JP2011227540A - 表示装置 - Google Patents

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満春 尾崎
Takayuki Suzuki
貴之 鈴木
Eriko Iguchi
恵理子 井口
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Abstract

【課題】複数のメニューボタンおよび対応するメニューボタンの説明を電子機器の画面中の限られた領域内に同時にオンスクリーン表示し、しかもユーザーが読もうとするメニューボタンの説明がどこに表示されているかを直感的に把握できるように表示できる表示装置を提供する。
【解決手段】複数のメニューボタンと各メニューボタンの説明とを同一画面内にオンスクリーン表示するとともにオンスクリーン表示されている各メニューボタンの説明の一部を強調表示可能な手段と、複数のメニューボタンとそれぞれに対応するメニューボタンの説明とが同一画面内に同時表示されている状態において画面に表示されているメニューボタンを仮選択するための操作を受付ける手段と、仮選択されたメニューボタンの説明を仮選択されていないメニューボタンの説明と直感的に区別することがユーザーにとって可能に強調表示するように制御する手段とを有する表示装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本件発明は、表示装置に関し、特に、電子機器の操作のためのメニューボタンおよびその説明をオンスクリーン表示するための表示装置に関する。
テレビジョン装置などの映像表示装置をはじめとする電子機器においては、当該電子機器についての様々な処理(例えば、テレビジョン装置の例であれば、映像出力、音声出力、選局などに関する処理)を行うためのアプリケーション操作用のメニューボタンを、当該メニューボタンの操作方法や機能などの説明(本明細書において「メニューボタンの説明」という)とともに電子機器の画面上にオンスクリーン表示する技術が従来から広く知られている(例えば、特許文献1参照)。このような表示に際しては、電子機器の画面上の表示(例えばテレビジョン装置の放送受信画面の表示など)をできるだけ妨げないように表示するという要請と、ユーザーにとって自分が読もうとしているメニューボタンの説明がどこに表示されているかを直感的に把握できるように表示するという要請の二つの要請が働く。前者の要請からは、メニューボタンおよびメニューボタンの説明は電子機器の画面上の限られたスペースに表示せざるを得ないこととなる。しかしこの場合でも、メニューボタンおよびメニューボタンの説明の数が少なければ、限られたスペースであっても、対応関係にあるメニューボタンとメニューボタンの説明をそれぞれ近傍に並べて表示することも容易であるから、電子機器の画面上の表示をできるだけ妨げないように表示するという要請を満たした上で、なおかつユーザーにとって自分が読もうとしているメニューボタンの説明がどこに表示されているかを直感的に把握できるように表示するという要請も同時に満たすことが容易に可能となる。
しかし、近年、電子機器の機能が増加・複雑化しており、これに伴い画面に表示すべき情報量が増えつつある。例えばテレビジョン装置の場合であれば、従来から備えられている放送の受信・表示機能や録画モニター機能に加え、インターネット画面の表示機能、携帯電話メールの受信機能、ドアホン用画面の表示機能などの様々な機能が付加されるようになっている。このため、これらのアプリケーションの操作のためにユーザーに知らせるべき情報量が増えており、オンスクリーン表示すべきメニューボタンやメニューボタンの説明の数や量も必然的に増えている状況にある。この結果、電子機器の画面上の限られたスペースにこれら多くのメニューボタンとこれに対応するメニューボタンを近傍に並べて表示することも困難になってきている。しかし、だからといってこれらのメニューボタンやメニューボタンの説明を互いの位置関係を考慮することなく無作為の位置に表示したのでは、ユーザーがあるメニューボタンの操作方法を知るために当該メニューボタンに係る説明を読もうとした場合、メニューボタンの説明が多すぎて自分が読むべきメニューボタンの説明がどこに表示されているのかを容易に見つけることができないといった問題が起こり得る。
図14は、このような問題を説明するための図であって、従来の電子機器におけるメニューボタンおよびメニューボタンの説明の表示の一例を示す概念図である。本図(a)、(b)とも、電子機器の画面1400のうちの一部の領域1410にメニューボタンおよびメニューボタンの説明をオンスクリーン表示する例を示している。メニューボタン等を表示する領域を電子機器の画面の一部に限定している理由は、既述のように電子機器の画面上の表示(テレビジョン装置の放送受信画面の表示など)をできるだけ妨げないようにするためであるが、そのための方法として本図の例のように、電子機器の画面の隅などに設けた領域に集中させてメニューボタンおよびメニューボタンの説明を表示してもよいし、本図の例と異なり電子機器の画面の全体中に分散させてメニューボタンおよびメニューボタンの説明を表示してもよい。また、いずれの場合であっても、メニューボタン等をオンスクリーン表示するための領域は電子機器の画面上の表示を隠す形となる不透明な領域であってもよいし、あるいは、テレビジョン装置の放送受信画面において一般的に見られるチャンネル番号を画面右上に表示する場合の例のように、電子機器の画面上の表示を隠さない透明な領域であってもよい(後述する本発明のメニューボタンおよびメニューボタンの説明の表示方法についても基本的には同様である。ただし本発明においては事実上の制約があることについて後述参照)。
本図のうち、(a)は、メニューボタンおよびメニューボタンの説明の数が少ない場合の表示例であり、三つのメニューボタン(「ボタンA」、「ボタンB」、「ボタンC」)と、それぞれに対応するメニューボタンの説明(「ボタンAの説明」、「ボタンBの説明」、「ボタンCの説明」)だけが表示されている例を示す。なお、本図は概念図ゆえ、メニューボタンを「ボタンA」、「ボタンB」、「ボタンC」といった形で抽象的に記載しているが、実際には、例えばテレビジョン装置の場合であればこれらのボタンは「ボリューム調整」、「コントラスト調整」、「チャンネル選択」などの文字として表示されるものである。同様に、メニューボタンの説明も実際には、例えばメニューボタン「ボリューム調整」に対応するメニューボタンの説明は「リモコンのボリュームキーのうち「+」キーを押すと音量が大きくなり、「−」キーを押すと音量が小さくなります」といった文字として表示されるものである(本図(b)や後述する本発明のメニューボタンおよびメニューボタンの説明の表示例においても同様である)。
