JP2011224823A - 針葉樹合板の表面処理法 - Google Patents

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公彦 工藤
Wataru Kuroda
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Abstract

【課題】針葉樹合板をクロス下地用合板やコンクリート型枠用合板のみならず、住宅の内装材や家具・建具の表面材などになる化粧合板としても利用できるようにする。
【解決手段】割れや抜け節、凹み、その他の各種欠点部(P)に予じめパテ剤が充填された針葉樹合板(W)を用意して、先ずその表面を切削・研磨することにより平滑化し、その後目止め塗料の塗装とその目止め塗膜(9)に対する接着剤の塗布とを行ない、最後にその接着剤層(15)へ化粧シート(19)をラミネートする。
【選択図】 図11

Description

本発明は針葉樹合板をクロス下地用合板やコンクリート型枠用合板のみならず、住宅の内装材や家具・建具の表面材などになる化粧合板としても利用できるようにするための表面処理法に関する。
近年、木材資源の枯渇と地球環境保護の見地から、ラワンなどの南洋産広葉樹を入手することが困難になっており、植林によって再生利用可能な樹種である国産のカラマツやトドマツ、スギなどの針葉樹が、合板の構成材として採用されつつある。
しかし、針葉樹は比較的安価で安定良く入手できる利点がある反面、割れや抜け節などの欠点部が多く存在すると共に、広葉樹に比して早材(春材)部と晩材(秋材)部との密度差(硬度差)が大きく、これに基く凹凸や縞模様などが目立ち、合板の表面平滑性に著しく劣っている。
そのため、そのままの状態では化粧面の重要な化粧合板として、延いては居住者の眼に見える住宅内装材(床材、壁材、天井材など)や家具・建具の表面材などとして広く利用することができない。已むを得ず、外部からは見えない住宅の構造材として利用されているに過ぎない現状である。
この点、上記針葉樹の欠点部をパテ剤の充填により、ピンポイント的に補修する方法のほか、目止め塗料の塗装によって全面的に補修する方法が、下記特許文献1〜3に開示されている。
特開2009−101534号公報 特開2003−239535号公報 特開平10−34076号公報
ところが、アクリルウレタン樹脂塗料やその他の目止め塗料をロールコーターやナイフコーターなどの塗装機により塗装したとしても、このような目止め処理だけで針葉樹の欠点部を確実に補修し、合板の表面全体を平滑化することは至難の業である。
蓋し、針葉樹合板の表面はベニヤレースやスライサーなどによる単板切削時の未だ荒い凹凸粗面をなしており、又針葉樹の組織は単純で、繊維方向が通直であって、その特有の長く脆い繊維が特に軟質な早材(春材)部の表面から、上記目止め塗料の塗装時ロールコーターやナイフコーターなどにより捲れ上げ剥ぎ取られて、アットランダムに凹み、却って合板の表面平滑性が損なわれてしまうのであり、更にその剥ぎ取られた細長い鱗片状の繊維屑が上記塗装機に混入して、設備トラブルを惹起したり、同じく繊維屑が目止め塗料と一緒に塗装されて、合板の表面平滑性を爾後的に阻害してしまったりすることも招来するからである。
その結果、特許文献1に記載のクロス下地用合板や、特許文献2、3に記載のコンクリート型枠用合板として、外部から見えない部位であればともかく、居住者の眼に見える住宅の内装材(床材、壁材、天井材など)や家具・建具の表面材などになる化粧合板としては、到底採用することができない。
更に言えば、特許文献1〜3に記載されている目止め塗料の塗装による補修方法では、その後の紙貼り用接着剤を塗布する工程でも、やはり針葉樹に特有の長く脆い繊維を、その塗布機によってアットランダムに捲れ上げたり、剥ぎ取ったりするおそれがあり、接着剤塗布機のトラブルや塗布ムラ・塗布ヌケなどを惹起することは必至となる。
本発明はこのような課題の抜本的な解決を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では針葉樹合板の表面処理法として、割れや抜け節、凹み、その他の各種欠点部に予じめパテ剤が充填された針葉樹合板を用意して、先ずその表面を切削・研磨することにより平滑化し、その後目止め塗料の塗装又は/及び接着剤の塗布を行なうことを特徴とする。
