JP2011224672A - ロボットのツールベクトルの導出方法及び較正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便に短時間にしかも精度よくロボットのツールパラメータ(Tx,Ty,Tz,α,β,γ)、特にツールパラメータの中の並進成分(Tx,Ty,Tz)であるツールベクトルを導出する方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るロボットのツールベクトルの導出方法は、ロボット2のアーム先端に取り付けられたツール6の先端位置を決定するツールベクトルを導出する方法であって、ロボット2のツール6の先端が空間上の所定点の近傍に位置するように、ロボット2に対して3つ以上の姿勢をとらせ、各姿勢におけるツール6の先端の位置ずれ量である実績位置ずれ量を計測し、計測された実績位置ずれ量を基にツールベクトルTを算出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、溶接ロボットなどの先端に取り付けられたツールに関し、簡便且つ短時間に精度よくツールベクトルを導出、較正することのできる技術に関する。
例えば、ワークに対して自動的に溶接を行う溶接ロボットにおいては、溶接ロボットの先端部分(手首部)に、溶接トーチ等を備えた溶接ツールが取り付けられている。
この溶接ツールの先端部にはツール座標系が設定されており、このツール座標系は、ツールパラメータを用いた変換行列を用いることでフランジ座標系から座標変換可能となっている(ツールパラメータとツールベクトルの差違は後述する)。フランジ座標系は、溶接ロボットの先端部に形成されているフランジ部に設定された座標系であり、このフランジ座標系は、溶接ロボットの各軸のデータより制御装置にて計算可能となっている。
以上のことから明らかなように、制御装置においてツール先端の位置を正確に把握するためには、座標変換に不可欠なツールパラメータを予め正確に導出しておく必要がある。ツールパラメータの導出作業は溶接ロボットのツールを交換した後に行われることもあるが、ツールが作業ワーク等に衝突したときなどツールパラメータの変更が生じたとき等にも行われる。
ツールパラメータの導出、較正に関する技術としては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。
特許文献1は、ロボットのアーム先端に取り付けられたツールの位置姿勢を決定するツールパラメータを導出する方法において,上記ツールを空間上の1点に少なくとも異なる3つの姿勢で位置決めしたときの各位置決めデータに基づいて上記ツールの取り付け部の座標系を演算し、ツールパラメータを用いて表現される上記取り付け部の座標系の任意の2つよりみたツール位置候補を含む直線を少なくとも2本求め、上記直線同士の交点と取り付け部の座標系とに基づいて上記ツールパラメータを導出してなることを特徴とするロボットのツールパラメータ導出方法を開示する。
特許第2774939号公報
特許文献1に開示された技術を用いることで、ツールパラメータをほぼ正確に導出することができるようになるものの、実際の現場から、幾つかの改良を望む声が挙がってきている。
すなわち、特許文献1に開示された技術では、溶接ロボットの先端部に針状に尖った治具(専用治具(1))を装着し、他方、同様に先端が針状となった治具(専用治具(2))を用意し、ロボットの姿勢をいろいろと変化させながら、専用治具(1)の針先と専用治具(2)の針先を併せる位置決め教示を行い、その結果からツールパラメータの推定を行うものとなっている。
この技術によれば、ツールパラメータの導出計算は簡単な式となるが、オペレータによる「針先合わせ」を介した位置決めを行う必要があるため、習熟度や目視による方向などにより正確な位置決めが難しい。較正後の結果の検証も目視で行うため、定量的な把握も難しいことになる。言い換えるならば、作業者の熟練度や技量などが、ツールの位置決め精度やツール最先端の導出精度に影響を及ぼすようになる。
