JP2011231662A - オイルパン - Google Patents

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Abstract

【課題】動力装置の冷間始動時に動力装置へ供給するオイルの昇温を早めて暖機時間の短縮を図り、より一層の省エネルギー化を実現できるようにし、しかも、オイル温度の過度の上昇を抑制してオイルの長寿命化を図る。
【解決手段】オイルパン1は、オイルパン本体10と、リターンオイル流入通路Tを区画するように構成されたオイル濾過装置20とを備えている。リターンオイル流入通路Tの下流側は動力装置のオイル吸入部に接続されている。オイル濾過装置20には、リターンオイル流入通路Tの上流部に連通する流通管連通口41と、上下空間連通口40とが設けられている。オイルの温度が所定温度以下の場合には、流通管連通口41を開き、かつ、上下空間連通口40を閉じる。一方、オイルの温度が所定温度よりも高い場合には、流通管連通口41を閉じ、かつ、上下空間連通口40を開く。
【選択図】図7

Description

本発明は、オイルが循環するように構成された動力装置に設けられるオイルパンに関するものである。
従来から、例えば自動車用エンジン等の動力装置は、内部にオイルが循環するようになっている。オイルは、エンジンの下部に設けられたオイルパンに貯留されている。オイルパンに貯留されているオイルは、オイルポンプの作動によって吸い上げられ、オイル濾過装置によって濾過されてからエンジンの各部に供給される(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のオイルパンは、凹形状のオイルパン本体と、オイルパン本体の内部に配設されるオイルパンセパレータとを備えている。オイルパンセパレータは、オイルパン本体の内部空間を、オイル濾過装置が配置される第1室と、第1室を囲む第2室とに区画するための部材である。エンジンを循環してオイルパンに戻ってくるオイル(リターンオイル)は、第1室に流入するようになっている。
そして、冷間始動時のようにオイルの温度が低いときには、第1室のオイルがオイル濾過装置により濾過されてからエンジンの各部に供給される。循環して温まったオイルは、第1室に戻り、この温まったオイルが再びオイル濾過装置に吸い込まれてエンジンの各部に供給される。よって、オイルパンセパレータの無いオイルパンに比べて、エンジンの暖機を早めることができる。
特開2006−189002号公報
しかしながら、特許文献1のオイルパンでは、リターンオイルが第1室に流入して該第1室に一旦貯留された後、オイル濾過装置に吸い込まれて濾過され、エンジンの各部に供給されるのであるが、第1室に流入したリターンオイルは、第1室に貯留されている低温のオイルと混ざることで温度が低下する。しかも、第1室に流入したオイルの全量がすぐにオイル濾過装置に吸い込まれる訳ではなく、一部が吸い込まれるだけなので、他のリターンオイルはオイル濾過装置に吸い込まれるまでの間に冷えて温度が低下する。
つまり、特許文献1のオイルパンでは、昇温した低粘度のオイルを早期にエンジンに供給できるとは言い難く、暖機時間の短縮が十分でなく、省エネルギー化の観点から見ると不十分な点がある。
また、特許文献1のようにエンジンから戻ってきたばかりのオイルを循環させるようにする場合には、オイルの寿命の観点から、オイル温度の過度の上昇を抑制する必要がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、動力装置の冷間始動時に動力装置へ供給するオイルの昇温を早めて暖機時間の短縮を図り、より一層の省エネルギー化を実現できるようにし、しかも、オイル温度の過度の上昇を抑制してオイルの長寿命化を図ることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、オイルパン本体の内部を、オイル貯留空間とリターンオイル流入通路とに区画するための区画部材を設けておき、リターンオイル流入通路の上流部に連通する第1開口部と、オイル貯留空間に連通する第2開口部とを、オイルの温度に応じて開閉するようにした。
第1の発明は、動力装置を循環するオイルが貯留されるオイルパン本体と、上記オイルパン本体の内部に、オイル貯留空間と、リターンオイルが流入するリターンオイル流入通路とを区画するための区画部材とを備えたオイルパンにおいて、上記リターンオイル流入通路の下流側は動力装置のオイル吸入部に接続され、上記区画部材には、上記リターンオイル流入通路の上流部に連通する第1開口部と、上記オイル貯留空間に連通する第2開口部とが設けられ、上記第1開口部及び第2開口部を開閉するための開閉部材を備え、オイルの温度が所定温度以下の場合には、上記開閉部材により上記第1開口部を開き、かつ、上記第2開口部を閉じてリターンオイルを上記リターンオイル流入通路に流す一方、オイルの温度が所定温度よりも高い場合には、上記第1開口部を閉じ、かつ、上記第2開口部を開いてリターンオイルを上記オイル貯留空間に流すように構成されていることを特徴とするものである。
この構成によれば、冷間始動時のようにオイルの温度が所定温度以下であれば、第1開口部が開かれて第2開口部が閉じられるので、リターンオイルの殆どが、第1開口部からリターンオイル流入通路に流れ込む。従って、冷間始動時において、オイルパン本体に貯留されている低温のオイルと、動力装置を循環して昇温したリターンオイルとが混ざりにくくなる。
そして、リターンオイル流入通路に流れ込んだオイルは、動力装置のオイル吸入部から吸入されて動力装置に供給される。従って、リターンオイルが動力装置に直接供給されることになるので、昇温した低粘度のオイルを動力装置に早期に供給して動力装置の暖機時間を短縮することが可能になる。
一方、暖機終了後のようにオイルの温度が所定温度よりも高い場合には、第1開口部が閉じられて第2開口部が開かれるので、リターンオイルの殆どが第2開口部からオイル貯留空間に流れ込むことになる。これにより、オイルの過度の温度上昇が抑制される。
第2の発明は、第1の発明において、区画部材は、リターンオイルを第1開口部へ流すように形成され、開閉部材は、弁体を有する弁部材で構成されるとともに上記区画部材に取り付けられ、上記弁部材が上記第1開口部を開き、かつ、第2開口部を閉じたときに、上記弁体が、上記区画部材を流れるリターンオイルを上記第1開口部へ導くように配置されることを特徴とするものである。
この構成によれば、リターンオイルが弁部材の弁体によって第1開口部に導かれるので、リターンオイル流入通路にスムーズに流れ込むようになる。
第3の発明は、第1または2の発明において、開閉部材は、第1開口部を開閉する第1弁体と、第2開口部を開閉する第2弁体とを備え、該第1弁体及び第2弁体は一体成形されていることを特徴とするものである。
この構成によれは、第1開口部及び第2開口部が、それぞれ、専用の弁体によって確実に開閉されるようになる。
第1の発明によれば、オイルパン本体の内部を、オイル貯留空間とリターンオイル流入通路とに区画する区画部材を設け、この区画部材に、リターンオイル流入通路の上流部に連通する第1開口部と、オイル貯留空間に連通する第2開口部とを設け、オイルの温度が所定温度以下の場合に、第1開口部を開き、かつ、第2開口部を閉じるようにしたので、昇温したリターンオイルを動力装置に直接供給することができる。これにより、動力装置の暖機時間を短縮でき、省エネルギー化を実現できる。一方、オイルの温度が所定温度よりも高い場合には、第1開口部を閉じ、かつ、第2開口部を開くようにしているので、オイル温度の過度の上昇を抑制してオイルの長寿化を図ることができる。
