JP2011223794A - モータ、換気扇、熱交換ユニット - Google Patents

モータ、換気扇、熱交換ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】
別途部材を設けることなくベアリングの電食を防止して、長寿命で信頼性の高いモータを提供することを目的とする。
【解決手段】
この発明に係るモータは、環状に配置したステータ13と、このステータ13の内部に挿入されるロータ14と、ロータ14に設けられたシャフト18と、ステータ13の前後でシャフト18を支持するベアリング19a、19bと、モータを駆動するためのインバータ回路が実装されたモータ駆動回路基板22を備え、インバータにはワイドバンドギャップ半導体を使用したショットキーバリアダイオードを使用していることを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、駆動回路基板を内蔵したモータ及びそのモータで駆動されるファンを有する機器に関するものである。
近年環境意識の高まりから省エネモータであるブラシレス直流モータ(以下、BLDCMと記載する)の機器への適用が進んでいる。しかしながらBLDCMは、従来多くの機器で適用されてきた誘導電動機では不要であった電力変換回路となる駆動回路、インバータといった新たな電子回路を含む電子部品が必要となり、この電子回路や電子部品を内蔵したBLDCMとするために、駆動回路を実装した基板を内蔵可能なBLDCM用の筐体をモータに取り付けたり、駆動回路を含めて樹脂でモールドしてBLDCMの外枠としたりして製造されている。
そして、従来、スイッチング部がスイッチング素子及びスイッチング時の貫通電流を防止するフライホイルダイオード(以下、FRDと記載する)としてシリコン(Si)半導体を使用したPN接合ダイオードやSi半導体を使用したショットキーバリアダイオード(以下SBDと記載する)から構成されたインバータを挿入実装した基板を内蔵したBLDCMが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようにインバータをモータの外部に別途設ける構成ではなく、ケース内に内蔵する構成のBLDCMでは、モータのシャフトの軸受けとなるベアリングに電食現象が生じることが問題になっている。
そこで、ベアリングの電食現象を抑制するためにモータフレームに導電性の塗料を塗布するといった特殊な構造についても開示されている(例えば特許文献2参照)。
特開2002−223581号(0012欄、0047欄、0103欄及び図30参照) 特開2009−118628号(請求項1、図1参照)
従来の構成では、インバータを備えた基板がモータに内蔵されているのでインバータとベアリングが近接して配置しており、インバータから生じる電磁場によってベアリングの内外輪間に電圧を誘起され、電圧レベルがベアリングの耐電圧を超えた場合、内外輪とベアリング内部のボール間に放電が発生してベアリングを損傷する電食現象が発生するという課題があった。また、Si−SBDでは電圧耐性が小さくスイッチング時の逆電圧により破損し易いという問題もあった。
また、モータ内部に導電層を設ける構造とするとモータの材料費や加工費が上がるといった課題があった。またモータフレーム表面に導電層を設ける構成はロータの両側に設けられた2つのベアリング間の電位抑制には効果があるが、ベアリング単独の誘起電圧に対しては全く効果がなかった。
この発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、インバータの逆電流する防止するダイオードにワイドバンドギャップ半導体を使用しインバータのスイッチング時に発生するサージ電流を低減し、インバータから発生する電磁場によって生じるベアリングの電食現象を抑制した信頼性の高いモータとこのモータで駆動されるファンを有する信頼性の高い熱交換ユニット、換気扇を提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、本発明のモータは、環状に配置され、鉄心に絶縁部材が取り付けられてコイルが巻き回されるステータと、シャフトを有し、前記ステータの内周に設けられて回転するロータと、スイッチング素子とスイッチング時の逆電流を防止するワイドバンドギャップ半導体によるショットキーバリアダイオードを有するインバータが実装されて前記コイルに供給する交流電流を生成する基板と、前記シャフトを支持する第1のベアリングと前記第1のベアリングよりも前記基板に近い位置に設けられて前記シャフトを支持する第2のベアリングと、を備えたことを特徴とする。
本発明のモータは、ワイドバンドギャップ半導体によるショットキーバリアダイオードでスイッチング時の逆電流を防止しているので、スイッチング時のサージ電流を低減してベアリングに生じる電食現象を抑制することができる。
本発明の実施の形態1のモータの駆動回路の回路図。 本発明の実施の形態1のモータの断面図。 本発明の実施の形態1のモータのベアリングの断面図。 本発明の実施の形態1のインバータ主回路のサージ電流-時間のグラフ。 本発明の実施の形態1の別のモータの断面図。 本発明の実施の形態2の換気扇の断面図。 本発明の実施の形態3の空気調和装置の構成図。 本発明の実施の形態3の室外熱交換ユニットの上面図。 本発明の実施の形態3の室内熱交換ユニットの斜視図。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1のモータに内蔵されたモータ内蔵駆動回路1の回路図である。モータの外部に設けられた商用交流電源2から交流の電力がモータ内蔵駆動回路1に供給される。商用交流電源2から供給される交流電圧は整流回路3で直流電圧に変換される。整流回路3で変換された直流電圧はインバータ主回路4で可変周波数の交流電圧に変換されてBLDCM5に印加される。BLDCM5はインバータ主回路4から供給される可変周波数の交流電力により駆動される。尚、整流回路3には商用交流電源2から印加される電圧を昇圧するチョッパー回路や整流した直流電圧を平滑にする平滑コンデンサなどを有する。
