JP2011230169A - ダイクッション装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、ブランクの下方に設けられたクッションパッド10と、該クッションパッド10をエアー圧で支持するエアシリンダ20と、クッションパッド10の上下移動を制御する油圧シリンダ30と、該油圧シリンダ30内の油圧を調整可能な第1油圧調整装置31aと、を備えるダイクッション装置100において、油圧シリンダ30と第1油圧調整装置31aとの間に、油圧シリンダ30内の油圧を調整可能な第2油圧調整装置31bを備えるダイクッション装置100である。
【選択図】図1
Description
かかるダイクッション装置は、プレスの際の下方への加工圧に対して上方に付勢する圧力(以下「クッション圧」という。)をブランクの周縁に付加するものである。
例えば、プレッシャパッドを上方に付勢するとともに、プレッシャパッドの上昇を停止可能な押圧・ロック兼用シリンダを設けたダイクッション装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。かかるダイクッション装置においては、ロジック弁及びサーボ弁の開閉により、プレッシャパッドの上昇を停止、又は、プレッシャパッドの上昇速度を制御している。
また、より大きなクッション圧を必要とする場合、ダイクッション装置にクッション圧を増大させる装置を更に追加するのは、スペース等の問題から実質的に困難である。
また、エアシリンダクッション圧に下方に付勢する下方付勢圧を付加することで、通常時のクッション圧を小さくすることができる。これにより、クッションパッドの上昇を防止できる。
これにより、クッションパッドがプレス時の反動により上方に戻る瞬間に、油圧シリンダが下方付勢圧を付与し、クッション圧を小さくすることができる。
また、プレスする際にクッションパッドが下方に加速され始める瞬間に発生する過大なサージ圧に合わせて、油圧シリンダが下方付勢圧を付与し、サージ圧を相殺させることも可能である。
図1は、本実施形態に係るダイクッション装置の一例を示す概略断面図である。
図1に示すように、本実施形態に係るダイクッション装置100は、ブランクの下方に設けられたクッションパッド10と、該クッションパッド10をエアー圧で支持するエアシリンダ20と、クッションパッド10の上下移動を制御する油圧シリンダ30と、該油圧シリンダ30内の油圧を調整可能な第1油圧調整装置31aと、油圧シリンダ30及び第1油圧調整装置31aの間に、油圧シリンダ30内の油圧を調整可能な第2油圧調整装置31bとを備える。
また、「クッション圧」とは、加工圧に対応してブランクを上方に付勢する圧力を意味する。
プレス時の加工圧がクッションパッド10に伝わると、クッションパッド10は下降する。このとき、クッションパッド10には、クッション圧がかけられているので、クッションパッド10は、加工終了後、上昇する。
かかるエアシリンダ20は、クッションパッド10に内装されたエアシリンダ用シリンダ20aの内壁及び付勢用支軸11を摺動可能となるように設けられたエアシリンダ用ピストン20bからなる。
そして、プレス時に加工圧がかかると、クッションパッド10と共にエアシリンダ用シリンダ20aが下降する。そうすると、エアシリンダ20内の気圧がより大きくなるので、エアシリンダ20は、エアシリンダ用シリンダ20aを上方に付勢するエアシリンダクッション圧がそれに対応して大きくなる。なお、後述する油圧シリンダ30を機能させない場合、エアシリンダクッション圧がダイクッション装置100のクッション圧となる。
また、加工終期(図5参照)において、増圧が必要な場合、例えば、バルブを閉じることにより、同じサーボモータ負担でより大きなクッション圧を発生できる。逆に、クッション圧を漸減させたい場合、バルブを開くことにより、同じモーター負担でより大きなクッション圧の下げ幅を得ることができる。
したがって、ダイクッション装置100においては、クッションパッド10の下面に付勢用支軸11が接続されており、該付勢用支軸11に、油圧シリンダ30のロッキングピストン30bが取り付けられているので、エアシリンダ20によるエアシリンダクッション圧と、油圧シリンダ30による上方付勢圧とを同軸上に発生させることができる。このため、効率よく加工圧に対抗させることができる。
また、ダイクッション装置100をよりコンパクトにすることができる。
バルブ36は、エアーの流出入に基づいて、側回路33cを開閉する機能を有する。一方、しぼり37は、側回路33cの流路内に突出させることにより、流通する油の量を減らす機能を有する。
そして、ピニオン軸32bは、サーボモータ35によって駆動するようになっている。このため、ダイクッション装置100においては、第2油圧調整装置31b内の油圧をより正確に制御することが可能となる。
上記ダイクッション装置100において、第1油圧調整装置31aのバルブ36を開いた場合、しぼり37のしぼり具合を調整することにより、通常のロッキング装置としての機能を発揮する。具体的には、しぼり37をしぼって側回路33cの油の流量を減らすことにより、油圧シリンダ30全体の油の流量が減るので、ロッキングピストン30bの上昇移動が抑制される。