第2の発明によれば、弁体を有する弁部材で開閉部材を構成し、弁体が第1開口部を開き、かつ、第2開口部を閉じたときに、弁体がリターンオイルを第1開口部へ導くので、リターンオイルをリターンオイル流入通路にスムーズに流すことができる。これにより、リターンオイルへの気泡の混入を抑制できる。
第3の発明によれば、部品点数の増加を抑制しながら、第1開口部及び第2開口部を確実に開閉することができる。
本発明の実施形態にかかるオイルパンを上方から見た斜視図である。 オイル濾過装置の平面図である。 オイル濾過装置を車両後側から見た図である。 オイル濾過装置の左側面図である。 オイル濾過装置の右側面図である。 図2のVI−VI線における断面図である。 図2のVII−VII線における断面図である。 オイル流通管部近傍を上下方向に切断した部分を斜め上方から見た部分拡大図である。 フィルタが装着された状態の下側部材の平面図である。 下側部材の平面図である。 下側部材の右側面図である。 上側部材と下側部材とを接合する前の状態を示す図7のXII−XII線における部分断面図である。 上側部材と下側部材とを接合した後の状態を示す図12相当図である。 弁部材が通常運転時の姿勢にあるときの図8相当図である。 実施形態2にかかる図7相当図である。 実施形態2の変形例1にかかる図7相当図である。 実施形態2の変形例2にかかる図7相当図である。 筒部を下方から見た斜視図である。 実施形態2の変形例3にかかる図7相当図である。 実施形態3にかかる図7相当図である。 実施形態3の弁部材の斜視図である。 実施形態3の変形例にかかる図7相当図である。 実施形態3の下側弁部材の斜視図である。 実施形態4にかかる図7相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1にかかるオイルパン1を示す図である。このオイルパン1は、自動車に搭載されるエンジンE(図1に仮想線で示す)の下部に設けられ、エンジンEを循環するオイルを所定量貯留しておくためものである。
尚、この実施形態の説明では、車両前側を単に「前」といい、後側を単に「後」といい、右側を単に「右」といい、左側を単に「左」というものとする。
オイルパン1は、オイルパン本体10と、オイル濾過装置20とを備えている。オイルパン本体10は、図3にも示すように、上方に開放する凹形状とされており、樹脂材を成形してなる。オイルパン本体10は、エンジンEのクランク軸方向に長い形状とされている。図1に示すように、オイルパン本体10の上端部には、上下方向に貫通する複数の締結孔11,11,…がオイルパン本体10の上端開口の周方向に間隔をあけて形成されている。各締結孔11には、エンジンEのシリンダブロックに形成されたねじ孔に螺合するボルト(図示せず)が挿通するようになっている。また、オイルパン本体10の側壁部には、車両の変速機(図示せず)に形成されたねじ孔に螺合するボルトが挿通する締結孔12,12,…が互いに間隔をあけて形成されている。
オイルパン本体10の内部には、上記オイル濾過装置20を固定するための複数のボス(図示せず)が設けられている。各ボスには、ネジやボルト等の締結部材が螺合するようになっている。
また、エンジンEのリターンオイルが吐出するリターンパイプP(図1及び図2に仮想線で示す)は、オイルパン本体10の右後部の直上方に位置している。尚、リターンオイルの大部分は、リターンパイプPからオイルパン本体10に流入するが、リターンオイルの残り(少量)は、シリンダブロックの下面の各部から滴下する。
また、図示しないが、エンジンEには、オイルポンプが設けられている。オイルポンプはエンジンEの動力で作動するようになっている。オイルポンプのオイル吸入管(図3に符号Iで示す)は、オイルパン本体10の左後部の直上方に位置している。このオイル吸入管(オイル吸入部)Iには、オイル濾過装置20が接続されるようになっている。
オイル濾過装置20は、エンジンEを循環してオイルパン本体10に戻ってきたオイル(リターンオイル)を濾過してエンジンEに再び供給するように構成されている。オイル濾過装置20は、リターンオイルを受けるオイル受け部21と、オイル受け部21で受けたリターンオイルが導入されるオイル流通管部22(図3〜図5に示す)と、オイル流通管部22の内部に配設され、オイル流通管部22を流れるオイルを濾過するためのフィルタ23(図6〜図9に示す)と、リターンオイルの流れを制御するための弁部材24と、弁部材24を駆動するアクチュエータ25(図1に示す)と、アクチュエータ25を制御するための制御装置26とを備えている。
オイル受け部21は、オイルパン本体10の内部に配置され、オイルパン本体10の長手方向(左右方向)に長い板状に形成されている。図6〜図8に示すように、オイル流通管部22は、オイル受け部21の左側から下方へ突出する形状となっている。
図1や図3に示すように、オイル受け部21の周縁部は、オイルパン本体10の上縁部近傍で、かつ、オイルパン本体10の内周面に接近したところに位置している。従って、シリンダブロックの下面の広い範囲をオイル受け部21により覆うことが可能となっており、リターンパイプPから吐出されるリターンオイルだけでなく、シリンダブロックの下面の各部から滴下するリターンオイルもオイル受け部21で受けることができるようになっている。
図6及び図7に示すように、オイル受け部21は、該オイル受け部21の周縁部から中央部に向かって中央部に近づくほど下に位置するように湾曲形成されている。図2に示すように、オイル受け部21の周縁部近傍には、締結孔30,30,…が上下方向に貫通するように形成されている。各締結孔30は、オイルパン本体10のボスに対応する位置にある。締結孔30に挿通した締結部材をボスに螺合させることにより、オイル受け部21がオイルパン本体10に締結固定される。
尚、オイル受け部21をオイルパン本体10に固定する構造としては、締結部材による締結構造以外にも、溶着や接着等の固定手段を用いてもよい。また、オイル受け部21は、エンジンEのシリンダブロックに固定するようにしてもよい。
図1に示すように、オイル受け部21の上面には、浅い凹部31が形成されている。凹部31は、オイル受け部21の右縁部近傍から左側へ略真っ直ぐに延びる溝状をなしており、前後方向の中央部近傍に位置している。図7に示すように、この凹部31の底面は、左側へ向かって下降傾斜している。シリンダブロックの下面から滴下したオイルは、凹部31に集まってオイル受け部21の左側へ流れていくようになる。
図1に示すように、オイル受け部21には、凹部31よりも後側に、リターンパイプPから吐出されたリターンオイルを左側へ導くための案内板32が設けられている。案内板32は、オイル受け部21の上面から上方へ突出しており、図2に示すように、平面視で左側へ開放するU字状に曲がっている。この案内板32の内側にリターンパイプPの下流端が位置する。図1に示すように、案内板32の高さは、左側へ行くほど低くなっている。従って、リターンパイプPからは、案内板32の内方に向けてリターンオイルが吐出され、このリターンオイルは、案内板32により、オイル受け部21の右側や前側、後側に流れていくのが阻止されて、左側へ案内される。