インバータ主回路4は3相ブリッジのインバータ回路であり、インバータ主回路4のスイッチング部はインバータ主素子となる6つのIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)6a〜6fと6つのフライホイルダイオード(FRD)としてシリコンカーバイド(SiC)を用いたショットキーバリアダイオード(SiC−SBD)7a〜7fを備えている。FRDであるSiC−SBD7a〜7fはIGBT6a〜6fが電流をONからOFFする時に生じる逆起電力を抑制する逆電流防止手段である。
尚、本実施の形態1ではIGBT6a〜6fとSiC−SBD7a〜7fは同一リードフレーム上に各チップが実装されエポキシ樹脂でモールドされてパッケージされたICモジュールとする。IGBT6a〜6fはシリコンを用いたIGBT(Si−IGBT)に代えてSiC、GaNを用いたIGBTとしてもよく、またIGBTに代えてSiもしくはSiC、GaNを用いたMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)などの他のスイッチング素子を使用してもよい。
整流回路3とインバータ主回路4の間には直列に接続された2つの分圧抵抗8a、8bが設けられており、この分圧抵抗8a、8bによる分圧回路にて高圧直流電圧を低圧化した電気信号をサンプリングし保持する直流電圧検出部8が設けられている。
また、BLDCM5はロータとステータを備えており、インバータ主回路4から供給される交流電力によりロータが回転する。そのロータに近傍にはそのロータの回転角度や位置を検出するロータ一検出手段として磁極位置検知センサ9が設けられており、その磁極位置検知センサ9からの電気信号を処理してロータの位置情報に変換するロータ位置検出部10が設けられている。
ロータ位置検出部10が検出するロータの位置情報は出力電圧演算部11に出力される。この出力電圧演算部11はモータ内蔵駆動回路1の外部から与えられる目標回転数Nの指令若しく装置の運転条件の情報とロータの位置情報に基づいてBLDCM5に加えられるべき最適なインバータ主回路4の出力電圧を演算する。出力電圧演算部11はその演算した出力電圧をPWM(Pulse Width Modulation)信号生成部12に出力する。
PWM信号生成部12は出力電圧演算部11から与えられた出力電圧となるようなPWM信号をインバータ主回路4のそれぞれのIGBT6a〜6fを駆動する主素子駆動回路4aに出力し、インバータ主回路4のIGBT6a〜6fはそれぞれ主素子駆動回路4aによってスイッチングされる。
尚、本実施の形態1ではインバータ主回路4を3相ブリッジとしているが単相など他のインバータ回路でもよい。
ここでワイドバンドギャップ半導体について説明する。ワイドバンドギャップ半導体はSiよりもバンドギャップが大きい半導体の総称であって、SiC−SBD7a〜7fに使用しているSiCはワイドバンドギャップ半導体の一つであり、その他には窒化ガリウム(GaN)、ダイヤモンドなどがある。さらにワイドバンドギャップ半導体、特にSiCはSiに比べて耐熱温度や絶縁破壊強度や熱伝導率が大きい。尚、本実施の形態1ではSiCをインバータ回路のFRDに用いる構成としているが、SiCに代えてその他のワイドバンドギャップ半導体を用いてもよい。
図2は本実施の形態1のモータの断面図であり、図2を用いてモータの構成について説明する。モータは、環状に配置したステータ13と、このステータ13の内部に挿入されるロータ14とを備えている。ステータ13は、複数枚の電磁鋼板を積層して構成される鉄心15と、ロータ14の回転軸方向の鉄心15の両端面にそれぞれ設けられた絶縁部材16a、16bと、この絶縁部材16a、16bが施されたスロット内に巻き回されたコイル17とを備えている。ロータ14にはその中心軸に一致するようにシャフト18が挿通して固定されて取り付けられており、ロータ14の回転軸とシャフト18の回転軸は一致している。
シャフト18のロータ14の前後それぞれにシャフト18の軸受となる2つのベアリング19a、19bが設けられている。ベアリング19aからシャフト18が突出しており、ロータ14を介してベアリング19aとは反対側にベアリング19bが設けられている。ベアリング19a、19bはそれぞれブラケット20a、20bに設けられた凹部に嵌め込まれて固定されている。ブラケット20aからブラケット20bに渡ってステータ13の径方向外側に熱硬化性の不飽和ポリエステル系の樹脂21が設けられており、樹脂21によりブラケット20aとブラケット20bとステータ13が一体的に固着して固定されている。
次に、図1を用いて説明したモータ内蔵駆動回路1を有するプリント基板であるモータ駆動回路基板22の配置と構成について説明する。モータ駆動回路基板22の形状は略リング形状でその中央に設けられた開口にシャフト18が挿通されている。
