JP2011226408A - 多翼ファン - Google Patents

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Kanjiro Kinoshita
歓治郎 木下
Kiyosato Yokose
清識 横瀬
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Abstract

【課題】ファン効率に優れた多翼ファン及びこれを備えた空気調和機を提供する。
【解決手段】ケーシング17の内部には、羽根車11よりも半径方向外側で、かつ、羽根車11よりも正面側の位置において吸込口の周囲を囲むように設けられ、背面側を向いた第1壁面21と、この第1壁面21よりも前記背面側の位置において羽根車11の連通部13と軸方向に対向する第2壁面22と、第1壁面21と第2壁面22との間において正面F側から背面R側に延びる第3壁面23と、が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば空気調和装置などに用いられる多翼ファンに関する。
従来から、例えば空気調和機の送風機として多翼ファンが用いられている。この多翼ファンは、ファンモータにより回転する羽根車と、この羽根車を収容するケーシングとを備えている。前記羽根車は、回転方向に沿って配列された複数の羽根を有している。この羽根車には回転軸の軸方向の正面側から背面側に向かって空気が流入し、この空気は前記羽根同士の隙間を通過して半径方向外側に流出する。前記ケーシングは、前記羽根車に対して前記正面側に対向配置されて空気の吸込口となるとともにこの空気を前記羽根車に案内するベルマウスを有している。
一般に、前記羽根車は、製造コストを低減するために合成樹脂を原料として一体成形される。この場合、成形された羽根車を金型から取り出す必要があるため、必然的に、羽根車は、隣り合う前記羽根同士の隙間が前記正面側の端部において前記羽根車の外部と前記軸方向に連通する連通部を有する構造となる(例えば特許文献1参照)。
特開2009−281198号公報
ところで、多翼ファンにおいては、羽根車の羽根同士の隙間を通過して半径方向外側に流出した空気の一部が羽根車の正面側の方向に循環する循環流れが生じる。したがって、特に、上記のように羽根車の正面側の端部に連通部を有する構造の場合、前記循環流れが前記連通部を通じて羽根車の内部に流れ込む。このように循環流れが羽根車に再流入すると、羽根車における有効作動域が減少するとともに、循環流れとベルマウスにより案内される主流とが羽根車の正面側の領域において干渉し、ファン効率を低下させる要因となる。
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ファン効率に優れた多翼ファンを提供することにある。
本発明の多翼ファンは、回転方向(D)に沿って配列された複数の羽根を有し、回転軸(S)の軸方向の正面側から背面側に向かって空気が流入し、この空気が前記羽根同士の隙間を通過して半径方向外側に流出するように構成された羽根車(11)と、前記羽根車(11)を収容するケーシング(17)と、を備えている。前記羽根車(11)は、隣り合う前記羽根同士の隙間が前記正面側の端部において前記羽根車(11)の外部と前記軸方向に連通する連通部(13)を有している。前記ケーシング(17)は、前記羽根車(11)に対して前記正面側に対向配置されて空気の吸込口を形成するとともにこの空気を前記羽根車(11)に案内するベルマウス(91)を有している。前記ケーシング(17)の内部には、前記羽根車(11)よりも半径方向外側で、かつ、前記羽根車(11)よりも正面側の位置において前記吸込口の周囲を囲むように設けられ、前記背面側を向いた第1壁面(21)と、前記第1壁面(21)よりも前記背面側の位置において前記羽根車(11)の前記連通部(13)と前記軸方向に対向する第2壁面(22)と、前記第1壁面(21)と前記第2壁面(22)との間において前記正面側から前記背面側に延びる第3壁面(23)と、が設けられている。
この構成では、ケーシング(17)の内部には、第1壁面(21)、第2壁面(22)及び第3壁面(23)が設けられているので、循環流れが連通部(13)に流れ込むのを抑制することができる。すなわち、連通部(13)と前記軸方向に対向する第2壁面(22)が連通部(13)の開口を覆う役割を果たすとともに、第1壁面(21)及び第3壁面(23)が循環流れを所望の方向に案内する。
