JP2011223729A - 電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】昇圧供給を開始する際に昇圧コンバータによる昇圧と二次電池からの過大な電流の抑制とをより適正に行なう。
【解決手段】高電圧系の目標電圧VH*と低電圧系の電圧VLとの差が所定電圧ΔVstを超えて大きくなって昇圧コンバータによる昇圧を開始する際に、高電圧系の目標電圧VH*と第2目標電圧VH2*との差が解除閾値Vref以上となるまでは(S120)、昇圧開始時の低電圧系の電圧VLである開始時電池電圧VLstから徐々に大きくなる電圧を第2目標電圧VH2*として設定し(S110)、高電圧系の目標電圧VH*と低電圧系の電圧VLとに基づいて演算されるフィードフォワード項Dffと、高電圧系の目標電圧VH*に代わる第2目標電圧VH2*と高電圧系の実際の電圧VHとに基づいて演算されるフィードバック項Dfbとから指令デューティ比Dを設定する(S130,S150)。
【選択図】図3

Description

本発明は、電源装置に関し、詳しくは、二次電池と、二次電池が接続された電池系と機器が接続された機器系とに接続された昇圧コンバータと、電池系の電圧と機器系に出力すべき目標電圧との電圧比に基づくフィードフォワード項と目標電圧と機器系の電圧との電圧差に基づくフィードバック項とからなる指令値によって昇圧コンバータが駆動されるよう昇圧コンバータを制御する昇圧制御手段と、を備える電源装置に関する。
従来、この種の電源装置としては、バッテリと、バッテリと電気負荷とに接続され2つのトランジスタやコイルを有する昇圧回路と、を備え、昇圧回路の出力側(電気負荷側)における目標電圧としての目標昇圧電圧と実電圧としての実昇圧電圧との偏差が小さくなるようフィードバック制御を用いてデューティ比を演算し、演算したデューティ比に基づいて昇圧回路を制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、さらに、バッテリから昇圧回路への入力電圧の変動量に応じてデューティ比を補正することにより、バッテリ電圧の変動による実昇圧電圧の急峻な変動を抑制している。
特開2004−320922号公報
しかしながら、上述の電源装置では、バッテリからの電力を昇圧せずに電気負荷に供給している最中に、目標昇圧電圧とバッテリ電圧との差が閾値を超えることによって昇圧回路による昇圧動作を開始するときには、昇圧動作の開始当初には昇圧回路の出力側における目標昇圧電圧と実昇圧電圧との偏差が大きいため、この偏差がフィードバック制御によりデューティ比に反映され、実昇圧電圧が急峻に上昇し、バッテリからの電流が過大になる場合があった。
本発明の電源装置は、電池系からの電力を昇圧して機器系に供給する昇圧供給を開始する際に、昇圧コンバータによる昇圧と二次電池からの過大な電流の抑制とをより適正に行なうことを主目的とする。
本発明の電源装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の電源装置は、
二次電池と、前記二次電池が接続された電池系と電力により作動する機器が接続された機器系とに接続され前記電池系からの電力を昇圧せずに前記機器系に供給する非昇圧供給が可能であると共に前記電池系からの電力を昇圧して前記機器系に供給する昇圧供給が可能な昇圧コンバータと、前記電池系の電圧と前記機器系に出力すべき目標電圧との電圧比に基づくフィードフォワード項と前記目標電圧と前記機器系の電圧との電圧差に基づくフィードバック項とからなる指令値によって前記昇圧コンバータが駆動されるよう該昇圧コンバータを制御する昇圧制御手段と、を備える電源装置において、