本図(a)の場合のように、メニューボタンおよびメニューボタンの説明の数が少ない場合は、複数のメニューボタンとそれぞれのメニューボタンに対応するメニューボタンの説明を互いの近傍に並べて表示することができるので、ユーザーにとって自分が読もうとしているメニューボタンの説明がどこに表示されているかを直感的に把握できるように表示することが容易に可能である。例えば、本図の例では、各メニューボタンの説明はそれぞれのメニューボタンのすぐ右横に表示される。そこで、ユーザーが「ボタンA」1401を選択するかどうか判断するためにその説明を読もうとした場合には、そのすぐ右にある「ボタンAの説明」をすぐに見つけて読むことができるし、同様に「ボタンB」を選択するかどうか判断するためにその説明を読もうとした場合には、やはりそのすぐ右にある「ボタンBの説明」をすぐに見つけて読むことができる。
なお、本図の例では、メニューボタンどうし(「ボタンA」、「ボタンB」、「ボタンC」どうし)が互いに近傍に配置されているが、これはユーザーが判断対象となるメニューボタンを遷移させていく場合(例えば、ユーザーがまず「ボタンA」を選択するかどうか判断するために「ボタンAの説明」の説明を読み、次に「ボタンB」を選択するかどうか判断するために「ボタンBの説明」の説明を読み、さらに「ボタンC」についても同様のことを行うといったような場合)の便利のためである。
一方、本図のうち、(b)は、メニューボタンおよびメニューボタンの説明の数が多い場合の表示例である。この場合、限られた領域内において、上述のようなメニューボタンを次々に遷移させていく場合の便利のために多くのメニューボタンを互いに近傍に配置した状態で表示しようとすると、本図のように、各メニューボタンに対応するメニューボタンの説明をそれぞれのメニューボタンの近傍に並べて表示することが困難なことから、メニューボタンの位置とは無関係な離れた位置に表示せざるを得ないこととなる。そこで、ユーザーが「ボタンA」1401を選択するかどうか判断するためにその説明を読もうとしても「ボタンAの説明」がどこに表示されているのかをすぐに見つけることができないし、ようやく見つけて読んだ後に判断の対象を「ボタンB」に遷移させてその説明を読もうとすると、やはり「ボタンBの説明」がどこに表示されているのかをすぐに見つけることができないことになる。なお、これを避けるためにメニューボタンとそれぞれに対応するメニューボタンの説明の近傍配置を維持しようとすると、今度はメニューボタンどうしを互いの近傍に配置することが困難となり、遷移状況を把握しづらくなるという問題が生じてしまう。つまり、メニューボタンどうしの近傍配置と、メニューボタンとこれに対応するメニューボタンの説明の近傍配置が両立しないという事態が生じ得ることになる。
そこで、メニューボタン等の数が多い場合でも読もうとするメニューボタンの説明を容易に見つけられるようにするための工夫として、例えば、メニューボタンおよびメニューボタンの説明の表示をサブウィンドウや吹出しを利用して複数階層にわたって行う方法も考えられる。例えば、パソコン画面上などにおいて、メニューバー上に表示された多数のメニュー項目の中の一つにポインターをあてると吹出しがポップアップされて当該メニュー項目の説明が表示されるといった方法(例えば、米国マイクロソフト社のWord(登録商標)文書の作成画面における表示方法)が広く知られているが、これもメニューボタン等の数が多い場合でも選択されているメニューボタンの説明を容易に見つけられるようにするための工夫として挙げることができよう。
特開2003−046892号公報
ところで、近年の電子機器の機能の増加・複雑化の中で、ユーザーが多くのメニューの中から自分の所望するメニューを瞬時に適切に選択するための操作を可能にするために、複数のメニューボタンとそれぞれに対応するメニューボタンの説明を電子機器の画面中の限られた領域内に同時に表示することで、ユーザーがそれらを互いに見比べて比較しつつ最適なメニューボタンを選択(本選択)することができるようにすることが必要となるケースも多い。例えば、テレビジョン装置において、ユーザーがより美しい画面で番組を視聴しようと思ったときに、メニューボタン(例えば、コントラスト、シャープネス、明るさ、彩度、色相、色温度の調整など)とそれぞれのメニューボタンの説明を読み比べながら、どのメニューボタンを選択して操作するかを判断するに際しては、これらすべてのメニューボタンおよびメニューボタンの説明を同時に表示した状態でユーザーがこれらの説明を互いに見比べてそこに記述された機能や効果などを比較しながらどれを選択・操作すればもっとも美しい画面で番組をみられるかを判断できるようにする方が、特定のメニューボタンに係るメニューボタンの説明だけをポップアップ表示などにより順次切り替えながら表示しつつ判断する場合に比べて、直接対比観察(複数の対象を同時に見比べる観察方法)ができる分だけユーザーにとって視覚的、直感的な判断が容易となり、ユーザーにとっての最適な判断に資する点で優れているといえる。
しかし、従来のような階層的な表示により特定のメニューボタンに係るメニューボタンの説明だけを表示する方法では、ユーザーが複数のメニューボタンおよびメニューボタンの説明を互いに見比べて比較しつつ選択のための判断を行うことができず、ユーザーにとって視覚的、直感的な判断を行わせることが困難であった。また、この場合に、ユーザーの直接対比観察を可能にするために無理に限られた領域内に多くのメニューボタンおよびメニューボタンを同時に表示しようとすれば、自分が読もうとしているメニューボタンの説明を容易に見つけることができないため、やはりユーザーにとって視覚的、直感的な判断を行わせることが困難であった。
そこで、本発明の解決すべき課題は、複数のメニューボタンとそれぞれに対応するメニューボタンの説明を電子機器の画面中の限られた領域内に同時にオンスクリーン表示し、しかもユーザーにとって自分が読もうとしているメニューボタンの説明がどこに表示されているかを直感的に把握できるように表示することを可能にした表示装置を提供することにある。
以上の課題を解決するため、本発明のうち、第一の発明は、電子機器の操作のための複数のメニューボタンと、各メニューボタンの説明とを同一画面内にオンスクリーン表示するとともに、オンスクリーン表示されている各メニューボタンの説明の一部を強調表示可能な表示部と、前記複数のメニューボタンとそれぞれに対応するメニューボタンの説明とが表示部によって同一画面内に同時表示されている状態において、画面に表示されているメニューボタンを仮選択するための操作を受付ける操作受付部と、前記仮選択されたメニューボタンの説明を仮選択されていないメニューボタンの説明と直感的に区別することがユーザーにとって可能に強調表示するように表示部を制御する制御部とを有する表示装置を提供する。
また、第二の発明は、第一の発明を基礎として、表示部は、前記各メニューボタンとそれに対応するメニューボタンの説明とが表示部によって同一画面内に同時表示されている状態において、各メニューボタンが表示される画面内の領域である第一領域と、それぞれに対応するメニューボタンの説明が表示される画面内の領域である第二領域とは、隣接しない領域であるように表示を行う非隣接表示手段を有する表示装置を提供する。
