32のデータを学習することができるが、浴槽5内に湯水が有る状態の風呂ポンプ32のデータが学習された場合は、別のタイミングにおいて、浴槽5内に湯水が無い状態の風呂ポンプ32のデータが再学習される。そのため、たとえ浴槽5内に湯水が有る状態で学習されたとしても、再学習により浴槽5内に湯水が無い状態のデータを得る機会があるため、循環判定において、消費電力が増加したり、風呂ポンプ32のモータ音による騒音が問題となることが防止される。
ここで、風呂ポンプ32の特性の変化について付言する。
風呂ポンプ32は、図8に示すように、印加電圧を変えることなく同一の電圧値で制御したとしても、経年的に変化する風呂ポンプ32の特性により、循環判定における現在の回転数が風呂装置1の設置当初の回転数よりも増加する傾向にある。この理由としては、経験則的に、風呂ポンプ32の図示しない羽根車の中心が経時的に摩耗して、次第に回転に馴染んでいくためと考えられる(物理的特性変化)。即ち、設置当初に学習させた風呂ポンプ32の印加電圧と回転数の関係を用いて循環判定を行うと、誤判定を行う懸念がある。具体的には、循環判定において、設置当初に学習させた風呂ポンプ32を印加電圧を基準に制御する場合、設置当初の風呂ポンプ32の回転数より増加するため、浴槽5内に湯水が有るにも関わらず、風呂ポンプ32の回転数が浴槽5内に湯水が存在しない時の回転数近くに達して、浴槽5内に湯水が存在しないと判定する場合がある。
また、モータは、内蔵された磁石やコイルの温度上昇に伴って磁束密度が減少して(所謂、減磁)、出力トルクが低下することが知られている(磁場特性変化)。即ち、モータの回転数を一定の回転数に維持するためには、減磁による出力トルクの低下をカバーするために、印加電圧を増加させる必要がある。
また、風呂ポンプ32は、言うまでもなく浴槽5内の湯水を追い焚き循環回路21に通水させるものであるため、その通水される湯水の温度が昇温すると、風呂ポンプ32のモータも昇温してモータの出力トルクが低下する。このことは、実験により確認されており、風呂ポンプ32のモータにおける減磁による出力トルクの低下は、追い焚き循環回路21を流れる湯水の温度(風呂戻り側温度センサ36の検知温度)上昇と相関関係があることが分かっている。即ち、循環判定において、浴槽5内の湯水の昇温に伴って、風呂ポンプ32のモータが減磁により出力トルクが低下して、正確な判定が行えない場合が懸念される。
そこで、本実施形態では、風呂ポンプ32の物理的特性変化や磁場特性変化が発生した場合に、循環判定の基準となる風呂ポンプ32の印加電圧と回転数との関係を補正する補正モードを備えることとした。
まず、物理的特性変化が発生した場合の補正モードについて図面を用いて説明する。
即ち、風呂装置1が設置されて、少なくとも1度は認識モードにより風呂ポンプ32の印加電圧と回転数との関係が学習されている場合であれば物理的補正モードは実行される。具体的には、図2のBフラグ又はCフラグがオン状態であることが条件である。図9のフローチャートによれば、ステップ1でBフラグ又はCフラグがオン状態であることが確認されると、ステップ2に移行して、風呂ポンプ32が運転される。そして、認識モードにより学習された風呂ポンプ32の印加電圧と回転数との関係を用いて、浴槽5内の湯水の有無判定が行われる(ステップ3)。
ステップ3で浴槽5内に湯水が無いと判定されれば、ステップ4に移行して、認識モードで学習された印加電圧で風呂ポンプ32を制御し、設置時に認識された浴槽5内に湯水が存在しない状態の風呂ポンプ32の回転数と、現在の風呂ポンプ32の回転数とを比較する。そして、現在の風呂ポンプ32の回転数が、設置時に認識された浴槽5内に湯水が存在しない状態の風呂ポンプ32の回転数より増加していれば、設置時における浴槽5内に湯水が無い状態の風呂ポンプ32の回転数となるように、フィードバック(FB)制御を実行して風呂ポンプ32の印加電圧を補正する(ステップ5)。
風呂ポンプ32の印加電圧が補正されると、設置時に認識された浴槽5内に湯水が存在しない状態の風呂ポンプ32の電圧値と、補正後の風呂ポンプ32の電圧値との差の絶対値が一定値以下であるかが確認される(ステップ6)。ここで言う一定値とは、設置時に学習された電圧値に対して5〜6パーセント未満である。そして、ステップ6で一定値以下であることが確認されると、ステップ7に移行して、補正電圧値と回転数の関係を学習して補正モードを終了する。一方、ステップ6で一定値を上回っておれば、異常(制御不良などの他の原因)と判断して設置時の電圧値に戻して物理的補正モードを終了する。
また、ステップ4において、現在の風呂ポンプ32の回転数が、設置時に認識された浴槽5内に湯水が存在しない状態の風呂ポンプ32の回転数より増加していなければ、風呂ポンプ32の印加電圧の補正を行わず、物理的補正モードを終了する。
一方、ステップ3において、浴槽5内に湯水が有ると判定されれば、ステップ9に移行する。そして、ステップ9以降においては、前記したステップ4以降と同様の方法を用いて風呂ポンプ32の補正電圧値と回転数との関係が学習されるため、説明を省略する。
続いて、磁場特性変化が発生した場合の補正モードについて図面を用いて説明する。
この磁場補正モードは、循環判定が実行され、浴槽5内の湯水の温度が変化する度に行われる。そのため、磁場補正モードを実行するにあたっては、浴槽5内の湯水の温度と、風呂ポンプ32の印加電圧との関係が必要である。
