以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて、天井等の被取付部材に取付けられる照明装置を例に詳述する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る照明装置100の模式的外観斜視図である。図2は、実施の形態1に係る照明装置100の模式的分解斜視図である。図3は、実施の形態1に係る照明装置100の模式的背面図である。図4は、図3のIV−IV線による模式的断面図である。
図において1は、円板状を有し、後述する光源を保持する装置本体としてのシャーシである。シャーシ1は、円形状の穴11を中央に有しており、該穴11には、後述する電源部及び光源間を接続する電線が挿通される。シャーシ1は、鉄、アルミニウム等の金属製であり、光源等の発熱体からの熱を放熱するヒートシンクとしての機能も有している。
シャーシ1には、後述する光源保持部の取付位置に整合するように、貫通穴12が周方向に4等配をなして設けてある。また、シャーシ1には、光源保持部の取付位置に整合するようにネジ用穴13が設けてある。
シャーシ1の一面1aには、光源であるLEDモジュール2が光源保持部3を介して取付けてある。図5は、実施の形態1に係る照明装置100の主要部の配置を示す図である。図6は、実施の形態1に係る照明装置100のLEDモジュール2の模式図である。
LEDモジュール2は、図6に示すように、矩形板状のLED基板21と、該LED基板21の長辺に沿って列状に実装され、昼光色の光を発する複数の昼光色LED22と、該複数の昼光色LED22間に実装され、電球色の光を発する複数の電球色LED23とを備えてなる。LED基板21には、昼光色LED22及び電球色LED23の発光部(LED素子及び封止樹脂の部分であり、図中に円にて示す部分)が略一直線上に位置するように、昼光色LED22及び電球色LED23が略交互に配してある。
昼光色LED22及び電球色LED23は、例えば、LED素子と、該LED素子を封止し、蛍光体が分散された封止樹脂と、入力端子及び出力端子とを備えてなる表面実装型LEDである。LED基板21は、鉄、アルミニウム等の金属製であり、昼光色LED22及び電球色LED23からの熱を光源保持部3に伝導する熱伝導体を兼ねている。なお、LED基板21は、昼光色LED22及び電球色LED23の樹脂と熱膨張率が近い鉄製であることがより望ましい。
本実施の形態においては、昼光色LED22及び電球色LED23は、隣接する電球色LED23又は昼光色LED22との間隔が略同一になるようにLED基板21に配してあるが、LED基板21の長手方向の中央から端に向けて隣接する電球色LED23又は昼光色LED22との間隔が徐々に密になるように配してあることがより望ましい。これは、本実施の形態の如く、複数のLEDモジュール2を多角形状に配する場合において、隣接するLEDモジュール2間の境界部分が暗くなることを防止して、周方向位置に応じて輝度の差が生じないように、LEDモジュール2からの光をより均一に出射するためである。なお、フレキシブル基板等を用いてLEDモジュールを円形状の環状(円環状)に配する場合は、本実施の形態の如く、隣接するLEDの間隔が略同一になるように配してある方が望ましい。
本実施の形態のLEDモジュール2においては、昼光色LED22及び電球色LED23の発光部が略一直線上に位置させてあるから、並列に配してある場合と比較して、LEDモジュール2からの光の向きを制御する導光部材に入射しない光の量を低減するように該導光部材の穴の周面4aに対向して、周面4aの厚み内にLEDモジュール2の発光部が収まるように配置することが容易にでき、照明装置全体としての光利用効率、いわゆる装置効率を向上することができる。
複数の昼光色LED22を直列接続する電源供給用の回路パターンの両端には、第1の接続部25が設けてある。同様に、複数の電球色LED23を直列接続する電源供給用の回路パターンの両端には、第2の接続部24が設けてある。
これら複数のLEDモジュール2間の接続は、第1の接続部25同士、及び第2の接続部24同士をジャンパケーブルである電線69を各接続部24,25に半田付等により接続することにより行う。なお、本実施の形態においては、図5に示すように、8つのLEDモジュール2を2つの組に分けてあり、各組は、4つのLEDモジュール2を電線69により直列接続してなる。そして、複数のLEDモジュール2は、各組の一方の端部のLEDモジュール2の第1の接続部25及び第2の接続部24と、後述する電源部との間を電線66により接続することにより、電源部に接続してある。
光源保持部3は、図4に示すように、断面形状が扁平なU字状を有しており、LEDモジュール2が保持して取付けられる矩形板状の保持板部31と、該保持板部31の長辺側の一側に保持板部31と略直角をなして連設され、シャーシ1に固定される固定板部32と、該固定板部32の保持板部31の反対側の長辺の一部から該保持板部31と対向して平行に設けられる支持板部33とを備えている。光源保持部3は、アルミニウム等の金属製であり、発熱体であるLEDモジュール2からの熱を、ヒートシンクを兼ねるシャーシ1に伝導する熱伝導体を兼ねている。
保持板部31には、LED基板21の長手方向が保持板部32の長手方向になるように、LED基板21の非実装面(昼光色LED22及び電球色LED23が実装された面と反対側の面)にて、LEDモジュール2がネジ等により固定してある。固定板部32の長手方向の略中央には、貫通穴34が設けてある。固定板部32の長手方向の両端には、ネジ用穴が夫々設けてある。
光源保持部3は、保持板部31のLEDモジュール2が取付けられた面をシャーシ1の外縁部に向けて、保持板部31が正八角形状の周壁を形成するように周方向に略等配をなしてシャーシ1の一面1aに載置した状態にて、固定板部32に設けられたネジ用穴及びシャーシ1に設けられたネジ用穴13にネジ15を螺合することにより、シャーシ1に固定してある。このように光源保持部3をシャーシ1に取付けることにより、LEDモジュール2は、LED基板21がシャーシ1の径方向に略直交するように保持されることになり、図5に示すように、正八角形状にシャーシ1に配される。LEDモジュール2を点灯したときに、LEDモジュール2からの光は、照明装置100(シャーシ1)の外縁部に向けて放射状に出射されることになる。
シャーシ1には、LEDモジュール2から出射された光の向きを制御する導光板4(導光部材)が設けてある。図7は、実施の形態1に係る照明装置100における要部の部分拡大断面図である。
導光板4は、中央にLEDモジュール2の配置形状に合わせた正八角形状の穴を有する円板状である。導光板4は、光透過性の高い材料製であり、例えば、アクリル樹脂製である。導光板4は、LEDモジュール2の昼光色LED22及び電球色LED23の発光部の寸法よりも、肉厚を厚くしてあることが望ましい。また、LEDモジュール2の光軸が導光板4の厚み方向の略中央に位置するように、導光板4をシャーシ1に配してあることが望ましい。LEDの発光部の寸法よりも導光板4の肉厚を厚くすること、及び/又はLEDモジュール2の光軸と導光板4の厚み方向の中央位置を合わせることにより、導光板4に入射しない光の量を低減することができ、照明装置全体としての光利用効率、いわゆる装置効率を向上することができる。
導光板4は、各LEDモジュール2が穴の周面4aと適長離隔して対向するように、より詳細には、図5に示す如く、略同心をなす2つの正八角形状の線上にLEDモジュール2及び導光板4が夫々位置するように、シャーシ1の一面1aに配してある。換言すると、導光板4と各LEDモジュール2とは、各LEDモジュール2が導光板4の穴の周面4aと略同一の間隔を有して平行になるようにしてある。このLEDモジュール2と導光板4の穴の周面4aとの間隔は、LEDモジュール2からの光がある程度の広がりを有して周面4aに入射するように、LEDモジュール2において発した熱が導光板4に伝達されにくいように、適切に設定してあることが望ましい。
導光板4の一面4cには、LEDモジュール2からの光を乱反射する反射部としての反射ドット41が複数印刷してある。反射ドット41は、円形状を有し、LEDモジュール2からの遠近に応じて、LEDモジュール2からの光を乱反射する面積、本実施の形態においては反射ドット41の面積が大小となるように設けてある。より詳しくは、導光板4の一面4cに印刷される反射ドット41は、LEDモジュール2に近い領域ほど円形状に印刷されるパターンを小さくして、密に配置して印刷してある。反射ドット41は、拡散材が適量混入された塗料を用いて、導光板4の一面4cにシルクスクリーン印刷等の印刷により形成してある。
LEDモジュール2から導光板4に入射した光は、反射ドット41を設けていない場合は、導光板41の外縁部に向けて広がりつつ全反射を繰り返して、導光板41の外縁部からそのまま導光板4の平面に沿う方向に出射するが、反射ドット41を設けることにより、図7に矢符にて示すように、該反射ドット41において乱反射し、一部の光は導光板4の他面4dから出射することになり、略均一な面発光を行うことができる。なお、本実施の形態のように、LEDモジュール2を八角形に配置した場合、隣接するLEDモジュール2間の領域(隣接するLEDモジュール2の境界を含む径方向の領域)が暗くならないように、反射ドット41のパターンを他の領域と変える方が望ましい。例えば、隣接するLEDモジュール2間の領域内の各ドットの面積を増大させ、及び/又はドットの数を増加させる。
導光板4の外周面4bと一面4cとの間には、LEDモジュール2の光出射方向と交差する方向に傾斜する傾斜面4eが略全周に亘って形成してある。導光板4の周面4aから入射したLEDモジュール2からの光は、導光板4の面となす角度が小さいときは、全反射するところ、傾斜面4eを設けることにより、前記光と導光板4の傾斜面4eとなす角度を全反射する角度よりも大とすることができ、図7に矢符にて示すように、LEDモジュール2からの光の一部を、導光板4の外縁部に設けた傾斜面4eから照明装置100の外部へ出射させることが可能となる。
シャーシ1と導光板4との間には、反射シート5(反射部材)が介挿してある。反射シート5は、中央にLEDモジュール2の配置形状に合わせた正八角形状の穴を有する円板状である。反射シート5は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の高光反射率の材料製である。反射シート5には、ネジ用穴51がシャーシ1のネジ用穴13に整合する、換言すると光源保持部3の取付位置に整合するように設けてある。反射シート5は、光源保持部3をシャーシ1に取付けるときに、ネジ用穴51がシャーシ1のネジ用穴13に整合するように、予めシャーシ1の一面1aに載置し、ネジ15により光源保持部3と共にシャーシ1に取付けられる。
