JP2011231191A - ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】低比重であって、耐トラッキング性、機械的特性、及び低吸湿性に優れ、且つ、ハロゲンを含まない難燃剤により難燃化されたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】ポリブチレンテレフタレート樹脂に、長鎖脂肪族ポリアミド樹脂、有機リン系難燃剤、及び含窒素難燃助剤を配合し、長鎖脂肪族ポリアミド樹脂の含有量をポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して20質量部以上80質量部以下として、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を調製する。
【選択図】なし

Description

本発明は、低比重、耐トラッキング性、機械的特性、低吸湿性、及び難燃性に優れるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に関する。
ポリブチレンテレフタレート樹脂は、優れた機械的特性、電気的特性、耐熱性、耐候性、耐水性、耐薬品性及び耐溶剤性を有するため、エンジニアリングプラスチックとして、自動車部品、電気・電子部品等の種々の用途に広く利用されている。
そして、自動車部品、電気・電子部品等の用途においては、一般に難燃性、耐トラッキング性が求められており、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物について、アンダーライターズ・ラボラトリーズのUL−94規格の難燃性や比較トラッキング指数(略称CTI)等の耐トラッキング性の改良について多くの検討が報告されている。
難燃性及び耐トラッキング性が改良されたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の具体例としては、例えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して約30質量部以上のポリアミド樹脂(ナイロン6、東レ株式会社製、アミランCM1017)を配合し、さらに、有機臭素化合物(テトラブロモビスフェノールAタイプエポキシ樹脂)と難燃助剤(三酸化アンチモン)とを組み合わせて配合したポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が開示されている(特許文献1)。
さらに、近年においては、特に自動車用部品やモバイル用の電気・電子機器用の樹脂材料としては、軽量化を実現させつつ、且つ十分な強度を有する成形製品であることが必要になる。従って、軽量であり、且つ難燃性、耐トラッキング性のバランスの優れた製品を実現可能なポリブチレンテレフタレート樹脂系材料が求められている。
特開平09−059497号公報
しかし、特許文献1に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、臭素系の難燃剤を含むポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の耐トラッキング性を改良するために特定量のポリアミド樹脂が配合されているため、ポリアミド樹脂を配合されていないポリブチレンテレフタレート樹脂と比較して引張強さや曲げ強さ等の機械的特性が低下する傾向がある。ポリアミド樹脂の使用量を少なくすれば、機械的特性の低下が抑制されるが、この場合、所望の耐トラッキング性の改良効果を得難い。
また、特許文献1に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物には、難燃性及び耐トラッキング性は優れるものの、吸湿しやすく耐加水分解性に劣ることや、高比重であり軽量性が要求される用途に使用し難い等の問題がある。
さらに、特許文献1に記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、難燃剤として有機臭素化合物であるテトラブロモビスフェノールAタイプのエポキシ樹脂を用いているが、近年、廃棄時の燃焼処理の際のダイオキシンの生成の可能性を考慮して、種々の樹脂組成物においてノンハロゲン化が要求されている。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、低比重であって、耐トラッキング性、機械的特性、及び低吸湿性に優れ、且つ、ハロゲンを含まない難燃剤により難燃化されたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、ポリブチレンテレフタレート樹脂に、長鎖脂肪族ポリアミド樹脂、有機リン系難燃剤、及び含窒素難燃助剤を配合し、長鎖脂肪族ポリアミド樹脂の含有量をポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して20質量部以上80質量部以下とすることにより、低比重で、耐トラッキング性、機械的特性、及び低吸湿性に優れ、且つ、ハロゲンを含まない難燃剤により難燃化されたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には本発明は以下のものを提供する。
(1) (A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と、下式(I)で表される繰り返し単位を全繰り返し単位中50モル%以上含む(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂と、フォスフィン酸塩、ジフォスフィン酸塩、及び、3量体以上のフォスフィン酸縮合物の塩からなる群より選択される1種以上である(C)有機リン系難燃剤と、(D)含窒素難燃助剤とを含み、前記(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂が前記(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して20質量部以上80質量部以下であり、比重1.33以上1.42以下であるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
−NH−(CH−CO−・・・(I)
[式(I)中、aは9以上12以下の整数である。]
(2) 前記(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂が、式(I)で表される繰り返し単位のみからなるものである、(1)記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(3) 前記(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂が、aが10又は11である式(I)で表される繰り返し単位を含むものである、(1)又は(2)記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(4) 前記(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂が、aが10又は11である式(I)で表される繰り返し単位のみからなるものである、(1)から(3)いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(5) 前記(C)有機リン系難燃剤が、下記一般式(1)で表されるフォスフィン酸塩、及び/又は、下記一般式(2)で表されるジフォスフィン酸塩である、(1)から(4)いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