具体的には、羽根車(11)の羽根(83)同士の隙間を通過して半径方向外側に流出した空気の一部は、ケーシング(17)の内部の正面側に位置する第1壁面(21)に向かって進む循環流れとなる。この循環流れは、第1壁面(21)付近に到達すると、この第1壁面(21)に案内されて半径方向内側の第3壁面(23)に向かって進む。この第3壁面(23)に到達した循環流れは、第3壁面(23)に案内されて背面側に向かって進み、連通部(13)及びこれに対向する第2壁面(22)の近傍を通過する。すなわち、連通部(13)及びこれに対向する第2壁面(22)の近傍を通過する循環流れは、第3壁面(23)によって主に背面側に案内されているので、連通部(13)と第2壁面(22)との隙間(G)には入り込みにくく、その大半は、前記隙間(G)の近傍を通り過ぎることになる。これにより、循環流れが連通部(13)に流れ込むのを抑制することができるので、羽根車の有効作動域が拡大され、多翼ファンのファン効率を向上させることができる。しかも、循環流れと主流との干渉が抑制されるので、多翼ファンの駆動時の騒音レベルが低減される。
また、前記ケーシング(17)は、前記第2壁面(22)と前記羽根車(11)との隙間(G)を半径方向外側から覆う筒状のリング部(25)をさらに有しているのが好ましい。
この構成では、前記第2壁面(22)と前記羽根車(11)との隙間(G)が半径方向外側から筒状の前記リング部(25)によって覆われているので、隙間(G)及び連通部(13)に循環流れが入り込むのをさらに抑制することができる。
また、前記第3壁面(23)は、前記第2壁面(22)における半径方向外側の端部と前記第1壁面(21)とをつなぐとともに、前記第2壁面(22)における前記半径方向外側の端部は、前記連通部(13)における半径方向外側の端部と半径方向において略同じ位置、又は前記連通部(13)における半径方向外側の端部よりも半径方向外側の位置に設けられているのが好ましい。
この構成では、第2壁面(22)における半径方向外側の端部が連通部(13)に対して前記した位置に設けられているので、第2壁面(22)は、前記軸方向において連通部(13)の全体を覆っている。これにより、連通部(13)と第2壁面(22)との隙間(G)に循環流れが入り込むのをさらに抑制することができる。
また、前記羽根車(11)の各羽根(83)は、前記正面側の端部が前記背面側の端部よりも前記回転方向(D)の後ろ側に位置するように傾斜して配置された後傾羽根であるのが好ましい。
この構成では、各羽根(83)が後傾羽根であるので、傾斜していない羽根の場合と比較して羽根車(11)の有効作動域を拡大することができる。これにより、多翼ファンのファン効率をさらに向上させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、ファン効率に優れた多翼ファンを提供することができる。
(A)は、本発明の第1実施形態に係る多翼ファンを示す正面図であり、(B)は、前記多翼ファンの平面図である。 図1のII−II線断面図である。 前記多翼ファンの羽根車の正面側の端部を拡大した正面図である。 (A)は、第1実施形態に係る多翼ファンの変形例を示す斜視図であり、(B)は、他の変形例を示す斜視図であり、(C)は、さらに他の変形例を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る多翼ファンを示す断面図である。 (A)は、本発明の第3実施形態に係る多翼ファンを示す断面図であり、(B)は、この多翼ファンの羽根車を示す斜視図である。 (A)は、本発明の第4実施形態に係る多翼ファンの要部を示す断面図であり、(B)は、その変形例を示す斜視図である。 (A)は、第1実施形態に係る多翼ファンの効果を確認した評価結果を示すグラフであり、(B)は、第3実施形態に係る多翼ファンの効果を確認した評価結果を示すグラフである。 従来の多翼ファンを示す断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る多翼ファンについて図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