また、第三の発明は、第一または第二の発明を基礎として、前記仮選択されたメニューボタンの説明のみを音声として出力する音声出力部をさらに有する表示装置を提供する。
本発明により、複数のメニューボタンとそれぞれに対応するメニューボタンの説明を電子機器の画面中の限られた領域内に同時にオンスクリーン表示し、しかもユーザーにとって自分が読もうとしているメニューボタンの説明がどこに表示されているかを直感的に把握できるように表示することを可能にした表示装置を提供することが可能となる。
実施例1の表示装置の機能ブロックの一例を示す図 実施例1の表示装置におけるメニューボタンおよびメニューボタンの説明の表示の一例を示す概念図 実施例1の表示装置におけるメニューボタンの説明の表示態様の一例を示す図 実施例1の表示装置のハードウェア構成の一例を示す概略図 実施例1の表示装置における処理の流れの一例を示す概略図 実施例2の表示装置の機能ブロックの一例を示す概略図 実施例2の表示装置における非隣接表示の一例を示す図 実施例2の表示装置における非隣接表示の一例を示す図 実施例2の表示装置における非隣接表示の一例を示す図 実施例2の表示装置のハードウェア構成の一例を示す概略図 実施例2の表示装置における処理の流れの一例を示す概略図 実施例3の表示装置の機能ブロックの一例を示す図 実施例3の表示装置のハードウェア構成の一例を示す概略図 実施例3の表示装置における処理の流れの一例を示す概略図 従来の電子機器におけるメニューボタンおよびメニューボタンの説明の表示の一例を示す概念図
0100 表示装置
0110 表示部
0120 操作受付部
0130 制御部
以下に、本発明の実施例を説明する。実施例と請求項の相互の関係は以下のとおりである。実施例1は主に請求項1などに関し、実施例2は主に請求項2などに関し、実施例3は主に請求項3などに関する。なお、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
<概要>
本実施例の表示装置は、電子機器の操作のための複数のメニューボタンと各メニューボタンの説明とを同一画面内にオンスクリーン表示するとともに、オンスクリーン表示されている複数のメニューボタンのうち、仮選択されているメニューボタンにかかるメニューボタンの説明を強調表示することで当該メニューボタンの説明を他のメニューボタンの説明と直感的に区別することができるようにした点に特徴を有する表示装置である。
<構成>
(表示装置全般)
まず、本実施例の表示装置の全般的な構成について説明する。図1は、本実施例の表示装置の機能ブロックの一例を示す図である。本図に示すように、本実施例の「表示装置」0100は、「表示部」0110と、「操作受付部」0120と、「制御部」0130とからなる。
本発明における「表示装置」は、電子機器の操作のためのメニューボタンおよびその説明をオンスクリーン表示するための装置である。電子機器の種類には限定はなく、自身の画面上にコンテンツを表示することができるとともに、当該画面上にメニューボタンおよびその説明をオンスクリーン表示することが可能な電子機器がすべて含まれる。例えば、テレビジョン装置、チューナを備えていないモニター装置、コンピュータ端末装置やデジタルフォトフレーム装置、カーナビゲーション装置、携帯電話装置、電子ブック装置などが挙げられる。
(表示部)
次に、各部の構成について説明する。まず、「表示部」は、電子機器の操作のための複数のメニューボタンと、各メニューボタンの説明とを同一画面内にオンスクリーン表示するとともに、オンスクリーン表示されている各メニューボタンの説明の一部を強調表示可能な手段である。即ち、本実施例の表示装置における表示部は、まずメニューボタンやメニューボタンの説明を同時に同一画面内にオンスクリーン表示可能に構成されている点に特徴がある。これは、ユーザーがメニューボタンによって示される多くのメニューの中から自分の所望するメニューを瞬時に適切に選択するための操作を可能にするために、複数のメニューボタンとそれぞれに対応するメニューボタンの説明を電子機器の画面中に同時に表示することで、ユーザーがそれらを互いに見比べながら比較しつつ最適なメニューボタンを選択することができるようにするための構成である。
メニューボタンやメニューボタンの説明の表示は、ユーザーの所定の操作(例えばリモコンのメニューボタンの押下など)を受け付けることにより行うようにしてもよいし、電源投入などにより自動的に行うようにしてもよい。
「メニューボタン」は電子機器の操作のためのボタンであり、本発明では、複数のボタンが表示される。表示されるメニューボタンを複数としているのは、本発明が複数のメニューの中からユーザーが所望のメニューを選択することができるようにすることに資することを目的としているためである。複数のメニューボタンの具体例としては、例えば電子機器がテレビジョン装置の場合であれば、映像出力に関する操作(コントラスト、シャープネス、明るさ、彩度、色相、色温度の調整など)、音声出力(ボリューム、高音・低音特性、左右バランスなどの調整、主/副音声の切換えなど)、選局や受信放送の種類(地上波、衛星波など)の選択、省エネルギー設定(無信号や無操作によるオフ機能など)といった操作をするためのボタンが挙げられる。メニューボタンの表示態様としては、「コントラスト調整」、「ボリューム調整」といったように文字で表示されるもののほか、アイコンなどのように一定の概念を表わす絵(例えばレバーを動かす絵のように実際の操作を模したものなど)などであってもよい。
「メニューボタンの説明」は、上記メニューボタンのそれぞれに対応して設けられるもので、対応するメニューボタンの操作方法やメニューボタンの機能などを説明するためのものである。メニューボタンの説明の具体例としては、例えばメニューボタンの操作方法の説明の場合であれば、メニューボタンが「ボリューム調整」操作に関するものである場合に、この操作方法の説明として、「リモコンのボリュームキーのうち「+」キーを押すと音量が大きくなり、「−」キーを押すと音量が小さくなります」といった説明などが挙げられる。また、メニューボタンの機能の説明の場合であれば、メニューボタンが「明るさ調整」操作に関するものである場合に、この機能の説明として、「映像内容に合わせて画面をお好みの明るさに調整する機能です」といった説明などが挙げられる。メニューボタンの説明は通例このように文字(文章)として表示される。
表示部は、各メニューボタンの説明の一部を強調表示可能な手段であるところ、本発明にいう「強調表示」とは、当該表示対象であるメニューボタンの説明を、それ以外のメニューボタンの説明と視覚的、直感的に区別できるように、ユーザーの視覚に強いインパクトを与え得る目立つ態様で表示することをいう。強調表示の具体的な態様としては、例えば強調対象であるメニューボタンの説明だけを他より拡大した文字で表示するとか、太字で表示するとか、異なる色で表示するといったものを挙げることができる(後に別図を用いてさらに詳しく説明する)。