オイル受け部21の上面における案内板32により囲まれた部分は、右側へ行くほど上に位置するように湾曲した湾曲面33で構成されている。湾曲面33の右側部分は、リターンパイプPの下流端に接近している。このため、リターンパイプPから吐出されたオイルを、リターンパイプPの下流端に近い所で湾曲面33によって受けることが可能になるので、リターンオイルの流れが乱れにくくなり、リターンオイルへの気泡の混入量が減少する。
オイル受け部21には、該オイル受け部21を貫通する開口部36が形成されている。開口部36は、オイル受け部21の左右方向中央部よりも左側に位置しており、略矩形状に開口している。オイル受け部21における開口部36が形成された部分は、オイル受け部21の上面から下方に窪んでいる。開口部36の右側は、凹部31の左側に連なっている。従って、オイル受け部21で受けたリターンオイルは、開口部36へ向けて流れるようになる。
オイルパン本体10の内部は、オイル受け部21により、該オイル受け部21よりも上側の空間R1と、オイル受け部21よりも下側の空間R2とに区画されている。下側の空間R2はオイル貯留空間である。また、オイル流通管部22の内部は、上側の空間R1に流れてきたリターンオイルが流入するリターンオイル流入通路T(図6〜図8等参照)とされている。つまり、オイル濾過装置20のオイル受け部21及びオイル流通管部22により、オイルパン本体10の内部が、オイル貯留空間としての下側の空間R2と、リターンオイル流入通路Tとに区画されている。従って、オイル濾過装置20は、本発明の区画部材を構成しており、オイル濾過装置20を用いてオイルパン本体10の内部を区画することで、オイル濾過装置20とは別の区画部材を配設する場合に比べて、オイルパン1をコンパクトにまとめることができる。
尚、オイル濾過装置20とは別部材で構成された区画部材を設け、この区画部材により、オイルパン本体10の内部をオイル貯留空間とリターンオイル流入通路Tとに区画するようにしてもよい。また、区画部材の形状は任意に設定することができる。
図7に示すように、開口部36のうち、右側の開口領域は、オイルパン本体10のオイル受け部21よりも上側の空間R1と、オイル受け部21よりも下側の空間R2とを連通させる上下空間連通口(第2開口部)40とされている。一方、開口部36のうち、左側の開口領域は、オイル流通管部22の上流端に連通する流通管連通口(第1開口部)41とされている。
オイル受け部21の下面における上下空間連通口40の周囲には、下方へ突出して周方向に延びる突出板部42が形成されている。図3に示すように、突出板部42の下方への突出量は、左側へ行くほど多くなっており、この突出板部42の左縁部は、オイル流通管部22の周壁部に連なっている。
オイル流通管部22は、リターンオイルが流入する流入管部51(図7参照)と、フィルタ23を収容するフィルタ収容部52と、フィルタ23により濾過されたリターンオイルが流通する流出管部53(図6参照)とを備えている。
流入管部51は、オイル流通管部22の上流側を構成している。流入管部51は、上下方向に延びる略角筒状に形成されている。流入管部51の周壁部の上端は、オイル受け部21の下面における流通管連通口41の周縁部に連続している。従って、流入管部51の上端(オイル流れ上流端)は、流通管連通口41を介してオイル受け部21よりも上側の空間R1に連通することになる。
図1に示すように、流入管部51の左右方向の寸法は、流通管連通口41の形状に対応して、前後方向の寸法よりも短く設定されている。流入管部51の断面積は、流通管連通口41の断面積と同等以上に設定されている。また、図7及び図8に示すように、流入管部51の右壁部の上部には、切り欠き部55が形成されている。切り欠き部55は、上下空間連通口40と連なっていて、上下空間連通口40と共に1つの開口部を形成している。
図4及び図5に示すように、フィルタ収容部52は、流入管部51の下端部に設けられ、全体として前後方向に長い箱形状とされている。図6〜図8に示すように、フィルタ収容部52に収容されるフィルタ23は、板状に形成され、フィルタ収容部52内で略水平に延びる姿勢で固定される。図9に示すように、フィルタ23は、全体として前後方向に長い形状の網目部23aと、網目部23aの周囲に一体成形された枠部23bとを備えていて、これらは樹脂材を用いて一体成形されている。網目部23aの前側は、前後に細長く延びる一方、後側は前側に比べて左右に幅広に形成されている。また、網面部23aには、補強用のリブ(図示せず)が設けられている。
図6及び図7に示すように、フィルタ収容部52には、オイル吸入管(オイル吸入部)60が設けられている。このオイル吸入管60は、オイルパン本体10のオイル受け部21よりも下側の空間R2に貯留されているオイルをフィルタ収容部52に吸入するための通路を構成している。従って、フィルタ収容部52には、流入管部51とオイル吸入管60とが連通しており、流入管部51とオイル吸入管60とからは、リターンオイルと空間R2に貯留されているオイルとがそれぞれ流入するようになっている。
オイル吸入管60は、フィルタ収容部52の右側壁から右側へ突出している。オイル吸入管60の上流端開口60aは、オイルパン本体10の左右方向の中央部に近い所で、かつ、エンジン停止時の油面L0よりも下で、しかも、エンジン運転時の油面Lmよりも下に位置している。車両の旋回時には、油面Lmが符号L1,L2で示すように傾くことがあるが、油面がL1とL2のいずれであっても、オイルパン本体10の左右方向の中央部では、オイルの深さを所定以上深く確保できる。つまり、オイル吸入管60の上流端開口60aをオイルパン本体10の左右方向中央部に近い所に位置付けたことで、車両の旋回時等に遠心力で油面Lmが傾いてL1,L2で示す状態となっても、オイル吸入管60の上流端開口60aを油面L1,L2よりも下方に位置付けておくことが可能になり、オイル濾過装置20に空気が吸い込まれるのが抑制される。
オイル吸入管60の断面は、前後方向の寸法に比べて上下方向の寸法が長い略矩形状である。このオイル吸入管60の断面積は、上流端開口60aに近づくほど狭くなっている。また、オイル吸入管60の最も狭い部分の断面積は、後述する流出管部53の断面積と同等、又は若干大きく設定されている。
図8等に示すように、フィルタ収容部52は、上側部材(第1部材)58と下側部材(第2部材)59とを組み合わせて構成されている。上側部材58と下側部材59との分割面は、フィルタ収容部52の上部近傍において略水平に延びる面である。上側部材58は、フィルタ収容部52の上壁部を構成する板状部分を備え、その上壁部と流入管部51とが一体成形されている。また、上側部材58には、オイル吸入管60の上壁部を構成する延出板部61が形成されている。一方、下側部材59は、フィルタ収容部52の底壁部と周壁部とを構成する凹形状の部材である。
上側部材58の下面の周縁部には、下側部材59に溶着される上側溶着用突条部62が、オイル吸入管60の下流端開口60aを除いて形成されている。また、上側部材58の下面の周縁部には、上側溶着用突条部62の外側に、周壁部63が上側溶着用突条部62を囲むように形成されている。
また、上側部材58の下面には、上側溶着用突条部62の内側に、フィルタ23の枠部23bが嵌る段部64が形成されている。