図1(A),(B)及び図2に示すように、本実施形態の多翼ファン10は、渦巻形ケーシング17と、この渦巻形ケーシング17内に収容された羽根車11と、この羽根車11に接続されたモータ93とを備えている。図2では、モータ93の図示を省略している。
渦巻形ケーシング17は、羽根車11を収容するケーシング本体171と、このケーシング本体171から空気の吐出方向Tに突出する吐出管部172とを有している。吐出管部172は、ケーシング本体171と連通しており、空気の吐出方向Tの端部に吐出口19を有している。渦巻形ケーシング17は、羽根車11の回転軸Sの軸方向の正面F側及び背面R側にそれぞれ配設された一対の側板41と、これらの側板41の間に配設された胴板43とを有している。
図1(A)に示すように、各側板41は、側壁部411と、管壁部412とを有している。一方の側壁部411は、回転軸Sの軸方向の正面F側の側部を覆い、他方の側壁部411は、背面R側の側部を覆っている。これら一対の側壁部411は、ケーシング本体171の両側の側壁を構成している。前記軸方向の両側に位置する一対の管壁部412は、各側壁部411から吐出方向Tにそれぞれ延設されており、吐出管部172の両側の側壁を構成している。
胴板43は、周壁部431と、内側管壁部432と、外側管壁部433とを有している。周壁部431は、一対の側壁部411の間において羽根車11の周囲に沿って配設されており、ケーシング本体171の周壁を構成している。内側管壁部432は、周壁部431における回転方向Dの基端側の部位から吐出方向Tに延設されており、吐出管部172の内側の壁を構成している。外側管壁部433は、周壁部431における回転方向Dの先端側の部位から吐出方向Tに延設されており、吐出管部172の外側の壁を構成している。
したがって、ケーシング本体171は、各側板41の側壁部411と、胴板43の周壁部431とにより構成されている。吐出管部172は、各側板41の管壁部412と、内側管壁部432と、外側管壁部433とにより構成されている。また、吐出口19は、吐出方向Tの端部における内側管壁部432の縁部、外側管壁部433の縁部、及び一対の管壁部412の各縁部によって形成されている。
図1(A),(B)及び図2に示すように、渦巻形ケーシング17は、正面F側の側板41に設けられたベルマウス91を有している。このベルマウス91は、羽根車11に対して正面F側に対向配置されている。ベルマウス91は、ケーシング17内へ空気を吸い込む吸込口となる略円形の開口を有し、空気を羽根車11に案内する役割を果たす。図2に示すように、ベルマウス91の内周面91aは、その内径が正面F側から背面R側に向かうにつれて小さくなる湾曲形状を有している。同様に、ベルマウス91の外周面91bは、その外径が正面F側から背面R側に向かうにつれて小さくなる湾曲形状を有している。
羽根車11は、背面R側の側壁部411に対向して配置された円盤状の主板82と、回転方向Dに沿って配列された複数の前向き羽根83と、これらの前向き羽根83の正面F側の端部に連結された補強リング84とを有している。各前向き羽根83の背面R側の端部は主板82につながっている。各前向き羽根83は、回転軸Sの軸方向にほぼ平行に配置されている。主板82は、円盤状の主板本体98と、この主板本体98の中心から正面F側に突出するハブ97とを有している。
図2及び図3に示すように、羽根車11は、隣り合う羽根83同士の隙間が正面F側の端部において羽根車11の外部と回転軸Sの軸方向に連通する連通部13を有している。
モータ93は、渦巻形ケーシング17の背面R側の側壁部411に固定されている。側壁部411に設けられた図略の貫通口を通じてモータ93のシャフト95がケーシング本体171内に挿通されている。このシャフト95は、羽根車11のハブ97に固定されている。このようにして羽根車11は、その回転軸Sを中心に回転可能に渦巻形ケーシング17に支持されている。
ケーシング本体171は、ベルマウス91の外周面91bの全周に沿って配設された環状の案内部61を有している。本実施形態では、案内部61は、ベルマウス91とは別体として作製されてベルマウス91の外周面91bに固定されているが、ベルマウス91と一体に成形されていてもよい。