モータ駆動回路基板22は絶縁部材16aから延びた固定片もしくは樹脂21で固定されており、隙間を介してロータ14とステータ13と接触しないようにシャフト18の回転軸方向と略垂直になるように設けられている。モータ駆動回路基板22の配置場所はシャフト18の回転軸方向においてロータ14とベアリング19aの間に配置されている。つまり、モータ駆動回路基板22、特に基板の中でもインバータ主回路4を有するモジュールからの直線距離はベアリング19b、ブラケット20bよりもベアリング19a、ブラケット20aに近い位置に配置されている。尚、シャフト18の軸方向においてロータ14とベアリング19bの間に配置する構成としてもよい。
モータ駆動回路基板22とステータ13のコイル17は端子ピン(図示せず)で電気的に接続されており、インバータ主回路4で生成された可変周波数の交流電力がステータ13に供給されてコイル17が磁界を発生させてロータ14が回転する。
モータ駆動回路基板22には出力電圧演算部11とPWM信号生成部12がパッケージされたプリドライブIC23と、インバータ主回路4と主素子駆動回路4aがパッケージされた主回路モジュール24とが主要構成要素として実装されている。主回路モジュール24はその内部に収納しているSiC−SBD7a〜7bにSiCを使用しており、SiCはSiと比較して絶縁破壊強度、熱伝導率、耐熱温度、許容耐熱密度が大きく、電力損失とそれによる放熱量が小さいので素子及びその素子をパッケージしたICモジュールの薄型化、小型化が可能であり、さらに放熱板や放熱用樹脂を設ける必要性が減る。このことから、本実施の形態1では、モノリシックICを用いずともハイブリッド型のICを使用しても従来のモジュールと比べて薄型の主回路モジュール24とともにプリドライブIC23をベアリング19aやブラケット20aとは反対側であってロータ14側のモータ駆動回路基板22の面に表面実装している。さらに、モータ駆動回路基板22におけるロータ14側の面には複数の磁極位置検知センサ9が設けられており、ロータ14に設けられた磁石の回転を検知してロータ位置検出部10に出力している。
モータ駆動回路基板22はコイル17と電気的に接続された端子ピンとはんだ付け接続されている。このモータ駆動回路基板22には、図示しないチョッパー回路で昇圧した100V以上の高圧直流電圧VDCと、100V未満の制御電源VCCが入力され、さらに指令電圧であるVSPが入力されることで、ロータ14のマグネットの磁極配置を磁極位置検知センサ9で検出し、前記センサの出力信号に基づきプリドライブIC23が主回路モジュール24を通電制御する。尚、本実施の形態1ではショットバリアダイオードにSiよりも絶縁破壊電界が10倍程大きいSiCを使用しているので、高圧直流電圧VDCは600V以上でも設定可能であり、インバータ主回路4に印加する高圧直流電圧VDCを従来のSiを使用したインバータよりも高くすることができる。そして、インバータ主回路4からBLDCM5のコイル17に流す電流値を下げることができるので、コイル17の巻線を細くすることができ巻線の使用量を減らすことができる。
尚、図2にはプリドライブIC23と主回路モジュール24の2つを図示しているが、出力電圧演算部11とPWM信号生成部12と主素子駆動回路4aとインバータ主回路4はそれぞれ別個にモータ駆動回路基板に実装してもよいし、まとめて一つにパッケージしたものを実装してもよい。また、直流電圧検出部8やロータ位置検出部10もモータ駆動回路基板22に実装されている。さらに直流電圧検出部8やロータ位置検出部10もプリドライブIC23や主回路モジュール24と同じ面に実装されていると、モータ駆動回路基板22を貫通してロータ位置検出部10と出力電圧演算部11や直流電圧検出部8とPWM信号生成部12を配線する必要がなくなるので好ましい。
尚、本実施の形態1にはモータ駆動回路基板22と外部の商用交流電源2と接続するコネクタ(図示せず)が設けられている。コネクタは整流回路3に接続されており、本実施の形態1ではコネクタはモータ駆動回路基板22のロータ側の面に接続する構成とするが、ロータ側の面と反対のベアリング側に面に接続する構成としてもよい。
図3は本実施の形態1のベアリング19a、19bの断面図である。リング形状の内輪27とその外側に設けられた外輪28の中に複数個のボール29が配置されている。シャフト18は内輪27の中央の開口に挿通されてその中で自転する。ボール29の上下には外部からの異物の侵入を防ぐためのシールド30が設けられており、ボール29にはボール29同士を等間隔に保持するためのナイロン製の保持器31が設けられている。尚、ベアリングの内部には絶縁体の潤滑油が塗布されている。
内輪27、外輪28、ボール29、シールド30はそれぞれ金属で構成されており、インバータのスイッチング時のサージ電流により生じる電磁場に誘起される電圧が、シールド30−内輪27間とボール29−内輪27とボール29−外輪28間の潤滑油の油膜の絶縁よりも大きくなると、潤滑油の油膜を突き抜けて放電してベアリングに電食現象が生じる。その際、内輪27、外輪28、ボール29、シールド30の間で電流ループが生じる場合があり、このような構成では、ベアリング19a、19bが仮に絶縁体のモールドで形成されていた場合もベアリング単独で電食が発生しやすくなる。
図4は本実施の形態1のインバータ主回路4のIGBTのターンオン電流の波形図であり、横軸に時間t、縦軸にサージ電流の大きさ示し、t=t0のときにインバータのIGBTがスイッチングした場合を示している。図3中に実線で示しているが、SiC−SBDを使用した場合の逆電流を示すグラフであり、比較のため破線でSiC−SBDに代えてSiのPN接合ダイオードを使用した場合を合わせて図示している。