さらに、図12に示すように、上側部材58の下面には、延出板部61の基端部近傍に、上側第1〜第3板部65〜67が前側から後側へ向かって順に形成されている。上側第1〜第3板部65〜67は、オイル吸入管60の中心線と略平行に、かつ、下方へ向けて延びている。上側第1〜第3板部65〜67の肉厚は、下側へ行くほど薄くなるように設定されている。また、上側第1〜第3板部65〜67の幅(オイル吸入管60の中心線方向の寸法)は、下側へ行くほど狭くなるように設定されている。
一方、下側部材59は、上部が上側部材58により閉塞されるようになっている。図10や図11に示すように、下側部材59の上端部の周縁部には、下側溶着用突条部69が、上記上側溶着用突条部62に対応して形成されている。図8に示すように、上側及び下側溶着用突条部62,69は、周知の振動溶着法によって溶着され、上側部材58と下側部材59とが一体化するようになっている。この状態で、上側部材58と下側部材59との間は、オイル吸入管60を除いてシールされる。上側部材58と下側部材59とを溶着する際には、上側部材58を固定し、下側部材59をその左右方向に振動させるようにすればよい。
尚、上側部材58と下側部材59とは、振動溶着以外の溶着法を用いて溶着してもよいし、接着剤を用いて接着してもよい。
図10に示すように、下側部材59の内部には、フィルタ収容部52の内部通路を絞るための第1及び第2絞り板71,72が設けられている。第1絞り板71は、下側部材59の底壁から上方へ延び、かつ、フィルタ収容部52の前壁内面から後方へ延びている。第2絞り板72は、下側部材59の底壁から上方へ延び、かつ、フィルタ収容部52の右壁内面から左側へ延びた後、前方へ略直角に折れ曲がって延びている。第1絞り板71の後縁部と、第2絞り板72の前縁部とは前後方向に対向しており、これらの間をオイルが流通する。第1絞り板71の後縁部と第2絞り板72の前縁部との間のオイル通路の断面積は、流出管部53の断面積と略同等、又は若干大きく設定されている。
第1及び第2絞り板71,72の上縁部にも、下側溶着用突条部69が設けられている。この第1及び第2絞り板71,72の下側溶着用突条部69も、上側部材58の上側溶着用突条部62に溶着される。
図8に第2絞り板72の断面構造が示されているように、第1及び第2絞り板71,72は、内部が中空となっている。第1及び第2絞り板71,72が下側部材59の底壁と周壁部とに連なっているので、第1及び第2絞り板71,72が下側部材59のリブとして機能し、下側部材59の剛性向上に寄与する。さらに、これら第1及び第2絞り板71,72が上側部材58に溶着されることで、上側部材58と下側部材59との溶着強度を高めることができるとともに、フィルタ収容部52の全体の剛性が向上する。また、図8に示すように、第1及び第2絞り板71,72の上部は、フィルタ23の枠部23bに対し下方から当接して該フィルタ23を支持する。
図10に示すように、下側部材59の底壁には、オイル吸入管60の基端部近傍に、下側第1〜第4板部81〜84が前側から後側へ向かって順に形成されている。下側第1〜第4板部81〜84は、オイル吸入管60の中心線と略平行に、かつ、上方へ向けて延びている。下側第1〜第4板部81〜84の肉厚は、上側へ行くほど薄くなるように設定されている。また、下側第1〜第4板部81〜84の幅(オイル吸入管60の中心線方向の寸法)は、上側へ行くほど狭くなるように設定されている。
下側第1板部81は、オイル吸入管60の側面と一体化しており、また、下側第4板部84もオイル吸入管60の側面と一体化している。よって、下側第1板部81とオイル吸入管60の側面との間からはオイルが流れず、また、下側第4板部84とオイル吸入管60の側面との間からもオイルが流れないようになっている。
図13に示すように、上側部材58と下側部材59とを一体化すると、上側第1板部65が、下側第1板部81と下側第2板部82との間に挿入され、上側第2板部66が、下側第2板部82と下側第3板部83との間に挿入され、上側第3板部67が、下側第3板部83と下側第4板部84との間に挿入される。
上側第1板部65と、下側第1板部81及び下側第2板部82との間には、隙間S1が形成される。また、上側第2板部66と、下側第2板部82及び下側第3板部83との間にも隙間S2が形成され、上側第3板部67と、下側第3板部83及び下側第4板部84との間にも隙間S3が形成される。これら隙間S1〜S3の合計の開口面積は、オイル吸入管60の最も狭い部分の断面積と同等、又は若干大きく設定されている。ただし、隙間S1〜S3の合計の開口面積は、流入管部51の断面積よりも小さい。
つまり、上側第1〜第3板部65〜67と、下側第1〜第4板部81〜84とにより、オイル吸入管60から吸い込まれるオイルの流動抵抗となる抵抗手段が構成されている。抵抗手段による抵抗の大きさは、上側第1〜第3板部65〜67と下側第1〜第4板部81〜84との間の隙間S1〜S3の大きさによって任意に変更することが可能である。他にも、上側第1〜第3板部65〜67と下側第1〜第4板部81〜84の幅を広くすると抵抗が大きくなり、狭くすると抵抗が小さくなるので、幅によっても抵抗の大きさを任意に変更することが可能である。さらに、上側第1〜第3板部65〜67と下側第1〜第4板部81〜84の突出量を大きくすると抵抗が大きくなり、小さくすると抵抗が小さくなるので、突出量によっても抵抗の大きさを任意に変更することが可能である。
図6に示すように、流出管部53は、フィルタ収容部52の上壁部から上方へ延び、オイル受け部21を貫通してオイル受け部21の上面から上方へ突出している。つまり、オイル流通管部22内の通路は、流入管部51、フィルタ収容部52及び流出管部53によって形成され、略U字状に延びている。
図4に示すように、流出管部53の上流端である基端部(下端部)は、流入管部51よりも後側に離れて位置している。流出管部53の断面は略円形とされており、断面積は、流入管部51の断面積よりも狭くなっている。
また、流出管部53の周壁部と流入管部51の周壁部とは連結板部54により連結されている。連結板部54は、流出管部53の周壁部と流入管部51の周壁部とに一体成形されている。これにより、流出管部53と流入管部51とが一体化して剛性が向上する。
図7及び図8に示すように、上記弁部材24は、開口部36内に配設されている。弁部材24は、冷間始動時のように暖機運転が行われる状況で、オイルの温度が低いときには、リターンオイルをオイル流通管部22に流し、通常運転時のようにオイルの温度が高いときには、リターンオイルをオイルパン本体10のオイル受け部21よりも下側の空間R2に流すようにするためのものである。
弁部材24は、いわゆるバタフライタイプの弁部材であり、オイル受け部21の流通管連通口41を開閉するための第1弁体24aと、オイル受け部21の上下空間連通口40を開閉するための第2弁体24bと、回動軸24cとを備えている。第1及び第2弁体24a,24bは樹脂材を用いて一体成形されている。弁部材24の第1弁体24aは、流通管連通口41の周縁部に沿うように形成された略矩形板状であり、また、第2弁体24bは、上下空間連通口40の周縁部に沿うように形成された略矩形板状である。第1弁体24aと第2弁体24bとは、略同じ形状であり、図7に示すように回動軸24cの延びる方向から見たときに、第1弁体24aと第2弁体24bとのなす下側の角度が180゜よりも小さくなっている。また、弁部材24には、第1弁体24aと第2弁体24bとを繋ぐように延びるリブ24eが設けられている。