図2は、本実施例の表示装置におけるメニューボタンおよびメニューボタンの説明の表示の一例を示す概念図である。このうち(a)には、メニューボタンとして「ボタンA」から「ボタンF」までの六つのメニューボタンと、これらメニューボタンのそれぞれに対応する「ボタンAの説明」など六つのメニューボタンの説明が電子機器の画面(図示を省略)上の同一画面0200内にオンスクリーン表示され、かつ、「ボタンA」0201がユーザー操作によって仮選択されている状態が示されている(「仮選択」の意味については後述するが、簡単にいえば本選択前の暫定的な選択をいい、ユーザーがその説明を読もうとしているメニューボタンが対象となる)。なお、ここでは図示の煩雑を避けるため、メニューボタン、メニューボタンの説明の数は各六つであるが、これはメニューボタン、メニューボタンの説明の数が多い場合の一例として示したものである。
この場合、図14(b)に示した従来例の場合と同様に、メニューボタンどうしを互いの近傍に表示するとメニューボタンの説明を対応するメニューボタンの近傍に並べて表示することが困難となるため、メニューボタンの表示位置と対応するメニューボタンの説明の表示位置は無関係なものとならざるを得ない。しかし、本発明においては、仮選択されているメニューボタンにかかるメニューボタンの説明を強調表示するため、かかる無関係な位置に表示されても、ユーザーは自分が読もうとしているメニューボタンの説明(即ち、仮選択されているメニューボタンにかかるメニューボタンの説明)を容易に見つけて読むことが可能となる。
本図の例では、仮選択されているメニューボタンである「ボタンA」0201に対応するメニューボタンの説明である「ボタンAの説明」が他のメニューボタンの説明よりも拡大された文字で表示されている。そこで、ユーザーは、当該「ボタンAの説明」が「ボタンA」とは無関係な位置に表示されているにもかかわらず、自分が読もうとしている「ボタンAの説明」がどこに表示されているかを視覚的、直感的に区別して把握することができ、この「ボタンAの説明」を容易に見つけてこれを読むことができる。
さらに、図2(b)は、(a)の状態から、仮選択されているメニューボタンが「ボタンB」0202に遷移した状態を示している。この場合には、強調表示対象となるメニューボタンの説明も「ボタンBの説明」に遷移し、「ボタンAの説明」に代わって「ボタンBの説明」が他のメニューボタンの説明よりも拡大された文字で表示される。
かかる表示方法によれば、ユーザーは、例えばまず「ボタンA」にマウスを用いてポインターをあてるなどして仮選択し、これに従って拡大表示された「ボタンAの説明」を読み、続いて「ボタンB」にポインターを移動させるなどして仮選択対象を移し、拡大表示された「ボタンBの説明」を読み、同様の操作を他のメニューボタンについても繰り返して、それぞれのメニューボタンの説明を見比べて、最適のメニューボタンを選択(本選択)して所要の処理を実行させることが可能となる。しかも、これらすべてのメニューボタンおよびメニューボタンの説明が一画面内に表示されているため、ユーザーが直接対比観察によって当該判断を視覚的、直感的に行うことが可能となる。なお、本選択は、仮選択されているメニューボタンを対象として行ってもよいし、それ以外のメニューボタンを対象として行ってもよい。後者は、例えば、「ボタンA」から「ボタンF」まで仮選択対象を遷移しつつ見比べたのち、最後の「ボタンF」の仮選択状態が残っている(従って「ボタンFの説明」が拡大表示されている状態が残っている)状態でいきなり「ボタンA」を本選択するようなケースであり、本発明では同時に表示されているメニューボタン、メニューボタンの説明の中から、メニューボタンの説明を見比べてメニューボタンを本選択することができるように構成されているために、かかる選択方法が可能となるものである。
以上においては、メニューボタン等の表示領域が電子機器の画面の一部(例えば画面の片隅)に設けた領域であって、そこにメニューボタン等を集中させて表示することを前提とした例で説明した。この場合は、メニューボタン等をオンスクリーン表示するための領域は不透明領域であっても透明領域であってもよい。一方、本図の例と異なり電子機器の画面の全体中に分散させてメニューボタン等を表示する場合における当該領域は、技術的範囲としては、この場合も不透明領域・透明領域の双方を含み得るが、かかる表示を一画面内に行うという本発明の特徴に照らせば事実上透明領域に限られることとなろう。なぜなら、本発明においては、メニューボタンと各メニューボタンの説明とを「同一画面内」にオンスクリーン表示するように構成されているため、電子機器の画面の全体中に当該一画面を配置し、なおかつコンテンツをできるだけ隠さないようにメニューボタン等を表示するためには、必然的に当該領域を透明領域とせざるを得ないからである(既述の「本発明における事実上の制約」とはかかる意味である)。
また、以上においては、メニューボタンの説明の「強調表示」の態様が「他のメニューボタンの説明よりも拡大して表示する」態様の例で説明したが、既に言及したように、強調表示の態様はこれに限られることなく、ユーザーが視覚的、直感的に区別できるようにユーザーの視覚に強いインパクトを与え得る目立つ態様であればどのような態様であってもよい。
図3は、本実施例の表示装置におけるメニューボタンの説明の表示態様の一例を示す図である。なお、本図は、図2に示したような電子機器の画面上の同一画面内にオンスクリーン表示されたメニューボタンおよびメニューボタンの説明のうち、メニューボタンの説明だけを抽出して表示したものであり、また説明の簡単のために便宜上メニューボタンの説明が三個だけの場合で示したものである。
このうち、(a)は、図2の例と同じく、強調表示対象である「ボタンAの説明」が他のメニューボタンの説明よりも拡大された文字で表示されている例である。(b)は、強調表示対象が他よりも太い文字で表示されている例である。異なる目立つ書体(例えばイタリック体)などで表示されるものもこのバリエーションとして含まれる。(c)は、強調表示対象が異なる色で表示されている例である。本図の例では、強調表示対象が赤色で表示され、他は青色で表示されているが、一般に強調表示対象の色が他の説明の色よりも目立つ色である方が望ましい。(d)は、強調表示対象が下線付き文字で表示されている例である。(e)は、強調表示対象が飾り文字で表示されている例である。網掛け文字なども(d)ないし(e)のバリエーションとして含まれる。(f)は、強調表示対象を点滅表示させる例である。本図の例とは逆に、強調表示対象を非点滅とし、他の説明を点滅させてもよい(この場合、他の説明を目立たなくするため、消灯している時間を点灯している時間より相対的に長くすることなどが考えられる)。この場合は、「非点滅」が強調表示の態様であり、「点滅」は通常表示ということになる。(g)は、強調表示対象をアニメーション表示(動的に表示)させている例である。本図の例では、強調表示対象が右から左に移動しつつ表示されている。以上はあくまで一例であり、ユーザーが視覚的、直感的に区別できるようにユーザーの視覚に強いインパクトを与え得る目立つ態様であればどのような態様であってもよいことは上にも述べたとおりである。
