JP2011222838A - レーザ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被処理体100を収容して調整された雰囲気下で該被処理体にレーザ光を照射する処理室2と、処理室2内に外部からレーザ光3aを導く光学系4を備え、処理室2は、処理室2外部から処理室2内部に被処理体100を装入する開閉可能な装入口7と、装入口7から被処理体を装入するべく処理室2内部に設けたロードロックエリアAと、ロードロックエリアAと別に処理室2内部に設けたレーザ光照射エリアBを備え、両エリアを被処理体100の移動を可能にして仕切手段で区画する。
【選択図】図1
Description
処理室35には、被処理体100を装入して載置するステージ36が配置され、処理室35の天板には外部からレーザ光を導入する導入窓37が設けられる。処理室35には、ゲートバルブ34を介して搬送ロボット室33が接続され、さらに搬送ロボット室33には、ゲートバルブ32を介してロードロック室31が接続されている。ロードロック室31の外部には、ロードロック室31内に被処理体100を搬送する搬送ロボット30が配置される。
上記ロードロック室31、搬送ロボット室33、処理室35は、真空もしくは所定のガス雰囲気下でゲートバルブ32、34を介して連通する。
上記装置の稼働においては、基板搬入時に、ゲートバルブ32、34を閉じた状態で、ロードロック室31のゲートバルブ(図示しない)を開けて搬送ロボット30によって被処理体100をロードロック室31内に搬入し、ロードロック室31のゲートバルブを閉じる。ゲートバルブ32、34を閉じた状態で、ロードロック室31を真空引きした後に、真空保持もしくは所定のガスを導入する。次いで、ゲートバルブ32を開いて被処理体100をロードロック室31から搬送ロボット室33に搬送し、さらにゲートバルブ34を開けて処理室35内に被処理体100を装入し、ロードロック室34を閉じてレーザアニールなどの処理を行う。これにより処理室35の雰囲気を維持したままで所望の処理を行うことが可能になる。
ロードロックエリアは、装入口に連なるようにして装入口に隣接して設けるのが望ましく、装入口とレーザ光照射エリアとの間にロードロックエリアが位置しているのが望ましい。
また、被処理体としては、上記レーザアニール処理の対象となる半導体を代表的なものとして示すことができるが、本発明としてはその種別が特に限定されるものではなく、処理の目的に沿って対象とされるものであればよい。
また、上記処理は、調整された雰囲気下で処理室内において行われる。該雰囲気は、大気雰囲気を除外するものであり、不活性ガス雰囲気、真空雰囲気などが代表的に挙げられる。また、湿度、温度などを調整した雰囲気であってもよい。すなわち、本発明としては調整された雰囲気の種別は特に限定されるものではなく、大気下以外であって所定の条件に調整されるものであればよい。
ロードロックエリアの雰囲気調整は、1)被処理体が処理室に搬入、搬出されるとき、2)処理中および3)被処理体が処理室内において搬送されるとき、それぞれの場合において上記給排気装置を用いて行うことができる。
1、ロードロックエリアに給気を行うことで得られるシール構造により装入口外部より混入してくる大気量を抑えるとともに、処理室内部におけるロードロックエリア外部への大気混入を低減させる。
2、給排気によリロードロックエリアに混入した大気雰囲気を短時間で窒素やその他の大気以外のレーザ処理に影響を与えにくい雰囲気に置換することができる。
上記により、大気混入による照射部雰囲気への影響を低減させることにより、照射部の雰囲気を短時間で安定化させることが可能となる。
また、ロードロック室や搬送ロボット室などの設置が不要になり、スペース効率が向上する。さらに、ロードロック室の雰囲気調整のために必要な時間や雰囲気ガスの使用量の低減効果がある。
図1は、該レーザ処理装置1の正面断面を示す図であり、図2は平面断面図、図3は、左側面断面図、図4は、右側面断面図である。
レーザ処理装置1は、処理室2と、該処理室2外にあるレーザ発振器3と該レーザ発振器3から出力されたレーザ光3aを整形して前記処理室2に導く光学系4を備えている。また、処理室2には、光学系4の一部としてレーザ光3aを処理室2外部から処理室2内に導く導入窓5を有しており、導入窓5を通して導かれるレーザ光3aは、処理室2内に設けたシールドボックス6に設けた透過孔6aを通して被処理体100に照射される。シールドボックス6は、被処理体100の照射部分にシールドガスを吹き付けるものである。