図2に示すように、非プレス時において、クッションパッド10は、クッションパッド10の上下移動可能範囲における上限に位置する。このとき、ダイクッション装置100は、第1油圧調整装置31aのしぼり37をしぼることによって、油の流れにくくなるので、ロッキングピストン30bと一体となっているクッションパッド10の更なる上昇を抑制できる。
ダイクッション装置100においては、エアシリンダ用シリンダ20aが下降することにより、エアシリンダ用シリンダ20aを上方に付勢するエアシリンダクッション圧がそれに対応して大きくなると共に、油圧シリンダ30のロッキングピストン30bが下降する。
その後、上述したことと同様に、第1油圧調整装置31aのしぼり37をしぼることによって、油が流れにくくなるので、その後のクッションパッド10の上昇速度を制御できる。
図3に示すように、非プレス時においては、クッションパッド10は、クッションパッド10の上下移動可能範囲における上限に位置し、バイパス流路33dにおいて、第2油圧調整装置31bのラック杆32aは、ラック杆32aの上下移動可能範囲における下限に位置する。この場合、第2油圧調整装置31bは、サーボモータ35でラックピニオン機構32のラック杆32aの位置をコントロールすることができる。例えば、ラック杆32aを上下移動可能範囲における下限の位置で固定することにより、ロッキングピストン30bと一体となっているクッションパッド10の更なる上昇を確実に抑制でき、また、クッションパッド10の下降も抑制できる。
ダイクッション装置100においては、上述したことと同様に、エアシリンダ用シリンダ20aを上方に付勢するエアシリンダクッション圧がより大きくなり、これに加えて、ロッキングピストン30bの下方の下方空間37bの油圧が高まる。このとき、サーボモータ35でラックピニオン機構32のラック杆32aの位置をコントロールすることにより、油圧の上昇具合を調整できる。このように、下方空間37bの油圧を更に高めることにより、加工圧に対する上方付勢圧をロッキングピストン30bに付与できる。すなわち、エアシリンダクッション圧に上方付勢圧を付加したものクッション圧とすることができる。なお、プレス時に生じるサージ圧に対しても、サーボモータ35でラックピニオン機構32のラック杆32aの位置をコントロールすることにより、瞬間的にサージ圧を相殺する付勢圧をロッキングピストン30bに付加することが可能である。
図5に示すように、ダイクッション装置100においては、エアシリンダ20によって一定のエアシリンダクッション圧Aが発生している。
これに対し、第2油圧調整装置31bのサーボモータ35により、油圧シリンダ30の油圧を調整することにより、正又は負の付勢圧Pを付与することができる。
メカストッパー42にはモーター43が取り付けられており、メカストッパー42の位置を上下方向に調整することが可能となっている。
また、第2油圧調整装置31bには、ラックピニオン機構32が設けられているが、駆動源はラックピニオン機構に限定されない。
11・・・付勢用支軸
12・・・調整用支軸
13・・・油室
20・・・エアシリンダ
20a・・・エアシリンダ用シリンダ
20b・・・エアシリンダ用ピストン
21・・・エアタンク
21a・・・エアー管
30・・・油圧シリンダ
30b・・・ロッキングピストン
31a・・・第1油圧調整装置
31b・・・第2油圧調整装置
32・・・ラックピニオン機構
32a・・・ラック杆
32b・・・ピニオン軸
33a・・・上流路
33b・・・下流路
33c・・・側流路
33d・・・バイパス流路
35・・・サーボモータ
36・・・バルブ
37・・・しぼり
37a・・・上方空間
37b・・・下方空間
40・・・ストローク調整装置
41・・・リング
42・・・メカストッパー
43・・・モーター
100・・・ダイクッション装置
A・・・エアシリンダクッション圧
B・・・クッション圧
P・・・付勢圧
Claims (5)
- 前記ブランクの下方に設けられたクッションパッドと、該クッションパッドをエアー圧で支持するエアシリンダと、前記クッションパッドの上下移動を制御する油圧シリンダと、該油圧シリンダ内の油圧を調整可能な第1油圧調整装置と、を備えるダイクッション装置において、
前記油圧シリンダと前記第1油圧調整装置との間に、前記油圧シリンダ内の油圧を調整可能な第2油圧調整装置を備えるダイクッション装置。 - 前記第1油圧調整装置が、前記油圧シリンダの上部と下部とを連絡する回路となっており、
前記第2油圧調整装置が、前記第1油圧調整装置のバイパス回路となっている請求項1記載のダイクッション装置。 - 前記バイパス回路には、直動機構が設けられており、
該直動機構がサーボモータにより駆動される請求項2記載のダイクッション装置。 - 前記直動機構がラックピニオン機構である請求項3記載のダイクッション装置。
- 前記ラックピニオン機構のラック杆が前記バイパス回路内を摺動するピストンとなっており、ピニオン軸が前記サーボモータにより駆動される請求項4記載のダイクッション装置。
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