Figure 2011231191
(一般式(1)、(2)中、R、Rは、フェニル基、水素、1個のヒドロキシル基を含有してよい直鎖又は分枝鎖のC1−6−アルキル基であり、Rは、直鎖又は分枝鎖のC1−10−アルキレン基、アリーレン基、アルキルアリーレン基又はアリールアルキレン基であり、Mは、アルカリ土類金属、アルカリ金属、Zn、Al、Fe、ホウ素であり、mは、1から3の整数であり、nは、1又は3の整数であり、xは、1又は2である。)
(6) 前記(C)有機リン系難燃剤が、ジエチルフォスフィン酸アルミニウムである、(5)記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(7) 前記(D)含窒素難燃助剤が、下記一般式(3)で表されるトリアジン系化合物とシアヌール酸又はイソシアヌール酸との塩である、(1)から(6)いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
Figure 2011231191
(式中、R、Rは水素原子、アミノ基、アリール基、又は炭素数1から3のオキシアルキル基であり、R、Rは同一でもまた異なっていてもよい。)
(8) 前記(D)含窒素難燃助剤が、メラミンシアヌレートである、(7)記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(9) さらに、(E)充填材を含む、(1)から(8)いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
(10) IEC112第3版に準拠して、0.1%塩化アンモニウム水溶液及び白金電極を用いて測定される比較トラッキング指数(CTI)が、600V以上である、(1)から(9)いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
本発明によれば、低比重であって、耐トラッキング性、機械的特性、及び低吸湿性に優れ、且つ、ハロゲンを含まない難燃剤により難燃化されたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が提供される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
以下、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂、(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂、(C)有機リン系難燃剤、(D)含窒素難燃助剤、(E)充填材、(F)フッ素系樹脂、(G)その他の添加剤、及びポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法について順に説明する。
[(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂]
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物において用いる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂は、少なくともテレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体(C1−6のアルキルエステルや酸ハロゲン化物等)を含むジカルボン酸成分と、少なくとも炭素原子数4のアルキレングリコール(1,4−ブタンジオール)又はそのエステル形成性誘導体(アセチル化物等)を含むグリコール成分とを重縮合して得られるポリブチレンテレフタレート系樹脂である。ポリブチレンテレフタレート樹脂はホモポリブチレンテレフタレート樹脂に限らず、ブチレンテレフタレート単位を60モル%以上(特に75モル%以上95モル%以下)含有する共重合体であってもよい。
本発明において用いる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量は、本発明の目的を阻害しない限り特に制限されない。本発明において用いるポリブチレンテレフタレート樹脂の末端カルボキシル基量は、30meq/kg以下が好ましく、25meq/kg以下がより好ましい。かかる範囲の末端カルボキシル基量のポリブチレンテレフタレート樹脂を用いる場合には、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が湿熱環境下での加水分解による強度低下を受けにくくなる。
本発明において用いる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の固有粘度は本発明の目的を阻害しない範囲で特に制限されない。(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の固有粘度(IV)は0.60dL/g以上1.2dL/g以下であるのが好ましい。さらに好ましくは0.65dL/g以上0.9dL/g以下である。かかる範囲の固有粘度のポリブチレンテレフタレート樹脂を用いる場合には、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が特に成形性に優れたものとなる。また、異なる固有粘度を有するポリブチレンテレフタレート樹脂をブレンドして、固有粘度を調整することもできる。例えば、固有粘度1.0dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂と固有粘度0.7dL/gのポリブチレンテレフタレート樹脂とをブレンドすることにより、固有粘度0.9dL/Gのポリブチレンテレフタレート樹脂を調製することができる。(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂の固有粘度(IV)は、例えば、o−クロロフェノール中で温度35℃の条件で測定することができる。
本発明において用いる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂において、テレフタル酸及びそのエステル形成性誘導体以外のジカルボン酸成分(コモノマー成分)としては、例えば、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル等のC8−14の芳香族ジカルボン酸;コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等のC4−16のアルカンジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等のC5−10のシクロアルカンジカルボン酸;これらのジカルボン酸成分のエステル形成性誘導体(C1−6のアルキルエステル誘導体や酸ハロゲン化物等)が挙げられる。これらのジカルボン酸成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