本実施の形態1では、図3に示すようにスイッチング時の逆電流防止手段のフライホイルダイオード(FRD)にSiC−SBDを用いたことで、Si−IGBTターンオン時に前GBTと直列に接続されるFRDの逆回復電流に起因するサージ電流の発生を著しく小さくすることができるので、モータ駆動回路基板22近傍のベアリング19aの内外輪と内部ボールとブラケット20aで構成されるループに誘起される誘導電圧を著しく小さくすることができ、さらに、モータ駆動回路基板22の近傍のベアリング19a単独のループにより発生する誘導電圧を低減できる。よって、従来技術にあるような複数のベアリング間の誘起電圧を電気的に短絡するループを設けることでは対策不能な電食問題に対し特に有効である。また複数のベアリング間の誘起電圧についても、発生源となるサージ電流の発生を抑制しているため、モータとして特殊な短絡構造をとることが不要となることは言うまでもない。また前記短絡構造は通常接触構造となるため、接触部の押し圧不足による品質不具合や、接触部の経年劣化による短絡不良の懸念もなくなる。
さらに上述したように、本発明はSiよりも絶縁破壊電界の大きいSiCを使用していることにより、チョッパー回路で昇圧する高圧直流電圧の電圧値をFRDにSiを使用したインバータよりも高く設定することが可能であり、高圧直流電圧を高く設定することによりモータ内蔵駆動回路1からBLDCM5に流す電流値を小さくすることができると同時にスイッチング時に発生するサージ電流も小さくすることができるので、サージ電流に起因するベアリングの電食現象を抑制することができる。
また、サージ電流を抑制することによりモータに接続した電気配線からのFM・UHF・VHF帯の放射ノイズも低減することができる。
本発明ではベアリングに電圧を誘起する、モータ駆動回路基板22側のサージ電流の発生原因を根本的に対策するため、金属製のシールド30や保持器31のベアリング19a、19bに対しても有効な効果を有する。
尚、本実施の形態1の図2に図示するように、モータ駆動回路基板22がシャフト18の回転軸と略垂直に設けられて、ステータ13の絶縁部材16aの突起部に保持される位置に配置される構成であると、モータ駆動回路基板22のインバータ主回路4がベアリング19aの近傍に配置されることになるので、本発明を効果が特に高くなる。
図5に本実施の形態1の別のモータの断面図を図示する。図2ではモータのステータ13のみが不飽和ポリエステルの樹脂21でモールドされたものについて示したが、図5に示すようにモータ駆動回路基板22もステータ13とともに樹脂21aでモールドされたモータに対しても、同様の効果が得られることはいうまでもない。また、図5に図示するように樹脂21aでベアリング19aを固定する場合はベアリング19aを固定するブラケットが無い構成とすることができる。
また、従来、FRDにSiを使用したインバータを基板上に実装する場合、インバータで生じる熱を放熱するために基板の近傍にブラケットや放熱板等の樹脂よりも熱伝導率が高い放熱具材を別途設ける必要があったが、本願発明ではFRDにSiよりもスイッチング時のエネルギー損失が小さいSiCを使用しており、インバータ主回路4での発熱量が小さくので別途放熱具材を設ける必要性があまりなく、主回路モジュール24を樹脂21aでモールドしても樹脂21aからの放熱量でインバータの信頼性を維持することが可能となる。さらにスイッチング時の電力損失が少なくなるので、高効率のモータとすることができる。
以上のように、本実施の形態1では、インバータ主回路4のスイッチング素子のスイッチング時の逆電流防止手段としてワイドバンドギャップ半導体によるショットキーバリアダイオードを使用しているの、スイッチング時のサージ電流を低減することにより、インバータから発生する電磁波を抑制してモータのシャフト18の軸受けとなるベアリング19a、19bに生じる電食現象を抑制することができる。
また、モータ駆動回路基板22をシャフト18の回転軸方向に対して略垂直に配置し、インバータ主回路4をベアリング19bよりもモータ駆動回路基板22と近いベアリング19aと対向する面と反対側のモータ駆動回路基板22の面に実装しているので、インバータ主回路4とベアリング19aとの距離を遠ざけることにより、ベアリング19aで生じる電食現象を抑制することができる。
また、インバータの逆電流防止手段としてSiよりも絶縁破壊電界強度の大きく、耐熱温度の高いワイドバンドギャップ半導体を使用しているので、小型で薄型の主回路モジュール24とすることができ、プリドライブIC23とともに主回路モジュール24を磁極位置検知センサ9と同一面上に表面実装することで、モータ駆動回路基板22に穴を開ける必要性が減り、モータ駆動回路基板22の片面で効率よく配線を繋ぐことができる。また、主回路モジュール24をモータ駆動回路基板22とステータ13もしくはロータ14の隙間に配置することにより、シャフト18の軸方向において幅の小さい小型のモータとすることができる。
また、Siよりも絶縁破壊電界強度の大きいワイドバンドギャップ半導体を使用することにより従来のSiを使用したものよりも主回路モジュール24を薄型化でき、磁極位置検知センサ9よりも厚さを薄くすることによって、磁極位置検知センサ9とロータ14の距離を近づけることができる。
また、図5に示すようにSiC−SBD7a〜7fを内部に有する主回路モジュール24を樹脂21aでモールドすることによりインバータの発熱を樹脂21aを通して放熱することができる。また、主回路モジュール24がモータ駆動回路基板22上に表面実装されている場合は、樹脂21aでモールドすることにより主回路モジュール24を基板上に強固に固定することができる。
実施の形態2.