又、請求項2では針葉樹合板の表面を先ず切削・研磨することにより平滑化し、その後目止め塗料の塗装とその目止め塗膜に対する接着剤の塗布とを行ない、最後にその接着剤層へ化粧シート又はクロス貼り付け面になる紙をラミネートすることを特徴とする。
請求項3では針葉樹合板の表面を先ず切削・研磨することにより平滑化し、その後目止め塗料を塗装して、最後にその目止め塗膜へクリヤー塗料を表面塗装することを特徴とする。
請求項4では針葉樹合板の表面を先ず切削・研磨することにより平滑化し、その後接着剤を塗布して、最後にその接着剤層へクロス貼り付け面になるライナー紙やその他の紙をラミネートすることを特徴とする。
更に、請求項5では目止め塗料をナチュラルリバースロールコーターによって塗装し、乾燥後その目止め塗膜をサンディングすることを特徴とする。
請求項1の構成では針葉樹合板の表面を平滑に切削・研磨しており、その切削加工によって針葉樹に特有の長く脆い繊維、特にその密度の粗い早材(春材)部の表面から捲れ・剥れやすい薄く軟らかな繊維を除去すると共に、ベニヤレースやスライサーなどによる単板切削時の未だ荒い凹凸粗面も無くしてあるため、その後に行なわれる目止め塗料の塗装時や接着剤の塗布時、上記早材部の薄く軟らかい繊維がその目止め塗装機や接着剤の塗布機に引っ掛かって、捲れ上げ剥ぎ取られてしまい、その細長い鱗片状の繊維屑が上記目止め塗料や接着剤へ混入するおそれはなく、表面平滑性と化粧面の意匠性に優れた化粧合板を得ることに役立つ効果がある。上記針葉樹の繊維屑が目止め塗装機や接着剤塗布機へ混入して、その設備トラブルを惹起するおそれもない。
その場合、請求項2〜4の構成でも、その針葉樹合板の表面を切削・研磨することにより平滑化しているため、上記請求項1と同じ針葉樹に特有な長く脆い繊維の除去や、未だ荒い凹凸粗面における就中凸部の解消を行なえるほか、特に請求項2の構成によれば、その表面処理された針葉樹合板を化粧シートでの希望する優美な化粧合板として、又は紙面にクロスを貼り付け得るクロス下地用合板として、各々利用できる効果もあり、又請求項3の構成によれば、その表面処理された針葉樹合板を木理や年輪の透視可能な化粧合板として、住宅の内装材や家具・建具の表面材に利用できる効果もあり、他方請求項4の構成によれば、その表面処理された針葉樹合板をクロス下地用合板として利用できる効果もある。
更に、請求項5の構成を採用するならば、そのナチュラルロールコーターの作用後にリバースロールコーターが針葉樹合板の表面へ、目止め塗料を弾圧的に押し付けるように塗装するため、高い平滑度の目止め塗膜を得られ、その後のサンディング処理とも相俟って、針葉樹合板の表面平滑性と意匠性がますます向上する。
パテ剤を充填した針葉樹合板の斜面図である。 図1の部分拡大平面図である。 図2の3−3線に沿う断面図である。 早材部の脆い繊維が捲れ上がった状態を示す図2に対応する部分拡大平面図である。 図4の5−5線に沿う断面図である。 バーチカルミーリングカッターによる針葉樹合板の表面切削工程を示す説明図である。 図6の平面図である。 図7の正面図である。 ナチュラルリバースロールコーターによる針葉樹合板の目止め塗装工程を示す説明図である。 ナチュラルロールコーターによる針葉樹合板の接着剤塗布工程を示す説明図である。 化粧シートをラミネートした化粧合板の断面図である。 クリヤー塗料を表面塗装した化粧合板の断面図である。 ライナー紙をラミネートしたクロス下地用合板の断面図である。 UV硬化樹脂塗料を表面塗装したコンクリート型枠用合板の断面図である。
以下、図面に基いて本発明を詳述すると、図1〜3はカラマツやトドマツ、スギなどの針葉樹単板(1)(2A)(2B)(3A)(3B)から作成された5プライ(厚みが約12mm)の針葉樹合板(W)を例示しており、その表裏両単板(3A)(3B)と芯単板(1)の繊維方向が合板(W)の長手方向に沿って延在しているに比し、両添え芯単板(2A)(2B)の繊維方向は合板(W)の幅方向に沿って延在している。(P)は上記針葉樹合板(W)の表面(表単板)に存在するものと想定した割れや抜け節、凹み、その他の各種欠点部、(Z1)(Z2)は同じく表面(表単板)の淡白い早材(春材)部と濃色の晩材(秋材)部を示している。