これらのジカルボン酸成分の中では、イソフタル酸等のC8−12の芳香族ジカルボン酸、及び、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等のC6−12のアルカンジカルボン酸がより好ましい。
本発明において用いる(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂において、1,4−ブタンジオール以外のグリコール成分(コモノマー成分)としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−オクタンジオール等のC2−10のアルキレングリコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール;シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA等の脂環式ジオール;ビスフェノールA、4,4’−ジヒドロキシビフェニル等の芳香族ジオール;ビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加体、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド3モル付加体等の、ビスフェノールAのC2−4のアルキレンオキサイド付加体;又はこれらのグリコールのエステル形成性誘導体(アセチル化物等)が挙げられる。これらのグリコール成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
これらのグリコール成分の中では、エチレングリコール、トリメチレングリコール等のC2−6のアルキレングリコール、ジエチレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール、又は、シクロヘキサンジメタノール等の脂環式ジオール等がより好ましい。
ジカルボン酸成分及びグリコール成分の他に使用できるコモノマー成分としては、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、4−カルボキシ−4’−ヒドロキシビフェニル等の芳香族ヒドロキシカルボン酸;グリコール酸、ヒドロキシカプロン酸等の脂肪族ヒドロキシカルボン酸;プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン(ε−カプロラクトン等)等のC3−12ラクトン;これらのコモノマー成分のエステル形成性誘導体(C1−6のアルキルエステル誘導体、酸ハロゲン化物、アセチル化物等)が挙げられる。
以上説明したコモノマー成分を共重合したポリブチレンテレフタレート共重合体は、いずれも(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂として好適に使用できる。また、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂として、ホモポリブチレンテレフタレート重合体とポリブチレンテレフタレート共重合体とを組み合わせて使用してもよい。
[(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂]
本発明において用いる(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂は、下式(I)で表される繰り返し単位を全繰り返し単位中50モル%以上含む脂肪族ポリアミド樹脂であれば、本発明の目的を阻害しない限り特に制限されない。また、本発明において(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂は2種以上を組み合わせて用いることができる。
−NH−(CH−CO−・・・(I)
[式(I)中、aは9以上12以下の整数。]
式(I)で表される単位は、10−アミノデカン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、13−アミノトリデカン酸、これらのラクタム誘導体、又はこれらの酸ハロゲン化物等をモノマーとして用いることにより、(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂中に導入することができる。
本発明において用いる(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂において、式(I)で表される繰り返し単位の含有量は、(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂の全繰り返し単位に対して、50モル%以上であるのが好ましく、70モル%以上であるのがより好ましく、90モル%以上であるのが特に好ましく、100%であるのが最も好ましい。
(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂中の式(I)で表される繰り返し単位の含有量をかかる範囲とすることにより、特に、低比重且つ機械的特性に優れるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が得られる。
式(I)で表される繰り返し単位の中では、aが10又は11の単位が、式(I)で表される繰り返し単位を与えるモノマーの入手が容易である点や、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の物性が優れることからより好ましい。
このため、本発明において用いる(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂としては、aが10又は11である式(I)で表される繰り返し単位のみで構成される(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂、即ち、ポリアミド11又はポリアミド12を用いるのが特に好ましい。
本発明において用いる(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂は以下の1)から3)のいずれかの方法により調製できる。
1)式(I)で表される単位を与える単量体単独での重合。
2)式(I)で表される単位を与える単量体と、ラクタム、及び/又はアミノカルボン酸との共重合。
3)式(I)で表される単位を与える単量体、ラクタム、及び/又はアミノカルボン酸、並びに、ジアミン及びジカルボン酸の共重合。
式(I)で表される単位を与えるモノマーと共重合させることができる好適な単量体としては、ε−カプロラクタム又は6−アミノカプロン酸等のラクタム又は脂肪族アミノカルボン酸;テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、又はドデカメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン;アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、又はドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸が挙げられる。
