JP2011230798A - 注出口栓、注出口栓の製造法及び包装容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】液体用紙容器2の注出孔3に設けられる注出筒4及び、注出筒と一体化して注出孔内周辺の容器内壁と接合するフランジ5を有するスパウト6と、好ましくはスパウトを覆うスクュー・キャップ7若しくはヒンジ付きキャップと、スパウトを封止するように内蔵された破断可能なプルタブ8とからなる注出口栓1であって、
注出孔を容器内側から覆い、プルタブからフランジにわたって注出口栓と一体成形されたガスバリアフィルム11を有し、ガスバリアフィルムが少なくとも容器壁と接合するフランジ上端面に一体化されている。
【選択図】図1
Description
牛乳などが充填される屋根型の紙容器用の注ぎ口は、多く、容器成形後に充填機で包装材料(ブランク)にあけた穴に、内側からフランジ付の注ぎ口を挿入し、超音波シールなどでこのフランジをブランクに溶着する。
上記の注ぎ口には、1ピースの簡単な注ぎ口、プルリングを備えメンブレンを持つスパウトにネジ蓋を備えた2ピースの注ぎ口などが知られている。
容器にガスバリア性が必要な場合、容器自体にバリア性を付与すると共に、スパウトのメンブレンを、ガスバリア性アルミ箔を積層したフィルムなどで裏打ちした2ピースの注ぎ口、あるいは、スパウト開口部を、アルミ箔を積層したフィルムでシールした2ピースの注ぎ口が採用される。
また、キャップ天面側にガスバリア性アルミ箔を裏打ちする別の態様でも、注ぎ口の筒状部にバリア性を付与できないため、高度のバリア性を期待できない。
この発明は、容易に切断開封ができ、高度のバリア性を有し、注出口栓の成形製造工程の効率が高い注出口栓、注出口栓の製造法及び包装容器を提供することを目的とする。
注出孔を容器内側から覆い、プルタブからフランジにわたって注出口栓と一体成形されたガスバリアフィルムを有し、ガスバリアフィルムが少なくとも容器壁と接合するフランジ上端面に一体化されていることを特徴とする。
紙容器の注出孔に設けられた注出筒及び、注出筒と一体化して注出孔内周辺の容器内壁と接合するフランジを有するスパウトと、好ましくはスパウトを覆うスクュー・キャップ若しくはヒンジ付きキャップと、スパウトを封止するように内蔵された破断可能なプルタブとからなる注出口栓を有し、
注出孔を容器内側から覆い、プルタブからフランジにわたって注出口栓と一体成形されたガスバリアフィルムを有し、ガスバリアフィルムが少なくとも容器壁と接合するフランジ上端面に一体化されていることを特徴とする。
組合せることによって注出口栓のスパウトとプルタブとに対応するキャビティを形成する単数若しくは複数の第1金型と単数若しくは複数の第2金型とを、搬送されているバリアフィルムを挟むように組合せて、プルタブからフランジにわたる対応キャビティをバリアフィルムで覆わせ、
形成されたキャビティ内に溶融樹脂を射出し、溶融樹脂がバリアフィルムをプルタブからフランジにわたる対応キャビティの天井に押上げさせながら、キャビティ全体に溶融樹脂を満たしてスパウトとプルタブとを連続的に成形し、
成形されたスパウトとプルタブからウェブ状バリアフィルムをトリミングして、スパウトとプルタブを得て、
液体用紙容器の注出孔に設けられる注出筒及び、注出筒と一体化して注出孔内周辺の容器内壁と接合するフランジを有するスパウトと、好ましくはスパウトを覆うスクュー・キャップ若しくはヒンジ付きキャップと、スパウトを封止するように内蔵された破断可能なプルタブとからなる注出口栓であって、
注出孔を容器内側から覆い、プルタブからフランジにわたって注出口栓と一体成形されたガスバリアフィルムを有し、ガスバリアフィルムが少なくとも容器壁と接合するフランジ上端面に一体化されている注出口栓を得る
ことを特徴とする。
この注出孔に容器内側からスパウトを挿入して、容器内壁面とフランジ上端面とを接触させ、
高周波誘導加熱によって、容器内壁面とフランジ上端面とをヒートシールする。
内蔵されたプルタブは、スパウトの注出筒をシール(封止)するので、流通過程及び保存期間に容器内容物を保存することができる。また、使用時には、例えば、プルリング等で引っ張ることで破断可能なであるので、開封することができる。
開封後には、液体用紙容器の注出孔から注出筒にかけて注出通路が形成されて、容器内容物を注ぎ出すことができる。
スパウトのフランジは、注出筒と一体化して注出孔内周辺の容器内壁と接合するので、注出口栓を容器に機械的密封的に固定することができる。