また、本発明の表示装置は、例えばメニューボタンの説明が言語種類による制約などのために長文となり、所定の表示範囲内に収まりきらないような場合に、これをメニューボタンとは無関係の任意の位置に表示する場合にも応用可能である。このような説明が長文であるという事態は、メニューボタンやメニューボタンの説明として表示すべき情報量が全体としてみれば必ずしも多くない場合でも起こりえる(即ち、全体の情報量は多くないのに、あるメニューボタンの説明だけが長文であるという理由で、当該説明を対応するメニューボタンの近傍に表示できない場合が考えられる)が、このような場合でも、本発明の特徴、即ちメニューボタンの説明が強調表示されているためにどこに表示されていてもユーザーが容易に見つけることができるという特徴を利用して、当該長文の説明を任意の位置に表示することが可能となる。さらに、長文の説明を途中で分断して複数箇所に分けて表示することも、強調表示を行う本発明を利用すれば支障なく行うことが可能となる。
(操作受付部)
「操作受付部」は、前記複数のメニューボタンとそれぞれに対応するメニューボタンの説明とが表示部によって同一画面内に同時表示されている状態において、画面に表示されているメニューボタンを仮選択するための操作を受け付けるように構成されている。
「仮選択」とは、あるメニューボタンを、当該メニューボタンの説明を表示させるために一旦暫定的に選択することをいう。仮選択するための操作は、例えばユーザーがマウスを利用してポインターを当該メニューボタンにあてるとか、リモコンのカーソルキーを操作するといった方法で行う。この仮選択は、ユーザーが当該メニューボタンの説明を読み、あるいはその後、他のメニューボタンについても同様の操作を行って当該メニューボタンの説明を読んでこれらを見比べて最終的に選択(本選択)すべきメニューボタンを決定するための前提となる操作である。
(制御部)
「制御部」は、前記仮選択されたメニューボタンの説明を仮選択されていないメニューボタンの説明と直感的に区別することがユーザーにとって可能に強調表示するように表示部を制御するように構成されている。即ち、図2などに表示例を示したような表示部による表示は、制御部が行う制御に従ってなされることになる。
(ハードウェア構成)
次に、本実施例の表示装置のハードウェア構成について説明する。
図4は本実施例の表示装置のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本例の表示装置の表示部は、「記憶装置(記録媒体)」0401と、「メインメモリ」0402と、「CPU」0403と、「I/O」0404と、I/Oを介して接続された「ディスプレイ」0405とから構成される。なお、ここでのディスプレイは電子機器の画面上に設けられるオンスクリーン表示のための一定の領域であり、メニューボタン等の表示の際だけ一時的に設けられるものであれば足りるが、あくまで一つの画面領域である。このように本発明におけるオンスクリーン表示のためのディスプレイは、概念的には、コンテンツを表示するための電子機器の画面であるディスプレイとは別のものであるが、実際には、電子機器のディスプレイをそのままオンスクリーン表示のためのディスプレイとして利用可能である。また、操作受付部は、「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」と、「I/O」とから構成される。さらに、制御部は「記憶装置(記録媒体)」と、「メインメモリ」と、「CPU」とから構成される。
これらは「システムバス」00406などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。記憶装置はCPUによって実行される各種プログラムなどを記憶している。またメインメモリは、プログラムがCPUによって実行される際の作業領域であるワーク領域を提供する。また、このメインメモリや記憶装置にはそれぞれ複数のメモリアドレスが割り当てられており、CPUで実行されるプログラムは、そのメモリアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。本例では、表示プログラムと操作受付プログラムと制御プログラムが記憶装置に記憶されており、これらのプログラムは例えば電源投入とともに自動的に記憶装置から読み出されてメインメモリに常駐する。
次に、各部に係るハードウェア構成について具体的に説明する。まず、表示部に係るハードウェア構成について説明する。表示プログラムは、メニューボタンおよびメニューボタンの説明をディスプレイに同時表示する処理を行う。この表示処理は通例ユーザーの操作をトリガーとして行われ、例えばユーザーがリモコンによってメニューボタンおよびメニューボタンの説明を表示させるボタンを押下する操作を受け付けたり、ユーザーが電子機器の電源を投入する操作を受け付けると自動的にメニューボタン等が表示させるように設計されている場合に当該ユーザーの電源投入操作を受け付けたりすることで行われる。
メニューボタンおよびメニューボタンの説明をディスプレイのどの位置に表示するかは、予めルールとして定めておけばよい。
次に、操作受付部に係るハードウェア構成について説明する。操作受付プログラムは、上述の表示部の処理によって複数のメニューボタンとそれぞれに対応するメニューボタンの説明とが同一画面内に同時表示されている状態において、画面に表示されているメニューボタンを仮選択するための操作を受け付ける処理を行う。この操作も通例ユーザーによって行われ、例えばマウスを利用してポインターを特定のメニューボタン(例えば「ボタンA」)にあてる操作や、リモコンのカーソルキーを操作して選択対象を特定のメニューボタンに移動させる操作などによってなされる。そして、操作受付プログラムは、かかる操作がなされた場合にその操作信号を受け付け、当該仮選択操作を示す情報(「ある特定のメニューボタン、例えば「ボタンA」が仮選択されている」という情報をいう。図中には「仮選択操作」と略記する)を生成していったんメインメモリに格納する。
次に、制御部に係るハードウェア構成について説明する。制御プログラムは、前記操作受付部に係る処理によってメインメモリに格納された仮選択操作を読み出し、これに応じたメニューボタンの説明の強調表示のための制御処理を行う。例えば、ある特定のメニューボタンとして「ボタンA」が仮選択されている場合、制御プログラムは前記読み出しにより「ボタンA」が仮選択されていることを知るので、「ボタンAの説明」を強調表示するための制御を行うこととなる。具体的には、制御プログラムが「ボタンAの説明を強調表示せよ」との命令を含む制御命令を生成する。なお、「ボタンA」に対応するメニューボタンの説明が「ボタンAの説明」であることを知るためには、例えば予めメニューボタンとメニューボタンの説明を対応付けたテーブルなどを保持しておき、制御プログラムがこれを参照できるようにしておけばよい。