本発明において用いる(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂は、本発明の目的を阻害しない範囲で、p−アミノ安息香酸、m−アミノ安息香酸、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2−クロロテレフタル酸、2−メチルテレフタル酸、5−メチルイソフタル酸等の芳香族基を有する単量体に由来する単位や、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環族基を有する単量体に由来する単位を含んでいてもよい。
本発明において用いる(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂における、芳香族基を有する単量体に由来する単位、及び/又は脂環族基を有する単量体に由来する単位の量は、通常、(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂の全繰り返し単位に対して10モル%以下が好ましく、5モル%以下であるのがより好ましい。
本発明において、(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂は、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して、20質量部以上80質量部以下、より好ましくは20質量部以上75質量部以下、特に好ましくは20質量部以上70質量部以下の比率で用いられる。
(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂の使用量が多すぎる場合には、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂とを混練した際に、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂のマトリックス中に(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂が分散するのではなく、(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂のマトリックス中に(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂が分散する場合があり、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物中の樹脂成分の構造の変化に起因して、所望の特性を有するポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が得られない場合がある。
(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂の使用量が少なすぎる場合には、所望の程度に低比重化されたポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を得難い。
本発明において用いる(B)長鎖脂肪族ポリアミドは、一般には石油化学製品を原料として製造されるが、植物由来材料を原料の少なくとも一部に用いて製造したものを用いることもできる。植物由来の原料は、もともと植物により大気中の二酸化炭素を炭素源として合成されるので、原油等に由来する石油化学製品を原料として製造されるポリアミドと比較し、ポリアミドを廃棄する場合の燃焼時の大気中の炭酸ガス濃度上昇への影響が小さいため、植物由来材料を原料に用いるのは好ましい。
本発明において用いる(B)長鎖脂肪族ポリアミドの原料における、植物由来材料の比率は、全モノマーに対して50モル%以上が好ましく、80モル%以上であるのがより好ましく、100モル%であるのが特に好ましい。
なお、「植物由来材料」は、植物からそのまま抽出される化合物に限定されず、植物から抽出された化合物を原料として、生物的手法及び/又は化学的手法により合成された化合物も含む。
本発明において用いる(B)長鎖脂肪族ポリアミドの原料として使用できる植物由来材料のうち好適な例としては、トウゴマ(ひま)の種子から得られるひまし油を原料として製造可能である、11−アミノウンデカン酸及び12−アミノドデカン酸が挙げられる。11−アミノウンデカン酸及び12−アミノドデカン酸はラクタムとして使用してもよい。
これらの植物由来材料の中では、ひまし油を原料とする植物由来材料の製造工程において、毒性の強いシアン化合物を用いる必要が無いことから11−アミノウンデカン酸がより好ましい。
以下、ひまし油からの11−アミノウンデカン酸の製造方法について具体的に説明する。まず、ひまし油に含まれるリシノール酸トリグリセライドをメタノールでエステル交換してリシノール酸メチルを得、このリシノール酸メチルを加熱分解することによって、ヘプトアルデヒドとウンデシレン酸メチルとができる。得られたウンデシレン酸メチルを加水分解してウンデシレン酸とし、ウンデシレン酸に臭化水素を付加させた後にアンモニアを反応させて11−アミノウンデカン酸が得られる。
また、12−アミノドデカン酸は、以下の方法によりひまし油から製造することができる。まず、11−アミノウンデカン酸の製造方法と同様にしてウンデシレン酸を製造する。次いで、ウンデシレン酸に臭化水素を付加させた後に、シアン化カリウム等のシアン化合物を反応させて11−シアノウンデカン酸を得る。得られた11−シアノウンデカン酸を、パラジウム触媒等を用いて水素添加することにより12−アミノドデカン酸が得られる。
[(C)有機リン系難燃剤]
本発明において使用される(C)有機リン系難燃剤としては、フォスフィン酸塩、ジフォスフィン酸塩、及び3量体以上のフォスフィン酸縮合物の塩から選択される1種以上であって、良好な難燃効果が得られるものであれば、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。
本発明において好適に使用される(C)有機リン系難燃剤としては、入手が容易であり、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が難燃性及び機械的特性に優れることからフォスフィン酸塩、及び/又は、ジフォスフィン酸塩を用いるのがより好ましい。
フォスフィン酸塩、ジフォスフィン酸塩、又は3量体以上のフォスフィン酸縮合物の塩を形成する金属としては、アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム等)、遷移金属(鉄、コバルト、ニッケル、銅等)、周期表第12族金属(亜鉛等)、周期表第13族金属(アルミニウム等)等が挙げられる。前記金属塩は、これらの金属を一種含有してもよく、二種以上組み合わせて含有してもよい。前記金属のうち、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウム等)及び周期表第13族金属(アルミニウム等)が好ましい。
塩を形成する金属の価数は特に制限されず、1以上4以下が好ましく、2以上4以下がより好ましく、2又は3が特に好ましい。
本発明において(C)有機リン系難燃剤として利用するフォスフィン酸塩としては下記の一般式(1)で表される化合物が好ましく、ジフォスフィン酸塩としては式(2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2011231191