本実施の形態2ではステータ13及びロータ14が設けられた空間とは区切られた空間にモータ駆動回路基板22を配置したBLDCMとそれを搭載した天井埋め込み型のダクト用換気扇について図6の換気扇の断面図を用いて説明する。実施の形態1ではモータ駆動回路基板22をシャフト18の軸方向においてベアリング19aとロータ14の間に配置した構成であったが、本実施の形態2の換気扇ではシャフト18の軸方向においてモータ駆動回路基板22をベアリング19aよりもロータ14から遠い位置に設けた構成である。尚、実施の形態1で用いた構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付している。
本実施の形態2では、モータ駆動回路基板22は不燃材である板金フレームのモータ筐体33の内部に収納されている。そして、モータ筐体33の内部は樹脂製もしくは板金製の仕切板32で上下の空間に仕切られており、仕切板32の下の空間にはステータ13とロータ14が設けれ、上の空間にはモータ駆動回路基板22がシャフト18の軸方向と略垂直に設けられている。ベアリング19aは仕切板32によって固定されており、ベアリング19bはモータ筐体33に設けられた突起に挟持されて固定されている。シャフト18はベアリング19bとモータ筐体33に設けられた開口から突出した先には遠心ファン34が取り付けられている。遠心ファン34は板金からなるファン筐体35に収納されており、ファン筐体35は天井壁36にはめ込まれて取り付けられている。天井壁36の表面と平行となるファン筐体35の吸気面35aには開口が設けられており、回転する遠心ファン34により空気が吸気面35aから吸気される。その吸気面35aには吸気グリル37が取り付けられている。そして、ファン筐体35の側面にはダクトが接続されており、吸気した空気がダクトを通って排気される。
尚、本実施の形態2ではモータ駆動回路基板22は遠心ファン34の風下側に設けられているので、遠心ファン34が吸気する空気で主回路モジュール24を冷却することができる。そこで、仕切板32に開口を設けてロータ14の回転により生じる風でモータ駆動回路基板22を冷却する構成としてもよく、さらにモータ筐体35の遠心ファン34と対向する面に開口を設けて遠心ファン34の回転により生じる風をモータ筐体33に取り込む構成としてもよい。
磁極位置検知センサ9はインジウムアンチモン(InSb)の化合物半導体を用いたホール素子とSi基板上で前記ホール素子へのバイアスとホール電圧をパルスに変換する回路実現したものを一つの面実装パッケージ内に搭載したホールICである。プリドライブIC23は直流電圧検出部8、ロータ位置検出部10、出力電圧演算部11、PWM信号生成部12がシリコンの1チップ上で実現されて主素子駆動回路4aとインバータ主回路4とを制御する制御部となっており、モータ駆動回路基板22の面のうち仕切板32と対向する面に実装されている。また主回路モジュール24にはSi−IGBT6a〜6fとSiC−SBD7a〜7fと主素子駆動回路4aが樹脂パッケージ内に収められており、モータ駆動回路基板22の面のうちモータ筐体33と対向する面に挿入実装されている。
本実施の形態2では主回路モジュール24はパッケージの片方から金属リードが出ているシングルインラインパッケージのためモータ駆動回路基板22と電気的結合をとるためのランドと半田(図示せず)の面積が小さくできる。そのためプリドライブIC23をモータ駆動回路基板22裏面直下に実装することができ、プリドライブIC23と主回路モジュール24間の配線も基板上で短くすることができる。尚、IGBT6a〜6fはSiを用いたIGBTに代えてSiC、GaNを用いたIGBTとしてもよく、またIGBTに代えてSiもしくはSiC、GaNを用いたMOSFETなどの他のスイッチング素子を使用してもよい。
モータ駆動回路基板22には仕切板32を貫通する端子ピンが取り付けられており、端子ピンを介してモータ駆動回路基板22とステータ13のコイル17が電気的に結合している。そして主回路モジュール24で生成した交流電流は端子ピンを通ってコイル17に流れる。
図6に図示する換気扇は外部に設けられた使用者が運転条件を操作する操作部と接続されており、操作部からの送信される運転条件の情報が出力電圧演算部11に入力される。出力電圧演算部11はその入力される情報に基づいてBLDCM5に加えるインバータ主回路4の出力電圧を演算してPWM信号生成部12に演算結果を出力する。
尚、図6には主回路モジュール24は挿入実装された状態を図示しているが、シングルインラインパッケージで表面実装し、プリドライブICを主回路モジュール24と同一平面状に実装してもよい。
また、図6では主回路モジュール24のリードフレームを折り曲げてパッケージを横向きに設けているが、立てて実装してもよい。パッケージを立てることによってモータ駆動回路基板22の配線面積を有効に使用することができる。
