JP2011231953A - 風呂装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】風呂装置1は、一定の条件の下、注湯動作で所定量の湯水を追い焚き循環回路21に供給して、風呂ポンプ32の電圧値又は回転数の変化により、浴槽内の湯水の有無を判定する浴槽内湯水有無判定が行われ、浴槽5内に湯水が有る状態と無い状態を区別して風呂ポンプ32の印加電圧と回転数との関係を学習する認識モードを備えている。循環判定では、認識モードで学習された風呂ポンプ32のデータを基準に、追い焚き循環回路21における現在の通水の有無を判定する。
【選択図】図1
Description
この種の風呂装置は、浴槽内の湯水の温度や水位を自動的に一定に保つ「風呂自動運転機能」と称される機能を備えている。
例えば、この「風呂自動運転機能」を備えた風呂装置が、特許文献1に開示されている。
そして、判定の基準となる風呂ポンプの回転数や電圧値等を正確に記憶させることができなかった場合、循環判定において誤判定などの不備を発生させる不満があった。これにより、実際には浴槽内に湯水が存在しない場合に追い焚き動作が実行されるおそれがあった(所謂空焚き)。
なお、図7に示す風呂装置が本来の実施形態に最も近いが、説明を簡単にするために図1の風呂装置1を用いて説明する。
なお、顕熱回収型の熱交換器は、フィン付の銅管で形成されており、潜熱回収型の熱交換器はステンレス製の裸管で形成されている。即ち、潜熱回収型の熱交換器10b、11bは、顕熱回収型の熱交換器10a、11aよりも耐腐食性に優れた材料により構成されている。
また、缶体8の外側であって、電磁弁14の燃料ガスの流れ方向上流側には、ガス比例弁15が設けられており、各バーナ12に供給する燃料ガスの量を制御することができる。
また、給湯用回路20には、給湯用熱交換器11よりも湯水の流れ方向下流側で、バイパス流路27と給湯栓28の間に、後述する追い焚き循環回路21と連通した落とし込み流路23の一端が接続されている。なお、給湯用回路20上で給湯用熱交換器11の前後には、給湯用熱交換器11に導入される湯水の入水温度と出湯温度を検知する温度センサがそれぞれ設けられている。
本実施形態の風呂装置1は、浴槽5内に所定の温度の湯水を落とし込む自動湯張り運転と、浴槽5内の湯水を追い焚きする追い焚き運転と、浴槽5内の湯水を自動的に保温する保温運転(風呂自動運転機能)を備えている。
風呂ポンプ32のDCモータは、回転数を一定に制御しつつ、又は印加電圧を一定に制御しつつ、負荷を変化させると、風呂ポンプ32に印加される電圧又は風呂ポンプ32の回転数が変化する。具体的には、回転数を一定に制御した場合は、負荷を小さくした場合より負荷を大きくした場合の方が風呂ポンプ32の印加電圧は大きくなり、印加電圧を一定に制御した場合は、負荷を小さくした場合より負荷を大きくした場合の方が風呂ポンプ32の回転数は小さくなる。
即ち、回転数を一定に制御する場合は、追い焚き循環回路21内に通水が無い場合より、通水が有る場合の方が風呂ポンプ32の印加電圧が大きくなる。また印加電圧を一定に制御する場合は、追い焚き循環回路21内に通水が無い場合より、通水が有る場合の方が風呂ポンプ32の回転数が小さくなる。
本実施形態では、認識モードにおいて、風呂ポンプ32の回転数を一定に制御して、浴槽5内の湯水の有無を判定する浴槽内湯水有無判定を採用している。
即ち、後述する図2のステップ3に移行すると、まず風呂ポンプ32が運転され(ステップ1)、風呂ポンプ32の回転数が予め設定された目標回転数に向けて制御される。そして、風呂ポンプ32の回転数が目標回転数に到達して安定すると(ステップ2)、給湯用回路20側から追い焚き循環回路21に注湯される(ステップ3)。これにより、この追い焚き循環回路21に通水が生じ、風呂ポンプ32は一定の負荷が掛かる。そして、所定量(例えば、10L等の定量で、追い焚き循環回路21の容積以下が好ましい)の湯水が追い焚き循環回路21内に注湯されると(ステップ4)、図3のステップ5に移行してその注湯を終了する。
認識モードにおいては、図2のフローチャートに示すように、風呂ポンプ32を運転する要求が有ると、まず認識モードにより学習の必要が有るか否かが判断される。即ち、自動湯張り運転、追い焚き運転、本実施形態では特に説明しないが凍結予防運転等の要求により、風呂ポンプ32を運転する要求が有れば(ステップ1)、ステップ2に移行する。そして、ステップ2において、ステップ1における風呂ポンプ32の運転要求が、風呂装置1の主電源がオン操作されてから初回の要求か否かが確認される。そして、ステップ2で風呂ポンプ32の運転要求が初回である事実が確認されれば、ステップ3に移行して浴槽内湯水有無判定が実行される。
循環判定では、認識モードで学習した印加電圧に風呂ポンプ32が制御される。即ち、循環判定において、浴槽5内に湯水が無い状態で学習された電圧値Yに制御されると、図6に示すように、浴槽5内に湯水が無い場合には風呂ポンプ32の回転数は回転数Aとなり、浴槽5内に湯水が有る場合には風呂ポンプ32の回転数は回転数Aより小さくなる。