それ故、ツールパラメータの導出精度を向上させるためには、計測点数を増やして誤差を平均化する必要があるが、計測点数の増加はオペレータの作業時間の増加へとつながる。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、作業者の熟練度や技量などに因らず、より簡便に短時間にしかも精度よくロボットのツールパラメータ(Tx,Ty,Tz,α,β,γ)、特に、ツールパラメータの中の並進成分(Tx,Ty,Tz)である「ツールベクトル」を導出する方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
本発明に係るロボットのツールパラメータの導出方法は、ロボットのアーム先端に取り付けられたツールの先端位置を決定するツールベクトルを導出する方法であって、前記ロボットのツール先端が空間上の所定点の近傍に位置するように、前記ロボットに対して3つ以上の姿勢をとらせ、各姿勢におけるツール先端の位置ずれ量を計測して実績位置ずれ量とし、計測された実績位置ずれ量を基にツールベクトルを算出することを特徴とする。
なお、ツールベクトルとは、ロボットのツール座標系とフランジ座標系とをつなぐパラメータであるツールパラメータ(Tx,Ty,Tz,α,β,γ)の中で、並進成分(Tx,Ty,Tz)のみを取り出したものである。
好ましくは、前記ツールベクトルを算出するに際しては、計算で得られるツール先端の位置ずれ量と、計測で得られるツール先端の実績位置ずれ量とが一致するように、前記ツールベクトルを算出するとよい。
具体的には、後述する式(7)において表現されるように、ツールベクトルを用いて算出されるツールの先端位置の「計算上の位置ずれ量(Pin−Pi1)」と、ツールの先端位置の計測値から得られる「実績位置ずれ量(An−A1)」とが一致するようなツールベクトルを求めるとよい。
ツールベクトルの導出にあたっては、前記ツール先端の実績位置ずれ量を計測可能な計測器を設けておき、前記計測器により設定される計測座標系に関して、当該計測座標系の原点を前記計測器の原点位置に一致させると共に、計測座標系の座標軸をロボットに設定されたロボット座標系の軸方向に一致させた上で、各姿勢におけるツール先端の実績位置ずれ量を計測するとよい。
また、本発明に係るロボットのツールパラメータの較正方法は、上述したツールベクトルの導出方法を用いて、ツールベクトルを求め、求められたツールベクトルを基にして、前記ロボットに既に設定されているツールベクトルを修正することを特徴とする。
本発明に係る技術を用いれば、作業者の熟練度や技量などに因らず、より簡便に短時間にしかも精度よくロボットのツールベクトルを導出することが可能となる。
本発明の実施形態に係るロボットシステムの全体構成図である。 ツール座標系とフランジ座標系との関係を示す概念図である。 実績位置ずれ量を計測する方法を示した概念図である。 ツールベクトルの導出手順を示すフローチャートである。 本発明に係る他の実施形態を示す図である。
本発明の実施形態を、図を基に説明する。なお、以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
まず、本実施形態に係るロボットシステム1の全体構成について説明する。
図1に示すように、ロボットシステム1は、溶接ロボット2と、教示ペンダント3を備えた制御装置4と、パソコン5(パーソナルコンピュータ)とを含む。溶接ロボット2は垂直多関節型の6軸の産業用ロボットであり、その先端に溶接トーチなどから構成される溶接ツール6(単にツール6と呼ぶこともある)が設けられている。この溶接ロボット2はそれ自体を移動させるスライダ(図示せず)に搭載されていてもよい。
制御装置4は、溶接ロボット2を、予め教示したプログラムに従って制御する。教示プログラムは、制御装置4に接続された教示ペンダント3を使用して作成する場合や、パソコン5を利用したオフライン教示システムを使用して作成する場合がある。いずれの場合であっても、教示プログラムは、実際の動作の前に予め作成される。パソコン5により作成されたプログラムは、磁気的にデータを記憶した媒体等を介して制御装置4に受渡しされたり、データ通信により制御装置4に転送されたりする。