どのような態様で強調表示を行うかということも制御命令の内容に含まれる。そこで、表示装置が予め強調表示態様を定めるルール(図中に「強調表示態様ルール」と略記)を保持していることが望ましい。このルールは、例えば「強調表示はすべてのメニューボタンの説明について常に拡大文字で行う」というように一律に定められていてもよいし、メニューボタンの説明の内容に応じて、例えば「文字数が一定数以上のものは(拡大文字表示が困難であるため)太字表示で行い、その余のものは拡大文字表示で行う」といったように定められていてもよい。さらに、電子機器の画面上に表示されている番組等のコンテンツの内容に応じて態様を使い分けるように定められていてもよい。
以上の結果、制御命令の具体的内容は、例えば「ボタンAの説明を拡大文字で表示し、その余のメニューボタンの説明は通常の大きさの文字で表示せよ」といったものとなる。この制御命令もいったんメインメモリに格納される。
そこで、表示プログラムは、メインメモリに格納された制御命令を読み出し、この命令に従って、画面上に表示されているメニューボタンおよびメニューボタンの説明のうち強調表示対象であるメニューボタンの説明を強調表示する。例えば、制御命令の内容が上述の例の場合、表示プログラムは、ボタンAの説明を拡大文字で表示する処理を行う。
<処理の流れ>
図5は、本実施例の表示装置における処理の流れの一例を示す図である。本図では、本実施例の表示装置を用いた電子機器操作の一般的な流れを説明するため、本発明にかかる処理の前後の処理も含めて示した。
まず、電子機器の電源が投入された場合(電源が投入されたか否かの判断ステップS0501においてYESと判断された場合)において、メニューボタンおよび各メニューボタンの説明の表示操作を受け付けた場合(当該操作を受け付けたか否かの判断ステップS0502においてYESと判断された場合)、表示装置は、メニューボタンおよびメニューボタンの説明を同一画面内に同時表示する(ステップS0503)。
次に、メニューボタンの仮選択操作を受け付けたかどうかの判断ステップS0504において受け付けたとの判断がなされた場合、表示装置は、制御命令の生成を行う(ステップS0505)。ここでの制御命令の内容は「仮選択されたメニューボタンに対応するメニューボタンの説明を強調表示せよ」というものである。
次に、表示装置は、前記ステップS0505において生成された制御命令に従って、メニューボタンおよび各メニューボタンの説明の表示を行う(ステップS0506)。具体的には、既にこれらが同時表示されている状態であるので、このうち仮選択されたメニューボタンに対応するメニューボタンの説明を強調表示する処理を行い、その余のメニューボタンおよびメニューボタンの説明は引き続き通常の態様で表示する処理を行う(ただし、既述のように、「通常の態様」の内容によっては、強調表示対象でないメニューボタンの説明の表示態様である「通常の態様」がそれまでと変化することもあり得る)。
さらに、メニューボタンの本選択操作を受け付けたかどうかの判断ステップS0507において受け付けたとの判断がなされた場合、表示装置は、当該本選択されたメニューの内容に従って所定の電子機器操作を行う(ステップS0508)。
一方、前記判断ステップS0507において、受け付けていないとの判断がなされた場合、ステップS0504に戻って再び仮選択操作を受け付けたかどうかの判断を行い、以後前述と同様の処理を繰り返す。本発明が想定する典型例では、ユーザーが複数のメニューボタンを順次仮選択してそれぞれのメニューボタンの説明を見比べることになるので、この場合には、かかる繰返しの処理がなされることになる。
<効果>
本実施例の発明により、複数のメニューボタンとそれぞれに対応するメニューボタンの説明を電子機器の画面中の限られた領域内にすべてオンスクリーン表示し、しかもユーザーにとって自分が読もうとしているメニューボタンの説明がどこに表示されているかを直感的に把握できるように表示することを可能にした表示装置を提供することが可能となる。
<概要>
本実施例の表示装置は、実施例1の装置と基本的に共通するが、表示部が、前記各メニューボタンとそれに対応するメニューボタンの説明とが表示部によって同一画面内に同時表示されている状態において、各メニューボタンが表示される画面内の領域である第一領域と、それぞれに対応するメニューボタンの説明が表示される画面内の領域である第二領域とは隣接しない領域であるように表示を行う非隣接表示手段を有する点に特徴を有する。本実施例の目的は、電子機器の画面に表示されている映像などのコンテンツの表示を妨げずにメニューボタン等を表示することをより好適に実現できるようにすることにある。
<構成>
(表示装置全般)
図6は、本実施例の表示装置の機能ブロックの一例を示す図である。本図に示すように、本実施例の「表示装置」0600の「表示部」0610は「非隣接表示手段」0611を有する。その余の各部は実施例1において図1に示したところと同様である。以下、表示部の非隣接表示手段の構成について説明する。その余の構成は実施例1の表示装置と同様であるから、説明を省略する。
(表示部:非隣接表示手段)
「表示部」の「非隣接表示手段」は、前記各メニューボタンとそれに対応するメニューボタンの説明とが表示部によって同一画面内に同時表示されている状態において、各メニューボタンが表示される画面内の領域である第一領域と、それぞれに対応するメニューボタンの説明が表示される画面内の領域である第二領域とは、隣接しない領域であるように表示を行うように構成される。
ここで、本実施形態における「領域が隣接しないこと(領域の非隣接)」の意味について説明する。
図7Aは、本実施形態における領域の非隣接の意味の一例を説明するための図である。ここでは、領域の隣接・非隣接を判断する前提として、領域をどのように観念するかについてまず説明した後に、これら領域が隣接する場合・隣接しない場合とはいかなる場合をいうかについて説明する。
図7A(a)は、領域の観念のしかたについて説明する図である。左側には複数のメニューボタンが表示されている状態が示されているところ、本図において破線0701で囲んだ範囲が、複数のメニューボタンのそれぞれ(本図の例では「ボタンA」)が表示される領域(第一領域)である。本図では、当該領域は、「ボタンA」が占めている範囲のうち、最左端に位置する点を垂直に通る直線、最右端に位置する点を垂直に通る直線、最上端に位置する点を水平に通る直線および最下端に位置する点を水平に通る直線の四本の直線で囲まれる長方形の範囲をいう(平たく言えば、メニューボタンにぎりぎり接してこれを囲む長方形の範囲をいう)。本例のように長方形のボタンの場合は、ボタンが占めている範囲とたまたま一致する。他のメニューボタンについても同様である。また、右側に示すメニューボタンの説明の領域(第二領域)についても、同様に破線0702で囲んだ範囲(「ボタンAの説明」の例)が当該領域を示している。