回動軸24cは、第1弁体24aと第2弁体24bとの間に設けられている。この回動軸24cも、第1弁体24aと第2弁体24bとに一体成形されている。回動軸24cは、両端に開放する中空軸である。回動軸24cの内部には弁部材24を駆動するための駆動軸80が挿通されている。
弁部材24は、回動軸24cの長手方向両側がオイル受け部21に回動可能に支持された状態で該オイル受け部21に取り付けられている。すなわち、オイル受け部21の突出板部42の左右両側には、それぞれ、左右方向に略水平に延びる軸受孔42a(図8参照)が形成されている。軸受孔42aに、回動軸24cが挿通されている。回動軸24cに挿通される駆動軸80は、突出板部42を貫通するとともに、オイルパン本体10の後壁部を貫通して該オイルパン本体10の後側へ突出している。
弁部材24は、回動軸24c周りに回動して姿勢が変化するようになっている。弁部材24は、図7及び図8に示すように、第2弁体24bがオイル受け部21の凹部31の底面と略面一となるまで回動すると、第1弁体24aが流通管連通口41の下方に位置し流通管連通口41を開き、第2弁体24bが上下空間連通口40を閉じる姿勢となる(暖機運転時の姿勢)。一方、弁部材24は、図14に示すように、第1弁体24aがオイル受け部21の流通管連通口41の周縁部と略面一となるまで回動すると、第1弁体24aが流通管連通口41を閉じ、第2弁体24bが上下空間連通口40の下方に位置し、上下空間連通口40を開く姿勢となる(通常運転時の姿勢)。
図8に示すように、弁部材24が暖機運転時の姿勢にあるときには、流入管部51の上部の切り欠き部55が第1弁体24aにより閉じられる。このとき、第2弁体24bが凹部31の底面と連なり、また、第1弁体24cと第2弁体24bとが連なっているので、凹部31から第2弁体24b、第1弁体24aに亘ってオイルの流通可能な部分が形成されることになる。
一方、図14に示すように、弁部材24が通常運転時の姿勢にあるときには、第2板部24bが切り欠き部55を右側から覆うように位置する。従って、オイル受け部21のリターンオイルが切り欠き部55からオイル流通管部22に入りにくくなる。
また、弁部材24は、暖機運転時の姿勢と通常運転時の姿勢との間の回動範囲内で任意の位置で止めることが可能である。従って、流通管連通口41を半分程度開くことや、上下空間連通口40を半分程度開くことも可能である。
図1に示すように、上記アクチュエータ25は、オイルパン本体10の外側に配設されている。アクチュエータ25の出力軸は、駆動軸80に連結され、アクチュエータ25の出力が弁部材24に伝達されるようになっている。アクチュエータ25の種類としては、電動であってもよいし、エンジンEの吸気系の負圧力を利用したものであってもよく、特に限定されない。
上記制御装置26は、アクチュエータ25に接続されている。また、制御装置26には、オイルパン本体10内のオイルの温度状態を検出する温度センサ81が接続されている。制御装置26は、温度センサ81の出力信号に基づいてアクチュエータ25を制御するように構成されている。すなわち、オイルの温度が例えば10℃以下であることが温度センサ81により検出されると、エンジンEが冷間始動時であると判断して、弁部材24が暖機運転時の姿勢となるようにアクチュエータ25に制御信号を出力する。一方、オイルの温度が例えば50℃以上であることが温度センサ81により検出されると、エンジンEが通常運転状態であると判断して、弁部材24が通常運転時の姿勢となるようにアクチュエータ25に制御信号を出力する。上記温度の具体的な値は、あくまでも例示であり、冷間始動時で暖機の必要な状況と、それ以外の通常運転が行われる状況とを区別できる値であればよく、上記に限られるものではない。
尚、制御装置26は、オイルの温度を直接検出することなく、例えば、水温や外気温等に基づいてオイルの温度状態を推定するようにしてもよい。また、エンジンEの運転時間等に基づいてオイルの温度状態を推定するようにしてもよい。そして、これらの情報に基づいてアクチュエータ25を制御することも可能である。上記弁部材24、アクチュエータ25及び制御装置26により、開閉手段Cが構成されている。
次に、上記のように構成されたオイルパン1の作用について説明する。エンジンEが冷間始動時で暖機運転を行っている場合には、制御装置26がアクチュエータ25を制御して弁部材24の姿勢が暖機運転時の姿勢(図8に示す)となる。エンジンEが運転状態にあるときには、オイルポンプによってオイル流通管部22の内部に負圧力が作用している。
そして、エンジンEのリターンパイプPからリターンオイルが吐出される。リターンパイプPから吐出されたリターンオイルは、案内板32の内部に流入し、案内板32によって左側、即ち、開口部36側へ導かれる。また、シリンダブロックの下面から滴下したオイルは、オイル受け部21の各部で受け、凹部31に向かって流れる。凹部31内のオイルは、開口部36側へ流れる。
このとき、上下空間連通口40が第2弁体24bにより閉じられ、切り欠き部55が第1弁体24aにより閉じられており、流通管連通口41が開かれているので、エンジンEを循環して昇温したリターンオイルは、流通管連通口41からオイル流通管部22の流入管部51に流入する。流入管部51に流入する際、弁部材24の第2弁体24bが凹部31の底面に連続していて流入管部51に向けて延びているので、リターンオイルは第2弁体24b上を流れ、該第2弁体24bにより流入管部51に導かれる。さらに、第2弁体24b上を流れたリターンオイルは、第1弁体24a上も流れる。これにより、リターンオイルの流れがスムーズになる。
流入管部51に流入したリターンオイルは、流入管部51を下方へ流れる。流入管部51を流れたオイルは、フィルタ収容部52に流入して第1及び第2絞り板71,72の間を通り、流れの向きを上方へ変えてフィルタ23を通過する。これによりオイルが濾過される。
そして、フィルタ23により濾過されたオイルは、流出管部53を通ってエンジンEに吸入される。
つまり、暖機運転時には、オイル受け部21で受けたリターンオイルは、オイル流通管部22を流れる間にフィルタ23で濾過され、その後、エンジンEに供給されるようになっているので、オイルパン本体10に貯留されている低温のオイルと、エンジンEを循環して昇温したリターンオイルとが混ざりにくくなる。その結果、温度低下が抑制されたリターンオイルがオイル流通管部22によってエンジンEに直接供給されることになる。これにより、低粘度のオイルを早期にエンジンEに供給することが可能になり、エンジンEの暖機時間が短縮される。
また、暖機運転時には、オイルパン本体10のオイルの温度が低温であるため、オイルの粘度が高い。従って、オイル流通管部22のオイル吸入管60から吸い込まれるオイルの量は少ない。しかも、オイル吸入管60の内部には、上側第1〜第3板部65〜67と、下側第1〜第4板部81〜84とが配設されていて、オイル吸入管60におけるオイルの流動抵抗を大きくしているので、このことによっても、低温のオイルがオイル流通管部22に流入するのが抑制される。