導光板4の反射ドット41により乱反射された光は、後述する拡散板において、一部が反射されて導光板4の一面4cから導光板4に再度入射し、入射した光のうち一面4cとなす角度が大である光は、一面4cにおいて反射されずに導光板4の一面4cから出射し、出射した光は、反射シート5において他面4dの側に反射されることになる。
光源保持部3に包囲されるシャーシ1の一面1aには、矩形板状の制御基板7が制御基板支持部(図示せず)を介して取付けてある。制御基板7には、制御用のマイクロコンピュータ、調光回路部品等の電子部品(図示せず)が実装してある。制御基板7は、電線68を介して電源部と電気的に接続してある。
導光板4の他面4dには、拡散板8(拡散部材)が設けてある。拡散板8は、中央にLEDモジュール2の配置形状に合わせた正八角形状の穴を有する円板状である。拡散板8の直径は、導光板4の他面4dの直径と略同一にしてある。拡散板8は、拡散材が添加された乳白色の樹脂製である。
導光板4の反射ドット41により乱反射された光の一部は、導光板4の他面4dとなす角度が大となるから、全反射されることなく、そのまま他面4dから出射する。他面4dから出射した光は、拡散板8において、拡散しつつ透過して、照明装置100の外部に、天井等の被取付部材の反対側(例えば床面)に向けて出射される。照明装置100の外部に導光板4の他面4dの側から出射される光は、拡散板8内において拡散され、部屋全体を略均一に照らすことになる。拡散板8を設けることにより、照明装置100の配光を広げることができる。
以上のように、LEDモジュール2、光源保持部3、導光板4、反射シート5及び拡散板8が設けられたシャーシ1には、クッション90及び天板反射シート55を介して、円板状をなすセンタカバー9が取付けてある。センタカバー9には、貫通穴91が、シャーシ1に設けられた貫通穴12に整合するように、換言すると、光源保持部3の取付位置に整合するように、周方向に4等配をなして設けてある。
天板反射シート55は、中央にLEDモジュール2の配置形状に合わせた正八角形状の穴を有する円板状である。天板反射シート55は、センタカバー9より若干小さい直径を有しており、天板反射シート55の正八角形状の穴は、複数の光源保持部3の支持板部33によって形成される正八角形状よりも小となるように形成してある。天板反射シート55は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の高光反射率の材料製である。
導光板4に関して反射シート5の反対側に天板反射シート55を設けているから、LEDモジュール2から出射し、導光板4の周面4aで反射する等して導光板4に入射しなかった光が、天板反射シート55にて、導光板4、反射シート5、拡散板8等の方向に反射されることになり、照明装置全体としての光利用効率、いわゆる装置効率を向上することができる。
クッション90は、天板反射シート55と略同一形状を有している。クッション90及び天板反射シート55は、例えば、センタカバー9に接着剤等により仮止めしてある。このセンタカバー9は、センタカバー9の貫通穴91をシャーシ1の貫通穴12及び光源保持部3の固定板部32の貫通穴34に位置合わせした状態にて光源保持部3及び拡散板8に載置して、締結部材14を用いてシャーシ1及び光源保持部3と一体化してある。シャーシ1及びセンタカバー9は、LEDモジュール2、光源保持部3、導光板4、反射シート5、拡散板8等を保持する保持部材としての機能を有している。
本実施の形態においては、締結部材14として、ボルトとナットとを用いて、ボルトをセンタカバー9の側から各貫通穴91、34、12に挿通して、シャーシ1の他面(一面1aの反対側の面)に配したナットに螺合することにより、シャーシ1及びセンタカバー9間に、LEDモジュール2が取付けられた光源保持部3、導光板4、反射シート5、拡散板8等が挟持されて、一体化される。センタカバー9と、光源保持部3及び拡散板8との間に介挿されたクッション90は、締結部材の締結力に応じて圧縮されるから、シャーシ1及びセンタカバー9により光源保持部3、導光板4、拡散板8等の部材に周方向に略均等に力が作用し、安定して保持される。また、シャーシ1、光源保持部3、導光板4、拡散板8及びセンタカバー9により密閉された空洞が形成される。この空洞内に光源であるLEDモジュール2が収容されることになるから、LEDモジュール2部分を密閉することが可能となる。なお、締結部材14は、ボルト及びナットに限定されない。
図8は、実施の形態1に係る照明装置100の被取付部材としての天井110への取付状態の一例を示す図である。実施の形態1に係る照明装置100は、LEDモジュール2に電力を供給する電源部6が、アダプタ16を介して被取付部材としての天井110に設けられた引掛シーリングボディ等の被取付体(図示せず)に着脱可能に取付けてある。
アダプタ16は、扁平な円柱形状を有しており、一端側に被取付部材に設けられた引掛シーリングボディ等の被取付体の係合穴に係合する引掛刃と、電源部6に接続されるコネクタとを有している。アダプタ16は、前記被取付体の係合穴に引掛刃を係合させることにより、電気的、機械的に被取付体に接続される。アダプタ16は、それ自体公知であるので、詳細な説明は省略する。
電源部6は、一部に円形状の穴が設けられた扁平な有底円筒形状を有する筐体と、該筐体の内部に収容された電源基板と、該電源基板に実装され、交流電源(AC電源)から供給された電流を整流する整流回路、整流された電圧を所定の電圧に変換するトランス等の電子部品と、電源基板を前記筐体に保持する電源基板支持部とを備えている。アダプタ16を電源部6の筐体に設けられた円形状の穴に取付け、アダプタ16を天井110に設けられた被取付体に係合させることにより、アダプタ16が被取付体に接続して取付けられると同時に、電源部6が被取付部材である天井110に取付けられることになる。
なお、アダプタ16のコネクタと電源部6のコネクタとを接続することにより、電源部6が電気的に被取付体に接続される。また、電源部6には、前述したLEDモジュール2が電線66を介して接続してある。また、電源部6には、前述した電源基板7が電線68を介して接続してある。なお、本実施の形態においては、制御基板7をシャーシ1に取付けてあるが、電源部6の筐体の内部に設けてもよい。
また、電源部6の筐体には、シャーシ1にその一端が固定されたコード、チェーン等の吊具17が取付けてある。図8に示す本実施の形態に係る照明装置100は、天井110から吊具17により吊下げられるタイプの照明装置、所謂ペンダントライトである。
実施の形態1に係る照明装置100においては、LEDモジュール2をシャーシ1(照明装置)の中央部に設けており、照明装置100の外縁部に設置していないから、シャーシ1の天井110への取付位置とLEDモジュール2との間の距離を短くすることができ、LEDモジュール2をシャーシ1(照明装置)の外縁部に設置する場合と比較して、シャーシ1に作用するモーメントを低減することができるから、シャーシ1の変形を抑制することができ、照明装置100の信頼性を向上することができる。シャーシ1の中央部の上方の天井面110aに電源部6を配しているから、電源部6及びLEDモジュール2を接続する電線等をシャーシ1の中央部の側に集中させることができ、シャーシ1に作用するモーメントを更に低減することができ、シャーシ1の変形を抑制して照明装置100の信頼性を向上することができる。
また、実施の形態1に係る照明装置100においては、光源としてのLEDモジュール2をシャーシ1(照明装置)の中央部に八角形状の環状に設けて、シャーシ1の外縁部に向けて光を放射状に照射させるようにしてある。従って、シャーシ1の外縁部に光源を設ける場合と比較して、光源を設置する領域を小さくすることができ、導光部材としての導光板4から出射する光を均一にするために必要な光源の個数を少なくすることができる。さらに、シャーシ1の外縁部に向けて光を放射状に照射させるようにしてあるので、照明装置を大型化させた場合であっても、光源の個数を増やすことなく、光源の強さを調整するだけで、均一な照明が可能となる。
天井110に取付けられた照明装置100は、アダプタ16及び引掛シーリングボディ等の被取付体を介して電源部6がAC電源に接続される。この状態にて、電源を投入したとき、交流電流が電源部6に供給され、電源部6から所定の電圧及び電流の電力がLEDモジュール2に供給され、昼光色LED22及び電球色LED23を有するLEDモジュール2が点灯する。
実施の形態1に係る照明装置100においては、照明装置100の中央部に設けられたLEDモジュール2は、該LEDモジュール2からの光の向きを制御する導光板4の外縁部に向けて、換言すると、照明装置100(シャーシ1)の外縁部に向けて、光を出射するように設けてあり、導光板4の穴の周面4aに対向し、導光板4を介して照明するようにしてある。
LEDモジュール2から出射した光の大部分は、LEDモジュール2に対向配置された導光板4の穴の周面4aから導光板4の内部に入射し、入射した光の一部は、導光板4の内部において一面4c及び他面4d間にて全反射を繰り返しつつ、導光板41の外縁部に向けて広がるから、照明装置100の外縁部まで明るく発光させることができ、略均一な面発光を行うことができる。
また、導光板4の内部に入射した光の他の一部は、導光板4の一面4cに設けられた反射ドット41において乱反射し、乱反射した光の一部は導光板4の他面4dからそのまま出射し、他の一部は導光板4の他面4dにて更に反射される。このように、反射ドット41に入射した光は多方向に出射されるから、導光板4の中央部から外縁部に亘って略均一な面発光を行うことができる。
そして、反射ドット41をLEDモジュール2からの遠近に応じて、LEDモジュール2からの光を乱反射する面積、本実施の形態においては反射ドット41の面積が大小となるように設けてある。光の強度は、LEDモジュール2から離れるに従って低下するが、LEDモジュール2からの光が入射して乱反射する反射ドット41の面積が大きくなるから、該反射ドット41において乱反射される光の量を導光板4の外縁部においても十分に確保することができる。即ち、導光板4の中央部から外縁部に亘る略全面において十分な光の量を他面4dから出射させることができ、略均一な面発光を行うことができる。
また、導光板4の周面4aから入射したLEDモジュール2からの光は、導光板4の面となす角度が小さいときは、全反射するところ、導光板4の外周面4bと一面4cとの間には、LEDモジュール2の光出射方向と交差する方向に傾斜する傾斜面4eが略全周に亘って形成してあるから、前記光と導光板4の傾斜面4eとなす角度を全反射する角度よりも大とすることができ、LEDモジュール2からの光の一部が、導光板4の外縁部に設けた傾斜面4eから照明装置100の外部へ出射することになる。