上記一般式(1)、(2)中、R、Rは、フェニル基、水素、1個のヒドロキシル基を含有してよい直鎖又は分枝鎖のC1−6−アルキル基である。R、Rはともにエチル基であることが好ましい。
また、Rは、直鎖又は分枝鎖のC1−10−アルキレン基、アリーレン基、アルキルアリーレン基又はアリールアルキレン基である。
また、Mは、アルカリ土類金属、アルカリ金属、Zn、Al、Fe、ホウ素である。これらの中でもAlが好ましい。
mは、1から3の整数であり、nは、1又は3の整数であり、且つ、xは、1又は2である。
本発明において好適に使用できるフォスフィン酸塩の具体例としては、ジメチルフォスフィン酸カルシウム、ジメチルフォスフィン酸マグネシウム、ジメチルフォスフィン酸アルミニウム、ジメチルフォスフィン酸亜鉛、エチルメチルフォスフィン酸カルシウム、エチルメチルフォスフィン酸マグネシウム、エチルメチルフォスフィン酸アルミニウム、エチルメチルフォスフィン酸亜鉛、ジエチルフォスフィン酸カルシウム、ジエチルフォスフィン酸マグネシウム、ジエチルフォスフィン酸アルミニウム、ジエチルフォスフィン酸亜鉛、メチル−n−プロピルフォスフィン酸カルシウム、メチル−n−プロピルフォスフィン酸マグネシウム、メチル−n−プロピルフォスフィン酸アルミニウム、メチル−n−プロピルフォスフィン酸亜鉛等が挙げられる。
本発明において好適に使用できるジフォスフィン酸塩の具体例としては、メタンジ(メチルフォスフィン酸)カルシウム、メタンジ(メチルフォスフィン酸)マグネシウム、メタンジ(メチルフォスフィン酸)アルミニウム、メタンジ(メチルフォスフィン酸)亜鉛、ベンゼン−1,4−(ジメチルフォスフィン酸)カルシウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルフォスフィン酸)マグネシウム等が挙げられる。
上記のフォスフィン酸塩、及び/又は、ジフォスフィン酸塩の中でも特にジエチルフォスフィン酸アルミニウムの使用が好ましい。
(C)有機リン系難燃剤の形状は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。(C)有機リン系難燃剤の形状としては、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物中に均一に分散し良好な難燃効果が得られる点で粉体状であるのが好ましい。(C)有機リン系難燃剤が粉体状である場合、平均粒子径は10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましく、5μm以下が特に好ましい。(C)有機リン系難燃剤の平均粒子径は、例えば、レーザー回折/散乱式の粒度分布測定装置によりメジアン径として測定される。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物における(C)有機リン系難燃剤の使用量は、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対し、5質量部以上100質量部以上が好ましく、10質量部以上80質量部以下がより好ましく、15質量部以上60質量部以下が特に好ましい。(C)有機リン系難燃剤の使用量が多すぎる場合には、機械的特性が低下する場合があり、使用量が少なすぎる場合には良好な難燃性が得られない場合がある。
[(D)含窒素難燃助剤]
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、(C)有機リン系難燃剤とともに(D)含窒素難燃助剤を含有する。本発明において使用される(D)含窒素難燃助剤としては、良好な難燃効果が得られ、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、難燃助剤として使用される公知の種々の含窒素化合物を使用することができる。本発明において好適に使用される(D)含窒素難燃助剤の例としては、トリアジン系化合物とシアヌール酸もしくはイソシアヌール酸との塩、アミノ基を含有する窒素化合物とポリリン酸との複塩等が挙げられる。これらの(D)含窒素難燃助剤は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において用いる(D)含窒素難燃助剤としては、(C)有機リン系難燃剤と組み合わせた場合の難燃効果に優れることから、トリアジン系化合物とシアヌール酸もしくはイソシアヌール酸との塩、及び/又は、アミノ基を含有する窒素化合物とポリリン酸との複塩がより好ましい。
上記トリアジン系化合物とシアヌール酸又はイソシアヌール酸との塩としては、下記一般式(3)で表されるトリアジン系化合物とシアヌール酸又はイソシアヌール酸との塩が好ましいものとして例示される。
Figure 2011231191
式中、R、Rは水素原子、アミノ基、アリール基、又は炭素数1から3のオキシアルキル基であり、R、Rは同一でもまた異なっていてもよい。
本発明において用いる(D)含窒素難燃助剤としては、上記一般式(3)で表されるトリアジン系化合物とシアヌール酸又はイソシアヌール酸との塩の中でも特にメラミンシアヌレートの使用が特に好ましい。
また、アミノ基を含有する窒素化合物とポリリン酸との複塩に含まれるアミノ基を含有する窒素化合物には、少なくとも1つのアミノ基と、少なくとも1つの窒素原子を環のヘテロ原子として有するヘテロ環状化合物が含まれ、ヘテロ環は、窒素以外にイオウ、酸素等の他のヘテロ原子を有していてもよい。このような窒素含有ヘテロ環には、イミダゾール、チアジアゾール、チアジアゾリン、フラザン、トリアゾール、チアジアジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、プリン等の複数の窒素原子を環の構成原子として有する5又は6員不飽和窒素含有ヘテロ環等が含まれる。このような窒素含有環のうち、複数の窒素原子を環の構成原子として有する5又は6員不飽和窒素含有環が好ましく、特に、トリアゾール及びトリアジンが好ましい。そして、アミノ基を含有する窒素化合物とポリリン酸との複塩の中では、ポリリン酸メラムが好ましい。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物における(D)含窒素難燃助剤の使用量は、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対し、1質量部以上50質量部以下が好ましく、1質量部以上40質量部以下がより好ましく、1質量部以上30質量部以下が特に好ましい。かかる範囲の量で(D)含窒素難燃助剤を(C)有機リン系難燃剤とともに用いることにより、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が難燃性に優れたものとなる。
[(E)充填材]
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、機械的特性の改良の目的等で、(E)充填材を含むのがより好ましい。本発明において用いる(E)充填材の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から高分子材料の充填材として使用される種々の充填材を使用することができ、無機充填材及び有機充填材のいずれも使用できる。また、本発明で用いる(E)充填材の形状は、本発明の目的を阻害しない範囲で限定されず、繊維状充填材、粉粒状充填材、及び板状充填材のいずれも好適に使用できる。