前記昇圧制御手段は、前記非昇圧供給が行なわれている最中に前記目標電圧と前記電池系の電圧との差が前記昇圧供給を開始可能な所定電圧よりも大きくなってから予め定められた解除条件が成立するまでは、前記電池系の電圧から前記目標電圧に向けて徐々に大きくなる電圧を開始時目標電圧として設定し、前記電池系の電圧と前記目標電圧との電圧比に基づくフィードフォワード項と前記目標電圧に代わる前記設定した開始時目標電圧と前記機器系の電圧との電圧差に基づくフィードバック項とからなる指令値によって前記昇圧コンバータが駆動されるよう該昇圧コンバータを制御する手段である、
ことを特徴とする。
この本発明の電源装置では、二次電池が接続された電池系からの電力を昇圧せずに電力により作動する機器が接続された機器系に供給する非昇圧供給が行なわれている最中に機器系に出力すべき目標電圧と電池系の電圧との差が電池系からの電力を昇圧して機器系に供給する昇圧供給を開始可能な所定電圧よりも大きくなってから予め定められた解除条件が成立するまでは、電池系の電圧から目標電圧に向けて徐々に大きくなる電圧を開始時目標電圧として設定し、電池系の電圧と目標電圧との電圧比に基づくフィードフォワード項と目標電圧に代わる設定した開始時目標電圧と機器系の電圧との電圧差に基づくフィードバック項とからなる指令値によって昇圧コンバータが駆動されるよう昇圧コンバータを制御する。したがって、電池系の電圧と機器系の電圧との電圧比に基づくフィードフォワード項を用いるから、昇圧供給を開始する際に機器系の電圧を目標電圧に向けて大きくすることができる。さらに、電池系の電圧から目標電圧に向けて徐々に大きくなる開始時目標電圧と機器系に電圧との電圧差に基づくフィードバック項を用いるから、この電圧差を小さくすることができ、昇圧供給を開始する際に二次電池からの電流が過大になるのを抑制することができる。これらの結果、昇圧コンバータによる昇圧と二次電池からの過大な電流の抑制とをより適正に行なうことができる。
こうした本発明の電源装置において、前記昇圧制御手段は、前記昇圧供給の開始からの経過時間と該経過時間に応じて前記電池系の電圧から前記目標電圧に向けて徐々に大きくなる前記機器系の実際の電圧変化を反映する電圧との関係として予め定められたマップに対して前記昇圧供給の開始からの経過時間を適用して得られる電圧を前記開始時目標電圧として設定する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、開始時目標電圧をより適正に設定することができる。この場合、前記昇圧制御手段は、前記昇圧供給の開始からの経過時間と前記昇圧供給の開始時の前記電池系の電圧である開始時電池系電圧と該開始時電池系電圧が大きいほど大きくなり且つ前記経過時間に応じて前記電池系の電圧から前記目標電圧に向けて徐々に大きくなる前記機器系の実際の電圧変化を反映する電圧との関係として予め定められたマップに対して前記昇圧供給の開始からの経過時間と前記開始時電池系電圧とを適用して得られる電圧を前記開始時目標電圧として設定する手段である、ものとすることもできる。こうすれば、開始時目標電圧をさらに適正に設定することができる。
本発明の一実施例としての電源装置20の構成の概略を示す構成図である。 昇圧コンバータ24の指令デューティ比Dを設定する様子を説明する説明図である。 実施例の電子制御ユニット30により実行される昇圧開始時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 第2目標電圧設定用マップの一例を示す説明図である。 昇圧コンバータ24による昇圧供給を開始する際の高電圧系の目標電圧VH*や高電圧系の電圧VH,低電圧系の電圧VLなどの電圧とバッテリ22からの目標電流IB*の時間変化の様子の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての電源装置20の構成の概略を示す構成図である。実施例の電源装置20は、図示するように、同期発電電動機としてのモータ10を駆動するためのインバータ12を介してモータ10に電力を供給する装置であり、リチウムイオン電池などの二次電池として構成されたバッテリ22と、バッテリ22からの電力を昇圧してインバータ12に供給可能な昇圧コンバータ24と、装置全体をコントロールする電子制御ユニット30と、を備える。