暖機運転時に、例えばエンジンEの回転数がアイドル回転数よりも上昇してオイルの要求量が増えると、オイル流通管部22内の負圧が高まる。オイル流通管部22内の負圧が高まると、下側の空間R2に貯留されているオイルがオイル吸入管60からオイル流通管部22に吸い込まれることになる。これにより、オイルの供給不足による潤滑不良が回避される。
一方、オイルの温度が上昇して暖機運転が終了すると、制御装置26がアクチュエータ25を制御して弁部材24の姿勢が通常運転時の姿勢(図14に示す)となる。これにより、上下空間連通口40が開かれるので、リターンオイルは、オイル受け部21を流れて上下空間連通口40を通って下側の空間R2に流入する。
また、オイル受け部21の左側に滴下したリターンオイルは、弁部材24の第1弁体24aの表面及び第2弁体24bの表面を流れて下側の空間R2に流入する。つまり、第1弁体24a及び第2弁体24bがオイルの案内面を構成することになる。
下側の空間R2に流入したリターンオイルは、下側の空間R2に貯留されているオイルと混合する。そして、下側の空間R2のオイルの温度が上昇して粘度が低下する。この粘度が低下したオイルは、オイル吸入管60を流れ易くなるので、十分な量のオイルをオイル流通管部22に導入することが可能になり、オイルの要求量が多くても対応できる。また、リターンオイルを下側の空間R2に流入させるようにしたことで、リターンオイルの温度が上がり過ぎるのが抑制される。
尚、弁部材24は、暖機運転時の姿勢と、通常運転時の姿勢との間で停止させることができるので、弁部材24の停止位置により、上下空間連通口40と流通管連通口41との開度の変更が可能である。従って、リターンオイルの一部を流通管連通口41に流し、残りを上下空間連通口40に流すことができ、流通管連通口41と上下空間連通口40とに流すリターンオイルの割合を変更できる。これにより、オイルの温度管理が細かく行える。
以上説明したように、この実施形態1によれば、冷間始動時のようにオイルの温度が低い場合には、リターンオイルの殆どが、リターンオイル流入通路Tに流れ込む。従って、冷間始動時において、オイルパン本体10に貯留されている低温のオイルと、エンジンEを循環して昇温したリターンオイルとが混ざりにくくなる。
そして、リターンオイル流入通路Tに流れ込んだオイルは、エンジンEのオイル吸入管Iから吸入されてエンジンEに供給される。その結果、リターンオイルがエンジンEに直接供給されることになるので、昇温した低粘度のオイルをエンジンEに早期に供給してエンジンEの暖機時間を短縮することが可能になる。
一方、暖機終了後のようにオイルの温度が高い場合には、リターンオイルの殆どが下側の空間R2に流れ込むことになる。これにより、オイルの過度の温度上昇が抑制される。
従って、エンジンEの暖機時間を短縮して省エネルギー化を実現できるようにしながら、オイル温度の過度の上昇を抑制してオイルの長寿化を図ることができる。
また、弁部材24の第1弁体24aが流通管連通口41を開き、かつ、第2弁体24bが上下空間連通口41を閉じたときに、これら第2弁体24bがリターンオイルをオイル流入通路Tへ導くようにしたので、リターンオイルをリターンオイル流入通路Tにスムーズに流すことができる。これにより、リターンオイルへの気泡の混入を抑制できる。
また、流通管連通口41及び上下空間連通口41を、それぞれ、第1弁体24a及び第2弁体24bにより確実に開閉できる。そして、第1弁体24a及び第2弁体24bを一体成形したので、部品点数の増加を抑制できる。
また、オイル受け部21で受けたリターンオイルをオイル流通管部22に流し、このオイル流通管部22の内部に配設したフィルタ23で濾過してエンジンEに供給するようにしたので、昇温したリターンオイルをエンジンEに直接供給することができる。このことによっても、オイルの昇温を早めてエンジンEの暖機時間を短縮でき、省エネルギー化を実現できる。
また、オイル流通管部22におけるフィルタ23よりも上流側に、オイル吸入管60を設けたので、オイルの要求量が多い場合のエンジンEの潤滑不良を防止できる。さらに、流入管部51よりも断面積の小さい面積の隙間S1〜S3をオイル吸入管60に設けたので、オイルの要求量が少ない場合において、低温のオイルの吸入量を減少させて暖機時間の短縮を図ることができる。よって、エンジンEのトラブル防止と省エネルギー化の両立を図ることができる。
(実施形態2)
図15は、本発明の実施形態2にかかるオイルパン1の一部を示すものである。この実施形態2のオイルパン1は、オイル濾過装置20のオイル流通管部22の構造が実施形態1のものと異なっているだけで、他の部分は同一あるため、以下、実施形態1と異なる部分について詳細に説明する。
実施形態2では、フィルタ90がオイル流通管部22の流出管部53に収容されている。フィルタ90は、略上下方向に延びるメッシュ部90aと、メッシュ部90aの上端部及び下端部にそれぞれ設けられた上側及び下側固定部90b,90cとを備えている。メッシュ部90aは、流出管部53の内部において、流出管部53の軸線と交差するように配設され、流出管部53を流通するオイルの全量がメッシュ部90aを通過する。上側及び下側固定部90b,90cは、流出管部53の内周面に沿って延びる円環状に形成されている。流出管部53の内部には、上側固定部90bに対し上方から当接する上側当接部53aと、下側固定部90cに対し下方から当接する下側当接部53bとが形成されている。これら当接部53a,53bによりフィルタ90が位置決めされている。
尚、フィルタ90の固定構造は上記に限られるものではなく、接着等であってもよい。
また、オイル流通管部22の下端部の壁部(底壁部)には、フィルタ90の直下方から離れた部位に、オイル吸入口(開口部)91が形成されている。オイル吸入口91の開口面積は、オイル流通管部22の流入管部51の断面積よりも小さく、かつ、流出管部53の断面積と同等に設定されている。オイル吸入口91は、例えば、スリット等で構成することができる。また、オイル吸入口91は、オイル交換時には、オイル流通管部22内のオイルを抜くためのドレン口として機能する。
次に、上記のように構成されたオイルパン1の作用について説明する。エンジンEが暖機運転を行っている場合には、弁部材24の姿勢が暖機運転時の姿勢(同図に示す)となり、リターンオイルは、オイル流通管部22の流入管部51に流入して下方へ流れた後、上方へ向きを変えて流出管部53を流れる。流出管部53を流れるオイルは、フィルタ90を通過して濾過されてエンジンEに吸入される。
また、暖機運転時には、オイルパン本体10の下側の空間R2のオイルの温度が低温でオイルの粘度が高いため、オイル流通管部22のオイル吸入口91から吸い込まれるオイルの量は少ない。しかも、オイル吸入口91の開口面積は、オイル流通管部22の断面積よりも小さいので、このことによっても、下側の空間R2のオイルがオイル流通管部22に吸い込まれる量は少なくなる。
暖機運転時に、例えばエンジンEのオイルの要求量が増えた場合には、オイル流通管部22内の負圧が高まるので、下側の空間R2に貯留されているオイルがオイル吸入口91からオイル流通管部22に吸い込まれることになる。これにより、オイルの供給不足による潤滑不良が回避される。
一方、オイルの温度が上昇して暖機運転が終了すると、図示しないが、弁部材24の姿勢が通常運転時の姿勢となる。これにより、上下空間連通口40が開かれるので、リターンオイルは、オイル受け部21を流れて上下空間連通口40を通って下側の空間R2に流入する。