繊維状充填材として、例えば、ガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウム繊維、さらにステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属の繊維状物等の無機質繊維状物質が挙げられる。
粉粒状充填材としては、カーボンブラック、黒鉛、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ミルドガラスファイバー、ガラスバルーン、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、ウォラストナイトの如き珪酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、アルミナの如き金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムの如き金属の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムの如き金属の硫酸塩、その他フェライト、炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素、各種金属粉末等が挙げられる。
また、板状充填材としては、マイカ、ガラスフレーク、各種の金属箔等が挙げられる。本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に含まれる(E)充填材としては、ガラス繊維が特に好ましい。
これらの(E)充填材の中では、コストとポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の物性とのバランスに優れることからガラス繊維を用いるのが特に好ましい。
ガラス繊維としては、公知のガラス繊維がいずれも好ましく用いられ、ガラス繊維径や、円筒、繭形断面、長円断面等の断面形状、あるいはチョップドストランドやロービング等の製造に用いる際の長さやガラスカットの方法にはよらない。本発明において、ガラス繊維の原料となるガラスの種類は特に限定されないが、品質上、Eガラスや、組成中にジルコニウム元素を含む耐腐食ガラスが好ましく用いられる。
また、(E)充填材と、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリアミド樹脂とからなる樹脂マトリックスとの界面特性を向上させる目的で、シラン化合物やエポキシ化合物等の有機処理剤で表面処理された充填材が好ましく用いられる。かかる充填材に用いられるシラン化合物やエポキシ化合物としては公知のものがいずれも好ましく用いることができ、本発明で充填材の表面処理に用いられるシラン化合物、エポキシ化合物の種類には依存しない。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が(E)充填材を含む場合の(E)充填材の含有量は、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と(B)ポリアミド樹脂との合計量100質量部に対して200質量部以下が好ましく、5質量部以上150質量部以下がより好ましく、10質量部以上100質量部以下が特に好ましい。(E)充填材の含有量が200質量部以下であれば成形時の流動性が優れるという理由で好ましい。
[(F)フッ素系樹脂]
成形品の用途によっては、UL規格94の難燃区分「V−0」であることを要求される場合がある。その場合には、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に(F)フッ素系樹脂等の滴下防止剤を難燃剤とともに用いることが好ましい。
滴下防止剤として好適な(F)フッ素系樹脂としては、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル等のフッ素含有モノマーの単独又は共重合体や、前記フッ素含有モノマーとエチレン、プロピレン、(メタ)アクリレート等の共重合性モノマーとの共重合体が挙げられる。これらの(F)フッ素系樹脂は1種又は2種以上を混合して使用できる。
このような(F)フッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等の単独重合体や、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体等の共重合体が例示される。また、(F)フッ素系樹脂は、メタクリル酸メチル・アクリル酸ブチル共重合物等の(メタ)アクリレート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、あるいは、ポリアミド6等のポリアミド系樹脂等の他の樹脂との混合物として使用してもよい。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物における(F)フッ素系樹脂の使用量は、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して10質量部以下が好ましく、0.1質量部以上5質量部以下がより好ましく、0.2質量部以上1.5質量部以上がさらに好ましい。
[(G)その他の添加剤]
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物はさらにその目的に応じて、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂及び(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂に対して、(C)有機リン系難燃剤、(D)含窒素難燃助剤、(E)充填材、及び(F)フッ素系樹脂の他に、(G)その他の添加剤を配合できる。
(G)その他の添加剤は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来、種々の樹脂組成物において使用される種々の添加剤を使用できる。(G)その他の添加剤の具体例としては、酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、染料、顔料、潤滑剤、可塑剤、離型剤、結晶化促進剤、結晶核剤等が挙げられる。
[ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法]
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、従来、熱可塑性樹脂組成物の製造方法として知られる種々の方法によって製造することができる。本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の製造方法として好適な方法としては、例えば、1軸又は2軸押出機等の溶融混練装置を用いて、各成分を溶融混練して押出しペレットとする方法が挙げられる。