昇圧コンバータ24は、図示するように、2つのトランジスタT1,T2とトランジスタT1,T2に逆方向に並列接続された2つのダイオードD1,D2とリアクトルLとにより構成されている。2つのトランジスタT1,T2は、それぞれインバータ12の電力ライン40の正極母線40aと負極母線40bとに接続されており、その接続点にリアクトルLが接続されている。リアクトルLと負極母線40bとにはそれぞれバッテリ22の正極端子と負極端子とが接続されている。したがって、トランジスタT1,T2をオンオフ制御することによりバッテリ22の直流電力をその電圧を昇圧してインバータ12に供給したり正極母線40aと負極母線40bとに作用している直流電圧を降圧してバッテリ22を充電したりすることができる。また、トランジスタT1,T2をそれぞれオン,オフとすることによりバッテリ22からの電力を昇圧することなくインバータ12に供給することができる。さらに、電力ライン40の正極母線40aと負極母線40bとには平滑用のコンデンサ42が接続されており、リアクトルLと負極母線40bとには平滑用のコンデンサ44が接続されている。以下、昇圧コンバータ24よりインバータ12側を高電圧系といい、昇圧コンバータ24よりバッテリ22側を低電圧系という。
電子制御ユニット30は、図示しないCPUやROM,RAM,入出力ポートを備えるマイクロプロセッサとして構成されている。電子制御ユニット30には、バッテリ22の温度を検出する図示しない温度センサからの電池温度やバッテリ22の正極端子に接続された電流センサ25からの充放電電流IB(放電側を正,充電側を負とする)などバッテリ22の状態を検出する種々のセンサからの信号,コンデンサ42の電圧を検出する電圧センサ43からの高電圧系の電圧VH,コンデンサ44の電圧を検出する電圧センサ45からの低電圧系の電圧VLなどが入力ポートを介して入力されており、電子制御ユニット30からは、昇圧コンバータ24のトランジスタT1,T2へのスイッチング制御信号などが出力されている。また、電子制御ユニット30は、電源装置20と共にモータ10とインバータ12とを含む駆動装置もコントロールしており、電子制御ユニット30には、モータ22の回転子の回転位置を検出する図示しない回転位置検出センサからの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータ10に印加される相電流などモータ10やインバータ12の状態を検出する種々のセンサからの信号なども入力され、電子制御ユニット30からは、モータ10を駆動制御するためのインバータ12のスイッチング素子へのスイッチング制御信号なども出力されている。なお、電子制御ユニット30は、図示しない回転位置検出センサからの信号に基づいてモータ10の回転数を演算したり、モータ10に要求される要求トルクを設定したりしている。
実施例の電源装置20は、基本的には、電子制御ユニット30によって実行される以下に説明する昇圧制御によってインバータ12を介してモータ10への電力供給を行なっている。図2に、昇圧コンバータ24の指令デューティ比Dを設定する様子を示す。電子制御ユニット30では、まず、モータ10の回転数や要求トルクに基づいてインバータ12に印加すべき電圧として高電圧系の目標電圧VH*を設定し、設定した高電圧系の目標電圧VH*に対する電圧センサ45により検出された低電圧系の電圧VLの割合を指令デューティDの設定に用いるフィードフォワード項Dffとして演算する。指令デューティ比Dは、実施例では、こうして演算されるフィードフォワード項Dffを基本値として用いて、昇圧コンバータ24のトランジスタT1,T2のスイッチング周期におけるトランジスタT1のオン時間の割合に相当するものとして設定される。