案内部61における半径方向内側の表面20及び回転軸Sの軸方向の正面F側の表面20は、ベルマウス91の外周面91bとほぼ同形状であり、この外周面91bに固定されている。案内部61における半径方向外側の表面23は、回転軸Sの軸方向にほぼ平行であり、後述する第3壁面23として機能する。案内部61における回転軸Sの軸方向の背面R側の表面22は、回転軸Sの軸方向にほぼ垂直であり、後述する第2壁面22として機能する。この表面22は、回転軸Sの軸方向において、ベルマウス91の背面F側の端部91cとほぼ同じ位置にある。
ケーシング本体171には、その内面側に第1壁面21と前記した第2壁面22及び第3壁面23とが形成されている。
第1壁面21は、正面F側の側壁部411の内面であり、背面R側を向いている。この第1壁面21は、ベルマウス91の背面R側の端部91cよりも正面F側に位置し、羽根車11よりも正面F側に位置し、連通部13と第2壁面22との隙間Gよりも正面F側に位置している。また、第1壁面21は、その大半が羽根車11よりも半径方向外側に位置し、羽根車11よりも正面F側の位置において吸込口の周囲を囲むように設けられている。
第2壁面22は、第1壁面21よりも背面R側の位置において羽根車11の連通部13と回転軸Sの軸方向に対向している。第2壁面22は、羽根車11とは所定の隙間Gを隔てて配置されている。第2壁面22における半径方向外側の端部は、連通部13における半径方向外側の端部と半径方向において略同じ位置に設けられている。第2壁面22と連通部13との隙間G、すなわち第2壁面22と羽根車11の正面F側の端部との隙間Gの大きさは、特に限定されないが、数mm程度に調整することができる。
第3壁面23は、正面F側から背面R側に延びて第1壁面21と第2壁面22とをつないでおり、半径方向外側を向いている。第3壁面23は、第2壁面22における半径方向外側の端部と第1壁面21とをつないでいる。第3壁面23は、回転軸Sの軸方向にほぼ平行である。
次に、第1実施形態に係る多翼ファン10の動作について説明する。
モータ93により羽根車11が回転すると、図2において二点鎖線で示すように、ベルマウス91からケーシング17内に空気が吸い込まれる。この吸い込まれた空気(主流)は、回転軸Sの軸方向の正面F側から前記軸方向に沿って背面R側に向かって羽根車11内に流入し、前向き羽根83同士の隙間を通過して半径方向外側に羽根車11から流出する。羽根車11から流出した空気は、渦巻形ケーシング17のケーシング本体171の内部を回転方向Dに沿って移動する。
このケーシング本体171に沿って移動する空気の大半は、吐出管部172の吐出口19から吐出されるが、前記空気の一部は、図2において二点鎖線Mで示すように、循環流れMとなる。この循環流れMは、ケーシング本体171の内部の正面F側に位置する第1壁面21に向かって進む。循環流れMは、第1壁面21付近に到達すると、この第1壁面21に案内されて半径方向内側の第3壁面23に向かって進む。
この第3壁面23に到達した循環流れMは、第3壁面23に案内されて背面R側に向かって進み、連通部13及びこれに対向する第2壁面22の近傍(半径方向外側)を通過する。すなわち、連通部13及びこれに対向する第2壁面22の近傍を通過する循環流れMは、第3壁面23によって主に背面R側に案内される。第3壁面23に案内された循環流れMは、そのまま向きを変えることなく羽根83の後縁83rに沿って流れる。この流れから分岐する流れはあるとしてもごく僅かである。したがって、第3壁面23に案内された循環流れMは、連通部13と第2壁面22との隙間Gには入り込みにくく、その大半は、隙間Gの近傍を通り過ぎることになる。これにより、循環流れMが連通部13に流れ込むのを抑制することができる。
図4(A)は、第1実施形態に係る多翼ファン10の変形例を示す斜視図であり、図4(B)は、多翼ファン10の他の変形例を示す斜視図であり、図4(C)は、多翼ファン10のさらに他の変形例を示す斜視図である。これらの変形例では、第2壁面22及び第3壁面23を形成している部位が図2に示す多翼ファン10と異なっており、その他の部位については図2に示す多翼ファン10と同様である。
図4(A)に示す多翼ファン10では、断面が略L字形状の案内部61をベルマウス91の外周面91b側に連結したような形状を有しており、案内部61とベルマウス91との間には周方向に沿って中空部分が形成されている。