ガスバリアフィルムが、バリア性の無い注出孔を覆うので、この部分で容器にバリア性を付与することができる。また、注出口栓と一体成形されているので、ガスバリアフィルムが固定されてバリア性の信頼性を確保することができ、開封に際しても開封を阻害することも無い。
包装材料にガスバリア性がある場合、容器壁にバリア層が積層されている。このバリア層に最内シーラント層などを介してフランジと接合する。この発明において、このフランジ上端面にガスバリアフィルムが配置されているので、バリア性を損なう間隙が極めて狭く、バリア性の信頼性を確保することができる。
この態様では、バリア層がアルミニュウム金属の導電性であるので、高周波磁界をかけることによって誘導加熱が起り、ヒートシールが容易にかつ確実にできるようになる。
包装材料が熱可塑性樹脂層で積層(ラミネート/コート)されているので、縦シールされる場合に、熱可塑性樹脂(熱可塑性材料)がヒートシールに寄与する。また、好ましい態様において、ガスバリア層が積層されていると、容器自体にバリア性を付与することができる。
包装容器には、牛乳、清涼飲料等の液体食品が充填されている。プルタブは、スパウトの注出筒をシール(封止)するので、流通過程及び保存期間に上記内容物を保存することができる。また、消費者が容器開封時に、プルリングを引っ張ることで破断して開封することができる。
消費者は、容器の注出孔及び注出筒から、内容液を注ぎ出すことができる。
スパウトのフランジは、注出筒と一体化して注出孔内周辺の容器内壁と接合するので、注出口栓を容器に機械的密封的に固定することができる。
容器のバリア層が容器自体を囲い、しかも、ガスバリアフィルムが、バリア性の無い注出孔を覆うので、この部分で容器にバリア性を付与することができる。また、注出口栓と一体成形されているので、ガスバリアフィルムが固定されてバリア性の信頼性を確保することができ、開封に際しても開封を阻害することも無い。
包装材料にガスバリア性がある場合、容器壁にバリア層が積層されている。このバリア層に最内シーラント層などを介してフランジと接合する。この発明において、このフランジ上端面にガスバリアフィルムが配置されているので、バリア性を損なう間隙が極めて狭く、バリア性の信頼性を確保することができる。
この態様では、バリア層がアルミニュウム金属の導電性であるので、高周波磁界をかけることによって誘導加熱が起り、ヒートシールが容易にかつ確実にできるようになる。
例えば、ウェブ状バリアフィルムはロール状に巻かれて保管され、製造時にこのロールからウェブ状バリアフィルムが引出される。
製造効率を向上させる為に、例えば、第1金型と第2金型との複数個の対を準備して複数の注出口栓を同時に成形することができる。
第1金型及び第2金型は、単数若しくは複数の金型部品からなり、成形形状や成形条件によって、金型設計を、適時適宜、変更、選択、改変することができる。
第1金型及び第2金型を組合せることによって注出口栓のスパウトとプルタブとに対応するキャビティを形成し、プルタブからフランジにわたる対応キャビティをバリアフィルムが覆う。
挟まれたバリアフィルムは、プルタブからフランジにわたる対応キャビティの底に位置する。プルタブからフランジにわたる対応キャビティの底から、そのキャビティ内に溶融樹脂を射出すると、溶融樹脂がバリアフィルムを押し上げながら、空洞側に移動する。その結果、プルタブからフランジにわたる対応キャビティの天井にバリアフィルムを押上げる。
この射出によって、キャビティ全体が溶融樹脂で満たされる。
トリミングは、パンチ、カッターなどの機械的切断具、レザー、ヒータなどの熱的切断具などを用いて、成形されたスパウトとプルタブからウェブ状バリアフィルムを切り離す。
トリミング工程の前後で、キャップをスパウトに設けることができる。
この注出口栓を、この注出孔に容器内側からスパウトを挿入して、容器内壁面とフランジ上端面とを接触させ、高周波誘導加熱によって、容器内壁面とフランジ上端面とをヒートシールする。
包装材料にガスバリア性がある場合、容器壁にバリア層が積層されている。このバリア層に最内シーラント層などを介してフランジと接合する。この発明において、このフランジ上端面にガスバリアフィルムが配置されているので、バリア性を損なう間隙が極めて狭く、バリア性の信頼性を確保することができる。
図1は、実施例の注出口栓1が、容器2に接合されている状態を図示する。この態様では、注出口栓1は、液体用紙容器2の注出孔3に設けられる注出筒4及び、注出筒4と一体化して注出孔内周辺の容器内壁と接合するフランジ5を有するスパウト6と、スパウト6を覆うスクュー・キャップ7と、スパウト7を封止するように内蔵された破断可能なプルタブ8とからなる。