また、図6には整流回路3の構成部品のうち電圧リップルを低減する平滑用電解コンデンサ3aを図示しているが、電解コンデンサ3aの高さが磁極位置検知センサ9や主回路モジュール24よりも大きい場合は、電解コンデンサ3aをモータ駆動回路基板22の面のうちモータ筐体33と対向する面に設ける構成とし、逆に、電解コンデンサ3aの高さが磁極位置検知センサ9や主回路モジュール24よりも小さい場合は、電解コンデンサ3aをモータ駆動回路基板22の面のうち仕切板32と対向する面に実装してもよい。特に後者の場合、磁極位置検知センサ9と同一面上に電解コンデンサ3aや主回路モジュール24等を実装するとモータ筐体35を小型化して小型の換気扇することができる。
以上のように、本実施の形態2でもBLDCMを駆動するモータのインバータのFRDにSiC−SBDを使用しており、スイッチング時サージ電流を防止してモータ駆動回路基板22に近接するベアリング19aに生じる電食現象を抑制して信頼性が高く低騒音の換気扇を提供できることは実施の形態1と同様である。
また、本実施の形態2ではモータ筐体33が換気扇の遠心ファン34やファン筐体35と直接接続されるため電食発生時はベアリング19a、19bの振動が遠心ファン34やファン筐体35に直に伝わるので使用者に著しく不快感を与えることから、サージ電流の抑制による電食信頼性向上による低騒音化の効果は特に高い。
また、モータ駆動回路基板22をシャフト18の回転軸方向に対して略垂直に設け、2つのベアリング19a、19bのうち近い方のベアリング19aと対向する面と反対側のモータ筐体35と対向するモータ駆動回路基板22の面にインバータ(特に主回路モジュール24)を実装することによりベアリング19aとインバータの距離を遠ざけることができるので、ベアリング19aに生じる電食現象をさらに抑制することができる。
実施の形態3.
実施の形態2では、インバータを内蔵したモータを搭載した換気扇について説明したが、本実施の形態3ではインバータを内蔵した室外熱交換ユニットと室内熱交換ユニットについて説明する。図7は本実施の形態3の室外熱交換ユニットと室内熱交換ユニットを備えた空気調和装置の構成図である。尚、本実施の形態3で説明するモータは実施の形態1で説明したものと同様のものとする。
図7には室外熱交換ユニットである室外機38と室内熱交換ユニットである室内機39を冷媒が流れる冷媒配管や情報伝達用の電線を内包した内外接続配管40で接続した状態をしている。使用者は室内に設けられた操作部41を操作して室内空間の温度、湿度、風量、運転時間などを設定する。操作部41は使用者によって設定された運転条件を室外機38と室内機39に伝達する。
図8には室外熱交換ユニットである室外機38の上面図を図示している(ただし、モータ51の部分は断面図)。室外機38は、底板42a及び外郭42bを有し、内部は室外機仕切板43によって分割され、一方の側には送風室44aが、他方の側には機械室44bが設けられている。外郭42bは、前面側に吹込みグリルを有し、側面に複数の通気穴が設けられた前面パネル45、室外機仕切板43とともに機械室44bを形成するほぼL字状の側面パネル46によって構成されている。機械室44bの底板42aには圧縮機47が設置されており、また底板42aの背面側から送風室44aの側面側にかけてコーナ部48aが円弧状に形成されたほぼL字状の室外熱交換器48が設置されている。圧縮機47と室外熱交換器48は冷媒配管49で接続されている。また、冷媒配管49は内外接続配管40の内部を通って室外機38と室内機39に接続されており、その内部を冷媒が循環している。尚、前面パネル45、側面パネル46、室外熱交換器48の上には天板(図示せず)が設けられている。
送風室44a内において、上端部に設けたねじ穴を有する嵌合部が室外熱交換器48の上端部に嵌合されて、底板42aから天板に渡って送風機取付板50が設けられており、その上下方向における中央部にモータ51が取付けられている。尚、モータ51は実施の形態1で説明したいずれかのモータである。モータ51のシャフトにはプロペラファン52が取り付けられており、プロペラファン52が回転することにより室外機38内に吸気する。
プロペラファン52が吸気する空気は室外熱交換器48を通り熱交換して送風室44aに入り、プロペラファン52の前方の前面パネル45に設けられた開口から排出される。
尚、本実施の形態3では圧縮機47と室外熱交換器48の間の冷媒配管49に四方弁と減圧弁を設ける構成とする。
次に空気調和装置の運転時の室外機38の動作について説明する。冷媒配管49に設けられた四方弁を切り替えることによって室内を冷却する冷房運転と室内を暖房する暖房運転を切り替えることができるものとするが、ここでは、室外熱交換器48に圧縮機47で圧縮された高温冷媒が流入する冷房運転時について説明する。
使用者が操作部41で冷房運転を選択して室内の目標温度や風量などの運転情報を設定冷房運転が始まると、圧縮機47で圧縮された高温高圧冷媒が四方弁を介して室外熱交換器48に流れる。室外熱交換器48ではプロペラファン52により吸気された冷媒より低温の空気と熱交換して空気を加熱して低温高圧冷媒となる。室外熱交換器48を通過した低温高圧冷媒は冷媒配管49に設けられた減圧弁で減圧された後、室内機39に流れる。
プロペラファン52に吸気された空気は室外熱交換器48で加熱されて温度が上昇するため送風室44aの温度が上昇する。特に室外熱交換器48の風下にモータ51が配置されているため、内蔵しているモータ駆動回路基板とともにモータ51の温度が上がる。