処理室2の側壁2aには、装入口7が設けられており、該装入口7の開閉を行うゲートバルブ8が備えられている。装入口7が位置する側で処理室2の外部に搬送ロボット9が位置する。なお、この例では、ゲートバルブ8を処理室2の側壁側に設けたが、図1示で正面側に設けるなどの構成も可能である。
待機位置にあるステージ10の両側端縁上には、仕切手段である側面仕切壁12、12がステージ10の上面側縁に沿いつつ処理室2の天板2bに上端を固定されて垂下され、側面仕切壁12、12の下端面とステージ10の上面とは小隙間のみを有しており、天板2bと側面仕切壁12とは隙間なく固定されている。
なお、この形態では、ステージ10が幅方向に移動するため、側面仕切壁12、12の下端面とステージ10の上面との間の隙間は、ステージ10上に載置した被処理体100が通過できる大きさに形成されている。なお、ステージ10を幅方向に移動させない場合には、該隙間をより狭いものにして気密性を高めることができる。
上記側面仕切壁12、12、後方側面仕切壁12a、12a、下方仕切壁12b、前方仕切壁12cによって、本発明の仕切手段となる仕切壁が構成されている。該仕切壁は、酸素などによる汚染を受けにくい材質が望ましく、例えばアルマイト処理されたアルミニウム板を用いることができる。
また、ロードロックエリアAとは別に、シールドボックス6が位置する空間がレーザ光照射エリアBに区画されている。
なお、上記では仕切壁は固定物として説明したが、仕切手段を可動のものや可変形状のものによって構成することも可能である。
上記給気ライン13、開閉弁13a、流量計13b、図示しないガス供給源などによって本発明のロードロックエリア給気装置が構成されており、上記排気ライン14、開閉弁14a、流量計14b、図示しない排気ポンプなどによって本発明のロードロックエリア排気装置が構成されている。
ロードロックエリアAに雰囲気ガスを給気することで、上記した仕切壁とステージ10との間の僅かな隙間からガスが外側に向けて吹き出されることでガスカーテンとしての機能が得られ、シールド性が向上する。したがって、仕切壁とステージ10との隙間は、ステージの移動を損なわない程度に極力小さくするのが望ましく、また、雰囲気ガスの給気によるガスカーテンの作用が十分に得られる程度に小さくすることが望ましい。
先ず、処理に先立ってステージ10を待機位置に移動させてゲートバルブ8を閉めておき、流量計13b、14bによって流量を調整しつつ、開閉弁13a、14aを明けて排気とともに雰囲気ガスを給気して処理室2内の雰囲気を調整する。
また、ロードロックエリア用とは別に、レーザ光照射エリアBに給気ラインと排気ラインとを接続するものであってもよく、この場合、被処理体の搬入、処理、被処理体の搬出に至るまで、レーザ光照射エリアに対する給気および排気を継続したままにするのが望ましい。
ロードロックエリアAに対する給気および排気によって雰囲気調整が完了すると、ゲートバルブ8を開け、搬送ロボット9によって被処理体100を装入口7からロードロックエリアA内に挿入し、ステージ10上に載置する。ゲートバルブ8を開ける際に、給気ライン13によってロードロックエリアAに給気のみを行って外部の大気がロードロックエリアA内に混入するのを防止するのが望ましい。この際に、ロードロックエリアAのシールドが図られているため、ロードロックエリアAに大気が混入しても容易にレーザ光照射エリアに侵入することがない。
被処理体100をロードロックエリアAに装入した後、ゲートバルブ8を閉め、給気ライン13による給気と、排気ライン14による排気とを行って、処理室2内の雰囲気を安定化させる。この際に、レーザ光照射エリアBへの大気の混入は殆どなく、ロードロックエリアAにおける雰囲気を安定化させるための時間程度で済むため、雰囲気安定化のための処理時間は短くなる。
また、ステージ10を左右方向で移動させて走査位置を変更することで、被処理体100の全面に亘ってレーザ光照射による処理を行うことができる。該処理において、仕切壁はステージ10および被処理体100の移動に支障となることはない。