以上説明したように、この実施形態2によれば、実施形態1と同様に、エンジンEの暖機時間を短縮して省エネルギー化を実現できるようにしながら、オイル温度の過度の上昇を抑制してオイルの長寿化を図ることができる。
また、オイル流通管部22におけるフィルタ90よりも上流側に、オイル流通管部22の断面積よりも小さい開口面積を有するオイル吸入口91を形成したので、オイルの要求量が多い場合のエンジンEの潤滑不良を防止しながら、オイルの要求量が少ない場合における暖機時間の短縮を図ることができ、エンジンEのトラブル防止と省エネルギー化の両立を図ることができる。
また、フィルタ90を流出管部53に収容するようにしたので、実施形態1の場合に比べてオイル流通管部22を小さくすることができる。
尚、オイル吸入口91は、オイル流通管部22の側壁部にのみ形成してもよいし、底壁部と側壁部の両方に形成してもよい。また、オイル吸入口91の形状は円形状であってもよい。また、オイル吸入口91の数は、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
また、図16に示す変形例1のように、オイル吸入口91の周縁部に、オイル流通管部22の外方(下方)へ突出する壁部92を設けてもよい。この壁部92は、オイルがオイル吸入口91へ流入する際に流動抵抗を大きくするためのものである。これにより、暖機運転時に下側の空間R2のオイルがオイル流通管部22に流入する量を減少させることができ、暖機時間を短縮できる。
また、図17及び図18に示す変形例2のように、オイル吸入口91の周縁部に、オイル流通管部22の外方(下方)へ突出する有底の筒部93を設けてもよい。この筒部93は、オイルがオイル吸入口91へ流入する際に流動抵抗を大きくするためのものである。図18に拡大して示すように、筒部93の周壁部の下側には、上下方向に延びるスリット93a,93a,…が周方向に間隔をあけて形成されており、これらスリット93aからオイルが流入するようになっている。この変形例2のものによっても、暖機運転時に下側の空間R2のオイルがオイル流通管部22に流入する量を減少させることができ、暖機時間を短縮できる。また、筒部93は、フィルタ90の直下方から離して設けてもよい。また、筒部93は複数設けてもよい。また、筒部93は、オイル交換時のドレン口としても機能する。
また、図19に示す変形例3のように、オイル流通管部22の下端部を開放するようにしてもよい。オイル流通管部22の下端部は、オイルパン本体10の底壁部に接近しており、オイル流通管部22の下端部とオイルパン本体10の底壁部との間には狭い隙間が形成されている。また、オイル流通管部22の下端部には、切り欠き部94,94,…が周方向に間隔をあけて形成されている。
また、オイルパン本体10の底壁部には、オイル流通管部22の下端部の一部を囲むように上方へ突出する複数の突出壁95,95が形成されている。突出壁95,95は、オイル流通管部22の周方向に間隔をあけて配置されている。突出壁95とオイル流通管部22とは接近している。下側の空間R2のオイルは、突出壁95,95の間を通って、オイル流通管部22の下端部とオイルパン本体10の底壁部との間の隙間からオイル流通管部22に吸い込まれる。突出壁95とオイル流通管部22との離間距離の変更、及びオイル流通管部22の下端部とオイルパン本体10の底壁部との離間距離の変更により、オイル流通管部22へのオイルの流入量を調整することができる。
また、上記突出壁95は、オイルパン本体10と一体成形しているが、これに限らず、別部品としてオイルパン本体10に組み付けるようにしてもよい。
(実施形態3)
図20は、本発明の実施形態3にかかるオイル濾過装置20を示すものである。この実施形態3のオイル濾過装置20は、実施形態1のものに対し、弁部材97の構造が異なっている。以下、実施形態1と異なる部分について詳細に説明する。
弁部材97は、オイル受け部21の流通管連通口41を開閉するための第1弁体97aと、オイル受け部21の上下空間連通口40を開閉するための第2弁体97bと、回動軸97cと、オイル吸入管60の一部を開閉するための第3弁体97dとを備えている。
図21にも示すように、第3弁体97dは、第1弁体97aと第2弁体97bとの間から延びる板状に形成されている。第3弁体97dの幅は、第1弁体97aの幅よりも狭い。また、第3弁体97dの先端側によりオイル吸入管60の一部を閉じるようになっている。第3弁体97dの先端側には、切り欠き部97e,97eが形成されている。切り欠き部97eの数は1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。尚、切り欠き部97eの代わりに、貫通孔等を形成してもよい。
弁部材97が暖機運転時の姿勢(図20に示す)にあるときに、第3弁体97dがオイル吸入管60の一部を閉じるように位置する。第3弁体97dの先端側は、オイル吸入管60を流通するオイルに流動抵抗を与える。一方、図20に仮想線で示すように、弁部材97が通常運転時の姿勢にあるときには、第3弁体97dがオイル吸入管60から離れるので、オイル吸入管60は全体が開放される。
次に、実施形態3の作用について説明する。エンジンEが暖機運転を行っている場合には、弁部材97の姿勢が暖機運転時の姿勢となり、リターンオイルは、オイル流通管部22の流入管部51に流入して下方へ流れた後、上方へ向きを変えて流出管部53を流れる。流出管部53を流れるオイルは、フィルタ23を通過して濾過されてエンジンEに吸入される。
また、暖機運転時には、オイルパン本体10の下側の空間R2のオイルの温度が低温でオイルの粘度が高いため、オイル流通管部22のオイル吸入管60から吸い込まれるオイルの量は少ない。しかも、オイル吸入管60は、第3弁体97dにより一部が覆われているので、このことによっても、下側の空間R2のオイルがオイル流通管部22に吸い込まれる量は少なくなる。
暖機運転時に、例えばエンジンEのオイルの要求量が増えた場合には、オイル流通管部22内の負圧が高まるので、下側の空間R2に貯留されているオイルがオイル吸入管60から第3弁体97dの切り欠き部97eを通ってオイル流通管部22に吸い込まれることになる。これにより、オイルの供給不足による潤滑不良が回避される。
一方、オイルの温度が上昇して暖機運転が終了すると、弁部材97の姿勢が通常運転時の姿勢(図20に仮想線で示す)となる。これにより、上下空間連通口40が開かれるので、リターンオイルは、オイル受け部21を流れて上下空間連通口40を通って下側の空間R2に流入する。また、第3弁体97dがオイル吸入管60から離れるので、下側の空間R2のオイルがオイル吸入管60から吸入される。
また、エンジンの始動後に急に走行し始めた場合のように、エンジンが要求するオイル量が急激に増加した場合には、オイル吸入管60を開くように弁部材97を回動させるように構成されている。これにより、オイルの供給量をエンジンの要求通りにすることができる。
以上説明したように、この実施形態3にかかるオイルパン1によれば、実施形態1と同様に、エンジンEの暖機時間を短縮して省エネルギー化を実現できるようにしながら、オイル温度の過度の上昇を抑制してオイルの長寿化を図ることができる。