図4(B)に示す多翼ファン10は、ベルマウス91の背面R側の端部91cから半径方向外側に延びる案内部61を有している。この多翼ファン10では、案内部61の背面F側の面が第2壁面22として機能し、ベルマウス91の外周面91bが第3壁面23として機能している。したがって、この多翼ファン10では、第3壁面23は、第2壁面22における半径方向内側の端部と第1壁面21とをつないでいる。第3壁面23は、その外径が正面F側から背面R側に向かうにつれて小さくなる湾曲形状を有している。
図4(C)に示す多翼ファン10は、側壁部411の半径方向内側の端部(周縁部)から背面R側に筒状に延びる外筒部61aと、この外筒部61aの背面R側の端部から半径方向内側に延びて環形状を有する環状部61bとを含む案内部61を有している。環状部61bの半径方向内側の端部には、内周面91aを有するベルマウス91の背面F側の端部がつながっている。この多翼ファン10では、外筒部61aとベルマウス91との間に凹部が形成されている。
これらの変形例の多翼ファン10では、案内部61は、ベルマウス91と一体成形されていてもよく、別体として成形した後にベルマウス91に接合されていてもよい。
以上説明したように、第1実施形態では、ケーシング17の内部には、第1壁面21、第2壁面22及び第3壁面23が設けられているので、循環流れが連通部13に流れ込むのを抑制することができる。すなわち、連通部13と回転軸Sの軸方向に対向する第2壁面22が連通部13の開口を覆う役割を果たすとともに、第1壁面21及び第3壁面23が循環流れMを所望の方向に案内する。したがって、連通部13及びこれに対向する第2壁面22の近傍を通過する循環流れMは、連通部13と第2壁面22との隙間Gには入り込みにくく、その大半は、隙間Gの近傍を通り過ぎることになる。これにより、循環流れMが連通部13に流れ込むのを抑制することができるので、羽根車11の有効作動域が拡大され、多翼ファン10のファン効率を向上させることができる。しかも、循環流れMと主流との干渉が抑制されるので、多翼ファン10の駆動時の騒音レベルが低減される。
また、第1実施形態では、第3壁面23は、第2壁面22における半径方向外側の端部と第1壁面21とをつなぐとともに、第2壁面22における半径方向外側の端部は、連通部13における半径方向外側の端部と半径方向において略同じ位置に設けられている。したがって、第2壁面22は、前記軸方向において連通部13の全体を覆うことになるので、連通部13と第2壁面22との隙間Gに循環流れが入り込むのをさらに抑制することができる。
<第2実施形態>
図5は、本発明の第2実施形態に係る多翼ファン10を示す断面図である。図5に示すように、この多翼ファン10では、ケーシング本体171は、第2壁面22と羽根車11との隙間Gを半径方向外側から覆う筒状のリング部25をさらに有している点が第1実施形態と異なっている。その他の部位については、第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
リング部25の正面F側の端部は、案内部61の背面R側の端部で、かつ、案内部61の半径方向外側の端部につながっている。リング部25の外周面は、回転軸Sの軸方向にほぼ平行であり、案内部61の外周面とほぼ平行である。したがって、リング部25の外周面は、第3壁面23の一部を構成している。
リング部25の背面R側の端部は、羽根車11の正面F側の端部よりも背面R側に位置しており、隙間Gよりも背面R側に位置している。リング部25は、羽根車11及び補強リング84とは接触しないように間隔をあけて配設されている。リング部25は、案内部61と一体成形されていてもよく、別体として作製した後に案内部61に接合されていてもよい。
この第2実施形態では、第2壁面22と羽根車11との隙間Gが半径方向外側から筒状のリング部25によって覆われているので、隙間G及び連通部13に循環流れMが入り込むのをさらに抑制することができる。しかも、リング部25が設けられることにより、第3壁面23が背面R側に延長されるので、循環流れMを背面R側に案内する効果をより高めることもできる。
<第3実施形態>
図6(A)は、本発明の第3実施形態に係る多翼ファン10を示す断面図であり、図6(B)は、この多翼ファン10の羽根車11を示す斜視図である。図6(A)及び図6(B)に示すように、この多翼ファン10は、羽根車11の構造が第1実施形態と異なっている。その他の部位については、第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