次に、(b)は、上述の観念に従って定められた領域が隣接している状態を示す。本図に示すように、ある領域Aに対して、これに隣接する領域とは、領域Bのように領域Aと一辺が共通する状態に配置される領域をいう。また、(c)も領域が隣接している状態を示す。このように、ある領域Aに対して、領域Bのように領域Aと一辺の一部が共通する状態に配置される領域も隣接する領域に含まれる。以上の(b)、(c)以外のものは、非隣接となる(なお、A領域とB領域が重なる形で表示されることはない)。従って、例えば「ボタンA」と「ボタンAの説明」がわずかな隙間を空けて互いの近傍に表示されているような場合は、本例の場合は「非隣接」となる。ただし、実際には、かかる場合は、(b)、(c)に示したような「隣接」の場合の例と大差がなく、コンテンツをできるだけ隠さないための配置としては最適であるとは言えないため、より好適には、メニューボタンとこれに対応するメニューボタンの説明が大きく離れた状態(例えば、右上隅と左下隅)で表示されることが望ましい。
図7Bは、本実施形態における領域の非隣接の意味の別の一例を説明するための図である。
本図には、電子機器の画面0700の略中心を通る垂直線、水平線で当該画面を十字に四分割した領域が示されるとともに、これら各領域の略中心を通る四本の垂直線、水平線で囲まれる長方形の領域(図中白抜きの領域)0707が示されている。当該領域0707は、電子機器の画面においてコンテンツの主要部分(コンテンツ表示時にメニューボタン等をオンスクリーン表示した場合に、コンテンツの一部が隠されてしまうことがやむを得ない場合であっても特に隠れないようにしたい部分)として想定される概ねの範囲を示したものである。従って、本図において、メニューボタン等が表示される領域は、上記の四分割された各領域から中央の領域0707を除いた、斜線で示す四個の領域0703〜0706となる。本例においては、あるメニューボタンが表示される第一領域と、これに対応するメニューボタンの説明が表示される第二領域とは、これら四個の領域のうち異なる領域内に配置される。つまり、第一領域と第二領域が四個の領域のうちの異なる領域(例えば領域0703と領域0704)内にそれぞれ配置される場合は、第一領域と第二領域は隣接しないと観念される。これに対し、第一領域と第二領域がどちらも四個の領域のうちの同一の領域(例えば領域0703)内に配置される場合は、例えば、第一領域と第二領域が図7A(a)、(b)に示したような形で接していなくても、第一領域と第二領域は隣接しないと観念される。
図8は、本実施例の表示装置におけるこのような非隣接表示の一例を示す図である。本図の例では、「ボタンA」が表示される第一領域0801が電子機器の画面の右上隅に設けられており、「ボタンAの説明」が表示される第二領域0802が電子機器の画面の左下隅に設けられている。ここで、第一領域、第二領域はあくまで一つのオンスクリーン表示用の画面の構成部分であって、第一領域と第二領域が別の画面に表示されているわけではないことはいうまでもない。従って、この場合、オンスクリーン表示用の画面は概ね画面全体をカバーしていることとなるので、当該オンスクリーン表示用の画面は通例透明領域となる。
このようにメニューボタンとメニューボタンの説明を非隣接領域に分けて表示することで、電子機器の画面に表示されているコンテンツを妨げずにメニューボタン等を表示するということをより好適に実現できる。これは、多数のメニューボタンおよびメニューボタンの説明を同時に表示する場合には、これらを一箇所に集中的に配置すると、たとえ透明領域に配置したとしても、文字数が多いために文字によってコンテンツが隠されてしまう蓋然性が高いことが想定されることに鑑みたものである。逆にいえば、本発明ではメニューボタンの説明を強調表示するという構成の結果として、メニューボタンとこれに対応するメニューボタンの位置関係を考慮する必要がないため、両者の位置関係は専らコンテンツがなるべく隠されないようにすることだけを考慮して決めることができる。そこで、本実施例のような、メニューボタンとメニューボタンの説明がどちらも周辺部に配されることを可能にする配置が、両者の位置関係にとらわれることなく常に実現可能となる。
(ハードウェア構成)
次に、本実施例の表示装置のハードウェア構成について説明する。
図9は本実施例の表示装置のうち本体のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本例の表示装置のうち非隣接表示手段を含む表示部は、「記憶装置(記録媒体)」0901と、「メインメモリ」0902と、「CPU」0903と、「I/O」0904と、I/Oを介して接続された「ディスプレイ」0905を備えている。ディスプレイには第一領域と第二領域が含まれる。
これらは「システムバス」0906などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。記憶装置はCPUによって実行される各種プログラムなどを記憶している。またメインメモリは、プログラムがCPUによって実行される際の作業領域であるワーク領域を提供する。また、このメインメモリや記憶装置にはそれぞれ複数のメモリアドレスが割り当てられており、CPUで実行されるプログラムは、そのメモリアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。本例でも、表示プログラムと操作受付プログラムと制御プログラムが記憶装置に記憶されており、これらのプログラムは例えば電源投入とともに自動的に記憶装置から読み出されてメインメモリに常駐する。
次に、表示部に係るハードウェア構成を中心に具体的な構成について説明する。その余の各部に係る構成は実施例1と同様であるので説明を省略する。
本実施例においては、表示プログラムは、メニューボタンおよびメニューボタンの説明をディスプレイに同時表示する処理を行う際に、各メニューボタンが表示される第一領域と、それぞれに対応するメニューボタンの説明が表示される第二領域とが隣接しない領域であるように表示処理を行う。「隣接しない」表示のしかたには、上述のように様々なパターンが考えられるが、具体的にどのようなパターンで表示するかは、例えば制御プログラムが定める制御命令の中で予め定めておけばよい。
<処理の流れ>
図10は、本実施例の表示装置における処理の流れの一例を示す図である。なお、本実施例においても、実施例1において図5に示したのと同様、表示装置を用いた電子機器操作がなされることが想定されるが、その処理の全体の流れは図5に示した処理の流れと同様であるので省略し、ここでは本発明にかかる処理の流れについてのみ説明する。
本図に示すように、表示装置は、メニューボタンおよびメニューボタンの説明を同一画面内に同時表示する(ステップS1001)が、その際、第一領域と第二領域は隣接しない領域となるように表示する。
次に、メニューボタンの仮選択操作を受け付けたかどうかの判断ステップS1002において受け付けたとの判断がなされた場合、表示装置は、制御命令の生成を行う(ステップS1003)。制御命令の内容は実施例1の場合と同様である。
さらに、表示装置は、当該制御命令に従ってメニューボタン、各メニューボタンの説明の表示を行う(ステップS1003)が、ここで強調表示されるメニューボタンの説明は、対応するメニューボタンが表示されている領域(第一領域)とは隣接しない領域(第二領域)に表示されることになる。