また、図22及び図23に示す変形例のように、第3弁体97dの代わりに、下側弁部材100を設けてもよい。この下側弁部材100は、オイル吸入管60の内部に配設されている。下側弁部材100は、弁体100aと、回動軸100bと、弁体100aの回動軸方向両縁部に設けられた側壁部100cとを備えている。回動軸100bは、略水平方向に延びており、オイル吸入管60の側壁部に回動自在に支持されている。弁体100aは、オイル吸入管60の断面形状よりも僅かに小さい板状に形成されている。弁体100aの周縁部とオイル吸入管60の内周面との間には隙間が形成されている。側壁部100cは、オイル吸入管60の側面と略平行に延びている。側壁部100cとオイル吸入管60の側面との間には、オイルが存在することになる。従って、下側弁部材100が回動しようとすると、側壁部100cとオイル吸入管60の側面との間のオイルの剪断抵抗により、下側弁部材100は回動しにくくなる。オイルの温度が低いほど、下側弁部材100の回動に要する力が大きくなる。下側弁部材100の回動に要する力は、側壁部100cの長さ及び幅、側壁部100cとオイル吸入管60の側面との隙間の大きさ等によって変更可能である。
暖機運転時には、オイルパン本体10のオイルの温度が低温で粘度が高いため、下側弁部材100はオイル吸入管60を開きにくくなっている。よって、オイル吸入管60から吸い込まれるオイルの量は少ない。一方、オイルの温度が上昇して暖機運転が終了すると、オイルの粘度が低いため、下側弁部材100はオイル吸入管60を開き易くなる。よって、オイルがオイル吸入管60から吸い込まれる。
また、暖機運転をしないで車両が走行した場合には、エンジンが要求するオイル量が急激に高まって、オイル流通管部22内の負圧力が高まることになる。この負圧力によって下側弁部材100が開くので、オイルの供給不足になることはない。
(実施形態4)
図24は、本発明の実施形態4にかかるオイル濾過装置20を示すものである。この実施形態4のオイル濾過装置20は、第1弁部材101及び第2弁部材102を備えている点で実施形態2のものと異なっている。以下、実施形態2と異なる部分について詳細に説明する。
オイル受け部21には、オイルパン本体10のオイル受け部21よりも上側の空間R1と、オイル受け部21よりも下側の空間R2とを連通させる上下空間連通口(第2開口部)103と、オイル流通管部22の上流端に連通する流通管連通口(第1開口部)104とが形成されている。
第1弁部材101は、流通管連通口104を開閉するためのものであり、弁体101aと、回動軸101bとを備えている。回動軸101bは、オイル受け部21に回動可能に支持されている。
第2弁部材102は、上下空間連通口103を開閉するためのものであり、弁体102aと、回動軸102bとを備えている。回動軸102bは、オイル受け部21に回動可能に支持されている。回動軸102b及び回動軸101bには、実施形態1と同様なアクチュエータ(図示せず)の出力軸が連結されており、同様にオイルの温度をよって回動するようになっている。
すなわち、図24に示すように、暖機運転時には、第1弁部材101が流通管連通口104を開き、第2弁部材102が上下空間連通口103を閉じる。また、通常運転時には、仮想線で示すように、第1弁部材101が流通管連通口104を閉じ、第2弁部材102が上下空間連通口103を開く。
次に、実施形態4の作用について説明する。
暖機運転時には、流通管連通口104が開かれ、上下空間連通口103が閉じられるので、リターンオイルは、流通管連通口104からオイル流通管部22に流入してフィルタ90を通過し濾過された後、エンジンEに吸入される。
一方、暖機運転が終了すると、流通管連通口104が閉じられ、上下空間連通口103が開かれる。これにより、リターンオイルは、下側の空間R2に流入する。
以上説明したように、この実施形態4にかかるオイルパン1によれば、実施形態1と同様に、エンジンEの暖機時間を短縮して省エネルギー化を実現できるようにしながら、オイル温度の過度の上昇を抑制してオイルの長寿化を図ることができる。
また、第1弁部材101と第2弁部材102とで、流通管連通口104と上下空間連通口103とを独立して開閉できるので、開閉のタイミングや開度を別々に変更することができる。これにより、オイルの温度管理が細かく行えるようになる。
第1弁部材101と第2弁部材102とは、リンク等で連結して1つのアクチュエータで動かすようにしてもよい。また、オイルの温度状態によって、第1弁部材101と第2弁部材102との一方のみを動かすようにしてもよい。
尚、上記実施形態1〜4では、本発明を自動車用エンジンEに適用した場合について説明したが、これに限らず、本発明は、例えば、建設機械用や発電用の各種エンジン、車両の自動変速機等に用いることができる。
また、オイル受け部21とオイル流通管部22とは別部材で構成してもよい。
また、オイルパン本体10は、例えば、樹脂、鋼板やアルミ鋳物で構成してもよい。
以上説明したように、本発明にかかるオイル濾過装置及びオイルパンは、例えば、自動車のエンジンに適用することができる。
1 オイルパン
10 オイルパン本体
20 オイル濾過装置
21 オイル受け部
22 オイル流通管部
23 フィルタ
24 弁部材
24a 第1弁体
24b 第2弁体
25 アクチュエータ
26 制御装置
40 上下空間連通口(第2開口部)
41 流通管連通口(第1開口部)
101 第1弁部材
102 第2弁部材
103 上下空間連通口(第2開口部)
104 流通管連通口(第1開口部)
C 開閉手段
E エンジン(動力装置)
I オイル吸入管(オイル吸入部)
P リターンパイプ
T リターンオイル流入通路

Claims (3)

  1. 動力装置を循環するオイルが貯留されるオイルパン本体と、
    上記オイルパン本体の内部に、オイル貯留空間と、リターンオイルが流入するリターンオイル流入通路とを区画するための区画部材とを備えたオイルパンにおいて、
    上記リターンオイル流入通路の下流側は動力装置のオイル吸入部に接続され、
    上記区画部材には、上記リターンオイル流入通路の上流部に連通する第1開口部と、上記オイル貯留空間に連通する第2開口部とが設けられ、
    上記第1開口部及び第2開口部を開閉するための開閉部材を備え、
    オイルの温度が所定温度以下の場合には、上記開閉部材により上記第1開口部を開き、かつ、上記第2開口部を閉じてリターンオイルを上記リターンオイル流入通路に流す一方、オイルの温度が所定温度よりも高い場合には、上記第1開口部を閉じ、かつ、上記第2開口部を開いてリターンオイルを上記オイル貯留空間に流すように構成されていることを特徴とするオイルパン。
  2. 請求項1に記載のオイルパンにおいて、
    区画部材は、リターンオイルを第1開口部へ流すように形成され、
    開閉部材は、弁体を有する弁部材で構成されるとともに上記区画部材に取り付けられ、
    上記弁部材が上記第1開口部を開き、かつ、第2開口部を閉じたときに、上記弁体が、上記区画部材を流れるリターンオイルを上記第1開口部へ導くように配置されることを特徴とするオイルパン。
  3. 請求項1または2に記載のオイルパンにおいて、
    開閉部材は、第1開口部を開閉する第1弁体と、第2開口部を開閉する第2弁体とを備え、該第1弁体及び第2弁体は一体成形されていることを特徴とするオイルパン。
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