また、側面仕切壁20、20の前方端は、ステージ10上面の前方端縁にまで伸長しており、該前方端に、縦板状の前方仕切壁20bで連結されている。前方仕切壁20bの上端は天板2bに隙間なく固定され、下端面はステージ10に載置された被処理体100が通過できる程度に隙間20cを有している。該隙間は、仕切手段における開放部に相当する。上記側面仕切壁20、20、下方仕切壁20a、前方仕切壁20bによって、本発明の仕切手段となる仕切壁が構成されている。
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、適宜の変更が可能である。
2 処理室
3 レーザ発振器
4 光学系
6 シールドボックス
7 装入口
8 ゲートバルブ
9 搬送ロボット
10 ステージ
11 移動装置
12 側面仕切壁
12a 後方側面仕切壁
12b 下方仕切壁
12c 前方仕切壁
13 給気ライン
14 排気ライン
20 側面仕切壁
20a 下方仕切壁
20b 前方仕切壁
A ロードロックエリア
B レーザ光照射エリア
100 被処理体
Claims (11)
- 被処理体を収容して調整された雰囲気下で該被処理体にレーザ光を照射する処理室と、該処理室内に外部からレーザ光を導く光学系と、を備え、
前記処理室は、処理室外部から処理室内部に被処理体を装入する開閉可能な装入口と、該装入口から被処理体を装入するべく処理室内部に設けられたロードロックエリアと、該ロードロックエリアと別に処理室内部に設けられたレーザ光照射エリアと、を備え、前記ロードロックエリアとレーザ光照射エリアとの間で前記被処理体の移動が可能になっていることを特徴とするレーザ処理装置。 - 前記ロードロックエリアと前記レーザ光照射エリアとは、前記被処理体を前記ロードロックエリアと前記レーザ光照射エリアとの間で移動可能な仕切手段によって区画されていることを特徴とする請求項1記載のレーザ処理装置。
- 前記仕切手段は、前記ロードロックエリアと前記レーザ光照射エリアとを仕切る仕切壁を有することを特徴とする請求項2記載のレーザ処理装置。
- 前記仕切手段は、前記ロードロックエリアと前記レーザ光照射エリアとを仕切る雰囲気ガスカーテンを有することを特徴とする請求項2記載のレーザ処理装置。
- 前記ロードロックエリアに連なるロードロックエリア給気装置とロードロックエリア排気装置とを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ処理装置。
- 前記レーザ光照射エリアに連なる照射エリア給気装置と照射エリア排気装置とを備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のレーザ処理装置。
- 前記ロードロックエリアと前記レーザ光照射エリアとの間で前記被処理体を移動させる被処理体移送装置を前記処理室内部に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のレーザ処理装置。
- 前記被処理体移送装置は、前記被処理体を載置して前記ロードロックエリアと前記レーザ光照射エリアとの間で移動可能なステージを有していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のレーザ処理装置。
- 前記被処理体移送装置は、前記レーザ光照射エリアにおいて前記ステージを前記レーザ光に対し相対的に移動させることで前記レーザ光の走査を行うものであることを特徴とする請求項8記載のレーザ処理装置。
- 前記ステージは、前記被処理体を前記処理室内部に装入する際に、前記ロードロックエリア側に位置して、該ロードロックエリアと前記レーザ光照射エリアとを区画する仕切り手段の一部をなすことを特徴とする請求項8または9に記載のレーザ処理装置。
- 前記装入口と前記ロードロックエリアに位置するステージ上とが連なった空間を囲むとともに前記ステージのレーザ光照射エリア側への移動が可能となるように仕切手段としての仕切壁が設けられていることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載のレーザ処理装置。
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