図8に示すように、天井110に照明装置100を取付けたとき、傾斜面4eから出射した光は、天井面110a、部屋の壁面等を照らす。このように、天井面110a、壁面等を照らすことにより、照明装置100の全光束が低い場合においても、使用者に部屋全体を明るく感じさせることができる。照明装置100の全光束が低い場合においても、使用者に部屋全体を明るく感じさせることが可能であるから、用いるLEDの数を低減することができる。LEDの数を低減することができるから、コストを低減することができると共に、消費電力を節約することができる。
また、導光部材として導光板4を用いているから、導光板4の板厚方向の照明装置100の厚さを薄くして、照明装置100を薄型化することができ、またコストを低減することができる。
(実施の形態2)
図9は、実施の形態2に係る照明装置200の模式的外観図である。図10は、実施の形態2に係る照明装置200における要部の部分拡大断面図である。本実施の形態に係る照明装置200においては、実施の形態1の照明装置100よりも、照明装置200の上方への光の出射を増加させるように構成してある。
装置本体としてのシャーシ101は、センタカバー9と略同一の直径を有する円板状である。シャーシ101は、円形状の穴を中央に有しており、該穴には電源部6とLEDモジュール2及び制御基板との間を接続する電線66,68が挿通される。シャーシ101は、鉄、アルミニウム等の金属製であり、LEDモジュール2等の発熱体からの熱を放熱するヒートシンクとしての機能も有している。
シャーシ101と導光板4との間には、実施の形態1の反射シート5に代えて、拡散板85が介挿してある。拡散板85は、実施の形態1の反射シート5と略同一形状であり、中央にLEDモジュール2の配置形状に合わせた正八角形状の穴を有する円板状である。拡散板85には、ネジ用穴がシャーシ101のネジ用穴に整合する、換言すると光源保持部3の取付位置に整合するように設けてある。拡散板85は、光源保持部3をシャーシ101に取付けるときに、ネジ用穴がシャーシ101のネジ用穴に整合するように、予めシャーシ101の一面に載置し、ネジにより光源保持部3と共にシャーシ101に取付けられる。
シャーシ101は、実施の形態1のシャーシ1と同様に、光源保持部3及びセンタカバー9と締結部材14により締結してあり、シャーシ101及びセンタカバー9間にLEDモジュール2が取付けられた光源保持部3、導光板4、拡散板85、拡散板8等が挟持されて、一体化される。その他の構成は、図7及び図8に示す実施の形態1と同様であるため、対応する構成部材に図7及び図8と同一の参照符号を付して、その構成の詳細な説明を省略する。
以上のように構成された実施の形態2に係る照明装置200においても、LEDモジュール2を照明装置200の外縁部に設置していないから、実施の形態1に係る照明装置100と同様に、シャーシ101に作用する力を低減することができ、シャーシ101の変形を抑制して、照明装置200の信頼性を向上することができる。
また、実施の形態2に係る照明装置200においても、照明装置200の中央部に設けられたLEDモジュール2から導光板4の外縁部に向けて、換言すると照明装置200(シャーシ101)の外縁部に向けて、光を出射するように設けてあり、導光板4の一面4cに反射ドット41を、LEDモジュール2からの遠近に応じて、LEDモジュール2からの光を乱反射する反射ドット41の面積が大小となるように設けてあるから、実施の形態1に係る照明装置100と同様に、導光板4の中央部から外縁部に亘って略均一な面発光を行うことができる。
また、実施の形態2に係る照明装置200においては、導光板4の外周面4bと一面4cとの間にLEDモジュール2の光出射方向と交差する方向に傾斜する傾斜面4eを略全周に亘って形成すると共に、導光板4の一面4cの側に拡散板85を設けている。導光板4の反射ドット41により乱反射された光は、図10に矢符にて示すように、拡散板8において一部が反射されて導光板4の一面4cに入射し、入射した光のうち一面4cとなす角度が大である光の一部は、一面4cにおいて反射されずに導光板4の一面4cから出射し、出射した光は、拡散板85において拡散しつつ照明装置200の外部へ出射する。
図9に示すように、天井110に照明装置200を取付けたとき、拡散板85から出射した光は、天井面110aを照らすことになる。傾斜面4eから出射した光は、実施の形態1にて述べたように、天井面110a、部屋の壁面等を照らすことになる。実施の形態2に係る照明装置200においては、傾斜面4eに加えて、拡散板85を設けることにより、照明装置200の上方に出射する光の量を増加することができ、天井面110a、部屋の壁面等をより明るく照らすことができ、使用者に部屋全体をより明るく感じさせることができる。
なお、本実施の形態においては、シャーシ101をセンタカバー9と略同一直径にしてあるが、シャーシ101の形状及び寸法は、これに限定されない。即ち、導光板4の一面4cのシャーシ101により覆われている面積の大小に応じて、照明装置200の上方に出射する光の量が減増するから、所望の照明装置の上方及び下方の配光比に応じてシャーシの形状及び寸法が決定してあればよい。
また、本実施の形態においては、シャーシ101の直径を実施の形態1のシャーシ1の直径よりも小さくすることにより照明装置200の上方に出射される光の量を増加させてあるが、これに限定されず、導光板4の一面4cの側の透過率が上方に出射させたい光の量に応じた透過率になるように構成してあればよい。例えば、シャーシ101を上方に出射させたい光の量に応じた透過率を有する材料製としてもよい。また、導光板4の一面4cに、光を透過する面積を変化させるべく、ルーバーのように開閉する開閉機構を設けてもよい。この開閉機構として、例えば、電圧を印加することにより形状が変化する材料、液晶等を用いてもよいし、機械的に開閉するように構成してもよい。
(実施の形態3)
図11は、実施の形態3に係る照明装置300における要部の部分拡大断面図である。本実施の形態においては、実施の形態1のシャーシ1と導光板4との間に介挿された反射シート5に代えて、導光板4の一面4cの略全域に亘って反射ドット41とは異なる材料製の塗料を印刷等により塗布してなる反射層105(反射部材)が導光板4の一面4cに形成してある。なお、反射層105は、実施の形態1の反射シート5と同じ機能を有するように適切に設けてある。
また、本実施の形態においては、実施の形態1の拡散板8に代えて、導光板4の他面4dの略全域に亘って拡散材を適量含む樹脂をコーティングしてなる拡散層108(拡散部材)を導光板4の他面4dに形成している。なお、拡散層108は、実施の形態1及び2の拡散板8と同じ機能を有するように適切に設けてある。
シャーシ101は、実施の形態1のシャーシ1と同様に、光源保持部3及びセンタカバー9と締結部材により固定してあり、シャーシ101及びセンタカバー9間にLEDモジュール2が取付けられた光源保持部3、導光板4等が挟持されて、一体化される。その他の構成は、図7に示す実施の形態1と同様であるため、対応する構成部材に図7と同一の参照符号を付して、その構成の詳細な説明を省略する。
ところで、実施の形態1及び2に示すように、反射シート、拡散板等を導光板の面に設ける場合、導光板の中央部の側はシャーシとセンタカバー9とを有してなる保持部材により、所定の締結力にて挟持されるから、反射シート、拡散板等と導光板は密着した状態にて保持される。一方、導光板の外縁部の側は、前記締結部材により保持される位置と離れているから、反射シート、拡散板等と導光板との間に隙間が生じる虞がある。そこで、反射シート、拡散板等を導光板の面に密着させるべく、接着剤、固定部材等により、別途固定することが望ましい。ところが、照明装置の外縁部を留め金等の固定部材を用いて固定した場合は、留め金等の固定部材の部分が均一に光らない、厚くなって見た目もよくない等の問題が生じる虞がある。
本実施の形態においては、導光板4に反射層105及び拡散層108を印刷、コーティング等により形成してあるから、接着剤、固定部材等により別途固定しなくても、反射層105及び拡散層108を導光板4と密着させることができる。この結果、シャーシ101と光源保持部3及びセンタカバー9とを締結部材により締結することにより、照明装置300を構成する部材間に隙間を生じさせることなく、構成する部材を保持することができる。
以上のように構成された実施の形態3に係る照明装置300においては、実施の形態1に係る照明装置100において述べた効果に加えて、接着剤、固定部材等により、別途固定することなく、照明装置を構成する各部材を密着させた状態にて保持することができ、照明装置300の信頼性を向上することができる。
なお、以上の実施の形態1乃至3に係る照明装置においては、シャーシ及びセンタカバー9により、照明装置の中央部を閉止するように構成してあるが、シャーシ及びセンタカバー9の中央部に円形穴を設け、照明装置の外形状が所謂ドーナツ状になるように構成してもよい。実施の形態1乃至3の照明装置の如く、天井等の被取付部材から吊具により吊下げられるタイプの照明装置、所謂ペンダントライトにおいては、中央部が空洞である方が、使用者に開放感を与えることができ、より好ましい。
(実施の形態4)
また、以上の実施の形態においては、天井等の被取付部材から吊具により吊下げられるタイプの照明装置、所謂ペンダントライトを例に説明したが、天井等の被取付部材に取付けられるタイプの照明装置、所謂シーリングライトにおいても同様に構成することができる。図12は、実施の形態4に係る照明装置400の模式的断面図であり、天井等の被取付部材に取付けられるタイプの照明装置、所謂シーリングライトへの適用例である。実施の形態4に係る照明装置400は、実施の形態1に係る照明装置100のシャーシ、光源保持部及びセンタカバーにより囲まれる空洞内に、電源部及びアダプタを収容した構成となっている。
装置本体としてのシャーシ201は、中央に円形状の穴を有する円板状の基部211と、該基部211の外縁部に交差する方向に連設され、前記基部211に平行な幅広の環状を有する環状部212とを備えている。シャーシ201は、鉄、アルミニウム等の金属製であり、光源等の発熱体からの熱を放熱するヒートシンクとしての機能も有している。
シャーシ201の基部211の円形状の穴には、アダプタ16が取付けてある。アダプタ16は、天井110等の被取付部材に設けられた引掛シーリングボディ等の被取付体の係合穴に引掛刃を係合させることにより、電気的、機械的に被取付体に接続される。このアダプタ16にシャーシ201を取付けることにより、アダプタ16が被取付体に接続して取付けられると同時にシャーシ201が被取付部材である天井110に取付けられることになる。
図13は、実施の形態4に係る照明装置400の主要部の配置を示す図である。シャーシ201の基部211には、光源であるLEDモジュール2が光源保持部3を介してアダプタ16の周囲を径方向に囲むように取付けてある。
シャーシ201の環状部212には、LEDモジュール2から出射された光の向きを制御する導光部材としての導光板4が設けてある。シャーシ201と導光板4との間には、反射シート5が介挿してある。