この多翼ファン10では、羽根車11の各羽根83は、正面F側の端部が背面R側の端部よりも回転方向Dの後ろ側に位置するように傾斜して配置された後傾羽根である。各羽根83の傾斜角度θは、特に限定されないが、回転軸Sの軸方向に対して3°〜15°程度、好ましくは5°〜10°程度であるのがよい。
したがって、第3実施形態では、第1実施形態のように傾斜していない羽根を有する場合と比較して羽根車11の有効作動域を拡大することができる。これにより、多翼ファン10のファン効率をさらに向上させることができる。しかも、後述する図8の評価結果に示されているように、各羽根83が傾斜していない第1実施形態の場合と比べて、各羽根83が後傾羽根である場合には、連通部13と第2壁面22との隙間Gが大きくなった場合であっても、ファン効率の低下を抑制することができる。
<第4実施形態>
図7(A)は、本発明の第4実施形態に係る多翼ファン10の要部を示す断面図であり、図7(B)は、その変形例を示す斜視図である。図7(A)及び図7(B)に示すように、この第4実施形態の多翼ファン10は、羽根車11の正面F側の端部の構造及び第2壁面22の構造が第1実施形態とは異なっている。その他の部位については、第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
図7(A)に示すように、この多翼ファン10では、羽根車11の正面F側の端辺83eは、半径方向内側よりも外側の方が背面R側に位置するように傾斜している。第2壁面22は、羽根車11の端辺83eの傾斜に沿うようにして端辺83eに略平行に配置されている。第2壁面22は連通部13と回転軸Sの軸方向に対向している。
この多翼ファン10では、ベルマウス91及び案内部61を構成している部材と側壁部411とが別体で作製された後に互いに連結された構造を有している。略L字形状の案内部61とベルマウス91との間には中空部分が形成されている。
図7(B)に示すように、この多翼ファン10では、案内部61の背面R側の端部で、かつ、案内部61の半径方向外側の端部にリング部25が設けられている。リング部25の外周面は、第3壁面23とほぼ平行であり、回転軸Sの軸方向にほぼ平行である。リング部25の背面R側の端部は、羽根車11の正面F側の端部よりも背面R側に位置しており、隙間Gよりも背面R側に位置している。
<評価結果>
次に、第1実施形態及び第3実施形態の多翼ファン10の評価結果について説明する。
図8(A)は、第1実施形態に係る多翼ファン10と従来の多翼ファンのファン効率を比較したグラフである。図8(B)は、第3実施形態に係る多翼ファン10と従来の多翼ファンのファン効率を比較したグラフである。これらのグラフのデータは、第1実施形態、第3実施形態の多翼ファン10及び従来の多翼ファンを実際に運転してその際のファン効率を測定し、従来の多翼ファンのファン効率を基準(ゼロ)としたときの第1実施形態及び第3実施形態の多翼ファン10のファン効率を示している。したがって、データがプラスである場合には、第1実施形態及び第3実施形態の多翼ファン10のファン効率が従来の多翼ファンのファン効率よりも高いことを示している。
図9は、この評価に用いた従来の多翼ファン100を示す断面図である。図9に示すように、この多翼ファン100は、第1実施形態及び第3実施形態における第2壁面22に相当する部位が存在していない。この多翼ファン100のベルマウス91の背面R側の端部は、回転軸Sの軸方向において、各羽根83の前縁83fとほぼ同じ位置にあり、連通部13の半径方向内側の端部付近に位置している。
図8(A)に示すデータは、図2に示す多翼ファン10において、第2壁面22と羽根車11の正面F側の端部との隙間Gの大きさを1〜4mmの間で変えて、ファン効率を測定したものである。同様に、図8(B)に示すデータは、図6(A),(B)に示す多翼ファン10において、第2壁面22と羽根車11の正面F側の端部との隙間Gの大きさを1〜4mmの間で変えて、ファン効率を測定したものである。また、図8(A),(B)に示す従来の多翼ファン100のデータは、図9に示すベルマウス91の背面R側の端部91cと羽根車11の正面F側の端部との隙間の大きさを2mmに調整してファン効率を測定したものである。