続いて、電圧センサ43により検出された高電圧系の電圧VHと設定した高電圧系の目標電圧VH*との電圧差ΔVHが速やかに小さくなるようフィードバック制御を用いてバッテリ22から出力すべき目標電流IB*を設定し、設定したバッテリ22からの目標電流IB*と電流センサ25により検出されたバッテリ22の充放電電流IBとの電流差ΔIBが速やかに小さくなるようフィードバック制御により指令デューティ比Dの設定に用いるフィードバック項Dfbを演算する。そして、演算したフィードフォワード項Dffとフィードバック項Dfbとの和を指令デューティ比Dとして設定し、設定した指令デューティ比Dによって昇圧コンバータ24のトランジスタT1,T2のオンオフ制御を行なう。実施例の電源装置20は、こうした制御により、バッテリ22からの電力を昇圧してモータ10に供給している。
次に、こうして構成された電源装置20の動作、特にバッテリ22からの電力の昇圧を伴う高電圧系への供給(以下、昇圧供給という)を開始する際の動作について説明する。図3は、実施例の電子制御ユニット30により実行される昇圧開始時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、バッテリ22からの電力を昇圧せずに高電圧系に供給している最中に高電圧系の目標電圧VH*と低電圧系の電圧VLとの差が所定電圧ΔVstを超えて大きくなったときに実行される。ここで、所定電圧ΔVstは、実施例では、トランジスタT1,T2を共にオフとすべき時間としてのデッドタイム(トランジスタT1,T2に生じ得る短絡を防止するための遅れ時間)のために昇圧コンバータ24による昇圧供給を開始することができない電圧範囲の上限よりも若干大きな値として昇圧コンバータ24の特性などに基づいて予め実験や解析により定められたものを用いるものとした。昇圧コンバータ24による昇圧供給を開始するためには、実施例では、トランジスタT1,T2のスイッチング周期におけるトランジスタT1のオン時間の割合を値1よりも小さくすると共にトランジスタT2のオン時間の割合を値0よりも大きくすることになるが、スイッチング周期においてデッドタイムを確保する必要から、昇圧コンバータ24による昇圧供給を開始することができないデューティ比(実施例では、トランジスタT1,T2のスイッチング周期におけるトランジスタT1のオン時間の割合)の範囲がある。所定電圧ΔVstは、こうしたデューティ比の範囲に対応する電圧範囲の上限よりも若干大きな値として定められている。
昇圧開始時制御ルーチンが実行されると、電子制御ユニット30の図示しないCPUは、まず、モータ10の回転数や要求トルクに基づいて高電圧系の目標電圧VH*を設定し(ステップS100)、本ルーチンの実行開始、即ち昇圧開始からの経過時間として図示しないタイマにより計時された経過時間Tと、本ルーチンの実行を開始したとき即ち昇圧開始時に電圧センサ45により検出された低電圧系の電圧VLである開始時電池電圧VLstと、をマップに適用することにより第2目標電圧VH2*を設定する処理を実行する(ステップS110)。ここで、第2目標電圧VH2*は、昇圧開始時からの経過時間Tと開始時電池電圧VLstと第2目標電圧VH2*との関係を予め実験などにより定めて図示しないROMに記憶しておき、昇圧開始時からの経過時間Tと開始時電池電圧VLstとが与えられると記憶したマップから対応する第2目標電圧VH2*を導出して設定するものとした。図4に、第2目標電圧設定用マップの一例を示す。図中、第2目標電圧VH2*は、経過時間Tが値0のときには開始時電池電圧VLst(例えば、電圧VLst1,VLst2,VLst3など)であり、昇圧供給を開始する際にバッテリ22からの充放電電流IBがオーバーシュートしない範囲で速やかに上昇するときの高電圧系の実際の電圧値として予め実験などにより測定されたものを用いるものとした。また、開始時電池電圧VLstが大きいほど第2目標電圧VH2*が高くなるのは、昇圧開始時のバッテリ22の電圧が高いほどバッテリ22からの充放電電流IBが放電側に速やかに大きくなることに基づく。なお、昇圧開始時に低電圧系の電圧VLの大きさが異なるのは、バッテリ22の電圧はその温度や蓄電量などにより異なるものとなることに基づく。