光源保持部3に包囲されるシャーシ201の基部211には、C字状の電源基板と、該電源基板に実装され、交流電源(AC電源)から供給された電流を整流する整流回路、整流された電圧を所定の電圧に変換するトランス等の電子部品とを有する電源部6が電源基板支持部を介して設けてある。
光源保持部3に包囲されるシャーシ201の基部211の電源部6のアダプタ16に関して反対側には、矩形板状の制御基板7が制御基板支持部を介して設けてある。制御基板7には、制御用のマイクロコンピュータ、調光回路部品等の電子部品(図示せず)が実装してある。
電源部6は、LEDモジュール2と電線66を介して電気的に接続してある。LEDモジュール2間はジャンパケーブルとしての電線69により電気的に接続してある。また、電源部6は、制御基板7と電線68を介して電気的に接続してある。
シャーシ201の基部211と光源保持部3により形成される空洞内に制御部6及び制御基板7が収容され、前記空洞は基板カバー60により閉止される。基板カバー60は、中央に円形状の穴を有する円板状の蓋部と、該蓋部に平行をなして連設された環状部とを有している。
以上のように、LEDモジュール2、電源部6、制御基板7及び基板カバー60が取付けられたシャーシ201には、センタカバー9が取付けてある。その他の構成は、図4及び図5に示す実施の形態1と同様であるため、対応する構成部材に図4及び図5と同一の参照符号を付して、その構成の詳細な説明を省略する。
以上のように構成された実施の形態4に係る照明装置400においても、実施の形態1に係る照明装置100と同様の効果が得られる。
以上の実施の形態のLEDモジュール2は、図6に示すように、色温度の異なる昼光色LED22及び電球色LED23を、該昼光色LED22及び電球色LED23の発光部が略一直線上に位置するように、LED基板21の長辺に沿って列状に実装してあるが、適用可能なLEDモジュールはこれに限定されず、例えば、色温度の異なる光源(昼光色LED22及び電球色LED23)を並列に配してもよい。図14は、本発明において適用可能な他のLEDモジュール102の例を示す模式図である。
LEDモジュール102は、図14に示すように、矩形板状のLED基板121と、該LED基板121の長辺に沿って列状に実装され、昼光色の光を発する複数の昼光色LED22と、該昼光色LED22に平行にLED基板121の長辺に沿って列状に実装され、電球色の光を発する複数の電球色LED23とを備えてなる。LED基板121は、鉄、アルミニウム等の金属製であり、昼光色LED22及び電球色LED23からの熱を光源保持部3に伝導する熱伝導体を兼ねている。なお、LED基板121は、昼光色LED22及び電球色LED23の樹脂と熱膨張率が近い鉄製であることがより望ましい。
複数の昼光色LED22を直列接続する電源供給用の回路パターン(図示せず)の両端には、第1の接続部25が設けてある。同様に、複数の電球色LED23を直列接続する電源供給用の回路パターン(図示せず)の両端には、第2の接続部24が設けてある。これら複数のLEDモジュール102間の接続は、LEDモジュール2と同様に、第1の接続部25同士、及び第2の接続部24同士をジャンパケーブルである電線69を各接続部24,25に半田付等により接続することにより行う。
LEDモジュール102の如く、色温度の異なる光源(昼光色LED22及び電球色LED23)を並列に配する場合、LEDモジュール102からの光が導光板に効率良く入射するように、工夫する必要がある。導光板の板厚をLEDの配置に応じて厚くすることがまず考えられるが、導光板を均一に厚くすると照明装置が重くなると共に、美観を損なう虞がある。
そこで、例えば、導光板の板厚は変えずに、LEDの発光部に近接させて集光レンズを設けて、導光板の周面にLEDからの光を集光させる方法、導光板の板厚は変えずに、一方のLED(例えば昼光色LED22)の光軸と導光板の厚み方向の中央が一致するように設けて、他方のLED(電球色LED23)からの光を反射して導光板の周面に入射させる反射部材を別途設ける方法、導光板の板厚は変えずに、LEDを導光板に向けて傾斜させてLEDからの光が導光板の周面に入射しやすくする方法、LEDモジュール102からの光が入射しやすいように導光板の形状を工夫する方法等がある。
図15及び図16は、本発明において適用可能な他の導光板の例を示す模式図である。図15及び図16に示す導光板は、LEDモジュール102からの遠近に応じて、肉厚が減増となるように形成してあり、LEDモジュール102に近いほうの肉厚をLEDモジュール102の昼光色LED22及び電球色LED23の発光部間の間隔よりも厚くすることにより、LEDモジュール102からの光が入射しやすいように構成してある。
図15に示す導光板104は、中央にLEDモジュール102の配置形状に合わせた正八角形状の穴を有する円板状である。導光板104は、LEDモジュール102のLED基板121と平行をなす前記穴の周面104aと、該周面104aに平行な外周面104bと、周面104a及び外周面104bを連結する一面104c及び他面104dとを有してなる。この導光板104は、導光板104の一面104cを外向きに傾斜させることにより、中央部から外縁部に向けて連続的に肉厚が薄くなるように形成してある。
図16に示す導光板204は、中央にLEDモジュール102の配置形状に合わせた正八角形状の穴を有する円板状である。導光板204は、LEDモジュール102のLED基板121と平行をなす前記穴の周面204aと、該周面204aに平行な外周面204bと、周面204a及び外周面204bを連結する一面204c及び他面204dとを有してなる。この導光板204は、中央部から外縁部に向けて導光板204の一面204c及び他面204dを互いに近接する方向に傾斜させることにより、中央部から外縁部に向けて連続的に肉厚が薄くなるように形成してある。
これらの導光板104,204は、一面104c,204cの側がシャーシの側になるように、シャーシに取付けてある。なお、導光板の一面104c,204cには、反射ドットが形成してある。
以上のように、LEDモジュール102からの遠近に応じて、肉厚が減増となるように導光板104,204を形成してあり、LEDモジュール102が対向配置され、該LEDモジュール102からの光が入射する導光板104,204の周面104a,204aの側の肉厚をLEDモジュール102の昼光色LED22及び電球色LED23の発光部間の間隔よりも厚くなるようにしてあるから、導光板104,204に入射しない光の量を低減することができ、照明装置全体としての光利用効率、いわゆる装置効率を向上することができる。
また、色温度の異なる光源(昼光色LED22及び電球色LED23)を並列に配しているから、一列に配置するよりも、隣接するLED間の間隔を確保することができ、LEDが発する熱を、光源保持部3を介してシャーシに伝達することが容易となる。そして、隣接するLED間の間隔を適長確保しつつ、LEDモジュールを配置するシャーシの径方向位置を照明装置の中央に近づけて、発光しない領域をせまくすることができるから、発光する領域を広くとることが可能となる。
また、これらの導光板104,204は、LEDモジュール2に対しても用いることができる。LEDモジュールからの遠近に応じて、肉厚が減増となるように導光板を形成することにより、LEDモジュールから出射されて導光板の周面から入射した光と導光板の一面及び/又は他面とがなす角度が、導光板の径方向位置に応じて異なることになるから、拡散板を用いずに照明装置から出射される配光を広げることが可能となる。
例えば、導光板204を用いた場合、導光板204の中央部の側においては、入射した光と導光板204の一面204c及び/又は他面204dとがなす角度は小さくなるから、全反射される光が多くなる。一方、導光板204の外縁部の側においては、入射した光と導光板204の一面204c及び/又は他面204dとがなす角度は大きくなるから、全反射されずに透過する光が多くなる。そして、LEDモジュールから出射された光の強度は、LEDモジュールからの遠近に応じて低高となり、一面204cには、光を乱反射する反射ドットが設けてあるから、該反射ドットの面積及び/数を適切に設定することにより、導光板204の一面204cにおいて乱反射して一面204c及び/又は他面204dから出射する光束を、導光板204の略全域に亘って略等しくすることが可能となり、略均一な面発光を行うことができる。
また、以上の実施の形態においては、矩形板状のLED基板を用いているが、フレキシブル基板を用いてもよい。図17及び図18は、本発明において適用可能なフレキシブル基板221の説明図である。
フレキシブル基板221は、図17に示すように、屈曲性がある矩形状のシート状である。フレキシブル基板221は、LEDが取付けられる矩形状のLED取付領域を複数有しており、長手方向の一端には、電源部6に接続される接続部26を備えている。各LED取付領域には、前述したLED基板21,121と同様に、昼光色LED22及び電球色LED23が実装してある。なお、フレキシブル基板221は、本実施の形態においては、図17に示すように、4つのLED取付領域を有しており、前述した照明装置に適用する場合は、このフレキシブル基板221を2つ用いる。
昼光色LED22及び電球色LED23が実装されたフレキシブル基板221は、図18に示すように、略正八角形に配置された光源保持部3(図においては略正八角形の半分のみ示している)に沿って折り曲げた状態にて、光源保持部3に接着してある。フレキシブル基板221を用いた場合、ネジ等による固定領域が不要となるから、隣接するLED間の間隔を確保することができ、LEDが発する熱を、光源保持部3を介してシャーシに伝達することが容易となる。
また、フレキシブル基板221を用いることにより、LEDモジュールを円形状の環状(円環状)に配することも容易となり、隣接するLEDの間隔を略同一にすることができ、発光ムラが生じることを低減することができる。
なお、以上の実施の形態においては、導光板の中央にLEDモジュールの配置形状に合わせた正八角形状の穴として貫通穴を設けているが、前記穴は貫通穴でなくてもよく、例えば、凹部であってもよい。前記穴は、LEDモジュールが導光板の外縁部に向けて光を出射することが可能なように、対向配置する周面を有するように形成してあればよい。
また、以上の実施の形態においては、シャーシが、LEDモジュール、光源保持部、導光板、反射シート、拡散板等を保持する保持部材としての機能と、LEDモジュール等の発熱体からの熱を放散するヒートシンクとしての機能を兼ねているが、保持部材とヒートシンクとを別体に設けてもよい。
また、以上の実施の形態においては、反射部として反射ドットを設けているが、これに限定されず、光を乱反射可能に構成してあればよい。例えば、リング状の溝を導光板に同心をなして設けて、該溝の溝幅及び/又は深さを光源からの遠近に応じて変化させるようにしてもよい。また、反射ドットに代えて、半球状の凹部を設けてもよい。