図8(A)及び図8(B)に示すように、第1実施形態及び第3実施形態の多翼ファン10では、従来の多翼ファン100よりもファン効率が向上していることがわかる。特に、第3実施形態の多翼ファン10では、第1実施形態の多翼ファン10に比べて、隙間Gを大きくした場合であってもファン効率の低下の度合いが小さく抑えられていることがわかる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前記各実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。
例えば、前記実施形態では、第2壁面22における半径方向外側の端部は、連通部13における半径方向外側の端部と半径方向において略同じ位置に設けられている場合を例示したが、これに限定されない。第2壁面22における半径方向外側の端部は、連通部13における半径方向外側の端部よりも若干半径方向内側の位置に設けられていてもよい。また、第2壁面22における半径方向外側の端部は、連通部13における半径方向外側の端部よりも半径方向外側の位置に設けられていてもよく、この場合には隙間Gに循環流れが流れ込むのを抑制する効果をさらに高めることができる。
前記実施形態では、第1壁面21が正面F側の側壁部411の内面である場合を例示したが、例えば第1壁面21として別途作製された板状の部材を正面F側の側壁部411の内面に沿って配設してもよい。
10 多翼ファン
11 羽根車
13 連通部
17 渦巻形ケーシング
171 ケーシング本体
172 吐出管部
19 吐出口
21 第1壁面
22 第2壁面
23 第3壁面
25 リング部
41 側板
411 側壁部
412 管壁部
43 胴板
431 周壁部
432 内側管壁部
433 外側管壁部
61 案内部
83 前向き羽根
D 回転方向
F 回転軸の軸方向の正面側
G 羽根車と第2壁面との隙間
R 回転軸の軸方向の背面側
S 回転軸

Claims (4)

  1. 回転方向(D)に沿って配列された複数の羽根を有し、回転軸(S)の軸方向の正面側から背面側に向かって空気が流入し、この空気が前記羽根同士の隙間を通過して半径方向外側に流出するように構成された羽根車(11)と、前記羽根車(11)を収容するケーシング(17)と、を備えた多翼ファンであって、
    前記羽根車(11)は、隣り合う前記羽根同士の隙間が前記正面側の端部において前記羽根車(11)の外部と前記軸方向に連通する連通部(13)を有し、
    前記ケーシング(17)は、前記羽根車(11)に対して前記正面側に対向配置されて空気の吸込口を形成するとともにこの空気を前記羽根車(11)に案内するベルマウス(91)を有し、
    前記ケーシング(17)の内部には、
    前記羽根車(11)よりも半径方向外側で、かつ、前記羽根車(11)よりも正面側の位置において前記吸込口の周囲を囲むように設けられ、前記背面側を向いた第1壁面(21)と、
    前記第1壁面(21)よりも前記背面側の位置において前記羽根車(11)の前記連通部(13)と前記軸方向に対向する第2壁面(22)と、
    前記第1壁面(21)と前記第2壁面(22)との間において前記正面側から前記背面側に延びる第3壁面(23)と、が設けられている、多翼ファン。
  2. 前記ケーシング(17)は、前記第2壁面(22)と前記羽根車(11)との隙間(G)を半径方向外側から覆う筒状のリング部(25)をさらに有している、請求項1に記載の多翼ファン。
  3. 前記第3壁面(23)は、前記第2壁面(22)における半径方向外側の端部と前記第1壁面(21)とをつなぐとともに、
    前記第2壁面(22)における前記半径方向外側の端部は、前記連通部(13)における半径方向外側の端部と半径方向において略同じ位置、又は前記連通部(13)における半径方向外側の端部よりも半径方向外側の位置に設けられている、請求項1又は2に記載の多翼ファン。
  4. 前記羽根車(11)の各羽根は、前記正面側の端部が前記背面側の端部よりも前記回転方向(D)の後ろ側に位置するように傾斜して配置された後傾羽根である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多翼ファン。
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