パソコン5、すなわちオフライフ教示システムは、表示装置としてグラフィック表示可能なディスプレイを備え、入力装置としてキーボード又はマウスを備える。また、ワークのCAD情報を取込むために、磁気記憶装置又は通信装置が設けられている。
ところで、本願発明は、ツール先端の位置を正確に把握するために必要なツールパラメータ(特にツールベクトル)を正しく導出するための方法に関するものである。
図2に示す如く、このツールパラメータとは、溶接ツール6の先端部(溶接点)の位置座標すなわちツール座標系を、溶接ロボット2の先端部に形成されているフランジ部に設定された座標系であるフランジ座標系から座標変換するものであり、このフランジ座標系は、溶接ロボット2の各軸のデータより制御装置4にて計算可能となっている。つまり、ツールパラメータを用いることで、制御装置4によりツール先端の位置座標を算出することが可能となる。
ところで、ロボットのツールパラメータには(Tx,Ty,Tz,α,β,γ)の並進3成分と回転3成分とがあるが、本発明は、ツールパラメータの中の並進成分(Tx,Ty,Tz)である「ツールベクトル」を導出する方法を開示する。この方法は、後述する計測器10を用いてツール先端の位置のずれ量を計測し、制御装置4やパソコン5内において、計測されたずれ量を基にツールベクトルを算出するものである。
以下、本発明に係るロボットのツールベクトルの導出方法について詳しく説明する。
まず、本発明で使用する計測器10について説明する。
図1,図3に示す如く、計測器10は、距離変位計であるダイヤルゲージ11を3台有しており、ツール先端の3次元的な変化量を正確に捉えるために、各ダイヤルゲージ11はそれぞれが直交する方向に配備されている。この計測器10により構成される計測座標に関しては、その原点位置を計測器10の原点とすると共に、計測座標の座標軸の軸方向をロボットに設定されたロボット座標系の軸方向に一致させるようにしている。
一方、ロボットの先端であるフランジ面7に取り付けられている溶接ツール6に関しては、溶接ツール6の先端に計測用プローブ12を取り付ける。この計測用プローブ12は、その先端部に鋼球などから構成される球体部13を有し、この球体部13の中心が溶接ツール6の先端(計測したいツール先端)の位置となるように位置づけられる。前述したダイヤルゲージ11の先端は、球体部13の位置の変化量を確実にセンシングできるように、平面上の板などで構成され平面接触子14となっている。溶接ロボット2が様々な姿勢をとったとしても、計測用プローブ12の球体部13は平面接触子14に点接触するため、計測器10は球体部13の位置の変化量を確実に検出できる。
ところで、前述の如く、計測器10(3台のダイヤルゲージ11)の各計測方向がロボット座標系の軸方向と一致するように配置できれば、各ダイヤルゲージ11の計測値が、対応するロボット座標系での計測値となるが、このような配置を常に実現することが難しい場合もある。その際には、以下の手順で計測座標系を設定する(補正する)ことは好ましい。
すなわち、
(i) 計測器10の原点近傍にロボット先端を位置決めし、この位置を計測器10で計測する。このときの計測値をM1(M1x,M1y,M1z)とする。
(ii) ロボットを(i)の姿勢のままロボット座標系でX軸方向にのみ動作させ、その時の位置を計測器10で計測する。このときの計測値をM2(M2x,M2y,M2z)とする。
(iii) ロボットを(i)の位置に戻し、ロボットを(i)の姿勢のままロボット座標系でY軸方向にのみ動作させ、その時の位置を計測器10で計測し、計測値をM3(M3x,M3y,M3z)とする。
(iv) 以下の手順で計測値をロボット座標軸に合致した計測座標系に変換するマトリックスrobomesを導出する。
なお、[数1]におけるUは、計測器10から見たロボットのX軸方向、Vは計測器10から見たロボットのY軸方向、Wは計測器10から見たロボットのZ軸方向であり、mesroboは、計測器10からみたロボット座標系(原点は計測座標)を表しており、計測座標系をロボット座標系へ変換する変換行列である。
このmesroboを用いることで、計測器10の各計測方向とロボット座標系の軸方向とが一致した配置を(仮想的に)実現することができる。本実施形態においても、このmesroboを用いることとする。