また、以上の実施の形態においては、光源からの光の向きを制御する導光部材として導光板を用いているが、これに限定されず、レンズ等の他の導光部材でもよい。以下、導光板以外の導光部材を用いた例について説明する。
(実施の形態5)
図19は、実施の形態5に係る照明装置500の模式的外観斜視図である。図20は、実施の形態5に係る照明装置500の模式的分解斜視図である。図21は、実施の形態5に係る照明装置500の模式的断面図である。図22は、実施の形態5に係る照明装置500の中央部の模式的断面図であり、図21の部分拡大図である。
図において501は、後述する光源を保持する装置本体としてのシャーシである。シャーシ501は、中央に円形状の穴を有する円板状の基部511と、該基部511の外縁部に交差する方向に連設された連設部512と、該連設部512の外縁部に連設され、前記基部511に平行な幅広の環状を有する環状部513と、該環状部513に立設された周壁部514とを備えている。シャーシ501は、鉄、アルミニウム等の金属製であり、光源等の発熱体からの熱を放熱するヒートシンクとしての機能も有している。
シャーシ501の基部511の取付穴には、アダプタ516が取付けられる。アダプタ516は、扁平な円柱形状を有しており、一端側に、被取付部材に設けられた引掛シーリングボディ等の被取付体の係合穴に係合する引掛刃と、電源部に接続されるコネクタとを有している。アダプタ516は、前記被取付体の係合穴に引掛刃を係合させることにより、電気的、機械的に被取付体に接続される。このアダプタ516にシャーシ501を取付けることにより、アダプタ516が被取付体に接続して取付けられると同時にシャーシ501が被取付部材である天井に取付けられることになる。アダプタ516は、それ自体公知であるので、詳細な説明は省略する。
シャーシ501の基部511の一面511aには、光源であるLEDモジュール502が光源保持部503を介してアダプタ516の周囲を径方向に囲むように取付けてある。図23は、実施の形態5に係る照明装置500の主要部の配置を示す図である。図24は、実施の形態5に係る照明装置500のLEDモジュール502の模式図である。
LEDモジュール502は、図24に示すように、矩形板状のLED基板521と、該LED基板521の長辺に沿って列状に実装され、昼光色の光を発する複数の昼光色LED522と、該昼光色LED522に平行にLED基板521の長辺に沿って列状に実装され、電球色の光を発する複数の電球色LED523とを備えてなる。昼光色LED522及び電球色LED523は、例えば、LED素子と、該LED素子を封止し、蛍光体が分散された封止樹脂と、入力端子及び出力端子とを備えてなる表面実装型LEDである。LED基板521は、鉄、アルミニウム等の金属製であり、昼光色LED522及び電球色LED523からの熱を光源保持部503に伝導する熱伝導体を兼ねている。なお、LED基板521は、昼光色LED522及び電球色LED523の樹脂と熱膨張率が近い鉄製であることがより望ましい。
また、本実施の形態においては、昼光色LED522は隣接する昼光色LED522間の間隔が略同一になるようにLED基板521に配してあるが、LED基板521の長手方向の中央から端に向けて隣接する昼光色LED522間の間隔が徐々に密になるように配してあることがより望ましい。電球色LED523についても同様である。これは、本実施の形態の如く、複数のLEDモジュール502を多角形状に配する場合において、隣接するLEDモジュール502間の境界部分が暗くなることを防止して、周方向位置に応じて輝度の差が生じないように、LEDモジュール502からの光をより均一に出射するためである。なお、フレキシブル基板等を用いてLEDモジュールを円形状の環状(円環状)に配する場合は、本実施の形態の如く、隣接するLEDの間隔が略同一になるように配してある方が望ましい。
断面コの字形状の光源保持部503は、LEDモジュール502が取付けられる矩形板状の保持板部532と、該保持板部532の長辺側の一側に立設され、シャーシ501の基部511に固定される固定部531と、保持板部532の長辺側の他側(固定部531の反対側)に固定部531に対向して平行に設けられ、後述する電源部を覆う電源カバーとしてのセンタカバーを保持する保持部533と、後述する電源基板を保持する係合爪534と、後述する制御基板を保持する係合爪535とを備えている。保持板部532には、LEDモジュール502がLED基板521の長手方向が保持板部532の長手方向になるように、かつ昼光色LED522が保持部533の側(シャーシ501に取付けた状態において、反射シート504から遠い側)になるように、LED基板521の非実装面(昼光色LED522及び電球色LED523が実装された面と反対側の面)にて固定してある。光源保持部503は、アルミニウム等の金属製であり、発熱体であるLEDモジュール502からの熱を、ヒートシンクを兼ねるシャーシ501に伝導する熱伝導体を兼ねている。
光源保持部503は、保持板部532のLEDモジュール502が取付けられた面をシャーシ501の外縁部に向けて、保持板部532が正八角形状の周壁を形成するように、シャーシ501の基部511に周方向に略等配をなして固定部531にて固定してある。なお、隣接する光源保持部503間は、ネジ等により固定して連結してある。このように光源保持部503をシャーシ501に取付けることにより、LEDモジュール502は、LED基板521がシャーシ501の径方向に略直交するように保持されることになり、図23に示すように、正八角形状にシャーシ501に配される。LEDモジュール502を点灯したときに、LEDモジュール502からの光は、シャーシ501の基部511の中央部から外縁部の方向に放射状に出射されることになる。
シャーシ501には、LEDモジュール502からの光を反射する反射部としての反射シート504が設けてある。反射シート504は、中央にLEDモジュール502の配置形状に合わせた八角形状の穴を有する円板部541と、該円板部541の外周縁に立設された周壁部542とを有している。円板部541は、中央部から外縁部に向けて緩やかに一面541aの側が凹状になるように湾曲させてある。反射シート504は、樹脂製であり、乱反射しやすいように表面加工が施してある。この反射シート504は、凸側、換言すると一面541aの反対側の面がシャーシ501の側になるようにシャーシ501に取付けてある。この取付状態において、反射シート504の周壁部542は、LEDモジュール502と離隔して対向することになり、周壁部542の内周面542aがLEDモジュール502の光出射方向に離隔して対向する反射面となる。
光源保持部503の保持部533の内面には、LEDモジュール502からの光を反射シート504の側に反射する他の反射部としての天板反射シート505が設けてある。天板反射シート505は、中央にLEDモジュール502の配置形状に合わせた八角形状の穴を有する円板状の樹脂製であり、乱反射しやすいように表面加工が施してある。この天板反射シート505は、光源保持部503の保持部533の内面に固定することにより、反射シート504のLEDモジュール502に関して反対側に取付けられる。
光源保持部503に包囲されるシャーシ501の基部511には、C字状の電源基板561と、該電源基板561に実装され、交流電源(AC電源)から供給された電流を整流する整流回路、整流された電圧を所定の電圧に変換するトランス等の電子部品562とを有する電源部506が電源基板支持部563を介して設けてある。電源基板支持部563は、平面視半環状を有し、シャーシ501の基部511の取付穴の周縁部に取付けてある。電源基板支持部563の内面にはアダプタ516と係合する係合凹部563aが形成してある。電源基板支持部563の外面には、電源部506の電源基板561を挟持する挟持部563bが設けてある。電源部506は、電源基板561を光源保持部503の係合爪534と電源基板支持部563の挟持部563bによって挟持されることにより、シャーシ501の基部511に保持してある。電源部506とシャーシ501の基部511の間には、絶縁シート564が光源保持部503及び電源基板支持部563により保持してある。
光源保持部503に包囲されるシャーシ501の基部511の電源部506のアダプタ516に関して反対側には、矩形板状の制御基板507が制御基板支持部573を介して設けてある。制御基板507には、制御用のマイクロコンピュータ、調光回路部品等の電子部品(図示せず)が実装してある。制御基板支持部573は、内面にアダプタ516と係合する係合凹部573aと、外面に制御基板507を支持する円筒状の支持筒573bとを有している。この制御基板507は、該制御基板507を光源保持部503の係合爪535と制御基板支持部573の支持筒573bによって支持されることにより、シャーシ501の基部511に保持してある。なお、制御基板507には、リモートコントローラからの信号を受信する受信部575が取付けてある。
以上のように、正八角形状の周壁を形成するように連結された光源保持部503と電源基板支持部563及び制御基板支持部573に、電源部506及び制御基板507を取付けることにより、LEDモジュール502と電源部506及び制御基板507を一体化することができ、コンパクトなユニット化が可能になっている。
電源部506は、LEDモジュール502と電線566、567を介して電気的に接続してある。LEDモジュール間はジャンパケーブルとしての電線569により電気的に接続してある。また、電源部506は、制御基板507と電線568を介して電気的に接続してある。
シャーシ501の基部511と光源保持部503により形成される空洞内に制御部506及び制御基板507が収容され、前記空洞は基板カバー560により閉止される。基板カバー560は、中央に円形状の穴を有する円板状の蓋部560aと、該蓋部560aの内縁部に立設される周壁部560bと、該周壁部560bの蓋部560aの反対側から該蓋部560aに平行をなして連設された環状部560cとを有している。基板カバー560は、環状部560cを電源基板支持部563及び制御基板支持部573に載置し、蓋部560aの外縁部を光源保持部503の保持部533にネジ等により固定してある。
以上のように、LEDモジュール502、電源部506、制御基板507及び基板カバー560が取付けられたシャーシ501には、LEDモジュール502及び反射シート504を覆う光拡散性を有するリングカバー508が設けてある。リングカバー508は、中央に円形状の穴を有する円板状の環状部581と、該環状部581の外周縁に立設された周壁部582とを有してなる。リングカバー508は、周壁部582にてシャーシ501の周壁部514に取付けてある。このようにリングカバー508、光源保持部503及びシャーシ501により形成される空洞内に光源であるLEDモジュール502が収容されることになるから、LEDモジュール502部分のみを密閉することが可能となる。