<効果>
本実施例の発明により、複数のメニューボタンとそれぞれに対応するメニューボタンの説明を電子機器の画面中の限られた領域内にすべてオンスクリーン表示し、しかもユーザーにとって自分が読もうとしているメニューボタンの説明がどこに表示されているかを直感的に把握できるように表示することを可能にした表示装置を提供することが可能となるとともに、その際、電子機器の画面上に表示されている映像等のコンテンツを妨げないように表示することをより好適に実現することが可能となる。
<概要>
本実施例の表示装置は、実施例1または2の装置と基本的に共通するが、前記仮選択されたメニューボタンの説明のみを音声として出力する音声出力部をさらに有する点に特徴を有する。本実施例の目的は、メニューボタンの説明へのユーザーの注意喚起をさらに促し、ユーザーが当該説明の把握をさらに容易に行えるようにすることにある。
<構成>
(表示装置全般)
図11は、本実施例の表示装置の機能ブロックの一例を示す図である。本図に示すように、本実施例の「表示装置」1100は「音声出力部」1140を有する。その余の各部は実施例1において図1に示したところと同様である。以下、音声出力部の構成について説明する。その余の構成は実施例1または2の表示装置と同様であるから、説明を省略する。
(音声出力部)
「音声出力部」は、前記仮選択されたメニューボタンの説明のみを音声として出力するように構成される。メニューボタンの説明の音声出力を行う目的は、メニューボタンの説明へのユーザーの注意喚起をさらに促し、ユーザーが当該説明の把握をさらに容易に行えるようにすることにある。音声出力を行うための具体的構成としては、例えば、メニューボタンの説明に表示されている文字を公知の音声合成方法などを用いて音声化することで、メニューボタンの説明を読み上げる形で行うことが考えられる。また、音声出力は、例えばスピーカなどを利用して行われる。
(ハードウェア構成)
次に、本実施例の表示装置のハードウェア構成について説明する。
図12は本実施例の表示装置のうち本体のハードウェア構成の一例を示す概略図である。本例の表示装置のうち音声出力部は、「記憶装置(記録媒体)」1201と、「メインメモリ」1202と、「CPU」1203と、「I/O」1204と、I/Oを介して接続された「スピーカ」1206を備えている。
これらは「システムバス」1207などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。記憶装置はCPUによって実行される各種プログラムなどを記憶している。またメインメモリは、プログラムがCPUによって実行される際の作業領域であるワーク領域を提供する。また、このメインメモリや記憶装置にはそれぞれ複数のメモリアドレスが割り当てられており、CPUで実行されるプログラムは、そのメモリアドレスを特定しアクセスすることで相互にデータのやりとりを行い、処理を行うことが可能になっている。本例では、表示プログラムと操作受付プログラムと表示プログラムに加え音声出力プログラムが記憶装置に記憶されており、これらのプログラムは例えば電源投入とともに自動的に記憶装置から読み出されてメインメモリに常駐する。
次に、音声出力部に係るハードウェア構成を中心に具体的な構成について説明する。その余の各部に係る構成は実施例1と同様であるので説明を省略する。
表示プログラムは、実施例1と同様の構成に従って、仮選択されているメニューボタンに対応するメニューボタンの説明の強調表示を行うが、それと同時に、音声出力プログラムがスピーカから当該説明の音声も出力する。このため、制御プログラムが当該音声出力を命令内容とする制御命令を生成し、音声出力プログラムは当該制御命令の内容に従って音声出力を行う。当該音声は、上述のように、メニューボタンの説明に表示されている文字を音声化したものなどである。
<処理の流れ>
図13は、本実施例の表示装置における処理の流れの一例を示す図である。本実施例においても表示装置を用いた電子機器操作がなされることが想定されるが、処理の全体の流れは図5に示した処理の流れと同様であるので省略する。
本図に示すように、メニューボタンの仮選択操作を受け付けたか否かの判断ステップS1301において受け付けたとの判断がなされた場合、表示装置は、制御命令の生成(1)を行い(ステップS1302)、当該制御命令に従ったメニューボタン、各メニューボタンの説明の表示を行う(ステップS1303)。ここでの制御命令の内容は実施例1の場合と同様である。
さらにこれに加え、本実施例では、表示装置が、仮選択されたメニューボタンの対応するメニューボタンの説明を音声出力せよとの内容の制御命令も生成し(制御命令の生成(2)ステップS1304)、当該制御命令に従って当該説明の音声出力を行う(ステップS1305)。なお、通例は本図に示すように強調表示に係る処理(ステップS1302、S1303)の後に音声出力に係る処理(ステップS1304、S1305)がなされるが、強調表示に係る処理と音声出力に係る処理の順序は逆であってもよい。
<効果>
本実施例の発明により、複数のメニューボタンとそれぞれに対応するメニューボタンの説明を電子機器の画面中の限られた領域内にすべてオンスクリーン表示し、しかもユーザーにとって自分が読もうとしているメニューボタンの説明がどこに表示されているかを直感的に把握できるように表示することを可能にした表示装置を提供することが可能となるとともに、その際、メニューボタンの説明へのユーザーの注意喚起をさらに促し、ユーザーが当該説明の把握をさらに容易に行えるようにすることが可能となる。

Claims (3)

  1. 電子機器の操作のための複数のメニューボタンと、各メニューボタンの説明と、を同一画面内にオンスクリーン表示するとともに、オンスクリーン表示されている各メニューボタンの説明の一部を強調表示可能な表示部と、
    前記複数のメニューボタンとそれぞれに対応するメニューボタンの説明とが表示部によって同一画面内に同時表示されている状態において、画面に表示されているメニューボタンを仮選択するための操作を受け付ける操作受付部と、
    前記仮選択されたメニューボタンの説明を仮選択されていないメニューボタンの説明と直感的に区別することがユーザーにとって可能に強調表示するように表示部を制御する制御部と、を有する表示装置。
  2. 表示部は、前記各メニューボタンとそれに対応するメニューボタンの説明とが表示部によって同一画面内に同時表示されている状態において、各メニューボタンが表示される画面内の領域である第一領域と、それぞれに対応するメニューボタンの説明が表示される画面内の領域である第二領域とは、隣接しない領域であるように表示を行う非隣接表示手段を有する請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記仮選択されたメニューボタンの説明のみを音声として出力する音声出力部をさらに有する請求項1または2に記載の表示装置。
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