操作部41は設定された運転情報をモータ51に内蔵されたモータ駆動回路基板22に実装されている出力電圧演算部11に出力する。出力電圧演算部11は操作部41から入力される情報とロータ位置検出部10の出力値に基づいてBLDCM5に加えるインバータ主回路4の出力電圧を演算してPWM信号生成部12に演算結果を出力する。尚、室内温度、室外温度をそれぞれ検出するセンサを設け、出力電圧演算部11はこれらセンサの出力値をさらに利用した演算結果をPWM信号生成部12に出力してもよい。
以上のように、本実施の形態3の室外機38はプロペラファン52を駆動するモータ51に内蔵されたインバータのFRDにSiC−SBDを使用しているので、実施の形態1と同様にベアリングの電食現象及びそれに伴う騒音を抑制した信頼性の高く低騒音の室外機とすることができる。
また、モータ駆動回路基板をモータ51に内蔵しているので、機械室44bにモータ駆動用のインバータを別途配置する必要がなく、機械室44bを広く使うことができ、冷媒配管49の配管施工が容易になる。
また、冷房運転時には室外熱交換器48で熱交換された高温の空気がモータ51に当たることになるが、SiCは耐熱温度が200度以上であるのでインバータの信頼性を維持することができる。さらに圧縮機47が以上動作し予め定めた設定温度以上(例えば80度以上)の冷媒が室外熱交換器48に流入し、送風室44aが想定以上に高温になり、モータ51に内蔵するインバータがさらに発熱したとしてもSiCの耐熱温度であれば主素子駆動回路部が故障することなく信頼性を維持することができる。
尚、図8を用いて上述した室外熱交換ユニットは空気調和装置の室外機だけではなく、冷凍サイクルの放熱器でお湯を沸かす給湯器の室外機としても使用できるものとし、給湯器の室外機に本発明を適用することにより上述した同様の効果を有する。
ここまで室外熱交換器を備えた室外熱交換ユニットについて上述したが、次に室内熱交換器を備えた室内熱交換ユニットについて図9を用いて説明する。
図9は空気調和装置の室内機の斜視図である。室内機39は部屋の壁に取り付けられ、ハウジング53と脱着可能な正面吸込グリル54が外郭を構成している。またハウジング53は、上部吸込グリル55、背面寄りのガイドウォールおよび正面下方の開口から空気を吹き出すためのノズル56を形成している。ノズル56の吹出口には吹き出す空気の風向を左右方向に変化させる左右ベーン57と上下方向に変化させる上下ベーン58が設けられている。
ハウジング53の内部にはモータ59が収納されて固定されている。尚、モータ59は実施の形態1で説明したモータを使用するものとする。モータ59のシャフトには空気を送風するファンとなる羽根車60がノズル56の吹出口と平行に取り付けられている。そしてその羽根車60を取り囲むように室内熱交換器61が配置している。室内熱交換器61は室外機38の室外熱交換器48と接続している冷媒配管49と接続している。室内熱交換器61と正面吸込グリル54及び正面吸込グリル54の間には吸気する空気中のごみ、埃を取り除くためのフィルタ62が設けられている。
次に空気調和装置の運転時の室外機38の動作について説明する。冷媒配管49に設けられた四方弁を切り替えることによって室内を冷却する冷房運転と室内を暖房する暖房運転を切り替えることができるものとするが、ここでは、室内熱交換器61に圧縮機47で圧縮された高温冷媒が流入する暖房運転時について説明する。
使用者が操作部41で暖房運転を選択して室内の目標温度や風量などの運転情報を設定暖房運転が始まると、圧縮機47で圧縮された高温高圧冷媒が四方弁を介して室内熱交換器61に流れる。室内熱交換器61では羽根車60により正面吸込グリル54及び正面吸込グリル54の開口から吸気される冷媒より低温の空気と熱交換してこの空気を加熱して低温高圧冷媒となる。室内熱交換器61を通過した低温高圧冷媒は冷媒配管49に設けられた減圧弁で減圧された後、室外機38に流れる。
羽根車60に吸気された空気は室内熱交換器61で加熱されて温度が上昇するためハウジング含め室内機39の内部空間の温度が上昇するので、内蔵しているモータ駆動回路基板とともにモータ59の温度が上がる。
操作部41は設定された運転情報をモータ59に内蔵されたモータ駆動回路基板に実装されている出力電圧演算部11に出力する。出力電圧演算部11は操作部41から入力される情報とロータ位置検出部10の出力値に基づいてBLDCM5に加えるインバータ主回路4の出力電圧を演算してPWM信号生成部12に演算結果を出力する。尚、室内温度、室外温度をそれぞれ検出するセンサを設け、出力電圧演算部11はこれらセンサの出力値をさらに利用した演算結果をPWM信号生成部12に出力してもよい。
以上のように、本実施の形態3の室内機39は羽根車60を駆動するモータ59に内蔵されたインバータのFRDにSiC−SBDを使用しているので、実施の形態1と同様にベアリングの電食現象及びそれに伴う騒音を抑制した信頼性が高く低騒音の室内機とすることができる。
また、モータ駆動回路基板をモータ59に内蔵しているので、ハウジング53内部にモータ駆動用のインバータを別途配置する必要がなく、室内機39の内部空間を広く使うことができ、冷媒配管49と室内熱交換器61を繋ぐ配管の施工が容易になる。