このような針葉樹合板(W)を台板として、住宅の内装材(床材、壁材、天井材など)や家具・建具の表面材などになる化粧合板(A1)を得るに当っては、その針葉樹合板(W)を図6〜10の工程順序に従って表面処理するのである。
即ち、上記針葉樹合板(W)の表面(表単板)に存在する各種欠点部(P)を、予じめパテ剤(図示省略)の人為的又は機械的な充填によって目止め処理しておく。
そして、上記針葉樹合板(W)を水平に矢印方向(F)へ自動搬送するライン上での第1工程として、先ず図6のようにその表面(表単板)を上方から表面切削機(C)により、目標とする所要深さ(例えば約0.1〜0.3mm、好ましくは0.2mm)だけ切削加工して、針葉樹に特有の長く脆い繊維(M)、就中その密度の粗い早材部(Z1)の表面から捲れ・剥れやすい薄く軟らかな繊維(M)を除去すると共に、ベニヤレースやスライサーなどによる単板切削時の未だ荒い凹凸粗面も無くす。
更に、その表面切削機(C)を兼用して表面研磨するか、又はその切削加工後に別なロールサンダーやベルトサンダーなどの研磨機を用いて、約0.1mm程度の表面研磨も行なうことにより、上記針葉樹合板(W)の表面(表単板)を高精度に平滑化し、後工程における目止め塗料や化粧シート貼り用接着剤、クリヤー塗料などの塗装時、上記早材部(Z1)の薄く軟らかい繊維(M)が図4、5のように、軸方向のヒビ割れ線(裂け目)(y)から捲れたり、山形に尖った先端(e)から剥れたりして、その細長い鱗片状の繊維屑(m)が上記塗料や接着剤へ混入することがないように予防しておくのである。
その場合、図6〜8は上記表面切削機(C)として好ましいバーチカルミーリングカッターを示しており、これは加工材である針葉樹合板(W)の幅方向(図示矢印の搬送方向と直交する方向)に沿って並列する少なくとも左右一対の回転刃物(4L)(4R)と、その各刃物(4L)(4R)の外周縁部に付属一体化されたチップ(5L)(5R)と、上記針葉樹合板(W)の表面と直角ではなく、その搬送方向(F)に対して前傾又は後傾する姿勢状態に保たれた刃物回転支軸(6L)(6R)とを備え、図外の駆動モーターにり上記回転刃物(4L)(4R)を相反方向へ回転させて、そのチップ(5L)(5R)により針葉樹合板(W)の表面全体を精密に切削加工できるようになっているが、研磨機能も具備しているため、上記切削後の平滑な表面を引き続き効率良く高精度に研磨し得る利点がある。
但し、針葉樹合板(W)の表面を回転刃物の円形外周縁部に付属するチップによって切削できるならば、上記バーチカルミーリングカッター以外の表面切削機(C)を用いても勿論良い。尚、図6の符号(7)は針葉樹合板(W)を下方から支持する受けロール、(8)は同じく合板(W)を上方から押え付ける駆動ロールであり、その駆動ロール(8)の回転駆動力によって上記針葉樹合板(W)を矢印方向(F)へ水平に搬送するようになっている。
次いで、図9の第2工程に示すようなナチュラルリバースロールコーター(N)を用いて、上記針葉樹合板(W)の表面(表単板)へ上方から目止め塗料を塗装し、乾燥させた後、その目止め塗膜(9)のサンディング処理を行ない、ますます平滑化する。
つまり、先に表面が切削・研磨された針葉樹合板(W)を矢印方向(F)へ搬送(順送)する金属製の送りロール(10a)(10b)とゴム製のナチュラルロールコーター(11)に対し、その作用後にゴム製のリバースロールコーター(12)を逆方向へ回転させることにより、目止め塗料を針葉樹合板(W)の表面(表単板)へ弾圧的に押し付けて、その表面の目止め作用効果をますます昂め、高い平滑度の目止め塗膜(9)に仕上げるのである。(13)は目止め塗装のドクターロールを示している。尚、上記目止め塗料としては酢酸ビニルエマルジョンを初め、アクリルウレタン樹脂系やその他の水性樹脂系又はUV硬化樹脂系の塗料を広く用いることができる。
上記針葉樹合板(W)の表面(表単板)は前工程において平滑に切削・研磨されているため、その表面に対する目止め塗料の塗装中、針葉樹に特有の長く脆い繊維(M)がナチュラルロールコーター(11)やリバースロールコーター(12)に引っ掛かって、早材部(Z1)の裂け目(y)から捲れ上がったり、同じく山形に尖った先端(e)から剥れ取れたりするおそれがなく、まして目止め塗料に混入して表面平滑性を爾後的に阻害したり、設備トラブルを招来したりする事故はない。