リングカバー508の環状部581の内周縁部には、円板状の電源カバーとしてのセンタカバー509が着脱可能に取付けてある。センタカバー509は、環状の透光部591と、該透光部591の内周縁に設けられ、不透光性の覆部592とを備えている。なお、覆部592には、リモートコントローラからの信号を受信すべく円形状の穴が設けてあり、該円形状の穴には、カバー590が嵌合してある。
以上のように組立てられた照明装置本体を、シャーシ501の基部511の他面511bの側が被取付部材の側になるように、アダプタ516に取付け、アダプタ516のコネクタと電源部506に接続されたコネクタとを接続した後、センタカバー509を照明装置本体に取付ける。なお、照明装置本体の天井等の被取付部材への取付け及び取外しは、このセンタカバー509を取外すことにより行うことができ、リングカバー508等を取外す必要がないから光源部分の密閉は維持される。
実施の形態5係る照明装置500においては、LEDモジュール502をシャーシ501(照明装置)の外縁部に設置していないから、天井等の被取付部材への取付位置であるシャーシ501の中央からのLEDモジュール502の距離を短くすることができ、LEDモジュール502をシャーシ501の外縁部に設置する場合と比較して、シャーシ501に作用するモーメントを低減することができるから、シャーシ501の変形を抑制することができ、照明装置500の信頼性を向上することができる。シャーシ501の中央部に電源部506を配しているから、電源部506、電源部506及びLEDモジュール502を接続する電線等をシャーシ501の中央部の側に集中させることができ、シャーシ501に作用するモーメントを更に低減することができ、シャーシ501の変形を抑制して照明装置500の信頼性を向上することができる。
被取付部材に取付けられた照明装置500は、アダプタ516及び引掛シーリングボディ等の被取付体を介して電源部506がAC電源に接続される。この状態にて、電源を投入したとき、交流電流が電源部506に供給され、電源部506から所定の電圧及び電流の電力がLEDモジュール502に供給され、昼光色LED522及び電球色LED523を有するLEDモジュール502が点灯する。
照明装置500においては、照明装置500の中央部から外縁部の方向に、換言するとシャーシ501の中央部から外縁部の方向にLEDモジュール502から光を出射し、反射シート504又は天板反射シート505に入射した光を反射シート504又は天板反射シート505において反射して、主としてLEDモジュール502の光出射方向と交差する方向(天井110の天井面110aに交差する方向)に照射する。図25乃至図27は、実施の形態5に係る照明装置500におけるLEDモジュール502からの光の反射の説明図である。
LEDモジュール502から出射された光の一部は、図25中に矢符にて示すように、反射シート504の円板部541の一面541aにおいて鏡面反射される。LEDモジュール502から出射された光の他の一部は、LEDモジュール502の光出射方向に離隔して対向する反射シート504の周壁部542の内周面542aに略直角をなして入射し、内周面542aにおいて乱反射、即ち多方向に反射される。反射シート504の周壁部542の内周面542aにおいて乱反射された光の一部は、反射シート504の一面541aに入射し、該一面541aにおいて更に反射され、他の部分は反射シート504に入射することなく、リングカバー508の内面581aに入射して、リングカバー508内部において拡散しつつリングカバー508の外面581bから照明装置500の外部に出射する。
なお、反射シート504の周壁部542は、図26に示すように、LEDモジュール502の昼白色LED522の光軸よりも所定高さ(H)高くしてある。この所定高さ(H)はLEDモジュール502の配光特性に応じて、天井面110aに交差する方向(室内の生活空間)に向けて照明装置500から光が十分照射されるように、適切に設定してある。
以上のように、LEDモジュール502の光出射方向を、照明装置500の中央部から外縁部の方向、換言するとシャーシ501の中央部から外縁部の方向にして、照明装置500の照射方向がLEDモジュール502の光出射方向と交差する方向としているから、LEDモジュール502から出射された光のうち、リングカバー508に直接入射して照明装置500の外部へ出射する光を少なくすることができ、LEDモジュール502からの直接光が使用者の目に入ることを低減することができ、グレアを低減することができる。
反射シート504及び天板反射シート505等の反射部材を設けていない場合、照明装置は、中央部から外縁部に向けて段階的に暗くなるところ、本実施の形態の如く、反射シート504を設けることにより、LEDモジュール502からの光を反射シート504において多方向に反射させることができ、照明装置500の外縁部及び中央部を明るくすることができ、照度ムラの少ない略均一な照明光を得ることができる。
また、LEDモジュール502から出射された光の一部は、図25中に矢符にて示すように、天板反射シート505において反射される。LEDモジュール502の近傍からLEDモジュール502の直接光が照明装置500の外部へ出射することを防止することができ、グレアを更に低減することができる。そして、LEDモジュール502からの距離の長/短に応じて光強度が低/高となるから、LEDモジュール502の近傍からLEDモジュール502の直接光が照明装置500の外部へ出射することを防止することにより、光強度の高い光が照明装置500の外部へ出射されることを防止することができ、照度ムラを更に低減して略均一な照明光を得ることができる。
そして、本実施の形態においては、色温度の高い光源である昼光色LED522が色温度の低い光源である電球色LED523よりも反射シート4から遠い側に配してあるから、電球色LED523よりも目立ちやすい昼光色LED522からの光が、LEDモジュール502の近傍において反射シート504により反射されて照明装置500の外部に出射する量を少なくすることができる。光強度の高い昼光色の光が出射されることを低減することができるから、グレアを更に低減すると共に、照度ムラを更に低減して略均一な照明光を得ることができる。
また、本実施の形態においては、図26に示すように、反射シート504の外縁部側の端部とリングカバー508との間に光が通過する空間(隙間)を設け、さらに、LEDモジュール502及び反射シート504を覆う光拡散性を有するリングカバー508の外縁部、より詳細にはリングカバー508の環状部581と、該環状部581の外周縁に立設された周壁部582との間の連結部に、昼光色LED522の光軸となす角度が所定角θ1となるように、反射シート504に向けて傾斜させてある傾斜部583を設けている。なお、所定角θ1は、傾斜部583に入射したLEDモジュール502からの光が鏡面反射(θ2=θ1)になるように適切に設定してあり、例えば、30°にしてある。LEDモジュール502からの光の一部が、リングカバー508の傾斜部583において鏡面反射され、天井110の天井面110aに向けて出射されることになる。この結果、照明装置500の外縁部と天井100との境界部分が目立たなくなり、柔らかい照明光を得ることができる。なお、傾斜部583は、本実施の形態の如く湾曲させてもよいし、斜面としてもよい。
また、本実施の形態においては、シャーシ501の中央部に設けた電源部506を覆う電源カバーとしてのセンタカバー509の周縁部を、環状の透光部591としている。なお、センタカバー509の透光部591は、天板反射シート505よりも外径が大きくなるようにしてある。LEDモジュール502からの光の一部は、図27に示すように、センタカバー509の周縁部である透光部591に入射角が大の状態にて入射し、該透光部591において乱反射、即ち多方向に反射する。透光部591において乱反射した光の一部は、リングカバー508において更に反射して、照明装置500の外部に出射する。このように、LEDモジュール502からの光の一部がセンタカバー509の周縁部において多方向に向けて出射するから、センタカバー509とリングカバー508の境界部分を目立たなくすることができる。
本実施の形態においては、複数のLEDモジュール502の昼光色LED522及び電球色LED523のうち少なくとも一つを独立的に点灯して、常夜灯として用いることが可能なように構成してある。図28は、実施の形態5に係る照明装置における常夜灯の説明図であり、特定のLEDモジュール502の電球色LED523部分の模式的回路図である。図28に示すように、複数の電球色LED523が直列接続されたLED列に対して電線566により電源部506から電力が供給され、複数の電球色LED523のうち一つに対して電線567により電源部506から独立的に電力が供給可能なようにしてある。このように少なくとも一つの電球色LED523を独立的に点灯することが可能であるから、常夜灯を別途設ける必要がなく、部品点数を低減することができる。
なお、本実施の形態においては、複数個のLEDモジュール502に実装された電球色LED523を独立的に点灯可能なようにしてあり、複数個の電球色LED523が常夜灯として用いられるようにしてあるが、常夜灯は1つでもよい。また、常夜灯として、電球色LED523を用いているが、これに代えて又は加えて昼光色LED522を用いてもよい。
本実施の形態においては、光源にLEDを用いている。指向性が強いLEDにおいても、前述した反射シート504を設けることにより、LEDモジュール502からの光が多方向に反射されるから、照度ムラの少ない略均一な照明光を得ることができる。
(実施の形態6)
図29は、実施の形態6に係る照明装置600の模式的断面図である。図30は、実施の形態6に係る照明装置600の模式的部分拡大断面図であり、実施の形態6に係る照明装置600におけるLEDモジュール502からの光の反射の説明図である。本実施の形態においては、実施の形態5の照明装置500とは、反射シート604の形状を異ならせており、反射シート604の形状に応じて、天板反射シート605、シャーシ601及びリングカバー608の形状が異なっている。
シャーシ601は、中央に円形状の穴を有する円板状の基部611と、該基部611の外縁部に交差する方向に連設された連設部612と、該連設部612の外縁部に交差する方向に連設され、反射シート604を保持する環状の保持部613とを備えている。シャーシ601は、鉄、アルミニウム等の金属製であり、光源等の発熱体からの熱を放熱するヒートシンクとしての機能も有している。