一方、詳細は後述するが、ツールベクトルの導出では、各姿勢におけるツール先端の位置のずれ量である「実績位置ずれ量」を計測し、計測された「実績位置ずれ量」からツールベクトルを算出するため、計測器10での計測値の差分(変化量)が重要であって、原点のシフト量は最終的に相殺され不要である。それ故、mesroboの逆行列で定義されるrobomesは、計測器10の原点位置を基準に座標軸をロボット直交座標軸で表現したもので十分であり、ロボット座標系からの計測座標原点の位置ベクトルを正確に推定する必要はない。
なお、計測器10の各ダイヤルゲージ11の計測値M(Mx,My,Mz)を計測座標系での計測値A(Ax,Ay,Az)に変換するには、以下の変換を行えばよい。
本実施形態での計測値は、特に断らない限りこの変換を行った(軸方向はロボット直交座標軸に一致した)計測座標系での値とする。
以上まとめれば、[数2]で示す変換を行うことで、計測器10の計測値はロボット直交座標軸に一致した計測座標系での値となり、計測器10の各計測方向がロボット座標系の軸方向と一致していない場合でも、正確な計測値を確実に得ることができるようになる。
このようにして得られた正確な計測値を基に、ツールベクトルを導出する方法を以下に述べる。
計測器10を用いたツールベクトルの導出方法は、溶接ロボット6のツール先端が空間上の所定点の近傍に位置するような3つ以上の姿勢を溶接ロボット6に対してとらせ、各姿勢におけるツール先端の位置ずれ量である実績位置ずれ量を計測し、計測された実績位置ずれ量を基にツールベクトルを算出するものである。
言い換えるならば、ツール6を空間上の1点近傍に少なくとも異なる3の姿勢で位置決めし、その際の位置ずれ量(計測器10の変化量)を計測し、計測された位置ずれ量(実績位置ずれ量)に基づいてツール6の先端位置を演算し、ツール6の計算上の位置ずれ量が実績位置ずれ量と一致するようにツールベクトルを導出する。
具体的には、図4のS1に示す如く、まず、オペレータは、教示ペンダント3により計測用プローブ12の球体部13を計測器10の計測範囲の所定位置Pに設定する。この所定位置Pは、計測器10の原点近傍であることが好ましい。
その後、S2のように、計測器10の計測値A1(A1x,A1y,A1z)を計測すると共に、ロボットの各軸値を計測する。得られたロボットの各軸値を基に、所定位置Pのロボット座標系での位置P1(P1x,P1y,P1z)、フランジ座標系での位置F1(l1x,l1y,l1z,m1x,m1y,m1z,n1x,n1y,n1z,o1x,o1y,o1z)を求める。
これらA1(A1x,A1y,A1z)、P1(P1x,P1y,P1z)、F1(l1x,l1y,l1z,m1x,m1y,m1z,n1x,n1y,n1z,o1x,o1y,o1z)、の関係は、フランジ面7から見たツール先端を定義するツールベクトルをT(Tx,Ty,Tz)とすると,式(1)で表すことができる。
次に、S4の如く、ツール6の姿勢を変化させ、S1で採用した姿勢とは異なる姿勢で計測器10の計測範囲の所定位置Pに位置決めする。
このとき(k番目)のロボット座標での位置をPk、ロボットのフランジ座標系をFkとすると、式(2)が得られる。なお、計測器10の座標系で計測したk番目の値をAk(Akx,Aky,Akz)とすると、Akの計測座標系とPkのロボット座標系は軸方向が一致しているため、式(3)に示すように変化量は一致する。
なお、採用する姿勢は、3姿勢以上であることが好ましいため、S3に示すように、3姿勢に達していない場合は、更に別の姿勢を採用する。
ここで、n回計測した(n姿勢を採用した)とすると、式(1),式(2)をまとめて、
となる。
また、式(3)と式(4)から関係から、式(5)が成立する。
ここで、ツールベクトルの初期値をT0(T0x,T0y,T0z)として、収束計算i番目に導出されたツールベクトルをTi(Tix,Tiy,Tiz)とすると、式(4),式(5)は以下のようになる。