また、暖房運転時には室内熱交換器61で熱交換された高温の空気により室内機39内部が高温になるが、SiCは耐熱温度が200度以上であるのでインバータの信頼性を維持することができる。さらに圧縮機47が以上動作し予め定めた設定温度以上(例えば80度以上)の冷媒が室内熱交換器61に流入し、室内機39内部が想定以上に高温になり、モータ59に内蔵するインバータがさらに発熱したとしてもSiCの耐熱温度であれば主素子駆動回路部が故障することなく十分に信頼性を維持することができる。
本発明に係るモータは、空気調和装置の室内機・室外機に内蔵されるファンを駆動するモータ、ヒートポンプを用いた給湯器の室外機に内蔵されるファンを駆動するモータに使用することができる。
1 モータ内蔵駆動回路、
2 商用交流電源、
3 整流回路、
4 インバータ主回路、
4a 主素子駆動回路
5 BLDCM、
6a〜6f IGBT、
7a〜7f SiC−SBD、
8 直流電圧検出部、
8a、8b 分圧抵抗、
9 磁極位置検知センサ、
10 ロータ位置検出部、
11 出力電圧演算部、
12 PWM信号生成部、
13 ステータ、
14 ロータ、
15 鉄心、
16a、16b 絶縁部材、
17 コイル、
18 シャフト、
19a、19b ベアリング、
20a、20b ブラケット、
21 樹脂、
22 モータ駆動回路基板、
23 プリドライブIC、
24 主回路モジュール、
27 内輪、
28 外輪、
29 ボール、
30 シールド、
31 保持器、
32 仕切板、
33 モータ筐体、
34 遠心ファン、
35 ファン筐体、
36 天井壁、
37 吸気グリル、
38 室外機、
39 室内機、
40 内外接続配管、
41 操作部、
42a 底板、
42b 外郭、
43 室外機仕切板
44a 送風室、
44b 機械室、
45 前面パネル、
46 側面パネル、
47 圧縮機、
48 室外熱交換器、
49 冷媒配管、
50 取付板、
51 モータ、
52 プロペラファン、
53 ハウジング、
54 正面吸込グリル、
55 上部吸込グリル、
56 ノズル、
57 左右ベーン、
58 上下ベーン、
59 モータ、
60 羽根車、
61 室内熱交換器、
62 フィルタ、

Claims (8)

  1. 環状に配置され、鉄心に絶縁部材が取り付けられてコイルが巻き回されるステータと、
    シャフトを有し、前記ステータの内周に設けられて回転するロータと、
    スイッチング素子とスイッチング時の逆電流を防止するワイドバンドギャップ半導体によるショットキーバリアダイオードを有するインバータが実装されて前記コイルに供給する交流電流を生成する基板と、
    前記シャフトを支持する第1のベアリングと前記第1のベアリングよりも前記基板に近い位置に設けられて前記シャフトを支持する第2のベアリングと、
    を備えたことを特徴とするモータ
  2. 前記基板は前記シャフトの回転軸方向に対して略垂直に設けられ、
    前記インバータは前記第2のベアリングと対向する面と反対側の前記基板の面に実装されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記ロータと近接して配置されて前記ロータの位置を検出するセンサが前記基板に実装され、
    前記インバータは前記センタと同じ前記基板の面に表面実装されていること
    を特徴とする請求項2に記載のモータ。
  4. 前記インバータの前記スイッチング素子と前記ショットキーバリアダイオードは前記固定子と前記基板を固着する樹脂でモールドされていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のモータ。
  5. 前記インバータの前記スイッチング素子と前記ショットキーバリアダイオードは樹脂でパッケージされ、前記樹脂の厚さは前記センサより薄いことを特徴とする請求項3に記載のモータ。
  6. 前記ワイドバンドギャップ半導体はシリコンカーバイド、窒化ガリウム及びダイヤモンドのいずれかであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のモータ。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のモータと、
    前記シャフトに取り付けられて回転して空気を吸気するファンと、
    前記ファンを収納し、前記空気を排気するダクトを有する筐体と、を備え、
    前記基板は前記シャフトの回転軸と略垂直に配置されていることを特徴とする換気扇。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載のモータと、
    前記シャフトに取り付けられて回転して空気を吸気するファンと、
    圧縮機で圧縮された高温冷媒が流れ、前記高温冷媒が前記空気と熱交換して低温冷媒となる熱交換器と、を備え、
    前記基板は前記シャフトの回転軸と略垂直に配置されていることを特徴とする熱交換ユニット。
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