プルタブ8は、スパウト6の注出筒4をシール(封止)し、プルタブ8の上面に一体成形されたプルリング9で引っ張ることで、弱め線を持つスコア10に沿って破断し、開封する。
この開封後には、液体用紙容器2の注出孔3から注出筒4にかけて注出通路が形成されて、容器内容物を注ぎ出すことができる。
スパウト6のフランジ5は、注出筒4と一体化して注出孔3内周辺の容器内壁と接合する。スパウト6の注出筒4を、注出孔3内側から挿入して配設できる。
ガスバリアフィルム11が、バリア性の無い注出孔3を覆う。この部分で容器2にバリア性を付与する。注出口栓と一体成形たガスバリアフィルム11は注出口栓に固定される。
包装材料にガスバリア性がある場合、容器壁にバリア層が積層されている。このバリア層に最内シーラント層などを介してフランジ5と接合する。このフランジ上端面5aにガスバリアフィルム11が配置されている。この態様で接合されるとバリア性を損なう間隙が極めて狭く、バリア性の信頼性を確保する。
包装材料が熱可塑性樹脂層で積層(ラミネート/コート)されているので、縦シールされる場合に、熱可塑性樹脂(熱可塑性材料)でヒートシールする。ガスバリア層が積層されていると、容器2自体にバリア性を付与する。
包装容器2には、牛乳、清涼飲料等の液体食品が充填されている。プルタブ8は、スパウト6の注出筒4をシール(封止)する。この内容物を保存する。また、消費者が容器開封時に、プルリング9を引っ張ることでスコアで破断して開封する。
消費者は、容器2の注出孔3及び注出筒4から、内容液を注ぎ出すことができる。
スパウト6のフランジ5は、注出筒4と一体化して注出孔3内周辺の容器内壁2aと接合するので、注出口栓1を容器2に機械的密封的に固定する。
容器のバリア層(図示せず)が容器自体を囲い、しかも、ガスバリアフィルム11が、バリア性の無い注出孔3を覆うので、この部分で容器2にバリア性を付与する。また、注出口栓と一体成形されているので、ガスバリアフィルム11が固定されてバリア性の信頼性を確保することができ、開封に際しても開封を阻害することも無い。
包装材料にガスバリア性があり、容器壁2aにバリア層が積層されている。このバリア層に最内シーラント層などを介してフランジ5、5aと接合する。このフランジ上端面5aにガスバリアフィルム11が配置されているので、バリア性を損なう間隙が極めて狭く、バリア性の信頼性を確保する。
バリア層のアルミ箔がアルミニュウム金属の導電性であるので、高周波磁界をかけることによって誘導加熱が起り、ヒートシールが容易にかつ確実にできる。
図6は、この製造法の一実施例である第1から第4のステップを概略的に示す。
第1のステップでは、導電性バリア層と、両側に積層された熱可塑性材料層とからなるウェブ状バリアフィルム11を準備して連続的に搬送する。ウェブ状バリアフィルム11はロール状に巻かれて保管され、製造時にこのロールからウェブ状バリアフィルム11が引出される。
製造効率を向上させる為に、図6に示すように、第1金型13と第2金型14との複数個の対を準備して複数の注出口栓1を同時に成形する。
注出口栓は、生産コストを下げるため、例えば、24キャビティ、32キャビティなどを用いて、多数の注出口栓を一時に生産される。
上述の様に、ロール状に巻かれた、成型面積に見合った幅の上記フィルムを、巻出し機からテンションを制御しながら、射出機へ供給し、固定型と稼動型の間に当該フィルムを挟み込み、多数個の注ぎ口をフィルム上に成型する。
溶融樹脂16がバリアフィルム11をプルタブからフランジにわたる対応キャビティ5x、8xの天井に押上げさせながら移動する。キャビティ全体に溶融樹脂を満たしてスパウトとプルタブとを成形する。
図2に示すように、挟まれたバリアフィルム11は、プルタブからフランジにわたる対応キャビティ5x、8xの底に位置する。
図4〜図5に示すように、この射出によって、キャビティ全体5x、6x、8x、9xが溶融樹脂16で満たされる。
トリミングは、例えば、パンチ、カッターなどの機械的切断具、レザー、ヒータなどの熱的切断具などを用いて、成形されたスパウトとプルタブからウェブ状バリアフィルム11を切り離す。
射出成型された注出口栓は、このフィルムがキャリアとして、成型された注出口栓を、次の工程へ運ぶ役割をする。
フィルムは引き取りローラーなどでで引き出され、トリミングユニットへ搬送される。トリミングユニットでは、パンチ&ダイなどで注出口栓を切り離し、トリムされたフィルムは巻取り機で巻きとられる。