式(7)のツールベクトルTから演算された先端位置Pの各差分が、計測値の差分になるようなツールベクトルTを求めるとよい。言い換えるならば、ツールベクトルを用いて算出されるツール6の先端位置の「計算上の位置ずれ量(Pin−Pi1)」と、ツール6の先端位置の計測値から得られる「実績位置ずれ量(An−A1)」とが一致するようなツールベクトルTを求めるとよい。
そのために、S5に示す如く、以下の方程式をΔAが0になるように、最小二乗法を用いた収束計算を行い解くことで、ツールベクトルTを求めることができる。
以上の方法で、溶接ロボット2の先端を、計測器10の計測範囲に複数回設定するといった位置決め不要な簡単な操作で、ツールベクトルT(Tx,Ty,Tz)を導出することが可能となる。
ただし、上記したやり方であると、1番目の計測値を基準(位置ずれ量の算出の基準)としているため、誤差の存在状況によっては、得られるツールベクトルに誤差が生じる場合も否めない。そこで、基準を1番目からn番目まで順次使用した式(9)を解くことで、計測誤差を極力廃することが可能となる。
以上述べた、溶接ロボットのツールベクトルの導出方法を採用することで、より簡便に短時間にしかも精度よくロボットのツールツールベクトルを導出することができるようになり、ロボット溶接における溶接精度や溶接品質の向上に寄与できることとなる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、本実施形態では、溶接ロボット2のツール6を交換した後をイメージし、ツール6交換後におけるツールベクトルの導出作業を説明したが、ツール6が作業ワーク等に衝突したときなどツールベクトルの変更が生じたときの「ツールベクトルの較正作業」においても同様の手法を用いることができる。
また、本実施形態では、計測器10にロボットの直交座標軸方向に配置した3台のダイヤルゲージ11を使用した例を示したが、これに限定されるものではない。計測器10としては、ツール先端に取り付けられた計測用プローブ12の先端位置を高精度に計測できるものであればよい。例えば、図5に示すようなカメラ15を用いた3次元画像計測装置を計測器10として採用可能である。レーザ変位計、静電容量形の距離計なども採用可能である。
また、本実施形態ではロボットとして溶接ロボットを例示したが、組み立てロボットなどの作業用ロボットであっても本技術は採用可能である。
1 ロボットシステム
2 溶接ロボット
3 教示ペンダント
4 制御装置
5 パソコン
6 溶接ツール
7 フランジ面
10 計測器
11 ダイヤルゲージ
12 計測用プローブ
13 球体部
14 平面接触子
15 カメラ

Claims (4)

  1. ロボットのアーム先端に取り付けられたツールの先端位置を決定するツールベクトルを導出する方法であって、
    前記ロボットのツール先端が空間上の所定点の近傍に位置するように、前記ロボットに対して3つ以上の姿勢をとらせ、各姿勢におけるツール先端の位置ずれ量を計測して実績位置ずれ量とし、計測された実績位置ずれ量を基にツールベクトルを算出することを特徴とするロボットのツールベクトルの導出方法。
  2. 前記ツールベクトルを算出するに際しては、計算で得られるツール先端の位置ずれ量と、計測で得られるツール先端の実績位置ずれ量とが一致するように、前記ツールベクトルを算出することを特徴とする請求項1に記載のロボットのツールベクトルの導出方法。
  3. 前記ツール先端の実績位置ずれ量を計測可能な計測器を設けておき、
    前記計測器により設定される計測座標系に関して、当該計測座標系の原点を前記計測器の原点位置に一致させると共に、計測座標系の座標軸をロボットに設定されたロボット座標系の軸方向に一致させた上で、
    各姿勢におけるツール先端の実績位置ずれ量を計測することを特徴とする請求項1又は2に記載のロボットのツールベクトルの導出方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載されたツールベクトルの導出方法を用いて、ツールベクトルを求め、求められたツールベクトルを基にして、前記ロボットに既に設定されているツールベクトルを修正することを特徴とするロボットのツールベクトルの較正方法。
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