反射シート604は、中央にLEDモジュール502の配置形状に合わせた八角形状の穴を有する円板状を有しており、一面604aの側が凹状になるように湾曲させてある。より詳細には、反射シート604は、反射面である一面604aを、中央部から該中央部及び外縁部の中間部分に向けて緩やかに外縁部の側に傾斜させ、前記中間部分は平板状にし、該中間部分から外縁部に向けて緩やかに中央部の側に傾斜させてある。反射シート604は、樹脂製であり、乱反射しやすいように表面加工が施してある。この反射シート604は、凸側、換言すると一面604aの反対側の面がシャーシ601の側になるようにシャーシ601に取付けてある。
天板反射シート605は、中央にLEDモジュール502の配置形状に合わせた八角形状の穴を有する円板状の樹脂製であり、乱反射しやすいように表面加工が施してある。天板反射シート605は、反射面の側が凸状になるように、反射面を外向きに傾斜させてある。
リングカバー608は、中央に円形状の穴を有する円板状の環状部681と、該環状部681の外周縁に立設された周壁部682とを有してなる。リングカバー608は、周壁部682にてシャーシ601に取付けてある。その他の構成は、図21及び図25に示す実施の形態5と同様であるため、対応する構成部材に図21及び図25と同一の参照符号を付して、その構成の詳細な説明を省略する。
以上のように構成された実施の形態6に係る照明装置600においても、LEDモジュール502をシャーシ601(照明装置)の外縁部に設置していないから、実施の形態5に係る照明装置500と同様に、シャーシ601に作用するモーメントを低減することができ、シャーシ601の変形を抑制して、照明装置600の信頼性を向上することができる。
実施の形態6に係る照明装置600において、LEDモジュール502から出射された光の一部は、図30中に矢符にて示すように、反射シート604の一面604aにおいて鏡面反射される。LEDモジュール502から出射された光の他の一部は、反射シート604に入射することなく、リングカバー608の内面681aに入射して、リングカバー608内部において拡散しつつリングカバー608の外面681bから照明装置600の外部に出射される。また、LEDモジュール502から出射された光の一部は、図30中に矢符にて示すように、天板反射シート605において反射される。
実施の形態6に係る照明装置600においても、LEDモジュール502の光出射方向を、照明装置600の中央部から外縁部の方向、換言するとシャーシ601の中央部から外縁部の方向にして、照明装置600の照射方向がLEDモジュール502の光出射方向と交差する方向としているから、実施の形態5に係る照明装置500と同様に、グレアを低減することができる。
また、実施の形態6に係る照明装置600においても、実施の形態5の照明装置500と同様に、LEDモジュール502からの光を反射シート604において多方向に反射させることができ、照明装置600の外縁部及び中央部を明るくすることができ、照度ムラの少ない略均一な照明光を得ることができる。
そして、実施の形態5の照明装置500と同様に、天板反射シート605によりLEDモジュール502の近傍からLEDモジュール502の直接光が照明装置600の外部へ出射することを防止することができ、グレアを更に低減することができると共に、照度ムラを更に低減して略均一な照明光を得ることができる。
(実施の形態7)
図31は、実施の形態7に係る照明装置700の模式的部分拡大断面図である。本実施の形態においては、昼光色LED522と電球色LED523に対して各別にLED基板621を設け、これらのLED基板621を光源保持部703の保持板部732に対して傾斜させて取付けている。昼光色LED522の方が電球色LED523よりも反射シート504に向けてより傾斜させてある例である。その他の構成は、図21に示す実施の形態1と同様であるため、対応する構成部材に図21と同一の参照符号を付して、その構成の詳細な説明を省略する。
実施の形態7に係る照明装置700においては、LEDモジュール602の昼光色LED522及び電球色LED523のLED基板621を反射シート504に向けて傾斜させることにより、照明装置700の中央部及び外縁部間の中間部と、前記外縁部を明るくすることができ、前述した実施の形態5と同様に、略均一な照明光を得ることができる。なお、本実施の形態においては、昼光色LED522の方が電球色LED523よりも反射シート504に向けてより傾斜させているが、これに限定されず、傾斜角度は同一であってもよいし、逆であってもよい。
そして、実施の形態7に係る照明装置700においても、LEDモジュール602をシャーシ501(照明装置)の外縁部に設置していないから、実施の形態5に係る照明装置500と同様に、シャーシ501に作用するモーメントを低減することができるから、シャーシ501の変形を抑制して、照明装置700の信頼性を向上することができる。
(実施の形態8)
図32は、実施の形態8に係る照明装置800の模式的部分拡大断面図である。本実施の形態に係る照明装置800は、実施の形態5の照明装置500にLEDモジュール502からの光を鏡面反射する鏡面反射部材555を追加した構成となっている。
光源保持部503には、鏡等の鏡面反射部材555が取付けてある。鏡面反射部材555は、中央に八角形状の穴を有する板状部材を、部分円錐殻状に形成してなり、反射面である一面555aの側が凸状になるように、一面555aを外向きに傾斜させてある。この鏡面反射部材555は、一面555aの側がLEDモジュール502の側になるように、LEDモジュール502の電球色LED523が実装された側(天板反射シート505が設けられた長辺と反対側)の長辺に沿って、光源保持部503の保持板部532に固定してある。なお、鏡面反射部材555は、鏡に限定されず、鏡面反射することが可能な部材であればよい。その他の構成は、図25に示す実施の形態5と同様であるため、対応する構成部材に図25と同一の参照符号を付して、その構成の詳細な説明を省略する。
実施の形態8に係る照明装置800において、LEDモジュール502から出射された光の一部は、LEDモジュール502近傍のシャーシ501に向けて出射し、図32中に矢符にて示すように、鏡面反射部材555の一面555aにおいて鏡面反射されて、照明装置800の外縁部に向けて出射される。鏡面反射部材555を設けない場合、LEDモジュール502からLEDモジュール502近傍のシャーシ501に向けて出射された光の一部は、図32中に二点鎖線にて示すように、シャーシ501において反射して、LEDモジュール502近傍のリングカバー508に入射して、リングカバー508の内部において拡散しつつ照明装置800の外部に出射される。前述したように、LEDモジュール502からの距離の長/短に応じて光強度が低/高となるから、鏡面反射部材555を設けない場合、LEDモジュール502の近傍から照明装置800の外部へ出射される光に、光強度の高い光が含まれることになるところ、鏡面反射部材555を設けることにより、光強度の高い光を照明装置800の外縁部の方向に反射させることができる。
即ち、実施の形態8に係る照明装置800においては、実施の形態5に係る照明装置500の構成において得られた効果に加えて、LEDモジュール502の近傍から光強度の高い光が照明装置800の外部へ出射されることを更に防止することが可能となる。
なお、以上の実施の形態においては、色温度の異なる光源(昼光色LED522及び電球色LED523)が並列に配してあるLEDモジュール502を用いているが、適用可能なLEDモジュールはこれに限定されず、例えば、色温度の異なる光源が略一直線上に配置してあってもよい。図33は、本発明において適用可能な他のLEDモジュール702の例を示す模式図である。
LEDモジュール702は、図33に示すように、矩形板状のLED基板721と、該LED基板721の長辺に沿って列状に実装され、昼光色の光を発する複数の昼光色LED522と、複数の昼光色LED522間に実装され、電球色の光を発する複数の電球色LED523とを備えてなる。LEDモジュール702は、LEDモジュール502とは異なり、昼光色LED522及び電球色LED523の発光部(LED素子及び封止樹脂の部分であり、図中に円にて示す部分)の側を内側にして、昼光色LED522及び電球色LED523の発光部が略一直線上に位置するように、昼光色LED522及び電球色LED523を略交互に配している。
複数の昼光色LED522を直列接続する電源供給用の回路パターンの両端には、第1の接続部525が設けてある。同様に、複数の電球色LED523を直列接続する電源供給用の回路パターンの両端には、第2の接続部524が設けてある。なお、複数のLEDモジュール702間の接続は、これら第1の接続部525同士、及び第2の接続部524同士をジャンパケーブルである電線569により接続することにより行う。
このLEDモジュール702においては、昼光色LED522及び電球色LED523の発光部が略一直線上に位置させてあるから、並列に配している場合と比較して、反射シート、天板反射シート、鏡面反射部材等の反射部材を最適設計することが容易となり、照度ムラのより少ない略均一な照明光を得ることが可能となる。
また、昼光色LED522及び電球色LED523の発光部の側を内側になるようにLED基板721に実装してあるから、図33に示すように、配線長をあまり長くすることなく他のLEDを迂回して回路パターンを形成することができ、配線が容易となる。
(実施の形態9)
図34は、実施の形態9に係る照明装置900の模式的断面図である。図35は、実施の形態9に係る照明装置900の模式的部分拡大断面図である。本実施の形態においては、以上の実施の形態とは異なり、反射部材としてのレンズを用いている。
光源及び反射部を保持するシャーシ701は、中央に円形状の穴を有する円板状である。シャーシ701は、鉄、アルミニウム等の金属製であり、光源等の発熱体からの熱を放熱するヒートシンクとしての機能も有している。
シャーシ701の一面701aには、LEDモジュール702が光源保持部503を介してアダプタ516の周囲を径方向に囲むように取付けてある。LEDモジュール702は、実施の形態8において図33を用いて説明したLEDモジュール702と同一であるから、詳細な説明は省略する。
シャーシ701には、LEDモジュール702からの光を反射する反射部としての反射シート704が設けてある。反射シート704は、中央にLEDモジュール502の配置形状に合わせた八角形状の穴を有する円板状をなす樹脂製であり、一面704aには乱反射しやすいように表面加工が施してある。この反射シート704は、一面704aの反対側の面がシャーシ701の側になるようにシャーシ701の一面701aに取付けてある。
LEDモジュール702には、該LEDモジュール702から出射された光の方向を変化させる光学部材としてのレンズ556が取付けてある。図36は、実施の形態9に係る照明装置900に用いられるレンズ556の模式的斜視図である。