上記方法に従い溶融混練されるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の原料の混合物における、(A)から(G)の成分の合計の含有量は70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上が特に好ましく、100質量%が最も好ましい。(A)から(G)の成分の含有量の合計量をかかる範囲とすることにより、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物を低比重であって、耐トラッキング性、機械的特性、及び難燃性を特に優れたものとできる。
以上説明した(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂、(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂、(C)有機リン系難燃剤、及び(D)含窒素難燃助剤に、所望により(E)充填材、(F)フッ素系樹脂、及び(G)その他の添加剤を組み合わせて調製される本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、低比重であって、耐トラッキング性、機械的特性、及び低吸湿性に優れ、且つ、ハロゲンを含まない難燃剤により難燃化されたものである。
本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、前述の通り、難燃性に優れるものであって、厚さ0.8mmの試験片を用いてアンダーライターズ・ラボラトリーズのUL−94規格垂直燃焼試験により測定される難燃性評価でV−1又はV−0、より好ましくはV−0を示す。
また、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、IEC112第3版に準拠して、0.1%塩化アンモニウム水溶液及び白金電極を用いて測定される比較トラッキング指数(CTI)が、600V以上である。
このため、本発明のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、難燃性、耐トラッキング性、及び優れた機械的特性が要求される、例えば、リレー、トランスボビン、端子台、カバー、スイッチ、ソケット、コイル、プラグ等の電気・電子部品や、ECUボックス、コネクターボックス等の車載部品ケース・車載電装部品等の自動車部品の成形材料として好適に使用される。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
<実施例1から3、及び比較例1から7>
実施例1から3、及び比較例1から7において、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の成分として、以下の材料を用いた。
〔(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂〕
A1:固有粘度0.69のポリブチレンテレフタレート樹脂(ウィンテックポリマー株式会社製)
A2:固有粘度0.875のポリブチレンテレフタレート樹脂(ウィンテックポリマー株式会社製)
〔(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂〕
B1:ポリアミド11(アルケマ株式会社製、Rilsan BMNO)
B2:ポリアミド12(アルケマ株式会社製、Rilsan AMNO)
〔(B’)〕
B’1:ポリアミド6(宇部興産株式会社製、UBE NYLON POLYAMIDE6)
B’2:ポリプロピレン(日本ポリプロ株式会社製、ノバテックPP FY5)
〔(C)有機リン系難燃剤〕
C1:ジエチルフォスフィン酸アルミニウム(クラリアントジャパン株式会社製、EXOLIT OP1240)
〔(C’)ハロゲン系難燃剤〕
C’1:ペンタブロモベンジルアクリレート(ブロモケム・ファーイースト株式会社製、FR−1025)
〔(D)含窒素難燃助剤〕
D1:メラミンシアヌレート(チバ・ジャパン株式会社製、MELAPUR MC50)
〔(D’)アンチモン系難燃助剤〕
D’1:三酸化アンチモン(日本精鉱株式会社製、三酸化アンチモン)
〔(E)充填材〕
E1:ガラス繊維(日本電気硝子株式会社製、E−ガラス、ECS03T−187)
〔(F)フッ素系樹脂〕
F1:ポリテトラフルオロエチレン、メタクリル酸メチル・アクリル酸ブチル共重合物混合物(三菱レイヨン株式会社製、メタブレンA−3800)
〔(G)その他の添加剤〕
G1:テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(酸化防止剤、チバ・ジャパン株式会社製、IRGANOX1010)
G2:ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(酸化防止剤、株式会社ADEKA製、アデカスタブ PEP−24G)
G3:テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンフォスフォナイト(酸化防止剤、クラリアントジャパン株式会社製、HOSTANOX P−EPQ)
G4:モンタン酸エステル(離型剤、クラリアントジャパン株式会社製、リコワックス E)
G5:低分子量ポリエチレン(離型剤、三洋化成工業株式会社製、サンワックス161−P)
表1に示す成分を、表1に示す含量(質量部)の比率でドライブレンドし、2軸押出機((株)日本製鋼所製TEX−30α)を用いて、シリンダー温度260℃、吐出量15kg/hr、スクリュー回転数129rpmの条件で溶融混練してポリブチレンテレフタレート樹脂組成物のペレットを作成した。実施例及び比較例で得られたペレットを用いて試験片を作製し、曲げ弾性率、難燃性、耐トラッキング性、炭化、比重、及び吸湿性について試験した。実施例及び比較例のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の、曲げ弾性率、難燃性、耐トラッキング性、炭化、比重、及び吸湿性に関する試験結果を表1に記す。
曲げ弾性率、難燃性、耐トラッキング性、炭化、比重、及び吸湿性は、以下に記載の方法に従って評価した。
<曲げ弾性率>
ISO178に準拠し、曲げ弾性率を測定した。
<難燃性>
試験片(0.8mm厚み)について、アンダーライターズ・ラボラトリーズのUL−94規格垂直燃焼試験により実施した。
<耐トラッキング性試験>
IEC(International electrotechnical commission)112第3版に準拠して、0.1%塩化アンモニウム水溶液、白金電極を用いて、試験片にトラッキングが生じる印加電圧(V:ボルト)を測定した。
<炭化観察>
耐トラッキング性試験と同じ方法に従い、試験片に600Vの電圧を印加し、試験片の表面の炭化の程度を目視により観察した。
<比重>
試験片の容積(水中浸漬による増加分を測定)と試験片の重量により測定した。
<吸湿性>
ペレットを140℃で3時間乾燥後、成形温度250℃、金型温度80℃で、射出成形により引張試験片を作製した。得られた試験片を120℃で5時間、真空乾燥し、この時の試験片の重量を試験開始時の試験片の重量とした。試験開始時の試験片の重量を測定した後、23℃の条件に設定された水槽に試験片を入れて吸水性試験を開始した。吸水性試験開始より190時間後に試験片の重量を測定して吸水率を求めた。吸水率は、試験開始時の試験片の重量をWとし、試験後の試験片の重量をWとして下式により算出した。