そこで、このような表面平滑に確保された針葉樹合板(W)の目止め塗膜(9)へ、化粧合板(A1)としての化粧を行なうため、引き続き図10の第3工程において、ナチュラルロールコーター(14a)(14b)により接着剤を塗布する。その場合、1台のナチュラルロールコーターを用いて、接着剤を1回で全部塗布するよりも、2台のナチュラルロールコーター(14a)(14b)を使用して、接着剤を半分づつ2回に分けて塗布する方が、平滑性の向上に役立つ。
尚、上記接着剤としては変性エチレン酢酸ビニルエマルジョンや水性ビニルウレタン、PURホットメルト接着剤などを好適に用いることができる。図10の符号(15)はその接着剤層、(16a)(16b)は針葉樹合板(W)の送りロール、(17a)(17b)は接着剤塗布用のドクターロール、(18)は乾燥炉である。
最後に、上記針葉樹合板(W)の表面(表単板)へ接着剤層(15)を介して、つき板(化粧単板)や予じめ化粧プリントが施された紙又はプラスチックフィルム(これらの全体を化粧シート(19)と総称する。)を貼り付け一体化すれば、図11に示すような目標とする製品の化粧合板(A1)を得られる。
先には図6〜10に基き、化粧シート(19)のラミネートによる希望の優美な化粧合板(A1)を得るため、針葉樹合板(W)の表面(表単板)へ切削加工と目止め塗料の塗装と化粧シート貼り用接着剤の塗布とを順次行なう旨として説示したが、上記接着剤の塗布とこれによる化粧シート(19)のラミネートとを省略し、その代りに上記目止め塗膜(9)の表面へ図12のように、上塗り層(20)となるクリヤー塗料を直かに塗装(表面塗装)するだけにとどめて、針葉樹合板(W)の木理や年輪をリアルな化粧として透視できる化粧合板(A1)に仕上げても良い。
他方、針葉樹合板(W)から眼に見えないクロス下地用合板(A2)を得る場合には、上記化粧合板(A1)の化粧シート(19)に代えて、その化粧プリントが施されていないライナー紙やその他の紙をラミネートし、その平滑性に富む紙面をクロス貼り付け面として活用しても良く、又上記針葉樹合板(W)の切削・研磨された表面(表単板)に対する目止め塗料の塗装を省略して、その表面(表単板)へ接着剤を塗布し、その接着剤層(15)へ上記ライナー紙やその他の紙(21)をラミネートすることにより、その紙面がクロス貼り付け面になる図13のようなクロス下地用合板(A2)に仕上げてもさしつかえない。
更に、やはり針葉樹合板(W)からコンクリート型枠用合板(A3)を得る場合には、上記化粧合板(A1)の化粧シート(19)やクロス下地用合板(A2)のクロス貼り付け面になる紙面が不必要であるため、その針葉樹合板(W)の表面(表単板)に対する切削加工と目止め塗料の塗装後、その目止め塗膜(9)の表面へ図14のように、上塗り層(22)となる無溶剤型ウレタン樹脂塗料やその他のアルカリに耐える各種塗料を塗装(表面塗装)しても良い。
但し、コンクリート型枠用合板(A3)を得る場合でも、図11に示した化粧合板(A1)の工程に準じて、その針葉樹合板(W)に塗装した接着剤層(15)の表面へ、化粧シート(19)に代る平滑な紙又は不織布をラミネートすることができる。
何れにしても、本発明に係る針葉樹合板(W)の表面処理法ではその合板(W)の表面(表単板)をバーチカルミーリングカッターなどの表面切削機(C)によって、平滑に切削・研磨してあり、針葉樹の表面における殊更早材(春材)部(Z1)のヒビ割れ線(裂け目)(y)や尖った先端(e)から、後工程の塗装機により捲れ上げ剥ぎ取られやすい軟質な脆い繊維(M)を、未然に除去するようになっているため、クロス下地用合板(A2)やコンクリート型枠用合板(A3)、その他の外部から見えない部位に使われる場合だけでなく、居住者の眼に触れる住宅の内装材や家具・建具の表面材などになる化粧合板(A1)としても、その針葉樹合板(W)を有効に利用することができ、実益大である。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例と比較例を挙げて、一層具体的に説明する。
〈実施例1〉