レンズ556は、LEDモジュール702の昼白色LED522及び電球色LED523の光中心を通る線(光軸)を結んでなるLED基板721に垂直な面に関して対称な曲面部分を有し、LEDモジュール702の昼白色LED522及び電球色LED523から出射された光が入射する光入射面556aと、前記LED基板721に垂直な面に関して対称な曲面部分を有し、光入射面556aに入射した光が反射する光反射面556cと、矩形状の平面であり、光入射面556aに入射した光及び反射面556cにおいて反射した光が出射される光出射面556dと、該光出射面556dと平行をなし、光入射面556a及び光反射面556cの端縁を結ぶレンズの支持面としての作用も有する底面556bとを有している。なお、光反射面556cは、昼白色LED522及び電球色LED523から出射し、光入射面556aに入射した光が、昼白色LED522及び電球色LED523の光軸に平行な方向に反射されるように適切に形成してある。
このレンズ556は、LEDモジュール702のLED基板721に実装された昼白色LED522及び電球色LED523の光出射方向を覆うようにLEDモジュール702のLED基板721に底面556bの側にて取付けてある。この取付状態において、昼白色LED522及び電球色LED523が、光入射面556aの端縁を含む平面又は該平面よりレンズ556の側に昼白色LED522及び電球色LED523の発光面が位置するようにしてある。
シャーシ701には、LEDモジュール702及び反射シート704を覆う光拡散性を有するリングカバー708が取付けてある。リングカバー708は、中央に円形状の穴を有し、中央部から外縁部に向けて一面708aの側が凹状になるように湾曲させてあり、一面708aとLEDの光軸の方向となす角度が中央部から外縁部に向けて連続的に増加するように形成してある。その他の構成は、図21及び図26に示す実施の形態5と同様であるため、対応する構成部材に図21及び図26と同一の参照符号を付して、その構成の詳細な説明を省略する。
実施の形態9係る照明装置900においても、LEDモジュール702をシャーシ701(照明装置)の外縁部に設置していないから、天井等の被取付部材への取付位置であるシャーシ701の中央からのLEDモジュール702の距離を短くすることができ、LEDモジュール702をシャーシ701の外縁部に設置する場合と比較して、シャーシ701に作用するモーメントを低減することができるから、シャーシ701の変形を抑制することができ、照明装置900の信頼性を向上することができる。シャーシ701の中央部に電源部506を配しているから、電源部506、電源部506及びLEDモジュール702を接続する電線等をシャーシ701の中央部の側に集中させることができ、シャーシ701に作用するモーメントを更に低減することができ、シャーシ701の変形を抑制して照明装置900の信頼性を向上することができる。
以上のように構成された実施の形態9に係る照明装置900において、LEDモジュール702から出射された光は、図35に矢符にて示すように、レンズ556の光入射面556aに入射し、一部はそのまま光出射面556dから該光出射面556dに直交する方向(昼白色LED522及び電球色LED523の光軸に平行な方向)に出射し、他の部分は光反射面556cにおいて反射され、光出射面556dから該光出射面556dに直交する方向に出射する。即ち、レンズ556を用いることにより、照明装置900の中央部から外縁部の方向に、換言するとシャーシ701の中央部から外縁部の方向にLEDモジュール702からの光が出射されることになる。
そして、レンズ556から出射した光は、リングカバー708に入射し、入射した光の一部は、リングカバー708の一面708aにおいてシャーシ701の側に反射され、他の一部は、リングカバー708内部において拡散しつつリングカバー708から照明装置900の外部に出射する。なお、一面708aとLEDの光軸の方向となす角度が中央部から外縁部に向けて連続的に増加するようにリングカバー708が形成してあるから、リングカバー708に入射する光は、リングカバー708の中央部の側においては、入射角が小さいため全反射が起こりやすく、リングカバー708の外縁部にいくに従い、入射角が大きくなるため乱反射が起こりやすくなる。シャーシ701の側に反射された光は、反射シート704において更にリングカバー708の側に反射される。このように、レンズ556からの光をリングカバー708及び反射シート704において反射させることにより、レンズ556からの光を多方向に反射させることができ、照明装置の外縁部から中央部亘る範囲を明るくすることができ、前述した実施の形態と同様に、照度ムラの少ない略均一な照明光を得ることができる。
また、レンズ556から出射する光の方向が、照明装置900の中央部から外縁部の方向に、換言するとシャーシ701の中央部から外縁部の方向であり、リングカバー708の中央部の側においては、前述したように全反射が起こりやすいから、リングカバー708の中央部の側、換言するとLEDモジュール702の近傍において、リングカバー708を透過する直接光は殆どない。即ち、LEDモジュール702の近傍においてリングカバー708に直接入射して照明装置900の外部へ出射する光を少なくすることができ、LEDモジュール702からの直接光が使用者の目に入ることを低減することができ、グレアを低減することができる。
なお、レンズ556の形状は、昼白色LED522及び電球色LED523からの光を、昼白色LED522及び電球色LED523の光軸に対して平行に近い方向に曲げることにより集光することができる形状であればよい。また、本実施の形態におけるレンズ556は、1つのLEDモジュール702に対して1つ設けるように形成してあるが、これに限定されず、各LEDに対して各一つのレンズを設けるようにしてもよい。この場合、円錐台形状を有するレンズがLEDの数だけ並設されることになる。また、この複数の円錐台形状のレンズの一部を連ねてレンズを形成してもよい。
図37は、実施の形態9において適用可能な他のレンズの例を示す模式的断面図であり、複数の円錐台形状のレンズの一部を連ねてなるレンズの例である。なお、図37は、LEDモジュール702の昼白色LED522及び電球色LED523の光軸を結んでなるLED基板721に垂直な面にてレンズ557を切断した模式的断面図である。
レンズ557は、各LEDの光軸に関して軸対称な曲面部分を有し、LEDモジュール702の昼白色LED522及び電球色LED523から出射された光が入射する光入射面557aと、各LEDの光軸に関して軸対称な曲面部分を有し、光入射面557aに入射した光が反射する光反射面557cと、矩形状の平面であり、光入射面557aに入射した光及び反射面557cにおいて反射した光が出射される光出射面557dと、該光出射面557dと平行をなし、光入射面557a及び光反射面557cの端縁を結ぶレンズの支持面としての作用も有する底面557bとを有している。なお、光反射面557cは、昼白色LED522及び電球色LED523から出射し、光入射面557aに入射した光が、昼白色LED522及び電球色LED523の光軸に平行な方向に反射されるように適切に形成してある。
このレンズ557は、レンズ556と同様に、LEDモジュール702のLED基板721に実装された昼白色LED522及び電球色LED523の光出射方向を覆うようにLEDモジュール702のLED基板721に底面557bの側にて取付けて用いられる。レンズ557を用いた場合においても、レンズ556と同様の効果が得られる。
以上の実施の形態においては、反射シートとして平板状のシートを用いていたが、これに限定されず、LEDモジュールに向けて傾斜する傾斜面を有する突起を一面に設けてもよい。図38は、反射シート804に設ける突起の説明図である。照明装置の中央部から外縁部の方向、換言するとシャーシの中央部から外縁部の方向に応じて突起の突設高さを高くすると共に、隣接する突起間の間隔を小さくしている。より詳細には、シャーシの中央部側の反射シート804の一面には、緩やかな傾斜面を有し、突起間の間隔を大きくした突起を形成し(図38(a)参照)、中央部及び外縁部間の中間部分においては、中央部側よりも傾斜が大の傾斜面を有し、突起間の間隔を小さくした突起を形成し(図38(b)参照)、外縁部においては、更に傾斜が大の傾斜面を有し、突起間の間隔を更に小さくした突起を形成している(図38(c)参照)。
このように反射シート804に形成する突起の傾斜角度及び間隔を変化させることにより、反射シート804の外縁部にいくに従い、反射シート804に入射する光の反射シート804への入射角が大きくなるため乱反射が起こりやすくなるから、LEDモジュールからの光を反射シート804において多方向に反射させることができ、照明装置の外縁部及び中央部を明るくすることができ、前述した実施の形態と同様に、照度ムラの少ない略均一な照明光を得ることができる。
なお、以上の実施の形態においては、LED基板を八角形状になるようにシャーシに配してあるが、これに限定されず、八角形以外の多角形状でもよいし、円形でもよい。なお、環状とは円形状に限定されず、本願実施例のように八角形状も当然含み、さらに三角形状及び多角形状をも含む。また、環状を形成する、夫々の光源は等間隔に設けられていなくてもよい。
また、以上の実施の形態においては、反射部材として、反射シート及び天板反射シートの両方を用いているが、反射シートのみであってもよい。また、以上の実施の形態5から実施の形態9に記載の構成、及び反射シートの一面に突起を設ける構成は、複数組み合わせて用いることも可能であり、適切に組み合わせることにより、更に照度ムラの少ない略均一な照明光を得ることが可能となる。
また、以上の実施の形態においては、光源保持部をシャーシと別体に設けているが、シャーシに一体的に設けてもよい。
また、以上の実施の形態において、LEDモジュールをシャーシの中央部に設けているが、厳密な中央に限定されることはなく、例えばアダプタの周囲を径方向に囲むように配置してあり、外縁部に向けて光を出射するように設けてあれば、シャーシの撓み等の変形を抑制することが可能となる。
また、色温度の異なる光源として、昼白色と電球色の2種類の光源としているが、これに限定されない。用いる光源は1種類でも、3種類以上であってもよい。また、以上の実施の形態においては、光源としてLEDを用いているが、これに限定されず、EL(Electro Luminescence)等を用いてもよい。
また、以上の実施の形態においては、天井等の被取付部材から吊具により吊下げられるタイプの照明装置、所謂ペンダントライトと、天井等の被取付部材に取付けられるタイプの照明装置、所謂シーリングライトとを例に説明したが、これらに限定されず、電球型等の他のタイプの照明装置にも適用可能である。
さらに、本発明は、その他、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内において種々変更した形態にて実施することが可能であることは言うまでもない。