〔吸水率計算式〕
吸水率=(W−W)/W×100
Figure 2011231191
*1:組成物中の、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対する(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂の含有量。
*2:組成物中の、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対する(C)有機リン系難燃剤の含有量。
*3:組成物中の、(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対する(D)含窒素難燃助剤の含有量。
比較例3から5より、臭素系の難燃剤とアンチモン化合物とを組み合わせてポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に配合した場合には、ポリアミド11又はポリアミド12を添加したとしても、ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、耐トラッキング性が十分に改良されず、1.43以上の高比重となることが分かる。
また、比較例3から5より、臭素系の難燃剤と、アンチモン化合物と、ポリアミド11又はポリアミド12とを組み合わせてポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に配合した場合には、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の難燃性が劣ることが分かる。
さらに、実施例2及び3と、比較例6との比較により、ポリブチレンテレフタレート樹脂に対して、長鎖脂肪族ポリアミド樹脂と同量のポリアミド6を用いた場合には、吸水性と比重が劣ることが分かる。そして、実施例2及び3と、比較例7との比較により、ポリブチレンテレフタレート樹脂に対して、長鎖脂肪族ポリアミド樹脂と同量のポリプロピレンを用いた場合には、難燃性が著しく劣ることが分かる。
一方、実施例1から3より、本願発明に従い、有機リン系の難燃剤と、含窒素難燃助剤と、ポリアミド11又はポリアミド12とを組み合わせてポリブチレンテレフタレート樹脂組成物に配合した場合には、得られるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物は、難燃性及び耐トラッキング性に優れ、1.42以下の低比重となることが分かる。
また、実施例1から3と、比較例3から5との比較により、ポリブチレンテレフタレート樹脂に対して同程度の量の長鎖脂肪族ポリアミド樹脂を用いた場合、有機リン系の難燃剤と含窒素難燃助剤とを組み合わせて用いた場合、臭素系の難燃剤とアンチモン化合物とを組み合わせて用いるよりも、曲げ弾性率の高いポリブチレンテレフタレート樹脂組成物が得られることが分かる。

Claims (10)

  1. (A)ポリブチレンテレフタレート樹脂と、下式(I)で表される繰り返し単位を全繰り返し単位中50モル%以上含む(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂と、フォスフィン酸塩、ジフォスフィン酸塩、及び、3量体以上のフォスフィン酸縮合物の塩からなる群より選択される1種以上である(C)有機リン系難燃剤と、(D)含窒素難燃助剤とを含み、前記(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂が前記(A)ポリブチレンテレフタレート樹脂100質量部に対して20質量部以上80質量部以下であり、比重1.33以上1.42以下であるポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
    −NH−(CH−CO−・・・(I)
    [式(I)中、aは9以上12以下の整数である。]
  2. 前記(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂が、式(I)で表される繰り返し単位のみからなるものである、請求項1記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  3. 前記(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂が、aが10又は11である式(I)で表される繰り返し単位を含むものである、請求項1又は2記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  4. 前記(B)長鎖脂肪族ポリアミド樹脂が、aが10又は11である式(I)で表される繰り返し単位のみからなるものである、請求項1から3いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  5. 前記(C)有機リン系難燃剤が、下記一般式(1)で表されるフォスフィン酸塩、及び/又は、下記一般式(2)で表されるジフォスフィン酸塩である、請求項1から4いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
    Figure 2011231191
    (一般式(1)、(2)中、R、Rは、フェニル基、水素、1個のヒドロキシル基を含有してよい直鎖又は分枝鎖のC1−6−アルキル基であり、Rは、直鎖又は分枝鎖のC1−10−アルキレン基、アリーレン基、アルキルアリーレン基又はアリールアルキレン基であり、Mは、アルカリ土類金属、アルカリ金属、Zn、Al、Fe、ホウ素であり、mは、1から3の整数であり、nは、1又は3の整数であり、xは、1又は2である。)
  6. 前記(C)有機リン系難燃剤が、ジエチルフォスフィン酸アルミニウムである、請求項5記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  7. 前記(D)含窒素難燃助剤が、下記一般式(3)で表されるトリアジン系化合物とシアヌール酸又はイソシアヌール酸との塩である、請求項1から6いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
    Figure 2011231191
    (式中、R、Rは水素原子、アミノ基、アリール基、又は炭素数1から3のオキシアルキル基であり、R、Rは同一でもまた異なっていてもよい。)
  8. 前記(D)含窒素難燃助剤が、メラミンシアヌレートである、請求項7記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  9. さらに、(E)充填材を含む、請求項1から8いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
  10. IEC112第3版に準拠して、0.1%塩化アンモニウム水溶液及び白金電極を用いて測定される比較トラッキング指数(CTI)が、600V以上である、請求項1から9いずれか記載のポリブチレンテレフタレート樹脂組成物。
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