予じめロールサンダーによって裏面研磨すると共に、割れや抜け節などの欠点部をパテ埋めした厚さ12.6mm(4プライ)のトドマツ合板を用意し、その表面をバーチカルミーリングカッターにより0.2mmだけ切削して、厚さ12.4mmとした。その後、更に0.1mmだけロールサンダーを用いて表面研磨し、表面が平滑な厚さ12.3mmのトドマツ合板を得た。次に、1台のナチュラルロールコーターを用いて、上記トドマツ合板の表面に接着剤(商品名:リカボンドBA−10L/11B)を100g/m2塗布し、その後印刷紙をラミネートすることにより、化粧合板を得た。
〈実施例2〉
表面が平滑な厚さ12.3mmのトドマツ合板に、2台のナチュラルロールコーターを用いて、接着剤(商品名:リカボンドBA−10L/11B)を1回目に50g/m2と2回目に同じ50g/m2との合計100g/m2塗布したこと以外は、上記実施例1と同様にして実施例2の化粧合板を得た。
〈実施例3〉
上記実施例1と同様にして得た表面が平滑な厚さ12.3mmのトドマツ合板に、その後実施例1や上記実施例2の接着剤を塗布せず、ナチュラルリバースロールコーター及びナチュラルロールコーターによって、そのトドマツ合板の表面へ直かにUV硬化樹脂塗料(商品名:ポリメディックSKS−025)を順次下塗り、中塗り並びに上塗りし、各々UV照射することにより硬化させて、表面塗装合板を得た。
〈実施例4〉
上記実施例1と同様にして得た表面が平滑な厚さ12.3mmのトドマツ合板に、ナチュラルリバースロールコーターを用いて、目止め塗料(商品名:インスターボンドXC−105)を50g/m2塗布し、乾燥させた後、サンディング処理を行なった。次に、上記実施例1と同様な1台のナチュラルロールコーターを用いて、上記トドマツ合板の表面に接着剤(商品名:リカボンドBA−10L/11B)を100g/m2塗布し、その後印刷紙をラミネートすることにより、化粧合板を得た。
〈実施例5〉
表面が平滑な厚さ12.3mmのトドマツ合板に、2台のナチュラルロールコーターを用いて、接着剤(商品名:リカボンドBA−10L/11B)を1回目に50g/m2と2回目に同じ50g/m2との合計100g/m2塗布したこと以外は、上記実施例4と同様にして実施例5の化粧合板を得た。
〈実施例6〉
上記実施例4と同様にして目止め塗料の塗布とサンディング処理が行なわれた厚さ12.3mmのトドマツ合板に、その後実施例4や上記実施例5の接着剤を塗布せず、上記実施例3と同様なナチュラルリバースロールコーター及びナチュラルロールコーターによって、そのトドマツ合板における目止め塗膜の表面へUV硬化樹脂塗料(商品名:ポリメディックSKS−025)を順次下塗り、中塗り並びに上塗りし、各々UV照射することにより硬化させて、表面塗装合板を得た。
〈比較例1〉
バーチカルミーリングカッターによる表面切削及びロールサンダーによる表面研磨を行なっていないトドマツ合板の表面に、1台のナチュラルロールコーターを用いて、接着剤(商品名:リカボンドBA−10L/11B)を100g/m2塗布し、その後印刷紙をラミネートすることにより、化粧合板を得た。
〈比較例2〉
2台のナチュラルロールコーターを用いて、接着剤(商品名:リカボンドBA−10L/11B)を1回目に50g/m2と2回目に同じ50g/m2との合計100g/m2塗布したこと以外は、上記比較例1と同様にして比較例2の化粧合板を得た。
〈比較例3〉
表面切削及び表面研磨を行なっていないトドマツ合板の表面に、上記比較例1や比較例2の接着剤を塗布せず、ナチュラルリバースロールコーター及びナチュラルロールコーターを用いて、UV硬化樹脂塗料(商品名:ポリメディックSKS−025)を順次下塗り、中塗り並びに上塗りし、各々UV照射することにより硬化させて、表面塗装合板を得た。
〈比較例4〉
表面切削及び表面研磨を行なっていなトドマツ合板の表面に、ナチュラルリバースロールコーターを用いて、目止め塗料(商品名:インスターボンドXC−105)を50g/m2塗布し、乾燥させた後、サンディング処理を行なった。次に、上記比較例1と同様な1台のナチュラルロールコーターを用いて、上記トドマツ合板の表面に接着剤(商品名:リカボンドBA−10L/11B)を100g/m2塗布し、その後印刷紙をラミネートすることにより、化粧合板を得た。