風呂ポンプ32は、図8に示すように、印加電圧を変えることなく同一の電圧値で制御したとしても、経年的に変化する風呂ポンプ32の特性により、循環判定における現在の回転数が風呂装置1の設置当初の回転数よりも増加する傾向にある。この理由としては、経験則的に、風呂ポンプ32の図示しない羽根車の中心が経時的に摩耗して、次第に回転に馴染んでいくためと考えられる(物理的特性変化)。即ち、設置当初に学習させた風呂ポンプ32の印加電圧と回転数の関係を用いて循環判定を行うと、誤判定を行う懸念がある。具体的には、循環判定において、設置当初に学習させた風呂ポンプ32を印加電圧を基準に制御する場合、設置当初の風呂ポンプ32の回転数より増加するため、浴槽5内に湯水が有るにも関わらず、風呂ポンプ32の回転数が浴槽5内に湯水が存在しない時の回転数近くに達して、浴槽5内に湯水が存在しないと判定する場合がある。
また、風呂ポンプ32は、言うまでもなく浴槽5内の湯水を追い焚き循環回路21に通水させるものであるため、その通水される湯水の温度が昇温すると、風呂ポンプ32のモータも昇温してモータの出力トルクが低下する。このことは、実験により確認されており、風呂ポンプ32のモータにおける減磁による出力トルクの低下は、追い焚き循環回路21を流れる湯水の温度(風呂戻り側温度センサ36の検知温度)上昇と相関関係があることが分かっている。即ち、循環判定において、浴槽5内の湯水の昇温に伴って、風呂ポンプ32のモータが減磁により出力トルクが低下して、正確な判定が行えない場合が懸念される。
即ち、風呂装置1が設置されて、少なくとも1度は認識モードにより風呂ポンプ32の印加電圧と回転数との関係が学習されている場合であれば物理的補正モードは実行される。具体的には、図2のBフラグ又はCフラグがオン状態であることが条件である。図9のフローチャートによれば、ステップ1でBフラグ又はCフラグがオン状態であることが確認されると、ステップ2に移行して、風呂ポンプ32が運転される。そして、認識モードにより学習された風呂ポンプ32の印加電圧と回転数との関係を用いて、浴槽5内の湯水の有無判定が行われる(ステップ3)。
一方、ステップ3において、浴槽5内に湯水が有ると判定されれば、ステップ9に移行する。そして、ステップ9以降においては、前記したステップ4以降と同様の方法を用いて風呂ポンプ32の補正電圧値と回転数との関係が学習されるため、説明を省略する。
この磁場補正モードは、循環判定が実行され、浴槽5内の湯水の温度が変化する度に行われる。そのため、磁場補正モードを実行するにあたっては、浴槽5内の湯水の温度と、風呂ポンプ32の印加電圧との関係が必要である。
ここで、前記したように、浴槽5内の湯水の温度と風呂ポンプ32の印加電圧とは相関関係があり、実験によれば、図10のグラフに示すように直線的である。また、磁場特性変化が発生した場合の風呂ポンプ32の補正電圧値は、追い焚き循環回路21の配管条件(特には湯水の単位当たり流量)により異なるため、予め実験により求めた浴槽5内の湯水の温度及びその温度に対応する風呂ポンプ32の印加電圧と、設置現場で得られる風呂ポンプ32の印加電圧及び浴槽5内の湯水温度を基に、補正の根拠となる補正関数(1次式)を算出する。即ち、補正関数は、実験で求めた原点と、設置現場で求めるその原点と結ばれる基準点により導き出される。
5 浴槽
21 追い焚き循環回路
32 風呂ポンプ
A 回転数
Y 電圧値
Z 電圧値
Claims (5)
- 浴槽内の湯水を追い焚き用熱交換器を経由して循環させる追い焚き循環回路を備え、追い焚き循環回路には風呂ポンプが設けられており、風呂ポンプを作動させて追い焚き循環回路の通水の有無を判定する循環判定を行う風呂装置において、
一定の条件の下、注湯動作で所定量の湯水を追い焚き循環回路に供給して、風呂ポンプの電圧値又は回転数の変化の有無を監視することで、浴槽内に湯水が有る状態の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係と、浴槽内に湯水が無い状態の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係とを区別する認識モードを備え、
前記循環判定では、前記認識モードによって区別された風呂ポンプの電圧値と回転数の関係を基準に、追い焚き循環回路における現在の通水の有無を判定するものであることをを特徴とする風呂装置。 - 当該認識モードによって、浴槽内に湯水が有る場合の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係と、浴槽内に湯水が無い場合の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係のうちいずれかが記憶されることを特徴とする請求項1に記載の風呂装置。
- 前記認識モードは、風呂装置の主電源がオンにされ且つ風呂ポンプの初回動作時に実行されるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の風呂装置。
- 前記認識モードにおいて、浴槽内に湯水が無い状態の風呂ポンプの電圧値と回転数の関係を記憶した場合は、その時間的前後に発生した認識モードで、浴槽内に湯水が有る状態で風呂装置の主電源がオンにされ且つ風呂ポンプの初回動作が実行されて風呂ポンプの電圧値と回転数の関係を記憶したとしても、循環判定においては、浴槽内に湯水が無い状態で記憶した風呂ポンプの電圧値と回転数の関係を優先することを特徴とする請求項3に記載の風呂装置。
- 前記認識モードにおいて追い焚き循環回路内に供給する湯水の流量は、当該追い焚き循環回路の容積以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の風呂装置。
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