こうして高電圧系の目標電圧VH*と第2目標電圧VH2*とを設定すると、目標電圧VH2*から第2目標電圧VH2*を減じたものと解除閾値Vrefとを比較する(ステップS120)。解除閾値Vrefは、昇圧供給を開始する際に実際に上昇する高電圧系の電圧VHを測定したものとして設定された第2目標電圧VH2*が目標電圧VH*に十分近づいたか否かを判定する、即ち、高電圧系の実際の電圧VHが目標電圧VH*に十分に近づいたか否かを判定するためのものであり、予め実験などにより定められたもの(例えば、バッテリ22の定常状態での電圧の数%や十数%に相当する電圧など)を用いることができる。目標電圧VH*から第2目標電圧VH2*を減じたものが解除閾値Vref未満のときには、図2を用いた前述の説明のうち、目標電圧VH*に代えて第2目標電圧VH2*を用いて昇圧コンバータ24の指令デューティ比Dにおけるフィードバック項Dfbを演算し(ステップS130)、図2を用いた前述の説明と同様に電圧センサ45からの低電圧系の電圧VLを高電圧系の目標電圧VH*で割ったものをフィードフォワード項Dffとして演算すると共にフィードフォワード項Dffにフィードバック項Dfbを加えて指令デューティ比Dを設定し(ステップS150)、設定した指令デューティ比Dにより昇圧コンバータ24のトランジスタT1,T2のオンオフ制御を行なって(ステップS160)、昇圧開始時制御ルーチンを終了する。一方、目標電圧VH*から第2目標電圧VH2*を減じたものが解除閾値Vref以上のときには、図2と同様に目標電圧VH*をそのまま用いてフィードバック項Dfbを演算し(ステップS140)、同じくフィードフォワード項Dffを演算して指令デューティ比Dを設定し(ステップS150)、指令デューティ比Dにより昇圧コンバータ24のスイッチング制御を行なって(ステップS160)、昇圧開始時制御ルーチンを終了する。
図5は、昇圧コンバータ24による昇圧供給を開始する際の高電圧系の目標電圧VH*や高電圧系の電圧VH,低電圧系の電圧VLなどの電圧とバッテリ22からの目標電流IB*の時間変化の様子の一例を示す。図中上側の電圧について、破線が目標電圧VH*を示し、実線が高電圧系の電圧VHを示し、二点鎖線が低電圧系の電圧VLを示し、図2に示したようにフィードバック項Dfbについてもフィードフォワード項Dffと同様に目標電圧VH*を用いて演算した比較例における高電圧系の電圧VHを一転鎖線で示す。また、図中下側のバッテリ22からの目標電流IB*について、実線が実施例のものを示し、一点鎖線が比較例のものを示す。比較例では、時刻t1で目標電圧VH*と低電圧系の電圧VL(高電圧系の電圧VHに等しい電圧)との差が所定電圧ΔVstを超えて大きくなると、昇圧コンバータ24による昇圧動作が開始されたときに、所定電圧ΔVstの大きさを反映した目標電流IB*が演算されて、演算結果がフィードバック項Dfbに反映され、指令デューティDによる昇圧制御によってバッテリ22からの電流が一時的に過大になる場合がある。これに対し、実施例では、フィードフォワード項Dffの演算については目標電圧VH*をそのまま用いることにより、昇圧供給の開始に際して高電圧系の電圧VHを目標電圧VH*に向けて大きくするものとし、フィードバック項Dfbの演算については目標電圧VH*に代わる第2目標電圧VH2*として、開始時電池電圧VLstを起点として目標電圧VH*に向けて徐々に大きくなる電圧を用いることにより、バッテリ22からの目標電流IB*がオーバーシュートするのを抑制し、バッテリ22からの実際の充放電電流IBが一時的に過大になるのを抑制するのである。