ここで、前記したように、浴槽5内の湯水の温度と風呂ポンプ32の印加電圧とは相関関係があり、実験によれば、図10のグラフに示すように直線的である。また、磁場特性変化が発生した場合の風呂ポンプ32の補正電圧値は、追い焚き循環回路21の配管条件(特には湯水の単位当たり流量)により異なるため、予め実験により求めた浴槽5内の湯水の温度及びその温度に対応する風呂ポンプ32の印加電圧と、設置現場で得られる風呂ポンプ32の印加電圧及び浴槽5内の湯水温度を基に、補正の根拠となる補正関数(1次式)を算出する。即ち、補正関数は、実験で求めた原点と、設置現場で求めるその原点と結ばれる基準点により導き出される。
そして、この磁場補正モードは、図11のフローチャートに従って、循環判定における風呂ポンプ32の印加電圧が補正される。即ち、追い焚き運転や保温運転等により、循環動作のタイミングとなれば(ステップ1)、風呂戻り側温度センサ36により検知された浴槽5内の湯水温度が図示しない制御部に認識される(ステップ2)。そして、ステップ2で認識された浴槽5内の湯水温度に基づいて、補正関数から得られる電圧値に風呂ポンプ32の印加電圧を補正して(ステップ3)、磁場補正モードを終了する。そして、補正電圧値で風呂ポンプ32を制御して循環動作が実行される。
本実施形態では、物理的補正モードにより、経年的に変化する特性に対応し、磁場補正モードにより、温度変化により特性に対応する構成としたため、風呂装置1を設置した当初に学習させた循環判定の基準となる風呂ポンプ32のデータが誤判定の基になることがない。また、風呂ポンプ32の特性変化を自ら把握して、わざわざ循環判定の基準を再学習させる手間がない。
上記実施形態では、認識モードにおいて、風呂ポンプ32を目標回転数に制御して、その時の風呂ポンプ32の印加電圧を学習する構成を示したが、本発明はこれに限定されず、認識モードにおいて、風呂ポンプ32に印加する目標電圧値を設定して、その目標電圧値に制御したときの風呂ポンプ32の回転数を学習する構成であっても構わない。
上記実施形態では、学習された風呂ポンプ32の印加電圧が、浴槽5内に湯水が有る状態と無い状態の双方の状態のデータが蓄積され、循環判定においては、浴槽5内に湯水が無い状態のデータが優先される構成を示したが、本発明はこれに限定されず、浴槽5内に湯水が無い状態で学習された場合、他のデータは消去されて、循環判定において、浴槽5内に湯水が無い状態のデータが基準とされても構わない。
上記実施形態では、浴槽内湯水有無判定において、注湯動作後、一定時間経過した時の風呂ポンプ32の印加電圧や回転数の変化を監視して湯水の有無を判定していたが、例えば、注湯直後に風呂ポンプ32の印加電圧や回転数が変化するか否かを監視して、浴槽内湯水有無判定を行っても構わない。
上記実施形態では、補正モードを備えた構成を示したが、図12に示すように、本発明では認識モードのみを備えた構成であっても構わない。この場合であっても、再学習させることで、風呂ポンプ32の特性の変化をカバーすることができる。
1 風呂装置
5 浴槽
21 追い焚き循環回路
32 風呂ポンプ
A 回転数
Y 電圧値
Z 電圧値

Claims (5)

  1. 浴槽内の湯水を追い焚き用熱交換器を経由して循環させる追い焚き循環回路を備え、追い焚き循環回路には風呂ポンプが設けられており、風呂ポンプを作動させて追い焚き循環回路の通水の有無を判定する循環判定を行う風呂装置において、
    一定の条件の下、注湯動作で所定量の湯水を追い焚き循環回路に供給して、風呂ポンプの電圧値又は回転数の変化の有無を監視することで、浴槽内に湯水が有る状態の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係と、浴槽内に湯水が無い状態の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係とを区別する認識モードを備え、
    前記循環判定では、前記認識モードによって区別された風呂ポンプの電圧値と回転数の関係を基準に、追い焚き循環回路における現在の通水の有無を判定するものであることをを特徴とする風呂装置。
  2. 当該認識モードによって、浴槽内に湯水が有る場合の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係と、浴槽内に湯水が無い場合の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係のうちいずれかが記憶されることを特徴とする請求項1に記載の風呂装置。
  3. 前記認識モードは、風呂装置の主電源がオンにされ且つ風呂ポンプの初回動作時に実行されるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の風呂装置。
  4. 前記認識モードにおいて、浴槽内に湯水が無い状態の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係を記憶した場合は、その時間的前後に発生した認識モードで、浴槽内に湯水が有る状態で風呂装置の主電源がオンにされ且つ風呂ポンプの初回動作が実行されて風呂ポンプの電圧値と回転数の関係を記憶したとしても、循環判定においては、浴槽内に湯水が無い状態で記憶した風呂ポンプの電圧値と回転数の関係を優先することを特徴とする請求項3に記載の風呂装置。
  5. 前記認識モードにおいて追い焚き循環回路内に供給する湯水の流量は、当該追い焚き循環回路の容積以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の風呂装置。
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