切り離された注出口栓は、取り出され、パーツソーターなどで整列されて組立機へ送られ、ネジ蓋を組んで、梱包、納入される。
次いで、容器に溶着されて使用される。このキャップではフランジの上面、容器内面に触れる側にPE/アルミ箔 /PEを配置できるので、容器との溶着手段として、超音波だけではなく、高周波誘導加熱の利用も可能となる。
フランジの上にアルミ箔があるため、容器のアルミ箔層との間には容器内層のPE層とフランジ上面のシーラント層があるだけなので、高いバリアー性が期待できる。
この注出口栓を、この注出孔に容器内側からスパウトを挿入して、容器内壁面とフランジ上端面とを接触させ、高周波誘導加熱によって、容器内壁面とフランジ上端面とをヒートシールする。
包装材料にガスバリア性がある場合、容器壁にバリア層が積層されている。このバリア層に最内シーラント層などを介してフランジと接合する。この発明において、このフランジ上端面にガスバリアフィルムが配置されているので、バリア性を損なう間隙が極めて狭く、バリア性の信頼性を確保することができる。
2 容器
3 注出孔
4 注出筒
5 フランジ
6 スパウト
7 キャップ
8 プルタブ
9 プルリング
10 スコア
11 ガスバリアフィルム
12 射出成形ステーション
13 第1金型
14 第2金型
15 ゲート
16 溶融樹脂
17 トリミングステーション
Claims (5)
- 液体用紙容器の注出孔に設けられる注出筒及び、該注出筒と一体化して注出孔内周辺の容器内壁と接合するフランジを有するスパウトと、該スパウトを封止するように内蔵された破断可能なプルタブとからなる注出口栓であって、
該注出孔を容器内側から覆い、該プルタブから該フランジにわたって該注出口栓と一体成形されたガスバリアフィルムを有し、該ガスバリアフィルムが少なくとも該容器壁と接合する該フランジ上端面に一体化されている
ことを特徴とする注出口栓。 - 該ガスバリアフィルムがポリエチレン/アルミ箔/ポリエチレンの積層フィルムである、請求項1記載の出口栓。
- 紙基材と、最外及び最内に積層された熱可塑性樹脂層とより成形された包装紙容器であって、
該紙容器の注出孔に設けられた注出筒及び、該注出筒と一体化して該注出孔内周辺の容器内壁と接合するフランジを有するスパウトと、該スパウトを封止するように内蔵された破断可能なプルタブとからなる注出口栓を有し、
該注出孔を容器内側から覆い、該プルタブから該フランジにわたって該注出口栓と一体成形されたガスバリアフィルムを有し、該ガスバリアフィルムが少なくとも該容器壁と接合する該フランジ上端面に一体化されている
ことを特徴とする液体用包装容器。 - 導電性バリア層と、少なくとも片側に積層された熱可塑性材料層とからなるウェブ状バリアフィルムを準備して連続的に搬送し、
組合せることによって注出口栓のスパウトとプルタブとに対応するキャビティを形成する単数若しくは複数の第1金型と単数若しくは複数の第2金型とを、搬送されている該バリアフィルムを挟むように組合せて、該プルタブから該フランジにわたる対応キャビティを該バリアフィルムで覆わせ、
形成された該キャビティ内に溶融樹脂を射出し、該溶融樹脂が該バリアフィルムを該プルタブから該フランジにわたる対応キャビティの天井に押上げさせながら、キャビティ全体に該溶融樹脂を満たして該スパウトと該プルタブとを連続的に成形し、
成形された該スパウトと該プルタブから該ウェブ状バリアフィルムをトリミングして、該スパウトと該プルタブを得て、
液体用紙容器の注出孔に設けられる注出筒及び、該注出筒と一体化して該注出孔内周辺の容器内壁と接合する該フランジを有する該スパウトと、該スパウトを封止するように内蔵された破断可能なプルタブとからなる該注出口栓であって、
該注出孔を容器内側から覆い、該プルタブから該フランジにわたって該注出口栓と一体成形された該ガスバリアフィルムを有し、該ガスバリアフィルムが少なくとも該容器壁と接合する該フランジ上端面に一体化されている該注出口栓を得る
ことを特徴とする注出口栓の製造法。 - 所定間隔ごとに穿孔して該注出孔を形成されたウェブ状包装材料若しくは頂壁に注出孔が設けられた包装容器を準備し、
該注出孔に容器内側から該スパウトを挿入して、該容器内壁面と該フランジ上端面とを接触させ、
高周波誘導加熱によって、該容器内壁面と該フランジ上端面とをヒートシールする、請求項4記載の製造法。
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