〈比較例5〉
2台のナチュラルロールコーター用いて、接着剤(商品名:リカボンドBA−10L/11B)を1回目に50g/m2と2回目に同じ50g/m2との合計100g/m2を塗布したこと以外は、上記比較例4と同様にして比較例5の化粧合板を得た。
〈比較例6〉
上記比較例4と同様にして目止め塗料の塗布とサンディング処理が行なわれたトドマツ合板の表面に、その後比較例4や上記比較例5の接着剤を塗布せず、上記比較例3と同様なナチュラルリバースロールコーター及びナチュラルロールコーターによって、そのトドマツ合板における目止め塗膜の表面へUV硬化樹脂塗料(商品名:ポリメディックSKS−025)を順次下塗り、中塗り並びに上塗りし、各々UV照射することにより硬化させて、表面塗装合板を得た。
本発明の上記実施例1〜6と比較例1〜6により得た合板について、その表面平滑性を表面仕上がり状態の目視検査により、又目止め塗装機・接着剤塗布機・表面塗装機の状態をその塗料や接着剤に対する繊維屑混入量の目視検査により、更にその塗布状態を塗布ムラや塗布ヌケの目視検査により、各々評価した結果は表1に記載の通りである。
Figure 2011224823
本発明の実施例4〜6によれば、その化粧合板は何れも優れた表面平滑性を有するため、居住者の眼に触れる住宅の内装材(床材、壁材、天井材など)や家具・建具の表面材などとして、有効に利用することができる。又、実施例1、2により得られた化粧合板でも、その印刷紙などの化粧シートに代えて、クロス貼り付け面となるライナー紙やその他の厚紙をラミネートすることにより、クロス下地用合板として支障なく利用できる効果がある。更に、実施例3によって得られた表面塗装合板は、コンクリート型枠用合板としてふさわしく有効に利用することができる。
(1)・芯単板
(2A)(2B)・添え芯単板
(3A)・表単板
(3B)・裏単板
(4L)(4R)・回転刃物
(5L)(5R)・チップ
(6L)(6R)・刃物回転支軸
(7)・受けロール
(8)・駆動ロール
(9)・目止め塗膜
(10a)(10b)・送りロール
(11)・ナチュラルロールコーター
(12)・リバースロールコーター
(13)・ドクターロール
(14a)(14b)・ナチュラルロールコーター
(15)・接着剤層
(16a)(16b)・送りロール
(17a)(17b)・ドクターロール
(18)・乾燥炉
(19)・化粧シート
(20)・上塗り層
(21)・紙
(22)・上塗り層
(A1)・化粧合板 (A2)・クロス下地用合板
(A3)・コンクリート型枠用合板
(C)・表面切削機
(M)・長く脆い繊維
(N)・ナチュラルリバースロールコーター
(P)・欠点部
(W)・針葉樹合板
(Z1)・早材(春材)部
(Z2)・晩材(秋材)部
(e)・尖った先端
(m)・繊維屑
(y)・ヒビ割れ線(裂け目)

Claims (5)

  1. 割れや抜け節、凹み、その他の各種欠点部に予じめパテ剤が充填された針葉樹合板を用意して、先ずその表面を切削・研磨することにより平滑化し、その後目止め塗料の塗装又は/及び接着剤の塗布を行なうことを特徴とする針葉樹合板の表面処理法。
  2. 針葉樹合板の表面を先ず切削・研磨することにより平滑化し、その後目止め塗料の塗装とその目止め塗膜に対する接着剤の塗布とを行ない、最後にその接着剤層へ化粧シート又はクロス貼り付け面になる紙をラミネートすることを特徴とする請求項1記載の針葉樹合板の表面処理法。
  3. 針葉樹合板の表面を先ず切削・研磨することにより平滑化し、その後目止め塗料を塗装して、最後にその目止め塗膜へクリヤー塗料を表面塗装することを特徴とする請求項1記載の針葉樹合板の表面処理法。
  4. 針葉樹合板の表面を先ず切削・研磨することにより平滑化し、その後接着剤を塗布して、最後にその接着剤層へクロス貼り付け面になるライナー紙やその他の紙をラミネートすることを特徴とする請求項1記載の針葉樹合板の表面処理法。
  5. 目止め塗料をナチュラルリバースロールコーターによって塗装し、乾燥後その目止め塗膜をサンディングすることを特徴とする請求項1記載の針葉樹合板の表面処理法。
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