以上説明した実施例の電源装置20によれば、バッテリ22が接続された低電圧系からの電力を昇圧せずに高電圧系に供給している最中に高電圧系の目標電圧VH*と低電圧系の電圧VLとの差が所定電圧ΔVstを超えて大きくなってから、高電圧系の目標電圧VH*と第2目標電圧VH2*との差が解除閾値Vrefを超えるまでは、昇圧開始時の低電圧系の電圧VLである開始時電池電圧VLstから徐々に大きくなる電圧を第2目標電圧VH2*として設定し、高電圧系の目標電圧VH*と低電圧系の電圧VLとに基づいて演算されるフィードフォワード項Dffと、高電圧系の目標電圧VH*に代わる第2目標電圧VH2*と高電圧系の実際の電圧VHとに基づいて演算されるフィードバック項Dfbとの和からなる指令デューティ比Dによって、昇圧コンバータ24のスイッチング制御を行なうから、昇圧コンバータ24による昇圧とバッテリ22からの過大な電流の抑制とをより適正に行なうことができる。なお、第2目標電圧VH2*については、開始時電池電圧VLstに拘わらず開始時電池電圧VLstから経過時間Tに応じて一定の傾向で上昇するようマップに定められた値を用いるものとしてもよいし、開始時電池電圧VLstから目標電圧VH*に向けて徐々に上昇するものであれば、マップを用いずにレート処理やなまし処理を適用して演算された値を用いるものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、バッテリ22が「二次電池」に相当し、昇圧コンバータ24が「昇圧コンバータ」に相当し、低電圧系からの電力を昇圧せずに高電圧系に供給している最中に高電圧系の目標電圧VH*と低電圧系の電圧VLとの差が所定電圧ΔVstを超えて大きくなってから高電圧系の目標電圧VH*と第2目標電圧VH2*との差が解除閾値Vref以上となるまでは、開始時電池電圧VLstから徐々に大きくなる電圧を第2目標電圧VH2*として設定し、高電圧系の目標電圧VH*と低電圧系の電圧VLとに基づいて演算されるフィードフォワード項Dffと高電圧系の目標電圧VH*に代わる第2目標電圧VH2*と高電圧系の実際の電圧VHとに基づいて演算されるフィードバック項Dfbとの和からなる指令デューティ比Dによって昇圧コンバータ24のスイッチング制御を行なう図3の昇圧開始時制御ルーチンを実行する電子制御ユニット30が「昇圧制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、電源装置の製造産業などに利用可能である。
10 モータ、12 インバータ、20 電源装置、22 バッテリ、24 昇圧コンバータ、25 電流センサ、30 電子制御ユニット、40 電力ライン、40a 正極母線、40b 負極母線、42,44 コンデンサ、43,45 電圧センサ、D1,D2 ダイオード、T1,T2 トランジスタ、L リアクトル。

Claims (1)

  1. 二次電池と、前記二次電池が接続された電池系と電力により作動する機器が接続された機器系とに接続され前記電池系からの電力を昇圧せずに前記機器系に供給する非昇圧供給が可能であると共に前記電池系からの電力を昇圧して前記機器系に供給する昇圧供給が可能な昇圧コンバータと、前記電池系の電圧と前記機器系に出力すべき目標電圧との電圧比に基づくフィードフォワード項と前記目標電圧と前記機器系の電圧との電圧差に基づくフィードバック項とからなる指令値によって前記昇圧コンバータが駆動されるよう該昇圧コンバータを制御する昇圧制御手段と、を備える電源装置において、
    前記昇圧制御手段は、前記非昇圧供給が行なわれている最中に前記目標電圧と前記電池系の電圧との差が前記昇圧供給を開始可能な所定電圧よりも大きくなってから予め定められた解除条件が成立するまでは、前記電池系の電圧から前記目標電圧に向けて徐々に大きくなる電圧を開始時目標電圧として設定し、前記電池系の電圧と前記目標電圧との電圧比に基づくフィードフォワード項と前記目標電圧に代わる前記設定した開始時目標電圧と前記機器系の電圧との電圧差に基づくフィードバック項とからなる指令値によって前記昇圧コンバータが駆動されるよう該昇圧コンバータを制御する手段である、
    ことを特徴とする電源装置。
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